説明

分岐点ビュー画像を生成する方法及びコンピュータにより実現されたシステム

分岐点ビューを生成する方法が開示される。方法は、地図データベースから第1の分岐点を取得することと、第1の分岐点及び第2の分岐点が中間道路セグメントにより接続されるような第2の分岐点を地図データベースから取得することと、地図データベースからの第1の分岐点と第2の分岐点との間の中間道路セグメントの特性を判定することと、道路セグメントの特性が予め定義された条件にあてはまる場合、より短い中間道路セグメントを結果として与えるように道路形状を調整することと、より短い中間道路セグメントを使用して第1の分岐点及び第2の分岐点を視覚化する分岐点ビュー画像を生成することとから成る。方法は、短時間で続く2つの決定ポイントすなわち2つの分岐点を移動する時にそれらの決定ポイントを1つの画像で視覚化する解決策を提供する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ナビゲーションアプリケーションにおいて使用する分岐点ビュー画像を生成する分野に関する。更に本発明は、分岐点ビュー画像を生成するコンピュータにより実現されたシステム及びコンピュータプログラム、並びにコンピュータプログラムを含むプロセッサ可読媒体に関する。
【背景技術】
【0002】
車両においてナビゲーションシステムを使用することは益々普及してきている。通常、搭載されたナビゲーションコンピュータシステムは、GPS(全地球測位システム)センサ及び可能性として追加の運動センサからのデータを解析し、これをデジタル地図データベースからのデータと合成して車両の実際の位置及び速度を判定する。
【0003】
いくつかのナビゲーションシステムは、道路交差点近くのオブジェクトと関連付けられた地図データベース中のデータを多くのユーザがより理解しやすい3次元透視図すなわち分岐点ビュー画像に変換するアルゴリズムを提供している。分岐点ビューは、操作している運転者を助ける道路状況の簡略化された3D表現である。分岐点ビューは、所望の目的地に向かう分岐点を通過する際に行わなければならない操作を示す矢印により向上される。分岐点ビューは、分岐点の前の道路より高い地点から閲覧された分岐点及び接続された道路を表す。特許文献1及び特許文献2は、動画分岐点ビューを使用するナビゲーションシステムを開示する。分岐点ビューは、地図データベースにおいて特定の場所すなわち分岐点に更にリンクされる。
【0004】
特許文献3は、改善された透視図ディスプレイを有するナビゲーションシステムを開示する。ナビゲーションシステムは、「地表」に対してある角度で交差点の透視図を表示する。より「上空」からのビューを提供するために、角度は表示された交差点の複雑さに基づいて大きくされる。透視図の角度が大きくされたことにより、交差している道路が理解しやすくなる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】欧州特許第1,681,537A1号公報
【特許文献2】欧州特許第1,681,538A1号公報
【特許文献3】米国特許第6,611,753号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明は、複雑な分岐点に対する分岐点ビュー画像を生成する方法を提供しようとする。本発明に係る複雑な分岐点は、2つの分岐点が互いに相対的に短い距離だけ離れている場所である。本発明の目的は、満足のいく視覚的な結果を透視画像で提供する分岐点ビュー作成処理を提供することである。目的の問題は、独立請求項の主題により解決される。従属請求項は、有利な実施形態に関する。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明によると、方法は:
−地図データベースから第1の分岐点を取得することと;
−第1の分岐点及び第2の分岐点が中間道路セグメントにより接続されるような第2の分岐点を地図データベースから取得することと;
−地図データベースからの第1の分岐点と第2の分岐点との間の中間道路セグメントの特性を判定することと;
−道路セグメントの特性が予め定義された条件にあてはまる場合:
−より短い中間道路セグメントを結果として与えるように道路形状を調整することと;
−より短い中間道路セグメントを使用して第1の分岐点及び第2の分岐点を視覚化する分岐点ビュー画像を生成することとから成る。
【0008】
ナビゲーションシステムのいくつかのモードにおいて、システムは、分岐点及び推奨経路に沿って運転者により実行される次の操作命令の透視図を表示する。本発明は、推奨経路が1つの分岐点ビュー画像では明確に視覚化されず且つ短時間で通過される2つの分岐点を通過するという認識に基づく。そのような状況の例は、幹線道路の出口及び合流点において定期的に起こる。一般に幹線道路の出口は第1の分岐点であり、300m以内で第2の分岐点があることが多く、対応する操作命令が運転者により実行される。運転速度が120km/hである場合、第1の分岐点から第2の分岐点まで移動するのに約10秒かかる。これは、ユーザが次の操作命令に対してディスプレイ見るのに最大9秒しかないことを意味する。これは、運転者が交差点に不慣れであることを考慮すると短く、安全上の理由から殆どの時間の間は道路を見ていなければならない。従って、本発明によると、そのような状況が起きた場合、双方の分岐点を視覚化する分岐点ビュー画像が提示される。本発明によると、2つの分岐点を接続する道路セグメントは、双方の分岐点が殆どのユーザにより理解されやすく且つより適切な決定ポイントの視認性を提供しやすい1つの画像で視覚化されるように調整される。すなわち短縮される。
【0009】
本発明の一実施形態において、方法は:
−第1の分岐点及び第2の分岐点を形成する道路セグメントの道路形状を取得することを更に含み、
−道路形状を調整することは、調整済みの道路形状を取得するために第2の分岐点及び関連した分岐路セグメントを第1の分岐点に向けて移動することに対応する動作を実行し、生成動作は、調整済みの道路形状に対応する透視画像を生成するように構成される。
【0010】
