説明

医療機器用の生体認証付き電源装置

【課題】既存の医療機器であってもその構成を変更することなく適用でき、第三者による医療機器の不正な使用を防いで、診断データ等の個人情報が漏洩することを防ぐセキュリティ装置を、安価に提供する。
【解決手段】指紋データ読取装置2aとスイッチ3aと、リレー4aとを有する医療機器用の電源装置1aとして構成する。リレー4aには外部電源21と医療機器22を接続する。指紋データ読取装置2aで読み取らせた指紋データと、予め登録済みの指紋データとが一致したときのみリレー4aを制御して医療機器22への電力の出力を行う。電力の出力停止はスイッチ3aを操作することによって行う。指紋データの登録は、接続および切断が自在な指紋データ登録用機器10aを電源装置1aに接続して行う。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、医療機器用の電源として用いられ、電力の出力および停止をコントロールする機能を有して、無許可の第三者による医療機器の不正使用を防ぐ、医療機器用の電源装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
医療現場には、レントゲン装置、CT装置等の機器、特別なソフトウエアが組み込まれてこれらの機器に接続されてデータの取得・保存を行う、コンピュータ等が設置されている。これらの機器やコンピュータは、薬事法において医療機器と定義されている。
医療においては、これらの医療機器によって様々な検査データ、例えばレントゲン写真、心電図等が取られる。そして、コンピュータ等の医療機器に保存される。また、医師等は検査データを基に診断を行い、診断データも医療機器に保存される。これらの検査データおよび診断データは患者の個人情報であり、医師等の管理者以外の第三者から、不正にアクセスされないように管理が必要である。このため、従来は管理者が不在の時には部屋に鍵をかけたり、パスワード入力による保護機能を有する医療機器を設置して、第三者が医療機器に不正にアクセスできないよう、セキュリティが確保されている。
【特許文献1】特開平9−330140号公報
【0003】
特許文献1には、指紋データ読取装置を備え、読み取った指紋データと、予め登録されている指紋データとを照合し、登録済みの指紋データと認証されるとコンピュータへのログインを許可する、パーソナルコンピュータ装置が示されている。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
上記したような従来の方法によれば、医療機器が設置されている部屋に鍵をかけるので、またパスワードで医療機器の操作が保護されるので、一応は無許可の第三者が医療機器を操作して患者の個人情報にアクセスすることはできない。しかしながら、問題点も多い。例えば、大病院のように多数の関係者が部屋を出入りするような場合、鍵をかけることは実質的に不可能である。また、医療機器のセキュリティの確保のためだけに部屋に鍵をかけると、他の用途での部屋の利用ができなくなり問題である。一方、パスワード機能付きの医療機器によってセキュリティを確保する場合は、パスワード機能を備えた医療機器を新たに購入する必要がある。この場合、既存の医療機器が無駄になるし、一般に医療機器が高価なことを考えると現実的ではない。また、パスワードは盗まれる恐れもある。
【0005】
医療機器にセキュリティ装置を組み込むことでセキュリティを確保することはできる。ところで、一般に医療機器には統一規格がなく、各メーカ毎に仕様が異なる。このため、医療機器にセキュリティ装置を組み込むのは難しい。しかし、医療機器としてのコンピュータに限れば、特許文献1に記載されている指紋データ読取装置を取り付けることは比較的容易である。このようにすれば、指紋認証されたときのみログインを許可するので、第三者の不正アクセスは防げる。しかしながら、薬事法上の問題が生じる。すなわち薬事法では、医療機器の構成や形状を変更したり、医療機器にインストールされているソフトウエアの変更を行うと、元の医療機器は承認済みであっても、変更後の医療機器については新たに承認を得る必要がある。医療機器としてのコンピュータに指紋データ読取装置を取り付けることは、医療機器の構成の変更にあたる。このため承認を新たに得なければならないが、そのための審査は長時間を要し、費用もかかり現実的ではない。
【0006】
