説明

制御装置

【課題】安全遮断制御弁制御装置を提供する。
【解決手段】安全弁Bは、安全遮断制御弁に接続され、流動体流路にて一連で接続されている。安全遮断制御弁Aにおいて、シーリング弁は、リターンスプリング18を使って、シート8に対してシーリング位置へと戻り、線形作動装置10と結合ロッド9により、弁開口の連続的に調節制御されている。結合ロッド9は、強磁性体材料で、かつコイル32によって活性化される磁気結合回路19に電気的に結合した二つのセグメント12、13で構成されている。コイル32に供電すると、コイル磁場は、結合ロッド9のセグメント12、14を互いに接続保持する。一旦開口コイル32に供給されていた電力が中断されると、セグメント12,13及びシーリング弁は、線形作動装置10の位置にかかわらず、前記のシーリング位置へと戻り、安全弁Bのチェック弁26は、リターンスプリング29によりシーリング位置へ引き戻される。

【発明の詳細な説明】
【発明の詳細な説明】
【0001】
本発明は、流動体循環通路の流動体流率を調節するための電磁弁に関する。
【0002】
このような弁は、特に、ガスバーナーやボイラーへのガス供給を調節するために用いられる。
【0003】
本分野にて既に公知であるのは、ガス流量を連続的に調節するためのソレノイド弁であって、最大開口位置と最小下移行位置との間で調節可能なガス通路部分のガスの通過を決定するために、軸方向に動き、かつシートと共同したシーリング弁を用いている。一般的には、ガス流率を連続的に調節可能なソレノイド弁は、調節及び全体の遮断までを行うことはなく、遮断弁は、これらに関連付けられていなければならない。
【0004】
複数の弁を並行に結合し、そのそれぞれを最大限のガスが流れる、ガス流率を調節するための技術も公知である。この場合、ソレノイド弁のそれぞれは、ここの通路を遮断することができ、弁のすべての閉鎖により完全にガス通路が遮断される。欠点は、ガス流率が不連続であることであり、各ソレノイド弁は、調節プラトーを画定する。
【0005】
すべての場合において、ガス流の制御を統括する影響力に関する現在の標準は、ソレノイド弁への電源供給が途絶えた場合において、安全に遮断することを確実にするため、二つの安全システムを一連で、互いに供する必要がある。
【0006】
したがって、並行に結合された複数の弁を用いる技術においては、並行に結合されたソレノイド弁のセットに安全ソレノイド弁を加える必要がある。
【0007】
ソレノイド弁を用いた連続制御技術であって、連続調節ソレノイド弁が完全遮断ソレノイド弁と関連づけられている技術において、電源供給の中断の際、二重の遮断を確実にするために、安全ソレノイド弁を加える必要もある。
【0008】
上述のシステムでは、明確に、その装置が非常に複雑になり、複数のソレノイド弁及びこれらを制御するための回路を同時に使用する必要がある。
【0009】
独国特許発明第1806094B号明細書にて公知の、入/切を制御する二つの安全ソレノイド弁が知られている。この特許文献において、内部において、駆動電磁コアへ固定された作動装置ロッドがスライドするチューブ体の端部において、シーリング弁が導入されている。駆動磁気コアは、駆動電磁コアの軸方向への動作を行う磁場を発生するドライブコイルによって駆動される。安全装置付第二磁気コアは、非磁気リングにより分割され、第一駆動磁気コアに相対して、軸的に可動である。安全装置付第二磁気コアは、シーリング弁方向にスプリングを備え、第二磁気コアの軸方向への動きを生じる磁場を発生する安全装置付第二コイルにより磁気的に駆動される。シーリング弁は、スプリングにより、弁シート方向へと駆動される。この種の装置は、シートに面したシーリング弁の位置を連続的に制御することはない:弁は入/切を制御し、シーリング弁は、コイルのエネルギー状態によって、完全開口及び閉鎖位置のみを担当することが可能である。また、駆動磁気コアは、シーリング弁に固定されておらず、シーリング弁に固定された、円柱体に組み込まれたロッドによって、シーリング弁へと結合されている。さらに、弁が開口するために必要なのは、パワフルで大型コイルを必要とする、それぞれに固定するための磁気コアを生じるための強い磁場を発生することである。
(発明の概要)
