説明

作業機械の油圧制御回路

【課題】簡素な構成で、アタッチメントに要求される作動油流量を正確に供給するとともに、他のアクチュエータとの連動性を向上させる。
【解決手段】
パイロット圧制御により開度を変更可能に形成された可変絞り弁1A,1Bをアタッチメント用アクチュエータ46aと油圧ポンプ10A,10Bとを接続する油圧回路上に介装させる。また、アタッチメント用アクチュエータ46aの作動量を設定するためのリモコン弁18を設けるとともに、リモコン弁18の二次側の回路と可変絞り弁1A,1Bのパイロットポートとを制御回路L15で接続する。これにより、リモコン弁18の二次圧を可変絞り弁1A,1Bの制御パイロット圧として導入する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、フロント作業機の先端にアタッチメントを装着する作業機械に用いて好適な油圧制御回路に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、油圧ショベルのフロント作業機に取り付けられるアタッチメントの油圧駆動回路を他のアクチュエータの油圧駆動回路とは別個に用意して、各回路へ分配される作動油流量を適宜制御する技術が知られている。
例えば、特許文献1には、油圧ポンプから吐出された作動油を圧力補償型分流弁で分流させ、履帯を駆動するための走行回路とアタッチメント用の独立アタッチメント回路とに供給する構成を備えた作業機械の油圧回路が開示されている。この技術では、圧力補償型分流弁において、独立アタッチメント回路側へ供給される作動油圧PA1,PA2と走行回路側へ供給される作動油圧PB1,PB2との差圧を一定値に保つことにより、油圧ポンプの吐出圧にかかわらず安定した分流が可能となっている。
【0003】
一般に、このような独立アタッチメント回路の内部にはコントロール弁が介装されており、このコントロール弁の開度を開閉制御することによってアタッチメントの駆動に係るアクチュエータへ供給される作動油流量が調節されている。例えば、油圧ブレーカや圧砕機等のアタッチメントを装着した場合には、これらを駆動する油圧モータが必要とする作動油流量が得られるように、コントロール弁の開度が適宜制御されるようになっている。
【特許文献1】特開2000−73409号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、特許文献1のような回路構成では、油圧ポンプの吐出流量を制御することができないため、ポンプ流量を有効に活用することができない場合が生じる。例えば、独立アタッチメント回路へ供給された作動油流量がアタッチメントの駆動に必要な作動油流量を超えると、余剰分の作動油がコントロール弁からブリードオフしてタンクへ環流してしまう。したがって、余剰分の作動油のエネルギーロスが生じることになる。
【0005】
本発明は、このような課題に鑑みてなされたもので、簡素な構成で、アタッチメントに要求される作動油流量を正確に供給するとともに、他のアクチュエータとの連動性を向上させることができるようにした、作業機械の油圧制御回路を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記目的を達成するため、請求項1記載の本発明の作業機械の油圧制御回路は、作業機械のフロント作業機を駆動せしめるフロント用アクチュエータ及び該フロント作業機に装着されるアタッチメントを駆動せしめるアタッチメント用アクチュエータの駆動源となる油圧ポンプを備えた作業機械の油圧制御回路において、該アタッチメント用アクチュエータと該油圧ポンプとを接続するアタッチメント油圧回路と、該アタッチメント油圧回路上に介装され、パイロット圧制御により開度を変更可能に形成された可変絞り弁と、該第一油圧回路上における該可変絞り弁の上流側と該フロント用アクチュエータとを接続するフロント油圧回路と、該アタッチメント油圧回路及び該フロント油圧回路の双方に介装され、該アタッチメント油圧回路及び該フロント油圧回路の差圧を保持して該アタッチメント用アクチュエータへ供給される一定の作動油流量を確保する圧力補償スプールを有する圧力補償弁と、該アタッチメント油圧回路における該可変絞り弁の下流側と該圧力補償スプールの一端側とを接続して、該アタッチメント油圧回路への作動油流量を増加させる方向へ該圧力補償スプールを駆動する第一圧力補償回路と、該フロント油圧回路における該可変絞り弁の上流側と該圧力補償スプールの他端側とを接続して、該フロント油圧回路への作動油流量を増加させる方向へ該圧力補償スプールを駆動する第二圧力補償回路と、該アタッチメント用アクチュエータの作動量を設定するためのリモコン弁と、該リモコン弁の二次側の回路と該可変絞り弁のパイロットポートとを接続する制御回路とを備えたことを特徴としている。
【0007】