本発明の更なる一実施形態において、道路形状を調整することは、各々が対応する第1のゾーンの長さ、第2のゾーンの長さ及び第3のゾーンの長さを有する第1のゾーン、第2のゾーン及び第3のゾーンに道路形状をマッピングすることを意味し、第1の分岐点は第1のゾーンと前記第2のゾーンとの間の第1の境界線でマッピングされ、第2の分岐点は第2のゾーンと第3のゾーンとの間の第2の境界線でマッピングされる。
【0011】
これらのゾーンは、透視画像が理解しやすいように双方の分岐点を視覚化するように道路形状を位置付け且つ調整する単純なフレームワークを提供する。
【0012】
本発明の一実施形態において、道路形状を調整することは、道路形状を各ゾーンにマッピングした後に実行される道路形状を平滑化するフィルタリング動作を更に含む。これらの機能により、透視画像における視覚的な不規則さの影響が低減される。
【0013】
本発明の一実施形態において、方法は、
−第1の分岐点及び第2の分岐点を通過する操作命令を生成することを更に含み、分岐点ビュー画像を生成することは、第1の分岐点及び第2の分岐点の視覚化の上に操作命令のビューを重ね合わせるように更に構成される。これらの機能により、透視画像は更に向上される。
【0014】
本発明の一実施形態において、中間道路セグメントの特性は、第1の分岐点と第2の分岐点との間の道路セグメントの長さであり、条件は、長さが、予め定義された範囲内であることである。予め定義される範囲は20〜300mであるのが好ましい。
【0015】
本発明の更に別の実施形態において、特性は、第1の分岐点と第2の分岐点との間の道路セグメントと関連付けられた定義済みの移動速度で第1の分岐点から第2の分岐点まで移動するのに必要な移動時間であり、条件は、移動時間が予め定義された値より短いことである。予め定義される値は10秒であるのが好ましい。
【0016】
本発明の目的は、コンピュータにより実現されたシステムが理解しやすいように次の2つの分岐点を視覚化する分岐点ビュー画像を生成し且つその画像をデータベースの対応する分岐点とリンクするか又は画像を表示することを可能にする方法を提供することである。
【図面の簡単な説明】
【0017】
添付の図面を参照し、複数の例示的な実施形態を使用して、本発明を以下に更に詳細に説明する。
【図1】本発明に係る分岐点ビュー生成処理を示すフローチャートである。
【図2a】、
【図2b】本発明に係る道路形状の調整の一例を示す図である。
【図3a】、
【図3b】、
【図3c】未変更のオルソ補正路面画像及び対応する分岐点ビュー画像の第1の例を示す図である。
【図4a】、
【図4b】、
【図4c】本発明に係る変更済みオルソ補正路面画像及び対応する分岐点ビュー画像の第1の例を示す図である。
【図5】本発明に係る方法を実現するコンピュータシステムの一例を示すブロック図である。
【図6】本発明に係る道路形状の調整の別の例を示す図である。
【図7a】、
【図7b】、
【図7c】未変更のオルソ補正路面画像及び対応する分岐点ビュー画像の第2の例を示す図である。
【図8a】、
【図8b】、
【図8c】本発明に係る変更済みオルソ補正路面画像及び対応する分岐点ビュー画像の第2の例を示す図である。 図中、可能な限り、同一の図中符号は同一又は同様の部分を示すために使用される。
【発明を実施するための形態】
【0018】
図1は、本発明に係る分岐点ビュー画像を生成するフローの一般的な概要を示す。本発明に係る分岐点ビュー画像は、第1の分岐点の前の道路より高い地点から閲覧された第1の分岐点と第2の分岐点とを接続した道路の調整済みの道路形状を表す。方法は、デジタル地図データベースから第1の分岐点及び第2の分岐点を取得することにより動作100から開始する。方法は、デジタルデータベースにおいて又はデジタルデータベースと組み合わせて使用する分岐点ビューを生成するために使用される。生成された分岐点ビューは、複雑な分岐点の状況においてより適切な洞察力をユーザに与えるために前記データベースの内容を向上するために生成される。そのようなデータベースを使用するナビゲーション装置は、複雑な分岐点の場所の疑似現実的なビューを視覚化することによりユーザが前記複雑な分岐点の場所に近づいていることをユーザに視覚的に通知するために分岐点ビュー画像を使用できる。本発明に係る複雑な分岐点の場所は、ユーザが相対的に短い時間で2つの決定を行う必要がある場所である。すなわち、計画された経路に沿って移動中にユーザが前記時間に2つの分岐点を通過する。2つの分岐点の間の移動時間が短い場合、例えば10秒未満である場合、ユーザは道路及びナビゲーション装置のディスプレイの双方を見る十分な時間がない。ユーザは、道路を長く見すぎている場合、第2の決定ポイントの提示された分岐点ビューを逃し、間違った道を選ぶ可能性がある。ユーザは、ディスプレイを長く見すぎている場合、次の分岐点での操作に対して安全に準備する十分な時間がない。ナビゲーション装置が十分な処理電力を有する場合、ナビゲーション装置は本発明に係る方法を実行し且つ走行中に複雑な分岐点ビュー画像を生成し且つナビゲーション装置が近づいている分岐点毎に複雑な分岐点として視覚化されるか又は単一の分岐点として視覚化されるかを判定するソフトウェアを含むことができる。あるいは、分岐点ビューは、事前に計算され且つ地図データベース又は他の適切なファイルに格納される。
【0019】
従って、動作102において、第1の分岐点と第2の分岐点との間の道路セグメントの特性が判定される。一実施形態において、特性は道路セグメントの長さである。長さは、デジタル地図データベースのデータから判定される。デジタル地図データベースが前記道路セグメントにわたる最高移動速度又は平均移動速度に関する情報を含む場合、特性は第1の分岐点から第2の分岐点まで移動する最短時間又は平均時間である。特性が予め定義された条件を満たす場合、次の動作が実行される。一実施形態において、予め定義される条件は、道路セグメントの長さが予め定義された範囲内であることである。一実施形態において、その範囲は20〜300mである。別の実施形態において、予め定義された条件は、道路セグメントを移動する時間が予め定義された範囲内であることである。一実施形態において、その範囲は1〜10秒である。
【0020】