本発明は、上記のような従来の問題に鑑みてなされてものであって、無許可の第三者が患者の個人情報を盗み出すことを防ぐセキュリティ装置を、新規の医療機器だけでなく既存の医療機器にもその構成や形状を変更することなく適用可能であり、つまり薬事法によって新たに承認を得る必要がなく、そしてパスワードの漏洩等によるセキュリティ上の不安もなく、簡易にかつ短時間で設置できる、安価なセキュリティ装置を提供することを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明は、上記目的を達成するために、医療機器に電力を供給する、生体認証付き電源装置として構成され、医療機器への電力の供給は、読み取られた生体データが登録済みの生体データとそれぞれの特徴が一致したときのみ許可されるように構成される。そして、電源装置とは別に、電源装置に接続可能な生体データの登録用機器を設けるように構成され、電力供給停止用のスイッチも設けられる。
【0008】
かくして、請求項1に記載の発明は、電源と医療機器との間に設けられ、条件が満たされたときのみ前記医療機器に電力の出力を許可する電源装置であって、前記電源装置は、生体データの読取装置と、生体データを格納する記憶装置と、制御装置とを備え、前記制御装置は、前記生体データの読取装置により読み取られた生体データが、前記記憶装置に予め登録されている1つまたは複数の認証用の生体データのいずれかと特徴が一致したときのみ、前記電源装置に前記医療機器への電力の出力を許可する信号を出力する、医療機器用の電源装置として構成される。そして、請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の電源装置において、生体データの登録用機器を前記電源装置へ接続したとき前記生体データの登録用機器により認証用の生体データを前記記憶装置に登録することができ、前記生体データの登録用機器を前記電源装置から切断したとき生体データの照合を行うことができる、医療機器用の電源装置として構成され、請求項3に記載の発明は、請求項1または2に記載の電源装置において、前記電源装置にはスイッチが設けられ、手動で前記スイッチを操作したときに、電力の出力を停止する、医療機器用の電源装置として構成される。さらに、請求項4に記載の発明は、生体データが指紋データであることを特徴とする請求項1〜3に記載の医療機器用の電源装置として構成され、請求項5に記載の発明は、生体データが指の静脈パターンのデータであることを特徴とする請求項1〜3に記載の医療機器用の電源装置として構成される。
【発明の効果】
【0009】
以上のように、本発明による医療機器用の電源装置は、指紋データまたは指の静脈パターンのデータ等の生体データが認証されたときのみ医療機器に電力を供給するため、管理者以外の第三者は医療機器を不正に使用できず、患者の個人情報が流出する恐れがない。また、医療機器自体の構成を変更する必要のない電源装置として構成されるため、安価にかつ短時間で設置できるだけでなく、審査に費用と時間を要する薬事法上の承認を得る必要もなく既存の医療機器にも採用できる、という本願発明特有の効果が得られる。そして医療機器毎に電源装置を用意すれば、医療機器毎に独立してセキュリティを管理することもできる。さらに、セキュリティの確保は生体データの認証によって行われるため、パスワードの盗難等のセキュリティ低下の恐れもない。
【0010】
また、請求項2に記載の発明によると、生体データの登録用機器を電源装置に接続したときに生体データの登録を行い、切断した状態で生体データの認証を行うため、生体データの登録用機器を隔離して保管しておけば、第三者が勝手に自分の生体データを登録することができず、セキュリティがさらに向上する。そして、請求項3に記載の発明によると電源遮断用のスイッチを設けて、スイッチを操作したときに電力の供給を停止するように構成されるため、医療機器の使用が終了した後スイッチを操作すると、その後第三者によって医療機器の操作が行えなくなる。また、万一管理者が電力の供給を停止し忘れても、代わりに管理者権限を持たない関係者がスイッチを操作するだけで、電力の供給が停止してセキュリティを確保できるという効果も得られる。そして、請求項4に記載の発明によると、生体データとして指紋データが利用されるため、安価な指紋データ読取装置を採用でき、電源装置自体をさらに安価に提供できる。また、請求項5に記載の発明によると、生体データとして指の静脈パターンのデータが利用されるため、生体認証の正確性がさらに高まり、セキュリティがさらに向上する。
【発明を実施するための最良の形態】