つまり、該制御回路は、該リモコン弁の二次圧を該可変絞り弁の制御パイロット圧として該可変絞り弁へ導入する。
なお、油圧回路上における油圧ポンプ側が上流側であり、アクチュエータ側又はタンク側が下流側である。
また、請求項2記載の本発明の作業機械の油圧制御回路は、請求項1記載の構成に加えて、該第一圧力補償回路と作動油タンクとを接続する優先切換回路と、該優先切換回路上に介装され、パイロット圧制御により開閉可能に形成された切換弁とを備え、該制御回路が、該リモコン弁の二次側の回路と該切換弁のパイロットポートとを接続することを特徴としている。
【0008】
つまり、該制御回路は、該リモコン弁の二次圧を該切換弁の制御パイロット圧として該切換弁へ導入する。なお、該切換弁は、該リモコン弁の非操作時に対応する二次圧が導入された時には該優先切換回路を開放し、該リモコン弁の操作時に対応する二次圧が導入された時には該優先切換回路を遮断する。
また、請求項3記載の本発明の作業機械の油圧制御回路は、請求項1又は2記載の構成に加えて、該フロント油圧回路上に介装され、該フロント用アクチュエータへ供給される作動油流量及び流通方向を制御するメインコントロール弁と、該フロント油圧回路における該メインコントロール弁よりも下流側のセンターバイパス上に介装されたネガコン用リリーフ弁と、該メインコントロール弁及び該ネガコンリリーフ弁間の作動油圧をネガコン圧として該油圧ポンプへ導くための第一ネガコン回路と、パイロットポンプから吐出される作動油圧をネガコン圧として該油圧ポンプへ導くための第二ネガコン回路と、該第一ネガコン回路及び該第二ネガコン回路に介装され、作動油圧が低圧である何れか一方の回路を選択して該油圧ポンプに接続する第二切換弁と、該第二ネガコン回路上における該第二切換弁よりも上流側に介装され、パイロット圧制御により該パイロットポンプから吐出された作動油圧を減圧する外部パイロット式減圧弁とを備え、該制御回路が、該リモコン弁の二次側の回路と該外部パイロット式減圧弁のパイロットポートとを接続することを特徴としている。
【0009】
また、請求項4記載の本発明の作業機械の油圧制御回路は、作業機械のフロント作業機を駆動せしめるフロント用アクチュエータ及び該フロント作業機に装着されるアタッチメントを駆動せしめるアタッチメント用アクチュエータの駆動源となる油圧ポンプを備えた作業機械の油圧制御回路において、該アタッチメント用アクチュエータと該油圧ポンプとを接続するアタッチメント油圧回路上に介装され、パイロット圧制御により開度を変更可能に形成された可変絞り弁と、該アタッチメント用アクチュエータの作動量を設定するためのリモコン弁と、該リモコン弁の二次側の回路と該可変絞り弁のパイロットポートとを接続し、該リモコン弁の二次圧を該可変絞り弁の制御パイロット圧として導入する制御回路とを備えたことを特徴としている。
【発明の効果】
【0010】
本発明の作業機械の油圧制御回路(請求項1,4)によれば、リモコン弁の二次圧を利用して可変絞り弁の開度を制御することにより、アタッチメントの操作量に応じた流量をアタッチメント用アクチュエータに供給することができる。これにより、ポンプ流量を有効に活用することができ、エネルギの浪費を抑えることができる。
また、本発明の構成では電子制御装置が不要であり、システム構成が簡素であるという利点もある。
【0011】
特に、本発明の作業機械の油圧制御回路(請求項1)によれば、圧力補償弁の働きにより、アタッチメントの作動時にはアタッチメント油圧回路側に一定の作動油流量が確保することができ、アタッチメントとフロント作業機との連動操作性をさらに高めることができる。
また、本発明の作業機械の油圧制御回路(請求項2)によれば、リモコン弁の二次圧を利用して切換弁を開閉制御することにより、アタッチメントの非操作時にはアタッチメント用アクチュエータへの作動油の流通を遮断することができる。これにより、フロント用アクチュエータのみの作動時における作業効率を向上させることができる。
【0012】
また、本発明の作業機械の油圧制御回路(請求項3)によれば、リモコン弁の二次圧を利用して外部パイロット式減圧弁を制御することにより、アタッチメントの操作量に応じた大きさのネガコン圧を第二ネガコン回路に供給することができ、アタッチメント用アクチュエータの作動量に応じた作動油流量を油圧ポンプから供給することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0013】
以下、図面により、本発明の実施の形態について説明する。
図1〜図3は、本発明の一実施形態に係る油圧制御回路を説明するためのものであり、図1は本油圧制御回路が適用された油圧ショベルの全体構成を示す側面図、図2は本油圧制御回路の全体構成を示す油圧回路図、図3は本油圧制御回路の外部パイロット式減圧弁の開口特性を示すグラフである。
【0014】
[1.油圧ショベル構成]
