説明

加熱炉の複数箇所の開口部から吸引する雰囲気ガスの流量調整機構

【課題】加熱炉の複数箇所の開口部から吸引する雰囲気ガスの流量比を容易に調整できる雰囲気ガスの流量調整機構を提供する。
【解決手段】加熱炉の複数箇所の各開口部に接続される複数の吸引口を有する分岐配管と該分岐配管の下流側端部に接続される単一のブロアとを備え、該分岐配管の少なくとも1つ以上の吸引口に、雰囲気ガスが通過する穴が形成された流量調整板を取り付け、流量調整板の穴の面積を変えることにより、加熱炉の複数箇所の開口部から吸引される雰囲気ガスの流量比を調整し、ブロアの出力を変えることにより吸引ガスの総量を調整する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は加熱炉の複数箇所の開口部から吸引する雰囲気ガスの流量調整機構に関わる。
【背景技術】
【0002】
加熱炉の操業においては、炉内の雰囲気ガスを吸引する作業を実施することがある。
例えば、種々の電子部品を回路基板に半田付けするリフロー半田付けでは、加熱炉(リフロー炉)内の雰囲気ガスを浄化するために、加熱炉から雰囲気ガスを吸引して浄化した後に炉内へ戻すことがしばしば行われる。
【0003】
リフロー半田付けでは、一般的に半田付けペーストが使用される。半田付けペーストは、クリーム状のフラックスと粉末状の半田をペースト状にしたものである。
半田付けペーストのフラックスは、半田付けされる金属表面の酸化膜を除去し、半田の表面張力を小さくして濡れ性をよくするなどの働きを有し、松ヤニなどの固形成分を溶剤などで溶解させて製造されている。このため、半田付け時の半田溶融時には、リフロー半田付け装置のリフロー炉(加熱炉)において、溶剤などのフラックス成分の一部が気化し蒸気となってリフロー炉の比較的温度の低いところなどに接触して液化して、回路基板上に付着して半田付け不良を起こしたり、リフロー半田付け装置における回路基板の搬送手段の可動部分に付着などしたりして、回路基板の搬送に支障を来したりする。
【0004】
このため、リフロー半田付けにおいては、加熱炉から雰囲気ガスを吸引して、雰囲気ガス中の有害物質を除いて浄化する機構が多く用いられている(特許文献1)。
【0005】
このような浄化機構では、図1に示すように、ブロア4の吸排気を利用して、電子部品を搭載した回路基板1の半田付け時に発生する有害物質を含んだ雰囲気ガスを加熱炉2から吸引配管5を経由して浄化装置3に導入し浄化して後に、配管6、ブロア4、戻り配管7を経由して浄化後の雰囲気ガスを再び炉内に戻すようにしている。半田の酸化防止のために炉体内には窒素ガスを供給して炉内雰囲気の酸素の濃度を下げる機構を用いられていることが多いため、雰囲気ガスを循環させることで、窒素ガスを大気に放出しないことにより窒素や熱エネルギーを無駄に消費しない機構となっている。
【0006】
ところで、大型の加熱炉である場合や効率的に炉内雰囲気ガスを吸引させる必要がある場合、複数箇所の開口部から炉内の雰囲気を吸引する構造が採用される。例えば、図2に示すように、分岐管路9を有する吸引配管5を設けて加熱炉の複数箇所の開口部10から炉内雰囲気ガスを吸引する構造となっている。そして、加熱炉内の雰囲気は均一ではないことなどを考慮すると、それぞれの箇所の吸引量は必要に応じて調整することが望ましい場合がある。
【0007】
このように、加熱炉の複数箇所から雰囲気ガスを吸引する場合、従来は調整弁、開放弁のような可動式の弁を用いて流量を調整する機構を持つ流量調整手段を配管に設けてそれぞれの箇所からの吸引量を調整していた。しかし、従来の流量調整手段には以下の問題点があった。
(1)配管の吸引量は装置製作時、もしくは設置時にのみ調整を行うものであり、その
ために複雑な機構を有する調整弁、開放弁を取り付けるためのコストが大きい。
(2)調整弁、開放弁を設置するスペースが必要となる。
