説明

低燃費経路指定のための方法、装置及び地図データベース

少なくとも1つの実施形態において、道路区分を移動した少なくとも1つの車両から取得された位置派生データから少なくとも部分的に導出された車両コストデータに少なくとも部分的に基づいて車両で複数の道路区分を移動するための複数の車両コスト値をアルゴリズム的に判定すること(S1)と、複数の道路区分の各々を車両コスト値のうちの少なくとも1つと関連付けること(S2)と、判定された車両コスト値をメモリに格納すること(S3)とを含む方法が開示される。少なくとも1つの実施形態において、第1の場所から第2の場所への移動経路を判定する方法が開示される。他の実施形態は、地図データベース、記憶媒体上の格納可能なもの、地図データベースを格納するメモリ(230)を含む装置、プロセッサ(210)及び出力装置(260)、並びにGPS受信機(250)、メモリ(230)及びプロセッサ(210)を含む車両で使用する装置を含む。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明の実施形態は、一般に相対的により低いコストを有する第1の場所から第2の場所への移動経路を判定する方法、装置及び地図データベースに関し、特にプローブ車両から収集された加速度データに少なくとも部分的に基づいて判定される相対的により低い環境動作コスト及び/又は車両動作コストを有するそのような移動経路を判定する方法、装置及び地図データベースに関する。例示的な実施形態は、ポータブルナビゲーション装置(「PND」)、特にグローバルナビゲーション衛星システム(GNSS)、更に詳細には全地球測位衛星システム(GPS)、信号受信及び処理機能性を含むPNDに関する。他の実施形態は、更に一般的に、経路計画又は経路指定の最適化及び好ましくは更にナビゲーション、機能性を提供するようにナビゲーションソフトウェアを実行するように構成されるあらゆる種類の処理装置に関する。
【背景技術】
【0002】
本節は、必ずしも従来技術ではない本発明に関連した背景情報を提供する。
【0003】
近年、消費者は、デジタル地図上に位置を配置できるような種々の装置及びシステムを提供されている。用語「位置」は、本発明の実施形態の説明において使用された一般的な用語である。用語「位置」は、住所、店及びランドマーク等の住所に配置された建物、並びにショッピングモール及びビジネス街等の多くの住所に配置された施設を含む。消費者により使用された種々の装置及びシステムは、運転者が街路及び道路上をナビゲートできるようにする車両搭載型のナビゲーションシステム、パーソナルデジタルアシスタント(「PDA」)、PND及び携帯電話又は同一のことを実行できる他の種類の移動装置等のハンドヘルドデバイス、ユーザが所望の位置を示す地図を生成できるデスクトップアプリケーション及びインターネットアプリケーションの形態である。これらの全て、並びに他の種類の装置及びシステムにおける共通の態様は、地理的特徴、ベクトル及び属性の地図データベース、ユーザクエリに応答して地図データベースにアクセスし、地図データベースを操作及び処理するソフトウェアである。
【0004】
実質的には、これらの装置及びシステムの全てにおいて、ユーザは所望の位置を入力することができ、返送された結果はその位置の場所となる。一般にユーザは、例えばレストラン等の店の名前、例えばGolden Gate Bridge等の目的地のランドマーク又は住所等を入力する。次に装置/システムは、要求された位置の場所を判定及び返送する。場所は、地図表示上に示されてもよく、あるいは経路を計算及び表示するために且つ場所への運転指示を示すために既知の方法で又は他の方法で使用されてもよい。
【0005】
第1の場所から第2の場所への運転指示又は移動経路が判定される場合、移動経路は一般にアルゴリズムに従って判定される。第1の場所は、例えば受信したグローバルナビゲーション衛星システム(GNSS)信号からユーザにより入力されたか又は装置/システムにより判定されたユーザの現在地である場合が多く、第2の場所は入力された場所(又は目的地)である。種々のそのようなアルゴリズムは当業者には知られている。これらのアルゴリズムは一般にいくつかの特徴を共有する。全てのそのようなアルゴリズムの明らかな主な特徴は、第1の場所から第2の場所への移動経路を実際に判定することである。一般にこれらのアルゴリズムは、種々の予めプログラムされ且つ/又はユーザが選択した目的地に到達するような移動経路を更に判定する。これらの目的地は、例えば最短移動時間、最短距離又は最も景色のよい移動経路を含む。
【発明の概要】
【0006】
本節は、本発明の一般的な概要を提供するものであり、完全な範囲又は全ての特徴を開示するものではない。
【0007】
本発明の少なくとも1つの実施形態は、道路区分を移動した少なくとも1つの車両から取得された位置派生データから少なくとも部分的に導出された車両コストデータに少なくとも部分的に基づいて、車両で複数の道路区分を移動する複数の車両コスト値をアルゴリズム的に判定することを含むプロセッサにより実行された方法に関する。方法は、複数の道路区分の各々を車両コスト値のうちの少なくとも1つと関連付けること及びこの判定された車両コスト値をメモリに格納することを更に含む。
【0008】
本発明の別の実施形態は、地図データベース、記憶媒体上の格納できるものに関する。地図データベースは、複数の道路区分に関する地図情報を含む。少なくとも1つの車両コスト値は、複数の道路区分の各々と関連付けられる。車両コスト値は、道路区分を移動した少なくとも1つの車両から取得された位置派生データから少なくとも部分的に導出される。
【0009】
本発明の少なくとも1つの他の実施形態は、第1の場所から第2の場所への移動経路を判定する自動化方法に関する。方法は、複数の道路区分及び複数の道路区分の各々と関連付けられた少なくとも1つの車両コスト値を含む地図データベースから、複数の道路区分のうちの少なくとも1つに沿う第1の場所から第2の場所への移動経路をアルゴリズム的に判定することを含む。少なくとも1つの車両コスト値は、複数の道路区分に対する位置派生データから少なくとも部分的に導出される。移動経路の判定は、移動経路を移動するための総コストを相対的に削減するように、関連付けられた少なくとも1つの車両コスト値に少なくとも部分的に基づく。
【0010】
本発明の別の実施形態は、地図データベースを格納するメモリを含む装置に関する。地図データベースは、複数の道路区分及び複数の車両コスト値を含む地図情報を含む。少なくとも1つの車両コスト値は、複数の道路区分の各々と関連付けられる。車両コスト値は、道路区分を移動した少なくとも1つの車両から取得された位置派生データから導出される。装置は、地図データベースを使用して移動経路を判定するプロセッサを含む。判定された移動経路は道路区分のうちの少なくとも1つを含み、関連付けられた車両コスト値に少なくとも部分的に基づいて判定される。判定により、車両で移動経路を移動するための総コストを相対的に削減する。装置は、判定された移動経路を出力するようにプロセッサにより制御可能な出力装置を含む。
【0011】
最後に、本発明の少なくとも1つの他の実施形態は、車両で使用される装置に関する。装置は、GNSS信号を受信するGNSS受信機を含む。装置は、複数の道路区分及び複数の車両コスト値を含む地図情報を含む地図データベースを格納するメモリを含む。車両コスト値は、道路区分を移動した少なくとも1つの車両から取得された位置派生データから導出され、複数の道路区分の各々は少なくとも1つの車両コスト値と関連付けられる。装置は、GNSS受信機及びメモリに通信可能に接続されたプロセッサを含む。プロセッサは、GNSS信号から少なくとも部分的に装置の場所を判定し、装置の場所を複数の道路区分のうちの少なくとも1つと関連付け、車両が配置される複数の道路区分のうちの少なくとも1つと関連付けられた少なくとも1つの車両コスト値を検索し、複数の道路区分のうちの少なくとも1つに沿って車両を動作させるための総コストを相対的に削減するように車両動作の方法を判定する。
【0012】
これらの実施形態の利点は以下において説明される。これらの実施形態の各々の更なる詳細及び特徴は、添付の従属請求項及び以下の詳細な説明において規定される。更なる応用分野は本明細書において提供された説明から明らかとなるだろう。本概要における説明及び特定の例は、例示することのみを意図し、本発明の範囲を限定することを意図しない。
【図面の簡単な説明】
【0013】
【図1】図1は、本発明の方法の例示的な一実施形態を示す図である。
【図2】図2は、パーソナルナビゲーション装置(PND)等のハンドヘルドデバイス上で使用されたような例示的な一実施形態を示す図である。
【図3】図3は、例えば全地球測位システム(GPS)と一体化された車両搭載型のナビゲーションシステム上で使用されたような例示的な一実施形態を示す図である。
【図4】図4は、本発明の実施形態で使用されるシステムの実施形態を示す図である。
【図5】図5は、本発明の例示的な一実施形態のナビゲーション装置を提供するように構成された電子部品を示す図である。
【図6】図6は、ナビゲーション装置が無線通信チャネルを介して情報を受信する例示的な一実施形態を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0014】
添付の図面を参照して、本発明の実施形態の教示の種々の態様、及びそれら教示を実現する構成について、例示的な例を用いて、以下において説明する。
【0015】
例示的な実施形態は、本発明が完璧なものとなり、本発明の範囲が当業者に完全に理解されるように提供される。特定の構成要素、装置及び方法の例等の多くの特定の詳細は、本発明の実施形態を完璧に理解するために説明される。特定の詳細が採用される必要はなく、例示的な実施形態が多くの異なる形態で具体化されてもよく、且つどちらも本発明の範囲を限定するものとして解釈されるべきではないことは、当業者には明らかとなるだろう。いくつかの例示的な実施形態において、周知の処理、周知の装置の構造及び周知の技術は詳細に説明されない。
【0016】
