説明

包装袋、包装袋の製造方法、製袋包装機、及びシールジョー

【課題】少なくとも一方の面が紙面とされた包材を用いて、紙面と紙面との間に接着剤層を介さずに紙面同士を合わせて接合した包装袋を実現する。
【解決手段】パルプを主体として形成された紙面のみでなるシート状包材Pを用いて、包材Pの両側部を重ね合わせて縦シールしてなる筒状包材Pの上下両端部を横シールして製造された包装袋Xにおいて、縦シール部X1及び横シール部X2,X2は、紙面同士を合わせて、紙面におけるパルプ繊維が絡み合うように圧接することにより接合されている。その場合に、縦シール部X1及び横シール部X2は、製袋包装機の縦シール装置及び横シール装置により、これらの縦シール部X1及び横シール部X2,X2の長手方向と直交する方向に延びる凸部と凹部とが交互に生じるように、紙面同士を圧接して接合されている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、包装袋、包装袋の製造方法、製袋包装機、及びシールジョーに関し、物品包装の技術分野に属する。
【背景技術】
【0002】
動物実験用の小動物をケージ内で飼育するため、ケージの床面におが屑等の小動物に無害な床敷材料が敷かれる。その場合、床敷材料を効率よくケージ内に敷くために、例えば特許文献1に開示のように、内部に前記床敷材料を充填した包装袋を用いることがある。この包装袋は、小動物への影響を考慮して、でんぷん等の可食性成分を含む接着剤層を天然高分子系フィルムや紙等の基材に積層した包材を用い、包装機により袋状に形成しつつ床敷材料を充填して製造されている。こうして製造された包装袋は、ケージ内に床敷材料を直接敷き詰めるのに比べて作業性に優れ、敷き詰め後は、ケージの蒸気滅菌処理で基材が崩壊することにより、あるいは小動物が包材を食いちぎることにより、内部の床敷材料がケージ内に広がるようになる。
【0003】
なお、前記包装袋を製造する包装機としては、例えば特許文献2に開示の装置が適用可能である。この包装機は、シート状包材の両側部を重ね合わせて筒状に成形したのち、重ね合わせ部を加熱して長手方向に縦シールすると共に、筒状包材を所定の間隔を置いて幅方向に横シール及び切断して製袋する過程で、被包装物を個々の包装袋に充填するように構成されている。また、筒状包材を挟み付けて加熱圧接することにより幅方向に横シールする一対のシールジョーの対接面は、筒状包材を挟み付けたときに互いに噛合可能に、このシールジョーの長手方向に延びる凸条と凹溝とが交互に並ぶ歯面とされている。こうすることにより、平板状の部材を用いるのに比べて圧接力が高まり、横シール部の接着性が向上するようになっている。
【0004】
【特許文献1】国際公開第2008/026682号パンフレット
【特許文献2】特開2002−104327号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
ところで、特許文献1に記載の包装袋は、接着剤層に用いたでんぷん等が、蒸気滅菌工程で溶融してケージの床面等に付着する可能性があるため、ケージの清掃が面倒になる等の問題が生じることがある。そのため、小動物にとって不必要な材料の使用をなるべく排除する目的もあって、接着剤層を含まない紙製の包材で包装袋を形成するのが望ましい。
【0006】
しかしながら、特許文献2に記載のような製袋包装機は、接着剤層の加熱溶融を介して縦シール及び横シールする構成のものであるため、紙面と紙面との間に接着剤層を介さずに紙面同士を合わせて接合した包装袋の製造には適用することはできない。
【0007】
そこで、本発明は、少なくとも一方の面が紙面とされた包材を用いて、紙面と紙面との間に接着剤層を介さずに紙面同士を合わせて接合した包装袋の実現を課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
前記課題を解決するため、本発明は次のように構成したことを特徴とする。
【0009】
まず、請求項1に記載の発明は、シート状包材の両側部を重ね合わせて縦シールしてなる筒状体の上下両端部を横シールすることにより形成される包装袋であって、前記包材は、少なくとも一方の面がパルプを主体として形成された紙面とされていると共に、前記縦シール部及び横シール部は、紙面同士を合わせて、該紙面におけるパルプ繊維が絡み合うように圧接することにより接合されていることを特徴とする。
【0010】
次に、請求項2に記載の発明は、前記請求項1に記載の包装袋において、前記縦シール部及び横シール部は、製袋包装機のシール装置により、これらのシール部の長手方向と直交する方向に延びる凸部と凹部とが交互に生じるように、紙面を圧接して接合されていることを特徴とする。
【0011】
