説明

内燃機関の排気浄化フィルタ再生制御装置

【課題】パティキュレートセンサの故障診断を行うことを目的とする。
【解決手段】本発明は、電極に堆積するパティキュレート量を検出する複数のパティキュレートセンサの検出値に基づいて排気浄化フィルタを再生する内燃機関の排気浄化フィルタ再生制御装置において、パティキュレートセンサに堆積したパティキュレートを燃焼除去する手段と、パティキュレートセンサの再生時間を検出する手段(S204,S213)と、検出した一のパティキュレートセンサの再生時間と、他のパティキュレートセンサの再生時間とに基づいてパティキュレートセンサの異常の有無を診断する手段(S208)と、を備えたことを特徴とする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は内燃機関の排気浄化フィルタ再生制御装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来から、ディーゼルエンジンは、排気の浄化対策として排気通路にパティキュレート(Particulate Matter)を捕集するディーゼルパティキュレートフィルタ(Diesel Particulate Filter;以下「DPF」という)を装着している。DPFがパティキュレートを捕集し続けると、やがて目詰まりを生じてしまう。そこで、パティキュレートがある程度堆積したら排気温度を上昇させて、堆積したパティキュレートを強制的に燃焼除去してDPFを再生する。
【0003】
このようなDPF再生制御装置として、DPFの上流側の排気通路にパティキュレートセンサを1つ設け、このパティキュレートセンサの出力値に基づいてDPFに堆積したパティキュレート量を推定することで、DPFを再生するか否かを判定するDPF再生制御装置が公知である(例えば、特許文献1参照)。
【特許文献1】特開平8−68310号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、前述した従来のDPF再生制御装置は、DPF再生後、再びパティキュレートセンサの出力値に基づいてDPFのパティキュレート堆積量を推定するためには、パティキュレートセンサの出力をゼロに戻す必要があった。そのため、DPFの再生とパティキュレートセンサの再生とを同時に行わなければならないという問題点があった。
【0005】
また、パティキュレートセンサの出力値には当然上限があり、パティキュレートセンサに一定量のパティキュレートが堆積すれば、上限値以上の出力値を出力できなくなる。そのため、パティキュレートセンサの出力値に基づいてDPFのパティキュレート堆積量を推定するためには、DPFの容量に応じてパティキュレートセンサの容量も調整しなければならないという問題点があった。
【0006】
本発明は、このような従来の問題点に着目してなされたものであり、DPFの再生とパティキュレートセンサの再生とを同時に行う必要がなく、また、パティキュレートセンサの容量がDPFの容量に依存しないDPF再生制御装置を提供し、さらにその装置の故障診断手段を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明は以下のような解決手段によって、前記課題を解決する。なお、理解を容易にするために本発明の実施形態に対応する符号を付するが、これに限定されるものではない。
【0008】
本発明は、内燃機関(1)の排気通路(2)に設けられて内燃機関(1)から排出される排気中に含まれるパティキュレートを捕集する排気浄化フィルタ(3)と、前記排気浄化フィルタ(3)の上流側に設けられて電極に堆積するパティキュレート量を検出する複数のパティキュレートセンサ(11)とを備え、前記パティキュレートセンサ(11)の検出値に基づいて前記排気浄化フィルタ(3)に堆積したパティキュレートを燃焼除去する内燃機関(1)の排気浄化フィルタ再生制御装置において、前記パティキュレートセンサ(11)に堆積したパティキュレートを燃焼除去するパティキュレートセンサ再生手段(S113,S116)と、前記パティキュレートセンサ(11)の再生時間を検出するパティキュレートセンサ再生時間検出手段(S204,S213)と、検出した一のパティキュレートセンサ(11)の再生時間と、他のパティキュレートセンサ(11)の再生時間とに基づいてパティキュレートセンサ(11)の異常の有無を検出するパティキュレートセンサ異常検出手段(S208)と、を備えたことを特徴とする。
【発明の効果】
【0009】
排気浄化フィルタの上流に複数のパティキュレートセンサを配設したので、排気浄化フィルタの再生とパティキュレートセンサの再生とを同時に行う必要がなく、また、パティキュレートセンサの容量を排気浄化フィルタの容量に依存することなく設定できる。そして、各パティキュレートセンサの再生時間を比較することで、パティキュレートセンサの異常の有無を検出することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0010】
以下、図面を参照して本発明の実施形態について説明する。
【0011】
(第1実施形態)
図1は本発明による内燃機関のDPF再生制御装置の概略図である。
【0012】