デジタル地図データベースが、住所区分ベクトル又は出発点及び終着点、道路名、並びに他の種類の属性を有する道路区分、並びにその区分上に割り当てられた住所を示す住所の範囲を含むことは知られている。そのようなデジタル地図データベース(地図データベース)は、例えば所望の移動目的地等(例えば、ナビゲーション装置の一体型入力表示装置を介して選択又は入力された)の位置を配置する際にジオコーディング、GIS及びナビゲーション技術において使用される。デジタル地図データベース(例えば、一般にデジタル地図データベースのメーカにより維持され、本明細書においてデジタル地図供給元データベースと呼ばれるデジタル地図データベース)は、中央サーバに格納される(例えば、ジオコーディングアプリケーションに対して直接的にアクセスされる)。その縮小されたバージョン(本明細書においてデジタル地図アプリケーションデータベースとして示された)は、ジオコーディング装置、車両搭載型のナビゲーション装置、パーソナルナビゲーション装置及び/又は携帯電話、PDA等を含むがそれらに限定されないナビゲーション機能性を有する他のあらゆる装置を含むがそれらに限定されない装置のメモリにダウンロードされるか、あるいは転送され、且つ/あるいはメモリに格納されるか又はあらゆる種類のデジタル媒体に格納される。デジタル地図供給元データベースからそのようなデジタル地図アプリケーションデータベースを形成し且つ/又はデジタル地図アプリケーションデータベースを形成するようにデジタル地図供給元データベースの一部をコピーする技術は、当業者には既知であり、簡略化するため本明細書において説明しない。
【0017】
一般にそのようなデジタル地図アプリケーションデータベースは、例えばインターネット又はモバイルネットワーク接続を介して定期的に(例えば、新しい情報が受信される際数か月おきに等)サーバから新しいデジタル地図アプリケーションデータベースにアクセスし且つダウンロードするか又はコピーする装置により、あるいは車両搭載型のナビゲーション装置の場合にはCD−ROM等に格納されている新しく更新されたデジタル地図アプリケーションデータベースにより、ジオコーディング、ナビゲーション、経路指定及び方向、地図表示、マッピング、トラフィック又は他のリアルタイムの動的データの一体化、並びに/あるいは位置情報サービス等の機能性を含む他の適切な装置、あるいはパーソナルナビゲーション装置にダウンロードできる。ここで、CD−ROMは、車両の車両搭載型のナビゲーション装置に投入され、車両搭載型のナビゲーション装置のメモリに格納されたデジタル地図アプリケーションデータベースを更新する。そのような更新技術は、上述されたものに限定されず、デジタル地図アプリケーションデータベースを更新する(完全に又は徐々に)あらゆる技術を含み、当業者には既知であり、簡略化するため本明細書において説明しない。
【0018】
ユーザがナビゲーション装置を使用してナビゲートするか又はメモリからナビゲートして(「フリードライビング」と呼ばれることもある)車両を動作させて第1の場所から第2の場所に移動する場合、車両を動作させるのに関連した種々のコストが存在する。第1の場所から第2の場所に移動するのに関連した主な従来のコストには、時間及び距離が含まれる。従って、例えば第1の場所から第2の場所に移動するために、時間にして1時間又は距離にして50マイルかかる。
【0019】
しかし、従来のコストに加え、第1の場所から第2の場所に移動するのに関連した他のコストが存在し、それは本明細書において総称して車両動作コストと呼ばれる。例えば、動作中の車両はエネルギーを消費する。自動車において、このエネルギーは一般にガソリンにより提供される。いくつかの車両において、例えばディーゼル燃料、エタノール、バイオディーゼル、ソーラーパワー、電池等の他のエネルギー源が使用される。エネルギー源に関係なく、車両を動作させることは、車両を動作させるためにエネルギー源に格納されたエネルギーが別の形態に変換される際にエネルギーコストを発生させる。そのようなエネルギーコストの1つは、車両を動作速度に加速することにより発生する。「環境コスト」と称されることもある更なるコストは、全てではないにしても多くの車両を動作させる場合に例えば二酸化炭素(CO)、炭素酸化物(NO)及び硫黄酸化物(SO)等の種々の化学物質、化合物、微粒子等を排出することにより発生する(これらのうちのいくつかは、燃料生成処理において他の場所で排出されてもよい)。種々の車両排出物質のうちの少なくともいくつかは、環境汚染物質であると考えられ且つ/あるいは一般に望ましくない。車両を動作させることは、車両の価値の下落において更なるコストを課す(すなわち、「劣化」)。車両の動作は、一般に使用する構成要素を種々のストレス、歪力、振動、極限温度等にさらす。それら全ては、車両の価値、信頼性及び/又は機能性の低下に影響を及ぼす可能性がある。そのようなエネルギーコスト、環境コスト及び劣化コストは、本明細書において総称して「車両動作コスト」、「車両を動作させるコスト」及び/又は「車両コスト」と呼ばれてもよい。
【0020】
第1の場所と第2の場所との間で車両を動作させるコストを削減すること及び/又は最小限にすることには多くの利点がある。例えばそのような車両コストの削減は、車両を動作させるために購入しなければならない燃料の量を減少すること及び/又は車両の価値の下落を遅らせること等により、そのような車両の動作の経済的コストを削減する。車両コストを削減することは、直接的に車両による汚染物質の全体的な排出を減少すること、並びに間接的に生成される燃料の量を減少すること及び生成され且つ/あるいは車両の有効寿命を超えて廃棄される車両の数を抑制することにより、環境、具体的には空気質を向上するのに更に有益だろう。
【0021】
本発明の種々の実施形態によると、車両コストデータは多くの異なる方法に従って集約される。車両コストデータは、車両動作コストに影響を及ぼすか、車両動作コストを示唆するか、車両動作コストを示すか、車両動作コストと相互に関連するか、車両動作コストの代理であるか又は車両動作コストに関連するデータを含む。そのような車両コストデータを収集する方法は、位置決めシステム、プローブ車両に搭載されたセンサ、プローブ車両への車載式故障診断(OBD)接続又は車両データシステムへの他の接続を介して1つ以上のプローブ車両から加速データを集約することを含んでもよい。方法は、ここでもセンサ又はOBD接続、あるいは他の適切な供給源を介してプローブ車両の実際のエネルギー及び/又は燃料消費量を収集することを更に含んでもよい。いくつかの実施形態によると、車両コストデータは、道路区分に対する高度データから導出されてもよい。車両コストデータは、道路区分に関する統計データから更に導出されてもよい。データが収集された間のプローブ車両自体に関するデータ(例えば、重量、メーカ、車種、エンジンの種類、燃料の種類及びグレード)、プローブ車両動作者識別情報、時間帯、道路状態及び/又は気象条件等を含む他のデータが、更に収集されてもよく且つ車両コストデータと関連付けられてもよい。車両コストデータを収集するこれらの種々の方法を以下において更に詳細に説明する。
【0022】
上述したように、いくつかの実施形態において、車両コストデータは、種々の道路区分に沿って動作した複数のプローブ車両に対する位置派生データを収集して汎用又は特定車種に基づいて位置派生データ(エネルギー、燃料を消費する結果、排出物質を発生させる)に基づくコストを推測することにより、取得されてもよい。位置派生データは、少なくとも位置の第1の派生物、第2の派生物及び第3の派生物(それぞれ、速度、加速度及び加加速度)を含む。位置派生データは、GNSSデータ(例えば、ナビゲーション装置からの)、車両上に設置されたセンサから取得されてもよく、直接的にOBDコネクタへの接続を介した車両又は他のあらゆる適切な手段、あるいはそれらの組合せから取得されてもよい。種々の派生物の各々は、直接的に判定されてもよく又は別の位置派生データから導出されてもよい。各プローブ車両に対する場所情報(例えば、GNSS装置により提供された)は、ほぼ同時に収集され且つ位置派生データと関連付けられる。従って、種々の道路区分に沿う場所は、プローブ車両からの位置派生データと相互に関連付けられる。そのような位置派生データは、道路区分に沿う車両の動作と関連付けられた相対コストを相対的に適切に示してもよい。例えば、速度の3乗として耐性が向上するため、燃料消費量及び排出物質が増加する。同様に、車両の劣化、燃料消費量及び車両からの排出物質は、一般に加速度及び加加速度と共に増大する。位置派生データは、平均値、最大値、最小値、中央値、最頻値及び他の値を含む。それらの値は、プローブ車両から収集され且つそのような値を計算する既知の統計的方法に従って計算される。いくつかの例において、種々のこれらの値は、車両コストデータを判定するのに相対的により重要だろう。例えば、道路区分に沿う最大加速度は、同一の道路区分に沿う平均加速度より車両排出物質に影響を及ぼすだろう。
【0023】
実際の燃料消費量は、道路区分毎にプローブ車両から更に収集されてもよい。燃料消費量データは、プローブ車両に設置されたセンサから収集されてもよく、直接的にOBD接続を介した自動車又は他の適切な手段から収集されてもよい。加速度データと同様に、燃料消費量データは、各道路区分に沿う燃料消費量を判定するために場所データと相互に関連付けられる。燃料消費量データは、明らかに道路区分毎のエネルギー消費量コストを適切に示す。更に車両の燃料消費量は、一般に、特に特定の車両の種類が既知である場合に排出物質及び劣化等の他の車両コストを概算するために使用されてもよい。
【0024】
特定の道路区分に対する高度データは、車両コストデータとして使用するために更に取得されてもよい。高度データは、殆どの場所に対して広範に使用可能であり、既知の方法に従って道路区分と関連付けられてもよい。高度データは、多数の根拠に対する車両コストデータとして有用である。海抜を上回る道路区分の平均高度は、他の高度よりある高度においてより効率的に動作する車両のため、車両排出物質及び燃料消費量に影響を及ぼすだろう。更に高度における変化は、増加又は減少したコストと相互に関連付けられる。例えば、道路区分の移動の方向に沿って高度が上昇している場合、車両は、一般に平坦な道路区分上の同一の車両より動作しなければならない。このような余分な動作により、更なる燃料消費量、排出物質及び場合によっては車両の劣化を招く傾向がある。逆に、道路区分の移動の方向に沿って高度が下降している場合、車両は、一般に平坦な道路区分上の同一の車両より動作しなくてもよい。ハイブリット車両又は電気車両等の一部の車両の場合、より高い高度からより低い高度に移動する際に使用可能なエネルギーが実際に生成されるか又は入手されるため、車両の全体的な燃料消費量は減少する。このエネルギーを再入手する機能は、車両特有であり且つその車両に対してモデル化される。
【0025】