(3)加熱炉内の雰囲気に含まれる有害物質を浄化装置により取り除く場合、有害物質
が浄化装置までの配管内に付着する例が多く、複雑な機構を有する調整弁、開放
弁にそれらが付着した場合にメンテナンスが困難である。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0008】
【特許文献1】特開平7−204883号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
本発明は、加熱炉の複数箇所の開口部から雰囲気ガスを吸引するに際して、可動式の弁を用いる必要が無く、雰囲気ガスが通過する穴をあけた流量調整板を、分岐配管の少なくとも1つ以上の吸引口に設けることにより、上記に記載したような問題点を解消した、雰囲気ガスの吸引量を調整できる流量調整機構を提供するものである。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明は、上記課題を解決するために、以下の手段を採用する。
[1]加熱炉の複数箇所の開口部から吸引する雰囲気ガスの流量調整機構であって、該
複数箇所の各開口部に接続される複数の吸引口を有する分岐配管と該分岐配管の
下流側端部に接続される単一のブロアとを備え、該分岐配管の少なくとも1つ以
上の吸引口に、雰囲気ガスが通過する穴が形成された流量調整板を取り付け、加
熱炉の複数箇所の開口部から吸引された雰囲気ガスが分岐配管を通ってブロアか
ら排出されることを特徴とする、加熱炉の複数箇所の開口部から吸引する雰囲気
ガスの流量調整機構。
[2]前記加熱炉の複数箇所から吸引する雰囲気ガスの吸引量比に応じて、前記流量調
整板の穴面積が定められていることを特徴とする、[1]に記載の加熱炉の複数
箇所の開口部から吸引する雰囲気ガスの流量調整機構。
[3]前記ブロアの下流に戻り配管を備え、吸引された雰囲気ガスが該戻り配管を通っ
て加熱炉内に戻されることを特徴とする、[1]または[2]に記載の加熱炉の
複数箇所の開口部から吸引する雰囲気ガスの流量調整機構。
[4]さらに浄化装置を備え、吸引された雰囲気ガスが浄化装置に導入され、浄化後に
前記戻り配管を通って加熱炉内に戻されることを特徴とする、[3]に記載の加
熱炉の複数箇所の開口部から吸引する雰囲気ガスの流量調整機構。
[5]前記加熱炉がリフロー半田付け装置のリフロー炉であることを特徴とする、[4
]に記載の加熱炉の複数箇所の開口部から吸引する雰囲気ガスの流量調整機構。
【発明の効果】
【0011】
本発明は、加熱炉の複数箇所の開口部から雰囲気ガスを吸引する機構として、分岐配管の少なくとも1つ以上の吸引口に流量調整板を設けたことにより、以下の効果を奏する。
(1)本発明は流量調整のために複雑な構造を有する流量調整弁、開放弁などのような
手段を採用する必要がなく、設備コストが低減できる。
(2)本発明の流量調整板は、構造が極めてシンプルであるため、メンテナンスコスト
が低減できる。
(3)本発明の流量調整板は、占有容積が流量調整弁、開放弁などに比べて小さく、設
備が占めるスペースを節約できる。
(4)本発明の流量調整板は、雰囲気ガスが通過する穴の面積が異なるものを使用する
ことにより、加熱炉の複数箇所からの吸引量比を容易に調整することができる。
(5)本発明では、加熱炉からの複数箇所からの雰囲気ガスの吸引に、流量調整板によ
り吸引量比を定め、1台のブロアで対応することができるので、吸引箇所の増加
に対して、容易に対応できる。
【図面の簡単な説明】
【0012】
【図1】加熱炉内の雰囲気ガスを一箇所から吸引し、浄化後に加熱炉内に戻す雰囲気ガス循環経路を示す概略図
【図2】加熱炉内の雰囲気ガスを三箇所から吸引し、浄化後加熱炉内に戻す雰囲気ガス循環経路を示す概略図
【図3】(a)は流量調整板が装着されている、加熱炉の開口部と分岐配管との接続部の概略図、(b)は流量調整板を示す。
