説明

作業機ポンプの回転制御システム

【課題】簡易な構造の作動油タンクを用いることができるとともに、手間をかけることがなく、かつ低コストにて作業機ポンプ内のキャビテーションの発生を確実に防止できる作業機ポンプの回転制御システムの提供。
【解決手段】作業機ポンプの回転制御システムは、作業機ポンプ3と、作業機ポンプ3を駆動するエンジン2と、作業機ポンプ3からの作動油で伸縮する油圧シリンダによって駆動される作業機と、作業機ポンプ3に供給する作動油を貯留し、かつ油圧シリンダから作動油が戻るように構成された作動油タンクと、油圧シリンダの動作時に作業機ポンプ3の回転数を予め設定されたキャビテーション発生防止用の許容回転数に制御するコントローラ9とを備えている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、作業機ポンプの回転制御システムに係り、特にダンプトラックの作業機ポンプの回転制御システムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、ダンプトラックでは、車体とボディ(ホイストまたはベッセルと称することもある)とを油圧式のホイストシリンダにて連結し、このホイストシリンダを伸縮させることでボディを上昇または下降させている。このホイストシリンダの伸縮動作は、作業機ポンプから供給される作動油をホイストバルブで切り換えることによって行われている(特許文献1)。
【0003】
ところで、ボディを上昇させるために、ホイストシリンダのボトム側に大量の作動油を供給すると、その供給量が作動油タンクへの戻り量を大きく超えることになるため、作動油タンク内の油面が一気に下がり、作動油タンクの内圧が大幅に低下する。これにより、作業機ポンプでの吸込圧も大幅に低下してしまい、その度合いによっては、作業機ポンプ内でキャビテーションが発生して作業機ポンプが破損する可能性がある。特に、標高の高い所での作業においては、大気圧が低下することに伴い、作動油タンク内での圧力低下が顕著である。
【0004】
そこで、キャビテーションの発生を防止するために、作動油タンクの内圧が低下することを想定し、ブリーザにより作動油タンク内を予め加圧しておいたり、また、コンプレッサ等のエア源から作動油タンク内にエアを送り込んで予め加圧したりしている。
【0005】
【特許文献1】特開平7−52701号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、ブリーザやコンプレッサによって作動油タンク内を加圧することは、作動油タンクに多大な負担がかかることになるため、作動油タンクを強化しなければならず、構造が複雑になるという問題がある。また、ブリーザを用いる場合、作業する場所の標高によっては、ブリーザのセット圧をその都度変更しなければならず、その手間がかかるという問題がある。さらに、作動油タンクの内圧を加圧するだけのために、コンプレッサ等のエア源を設置することは、製作コストやメンテナンスコストがかかるという問題がある。
【0007】
本発明の目的は、簡易な構造の作動油タンクを用いることができるとともに、手間をかけることがなく、かつ低コストにて作業機ポンプ内のキャビテーションの発生を防止できる作業機ポンプの回転制御システムを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明の請求項1に係る作業機ポンプの回転制御システムは、作業機ポンプの回転制御システムであって、前記作業機ポンプと、前記作業機ポンプを駆動するエンジンと、前記作業機ポンプからの作動油で伸縮する油圧シリンダによって駆動される作業機と、前記作業機ポンプに供給する作動油を貯留し、かつ前記油圧シリンダから作動油が戻るように構成された作動油タンクと、前記油圧シリンダの動作時に前記作業機ポンプの回転数を予め設定されたキャビテーション発生防止用の許容回転数に制御するコントローラとを備えていることを特徴とする。
【0009】
本発明の請求項2に係る作業機ポンプの回転制御システムは、請求項1に記載の作業機ポンプの回転制御システムにおいて、前記油圧シリンダを伸縮させて前記作業機を操作する作業機レバーを備えているとともに、前記コントローラには、前記作業機レバーからの操作信号を受信する信号受信手段と、前記信号受信手段による前記操作信号の受信に基づき前記作業機ポンプの許容回転数から得られたエンジン回転数を演算するエンジン回転数演算手段と、前記エンジン回転数演算手段により演算されたエンジン回転数により燃料の噴射量を制御する燃料噴射量制御手段とが設けられていることを特徴とする。
【0010】
本発明の請求項3に係る作業機ポンプの回転制御システムは、請求項1に記載の作業機ポンプの回転制御システムにおいて、前記作業機が所定の位置にあるか否かを検出する位置センサを備えているとともに、前記コントローラには、前記位置センサからの検出信号を受信する信号受信手段と、前記信号受信手段による前記検出信号の受信に基づき前記作業機ポンプの許容回転数から得られたエンジン回転数を演算するエンジン回転数演算手段と、前記エンジン回転数演算手段により演算されたエンジン回転数により燃料の噴射量を制御する燃料噴射量制御手段とが設けられていることを特徴とする。
