説明

化粧板の製造方法及び化粧板

【課題】高硬度かつ環境配慮型である上、電離放射線硬化型樹脂の硬化収縮による反りや割れなどを防止した化粧板の製造方法を提供する。
【解決手段】(a)基材の一方の面に、接着剤層を介して強化紙を貼付する工程、(b)前記強化紙表面に熱硬化性シーラー層を設け、熱プレス処理して原板を形成する工程、(c)賦型シートの剥離層上に電離放射線硬化型樹脂組成物層を設け、電離放射線硬化型シートを形成する工程、及び(d)前記(b)工程で得られた原板と、前記(c)工程で得られた電離放射線硬化型シートとを、それぞれ熱硬化性シーラー層と、樹脂組成物層とを対面させてラミネートしたのち、電離放射線を照射して、前記樹脂組成物層を硬化させ、熱硬化性シーラー層上に保護層を形成させる工程を含み、基材/接着剤層/強化紙/熱硬化性シーラー層/保護層/賦型シートからなる層構成を有する化粧板の製造方法である。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、高硬度かつ環境配慮型である上、電離放射線硬化型樹脂の硬化収縮による反りや割れなどを防止した化粧板の製造方法、及び化粧板に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、代表的な化粧板として、ポリエステル化粧板、ジアリルフタレート(DAP)化粧板及びメラミン樹脂化粧板が広く用いられている。これらの化粧板は、一般に絵柄層を有する、又は単色に着色されたチタン紙などの強化紙に、それぞれポリエステル樹脂、ジアリルフタレート樹脂及びメラミン樹脂を含浸させ、基材、例えば木材、MDF(中比重ボード)、パーチクルボード、木質合板、窯業系ボードなどに載置し、含浸によって被覆された樹脂の上にプレス用鏡面版を当て、全体をプレス装置内に入れて加熱型締めし、樹脂を硬化させることによって製造されている。
【0003】
しかしながら、これらのポリエステル化粧板、ジアリルフタレート化粧板及びメラミン樹脂化粧板においては、その製造過程で、それぞれスチレンモノマー、ジアリルフタレートモノマー及びホルムアルデヒドなどの有害物質が発生するという、環境衛生面で問題がある。
【0004】
前記問題に対処するために、例えば電子線硬化型化粧板の製造方法として、基材の一方の面に基材の膨張を抑制する膨張抑制層を形成し、前記基材の他方の面に強化紙を貼付した後、この強化紙表面にシーラーによるシーラー処理および目止め塗料による目止め処理を施して目止め層を形成し、塗装原板を得る原板製造工程と、この原板製造工程で得られた前記塗装原板の目止め層表面を研磨し、この目止め層上に電子線硬化型クリヤーを塗布した後、不活性ガス雰囲気下で電子線照射を行い、前記電子線硬化型クリヤーを硬化させて塗膜層を形成する塗膜層形成工程とを有する化粧板の製造方法が開示されている(特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2002−154191号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、前記特許文献1に記載の技術においては、塗装原板の目止め層上に、電子線硬化型樹脂を直接塗工するため、塗工量が多くなると共に、塗工量のばらつきが大きくなるのを免れないという問題が生じる。したがって、この技術を合板やMDFなどの薄膜基材を用いた薄膜化粧板の製造に適用した場合、電子線硬化型樹脂の硬化収縮による基材の反りや割れが発生しやすく、かつ意匠のコントロールが難しいなどの問題が発生する。
本発明は、このような状況下になされたもので、高硬度かつ環境配慮型である上、電離放射線硬化型樹脂の硬化収縮による反りや割れなどを防止した化粧板の製造方法、及び化粧板を提供することを目的とするものである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明者らは、前記目的を達成するために鋭意研究を重ねた結果、下記の知見を得た。
基材の一方の面に、接着剤層を介して強化紙を貼付し、その表面に熱硬化性シーラー層を設け、熱プレス処理して化粧板用原板を形成する。一方、賦型シートの剥離層上に電離放射線硬化型樹脂組成物層を設け、電離放射線硬化型シートを形成する。次に、前記原板と電離放射線硬化型シートとを、それぞれ熱硬化性シーラー層と樹脂組成物層を対面させてラミネートしたのち、電離放射線を照射して、該樹脂組成物を硬化させ、熱硬化性シーラー層上に保護層を形成させることにより、その目的を達成し得ることを見出した。本発明は、かかる知見に基づいて完成したものである。
【0008】
すなわち、本発明は、
