包囲条件を除去するためのプラグの拡大頭部を形成する構成体及び方法
【課題】 相互接続層を形成する場合に侵食されることのないコンタクト開口を形成する技術を提供する。
【解決手段】 絶縁層(34)を貫通するコンタクト開口が真直な側壁部分(42)とお椀形状側壁部分(40)とを有するように形成される。お椀形状側壁部分は絶縁層の上部近くであり底部と比較して上部においてコンタクト開口の拡大直径部分を与えている。導電性物質(46)をコンタクト開口内に形成し下部の導電層(32)と電気的接触を形成する。この導電性物質は拡大頭部(52)を有するプラグ(47)を形成する。この拡大頭部は、存在する場合に、コンタクト開口内のバリア層(45)が爾後の異方性エッチングによってエッチングされることを防止する。従って、例えばアルミニウム等の電気的相互接続層(48)がコンタクトプラグの上側に形成される場合に、そのプラグはエッチストップとして作用しコンタクト開口内のバリア層がエッチングされることを防止する。
【解決手段】 絶縁層(34)を貫通するコンタクト開口が真直な側壁部分(42)とお椀形状側壁部分(40)とを有するように形成される。お椀形状側壁部分は絶縁層の上部近くであり底部と比較して上部においてコンタクト開口の拡大直径部分を与えている。導電性物質(46)をコンタクト開口内に形成し下部の導電層(32)と電気的接触を形成する。この導電性物質は拡大頭部(52)を有するプラグ(47)を形成する。この拡大頭部は、存在する場合に、コンタクト開口内のバリア層(45)が爾後の異方性エッチングによってエッチングされることを防止する。従って、例えばアルミニウム等の電気的相互接続層(48)がコンタクトプラグの上側に形成される場合に、そのプラグはエッチストップとして作用しコンタクト開口内のバリア層がエッチングされることを防止する。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、大略、半導体装置技術に関するものであって、更に詳細には、半導体装置のレベル間の電気的接続を形成する構成体及び方法に関するものである。
【背景技術】
【0002】
集積回路の製造において、高度に導電性であり且つ集積回路の異なる要素を互いに接続させるために付着形成し且つエッチングすることが比較的容易であるアルミニウムの相互接続層を使用することが一般的である。この層は、通常、絶縁層上に設けられており、この絶縁層は導電層の上側に位置されている。絶縁層は、アルミニウムを付着形成する前に開口が設けられ、金属相互接続を確立する導電層表面を露出させる。これらの導電性表面は単結晶シリコン表面(トランジスタのソース、ドレイン、コレクタ、ベース及びエミッタ)、多結晶シリコン要素(電界効果トランジスタのゲート)又は別の相互接続層の金属表面とすることが可能である。コンタクト開口は、最初は、アルミニウムやタングステン等の金属層で充填即ち「プラグ」させて下側に存在する導電層と上側に存在する相互接続アルミウム層との間に確実なる電気的接続部を形成する。
【0003】
然しながら、後の処理ステップでアルミニウムがシリコン内に拡散したりシリコン内にスパイクを発生させる場合があるので、シリコンに対してのアルミニウムコンタクトを形成する場合には問題が発生する場合がある。アルミニウム相互接続金属とシリコン表面との間でのスパイクの発生及び合金化を防止するために、開口をアルミニウムで充填させる前にコンタクト開口の露出されたシリコン表面上に薄い「バリア」又は核形成層を付着形成する。最も有用であり且つ実際的なバリア金属はチタン、又はチタンの上に窒化チタンを設けた(TiN/Ti)二重膜であって、それはシリコン表面上に良好に付着形成することが可能であり且つシリコン表面上のタングステンの金属プラグに対し接着剤として作用する。然しながら、TiN/Ti技術は1つの主要な欠点を有している。何故ならば、開口の側壁に対する付着形成が良好ではないからである。アルミニウムの付着形成温度が高いためにスパイクの発生のより大きな傾向に対する耐久性を与え且つコンタクト開口内へのアルミニウム原子の表面拡散を容易とさせるために「ホットアルミニウムプラグ」処理において底部及び側壁の被覆は特に重要である。このようなアルミニウムプラグに対しコンタクト開口の底部及び側壁上へのバリア膜の適切なる付着形成を確保するために、米国特許第4,592,802号に示されるように、以前においてはコンタクト開口をステップダウンすることが必要であった。然しながら、このようなコンタクト開口のステップはシリコン構成体の貴重なレイアウト空間を使用することとなる。
【0004】
この問題は、米国特許第4,592,802号に記載されているように当該技術において公知のプロセスであるCVDタングステンエッチバックプラグを使用することによって部分的に解決される。このプロセスにおいては、コンタクト開口を絶縁層より上側のレベルにタングステンで充填させて開口が完全に充填されることを確保する。次いで、その付着形成したタングステンを絶縁層が露出されるまでマスクなしでエッチバックする。タングステンのCVDはコンフォーマルであるから、即ち垂直表面上の付着速度が水平表面上の付着速度と同一であるので、この方法は開口内に完全なプラグを発生させる。この方法を使用することによって、アルミニウムプラグとシリコンとの間のスパイクの発生問題を防止するためにもはやバリア金属層は必要ではない。
【0005】
然しながら、タングステンプラグを使用してスパイクの発生防止の成功が達成されるにも拘らず、コンタクト開口内にバリア金属層を設けることが望ましい。コンタクト開口が設けられた絶縁層上にタングステンを一様に付着形成させるためには、全表面上での一様な付着形成を確保するために、通常はバリア金属物質か又はその他の接着物質からなる核形成層を設けることが望ましい。更に、バリア金属層は、「タングステンエンクローチメント」又は「ウォームフォーリング(虫の孔開け)」として公知な現象を防止することが望ましい。タングステン及びシリコンは500℃以下の典型的なメタリゼーション温度において容易に反応することはない。然しながら、タングステンのCVDはWF6を使用して行なわれ、WF6における弗素は触媒として作用するタングステンの存在下においてシリコンと反応する。このタングステンエンクローチ問題は当該技術において公知であり且つ文献において広く報告されている。例えばTiN等のバリア金属層は弗素がシリコン表面と接触することを防止することによってこの問題を解決する。
【0006】
タングステンエンクローチ問題を防止するためにはコンタクト開口の底部においてのみバリア金属を設けることが必要であるに過ぎないが、コンタクト開口の側壁上にもバリア金属を付着形成させることが必要な場合があり、又少なくとも望ましい場合がある。何故ならば、タングステンはSiO2等の絶縁層上に容易に付着形成しないからである。コンタクト開口側壁が絶縁層の一部であるので、側壁上の連続的なバリア金属層は、コンタクト開口内に完全なプラグを形成するために必要とされるタングステンのコンフォーマル付着を確保することに貢献する。
【0007】
従って、接続用のプラグとしてどの金属(アルミニウム又はタングステン)を使用するかに拘らず、側壁上に連続的なバリア金属層を設けることの必要性、特に現在のところ約3.5:1から高度の集積回路の場合には高々5:1程度の大きなアスペクト比のコンタクト開口においての側壁上にそのようなバリア金属層を設けることの必要性がいまだに存在している。従って、業界ではコンタクト開口内にバリア金属をコンフォーマル付着させるための多大な努力がなされている。そのために、集積回路製造業界においては、最近、コンタクト開口の良好な側壁被覆を与えるTiNプロセスのCVDを開発しており、殆どの製造業者はTiNのCVDへ移行している。
【0008】
然しながら、全ての表面に対し良好なる付着乃至は接着を与え且つコンタクト開口の底部においてのエンクローチメント即ち侵入を防止するコンタクト開口における良好な一貫性のあるバリア膜は新たな困難性に遭遇している。ある場合においては、マスク不整合及びその他の処理変動のために、コンタクト開口内の金属タングステンプラグ上の金属相互接続層のパターンがその開口の全ての部分を完全に被覆しない場合がある。そのような場合には、金属相互接続層をエッチングする間に、エッチング用の化学物質に露呈されたバリア金属もエッチングされ、その結果、ボイドを形成したり又はコンタクト開口の側壁に沿ってのバリア金属をエッチングしてしまう場合がある。
【0009】
アルミニウム又はチタンと相対的にタングステンを選択的にエッチングすることは容易である。例えば、タングステンはチタン、窒化チタン、及びアルミニウムと比較し、弗素イオンで選択的にエッチングされる。更に、チタン、窒化チタン、アルミニウムは、タングステンと比較して塩素イオンで選択的にエッチングされる。このエッチング選択性のために、コンタクト開口内のタングステンプラグは、エッチンストップとしてバリア金属である窒化チタンを使用することにより非常に一様に且つ完全にエッチバックさせることが可能である。次いで、アルミニウム相互接続層を形成する期間中に、例えば、タングステンプラグをアルミニウムに対するエッチストップとして使用する。このアルミニウムエッチングプロセスはコンタクト開口近くの窒化チタン及び残留アルミニウムを除去することの必要性のために比較的長いものである。
【0010】
然しながら、アルミニウムをエッチングするのに好適な塩素エッチングはチタン又は窒化チタン等のバリア金属もエッチングする。その結果、側壁とタングステンプラグとの間のバリア金属も、アルミニウムもエッチングする場合にエッチングされる。アルミニウム金属に対するエッチング期間及びオーバーエッチ期間は比較的長いので、側壁上のバリア金属はコンタクト開口の底部に向かってさえも部分的に侵食される場合がある(図1参照)。このことは、タングステンプラグの下側に位置されているトランジスタのソース又はドレイン等の下側に存在する導電性領域を破壊する場合がある。
【0011】
この問題を防止する1つの方法は、アルミニウムの相互接続層をプラグの上において充分に大きくしそれがタングステンプラグを完全に被覆し且つ包囲させることである。最小のエンクロジャ(包囲)は、マスクの不整合及びその他の処理変動を補償するために相互接続層に対して付加されねばならないエキストラな表面積である。プラグ上で幅広とされる部分は、典型的に、小型の幾何学的形状の装置に対する相互接続層の幅の約2倍である場合がある。このように拡大された区域は相互接続層の上において中心位置決めされるべく設計されるが、それが片側に偏る場合があり、従ってマスク不整合及びその他の処理変動を補償するために充分に大きなものとされねばならない。例えば、相互接続層が1ミクロンの幅を有する場合に、コンタクト開口の上側に存在する領域の幅はタングステンプラグ及びチタン側壁の完全なる被覆及び包囲を確保するために2ミクロンとする場合がある(図2及び3参照)。コンタクトの上側において幅広の相互接続層又は拡大した領域を設けることは不利益であり、特に、回路要素及び相互接続層が以前よりも密集されている今日の集積回路装置においては特にそうである。例えば、今日の0.35ミクロン技術装置においては、相互接続層は0.4乃至0.5ミクロン幅に過ぎず、且つ3層乃至5層に積層されている場合がある。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0012】
従って、相互接続層を形成する期間中に侵食されることのないコンタクト開口を提供することが望ましい。更に、開口内の金属プラグの付着をコンフォーマルなものであるように側壁上に付着形成されるバリア金属の殆どを維持するような態様でこのことを行なうことが望ましい。
【課題を解決するための手段】
【0013】
本発明原理によれば、絶縁層内のコンタクト開口はお椀形状をした側壁部分と真直な側壁部分とを有している。チタン又は窒化チタン等のバリア金属からなる薄い層を、絶縁層の下側の導電層と接触させて開口内に付着形成させる。バリア金属からなる薄い層は、お椀形状をした側壁部分と真直な側壁部分の両方において側壁を被覆する。更に、このバリア金属はコンタクト開口の底部において導体の上表面を被覆する。次いで、コンフォーマル導電性物質をバリア金属の上側に存在させ且つコンタクト開口をほぼ頂部まで充填させてコンタクト開口内に形成し、従ってコンフォーマル導電性物質の頂部は絶縁層の上表面とほぼ同一面状となる。コンタクト開口は底部部分におけるよりも上部部分においてその直径がより大きくなっている。従って、コンフォーマル導電性物質はコンタクト開口の上部においてより大きな直径を有しており且つコンタクト開口の真直な側壁部分に設けられた薄いバリア層を垂直方向に整合して被覆すべく延在している。
【0014】
コンフォーマル導電性物質はバリア金属をエッチングするエッチングプロセスに対するエッチストップとして作用する。バリア層及びコンフォーマル導電性物質は、各々が異なる物質によってエッチングされ且つ選択したエッチングプロセスにおいて一方が他方のエッチストップであるように選択されている。例えば、チタン物質がバリア層として使用されている場合には、コンフォーマル導電性物質としてタングステンが大切である。何故ならば、タングステンはタングステンによって被覆されているチタンからなるバリア金属を選択的にエッチングすることを可能とするエッチストップとして作用することが可能だからである。異なるエッチング化学物質によってエッチングすることの可能なその他の物質をバリア層及びコンフォーマル導電性物質に対して選択することが可能である。