【0011】
本発明の請求項4に係る作業機ポンプの回転制御システムは、請求項1に記載の作業機ポンプの回転制御システムにおいて、前記作業機の動作位置を計測するポテンショメータを備えているとともに、前記コントローラには、前記ポテンショメータからの位置計測信号に基づいて決められる前記作業機ポンプの許容回転数に応じたエンジン回転数を演算するエンジン回転数演算手段と、前記エンジン回転数演算手段により演算されたエンジン回転数により燃料の噴射量を制御する燃料噴射量制御手段とが設けられていることを特徴とする。
【0012】
本発明の請求項5に係る作業機ポンプの回転制御システムは、請求項1に記載の作業機ポンプの回転制御システムにおいて、前記作動油タンクの油面位置を計測する油面センサを備えているとともに、前記コントローラには、前記油面センサからの油面位置計測信号に基づいて決められる前記作業機ポンプの許容回転数に応じたエンジン回転数を演算するエンジン回転数演算手段と、前記エンジン回転数演算手段により演算されたエンジン回転数により燃料の噴射量を制御する燃料噴射量制御手段とが設けられていることを特徴とする。
【0013】
本発明の請求項6に係る作業機ポンプの回転制御システムは、請求項1に記載の作業機ポンプの回転制御システムにおいて、前記作業機ポンプの吐出側の圧力を計測する吐出圧センサを備えているとともに、前記コントローラには、前記吐出圧センサからの吐出圧計測信号を受信する信号受信手段と、前記信号受信手段により受信した前記吐出圧計測信号に基づいて決められる前記作業機ポンプの許容回転数に応じたエンジン回転数を演算するエンジン回転数演算手段と、前記エンジン回転数演算手段により演算されたエンジン回転数により燃料の噴射量を制御する燃料噴射量制御手段とが設けられていることを特徴とする。
【0014】
本発明の請求項7に係る作業機ポンプの回転制御システムは、請求項1に記載の作業機ポンプの回転制御システムにおいて、前記作業機ポンプの吸込側の圧力を計測する吸込圧センサを備えているとともに、前記コントローラには、前記吸込圧センサからの吸込圧計測信号を受信する信号受信手段と、前記信号受信手段により受信した吸込圧計測信号に基づいて決められる前記作業機ポンプの許容回転数に応じたエンジン回転数を演算するエンジン回転数演算手段と、前記エンジン回転数演算手段により演算されたエンジン回転数により燃料の噴射量を制御する燃料噴射量制御手段とが設けられていることを特徴とする。
【0015】
本発明の請求項8に係る作業機ポンプの回転制御システムは、請求項1〜請求項6のいずれかに記載の作業機ポンプの回転制御システムにおいて、大気圧を測定する大気圧センサおよび/または前記作動油の温度を計測する油温センサを備え、前記コントローラは、前記大気圧センサおよび/または油温センサで計測された大気圧および/または油温に基づいて前記許容回転数を決定することを特徴とする。
【発明の効果】
【0016】
以上において、請求項1の発明によれば、油圧シリンダが動作すると、コントローラが作業機ポンプをキャビテーションが発生しない許容回転数に制御するため、作業機ポンプ内でのキャビテーションの発生を確実に防止できる。そうすると、従来のようにブリーザにより作動油タンク内を予め加圧しておいたり、また、コンプレッサ等のエア源から作動油タンク内にエアを送り込んで予め加圧したりする必要がない。つまり、作動油タンクの強化が不要になるうえ、ブリーザのセット圧を変更する手間を省け、さらにコンプレッサ等のエア源の設置するコストをも削減できる。よって、本発明の目的を達成できる。
【0017】
また、請求項2および請求項3の発明によれば、作業機レバーの操作状況を監視したり、または位置センサにより作業機が所定位置にあるかを監視したりするため、作業機レバーや位置センサからの信号受信により、油圧シリンダが動作したことを簡易な構成で確実に判断できる。
【0018】
請求項4の発明によれば、ポテンショメータにより作業機の動作位置を逐一計測するため、その動作位置に応じた適切な許容回転数を設定しておくことにより、回転数制御を緻密にでき、作業機の作業効率を上げることができる。例えば、油圧シリンダが伸びて作業機が動作し始めると、作動油が油圧シリンダに供給されて作動油タンク内の液面が下がり、作業機ポンプの吸込圧が徐々に低下してキャビテーションが発生しやすくなる。これに対して、油圧シリンダが縮んで作業機が元の位置に戻ろうとすると、作動油タンク内での液面が上がって、作業機ポンプでの吸込圧が徐々に回復する。すなわち、作業機の位置により、吸込圧が変動するのであるから、吸込圧が十分に大きい位置に作業機がある時には、比較的高速で制御し、反対に吸込圧が低くなるような位置に作業機が位置している時には、比較的低速で制御すればよく、こうすることで作業機の動きに無駄がなくなり、作業効率が向上する。