【図4】2つの分岐管路を有する分岐配管とブロアが接続された雰囲気ガスの吸引機構を示す概略図
【図5】図4に示される雰囲気ガスの吸引機構において、2つの分岐管路の一方の側の分岐管路の流量調整板の穴の面積を変えた場合の吸引量の変化を示すグラフ
【図6】3つの分岐管路を有する分岐配管とブロアが接続された雰囲気ガスの吸引機構を示す概略図
【発明を実施するための形態】
【0013】
本発明の実施の形態をリフロー半田付け装置の加熱炉(リフロー炉)に適用した場合を説明する。
図2において、1は電子部品が搭載された回路基板、2は加熱炉、3は浄化装置、4はブロア(送風機)、5は3つの吸引口を有する分岐配管であり、加熱炉の開口部と接続され、炉内の吸引された雰囲気ガスが通過する。また、6は浄化装置3とブロア4とを接続する配管、7は戻り配管、8は窒素供給管、9は分岐配管5の分岐管路、10は加熱炉の開口部を示す。
【0014】
電子部品が搭載された回路基板1には半田付け部にペースト状の半田が設けられている。そして、加熱炉(リフロー炉)には窒素ガス供給管8から窒素ガスが導入されている。
なお、電子部品が搭載された回路基板は、図示しない搬送手段によって加熱炉内に搬送され、搬送中に半田付けが施される。
【0015】
図2に示す実施形態では、加熱炉の三箇所の開口部10から加熱炉内の雰囲気ガスを分岐配管5に吸入し、次いでこの雰囲気ガスを浄化装置3に導入し、浄化した後に加熱炉内に戻している。
すなわち、分岐配管5は、3つの分岐管路9を有する配管であり、分岐管路9のそれぞれは加熱炉の三箇所の開口部10に接続され、分岐管路側とは反対側の分岐していない配管端部は浄化装置3に接続されている。そして、ブロア4の吸引力により、加熱炉から雰囲気ガスが吸引され、吸引された雰囲気ガスは分岐配管5→浄化装置3→ブロア4の順に通り、浄化された後に戻り配管7を経て加熱炉内に戻る。
【0016】
本発明では、分岐配管5の複数の分岐管路9の少なくとも1つ以上の分岐管路の吸引口に、雰囲気ガスが通過する穴があけられた流量調整板11が設けられており、図3に示す実施態様では、分岐管路9の端部にはフランジが設けられており、加熱炉の開口部10とこのフランジ部との間に流量調整板11を装着して、加熱炉の開口部に分岐配管5が接続されている。
【0017】
流量調整板11には、穴があけられており、吸引した雰囲気ガスがこの穴を通過できるようになっている。流量調整板の形状や穴の形状は通常は円形であるが、これに限るものではない。図3(b)に実施態様の1例を示す。この例では、ハッチングを施した部分が雰囲気ガスが通過する穴を示している。穴の径を変えることで開口面積を増減できる。
流量調整板11は、図3(a)に示す実施態様では、分岐管路9の吸引口のフランジ部上に設けてヴィスなどの手段で固定しているが、これに限るものではなく、取外しが容易なように、例えば流量調整板がスライドできる枠体を設けた上で、装着して固定してもよい。
【0018】
加熱炉の複数箇所の開口部10からの吸引量比を調整するには、分岐配管5の複数の分岐管路9の少なくとも1つ以上の分岐管路の吸引口に、流量調整板を設けて吸引量比を調整すればよい。
例えば、加熱炉の開口部が2つである場合、2つ分岐管路9の両方の管路の吸引口に穴の面積の互いに異なる流量調整板11を設けることもできるが、一方の分岐管路のみに加熱炉の開口部と異なる面積の穴を有する流量調整板を設けることでも吸引量比を調整できる。
また、加熱炉の開口部が3つである場合、3つ分岐管路9のすべての管路の吸引口に穴の面積の互いに異なる流量調整板11を設けることもできるが、3つの内、2つの管路の吸引口に流量調整板を設けることでも吸引量比を調整できる。
【0019】
そして、吸引配管5に接続された一つのブロア4の出力を調整することにより加熱炉の複数箇所の開口部から吸引する雰囲気ガスの総量も調整することができる。
【0020】