[1](a)基材の一方の面に、接着剤層を介して強化紙を貼付する工程、(b)前記強化紙表面に熱硬化性シーラー層を設け、熱プレス処理して原板を形成する工程、(c)賦型シートの剥離層上に電離放射線硬化型樹脂組成物層を設け、電離放射線硬化型シートを形成する工程、及び(d)前記(b)工程で得られた原板と、前記(c)工程で得られた電離放射線硬化型シートとを、それぞれ熱硬化性シーラー層と、樹脂組成物層とを対面させてラミネートしたのち、電離放射線を照射して、前記樹脂組成物層を硬化させ、熱硬化性シーラー層上に保護層を形成させる工程を含み、基材/接着剤層/強化紙/熱硬化性シーラー層/保護層/賦型シートからなる層構成を有することを特徴とする化粧板の製造方法、
[2]上記[1]に記載の製造方法で作製されたことを特徴とする化粧板、
[3]基材の一方の面に、接着剤層、強化紙、熱硬化性シーラー層、電離放射線硬化樹脂組成物層及び賦型シートが順に積層されてなる化粧板、及び
[4]基材の一方の面に、接着剤層、強化紙、熱硬化性シーラー層及び電離放射線硬化樹脂組成物層が順に積層されてなる化粧板、
を提供するものである。
【発明の効果】
【0009】
本発明によれば、高硬度かつ環境配慮型である上、電離放射線硬化型樹脂の硬化収縮による反りや割れなどを防止した化粧板の製造方法、及び化粧板を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【図1】本発明の化粧板の製造方法における一例の製造工程図である。
【図2】本発明の化粧板IIの層構成の一例を示す断面模式図である。
【図3】本発明の化粧板IIIの層構成の一例を示す断面模式図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
まず、本発明の化粧板の製造方法について説明する。
本発明の化粧板の製造方法は、下記の(a)工程、(b)工程、(c)工程、及び(d)工程を含み、基材/接着剤層/強化紙/熱硬化性シーラー層/保護層/賦型シートからなる層構成を有することを特徴とする化粧板の製造方法である。
【0012】
[(a)工程]
本発明の化粧板の製造方法における(a)工程は、基材の一方の面に、接着剤層を介して強化紙を貼付する工程である。
(基材)
当該(a)工程における基材としては、特に制限はなく、従来各種の化粧板に基材として慣用されているものの中から適宜選択して用いることができる。このような基材としては、例えば木材、MDF(中比重ボード)、パーチクルボード、木質合板、窯業系ボードなどを挙げることができる。
これらの基材の厚さは、通常2〜50mm程度であるが、本発明の化粧板の製造方法は、厚さが好ましくは2〜30mm、より好ましくは2〜5mmの木質合板やMDFなどの薄厚基材を用いた薄厚化粧板の製造に適用するのが特に有利である。このような薄厚の化粧板に適用しても、電離放射線硬化型樹脂組成物の硬化収縮による基材の反りや割れなどを防止し得るからである。
【0013】
(強化紙)
当該(a)工程において、前記基材の一方の面に接着剤層を介して貼付する強化紙としては、隠蔽性を有するとともに、基材の色による化粧板の色ムラを防ぐためのものであれば特に限定はなく、例えば、チタン紙、含浸紙、中性紙等を採用することができる。なお、これらの強化紙は着色されていてもよく、また予め印刷層を設けておくことで、化粧板に意匠性を付与することもできる。
この強化紙の厚さは、通常50〜200g/m2程度、好ましくは50〜150g/m2である。
【0014】
(接着剤層)
当該(a)工程において、前記強化紙を基材に貼付するための接着剤層としては、感熱接着剤や加圧接着剤などで構成されるものが挙げられる。この接着剤層を構成する接着剤に用いられる樹脂としては、例えば、アクリル系樹脂、塩化ビニル系樹脂、酢酸ビニル系樹脂、塩化ビニル−酢酸ビニル系共重合樹脂、スチレン−アクリル系共重合樹脂、ポリエステル系樹脂、ポリアミド系樹脂などの中から選ばれる少なくとも1種の樹脂が使用される。該接着剤層は、選択した1種又は2種以上の樹脂を溶液、あるいはエマルジョンなど塗布可能な形にしたものを、グラビア印刷法、スクリーン印刷法またはグラビア版を用いたリバースコーティング法などの手段により塗布、乾燥して形成することができる。
この接着剤層の厚さは、通常1〜30μm、好ましくは1〜10μm、より好ましくは2〜5μmである。
【0015】
[(b)工程]
本発明の化粧板の製造方法における(b)工程は、前述の(a)工程で得られた基材に貼付されてなる強化紙表面に熱硬化性シーラー層を設け、熱プレス処理して原板を形成する工程である。
(熱硬化性シーラー層)
この熱硬化性シーラー層は、それを構成する熱硬化性シーラーを強化紙表面に塗布することで強化紙間に含浸し、熱プレス処理により硬化して、強化紙をさらに強化し、かつ目止め機能を有するものであれば、特に制限はなく、任意の材質からなる熱硬化性シーラーを用いることができる。
