説明

光重合性組成物、カラーフィルタ、その製造方法、低屈折反率硬化膜、及び、固体撮像素子

【課題】露光に対し光感度で硬化し、優れた膜内部硬化性および支持体との密着性に優れ、パターン形状が良好であり、且つ、現像後に残渣が少ないパターニング硬化膜を形成可能な光重合性組成物を提供する。
【解決手段】(A)下記一般式(1)で示される繰り返し単位を有するオキシム光重合開始剤ポリマーと(B)重合性化合物とを含有する光重合性組成物。下記一般式(1)中、Rは水素原子またはアルキル基、Rは水素原子、アルキル基、アリール基、ヘテロアリール基、アルキルカルボニル基などを、Rはアリール基、又はヘテロアリール基を示す。RとRは互いに結合して環構造を形成してもよい。Xは単結合か2価の有機基を示す。Aは単結合またはカルボニル結合を示す。


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【特許請求の範囲】
【請求項1】
(A)下記一般式(1)で示される繰り返し単位を有するオキシム化合物と、(B)重合性化合物と、を含有する光重合性組成物。
【化1】


一般式(1)中、Rは水素原子またはアルキル基を示す。Rは水素原子、アルキル基、アリール基、ヘテロアリール基、アルキルカルボニル基、アリールカルボニル基、ヘテロアリールカルボニル基、アルキルオキシカルボニル基、アリールオキシカルボニル基、又は、シアノ基を示す。Rはアリール基、又はヘテロアリール基を示す。RとRとは、互いに結合して環構造を形成してもよい。Xは単結合又は2価の有機基を示す。Aは単結合又はカルボニル結合を示す。
【請求項2】
前記一般式(1)で示される繰り返し単位が、下記一般式(2)で示される繰り返し単位である請求項1に記載の光重合性組成物。
【化2】


一般式(2)中、R、R、X、及びAはそれぞれ一般式(1)におけるR、R、X、及びAと同義である。
Yは下記(I)群から選ばれる部分構造を示す。
(I)群
【化3】


上記部分構造中、R12はそれぞれ独立にハロゲン原子またはアシル基を示す。R13はそれぞれ独立にアルキル基またはアリール基を示す。pは0または1の整数を示す。
【請求項3】
前記一般式(1)で示される繰り返し単位が、下記一般式(3)または下記一般式(4)で示される繰り返し単位である請求項1に記載の光重合性組成物。
【化4】


前記一般式(3)及び一般式(4)中、R、X、及びAは、それぞれ一般式(1)におけるR、X、及びAと同義である。Rは、シアノ基、アルケニル基、アルキニル基、−SR、−CONR、−OC(O)NR、−OC(O)R、−C(O)OR、−S(O)R、及び、−S(O)(R、及びRはそれぞれ独立に、水素原子、アルキル基、アリール基、又は、ヘテロアリール基を示す。)からなる群より選択される置換基を有するアルキル基を表す。
、及びRはそれぞれ独立にアルキル基、−OR、−SR、又は、−NRを示し、R、及びRはそれぞれ独立にアルキル基またはアリール基を示す。nは0から2の整数を表し、mは0から2の整数を表す。n及びmがそれぞれ2を表す場合、複数存在するR及びRは互いに同じであっても異なっていてもよい。RとR、RとRとは、任意の有機基を介して結合し、環構造を形成してもよい。RとRとは、互いに結合するか、又は、任意の有機基を介して結合し、環を形成してもよい。
【請求項4】
前記一般式(1)で示される繰り返し単位が、下記一般式(5)または下記一般式(6)で示される繰り返し単位である請求項1又は請求項2に記載の光重合性組成物。
【化5】