特性が予め定義された条件を満たす場合、道路形状はデジタル地図データベースから取得される(図1の動作104)。道路形状は、第1の分岐点及び第2の分岐点の全ての進入路セグメント及び分岐路セグメントを含む。尚、動作104は第1の分岐点及び第2の分岐点を取得する動作100で実行可能である。
【0021】
図2の左側の図は、道路形状の単純なビューを示し、図3aは各車線を示す道路セグメントのオルソ補正ビューを示す。図2は、本発明に係る方法を実行する次の動作106〜112を示すために使用される。
【0022】
図2は、第1の分岐点210及び第2の分岐点220を含む道路形状の図を左側に示す。進入路セグメント212が存在する。このセグメントは、ユーザが現在運転している道路であると仮定される。第1の分岐点210はユーザの前にある場所であり、進入路セグメント212が2つの他の道路セグメント214、216に分岐する。左側の道路セグメント214は分岐路セグメントであり、右側の道路セグメント216は第1の分岐点210を第2の分岐点220と接続する中間道路セグメントである。第2の分岐点220において、中間道路セグメント216は2つの分岐路セグメント218、222に分岐する。形状の図に示す道路形状に関する全ての情報は、デジタル地図データベースから取得された。
【0023】
一般に、分岐点ビュー画像は、閲覧者の前の道路を視覚化し、道路又は地表から特定の高さ及び地表又は路面に対して特定の視野角でカメラにより撮影された画像に対応する。ナビゲーションアプリケーションにおいて、各製造業者は高さ及び視野角に対して自身の要件を有する。更に製造業者は、カメラの前の指定された場所すなわち第1の分岐点が分岐点ビュー画像に投影される場所、すなわち画像線を指定できる。これらの要件は、分岐点ビュー画像において視覚化される道路形状の部分すなわち地表を規定する。分岐点ビュー画像において、視点とオブジェクトとの間の距離が長くなるにつれて、前記オブジェクトの幅は狭くなり且つ前記オブジェクトはより詳細でなくなる。本発明の説明において、地表の250m先は分岐点ビュー画像において視覚化可能であると仮定する。
【0024】
図2は、分岐点ビュー画像において人工水平儀の幅に対応する特定の幅及び250m先の領域の道路形状の図を示す。250m先の領域は3つのゾーンに分割される。第1のゾーン200は50mであり、第2のゾーン202は25mであり、第3のゾーン204は175mである。この領域に対して、各画像が生成される。第3のゾーン204の最上部の線205は、透視画像において水平線の役割を果たす。最上部の線より上に伸びる道路セグメントは表示されない。最上部の線205はシーンのクリッパとしての役割を果たす。第1のゾーン200と第2のゾーン202との間に第1の境界線201があり、第2のゾーン202と第3のゾーン204との間に第2の境界線203がある。
【0025】
動作106において、第1の分岐点210は第1の境界線201上にマッピングされ、更に道路形状の図は、進入路セグメント212が第1のゾーン200にマッピングされるように回転される。図2に提示された例において、マッピングは、進入路セグメントが第1の境界線201に垂直であり且つ中心に置かれるように行われる。その結果、水平な閲覧方向が進入路セクション212の方向と平行であるため、道路セグメントが道路セグメントの方向に沿って閲覧される分岐点ビュー画像が得られる。尚、250mの領域の垂直線は、水平な閲覧方向に平行な方向を有する地表上の線として透視画像で表される。
【0026】
図3aは、図2の左側の図に示した道路形状に相当する道路形状を有する道路網の一部の一例を示す。4車線の幹線道路の路面のオルソ補正ビューが示される。50m先で、4車線がそれぞれ2車線を有する2つに分岐し、右の2車線は第1の分岐から200mのところで2つの別個の車線に分岐する。図3b及び図3cは、ナビゲーション装置で使用する分岐点ビュー画像を示す。画像は水平線を含み、その下に図3aに示した道路形状の透視図が表示される。水平線の上にはスカイラインが表される。図3b及び図3cは、路面に重ね合わされた矢印を含み、運転者が図3bのように右から1番目の車線を選び且つ図3cのように右から2番目の車線を選ぶべきであるという操作命令を示す。2つの分岐すなわち決定ポイントが互いに相対的に近いが、図3b及び図3cの分岐点ビュー画像においてそれを見るのは非常に困難である。
【0027】
従って、本発明によると、道路形状は特定の要件を満たすように調整される。双方の分岐点及び対応する道路セグメントがビューを理解しやすいように視覚化されるように、中間道路セグメント216は実際より短くされる。図1の動作108において、第2の分岐点220は、第2の境界線上又は第2の境界線の近くにマッピングされる。この動作を図2の右側の道路形状の図に示す。第2の分岐点220の位置は、進入路セグメント212の方向に平行な方向を有する並進ベクトル224に沿って移動され、並進ベクトルが第2の境界線203と交差する場所220’に位置付けられる。
【0028】
第1の分岐点210及び第2の分岐点220’が第1の境界線201及び第2の境界線203においてそれぞれマッピングされた後、中間道路セグメント216及び2つの分岐路セグメント218、222は元の道路形状を表すために調整される必要がある。一実施形態において、中間道路セグメント216は調整済み中間道路セグメント216’を取得するために並進ベクトル224に平行な方向に変倍される。2つの分岐路セグメント218、222は並進ベクトル224に沿って移動され、図2の右側の図において道路セグメント218’及び222’により視覚化される。動作110の結果は、調整済みの道路形状の図である。
【0029】
上述したように、第2の分岐点220及び2つの分岐路セグメント218、222は並進ベクトル224に沿って移動される。調整済み中間道路セグメント216’は、元の中間道路セグメント216を変倍したものである。その結果、第1の分岐点210及び第2の分岐点220、並びにそれらの分岐点に接続された他のセグメントに対する中間セグメントの方位が変更する。結果として、進入路セグメントと分岐路セグメントのいずれかとの間の角度が大きすぎる不可能な道路形状が得られる可能性がある。従って、オプションとして、調整済みの道路形状をフィルタリングするためにフィルタリング動作112が提供される。その結果、分岐点の進入路セグメントから分岐路セグメントへの円滑な遷移が得られる。フィルタリング動作112は、進入路セグメントと分岐路セグメントとの角度が非現実的である場合にのみ実行されるべきである。幹線道路は、設計規則を考慮して設計される。規則は車両の許容速度に基づき、いくつかの安全面を保証するものである。これにより、幹線道路と幹線道路の出口との間の角度が例えば45°より大きいことは非現実的である。そのような場合に道路形状をフィルタリングすることにより、幹線道路から出口への遷移は平滑化され、遷移における非現実的な角度は除去される。フィルタリングされた道路形状は、より現実的な分岐点ビューを提供する。