ディーゼルエンジン1は排気通路2を備える。排気通路2にはDPF3が配設される。DPF3は、排気通路2を流れる排気を多孔質のフィルタ材に通すことで、排気中のパティキュレートを捕集する。
【0013】
DPF3の上流には、DPF3のパティキュレート堆積量を検出(推定)するために、2つのスート(Soot;パティキュレートを構成する煤粒子)センサ(パティキュレートセンサ)11が配設される。2つのスートセンサ11のうち上流側を「スートセンサ11a」、下流側を「スートセンサ11b」とする。なお、以下では発明の理解を容易にするため、必要に応じて2つのスートセンサ11のうち上流側のスートセンサ11aを第1センサ11aと、下流側のスートセンサ11bを第2センサ11bという。
【0014】
スートセンサ11は、電極が交互に配置された絶縁構造となっていて、パティキュレートがこの電極に付着・堆積すると導通し、抵抗値が小さくなる特性を有する。したがって、スートセンサ11の出力値(電流値)は、電極にパティキュレートが付着・堆積するとともに増加する。しかし、スートセンサ11の出力には上限があるため、所定量のパティキュレートが付着したら、DPF3と同様に、電極に付着したパティキュレートを強制的に燃焼除去して再生させる必要がある。
【0015】
そこで、スートセンサ11の電極に付着したパティキュレートが所定量に達すると、コントローラ10が、スートセンサ11に内蔵されたヒータ(パティキュレートセンサ再生手段)に電圧を印加してパティキュレートの燃焼除去、すなわちスートセンサ11を再生する。
【0016】
また、コントローラ10は、スートセンサ11の出力値に基づいてDPF3のパティキュレート堆積量を検出し、DPF3を再生する。DPF3の再生時には、排気温度を上昇させるために、通常の燃料噴射の後に再度燃料を噴射するポスト噴射や、噴射タイミングを遅らせる噴射時期リタードを行っている。さらに、コントローラ10には、DPF3の上下流にそれぞれ1つずつ配設された排気温度センサ12,13の信号が入力される。コントローラ10は、排気温度センサ12,13からの信号に基づき、DPF3のベッド温度を算出し、DPF3の内部で燃焼するパティキュレート量を算出している。なお、コントローラ10は中央演算装置(CPU)、読み出し専用メモリ(ROM)、ランダムアクセスメモリ(RAM)、及び入出力インタフェース(I/Oインタフェース)等を備えたマイクロコンピュータで構成される。
【0017】
ところで、DPF3の上流に配設したスートセンサ11が1つだと、スートセンサ11の再生中はDPF3に堆積するパティキュレート量を検出できなくなる。そのため、DPF3のパティキュレート堆積量の検出精度が低下する。
【0018】
そこで、本発明では、DPF3の上流に2つスートセンサ11aと11bとを配設し、両センサ11aと11bとを交互に再生させる。これにより、一方のスートセンサ11aが再生中であっても、他方のスートセンサ11bでDPF3のパティキュレート堆積量を検出できるので、DPF3のパティキュレート堆積量の検出精度を向上させることができる。
【0019】
しかし、DPF3の上流に2つスートセンサ11を配設したとしても、いずれか一方のスートセンサ11が故障してしまうと、DPF3のパティキュレート堆積量の検出精度が低下し、DPF3の劣化や燃費の悪化を引き起こすという問題が生じる。この問題について、図2を参照して説明する。
【0020】
図2は、スートセンサ11のパティキュレート堆積量と出力値との関係を示した図である。図2の実線は、スートセンサ11が正常時の出力である。図2の破線(A)(B)は、スートセンサ11が異常時の出力である。
【0021】
図2の破線(A)に示すように、スートセンサ11が故障して、スートセンサ11の出力の傾きが正常時の傾きよりも小さくなると、正常時と同じ出力値を出力していても、スートセンサ11には正常時よりも多量のパティキュレートが堆積していることになる。そうすると、DPF3にも多量のパティキュレートが堆積していることになる。
【0022】
そのため、スートセンサ11の出力値に基づいて推定されるDPF3のパティキュレート堆積量と、実際のDPF3のパティキュレート堆積量とに誤差が生じる。つまり、DPF3には、スートセンサ11の出力値に基づいて推定されるDPF3のパティキュレート堆積量よりも多量のパティキュレートが堆積していることになる。
【0023】
そうすると、スートセンサ11によって推定したパティキュレート堆積量に基づいてDPF3の再生を開始すると、再生時には、DPF3に飽和量(通常再生を開始する量)以上のパティキュレートが堆積していることになる。DPF3を再生しているときのDPF3の温度は、DPF3に堆積しているパティキュレート量が多いほど高くなる。したがって、スートセンサ11によって推定したパティキュレート堆積量よりも多量のパティキュレートがDPF3に堆積していると、再生時にDPF3が劣化するおそれがある。
【0024】
一方、図2の破線(B)に示すように、スートセンサ11が故障して、スートセンサ11の出力の傾きが正常時の傾きよりも大きくなると、正常時と同じ出力値を出力していても、スートセンサ11には正常時よりも少量のパティキュレートが堆積していることになる。そうすると、DPF3にも少量のパティキュレートが堆積していることになる。そのため、DPF3には、スートセンサ11の出力に基づいて推定されるDPF3のパティキュレート堆積量よりも少量のパティキュレートが堆積していることになる。