また、請求項3に記載の発明は、製袋包装機を用い、シート状包材の両側部を重ね合わせて縦シールしてなる筒状体の上下両端部を横シールすることにより形成される包装袋の製造方法であって、前記包材として、少なくとも一方の面がパルプを主体として形成された紙面とされているものを用いると共に、該包材の両側部を紙面同士が対接するように重ね合わせて筒状体に曲成し、次いで、その重ね合わせ部を製袋包装機の縦シール装置を用いて、紙面におけるパルプ繊維が絡み合うように圧接することにより接合し、次いで、前記筒状体の下端部が横シールされている状態で、該筒状体に被包装物を投入し、その後、該筒状体の上端部を製袋包装機の横シール装置を用いて、紙面におけるパルプ繊維が絡み合うように圧接することにより接合すると共に、該横シール部の上下方向の中央で切断することを特徴とする。なお、横シール部の切断は、横シール時に切断する場合と、連包状態とした後に切断する場合とがある。
【0012】
また、請求項4に記載の発明は、前記請求項3に記載の包装袋の製造方法において、前記縦シール装置及び横シール装置として、凸条と凹溝とが交互に並ぶ歯面を互いに噛合させる構成のものを用い、縦シール部及び横シール部を、これらのシール部の長手方向と直交する方向に延びる凸部と凹部とが交互に生じるように圧接して接合することを特徴とする。
【0013】
また、請求項5に記載の発明は、包材として少なくとも一方の面がパルプを主体として形成された紙面とされているものを用い、シート状包材の両側部を重ね合わせて縦シールしてなる筒状体の上下両端部を横シールすることにより包装袋を製造する製袋包装機であって、該包材の両側部を紙面同士が対接するように重ね合わせて筒状体に曲成すると共に、包装機への被包装物の投入に用いられるフォーマチューブと、前記筒状体の重ね合わせ部を、紙面におけるパルプ繊維が絡み合うように圧接することにより接合する縦シール装置と、前記筒状体の上下両端部を、紙面におけるパルプ繊維が絡み合うように圧接することにより接合する横シール装置と、該横シール装置により形成された横シール部の上下方向の中央で切断する切断手段とを備えていることを特徴とする。
【0014】
また、請求項6に記載の発明は、前記請求項5に記載の製袋包装機において、前記縦シール装置及び横シール装置は、凸条と凹溝とが交互に並ぶ歯面を互いに噛合させる構成とされており、縦シール部及び横シール部を、これらのシール部の長手方向と直交する方向に延びる凸部と凹部とが交互に生じるように圧接して接合するものであることを特徴とする。
【0015】
また、請求項7に記載の発明は、シート状包材の両側部を紙面同士が対接するように重ね合わせて縦シールしてなる筒状体の上下両端部を横シールすることにより包装袋を製造する製袋包装機に備えられて、互いに対接することにより前記筒状体を横シールする一対のシールジョーであって、各対接面は、前記筒状体を挟んで対接したときに互いに噛合可能に、当該シールジョーの長手方向と直交する方向に、凸条と凹溝とが交互に並ぶ歯面とされていることを特徴とする。
【0016】
また、請求項8に記載の発明は、前記請求項7に記載のシールジョーにおいて、前記歯面の凸条と凹溝とは互いに対応する略台形状とされていると共に、前記凸条の先端部両側の角部と前記凹溝の底部両側の角部とは丸みを有し、かつ前記凸条の先端部両側の角部の丸みは、前記凹溝の底部両側の角部の丸みよりも半径が小さいことを特徴とする。なお、凸条の先端部両側の角部には、いわゆるピンカド形状に近いものも含まれる。
【0017】
そして、請求項9に記載の発明は、前記請求項7または請求項8に記載のシールジョーにおいて、一方の対接面の凸条の高さは、他方の対接面の凸条の高さより低いことを特徴とする。
【0018】
なお、前述した包材は、少なくとも一方の面、すなわち、片面がパルプを主体として形成された紙面を有しているが、両面がパルプを主体として形成された紙面を有していてもよい。このような紙面を有する包材を用いて、縦シールに臨んでシート状包材の両側部を紙面同士が対接するように重ね合わせて、紙面間に接着剤層を介することなく紙面同士を接合し、次いで、横シールにより、紙面同士が対接した状態の筒状体を、同様に接着剤層を介することなく所定間隔で幅方向に接合することになる。前記包材は、少なくとも一方の面がパルプを主体として形成された紙面を有するが、包材の他方の面、及び一方の面と他方の面との間の層を含む包材全層がパルプを主体として形成されたものであることが好ましい。
【発明の効果】
【0019】
まず、請求項1に記載の発明によれば、少なくとも一方の面が紙面とされた包材で形成された筒状体を用いて、紙面同士を合わせて縦シール及び横シールして包装袋を形成する場合に、紙面におけるパルプ繊維が絡み合うように圧接して接合することにより、紙面と紙面との間に接着剤層を設けることなく、所要の接合性を有する包装袋が実現される。
【0020】
特に請求項2に記載の発明によれば、包装袋の縦シール部及び横シール部は、製袋包装機のシール装置により、シール部の長手方向と直交する方向に延びる凸部と凹部とが交互に並ぶように形成される。すなわち、従来のようにシール部の長手方向に長く延びる凸部と凹部とが交互に並ぶようにシールする場合に比べると、シール部の長手方向と直交する方向に短い凸部及び凹部が交互に並ぶようにシールすることにより、効率的に凹凸形成が可能となると共に、紙面同士の接触面積が大きくなって紙面間の接合性が高くなる。
【0021】