【0030】
最後に動作114において、透視図の複雑な分岐点ビュー画像が調整済みの道路形状又はオプションとして調整済みの道路形状をフィルタリングしたものに対して生成される。この生成は、視点の高さ、視野角及び画像における第1の分岐点の場所等のパラメータに依存する。
【0031】
x、y及び高さ情報においてセンターライン、道路セグメントの形状、車線数に関して路面を記述する道路形状から、道路レイヤ画像が生成される。更に第1の分岐点及び第2の分岐点にわたり行う好適な操作は、地図データベースから取得される。「操作」という用語は、一連の第1の分岐点の前の道路セグメント(車線)、中間道路セグメントの道路セグメント(車線)及び第2の分岐点後の道路セグメント(車線)を意味する。操作毎に矢印画像が生成される。矢印は、道路レイヤ画像に重ね合わされる。矢印は、第1の分岐点及び第2の分岐点を通過するのに最適な道路の位置、すなわち車線又は車線シーケンスを運転者に示す。動作114の一実施形態は、標識板のレイヤを生成するように更に構成され、標準的な方法で標識板を視覚化する。非公開の同時係属国際出願第PCT/NL2008/050471号において、標識板のレイヤを生成する方法が開示される。標識板上の情報は、デジタル地図データベース又は地理データベースから取得可能である。XMLは、情報をインポートし且つ標識板のレイヤを生成するためのデータ形式として使用される。更に背景レイヤ及びスカイライン画像が生成される。
【0032】
全てのレイヤが準備されると、合成3Dシーンすなわち分岐点ビュー画像が生成される。各レイヤを合成するために、いわゆる「ブルーボックス」技術が使用される。
【0033】
分岐点ビュー画像は、木、建物、並びにガードレール、街灯、信号機、道路標識等の他の道路の設置物により更に向上される。このために、ゲーム業界により既知のスプライトが使用される。スプライトは、2次元/3次元画像であるか、あるいはより大きなシーンに組み込まれるアニメーションであり、平面画像を複雑な3次元シーンにシームレスに組み込む技術を記述する。この技術により、3Dモデリングソフトウェアで木及び他のオブジェクトをモデル化する必要なくそれらを使用して非常に現実的な効果が生成される。スプライトにより、2Dオブジェクトを道路の近傍に自動的に配置でき且つ非常に現実感のある画像を生成できる。
【0034】
図4aは、図3aに示した道路網の調整済みの道路形状の一例を示す。調整済みの道路形状において、50m先で4車線がそれぞれ2車線を有する2つに分岐する。ここで、右の2車線は第1の分岐の後約25mのところで2つの別個の車線に分岐する。図4b及び図4cは、ナビゲーション装置で使用する分岐点ビュー画像を示す。図4b及び図4cは、路面に重ね合わされた矢印を含み、それぞれ運転者が右から1番目の車線及び右から2番目の車線を選ぶようにする操作命令を示す。次の2つの分岐、すなわち決定ポイントは、分岐点ビュー画像において非常に明確に視覚化される。更に、2つの分岐点に沿って好適な操作命令を示す1つの矢印を生成できる。これは、元の道路形状の分岐点ビュー画像では不可能であり、少なくとも別の分岐点がすぐ後に続く分岐点に近づいているという情報を運転者に提供しない。
【0035】
動作108(不図示)の別の実施形態において、第2の分岐点220は、第1の分岐点210と第2の分岐点との間の直線が第2の境界線203と交差する場所に移動される。本実施形態の1つの利点は、中間セグメント216が第1の分岐点210と第2の境界線203上の第2の分岐点220の新しい位置との間に適合するように変倍されることである。その結果、第1の分岐点及び第2の分岐点に関する中間道路セグメントの方位は、第2の分岐点及び2つの分岐路セグメント218、222の遷移のために変更されない。殆どの場合、調整済みの道路形状におけるフィルタリング動作112はスキップされてもよい。
【0036】
更に別の実施形態において、第2の分岐点220は、中間道路セグメントが第2の境界線203と交差する位置に移動される。本実施形態において、複雑な分岐点ビュー画像を生成するために、第1の分岐点から開始し中間道路セグメントと第2の境界線203との交点までの中間道路セグメントの形状のみが使用される。
【0037】
上記において、複雑な分岐点ビュー画像は、中間道路セグメントの特性が予め定義された範囲内である場合にのみ生成されることが説明される。予め定義される範囲及びゾーンの長さは、視点の高さ、視野角及び複雑な分岐点ビュー画像を生成するための分岐点ビュー画像における第1の分岐点の位置等のパラメータに依存する。これらのパラメータは、透視図において視覚化される領域、並びに従って3つのゾーン200、202及び204の長さを規定する。パラメータの集合毎に、範囲及びゾーンの長さの最適な集合が1つの透視図において双方の分岐点を視覚化するために判定される。各長さを判定する数学的処理は、当業者には一般に既知である。一実施形態において、第2のゾーンの長さは予め定義された範囲のより小さい値を規定し、第2のゾーン及び第3のゾーンの長さの合計は予め定義された範囲のより大きい値を規定する。道路形状が調整される必要があるかを判定する特性が第1の分岐点と進入路セグメントと一致する線及び第1の線に垂直な第2の分岐点を通る線の交点の位置との間の距離、すなわち第1の分岐点に対する進入路セグメントと同一の方向を有するベクトルに沿う第1の分岐点と第2の分岐点との間の距離である場合、範囲のより小さい値は第2のゾーンの長さに対応し、より大きい値は第2のゾーン及び第3のゾーンの双方の長さに対応する。中間道路セグメントの特性が距離及び速度の双方、すなわち中間道路セグメントを通過するのに必要な移動時間に依存する場合、範囲はナビゲーションアプリケーションにおける2つの分岐点ビューの表現の間の最短許容時間により規定される。従って、第1の分岐点から第2の分岐点まで移動するのに必要な移動時間が最短許容時間より短い場合、複雑な分岐点ビューは生成される。移動時間は、最高許容速度、中間道路セグメントにおける平均速度又は本発明に係る方法を実行するナビゲーション装置の実際の速度に依存してもよい。