本発明により解決される問題は、第一に、流動体循環通路において流動体の流率を連続的に調節することを確実にし、第二に、ソレノイド弁に供給される電源が欠失した場合において、安全に遮断することを確実にし、かつ、これらを、少数のソレノイド弁及びコントロール回路を使って達成することを、同時及びいくつかの時点において行い、装置及びそのコストを軽減することである。
【0010】
本発明の実施例が解決することを目的とするその他の問題は、モーターを使って、連続的かつ正確な調節を行うために、ソレノイド弁の調節を制御することであり、一方で、ソレノイド弁の遮断位置に、モーターを自動的に復帰させることを確実にし、シールの破損又はシールの固定により発生する現象を増幅させることなく、かつモーターのすべり又は中断を起こすことなく、上述の制御を行うことである。
【0011】
上述又はその他の目的を達成するために、本発明は、流動体を、流動体循環装置から、装置の主部分へと流すための制御及び安全装置を供する。該装置は:
流動体通路において、完全開口位置と遮断位置との間を調節可能な流動体通路を同定するために、シートと協調した軸配置シーリング弁;及び
完全開口位置と遮断位置との間のシートに面したシーリング弁を連続的かつ軸方向に動作するための、軸配置接続ロッドにより、シーリング弁に直接的かつ機械的に結合した線形作動装置であって、これによりシートに面したシーリング弁の位置の連続的な調節を可能にしており;
本発明によると:
結合ロッドは、共通軸を有するがそれぞれ独立した第一セグメント及び第二セグメントを有し、第一セグメントは、シール弁に固定されており、第二セグメントは、線形作動装置により駆動され、これら二つのセグメントは、空気間隙に相対して、相対的に互いに近接した部分と、相対的に離れた部分との間で互いに相対して、軸方向に可動であることを特徴とし;
結合ロッドの第一セグメント及び第二セグメントのそれぞれは、少なくともそれぞれ強磁性体材料結合部分で構成され、二つの接触部分の二つのそれぞれの接触面は互いに面しており;
リターンスプリングは、シーリング弁、及び、スプリングで荷重されたシーリング弁が遮断位置へと至る結合ロッドの第二セグメントから離れた結合ロッドの第一セグメントとを駆動し;かつ
励起コイルを有した磁気結合回路は、結合ロッドのセグメントの結合部分へと磁気的に接続され、かつ、結合ロッドのセグメントのうち、二つの結合部分との間を取り巻く選択的な磁場を発生すべく成形され、この磁場は、リターンスプリングにより惹起された戻り力に対して互いに結合ロッドのセグメントにおける共通の磁力を生じ、この磁力は、二つのセグメントが相対的に近接した位置にある場合、リターンスプリングの戻り力よりも大きい;
ことを特徴としている。
【0012】
したがって、励起コイルに供される力は、基本的な動作において、結合ロッドセグメントを互いに押し付けシーリング弁の線形作動装置への機械的な接続を確実にし、かつ、励起コイルへの電源供給を中断することにより、結合ロッドセグメントが、互いに分離させ、線形作動装置の状態にかかわらず、リターンスプリングによる遮断位置へと引き戻されるシーリング弁の非接続を確実にする。
【0013】
記述及び請求項において、「線形作動装置」との表現は、シーリング弁を軸方向に連続的に動作し、かつ、最大開口位置と閉鎖位置との間のいかなる位置においても保持するための部材を意味し、この種の部材は、電源供給が停止した場合の位置に固定的に保持されている。この種の線形作動装置の一例は、スクリュージャッキに関連付けられた回転モーターである。
【0014】
一つの選択枝によると、結合ロッドのセグメントの結合部分は、それぞれ平面接触表面を有している。
【0015】
代替的に、結合ロッドのセグメントの結合部分は、対応するフルストコニカルな接触表面を有している。
【0016】
線形作動装置は、好ましくは、モーター、例えばステッピングモーターを含む。
【0017】
装置に関する利点を有する具体例の一つは:
励起コイルに流れ込む電流に反応するセンサーを有し、該センサーは、結合ロッドが互いに向かって動き、かつ互いに押し付けることにより、磁気結合回路の遮断の際に、電気結合信号を発生し;かつ