本実施形態の油圧制御回路は、図1に示す油圧ショベル40の油圧回路として適用されている。この油圧ショベル40は、クローラ式の油圧走行装置を装備した下部走行体42と、旋回装置を介して下部走行体42の上に旋回自在に搭載された上部旋回体41とを備えて構成される。上部旋回体41の前端部には、フロント作業機としてのブーム43及びアーム44が枢支され、さらにその先端にはアタッチメントとしてツインヘッダ46(回転切削用アタッチメント)が取り付けられている。
【0015】
上部旋回体41のフレームとブーム43との間には、ブーム43を上下方向へ揺動する油圧駆動式のブームシリンダ43a(フロント用アクチュエータの一つ)が介装されている。このブーム43は、ブームシリンダ43aの伸縮によって上部旋回体41に対して起伏自在に設けられている。同様に、図1中に示されたアームシリンダ44a(フロント用アクチュエータの一つ),バケットシリンダ45aはそれぞれ、アーム44,ツインヘッダ46の姿勢を動かすための油圧アクチュエータである。
【0016】
ツインヘッダ46の基部には、油圧モータ46a(アタッチメント用アクチュエータ)が内蔵されている。油圧モータ46aはツインヘッダ46の駆動源であり、先端のピックを回転駆動することで土砂壁面を切削できるようになっている。本発明に係る油圧制御回路は、上記の油圧アクチュエータ43a,44a,45aや油圧モータ46a等を駆動するための油圧回路である。
【0017】
また、これらのフロント作業機の車体左側には、操作者が搭乗するキャブ47が設けられている。キャブ47の内部には、上記の油圧アクチュエータ43a,44a,45aや油圧モータ46aをはじめとして、油圧ショベル40の走行装置,旋回装置といった各装置の操作レバー,各種操作スイッチ,シート等が配設されている。
上部旋回体41に設けられたエンジンルーム48内には、エンジン13によって駆動される二台の油圧ポンプが設けられている。以下、一方の油圧ポンプを第一油圧ポンプ10A,他方を第二油圧ポンプ10Bと呼ぶ。
【0018】
[2.油圧回路構成]
図2に、本油圧制御回路が適用された油圧回路を模式的に示す。この図2では、ブームシリンダ43a,アームシリンダ44a及び油圧モータ46aの駆動に係る油圧回路の概略構成が示されており、他のアクチュエータに係る油圧回路に関しては記載を省略している。
【0019】
本油圧回路はおもに、ブームシリンダ43aの駆動に係る第一油圧回路L1,アームシリンダ44aの駆動に係る第二油圧回路L2,油圧モータ46aの駆動に係る第三油圧回路L3及び第四油圧回路L4,これらの油圧回路へ供給される作動油流量を配分するための優先回路L10,いわゆるネガコン制御に係るネガコン回路L11,アタッチメント操作レバー回路L16等を備えている。
【0020】
アタッチメント操作レバー回路L16は、ツインヘッダ46の操作用の油圧回路であり、アタッチメント用リモコン弁18及びシャトル弁17を備えて構成される。アタッチメント用リモコン弁18は、操作レバーへの操作によって作動するリモコン弁であり、レバー操作量に応じた大きさのパイロット圧をアタッチメント用コントロール弁4Cの流量制御スプールへと伝達するようになっている。
【0021】
また、アタッチメント用リモコン弁18の内部にはシャトル弁17が設けられており、二次圧の高圧選択が行われている。選択された圧力は制御回路L15へ導入されて、各弁の制御パイロット圧として利用されている。なお、レバー操作量がゼロの場合には、シャトル弁17の出力圧が予め設定された最小圧となるように設定されている。
【0022】
[2−1.第一,第二油圧回路(フロント油圧回路)L1,L2]
第一油圧回路L1は、第一油圧ポンプ10Aとブームシリンダ43aとを接続して作動油流路を形成するフロント油圧回路である。また、第二油圧回路L2は、第二油圧ポンプ10Bとアームシリンダ44aとを接続するフロント油圧回路である。第一油圧ポンプ10A及び第二油圧ポンプ10Bはそれぞれレギュレータ11A,11Bを備えた容量可変式のポンプである。
【0023】
図2に示すように、第一油圧回路L1及び第二油圧回路L2のそれぞれの中途には、ブームシリンダ43a及びアームシリンダ44aに対する作動油の流量及び流通方向を調整するためのメインコントロール弁4A,4Bが介装されている。これらのメインコントロール弁4A,4Bは流量制御スプール(ステム)位置を複数の位置に切り替えて作動油の流量及び流通方向を可変制御できる電磁流量制御弁として構成されている。
【0024】
また、各メインコントロール弁4A,4Bとタンク15とを接続する回路(すなわち、各メインコントロール弁4A,4Bよりも下流側のセンターバイパス)上には、ネガコン用リリーフ弁5A,5Bが介装されている。これらのネガコン用リリーフ弁5A,5Bは、各フロント油圧回路L1,L2におけるネガコン圧を取り出すためのリリーフ弁であり、各フロント油圧回路L1,L2のセンターバイパスの作動油圧を保持するように機能している。なお、後述するネガコン回路L12,L13は、これらの回路から分岐して形成されている。