【0038】
所定の例において、中間道路セグメント216の方向は、進入路セグメント212とほぼ同一の方向である。場合によっては、中間セクションは右への急カーブであり、第1の分岐点と第2の分岐点との間の距離は200m未満である。その場合、第2の分岐点220は第1のゾーン200、第2のゾーン202及び第3のゾーン204の外側にあるため、第2の分岐点は分岐点ビュー画像において視覚化されない。この問題を克服するために、動作108は、第2の境界線203の予め定義された部分に第2の分岐点220をマッピングするように構成される。その部分は、2つの分岐路セグメント218及び222の開始部分が分岐点ビュー画像で視覚化されるように選択される。図6は、上述した動作108に鑑みて動作108の上述した順応の原理を示す。図6は、第1のゾーン200、第2のゾーン202及び第3のゾーン204を示す。動作106の後、ゾーンは第1の分岐点210及び進入路セグメント212に対して位置付けられる。第2の分岐点220は、第1のゾーン、第2のゾーン及び第3のゾーンの領域外の位置を有する。進入路セクションの方向に平行な変換ベクトルのみが使用される場合、変換ベクトルは第2の境界線203と交差しない。従って、第2の分岐点220と第2の境界線203の一部分203’との間の最短距離に対応するベクトルが判定される。このベクトルは、元の道路形状から調整済みの道路形状への変換を実行するために使用される。図6は、調整済みの第2の分岐点220”及び調整済み中間セグメント216”を示す。そのように取得された調整済みの道路形状に対して、理解しやすく且つ解釈しやすいように双方の分岐点及び2つの分岐点に沿って操作命令を示す1つの矢印を視覚化する分岐点ビューが生成される。本実施形態により、第2の分岐点が道路形状の調整なしで分岐点ビューにおいて可視でないように第1の分岐点の右側又は左側にある場所に対して複雑な分岐点ビューを作成できる。本実施形態において、第2の分岐点は、2つのベクトル成分、すなわち移動方向と同一の方向を有する第1のベクトル成分及び移動距離の方向と垂直な方向を有する第2のベクトル成分に沿って移動される。第2のベクトルは、予め定義された範囲内の第2の分岐点を移動方向から移動するために使用される。
【0039】
図7aは、図6の図に示した道路形状に相当する道路形状を有する道路網の一部分の一例を示す。4車線の幹線道路の路面のオルソ補正ビューを示す。50m先で4車線がそれぞれ2車線を有する2つに分岐し、右の2車線は第1の分岐後200m先で2つの別個の車線に分岐する。図7b及び図7cは、ナビゲーション装置において使用する分岐点ビュー画像を示す。図7b及び図7cは、路面上に重ね合わされた矢印を含み、それぞれ運転者が図7bのように右から1番目の車線及び図7cのように右から2番目の車線を選ぶべきであるという操作命令を示す。2つの分岐すなわち決定ポイントの間の道路セグメントが相対的に急カーブであるために互いに相対的に近いが、第2の分岐は図7b及び図7cの分岐点ビュー画像では視覚化されない。第2の分岐又は分岐点の位置は分岐点ビュー画像のウィンドウ外である。
【0040】
図8aは、図7aに示した道路網の調整済みの道路形状の一例を示す。調整済みの道路形状において、50m先で4車線がそれぞれ2車線を有する2つに分岐される。ここで、右の2つの車線は第1の分岐の後約25m先で2つの別個の車線に分岐する。図8b及び図8cは、ナビゲーション装置で使用する分岐点ビュー画像を示す。図8b及び図8cは、路面上に重ね合わされた矢印を含み、それぞれ運転者が右から1番目の車線及び右から2番目の車線を選ぶように操作命令を示す。次の2つの分岐すなわち決定ポイントは、中間セグメントがカーブしているにも関わらず分岐点ビュー画像で非常に明確に視覚化される。更に、2つの分岐点に沿う好適な操作命令を示す1つの矢印を生成できる。これは、元の道路形状の分岐点ビュー画像では不可能であり、少なくとも別の分岐点がすぐ後に続く分岐点に近づいているという情報を運転者に提供しない。運転者は、急カーブの道路セグメントに近づいていることのみを認識する。
【0041】
提示された実施形態は、2つの分岐点を短時間で通過し且つそれらの分岐点が1つの分岐点ビュー画像において明確に視覚化されない場合に次の2つの分岐点を視覚化する分岐点を生成する。前記短時間に3つの分岐点を通過する場合があることが明らかだろう。この場合、本発明の別の実施形態において、方法は、地図データベースから第3の分岐点を取得することを更に含む。ここで、第2の分岐点及び第3の分岐点は中間道路セグメントにより接続される。地図データベースからの第2の分岐点と第3の分岐点との間の中間道路セグメントの特性及び/又は第1の分岐点と第3の分岐点との間の中間道路セグメントの特性が判定される。第2の分岐点と第3の分岐点との間の中間道路セグメントの特性及び/又は第1の分岐点と第3の分岐点との間の中間道路セグメントの特性が予め定義された条件にあてはまる場合、第1の分岐点と第3の分岐点との間の道路形状は調整される必要がある。先の実施形態と同様に、第2の分岐点と第3の分岐点との間の中間道路セグメントは短縮され、第3の分岐点は、第3の分岐点及び分岐路セグメントが分岐点ビュー画像において明確に視覚化されるように第1の分岐点の進入路セグメントに対して位置付けられる。分岐点ビュー画像が生成され、より短い中間道路セグメントを使用して第1の分岐点、第2の分岐点及び第3の分岐点を視覚化する。
【0042】
本実施形態において、3つの分岐点の道路形状は3つのゾーンではなく4つのゾーンにマッピングされる必要がある。第2のゾーン及び第3のゾーンは、予め定義されたサイズを有することができる。第2のゾーン及び第3のゾーンの合計の長さが予め定義され、各ゾーンのサイズが各中間道路セグメントの特性に対応することが可能である。このように、分岐点ビュー画像において、第1の分岐点と第2の分岐点との間の中間道路セグメント及び第2の分岐点と第3の分岐点との間の中間道路セグメントの比率を視覚化できる。