線形作動装置のコントロール回路が、電気結合信号を受け取り、前記の電気結合信号を受けた閉鎖方向において線形作動装置の通電が阻害されるべく適合されている;
ことを特徴としている。
【0018】
このようにして、電源供給が停止する時間における線形作動装置の位置に関係なく、線形作動装置は、その後、シーリング弁をシートへ過剰にクランプすることなく、完全に定義された閉鎖位置へと戻る。線形作動装置の閉鎖位置は、正確かつ再現性よく定義される。これは、シーリング弁のシートへの過剰な圧縮の際に起こる出来事のように、線形作動装置のモーターを中断するすべてのリスクを回避する。
【0019】
磁気結合回路及び励起コイルの最も簡単な第一具体例は、本装置の主体部の部材であり、この組立体は、電源供給が結合した際、安全遮断制御弁で構成されている。
【0020】
この場合、本発明における装置は、安全基準を満たすために、さらに安全シーリング弁を有する安全弁と関連付けられ、リターンスプリングにより荷重された可動性磁気コアにより遮断位置へと移動され、かつ安全弁磁気回路及び作動コイルにより発生する磁場により開口する弁によって作動し、安全弁は、流動体循環通路内にて一連に結合され、安全弁作動コイルは、安全遮断制御弁の励起コイルにより同時に電気的に励起される。
【0021】
本発明による装置の第二の実施例はさらに、安全シーリング弁を有する安全弁を有し、リターンスプリングを有する可動性磁気コアにより、遮断位置へと移動され、安全弁磁気回路及び作動コイルにより発生する磁場が弁を開口することにより作動し、安全弁は、流動体循環通路内に、一連に結合され、安全弁磁気回路は、安全遮断制御弁の磁気結合回路を同時に構成するために成形され、かつ、作動コイルは、安全遮断制御弁の励起コイルに同時に機能を与えることで特徴付けられる。
(図の簡単な説明)
本発明におけるその他の目的、特徴及び利点は、添付した参照文を与えた、特定の実施例に関する次なる記述により明らかになるであろう。図は:
図1は、遮断位置を示す、本発明における流動体流率制御及び安全装置の第一の実施例に関する線図である;
図2は、制御位置における、図1の装置に関する線図である;
図3は、電源供給が停止した場合における遮断位置にある図1に示した装置の線図である;
図4は、完全遮断位置を示す本発明における流動体流率制御及び安全装置の第二の実施例に関する線図である;
図5は、安全ソレノイド弁が開口し、調節ソレノイド弁が閉口した際の図4に示した装置に関する図である;
図6は、流率制御位置における図4に示した装置に関する線図である;
図7は、電源供給が停止した場合の二重安全遮断位置にある図4に示した装置の線図である。
(好適実施例に関する記載)
図1から3に示した実施例において、流動体流率制御及び安全装置は、第一に、流動体流率を連続的に調節する機能を供しており、第二に、装置へと供給される電源が停止した際に自動的に遮断する機能を供している。
【0022】
本装置は、入口2及び出口3との間に流動体循環通路を設けた主体部1で構成される。図1に示した実施例において、流動体通路は、入口2、上流チャンバー4、下流チャンバー5、出口チャンバー6及び最後に出口3へと通じている。
【0023】
上流チャンバー4と下流チャンバー5との間には、シーリング弁7があり、軸I−Iに沿って動き、流動体通路内にて、完全開口位置と遮断位置との間で調節可能な流動体通過セグメントを決定するために、シート8と協調している。図1は遮断位置を示している。
【0024】
シーリング弁7は、結合ロッド9によって、線形作動装置10へと直接かつ機械的に接続されている。線形作動装置10は、完全開口位置及び遮断位置との間を、結合ロッド9及びシーリング弁9が軸方向に沿って動作するため、かつ極端な位置との間の選ばれた制御位置にてこれらを保持するために、適合されている。線形作動装置10は、電気モーター、例えば、コントロール回路11を介して電源を供給するようなモーターで構成されてもよい。
【0025】
結合ロッド9は、二つの分離したパーツであり、非依存的に、第一共通軸セグメント12及び第二共有軸セグメント13で構成されている。第一セグメント12は、シーリング弁7に固定されている。第二セグメント13は、線形作動装置10により駆動される。軸I−Iに沿った主体部1へスライドすることにより、二つのセグメント12及び13は、相対的に互いに近接した位置(図1)と相対的に分離した位置(図3)との間で、互いに相対して軸方向に動くことができる。