上述したように、車両コストデータは、道路区分に関する統計的データから更に導出されてもよい。その名前から示唆されたように、そのような統計的データは、道路区分に沿うあるコストが発生する確率を示す。考えられるコストは、上述のコスト及びデータに関連することが多く、同様の方法で且つ/あるいは既存の履歴データ及び解析から収集されてもよい。例えば、道路区分が交通信号を含む場合、車両が赤信号で停止し且つ信号が青に変わると再度加速する(それにより、例えばエネルギーを消費したり、汚染物質を排出する)可能性のみが存在する。信号が青になり且つ車両が一定の速度で、すなわちゼロ加速度で道路区分に沿って進んでもよい場合がある。十分なデータが使用可能である場合、道路区分に沿って赤信号に遭遇する適度に正確な確率が計算され、統計的車両コストデータとして使用される。例えば、ある特定の道路区分に沿う1つの赤信号に遭遇する確率は50パーセントであり、且つ他の車両コストデータと相互に関連付けられる場合、そのような遭遇により車両による燃料消費量が道路区分より2オンスだけ増加することが判定されてもよい。従って、車両コストデータは、更なる1オンスの燃料を道路区分と関連付けてもよい。あるいは、車両コストデータは、データが種々の他の方法で使用されるように、未補正の形態で(例えば、更なる2オンスの燃料の50パーセントの確率)統計データを含んでもよい。他の事象及び/又は出来事が統計的コストデータに含まれてもよい。例えば、統計的コストデータは、緊急車両、スクールバス、交通事故、ある特定のレベルの交通渋滞、悪天候に遭遇する確率等を含んでもよい。
【0026】
エネルギー消費量、動作、動力、あるいはそれらのある組合せ又は構成要素を示す他の車両コストデータは、道路区分に沿って移動した複数のプローブ車両から更に取得されてもよい。このデータは、適切な車種と組み合わせて車両の動きから推測されてもよく、あるいは車両のOBDへの接続を介した車両から又は車両に搭載されたセンサから取得されてもよい。そのようなセンサは、パワーセンサ、トルクセンサ、レベルセンサ、高度センサ、加速度計、風センサ、動きセンサ等を含む。このように収集されたデータは、上述の他のデータと同様に使用され且つ/又は解析されてもよい。
【0027】
ほぼ一定の道路区分の状態に関連する更に他の車両コストデータが取得されてもよい。そのようなほぼ一定の状態は、道路の補修状態(例えば、車の跡がついた窪み等)、道路を建設するための物質(例えば、土、砂利、粘土、舗装等)、路面の摩擦係数、路面又は他のあらゆるほぼ一定の状態を含んでもよい。ある道路区分上で一定でないかもしれないある状態は、他の道路区分に対して一定の道路状態であってもよい。例えば、殆どの道路にとって道路上の水の存在は可変であるが、ショアブレイク、滝又は他の水源に非常に近接する道路区分は常に濡れているだろう。同様に、極域等の極端に寒い領域において、いくつかの道路区分は、道路上に常に氷又は雪があり、あるいは路面温度が常にある温度を下回るだろう。全てのそのようなほぼ一定の状態は、そのような道路区分上で車両を動作させるコストに影響を及ぼす可能性があり、車両コストデータは、本発明の実施形態に従って収集及び使用されてもよい。
【0028】
車両コストデータを収集する種々の種類及び方法が個別に上述されたが、これらは共に使用されてもよく又は別個に使用されてもよい。従って、車両コストは、上記のように収集されたデータの種類のうちの1つ以上を含んでもよく、そのようなデータは、上述したデータを取得する方法のうちの1つ以上に従って収集されていてもよい。更に、上述した車両コストデータは他の適切な装置/方法により取得されてもよく、且つ/あるいは上述した車両コストデータを取得する方法/装置は種々の車両コストデータを収集することに適用されてもよい。
【0029】
図1は、本発明の一態様を示す。プロセッサにより実行された方法は、S1において車両コストデータに少なくとも部分的に基づいて車両で複数の道路区分を移動するための複数の車両コスト値をアルゴリズム的に判定することを含む。方法は、S2において複数の道路区分の各々を車両コスト値のうちの少なくとも1つと関連付けること及びS3において判定された車両コスト値をメモリに格納することを更に含む。
【0030】
車両コストデータを取得した後、車両で複数の道路区分を移動するための複数の車両コスト値がアルゴリズム的に判定される。明確に且つ簡単にするために、並びに本発明の範囲を限定することなく、複数の道路区分を移動した複数のプローブ車両から収集された加速度データである車両コストデータの一例を参照して、一般にこのような車両コスト値の判定を説明する。更に、説明は単一の道路区分の判定に限定されるが、方法は複数の道路区分のそれぞれ対して単に繰り返されてもよい。車両コストデータから導出された車両コスト値は、多くの多様な予想された車両コストを示してもよい。例えば車両コストデータは、予想された車両のエネルギー又は燃料消費量、予想された車両の汚染物質の排出量及び予想された車両の価値の下落、並びに/又はそれらのある組合せを示してもよい。
【0031】
特定の道路区分に対する車両コストデータは、最初に種々の所望のグループ分けに従って解析及びグループ分けされてもよい。異常データ、極値及び/又は異常値は、既知の統計的解析原理に従って破棄されてもよい。車両コストデータは、車両の種類(すなわち、トラック、自動車、小型車、配達用バン、トレーラトラック等)、車両のメーカ、車両の重量、収集された時間帯又はデータが使用可能な他の識別カテゴリ等のあらゆる所望のサブカテゴリ/サブ識別に基づいてサブ識別子にグループ化されてもよく又はサブ識別子に割り当てられてもよい。従って、車両コストデータは、例えばコスト/重量の曲線又は関連付けられた道路区分に対する値を作成するために使用されてもよい。そのような統計的解析が実行された後、車両コスト値は編集した車両コストデータからアルゴリズム的に計算される。
【0032】
特定のアルゴリズムは、可変であり、道路区分に沿って車両を動作させるコストの代表値を判定するあらゆる適切なアルゴリズムであってもよい。例えば車両コスト値は、単に車両の重量又は質量により乗算された加速度であってもよい。そのような計算は、各サブカテゴリにおいて車両コストデータに対して個別に実行されてもよく、且つ/あるいはサブカテゴリの識別に関係なく(たとえあったとしても)道路区分に対する全ての車両コストデータに対して実行されてもよい。別の例として、アルゴリズムは、相対値を車両コスト値として単に割り当ててもよいが、そうでない場合には無意味である。例えばアルゴリズムは、道路区分に沿う平均加速度が0m/sである場合には0の車両コスト値をその区分に割り当ててもよく、平均加速度が1〜5m/sの間である場合には1の値をその道路区分に割り当ててもよい。当然、車両コスト値は数字でなくてもよい。その代わりに、アルゴリズムは、例えば最低/平均/最高又は不可/可/良/優等の相対的な言葉を車両コスト値として割り当ててもよい。適切なデータが使用可能である場合、アルゴリズムは特定の種類の車両コストに対して実際の車両コスト値を判定してもよい。例えばアルゴリズムは、車両コストデータに基づいて道路区分の1キロメートルにつき0.1リットルの実際の燃料消費量(約10km/リットル又は23.5マイル/ガロン)を計算してもよい。
【0033】
2つ以上の車両コスト値が複数の道路区分の各々と関連付けられてもよい。そのような車両コスト値は、種々のデータを使用して種々のアルゴリズムにより計算されてもよく/且つあるいは種々の車両コストを示してもよい。従って、予想された燃費、予想された汚染物質の排出量及び/又は予想された下落を示す車両コスト値は、一部又は全ての道路区分毎にそれぞれ計算されてもよく且つメモリに格納されてもよい。あるいは又は更に、これらの車両コスト値のある組合せを示す単一の車両コスト値がアルゴリズムにより判定されてもよい。アルゴリズムは、車両コストの2つ以上の所望のゴール又はバランスを取得するように調整されてもよい。従って、例えば、車両コスト値が主に予想された燃費を反映することを所望される場合、予想された汚染物質の排出量には殆ど重視せず且つ予想された下落を無視する。そのような状況において、アルゴリズムは、予想された汚染物質の排出量を反映するように僅かな調整を含み且つ主に予想された下落に関連した全ての車両コストデータを無視する燃費を非常に重視することにより、車両コスト値を判定してもよい。上述したように車両コストデータのサブカテゴリが考案される場合、2つ以上の車両コスト値は、同一の種類の予想されたコスト又は組合せに対してであっても道路区分と関連付けられてもよい。従って、道路区分に対して、小型車に対して予想された燃費を示す車両コスト値、トラックに対して予想された燃費を示す別の車両コスト値、トレーラトラック、ハイブリット車両、電気車両又はディーゼルトラック等に対して予想された燃費を示す別の車両コスト値が存在する。これらのサブ分類化された車両コスト値は、上述したような方法で他の車両コスト値と組み合わされてもよい。
【0034】
尚、車両コストデータから車両コスト値を判定するために、記載されたアルゴリズム以外の技術が更に可能であってもよい。従って、本発明の実施形態は上述したアルゴリズムにより限定されるべきではない。適用範囲は、本明細書において説明された特許請求の範囲によってのみ限定されるべきである。
【0035】
本発明のいくつかの実施形態は、地図データベース、記憶媒体上の格納できるものに関する。地図データベースは、複数の道路区分に関する地図情報を含む。少なくとも1つの車両コスト値は、複数の道路区分の各々と関連付けられる。車両コスト値は、道路区分を移動した複数のプローブ車両から取得された加速度データから少なくとも部分的に導出される。
【0036】
従って、本発明のいくつかの実施形態によると、車両コストデータから導出された車両コスト値は、上述したように地図データベースに含まれる。地図データベースは、デジタル地図データベース又はデジタル地図アプリケーションデータベースであってもよい。車両コスト値は、地図データベースに含まれた地図データの一部として格納されてもよく又は地図データとは別に格納されてもよい。格納された場合は必ず、複数の道路区分の各道路区分は、車両コスト値のうちの少なくとも1つと関連付けられる。地図データベースを作成し且つデータを道路区分と関連付ける一般的な方法は、当業者には知られており、本明細書において更に説明しない。
【0037】
上述した実施形態に従って作成された地図データベースは、多くの可能な用途を有する。本発明に係る車両コスト値及び地図データベースを使用し/且つ又は含む実施形態を以下において説明する。
【0038】
本発明の少なくとも1つの実施形態は、第1の場所から第2の場所への移動経路を判定するための自動化方法に関する。方法は、複数の道路区分と該複数の道路区分のそれぞれと関連づけられている少なくとも1つの車両コスト値とを含む地図データベースから、複数の道路区分のうちの少なくとも1つに沿って第1の場所から第2の場所への移動経路をアルゴリズム的に判定することを含む。移動経路の判定は、移動経路を移動するための総コストを相対的に削減するように、関連付けられた少なくとも1つの車両コスト値に少なくとも部分的に基づく。第1の場所から第2の場所への移動経路を判定するための自動化方法。
