制御装置、供給装置の制御方法及び供給システム
【課題】移動装置に信号を非接触で供給する複数の供給装置を制御する制御装置において、どの供給装置の位置に移動装置が停止しているかを特定する。
【解決手段】制御装置13は供給装置12−1〜12−Nに対して、非接触での信号の供給をそれぞれ異なるタイミングでするように指示する指令信号を出力する。制御装置13は、指令信号を出力した後一定時間以内に移動装置11から無線信号を受信した場合には、信号発信指令の出力先の供給装置12の位置に移動装置11が停止しているものと判定する。そして、移動装置11が停止している位置の供給装置12に対して信号の供給開始を指示する。
【解決手段】制御装置13は供給装置12−1〜12−Nに対して、非接触での信号の供給をそれぞれ異なるタイミングでするように指示する指令信号を出力する。制御装置13は、指令信号を出力した後一定時間以内に移動装置11から無線信号を受信した場合には、信号発信指令の出力先の供給装置12の位置に移動装置11が停止しているものと判定する。そして、移動装置11が停止している位置の供給装置12に対して信号の供給開始を指示する。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、移動装置に非接触で電力等を供給する供給装置を制御する制御装置、その制御方法及び供給システムに関する。
【背景技術】
【0002】
PHV(プラグインハイブリッド車)や電気自動車が実用化の段階になり、それらの車両を充電する充電設備が必要となってきている。
従来、車両と充電装置をケーブルで接続して充電を行う充電方法が考えられている。しかしながら、充電の度にケーブルを接続するのは面倒である。そこで、非接触で車両のバッテリの充電を行う方法が考えられている。
【0003】
特許文献1には、非接触給電装置に用いられる通信コイルにおいて、巻き線形状を工夫して不要な電磁波を打ち消すことで耐ノイズ性に優れた通信を可能にすることが記載されている。
【0004】
ところで、車両に電力を供給する複数の電力供給装置を有する電力供給システムでは、どの電力供給装置の位置に車両が停止しているかを特定する必要がある。そこで、例えば、各電力供給装置に車両を検出するセンサを設け、センサにより車両の有無を検出して充電を開始することが考えられる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2008−288889号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明の課題は、移動装置に信号を非接触で供給する複数の供給装置を制御する制御装置において、どの供給装置の位置に移動装置が停止しているかを特定できるようにすることである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の制御装置は、移動装置に対して非接触で信号を供給する複数の供給装置を制御する制御装置であって、無線信号の送受信を行う無線部と、前記複数の供給装置に対して、非接触での信号の供給をそれぞれ異なるタイミングでするように指示する指令信号を出力すると共に、前記指令信号を出力した後一定時間以内に前記無線部において前記移動装置から無線信号を受信した場合に、前記指令信号の出力先の供給装置の位置に前記移動装置が停止しているものと判定する制御部とを備える。
【0008】
このように構成することで、複数の供給装置の内のどの供給装置の位置に移動装置が停止しているかを特定することができる。
上記の制御装置において、前記供給装置は電力を非接触で前記移動装置に供給する装置であり、前記制御部は、前記指令信号を出力した後一定時間以内に前記無線部において無線信号を前記移動装置から受信した場合に、前記指令信号の出力先の供給装置に対して電力供給の開始を指示する信号を出力する。
【0009】
このように構成することで、どの電力供給装置の位置に移動装置が停止しているかを特定し、特定した電力供給装置に対して電力の供給開始を指示することができる。
上記の制御装置において、前記制御部は、前記複数の供給装置の内の第1の供給装置に対して信号の供給を指示する第1の指令信号を一定時間有効にして、前記第1の供給装置から非接触で信号を供給させた後、前記第1の指令信号を無効にし、第2の供給装置に対して信号の供給を指示する第2の指令信号を一定時間有効にして、前記第2の供給装置から非接触で信号を供給させた後、前記第2の指令信号を無効にする。
【0010】
このように構成することで、第1の供給装置から非接触で信号を供給させた後一定時間以内に移動装置から無線信号を受信したか否か、あるいは第2の供給装置から信号を供給させた後一定時間以内に移動装置から無線信号を受信したか否かを判定することで、どの供給装置の位置に移動装置が停止しているかを特定することができる。
【0011】
上記の制御装置において、前記制御部は、前記複数の供給装置に対して電力線通信により前記指令信号を送信する。
このように構成することで制御装置と供給装置との間の通信を電力線を用いて行うことができる。
【発明の効果】
【0012】
本発明によれば、移動装置に非接触で信号を供給する複数の供給装置の内でどの供給装置の位置に移動装置が停止しているかを特定することができる。
【図面の簡単な説明】
【0013】
【図1】第1の実施の形態の供給システムの構成を示す図である。
【図2】第2の実施の形態の電力供給システムの構成を示す図である。
【図3】車両に電力を供給する電力供給システムの一例を示す図である。
【図4】車両と電力供給装置の構造を示す図である。
【図5】充電スタンドの動作を示すフローチャートである。
【図6】車両の動作を示すフローチャートである。
【図7】充電スタンドと電力供給装置と車両の信号のシーケンス図である。
【図8】充電スタンドから電力供給装置に出力される信号のタイミングチャートである。
【図9】電力供給装置の動作説明図である。
【図10】充電スタンドと電力供給装置の動作説明図である。
【図11】充電スタンドから電力供給装置に出力される信号と、車両から送信される無線信号のタイミングチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0014】
以下、本発明の実施の形態について説明する。図1は、第1の実施の形態の供給システムの構成を示す図である。
この供給システムは、移動装置11に非接触で信号(電力を含む)を供給する複数の供給装置12−1〜12−Nと、複数の供給装置12−1〜12−Nから移動装置11への信号の供給を制御する制御装置13を備える。
【0015】
供給装置12−1は、制御装置13から信号線14を介して伝送される信号を受信するインターフェース(I/F)部15−1と、駆動部16−1と、信号を空間に放出する出力部17−1とを有する。出力部17−1は、例えば、コイル等であり信号を空間に放出する。
【0016】
インターフェース部15−1を介して制御装置13から信号発信指令を受信したとき、駆動部16−1は、出力部17−1を駆動して信号を空間に放出させる。これにより、供給装置12−1の位置に移動装置11が停止している場合に、供給装置12−1から移動装置11に非接触で信号が伝送される。他の供給装置12−2〜12−Nも供給装置12−1と同じ構成を有しており、それぞれI/F部15−2〜15−Nと、駆動部16−2〜16−Nと、出力部17−2〜17−Nを有する。
【0017】