一般式(5)及び一般式(6)中、R、及びAは、それぞれ前記一般式(1)におけるR、及びAと同義である。Yは前記一般式(2)におけるYと同義である。Rは前記一般式(3)におけるRと同義である。Zは一般式(2)においてYで表される部分構造から任意の水素原子を1つ除いた2価の連結基、フェニレン基、又はナフチレン基を示す。
10はアルキレン基を示す。R11は酸素原子または硫黄原子を示す。
は単結合、−C(O)OR−,−R−,−CHO(O)CR−、又は−C(O)NR13−を示し、Rはアルキレン基またはアリーレン基を示す。R13は水素原子、アルキル基、又はアリール基を示す。
【請求項5】
前記(A)オキシム化合物が、分子内に、シランカップリング基、チオール基、チオイソシアナト基、ニトリル基、カルボキシ基、水酸基、アミノ基、モノアルキルシラン基、ホスホン酸基、リン酸エステル基、及び不飽和炭化水素基からなる群より選択される支持体結合性基を有する請求項1から請求項4のいずれか1項に記載の光重合性組成物。
【請求項6】
前記(A)オキシム化合物が、
(a−1)前記一般式(1)から前記一般式(6)で表される繰り返し単位を形成しうる単量体から選択される少なくとも1種の単量体と、
(a−2)シランカップリング基、チオール基、チオイソシアナト基、ニトリル基、カルボキシ基、水酸基、アミノ基、モノアルキルシラン基、ホスホン酸基、リン酸エステル基、及び不飽和炭化水素基からなる群より選択される支持体結合性基を有する単量体と、をラジカル共重合して得られたポリマーである請求項5に記載の光重合性組成物。
【請求項7】
前記(A)オキシム化合物が、
(a−1)前記一般式(1)から前記一般式(6)で表される繰り返し単位を形成しうる単量体から選択される少なくとも1種の単量体を、
(a−2)シランカップリング基、チオール基、チオイソシアナト基、ニトリル基、カルボキシ基、水酸基、アミノ基、モノアルキルシラン基、ホスホン酸基、リン酸エステル基、及び不飽和炭化水素基からなる群より選択される支持体結合性基を有する連鎖移動剤によってラジカル連鎖移動重合して得られたポリマーである請求項5に記載の光重合性組成物。
【請求項8】
前記支持体結合性基が下記一般式(7)で表されるシランカップリング基である請求項5から請求項7のいずれか1項に記載の光重合性組成物。
【化6】


前記一般式(7)中、R14はアルキル基を表し、R15はアルコキシ基、アシルオキシ基、水酸基、又はハロゲン原子を表し、nは1〜3の整数を表し、mは0〜2の整数を表し、m+nは3である。
【請求項9】
さらに、(C)着色剤を含有する請求項1〜請求項8のいずれか1項に記載の光重合性組成物。
【請求項10】
前記(C)着色剤が顔料であり、さらに(D)顔料分散剤を含有する請求項9に記載の光重合性組成物。
【請求項11】
前記(C)着色剤が黒色着色剤である請求項9または請求項10に記載の光重合性組成物。
【請求項12】
さらに、(E)中空粒子及び多孔質粒子から選ばれる粒子を含有する請求項1〜請求項8のいずれか1項に記載の光重合性組成物。
【請求項13】
カラーフィルタの着色領域形成に用いられる請求項9〜請求項11のいずれか1項に記載の光重合性組成物。
【請求項14】
支持体上に、請求項13に記載の光重合性組成物を用いて形成された着色領域を有するカラーフィルタ。
【請求項15】
請求項12に記載の光重合性組成物を用いて形成された低屈折反率硬化膜。
【請求項16】
支持体上に、請求項14に記載の光重合性組成物を塗布して光重合性組成物層を形成する工程と、
前記光重合性組成物層を、パターン状に露光する工程と、
露光後の前記光重合性組成物層を現像して着色パターンを形成する工程と、
を含むカラーフィルタの製造方法。
【請求項17】
請求項14に記載のカラーフィルタ、または請求項15に記載の低屈折反率硬化膜を備える固体撮像素子。

【公開番号】特開2012−93395(P2012−93395A)
【公開日】平成24年5月17日(2012.5.17)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−238021(P2010−238021)
【出願日】平成22年10月22日(2010.10.22)
【出願人】(306037311)富士フイルム株式会社 (25,513)
【Fターム(参考)】