【0025】
そうすると、実際にはDPF3が飽和量に達していないのに、DPF3を再生してしまうことになり、DPF3の再生回数が増加してしまう。その結果、DPF3の再生時にはポスト噴射が行われるため、燃費が悪化する。また、ポスト噴射によって、オイルを希釈する燃料が増えるので、オイルの潤滑性能が悪化する。
【0026】
そこで、本発明では、DPF3の上流に2つスートセンサ11aと11bとを配設し、両センサ11aと11bとを交互に再生させるとともに、両センサ11a及び11bの再生時間を比較することで、両センサ11a及び11bの異常を検出する。これにより、DPF3のパティキュレート堆積量の検出精度を向上させ、DPF3の劣化や燃費の悪化を防止することができる。
【0027】
以下では発明の理解を容易にするため、まず図3を参照して、DPF3の上流に配設した2つのスートセンサ11aと11bとを交互に再生させるスートセンサ再生制御について説明する。次に、図4を参照して、本発明によるスートセンサ11a及び11bの異常を検出するスートセンサ異常検出制御ついて説明する。
【0028】
図3は、本発明によるスートセンサ再生制御を説明するフローチャートである。コントローラ10は、このルーチンをディーゼルエンジン1の運転中に所定の演算周期Tsmp(例えば10ミリ秒)で繰り返し実行する。
【0029】
ステップS101において、コントローラ10は、第2センサ11bが冷却中か否かを判定する。具体的には、コントローラ10は、第2センサ冷却フラグが1か0かを判定する。なお、第2センサ冷却フラグについては後述するが、第2センサ11bの再生終了後に設けられるヒータ冷却期間中は、1にセットされるフラグである。コントローラ10は、第2センサ冷却フラグが1ならば、第1センサ11aの出力に基づいてDPF3のパティキュレート堆積量を推定するためステップS115に処理を移行する。一方、第2センサ冷却フラグが0ならば、判定を保留してステップS102に処理を移行する。
【0030】
ステップS102において、コントローラ10は、第1センサ11aが冷却中か否かを判定する。具体的には、コントローラ10は、第1センサ冷却フラグが1か0かを判定する。なお、第1センサ冷却フラグについては後述するが、第1センサ11aの再生終了後に設けられるヒータ冷却期間中は、1にセットされるフラグである。コントローラ10は、第1センサ冷却フラグが1ならば、第2センサ11bの出力に基づいてDPF3のパティキュレート堆積量を推定するためステップS112に処理を移行する。一方、第2センサ冷却フラグが0ならば、判定を保留してステップS103に処理を移行する。
【0031】
ステップS103において、コントローラ10は、第1センサ11aの内蔵ヒータがオンかオフかを判定する。コントローラ10は、第1センサ11aの内蔵ヒータがオンであれば、第2センサ11bの出力に基づいてDPF3のパティキュレート堆積量を推定するためステップS108に処理を移行する。一方、第1センサ11aの内蔵ヒータがオフであれば、第1センサ11aの出力に基づいてDPF3のパティキュレート堆積量を推定するためステップS104に処理を移行する。
【0032】
ステップS104において、コントローラ10は、第2センサ11bの内蔵ヒータへの電圧の印加を停止するか否か判定する。具体的には、コントローラ10は、第1センサ11aの出力値I1が第2センサヒータオフ値(検出上限値近傍の所定値)I2ndH_offを超えたか否かを判定する。第2センサヒータオフ値I2ndH_offは、第2センサ11bの内蔵ヒータへの電圧の印加を停止するか否かを、第1センサ11aの出力値I1に基づいて判定するために設定された閾値である。コントローラ10は、第1センサ11aの出力値I1が第2センサヒータオフ値I2ndH_offを超えていればステップS105に処理を移行し、第2センサ11bの内蔵ヒータへの電圧の印加を停止する。一方、第1センサ11aの出力値I1が第2センサヒータオフ値I2ndH_offを超えていなければステップS107に処理を移行する。
【0033】
ステップS105において、コントローラ10は、第2センサ11bの内蔵ヒータへの電圧の印加を停止する。
【0034】
ステップS106において、コントローラ10は、第2センサ冷却フラグを1にセットする。第2センサ冷却フラグは、第2センサ11bの内蔵ヒータへの電圧の印加停止後のヒータ冷却期間を考慮したフラグである。第2センサ冷却フラグは、第2センサ11bの内蔵ヒータへの電圧の印加が停止されると1にセットされ、電圧の印加を停止してから所定の期間(冷却期間)は1にセットされる。
【0035】
ステップS107において、コントローラ10は、第1センサ11aの出力値I1に基づいて、DPF3のパティキュレート堆積量を推定する。これは、第1センサ11aの出力値I1が第1センサ11aの上限値IMAXを超えていなければ、第1センサ11aの出力値I1に基づいて、DPF3のパティキュレート堆積量を推定できるためである。なお、具体的なDPF3のパティキュレート堆積量の推定方法については、図5を参照して後述する。
【0036】