供給装置12−1は制御装置13から距離A離れた位置Aに設置されており、供給装置12−2は制御装置13から距離B(B>A)離れた位置Bに設置されている。供給装置12−Nは制御装置13から距離N(N>B)離れた位置Nに設置されている。
【0018】
制御装置13は、供給装置12−1〜12−Nとの間で有線通信を行うインターフェース(I/F)部18と、移動装置11との間で無線通信を行う無線部19と、それらを制御する制御部20とを有する。無線部19は、無線信号を送受信するためのアンテナ21を有する。
【0019】
移動装置11は、供給装置12−Nから非接触で供給される信号を受信する入力部22と、制御装置13との間で無線通信を行う無線部23と、それらを制御する制御部24とを有する。無線部23は、無線信号を送受信するためのアンテナ25を有する。入力部22は、例えば、コイル等であり供給装置12−Nから非接触で供給される信号を受信する。移動装置11は、例えば、電気自動車、工場等で用いられる無人搬送車、自立型のロボット等である。
【0020】
以下、供給装置12−Nの位置に移動装置11が停止していて、他の供給装置の位置には移動装置11が停止していない場合について上記の供給システムの動作を説明する。
【0021】
制御装置13は供給装置12−1〜12−Nに対して、非接触での信号の供給をそれぞれ異なるタイミングでするように指示する信号発信指令信号を出力する。
制御装置13は、例えば、最初に、供給装置12−1に対して信号の出力を指示する信号発信指令を一定時間有効(例えば、ハイレベル)にして、供給装置12−1から非接触で信号を出力させる。その後、信号発信指令を無効(例えば、ローレベル)にする。
【0022】
次に、制御装置13は、供給装置12−1に対する信号発信指令を無効にした後、供給装置12−2に対して信号の出力を指示する信号発信指令を一定時間有効(以下、ハイレベルとする)にして、供給装置12−2から非接触で信号を出力させる。その後、信号発信指令を無効(以下、ローレベルとする)にする。以下、同様に、供給装置12−3〜12−Nに対して順にハイレベルの信号発信指令を出力してそれぞれの供給装置12−3〜12−Nから非接触で信号を出力させる。その後、それぞれの信号発信指令をローレベルにする。
【0023】
制御装置13は、供給装置12−1〜12−Nに対して一定時間ハイレベルの信号発信指令を出力した後、一定時間(信号発信指令がハイレベルの期間とは別の一定時間)以内に移動装置11から無線信号が送信されてくるか否かを調べる。そして、移動装置11から無線信号が送信されてきた場合には、信号発信指令の出力先の供給装置(12−1〜12−Nの何れか)の位置に移動装置11が停止しているものと判定する。無線信号が送信されてこない場合には、信号発信指令の出力先の供給装置の位置に移動装置11が停止していないものと判定する。
【0024】
上述した第1の実施の形態によれば、複数の供給装置12−1〜12−Nに対して順に信号発信指令を与え、信号発信指令を与えてから一定時間以内に移動装置11から無線信号が送信されてくるか否かを判定することで、信号発信指令の出力先の供給装置(12−1〜12−Nの何れか)の位置に移動装置11が停止しているか否かを判定することができる。従って、電力供給装置12−1〜12−Nに移動装置11を検出するためのセンサ等を設ける必要がないので装置のコストを低減できる。
【0025】
上記のように複数の供給装置12−1〜12−Nの内で移動装置11が停止している供給装置を特定することができるので、移動装置が停止している位置の供給装置に対して信号の供給開始を指示することができる。
【0026】
次に、図2は、第2の実施の形態の電力供給システムの構成を示す図である。この電力供給システムは、車両31に非接触で電力を供給する複数の電力供給装置32−1〜32−Nと、電力供給装置32−1〜32−Nの電力の供給を制御する充電スタンド(制御装置に対応する)33を備える。
【0027】
充電スタンド33と電力供給装置32−1〜32−Nは電力線34により交流電源35に接続されており、交流電源35から各電力供給装置32−1〜32−Nに電力が供給される。充電スタンド33と電力供給装置32−1〜32−Nとの間の通信は電力線通信(PLC:Power Line Communications)により行われる。
【0028】
電力供給装置32−1は、制御装置33から電力線34を介して伝送される信号を抽出する信号抽出部36−1と、電力線34から供給される電力をコイル38−1に出力する駆動部37−1と、電力を空間に放出するコイル38−1とを有する。他の電力供給装置32−2〜32−Nも同様の構成を有しており、それぞれ信号抽出部36−2〜36−Nと駆動部32−2〜32−Nとコイル38−2〜38−Nとを有する。なお、非接触で電力を供給する部材はコイル38−1に限らず、光学的にエネルギーを伝送するものでも良い。
【0029】
電力供給装置32−1は充電スタンド33から距離A離れた位置Aに設置されており、電力供給装置32−2は充電スタンド33から距離B(B>A)離れた位置Bに設置されている。電力供給装置32−Nは充電スタンド33距離N(N>B)離れた位置Nに設置されている。
【0030】
充電スタンド33は、電力線34に信号を重畳して出力する信号重畳部39と、無線部40と、それらを制御する制御部41とを有する。無線部40は、無線信号を送受信するためのアンテナ42を有する。
【0031】
車両31は、電力を非接触で受電するコイル43と、コイル43から出力される交流電圧を整流する整流器44と、バッテリ45と、整流器44の出力電圧によりバッテリ45を充電する充電器46と、無線部47と、全体の制御を行う制御部48とを有する。無線部47は、無線信号を送受信するためのアンテナ49を有する。
【0032】
図3は、第2の実施の形態(充電スタンドと電力供給装置間通信はPLC)の電力供給システムの一例を示す図である。図3に示す電力供給システムは、充電スタンド33と電力供給装置32−1〜32−4は電力線34により接続されており、充電スタンド33から出力される信号発信指令は充電スタンド33において電力線34に重畳されて各電力供給装置32−1〜32−4に出力される。
【0033】
電力供給装置32−1〜32−4は地中に埋設されており、電力供給装置32−1〜32−4には電力線34を介して交流電源35から交流電力が供給される。図4は、電力供給装置32−1と車両31−1の構造を示す図である。
【0034】
電力供給装置32−1は地下に埋設されており、地表から一定の深さの位置にコイル38−1が設けられている。電力供給装置32−1は、充電スタンド33から信号発信指令を受信すると、コイル38−1に交流電流を流して交流磁界を発生させる。電力供給装置32−1の設置方法は地中に埋設する方法に限らない。例えば、コイル38−1のみを地表面に設置しても良い、あるいは、電力供給装置32−1又はコイル38−1を垂直方向に移動可能な構造にして車両31が移動するときにじゃまにならないようにしても良い。
【0035】
車両31−1の底部にはコイル43が設けられており、電力供給装置32−1のコイル38−1に交流磁界が発生すると電磁誘導によりコイル43に交流電圧が発生する。
コイル43に発生する交流電圧は整流器44で整流された後、充電器46と制御部48に出力されている。制御部48はコイル43に交流電圧が発生したか否かを検出することで電力供給装置32−1から信号(電力を含む)が供給されたか否かを判定することができる。そして、電力供給装置32−1から信号が供給されたと判定した場合には、充電スタンド42に無線信号を送信する。この無線信号は、車両又は運転者の認証のために必要な情報、バッテリ45の充電に必要な電力を示す電力情報等を含む。