【0019】
請求項5の発明によれば、作動油タンクの油面の高さを計測することにより、吸込圧センサや吐出圧センサを設けることがなく、吸込圧を演算でき、この吸込圧に基づいて許容回転数を決定できる。
【0020】
請求項6,7の発明によれば、作業機ポンプの吐出側や吸込側に吐出圧センサや吸込圧センサを設けるため、吐出圧や吸込圧を直接計測することができ、キャビテーションをより確実に防止できる。特に、キャビテーションの発生は、より直接的には吸込圧と密接な関係があるため、吸込圧を直接検出できることはシステムの信頼性を大きく向上させるのに有効である。また、例えば、油圧シリンダが伸びて作業機が動作し始めると、作業機ポンプの吐出圧が一時的に増大し、逆に吸込圧が低減してキャビテーションが発生しやすくなることがあるが、このような場合でも、吐出圧や吸込圧を直接計測して許容回転数を決定することにより、圧力変動に確実に対応できる。
【0021】
請求項8の発明によれば、大気圧や作動油の油温の変化に基づいても、コントローラは作業機ポンプの許容回転数を決定することにより、さらに緻密に回転数を制御できる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0022】
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。なお、後述する第2実施形態以降で、以下に説明する第1実施形態での構成と同じか、または、同様な機能を有する構成には同一符号を付し、その説明を簡単にあるいは省略する。
【0023】
〔第1実施形態〕
図1から図3には、本発明に係る作業機ポンプの回転制御システムの第1実施形態が示されている。図1は、作業機ポンプの回転制御システムの油圧回路の概略図である。本システムは、ダンプトラックに設けられたボディ5を昇降操作させた際に作業機ポンプ3の回転数を制御し、よって作業機ポンプ3内でのキャビテーションの発生を防止するものである。
なお、本実施形態の作業機ポンプ3は定容量型を想定しているが、本発明のポンプとしては、可変容量型であってもよい。
【0024】
図1において、ダンプトラックの車体1は、エンジン2と、このエンジン2によって駆動される作業機ポンプ3と、作業機ポンプ3により引き込まれる作動油を貯留するための作動油タンク4とを備えている。車体1の後方には、昇降自在なボディ5が設けられている。このボディ5と車体1とは左右一対の油圧シリンダとしてのホイストシリンダ6で連結されている。エンジン2によって駆動される作業機ポンプ3からホイストシリンダ6への作動油の供給、またはホイストシリンダ6から作動油タンク4への作動油の戻しは、切替弁であるホイストバルブ7によって切り替えられる。また、車体1には、ボディ5を昇降操作するための作業機レバーとしてのダンプレバー8が設けられている。ダンプレバー8からは、上昇操作および下降操作に応じた操作信号がコントローラ9に出力され、この操作信号に基づいてコントローラ9からは、ホイストバルブ7へ切替信号が出力される。
ここで、ボディ5およびホイストシリンダ6を含んで本発明に係る作業機が構成されている。
【0025】
図2は、本システムのブロック図であり、図3は、回転制御時のフローチャートである。
図2において、コントローラ9には、ダンプレバー8からの操作信号を受信する信号受信手段21と、作業機ポンプ3の許容回転数のデータを記憶しているデータ記憶部32と、データ記憶部32のデータを読み出し、作業機ポンプ3の許容回転数に応じたエンジン2の回転数を演算するエンジン回転数演算手段23と、エンジン回転数演算手段23により演算されたエンジン回転数によって燃料噴射量を制御する燃料噴射量制御手段24とが設けられている。
【0026】
このうち信号受信手段21は、オペレータがダンプレバー8を上昇操作したという操作信号を受信した際にのみ、回転数演算手段23へ信号を送信するものである。ダンプレバー8を下降操作したときには、ホイストシリンダ6が縮まる状況にあり、ホイストシリンダ6のボトム側より大量の作動油が作動油タンク4に戻るため、作動油タンク4の油面が低下することがなく、タンク内圧も低下することがない。そのため、作業機ポンプ3の回転数をキャビテーション防止を目的としてより低い許容回転数で制御する必要はない。
【0027】
データ記憶部32に予め保存されている作業機ポンプ3の許容回転数のデータは、作動油タンク4内での液面レベルが下がり、内圧が最も下がった場合であっても、作業機ポンプ3内にキャビテーションが発生しない低速側の回転数、および作動油タンク4内での液面レベルが十分に高く、内圧が十分に高い場合の高速側の回転数であり、作業機ポンプ3の容量等に応じてそれぞれ略一義的に決定される値である。また、この許容回転数は高地での作業の場合、大気圧が下がることを考慮してより低い値が設定される。さらに、大気圧に応じた許容回転数や、作動油の温度に応じた許容回転数が複数記憶されており、それらに応じて適切な許容回転数が決定されるようにしてもよい。