【0016】
このような熱硬化性シーラーとしては、例えばアクリル樹脂塗料、アクリルウレタン樹脂塗料、エポキシ樹脂塗料などを採用することができる。また、2液硬化型樹脂も好ましく、ポリオールとイソシアネートとの2液硬化性の樹脂が好ましい。
ここで、ポリオールとしては、アクリルポリオール、ポリエステルポリオール、エポキシポリオール等、種々のものがあるが、アクリルポリオールが好ましい。このアクリルポリオールとしては、塩化ビニル変性アクリルポリオール、塩化ビニル−酢酸ビニル変性アクリルポリオール、塩素化ポリオレフィン変性アクリルポリオール、メチル(メタ)アクリレート−2ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート共重合体、オクチル(メタ)アクリレート−エチルヘキシル(メタ)アクリレート−2ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート共重合体、メチル(メタ)アクリレート−ブチル(メタ)アクリレート−2ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート−スチレン共重合体等が挙げられるが、塩化ビニル変性アクリルポリオールが特に好ましい。
また、イソシアネートとしては、従来公知の化合物を適宜使用すれば良い。例えば、2,4−トリレンジイソシアネート(TDI)、キシレンジイソシアネート(XDI)、ナフタレンジイソシアネート 、4,4′−ジフェニルメタンジイソシアネート 等の芳香族イソシアネート 、或いは、1,6−ヘキサメチレンジイソシアネート(HMDI)、イソホロンジイソシアネート(IPDI)、メチレンジイソシアネート(MDI)、水素添加トリレンジイソシアネート、水素添加ジフェニルメタンジイソシアネート 等の脂肪族(乃至は脂環式)イソシアネート等のポリイソシアネートが用いられる。或いはまた、これら各種イソシアネート の付加体又は多量体、例えば、トリレンジイソシアネートの付加体、トリレンジイソシアネート 3量体(trimer)等も用いられる。
このようにして、基材の一方の面上に、接着剤層、強化紙及び熱硬化性シーラー層が順に積層されてなる化粧板用原板が得られる。
【0017】
熱硬化性シーラー層の厚さとしては、特に制限はないが、通常10〜200g/m2程度であり、好ましくは40〜100g/m2、さらには60〜80g/m2の範囲であることが好ましい。
【0018】
[(c)工程]
本発明の化粧板の製造方法における(c)工程は、賦型シートの剥離層上に、電離放射線硬化型樹脂組成物層を設け、電離放射線硬化型シートを形成する工程である。
(電離放射線硬化型樹脂組成物層)
当該(c)工程において、賦型シートの剥離層上に設けられる電離放射線硬化型樹脂組成物層は、電離放射線硬化型樹脂及び各種の添加成分を含有する層である。
【0019】
<電離放射線硬化型樹脂>
本発明における電離放射線硬化型樹脂としては、多官能性(メタ)アクリレートモノマーを主体とし、これに本発明の目的を損なわない範囲で、硬化物性能の調整などの目的で重合性(メタ)アクリレートオリゴマーや、組成物の粘度調整などの目的で単官能性(メタ)アクリレートを適宜併用することができる。
【0020】
《多官能性(メタ)アクリレートモノマー》
この多官能性(メタ)アクリレートモノマーとしては、例えば、ジエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、プロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパンエチレンオキサイドトリ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールペンタ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレートなどが挙げられる。これらの多官能性(メタ)アクリレートモノマーは1種を単独で用いてもよいし、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
【0021】
《重合性(メタ)アクリレートオリゴマー》
重合性(メタ)アクリレートオリゴマーとしては、分子中に複数のラジカル重合性不飽和基を持つ多官能性(メタ)アクリレートオリゴマー、例えばウレタン(メタ)アクリレート系、エポキシ(メタ)アクリレート系、ポリエステル(メタ)アクリレート系、ポリエーテル(メタ)アクリレート系などが挙げられる。