【0043】
更に、相対的に短い時間で3つの決定を行う必要がある場所に近づいていることを運転者に通知する3つの分岐点に沿う好適な操作命令を示すために1つの矢印を生成できる。
【0044】
本発明に係る方法は、図5に示すようなコンピュータ構成又はコンピュータにより実現されたシステムで実行可能である。
【0045】
図5において、本発明を実現するのに適切なコンピュータ構成500の概要を提供する。コンピュータ構成500は、算術演算を実行するプロセッサ511を含む。プロセッサ511は、ハードディスク512、読み出し専用メモリ(ROM)513、電気的消去可能プログラマブル読み出し専用メモリ(EEPROM)514及びランダムアクセスメモリ(RAM)515を含む複数のメモリ構成要素に接続される。メモリ構成要素は、データすなわちプロセッサ511が本発明に係る複雑な分岐点ビューを生成する方法を実行できるように構成された命令を含むコンピュータプログラムを含む。必ずしもこれらの全てのメモリの種類を設ける必要はない。更にこれらのメモリ構成要素は、プロセッサ511に物理的に近接して配置される必要はなく、プロセッサ511から離れて配置されてもよい。方法と関連付けられたデジタル地図データベースは、コンピュータ構成500の一部として格納されてもされなくてもよい。例えば、デジタル地図データベースはウェブサービスを介してアクセスされてもよい。
【0046】
プロセッサ511は、キーボード516及びマウス517のようなユーザにより命令、データ等を入力する手段に更に接続される。当業者には既知のタッチスクリーン、トラックボール及び/又は音声変換器等の他の入力手段が提供されてもよい。入力手段は、交差している道路を理解することに関して第1の分岐点、第2の分岐点及び接続された道路セグメントの見えを更に向上するために道路形状又は分岐点ビュー画像を手動で調整するために使用される。
【0047】
プロセッサ511に接続された読み取りユニット519を備えてもよい。読み取りユニット519は、フロッピディスク520又はCDROM521のような取外し可能なデータキャリア又は取外し可能な記憶媒体からデータを読み取り且つ可能性としてそれにデータを書き込むように構成される。他の取外し可能なデータキャリアは、当業者には既知であるようにテープ、DVD、CD−R、DVD−R、メモリスティック、固体メモリ(SDカード、USBスティック)コンパクトフラッシュ(登録商標)カード、HD DVD、ブルーレイ等であってもよい。取外し可能なデータキャリア及びメモリ構成要素は、一般に当業者には既知のプロセッサ可読媒体である。
【0048】
プロセッサ511は、出力データを紙に印刷するプリンタ523、並びに例えばモニタ又はLCD(液晶ディスプレイ)画面、ヘッドアップディスプレイ(フロントガラスに投影される)又は当業者には既知の他のあらゆる種類のディスプレイであるディスプレイ518に接続されてもよい。
【0049】
プロセッサ511は、スピーカ529、並びに/あるいはグラフィック文書及び他の文書を走査するように構成されたデジタルカメラ/ウェブカム又はスキャナ等の光学読み取り装置531に接続されてもよい。
【0050】
更にプロセッサ511は、例えば公衆交換電話網(PSTN)、ローカルエリアネットワーク(LAN)、ワイドエリアネットワーク(WAN)、無線LAN(WLAN)、GPRS UMTS、インターネット等である通信ネットワーク527にI/O手段525を介して接続されてもよい。プロセッサ511は、ネットワーク527を介して他の通信構成と通信するように構成されてもよい。
【0051】
データキャリア520、521は、本発明に係る方法を実行する能力をプロセッサに提供するように構成された命令及びデータの形式でコンピュータプログラムを含んでもよい。しかし、そのようなコンピュータプログラムは、電気通信ネットワーク527を介してメモリ構成要素にダウンロードされてもよい。
【0052】
プロセッサ511は、スタンドアロンシステムとして実現されてもよく、又は各々がより大きいコンピュータプログラムのサブタスクを実行するように構成された複数の並列動作プロセッサとして実現されてもよく、あるいはいくつかのサブプロセッサを含む1つ以上の主プロセッサとして実現されてもよい。本発明の機能性の一部は、電気通信ネットワーク527を介してプロセッサ511と通信するリモートプロセッサにより実行されてもよい。
【0053】
図5のコンピュータシステムに含まれた構成要素は、一般に汎用コンピュータシステムにおいて見つけられる構成要素であり、当業者には既知である広範なカテゴリのそのようなコンピュータ構成要素を表すことを意図する。
【0054】
従って、図5のコンピュータシステムは、PDA、ナビゲーション装置、パーソナルコンピュータ、ワークステーション、ミニコンピュータ、メインフレームコンピュータ等のポータブル装置であってもよい。コンピュータは、種々のバス構成、ネットワーク化プラットフォーム、マルチプロセッサプラットフォーム等を更に含むことができる。UNIX(登録商標)、Solaris、Linux、Windows(登録商標)、Macintosh OS及び他の適切なオペレーティングシステムを含む種々のオペレーティングシステムが使用可能である。
【0055】