ステップS108において、コントローラ10は、第1センサ11aの内蔵ヒータへの電圧の印加を停止するか否かを判定する。具体的には、コントローラ10は、第2センサ11bの出力値I2が第1センサヒータオフ値(検出上限値近傍の所定値)I1stH_offを超えたか否かを判定する。コントローラ10は、第2センサ11bの出力値I2が第1センサヒータオフ値I1stH_offを超えていればステップS109に処理を移行し、第1センサ11aの内蔵ヒータへの電圧の印加を停止する。一方、第2センサ11bの出力値I2が第1センサヒータオフ値I1stH_offを超えていなければステップS111に処理を移行する。
【0037】
ステップS109において、コントローラ10は、第1センサ11aの内蔵ヒータへの電圧の印加を停止する。
【0038】
ステップS110において、コントローラ10は、第1センサ冷却フラグを1にセットする。第1センサ冷却フラグは、第1センサ11aの内蔵ヒータへの電圧の印加停止後のヒータ冷却期間を考慮したフラグである。第1センサ冷却フラグは、第1センサ11aの内蔵ヒータへの電圧の印加が停止されると1にセットされ、電圧の印加を停止してから所定の期間(冷却期間)は1にセットされる。
【0039】
ステップS111において、コントローラ10は、第2センサ11bの出力値I2に基づいて、DPF3のパティキュレート堆積量を推定する。これは、第1センサ11aの再生中は、第1センサ11aの出力値I1に基づくDPF3のパティキュレート堆積量の検出ができないためである。
【0040】
ステップS112において、コントローラ10は、第2センサ11bの再生を開始するか否かを判定する。具体的には、コントローラ10は、第2センサ11bの出力値I2が第2センサ11bの上限値IMAXを超えたか否かを判定する。コントローラ10は、第2センサ11bの出力値I2が上限値IMAXを超えていればステップS113に処理を移行し、第2センサ11bの再生を開始する。一方、第2センサ11bの出力値I2が上限値IMAXを超えていなければステップS111に処理を移行し、引き続き第2センサ11bの出力値I2に基づいてDPF3のパティキュレート堆積量を算出する。
【0041】
ステップS113において、コントローラ10は、第2センサ11bの内蔵ヒータに電圧を印加して、第2センサ11bの再生を開始する。
【0042】
ステップS114において、コントローラ10は、第1センサ冷却フラグを0にセットする。
【0043】
ステップS115において、コントローラ10は、第1センサ11aの再生を開始するか否かを判定する。具体的には、コントローラ10は、第1センサ11aの出力値I1が第1センサ11aの上限値IMAXを超えたか否かを判定する。コントローラ10は、第1センサ11aの出力値I1が上限値IMAXを超えていればステップS116に処理を移行し、第1センサ11aの再生を開始する。一方、第1センサ11aの出力値I1が上限値IMAXを超えていなければステップS107に処理を移行し、引き続き第1センサ11bの出力値I1に基づいてDPF3のパティキュレート堆積量を算出する。
【0044】
ステップS116において、コントローラ10は、第1センサ11aの内蔵ヒータに電圧を印加して、第1センサ11aの再生を開始する。
【0045】
ステップS117において、コントローラ10は、第2センサ冷却フラグを0に戻す。
【0046】
次に、図4を参照して、スートセンサ異常検出制御について説明する。
【0047】
図4は、本発明によるスートセンサ異常検出制御を説明するフローチャートである。コントローラ10は、このルーチンをディーゼルエンジン1の運転中に所定の演算周期Tsmp(例えば10ミリ秒)で繰り返し実行する。
【0048】
ステップS201において、コントローラ10は、DPF3が再生中か否かを判定する。コントローラ10は、DPF3が再生中であれば今回の処理を終了し、DPF3が再生中でなければステップS202に処理を移行する。
【0049】
ステップS202において、コントローラ10は、第1センサ11aが再生中か否かを判定する。コントローラ10は、第1センサ11aが再生中であればステップS203に処理を移行し、再生中でなければステップS208に処理を移行する。
【0050】
ステップS203において、コントローラ10は、第1センサ11aの再生が終了したか否かを判定する。コントローラ10は、第1センサ11aの再生が終了していればステップS204に処理を移行し、終了していなければ今回の処理を終了する。
【0051】
ステップS204において、コントローラ10は、今回第1センサ11aの再生に要した時間を第1センサ再生時間T1stとして更新する。
【0052】
ステップS205において、コントローラ10は、第1センサ再生時間計測完了フラグF1stを1にセットする。第1センサ再生時間計測完了フラグF1stは、第1センサ11aの再生が終了したときに1にセットされるフラグである。
【0053】
ステップS206において、コントローラ10は、第1センサ再生時間計測完了フラグF1stと、後述する第2センサ再生時間計測完了フラグF2ndとが、共に1にセットされているか否かを判定する。コントローラ10は、両フラグF1stとF2ndとが、共に1にセットされていればステップS206に処理を移行し、スートセンサ11の故障診断を行う。一方、いずれかが1にセットされていなければ今回の処理を終了する。