ここで、ウレタン(メタ)アクリレート系オリゴマーは、例えば、ポリエーテルポリオールやポリエステルポリオールとポリイソシアネートの反応によって得られるポリウレタンオリゴマーを、(メタ)アクリル酸でエステル化することにより得ることができる。エポキシ(メタ)アクリレート系オリゴマーは、例えば、比較的低分子量のビスフェノール型エポキシ樹脂やノボラック型エポキシ樹脂のオキシラン環に、(メタ)アクリル酸を反応しエステル化することにより得ることができる。また、このエポキシ(メタ)アクリレート系オリゴマーを部分的に二塩基性カルボン酸無水物で変性したカルボキシル変性型のエポキシ(メタ)アクリレートオリゴマーも用いることができる。ポリエステル(メタ)アクリレート系オリゴマーとしては、例えば多価カルボン酸と多価アルコールの縮合によって得られる両末端に水酸基を有するポリエステルオリゴマーの水酸基を(メタ)アクリル酸でエステル化することにより、あるいは、多価カルボン酸にアルキレンオキシドを付加して得られるオリゴマーの末端の水酸基を(メタ)アクリル酸でエステル化することにより得ることができる。ポリエーテル(メタ)アクリレート系オリゴマーは、ポリエーテルポリオールの水酸基を(メタ)アクリル酸でエステル化することにより得ることができる。
【0022】
さらに、重合性(メタ)アクリレートオリゴマーとしては、他にポリブタジエンオリゴマーの側鎖に(メタ)アクリレート基をもつ疎水性の高いポリブタジエン(メタ)アクリレート系オリゴマー、主鎖にポリシロキサン結合をもつシリコーン(メタ)アクリレート系オリゴマー、小さな分子内に多くの反応性基をもつアミノプラスト樹脂を変性したアミノプラスト樹脂(メタ)アクリレート系オリゴマーなどが挙げられる。
上述の重合性(メタ)アクリレートオリゴマーは1種を単独で用いても良いし、2種以上を組み合わせて用いても良い。
以上の重合性(メタ)アクリレートオリゴマーの内、多官能性ウレタン(メタ)アクリレート系オリゴマーが好ましく、成形性の観点から2官能性ウレタン(メタ)アクリレート系オリゴマーが特に好ましい。
【0023】
《単官能性(メタ)アクリレート》
単官能性(メタ)アクリレートとしては、例えば、メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、プロピル(メタ)アクリレート、ブチル(メタ)アクリレート、ペンチル(メタ)アクリレート、ヘキシル(メタ)アクリレート、シクロヘキシル(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレート、ラウリル(メタ)アクリレート、ステアリル(メタ)アクリレート、イソボルニル(メタ)アクリレートなどが挙げられる。これらの単官能性(メタ)アクリレートは1種を単独で用いても良いし、2種以上を組み合わせて用いても良い。
【0024】
<光重合開始剤>
電離放射線硬化型樹脂として紫外線硬化型樹脂を用いる場合には、光重合用開始剤を樹脂100質量部に対して、0.1〜5質量部程度添加することが望ましい。光重合用開始剤としては、従来慣用されているものから適宜選択することができ、特に限定されず、例えば、ベンゾイン、ベンゾインメチルエーテル、ベンゾインエチルエーテル、ベンゾインイソプロピルエーテル、ベンゾイン−n−ブチルエーテル、ベンゾインイソブチルエーテル、アセトフェノン、ジメチルアミノアセトフェノン、2,2−ジメトキシ−2−フェニルアセトフェノン、2,2−ジエトキシ−2−フェニルアセトフェノン、2−ヒドロキシ−2−メチル−1−フェニルプロパン−1−オン、1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン、2−メチル−1−[4−(メチルチオ)フェニル]−2−モルフォリノ−プロパン−1−オン、4−(2−ヒドロキシエトキシ)フェニル−2−(ヒドロキシ−2−プロピル)ケトン、ベンゾフェノン、p−フェニルベンゾフェノン、4,4’−ジエチルアミノベンゾフェノン、ジクロロベンゾフェノン、2−メチルアントラキノン、2−エチルアントラキノン、2−ターシャリーブチルアントラキノン、2−アミノアントラキノン、2−メチルチオキサントン、2−エチルチオキサントン、2−クロロチオキサントン、2,4−ジメチルチオキサントン、2,4−ジエチルチオキサントン、ベンジルジメチルケタール、アセトフェノンジメチルケタールなどが挙げられる。
また、光増感剤としては、例えばp−ジメチル安息香酸エステル、第三級アミン類、チオール系増感剤などを用いることができる。
【0025】
本発明においては、電離放射線硬化型樹脂として電子線硬化型樹脂を用いることが好ましい。電子線硬化型樹脂は無溶剤化が可能であって、環境や健康の観点からより好ましく、かつ、光重合用開始剤を必要とせず、安定な硬化特性が得られるからである。
【0026】
<その他添加剤>
本発明においては、電離放射線硬化型樹脂組成物には、必要に応じ耐摩耗フィラー及び/又はマット形成フィラーを含有させることができる。
