説明

光電変換装置の製造方法及び光電変換装置

【課題】良好な耐プラズマ還元性を有するとともに、透明導電膜/光電変換層界面での反射損失を抑制することができる光電変換装置の製造方法、及び、電池特性が改善された光電変換装置を提供する。
【解決手段】基板1上に、順に透明電極層2と、酸化チタンを主に含む酸化チタン層51と、酸化亜鉛を主に含む酸化亜鉛層52と、光電変換層3とを形成する光電変換装置100の製造方法であって、入射光のスペクトルと光電変換層3の量子効率との積である重み関数を算出し、所定の膜厚の酸化チタン層51及び酸化亜鉛層52を透過する光のスペクトルと、算出された重み関数とから、所定の膜厚の酸化チタン層51及び酸化亜鉛層52を透過する光の平均透過率を算出し、算出された平均透過率と、酸化チタン層51の還元防止効果を考慮した酸化亜鉛層52の膜厚範囲に基づいて、形成する酸化チタン層51及び酸化亜鉛層52の膜厚を決定する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、光電変換装置に関し、特に発電層を製膜で作製する薄膜系太陽電池の製造方法及び太陽電池に関する。
【背景技術】
【0002】
太陽光のエネルギーを電気エネルギーに変換する光電変換装置としては、p型シリコン系半導体(p層)、i型シリコン系半導体(i層)及びn型シリコン系半導体(n層)の薄膜をプラズマCVD法等で製膜して形成した光電変換層を備えた薄膜シリコン系太陽電池が知られている。薄膜シリコン系太陽電池の長所としては、大面積化が容易であること、膜厚が結晶系太陽電池の1/100程度と薄く、材料が少なくて済むことなどが挙げられる。このため、薄膜シリコン系太陽電池は、結晶系太陽電池と比較して低コストでの製造が可能となる。
【0003】
太陽電池の構造は、基板側から光入射するスーパーストレート型と、基板と反対側の面から光入射するサブストレート型とがある。スーパーストレート型太陽電池は、透明基板上に透明電極層を形成し、その上に光電変換層が形成される。スーパーストレート型太陽電池は、大面積薄膜太陽電池の集積化が容易であり、生産性に優れるという利点がある。しかし、各層に適用される材質の屈折率の関係から、基板/透明電極層界面、及び、透明電極層/光電変換層界面での反射損失が発生する。
【0004】
特許文献1には、透明電極層(酸化錫)と光電変換層(非晶質シリコン)との界面に酸化チタンを屈折率調整層として設けることにより、界面での反射を低減し、太陽電池の出力電流及び変換効率を改善することが開示されている。
【0005】
特許文献2には、透明電極層と光電変換層との間に酸化チタン層及び酸化亜鉛層からなる反射防止層を設けることが開示されている。酸化亜鉛層は、酸化チタン層が光電変換層製膜時における水素を含むプラズマにより還元され、可視光の透過率が低下するのを防止する機能を有する。反射防止機能と酸化亜鉛層の還元防止機能とを両立するために、特許文献2の酸化チタン層の膜厚は10〜100nm、酸化チタン層は1〜50nm、好ましくは5〜20nmとされる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特許第2939780号公報(請求項1、段落[0009][0015]、図1)
【特許文献2】特開2005−244073号公報(請求項1、段落[0035][0038][0039][0043])
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
特許文献2に記載の太陽電池では、酸化亜鉛層は酸化チタン層の保護膜として有効であるが、酸化チタン層/酸化亜鉛層界面での反射を増大させるために、光学的には存在しない方が有利である。そのため、酸化亜鉛層を保護膜としての機能を有する最低限の厚さとし、かつ、透明電極層と光電変換層との間の反射を抑制して太陽電池の出力を増大させるように、酸化チタン層及び酸化亜鉛層の各膜厚を設計する必要がある。
【0008】
本発明は、良好な耐プラズマ還元性を有するとともに、透明電極層と光電変換層との間での反射損失を抑制することができる光電変換装置の製造方法、及び、電池特性が改善された光電変換装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明は、基板上に、順に透明電極層と、酸化チタンを主に含む酸化チタン層と、酸化亜鉛を主に含む酸化亜鉛層と、光電変換層とを形成する光電変換装置の製造方法であって、入射光のスペクトルと前記光電変換層の量子効率との積である重み関数を算出し、所定の膜厚の前記酸化チタン層及び前記酸化亜鉛層を透過する光のスペクトルと、前記算出された重み関数とから、前記所定の膜厚の前記酸化チタン層及び前記酸化亜鉛層を透過する光の平均透過率を算出し、前記算出された平均透過率と、前記酸化チタン層の還元防止効果を考慮した前記酸化亜鉛層の膜厚範囲に基づいて、形成する前記酸化チタン層及び前記酸化亜鉛層の膜厚を決定する光電変換装置の製造方法を提供する。