【0039】
従って、第1の場所から第2の場所への移動経路は、第1の場所から第2の場所へ移動するのに必要なコストを最小限にすることに少なくとも部分的に基づいて計算されるか又は少なくとも削減することに基づいて計算される。従って、判定された移動経路は、他の可能な移動経路より低く予想されたエネルギー消費量、低く予想された汚染物質の排出量及び/又は低く予想された車両の価値の下落値を有してもよい。燃料の使用及び汚染物質の排出を減少しようとするこのような機能のために、移動経路を判定するそのような方法は場合によっては「低燃費経路指定」と呼ばれてもよい。
【0040】
移動経路は、道路区分と関連付けられた車両コスト値に少なくとも部分的に基づいて判定される。道路区分の速度、道路区分の距離又はその2つのある組合せに基づく既知の経路計算の方法と同様に、本発明に係る経路判定アルゴリズムはある値又は値の組合せを最小限にしようとする。従来のコスト(すなわち、時間及び距離)を最小限にしようとする既知の方法とは異なり、本発明の実施形態において最小限にされる値は、上述したような車両動作コストを含む。判定された移動経路の主な要件は、第1の場所から第2の場所への移動経路を実際に判定したことである。しかし、あらゆる2つのかなり離れた場所の間に非常に多くの可能な移動経路が存在する。本発明に係るアルゴリズムは、車両で移動経路を移動することと関連付けられたコストを最小限にしようとすることに基づいて移動経路を判定する。経路は、このことのみに基づいて(2つの場所間の実際の移動経路を探索するのを考慮することを除いて)又はこのことに部分的にのみ基づいて判定されてもよい。例えばアルゴリズムは、経路を総コスト(移動経路における道路区分の車両コスト値の合計)を最小限にすることに基づかせてもよい。そのようなアルゴリズムにおいて、総コストは、移動した時間又は距離を考慮せずに最小化されてもよい。そのようなアルゴリズムにより、結果として非常に複雑で、冗長的で及び/又は時間のかかる移動経路が判定されてもよい。あるいは、経路は、車両コスト値といくつかの他の値とのある組合せに基づいて計算されてもよい。移動経路は、移動経路を移動することにより消費された時間を最小限にしたいという要求に更に基づいてもよい。例えばアルゴリズムは、経路を移動する時間が合計移動時間の時間量又は比率だけ最速の可能な経路を上回らない限り、最も少ないコストで経路を判定してもよい。移動経路が時間量を上回る場合、アルゴリズムは、依然として相対的により低いコストを有する移動経路を実現するように経路を調整(又は再計算)してもよいが、移動時間は上述の時間量を上回らない。あるいは、そのような判定は、道路区分レベルで(完全な移動経路ではなく)実行されてもよい。またあるいは、時間に関して上述されたアルゴリズムと同様に、アルゴリズムは、経路上を移動した距離がある距離又は距離の比率だけ最短の可能な経路を上回らない限り、相対的により低いコストで移動経路を判定してもよい。示されるように、アルゴリズムの詳細は、本発明の範囲から逸脱せずに種々の状況に適合するように広範に変動してもよい。
【0041】
相対的により低いコストを有する移動経路を判定する場合、更なるデータは、経路を移動するコストの精度を更に向上するためにアルゴリズムにおいて使用されてもよい。この更なるデータは、経路を移動する車両に関するデータ及び/又は一時データを含んでもよい。経路を移動することになっている車両に関する情報は、車両の種類(すなわち、トラック、自動車、小型車、配達用バン、トレーラトラック等)、エンジンの種類(ガソリン、ディーゼル、電気、ハイブリット、太陽エネルギー等)、車両のメーカ、車両の重量、車両の抵抗係数、燃料の種類及びグレード等として含んでもよい。そのような車両の特定のデータは、本明細書において開示された方法のユーザにより提供されてもよく、車両から(例えば、OBD接続を介して)又は他のあらゆる適切な方法により検索されてもよい。一時データは、気象データ、交通データ、時間帯等を含む。そのような情報は、ユーザにより提供されてもよいが、別の供給源から自動的に検索される可能性がより高い。そのような一時データ(例えば、RF放送、衛星を用いたサービス、インターネットを用いたサービス、原子時計等からの)を受信する方法は、当業者には知られており、本明細書において更に説明しない。
【0042】
本発明のいくつかの例示的な実施形態は装置に関する。いくつかのそのような実施形態において、装置は、ナビゲーション装置、あるいはより具体的にはポータブルナビゲーション装置又は車両搭載型のナビゲーション装置である。そのような装置は、特に装置アプリケーションソフトウェアを含んでもよい。
【0043】
装置アプリケーションソフトウェアは、ユーザ入力に応答して導出されたデジタル地図アプリケーションデータベースにアクセスし且つそれを操作する。ユーザへのソフトウェアの出力は、地図又は映像等のリスト、テキスト、グラフィカル表示、音声等のオーディオ、あるいは他の種類の出力であってもよい。多くのGIS、インターネット及びナビゲーションのアプリケーションは、上述の本発明の実施形態を使用する。これらのアプリケーションは、ジオコーディングアプリケーション(テキスト/リストに基づく)、経路指定/方向アプリケーション(グラフィカル/リスト/音声に基づく)及びグラフィカルを用いた表示アプリケーションを含む。アプリケーションは、特に、ナビゲーション、インターネットを用いたもの及び地理情報システム(GIS)を含む。アプリケーションは、マッピングプログラム、ナビゲーションプログラム又は何らかの他の種類のプログラムであってもよい。上述したように、地図アプリケーションの消費者は、自身を所望の位置に配置できるようにする種々の装置及びシステムを提供されている。これらの装置及びシステムは、運転者が街路及び道路上をナビゲートし且つ所望の位置を入力できるようにする車両搭載型のナビゲーションシステム、パーソナルデジタルアシスタント(「PDA」)等のハンドヘルドデバイス及び同一のことが行える携帯電話、並びにユーザが所望の結果を使用するか又は示して地図にアクセスするインターネットアプリケーションの形態である。本発明のために、全てのそのような結果は単に「位置」として規定される。
【0044】
図2は、パーソナルデジタルアシスタント(PDA)等のポータブルハンドヘルドデバイス上で使用されたような例示的な一実施形態を示す。装置は、例えば携帯電話であってもよい。PDA地図ソフトウェア上において、例示的な探索は、150 Central Park Westへの運転指示が欲しいユーザにより実行されてもよい。PDA地図ソフトウェアは、PDA地図ソフトウェアを使用して150 Central Park Westの場所を正確に表示するために本発明の実施形態を利用する。
【0045】
図3は、グローバルナビゲーション衛星システムGNSS(例えば、全地球測位システム(GPS))等の車両搭載型のナビゲーションシステム上で使用されたような方法、データベース、メモリ等の例示的な一実施形態を示す。GPS地図ソフトウェアの下部に示されたように、GPS地図ソフトウェア上において、例示的な探索は、35 West Hill Roadへの運転指示が欲しい運転者により実行されてもよい。運転者がGPSソフトウェアを使用して目的地に到達すると、GPS地図ソフトウェアは、35 West Hill Roadの場所を正確に表示するために本発明の実施形態を利用する。
【0046】
図4は、本発明の実施形態で使用される例示的なシステム900のブロック図である。図4は論理的に別個のものとして構成要素を示すが、そのような表示は例示するためだけのものである。図4に示された構成要素が組み合わされてもよく、あるいは別個のソフトウェア、ファームウェア及び/又はハードウェアの構成要素に分割されてもよいことは、当業者には明らかとなるだろう。また、そのような構成要素が、どのように組み合わされるか又は分割されるかに関係なく、同一の演算装置/システム上で実行されてもよく、あるいは1つ以上のネットワーク又は他の適切な通信手段により接続された種々の演算装置/システム間に分散されてもよいことは、当業者には更に明らかとなるだろう。
【0047】
図4に示されたように、システム900は、一般に、1つ以上のメモリ912、1つ以上のプロセッサ914及び1つ以上のある種の記憶装置又はリポジトリ916、デジタル地図アプリケーションデータベース970を含む装置916のうちの少なくとも1つを含んでもよい演算装置910を含む。演算装置910は、システムが地図及び他の情報をユーザに対して表示することにより動作するグラフィカルユーザインタフェース、すなわちGUI920を含む表示装置918を更に含んでもよい。ユーザは、例えば方向性(locality)が地図上に表示されること、あるいは運転指示が地図上の経路及び/又はテキスト指示として表示されることを要求するために演算装置を使用する。システムは、例えばインターネットを用いたシステム及び/又は車両搭載型のナビゲーションシステムを含んでもよい。
【0048】
供給元地図データベース930は、演算装置又はシステム910に対する外部記憶装置として示されるが、いくつかの例においては記憶装置916と同一の記憶装置であってもよい。本発明の実施形態によると、供給元地図データベース930は、地図区分又は道路区分テーブル及び指標932、住所ポイントテーブル及び指標934、形状ポイントテーブル及び指標936、並びに車両コスト値テーブル及び指標938を含む。
【0049】
自社開発の地図データベース作成ソフトウェア940は、供給元地図データベース930において、それぞれ、地図区分テーブル及び指標932、住所ポイントテーブル及び指標934、並びに形状ポイントテーブル及び指標936を作成するために、実世界の方向性(locality)供給元及び緯度/経度供給元960を使用する。供給元地図データベース930からの情報は、最終的に演算装置910のユーザにより使用される供給元地図データベース/アプリケーション地図データベース変換器950により使用される。供給元地図データベース/アプリケーション地図データベース変換器950は、ユーザの演算装置910に対して離れて示される。この変換は、地図メーカの結果及びアプリケーションソフトウェア供給者の結果であってもよい。結果として得られるデジタルアプリケーション地図データベース970は、一般に装置記憶ユニット916に格納される。この装置アプリケーションソフトウェア990は、記憶装置ユニット916に格納された演算装置910において更に示されるが、メモリ912に常駐してもよく又は遠隔に格納されてもよい。