耐摩耗フィラーは、得られる化粧板に高耐摩耗性を付与するために用いられるフィラーであって、耐摩耗性を有するフィラーであればよく、特に制限はないが、アルミナ粒子が好適である。この耐摩耗フィラーの平均粒径は、通常1〜50μm程度、好ましくは5〜30μm、また、耐摩耗フィラーの含有量は、電離放射線硬化型樹脂組成物の全固形分量に基づき、通常2〜70質量%程度、好ましくは2〜50質量%、より好ましくは2〜30質量%である。
【0027】
また、マット形成フィラーは、得られる化粧板にマット調を付与するために用いられるフィラーであり、例えば、シリカ、アルミナ、炭酸カルシウム、アルミノシリケート、硫酸バリウムなどの無機物、アクリル樹脂、ポリエチレン、ウレタン樹脂、ポリカーボネート、ポリアミド(ナイロン)などの有機高分子などからなる粒子が用いられる。これらのうち、取り扱いが容易で、かつ安価なシリカが好適である。
このマット形成フィラーの平均粒径は、通常0.1〜50μm程度、好ましくは1〜30μm、より好ましくは1〜20μmである。また、マット形成フィラーの含有量は、電離放射線硬化型樹脂組成物の全固形分量に基づき、通常2〜70質量%程度、好ましくは2〜50質量%、より好ましくは2〜30質量%である。
【0028】
さらに、本発明で用いる電離放射線硬化型樹脂組成物には、得られる化粧板の耐擦傷性を向上させるため、必要に応じ耐傷フィラーを含有させることができる。耐傷フィラーとしては、上記効果を奏するものであれば特に制限はないが、本発明では、カオリナイトなどが好適に用いられる。
また、電離放射線硬化型樹脂組成物には、賦型シートとの離型性を向上させるために、シリコーンを含有させることもできる。
さらには、得られる化粧板に耐候性を付与するため、必要に応じて、紫外線吸収剤(UVA)及び/又はヒンダードアミン系の光安定剤(HALS)を含有させることもできる。
【0029】
当該電離放射線硬化型樹脂組成物は、得られる化粧板における表面保護層の隠蔽性向上、原紙の黄変防止や耐光性の向上などを図る目的で、無機系着色顔料を適宜添加することができる。
無機系着色顔料としては、例えば酸化チタン、(TiO2:チタニウムホワイト)、亜鉛華(ジンクホワイト)、鉛白(主成分:塩基性炭酸鉛)、リトポン(硫化亜鉛と硫酸バリウムとの混合物)、バライト(主成分:硫酸バリウム)、沈降性硫酸バリウム、炭酸カルシウム、沈降性シリカ(ホワイトカーボン)、アルミペースト、カーボンブラックなどの無機顔料が挙げられるが、これらの中で隠蔽性、耐光性などの観点から、酸化チタンやアルミペーストが好ましい。この酸化チタンには、ルチル形とアナターゼ形があるが、前者の方が、着色力、隠蔽力が大きく、白色系顔料の中で最も好ましい。該酸化チタンの平均粒径は、通常0.3〜1.0μm程度である。
本発明においては、前記無機系着色顔料は一種を単独で用いてもよく、二種以上を組み合わせて用いてもよい。
当該樹脂組成物中の無機系顔料の含有量は、該無機系着色顔料として酸化チタン(TiO2:チタニウムホワイト)を用いる場合、その効果及び塗工適性のバランスの観点から、電離放射線硬化型樹脂100質量部に対して、通常10〜80質量部程度、好ましくは10〜60質量部、より好ましくは10〜40質量部である。
なお、本発明において、隠蔽性を付与するためには、前述の強化紙を着色する方法、強化紙に隠蔽層を設ける方法などがあり、これらの方法と、上記電離放射線硬化型樹脂組成物中に無機系着色顔料を含有させる方法を併用することにより、より一層の隠蔽効果を生じさせることができる。特に、強化紙を着色するための着色剤、及び隠蔽層を形成するためのインキに含まれる着色剤と上記無機系着色顔料を同系色とすることで、より高い隠蔽性を付与することができる。
【0030】
(賦型シート)
当該(c)工程において用いられる賦型シートとしては、通常、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート等のポリエステルシート、ポリプロピレンやポリエチレン等のポリオレフィンシートなどのプラスチックシートに、シリコーン樹脂などの剥離剤を塗布し剥離層を設けたものなどが挙げられる。この賦型シートの厚さについては特に制限はないが、通常30〜200μm程度である。
この賦型シートは、剥離層面が所望により、鏡面仕様であってもよいし、マット仕様やエンボスタイプ(木目、抽象柄などの意匠)の凹凸状であってもよい。
【0031】
本発明においては、この賦型シートの剥離層面に、前述した電離放射線硬化型樹脂組成物を、グラビア印刷やロールコートなどの公知の塗工手段により塗工し、硬化厚さが、通常1〜200μm程度、好ましくは1〜100μm程度、さらに好ましくは5〜50μm程度の電離放射線硬化型樹脂組成物層を設けることにより、電離放射線硬化型シートを形成する。