【0015】
第二導電層をコンフォーマル導電性物質の上に設けて、第二導電性物質から絶縁層下側の導電層に対しての電気的相互接続を与える。コンフォーマル導電性物質は第二導電性物質をエッチングするプロセスに対するエッチストップである。通常、第二導電性物質は集積回路上の種々の回路要素の間にオーミック接触を与える導電性タングステンプラグを被覆するアルミニウム相互接続層である。タングステンはアルミニウムに対するエッチストップである。
【0016】
本発明方法によれば、集積回路の一部として導電層を形成する。導電層の上側に絶縁層も形成する。導電層の上側にマスクを形成し且つマスク内に開口を形成する。マスクを所定位置に維持したまま等方性エッチングを行なって絶縁層を等方性エッチングして開口を形成する。このエッチングは等方性エッチングであるから絶縁層内のマスクした開口よりもより大きな拡大された領域を形成する。短い期間の間等方性エッチングを行なった後に、そのエッチングを終了させる。次いで、同一のマスク開口を使用して異方性エッチングを行なう。この異方性エッチングは開口とほぼ同一の寸法でありコンタクト開口の真直な側壁部分を形成する。この異方性エッチングは、マスク開口内から絶縁性物質を完全に除去し且つ下側の導電層を露出させるまで継続して行なう。
【0017】
お椀形状の側壁部分及び真直な側壁部分の両方のコンタクト開口の側壁の上側にバリア金属の薄い層を形成する。このバリア金属層は導電性物質の上側にも設けられる。次いで、コンタクト開口を充填するのに充分な厚さにバリア物質の薄い層の上側にコンフォーマル導電性物質を付着形成させる。次いで、絶縁層の上側及びコンフォーマル導電性物質の上側に第二導電性物質を付着形成させる。この第二導電性物質を異方性エッチングして所望の相互接続パターンを形成する。この第二導電性物質の異方性エッチング期間中に、コンフォーマル導電性物質はエッチストップとして作用しその垂直下側に位置されたバリア金属がエッチングされることを防止する。
【0018】
本発明は、それが完全にコンタクト開口の全ての部分の上側に存在することを確保することの必要性なしに、第二導電性物質をエッチングして相互接続層を形成することが可能であるという利点を提供している。コンフォーマル導電性物質は第二導電性物質及び薄いバリア金属の両方に対するエッチストップとして選択される。エッチングされた相互接続層はコンタクト開口上で充分に薄いものとさせることが可能であり、それはコンタクト開口を完全に包囲することの必要性なしに良好なる電気的接触を与える。相互接続線を形成する密度を増加させることが可能である。
【発明を実施するための最良の形態】
【0019】
図1は本発明者によって認識された問題を示している。相互接続層6をパターン形成するために使用するホトレジスト26が下側に存在する接続区域と不整合状態となる場合がある。アルミニウム等の相互接続層6をエッチングする期間中に、例えばタングステン等の付着形成した金属プラグ4をエッチストップとして使用する。ホトレジスト26が金属プラグ4に対して不整合状態にあるので、露出されたバリア金属2がアルミニウム6と共にエッチングされる。バリア金属層2は図示したようにコンタクト開口の側壁に沿って侵食される。その結果、相互接続層6とその下側に存在する導電層領域10との間に得られる電気的コンタクト(接触)はそれほど堅実なものではなくなる。
【0020】
コンタクト開口近くの残留アルミニウム及びバリア金属を除去するための必要性のためにアルミニウムエッチングプロセス期間中にオーバーエッチ即ち過剰なエッチングを行なうことが一般的である。従って、最悪の場合において、バリア金属2の侵食は、側壁にまで到達し且つ導電層10の一部にまで到達し関連する電気回路を破壊する場合がある。今日の集積回路チップにおいては100万個を超える数の電気回路が存在しているので、当業者にとって明らかな如く、単に1つの回路が欠陥性であっても集積回路チップ全体を使用不能のものにさせる場合がある。そのエッチングが層10に対してチタンを除去するものではない場合であっても、側壁から充分にエッチングが行なわれてプラグ4を孔の中に移動させ電気的な問題を発生させる場合がある。
【0021】
図2は上述したエンクロジャ(包囲)基準を使用することによって側部侵食問題を防止するために、コンタクト開口30の上に形成した従来の相互接続層6を示した概略平面図である。相互接続層6の幅広とさせた部分はコンタクト開口30に対して中心位置決めされている。第二相互接続層12が第一相互接続層6に沿って走行している。相互接続層の幅はwであるに過ぎないが、コンタクト開口30の両側に対して最大の不整合の量であるeを補償するために層6の両側にエキストラな幅eを付加せねばならない。このことは相互接続層6,12の間のピッチp(相互接続層iの幅+間隔s)をコンタクト開口のレベルへ増加させ、貴重なレイアウト空間を浪費させることとなる。
【0022】
図3は図2の線3−3に沿ってとった従来の相互接続層6の概略断面図を示している。理解される如く、エンクロジャ(包囲)条件は、絶縁層8の上に形成可能な相互接続層6,12の密度を減少させる。何故ならば、各層はコンタクト開口の上側において幅広とされた区域を具備する部分を有しているからである。
【0023】
図4は導電層32を示している。導電層32は集積回路における任意の導電層であって、例えば、基板自身、基板内において高度にドープした領域、基板の上側に存在するポリシリコン層、又は基板の上側に存在する金属層等である。
【0024】
導電層32の上に絶縁層34を形成する。絶縁層34及び導電層32は縮尺通りには示しておらず、各層は実際の装置においては互いに幾分厚目又は薄目にすることが可能である。絶縁層34は、導電層32とその上に形成されるべき上側に存在する導電性相互接続層との間に絶縁を与えるタイプのものである。例えば二酸化シリコン、窒化シリコン等の任意の適宜の絶縁層を使用することが可能である。
【0025】
絶縁層34の上側にホトレジスト36を形成する。例えばホトレジスト36等の種々の層の寸法は縮尺通りには示していない。図6に示した如く、当該技術において公知なホトリソグラフィ技術を使用してホトレジスト36に開口38を形成する。
【0026】
図7に示した如く、ホトレジスト36を所定箇所に位置させたまま、開口38を介して等方性エッチングを実施する。この等方性エッチングは、開口38を介して全ての方向においてほぼ一様にエッチングを行ない、ホトレジスト36の下側にお椀形状の側壁部分40を形成する。多くの等方性エッチングが当該技術分野において公知である。ドライ等方性エッチングは、図7に示した如く、大略、湾曲した領域を具備するお椀形状の端部40を発生させる。一方、ウエット等方性エッチングは、通常、直線的な領域をもったお椀形状の端部40を発生させる(図10参照)。
【0027】
等方性エッチングは、等方性エッチング用のマスクである開口38よりもより大きな開口を絶縁層34に形成する所望の効果を有している。拡大されたエッチ開口は、本明細書で説明するようにコンタクト開口上に拡大した頭部を形成するのに有利である。本明細書において「お椀形状」という用語は勾配を有する表面という広い意味において使用されている。勾配は開口の直径を次第に大きな直径からより小さな直径へ変化させる。お椀形状は一様な直線的勾配、湾曲した勾配、可変の勾配又はその他の形状であって、お椀形状領域の上部部分からお椀形状領域の底部部分へ開口の直径が減少する任意の形状を有することが可能である。
【0028】
図8に示した如く、図7の等方性エッチングを完了した後に、絶縁層34を同一のマスク開口38を介して異方性エッチングに露呈させる。絶縁層34を異方性エッチングを行なうことによって、開口38とほぼ同一の直径を有する真直な側壁部分42が形成される。絶縁層34は、導電層32が開口に対して露呈されるまで異方性エッチングが行なわれる。
【0029】
図9はお椀形状の側壁部分40と真直な側壁部分42とを具備する絶縁層34内に形成したコンタクト開口44を示している。コンタクト開口44は開口の底部におけるよりも開口の上部においてより大きな断面積を有している。この拡大された断面積はコンタクト開口の上部における部分40において次第に減少される。真直な壁部分42は導電層42に到達するまで部分40の終りからほぼ一様な断面積で延在している。コンタクト開口44の断面形状は集積回路の設計基準に基づく任意の所望の形状とすることが可能である。通常、コンタクト開口44は断面が円形状(上から見た場合)であるが、それは矩形、正方形、2つの側部において正方形で、他の側部において傾斜している形状、又は集積回路のレイアウトによって必要とされることに従い当業者によって理解されるようなその他の任意の許容可能な開口形状とすることが可能である。
【0030】
図10及び11は可変勾配ではなく一様勾配であるお椀形状の側壁40を形成する場合を示している。同一の絶縁層34及びマスク開口38が貫通したホトレジスト36が使用されている。ドライ等方性エッチングではなくウエット等方性エッチングが開口38を介して実施され、図7乃至9及び16の勾配をもったお椀形状部分ではなく、ほぼ直線的なお椀形状部分40が形成される。図11は導電層32を露出させる真直な側壁部分42を形成するために同一のマスク開口38を介して異方性エッチングを行なった場合を示している。
【0031】
図12に示した如く、ホトレジスト36を除去し且つバリア物質の薄い層46を絶縁層34の上に形成する。バリア物質45は、好適には、チタン、窒化チタン、又は窒化物の上にチタンを設けた二重膜である。一方、所望のバリア物質を与えるその他の合金又は化合物を使用することも可能である。多くの実施例においては、このバリア物質はチタン又はコンタクト開口の側壁上に形成することの可能なその他の許容可能な金属又は半金属を含有するバリア金属である。
【0032】
バリア物質層45は任意の適宜のプロセスによって形成する。その形成方法は、バリア金属45のスパッタリングによる付着とするか又はバリア金属CVD付着の比較的新しいプロセスを使用することも可能である。通常、CVD方法はバリア金属の選択を今日の処理技術では窒化チタンへ制限するものであるが、将来の処理技術ではその他の種々のタイプの物質からなるバリア層45を使用することを可能とするものと考えられる。
【0033】
バリア層45は、通常、設計条件に依存して、100Åから高々2000Åの範囲内の厚さを有している。好適実施例においては、層45は500乃至600Åの厚さである。拡大直径部分を以下に詳細に説明するように可及的に小さなものに維持することが可能であるようにするために、本発明原理に基づいてより薄いバリア層45とすることが好適である。バリア層45は、好適には、お椀形状部分40、真直な壁部分42、導電層32に対して良好なカバレッジ即ち被覆を与える技術を使用して形成する。
【0034】
図13に示した如く、次いで、絶縁層34上にコンフォーマル導電物質46を付着形成し且つ一様なエッチングを行なう。コンフォーマル導電物質46は、好適には、当該技術分野において公知な技術を使用するCVD付着によって付着させるタングステン層である。次いで、付着形成したタングステン層を、絶縁層34の上表面とほぼ同一面状の上表面をもったコンタクト開口44を充填する部分46を残存させるまで、マスクなしでエッチバックを行なう。好適実施例によれば、コンフォーマル導電層46はバリア層46に関して選択的にエッチングすることが可能である。従って、バリア層45は導電物質45のエッチングに対してエッチストップとして作用し、マスクなしでエッチングを行なうことを可能とする。コンフォーマル導電物質46が絶縁層34の上表面から完全に除去すると、バリア層45はエッチストップとして作用する。バリア層45が露出された後に、このエッチングを選択した期間の間継続して行なうことが可能である。このプロセスは、導電層34と電気的に接触しており且つ絶縁層34の上表面とほぼ同一面状である拡大した頭部部分52をもった導電性のプラグ47を形成する。拡大したプラグ直径52は、以下に説明するように、後のエッチングステップ期間中において特に有効である。
【0035】
図14に示した如く、次いで、マスクなしでバリア物質45を異方性エッチングする。第二導電性物質を絶縁層34の上に一様に付着形成させる。次いで、第二導電層48をホトレジストでマスクし且つエッチングしてその上に所望の相互接続パターンを形成する。好適には、薄いバリア層45を、コンフォーマル導電性物質46に関して選択的に異方性エッチングさせることが可能である。従って、ブランケット即ち一様な異方性エッチングを行なってバリア層45を除去し、且つコンフォーマル導電層46はエッチストップとして作用してコンフォーマル導電性物質46によって被覆されている物質45がエッチングされることを防止する。
【0036】
バリア層45の異方性エッチング期間中に、プラグ47の拡大部分52はマスクとして作用しコンフォーマル導電性物質46の垂直下方向に位置されているバリア層45がエッチングされることを防止する。従って、コンタクト開口44の上部におけるバリア物質45の小さな部分がエッチング可能であり、これは非常に小さな量にのみ制限される。お椀形状の側壁部分40においてプラグの直径は次第に減少するので、拡大した直径部分52はバリア層45がエッチングされることから保護している。従って、コンタクト開口44内のバリア層45の大部分は不変のまま維持され爾後のエッチング期間中に除去されることはない。