【0025】
[2−2.第三,第四油圧回路(アタッチメント油圧回路)L3,L4]
第三油圧回路L3は第一油圧ポンプ10Aと油圧モータ46aとを接続するアタッチメント油圧回路であり、第四油圧回路L4は第二油圧ポンプ10Bと油圧モータ46aとを接続するアタッチメント油圧回路である。これらの回路L3,L4は、図2に示すように、それぞれチェック弁よりも下流側で合流して一本になっている。
【0026】
その合流点よりも下流側にアタッチメント用コントロール弁4Cが介装されている。アタッチメント用コントロール弁4Cは、メインコントロール弁4A,4Bと同様の電磁流量制御弁として構成されており、油圧モータ46aへ供給される作動油流量及び流通方向を調整するためのものである。
アタッチメント用コントロール弁4Cの直上流においてアタッチメント油圧回路L3,L4からタンク15へと分岐形成されたリリーフ回路上には、アタッチメント用リリーフ弁5Cが介装されている。アタッチメント用リリーフ弁5Cは、アタッチメント油圧回路L3,L4内の作動油圧の上限値を設定するように機能している。
【0027】
[2−3.優先回路L10]
優先回路L10は、第一油圧ポンプ10Aから供給される作動油の流量を第一油圧回路L1と第二油圧回路L2とに配分するとともに、第二油圧ポンプ10Bから供給される作動油の流量を第三油圧回路L3と第四油圧回路L4とに配分するための回路である。
図2に示すように、第一油圧ポンプ10Aから導かれた作動油の供給ラインは、優先回路L10の内部で第一油圧回路L1と第二油圧回路L2とに分岐形成されている。また、第二油圧ポンプ10Bから導かれた作動油の供給ラインは、優先回路L10の内部で第三油圧回路L3と第四油圧回路L4とに分岐形成されている。
【0028】
この優先回路L10は、可変絞り弁1,圧力補償弁2及び切換弁3を備えて構成されている。なお、これらの複数種類の弁が一体に組み合わされたバルブユニットとして優先回路L10を形成してもよい。
第一油圧回路L1及び第二油圧回路L2間で作動油を配分するための回路と、第三油圧回路L3及び第四油圧回路L4間で作動油を配分するための回路とは同一構成となっている。以下、おもに前者に係る構成要素について詳述する。なお、図2中及び以下では、前者の構成要素の符号の末尾にAを付し、後者のものにBを付して説明する。
【0029】
可変絞り弁1Aは、図2に示すように、第3油圧回路L3上に介装された流量調節弁であり、パイロット制御により開度(流量)を調整することができるようになっている。可変絞り弁1Aの開口特性は、パイロットポートに入力される制御パイロット圧が低圧であるほど開口面積が狭くなり、制御パイロット圧が高圧であるほど開口面積が広くなるように設定されている。なお、可変絞り弁1Aは、制御パイロット圧が前述の最小圧である場合には第三油圧回路L3を完全に閉鎖する。このように、制御パイロット圧が高圧であるほど開口面積が広くなる開口特性により、アタッチメントへの操作量を増加させるに連れて第三油圧回路L3(油圧モータ46a)への作動油流量を増加させることができるようになっている。
【0030】
なお、可変絞り弁1Aのパイロットポートには、前述の制御回路L15が接続されている。制御回路L15はツインヘッダ46の操作レバーの操作量に応じて増圧するパイロット回路であり、可変絞り弁1Aは制御回路L15の作動油圧に応じて開閉制御されている。
また、第一油圧回路L1は、第三油圧回路L3における可変絞り弁1Aよりも上流側から分岐するように形成されている。可変絞り弁1Aの上流側には第一油圧ポンプ10Aによる作動油の吐出圧がそのまま作用している。一方、可変絞り弁1Aの下流側には圧力補償弁2Aが接続されている。
【0031】
圧力補償弁2Aは、第一油圧回路L1及び第三油圧回路L3に跨って介装された弁であり、双方の回路の作動油流量を同時に制御するものである。図2に示すように、圧力補償弁2Aの内部には、第一流路2a及び第二流路2bの二系統の流路が形成されており、それぞれの流路開度が単一のスプール(圧力補償スプール)の移動によって同時に変更されるよう構成されている。ここでは、第一流路2aが第三油圧回路L3上に介装され、第二流路2bが第一油圧回路L1上に介装されている。
【0032】
圧力補償弁2Aのスプールを駆動するためのパイロット回路は、二本用意されている。第六油圧回路L6(第一圧力補償回路)と第五油圧回路L5(第二圧力補償回路)である。まず、圧力補償弁2Aのスプールのうち、スプールの摺動方向における第二流路2bが形成された側の一端には、可変絞り弁1Aの上流側の作動油を導く第五油圧回路L5が接続されている。この第五油圧回路L5には、第一油圧ポンプ10Aの吐出圧がそのまま作用することになる。一方、スプールの他端(スプールの摺動方向における第一流路2aが形成された側の一端)には可変絞り弁1の下流側の作動油を導く第六油圧回路L6が接続されている。図2に示すように、第六油圧回路L6上にはオリフィス16が介装されている。