また、請求項3、5に記載の発明によれば、シート状包材を用いて包装袋を製造するための具体的な製造方法や製袋包装機が提供されて、所要の接合性を有する包装袋が効率的に製造される。
【0022】
さらに、請求項4、6に記載の発明によれば、包装袋の製造方法や製袋包装機において、紙面におけるパルプ繊維が絡み合うように圧接するための縦シール装置や横シール装置の構成が具体化されて、所要の接合性を有する包装袋が確実に得られる。
【0023】
一方、請求項7〜9に記載の発明は、筒状体を横シールするためのシールジョーに関し、まず、請求項7に記載の発明によれば、各シールジョーの対接面が長さの短い縦目の歯面とされているので、一対のシールジョーが筒状体を挟んで対接すると、歯面のないシールジョーや長手方向に長く延びる横目の歯面を有するシールジョーを用いて横シールした場合に比べて、短い噛合箇所において面圧が大きくなる。したがって、例えば、少なくとも一方の面がパルプを主体として形成された紙面とされている包材を接合する場合に、紙面におけるパルプ繊維の絡み合いが促進される。
【0024】
次に、請求項8に記載の発明によれば、歯面の凸条と凹溝とは略台形状とされており、かつ凸条の先端部両側の角部は、凹溝の底部両側の角部より小さな半径の丸みを有するので、対向する歯面同士が噛合したときに、凸条の先端部両側の丸みの小さな角部近傍が対応する凹溝の底部両側の丸みの大きな角部近傍との間で筒状体を効果的に強く挟み付ける結果、パルプ繊維の絡み合いが促進される。
【0025】
そして、請求項9に記載の発明によれば、一方の対接面の凸条の高さは、他方の対接面の凸条の高さより低いので、一方の対接面の凹溝の底部と対応する他方の対接面の凸条の先端部とが対接した状態で、一方の対接面の凸条の先端部と対応する他方の対接面の凹溝の底部との間に隙間が形成される。したがって、一方の対接面の凸条の先端部両側の角部近傍と対応する他方の対接面の底部両側の角部近傍とで挟み付けられた筒状体の一部は前記隙間に逃げることができ、その結果、逃げ場を失うような構成の場合に生じる可能性のあるシール部の不規則な変形等の外観不良を抑制することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0026】
以下、本発明の実施の形態について説明する。
【0027】
図1に示すように、本発明の実施の形態に係る包装袋Xは、接着剤層を含まず、パルプを主体とする紙面のみでなる包材Pを用いて図示しない被包装物を包装しており、幅方向の一方の端部の縦シール部X1と長手方向の両端部の横シール部X2,X2とを有し、いわゆる三方シールタイプのものである。その場合、縦シール部X1では、製袋時にシート状の包材Pの両側部の紙面同士が合掌状に重ね合わされた部分が縦シールされて、縦シール部X1の長手方向と直交する方向に延びる凸部と凹部とが交互に並んでいる。一方、横シール部X2では、製袋時に筒状とされた紙製包材Pが横シールされたのち切断されて、横シール部X2の長手方向と直交する方向に延びる凸部と凹部とが交互に並んでいる。
【0028】
前記包材Pには、パルプを構成する繊維の長いものが好ましく、針葉樹や広葉樹から得られた木材パルプ、例えば化学パルプのクラフトパルプ及びサルファイトパルプや機械パルプが用いられる。特に針葉樹から得られたパルプは、繊維長が長いので好ましい。
【0029】
また、前記包材Pには、ケナフパルプやリンターパルプのような非木材パルプも適用可能であり、さらに、包装袋Xの用途によっては、前記木材パルプや非木材パルプに、再生セルロース繊維、ポリビニルアルコール繊維、ポリエチレン系合成パルプ等の合成繊維が少量混抄されたものも適用可能である。
【0030】
また、坪量は、20〜150g/mの範囲にあることが好ましい。坪量が20g/mより小さいと、シール時の圧接力により包材Pが損傷する可能性があり、一方、坪量が150g/mより大きいと、繊維が絡み合い難くなり、シール部の接合性が悪くなる可能性がある。さらに好ましい坪量は、30〜100g/mの範囲にある。
【0031】
また、クレープ加工やエンボス加工を施した表面に微細な凹凸がある包材Pが好ましく適用可能であり、この場合には、シール時に繊維の良好な絡み合いが期待される。なお、填料添加、サイズ剤処理、樹脂塗工処理等も、シール部の接合性をいたずらに阻害しない限り、実施可能である。
【0032】
また、用途や包装機の設計上の理由やシール部の接合性に対する要求度合い等により、包材Pの種類が選択される。例えば、動物飼育用床敷に適用するには、蒸気滅菌処理で崩壊し易い包材Pが好ましい。なお、動物飼育用床敷に用いられる被包装物には、おが屑、製紙用パルプ、コーンコブ、キトサン等が例示される。
【0033】
図2に示すように、前記包装袋Xを製造するための製袋包装機1は縦型タイプのもので、供給されたシート状の包材Pの両側部を合掌状に重ね合わせて筒状に曲成すると共に被包装物が投入される円筒状のフォーマチューブ2と、筒状包材Pの合掌状の重ね合わせ部P1を圧接して長手方向に縦シールする縦シール装置3と、筒状包材Pの上下両端部を圧接して幅方向に横シールする横シール装置4とを有し、複数の包装袋X,Xが横シール部X2で連なった連包体Yを製造する。連包体Yは、図示しない切断手段により横シール部X2の上下方向の中央で切断されて、図1に示した個々の包装袋Xが得られる。