【0010】
光電変換装置の出力を増大させるためには、特に光電変換装置の量子効率が高い波長領域において、透明電極層と光電変換層との間での反射損失を低減し、透明電極層から光電変換層へ入射する光の光量を増大させることが有効である。本発明では、酸化チタン層及び酸化亜鉛層を透過する光の平均透過率の算出に、量子効率及び太陽光スペクトルの積である重み関数を用いている。すなわち、本発明を用いて決定される酸化チタン層及び酸化亜鉛層の膜厚は、量子効率と太陽光スペクトルが反映されたものである。そのため、耐プラズマ還元性を有するとともに、短絡電流を増大させることができる酸化チタン層及び酸化亜鉛層の膜厚の組み合わせを精度良く求めることができる。
重み関数は、シングル型、タンデム型、トリプル型などの光電変換層の構成及び光電変換層に用いられる材料に対応させて得ることができる。従って、種々の光電変換層を有する光電変換装置について、光電変換層への入射光量を向上させて、短絡電流を増大させて高出力が得られるように設計して製造することができる。
【0011】
上記発明において、酸化チタン層の還元防止効果を考慮すると、前記酸化亜鉛層の膜厚が、1nm以上20nm以下とされることが好ましい。
【0012】
本発明は、基板上に、順に透明電極層と、酸化チタンを主に含む酸化チタン層と、酸化亜鉛を主に含む酸化亜鉛層と、光電変換層とを備える光電変換装置であって、酸化亜鉛層の膜厚が1nm以上20nm以下であり、光電変換層が1つの電池層からなる場合は、酸化チタン層の膜厚は、酸化亜鉛層の膜厚が1nmのときに20nm以上77nm以下、3nmのときに19nm以上73nm以下、5nmのときに17nm以上69nm以下、10nmのときに15nm以上58nm以下、及び20nmのときに15nm以上35nm以下で表される領域の範囲内とされる光電変換装置を提供する。また、光電変換層が2つの電池層からなる場合は、酸化チタン層の膜厚は、酸化亜鉛層の膜厚が1nmのときに28nm以上87nm以下、3nmのときに26nm以上82nm以下、膜厚が5nmのときに25nm以上77nm以下、10nmのときに22nm以上65nm以下、及び20nmのときに22nm以上39nm以下で表される領域の範囲内とされる光電変換層値を提供する。また、光電変換層が3つの電池層からなる場合は、酸化チタン層の膜厚が、酸化亜鉛層の膜厚が1nmのときに32nm以上89nm以下、3nmのときに30nm以上85nm以下、が5nmのときに28nm以上80nm以下、10nmのときに25nm以上69nm以下、及び20nmのときに25nm以上44nm以下で表される領域の範囲内とされる光電変換装置を提供する。
【0013】
上記光電変換装置は、酸化チタン層のプラズマによる還元が防止されているとともに、光電変換層に入射する光の光量が、量子効率に応じて最適化されているために、短絡電流が大きく高出力の光電変換装置となる。
【発明の効果】
【0014】
本発明によれば、耐プラズマ還元性とともに、量子効率と太陽光スペクトルを反映させた平均透過率とを考慮して酸化チタン層及び酸化亜鉛層の膜厚を決定するため、高出力の光電変換装置を確実に得ることができる。本発明は、光電変換層の層構成及び用いられる材料に応じて、好適な酸化チタン層及び酸化亜鉛層の膜厚を決定できる。
【図面の簡単な説明】
【0015】
【図1】本発明の一実施形態に係る光電変換装置の構成を表す概略図である。
【図2】本発明の光電変換装置の製造方法を用いて太陽電池パネルを製造する一実施形態を説明する概略図である。
【図3】本発明の光電変換装置の製造方法を用いて太陽電池パネルを製造する一実施形態を説明する概略図である。
【図4】本発明の光電変換装置の製造方法を用いて太陽電池パネルを製造する一実施形態を説明する概略図である。
【図5】本発明の光電変換装置の製造方法を用いて太陽電池パネルを製造する一実施形態を説明する概略図である。
【図6】シングル型非晶質シリコン太陽電池セルの重み関数である。
【図7】シングル型非晶質シリコン太陽電池について、酸化チタン層及び酸化亜鉛層各膜厚での透過率の変化率の分布を表すグラフである。
【図8】タンデム型太陽電池セルの重み関数である。
【図9】タンデム型太陽電池について、酸化チタン層及び酸化亜鉛層各膜厚での透過率の変化率の分布を表すグラフである。
【図10】トリプル型太陽電池セルの重み関数である。