【0037】
相互接続層48のブランケット即ち一様な付着に続いて、ホトレジストを付着形成し、パターン形成を行ない、層48を異方性エッチングする。層48の異方性エッチングは、層48の全ての縁部及び不所望な部分が完全に除去されるまで継続して行なわれる。このことは、通常、選択した期間にわたってのオーバーエッチを必要とする。コンフォーマル導電性物質46は、相互接続層48の異方性エッチングに対するエッチストップである。従って、オーバーエッチ期間中に、通常タングステンであるコンフォーマル導電層46は通常アルミニウムである第二導電性物質をエッチングする同一の化学物質によってエッチングされることはない。アルミニウム相互接続層は、任意の許容可能なアルミニウム物質、合金、又はその混合物から構成することが可能であり、多くのものが相互接続層として使用するのに適している。これらはアルミニウム/銅又はアルミニウム/銅/シリコン又はその他の適宜の混合物とすることが可能である。
【0038】
通常、相互接続層48に対する好適なエッチングはバリア層45に対する選択的エッチングではない。従って、層48をエッチングするのと同一のエッチング物質がバリア層45をエッチングする。図1乃至4を参照して前述したように、このことは、従来技術においては、通常アルミニウム又はアルミニウム合金である相互接続層48のオーバーエッチがバリア層45の重要な部分をエッチングし且つ集積回路において欠陥を発生させるという問題を発生させる。コンフォーマル導電性物質46からなる導電性プラグの拡大部分52は拡大した頭部部分52下側のバリア層45を保護する。従って、アルミニウムをオーバーエッチしたとしても、コンタクト開口44内のバリア層45の一体性及び信頼性はコンタクトプラグ47の拡大頭部部分52によって保護される。
【0039】
図15は別の実施例を示しており、その場合には、バリア層45は、層48のブランケット(一様)付着及び第二導電層48のその後のエッチングの前にエッチングされることはない。この別の実施例においては、導電層48がバリア層45の上に一様に付着形成される。次いで、ホトレジストを形成し、露光し、現像し、且つ第二導電層48をエッチングするためのマスクとして使用する。第二導電層48はホトレジストによって被覆されていない全ての部分を除去するために異方性エッチングが行なわれる。アルミニウムの塩素エッチングを使用する現在好適な実施例における層48の異方性エッチングは、チタン又は窒化チタンから構成されるバリア物質45もエッチングする。従って、アルミニウム45をオーバーエッチするとチタン層をもエッチングしそれを基板から除去する。この異方性エッチング期間中に、拡大した直径部分52を有するタングステン物質46はバリア金属46がエッチングされることを保護する。勿論、ホトレジストによって保護されている導電層48によって被覆されているバリア層45の部分はエッチングされない。従って、残存するバリア層45が層48の下側に残存され、導電層32から他の集積回路要素への電気的相互接続において形成されたアルミニウムチタンタングステンのサンドイッチ層を提供する。
【0040】
図16及び17はお椀形状側壁部分40に対する種々の形状の利点及び性質を示している。これら2つの図面に示されるように、コンタクト開口44は真直な壁部分44において第一断面直径cを有しており且つ上部部分において第二のより大きな断面直径dを有している。尚、本明細書において「直径」という用語は、厳密には、開口44は円形状ではなく楕円形状を有する場合であっても、開口の横方向寸法を意味するものとして広い意味において使用されている。ホトマスクにおいては、開口とは、矩形、正方形、5つ又は6つの側部を有する図又はその他の形状とすることが可能であるが、これらは、通常、絶縁層内に形成された場合に大略円形状又は楕円形状のコンタクト開口となる。相互接続層32とのコンタクトの断面直径cは、可及的に幅狭であり且つ集積回路に対して選択された設計基準にしたがって良好な電気的接続を与えるものに選択されている。拡大された頭部は下側の部分と比較しδだけ増加された部分を有している。従って、コンタクト孔44は全ての側において寸法δだけ拡大されており、従って全体的な直径dは直径c+2δに等しい。この差δはプラグの拡大部分52が異方性エッチング期間中に真直な壁部分42内のバリア物質45を適切に保護することを確保するのに充分なように選択される。
【0041】
図17は真直なお椀形状部分40を仮定した直径dを選択した場合を示している。コンタクト32の底部に対してバリア層45のエッチングを防止するために必要とされるプラグ47の直径の増加分はδ=T/sinθの式によって与えられ、尚θはお椀形状部分40の直線的勾配の角度である。例えば、0.35ミクロンのコンタクト開口c、600Åのバリア層45、角度θが45°である場合には、頂部におけるコンタクト直径dは好適には0.52ミクロンである。勿論、厚さがより大きいか又はより小さいか、又は角度θが異なる場合には、この寸法は幾分異なるものとなる。例えば、角度θが例えば60°などのより高いものである場合には最小δに対する条件は幾分小さいものとなる。勿論、爾後のステップ期間中にコンタクト開口44内においてバリア金属45が過剰にエッチングされることがないことを確保するためにδは最小の許容寸法よりも幾分大き目とすることが可能である。
【0042】
コンフォーマル導電性物質46をオーバーエッチすると、拡大頭部部分52の直径dは減少する。何故ならば、それは開口40のお椀形状部分の下に向かって次第に引っ込んでいるからである。δを選択する場合に、プラグ自身のエッチバックによってプラグが凹設することを可能とすることが望ましい。その場合に、直線的なお椀形状が使用される場合には、物質46の頭部52の拡大直径がわずかに減少する。勾配40又は比較的シャープな曲がりをもった湾曲お椀形状部分40はオーバーエッチによるプラグの引っ込みによって影響を受けることは少なく、従って真直な側壁部分42を形成するために使用されるコンタクト開口38を介してマスク38を所定位置に位置させたエッチング期間中にこのようなお椀形状をした側壁部分を形成することの容易性に依存して、これらの特徴をもったお椀形状とすることが望ましい。
【0043】
お椀形状の側壁部分40が図16に示した如く湾曲した側壁である場合には、バリア物質45の厚さTに等しいδとすることが可能である。全ての側において少なくともバリア層45の厚さに等しい拡大部分52をもったプラグは、爾後の異方性エッチングステップ期間中にバリア層45の直線的な壁部分を適切に保護する。通常、厚さTは100Å乃至2000Åの範囲内の厚さであるが、拡大直径部分dが可及的に小さなものであることを維持するために本発明の原理に基づいてより薄い層とすることが望ましい。従って、厚さTが300Åであると仮定すると、直径dは通常直径cよりも600Å大きい。600Åの拡大直径はコンタクト孔44全体を取囲み且つプラグの上部を形成する約300Åの拡大部分52を与える。湾曲端42の曲線の形状及び勾配に依存して、拡大直径部分dはバリア物質45の厚さDの2倍よりも幾分大きいか又は幾分小さいものとすることが可能である。理解されるように、薄いバリア層45の場合には、拡大直径部分dは可及的に直径cに近いものに維持され且つ爾後の異方性エッチングに対してバリア45に対する適切な保護を与える。バリア層45の厚さは当業者にとって理解されるように導電層32に対する良好な電気的接続を与えるために種々の設計基準にしたがって選択することが可能である。
【0044】
従って、前述したようにコンタクト開口44の上部において拡大頭部部分52を画定するために等方性ドライエッチを使用した場合には、バリア層45に関するエッチングを防止するために必要とされるコンタクト寸法の増加は減少される。この場合には、最小δはほぼバリア層45との厚さに等しく且つ前のステップ期間中の物質46のオーバーエッチに基づくプラグの引っ込みによって影響を受けることはない。図16に示した湾曲した側壁40をもったプラグ47の僅かなオーバーエッチはプラグの直径を減少させることはない。
【0045】
理解されるように、絶縁層34の上部におけるコンタクト寸法は、コンタクトプラグの全長にわたり真直な側壁部分である場合のものよりも幾分大き目である。然しながら、2δの直径における増加はタングステンプラグの上側に存在するアルミニウム層48に対するエンクロジャ(包囲)基準によって必要とされるものよりも著しく小さい。従って、アルミニウム層48はコンタクトプラグの全ての部分に対するエンクロジャ即ち包囲を確保することの懸念なしにその全長にわたって極めて幅狭であり且つ一様な幅とさせることが可能である。アルミニウム層48はプラグ47を形成したものと異なるマスクでエッチングされるので、コンタクトプラグの完全なるエンクロジャ(包囲)及び被覆が存在することを確保するために1つのマスクと次のマスクとの整合公差に等しい拡大部分eを必要とする。一方、本発明は、コンタクト開口の2つの部分の自己整合を与えている。
【0046】
両方の開口に対して単一のマスキングステップを使用しているので、コンタクト開口の拡大部分は幅狭の開口と自己整合されている。両方のエッチングが単一のマスク開口38を介して行なわれ、且つ公差はコンタクト開口44を形成する場合に実施される等方性及び異方性の種々のエッチングプロセスによって許容される最小とものとすることが可能である。このプラグ47の相互接続層に対する自己整合プロセスは、タングステンプラグ上にアルミニウムコンタクトを設ける従来のエンクロジャ(包囲)基準によって許容されるものよりも一層高密度のコンタクトプラグを相互接続層48内に設けることを可能とする。
【0047】
従って、プラグ46を単に部分的にのみ被覆する相互接続層48を使用することが可能であり、且つオーミック接続のために適切な表面積が接触状態にある限り、回路の良好な電気的動作を与えるためにオーバーラップさせるだけで充分である。
【0048】
理解されるように、側壁部分42は全ての実施例において絶対的に垂直なものである必要はない。別の実施例においては、真直な側壁部分42も僅かに減少した直径に向かって僅かに内側にテーパが付けられている。僅かな内側へのテーパをもった真直な側壁部分42を形成することは、本発明原理に基づいてコンタクト開口44を形成するために許容可能なものである。今日の技術において、真直な側壁部分42を僅かにテーパを付けることを許容するエッチング技術が存在しており、真直な側壁部分42を形成するためにそれらの技術を使用することが可能である。本発明の原理によれば、コンタクト開口44は互いに異なった勾配を有する少なくとも2つの部分を有している。第一部分40は選択した勾配を有しており且つ第二の勾配部分42は第二の著しく急峻な勾配を有している。第一部分40の勾配は所望により僅かに湾曲したものとさせることが可能であり、ほぼ水平方向の勾配で終端する。一方、その部分全体にわたり一様な真直な勾配とすることが可能であるが、部分42よりも急峻なものではない。導電性物質46がコンタクト開口44を充填する場合に、勾配における変化がプラグの拡大した頭部部分52を与え、それはエッチストップとして作用して導電層32及びバリア層45のエッチングを防止する。
【0049】
以上、本発明の具体的実施の態様について詳細に説明したが、本発明は、これら具体例にのみ限定されるべきものではなく、本発明の技術的範囲を逸脱することなしに種々の変形が可能であることは勿論である。
【図面の簡単な説明】
【0050】
【図1】相互接続層によって被覆されておらずバリア金属の侵食の危険性を示したコンタクト開口の概略断面図。
【図2】コンタクト開口の上に形成した相互接続層を示した概略平面図。
【図3】図2の線3−3に沿ってとった従来装置の概略断面図。
【図4】本発明の一実施例に基づいてコンタクト開口を形成する一段階における状態を示した概略断面図。
【図5】本発明の一実施例に基づいてコンタクト開口を形成する一段階における状態を示した概略断面図。
【図6】本発明の一実施例に基づいてコンタクト開口を形成する一段階における状態を示した概略断面図。
【図7】本発明の一実施例に基づいてコンタクト開口を形成する一段階における状態を示した概略断面図。
【図8】本発明の一実施例に基づいてコンタクト開口を形成する一段階における状態を示した概略断面図。
【図9】本発明の一実施例に基づいてコンタクト開口を形成する一段階における状態を示した概略断面図。
【図10】本発明の一実施例に基づいてコンタクト開口を形成する一段階における状態を示した概略断面図。
【図11】本発明の一実施例に基づいてコンタクト開口を形成する一段階における状態を示した概略断面図。
【図12】本発明の一実施例に基づいてコンタクト開口を形成する一段階における状態を示した概略断面図。
【図13】本発明の一実施例に基づいてコンタクト開口を形成する一段階における状態を示した概略断面図。
【図14】本発明の一実施例に基づいてコンタクト開口を形成する一段階における状態を示した概略断面図。
【図15】本発明の一実施例に基づいてコンタクト開口を形成する一段階における状態を示した概略断面図。
【図16】湾曲したお椀形状の側壁部分を有する別の実施例を示した概略断面図。
【図17】お椀形状側壁部分を有するコンタクト開口を形成する場合の重要なパラメータを示した説明図。
【符号の説明】
【0051】
32 導電層
34 絶縁層
38 開口
40 お椀形状部分
42 真直な側壁部分
44 コンタクト開口