本発明に係る空間データ変更メッセージを処理する方法は、デジタル地図データベースを含むナビゲーションスステムにおいて実現されるのに非常に適する。そのようなナビゲーションシステムは、車両(例えば、自動車、バン、トラック、オートバイ)又は移動装置(パーソナルデジタルアシスタント(PDA)、移動電話、ハンドヘルドコンピュータ又はパーソナルナビゲーション装置)に対して構築されてもよい。そのような場合、ナビゲーションシステムは、図5に示したような部分を有するコンピュータにより実現されたシステムを含む。コンピュータ可読メモリはデジタル地図を保持する。コンピュータにより実現されたシステムは、目的地までの経路を計画するために前記目的地を入力し且つナビゲーションシステムの実際の位置情報を検索するための入力装置を含む。計画経路に沿って移動する場合、システムは分岐点すなわち決定ポイントに近づいている規定された時間に分岐点ビューを示す。次の決定ポイントが予め定義された時間又は距離内であると予想される場合、ナビゲーションシステムは本発明に係る方法を実行し、1つの分岐点ビュー画像において双方の分岐点すなわち決定ポイント及び対応する操作命令を視覚化する分岐点ビューを走行中に生成し、画像を表示ユニットに出力する。ナビゲーションシステムにおいて、実際の運転速度は、第1の分岐点から第2の分岐点までの移動時間、並びにユーザが複雑な分岐点に近づいているか否かを決定するための特性を推定するために使用される。ユーザが速い速度で運転している場合、ユーザが同一の経路に沿ってゆっくり運転している場合より多くの場所が複雑な分岐点として認識される。その結果、次の2つの分岐点がナビゲーションシステムにより1つの複雑な分岐点ビューとして視覚化されるか又は2つの個別の単純な分岐点ビューとして視覚化されるかは、実際の運転速度に依存する。
【0056】
複雑な分岐点ビューを含む既存のデジタル地図データベースを向上するために本発明が使用される場合、方法は、データベースに複雑な分岐点ビューを格納し且つ複雑な分岐点ビューを前記デジタル地図データベースの第1の分岐点とリンクする動作を更に含む。分岐点ビューが格納されるデータベースは、デジタル地図データベースの一部であってもよく、デジタル地図データベースに関連付けられたサイドファイルであってもよい。本発明に係る分岐点ビューを含むデータベース製品は、分岐点ビューを含むデジタルデータベース、プロセッサ可読媒体に格納されたデジタル地図と関連付けられたサイドファイルの形式であってもよい。そのような事前に計算された分岐点ビューに対して、リアルタイムの車両速度は未知であり、推定速度は地図データベースの書き込まれた制限速度又はデータベースの機能性道路の分類から導出される。
【0057】
本発明の上述の詳細な説明は、例示及び説明する目的で提示された。例は2つの分岐のみを示し、本発明は3つの分岐及び更に複雑な分岐点に対しても使用可能である。これは網羅的であること又は本発明を開示された厳密な形式に限定することを意図せず、上記教示に鑑みて、多くの変更例及び変形例が可能であることは明らかである。本発明の原理及びその実用的な適用例を最もよく説明し、当業者が考えられる特定の用途に適切であるような種々の変更を伴って種々の実施形態で本発明を最もよく利用できるようにするために、上述した実施形態が選択された。本発明の技術的範囲は、添付の請求の範囲により特定されることが意図される。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
分岐点ビュー画像を生成する方法であって、
地図データベースから第1の分岐点を取得する工程と、
前記地図データベースから第2の分岐点を取得する工程であって、前記第1の分岐点と当該第2の分岐点とが中間道路セグメントにより接続されるような第2の分岐点を取得する工程と、
前記地図データベースからの前記第1の分岐点と前記第2の分岐点との間の前記中間道路セグメントの特性を判定する工程と
を有し、
前記道路セグメントの前記特性が予め定義された条件にあてはまる場合に、
より短い中間道路セグメントを結果として与えるように道路形状を調整する工程と、
前記より短い中間道路セグメントを使用して前記第1の分岐点及び前記第2の分岐点を視覚化する分岐点ビュー画像を生成する工程と
を更に有する
ことを特徴とする方法。
【請求項2】
前記第1の分岐点及び前記第2の分岐点を形成する前記道路セグメントの前記道路形状を取得する工程を更に有し、
前記道路形状を調整する工程においては、調整済みの道路形状を取得するために前記第2の分岐点及び関連する分岐路セグメントを前記第1の分岐点に向けて移動することに対応する動作が実行され、
前記生成する工程においては、前記調整済みの道路形状に対応する分岐点ビュー画像が生成される
ことを特徴とする請求項1記載の方法。
【請求項3】
前記道路形状を調整する工程においては、各々が対応する第1のゾーンの長さ、第2のゾーンの長さ、及び第3のゾーンの長さを有する、第1のゾーン、第2のゾーン、及び第3のゾーンへ、前記道路形状をマッピングするように構成され、
前記第1の分岐点は前記第1のゾーンと前記第2のゾーンとの間の第1の境界線においてマッピングされ、前記第2の分岐点は前記第2のゾーンと前記第3のゾーンとの間の第2の境界線においてマッピングされる
ことを特徴とする請求項2記載の方法。
【請求項4】
前記道路形状は、前記第1の分岐点で終了する進入路セグメント、前記第1の分岐点と前記第2の分岐点との間の中間セグメント、及び前記第2の分岐点で開始する2つ以上の分岐路セグメントを含み、
前記道路形状を調整する工程は、前記中間セグメントを前記第2のゾーンにマッピングするために進入路セクションの方向に平行な方向に前記中間セグメントを変換する工程を有する
ことを特徴とする請求項3記載の方法。
【請求項5】
前記道路形状を調整する工程は、前記中間セグメントの前記変換による前記第2の分岐点の前記変換に相当するベクトルに沿って前記2つ以上の分岐路セグメントを変換する工程を更に有することを特徴とする請求項4記載の方法。
【請求項6】
前記道路形状を調整する工程は、前記道路形状を前記ゾーンの各々にマッピングした後に実行される前記道路形状を平滑化するフィルタリング動作を更に有することを特徴とする請求項3から5のいずれか1項に記載の方法。
【請求項7】
変形した前記形状に従って前記第1の分岐点及び前記第2の分岐点を通過する操作命令を生成する工程を更に有し、
前記分岐点ビュー画像を生成する工程においては、前記第1の分岐点及び前記第2の分岐点を視覚化したものの上に前記操作命令のビューを重ね合わせる
ことを特徴とする請求項1から6のいずれか1項に記載の方法。
【請求項8】
前記特性は、前記第1の分岐点と前記第2の分岐点との間の前記道路セグメントの長さであり、
前記条件は、前記長さが予め定義された範囲内であることである
ことを特徴とする請求項1から7のいずれか1項に記載の方法。
【請求項9】
前記予め定義された範囲は20〜300mであることを特徴とする請求項8記載の方法。