【図11】トリプル型太陽電池について、酸化チタン層及び酸化亜鉛層各膜厚での透過率の変化率の分布を表すグラフである。
【発明を実施するための形態】
【0016】
図1は、本発明の一実施形態に係る光電変換装置の構成を示す概略図である。光電変換装置100は、タンデム型シリコン系太陽電池であり、基板1、透明電極層2、酸化チタン層51、酸化亜鉛層52、太陽電池光電変換層3としての第1セル層91(非晶質シリコン系)及び第2セル層92(結晶質シリコン系)、中間コンタクト層5、及び裏面電極層4を備える。なお、ここで、シリコン系とはシリコン(Si)やシリコンカーバイト(SiC)やシリコンゲルマニウム(SiGe)を含む総称である。また、結晶質シリコン系とは、非晶質シリコン系以外のシリコン系を意味するものであり、微結晶シリコンや多結晶シリコンも含まれる。
【0017】
本実施形態に係る光電変換装置の製造方法を、太陽電池パネルを製造する工程を例に挙げて説明する。図2から図5は、本実施形態の太陽電池パネルの製造方法を示す概略図である。
【0018】
(1)図2(a)
基板1としてソーダフロートガラス基板(例えば1.4m×1.1m×板厚:3.5mm〜4.5mm)を使用する。基板端面は熱応力や衝撃などによる破損防止にコーナー面取りやR面取り加工されていることが望ましい。
【0019】
(2)図2(b)
透明電極層2として、酸化錫(SnO)を主成分とする膜厚約500nm以上800nm以下の透明導電膜を、熱CVD装置にて約500℃で製膜する。この際、透明電極膜の表面には、適当な凹凸のあるテクスチャーが形成される。透明電極層2として、透明電極膜に加えて、基板1と透明電極膜との間にアルカリバリア膜(図示されず)を形成しても良い。アルカリバリア膜は、酸化シリコン膜(SiO)を50nm〜150nm、熱CVD装置にて約500℃で製膜処理する。透明導電層2は、GaやAlがドープされたZnO膜やITO膜であっても良い。
【0020】
透明電極層2上に、酸化チタン層51及び酸化亜鉛層52を設ける。
酸化チタン層51は、酸化チタンを主として含む膜であり、導電性を高めるためにドーパントを含んでも良い。酸化チタン層51は、波長380nm〜1100nmの範囲で屈折率が2.9〜2.2の範囲とされる。また、光吸収損失を低減するために、酸化チタン層51の消衰係数は、波長400nm〜1100nmの範囲で0.1以下であることが好ましい。
酸化チタン層51は、スパッタリング法、CVD法などにより製膜される。スパッタリング法により酸化チタン層51を製膜する場合、例えば、ターゲット:TiO(100%粉末)焼結体、減圧雰囲気:0.4Pa、基板温度:300℃、高周波電力:13.56MHz、印加電力:1W/cmの条件とする。
【0021】
酸化亜鉛層52は、酸化チタン層51の還元防止層として機能する。すなわち、後述のシリコン膜(光電変換層3)の製膜時において、水素プラズマにより酸化チタン層51が還元させるのを防止する。また、製膜後において、シリコン膜と酸化チタン層とが接触する場合に、シリコン膜中に含まれる水素により酸化チタン層の接触面が還元されることを防止する効果も有する。
酸化亜鉛層52は、酸化亜鉛を主として含む膜であり、導電性を高めるためにGaやAlなどのドーパントを含んでも良い。酸化亜鉛層52は、キャリア濃度増大による長波長の光の吸収損失と、酸化チタン層51との屈折率差とを考慮して、波長350nm〜1100nmの範囲で屈折率が2.2〜1.9の範囲とされる。また、光吸収損失を低減するために、酸化亜鉛層52の消衰係数は、波長350nm〜1100nmの範囲で0.1以下であることが好ましい。
酸化亜鉛層52は、スパッタリング法などにより製膜される。スパッタリング法により酸化亜鉛層52を製膜する場合、ターゲット:GaドープZnO、減圧雰囲気:0.4Pa、基板温度:300℃、印加電力:1W/cmの条件とする。水素プラズマによる酸化チタン層の還元を防止する効果を考慮すると、酸化亜鉛層52の膜厚は、1nm以上20nm以下であることが好ましい。
【0022】
ここで、酸化チタン層51及び酸化亜鉛層52の各膜厚は、以下のようにして決定される。
まず、所定の波長域での入射光のスペクトルと太陽電池セルの量子効率との積である重み関数が算出される。入射光のスペクトルは、AM1.5の太陽光スペクトルが適用される。量子効率は、例えば、酸化チタン層及び酸化亜鉛層が設けられていないタンデム型太陽電池セルの量子効率が適用される。
【0023】