このように、加熱炉の開口部10と分岐配管5の分岐管路9の吸引口の間に、流量調整板を一枚挟むだけで分岐管路間の吸引量比を調整し、かつ全体の吸引量を調整することができる。
また、穴の面積の異なる流量調整板を多数揃えておけば、流量調整板を選択することにより、吸引量比を微細に調整することができる。
【0021】
上記の実施形態では、浄化装置を備えたリフロー半田付け装置のリフロー炉について説明したが、本発明はこれに限るものではなく、加熱炉の複数箇所から雰囲気ガスを吸引する機構として、一般の加熱炉にも適用できる。したがって、本発明の雰囲気ガスを吸引する機構は、浄化装置を備えることや分岐配管5に吸引した雰囲気ガスを加熱炉2に戻すことを必須の構成とするものではない。
図2に示す実施形態では雰囲気ガスは加熱炉の下部の開口部から吸引されているが、吸引箇所は加熱炉の上部からでもよく、下部に限るものではない。
【0022】
以下の実施例により、流量調整板の穴面積とブロアの出力を変えることにより、加熱炉の複数の開口部からの雰囲気ガスの吸引量比や全体の吸引量を調整することが可能であることを示す。
【実施例】
【0023】
以下の実施例では、加熱炉の二箇所及び三箇所の開口部から雰囲気ガスを吸引する場合について説明する。
【実施例1】
【0024】
図4に示すように、2つの分岐管路を有する分岐配管5と1つのブロア4を接続し、大気を吸引する配管構造物を製作した。そして、分岐管路の先端部を流量測定箇所A(101)、流量測定箇所B(102)とし、流量測定箇所B側の分岐管路の吸引口には流量調整板を設けた。そして、ブロアの出力を一定(15Hz)にしたまま流量測定箇所A(101)の開口面積を一定の1963.5mmとし、流量測定箇所B(102)の開口面積を流量調整板の穴面積を変えることにより変化させた。
なお、ブロア出力は回転数を制御するインバーターの周波数により変動するため、その回転数を基準とした(以下同じ)。
【0025】
(実験結果)
図5に流量測定箇所A、Bでの雰囲気ガス量の測定結果をグラフにして示す。
【0026】
図5の結果から分かるように、流量測定箇所Bの開口面積を大きくするにしたがって、流量測定箇所Aの雰囲気ガス吸引量が低下し、それとは逆に流量測定箇所Bの雰囲気ガス吸引量が増加する。二つの測定箇所の雰囲気ガス吸引量が等しくなる開口面積はグラフより推定すると1090mmであり、その雰囲気ガス吸引量は8.0m/hであった。
【0027】
また、流量測定箇所Bの開口面積を1090mmに固定してブロア出力を変動させた場合の、二箇所の流量測定箇所の雰囲気吸引量の測定結果を以下の表1に示す。
【0028】
【表1】

【0029】
表1に示す結果から分かるように、ブロア出力が変化しても、流量測定箇所A、Bの二箇所での雰囲気ガス吸引量の比率はほぼ一定である。
このように、二箇所の雰囲気ガス吸引量が等しくなる開口面積において、ブロア出力を変化させたとき、雰囲気ガス吸引量の比率がほぼ保たれることが分かる。
【0030】
次に、流量測定箇所Bの開口面積とブロア出力を変動させた場合の流量測定箇所A、Bの雰囲気量の比率について測定結果を以下の表2に示す。
【0031】
【表2】

【0032】
表1、2から分かるように、ブロア出力の強弱にかかわらず、流量測定箇所A、Bの雰囲気吸引量の比率は、流量調整板の穴面積を変えることにより調整できる。また、全体の吸引量もブロアの出力を変えることで調整できる。
【実施例2】
【0033】
図6に示すように、3つの分岐管路を有する分岐配管5とブロア4を接続し、雰囲気ガスを吸引する配管構造物を製作した。そして、分岐管路の先端部を流量測定箇所A(101)、流量測定箇所B(102)、流量測定箇所C(103)とし、ブロアの出力を一定(20Hz)にしたまま流量測定箇所Aの開口面積を一定の1963.5mmとし、流量測定箇所B、Cの開口面積を流量調整板の穴面積を変えることにより変化させて、流量測定箇所A,B,Cにおける雰囲気流量を測定した。