【0028】
以下、図3を参照し、本システムを利用した場合のコントローラ9のフローを説明する。
オペレータがダンプレバー8を操作することにより、上昇操作および下降操作に応じた操作信号がコントローラ9の信号受信手段21へ送信されると、信号受信手段21は、この操作信号が上昇信号であるか下降信号であるかの判断を行う(S1)。ボディ5を上昇させる操作信号である場合、エンジン回転数演算手段23がデータ記憶部32に予め保存しておいた低速側の許容回転数を読み出す(S2)。エンジン回転数演算手段23が、データ記憶部32から読み出した許容回転数を参照し、作業機ポンプ3を許容回転数で駆動するためのエンジン回転数を演算する(S3)。
【0029】
その後、燃料噴射量制御手段24は、算出されたエンジン回転数に応じて燃料噴射量を演算し(S4)、エンジン2に設けられた図示しない燃料噴射装置に信号を出力する(S5)。一方、ダンプレバー8の操作が下降信号に変更された場合や、ダンプレバー8が停止位置に変更されて操作信号の出力がなくなった場合には、低速側の許容回転数でエンジン2を回転させる必要がないため、エンジン回転数演算手段23が高速側の許容回転数を読み出し(S6)、以下、S3〜S5に基づいてエンジン2の回転数制御を行う。
【0030】
以上により、ボディ5が上昇している間は常にエンジン2で駆動される作業機ポンプ3が低速側の許容回転数に維持されるので、作動油タンク4内の圧力が著しく低下し、作業機ポンプ3での作動油の吸込圧が低下した場合でも、キャビテーションの発生を確実に防止できる。また、高地作業においては、許容回転数をより低い値に設定するか、大気圧に応じたより低い値を選択するようしておけばよく、高地でのキャビテーションの発生も良好に防止できる。
【0031】
〔第2実施形態〕
図4から図6には、本発明に係る作業機ポンプの回転制御システムの第2実施形態が示されている。図4は、本実施形態の作業機ポンプの回転制御システムの油圧回路の概略図を示すものである。本実施形態では、位置センサとしての着座センサ17によりボディ5の昇降を検知する。着座センサ17は、ボディ5が着座した場合に着座信号を送信するが、ボディ5が上昇した場合には、着座信号を送信しないように構成されている。
【0032】
図4において、ダンプトラックの車体1は、ボディ5が下降して、着座する部分に着座センサ17を備えている。したがって、図5に示すコントローラ9の信号受信手段21には、ボディ5が着座している間に着座センサ17からの着座信号が入力されるようになっている。他の構成は、第1実施形態と同様である。
【0033】
データ記憶部32に予め保存されている作業機ポンプ3の許容回転数のデータは、第1実施形態と同様に作動油タンク4の内圧が最も下がった場合(ボディ5の最大上げ時)であっても、作業機ポンプ3内にキャビテーションが発生しない低速側の許容回転数と、作動油タンク4の内圧が十分高い場合(ボディ5の着座時)での作業機ポンプ3内にキャビテーションの発生しない高速側の許容回転数が予め保存されている。
【0034】
以下、図6を参照し、本システムを利用した場合のコントローラ9のフローを説明する。
ボディ5が着座しているか否かを着座センサ17が検知する。着座している場合には検出信号を出力し、着座していない場合には検出信号は出力しない。信号受信手段21では検出信号を受信しているか否かを判断する(S11)。受信していない場合には、ボディ5は上昇しているため、エンジン回転数演算手段23がデータ記憶部32から低速側の許容回転数を読み出す(S12)。エンジン回転数演算手段23が、作業機ポンプ3を許容回転数で駆動するためのエンジン回転数を演算する(S13)。その後、燃料噴射量制御手段24は、燃料噴射量を演算し(S14)、図示しない燃料噴射装置に信号を出力する(S15)。反対に、信号受信手段21が検出信号を受信していない場合には、エンジン回転数演算手段23がデータ記憶部32から高速側の許容回転数を読み出し(S16)、以下、S13〜S15に基づいてエンジン2の回転数制御を行う。
【0035】
このような第2実施形態においても、作業機ポンプ3の回転数を良好に制御でき、第1実施形態と同様の効果を達成することができる。ただし、本実施形態では、上昇途中でボディ5が停止している場合でも、作動油タンク4の液面が低いことから、キャビテーションの発生を防止するために、作業機ポンプ3の回転数は、低速側の許容回転数に維持される。
【0036】
〔第3実施形態〕
図7から図9には、本発明に係る作業機ポンプの回転制御システムの第3実施形態が示されている。図7は、本実施形態の作業機ポンプの回転制御システムの油圧回路の概略図を示すものである。本実施形態では、ポテンショメータ10によりボディ5の傾斜位置を逐一計測し、ボディ5が上昇していると判断した場合には、作業機ポンプ3の回転数をコントローラ9によって制御するように構成されている。
【0037】