【0050】
本発明の少なくとも1つの実施形態は、地図データベースを格納するメモリ230を含む装置200に関する。地図データベースは、複数の道路区分及び複数の車両コスト値を含む地図情報を含む。少なくとも1つの車両コスト値は、複数の道路区分の各々と関連付けられる。装置200は、地図データベースを使用して移動経路を判定するプロセッサ210を含む。判定された移動経路は道路区分のうちの少なくとも1つを含み、この判定は、関連付けられた車両コスト値に少なくとも部分的に基づいて行われる。この判定により、車両で移動経路を移動するための総コストを相対的に削減する。装置200は、判定された移動経路を出力するようにプロセッサ210により制御可能な出力装置260を含む。
【0051】
そのような実施形態において、地図データベースは、上述したような方法で複数の道路区分を移動した複数のプローブ車両からの加速度データから導出された車両コスト値を作成してもよく且つ含んでもよい。装置は、GNSS受信機を更に含んでもよい。GNSS受信機はGNSS信号を受信し、プロセッサは、そのような信号から装置の場所を判定するように構成される。
【0052】
少なくとも1つの他の実施形態は、車両で使用される装置200に関する。装置は、GNSS信号を受信するGNSS受信機250を含む。装置200は、複数の道路区分及び複数の車両コスト値を含む地図情報を含む地図データベースを格納するメモリ230を含む。複数の道路区分の各々は、少なくとも1つの車両コスト値と関連付けられる。装置200は、GNSS受信機250及びメモリ230に通信可能に接続されたプロセッサ210を含む。プロセッサ210は、GNSS信号から装置の場所を判定し、装置の場所を複数の道路区分のうちの少なくとも1つと関連付け、車両が配置される複数の道路区分のうちの少なくとも1つと関連付けられた少なくとも1つの車両コスト値を検索し、複数の道路区分のうちの少なくとも1つに沿って車両を動作させるための総コストを相対的に削減するように車両動作の方法を判定する。
【0053】
そのような例示的な一実施形態において、装置200は、道路区分に沿って車両を動作させる相対的に削減されたコストの方法を判定するのに有用である。いくつかの実施形態において、装置200は出力装置260を含む。オーディオ、画像又はある組合せであってもよく且つプロセッサ210により制御される出力装置260は、車両動作の方法を装置200のユーザに対して出力する。従って、装置200は、車両コストを削減するために車両を動作させる方法、例えば速度/加速度を下げる方法、速度/加速度を上げる方法、ある特定の速度/加速度を維持する方法等をユーザに対して伝えることができる。
【0054】
また、いくつかの実施形態において、装置200は、装置を車両に接続するインタフェースを更に含んでもよい。プロセッサ210は、車両が車両動作の方法で動作するのを補助するように車両の少なくとも1つの動作パラメータを制御するように構成される。従って、装置200は、更に又はあるいは、コストを削減するように判定された車両動作の方法で動作させようとするように少なくとも限定された程度まで車両を制御してもよい。装置200は、制御するように構成されてもよいようにあらゆるパラメータに影響を及ぼしてもよい。例えば装置200は、車両の最大加速度を制限してもよく、車両が一定の速度を維持するようにさせてもよく、エンジンの動作パラメータを変更してもよい。電気車両及びハイブリット車両等の場合、装置は、モータに印加された電圧、モータに印加されたパルスのデューティサイクル、最大トルク値等を制御してもよい。
【0055】
いくつかの実施形態において、装置200は、装置のユーザの移動後の命令に更に有用であってもよい。そのような実施形態において、プロセッサ210は、出発点(第1の場所)、目的地(第2の場所)及び装置200が(ユーザにより搬送されている)第1の場所から第2の場所に移動した移動経路を格納するように構成される。移動した移動経路の総コストは、移動経路を構成する道路区分の車両コスト値から導出され、メモリに格納される。プロセッサは、削減された総コストを有する第1の場所から第2の場所への別の移動経路を判定するように構成されてもよい。装置200は、別の移動経路及び相対節約(すなわち、実際に移動した経路の総コストと削減された別の経路の総コストとの差)をユーザ又は別のユーザに通知してもよい。この通信は、オーディオ又は画像通信等を介して装置200から直接通信されてもよく、あるいは例えば電子メール、テキストメッセージ、電話メッセージ等を介してユーザに対して送信されてもよい。
【0056】
図5は、ブロック構成要素の形態で本発明の例示的な一実施形態に係るナビゲーション装置200の電子部品を示す例示的な図である(図2及び図3より更なる詳細を提供し、図3の車両搭載型のナビゲーション装置は、図2のポータブルナビゲーション装置より多くのメモリを含んでもよい)。尚、ナビゲーション装置200のブロック図は、ナビゲーション装置の全ての構成要素を含まず、多くの例示的な構成要素のみを示す。
【0057】
ナビゲーション装置200は筐体(不図示)内に配置される。筐体は、入力装置220及び表示画面240に接続されたプロセッサ210を含む。例えば、入力装置220は、情報を入力するために利用されるキーボード装置、音声入力装置、タッチパネル及び/又は他のあらゆる既知の入力装置を含むがそれらに限定されず、表示画面240は、LCD表示装置等のあらゆる種類の表示画面を含む。特定の例示的な構成において、入力装置220及び表示画面240は、ユーザが複数の表示選択のうちの1つを選択するか又は複数の仮想ボタンのうちの1つをアクティブにするのに表示画面240の一部分のみをタッチすればよいように、タッチパッド又はタッチスクリーンを含む一体型入力表示装置に一体化される。
【0058】
ナビゲーション装置200は、例えば可聴出力装置(例えば、スピーカ)、テキスト出力装置等の出力装置260を含んでもよい。出力装置260がナビゲーション装置200のユーザに対して可聴情報を生成するため、入力装置220が入力音声コマンドも受信するマイク及びソフトウェアを含むことが同等に理解されるべきである。
【0059】
ナビゲーション装置200において、プロセッサ210は、接続225を介して入力装置220に動作可能に接続され且つ入力装置220から入力情報を受信するように設定され、出力接続245を介して表示画面240及び出力装置260のうちの少なくとも1つに動作可能に接続されて情報を出力する。更にプロセッサ210は、接続235を介してメモリリソース230に動作可能に接続され、接続275を介してナビゲーション装置200の外部の入出力(I/O)装置280に接続可能なI/Oポート270から情報を送受信するように更に構成される。メモリリソース230は、上述した本発明の実施形態のうちのいずれかにおいて説明されたような(又はナビゲーション装置200が十分なメモリ記憶容量、ソースデータベースを有する例示的な一実施形態のうちの少なくとも1つの例において)デジタル地図アプリケーションデータベースを格納してもよく、例えばランダムアクセスメモリ(RAM)等の揮発性メモリ及び例えばフラッシュメモリ等のデジタルメモリである不揮発性メモリを含む。外付けI/O装置280は、例えばイヤホン等の外付けリスニングデバイスを含んでもよいがそれに限定されない。更にI/O装置280への接続は、例えばイヤホン又はヘッドホンに接続し且つ/あるいは例えば移動電話に接続するハンズフリー動作及び/又は音声により起動した動作のためのカーステレオユニット等の他のあらゆる外付け装置への有線又は無線接続であってもよい。移動電話接続は、例えばナビゲーション装置200とインターネット又は他のあらゆるネットワークとの間にデータ接続を確立し、且つ/あるいは例えばインターネット又は他の何らかのネットワークを介してサーバへの接続を確立するために使用されてもよい。
【0060】
図5は、接続255を介してGPSアンテナ/受信機等であってもよいアンテナ/受信機250とプロセッサ210との間の動作可能な接続を更に示す。図中符号250により示されたアンテナ及び受信機は例示するために概略的に組み合わされるが、アンテナ及び受信機は別個に配置された構成要素であってもよく且つアンテナはGPSパッチアンテナ又はヘリカルアンテナ等であってもよいことが理解されるだろう。
【0061】
また、図5に示された電子部品が従来の方法で電源(不図示)により電力を供給されることは、当業者には理解されるだろう。当業者により理解されるように、図5に示された構成要素の種々の構成は、本発明の範囲内であると考えられる。例えば図5に示された構成要素は、有線及び/又は無線接続等を介して互いに通信してもよい。従って、本発明のナビゲーション装置200の範囲は、ポータブル又はハンドヘルドナビゲーション装置200を含み且つ/あるいは車両搭載型のナビゲーション装置を含む。
【0062】
更に、図5のポータブル又はハンドヘルドナビゲーション装置200は、例えば自転車、オートバイ、自動車又は船舶等の乗り物に既知の方法で接続又は「ドッキング」されてもよい。そのようなナビゲーション装置200は、ポータブル又はハンドヘルドナビゲーションで使用するためにドッキングされた場所から取り外し可能である。
【0063】
次に、図6を参照すると、ナビゲーション装置200は、デジタル接続(例えば、既知のBluetooth技術を介したデジタル接続等)を確立する移動装置(不図示)(移動電話、PDA及び/又は移動電話技術を含むあらゆる装置等)を介してサーバ302との「モバイル」ネットワーク接続又は電気通信ネットワーク接続を確立してもよい。その後、移動装置は、ネットワークサービスプロバイダを介してサーバ302とのネットワーク接続(例えばインターネットを介して)を確立する。従って、「移動」ネットワーク接続は、情報に「リアルタイムの」又は少なくとも非常に「最新の」ゲートウェイを提供するために、ナビゲーション装置200(単独で及び/又は車両で移動するためモバイルであってもよく且つ多くの場合は移動装置である)とサーバ302との間に確立されてもよい。従って、ナビゲーション装置200は、上述した方法の実施形態により作成された新たに作成されたデジタル地図を受信して後でメモリ230に格納する。
【0064】