【0032】
[(d)工程]
本発明の化粧板の製造方法における(d)工程は、前記(b)工程で得られた原板と、前記(c)工程で得られた電離放射線硬化型シートとを、それぞれ熱硬化性シーラー層と樹脂組成物層とを対面させてラミネートしたのち、電離放射線を照射して、前記樹脂組成物層を硬化させ、熱硬化性シーラー層上に保護層を形成させる工程である。
【0033】
(電離放射線の照射)
電離放射線としては、通常電子線や紫外線などが用いられるが、本発明においては、電子線を用いることが好ましい。電離放射線として電子線を用いる場合、その加速電圧については、用いる樹脂や層の厚さに応じて適宜選定し得るが、通常加速電圧70〜300kV程度で電離放射線硬化性樹脂組成物層を硬化させることが好ましい。
また、照射線量は、樹脂層の架橋密度が飽和する量が好ましく、通常5〜300kGy(0.5〜30Mrad)、好ましくは10〜200kGy(1〜20Mrad)の範囲で選定される。
さらに、電子線源としては、特に制限はなく、例えばコックロフトワルトン型、バンデグラフト型、共振変圧器型、絶縁コア変圧器型、あるいは直線型、ダイナミトロン型、高周波型などの各種電子線加速器を用いることができる。
【0034】
電離放射線として紫外線を用いる場合には、波長190〜380nmの紫外線を含むものを照射する。紫外線源としては特に制限はなく、例えば高圧水銀燈、低圧水銀燈、メタルハライドランプ、カーボンアーク燈などが用いられる。
【0035】
このようにして基材/接着剤層/強化紙/熱硬化性シーラー層/保護層/賦型シートからなる層構成を有する化粧板が得られる。
【0036】
[(e)工程]
本発明の化粧板の製造方法においては、さらに(e)工程として、賦型シートを剥離する工程を設けることができる。
これにより、基材/接着剤層/強化紙/熱硬化性シーラー層/保護層からなる層構成を有する化粧板が得られる。
【0037】
本発明の化粧板の製造方法においては、基材の他方の面に、反り防止機能層を設けることができる。
反り防止機能層としては、化粧板において、基材の表裏面における温度、湿度等の外部環境条件の違いにより反りを生じる虞がある基材の場合には、例えばウレタンコート紙を設けることができる。
また、温度等の環境条件の変化により反りが生ずる虞はないが、水滴の付着による吸水で反りが生ずる虞がある基材の場合には、防水塗料を用いて形成された塗工層であることが好ましい。ここで、防水塗料としては、例えば、アクリル樹脂塗料、アクリルウレタン樹脂塗料、エポキシ樹脂塗料等を採用することができる。
【0038】
次に、本発明の化粧板の具体的な製造方法について、添付図面に従って説明する。
図1は、本発明の化粧板の製造方法における一例の製造工程図であって、工程1、工程2及び工程3から構成されている。
工程1は、基材1の一方の面に、接着剤層2を介して強化紙3を貼付して部材(A)を形成したのち、強化紙3上に熱硬化性シーラー層4を設け、部材(B)を形成し、次いで部材(B)を熱プレス処理して、基材1上に、接着剤層2、強化紙3及び熱硬化性シーラー層4aが順に積層された化粧板用原板(C)を形成する工程である。なお、化粧板用原板(C)における基材1の他方の面には、必要に応じ反り防止機能層を設けることができる。
【0039】
工程2は、賦型シート5の剥離層上に電離放射線硬化型、好ましくは電子線硬化型樹脂組成物層6を設け、電離放射線硬化型シート(D)を形成する工程である。なお、図1においては、電離放射線硬化型樹脂組成物をEB樹脂と略記する。
【0040】
工程3は、工程1で得られた化粧板用原板(C)と、工程2で得られた電離放射線硬化型シート(D)とを、それぞれ熱硬化性シーラー層と、樹脂組成物層とを対面させてラミネートしたのち、電離放射線、好ましくは電子線を照射して、前記樹脂組成物層を硬化させ、熱硬化性シーラー層4a上に保護層7を形成させて、基材1上に、接着剤層2、強化紙3、熱硬化性シーラー層4a、保護層7及び賦型シート5が順に積層された構成からなる化粧板(E)を形成させ、さらに必要に応じて、該化粧板(E)における賦型シート5を剥離して、基材1上に、接着剤層2、強化紙3、熱硬化性シーラー層4a及び保護層7が順に積層された構成からなる化粧板(F)を形成する工程である。なお、図1においては、電離放射線をEBと略記する。
【0041】
このようにして、本発明の方法で形成された化粧板(E)及び(F)は、従来行われている、化粧板用原板の熱硬化性シーラー層上に、直接電離放射線硬化型樹脂組成物層を設け、電離放射線を照射して、該樹脂組成物層を硬化させて保護層を形成させるのではなく、賦型シート上に前記樹脂組成物層を設けたものを化粧板用原板にラミネートし、これに電離放射線を照射して、該樹脂組成物を硬化させて、熱硬化性シーラー層上に保護層を形成させる転写法を採用しているため、該樹脂組成物の塗工量が少なくてすみ、かつ塗工量のばらつきが小さく、しかも該樹脂組成物の硬化収縮による反りや割れなどを防止し得るので、本発明の製造方法は、特に上記硬化収縮による反りや割れが生じやすい薄厚化粧板の作製に、好適に適用することができる。