【0034】
図2、3に示すように、縦シール装置3は、フォーマチューブ2に対して水平方向に対向位置しており、機台1aに支持された上下方向に広がる縦ベース11と、縦ベース11の一方の端部側に間隔を隔てて立設された一対の支柱12,12と、両支柱12,12に跨って取り付けられた固定側支持部材13と、固定側支持部材13に対向配置された可動側支持部材14とを有している。
【0035】
また、縦シール装置3は、縦ベース11において両支柱12,12とは反対側に配設されたシールロール移動用シリンダ15と、シリンダ15を挟んで上下両側に配設された一対のガイドブロック16,16と、シリンダ15の進退するロッド15aと両ガイドブロック16,16に摺動自在に支持された一対のガイドロッド16a,16aとに連結された第1取付部材17と、第1取付部材17の上下両端部に固定された一対の第2取付部材18,18とを有している。そして、両第2取付部材18,18に跨って前記可動側支持部材14が取り付けられている。
【0036】
固定側及び可動側支持部材13,14のフォーマチューブ2側の面には、筒状包材Pの両側部の合掌状の重ね合わせ部P1を圧接して長手方向に縦シールするシールロール19,20が、図示しない軸受を介してそれぞれ回転自在に支持されている。各シールロール19,20は比較的幅の狭いもので、外周面は凸条19a,20aと凹溝19b,20bとが交互に並ぶ歯面とされており(図4参照)、筒状包材Pの重ね合わせ部P1を挟んで互いに噛合して図2の矢印a方向に回転することにより縦シールする。なお、両シールロール19,20は、図示しない駆動手段及びギヤ機構により回転駆動される。
【0037】
固定側及び可動側支持部材13,14の互いに対向する面には、それぞれ上下一対のナット21,21が対向位置して固定されており、各ナット21には、それぞれボルト22が螺合している。こうすることにより、可動側支持部材14が固定側支持部材13方向に移動するとき、一方側のボルト22の頭部と他方側のボルト22の頭部とが対接して、可動側支持部材14の移動が規制される。また、ナット21に対するボルト22の締め込み度合いを調整することにより、対応するボルト22,22の頭部同士が対接した状態における固定側支持部材13と可動側支持部材14との間隔を調整することができる。
【0038】
図2、5に示すように、横シール装置4は、前記縦シール装置3の下方に設けられており、機台1aに支持された水平方向に広がる横ベース31と、横ベース31の一方の端部側に間隔を隔てて立設された一対の支柱32,32と、両支柱32,32に跨って取り付けられた固定側支持部材33と、固定側支持部材33に対向配置された可動側支持部材34とを有している。
【0039】
また、横シール装置4は、横ベース31において両支柱32,32とは反対側に配設されたシールジョー移動用シリンダ35と、シリンダ35を挟んで両側に配設された一対のガイドブロック36,36と、シリンダ35の進退するロッド35aと両ガイドブロック36,36に摺動自在に支持された一対のガイドロッド36a,36aとに連結された第1取付部材37と、第1取付部材37の両端部に固定された一対の第2取付部材38,38とを有している。そして、両第2取付部材38,38に跨って前記可動側支持部材34が取り付けられている。
【0040】
固定側及び可動側支持部材33,34の互いに対向する面には、縦シールされた筒状包材Pを圧接して幅方向に横シールするシールジョー39,40がそれぞれ支持されている。なお、横ベース31には、一対のシールジョー39,40の直下方の位置関係で、連包体Yを通過可能に、開口部31aが設けられている。
【0041】
固定側及び可動側支持部材33,34の互いに対向する面には、前記シールジョー39,40を挟んで、それぞれ一対のナット41,41が対向位置して固定されており、各ナット41には、それぞれボルト42が螺合している。こうすることにより、可動側支持部材34が固定側支持部材33方向に移動するとき、一方側のボルト42の頭部と他方側のボルト42の頭部とが対接して、可動側支持部材34の移動が規制される。また、ナット41に対するボルト42の締め込み度合いを調整することにより、対応するボルト42,42の頭部同士が対接した状態における固定側支持部材33と可動側支持部材34との間隔を調整することができる。なお、図2では、図面の複雑化を避けるため、ナット41…41及びボルト42…42を記載していない。
【0042】
図6に示すように、固定側シールジョー39は、厚みの比較的厚い本体部39aと、本体部39aに延設された傾斜部39b,39bと、傾斜部39b,39bに突設された厚みの比較的薄い対接部39cとを有している。筒状包材Pを挟み付けることになる対接部39cの対接面は、凸条と凹溝とが交互に並ぶ歯面とされており、筒状包材Pを挟んで可動側シールジョー40と噛合するようになっている。図例では、凸条の配設ピッチは2〜3mmである。なお、可動側シールジョー40の構成は、前記固定側シールジョー39と略同様であるので、説明を省略する。