【0036】
充電スタンド33は、電力供給装置32−1に対して信号発信指令を与えてから一定時間内に車両31−1から無線信号を受信した場合には、無線供給装置32−1の位置に車両31−1が停車しているものと判断する。そして、電力供給装置32−1に対して車両31−1への電力供給の開始を指示する。電力供給装置32−1は、充電スタンド33から電力の供給開始を指示する信号を受信すると、車両31−1に対して電力の供給を開始する。
【0037】
図5及び図6は、第2の実施の形態の充電スタンド33と車両31の動作を示すフローチャートである。
充電スタンド33は、複数の電力供給装置32−1〜32−Nの内の1台の電力供給装置を選択し、選択した電力供給装置(以下、電力供給装置32−kと呼ぶ)に対して信号発信指令(車両検知用信号)を出力する(S11)。
【0038】
信号発信指令を受信した電力供給装置32−kは、一定時間交流磁界を生成して外部に信号を供給する。このとき、電力供給装置32−kが供給する信号の電力は、車両31の存在を検出するためのものであるから車両31を充電するときに供給する電力より少ない電力で良い。
【0039】
次に、充電スタンド33は、信号発信指令を送信した後、一定時間内に車両31から無線信号を受信したか否かを判定する(S12)。
信号発信指令を出力してから一定時間内に無線信号を受信しない場合には(S12、NO)、電力供給装置32−kの位置に車両が停止していないものと判断してステップS17に進む。
【0040】
他方、信号発信指令を出力してから一定時間内に無線信号を受信した場合には(S12、YES)、ステップS13に進み、電力供給装置32−kの位置に車両31が停止しているものと判断して車両31の位置を特定する。
【0041】
次に、無線信号に含まれる識別情報を用いて認証処理・確認を行う(S14)。次に、認証が成功したか否かを判定する(S15)。
ステップS14及びS15の処理では、例えば、実施の形態の電力供給システムが予め登録された車両にのみに充電を許可するシステムであれば、車両31を識別する情報を無線信号により充電スタンド33に送信することで認証を行う。あるいは、任意の人が利用可能なシステムの場合には、充電料金を支払うためのクレジットカード番号等を無線信号に含めて送信する。
【0042】
認証が成功した場合には(S15、YES)、ステップS16に進み、電力供給装置32−kに対して車両への電力の供給開始を指示する信号を送信した後、次のステップS17に進む。認証が成功しなかった場合には(S15、NO)、ステップS17に進む。
【0043】
ステップS17においては、次の電力供給装置を指定する(S17)。その後、ステップS11に戻り、上述した処理を繰り返す。N台の電力供給装置32−1〜32−Nに対して上述した処理を順に実行することで、車両が駐車している電力供給装置32−1〜32−Nの位置を特定することができる。
【0044】
図6は、車両の動作を示すフローチャートである。車両31が任意の位置kで停止する(S21)。電力供給装置32−k(位置kにある電力供給装置)から供給される信号を検出したか否かを判定する(S22)。電力供給装置32−kから供給される信号を検出した場合には(S22、YES)、ステップS23に進み、充電スタンド33へID情報等を含む無線信号を送信する。
【0045】
次に、充電スタンド33から電力供給を受ける許可が得られたか否かを判別する(S24)。電力供給を受ける許可が得られた場合には(S24、YES)、ステップS25に進み、電力供給装置32−kから電力を受ける処理を実行する。
【0046】
図7は、充電スタンド33と電力供給装置32−kと車両31との間で送受信される信号のシーケンスを示す図である。
充電スタンド33は、複数の電力供給装置32−1〜32−Nの内の選択した電力供給装置32−kに対して電力線34(又は信号線51)を介して信号発信指令(信号)を送信する(図7、(1))。
【0047】
電力供給装置32−kは信号発信指令を充電スタンド33から受信すると、コイル38−kから所望の信号を発信する(図7、(2))。
車両31が電力供給装置32−kの位置に停止していて、電力供給装置32−kから信号を受信した場合には、充電スタンド33にID情報等を含む無線信号を送信する(図7、(3))。
【0048】
充電スタント33は、電力供給装置32−kに対して信号発信指令を出力した後、一定時間内に無線信号を受信すると、電力供給装置32−kの位置に車両31が停止しているものと判断する(位置特定)。そして、無線信号に含まれるID情報を用いて認証を行い、認証が成功した場合には(車両の特定)、電力供給装置32−kに対して電力供給の開始を指示する電力供給指令信号を送信する(図7、(4))。
【0049】
電力供給装置32−kは、充電スタンド33から電力供給指令を受信すると、コイル38−kに必要な電流を流して電力の供給を開始する(図7,(5))。
充電スタンド33は、次の電力供給装置(例えば、32−(k+1)を選択し、信号発信指令を送信する(図7、(6))。
【0050】
電力供給装置32−(k+1)は、充電スタンド33から信号発信指令を受信すると、コイルに所望の電流を流して信号を発信する(図7、(7))。
図8は、充電スタンド33から4台の電力供給装置32−1〜32−4に出力される信号発信指令A〜Dのタイミングチャートを示す図である。
【0051】
信号発信指令A〜Dは図8に示すように、電力供給装置32−1〜32−4がそれぞれ異なるタイミングで電力を供給できるように出力された信号である。
信号発信指令Aは、最初に一定期間ハイレベルとなり、その後ローレベルとなる信号である。信号発信指令Bは、信号発信指令Aがローレベルに変化した後、一定期間ハイレベルとなり、その後ローレベルとなる信号である。信号発信指令Cは、信号発信指令Bがローレベルに変化した後、一定期間ハイレベルとなり、その後ローレベルとなる信号である。信号発信指令Dは、信号発信指令Cがローレベルに変化した後、一定期間ハイレベルとなり、その後ローレベルとなる信号である。
【0052】
信号発信指令Dがローレベルに変化した後、再び、信号発信指令Aが一定期間ハイレベルとなる。その後、上述した信号の変化が繰り返される。
充電スタンド33は、最初に電力供給装置32−1に対して、図8に示す信号発信指令Aを出力する。
【0053】
図9は、充電スタンド33から上記の信号発信指令A〜Dが与えられたときの電力供給装置32−1〜32−4の動作説明図である。
最初に、充電スタンド33は信号発信指令Aを電力供給装置32−1に出力する。図9の(B)は、このときの電力供給装置32−1の動作を示している。電力供給装置32−1は、信号発信指令Aがハイレベルの期間コイル38−1に電流を流して信号を空間に放射する。
【0054】
次に、充電スタンド33は、信号発信指令Aがローレベルに変化した後、電力供給装置32−2に信号発信指令Bを出力する。図9の(B)は、このときの電力供給装置32−2の動作を示している。電力供給装置32−2は、信号発信指令Bがハイレベルの期間コイル38−2に電流を流して信号を空間に放射する。
【0055】
次に、充電スタンド33は、信号発信指令Bがローレベルに変化した後、電力供給装置32−3に信号発信指令Cを出力する。図9の(C)は、このときの電力供給装置32−3の動作を示している。電力供給装置32−3は、信号発信指令Cがハイレベルの期間、コイル38−3に電流を流して信号を空間に放射する。
【0056】