【0033】
このように二本のパイロット回路L5,L6を設けることにより、圧力補償弁2Aのスプールが、第一流路2aの上流側と下流側との差圧を一定に保持する位置に制御される。したがって、第一流路2a側の流量は第一油圧ポンプ10Aの吐出圧にかかわらず一定に制御され、残りの流量が第二流路2b側に流れることになる。つまり、圧力補償弁2Aは、油圧モータ46a側へ供給される一定の作動油流量を確保する圧力補償スプールを有しているといえる。
【0034】
なお、この第六油圧回路L6内の作動油は、第一流路2a側の作動油流量を増加させつつ第二流路2b側の作動油流量を減少させる方向へスプールを移動させるように作用している。また、第五油圧回路L5内の作動油は、第二流路2b側の作動油流量を増加させつつ第一流路2a側の作動油流量を減少させる方向へスプールを移動させるように作用している。例えば、第一油圧ポンプ10Aの吐出圧が上昇した場合には、第一流路2aにおける作動油の流速が上昇するが、これに応じて上昇する第五油圧回路L5内の作動油圧に押されてスプールが図2中左方向へ移動し、弁開度が絞られるため、第一流路2aの下流側の作動油流量は変化しないことになる。
【0035】
また、第六油圧回路L6におけるオリフィス16の下流側には、タンク15へと接続される優先切換回路L9が設けられている。この優先切換回路L9上には切換弁3Aが介装されている。
切換弁3Aは、可変絞り弁1Aと同一のパイロット圧によって制御される二位置切換弁である。すなわち、制御回路L15からパイロットポートに導入されるパイロット圧が予め設定された所定圧よりも高圧である場合にオンになり、優先切換回路L9を遮断(閉鎖)するようになっている。ここで設定されている所定圧は、前述の最小圧よりも高圧に設定されている。
【0036】
優先切換回路L9が遮断(閉鎖)されると、上述のように第六油圧回路L6を介して圧力補償弁2Aのスプールの一端に可変絞り弁1Aの下流側の作動油圧が作用する。一方、切換弁3Aがオフになると、優先切換回路L9がタンク15へ開放(リリーフ)されて、第六油圧回路L6内の作動油圧がタンク圧まで低下する。
つまり、切換弁3Aをオフにすると、可変絞り弁1Aの絞り開度の状態にかかわらず、圧力補償弁2Aのスプールが図2中左方向へ移動して、第一流路2aが完全に閉鎖されるとともに第二流路2bが完全に開放されるようになっている。切換弁3Aは、圧力補償弁2Aにおける圧力補償制御を強制的に停止させるように機能する。また、切換弁3Aがオンの状態でのみ、可変絞り弁1Aによる流量調節が働くことになる。
【0037】
前述の通り、第二油圧ポンプ10B側の優先回路L10の構成は、第一油圧ポンプ10A側のものと同一である。なお、コントローラ20は、それぞれの切換弁3A,3Bを個別に制御ができるようになっているが、本実施形態では同時に同一の制御が実施されるようになっている。
【0038】
[2−4.ネガコン回路L11]
ネガコン回路L11は、レギュレータ11A,11Bにおけるネガティブコントロール用の回路である。ネガティブコントロールでは、ネガコン回路L11の作動油圧の高低に対応するように第一及び第二油圧ポンプ10A,10Bでの吐出流量を減少又は増加させて、各ポンプの出力を一定に保たせている。以下、ネガコン回路L11を介してレギュレータ11A,11Bへ導入される作動油圧のことをネガコン圧とも呼ぶ。なお、ネガコン回路L11には、第一油圧回路L1側のネガコン回路L12と、第二油圧回路L2側のネガコン回路L13とが設けられている。
【0039】
それぞれのネガコン回路L12,L13上には、第二切換弁6A,6Bが介装されている。また、これらの双方の回路L12,L13に対して、外部パイロット式減圧弁8が接続されている。以下、各弁の構成は何れのネガコン回路L12,L13も同一であるため、第一油圧回路L1側のネガコン回路L12を例に挙げて説明する。
第二切換弁6Aは、第一油圧回路L1側から導かれるネガコン圧と外部パイロット式減圧弁8の二次圧とを両端のスプールに受け、それらのうちの低圧側の回路を選択して油圧ポンプ10Aに接続するように機能する二位置切換弁である。
【0040】
一方、外部パイロット式減圧弁8は、可変絞り弁1Aと同一のパイロット圧によって制御される減圧弁であり、パイロットポンプ14から供給される作動油をネガコン回路L12へ導入することによって強制的にネガコン圧を変更するものである。
外部パイロット式減圧弁8の開口特性は、図3に示すように、パイロットポートに入力されたパイロット圧が高圧であるほど二次圧を低圧に制御して出力するようになっている。これにより、ツインヘッダ46の作動時には、そのレバー操作量が増大するにつれて外部パイロット式減圧弁8の二次圧が低下するようになっている。