【0026】
結合ロッド9の第一セグメント12は、少なくとも一つの強磁性体材料結合部分14を有している。同様に、結合ロッド9の第二セグメント13は、強磁性体結合部分15を有している。二つの結合部分14及び15は、互いに面した接触面16及び17を有している。
【0027】
リターンスプリング18は、シーリング弁7及び結合ロッド9の第一セグメント12を、シート8の方向、つまり、結合ロッド13の第二セグメントから離れる方向へと、ソレノイド弁が遮断する位置に向かって押し付けている。
【0028】
励起コイル20を有する磁気結合回路19は、結合ロッド9のセグメント12及び13の結合部分14及び15に機械的に結合されている。磁気結合回路19は、セグメント12及び13の二つの結合部分14及び15との間を取り巻く磁場を選択的に発生するために成形されている。図1は、励起コイル20が、結合ロッド9の強電磁体材料結合部分14及び15の周囲を取り巻く環状コイルであることを示している。C型の磁気結合回路19は、二つの結合部分14と15との間の励起コイル20の外的な磁場線に近接しており、一方で、磁気結合回路の末端極19aと近接極19bとの間の狭空気間隙のみを残し、他方で、結合ロッド9の各結合部分14及び15を残している。図3にてより明快に示しているように、相対的に分離した位置にて、結合ロッド9の各結合部分14及び15の接触表面16と17との間のインターフェースに第三空気間隙Eが存在している。
【0029】
励起コイル20は、入力コンダクター21を介して電流を供されている。電流が存在すると、励起コイル20は、磁場を生じ、この磁場は、磁気結合回路19及び結合部分14及び15へと流れ、結合ロッド9のセグメント12及び13から、それぞれに向かって、リターンスプリング18により惹起される戻り力に対抗して、吸引方向の磁力を生じる。互いに近接した位置に相対して、結合ロッド9の二つのセグメント12と13との間に惹起される磁力が、リターンスプリング18の戻り力よりも大きくなるように、励起コイル20及び励起電流が選ばれる。
【0030】
結果として、励起コイル20に電気エネルギーを供給することにより、結合ロッド9のセグメント12及び13とを互いに押し付けるよう保持し、流動体の流率を調節するために、長軸方向への動作の際、シーリング弁7を線形作動装置へと機械的に永続的に接続することを確実にする。
【0031】
明らかなことに、セグメント12及び13が、空気間隙Eに相対してはなれた位置にある場合は、空気間隙が存在することから、励起コイルによって発生される磁束は低く、セグメント12及び13に吸引方向の磁力を発生するために、励起コイル20を通電するにはリターンスプリング18により惹起される戻り力よりも大きな力が必要な場合、励起コイル20は、高いパワーを使うために必要となる。したがって、装置の容量は増加し、製造コストはより大きくなるとともに、コイルの励起に必要なエネルギー消費量も大きくなる。
【0032】
本発明によると、低いパワーのコイルを使用することが望ましく、互いに近接する位置に存在する場合、セグメント12及び13を互いに押し付けておくためにちょうど十分な力のみを使用し、空気間隙Eが存在する場合、セグメント12及び13を互いに向かって動かすための磁力は、不十分となる。電源供給が回復した後、互いに相対して、セグメント12及び13が互いに接触する方向へ動かすことが可能な線形作動装置が存在するおかげで、本装置は、励起コイルの通電により、線形作動装置とシーリング弁との間の連続的な機械的接続状態へと復帰することが可能となる。
【0033】
装置に関する制御をさらに、図1から3の参照文とともに説明する。
【0034】
図1において、装置は、永続的遮断位置にある:シーリング弁7は、シート8を圧迫しており、上流チャンバー4と下流チャンバー5との間の流動体循環数路を全体的に遮断している。シーリング弁7は、この位置にて、結合ロッド9の第一セグメント12により保持されており、結合ロッド9自体は、スプリング18及び第二セグメント13により押されており、第二セグメント自体は線形作動装置10により荷重されている。装置は、励起コイル20を通電することなしに、この位置に保持されている。