また、賦型シートの剥離層面の状態をコントロールすることにより、保護層の表面状態(例えば、鏡面仕様、マット仕様、木目、抽象柄など)を自由に制御することが可能である。
【0042】
本発明はまた、前述した本発明の化粧板の製造方法で作製されたことを特徴とする化粧板Iをも提供する。
さらに、基材の一方の面に、接着剤層、強化紙、熱硬化性シーラー層、電離放射線硬化樹脂組成物層及び賦型シートが順に積層されてなる化粧板II、及び基材の一方の面に、接着剤層、強化紙、熱硬化性シーラー層及び電離放射線硬化樹脂組成物層が順に積層されてなる化粧板IIIを提供する。
【0043】
図2は、本発明の化粧板IIの層構成の一例を示す断面模式図であって、化粧板II10は、基材1上に接着剤層2、強化紙3、熱硬化性シーラー層4a、電離放射線硬化樹脂組成物層(保護層)7及び賦型シート5が順に積層された構造を有している。
このように、化粧板IIの場合は、保護層上に賦型シートが設けられているので、保護層を保護するための層を別途設ける必要はないというメリットがある。
図3は、本発明の化粧板IIIの層構成の一例を示す断面模式図であって、化粧板III15は、基材1上に、接着剤層2、強化紙3、熱硬化性シーラー層4a及び電離放射線硬化樹脂組成物層(保護層)7が順に積層された構造を有している。
【0044】
本発明の化粧板II及びIIIにおいては、電離放射線硬化樹脂組成物層(保護層)の厚さは、該樹脂組成物の硬化収縮による反りや割れなどを防止する観点から、好ましくは3〜70μm、より好ましくは3〜50μmである。
また、電離放射線硬化樹脂組成物層が、電子線硬化樹脂組成物層であることが好ましい。さらに、強化紙には印刷絵柄層を設けることができ、電子線硬化樹脂組成物層(保護層)は、耐摩耗フィラー及び/又はマット形成フィラーを含むことができる。
また、基材の他方の面に、反り防止機能層を設けることもできる。
前記の耐摩耗フィラー、マット形成フィラー及び反り防止機能層については、前述した本発明の化粧板の製造方法において説明したとおりである。
【実施例】
【0045】
次に、本発明を実施例により、さらに詳細に説明するが、本発明は、この実施例により、なんら限定されるものではない。
実施例1
(1)化粧板用原板の作製
厚さ3mmの木質合板の一方の面に、アクリルエマルション系接着剤を用いて厚さ5μmの接着剤層を形成し、その上に強化紙であるチタン紙(厚さ80g/m2)を貼付したのち、熱硬化性シーラーとして、2液硬化型アクリル系樹脂塗料を、硬化厚さが60〜80g/m2になるようにロールコート法で塗布し、次いで100℃、5Kg/cm3の荷重下で1分間熱プレス処理して、基材/接着剤層/チタン紙/熱硬化性シーラー層の構成からなる化粧板用原板を作製した。
(2)電子線硬化型シートの作製
電子線硬化型樹脂組成物として、多官能性(メタ)アクリレートモノマー組成物(大日精化工業株式会社製、商品名「EB217−5」、多官能性(メタ)アクリレートモノマー、耐傷フィラー、及び電子線反応性シリコーンからなる組成物)を用いた。賦型シート(東洋紡株式会社製、商品名「A4100」、厚さ100μm)の剥離層上に、硬化厚さが30μmになるように、上記樹脂組成物をロールコート法にて塗工し、電子線硬化型シートを作製した。
(3)化粧板の作製
前記(1)で得た化粧板用原板と、前記(2)で得た電子線硬化型シートとを、それぞれ熱硬化性シーラー層と、電子線硬化型化合物層とを対面させてラミネートしたのち、加速電圧165kV、照射線量200kGy(20Mrad)の電子線を照射して、電子線硬化型化合物層を硬化させて、保護層を形成した。次いで、賦型シートを剥離することにより、図2の(F)で示される構成である、基材/接着剤層/チタン紙/熱硬化性シーラー層/保護層の構成からなる化粧板を得た。
このようにして得られた化粧板は、保護層の厚さが、場所によるばらつきがほとんどなく、30g/m2で、ほぼ設定値と同じであり、また、反りや割れは全く認められなかった。
【0046】
実施例2
実施例1において、硬化厚さが100μmになるように、樹脂組成物を塗工したこと以外は、実施例1と同様にして電子線硬化型シートを作製した。このようにして得られた化粧板は反りや割れは全く認められなかった。
【0047】
実施例3