【0041】
なお、レギュレータ11Aとは公知のポンプ容量可変手段であり、ネガコン圧が高いほど第一油圧ポンプ10Aの吐出流量を減少させるように、また、ネガコン圧が低いほど吐出流量を増加させるように、斜板制御を実施するものである。
【0042】
[3.作用]
上記のような構成により、本油圧制御回路は以下のように作用する。
[3−1.フロントの単動操作時]
例えば、ブーム43やアーム44といったフロント作業機のみを操作した時には、アタッチメント用リモコン弁18が中立位置となっているため、シャトル弁17の出力圧、すなわち制御回路L15の作動油圧は最小圧となる。このような制御パイロット圧を受けて、可変絞り弁1A,1B及び切換弁3A,3Bはともにオフに制御される。
【0043】
これにより、第六油圧回路L6及び第八油圧回路L8がタンク15へと開放され、圧力補償弁2Aのスプールが図2中左側へ、圧力補償弁2Bのスプールが図2中右側へ移動し、ともに第一流路2aが完全に閉鎖される。
つまり、第一流路2a側の作動油流量がゼロになり、第一油圧ポンプ10Aから吐出される作動油は全て第一油圧回路L1へ供給され、第二油圧ポンプ10Bから吐出される作動油は全て第二油圧回路L2へ供給されることになる。したがって、油圧ポンプ10A,10Bの全出力がブームシリンダ43a及びアームシリンダ44aの駆動に割り当てられる。
【0044】
またこのとき、ネガコン回路L12,L13には第一油圧回路L1及び第二油圧回路L2の作動油圧が導かれることになる。一方、外部パイロット式減圧弁8へ導入される制御パイロット圧も最小圧であるため、二次圧は高圧に設定されることになり、第二ネガコン回路L14の作動油圧は高圧となる。したがって、第二切換弁6A,6Bでは、低圧側の第一ネガコン回路L12,L13が選択され、通常のネガコン制御が実施される。
【0045】
なお、ブーム43やアーム44を操作すると、第一ネガコン回路L11,L12のネガコン圧が低下し、そのネガコン圧がレギュレータ11A,11Bへと導かれて、油圧ポンプ10A,10Bの吐出流量が増加する。
[3−2.アタッチメントの作動時]
アタッチメントであるツインヘッダ46の作動時(単動,連動時を含む)には、アタッチメント用リモコン弁18に圧力が立ち、その操作量に応じた制御パイロット圧がシャトル弁17から出力されて、制御回路L15へと導かれる。このような制御パイロット圧を受けて、切換弁3A,3Bはオンに制御され、優先切換回路L9が遮断される。これにより、第六油圧回路L6及び第八油圧回路L8のそれぞれが圧力補償弁2A,2Bのパイロット回路として機能する。
【0046】
第六油圧回路L6及び第八油圧回路L8の作動油圧は、オリフィス16を経て導入される圧力であるため、油圧ポンプ10A,10Bの吐出圧よりも減圧された大きさとなっている。一方、圧力補償弁2A,2Bの他方のパイロット圧にはそれぞれ、第五油圧回路L5及び第七油圧回路L7を介して油圧ポンプ10A,10Bの吐出圧が導入される。
これにより、圧力補償弁2A,2Bにおける第一流路2aの上流側と下流側との差圧が一定に保持されるため、第三油圧回路L3及び第四油圧回路L4へ常時一定の作動油を流通させることが可能となる。例えば、第一油圧ポンプ10A側では、ポンプの吐出圧に影響を受けることなく、第三油圧回路L3を流れる作動油流量が一定となり、その流量は可変絞り弁1Aの開度によって定められることになる。第二油圧ポンプ10B側でも同様であり、第四油圧回路L4の作動油流量は第二油圧ポンプ10Bの吐出圧が変化したとしても一定量となる。また、第一油圧回路L1及び第二油圧回路L2側へは、残りの作動油が流れることになる。
【0047】
また、可変絞り弁1A,1Bの開度は、制御パイロット圧の大きさに応じて制御される。なお、アタッチメント用リモコン弁18を操作して徐々に操作量を大きくしていくと、制御回路L15の制御パイロット圧が上昇する。可変絞り弁1A,1Bは入力されるパイロット圧が上昇するほどバルブ開度を開く特性を備えているため、可変絞り弁1A,1Bを介して第三油圧回路L3及び第四油圧回路L4へ供給される作動油流量も増加する。
【0048】
一方、外部パイロット式減圧弁8は、図3に示す開口特性を備えているため、制御パイロット圧が上昇するとその二次圧が低下する。第二ネガコン回路L14の作動油圧が第一ネガコン回路L12,13の作動油圧よりも低下すると、第二切換弁6A,6Bで選択される回路が第二ネガコン回路L14となるため、その二次圧がレギュレータ11A,11Bへ導かれる。このように、アタッチメント用リモコン弁18の操作量に応じて油圧ポンプ10A,10Bの吐出流量が制御される。
【0049】
[4.効果]