次に、充電スタンド33は、電力供給装置32−4に信号発信指令Dを送信する。図9の(D)は、このときの電力供給装置32−4の動作を示している。電力供給装置32−4は、信号発信指令Dがハイレベルの期間、コイル38−4(4番目の電力供給装置32ー4のコイル38)に電流を流して信号を空間に放射する。その後、図9の(A)以降の動作を繰り返す。
【0057】
図10は、電力供給装置32−1〜32−4と車両31−1、31−2の動作説明図であり、図11は、充電スタンド33から出力される信号発信指令A〜Dと、車両31−1、31−2から送信される無線信号のタイミングチャートである。
【0058】
以下、電力供給装置32−2と電力供給装置32−3の位置にそれぞれ車両31−1、31−2が駐車している場合の動作を説明する。
電力供給装置32−1〜32−4には、図11に示すようなタイミングでハイレベルとなる信号発信指令A〜Bが順に与えられる。
【0059】
図10の(A)及び(D)は、電力供給装置32−1及び32−4の位置に車両が駐車していない場合の例であり、この場合の動作は図9の(A)及び(D)と同じである。
図11の(B)は、電力供給装置32−2の位置に車両31−1が駐車している場合の動作を示している。
【0060】
電力供給装置32−2は充電スタンド33から信号発信指令Bを受信すると、信号発信指令Bがハイレベルの期間、コイル38−2に電流を流して信号を空間に放射する。車両31−1は電力供給装置32−2の位置Bに駐車しているので、電力供給装置32−2から非接触で供給される信号(電力)を受信することができる。車両31−1は電力供給装置32−2から信号の供給を受けると、ID情報等を含む無線信号を充電スタンド33に送信する(図11に駐車Bで示す信号)。
【0061】
充電スタンド33は、信号発信指令Bを出力してから一定時間内に無線信号を受信した場合には、電力供給装置32−2の位置に車両31−1が駐車しているものと判断する。充電スタンド33は、車両31−1が駐車していると判断した場合には、電力供給装置32−2に対して電力供給の開始を指示する。これにより、車両31−1のバッテリを充電することができる。
【0062】
図10の(C)は、電力供給装置32−3の位置に車両31−2が駐車している場合の動作を示している。
電力供給装置32−3は充電スタンド33から信号発信指令Cを受信すると、信号発信指令Cがハイレベルの期間、コイル38−3に電流を流して信号を空間に放射する。このとき、車両31−2は電力供給装置32−3の位置に駐車しているので、電力供給装置32−2から非接触で供給される信号を受信することができる。車両31−2は電力供給装置32−3から信号を受信してから一定時間以内にID情報等を含む無線信号を充電スタンド33に送信する(図11に駐車Cで示す信号)。
【0063】
充電スタンド33は、信号発信指令Cを送信してから一定時間内に無線信号を受信した場合には、電力供給装置32−2の位置に車両31−2が駐車しているものと判断する。充電スタンド33は、車両31−2が駐車していると判断した場合には、電力供給装置32−3に対して電力供給の開始を指示する。これにより、車両31−2のバッテリの充電を行うことができる。
【0064】
上述した第2の実施の形態によれば、充電スタンド33が複数の電力供給装置32−1〜32−Nの内でどの電力供給装置の位置に車両31が駐車しているかを特定することができる。従って、電力供給装置32−1〜32−Nに車両31を検出するためのセンサを設ける必要が無いので装置のコストを低減することができる。
【0065】
上述した第2の実施の形態は、充電スタンド33と電力供給装置32−1〜32−Nとの間の通信を電力線通信(PLC)で行っているがこれに限らない。信号線を別に設け、その信号線を使用して通信を行っても良い。
【符号の説明】
【0066】
11 移動装置
12−1〜12−N 供給装置
13 制御装置
31 車両
32−1〜32−N 電力供給装置
33 充電スタンド
36−1〜36−N 信号抽出部
37−1〜37−N 駆動部
38−1〜38−N コイル
43 コイル
45 バッテリ
47 無線部
48 制御部
【技術分野】
【0001】
本発明は、移動装置に非接触で電力等を供給する供給装置を制御する制御装置、その制御方法及び供給システムに関する。
【背景技術】
【0002】
PHV(プラグインハイブリッド車)や電気自動車が実用化の段階になり、それらの車両を充電する充電設備が必要となってきている。
従来、車両と充電装置をケーブルで接続して充電を行う充電方法が考えられている。しかしながら、充電の度にケーブルを接続するのは面倒である。そこで、非接触で車両のバッテリの充電を行う方法が考えられている。
【0003】
特許文献1には、非接触給電装置に用いられる通信コイルにおいて、巻き線形状を工夫して不要な電磁波を打ち消すことで耐ノイズ性に優れた通信を可能にすることが記載されている。
【0004】
ところで、車両に電力を供給する複数の電力供給装置を有する電力供給システムでは、どの電力供給装置の位置に車両が停止しているかを特定する必要がある。そこで、例えば、各電力供給装置に車両を検出するセンサを設け、センサにより車両の有無を検出して充電を開始することが考えられる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2008−288889号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明の課題は、移動装置に信号を非接触で供給する複数の供給装置を制御する制御装置において、どの供給装置の位置に移動装置が停止しているかを特定できるようにすることである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の制御装置は、移動装置に対して非接触で信号を供給する複数の供給装置を制御する制御装置であって、無線信号の送受信を行う無線部と、前記複数の供給装置に対して、非接触での信号の供給をそれぞれ異なるタイミングでするように指示する指令信号を出力すると共に、前記指令信号を出力した後一定時間以内に前記無線部において前記移動装置から無線信号を受信した場合に、前記指令信号の出力先の供給装置の位置に前記移動装置が停止しているものと判定する制御部とを備える。
【0008】
このように構成することで、複数の供給装置の内のどの供給装置の位置に移動装置が停止しているかを特定することができる。
上記の制御装置において、前記供給装置は電力を非接触で前記移動装置に供給する装置であり、前記制御部は、前記指令信号を出力した後一定時間以内に前記無線部において無線信号を前記移動装置から受信した場合に、前記指令信号の出力先の供給装置に対して電力供給の開始を指示する信号を出力する。
【0009】
このように構成することで、どの電力供給装置の位置に移動装置が停止しているかを特定し、特定した電力供給装置に対して電力の供給開始を指示することができる。
上記の制御装置において、前記制御部は、前記複数の供給装置の内の第1の供給装置に対して信号の供給を指示する第1の指令信号を一定時間有効にして、前記第1の供給装置から非接触で信号を供給させた後、前記第1の指令信号を無効にし、第2の供給装置に対して信号の供給を指示する第2の指令信号を一定時間有効にして、前記第2の供給装置から非接触で信号を供給させた後、前記第2の指令信号を無効にする。
【0010】
このように構成することで、第1の供給装置から非接触で信号を供給させた後一定時間以内に移動装置から無線信号を受信したか否か、あるいは第2の供給装置から信号を供給させた後一定時間以内に移動装置から無線信号を受信したか否かを判定することで、どの供給装置の位置に移動装置が停止しているかを特定することができる。