【0054】
ステップS207において、コントローラ10は、第2センサ再生時間計測完了フラグF2ndのみを0に戻す。これは、各センサの再生終了ごとに故障診断を行うためである。
【0055】
ステップS208において、コントローラ10は、第1センサ再生時間T1stと、後述する第2センサ11bの再生に要した時間T2ndとの差が、所定値TNGより大きいか否かを判定する。コントローラ10は、第1センサ再生時間T1stと第2センサ再生時間T2ndとの差が所定値TNGより大きければステップS209に処理を移行し、小さければステップS210に処理を移行する。
【0056】
ステップS209において、コントローラ10は、スートセンサに異常があると判定する。
【0057】
ステップS210において、コントローラ10は、スートセンサは正常に機能していると判定する。
【0058】
ステップS211において、コントローラ10は、第2センサ11bが再生中か否かを判定する。コントローラ10は、第2センサ11bが再生中であればステップS212に処理を移行し、再生中でなければ今回の処理を終了する。
【0059】
ステップS212において、コントローラ10は、第2センサ11bの再生が終了したか否かを判定する。コントローラ10は、第2センサ11bの再生が終了していればステップS213に処理を移行し、終了していなければ今回の処理を終了する。
【0060】
ステップS213において、コントローラ10は、今回第2センサ11bの再生に要した時間を第2センサ再生時間T2ndとして更新する。
【0061】
ステップS214において、コントローラ10は、第2センサ再生時間計測完了フラグF2ndを1にセットする。第2センサ再生時間計測完了フラグF2ndは、第2センサ11bの再生が終了したときに1にセットされるフラグである。
【0062】
ステップS215において、コントローラ10は、第1センサ再生時間計測完了フラグF1stと、第2センサ再生時間計測完了フラグF2ndとが、共に1にセットされているか否かを判定する。コントローラ10は、両フラグF1stとF2ndとが、共に1にセットされていればステップS215に処理を移行し、スートセンサ11の故障診断を行う。一方、いずれかが1にセットされていなければ今回の処理を終了する。
【0063】
ステップS216において、コントローラ10は、第1センサ再生時間計測完了フラグF1stのみを0に戻す。これは、各センサの再生終了ごとに故障診断を行うためである。
【0064】
図5は、図3のフローチャートのステップS107及びS111で実行されるDPF3のパティキュレート堆積量推定制御について説明する制御ブロック図である。
【0065】
スートセンサ11に付着・堆積しているパティキュレート量(以下「パティキュレート付着量」という)を算出するパティキュレート付着量演算部101には、スートセンサ11の出力値が入力される。入力されるスートセンサ11の出力値は、第1センサ11aが再生・冷却期間中であれば第2センサ11bの出力値I2であり、再生・冷却期間中でなければ第1センサ11aの出力値I1である。
【0066】
パティキュレート付着量演算部101は、パティキュレート付着量算出テーブルを参照してパティキュレート付着量を算出する。
【0067】
遅延器102は、1演算周期だけ信号を遅延させる。遅延器102は、前回の処理で算出されたパティキュレート付着量を算出する。
【0068】
減算器103は、今回の処理で算出されたパティキュレート付着量から前回の処理で算出されたパティキュレート付着量を減算する。これにより、演算周期当りのパティキュレート付着量が求まる。
【0069】
除算器104は、演算周期当りのパティキュレート付着量を、演算周期当りにスートセンサ11のセンサ部に流入する排気量で除算する。これにより、演算周期当りのパティキュレート濃度が求まる。
【0070】
乗算器105は、演算周期当りのパティキュレート濃度と、演算周期当りに排気通路を流れる排気量とを乗算する。これにより、演算周期当りのパティキュレート量が求まる。
【0071】
パティキュレート捕集効率演算部106は、パティキュレート捕集効率算出テーブルを参照して、DPF3のパティキュレート捕集効率を算出する。パティキュレート捕集効率算出テーブルに示すように、DPF3のパティキュレート捕集効率は、DPF3のパティキュレート堆積量によって変動する。詳しくは、DPF3の再生終了後からDPF3に一定量のパティキュレートが堆積するまでの期間において、DPF3の捕集効率は低下する。これは、再生終了後から一定量のパティキュレートが堆積するまでは、フィルタの目より小さい粒径のパティキュレートはフィルタをすり抜けるためである。その後、一定量のパティキュレートが堆積してフィルタの目が埋まってくると、フィルタの目より小さい粒径のパティキュレートも捕集される。そのため、DPF3の捕集効率は回復して略100%となる。
【0072】
乗算器107は、演算周期当りのパティキュレート量と、パティキュレート捕集効率演算部108で算出した捕集効率とを乗算する。これにより、演算周期当りにDPF3に捕集されるパティキュレート量が求まる。
【0073】