45 バリア層
46 コンフォーマル導電性物質
47 導電性プラグ
48 相互接続層
52 拡大頭部部分
【技術分野】
【0001】
本発明は、大略、半導体装置技術に関するものであって、更に詳細には、半導体装置のレベル間の電気的接続を形成する構成体及び方法に関するものである。
【背景技術】
【0002】
集積回路の製造において、高度に導電性であり且つ集積回路の異なる要素を互いに接続させるために付着形成し且つエッチングすることが比較的容易であるアルミニウムの相互接続層を使用することが一般的である。この層は、通常、絶縁層上に設けられており、この絶縁層は導電層の上側に位置されている。絶縁層は、アルミニウムを付着形成する前に開口が設けられ、金属相互接続を確立する導電層表面を露出させる。これらの導電性表面は単結晶シリコン表面(トランジスタのソース、ドレイン、コレクタ、ベース及びエミッタ)、多結晶シリコン要素(電界効果トランジスタのゲート)又は別の相互接続層の金属表面とすることが可能である。コンタクト開口は、最初は、アルミニウムやタングステン等の金属層で充填即ち「プラグ」させて下側に存在する導電層と上側に存在する相互接続アルミウム層との間に確実なる電気的接続部を形成する。
【0003】
然しながら、後の処理ステップでアルミニウムがシリコン内に拡散したりシリコン内にスパイクを発生させる場合があるので、シリコンに対してのアルミニウムコンタクトを形成する場合には問題が発生する場合がある。アルミニウム相互接続金属とシリコン表面との間でのスパイクの発生及び合金化を防止するために、開口をアルミニウムで充填させる前にコンタクト開口の露出されたシリコン表面上に薄い「バリア」又は核形成層を付着形成する。最も有用であり且つ実際的なバリア金属はチタン、又はチタンの上に窒化チタンを設けた(TiN/Ti)二重膜であって、それはシリコン表面上に良好に付着形成することが可能であり且つシリコン表面上のタングステンの金属プラグに対し接着剤として作用する。然しながら、TiN/Ti技術は1つの主要な欠点を有している。何故ならば、開口の側壁に対する付着形成が良好ではないからである。アルミニウムの付着形成温度が高いためにスパイクの発生のより大きな傾向に対する耐久性を与え且つコンタクト開口内へのアルミニウム原子の表面拡散を容易とさせるために「ホットアルミニウムプラグ」処理において底部及び側壁の被覆は特に重要である。このようなアルミニウムプラグに対しコンタクト開口の底部及び側壁上へのバリア膜の適切なる付着形成を確保するために、米国特許第4,592,802号に示されるように、以前においてはコンタクト開口をステップダウンすることが必要であった。然しながら、このようなコンタクト開口のステップはシリコン構成体の貴重なレイアウト空間を使用することとなる。
【0004】
この問題は、米国特許第4,592,802号に記載されているように当該技術において公知のプロセスであるCVDタングステンエッチバックプラグを使用することによって部分的に解決される。このプロセスにおいては、コンタクト開口を絶縁層より上側のレベルにタングステンで充填させて開口が完全に充填されることを確保する。次いで、その付着形成したタングステンを絶縁層が露出されるまでマスクなしでエッチバックする。タングステンのCVDはコンフォーマルであるから、即ち垂直表面上の付着速度が水平表面上の付着速度と同一であるので、この方法は開口内に完全なプラグを発生させる。この方法を使用することによって、アルミニウムプラグとシリコンとの間のスパイクの発生問題を防止するためにもはやバリア金属層は必要ではない。
【0005】
然しながら、タングステンプラグを使用してスパイクの発生防止の成功が達成されるにも拘らず、コンタクト開口内にバリア金属層を設けることが望ましい。コンタクト開口が設けられた絶縁層上にタングステンを一様に付着形成させるためには、全表面上での一様な付着形成を確保するために、通常はバリア金属物質か又はその他の接着物質からなる核形成層を設けることが望ましい。更に、バリア金属層は、「タングステンエンクローチメント」又は「ウォームフォーリング(虫の孔開け)」として公知な現象を防止することが望ましい。タングステン及びシリコンは500℃以下の典型的なメタリゼーション温度において容易に反応することはない。然しながら、タングステンのCVDはWF6を使用して行なわれ、WF6における弗素は触媒として作用するタングステンの存在下においてシリコンと反応する。このタングステンエンクローチ問題は当該技術において公知であり且つ文献において広く報告されている。例えばTiN等のバリア金属層は弗素がシリコン表面と接触することを防止することによってこの問題を解決する。
【0006】
タングステンエンクローチ問題を防止するためにはコンタクト開口の底部においてのみバリア金属を設けることが必要であるに過ぎないが、コンタクト開口の側壁上にもバリア金属を付着形成させることが必要な場合があり、又少なくとも望ましい場合がある。何故ならば、タングステンはSiO2等の絶縁層上に容易に付着形成しないからである。コンタクト開口側壁が絶縁層の一部であるので、側壁上の連続的なバリア金属層は、コンタクト開口内に完全なプラグを形成するために必要とされるタングステンのコンフォーマル付着を確保することに貢献する。
【0007】
従って、接続用のプラグとしてどの金属(アルミニウム又はタングステン)を使用するかに拘らず、側壁上に連続的なバリア金属層を設けることの必要性、特に現在のところ約3.5:1から高度の集積回路の場合には高々5:1程度の大きなアスペクト比のコンタクト開口においての側壁上にそのようなバリア金属層を設けることの必要性がいまだに存在している。従って、業界ではコンタクト開口内にバリア金属をコンフォーマル付着させるための多大な努力がなされている。そのために、集積回路製造業界においては、最近、コンタクト開口の良好な側壁被覆を与えるTiNプロセスのCVDを開発しており、殆どの製造業者はTiNのCVDへ移行している。
【0008】
然しながら、全ての表面に対し良好なる付着乃至は接着を与え且つコンタクト開口の底部においてのエンクローチメント即ち侵入を防止するコンタクト開口における良好な一貫性のあるバリア膜は新たな困難性に遭遇している。ある場合においては、マスク不整合及びその他の処理変動のために、コンタクト開口内の金属タングステンプラグ上の金属相互接続層のパターンがその開口の全ての部分を完全に被覆しない場合がある。そのような場合には、金属相互接続層をエッチングする間に、エッチング用の化学物質に露呈されたバリア金属もエッチングされ、その結果、ボイドを形成したり又はコンタクト開口の側壁に沿ってのバリア金属をエッチングしてしまう場合がある。
【0009】
アルミニウム又はチタンと相対的にタングステンを選択的にエッチングすることは容易である。例えば、タングステンはチタン、窒化チタン、及びアルミニウムと比較し、弗素イオンで選択的にエッチングされる。更に、チタン、窒化チタン、アルミニウムは、タングステンと比較して塩素イオンで選択的にエッチングされる。このエッチング選択性のために、コンタクト開口内のタングステンプラグは、エッチンストップとしてバリア金属である窒化チタンを使用することにより非常に一様に且つ完全にエッチバックさせることが可能である。次いで、アルミニウム相互接続層を形成する期間中に、例えば、タングステンプラグをアルミニウムに対するエッチストップとして使用する。このアルミニウムエッチングプロセスはコンタクト開口近くの窒化チタン及び残留アルミニウムを除去することの必要性のために比較的長いものである。
【0010】
然しながら、アルミニウムをエッチングするのに好適な塩素エッチングはチタン又は窒化チタン等のバリア金属もエッチングする。その結果、側壁とタングステンプラグとの間のバリア金属も、アルミニウムもエッチングする場合にエッチングされる。アルミニウム金属に対するエッチング期間及びオーバーエッチ期間は比較的長いので、側壁上のバリア金属はコンタクト開口の底部に向かってさえも部分的に侵食される場合がある(図1参照)。このことは、タングステンプラグの下側に位置されているトランジスタのソース又はドレイン等の下側に存在する導電性領域を破壊する場合がある。
【0011】
この問題を防止する1つの方法は、アルミニウムの相互接続層をプラグの上において充分に大きくしそれがタングステンプラグを完全に被覆し且つ包囲させることである。最小のエンクロジャ(包囲)は、マスクの不整合及びその他の処理変動を補償するために相互接続層に対して付加されねばならないエキストラな表面積である。プラグ上で幅広とされる部分は、典型的に、小型の幾何学的形状の装置に対する相互接続層の幅の約2倍である場合がある。このように拡大された区域は相互接続層の上において中心位置決めされるべく設計されるが、それが片側に偏る場合があり、従ってマスク不整合及びその他の処理変動を補償するために充分に大きなものとされねばならない。例えば、相互接続層が1ミクロンの幅を有する場合に、コンタクト開口の上側に存在する領域の幅はタングステンプラグ及びチタン側壁の完全なる被覆及び包囲を確保するために2ミクロンとする場合がある(図2及び3参照)。コンタクトの上側において幅広の相互接続層又は拡大した領域を設けることは不利益であり、特に、回路要素及び相互接続層が以前よりも密集されている今日の集積回路装置においては特にそうである。例えば、今日の0.35ミクロン技術装置においては、相互接続層は0.4乃至0.5ミクロン幅に過ぎず、且つ3層乃至5層に積層されている場合がある。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0012】
従って、相互接続層を形成する期間中に侵食されることのないコンタクト開口を提供することが望ましい。更に、開口内の金属プラグの付着をコンフォーマルなものであるように側壁上に付着形成されるバリア金属の殆どを維持するような態様でこのことを行なうことが望ましい。
【課題を解決するための手段】
【0013】
本発明原理によれば、絶縁層内のコンタクト開口はお椀形状をした側壁部分と真直な側壁部分とを有している。チタン又は窒化チタン等のバリア金属からなる薄い層を、絶縁層の下側の導電層と接触させて開口内に付着形成させる。バリア金属からなる薄い層は、お椀形状をした側壁部分と真直な側壁部分の両方において側壁を被覆する。更に、このバリア金属はコンタクト開口の底部において導体の上表面を被覆する。次いで、コンフォーマル導電性物質をバリア金属の上側に存在させ且つコンタクト開口をほぼ頂部まで充填させてコンタクト開口内に形成し、従ってコンフォーマル導電性物質の頂部は絶縁層の上表面とほぼ同一面状となる。コンタクト開口は底部部分におけるよりも上部部分においてその直径がより大きくなっている。従って、コンフォーマル導電性物質はコンタクト開口の上部においてより大きな直径を有しており且つコンタクト開口の真直な側壁部分に設けられた薄いバリア層を垂直方向に整合して被覆すべく延在している。
【0014】
コンフォーマル導電性物質はバリア金属をエッチングするエッチングプロセスに対するエッチストップとして作用する。バリア層及びコンフォーマル導電性物質は、各々が異なる物質によってエッチングされ且つ選択したエッチングプロセスにおいて一方が他方のエッチストップであるように選択されている。例えば、チタン物質がバリア層として使用されている場合には、コンフォーマル導電性物質としてタングステンが大切である。何故ならば、タングステンはタングステンによって被覆されているチタンからなるバリア金属を選択的にエッチングすることを可能とするエッチストップとして作用することが可能だからである。異なるエッチング化学物質によってエッチングすることの可能なその他の物質をバリア層及びコンフォーマル導電性物質に対して選択することが可能である。
【0015】
第二導電層をコンフォーマル導電性物質の上に設けて、第二導電性物質から絶縁層下側の導電層に対しての電気的相互接続を与える。コンフォーマル導電性物質は第二導電性物質をエッチングするプロセスに対するエッチストップである。通常、第二導電性物質は集積回路上の種々の回路要素の間にオーミック接触を与える導電性タングステンプラグを被覆するアルミニウム相互接続層である。タングステンはアルミニウムに対するエッチストップである。
【0016】
本発明方法によれば、集積回路の一部として導電層を形成する。導電層の上側に絶縁層も形成する。導電層の上側にマスクを形成し且つマスク内に開口を形成する。マスクを所定位置に維持したまま等方性エッチングを行なって絶縁層を等方性エッチングして開口を形成する。このエッチングは等方性エッチングであるから絶縁層内のマスクした開口よりもより大きな拡大された領域を形成する。短い期間の間等方性エッチングを行なった後に、そのエッチングを終了させる。次いで、同一のマスク開口を使用して異方性エッチングを行なう。この異方性エッチングは開口とほぼ同一の寸法でありコンタクト開口の真直な側壁部分を形成する。この異方性エッチングは、マスク開口内から絶縁性物質を完全に除去し且つ下側の導電層を露出させるまで継続して行なう。
【0017】
お椀形状の側壁部分及び真直な側壁部分の両方のコンタクト開口の側壁の上側にバリア金属の薄い層を形成する。このバリア金属層は導電性物質の上側にも設けられる。次いで、コンタクト開口を充填するのに充分な厚さにバリア物質の薄い層の上側にコンフォーマル導電性物質を付着形成させる。次いで、絶縁層の上側及びコンフォーマル導電性物質の上側に第二導電性物質を付着形成させる。この第二導電性物質を異方性エッチングして所望の相互接続パターンを形成する。この第二導電性物質の異方性エッチング期間中に、コンフォーマル導電性物質はエッチストップとして作用しその垂直下側に位置されたバリア金属がエッチングされることを防止する。