酸化チタン層51及び酸化亜鉛層52を任意の膜厚としたときの、酸化チタン層及び酸化亜鉛層を透過した光の透過スペクトルが取得される。透過スペクトルは、光入射側から、透明電極層/酸化チタン層/酸化亜鉛層/シリコン層の4層構造の平膜モデルについて、光学薄膜多重干渉計算を行うことで得ることができる。光学薄膜多重干渉計算は、透明電極層とシリコン層における吸収は計算に含めず、酸化チタン層/酸化亜鉛層を透過する光の透過スペクトルを純粋に求める計算手法である。この時、透明電極層及びシリコン層は半無限媒質であり、入射光は透明電極層で発生したとして取り扱い、シリコン層に出射された出射光を求めて、透過スペクトルを得ることができる。計算は、例えば、サイバネット社の光学薄膜計算ソフトOPTAS-FILMで実施することができる。
【0024】
取得した透過スペクトルと重み関数とから、透過スペクトルを得た酸化チタン層及び酸化亜鉛層での平均透過率が算出される。具体的に、太陽電池の吸収波長領域(350nm〜1100nm)の各波長について、透過率の値と重み関数の値とを乗じて重み付き透過率が算出され、各波長での重み付き透過率から平均透過率が得られる。平均透過率は、酸化チタン層膜厚及び酸化亜鉛層膜厚の種々の組合せについて取得される。上記重み付き透過率を計算する波長間隔は、酸化チタン層及び酸化亜鉛層の膜厚決定に求められる精度を考慮して適宜設定されると良い。本実施形態では、酸化チタン層及び酸化亜鉛層を設けない場合の平均透過率を基準として、その基準からの平均透過率の変化率が算出されても良い。
【0025】
上述の工程で得た平均透過率または平均透過率の変化率から、光電変換層への透過光量を大きくすることができる酸化チタン層51及び酸化亜鉛層52の膜厚範囲が決定される。さらに、上述の還元防止効果が得られる酸化亜鉛層52の膜厚を考慮して、耐プラズマ還元性と短絡電流増大とが両立できる酸化チタン層51及び酸化亜鉛層52の膜厚の組み合わせが決定される。
【0026】
(3)図2(c)
その後、基板1をX−Yテーブルに設置して、YAGレーザーの第1高調波(1064nm)を、図の矢印に示すように、透明電極膜の膜面側から照射する。加工速度に適切となるようにレーザーパワーを調整して、透明電極膜を発電セルの直列接続方向に対して垂直な方向へ、基板1とレーザー光を相対移動して、溝10を形成するように幅約6mmから15mmの所定幅の短冊状にレーザーエッチングする。
【0027】
(4)図2(d)
第1セル層91として、非晶質シリコン薄膜からなるp層、i層及びn層を、プラズマCVD装置により製膜する。SiHガス及びHガスを主原料にして、減圧雰囲気:30Pa以上1000Pa以下、基板温度:約200℃にて、透明電極層2上に太陽光の入射する側から非晶質シリコンp層31、非晶質シリコンi層32、非晶質シリコンn層33の順で製膜する。非晶質シリコンp層31は非晶質のBドープシリコンを主とし、膜厚10nm以上30nm以下である。非晶質シリコンi層32は、膜厚200nm以上350nm以下である。非晶質シリコンn層33は、非晶質シリコンに微結晶シリコンを含有するPドープシリコンを主とし、膜厚30nm以上50nm以下である。非晶質シリコンp層31と非晶質シリコンi層32の間には、界面特性の向上のためにバッファー層を設けても良い。
【0028】
次に、第1セル層91の上に、プラズマCVD装置により、減圧雰囲気:3000Pa以下、基板温度:約200℃、プラズマ発生周波数:40MHz以上100MHz以下にて、第2セル層92としての結晶質シリコンp層41、結晶質シリコンi層42、及び、結晶質シリコンn層43を順次製膜する。結晶質シリコンp層41はBドープした微結晶シリコンを主とし、膜厚10nm以上50nm以下である。結晶質シリコンi層42は微結晶シリコンを主とし、膜厚は1.2μm以上3.0μm以下である。結晶質シリコンn層43はPドープした微結晶シリコンを主とし、膜厚20nm以上50nm以下である。
【0029】
微結晶シリコンを主とするi層膜をプラズマCVD法で形成するにあたり、プラズマ放電電極と基板1の表面との距離dは、3mm以上10mm以下にすることが好ましい。3mmより小さい場合、大型基板に対応する製膜室内の各構成機器精度から距離dを一定に保つことが難しくなるとともに、近過ぎて放電が不安定になる恐れがある。10mmより大きい場合、十分な製膜速度(1nm/s以上)を得難くなるとともに、プラズマの均一性が低下しイオン衝撃により膜質が低下する。
【0030】
第1セル層91と第2セル層92の間に、接触性を改善するとともに電流整合性を取るために半反射膜となる中間コンタクト層5を設ける。中間コンタクト層5として、膜厚:20nm以上100nm以下のGZO(GaドープZnO)膜を、ターゲット:GaドープZnO焼結体を用いてスパッタリング装置により製膜する。また、中間コンタクト層5を設けない場合もある。