減算器108は、演算周期当りのパティキュレート捕集量から演算周期当りのパティキュレート燃焼量を減算する。これにより、演算周期当りにDPF3に堆積するパティキュレート量が求まる。なお、演算周期当りのパティキュレート燃焼量の算出には、公知のいかなる方法を適用してもよい。本実施形態では、DPF3のベッド温度に基づいて算出している。
【0074】
加算器109は、今回の処理で算出された演算周期当りのパティキュレート堆積量と、遅延器110によって算出される前回までにDPF3に堆積したパティキュレート量とを加算する。これにより、これまでにエンジン1から排出されたパティキュレート量のうち、DPF3に堆積したパティキュレート量が求まる。
【0075】
以下では、スートセンサ再生制御及びスートセンサ異常検出制御の作用について、それぞれ図6及び図7のタイムチャートを参照して説明する。
【0076】
図6は、コントローラ10で実行される本発明によるスートセンサ再生制御の処理動作を示すタイムチャートである。ここでは、図3のフローチャートとの対応を明確にするため、フローチャートのステップ番号を併記して説明する。
【0077】
時刻t1で、第1センサ11aの出力が開始される(図6(A))。運転時間の経過とともに第1センサ11aの電極表面に付着するパティキュレート量は増加するので、第1センサ11aの出力も上昇する(図6(A))。
【0078】
時刻t2で、第1センサ11aの出力値I1が第2センサヒータオフ値I2ndH_offに達すると(図6(A);S101〜S103でNo、S104でYes)、第2センサ11bの内蔵ヒータへの電圧の印加が停止され(図6(D);S105)、第2センサ冷却フラグが1にセットされる(図6(F);S106)。
【0079】
時刻t3で、第1センサ11aの出力値I1が上限値IMAXに達すると(図6(A);S101でYes、S115でYes)、コントローラ10は、第1センサ11aの内蔵ヒータに電圧を印加して、第1センサ11aの再生を開始する(図6(B);S116)。第1センサ11aの再生中は、第1センサ11aの出力値I1に基づいてDPF3のパティキュレート堆積量を検出することができない。そこで、第2センサ冷却フラグを0に戻し(図6(F);S117)、第1センサ11aの再生開始とともに、第2センサ11bの出力を開始する(図6(C);S101,S102でNo、S103でYes、S108でNo)。
【0080】
時刻t4で、第1センサ11aの再生が終了する(図6(A))。第1センサ11aの再生が終了した後も第1センサ11aの内蔵ヒータへの電圧の印加を継続しているのは(図6(B))、第1センサ11aと第2センサ11bとを共にメインセンサとして交互に使用して、両センサ共に上限値IMAXに達した後に再生を開始するためである。したがって、第2センサ11bの出力値I2が上限値IMAXに達したときに、第1センサ11aでの出力が開始できるように、第1センサ11aの内蔵ヒータへの電圧の印加時間を調整する必要がある。
【0081】
そこで、本実施形態では、第1センサ11aの冷却期間を考慮して第1センサヒータオフ値(所定値)I1stH_offを設定し、第2センサ11bの出力値I2が第1センサヒータオフ値I1stH_offに達したとき(時刻t5)に、第1センサ11aの内蔵ヒータへの電圧の印加を停止する(図6(B))。これにより、第2センサ11bの再生開始と同時に第1センサ11aの出力が開始できる(図6(A)(C))。
【0082】
時刻t5で、第2センサ11bの出力値I2が第1センサヒータオフ値I1stH_offに達すると(図6(C);S101,S102でNo、S103でYes、S108でYes)、第1センサ11aの内蔵ヒータへの電圧の印加が停止される(図6(B);S109)。同時に第1センサ冷却フラグが1にセットされる(図6(E);S110)。
【0083】
時刻t6で、第2センサ11bの出力値I2が上限値IMAXに達すると(図6(C);S101でNo、S102でYes、S112でYes)、第2センサ11bの内蔵ヒータに電圧が印加され第2センサ11bの再生が開始され(図6(D);S113)、第1センサ冷却フラグが0に戻される(図6(E);S114)。それに伴って、第1センサ11aの出力が開始される(図6(A);S101〜S104でNo)。
【0084】
時刻t7で、第1センサ11aの出力値I1が第2センサヒータオフ値I2ndH_offに達すると(図6(A);S101〜S103でNo、S104でYes)、第2センサ11bの内蔵ヒータへの電圧の印加が停止される(図6(D);S105)。同時に第2センサ冷却フラグが1にセットされる(図6(F);S106)。
【0085】
時刻t8で、第1センサ11aの出力値I1が上限値IMAXに達すると(図6(A);S101でYes、S115でYes)、第1センサ11aの内蔵ヒータに電圧が印加され第1センサの再生が開始され(図6(B);S116)、第2センサ冷却フラグが0に戻される(図6(F);S117)。それに伴って、第2センサ11bの出力が開始される(図6(C);S101,S102でNo、S103でYes、S108でNo)。
【0086】
図7は、コントローラ10で実行される本発明によるスートセンサ異常検出制御の処理動作を示すタイムチャートである。ここでは、図4のフローチャートとの対応を明確にするため、フローチャートのステップ番号を併記して説明する。
【0087】