このように本油圧制御回路によれば、アタッチメント用リモコン弁18の二次圧を利用して可変絞り弁1A,1Bの開度を制御することにより、ツインヘッダ46の操作量に応じた流量を油圧モータ46aに供給することができる。これにより、ポンプ流量を有効に活用することができ、エネルギの浪費を抑えることができる。
【0050】
また、油圧モータ46aの要求する作動油流量の変化に合わせて、アタッチメント油圧回路L3,L4側への作動油流量を調節することができ、フロント作業機とアタッチメントとの連動操作性を向上させることができる。
また、圧力補償弁2A,2Bの働きにより、ツインヘッダ46の作動時にはアタッチメント油圧回路L3,L4側に一定の作動油流量が確保することができ、アタッチメントとフロント作業機との連動操作性をさらに高めることができる。
【0051】
なお、電磁弁やそれを制御する電子制御装置が不要であり、システム構成が簡素であるという利点もある。
また、本油圧制御回路によれば、アタッチメント用リモコン弁18の二次圧を切換弁3A,3Bの開閉制御にも利用することで、ツインヘッダ46の非操作時には油圧モータ46aへの作動油の流通を遮断することができる。これにより、フロント用アクチュエータのみの作動時における作業効率を向上させることができる。
【0052】
また、アタッチメント用リモコン弁18の二次圧を外部パイロット式減圧弁8の制御にも利用することにより、ツインヘッダ46の操作量に応じた大きさのネガコン圧を第二ネガコン回路L14に供給することができ、油圧モータ46aの作動量に応じた作動油流量を油圧ポンプ10A,10Bから供給することができる。
[5.その他]
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明は上述の実施形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で種々変形して実施することができる。
【0053】
例えば、上述の実施形態ではブーム43,アーム44及びツインヘッダ46の駆動に係る油圧回路が例示されているが、本発明の油圧制御回路は、アタッチメントとその他の油圧アクチュエータとを備えた油圧回路に広く適用可能である。すなわち、ブームシリンダ43aやアームシリンダ44a以外の油圧シリンダ45aや上部旋回体41の旋回装置、下部走行体42の走行装置等のアクチュエータを駆動する油圧回路を具備した油圧回路に適用してもよい。また、ツインヘッダ46だけでなくブレーカやマグネット,グラップルカッター等、油圧シリンダ,油圧モータで駆動される各種油圧装置をアタッチメントとして具備した油圧回路に適用することができる。
【0054】
なお、上述の実施形態における優先回路L10やネガコン回路L11に関しても必須ではなく、適宜省略することが可能である。また、上述の実施形態では油圧ポンプが二個設けられた油圧制御回路が例示されているが、油圧ポンプの個数はこれに限定されず、一個あるいは三個以上であってもよい。少なくとも、アタッチメント側の油圧回路におけるネガコン圧(アタッチメント用ネガコン圧)を制御パイロット圧として用いて、可変絞り弁1A,1Bを制御するものであればよい。
【0055】
また、上述の実施形態では、本発明を油圧ショベル40の油圧回路に適用したものを例示したが、本発明の適用対象はこれに限定されず、ブルドーザやホイールローダ,油圧式クレーン等様々な作業機械の油圧回路に適用することが可能である。
【図面の簡単な説明】
【0056】
【図1】本発明の一実施形態に係る油圧制御回路が適用された油圧ショベルの全体構成を示す側面図である。
【図2】本発明の一実施形態に係る油圧制御回路の全体構成を示す油圧回路図である。
【図3】本発明の一実施形態に係る油圧制御回路の外部パイロット式減圧弁の開口特性を示すグラフである。
【符号の説明】
【0057】
1A,1B 可変絞り弁
2A,2B 圧力補償弁
2a 第一流路
2b 第二流路
3A,3B 切換弁
4A,4B メインコントロール弁
4C アタッチメント用コントロール弁
5A,5B ネガコン用リリーフ弁
5C アタッチメント用リリーフ弁
6A,6B 第二切換弁
8 外部パイロット式減圧弁
10A 第一油圧ポンプ
10B 第二油圧ポンプ
11A,11B レギュレータ
13 エンジン
14 パイロットポンプ
15 タンク
16 オリフィス
17 シャトル弁
18 アタッチメント用リモコン弁
40 油圧ショベル
41 上部旋回体
42 下部走行体
43 ブーム(フロント作業機の一つ)
43a ブームシリンダ(第一アクチュエータ)
44 アーム(フロント作業機の一つ)
44a アームシリンダ(第二アクチュエータ)
45a バケットシリンダ
46 ツインヘッダ(アタッチメント)
46a 油圧モータ(アタッチメント用アクチュエータ)
47 キャブ
48 エンジンルーム
L1 第一油圧回路(フロント油圧回路)
L2 第二油圧回路(フロント油圧回路)