【0018】
本発明は、それが完全にコンタクト開口の全ての部分の上側に存在することを確保することの必要性なしに、第二導電性物質をエッチングして相互接続層を形成することが可能であるという利点を提供している。コンフォーマル導電性物質は第二導電性物質及び薄いバリア金属の両方に対するエッチストップとして選択される。エッチングされた相互接続層はコンタクト開口上で充分に薄いものとさせることが可能であり、それはコンタクト開口を完全に包囲することの必要性なしに良好なる電気的接触を与える。相互接続線を形成する密度を増加させることが可能である。
【発明を実施するための最良の形態】
【0019】
図1は本発明者によって認識された問題を示している。相互接続層6をパターン形成するために使用するホトレジスト26が下側に存在する接続区域と不整合状態となる場合がある。アルミニウム等の相互接続層6をエッチングする期間中に、例えばタングステン等の付着形成した金属プラグ4をエッチストップとして使用する。ホトレジスト26が金属プラグ4に対して不整合状態にあるので、露出されたバリア金属2がアルミニウム6と共にエッチングされる。バリア金属層2は図示したようにコンタクト開口の側壁に沿って侵食される。その結果、相互接続層6とその下側に存在する導電層領域10との間に得られる電気的コンタクト(接触)はそれほど堅実なものではなくなる。
【0020】
コンタクト開口近くの残留アルミニウム及びバリア金属を除去するための必要性のためにアルミニウムエッチングプロセス期間中にオーバーエッチ即ち過剰なエッチングを行なうことが一般的である。従って、最悪の場合において、バリア金属2の侵食は、側壁にまで到達し且つ導電層10の一部にまで到達し関連する電気回路を破壊する場合がある。今日の集積回路チップにおいては100万個を超える数の電気回路が存在しているので、当業者にとって明らかな如く、単に1つの回路が欠陥性であっても集積回路チップ全体を使用不能のものにさせる場合がある。そのエッチングが層10に対してチタンを除去するものではない場合であっても、側壁から充分にエッチングが行なわれてプラグ4を孔の中に移動させ電気的な問題を発生させる場合がある。
【0021】
図2は上述したエンクロジャ(包囲)基準を使用することによって側部侵食問題を防止するために、コンタクト開口30の上に形成した従来の相互接続層6を示した概略平面図である。相互接続層6の幅広とさせた部分はコンタクト開口30に対して中心位置決めされている。第二相互接続層12が第一相互接続層6に沿って走行している。相互接続層の幅はwであるに過ぎないが、コンタクト開口30の両側に対して最大の不整合の量であるeを補償するために層6の両側にエキストラな幅eを付加せねばならない。このことは相互接続層6,12の間のピッチp(相互接続層iの幅+間隔s)をコンタクト開口のレベルへ増加させ、貴重なレイアウト空間を浪費させることとなる。
【0022】
図3は図2の線3−3に沿ってとった従来の相互接続層6の概略断面図を示している。理解される如く、エンクロジャ(包囲)条件は、絶縁層8の上に形成可能な相互接続層6,12の密度を減少させる。何故ならば、各層はコンタクト開口の上側において幅広とされた区域を具備する部分を有しているからである。
【0023】
図4は導電層32を示している。導電層32は集積回路における任意の導電層であって、例えば、基板自身、基板内において高度にドープした領域、基板の上側に存在するポリシリコン層、又は基板の上側に存在する金属層等である。
【0024】
導電層32の上に絶縁層34を形成する。絶縁層34及び導電層32は縮尺通りには示しておらず、各層は実際の装置においては互いに幾分厚目又は薄目にすることが可能である。絶縁層34は、導電層32とその上に形成されるべき上側に存在する導電性相互接続層との間に絶縁を与えるタイプのものである。例えば二酸化シリコン、窒化シリコン等の任意の適宜の絶縁層を使用することが可能である。
【0025】
絶縁層34の上側にホトレジスト36を形成する。例えばホトレジスト36等の種々の層の寸法は縮尺通りには示していない。図6に示した如く、当該技術において公知なホトリソグラフィ技術を使用してホトレジスト36に開口38を形成する。
【0026】
図7に示した如く、ホトレジスト36を所定箇所に位置させたまま、開口38を介して等方性エッチングを実施する。この等方性エッチングは、開口38を介して全ての方向においてほぼ一様にエッチングを行ない、ホトレジスト36の下側にお椀形状の側壁部分40を形成する。多くの等方性エッチングが当該技術分野において公知である。ドライ等方性エッチングは、図7に示した如く、大略、湾曲した領域を具備するお椀形状の端部40を発生させる。一方、ウエット等方性エッチングは、通常、直線的な領域をもったお椀形状の端部40を発生させる(図10参照)。
【0027】
等方性エッチングは、等方性エッチング用のマスクである開口38よりもより大きな開口を絶縁層34に形成する所望の効果を有している。拡大されたエッチ開口は、本明細書で説明するようにコンタクト開口上に拡大した頭部を形成するのに有利である。本明細書において「お椀形状」という用語は勾配を有する表面という広い意味において使用されている。勾配は開口の直径を次第に大きな直径からより小さな直径へ変化させる。お椀形状は一様な直線的勾配、湾曲した勾配、可変の勾配又はその他の形状であって、お椀形状領域の上部部分からお椀形状領域の底部部分へ開口の直径が減少する任意の形状を有することが可能である。
【0028】
図8に示した如く、図7の等方性エッチングを完了した後に、絶縁層34を同一のマスク開口38を介して異方性エッチングに露呈させる。絶縁層34を異方性エッチングを行なうことによって、開口38とほぼ同一の直径を有する真直な側壁部分42が形成される。絶縁層34は、導電層32が開口に対して露呈されるまで異方性エッチングが行なわれる。
【0029】
図9はお椀形状の側壁部分40と真直な側壁部分42とを具備する絶縁層34内に形成したコンタクト開口44を示している。コンタクト開口44は開口の底部におけるよりも開口の上部においてより大きな断面積を有している。この拡大された断面積はコンタクト開口の上部における部分40において次第に減少される。真直な壁部分42は導電層42に到達するまで部分40の終りからほぼ一様な断面積で延在している。コンタクト開口44の断面形状は集積回路の設計基準に基づく任意の所望の形状とすることが可能である。通常、コンタクト開口44は断面が円形状(上から見た場合)であるが、それは矩形、正方形、2つの側部において正方形で、他の側部において傾斜している形状、又は集積回路のレイアウトによって必要とされることに従い当業者によって理解されるようなその他の任意の許容可能な開口形状とすることが可能である。
【0030】
図10及び11は可変勾配ではなく一様勾配であるお椀形状の側壁40を形成する場合を示している。同一の絶縁層34及びマスク開口38が貫通したホトレジスト36が使用されている。ドライ等方性エッチングではなくウエット等方性エッチングが開口38を介して実施され、図7乃至9及び16の勾配をもったお椀形状部分ではなく、ほぼ直線的なお椀形状部分40が形成される。図11は導電層32を露出させる真直な側壁部分42を形成するために同一のマスク開口38を介して異方性エッチングを行なった場合を示している。
【0031】
図12に示した如く、ホトレジスト36を除去し且つバリア物質の薄い層46を絶縁層34の上に形成する。バリア物質45は、好適には、チタン、窒化チタン、又は窒化物の上にチタンを設けた二重膜である。一方、所望のバリア物質を与えるその他の合金又は化合物を使用することも可能である。多くの実施例においては、このバリア物質はチタン又はコンタクト開口の側壁上に形成することの可能なその他の許容可能な金属又は半金属を含有するバリア金属である。
【0032】
バリア物質層45は任意の適宜のプロセスによって形成する。その形成方法は、バリア金属45のスパッタリングによる付着とするか又はバリア金属CVD付着の比較的新しいプロセスを使用することも可能である。通常、CVD方法はバリア金属の選択を今日の処理技術では窒化チタンへ制限するものであるが、将来の処理技術ではその他の種々のタイプの物質からなるバリア層45を使用することを可能とするものと考えられる。
【0033】
バリア層45は、通常、設計条件に依存して、100Åから高々2000Åの範囲内の厚さを有している。好適実施例においては、層45は500乃至600Åの厚さである。拡大直径部分を以下に詳細に説明するように可及的に小さなものに維持することが可能であるようにするために、本発明原理に基づいてより薄いバリア層45とすることが好適である。バリア層45は、好適には、お椀形状部分40、真直な壁部分42、導電層32に対して良好なカバレッジ即ち被覆を与える技術を使用して形成する。
【0034】
図13に示した如く、次いで、絶縁層34上にコンフォーマル導電物質46を付着形成し且つ一様なエッチングを行なう。コンフォーマル導電物質46は、好適には、当該技術分野において公知な技術を使用するCVD付着によって付着させるタングステン層である。次いで、付着形成したタングステン層を、絶縁層34の上表面とほぼ同一面状の上表面をもったコンタクト開口44を充填する部分46を残存させるまで、マスクなしでエッチバックを行なう。好適実施例によれば、コンフォーマル導電層46はバリア層46に関して選択的にエッチングすることが可能である。従って、バリア層45は導電物質45のエッチングに対してエッチストップとして作用し、マスクなしでエッチングを行なうことを可能とする。コンフォーマル導電物質46が絶縁層34の上表面から完全に除去すると、バリア層45はエッチストップとして作用する。バリア層45が露出された後に、このエッチングを選択した期間の間継続して行なうことが可能である。このプロセスは、導電層34と電気的に接触しており且つ絶縁層34の上表面とほぼ同一面状である拡大した頭部部分52をもった導電性のプラグ47を形成する。拡大したプラグ直径52は、以下に説明するように、後のエッチングステップ期間中において特に有効である。
【0035】
図14に示した如く、次いで、マスクなしでバリア物質45を異方性エッチングする。第二導電性物質を絶縁層34の上に一様に付着形成させる。次いで、第二導電層48をホトレジストでマスクし且つエッチングしてその上に所望の相互接続パターンを形成する。好適には、薄いバリア層45を、コンフォーマル導電性物質46に関して選択的に異方性エッチングさせることが可能である。従って、ブランケット即ち一様な異方性エッチングを行なってバリア層45を除去し、且つコンフォーマル導電層46はエッチストップとして作用してコンフォーマル導電性物質46によって被覆されている物質45がエッチングされることを防止する。
【0036】
バリア層45の異方性エッチング期間中に、プラグ47の拡大部分52はマスクとして作用しコンフォーマル導電性物質46の垂直下方向に位置されているバリア層45がエッチングされることを防止する。従って、コンタクト開口44の上部におけるバリア物質45の小さな部分がエッチング可能であり、これは非常に小さな量にのみ制限される。お椀形状の側壁部分40においてプラグの直径は次第に減少するので、拡大した直径部分52はバリア層45がエッチングされることから保護している。従って、コンタクト開口44内のバリア層45の大部分は不変のまま維持され爾後のエッチング期間中に除去されることはない。
【0037】
相互接続層48のブランケット即ち一様な付着に続いて、ホトレジストを付着形成し、パターン形成を行ない、層48を異方性エッチングする。層48の異方性エッチングは、層48の全ての縁部及び不所望な部分が完全に除去されるまで継続して行なわれる。このことは、通常、選択した期間にわたってのオーバーエッチを必要とする。コンフォーマル導電性物質46は、相互接続層48の異方性エッチングに対するエッチストップである。従って、オーバーエッチ期間中に、通常タングステンであるコンフォーマル導電層46は通常アルミニウムである第二導電性物質をエッチングする同一の化学物質によってエッチングされることはない。アルミニウム相互接続層は、任意の許容可能なアルミニウム物質、合金、又はその混合物から構成することが可能であり、多くのものが相互接続層として使用するのに適している。これらはアルミニウム/銅又はアルミニウム/銅/シリコン又はその他の適宜の混合物とすることが可能である。
【0038】
通常、相互接続層48に対する好適なエッチングはバリア層45に対する選択的エッチングではない。従って、層48をエッチングするのと同一のエッチング物質がバリア層45をエッチングする。図1乃至4を参照して前述したように、このことは、従来技術においては、通常アルミニウム又はアルミニウム合金である相互接続層48のオーバーエッチがバリア層45の重要な部分をエッチングし且つ集積回路において欠陥を発生させるという問題を発生させる。コンフォーマル導電性物質46からなる導電性プラグの拡大部分52は拡大した頭部部分52下側のバリア層45を保護する。従って、アルミニウムをオーバーエッチしたとしても、コンタクト開口44内のバリア層45の一体性及び信頼性はコンタクトプラグ47の拡大頭部部分52によって保護される。