【0031】
(5)図2(e)
基板1をX−Yテーブルに設置して、レーザーダイオード励起YAGレーザーの第2高調波(532nm)を、図の矢印に示すように、光電変換層3の膜面側から照射する。パルス発振:10kHzから20kHzとして、加工速度に適切となるようにレーザーパワーを調整して、透明電極層2のレーザーエッチングラインの約100μmから150μmの横側を、溝11を形成するようにレーザーエッチングする。またこのレーザーは基板1側から照射しても良く、この場合は光電変換層3の非晶質シリコン系の第1セル層で吸収されたエネルギーで発生する高い蒸気圧を利用して光電変換層3をエッチングできるので、更に安定したレーザーエッチング加工を行うことが可能となる。レーザーエッチングラインの位置は前工程でのエッチングラインと交差しないように位置決め公差を考慮して選定する。
【0032】
(6)図3(a)
裏面電極層4としてAg膜/Ti膜を、スパッタリング装置により、減圧雰囲気、製膜温度:150℃から200℃にて製膜する。本実施形態では、Ag膜:150nm以上500nm以下、これを保護するものとして防食効果の高いTi膜:10nm以上20nm以下を、この順に積層する。あるいは、裏面電極層4を、25nmから100nmの膜厚を有するAg膜と、15nmから500nmの膜厚を有するAl膜との積層構造としても良い。結晶質シリコンn層43と裏面電極層4との接触抵抗低減と光反射向上を目的に、光電変換層3と裏面電極層4との間に、スパッタリング装置により、膜厚:50nm以上100nm以下のGZO(GaドープZnO)膜を製膜して設けても良い。
【0033】
(7)図3(b)
基板1をX−Yテーブルに設置して、レーザーダイオード励起YAGレーザーの第2高調波(532nm)を、図の矢印に示すように、基板1側から照射する。レーザー光が光電変換層3で吸収され、このとき発生する高いガス蒸気圧を利用して裏面電極層4が爆裂して除去される。パルス発振:1kHz以上10kHz以下として加工速度に適切となるようにレーザーパワーを調整して、透明電極層2のレーザーエッチングラインの250μmから400μmの横側を、溝12を形成するようにレーザーエッチングする。
【0034】
(8)図3(c)と図4(a)
発電領域を区分して、基板端周辺の膜端部をレーザーエッチングし、直列接続部分で短絡するのを防止する。基板1をX−Yテーブルに設置して、レーザーダイオード励起YAGレーザーの第2高調波(532nm)を、基板1側から照射する。レーザー光が透明電極層2と光電変換層3で吸収され、このとき発生する高いガス蒸気圧を利用して裏面電極層4が爆裂して、裏面電極層4/光電変換層3/透明電極層2が除去される。パルス発振:1kHz以上10kHz以下として加工速度に適切となるようにレーザーパワーを調整して、基板1の端部から5mmから20mmの位置を、図3(c)に示すように、X方向絶縁溝15を形成するようにレーザーエッチングする。なお、図3(c)では、光電変換層3が直列に接続された方向に切断したX方向断面図となっているため、本来であれば絶縁溝15位置には裏面電極層4/光電変換層3/透明電極層2の膜研磨除去をした周囲膜除去領域14がある状態(図4(a)参照)が表れるべきであるが、基板1の端部への加工の説明の便宜上、この位置にY方向断面を表して形成された絶縁溝をX方向絶縁溝15として説明する。このとき、Y方向絶縁溝は後工程で基板1周囲膜除去領域の膜面研磨除去処理を行うので、設ける必要がない。
【0035】
絶縁溝15は基板1の端より5mmから15mmの位置にてエッチングを終了させることにより、太陽電池パネル端部からの太陽電池モジュール6内部への外部湿分浸入の抑制に、有効な効果を呈するので好ましい。
【0036】
尚、以上までの工程におけるレーザー光はYAGレーザーとしているが、YVO4レーザーやファイバーレーザーなどが同様に使用できるものがある。
【0037】
(9)図4(a:太陽電池膜面側から見た図、b:受光面の基板側から見た図)
後工程のEVA等を介したバックシート24との健全な接着・シール面を確保するために、基板1周辺(周囲膜除去領域14)の積層膜は、段差があるとともに剥離し易いため、この膜を除去して周囲膜除去領域14を形成する。基板1の端から5〜20mmで基板1の全周囲にわたり膜を除去するにあたり、X方向は前述の図3(c)工程で設けた絶縁溝15よりも基板端側において、Y方向は基板端側部付近の溝10よりも基板端側において、裏面電極層4/光電変換層3/透明電極層2を、砥石研磨やブラスト研磨などを用いて除去を行う。
研磨屑や砥粒は基板1を洗浄処理して除去した。
【0038】
(10)図5(a)(b)