【0011】
上記の制御装置において、前記制御部は、前記複数の供給装置に対して電力線通信により前記指令信号を送信する。
このように構成することで制御装置と供給装置との間の通信を電力線を用いて行うことができる。
【発明の効果】
【0012】
本発明によれば、移動装置に非接触で信号を供給する複数の供給装置の内でどの供給装置の位置に移動装置が停止しているかを特定することができる。
【図面の簡単な説明】
【0013】
【図1】第1の実施の形態の供給システムの構成を示す図である。
【図2】第2の実施の形態の電力供給システムの構成を示す図である。
【図3】車両に電力を供給する電力供給システムの一例を示す図である。
【図4】車両と電力供給装置の構造を示す図である。
【図5】充電スタンドの動作を示すフローチャートである。
【図6】車両の動作を示すフローチャートである。
【図7】充電スタンドと電力供給装置と車両の信号のシーケンス図である。
【図8】充電スタンドから電力供給装置に出力される信号のタイミングチャートである。
【図9】電力供給装置の動作説明図である。
【図10】充電スタンドと電力供給装置の動作説明図である。
【図11】充電スタンドから電力供給装置に出力される信号と、車両から送信される無線信号のタイミングチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0014】
以下、本発明の実施の形態について説明する。図1は、第1の実施の形態の供給システムの構成を示す図である。
この供給システムは、移動装置11に非接触で信号(電力を含む)を供給する複数の供給装置12−1〜12−Nと、複数の供給装置12−1〜12−Nから移動装置11への信号の供給を制御する制御装置13を備える。
【0015】
供給装置12−1は、制御装置13から信号線14を介して伝送される信号を受信するインターフェース(I/F)部15−1と、駆動部16−1と、信号を空間に放出する出力部17−1とを有する。出力部17−1は、例えば、コイル等であり信号を空間に放出する。
【0016】
インターフェース部15−1を介して制御装置13から信号発信指令を受信したとき、駆動部16−1は、出力部17−1を駆動して信号を空間に放出させる。これにより、供給装置12−1の位置に移動装置11が停止している場合に、供給装置12−1から移動装置11に非接触で信号が伝送される。他の供給装置12−2〜12−Nも供給装置12−1と同じ構成を有しており、それぞれI/F部15−2〜15−Nと、駆動部16−2〜16−Nと、出力部17−2〜17−Nを有する。
【0017】
供給装置12−1は制御装置13から距離A離れた位置Aに設置されており、供給装置12−2は制御装置13から距離B(B>A)離れた位置Bに設置されている。供給装置12−Nは制御装置13から距離N(N>B)離れた位置Nに設置されている。
【0018】
制御装置13は、供給装置12−1〜12−Nとの間で有線通信を行うインターフェース(I/F)部18と、移動装置11との間で無線通信を行う無線部19と、それらを制御する制御部20とを有する。無線部19は、無線信号を送受信するためのアンテナ21を有する。
【0019】
移動装置11は、供給装置12−Nから非接触で供給される信号を受信する入力部22と、制御装置13との間で無線通信を行う無線部23と、それらを制御する制御部24とを有する。無線部23は、無線信号を送受信するためのアンテナ25を有する。入力部22は、例えば、コイル等であり供給装置12−Nから非接触で供給される信号を受信する。移動装置11は、例えば、電気自動車、工場等で用いられる無人搬送車、自立型のロボット等である。
【0020】
以下、供給装置12−Nの位置に移動装置11が停止していて、他の供給装置の位置には移動装置11が停止していない場合について上記の供給システムの動作を説明する。
【0021】
制御装置13は供給装置12−1〜12−Nに対して、非接触での信号の供給をそれぞれ異なるタイミングでするように指示する信号発信指令信号を出力する。
制御装置13は、例えば、最初に、供給装置12−1に対して信号の出力を指示する信号発信指令を一定時間有効(例えば、ハイレベル)にして、供給装置12−1から非接触で信号を出力させる。その後、信号発信指令を無効(例えば、ローレベル)にする。
【0022】
次に、制御装置13は、供給装置12−1に対する信号発信指令を無効にした後、供給装置12−2に対して信号の出力を指示する信号発信指令を一定時間有効(以下、ハイレベルとする)にして、供給装置12−2から非接触で信号を出力させる。その後、信号発信指令を無効(以下、ローレベルとする)にする。以下、同様に、供給装置12−3〜12−Nに対して順にハイレベルの信号発信指令を出力してそれぞれの供給装置12−3〜12−Nから非接触で信号を出力させる。その後、それぞれの信号発信指令をローレベルにする。
【0023】
制御装置13は、供給装置12−1〜12−Nに対して一定時間ハイレベルの信号発信指令を出力した後、一定時間(信号発信指令がハイレベルの期間とは別の一定時間)以内に移動装置11から無線信号が送信されてくるか否かを調べる。そして、移動装置11から無線信号が送信されてきた場合には、信号発信指令の出力先の供給装置(12−1〜12−Nの何れか)の位置に移動装置11が停止しているものと判定する。無線信号が送信されてこない場合には、信号発信指令の出力先の供給装置の位置に移動装置11が停止していないものと判定する。
【0024】
上述した第1の実施の形態によれば、複数の供給装置12−1〜12−Nに対して順に信号発信指令を与え、信号発信指令を与えてから一定時間以内に移動装置11から無線信号が送信されてくるか否かを判定することで、信号発信指令の出力先の供給装置(12−1〜12−Nの何れか)の位置に移動装置11が停止しているか否かを判定することができる。従って、電力供給装置12−1〜12−Nに移動装置11を検出するためのセンサ等を設ける必要がないので装置のコストを低減できる。
【0025】
上記のように複数の供給装置12−1〜12−Nの内で移動装置11が停止している供給装置を特定することができるので、移動装置が停止している位置の供給装置に対して信号の供給開始を指示することができる。
【0026】
次に、図2は、第2の実施の形態の電力供給システムの構成を示す図である。この電力供給システムは、車両31に非接触で電力を供給する複数の電力供給装置32−1〜32−Nと、電力供給装置32−1〜32−Nの電力の供給を制御する充電スタンド(制御装置に対応する)33を備える。
【0027】
充電スタンド33と電力供給装置32−1〜32−Nは電力線34により交流電源35に接続されており、交流電源35から各電力供給装置32−1〜32−Nに電力が供給される。充電スタンド33と電力供給装置32−1〜32−Nとの間の通信は電力線通信(PLC:Power Line Communications)により行われる。
【0028】
電力供給装置32−1は、制御装置33から電力線34を介して伝送される信号を抽出する信号抽出部36−1と、電力線34から供給される電力をコイル38−1に出力する駆動部37−1と、電力を空間に放出するコイル38−1とを有する。他の電力供給装置32−2〜32−Nも同様の構成を有しており、それぞれ信号抽出部36−2〜36−Nと駆動部32−2〜32−Nとコイル38−2〜38−Nとを有する。なお、非接触で電力を供給する部材はコイル38−1に限らず、光学的にエネルギーを伝送するものでも良い。