【0039】
図15は別の実施例を示しており、その場合には、バリア層45は、層48のブランケット(一様)付着及び第二導電層48のその後のエッチングの前にエッチングされることはない。この別の実施例においては、導電層48がバリア層45の上に一様に付着形成される。次いで、ホトレジストを形成し、露光し、現像し、且つ第二導電層48をエッチングするためのマスクとして使用する。第二導電層48はホトレジストによって被覆されていない全ての部分を除去するために異方性エッチングが行なわれる。アルミニウムの塩素エッチングを使用する現在好適な実施例における層48の異方性エッチングは、チタン又は窒化チタンから構成されるバリア物質45もエッチングする。従って、アルミニウム45をオーバーエッチするとチタン層をもエッチングしそれを基板から除去する。この異方性エッチング期間中に、拡大した直径部分52を有するタングステン物質46はバリア金属46がエッチングされることを保護する。勿論、ホトレジストによって保護されている導電層48によって被覆されているバリア層45の部分はエッチングされない。従って、残存するバリア層45が層48の下側に残存され、導電層32から他の集積回路要素への電気的相互接続において形成されたアルミニウムチタンタングステンのサンドイッチ層を提供する。
【0040】
図16及び17はお椀形状側壁部分40に対する種々の形状の利点及び性質を示している。これら2つの図面に示されるように、コンタクト開口44は真直な壁部分44において第一断面直径cを有しており且つ上部部分において第二のより大きな断面直径dを有している。尚、本明細書において「直径」という用語は、厳密には、開口44は円形状ではなく楕円形状を有する場合であっても、開口の横方向寸法を意味するものとして広い意味において使用されている。ホトマスクにおいては、開口とは、矩形、正方形、5つ又は6つの側部を有する図又はその他の形状とすることが可能であるが、これらは、通常、絶縁層内に形成された場合に大略円形状又は楕円形状のコンタクト開口となる。相互接続層32とのコンタクトの断面直径cは、可及的に幅狭であり且つ集積回路に対して選択された設計基準にしたがって良好な電気的接続を与えるものに選択されている。拡大された頭部は下側の部分と比較しδだけ増加された部分を有している。従って、コンタクト孔44は全ての側において寸法δだけ拡大されており、従って全体的な直径dは直径c+2δに等しい。この差δはプラグの拡大部分52が異方性エッチング期間中に真直な壁部分42内のバリア物質45を適切に保護することを確保するのに充分なように選択される。
【0041】
図17は真直なお椀形状部分40を仮定した直径dを選択した場合を示している。コンタクト32の底部に対してバリア層45のエッチングを防止するために必要とされるプラグ47の直径の増加分はδ=T/sinθの式によって与えられ、尚θはお椀形状部分40の直線的勾配の角度である。例えば、0.35ミクロンのコンタクト開口c、600Åのバリア層45、角度θが45°である場合には、頂部におけるコンタクト直径dは好適には0.52ミクロンである。勿論、厚さがより大きいか又はより小さいか、又は角度θが異なる場合には、この寸法は幾分異なるものとなる。例えば、角度θが例えば60°などのより高いものである場合には最小δに対する条件は幾分小さいものとなる。勿論、爾後のステップ期間中にコンタクト開口44内においてバリア金属45が過剰にエッチングされることがないことを確保するためにδは最小の許容寸法よりも幾分大き目とすることが可能である。
【0042】
コンフォーマル導電性物質46をオーバーエッチすると、拡大頭部部分52の直径dは減少する。何故ならば、それは開口40のお椀形状部分の下に向かって次第に引っ込んでいるからである。δを選択する場合に、プラグ自身のエッチバックによってプラグが凹設することを可能とすることが望ましい。その場合に、直線的なお椀形状が使用される場合には、物質46の頭部52の拡大直径がわずかに減少する。勾配40又は比較的シャープな曲がりをもった湾曲お椀形状部分40はオーバーエッチによるプラグの引っ込みによって影響を受けることは少なく、従って真直な側壁部分42を形成するために使用されるコンタクト開口38を介してマスク38を所定位置に位置させたエッチング期間中にこのようなお椀形状をした側壁部分を形成することの容易性に依存して、これらの特徴をもったお椀形状とすることが望ましい。
【0043】
お椀形状の側壁部分40が図16に示した如く湾曲した側壁である場合には、バリア物質45の厚さTに等しいδとすることが可能である。全ての側において少なくともバリア層45の厚さに等しい拡大部分52をもったプラグは、爾後の異方性エッチングステップ期間中にバリア層45の直線的な壁部分を適切に保護する。通常、厚さTは100Å乃至2000Åの範囲内の厚さであるが、拡大直径部分dが可及的に小さなものであることを維持するために本発明の原理に基づいてより薄い層とすることが望ましい。従って、厚さTが300Åであると仮定すると、直径dは通常直径cよりも600Å大きい。600Åの拡大直径はコンタクト孔44全体を取囲み且つプラグの上部を形成する約300Åの拡大部分52を与える。湾曲端42の曲線の形状及び勾配に依存して、拡大直径部分dはバリア物質45の厚さDの2倍よりも幾分大きいか又は幾分小さいものとすることが可能である。理解されるように、薄いバリア層45の場合には、拡大直径部分dは可及的に直径cに近いものに維持され且つ爾後の異方性エッチングに対してバリア45に対する適切な保護を与える。バリア層45の厚さは当業者にとって理解されるように導電層32に対する良好な電気的接続を与えるために種々の設計基準にしたがって選択することが可能である。
【0044】
従って、前述したようにコンタクト開口44の上部において拡大頭部部分52を画定するために等方性ドライエッチを使用した場合には、バリア層45に関するエッチングを防止するために必要とされるコンタクト寸法の増加は減少される。この場合には、最小δはほぼバリア層45との厚さに等しく且つ前のステップ期間中の物質46のオーバーエッチに基づくプラグの引っ込みによって影響を受けることはない。図16に示した湾曲した側壁40をもったプラグ47の僅かなオーバーエッチはプラグの直径を減少させることはない。
【0045】
理解されるように、絶縁層34の上部におけるコンタクト寸法は、コンタクトプラグの全長にわたり真直な側壁部分である場合のものよりも幾分大き目である。然しながら、2δの直径における増加はタングステンプラグの上側に存在するアルミニウム層48に対するエンクロジャ(包囲)基準によって必要とされるものよりも著しく小さい。従って、アルミニウム層48はコンタクトプラグの全ての部分に対するエンクロジャ即ち包囲を確保することの懸念なしにその全長にわたって極めて幅狭であり且つ一様な幅とさせることが可能である。アルミニウム層48はプラグ47を形成したものと異なるマスクでエッチングされるので、コンタクトプラグの完全なるエンクロジャ(包囲)及び被覆が存在することを確保するために1つのマスクと次のマスクとの整合公差に等しい拡大部分eを必要とする。一方、本発明は、コンタクト開口の2つの部分の自己整合を与えている。
【0046】
両方の開口に対して単一のマスキングステップを使用しているので、コンタクト開口の拡大部分は幅狭の開口と自己整合されている。両方のエッチングが単一のマスク開口38を介して行なわれ、且つ公差はコンタクト開口44を形成する場合に実施される等方性及び異方性の種々のエッチングプロセスによって許容される最小とものとすることが可能である。このプラグ47の相互接続層に対する自己整合プロセスは、タングステンプラグ上にアルミニウムコンタクトを設ける従来のエンクロジャ(包囲)基準によって許容されるものよりも一層高密度のコンタクトプラグを相互接続層48内に設けることを可能とする。
【0047】
従って、プラグ46を単に部分的にのみ被覆する相互接続層48を使用することが可能であり、且つオーミック接続のために適切な表面積が接触状態にある限り、回路の良好な電気的動作を与えるためにオーバーラップさせるだけで充分である。
【0048】
理解されるように、側壁部分42は全ての実施例において絶対的に垂直なものである必要はない。別の実施例においては、真直な側壁部分42も僅かに減少した直径に向かって僅かに内側にテーパが付けられている。僅かな内側へのテーパをもった真直な側壁部分42を形成することは、本発明原理に基づいてコンタクト開口44を形成するために許容可能なものである。今日の技術において、真直な側壁部分42を僅かにテーパを付けることを許容するエッチング技術が存在しており、真直な側壁部分42を形成するためにそれらの技術を使用することが可能である。本発明の原理によれば、コンタクト開口44は互いに異なった勾配を有する少なくとも2つの部分を有している。第一部分40は選択した勾配を有しており且つ第二の勾配部分42は第二の著しく急峻な勾配を有している。第一部分40の勾配は所望により僅かに湾曲したものとさせることが可能であり、ほぼ水平方向の勾配で終端する。一方、その部分全体にわたり一様な真直な勾配とすることが可能であるが、部分42よりも急峻なものではない。導電性物質46がコンタクト開口44を充填する場合に、勾配における変化がプラグの拡大した頭部部分52を与え、それはエッチストップとして作用して導電層32及びバリア層45のエッチングを防止する。
【0049】
以上、本発明の具体的実施の態様について詳細に説明したが、本発明は、これら具体例にのみ限定されるべきものではなく、本発明の技術的範囲を逸脱することなしに種々の変形が可能であることは勿論である。
【図面の簡単な説明】
【0050】
【図1】相互接続層によって被覆されておらずバリア金属の侵食の危険性を示したコンタクト開口の概略断面図。
【図2】コンタクト開口の上に形成した相互接続層を示した概略平面図。
【図3】図2の線3−3に沿ってとった従来装置の概略断面図。
【図4】本発明の一実施例に基づいてコンタクト開口を形成する一段階における状態を示した概略断面図。
【図5】本発明の一実施例に基づいてコンタクト開口を形成する一段階における状態を示した概略断面図。
【図6】本発明の一実施例に基づいてコンタクト開口を形成する一段階における状態を示した概略断面図。
【図7】本発明の一実施例に基づいてコンタクト開口を形成する一段階における状態を示した概略断面図。
【図8】本発明の一実施例に基づいてコンタクト開口を形成する一段階における状態を示した概略断面図。
【図9】本発明の一実施例に基づいてコンタクト開口を形成する一段階における状態を示した概略断面図。
【図10】本発明の一実施例に基づいてコンタクト開口を形成する一段階における状態を示した概略断面図。
【図11】本発明の一実施例に基づいてコンタクト開口を形成する一段階における状態を示した概略断面図。
【図12】本発明の一実施例に基づいてコンタクト開口を形成する一段階における状態を示した概略断面図。
【図13】本発明の一実施例に基づいてコンタクト開口を形成する一段階における状態を示した概略断面図。
【図14】本発明の一実施例に基づいてコンタクト開口を形成する一段階における状態を示した概略断面図。
【図15】本発明の一実施例に基づいてコンタクト開口を形成する一段階における状態を示した概略断面図。
【図16】湾曲したお椀形状の側壁部分を有する別の実施例を示した概略断面図。
【図17】お椀形状側壁部分を有するコンタクト開口を形成する場合の重要なパラメータを示した説明図。
【符号の説明】
【0051】
32 導電層
34 絶縁層
38 開口
40 お椀形状部分
42 真直な側壁部分
44 コンタクト開口
45 バリア層
46 コンフォーマル導電性物質
47 導電性プラグ
48 相互接続層
52 拡大頭部部分
【特許請求の範囲】
【請求項1】
集積回路装置における電気的接続構成体において、
第1導電層、
該第1導電層の上側に存在しており上部表面を持っている絶縁層、
該絶縁層を貫通しており該第1導電層の一領域を露出させている開口であって、該第1導電層から上方へ延在しているほぼ真っ直ぐな下部側壁部分と該下部側壁部分から該絶縁層の該上部表面へ上方へ且つ外側へ延在しているお椀型上部側壁部分とをもっており、該下側側壁部分と該上側側壁部分とが互いに自己整合しており従って互いに対称的であることが確保されている開口、
該第1導電層、該下部側壁部分、及び該上部側壁部分の露出領域の少なくとも一部を被覆している薄いバリア金属層、
該バリア金属層の上側に存在しており且つ該開口内に位置されている第2導電層であって、該絶縁層の上部表面とほぼ同一面状の上部表面を持っており且つ該薄いバリア金属層に関して選択的にエッチング可能な物質からなる第2導電層、
該第2導電層の少なくとも一部の上側に存在しており該第2導電層に関して選択的にエッチング可能な物質からなる第3導電層、
を有していることを特徴とする電気的接続構成体。
【請求項2】
請求項1において、該上部側壁部分は、該下部側壁部分から該絶縁層の該上部表面へ外側へ且つ上方へ湾曲していることを特徴とする電気的接続構成体。
【請求項3】
請求項1において、該上部側壁部分がほぼ真っ直ぐであることを特徴とする電気的接続構成体。
【請求項4】
請求項1において、更に、
該第2導電層と該第3導電層との間に両者間のより良い界面化学的特性のために配置させた薄いキャップ層、
を有していることを特徴とする電気的接続構成体。
【請求項5】