図7において、ダンプトラックの車体1は、ボディ5と車体1との連結部分にボディ5の傾斜位置を計測するポテンショメータ10を備えている。したがって、図8に示すコントローラ9の信号受信手段21には、ポテンショメータ10からの位置計測信号が逐一入力される。他の構成は、第1実施形態と同様である。
【0038】
より具体的に、信号受信手段21は、ポテンショメータ10からの位置計測信号を受信すると、位置演算手段22へ信号を出力することでボディ5の位置を演算する。
データ記憶部32には、ボディ5の位置に応じて決定される作業機ポンプ3の許容回転数のマップM1が予め保存されている。つまり、位置演算手段22によって演算されたボディ5の位置から許容回転数を演算することで、ボディ5の位置に応じて回転数を容易に制御できる。
【0039】
以下、図9を参照し、本システムを利用した場合のコントローラ9のフローを説明する。
ポテンショメータ10はボディ5の傾斜角を計測し、計測した位置計測信号をコントローラ9の信号受信手段21へ送信する。信号受信手段21はその信号を受信すると(S21)、位置演算手段22がボディ5の位置を演算する(S22)。エンジン回転数演算手段23は、ボディ5の位置に応じて決定される許容回転数のマップM1を参照し、データ記憶部32からボディ位置に応じた許容回転数を読み出す(S23)。エンジン回転数演算手段23は、読み出された許容回転数に応じたエンジン回転数を演算する(S24)。その後、燃料噴射量制御手段24は、算出されたエンジン回転数に応じて燃料噴射量を演算し(S25)、図示しない燃料噴射装置に信号を出力する(S26)。そうすると、エンジン2は常に、ボディ位置に応じて決められた許容回転数で作業機ポンプ3を駆動することになる。
【0040】
このような第3実施形態においても、作業機ポンプ3の回転数を良好に制御でき、第1実施形態と同様の効果を達成することができる。加えて、本実施形態では、ボディ5の位置によって変動する吸込圧に応じて回転数を制御するので、第1実施形態および第2実施形態での回転数制御より緻密に制御できる。また、ボディ5の位置が低い間は、作業機ポンプ3の回転数を大きく下げる必要がないから、ボディ5を迅速に上昇させることができ、作業効率を向上させることができる。
【0041】
〔第4実施形態〕
図10から図12に示す第4実施形態では、作業機ポンプ3の吐出圧の変化、さらには作動油の油温に応じて作業機ポンプ3の回転数を制御するように構成されている。
【0042】
したがって、図10において、ダンプトラックの車体1には、作動油タンク4内の作動油の温度を計測する油温センサ13と、作業機ポンプ3から作動油を吐出側の配管部に吐出圧を計測する吐出圧センサ14とが設けられている。
【0043】
図11に示すブロック図において、本実施形態の信号受信手段21は、油温センサ13から送信された油温計測信号、および吐出圧センサ14から送信された吐出圧計測信号を受信するようになっている。信号受信手段21は、油温センサ13、および吐出圧センサ14から信号を受信し、圧力変換演算手段26へ信号を送信する。
圧力変換演算手段26は、信号受信手段21から吐出圧計測信号を受信すると、その信号に応じて吸込圧を演算する。
【0044】
一方、データ記憶部32には、吐出圧を吸込圧へ変換するためのマップM31が予め保存されている。さらに吸込圧と油温T1,T2,T3・・・とによって決まる作業機ポンプ3の許容回転数のマップM21が保存されている。つまり、本実施形態では、吐出圧に応じてキャビテーションの発生を確実に防止できる回転数をより正確に算出できる。
【0045】
以下、図12を参照し、本システムを利用した場合のフローを説明する。
油温センサ13は作動油タンク4内の油温を計測し、また吐出圧センサ14は作業機ポンプ3の吐出部の圧力を計測すると、油温計測信号と吐出圧計測信号をコントローラ9へ送信し、信号受信手段21はその信号を受信する(S31)。圧力変換演算手段26は、信号受信手段21から吐出圧計測信号を受信すると、データ記憶部32から吐出圧を吸込圧へ変換するためのマップM31を読み出し、吸込圧を演算する(S32)。エンジン回転数演算手段23は、演算された吸込圧と油温T1,T2,T3・・・とによって決まる許容回転数のマップM21を参照して、作業機ポンプ3の許容回転数を読み出し(S33)、エンジン回転数を演算する(S34)。その後、燃料噴射量制御手段24は、算出されたエンジン回転数に応じて燃料噴射量を演算する(S35)。エンジン2に設けられた図示しない燃料噴射装置に信号を出力する(S36)。そうすると、エンジン2は、作業機ポンプ3を許容回転数で駆動することになる。
【0046】
このような第4実施形態においても、作業機ポンプ3の回転数を制御する第1実施形態と同様の効果を奏することができる。また、ダンプトラックの場合、ホイストシリンダ6の伸び動作の開始時や、ボディ5が上がり切った状態では、吐出圧が一時的に大きくなるのであるが、本実施形態では、作業機ポンプ3の吐出圧に応じた許容回転数が決定されるため、そのような吐出圧の急な変動をも確実に判断して、その吐出圧に見合ったより低い許容回転数を決定でき、キャビテーションをより確実に防止できる。