端子箱23の取付け部分はバックシート24に開口貫通窓を設けて集電板を取出す。この開口貫通窓部分には絶縁材を複数層で設置して外部からの湿分などの浸入を抑制する。
直列に並んだ一方端の太陽電池発電セルと、他方端部の太陽電池発電セルとから銅箔を用いて集電して太陽電池パネル裏側の端子箱23の部分から電力が取出せるように処理する。銅箔は各部との短絡を防止するために銅箔幅より広い絶縁シートを配置する。
集電用銅箔などが所定位置に配置された後に、太陽電池モジュール6の全体を覆い、基板1からはみ出さないようにEVA(エチレン酢酸ビニル共重合体)等による接着充填材シートを配置する。
EVAの上に、防水効果の高いバックシート24を設置する。バックシート24は本実施形態では防水防湿効果が高いようにPETシート/Al箔/PETシートの3層構造よりなる。
バックシート24までを所定位置に配置したものを、ラミネータにより減圧雰囲気で内部の脱気を行い約150〜160℃でプレスしながら、EVAを架橋させて密着させる。
【0039】
(11)図5(a)
太陽電池モジュール6の裏側に端子箱23を接着剤で取付ける。
(12)図5(b)
銅箔と端子箱23の出力ケーブルとをハンダ等で接続し、端子箱23の内部を封止剤(ポッティング剤)で充填して密閉する。これで太陽電池パネル50が完成する。
(13)図5(c)
図5(b)までの工程で形成された太陽電池パネル50について発電検査ならびに、所定の性能試験を行う。発電検査は、AM1.5、全天日射基準太陽光(1000W/m)のソーラシミュレータを用いて行う。
(14)図5(d)
発電検査(図5(c))に前後して、外観検査をはじめ所定の性能検査を行う。
【0040】
上記実施の形態では太陽電池として、タンデム型太陽電池について説明したが、本発明は、この例に限定されるものではない。例えば、非晶質シリコン太陽電池、微結晶シリコンをはじめとする結晶質シリコン太陽電池、シリコンゲルマニウム太陽電池などのシングル型太陽電池、トリプル型太陽電池にも同様に適用可能である。
トリプル型太陽電池としては、例えば、基板側から順に、非晶質シリコン系の第1セル層、結晶質シリコン系の第2セル層、結晶質シリコンゲルマニウム系の第3セル層を積層させた光電変換層を備えるものが挙げられる。この場合、第1セル層及び第2セル層は、上述したタンデム型太陽電池と同様の工程により形成することができる。第3セル層として、上述と同様の工程により、結晶質シリコンp層及び結晶質シリコンn層が製膜される。結晶質シリコンゲルマニウムi層は、原料ガス:SiHガス、GeHガス、Hガスを減圧雰囲気:3000Pa以下、基板温度:約200℃、プラズマ発生周波数:40MHz以上100MHz以下にて製膜される。第3セル層のp層の膜厚は10nm以上50nm以下、i層の膜厚は1μm以上3μm以下、n層の膜厚は10nm以上50nm以下とされる。各電池層の間に、中間コンタクト層を設けても良い。
各太陽電池で酸化チタン層及び酸化亜鉛層の膜厚を決定するためには、光電変換層の構成及び光電変換層の材質に応じた量子効率を用いると良い。
【実施例】
【0041】
(実施例1)
シングル型非晶質シリコン太陽電池について、光学薄膜計算により酸化チタン層及び酸化亜鉛層の膜厚と透過率との関係を検討した。
計算には、図6に示される重み関数を用いた。図6に示す重み関数は、シングル型非晶質太陽電池セルの量子効率及び太陽光スペクトルから取得した。
透明電極層/酸化チタン層/酸化亜鉛層/非晶質シリコン層の積層構造モデルについて、所定の酸化チタン層及び酸化亜鉛層膜厚での透過率スペクトルを計算した。上記構造モデルでは、各層の光学定数を以下のように設定した。なお、代表波長として550nmでの値を用いた。
透明電極層(GZO膜):屈折率1.9、消衰係数0.001
酸化チタン層:屈折率2.5、消衰係数0.001
酸化亜鉛層:屈折率1.9、消衰係数0.001
非晶質シリコン層:屈折率4.4、消衰係数0.3
波長350nm〜1100nmの範囲で、波長350nmから20nm毎での透過率値とその波長での重み関数とを乗じて波長毎の重み付き透過率を算出し、平均透過率を算出した。酸化チタン層0nm、酸化亜鉛層0nm(すなわち、酸化チタン層及び酸化亜鉛層を設けない)とした場合の平均透過率を基準として、平均透過率の変化率を算出した。
上記平均透過率の変化率は、種々の酸化チタン層及び酸化亜鉛層の膜厚の組み合わせについて算出した。
【0042】