【0035】
図2は、通常の流動体流率制御における本装置を示している:励起コイル20は、電流を供給され、結合ロッド9のセグメント12及び13を、互いに永続的に押し付け合っている。この場合、流動体循環通路の流動体流率を決定する流動体通路部分71を連続的に調節するため、線形作動装置10は、シート8に相対した結合ロッド9及びシーリング弁7の長軸方向の軸I−Iに沿って可動である。シーリング弁7は、励起コイル20が通電されている限りは、線形作動装置に結合されたままである。
【0036】
もし、励起コイル20への電源供給が中断された場合、装置は、図3に示す状態を保つ:励起コイル20からの電源供給が非接続状態であることから、電磁結合回路19における磁場は消失し、結果として、結合ロッドのセグメント12と13との間の磁力は消失する。第二セグメント13は固定されたままであり、その位置は、線形作動装置10によって決定され、作動装置10もまた、電力が存在しないため、固定されている。他方、第一セグメント12は、リターンスプリング18によって、遮断位置へと動かされ、結果として、シーリング7は自動的にシート8を再び圧迫し、全体として、ソレノイド弁が遮断状態に置かれる。
【0037】
図3の位置において、完全な開口位置又は部分的な開口位置にある線形作動装置10への電源供給が中断されている場合、大型の第三空気間隙Eは、二つのセグメント12及び13を分断している。したがって、セグメント12及び13は、空気間隙Eに相対して、相対的に分離された位置にある。
【0038】
電源供給が回復すると、第三空気間隙Eゆえ、励起コイル20により発生する磁場は、リターンスプリング18の戻り力を克服するだけの磁力には不十分であり、セグメント12及び13は互いに動けない状態のままである。線形作動装置10は、互いに向かい合った方向へと接触表面16及び17を動かし、第三間隙Eの間隔が十分減少するまで、かつセグメント12及び13が互いに押し付け合うまで、第一セグメント12の方向へと第二セグメント13を動かすべきである。ソレノイド弁は、その後、流動体流率制御の機能を回復する。
【0039】
図1はまた、電源供給が回復した後、遮断位置へと戻ったとき、線形作動装置10を自動的に停止する手段を示している。実際、作動装置が、結合ロッドの第一セグメント12から、リターンスプリング18により遮断位置へと押し付けられている結合ロッド9の第二セグメントを離した状態で保持した図3に示した安全遮断位置から、電源供給が回復した場合、線形作動装置10を制御する必要がある。というのも、接触表面16及び17が互い向かって、それぞれの間の十分小さな距離を回復した磁場によって動かし、結合ロッド9のセグメント12及び13を互いに押し付け合うためである。しかしながら、同時に、この押し付けが完了した場合直ちに線形作動装置10の機能を停止しなければならない。線形作動装置10が、結合ロッド9及びシーリング弁7をシート8に向かって動作及び圧縮し続けると、シール70などのシールが破損してしまうからである。また、上記押し付けが達成された際、線形作動装置10が停止しないと、線形作動装置10は、スリップし、その位置情報が欠失してしまい、続くシーリング弁7の開口制御の正確性が損なわれてしまう。
【0040】
図1に示す実施例は、作動装置への電源供給が中断されており、それとともに、結合ロッド9の二つのセグメント12及び13が互いに結合している。
【0041】
最後に、励起コイル20に流れ込む電流に反応するセンサー22は、励起コイル20に電源を供給する入力コンダクター21に挿入されている;結合ロッド9の二つのセグメント12及び13が互いに向かい合う方向に動き、押し付けられることにより、磁気結合回路19が閉じた際、センサー22は、その出力部分23にて電気結合信号を発生する。センサー22の出力部分23は、コントロール回路11の入力部分24に接続されている。したがって、線形作動装置10のコントロール回路11は、電気結合信号を受信し、電気結合信号を受信した際、シーリング弁7が閉口する方向に動かす線形作動装置10の電源供給を停止すべく適合されている。