請求項1において、該バリア金属層が、該第3導電層の物質が選択したエッチャントによってエッチング可能なレートと実質的に同様なレートで該選択したエッチャントによってエッチング可能な物質からなり、且つ該第2導電層の物質は、該バリア金属層又は該第3導電層のいずれかが該選択したエッチャントによってエッチング可能なレートと実質的に同様なレートで該選択したエッチャントによってエッチング可能なものではないことを特徴とする電気的接続構成体。
【請求項6】
請求項5において、該バリア金属層が、チタン、窒化チタン、又は窒化チタン上にチタンを具備する二重層からなり、該第2導電層がタングステンからなり、且つ該第3導電層がアルミニウムからなることを特徴とする電気的接続構成体。
【請求項7】
請求項1において、該第1導電層が他の集積回路要素への相互接続層であることを特徴とする電気的接続構成体。
【請求項8】
請求項1において、該第1導電層が他の複数の集積回路要素への相互接続層であることを特徴とする電気的接続構成体。
【請求項9】
請求項1において、該バリア金属層が該下部側壁部分を被覆する第1側部を包含しており、且つ該開口が、該第2導電層の最も上側の表面が該バリア金属層の該第1側部の完全に上側に存在するように、該第2導電層の最も上側の表面における対応する横断面積よりも小さい該下部側壁部分における横断面積を有していることを特徴とする電気的接続構成体。
【請求項10】
請求項1において、該第3導電層が、該バリア金属層の少なくも一部が露出されるように該第3導電層に隣接する該開口の直径よりも小さい横幅を有していることを特徴とする電気的接続構成体。
【請求項11】
集積回路装置用の電気的接続構成体において、
第1導電層、
該第1導電層の上側に存在しており、上部表面と、該第1導電層の一領域を露出する開口とを持っている絶縁層であって、該開口は該絶縁層の側壁によって画定されており且つ該第1導電層に隣接した下部直径と該絶縁層の該上部表面に隣接したその上部部分におけるより大きな上部直径とを持っており、該下部及び上部直径部分は同一のマスクを使用して形成されており且つ互いに自己整合されて互いに整合された夫々の中心を持つことが確保されている絶縁層、
該開口内の該絶縁層の側壁と該開口内に露出されている該第1導電層領域とを被覆している薄いバリア層、
該バリア層の上側に存在しており且つ該絶縁層内の該開口を充填している導電性プラグであって、該第1導電層に隣接した下部直径と該絶縁層の上部表面に隣接したより大きな上部直径とを持っており、該プラグの該上部直径が該開口の該下部直径よりも大きく且つ該バリア層は該プラグの該上部部分が爾後の異方性エッチ期間中に該コンタクト開口の底部部分に隣接する該バリア層のエッチングを阻止するエッチストップであるように該プラグに関して選択的にエッチング可能な物質からなる導電性プラグ、
該プラグの少なくとも一部の上側に存在しており且つ該プラグに関して選択的にエッチング可能な物質からなる第2導電層、
を有していることを特徴とする電気的接続構成体。
【請求項12】
請求項11において、該絶縁層側壁が、該第1導電層から上方へ延在する下部部分と、該下部部分から該絶縁層の該上部表面へ湾曲した態様で外側且つ上方へ延在する上部部分とを包含していることを特徴とする電気的接続構成体。
【請求項13】
請求項11において、該バリア金属層が、選択したエッチャントによって該第2導電層の物質がエッチング可能なレートと実質的に同様なレートで該選択したエッチャントによってエッチング可能な物質からなり、且つ該プラグの物質は該バリア金属層又は該第3導電層のいずれかが該選択したエッチャントによってエッチング可能なレートと実質的に同様なレートで該選択したエッチャントによってエッチング可能ではないことを特徴とする電気的接続構成体。
【請求項14】
請求項13において、該バリア金属層がチタン、窒化チタン、又は窒化チタンの上にチタンを有する二重層からなり、該プラグがタングステンからなり、且つ該第2導電層がアルミニウムからなることを特徴とする電気的接続構成体。
【請求項15】
請求項11において、該第2導電層が、該バリア金属層の少なくとも一部が露出されるように、該第2導電層に隣接した該開口の直径より小さな横幅を有していることを特徴とする電気的接続構成体。
【請求項16】
集積回路装置用の電気的接続構成体において、
第1導電層、
該導電層の上側に存在しており、上部表面を持っている絶縁層、
該導電層の一領域を露出させる該絶縁層を貫通しているコンタクト開口であって、該開口は該絶縁層の上部及び下部側壁部分によって画定されており、該上部側壁部分は第1勾配を持っており且つ該下部側壁部分は該第1勾配よりも急峻な第2勾配を持っており、該下部側壁部分は両方の部分の形成のために同一の単一のマスクを使用することによって該上部側壁部分と自己整合しているコンタクト開口、
該開口を介して露出されている該第1導電層の該領域の上側に存在している底部を持っており、該開口の該下部側壁部分にすぐ隣接している側壁を包含しているバリア層、
該バリア層の底部の上側に存在している底部と、該バリア層側壁に直ぐ隣接している下部側壁と、該下部側壁から第2導電層の上部表面へ該バリア層側壁にわたって延在している上部側壁とを持っている第2導電層であって、該第2導電層の該上部表面は該下部側壁部分においての該開口の最大直径よりも大きな直径を持っており、該バリア層は該第2導電層が該バリア層に対するマスクとして作用することを可能とさせるために該第2導電層に関して選択的にエッチング可能な物質からなる第2導電層、
該第2導電層と接触し且つその上側に存在しており、該第2導電層に関して選択的にエッチング可能な物質からなる第3導電層、
を有していることを特徴とする電気的接続構成体。
【請求項17】
請求項16において、該絶縁層の該下部及び上部側壁部分が真っ直ぐな表面であり、且つ該上部側壁部分が該下部側壁部分に対してθの角度で角度が付けられていることを特徴とする電気的接続構成体。
【請求項18】
請求項16において、該下部側壁部分の第1勾配がほぼ垂直であることを特徴とする電気的接続構成体。
【請求項19】
請求項16において、該絶縁層の該上部側壁部分が、該上部側壁部分全体にわたり次第に勾配が変化するような態様で湾曲していることを特徴とする電気的接続構成体。
【請求項20】
集積回路装置における電気的接続構成体を形成する方法において、
導電層を形成し、
該導電層の上側に絶縁層を形成し、
該絶縁層を貫通し真っ直ぐな側壁部分を有する開口をエッチングし且つ該導電層の一領域を露出させ、
該開口の上部領域にお椀型側壁部分を形成し、
該真っ直ぐな側壁部分、該お椀型側壁部分、及び該露出されている導電層領域の上にバリア物質の薄い層を付着させ、
該絶縁層の上部表面とほぼ同一面状の上部表面を有し、該開口を充填するのに十分な厚さにコンフォーマル導電性物質を該バリア物質の薄い層の上に付着させ、
該絶縁層の上に第2導電層を付着させ、
該開口内の該バリアメタルの薄い層を該開口の該お椀型側壁部分上の該バリアメタルの薄い層の上側に存在する該コンフォーマル導電性物質の一部によりエッチングから保護しながら該絶縁層の選択した領域の上側に存在する該第2導電性物質を異方性エッチングする、
上記各ステップを有していることを特徴とする方法。
【請求項21】
請求項20において、該絶縁層を介して開口をエッチングする場合及び該お椀型側壁部分を形成する場合に、
該絶縁層の上側にマスクを形成し、
該マスクを貫通して開口を形成し且つ該絶縁層の一領域を露出させ、
該マスク開口を介して該絶縁層を等方性エッチングして該お椀型側壁部分を形成し、
該等方性エッチングを終了させ、
該等方性エッチングに使用したのと同一のマスク開口を使用して該絶縁層を異方性エッチングして該開口の該真っ直ぐな側壁部分を形成する、
ことを特徴とする方法。
【請求項22】
請求項21において、ほぼ真っ直ぐなお椀型側壁部分を形成するためにウエット等方性エッチングプロセスを使用することを特徴とする方法。
【請求項23】
請求項21において、湾曲したお椀型側壁部分を形成するためにドライ等方性エッチングプロセスを使用することを特徴とする方法。
【請求項24】
請求項21において、該絶縁層の上部表面における該お椀型側壁部分の直径が該マスク開口の直径よりも大きいことを特徴とする方法。
【請求項25】
請求項20において、第2導電性物質を付着させるステップの前に、
該絶縁層の上側に存在する該バリアメタルの薄い層が露出される迄該コンフォーマル導電性物質をエッチングする、ことを特徴とする方法。
【請求項26】
請求項20において、該第2導電性物質を付着させるステップの前に、
該絶縁層が露出される迄該絶縁層の上側に存在する該バリアメタルの薄い層をエッチングする、ことを特徴とする方法。
【請求項27】
請求項20において、該絶縁層の上側に第2導電性物質を付着させるステップの前に、
該第1導電性物質と該第2導電性物質との間のより良い界面化学特性のために該コンフォーマル導電性物質の上側に薄いキャップ層を付着させる、ことを特徴とする方法。
【請求項28】
請求項20において、該薄いバリアメタルがチタン、又は窒化チタン、又は窒化チタン二重層であることを特徴とする方法。
【請求項29】
請求項20において、該導電性物質が集積回路要素であることを特徴とする方法。
【請求項30】
請求項20において、該導電性物質が他の集積回路要素への相互接続層であることを特徴とする方法。
【請求項31】
請求項20において、1ミクロンの該側壁の横方向寸法と相対的に、該絶縁層の厚さが1乃至4ミクロンの範囲にあることを特徴とする方法。
【請求項32】
請求項20において、該コンフォーマル導電性物質がタングステンであることを特徴とする方法。
【請求項33】
請求項20において、更に、
該コンフォーマル導電性物質の上側に存在する該第2導電性物質の一部をエッチングして該コンフォーマル導電性物質を露出させ、その場合に該露出されたコンフォーマル導電性物質が該第2導電性物質のエッチングに対するエッチストップとして作用し且つ該第2導電性物質が該コンフォーマル導電性物質の全てを被覆するのに十分に広いものである必要がないことを特徴とする方法。
【請求項34】
導電層を具備する半導体装置における電気的接続構成体を形成する方法において、
該導電層の上側に絶縁層を形成し、
側壁を具備しており且つ第1勾配を有する上部側壁部分と該第1勾配よりも急峻な第2勾配を有する下部側壁部分とを含む開口を該絶縁層を貫通して作成して該導電層の一領域を露出させ、
該上部及び下部側壁部分及び該露出されている導電層領域の上にバリア層を形成し、
該バリア物質の薄い層の上に該絶縁層の上部表面とほぼ同一面状の上部表面を有するように第1導電性物質で該開口を充填し、
該充填した開口及び該絶縁層の上に第2導電性物質を形成し、
該開口内の該バリア層が該開口の該上部側壁部分上の該バリア層の上側に存在する該第1導電性物質の一部によりエッチングから保護されるように該充填されている第1導電性物質に関して該第2導電性物質を選択的にエッチングする、
上記各ステップを有していることを特徴とする方法。
【請求項35】
請求項34において、該開口を作成する場合に、
該開口の上部部分をウエット等方性エッチングしてお椀形状をした該上部側壁部分を作成し、
該開口を異方性エッチングして該下部側壁部分を作成する、
ことを特徴とする方法。
【請求項36】
請求項34において、該開口を作成する場合に、
該開口の上部部分をドライ等方性エッチングしてほぼ真っ直ぐな勾配を有する該上部側壁部分を作成し、
該開口を異方性エッチングして該下部側壁部分を作成する、
ことを特徴とする方法。
【請求項37】
請求項34において、該絶縁層上部表面における該開口の直径が該導電層に隣接した該開口の直径よりも大きいことを特徴とする方法。
【請求項38】
請求項20において、該第2導電性物質を付着させるステップの前に、
該絶縁層の上側に存在する該バリア層が露出される迄該第1導電性物質をエッチバックする、ことを特徴とする方法。
【請求項1】
集積回路装置における電気的接続構成体において、
第1導電層、
該第1導電層の上側に存在しており上部表面を持っている絶縁層、
該絶縁層を貫通しており該第1導電層の一領域を露出させている開口であって、該第1導電層から上方へ延在しているほぼ真っ直ぐな下部側壁部分と該下部側壁部分から該絶縁層の該上部表面へ上方へ且つ外側へ延在しているお椀型上部側壁部分とをもっており、該下側側壁部分と該上側側壁部分とが互いに自己整合しており従って互いに対称的であることが確保されている開口、
該第1導電層、該下部側壁部分、及び該上部側壁部分の露出領域の少なくとも一部を被覆している薄いバリア金属層、
該バリア金属層の上側に存在しており且つ該開口内に位置されている第2導電層であって、該絶縁層の上部表面とほぼ同一面状の上部表面を持っており且つ該薄いバリア金属層に関して選択的にエッチング可能な物質からなる第2導電層、
該第2導電層の少なくとも一部の上側に存在しており該第2導電層に関して選択的にエッチング可能な物質からなる第3導電層、
を有していることを特徴とする電気的接続構成体。
【請求項2】
請求項1において、該上部側壁部分は、該下部側壁部分から該絶縁層の該上部表面へ外側へ且つ上方へ湾曲していることを特徴とする電気的接続構成体。
【請求項3】
請求項1において、該上部側壁部分がほぼ真っ直ぐであることを特徴とする電気的接続構成体。
【請求項4】
請求項1において、更に、
該第2導電層と該第3導電層との間に両者間のより良い界面化学的特性のために配置させた薄いキャップ層、