シングル型太陽電池セルについて、酸化チタン層及び酸化亜鉛層の膜厚に対する平均透過率の変化率の分布図を図7に示す。同図において、横軸は酸化チタン層の膜厚、縦軸は酸化亜鉛層の膜厚である。図7から、酸化亜鉛層が薄い領域で透過率が向上することが分かる。透過率が増加した分だけ、太陽電池セルの短絡電流が増大する。例えば、透過率が基準値から8%向上すると、太陽電池セルの短絡電流も基準となる太陽電池セルでの短絡電流に対して8%向上する。図7において、酸化亜鉛層が1nmから20nmの範囲で、短絡電流(透過率)が8%及び10%上昇する境界線、及び、最適値をそれぞれ表1に示す。なお、短絡電流上昇率8%及び10%とは、太陽電池パネルの出力値による品質等級に由来する数値である。通常、太陽電池パネルの品質等級は、離散的な出力値で分類される。短絡電流値の8%または10%上昇が実現できると、パネルの等級が向上し単価上昇に繋がるため、工業的には有意な上昇幅である。
【表1】

【0043】
図7の分布図と還元防止効果が得られる酸化亜鉛層の膜厚(1nm〜20nm)とを考慮すると、透過率が向上しつつ酸化亜鉛層の還元防止効果が得られる領域は、短絡電流8%以上の場合は図7の太線で囲まれた領域、短絡電流10%以上の場合は太破線で囲まれた領域となる。太線または太破線で囲まれた領域内で、酸化チタン層及び酸化亜鉛層の膜厚の組み合わせを選択すれば、透明電極層と光電変換層との間での反射損失を低減して、シングル型太陽電池セルの短絡電流を増大させて出力を高くすることができる。特に、表1に最適値として示した膜厚の組み合わせでは、シングル型太陽電池セルの出力を最も高くすることができる。
【0044】
(実施例2)
タンデム型太陽電池について、光学薄膜計算により酸化チタン層及び酸化亜鉛層の膜厚と透過率との関係を検討した。
計算には、図8に示される重み関数を用いた。図8に示す重み関数は、タンデム型太陽電池セル(第1セル層:非晶質シリコン系、第2セル層:結晶質シリコン系)の量子効率及び太陽光スペクトルから取得した。
実施例1と同様にして、積層構造モデルから得た透過スペクトルを用い、波長350nm〜1100nmの範囲で平均透過率を算出した。さらに、酸化チタン層0nm、酸化亜鉛層0nm(すなわち、酸化チタン層及び酸化亜鉛層を設けない)とした場合の平均透過率を基準として、平均透過率の変化率を算出した。
【0045】
タンデム型太陽電池セルについて、酸化チタン層及び酸化亜鉛層の膜厚に対する平均透過率の変化率の分布図を図9に示す。同図において、横軸は酸化チタン層の膜厚、縦軸は酸化亜鉛層の膜厚である。図9において、酸化亜鉛層が1nmから20nmの範囲で短絡電流(透過率)が8%及び10%上昇する境界線、及び、最適値をそれぞれ表2に示す。
【表2】

【0046】
図9の分布図と還元防止効果が得られる酸化亜鉛層の膜厚(1nm〜20nm)とを考慮すると、透過率が向上しつつ酸化亜鉛層の還元防止効果が得られる領域は、短絡電流8%以上の場合は図9の太線で囲まれた領域、短絡電流10%以上の場合は太破線で囲まれた領域となる。太線または太破線で囲まれた領域内で、酸化チタン層及び酸化亜鉛層の膜厚の組み合わせを選択すれば、透明電極層と光電変換層との間での反射損失を低減できる。その結果、タンデム型太陽電池セルの短絡電流を増大させて出力を高くすることができる。特に、表2に最適値として示した膜厚の組合せでは、タンデム型太陽電池セルの出力を最も高くすることができる。
【0047】
(実施例3)
トリプル型太陽電池について、光学薄膜計算により酸化チタン層及び酸化亜鉛層の膜厚と透過率との関係を検討した。
計算には、図10に示される重み関数を用いた。図10に示す重み関数は、トリプル型太陽電池セル(第1セル層:非晶質シリコン系、第2セル層:結晶質シリコン系、第3セル層:結晶質シリコンゲルマニウム系)の量子効率及び太陽光スペクトルから取得した。
実施例1と同様にして積層構造モデルから得た透過スペクトルを用い、波長350nm〜1100nmの範囲で平均透過率を算出した。酸化チタン層0nm、酸化亜鉛層0nm(すなわち、酸化チタン層及び酸化亜鉛層を設けない)とした場合の平均透過率を基準として、平均透過率の変化率を算出した。
【0048】
図11に、トリプル型結晶質シリコンゲルマニウム太陽電池セルについて、酸化チタン層及び酸化亜鉛層の膜厚に対する平均透過率の変化率の分布図を示す。同図において、横軸は酸化チタン層の膜厚、縦軸は酸化亜鉛層の膜厚である。図11において、酸化亜鉛層が1nmから20nmの範囲で、短絡電流(透過率)が8%及び10%上昇する境界線、及び、最適値をそれぞれ表3に示す。
【表3】

【0049】