【0047】
〔第5実施形態〕
図13から図15に示す第5実施形態では、作業機ポンプ3の吐出圧を計測して回転数を制御するのではなく、作業機ポンプ3の吸込圧を計測して作業機ポンプ3の回転数を制御するように構成されている。
【0048】
したがって、図13において、ダンプトラックの車体1には、作動油タンク4内の作動油の温度を計測する油温センサ13の他、作業機ポンプ3から作動油を吸込側の配管部に吸込圧を計測する吸込圧センサ15が設けられている。
【0049】
図14に示すブロック図において、本実施形態の信号受信手段21は、油温センサ13から送信されたタンク内作動油の油温計測信号、および吸込圧センサ15から送信された作業機ポンプ3の吸込圧計測信号を受信するようになっている。本実施形態では、作業機ポンプ3の吸込圧が計測できることで、第4実施形態にあるような圧力変換演算手段26が必要となくなるため、コントローラ9内の構造を簡素化することができる。
【0050】
具体的に、信号受信手段21は、油温センサ13、および吸込圧センサ15から信号を受信する。
一方、データ記憶部32には、吸込圧と油温T1,T2,T3・・・とによって決まる作業機ポンプ3の許容回転数のマップM21が保存されている。つまり、本実施形態では、吸込圧からキャビテーションの発生を確実に防止できる回転数を直接的に算出できるのである。
【0051】
以下、図15を参照し、本システムを利用した場合のフローを説明する。
油温センサ13は作動油の油温を計測し、また吸込圧センサ15は作業機ポンプ3の吸込部の圧力を計測すると、油温計測信号と吸込圧計測信号をコントローラ9へ送信し、信号受信手段21はその信号を受信する(S41)。エンジン回転数演算手段23は、演算された吸込圧と油温T1,T2,T3・・・とによって決まる許容回転数のマップM21を参照して作業機ポンプ3の許容回転数を読み出し(S42)、エンジン回転数を演算する(S43)。その後、燃料噴射量制御手段24は、算出されたエンジン回転数に応じて燃料噴射量を演算する(S44)。エンジン2に設けられた図示しない燃料噴射装置に信号を出力する(S45)。そうすると、エンジン2は、作業機ポンプ3を許容回転数で駆動することになる。
【0052】
このような第5実施形態においても、作業機ポンプ3の回転数を制御する第1実施形態、第4実施形態と同様の効果を奏することができる。
【0053】
〔第6実施形態〕
図16から図18に示す第6実施形態では、大気圧、作動油温度、および作動油タンク4の油面の高さを計測して、作業機ポンプ3の吸込圧を演算し、作業機ポンプ3の回転数を制御するように構成されている。
【0054】
したがって、図16において、ダンプトラックの車体1には、作業現場の大気圧を計測する大気圧センサ11と、作動油タンク4内の作動油の温度を計測する油温センサ13と、作動油タンク4の油面位置を計測する油面センサ16とが設けられている。
【0055】
図17に示すブロック図において、本実施形態の信号受信手段21は、大気圧センサ11から送信された大気圧計測信号、油温センサ13から送信されたタンク内作動油の油温計測信号、および油面センサ16から送信された作動油タンク4の油面位置計測信号を受信するようになっている。
【0056】
具体的に、信号受信手段21は、大気圧センサ11、油温センサ13、および油面センサ16から信号を受信する。
一方、データ記憶部32には、油面位置によって決まる吸込圧のマップM41,M42,M43・・・が大気圧P1,P2,P3・・・ごとに予め保存されており、さらに吸込圧と油温T1,T2,T3・・・とによって決まる作業機ポンプ3の許容回転数のマップM21が保存されている。
【0057】
以下、図18を参照し、本システムを利用した場合のフローを説明する。
大気圧センサ11は作業現場の大気圧を計測し、油温センサ13は作動油の油温を計測し、また油面センサ16は作動油タンク4の油面位置を計測すると、油温計測信号と吸込圧計測信号と油面位置計測信号とをコントローラ9へ送信し、信号受信手段21はそれらの信号を受信する(S51)。エンジン回転数演算手段23は、大気圧センサ11からの大気圧信号に応じた大気圧をデータ記憶部32に記憶された大気圧P1,P2,P3・・・のうちから選択し、いずれかのマップM41,M42,M43・・・を読み出す。そして、エンジン回転数演算手段23は、選択されたマップM41,M42,M43・・・と、油面センサ16から受信した油面位置計測信号に応じた油面位置により吸込圧を決める。そうすると、エンジン回転数演算手段23は、吸込圧と油温T1,T2,T3・・・とによって決まる許容回転数のマップM21を参照して、作業機ポンプ3の許容回転数を読み出し(S52)、エンジン回転数を演算する(S53)。次いで、燃料噴射量制御手段24は、算出されたエンジン回転数に応じて燃料噴射量を演算し(S54)、エンジン2に設けられた図示しない燃料噴射装置に信号を出力する(S55)。これにより、エンジン2は、作業機ポンプ3を許容回転数で駆動することになる。