時刻t11で、第1センサ11aの再生が開始されると、DPF3が再生中でなければ、第1センサ11aの再生が終了するまでの時間(第1センサ再生時間)T1stの計測が開始される(図7(A);S201でNo、S202でYes)。DPF3の再生中にスートセンサ11の故障診断を実施しないのは、DPF3の再生による熱を受けてスートセンサ11に堆積したパティキュレートが自然燃焼してしまうからである。
【0088】
時刻t12で、第1センサ11aの再生が終了すると(図7(A);S203でYes)、第1センサ11aの再生が開始されてから終了するまでの時間(時刻t1からt2までの時間)を第1センサ再生時間T1stとして更新する(S204)。また、第1センサ11aの再生終了と同時に、第1センサ再生時間計測完了フラグF1stを1にセットする(図7(C);S205)。そしてさらに、第1センサ再生時間計測完了フラグF1st及び第2センサ再生時間計測完了フラグF2ndが共に1にセットされているかを判定する(S206)。
【0089】
時刻t12では、第2センサ再生時間計測完了フラグF2ndが1にセットされていないので、スートセンサ11の故障診断は実行しない(S206でNo)。
【0090】
時刻t13で、第2センサ11bの再生が開始されると(図7(B);S201,S202でNo、S211でYes)、第2センサ11bの再生が終了するまでの時間(第2センサ再生時間)T2ndの計測が開始される。
【0091】
時刻t14で、第2センサ11bの再生が終了すると(図7(B);S212でYes)、第2センサ11bの再生が開始されてから終了するまでの時間(時刻t3からt4までの時間)を第2センサ再生時間T2ndとして更新する(S213)。また、第2センサ11bの再生終了と同時に、第2センサ再生時間計測完了フラグF2ndを1にセットする(図7(D);S214)。そしてさらに、第1センサ再生時間計測完了フラグF1st及び第2センサ再生時間計測完了フラグF2ndが共に1にセットされているかを判定する(S215)。この時点では、両フラグF1st及びF2ndが共に1にセットされているので、フラグF1stのみを0に戻して(図7(D);S216)、スートセンサ11の故障診断を実施する(S208〜S210)。
【0092】
ここで、本実施形態では、両センサ11aと11bとを共に上限値IMAXに達した後に再生しているので、両センサ11aと11bとが再生に要する時間はほぼ同じとなる。そこで、本実施形態では、第1センサ再生時間T1stと第2センサ再生時間T2ndとの差を、所定値TNGと比較することで、スートセンサ11の故障を診断している。つまり、第1センサ再生時間T1stと第2センサ再生時間T2ndとの差が、所定値TNGより大きければ(S208でYes)、スートセンサ11に異常があると判定する(S209)。一方、その差が所定値TNGより小さければ(S208でNo)、スートセンサ11は正常であると判定する(S210)。
【0093】
時刻t15で、再び第1センサ11aの再生を開始する(S202でYes)。
【0094】
時刻t16で、第1センサ11aの再生が終了すると(S203でYes)、第1センサ再生時間T1stが更新され(S204)、第1センサ再生時間計測完了フラグF1stが1にセットされる(図7(C);S205)。
【0095】
時刻t16では、両フラグF1st及びF2ndが共に1にセットされているので、フラグF2ndのみを0に戻して(S207)、スートセンサ11の故障診断を実施する(S208〜S210)。
【0096】
このようにすることで、各センサの再生終了ごとにスートセンサ11の故障診断を実施することができる。
【0097】
以上説明した本実施形態によれば、DPF3の上流に2つのスートセンサ11aと11bとを配設し、両センサ11aと11bとを交互に再生させる。そのため、一方のスートセンサ11aが再生中であっても、他方のスートセンサ11bでDPF3のパティキュレート堆積量を検出できる。したがって、DPF3のパティキュレート堆積量を連続して検出でき、DPF3のパティキュレート堆積量を精度良く検出できる。
【0098】
また、DPF3のパティキュレート堆積量の検出精度を向上させることで、従来よりもDPF3の再生を開始するパティキュレート堆積量の閾値を上げることができる。つまり、従来は検出精度の問題から、ある程度余裕を持ってDPF3の容量に対して低く設定されていたDPF3の再生を開始するパティキュレート堆積量の閾値を、検出精度の向上によって上げることができる。そのため、再生終了から再生開始までの間隔を延ばすことができ、再生回数を減少させることができる。結果として、ポスト噴射による燃費の悪化やオイル希釈を防止できる。
【0099】
また、第1センサ11aと第2センサ11bとを共にメインセンサとして交互に均等に使用するため、各センサの劣化のバラツキを抑えることができる。
【0100】
また、スートセンサ11の再生制御と同時に、第1センサ再生時間T1stと第2センサ再生時間T2ndとを比較することで、各センサの再生終了ごとにセンサ異常を検出することができる。そのため、早期にスートセンサ11の故障を発見でき、センサ故障によるDPF3のパティキュレート堆積量の検出精度の悪化を防止できる。結果として、DPF3の劣化や燃費の悪化、オイル希釈などを防止できる。