次いで、測定結果により三箇所の測定箇所の雰囲気吸引量が等しくなる流量測定箇所B,Cの開口面積を求め、その開口面積において、ブロア出力を変動させたとき流量測定箇所A〜Cのそれぞれの雰囲気吸引量を測定した。
【0034】
三箇所の測定箇所の雰囲気ガス吸引量が等しくなる開口面積は、流量測定箇所Aにおいて1963.5mm、流量測定箇所Bにおいて1100mm、流量測定箇所Cにおいて750mmであった。それらの面積を固定しブロア出力を変動させた場合の、三箇所の流量測定箇所の雰囲気ガスの吸引量測定結果を以下の表3に示す。
【0035】
【表3】

【0036】
ブロア出力が変動しても三箇所の雰囲気吸引量の比率はほぼ一定であり、三箇所の雰囲気吸引量の平均に対する誤差率は、±5%以内である。二箇所吸引時と同様に開口面積によって流量測定箇所それぞれの雰囲気吸引量の比率を調整することが可能である。分岐の数が増えても同様の手段により雰囲気吸引量の比率が調整できる。
【産業上の利用可能性】
【0037】
本発明の流量調整機構は、加熱炉の複数箇所から雰囲気ガスを吸引する場合、流量調整板を取り付けることにより、各箇所からの雰囲気ガス吸引量を容易に調整できるものであるので、設備コストやメンテナンスコストが低減できる。
また、窒素ガスを加熱炉に導入して半田付けを行うリフロー炉に適用した場合には、浄化装置を設けて、雰囲気ガスの窒素ガスを浄化して加熱炉に戻すことができるため、良好な半田付けを行えるとともに、窒素ガスの消費や熱エネルギーの低減も実現できる。
【符号の説明】
【0038】
1 電子部品が搭載された回路基板
2 加熱炉
3 浄化装置
4 ブロア
5 吸引配管、分岐配管
6 配管
7 戻り配管
8 窒素ガス供給管
9 分岐配管5の分岐管路
10 加熱炉の開口部
11 流量調整板
101 流量測定箇所A
102 流量測定箇所B
103 流量測定箇所C

【特許請求の範囲】
【請求項1】
加熱炉の複数箇所の開口部から吸引する雰囲気ガスの流量調整機構であって、該複数箇所の各開口部に接続される複数の吸引口を有する分岐配管と該分岐配管の下流側端部に接続される単一のブロアとを備え、該分岐配管の少なくとも1つ以上の吸引口に、雰囲気ガスが通過する穴が形成された流量調整板を取り付け、加熱炉の複数箇所の開口部から吸引された雰囲気ガスが分岐配管を通ってブロアから排出されることを特徴とする、加熱炉の複数箇所の開口部から吸引する雰囲気ガスの流量調整機構。
【請求項2】
前記加熱炉の複数箇所から吸引する雰囲気ガスの吸引量比に応じて、前記流量調整板の穴面積が定められていることを特徴とする、請求項1に記載の加熱炉の複数箇所の開口部から吸引する雰囲気ガスの流量調整機構。
【請求項3】
前記ブロアの下流に戻り配管を備え、吸引された雰囲気ガスが該戻り配管を通って加熱炉内に戻されることを特徴とする、請求項1または2に記載の加熱炉の複数箇所の開口部から吸引する雰囲気ガスの流量調整機構。
【請求項4】
さらに浄化装置を備え、吸引された雰囲気ガスが浄化装置に導入され、浄化後に前記戻り配管を通って加熱炉内に戻されることを特徴とする、請求項3に記載の加熱炉の複数箇所の開口部から吸引する雰囲気ガスの流量調整機構。
【請求項5】
前記加熱炉がリフロー半田付け装置のリフロー炉であることを特徴とする、請求項4に記載の加熱炉の複数箇所の開口部から吸引する雰囲気ガスの流量調整機構。



【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公開番号】特開2013−27884(P2013−27884A)
【公開日】平成25年2月7日(2013.2.7)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−163934(P2011−163934)
【出願日】平成23年7月27日(2011.7.27)
【出願人】(592151122)日本アントム株式会社 (7)
【Fターム(参考)】