【0043】
さらに、図7を参照しながら、各シールジョー39,40の対接部39c,40cの歯面形状について、詳しく説明する。
【0044】
まず、固定側シールジョー39の対接部39cでは、いずれも略台形状の凸条39d…39dと凹溝39e…39eとが長手方向に交互に並んでいる。その場合、凸条39dの先端部両側の角部39d′,39d′と凹溝39eの底部両側の角部39e′,39e′とは丸みを有し、前者の丸みは後者の丸みよりも半径が小さく設定されている。
【0045】
次に、可動側シールジョー40の対接部40cでは、いずれも略台形状の凸条40d…40dと凹溝40e…40eとが長手方向に交互に並んでいる。その場合、凸条40dの先端部両側の角部40d′,40d′と凹溝40eの底部両側の角部40e′,40e′とは丸みを有し、前者の丸みは後者の丸みよりも半径が小さく設定されている。
【0046】
なお、図例では、前記角部39d′,40d′の丸みの半径は、前記角部39e′,40e′の丸みの半径の約半分であり、いわゆるピンカド形状に近いものであってもよい。
【0047】
また、固定側シールジョー39の対接部39cにおける凸条39dを形成する一対の側面のなす角度θ1は、可動側シールジョー40の対接部40cにおける凸条40dを形成する一対の側面のなす角度θ2より大きく設定されている。図例では、前記角度θ1,θ2はそれぞれ略20°及び略14°である。なお、角度θ1は15〜25°が好ましく、15°より小さいと、対接面39c,40c同士の噛合に無理が生じるようになり、25°より大きいと、凸条39d,40dの先端部の角部39d′,39d′,40d′,40d′近傍と凹溝39e,40eの底部の角部39e′,39e′,40e′,40e′近傍とによる筒状包材Pの圧接効果が薄らぐようになる。
【0048】
そして、固定側シールジョー39の対接部39cにおける凸条39dの高さH1は、可動側シールジョー40の対接部40cにおける凸条40dの高さH2より低く設定されている。したがって、両シールジョー39,40が対接した状態で、固定側シールジョー39の凸条39dの先端部と可動側シールジョー40の凹溝40eの底部との間に、若干の隙間が形成されることになる。
【0049】
ここで、製袋包装機1の動作及びこの製袋包装機1による包装袋Xの製造方法の一例について説明する。
【0050】
まず、縦シール装置3の可動側シールロール20を図2において仮想線で示すように位置させた状態で、一対のシールロール19,20間に、フォーマチューブ2により筒状に曲成された包材Pの重ね合わせ部P1が位置される。そして、シールロール移動用シリンダ15の作動により、可動側支持部材14に支持された可動側シールロール20が矢印bで示すように固定側支持部材13に支持された固定側シールロール19方向に移動して、対向配置されたボルト22,22の頭部同士が対接すると、可動側シールロール20の移動は停止して、一対のシールロール19,20が所定の噛合状態で噛合するようになる。噛合状態を調整するためには、ナット21,21に対するボルト22,22の締め込み具合を変更して、ボルト22,22の頭部の突出位置を調整すればよい。
【0051】
筒状包材Pを挟み付けて噛合した一対のシールロール19,20が矢印a方向に回転駆動されることにより、前記重ね合わせ部P1は長手方向に縦シールされる。すなわち、それぞれ凸条19a,20aと凹溝19b,20bとが交互に並ぶ歯面を有する一対のシールロール19,20は、重ね合わせ部P1をパルプ繊維が絡み合うように圧接する。そして、一対のシールロール19,20の矢印a方向の回転により、縦シールされた筒状包材Pは下方に移送される。
【0052】
このとき、縦シールされた筒状包材Pには、下方に前回の横シールにより既に横シール部X2が形成されており、この状態で、フォーマチューブ2に被包装物が投入される。
【0053】
なお、全ての製袋作業が終了すると、シールロール移動用シリンダ15の作動により、可動側支持部材14に支持された可動側シールロール20は矢印b′方向に移動して、仮想線で示した位置に戻る。
【0054】
縦シール装置3の下方の横シール装置4では、可動側シールジョー40を図2の仮想線で示すように位置させた状態で、一対のシールジョー39,40間に筒状包材Pが位置される。そして、シールジョー移動用シリンダ35の作動により、可動側支持部材34に支持された可動側シールジョー40が矢印cで示すように固定側支持部材33に支持された固定側シールジョー39方向に移動し、対向配置されたボルト42,42の頭部同士が対接すると(図5参照)、可動側シールジョー40の移動は停止して、一対のシールジョー39,40が所定の噛合状態で噛合するようになる。噛合状態を調整するためには、ナット41,41に対するボルト42,42の締め込み具合を変更して、ボルト42,42の頭部の突出位置を調整すればよい。
【0055】