を有していることを特徴とする電気的接続構成体。
【請求項5】
請求項1において、該バリア金属層が、該第3導電層の物質が選択したエッチャントによってエッチング可能なレートと実質的に同様なレートで該選択したエッチャントによってエッチング可能な物質からなり、且つ該第2導電層の物質は、該バリア金属層又は該第3導電層のいずれかが該選択したエッチャントによってエッチング可能なレートと実質的に同様なレートで該選択したエッチャントによってエッチング可能なものではないことを特徴とする電気的接続構成体。
【請求項6】
請求項5において、該バリア金属層が、チタン、窒化チタン、又は窒化チタン上にチタンを具備する二重層からなり、該第2導電層がタングステンからなり、且つ該第3導電層がアルミニウムからなることを特徴とする電気的接続構成体。
【請求項7】
請求項1において、該第1導電層が他の集積回路要素への相互接続層であることを特徴とする電気的接続構成体。
【請求項8】
請求項1において、該第1導電層が他の複数の集積回路要素への相互接続層であることを特徴とする電気的接続構成体。
【請求項9】
請求項1において、該バリア金属層が該下部側壁部分を被覆する第1側部を包含しており、且つ該開口が、該第2導電層の最も上側の表面が該バリア金属層の該第1側部の完全に上側に存在するように、該第2導電層の最も上側の表面における対応する横断面積よりも小さい該下部側壁部分における横断面積を有していることを特徴とする電気的接続構成体。
【請求項10】
請求項1において、該第3導電層が、該バリア金属層の少なくも一部が露出されるように該第3導電層に隣接する該開口の直径よりも小さい横幅を有していることを特徴とする電気的接続構成体。
【請求項11】
集積回路装置用の電気的接続構成体において、
第1導電層、
該第1導電層の上側に存在しており、上部表面と、該第1導電層の一領域を露出する開口とを持っている絶縁層であって、該開口は該絶縁層の側壁によって画定されており且つ該第1導電層に隣接した下部直径と該絶縁層の該上部表面に隣接したその上部部分におけるより大きな上部直径とを持っており、該下部及び上部直径部分は同一のマスクを使用して形成されており且つ互いに自己整合されて互いに整合された夫々の中心を持つことが確保されている絶縁層、
該開口内の該絶縁層の側壁と該開口内に露出されている該第1導電層領域とを被覆している薄いバリア層、
該バリア層の上側に存在しており且つ該絶縁層内の該開口を充填している導電性プラグであって、該第1導電層に隣接した下部直径と該絶縁層の上部表面に隣接したより大きな上部直径とを持っており、該プラグの該上部直径が該開口の該下部直径よりも大きく且つ該バリア層は該プラグの該上部部分が爾後の異方性エッチ期間中に該コンタクト開口の底部部分に隣接する該バリア層のエッチングを阻止するエッチストップであるように該プラグに関して選択的にエッチング可能な物質からなる導電性プラグ、
該プラグの少なくとも一部の上側に存在しており且つ該プラグに関して選択的にエッチング可能な物質からなる第2導電層、
を有していることを特徴とする電気的接続構成体。
【請求項12】
請求項11において、該絶縁層側壁が、該第1導電層から上方へ延在する下部部分と、該下部部分から該絶縁層の該上部表面へ湾曲した態様で外側且つ上方へ延在する上部部分とを包含していることを特徴とする電気的接続構成体。
【請求項13】
請求項11において、該バリア金属層が、選択したエッチャントによって該第2導電層の物質がエッチング可能なレートと実質的に同様なレートで該選択したエッチャントによってエッチング可能な物質からなり、且つ該プラグの物質は該バリア金属層又は該第3導電層のいずれかが該選択したエッチャントによってエッチング可能なレートと実質的に同様なレートで該選択したエッチャントによってエッチング可能ではないことを特徴とする電気的接続構成体。
【請求項14】
請求項13において、該バリア金属層がチタン、窒化チタン、又は窒化チタンの上にチタンを有する二重層からなり、該プラグがタングステンからなり、且つ該第2導電層がアルミニウムからなることを特徴とする電気的接続構成体。
【請求項15】
請求項11において、該第2導電層が、該バリア金属層の少なくとも一部が露出されるように、該第2導電層に隣接した該開口の直径より小さな横幅を有していることを特徴とする電気的接続構成体。
【請求項16】
集積回路装置用の電気的接続構成体において、
第1導電層、
該導電層の上側に存在しており、上部表面を持っている絶縁層、
該導電層の一領域を露出させる該絶縁層を貫通しているコンタクト開口であって、該開口は該絶縁層の上部及び下部側壁部分によって画定されており、該上部側壁部分は第1勾配を持っており且つ該下部側壁部分は該第1勾配よりも急峻な第2勾配を持っており、該下部側壁部分は両方の部分の形成のために同一の単一のマスクを使用することによって該上部側壁部分と自己整合しているコンタクト開口、
該開口を介して露出されている該第1導電層の該領域の上側に存在している底部を持っており、該開口の該下部側壁部分にすぐ隣接している側壁を包含しているバリア層、
該バリア層の底部の上側に存在している底部と、該バリア層側壁に直ぐ隣接している下部側壁と、該下部側壁から第2導電層の上部表面へ該バリア層側壁にわたって延在している上部側壁とを持っている第2導電層であって、該第2導電層の該上部表面は該下部側壁部分においての該開口の最大直径よりも大きな直径を持っており、該バリア層は該第2導電層が該バリア層に対するマスクとして作用することを可能とさせるために該第2導電層に関して選択的にエッチング可能な物質からなる第2導電層、
該第2導電層と接触し且つその上側に存在しており、該第2導電層に関して選択的にエッチング可能な物質からなる第3導電層、
を有していることを特徴とする電気的接続構成体。
【請求項17】
請求項16において、該絶縁層の該下部及び上部側壁部分が真っ直ぐな表面であり、且つ該上部側壁部分が該下部側壁部分に対してθの角度で角度が付けられていることを特徴とする電気的接続構成体。
【請求項18】
請求項16において、該下部側壁部分の第1勾配がほぼ垂直であることを特徴とする電気的接続構成体。
【請求項19】
請求項16において、該絶縁層の該上部側壁部分が、該上部側壁部分全体にわたり次第に勾配が変化するような態様で湾曲していることを特徴とする電気的接続構成体。
【請求項20】
集積回路装置における電気的接続構成体を形成する方法において、
導電層を形成し、
該導電層の上側に絶縁層を形成し、
該絶縁層を貫通し真っ直ぐな側壁部分を有する開口をエッチングし且つ該導電層の一領域を露出させ、
該開口の上部領域にお椀型側壁部分を形成し、
該真っ直ぐな側壁部分、該お椀型側壁部分、及び該露出されている導電層領域の上にバリア物質の薄い層を付着させ、
該絶縁層の上部表面とほぼ同一面状の上部表面を有し、該開口を充填するのに十分な厚さにコンフォーマル導電性物質を該バリア物質の薄い層の上に付着させ、
該絶縁層の上に第2導電層を付着させ、
該開口内の該バリアメタルの薄い層を該開口の該お椀型側壁部分上の該バリアメタルの薄い層の上側に存在する該コンフォーマル導電性物質の一部によりエッチングから保護しながら該絶縁層の選択した領域の上側に存在する該第2導電性物質を異方性エッチングする、
上記各ステップを有していることを特徴とする方法。
【請求項21】
請求項20において、該絶縁層を介して開口をエッチングする場合及び該お椀型側壁部分を形成する場合に、
該絶縁層の上側にマスクを形成し、
該マスクを貫通して開口を形成し且つ該絶縁層の一領域を露出させ、
該マスク開口を介して該絶縁層を等方性エッチングして該お椀型側壁部分を形成し、
該等方性エッチングを終了させ、
該等方性エッチングに使用したのと同一のマスク開口を使用して該絶縁層を異方性エッチングして該開口の該真っ直ぐな側壁部分を形成する、
ことを特徴とする方法。
【請求項22】
請求項21において、ほぼ真っ直ぐなお椀型側壁部分を形成するためにウエット等方性エッチングプロセスを使用することを特徴とする方法。
【請求項23】
請求項21において、湾曲したお椀型側壁部分を形成するためにドライ等方性エッチングプロセスを使用することを特徴とする方法。
【請求項24】
請求項21において、該絶縁層の上部表面における該お椀型側壁部分の直径が該マスク開口の直径よりも大きいことを特徴とする方法。
【請求項25】
請求項20において、第2導電性物質を付着させるステップの前に、
該絶縁層の上側に存在する該バリアメタルの薄い層が露出される迄該コンフォーマル導電性物質をエッチングする、ことを特徴とする方法。
【請求項26】
請求項20において、該第2導電性物質を付着させるステップの前に、
該絶縁層が露出される迄該絶縁層の上側に存在する該バリアメタルの薄い層をエッチングする、ことを特徴とする方法。
【請求項27】
請求項20において、該絶縁層の上側に第2導電性物質を付着させるステップの前に、
該第1導電性物質と該第2導電性物質との間のより良い界面化学特性のために該コンフォーマル導電性物質の上側に薄いキャップ層を付着させる、ことを特徴とする方法。
【請求項28】
請求項20において、該薄いバリアメタルがチタン、又は窒化チタン、又は窒化チタン二重層であることを特徴とする方法。
【請求項29】
請求項20において、該導電性物質が集積回路要素であることを特徴とする方法。
【請求項30】
請求項20において、該導電性物質が他の集積回路要素への相互接続層であることを特徴とする方法。
【請求項31】
請求項20において、1ミクロンの該側壁の横方向寸法と相対的に、該絶縁層の厚さが1乃至4ミクロンの範囲にあることを特徴とする方法。
【請求項32】
請求項20において、該コンフォーマル導電性物質がタングステンであることを特徴とする方法。
【請求項33】
請求項20において、更に、
該コンフォーマル導電性物質の上側に存在する該第2導電性物質の一部をエッチングして該コンフォーマル導電性物質を露出させ、その場合に該露出されたコンフォーマル導電性物質が該第2導電性物質のエッチングに対するエッチストップとして作用し且つ該第2導電性物質が該コンフォーマル導電性物質の全てを被覆するのに十分に広いものである必要がないことを特徴とする方法。
【請求項34】
導電層を具備する半導体装置における電気的接続構成体を形成する方法において、
該導電層の上側に絶縁層を形成し、
側壁を具備しており且つ第1勾配を有する上部側壁部分と該第1勾配よりも急峻な第2勾配を有する下部側壁部分とを含む開口を該絶縁層を貫通して作成して該導電層の一領域を露出させ、
該上部及び下部側壁部分及び該露出されている導電層領域の上にバリア層を形成し、
該バリア物質の薄い層の上に該絶縁層の上部表面とほぼ同一面状の上部表面を有するように第1導電性物質で該開口を充填し、
該充填した開口及び該絶縁層の上に第2導電性物質を形成し、
該開口内の該バリア層が該開口の該上部側壁部分上の該バリア層の上側に存在する該第1導電性物質の一部によりエッチングから保護されるように該充填されている第1導電性物質に関して該第2導電性物質を選択的にエッチングする、
上記各ステップを有していることを特徴とする方法。
【請求項35】
請求項34において、該開口を作成する場合に、
該開口の上部部分をウエット等方性エッチングしてお椀形状をした該上部側壁部分を作成し、
該開口を異方性エッチングして該下部側壁部分を作成する、
ことを特徴とする方法。
【請求項36】
請求項34において、該開口を作成する場合に、
該開口の上部部分をドライ等方性エッチングしてほぼ真っ直ぐな勾配を有する該上部側壁部分を作成し、
該開口を異方性エッチングして該下部側壁部分を作成する、
ことを特徴とする方法。
【請求項37】
請求項34において、該絶縁層上部表面における該開口の直径が該導電層に隣接した該開口の直径よりも大きいことを特徴とする方法。
【請求項38】
請求項20において、該第2導電性物質を付着させるステップの前に、
該絶縁層の上側に存在する該バリア層が露出される迄該第1導電性物質をエッチバックする、ことを特徴とする方法。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【公開番号】特開2007−150367(P2007−150367A)
【公開日】平成19年6月14日(2007.6.14)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−61878(P2007−61878)
【出願日】平成19年3月12日(2007.3.12)
【分割の表示】特願平7−337222の分割
【原出願日】平成7年12月25日(1995.12.25)
【出願人】(591236448)エスティーマイクロエレクトロニクス,インコーポレイテッド (19)
【氏名又は名称原語表記】STMicroelectronics,Inc
【Fターム(参考)】
【公開日】平成19年6月14日(2007.6.14)
【国際特許分類】
【出願日】平成19年3月12日(2007.3.12)
【分割の表示】特願平7−337222の分割
【原出願日】平成7年12月25日(1995.12.25)
【出願人】(591236448)エスティーマイクロエレクトロニクス,インコーポレイテッド (19)
【氏名又は名称原語表記】STMicroelectronics,Inc
【Fターム(参考)】
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