図11の分布図と還元防止効果が得られる酸化亜鉛層の膜厚(1nm〜20nm)とを考慮すると、透過率が向上しつつ酸化亜鉛層の還元防止効果が得られる領域は、短絡電流8%以上の場合は図11の太線で囲まれた領域、短絡電流10%以上の場合は太破線で囲まれた領域となる。太線または太破線で囲まれた領域内で、酸化チタン層及び酸化亜鉛層の膜厚の組み合わせを選択すれば、透明電極層と光電変換層との間での反射損失が低減される。特に、表3に最適値として示した膜厚の組合せでは、トリプル型結晶質シリコンゲルマニウム太陽電池セルの出力を最も高くすることができる。
【符号の説明】
【0050】
1 基板
2 透明電極層
3 光電変換層
4 裏面電極層
5 中間コンタクト層
6 太陽電池モジュール
31 非晶質シリコンp層
32 非晶質シリコンi層
33 非晶質シリコンn層
41 結晶質シリコンp層
42 結晶質シリコンi層
43 結晶質シリコンn層
51 酸化チタン層
52 酸化亜鉛層
91 第1セル層
92 第2セル層
100 光電変換装置

【特許請求の範囲】
【請求項1】
基板上に、順に透明電極層と、酸化チタンを主に含む酸化チタン層と、酸化亜鉛を主に含む酸化亜鉛層と、光電変換層とを形成する光電変換装置の製造方法であって、
入射光のスペクトルと前記光電変換層の量子効率との積である重み関数を算出し、
所定の膜厚の前記酸化チタン層及び前記酸化亜鉛層を透過する光のスペクトルと、前記算出された重み関数とから、前記所定の膜厚の前記酸化チタン層及び前記酸化亜鉛層を透過する光の平均透過率を算出し、
前記算出された平均透過率と、前記酸化チタン層の還元防止効果を考慮した前記酸化亜鉛層の膜厚範囲に基づいて、形成する前記酸化チタン層及び前記酸化亜鉛層の膜厚を決定する光電変換装置の製造方法。
【請求項2】
前記酸化亜鉛層の膜厚が、1nm以上20nm以下とされる請求項1に記載の光電変換装置の製造方法。
【請求項3】
基板上に、順に透明電極層と、酸化チタンを主に含む酸化チタン層と、酸化亜鉛を主に含む酸化亜鉛層と、1つの電池層からなる光電変換層とを備える光電変換装置であって、
前記酸化チタン層の膜厚が、
前記酸化亜鉛層の膜厚が1nmのときに20nm以上77nm以下、
前記酸化亜鉛層の膜厚が3nmのときに19nm以上73nm以下、
前記酸化亜鉛層の膜厚が5nmのときに17nm以上69nm以下、
前記酸化亜鉛層の膜厚が10nmのときに15nm以上58nm以下、及び
前記酸化亜鉛層の膜厚が20nmのときに15nm以上35nm以下
で表される領域の範囲内である光電変換装置。
【請求項4】
基板上に、順に透明電極層と、酸化チタンを主に含む酸化チタン層と、酸化亜鉛を主に含む酸化亜鉛層と、2つの電池層を積層させた光電変換層とを備える光電変換装置であって、
前記酸化亜鉛層の膜厚が1nm以上20nm以下であり、
前記酸化チタン層の膜厚が、
前記酸化亜鉛層の膜厚が1nmのときに28nm以上87nm以下、
前記酸化亜鉛層の膜厚が3nmのときに26nm以上82nm以下、
前記酸化亜鉛層の膜厚が5nmのときに25nm以上77nm以下、
前記酸化亜鉛層の膜厚が10nmのときに22nm以上65nm以下、及び
前記酸化亜鉛層の膜厚が20nmのときに22nm以上39nm以下
で表される領域の範囲内である光電変換装置。
【請求項5】
基板上に、順に透明電極層と、酸化チタンを主に含む酸化チタン層と、酸化亜鉛を主に含む酸化亜鉛層と、3つの電池層を積層させた光電変換層とを備える光電変換装置であって、
前記酸化亜鉛層の膜厚が1nm以上20nm以下であり、
前記酸化チタン層の膜厚が、
前記酸化亜鉛層の膜厚が1nmのときに32nm以上89nm以下、
前記酸化亜鉛層の膜厚が3nmのときに30nm以上85nm以下、
前記酸化亜鉛層の膜厚が5nmのときに28nm以上80nm以下、
前記酸化亜鉛層の膜厚が10nmのときに25nm以上69nm以下、及び
前記酸化亜鉛層の膜厚が20nmのときに25nm以上44nm以下
で表される領域の範囲内である光電変換装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【公開番号】特開2011−61124(P2011−61124A)
【公開日】平成23年3月24日(2011.3.24)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−211519(P2009−211519)
【出願日】平成21年9月14日(2009.9.14)
【国等の委託研究の成果に係る記載事項】(出願人による申告)平成21年度 独立行政法人新エネルギー・産業技術総合開発機構 新エネルギー技術総合開発 太陽光発電システム未来技術研究開発 高電流型高効率薄膜シリコン太陽電池の研究開発(トップセルおよびミドルセル)委託研究、産業技術力強化法第19条の適用を受ける特許出願
【出願人】(000006208)三菱重工業株式会社 (10,378)
【Fターム(参考)】