【0042】
図1から3に示した実施例において、磁気結合回路19及び励起コイル20は、装置の主体部1にフィットする部材であって、この組立体は、電源供給が停止した際、安全に遮断する機能を有するコントロール弁で構成されている。
【0043】
適用可能な安全基準を満たすため、図1から3に示したこの安全遮断コントール弁は、流動体流路にて一連に結合され、当業者に公知のいかなるタイプの安全弁と関連付けられていてもよい。
【0044】
例えば、この安全遮断弁は、シーリング弁を有する安全弁と関連付けられてもよく、リターンスプリングにより荷重された可動式磁気コアにより、遮断位置へと動作し、弁が、磁気回路及び作動コイルにより発生する磁場により開口することにより作動する。この場合、安全弁の作動コイルは、同時に、図1から3に示した装置の励起コイルとして電源を供給されている。
【0045】
それにもかかわらず、図4から7に示した実施例は、コントロール弁の安全性を倍化するので、より好ましいかもしれない。
【0046】
この実施例において、図4の右側半分に示した安全遮断コントロール弁Aは、図4の左側半分に示した安全弁Bと関連付けられている。
【0047】
安全遮断コントロール弁Aは、図1から3に示した第一実施例と同じ構造を有している。したがって、同様の部材を含み、同様の参照番号にて同定され、特に:主体部1、入口2、出口3、上流チャンバー4、下流チャンバー5、出口チャンバー6、シーリング弁7、シート8、結合ロッド9、線状作動装置10、結合ロッド9の第一セグメント12、結合ロッド9の第二セグメント13、強磁性体材料結合部分14及び15、リターンスプリング18、及び末端極19aと近接極19bを有する磁気結合回路19を含む。
【0048】
図4から7に示した実施例において、安全遮断コントロール弁Aは、後述するが、磁気結合回路19及び磁気結合回路19において磁場を発生する励起コイルの構造において、異なる。
【0049】
安全弁Bは、同様の主体部1を設けられており、主要入口25と安全遮断制御弁Aの入口2との間の流動体循環通路が、一連に結合している。図4に示した、流動体通路に対抗するように安全シート28を圧迫している遮断位置と、図5及び6に示した、安全シーリング弁26が、安全シート28から分離され、安全遮断制御弁Aの主要入口25から入口2へと流動体が流れることを可能にしている開口位置との間で動くために、安全弁Bは、長軸II−IIに沿って主体部1内をスライドすることができる可動性磁気コア27によって動作する安全シーリング弁26を有している。
【0050】
可動性磁気コア27は、リターンスプリング29により、遮断位置へと荷重されている。
【0051】
可動性磁気コア27は、軸II−IIと共通軸を有すべく配された固定磁気コア30と関連付けられており、空気間隙31により分離されている。電流により電源を供された作動コイル32は、磁気コア27及び30の周囲に配されている。
【0052】
磁気結合回路19は、可動性磁気コア27に磁気的に結合するため末端極19aから始まり、末端平板119a、可動性磁気コア27の周辺に存在する部分で構成されている。同様に、磁気結合回路19は、磁気結合を固定するため近接極19bから始まり、近接平板119b、固定磁気コア30の周辺に存在する部分で構成される。したがって、作動コイル32により発生する磁場は、固定磁気コア30及び可動性磁気コア27との吸引磁力を発生し、この吸引磁力は、空気間隙31を減少する傾向にあり、かつ、安全弁Bを開口するために、二つのコア27及び30を互いに押し付けさせる。同時に、作動コイル32により発生した磁場は、磁気結合回路19と、二つの極19a及び19bに伝播し、その後、結合ロッド9の結合部分14及び15にまで伝播し、結合ロッド9のセグメント12及び13を互いに押し付け合い、線形作動装置10が、安全遮断制御弁Aの制御を可能としている。
【0053】
結果として、安全弁Bの磁気回路は、安全遮断制御弁Aの磁気結合回路19を同時に構成すべく成形され、作動コイル32は、同時に、安全遮断制御弁Aの励起コイルに機能を付与する。
【0054】
本装置における制御をさらに、図4から7の参照文を以て説明する。
【0055】