【0029】
電力供給装置32−1は充電スタンド33から距離A離れた位置Aに設置されており、電力供給装置32−2は充電スタンド33から距離B(B>A)離れた位置Bに設置されている。電力供給装置32−Nは充電スタンド33距離N(N>B)離れた位置Nに設置されている。
【0030】
充電スタンド33は、電力線34に信号を重畳して出力する信号重畳部39と、無線部40と、それらを制御する制御部41とを有する。無線部40は、無線信号を送受信するためのアンテナ42を有する。
【0031】
車両31は、電力を非接触で受電するコイル43と、コイル43から出力される交流電圧を整流する整流器44と、バッテリ45と、整流器44の出力電圧によりバッテリ45を充電する充電器46と、無線部47と、全体の制御を行う制御部48とを有する。無線部47は、無線信号を送受信するためのアンテナ49を有する。
【0032】
図3は、第2の実施の形態(充電スタンドと電力供給装置間通信はPLC)の電力供給システムの一例を示す図である。図3に示す電力供給システムは、充電スタンド33と電力供給装置32−1〜32−4は電力線34により接続されており、充電スタンド33から出力される信号発信指令は充電スタンド33において電力線34に重畳されて各電力供給装置32−1〜32−4に出力される。
【0033】
電力供給装置32−1〜32−4は地中に埋設されており、電力供給装置32−1〜32−4には電力線34を介して交流電源35から交流電力が供給される。図4は、電力供給装置32−1と車両31−1の構造を示す図である。
【0034】
電力供給装置32−1は地下に埋設されており、地表から一定の深さの位置にコイル38−1が設けられている。電力供給装置32−1は、充電スタンド33から信号発信指令を受信すると、コイル38−1に交流電流を流して交流磁界を発生させる。電力供給装置32−1の設置方法は地中に埋設する方法に限らない。例えば、コイル38−1のみを地表面に設置しても良い、あるいは、電力供給装置32−1又はコイル38−1を垂直方向に移動可能な構造にして車両31が移動するときにじゃまにならないようにしても良い。
【0035】
車両31−1の底部にはコイル43が設けられており、電力供給装置32−1のコイル38−1に交流磁界が発生すると電磁誘導によりコイル43に交流電圧が発生する。
コイル43に発生する交流電圧は整流器44で整流された後、充電器46と制御部48に出力されている。制御部48はコイル43に交流電圧が発生したか否かを検出することで電力供給装置32−1から信号(電力を含む)が供給されたか否かを判定することができる。そして、電力供給装置32−1から信号が供給されたと判定した場合には、充電スタンド42に無線信号を送信する。この無線信号は、車両又は運転者の認証のために必要な情報、バッテリ45の充電に必要な電力を示す電力情報等を含む。
【0036】
充電スタンド33は、電力供給装置32−1に対して信号発信指令を与えてから一定時間内に車両31−1から無線信号を受信した場合には、無線供給装置32−1の位置に車両31−1が停車しているものと判断する。そして、電力供給装置32−1に対して車両31−1への電力供給の開始を指示する。電力供給装置32−1は、充電スタンド33から電力の供給開始を指示する信号を受信すると、車両31−1に対して電力の供給を開始する。
【0037】
図5及び図6は、第2の実施の形態の充電スタンド33と車両31の動作を示すフローチャートである。
充電スタンド33は、複数の電力供給装置32−1〜32−Nの内の1台の電力供給装置を選択し、選択した電力供給装置(以下、電力供給装置32−kと呼ぶ)に対して信号発信指令(車両検知用信号)を出力する(S11)。
【0038】
信号発信指令を受信した電力供給装置32−kは、一定時間交流磁界を生成して外部に信号を供給する。このとき、電力供給装置32−kが供給する信号の電力は、車両31の存在を検出するためのものであるから車両31を充電するときに供給する電力より少ない電力で良い。
【0039】
次に、充電スタンド33は、信号発信指令を送信した後、一定時間内に車両31から無線信号を受信したか否かを判定する(S12)。
信号発信指令を出力してから一定時間内に無線信号を受信しない場合には(S12、NO)、電力供給装置32−kの位置に車両が停止していないものと判断してステップS17に進む。
【0040】
他方、信号発信指令を出力してから一定時間内に無線信号を受信した場合には(S12、YES)、ステップS13に進み、電力供給装置32−kの位置に車両31が停止しているものと判断して車両31の位置を特定する。
【0041】
次に、無線信号に含まれる識別情報を用いて認証処理・確認を行う(S14)。次に、認証が成功したか否かを判定する(S15)。
ステップS14及びS15の処理では、例えば、実施の形態の電力供給システムが予め登録された車両にのみに充電を許可するシステムであれば、車両31を識別する情報を無線信号により充電スタンド33に送信することで認証を行う。あるいは、任意の人が利用可能なシステムの場合には、充電料金を支払うためのクレジットカード番号等を無線信号に含めて送信する。
【0042】
認証が成功した場合には(S15、YES)、ステップS16に進み、電力供給装置32−kに対して車両への電力の供給開始を指示する信号を送信した後、次のステップS17に進む。認証が成功しなかった場合には(S15、NO)、ステップS17に進む。
【0043】
ステップS17においては、次の電力供給装置を指定する(S17)。その後、ステップS11に戻り、上述した処理を繰り返す。N台の電力供給装置32−1〜32−Nに対して上述した処理を順に実行することで、車両が駐車している電力供給装置32−1〜32−Nの位置を特定することができる。
【0044】
図6は、車両の動作を示すフローチャートである。車両31が任意の位置kで停止する(S21)。電力供給装置32−k(位置kにある電力供給装置)から供給される信号を検出したか否かを判定する(S22)。電力供給装置32−kから供給される信号を検出した場合には(S22、YES)、ステップS23に進み、充電スタンド33へID情報等を含む無線信号を送信する。
【0045】
次に、充電スタンド33から電力供給を受ける許可が得られたか否かを判別する(S24)。電力供給を受ける許可が得られた場合には(S24、YES)、ステップS25に進み、電力供給装置32−kから電力を受ける処理を実行する。
【0046】
図7は、充電スタンド33と電力供給装置32−kと車両31との間で送受信される信号のシーケンスを示す図である。
充電スタンド33は、複数の電力供給装置32−1〜32−Nの内の選択した電力供給装置32−kに対して電力線34(又は信号線51)を介して信号発信指令(信号)を送信する(図7、(1))。
【0047】
電力供給装置32−kは信号発信指令を充電スタンド33から受信すると、コイル38−kから所望の信号を発信する(図7、(2))。
車両31が電力供給装置32−kの位置に停止していて、電力供給装置32−kから信号を受信した場合には、充電スタンド33にID情報等を含む無線信号を送信する(図7、(3))。
【0048】
充電スタント33は、電力供給装置32−kに対して信号発信指令を出力した後、一定時間内に無線信号を受信すると、電力供給装置32−kの位置に車両31が停止しているものと判断する(位置特定)。そして、無線信号に含まれるID情報を用いて認証を行い、認証が成功した場合には(車両の特定)、電力供給装置32−kに対して電力供給の開始を指示する電力供給指令信号を送信する(図7、(4))。