移動装置(サービスプロバイダを介した)とサーバ302等の別の装置との間のネットワーク接続は、例えばインターネット(ワールドワイドウェブ等)を使用して既知の方法で確立される。これは、例えばTCP/IP階層プロトコルの使用を含む。移動装置は、例えばCDMA、GSM、WAN等のあらゆる数の通信規格を利用することができる。従って、ナビゲーション装置200は、上述した方法の実施形態により作成されたアドレスサブ区分ベクトルを含む新たに作成されたデジタル地図データベースを受信して後でメモリ230に格納する。
【0065】
従って、インターネット接続は、データ接続、例えばナビゲーション装置200内の移動電話又は移動電話技術を介して実現されるインターネット接続が利用されてもよい。このような接続のために、サーバ302とナビゲーション装置200との間のインターネット接続が確立される。これは、例えば移動電話又は他の移動装置及びGPRS(汎用パケット無線サービス)接続(GPRS接続はテレコムオペレータにより提供された移動装置に対する高速データ接続であり、GPRSはインターネットに接続する方法である)を介して行われる。
【0066】
ナビゲーション装置200は、既知の方法で既存のBluetooth技術等を介して移動装置、並びに最終的にインターネット及びサーバ302とのデータ接続を更に完全なものにする。例えばデータプロトコルは、GSRM、GSM規格に対するデータプロトコル規格等のあらゆる数の規格を利用することができる。従って、ナビゲーション装置200は、上述した方法の実施形態により作成されたアドレスサブ区分ベクトルを含む新たに作成されたデジタル地図データベースを受信して後でメモリ230に格納する。
【0067】
ナビゲーション装置200は、ナビゲーション装置200自体の内に自身の移動電話技術を含んでもよい(例えば、アンテナを含むか又はオプションとしてナビゲーション装置200の内部アンテナを使用する)。ナビゲーション装置200内の移動電話技術は、先に規定されたような内部構成要素を含み、且つ/あるいは必要な移動電話技術及び/又はアンテナ等を備えた差し込み可能なカード(例えば、加入者識別モジュール又はSIMカード)を含む。従って、ナビゲーション装置200内の移動電話技術は、あらゆる移動装置と同様の方法でインターネット等を介してナビゲーション装置200とサーバ302との間のネットワーク接続を同様に確立する。従って、ナビゲーション装置200は、上述した方法の実施形態により作成された道路区分及び車両コスト値を含む新たに作成されたデジタル地図データベースを受信して後でメモリ230に格納する。
【0068】
GPRS電話設定の場合、Bluetooth対応のナビゲーション装置は、移動電話機種、製造業者等の絶えず変化する範囲で正常に動作するために使用されてもよく、機種/製造業者専用の設定は、例えばナビゲーション装置200上に格納されてもよい。この情報に対して格納されたデータは更新される。
【0069】
図6において、ナビゲーション装置200は、多くの種々の構成のうちのいずれかにより実現される汎用通信チャネル318を介してサーバ302と通信しているものとして示される。サーバ302及びナビゲーション装置200は、通信チャネル318を介した接続がサーバ302とナビゲーション装置200との間に確立される場合に(尚、そのような接続は、移動装置を介したデータ接続、インターネットを介するパーソナルコンピュータを介した直接接続等である)通信する。従って、ナビゲーション装置200は、上述した方法の実施形態により作成された新たに作成されたデジタル地図データベースを受信して後でメモリ230に格納する。
【0070】
サーバ302は、図示されないこともある他の構成要素に加えて、メモリ306に動作可能に接続され且つ有線又は無線接続314を介して大容量データ記憶装置312に更に動作可能に接続されたプロセッサ304を含む。プロセッサ304は、通信チャネル318を介してナビゲーション装置200に情報を送信する送信機308及びナビゲーション装置200から情報を送出する受信機310に更に動作可能に接続される。送受信された信号は、データ、通信及び/又は他の伝搬された信号を含んでもよい。送信機308及び受信機310は、ナビゲーション装置200の通信設計において使用された通信要件及び通信技術に従って選択又は設計されてもよい。また、送信機308及び受信機310の機能は信号送受信機に組み合わされてもよい。
【0071】
サーバ302は大容量記憶装置312に更に接続される(又は含む)。尚、大容量記憶装置312は、通信リンク314を介してサーバ302に接続されてもよい。大容量記憶装置312は、ナビゲーションデータ及び地図情報のストアを含み、更にサーバ302とは別個の装置であってもよく又はサーバ302に一体化されてもよい。
【0072】
ナビゲーション装置200は、通信チャネル318を介してサーバ302と通信するように構成され、図5に関して上述されたようなプロセッサ210、メモリ230等、並びに通信チャネル318を介して信号及び/又はデータを送受信する送信機320及び受信機322を含む。尚、これらの装置は、サーバ302以外の装置と通信するために更に使用される。また、送信機320及び受信機322は、ナビゲーション装置200の通信設計において使用された通信要件及び通信技術に従って選択又は設計され、送信機320及び受信機322の機能は単一の送受信機に組み込まれてもよい。従って、ナビゲーション装置200は、上述した方法の実施形態により作成された新たに作成されたデジタル地図データベースを受信して後でメモリ230に格納する。
【0073】
サーバメモリ306に格納されたソフトウェアは、プロセッサ304に命令を提供し、サーバ302がナビゲーション装置200にサービスを提供できるようにする。サーバ302により提供された一方のサービスは、ナビゲーション装置200からの要求を処理すること及び大容量データ記憶装置312からのナビゲーションデータをナビゲーション装置200に送信することを含む。サーバ302により提供された別のサービスは、所望のアプリケーションに対して種々のアルゴリズムを使用してナビゲーションデータを処理すること及びこれらの計算の結果をナビゲーション装置200に送出することを含む。
【0074】
通信チャネル318は、総称的にナビゲーション装置200とサーバ302とを接続する伝搬中の媒体又はパスを示す。サーバ302及びナビゲーション装置200の双方は、通信チャネルを介してデータを送信する送信機及び通信チャネルを介して送信されたデータを受信する受信機を含む。
【0075】
通信チャネル318は特定の通信技術に限定されない。また、通信チャネル318は単一の通信技術に限定されない。すなわち、チャネル318は、種々の技術を使用するいくつかの通信リンクを含んでもよい。例えば通信チャネル318は、電気通信、光学通信及び/又は電磁気通信等にパスを提供するように構成される。従って、通信チャネル318は、電気回路、ワイヤ及び同軸ケーブル等の電気伝導体、光ファイバケーブル、変換器、無線周波数(RF)波、大気、空間等のうちの1つ又はその組み合わせを含むがそれに限定されない。更に、例えば通信チャネル318は、ルータ、中継器、バッファ、送信機及び受信機等の中間装置を含む。
【0076】
ある例示的な構成において、通信チャネル318は、電話ネットワーク及びコンピュータネットワークを含む。また、通信チャネル318は、例えば無線周波数、マイクロ波周波数、赤外線通信等の無線通信に対処できてもよい。更に通信チャネル318は、衛星通信に対処できる。
【0077】
通信チャネル318を介して送信された通信信号は、所定の通信技術に対して必要とされるか又は所望されるような信号を含むがそれに限定されない。例えば信号は、例えば時分割多元接続(TDMA)、周波数分割多元接続(FDMA)、符号分割多元接続(CDMA)、汎ヨーロッパデジタル移動通信システム(GSM)等のセルラ通信技術において使用されるように構成されてもよい。デジタル信号及びアナログ信号の双方は、通信チャネル318を介して送信される。これらの信号は、通信技術に対して所望されるような変調、暗号化及び/又は圧縮された信号であってもよい。
【0078】
サーバ302は、無線チャネルを介してナビゲーション装置200によりアクセス可能なリモートサーバを含む。サーバ302は、ローカルエリアネットワーク(LAN)、ワイドエリアネットワーク(WAN)、仮想プライベートネットワーク(VPN)上等に配置されたネットワークサーバを含んでもよい。
【0079】
サーバ302は、デスクトップコンピュータ又はラップトップコンピュータ等のパーソナルコンピュータを含んでもよい。通信チャネル318は、パーソナルコンピュータとナビゲーション装置200との間に接続されたケーブルであってもよい。あるいは、パーソナルコンピュータは、サーバ302とナビゲーション装置200との間にインターネット接続を確立するようにナビゲーション装置200とサーバ302との間に接続されてもよい。あるいは、移動電話又は他のハンドヘルドデバイスは、インターネットを介してナビゲーション装置200をサーバ302に接続するために、インターネットへの無線接続を確立してもよい。従って、ナビゲーション装置200は、上述した方法の実施形態により作成された新たに作成されたデジタル地図データベースを受信して後でメモリ230に格納する。
【0080】
ナビゲーション装置200は、上述した本発明の実施形態の方法から作成されたデジタル地図供給源データベースから生成された情報(例えば、デジタル地図アプリケーションデータベースの形態の地図データベース情報等が情報ダウンロードを介してサーバ302から提供されてもよい。情報ダウンロードは、定期的に自動的に(例えば、地図又は地図データベース情報等)又はユーザがナビゲーション装置200をサーバ302に接続すると更新されてもよく、且つ/あるいは無線移動接続装置及びTCP/IP接続等を介してサーバ302とナビゲーション装置200との間により継続して又はより頻繁に接続が構築されるとより動的であってもよい。多くの動的計算のために、サーバ302におけるプロセッサ304は処理ニーズの大部分に対処するために使用されてもよいが、ナビゲーション装置200のプロセッサ210は、多くの場合サーバ302への接続に関係なく、多くの処理及び計算に更に対処する。上述したように、デジタル地図供給元データベースは、ナビゲーション装置200自体の内にサーバ302又は少なくとも1つの実施形態において上述した方法の実施形態により作成されてもよい(ナビゲーション装置に格納されたデジタル地図データベースは既知の住所ポイントを含むと仮定する)。この場合も当業者により理解されるように、上述した本発明の方法の実施形態の技術のうちのいずれかは、本明細書において説明した装置又はナビゲーション装置200のデジタル地図データベースに同等に適用可能である。
【0081】