図4において、本装置は、安全閉口状態にある:安全遮断制御弁Aは、シーリング弁がシート8に押し付けられており、完全遮断位置にある。同様に、安全弁Bは、遮断位置にあり、作動装置は、通電されていないので安全シーリング弁26及び可動性磁気コア27は、安全シーリング弁26が安全シート28に対して圧縮しているリターンスプリング29によって押さえつけられている。
【0056】
図5において、作動コイル32は通電されており、作動コイル32は、固定磁気コア30により可動性磁気コア27に吸引磁力をもたらし、流動体通路を開口すべく、安全シート28から安全シーリング弁26をひきつけている。しかしながら、この流動体通路は、安全遮断制御弁Aにより遮断状態にあり、線形作動装置10は、開口されていない。
【0057】
図6において、本装置は制御状態にある:作動コイル32は、電流を供されており、作動コイル32は、安全弁Bを同時に開口し、結合ロッド9のセグメント12及び13を互いに押し付け合う磁場を発生しており、線形作動装置10は、流動体通路セクション71を調節するため、効果的にシート8に相対してシーリング弁7を動かしている。
【0058】
図6に示す制御位置から始まって、作動コイル32への電源供給が中断された場合、本装置は、図7に示した安全閉口状態に置かれる:磁気結合回路19内の磁場が消失した場合、可動性磁気コア27及び安全シーリング弁26は、リターンスプリング29により、閉口状態へと押され、第一安全閉口を供する;同時に、磁気結合回路19内の磁場が消失すると、結合ロッド9の第一セグメント12は、第二セグメント13から分離し、結果として、結合ロッド9の第一セグメント12とシーリング弁7は、リターンスプリング18により、シート8に対して遮断位置へと押し戻され、自動的に第二安全閉口を供する。
【0059】
作動コイル32の電源供給が回復すると、安全弁Bは開口するが、安全遮断制御弁Aは開口するが、安全遮断制御弁Aは、オペレーター又は適当なプログラムが、線形作動装置10にて、結合ロッド9のセグメント12及び13が互いに向かって動き出し、二つのセグメントが互いに押し付けあう方向に制御を行われる閉じたままであり、その後、安全遮断制御弁Aは開口する方向へと動く。
【0060】
明確なのは、この第二実施例は、二重の安全遮断制御弁を供するために特に経済的である。
【0061】
図4から7に示すように、可動性磁気コア27と固定磁気コア30との間の空気間隙31は、フルストコニカルな形状を有している。この形状は、長い作動時間の間、可動性磁気コア27の吸引磁力を容易にしている。他方、図3にてより良好に示されたように、二つのセグメント12と13との間の吸引磁力は、原則的に、長時間の制御の間、供される必要はないので、結合ロッド9のセグメント12と13との間の第三空気間隙Eは、二つの平板接触表面16及び17によって制限されている。それにもかかわらず、代替的に、空気間隙31と同様の方法にて、それぞれ対応するフルストコニカルな接触表面16及び17を設けてもよい。
【0062】
本発明は、明示的な実施例に限定されるものではなく、請求項の狙いの範囲内にて、変法及び一般則をも含まれる。
【図面の簡単な説明】
【0063】
【図1】遮断位置を示す、本発明における流動体流率制御及び安全装置の第一の実施例に関する線図である。
【図2】制御位置における、図1の装置に関する線図である。
【図3】電源供給が停止した場合における遮断位置にある図1に示した装置の線図である。
【図4】完全遮断位置を示す本発明における流動体流率制御及び安全装置の第二の実施例に関する線図である。
【図5】安全ソレノイド弁が開口し、調節ソレノイド弁が閉口した際の図4に示した装置に関する図である。
【図6】流率制御位置における図4に示した装置に関する線図である。
【図7】電源供給が停止した場合の二重の安全遮断位置にある図4に示した装置の線図である。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
主体部を通る流動体循環通路を通じる流動体の流れのための安全制御装置であり、
前記流動体通路内で、完全開口位置と遮断位置との間で調節可能な流動体通路セクションを決定するよう、シートと協働する軸方向移動シーリング弁と、