【0049】
電力供給装置32−kは、充電スタンド33から電力供給指令を受信すると、コイル38−kに必要な電流を流して電力の供給を開始する(図7,(5))。
充電スタンド33は、次の電力供給装置(例えば、32−(k+1)を選択し、信号発信指令を送信する(図7、(6))。
【0050】
電力供給装置32−(k+1)は、充電スタンド33から信号発信指令を受信すると、コイルに所望の電流を流して信号を発信する(図7、(7))。
図8は、充電スタンド33から4台の電力供給装置32−1〜32−4に出力される信号発信指令A〜Dのタイミングチャートを示す図である。
【0051】
信号発信指令A〜Dは図8に示すように、電力供給装置32−1〜32−4がそれぞれ異なるタイミングで電力を供給できるように出力された信号である。
信号発信指令Aは、最初に一定期間ハイレベルとなり、その後ローレベルとなる信号である。信号発信指令Bは、信号発信指令Aがローレベルに変化した後、一定期間ハイレベルとなり、その後ローレベルとなる信号である。信号発信指令Cは、信号発信指令Bがローレベルに変化した後、一定期間ハイレベルとなり、その後ローレベルとなる信号である。信号発信指令Dは、信号発信指令Cがローレベルに変化した後、一定期間ハイレベルとなり、その後ローレベルとなる信号である。
【0052】
信号発信指令Dがローレベルに変化した後、再び、信号発信指令Aが一定期間ハイレベルとなる。その後、上述した信号の変化が繰り返される。
充電スタンド33は、最初に電力供給装置32−1に対して、図8に示す信号発信指令Aを出力する。
【0053】
図9は、充電スタンド33から上記の信号発信指令A〜Dが与えられたときの電力供給装置32−1〜32−4の動作説明図である。
最初に、充電スタンド33は信号発信指令Aを電力供給装置32−1に出力する。図9の(B)は、このときの電力供給装置32−1の動作を示している。電力供給装置32−1は、信号発信指令Aがハイレベルの期間コイル38−1に電流を流して信号を空間に放射する。
【0054】
次に、充電スタンド33は、信号発信指令Aがローレベルに変化した後、電力供給装置32−2に信号発信指令Bを出力する。図9の(B)は、このときの電力供給装置32−2の動作を示している。電力供給装置32−2は、信号発信指令Bがハイレベルの期間コイル38−2に電流を流して信号を空間に放射する。
【0055】
次に、充電スタンド33は、信号発信指令Bがローレベルに変化した後、電力供給装置32−3に信号発信指令Cを出力する。図9の(C)は、このときの電力供給装置32−3の動作を示している。電力供給装置32−3は、信号発信指令Cがハイレベルの期間、コイル38−3に電流を流して信号を空間に放射する。
【0056】
次に、充電スタンド33は、電力供給装置32−4に信号発信指令Dを送信する。図9の(D)は、このときの電力供給装置32−4の動作を示している。電力供給装置32−4は、信号発信指令Dがハイレベルの期間、コイル38−4(4番目の電力供給装置32ー4のコイル38)に電流を流して信号を空間に放射する。その後、図9の(A)以降の動作を繰り返す。
【0057】
図10は、電力供給装置32−1〜32−4と車両31−1、31−2の動作説明図であり、図11は、充電スタンド33から出力される信号発信指令A〜Dと、車両31−1、31−2から送信される無線信号のタイミングチャートである。
【0058】
以下、電力供給装置32−2と電力供給装置32−3の位置にそれぞれ車両31−1、31−2が駐車している場合の動作を説明する。
電力供給装置32−1〜32−4には、図11に示すようなタイミングでハイレベルとなる信号発信指令A〜Bが順に与えられる。
【0059】
図10の(A)及び(D)は、電力供給装置32−1及び32−4の位置に車両が駐車していない場合の例であり、この場合の動作は図9の(A)及び(D)と同じである。
図11の(B)は、電力供給装置32−2の位置に車両31−1が駐車している場合の動作を示している。
【0060】
電力供給装置32−2は充電スタンド33から信号発信指令Bを受信すると、信号発信指令Bがハイレベルの期間、コイル38−2に電流を流して信号を空間に放射する。車両31−1は電力供給装置32−2の位置Bに駐車しているので、電力供給装置32−2から非接触で供給される信号(電力)を受信することができる。車両31−1は電力供給装置32−2から信号の供給を受けると、ID情報等を含む無線信号を充電スタンド33に送信する(図11に駐車Bで示す信号)。
【0061】
充電スタンド33は、信号発信指令Bを出力してから一定時間内に無線信号を受信した場合には、電力供給装置32−2の位置に車両31−1が駐車しているものと判断する。充電スタンド33は、車両31−1が駐車していると判断した場合には、電力供給装置32−2に対して電力供給の開始を指示する。これにより、車両31−1のバッテリを充電することができる。
【0062】
図10の(C)は、電力供給装置32−3の位置に車両31−2が駐車している場合の動作を示している。
電力供給装置32−3は充電スタンド33から信号発信指令Cを受信すると、信号発信指令Cがハイレベルの期間、コイル38−3に電流を流して信号を空間に放射する。このとき、車両31−2は電力供給装置32−3の位置に駐車しているので、電力供給装置32−2から非接触で供給される信号を受信することができる。車両31−2は電力供給装置32−3から信号を受信してから一定時間以内にID情報等を含む無線信号を充電スタンド33に送信する(図11に駐車Cで示す信号)。
【0063】
充電スタンド33は、信号発信指令Cを送信してから一定時間内に無線信号を受信した場合には、電力供給装置32−2の位置に車両31−2が駐車しているものと判断する。充電スタンド33は、車両31−2が駐車していると判断した場合には、電力供給装置32−3に対して電力供給の開始を指示する。これにより、車両31−2のバッテリの充電を行うことができる。
【0064】
上述した第2の実施の形態によれば、充電スタンド33が複数の電力供給装置32−1〜32−Nの内でどの電力供給装置の位置に車両31が駐車しているかを特定することができる。従って、電力供給装置32−1〜32−Nに車両31を検出するためのセンサを設ける必要が無いので装置のコストを低減することができる。
【0065】
上述した第2の実施の形態は、充電スタンド33と電力供給装置32−1〜32−Nとの間の通信を電力線通信(PLC)で行っているがこれに限らない。信号線を別に設け、その信号線を使用して通信を行っても良い。
【符号の説明】
【0066】
11 移動装置
12−1〜12−N 供給装置
13 制御装置
31 車両
32−1〜32−N 電力供給装置
33 充電スタンド
36−1〜36−N 信号抽出部
37−1〜37−N 駆動部
38−1〜38−N コイル
43 コイル
45 バッテリ
47 無線部
48 制御部
【特許請求の範囲】
【請求項1】
移動装置に対して非接触で信号を供給する複数の供給装置を制御する制御装置であって、
無線信号の送受信を行う無線部と、
前記複数の供給装置に対して、非接触での信号の供給をそれぞれ異なるタイミングでするように指示する指令信号を出力すると共に、前記指令信号を出力した後一定時間以内に前記無線部において前記移動装置から無線信号を受信した場合に、前記指令信号の出力先の供給装置の位置に前記移動装置が停止しているものと判定する制御部とを備える制御装置。
【請求項2】
前記供給装置は電力を非接触で前記移動装置に供給する装置であり、