【0058】
このような第6実施形態においても、作業機ポンプ3の回転数を制御する第1実施形態、第4実施形態と同様の効果を奏することができる。また、油面センサ16を使用することで、システム構成上、吐出圧センサや吸込圧センサを設けるスペースが無くても、油面位置から作業機ポンプ3の吸込圧を演算でき、キャビテーションの発生を防止用の回転数をより正確に算出できる。
【0059】
なお、本発明は前述の実施形態に限定されるものではなく、本発明の目的を達成できる他の構成等を含み、以下に示すような変形等も本発明に含まれるものである。
【0060】
例えば、本発明は、ダンプトラック以外にもホイールローダや油圧ショベルなどの建設機械にも用いることができる。この場合、作業機ポンプからの作動油で伸縮する油圧シリンダとしては、チルドシリンダ、ブームシリンダ、アームシリンダ、バケットシリンダ等である。
【0061】
また、図19に示すように前記第3実施形態の構成に加えて大気圧センサ11により大気圧の変化や、油温センサ13により油温の変化に応じても作業機ポンプ3の回転数を制御するようにしてもよい。つまり、位置演算手段22によって演算されたボディ5の位置から、タンク内圧演算手段25により作動油タンク4の内圧を演算することで、その内圧に応じた吸込圧を演算し、吸込圧に応じた油温別の許容回転数を演算することもできる。
【0062】
さらに、前記第4実施形態では、マップM31により吐出圧から吸込圧を演算し、この吸込圧からM21を用いて許容回転数を算出していたが、吐出圧から直接許容回転数を算出できるマップを用いてもよい。同様に、前記第6実施形態の変形例として、作動油タンク4の液面レベルから直接許容回転数を算出できるマップを用いることも可能である。
【産業上の利用可能性】
【0063】
本発明は、油圧ポンプからの作動油で駆動される作業機を有し、かつ作動油タンクの内圧が著しく変化するような各種の建設機械や輸送機械等に好適に利用できる。
【図面の簡単な説明】
【0064】
【図1】本発明の第1実施形態に係る作業機ポンプの回転制御システムの油圧回路の概略図。
【図2】本発明の第1実施形態に係るブロック図。
【図3】本発明の第1実施形態を利用した場合のフローチャート。
【図4】本発明の第2実施形態に係る作業機ポンプの回転制御システムの油圧回路の概略図。
【図5】本発明の第2実施形態に係るブロック図。
【図6】本発明の第2実施形態を利用した場合のフローチャート。
【図7】本発明の第3実施形態に係る作業機ポンプの回転制御システムの油圧回路の概略図。
【図8】本発明の第3実施形態に係るブロック図。
【図9】本発明の第3実施形態を利用した場合のフローチャート。
【図10】本発明の第4実施形態に係る作業機ポンプの回転制御システムの油圧回路の概略図。
【図11】本発明の第4実施形態に係るブロック図。
【図12】本発明の第4実施形態を利用した場合のフローチャート。
【図13】本発明の第5実施形態に係る作業機ポンプの回転制御システムの油圧回路の概略図。
【図14】本発明の第5実施形態に係るブロック図。
【図15】本発明の第5実施形態を利用した場合のフローチャート。
【図16】本発明の第6実施形態に係る作業機ポンプの回転制御システムの油圧回路の概略図。
【図17】本発明の第6実施形態に係るブロック図。
【図18】本発明の第6実施形態を利用した場合のフローチャート。
【図19】本発明の変形例に係るブロック図。
【符号の説明】
【0065】
2…エンジン、3…作業機ポンプ、5…ボディ、6…油圧シリンダであるホイストシリンダ、8…作業機レバーであるダンプレバー、9…コントローラ、10…ポテンショメータ、11…大気圧センサ、13…油温センサ、14…吐出圧センサ、15…吸込圧センサ、16…油面センサ、21…信号受信手段、22…位置演算手段、23…エンジン回転数演算手段、32…データ記憶部。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
作業機ポンプの回転制御システムであって、
前記作業機ポンプと、
前記作業機ポンプを駆動するエンジンと、
前記作業機ポンプからの作動油で伸縮する油圧シリンダによって駆動される作業機と、
前記作業機ポンプに供給する作動油を貯留し、かつ前記油圧シリンダから作動油が戻るように構成された作動油タンクと、
前記油圧シリンダの動作時に前記作業機ポンプの回転数を予め設定されたキャビテーション発生防止用の許容回転数に制御するコントローラとを備えている
ことを特徴とする作業機ポンプの回転制御システム。
【請求項2】
請求項1に記載の作業機ポンプの回転制御システムにおいて、
前記油圧シリンダを伸縮させて前記作業機を操作する作業機レバーを備えているとともに、
前記コントローラには、
前記作業機レバーからの操作信号を受信する信号受信手段と、