L3 第三油圧回路(アタッチメント油圧回路)
L4 第四油圧回路(アタッチメント油圧回路)
L5 第五油圧回路(第二圧力補償回路)
L6 第六油圧回路(第一圧力補償回路)
L7 第七油圧回路(第二圧力補償回路)
L8 第八油圧回路(第一圧力補償回路)
L9 優先切換回路
L10 優先回路
L11 ネガコン回路
L12,L13 第一ネガコン回路
L14 第二ネガコン回路
L15 制御回路
L16 アタッチメント操作レバー回路

【特許請求の範囲】
【請求項1】
作業機械のフロント作業機を駆動せしめるフロント用アクチュエータ及び該フロント作業機に装着されるアタッチメントを駆動せしめるアタッチメント用アクチュエータの駆動源となる油圧ポンプを備えた作業機械の油圧制御回路において、
該アタッチメント用アクチュエータと該油圧ポンプとを接続するアタッチメント油圧回路と、
該アタッチメント油圧回路上に介装され、パイロット圧制御により開度を変更可能に形成された可変絞り弁と、
該第一油圧回路上における該可変絞り弁の上流側と該フロント用アクチュエータとを接続するフロント油圧回路と、
該アタッチメント油圧回路及び該フロント油圧回路の双方に介装され、該アタッチメント油圧回路及び該フロント油圧回路の差圧を保持して該アタッチメント用アクチュエータへ供給される一定の作動油流量を確保する圧力補償スプールを有する圧力補償弁と、
該アタッチメント油圧回路における該可変絞り弁の下流側と該圧力補償スプールの一端側とを接続して、該アタッチメント油圧回路への作動油流量を増加させる方向へ該圧力補償スプールを駆動する第一圧力補償回路と、
該フロント油圧回路における該可変絞り弁の上流側と該圧力補償スプールの他端側とを接続して、該フロント油圧回路への作動油流量を増加させる方向へ該圧力補償スプールを駆動する第二圧力補償回路と、
該アタッチメント用アクチュエータの作動量を設定するためのリモコン弁と、
該リモコン弁の二次側の回路と該可変絞り弁のパイロットポートとを接続する制御回路と
を備えたことを特徴とする、作業機械の油圧制御回路。
【請求項2】
該第一圧力補償回路と作動油タンクとを接続する優先切換回路と、
該優先切換回路上に介装され、パイロット圧制御により開閉可能に形成された切換弁とを備え、
該制御回路が、該リモコン弁の二次側の回路と該切換弁のパイロットポートとを接続する
ことを特徴とする、請求項1記載の作業機械の油圧制御回路。
【請求項3】
該フロント油圧回路上に介装され、該フロント用アクチュエータへ供給される作動油流量及び流通方向を制御するメインコントロール弁と、
該フロント油圧回路における該メインコントロール弁よりも下流側のセンターバイパス上に介装されたネガコン用リリーフ弁と、
該メインコントロール弁及び該ネガコンリリーフ弁間の作動油圧をネガコン圧として該油圧ポンプへ導くための第一ネガコン回路と、
パイロットポンプから吐出される作動油圧をネガコン圧として該油圧ポンプへ導くための第二ネガコン回路と、
該第一ネガコン回路及び該第二ネガコン回路に介装され、作動油圧が低圧である何れか一方の回路を選択して該油圧ポンプに接続する第二切換弁と、
該第二ネガコン回路上における該第二切換弁よりも上流側に介装され、パイロット圧制御により該パイロットポンプから吐出された作動油圧を減圧する外部パイロット式減圧弁とを備え、
該制御回路が、該リモコン弁の二次側の回路と該外部パイロット式減圧弁のパイロットポートとを接続する
ことを特徴とする、請求項1又は2記載の作業機械の油圧制御回路。
【請求項4】
作業機械のフロント作業機を駆動せしめるフロント用アクチュエータ及び該フロント作業機に装着されるアタッチメントを駆動せしめるアタッチメント用アクチュエータの駆動源となる油圧ポンプを備えた作業機械の油圧制御回路において、
該アタッチメント用アクチュエータと該油圧ポンプとを接続するアタッチメント油圧回路上に介装され、パイロット圧制御により開度を変更可能に形成された可変絞り弁と、
該アタッチメント用アクチュエータの作動量を設定するためのリモコン弁と、
該リモコン弁の二次側の回路と該可変絞り弁のパイロットポートとを接続し、該リモコン弁の二次圧を該可変絞り弁の制御パイロット圧として導入する制御回路と
を備えたことを特徴とする、作業機械の油圧制御回路。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【公開番号】特開2010−65413(P2010−65413A)
【公開日】平成22年3月25日(2010.3.25)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−231100(P2008−231100)
【出願日】平成20年9月9日(2008.9.9)
【出願人】(000190297)キャタピラージャパン株式会社 (1,189)
【Fターム(参考)】