前記制御部は、前記指令信号を出力した後一定時間以内に前記無線部において無線信号を前記移動装置から受信した場合に、前記指令信号の出力先の供給装置に対して電力供給の開始を指示する信号を出力する請求項1記載の制御装置。
【請求項3】
前記制御部は、前記複数の供給装置の内の第1の供給装置に対して信号の供給を指示する第1の指令信号を一定時間有効にして、前記第1の供給装置から非接触で信号を供給させた後、前記第1の指令信号を無効にし、第2の供給装置に対して信号の供給を指示する第2の指令信号を一定時間有効にして、前記第2の供給装置から非接触で信号を供給させた後、前記第2の指令信号を無効にする請求項1又は2記載の制御装置。
【請求項4】
前記制御部は、前記複数の供給装置に対して電力線通信により前記指令信号を送信する請求項1、2又は3記載の制御装置。
【請求項5】
移動装置に対して非接触で信号を供給する複数の供給装置を制御する制御方法であって、
前記複数の供給装置に対して非接触での信号の供給をそれぞれ異なるタイミングでするように指示する指令信号を出力すると共に、前記指令信号を出力した後一定時間以内に前記移動装置から無線信号を受信した場合に、前記指令信号の出力先の供給装置の位置に前記移動装置が停止しているものと判定する供給装置の制御方法。
【請求項6】
前記供給装置は電力を非接触で前記移動装置に供給する装置であり、
前記指令信号を出力した後一定時間以内に前記移動装置から無線信号を受信した場合に、前記指令信号の出力先の供給装置に対して電力供給の開始を指示する請求項5記載の供給装置の制御方法。
【請求項7】
前記複数の供給装置の内の第1の供給装置に対して信号の出力を指示する第1の指令信号を一定時間有効にして、前記第1の供給装置から非接触で信号を出力させた後、前記第1の指令信号を無効にし、第2の供給装置に対して信号の出力を指示する第2の指令信号を一定時間有効にして、前記第2の供給装置から信号を出力させた後、前記第2の指令信号を無効にする請求項5又は6記載の供給装置の制御方法。
【請求項8】
移動装置に対して非接触で信号を供給する複数の供給装置と、
無線信号の送受信を行う無線部と、前記複数の供給装置に対して信号の供給をそれぞれ異なるタイミングでするように指示する指令信号を出力すると共に、前記指令信号を出力した後一定時間以内に前記移動装置から無線信号を受信した場合に、前記指令信号の出力先の供給装置の位置に前記移動装置が停止しているものと判定する制御部とを有する制御装置とを備える供給システム。
【請求項9】
前記供給装置は電力を非接触で前記移動装置に供給する装置であり、
前記制御装置は、前記指令信号を出力してから一定時間以内に無線信号を前記移動装置から受信した場合に、前記指令信号の出力先の供給装置に対して電力供給の開始を指示する請求項8記載の供給システム。
【請求項1】
移動装置に対して非接触で信号を供給する複数の供給装置を制御する制御装置であって、
無線信号の送受信を行う無線部と、
前記複数の供給装置に対して、非接触での信号の供給をそれぞれ異なるタイミングでするように指示する指令信号を出力すると共に、前記指令信号を出力した後一定時間以内に前記無線部において前記移動装置から無線信号を受信した場合に、前記指令信号の出力先の供給装置の位置に前記移動装置が停止しているものと判定する制御部とを備える制御装置。
【請求項2】
前記供給装置は電力を非接触で前記移動装置に供給する装置であり、
前記制御部は、前記指令信号を出力した後一定時間以内に前記無線部において無線信号を前記移動装置から受信した場合に、前記指令信号の出力先の供給装置に対して電力供給の開始を指示する信号を出力する請求項1記載の制御装置。
【請求項3】
前記制御部は、前記複数の供給装置の内の第1の供給装置に対して信号の供給を指示する第1の指令信号を一定時間有効にして、前記第1の供給装置から非接触で信号を供給させた後、前記第1の指令信号を無効にし、第2の供給装置に対して信号の供給を指示する第2の指令信号を一定時間有効にして、前記第2の供給装置から非接触で信号を供給させた後、前記第2の指令信号を無効にする請求項1又は2記載の制御装置。
【請求項4】
前記制御部は、前記複数の供給装置に対して電力線通信により前記指令信号を送信する請求項1、2又は3記載の制御装置。
【請求項5】
移動装置に対して非接触で信号を供給する複数の供給装置を制御する制御方法であって、
前記複数の供給装置に対して非接触での信号の供給をそれぞれ異なるタイミングでするように指示する指令信号を出力すると共に、前記指令信号を出力した後一定時間以内に前記移動装置から無線信号を受信した場合に、前記指令信号の出力先の供給装置の位置に前記移動装置が停止しているものと判定する供給装置の制御方法。
【請求項6】
前記供給装置は電力を非接触で前記移動装置に供給する装置であり、
前記指令信号を出力した後一定時間以内に前記移動装置から無線信号を受信した場合に、前記指令信号の出力先の供給装置に対して電力供給の開始を指示する請求項5記載の供給装置の制御方法。
【請求項7】
前記複数の供給装置の内の第1の供給装置に対して信号の出力を指示する第1の指令信号を一定時間有効にして、前記第1の供給装置から非接触で信号を出力させた後、前記第1の指令信号を無効にし、第2の供給装置に対して信号の出力を指示する第2の指令信号を一定時間有効にして、前記第2の供給装置から信号を出力させた後、前記第2の指令信号を無効にする請求項5又は6記載の供給装置の制御方法。
【請求項8】
移動装置に対して非接触で信号を供給する複数の供給装置と、
無線信号の送受信を行う無線部と、前記複数の供給装置に対して信号の供給をそれぞれ異なるタイミングでするように指示する指令信号を出力すると共に、前記指令信号を出力した後一定時間以内に前記移動装置から無線信号を受信した場合に、前記指令信号の出力先の供給装置の位置に前記移動装置が停止しているものと判定する制御部とを有する制御装置とを備える供給システム。
【請求項9】
前記供給装置は電力を非接触で前記移動装置に供給する装置であり、
前記制御装置は、前記指令信号を出力してから一定時間以内に無線信号を前記移動装置から受信した場合に、前記指令信号の出力先の供給装置に対して電力供給の開始を指示する請求項8記載の供給システム。
【図1】
【図2】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図11】
【図3】
【図4】
【図9】
【図10】
【図2】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図11】
【図3】
【図4】
【図9】
【図10】
【公開番号】特開2011−223657(P2011−223657A)
【公開日】平成23年11月4日(2011.11.4)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−87034(P2010−87034)
【出願日】平成22年4月5日(2010.4.5)
【出願人】(000003218)株式会社豊田自動織機 (4,162)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成23年11月4日(2011.11.4)
【国際特許分類】
【出願日】平成22年4月5日(2010.4.5)
【出願人】(000003218)株式会社豊田自動織機 (4,162)
【Fターム(参考)】
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