図5において上述したように、ナビゲーション装置200は、プロセッサ210と、入力装置220と、表示画面240とを含む。例えば、入力装置220及び表示画面240は、一体型入力表示装置に一体化され、タッチパネル画面を介した情報の入力(直接入力、メニュー選択等を介した)及び情報の表示の双方が可能になる。当業者には周知されているように、例えばそのような画面は、タッチ入力LCD画面であってもよい。また、ナビゲーション装置200は、例えば音声入力/出力装置等のあらゆる追加の入力装置220及び/又はあらゆる追加の出力装置を更に含む。
【0082】
ソフトウェア技術の当業者には明らかとなるように、適切なソフトウェア符号化は、本発明の教示に基づいて熟練のプログラマにより容易に準備される。当業者には容易に明らかとなるように、本発明の実施形態は、アプリケーション専用集積回路の準備又は適切な従来の要素回路のネットワークを相互接続することにより、更に実現されてもよい。
【0083】
本発明の実施形態は、コンピュータが本発明の実施形態の処理のうちのいずれかを実行するようにプログラムするために使用される格納された命令を有する記憶媒体であるコンピュータプログラム製品を含む。記憶媒体は、フロッピー(登録商標)ディスク、光ディスク、DVD、CD−ROM、マイクロドライブ及び光磁気ディスクを含むあらゆる種類のディスク、分子メモリICを含むROM、RAM、EPROM、EEPROM、DRAM、VRAM、フラッシュメモリ、磁気カード又は光カード、ナノシステム、あるいは命令及び/又はデータを格納するのに適したあらゆる種類のシステム又は装置を含むことができるがそれらに限定されない。
【0084】
本発明の実施形態は、地図データベースを含むコンピュータ可読媒体を含む。この場合も当業者により理解されるように、上述した本発明の方法の実施形態の技術のうちのいずれかは、本明細書において説明したコンピュータ可読媒体の地図データベースに同等に適用可能である。
【0085】
本発明の実施形態は、汎用/専用コンピュータ又はマイクロプロセッサのハードウェアの双方を制御し、且つコンピュータ又はマイクロプロセッサが本発明の実施形態の結果を利用してユーザ又は他の機構と対話できるようにするコンピュータ可読媒体のうちのいずれか1つに格納されたソフトウェアを含む。そのようなソフトウェアは、デバイスドライバ、オペレーティングシステム及びユーザアプリケーションを含んでもよいがそれらに限定されない。最終的に、そのようなコンピュータ可読媒体は、上述したように本発明の実施形態を実行するソフトウェアを更に含む。
【0086】
汎用/専用コンピュータ又はマイクロプロセッサのプログラミング又はソフトウェアは、本発明の実施形態の教示を実現するソフトウェアモジュールを含む。コンピュータ技術の当業者には明らかとなるように、本発明の実施形態は、本発明の教示に従ってプログラムされた従来の汎用/専用デジタルコンピュータ又はマイクロプロセッサを使用して好都合に実現されてもよい。
【0087】
本発明の実施形態の前記記述は、例示及び説明のために提供されており、本発明の実施形態を網羅すること又は開示された厳密な形式に限定することを意図しない。多くの変更及び変形が当業者には明らかとなるだろう。実施形態は、本発明の原理及び実際的な適応例の原理を最適に説明するために選択及び説明された。それにより、当業者は、考えられた特定の使用に適する種々の実施形態及び種々の変更に対して本発明を理解できる。本発明の範囲は、以下の特許請求の範囲及びそれらに等価なものにより規定されることを意図する。
【0088】
本発明の種々の態様及び実施形態が上述されたが、本発明の範囲は、本明細書において説明された特定の構成に限定されず、添付の請求の範囲の範囲内にある全ての構成及び変更、並びに改変を含むことが更に理解されるだろう。
【0089】
例えば、上記の詳細な説明において説明された実施形態ではGPS及びGNSSについて言及しているが、ナビゲーション装置は、GNSS(GPSを含む)の代わりとして(又は実際にはそれに加えて)あらゆる種類の位置検出技術を利用してもよい。例えばナビゲーション装置は、例えば欧州のGalileoシステム、ロシアのGLONASS、中国のBeidouナビゲーションシステム、インドのIRNSS等の他のグローバルナビゲーション衛星システムを使用して利用してもよい。同様に、衛星を用いたものに限定されず、地上ビーコン又は例えばセンサを使用して、あるいは携帯電話、WiMax又はWiFiによる三角測量を介して装置が地域を判定できるようにする他のあらゆる種類のシステムを使用して容易に機能してもよい。
【0090】
好適な実施形態はソフトウェアを使用してある特定の機能性を実現するが、その機能性はハードウェアにおいて単独で(例えば、1つ以上のASIC(特定用途向け集積回路)を使用して)又は実際にはハードウェアとソフトウェアとの組合せにより同等に実現されてもよいことは、当業者には更によく理解されるだろう。従って、本発明の範囲は、ソフトウェアのみにおいて実現されていることに限定されるものとして解釈されるべきではない。
【0091】
また、最後に、添付の特許請求の範囲は本明細書において説明された特徴の特定の組合せについて述べるが、本発明の範囲は、以下において請求された特定の組合せに限定されるのではなく、特定の組合せが今回添付の特許請求の範囲において具体的に列挙されているか否かに関係なく本明細書において開示された特徴又は実施形態のあらゆる組合せを含む。
【0092】
本明細書おいて使用された用語は、特定の例示的な実施形態を説明することのみを目的とし限定することを意図しない。本明細書において使用されるように、特に指示のない限り、単数形は複数形を含むことを意図してもよい。用語「備える」、「含む」及び「有する」は包括的であるため、記載される特徴、数字、ステップ、動作、要素及び/又は構成要素の存在を特定するが、1つ以上の他の特徴、数字、ステップ、動作、要素、構成要素及び/又はそれらの集合の存在又は追加を除外しない。本明細書において説明された方法、ステップ、処理及び動作は、実行の順序として具体的に特定されない限り、必ず説明又は例示された特定の順序で実行される必要があると解釈されるべきではない。更なるステップ又は代わりのステップが採用されてもよいことは、更に理解される。
【0093】
要素又は階層は、別の要素又は階層に「結合」、「接続」、「連結」しているもの、あるいは別の要素又は階層「上」にあるものとして示される場合、他の要素又は階層に直接結合、接続、連結してもよく、あるいは他の要素又は階層上にあってもよく、あるいは介在する要素又は階層が存在してもよい。これに対して、要素が別の要素又は階層に「直接結合」、「直接接続」、「直接連結」しているもの、あるいは別の要素又は階層の「真上」にあるものとして示される場合、介在する要素又は階層は存在しなくてもよい。要素間の関係を示すために使用された他の用語は、同様に(例えば、「間」対「直接に間」、「隣接」対「直接隣接」等)解釈されるべきである。本明細書において使用されたように、用語「及び/又は」は、関連する列挙された項目のうちの1つ以上のうちのいずれか及びそれらの全ての組合せを含む。
【0094】
第1、第2、第3等の用語は、種々の要素、構成要素、領域、階層及び/又は部分を説明するために本明細書において使用されてもよいが、これらの要素、構成要素、領域、階層及び/又は部分はこれらの用語により限定されるべきではない。これらの用語は、一方の要素、構成要素、領域、階層又は部分を他方の領域、階層又は部分から区別するためだけに使用されてもよい。本明細書において使用された場合の「第1」、「第2」等の用語及び他の数値は、文脈により明らかに示されない限り、配列又は順序を示さない。従って、以下において説明された第1の要素、構成要素、領域、階層又は部分は、例示的な実施形態の教示から逸脱することなく第2の要素、構成要素、領域、階層又は部分と呼ばれてもよい。
【0095】
実施形態の上記の説明は、例示及び説明のために提供されており、本発明を網羅又は限定することを意図しない。特定の実施形態の個々の要素又は特徴は、一般にその特定の実施形態に限定されず、具体的に図示又は説明されなくても該当する場合には交換可能であり且つ選択された実施形態において使用される。同一のものは多くの方法で更に変形してもよい。そのような変形は、本発明からの逸脱としてみなされるべきではなく、全てのそのような変更は本発明の範囲内に含まれることを意図する。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1の場所から第2の場所への移動経路を判定する自動化方法であって、
複数の道路区分及び該複数の道路区分の各々と関連付けられた少なくとも1つの車両コスト値を含む地図データベースから、前記複数の道路区分のうちの少なくとも1つに沿う前記第1の場所から前記第2の場所への移動経路をアルゴリズム的に判定することを有し、少なくとも1つの車両コスト値は、前記複数の道路区分に対する位置派生データから少なくとも部分的に導出され、前記移動経路の判定は、前記移動経路を移動するための総コストを相対的に削減するように前記関連付けられた少なくとも1つの車両コスト値に少なくとも部分的に基づく、ことを特徴とする自動化方法。
【請求項2】
前記少なくとも1つの車両コスト値は、前記複数の道路区分を移動した少なくとも1つの車両から取得された車両コストデータから少なくとも部分的に導出されることを特徴とする請求項1に記載の自動化方法。
【請求項3】
前記総コストは、前記車両の予測されるエネルギー消費量を表すことを特徴とする請求項1又は2に記載の自動化方法。
【請求項4】
前記総コストは、前記車両の予測される汚染物質排出量を表すことを特徴とする請求項1又は2に記載の自動化方法。
【請求項5】
前記総コストは、前記車両の予測される価値の下落値を表すことを特徴とする請求項1又は2に記載の自動化方法。
【請求項6】
前記車両コスト値は、前記位置派生データの平均から導出されることを特徴とする請求項2に記載の自動化方法。
【請求項7】
前記車両コスト値は、前記位置派生データの最大から導出されることを特徴とする請求項2に記載の自動化方法。
【請求項8】
前記車両コスト値は、前記複数の道路区分に対する統計コストデータから更に導出されることを特徴とする請求項2に記載の自動化方法。
【請求項9】
前記車両コスト値は、前記複数の道路区分に対する高度データから更に導出されることを特徴とする請求項2に記載の自動化方法。
【請求項10】
前記車両コスト値は、ほぼ一定の道路区分条件から更に導出されることを特徴とする請求項1又は2に記載の自動化方法。
【請求項11】
前記移動経路の判定は更に、一時コストデータに基づいていることを特徴とする請求項1乃至10の何れか1項に記載の自動化方法。