電子線硬化型樹脂100質量部に、隠蔽性顔料の酸化チタン35質量部を加え、酸化チタン含有EB樹脂を調製したこと以外は実施例1と同様な操作を行い、化粧板を作製した。このようにして得られた化粧板は、実施例1と同様な効果が得られるだけでなく、耐光性および隠蔽性が向上した。
【0048】
比較例1
実施例1(1)と同様な操作を行い、基材/接着剤層/チタン紙/熱硬化性シーラー層の構成からなる化粧板用原板を作製した。
次に、電子線硬化型化合物として、前出の多官能性(メタ)アクリレートモノマー組成物(大日精化工業株式会社製、商品名「EB217−5」)を用い、前記化粧板用原板における熱硬化性シーラー層上に、硬化厚さが30μmになるように、カーテンフローコーター法にて塗工し、電子線硬化型化合物層を形成した。次いで、実施例1と同じ条件にて電子線を照射し、電子線硬化型化合物層を硬化させ、保護層を形成することにより、化粧板を作製した。
このようにして得られた化粧板は、保護層の厚さの位置によりばらつきがあって、意匠的にばらついており、ムラが多く存在した。
【0049】
比較例2
比較例1において、硬化厚さが100μmになるように、樹脂組成物を塗工したこと以外は、比較例1と同様にして電子線硬化型シートを作製した。このようにして得られた化粧板は、保護層の厚さの位置によりばらつきがあり、割れや反りが著しかった。
【産業上の利用可能性】
【0050】
本発明の化粧板の製造方法は、高硬度かつ環境配慮型である上、電離放射線硬化型樹脂の硬化収縮による反りや割れなどを防止した化粧板を効率よく作製することができる。
【符号の説明】
【0051】
1 基材
2 接着剤層
3 強化紙(チタン紙)
4 熱硬化性シーラー層
4a 熱硬化性シーラー層
5 賦型シート
6 電離放射線硬化型樹脂組成物層
7 電離放射線硬化樹脂組成物層(保護層)
10 化粧板II
15 化粧板III
(A) 部材
(B) 部材
(C) 化粧板用原板
(D) 電離放射線硬化型シート
(E) 化粧板
(F) 化粧板

【特許請求の範囲】
【請求項1】
(a)基材の一方の面に、接着剤層を介して強化紙を貼付する工程、(b)前記強化紙表面に熱硬化性シーラー層を設け、熱プレス処理して原板を形成する工程、(c)賦型シートの剥離層上に電離放射線硬化型樹脂組成物層を設け、電離放射線硬化型シートを形成する工程、及び(d)前記(b)工程で得られた原板と、前記(c)工程で得られた電離放射線硬化型シートとを、それぞれ熱硬化性シーラー層と、樹脂組成物層とを対面させてラミネートしたのち、電離放射線を照射して、前記樹脂組成物層を硬化させ、熱硬化性シーラー層上に保護層を形成させる工程を含み、基材/接着剤層/強化紙/熱硬化性シーラー層/保護層/賦型シートからなる層構成を有することを特徴とする化粧板の製造方法。
【請求項2】
さらに、(e)工程として、賦型シートを剥離する工程を含み、基材/接着剤層/強化紙/熱硬化性シーラー層/保護層からなる層構成を有する、請求項1に記載の化粧板の製造方法。
【請求項3】
電離放射線硬化型樹脂組成物層が、電子線硬化型樹脂組成物層であり、かつ照射する電離放射線が電子線である、請求項1又は2に記載の化粧板の製造方法。
【請求項4】
強化紙に印刷絵柄層を設ける、請求項1〜3のいずれかに記載の化粧板の製造方法。
【請求項5】
賦型シートの剥離層面に、所定の凹凸を形成する、請求項1〜5のいずれかに記載の化粧板の製造方法。
【請求項6】
基材の他方の面に、反り防止機能層を設ける、請求項1〜5のいずれかに記載の化粧板の製造方法。
【請求項7】
基材の一方の面に、接着剤層、強化紙、熱硬化性シーラー層、電離放射線硬化型樹脂組成物層及び賦型シートが順に積層されてなる化粧板。
【請求項8】
基材の一方の面に、接着剤層、強化紙、熱硬化性シーラー層及び電離放射線硬化型樹脂組成物層が順に積層されてなる化粧板。
【請求項9】
電離放射線硬化型樹脂組成物層が、電子線硬化型樹脂組成物層である、請求項7又は8に記載の化粧板。
【請求項10】
強化紙に印刷絵柄層が設けられてなる、請求項7〜9のいずれかに記載の化粧板。
【請求項11】
電離放射線硬化型樹脂組成物層が、無機系着色顔料を含む、請求項7〜10のいずれかに記載の化粧板。
【請求項12】
基材の他方の面に、反り防止機能層が設けられてなる、請求項7〜11のいずれかに記載の化粧板。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【公開番号】特開2013−31927(P2013−31927A)
【公開日】平成25年2月14日(2013.2.14)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−146110(P2011−146110)
【出願日】平成23年6月30日(2011.6.30)
【出願人】(000002897)大日本印刷株式会社 (14,506)
【Fターム(参考)】