【請求項10】
前記特性は、前記第1の分岐点と前記第2の分岐点との間の前記道路セグメントと関連付けられた定義済みの移動速度で前記第1の分岐点から前記第2の分岐点まで移動するのに必要な移動時間であるか、又は、搭載されたナビゲーションシステムにより測定される車両のリアルタイムの速度と関連付けられた測定移動速度で前記第1の分岐点から前記第2の分岐点まで移動するのに必要な移動時間であり、
前記条件は、前記移動時間が予め定義された値より短いことである
ことを特徴とする請求項1から7のいずれか1項に記載の方法。
【請求項11】
前記予め定義された値は10秒であることを特徴とする請求項10記載の方法。
【請求項12】
前記方法は、複雑な分岐点ビューをディスプレイユニットに出力する工程を更に有することを特徴とする請求項1から11のいずれか1項に記載の方法。
【請求項13】
前記方法は、複雑な分岐点ビューをデータベースに格納し、前記データベースの前記複雑な分岐点ビューをデジタルの前記地図データベースの前記第1の分岐点にリンクする工程を更に有することを特徴とする請求項1から12のいずれか1項に記載の方法。
【請求項14】
前記第2の分岐点と第3の分岐点とが中間道路セグメントにより接続されるような前記第3の分岐点を前記地図データベースから取得する工程と、
前記地図データベースからの前記第2の分岐点と前記第3の分岐点との間の前記中間道路セグメントの特性を判定する工程と、
前記第2の分岐点と前記第3の分岐点との間の前記中間道路セグメントの前記特性が予め定義された条件にあてはまる場合に、
前記第2の分岐点と前記第3の分岐点との間のより短い中間道路セグメントを結果として与えるように前記道路形状を調整する工程と、
を更に有し、
前記生成する工程は、前記より短い中間道路セグメントを使用して前記第1の分岐点、前記第2の分岐点及び前記第3の分岐点を視覚化する前記分岐点ビュー画像を生成するように調整される
ことを特徴とする請求項1から13のいずれか1項に記載の方法。
【請求項15】
複雑な分岐点ビューを生成するコンピュータにより実現されたシステムであって、
プロセッサ(511)と、
前記プロセッサに接続されたメモリ(512;513;514;515)と
を備え、
前記メモリは、前記プロセッサ(511)が請求項1から14のいずれか1項に記載の方法を実行することを可能にするように構成された命令及びデータを含むコンピュータプログラムを記憶する
ことを特徴とするシステム。
【請求項16】
コンピュータ構成によりロードされ、前記コンピュータ構成が請求項1から14のいずれか1項に記載の方法を実行することを可能にするデータ及び命令を含むコンピュータプログラム。
【請求項17】
コンピュータ構成によりロードされ、前記コンピュータ構成が請求項1から14のいずれか1項に記載の方法を実行することを可能にするデータ及び命令を含むコンピュータプログラムを格納したプロセッサ可読媒体。
【請求項18】
請求項1から14のいずれか1項に記載の方法により生成された1つ以上の複雑な分岐点ビューを格納したデータベース。

【図1】
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【図2a】
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【図2b】
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【図3a】
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【図3b】
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【図3c】
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【図4a】
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【図4b】
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【図4c】
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【図5】
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【図6】
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【図7a】
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【図7b】
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【図7c】
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【図8a】
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【図8b】
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【図8c】
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【公表番号】特表2011−529599(P2011−529599A)
【公表日】平成23年12月8日(2011.12.8)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−521060(P2011−521060)
【出願日】平成20年7月30日(2008.7.30)
【国際出願番号】PCT/NL2008/050523
【国際公開番号】WO2010/013997
【国際公開日】平成22年2月4日(2010.2.4)
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.Linux
【出願人】(509097563)テレ アトラス ベスローテン フエンノートシャップ (23)
【氏名又は名称原語表記】Tele Atlas B.V.
【Fターム(参考)】