前記シートに面する前記シーリング弁を、完全開口位置と遮断位置との間で連続的にかつ軸方向に移動して、前記シートに面する前記シーリング弁の位置の連続的な調節を可能にするために、軸方向移動結合ロッドによって前記シーリング弁に直接的に機械的に接続される線形作動装置とを含み、
前記結合ロッドは、同軸であり且つ独立した第一セグメントと第二セグメントとを有し、前記第一セグメントは、前記シーリング弁に固定され、前記第二セグメントは、前記線形作動装置によって駆動され、前記の2つのセグメントは、相対的に互いに近接した位置と空気間隙に対して相対的に分離した位置との間で軸方向に移動可動であり、
前記結合ロッドの前記第一セグメント及び前記第二セグメントのそれぞれは、少なくとも1つのそれぞれの強磁性体材料結合部分を含み、前記2つの結合部分の2つのそれぞれの接触表面は、互いに面し合い、
前記シーリング弁をスプリング荷重して前記遮断位置にするために、リターンスプリングが、前記シーリング弁と前記結合ロッドの前記第一セグメントとを付勢して、前記結合ロッドの前記第二セグメントから離し、
磁気結合回路が、前記結合ロッドの前記セグメントの前記結合部分に磁気的に接続され、且つ、前記結合ロッドの前記セグメントの前記2つの結合部分の間で磁場を循環するよう成形され、該磁場は、励起コイルによって生成され、前記リターンスプリングによって加えられる復帰力に抗して互いに向かう前記結合ロッドの前記セグメントの相互磁気吸引を引き起こし、前記磁気吸引は、前記2つのセグメントが相対的に互いに近接した位置にあるときに、前記リターンスプリングによる復帰力よりも大きく、磁気結合回路及び励起コイルが、電源供給が存在しない場合に、安全遮断制御弁を構成し、
リターンスプリングによってスプリング荷重されて遮断位置にあり且つ作動コイルによって安全弁磁気回路内に生成される弁開口磁場によって作動される可動性磁気コアによって支持される安全シーリング弁を備える安全弁をさらに含み、該安全弁は、前記流動体循環通路に直列に接続される装置であって、
前記安全弁磁気回路は、前記安全弁遮断制御弁の前記磁気結合回路を同時に構成するよう形成され、
前記作動コイルは、前記安全遮断制御弁の前記励起コイルの機能を同時に満たすことを特徴とする、
装置。
【請求項2】
前記結合ロッドの前記セグメントの前記結合部分は、それぞれの平板接触表面を有することを特徴とする、請求項1に記載の装置。
【請求項3】
前記結合ロッドの前記セグメントの前記結合部分は、それぞれの対応するフルストコニカル接触表面を有することを特徴とする、請求項1に記載の装置。
【請求項4】
前記線形作動装置は、モーターを含むことを特徴とする、請求項1に記載の装置。
【請求項5】
前記励起コイル内を流れる電流に反応し、且つ、互いに対して向かう動作、並びに、互いに対する前記結合ロッドの前記セグメントの付着による前記磁気結合回路の閉塞の場合に電気結合信号を生成するセンサーと、
前記電気結合信号を受信し、前記電気結合信号の受信後に、前記閉塞方向における前記線形作動装置の活性化を中断するよう構成されるコントロール回路とを含むことを特徴とする、
請求項1に記載の装置。
【請求項6】
前記磁気結合回路及び前記励起コイルは、当該装置の主体部の構成部分であることを特徴とする、請求項1に記載の装置。
【請求項7】
前記励起コイル及びその励起電流は、前記セグメントが近接する位置にあるときに、互いに対する前記セグメントの付着を維持するのに正に十分であるよう構成されることを特徴とする、請求項1に記載の装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【公開番号】特開2008−151343(P2008−151343A)
【公開日】平成20年7月3日(2008.7.3)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−3850(P2008−3850)
【出願日】平成20年1月11日(2008.1.11)
【分割の表示】特願2002−569618(P2002−569618)の分割
【原出願日】平成14年3月6日(2002.3.6)
【出願人】(503324449)ジェ. カルティエ テクノロジ (2)
【Fターム(参考)】