【0101】
なお、本発明は上記の実施形態に限定されずに、その技術的な思想の範囲内において種々の変更がなしうることは明白である。
【0102】
例えば、本実施形態ではスートセンサ11を2つ使用したが、2つ以上のスートセンサ11を使用してもよい。
【0103】
また、2つのスートセンサ11を同時に再生し、それぞれのセンサの再生時間に基づいて以上検出を実施してもよい。
【図面の簡単な説明】
【0104】
【図1】DPFのパティキュレート堆積量検出装置の概略図である。
【図2】スートセンサのパティキュレート堆積量と出力値との関係を示した図である。
【図3】本発明によるスートセンサ再生制御を説明するフローチャートである。
【図4】本発明によるスートセンサ異常検出制御を説明するフローチャートである。
【図5】DPFのパティキュレート堆積量推定制御について説明する制御ブロック図である。
【図6】本発明によるスートセンサ再生制御の処理動作を示すタイムチャートである。
【図7】本発明によるスートセンサ異常検出制御の処理動作を示すタイムチャートである。
【符号の説明】
【0105】
1 ディーゼルエンジン(内燃機関)
2 排気通路
3 DPF(排気浄化フィルタ)
10 コントローラ
11 スートセンサ(パティキュレートセンサ)
S107 パティキュレート量連続検出手段
S111 パティキュレート量連続検出手段
S113 パティキュレートセンサ再生手段
S116 パティキュレートセンサ再生手段
S204 パティキュレートセンサ再生時間検出手段
S208 パティキュレートセンサ故障診断手段
S213 パティキュレートセンサ再生時間検出手段

【特許請求の範囲】
【請求項1】
内燃機関の排気通路に設けられて内燃機関から排出される排気中に含まれるパティキュレートを捕集する排気浄化フィルタと、
前記排気浄化フィルタの上流側に設けられて電極に堆積するパティキュレート量を検出する複数のパティキュレートセンサと、
を備え、
前記パティキュレートセンサの検出値に基づいて前記排気浄化フィルタに堆積したパティキュレートを燃焼除去する内燃機関の排気浄化フィルタ再生制御装置において、
前記パティキュレートセンサに堆積したパティキュレートを燃焼除去するパティキュレートセンサ再生手段と、
前記パティキュレートセンサに堆積したパティキュレートを燃焼除去するのに要する時間を検出するパティキュレートセンサ再生時間検出手段と、
検出した一のパティキュレートセンサの再生時間と、他のパティキュレートセンサの再生時間とに基づいて前記パティキュレートセンサの異常の有無を検出するパティキュレートセンサ異常検出手段と、
を備えたことを特徴とする内燃機関の排気浄化フィルタ再生制御装置。
【請求項2】
前記パティキュレートセンサ異常検出手段は、一のパティキュレートセンサの再生時間と他のパティキュレートセンサの再生時間との差が所定値より大きければ異常ありと判定する
ことを特徴とする請求項1に記載の内燃機関の排気浄化フィルタ再生制御装置。
【請求項3】
前記パティキュレートセンサを順次再生させて、再生中の一のパティキュレートセンサ以外の他のパティキュレートセンサの出力に基づいて連続して排気中のパティキュレート量を検出するパティキュレート量連続検出手段を備え、
前記パティキュレート量連続検出手段は、複数の前記パティキュレートセンサのうち、一のパティキュレートセンサの再生が開始されると、他のパティキュレートセンサによって排気中のパティキュレート量を検出する
ことを特徴とする請求項1又は2に記載の内燃機関の排気浄化フィルタ再生制御装置。
【請求項4】
前記パティキュレート量連続検出手段は、前記一のパティキュレートセンサの検出値が前記パティキュレートセンサの検出上限値に達したときにその一のパティキュレートセンサの再生を開始し、前記他のパティキュレートセンサの検出値がその検出上限値に達したときに当該他のパティキュレートセンサの再生を開始する
ことを特徴とする請求項3に記載の内燃機関の排気浄化フィルタ再生制御装置。
【請求項5】
前記パティキュレート量連続検出手段は、前記一のパティキュレートセンサの検出値が前記検出上限値近傍の所定値になったときに前記他のパティキュレートセンサの再生を停止し、前記他のパティキュレートセンサの検出値が同じく上限値近傍の所定値になったときに前記一のパティキュレートセンサの再生を停止する
ことを特徴とする請求項4に記載の内燃機関の排気浄化フィルタ再生制御装置。
【請求項6】
前記パティキュレートセンサ再生手段は、電圧の印加によって温度が上昇する前記パティキュレートセンサに内蔵されたヒータである
ことを特徴とする請求項1から5までのいずれか1つに記載の内燃機関の排気浄化フィルタ再生制御装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【公開番号】特開2009−144512(P2009−144512A)
【公開日】平成21年7月2日(2009.7.2)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−319350(P2007−319350)
【出願日】平成19年12月11日(2007.12.11)
【出願人】(000003997)日産自動車株式会社 (16,386)
【Fターム(参考)】