【請求項12】
前記一時コストデータは、前記道路区分に沿った現在の気象条件、前記道路区分に沿った現在の道路状況、時間帯、のうち少なくとも1つを含むことを特徴とする請求項11に記載の自動化方法。
【請求項13】
前記移動経路の判定は更に、車両固有のデータに基づいていることを特徴とする請求項1乃至12の何れか1項に記載の自動化方法。
【請求項14】
車両固有のデータは、前記車両の重量、前記車両の推進システム、前記車両の抵抗係数、のうち少なくとも1つを含むことを特徴とする請求項13に記載の自動化方法。
【請求項15】
記憶媒体に格納可能な地図データベースであって、複数の道路区分に関する地図情報と、前記複数の道路区分のうちの少なくとも1つと関連付けられている少なくとも1つの車両コスト値とを有し、前記車両コスト値は、前記道路区分を移動した少なくとも1つの車両から取得された位置派生データから少なくとも部分的に導出されることを特徴とする地図データベース。
【請求項16】
前記車両コスト値は、前記位置派生データの平均から導出されることを特徴とする請求項15に記載の自動化方法。
【請求項17】
前記車両コスト値は、前記位置派生データの最大から導出されることを特徴とする請求項15に記載の自動化方法。
【請求項18】
前記車両コスト値は、前記複数の道路区分に対する統計コストデータから更に導出されることを特徴とする請求項15乃至17の何れか1項に記載の自動化方法。
【請求項19】
前記車両コスト値は、前記複数の道路区分に対する高度データもしくは傾斜データから更に導出されることを特徴とする請求項15乃至18の何れか1項に記載の自動化方法。
【請求項20】
前記車両コスト値は、ほぼ一定の道路区分条件から更に導出されることを特徴とする請求15乃至19の何れか1項に記載の自動化方法。
【請求項21】
地図データベースを格納するメモリ(230)であって、該地図データベースは、複数の道路区分及び複数の車両コスト値を含む地図情報を含み、少なくとも1つの車両コスト値は、前記複数の道路区分の各々と関連付けられ、前記車両コスト値は、前記複数の道路区分を移動した少なくとも1つの車両から取得された位置派生データから導出される前記メモリ(230)と、
前記地図データベースを使用して移動経路を判定するプロセッサ(210)であって、前記判定された移動経路は前記複数の道路区分のうちの少なくとも1つを含み、前記判定は、前記関連付けられた車両コスト値に少なくとも部分的に基づいており、前記判定により、車両で前記移動経路を移動するための総コストを相対的に削減する前記プロセッサ(210)と、
前記判定された移動経路を出力するように前記プロセッサ(210)により制御可能な出力装置(260)と
を備えることを特徴とする装置。
【請求項22】
前記車両コスト値は、前記複数の道路区分を移動した複数のプローブ車両からの加速度データから、少なくとも部分的に導出されることを特徴とする請求項21に記載の装置。
【請求項23】
更に、GNSS信号を受信するGNSS受信機を備え、前記プロセッサは、前記受信したGNSS信号から少なくとも部分的に前記装置の場所を判定するように構成されていることを特徴とする請求項21又は22に記載の装置。
【請求項24】
前記装置は、ナビゲーション装置(200)であることを特徴とする請求項23に記載の装置。
【請求項25】
前記ナビゲーション装置(200)は、ポータブルナビゲーション装置であることを特徴とする請求項24に記載のナビゲーション装置(200)。
【請求項26】
前記ナビゲーション装置(200)は、車両搭載型のナビゲーション装置であることを特徴とする請求項25に記載のナビゲーション装置(200)。
【請求項27】
車両内において使用される装置であって、
GNSS信号を受信するGNSS受信機(250)と、
複数の道路区分及び複数の車両コスト値を含む地図情報を含む地図データベースを格納するメモリ(230)であって、前記車両コスト値は、前記複数の道路区分を移動した少なくとも1つの車両から取得された位置派生データから導出され、前記複数の道路区分の各々は少なくとも1つの車両コスト値と関連付けられるメモリ(230)と、
GNSS受信機(250)及びメモリ(230)に通信可能に接続され、前記GNSS信号から少なくとも部分的に前記装置の場所を判定し、前記装置の場所を前記複数の道路区分のうちの少なくとも1つと関連付け、前記車両が配置される前記複数の道路区分のうちの少なくとも1つと関連付けられた少なくとも1つの車両コスト値を検索し、前記複数の道路区分のうちの少なくとも1つに沿って前記車両を動作させるための総コストを相対的に削減するように車両動作の方法を判定するプロセッサ(210)と
を備えることを特徴とする装置。
【請求項28】
前記プロセッサは、第1の場所、第2の場所、前記装置により移動した前記第1の場所から前記第2の場所への移動経路、を前記メモリに格納し、前記移動した移動経路の車両コスト値から導出された総コストを判定することを特徴とする請求項27に記載の装置。
【請求項29】
前記プロセッサは更に、替わりの移動経路の車両コスト値から導出された相対的に削減された総コストを有する、前記第1の場所から前記第2の場所への前記替わりの移動経路を判定することを特徴とする請求項28に記載の装置。
【請求項30】
前記プロセッサは更に、前記替わりの移動経路と前記相対的に削減された総コストとを、前記装置のユーザに伝えることを特徴とする請求項29に記載の装置。
【請求項31】
更に、前記装置のユーザに対して、車両動作の方法を出力する出力装置を備え、前記プロセッサは、前記出力装置を制御することを特徴とする請求項27に記載の装置。
【請求項32】
前記装置は更に、前記装置を前記車両に接続するためのインタフェースを備え、前記プロセッサは、前記車両が前記車両動作の方法で動作するのを補助するように前記車両の少なくとも1つの動作パラメータを制御することを特徴とする請求項27又は31に記載の装置。
【請求項33】
前記総コストは、前記車両の予測されるエネルギー消費量、前記車両の予測される汚染物質排出量、前記車両の予測される価値の下落値、のうちの少なくとも1つを表すことを特徴とする請求項27,31,32の何れか1項に記載の装置。
【請求項34】
前記装置は、ナビゲーション装置(200)であることを特徴とする請求項27、31乃至33、の何れか1項に記載の装置。
【請求項35】
前記ナビゲーション装置(200)は、ポータブルナビゲーション装置であることを特徴とする請求項34に記載のナビゲーション装置(200)。
【請求項36】
前記ナビゲーション装置(200)は、車両搭載型のナビゲーション装置であることを特徴とする請求項34に記載のナビゲーション装置(200)。
【請求項37】
プロセッサにより実行される自動化方法であって、
車両で複数の道路区分を移動するための複数の車両コスト値を、前記複数の道路区分を移動した少なくとも1つの車両から得られる位置派生データから少なくとも部分的に導出された車両コストデータに少なくとも基づいてアルゴリズム的に判定し(S1)、
前記複数の道路区分の各々を、前記車両コスト値のうちの少なくとも1つと関連付け(S2)、
前記判定された車両コスト値をメモリに格納する(S3)
ことを特徴とする自動化方法。
【請求項38】
前記車両コスト値は、前記関連づけられた道路区分を移動する車両の予測されるエネルギー消費量を表すことを特徴とする請求項37に記載の自動化方法。
【請求項39】
前記車両コスト値は、前記関連づけられた道路区分を移動する車両の予測される汚染物質排出量を表すことを特徴とする請求項37に記載の自動化方法。
【請求項40】
前記総コストは、前記関連づけられた道路区分を移動する車両の予測される価値の下落値を表すことを特徴とする請求項37に記載の自動化方法。
【請求項41】
前記車両コスト値の判定は、前記複数の道路区分の各々に対する加速度データの平均に少なくとも部分的に基づいて前記車両コスト値を判定することを含むことを特徴とする請求項37乃至40の何れか1項に記載の自動化方法。
【請求項42】
前記車両コスト値の判定は、前記複数の道路区分の各々に対する加速度データの最大に、少なくとも部分的に基づいて前記車両コスト値を判定することを含むことを特徴とする請求項37乃至40の何れか1項に記載の自動化方法。
【請求項43】
前記車両コスト値の判定は更に、前記複数の道路区分に対する統計コストデータに基づいていることを特徴とする請求項37乃至42の何れか1項に記載の自動化方法。
【請求項44】
前記車両コスト値の判定は更に、前記複数の道路区分に対する高度データに基づいていることを特徴とする請求項37乃至43の何れか1項に記載の自動化方法。
【請求項45】
前記車両コスト値の判定は更に、ほぼ一定の道路区分条件に基づいていることを特徴とする請求項37乃至44の何れか1項に記載の自動化方法。
【請求項46】
更に、前記複数の道路区分のうちの少なくとも一部を移動した少なくとも1つのプローブ車両からの車両コストデータを取得することを含むことを特徴とする請求項37乃至45の何れか1項に記載の自動化方法。
【請求項47】
前記車両コストデータは、少なくとも部分的に、前記プローブ車両に関するGNSSデータから取得されることを特徴とする請求項46に記載の自動化方法。
【請求項48】
前記車両コストデータは、前記プローブ車両上のセンサから取得されることを特徴とする請求項46に記載の自動化方法。
【請求項49】
前記車両コストデータは、車載式故障診断(OBD)接続を介して前記プローブ車両から取得されることを特徴とする請求項46に記載の自動化方法。
【請求項50】
前記判定された車両コスト値は、前記メモリ内に格納されている地図データベース内に格納されることを特徴とする請求項31に記載の自動化方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公表番号】特表2012−513587(P2012−513587A)
【公表日】平成24年6月14日(2012.6.14)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−542086(P2011−542086)
【出願日】平成20年12月22日(2008.12.22)
【国際出願番号】PCT/US2008/013956
【国際公開番号】WO2010/074668
【国際公開日】平成22年7月1日(2010.7.1)
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.Bluetooth
2.GSM
【出願人】(507388889)テレ アトラス ノース アメリカ インコーポレイテッド (23)
【Fターム(参考)】