筒状包材Pを挟み付けて噛合した一対のシールジョー39,40により、筒状包材Pは幅方向に横シールされる。すなわち、それぞれ凸条39d,40dと凹溝39e,40eとが交互に並ぶ歯面を有する一対のシールジョー39,40は、筒状包材Pをパルプ繊維が絡み合うように圧接する。
【0056】
次いで、シールジョー移動用シリンダ35の作動により、可動側支持部材34に支持された可動側シールジョー40は矢印c′方向に移動して、仮想線で示した位置に戻る。そして、前記縦シール装置3のシールロール19,20の回転により、今回横シールされてなる包装袋Xは前回製造された包装袋Xに連なって連包体Yとして垂下される。
【0057】
そして、連包体Yは、図示しない切断手段により横シール部X2の上下方向の略中央で幅方向に切断されて、図1に示した個々の包装袋Xが得られることになる。
【0058】
このようにして、紙面のみでなる包材Pで形成された筒状包材Pを用いて、紙面同士を合わせて縦シール及び横シールして包装袋Xを形成する場合に、紙面におけるパルプ繊維が絡み合うように圧接して接合することにより、紙面と紙面との間に接着剤層を設けることなく、所要の接合性を有する包装袋Xが実現される。
【0059】
また、包装袋Xの縦シール部X1及び横シール部X2は、製袋包装機1の縦シール装置3及び横シール装置4により、図1に示したように、縦シール部X1及び横シール部X2の長手方向と直交する方向に延びる凸部と凹部とが交互に並ぶように形成される。すなわち、従来のようにシール部の長手方向に長く延びる凸部及び凹部が交互に並ぶようにシールする場合に比べると、縦シール部X1及び横シール部X2の長手方向と直交する方向に短い凸部及び凹部が交互に並ぶようにシールすることにより、効率的に凹凸形成が可能となると共に、紙面同士の接触面積が大きくなって紙面間の接合性が高くなる。
【0060】
また、シート状包材Pを用いて包装袋Xを製造するための前述した製造方法や製袋包装機1を適用することにより、所要の接合性を有する包装袋Xが効率的に製造される。
【0061】
さらに、前述した構成の縦シール装置3及び横シール装置4、つまりシールロール19,20及びシールジョー39,40により、所要の接合性を有する包装袋Xが確実に得られる。
【0062】
ここで、特徴的な歯面形状を有する一対のシールジョー39,40の作用について説明する。
【0063】
まず、代表的に固定側シールジョー39の構成を示した図6(a)のように、各シールジョー39,40の対接面39c,40cが長さの短い縦目の歯面とされているので、一対のシールジョー39,40が筒状包材Pを挟んで対接すると、歯面のないシールジョーや長手方向に長く延びる横目の歯面を有するシールジョーを用いて横シールした場合に比べて、短い噛合箇所において面圧が大きくなる。したがって、例えば小さな力でシールジョー39,40同士を対接させても、パルプ繊維の絡み合いが促進される。
【0064】
次に、図8に一対のシールジョー39,40が筒状包材Pを挟んで対接した状態を示すように、歯面の凸条39d,40dと凹溝39e,40eとは略台形状とされており、かつ凸条39d,40dの先端部両側の角部39d′,40d′は、凹溝39e,40eの底部両側の角部39e′,40e′より小さな半径の丸みを有するので、対向する歯面同士が噛合したときに、符号A,Bで示す箇所のように、凸条39d,40dの先端部両側の丸みの小さな角部39d′,40d′近傍が対応する凹溝39e,40eの底部両側の丸みの大きな角部39e′,40e′近傍との間で筒状包材Pを効果的に強く挟み付ける結果、パルプ繊維の絡み合いが促進される。
【0065】
なお、図7に示したように、固定側シールジョー39の対接面39cの凸条39dを形成する両側面のなす角度θ1は略20°であり、可動側シールジョー40の対接面40cの凸条40dを形成する両側面のなす角度θ2より大きいので、一対の対接面39c,40c同士はスムーズに噛合する。
【0066】
そして、図7に示したように、固定側シールジョー39の対接面39cの凸条39dの高さH1は、可動側シールジョー40の対接面40cの凸条40dの高さH2より低い。すなわち、図9に示すように、固定側シールジョー39の対接面39cの角度の大きな凹溝39eに可動側シールジョー40の対接面40cの角度の小さな凸条40dが突入し始めるときには、筒状包材Pは、可動側シールジョー40の対接面40cの角度の小さな凸条40dにより固定側シールジョー39の対接面39cの角度の大きな凹溝39eにスムーズに押し込まれることになる。さらに、可動側シールジョー40の対接面40cの凸条40dの突入が終了したときには、図8に示したように、筒状包材Pは、高さの高い前記凸条40dの先端部両側の角部40d′,40d′近傍と深さの浅い前記凹溝39eの底部両側の角部39e′,39e′近傍との間に強く挟み込まれて、強固に圧接されるようになる。
【0067】