前記信号受信手段による前記操作信号の受信に基づき前記作業機ポンプの許容回転数から得られたエンジン回転数を演算するエンジン回転数演算手段と、
前記エンジン回転数演算手段により演算されたエンジン回転数により燃料の噴射量を制御する燃料噴射量制御手段とが設けられている
ことを特徴とする作業機ポンプの回転制御システム。
【請求項3】
請求項1に記載の作業機ポンプの回転制御システムにおいて、
前記作業機が所定の位置にあるか否かを検出する位置センサを備えているとともに、
前記コントローラには、
前記位置センサからの検出信号を受信する信号受信手段と、
前記信号受信手段による前記検出信号の受信に基づき前記作業機ポンプの許容回転数から得られたエンジン回転数を演算するエンジン回転数演算手段と、
前記エンジン回転数演算手段により演算されたエンジン回転数により燃料の噴射量を制御する燃料噴射量制御手段とが設けられている
ことを特徴とする作業機ポンプの回転制御システム。
【請求項4】
請求項1に記載の作業機ポンプの回転制御システムにおいて、
前記作業機の動作位置を計測するポテンショメータを備えているとともに、
前記コントローラには、
前記ポテンショメータからの位置計測信号に基づいて決められる前記作業機ポンプの許容回転数に応じたエンジン回転数を演算するエンジン回転数演算手段と、
前記エンジン回転数演算手段により演算されたエンジン回転数により燃料の噴射量を制御する燃料噴射量制御手段とが設けられている
ことを特徴とする作業機ポンプの回転制御システム。
【請求項5】
請求項1に記載の作業機ポンプの回転制御システムにおいて、
前記作動油タンクの油面位置を計測する油面センサを備えているとともに、
前記コントローラには、
前記油面センサからの油面位置計測信号に基づいて決められる前記作業機ポンプの許容回転数に応じたエンジン回転数を演算するエンジン回転数演算手段と、
前記エンジン回転数演算手段により演算されたエンジン回転数により燃料の噴射量を制御する燃料噴射量制御手段とが設けられている
ことを特徴とする作業機ポンプの回転制御システム。
【請求項6】
請求項1に記載の作業機ポンプの回転制御システムにおいて、
前記作業機ポンプの吐出側の圧力を計測する吐出圧センサを備えているとともに、
前記コントローラには、
前記吐出圧センサからの吐出圧計測信号を受信する信号受信手段と、
前記信号受信手段により受信した前記吐出圧計測信号に基づいて決められる前記作業機ポンプの許容回転数に応じたエンジン回転数を演算するエンジン回転数演算手段と、
前記エンジン回転数演算手段により演算されたエンジン回転数により燃料の噴射量を制御する燃料噴射量制御手段とが設けられている
ことを特徴とする作業機ポンプの回転制御システム。
【請求項7】
請求項1に記載の作業機ポンプの回転制御システムにおいて、
前記作業機ポンプの吸込側の圧力を計測する吸込圧センサを備えているとともに、
前記コントローラには、
前記吸込圧センサからの吸込圧計測信号を受信する信号受信手段と、
前記信号受信手段により受信した吸込圧計測信号に基づいて決められる前記作業機ポンプの許容回転数に応じたエンジン回転数を演算するエンジン回転数演算手段と、
前記エンジン回転数演算手段により演算されたエンジン回転数により燃料の噴射量を制御する燃料噴射量制御手段とが設けられている
ことを特徴とする作業機ポンプの回転制御システム。
【請求項8】
請求項1〜請求項6のいずれかに記載の作業機ポンプの回転制御システムにおいて、
大気圧を測定する大気圧センサおよび/または前記作動油の温度を計測する油温センサを備え、
前記コントローラは、前記大気圧センサおよび/または油温センサで計測された大気圧および/または油温に基づいて前記許容回転数を決定する
ことを特徴とする作業機ポンプの回転制御システム。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6】
image rotate

【図7】
image rotate

【図8】
image rotate

【図9】
image rotate

【図10】
image rotate

【図11】
image rotate

【図12】
image rotate

【図13】
image rotate

【図14】
image rotate

【図15】
image rotate

【図16】
image rotate

【図17】
image rotate

【図18】
image rotate

【図19】
image rotate


【公開番号】特開2008−223496(P2008−223496A)
【公開日】平成20年9月25日(2008.9.25)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−58883(P2007−58883)
【出願日】平成19年3月8日(2007.3.8)
【出願人】(000001236)株式会社小松製作所 (1,686)
【Fターム(参考)】