また、固定側シールジョー39の対接面39cの凹溝39eの底部と対応する可動側シールジョー40の対接面40cの凸条40dの先端部とが対接した状態で、固定側シールジョー39の対接面39cの凸条39dの先端部と対応する可動側シールジョー40の対接面40cの凹溝40eの底部との間に隙間が形成される。例えば、図8に示すように、筒状包材Pを挟んで対接した状態では、固定側シールジョー39の対接面39cの凸条39dの先端部と対応する可動側シールジョー40の対接面40cの凹溝40eの底部との間隔は、固定側シールジョー39の対接面39cの凹溝39eの底部と対応する可動側シールジョー40の対接面40cの凸条40dの先端部との間隔より広くなる。したがって、符号Bで示す箇所では、前記凸条39dの先端部両側の角部39d′,39d′近傍と対応する前記凹溝40eの底部両側の角部40e′,40e′近傍とで挟み付けられた筒状包材Pの一部は前記隙間に逃げることができ、その結果、逃げ場を失うような構成の場合に生じる可能性のある横シール部の不規則な変形等の外観不良を抑制することができる。ちなみに、符号Bで示す箇所よりも符号Aで示す箇所の方が、一対の対接面39c,40c間の間隔が狭くなるため、大きな圧接効果が得られる。
【0068】
なお、本発明は、具体的に詳述した前記実施の形態に限定されず、本発明の趣旨に沿うものであればよい。
【0069】
例えば、包材は、少なくとも一方の面、すなわち、片面がパルプを主体として形成された紙面を有しているが、両面がパルプを主体として形成された紙面を有していてもよい。このような紙面を有する包材を用いて、縦シールに臨んでシート状包材の両側部を紙面同士が対接するように重ね合わせて、紙面間に接着剤層を介することなく紙面同士を接合し、次いで、横シールにより、紙面同士が対接した状態の筒状包材を、同様に接着剤層を介することなく所定間隔で幅方向に接合することになる。前記包材は、少なくとも一方の面がパルプを主体として形成された紙面を有するが、包材の他方の面、及び一方の面と他方の面との間の層を含む包材全層がパルプを主体として形成されたものであることが好ましい。
【0070】
前記実施の形態ではいわゆる縦型製袋包装機1について説明したが、本発明は横型製袋包装機にも適用可能であり、さらに、前述したシールジョー39,40は、給袋包装機にも使用可能である。
【0071】
また、前記縦シール装置3及び横シール装置4では、一方のシールロール20及びシールジョー40のみを水平方向に可動としたが、両方のシールロール19,20及びシールジョー39,40を可動としてもよい。
【0072】
また、固定側シールジョー39と可動側シールジョー40との対接部39c,40cの歯面の構成を逆にしてもよい。
【0073】
また、切断手段により連包体Yを切断して個々の包装袋Xを得たが、一方のシールジョーにカッタを内蔵しておき、横シール時に個々の包装袋Xに切断するようにしてもよい。
【0074】
また、シールジョーにヒータを内蔵しておき、包材Pを加熱しつつ圧接してもよい。加熱温度は100〜200℃が例示され、加熱しつつ圧接することによりパルプ繊維の移動が促進されて、パルプ繊維同士が一層絡み合い易くなる。
【0075】
そして、図10に示すような四辺にシール部X1,X1,X2,X2を有する四方シールタイプの包装袋X′を製造するには、平面視で前記フォーマチューブ2を挟んで2基の前記縦シール装置3,3が対向配置された構成の製袋包装機を用いればよい。その場合、フォーマチューブ2には2枚のシート状の包材P,Pが供給され、フォーマチューブ2の径方向2箇所で包材P,Pの両側部が合掌状に重ね合わされ、各重ね合わせ部は各縦シール装置3により長手方向に縦シールされる。
【0076】
次いで、前記横シール装置4により、筒状包材は幅方向に横シールされて連包体が得られ、次いで、連包体は切断手段により横シール部X2の上下方向の中央で切断され、一対の縦シール部X1,X1と一対の横シール部X2,X2とを有する包装袋X′が得られることになる。
【産業上の利用可能性】
【0077】
以上説明したように、本発明によれば、少なくとも一方の面が紙面とされた包材を用いて、紙面と紙面との間に接着剤層を介さずに紙面同士を合わせて接合した包装袋が実現する。すなわち、本発明は、物品包装の技術分野に広く利用可能である。
【図面の簡単な説明】
【0078】
【図1】本発明の実施の形態に係る三方シールタイプの包装袋の斜視図である。
【図2】製袋包装機の正面図である。
【図3】縦シール装置の平面図である。
【図4】シールロールの凸条と凹溝とを示す要部拡大図である。
【図5】横シール装置の平面図である。
【図6】固定側シールジョーの構成を示す図であって、(a)は正面図、(b)は平面図である。
【図7】シールジョーの凸条と凹溝とを示す要部拡大図である。
【図8】一対のシールジョーが筒状包材を挟んで対接した状態を示す要部拡大図である。
【図9】一対のシールジョーが筒状包材を挟んで対接し始めた状態を示す要部拡大図である。
【図10】四方シールタイプの包装袋の斜視図である。
【符号の説明】
【0079】
1 製袋包装機
2 フォーマチューブ
3 縦シール装置
4 横シール装置
19 固定側シールロール
19a 凸条
19b 凹溝
20 可動側シールロール
20a 凸条
20b 凹溝
39 固定側シールジョー
39d 凸条
39d′ 凸条の先端部両側の角部
39e 凹溝
39e′ 凹溝の底部両側の角部
40 可動側シールジョー
40d 凸条
40d′ 凸条の先端部両側の角部
40e 凹溝
40e′ 凹溝の底部両側の角部
P 包材(シート状包材、筒状包材)
P1 重ね合わせ部
X,X′ 包装袋
X1 縦シール部
X2 横シール部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
シート状包材の両側部を重ね合わせて縦シールしてなる筒状体の上下両端部を横シールすることにより形成される包装袋であって、
前記包材は、少なくとも一方の面がパルプを主体として形成された紙面とされていると共に、
前記縦シール部及び横シール部は、紙面同士を合わせて、該紙面におけるパルプ繊維が絡み合うように圧接することにより接合されていることを特徴とする包装袋。
【請求項2】
前記請求項1に記載の包装袋において、
前記縦シール部及び横シール部は、製袋包装機のシール装置により、これらのシール部の長手方向と直交する方向に延びる凸部と凹部とが交互に生じるように、紙面を圧接して接合されていることを特徴とする包装袋。
【請求項3】
製袋包装機を用い、シート状包材の両側部を重ね合わせて縦シールしてなる筒状体の上下両端部を横シールすることにより形成される包装袋の製造方法であって、
前記包材として、少なくとも一方の面がパルプを主体として形成された紙面とされているものを用いると共に、
該包材の両側部を紙面同士が対接するように重ね合わせて筒状体に曲成し、
次いで、その重ね合わせ部を製袋包装機の縦シール装置を用いて、紙面におけるパルプ繊維が絡み合うように圧接することにより接合し、
次いで、前記筒状体の下端部が横シールされている状態で、該筒状体に被包装物を投入し、
その後、該筒状体の上端部を製袋包装機の横シール装置を用いて、紙面におけるパルプ繊維が絡み合うように圧接することにより接合すると共に、
該横シール部の上下方向の中央で切断することを特徴とする包装袋の製造方法。
【請求項4】
前記請求項3に記載の包装袋の製造方法において、
前記縦シール装置及び横シール装置として、凸条と凹溝とが交互に並ぶ歯面を互いに噛合させる構成のものを用い、縦シール部及び横シール部を、これらのシール部の長手方向と直交する方向に延びる凸部と凹部とが交互に生じるように圧接して接合することを特徴とする包装袋の製造方法。
【請求項5】
包材として少なくとも一方の面がパルプを主体として形成された紙面とされているものを用い、シート状包材の両側部を重ね合わせて縦シールしてなる筒状体の上下両端部を横シールすることにより包装袋を製造する製袋包装機であって、
該包材の両側部を紙面同士が対接するように重ね合わせて筒状体に曲成すると共に、包装機への被包装物の投入に用いられるフォーマチューブと、
前記筒状体の重ね合わせ部を、紙面におけるパルプ繊維が絡み合うように圧接することにより接合する縦シール装置と、
前記筒状体の上下両端部を、紙面におけるパルプ繊維が絡み合うように圧接することにより接合する横シール装置と、
該横シール部の上下方向の中央で切断する切断手段とを備えていることを特徴とする製袋包装機。
【請求項6】
前記請求項5に記載の製袋包装機において、
前記縦シール装置及び横シール装置は、凸条と凹溝とが交互に並ぶ歯面を互いに噛合させる構成とされており、縦シール部及び横シール部を、これらのシール部の長手方向と直交する方向に延びる凸部と凹部とが交互に生じるように圧接して接合するものであることを特徴とする製袋包装機。
【請求項7】
シート状包材の両側部を紙面同士が対接するように重ね合わせて縦シールしてなる筒状体の上下両端部を横シールすることにより包装袋を製造する製袋包装機に備えられて、互いに対接することにより前記筒状体を横シールする一対のシールジョーであって、
各対接面は、前記筒状体を挟んで対接したときに互いに噛合可能に、当該シールジョーの長手方向と直交する方向に、凸条と凹溝とが交互に並ぶ歯面とされていることを特徴とするシールジョー。
【請求項8】
前記請求項7に記載のシールジョーにおいて、
前記歯面の凸条と凹溝とは互いに対応する略台形状とされていると共に、前記凸条の先端部両側の角部と前記凹溝の底部両側の角部とは丸みを有し、かつ
前記凸条の先端部両側の角部の丸みは、前記凹溝の底部両側の角部の丸みよりも半径が小さいことを特徴とするシールジョー。
【請求項9】
前記請求項7または請求項8に記載のシールジョーにおいて、
一方の対接面の凸条の高さは、他方の対接面の凸条の高さより低いことを特徴とするシールジョー。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【公開番号】特開2010−116182(P2010−116182A)
【公開日】平成22年5月27日(2010.5.27)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−290526(P2008−290526)
【出願日】平成20年11月13日(2008.11.13)
【出願人】(000147833)株式会社イシダ (859)
【Fターム(参考)】