【0011】
以下、本発明の実施の形態として、生体データに指紋データが採用された、医療機器用の指紋認証付き電源装置について説明する。図1の(ア)は、第1の実施の形態に係る医療機器用の指紋認証付き電源装置と、その電源装置に接続された医療機器を模式的に示す図である。なお、以下において特にことわらない限り、本明細書において電源装置とは、医療機器用の指紋認証付き電源装置のことをいうものとする。
電源装置本体1aは、電源ケーブル21’を介して外部電源21に接続され、医療機器22は電源ケーブル22’を介して電源装置本体1aに接続されている。そして、電源装置本体1aには、後で説明するように指紋データの登録時にのみ接続されて使用される、指紋データ登録用機器10aが接続ケーブルaによって取り外し可能に接続されている。電源装置本体1aの前面には、電源遮断スイッチ3aと指紋データ読取装置2aとが設けられている。電源遮断スイッチ3aは開閉可能な蓋付きスイッチボックス3a’に収納されている。電源装置本体1aの内部には、外部電源21から医療機器22への電源の供給を行うリレー4aが設けられ、このリレー4aに電源ケーブル21’、22’が接続されている。
【0012】
また、図1の(ア)には示されていないが、電源装置本体1aの内部には、制御装置と記憶装置が組み込まれている。後で説明するように、制御装置は指紋データ読取装置2aから読み取られた指紋データを、記憶装置に格納された登録済みの指紋データと照合し、リレー4aを制御する。
【0013】
次に、それらの制御装置と記憶装置によって行われる、本実施の形態に係る電源装置の処理について説明する。図2は、本実施の形態に係る電源装置の処理の構成を示すブロック図である。なお、ブロック図には、理解し易いように、図1で説明した機器または構成部品の一部も示されているが、これらについては同じ符号を付して、重複して説明はしない。
【0014】
本実施の形態に係る電源装置の処理は、本体処理1と指紋データ登録処理10とから構成されている。本体処理1は、概略的に指紋データの照合を行う処理と、電力の出力・停止を行う処理とから構成されている。指紋データの照合を行う処理は、操作者の指紋データを読み取る指紋データ読取部2と、1つまたは複数の登録済みの指紋データが格納されている指紋データ格納部6と、読み取られた指紋データの特徴が、登録済みの指紋データの特徴と一致するか否かを判断する指紋データ照合部5とから構成されている。指紋データ照合部5は、指紋データ読取部2から指紋データを受け取り、指紋データ格納部6から登録済みの指紋データを読み出すことができる。電力の出力・停止を行う処理は、電力の出力の停止を指示する出力停止指示部3と、電力出力部4と、電力出力部4に対して出力あるいは停止を指令するON/OFF司令部7とから構成されている。ON/OFF司令部7は、指紋データ照合部5からは指紋データが一致する旨の信号を、出力停止指示部3からは電力の出力の停止の指示を受け取って、電力出力部4に対して電力の出力あるいは停止を指令する。なお、指紋データ読取部2、出力停止指示部3および電力出力部4は、本実施の形態では、図1の(ア)で説明した指紋データ読取装置2a、電源遮断スイッチ3aおよびリレー4aにそれぞれ対応している。
【0015】
指紋データ登録処理10は、入力装置11と、指紋データ登録部12とから構成されている。指紋データ登録部12は、指紋データ読取部2から読み取られた指紋データに、入力装置11から入力される氏名等の登録者の属性情報を付け加えて、登録済の指紋データとして、指紋データ格納部6に登録する。なお、指紋データ登録処理10は、指紋データの登録時にのみ本体処理1と接続され、通常の運用時には切断される。図1の(ア)で説明した指紋データ登録用機器10aは、指紋データ登録処理10の処理を実際に行う機器である。
【0016】
次に、上記実施の形態の作用について説明する。まず、指紋データを登録する場合について説明し、次いで通常の運用を行う場合について説明する。
指紋データを登録する場合は、図1の(ア)で示されているように電源装置本体1aに接続ケーブルaを取り付けて指紋データ登録用機器10aを接続する。指紋データの登録を行う管理者は、まず指紋データ登録用機器10aを操作して、指紋データの登録を行うモードに切り替える。次いで指紋データ装置本体1aの前面に設けられている指紋データ読取装置2aに登録を行う指を載せて、指紋を読み取らせる。そして、指紋データ登録用機器10aから所定の情報、例えば管理者の氏名、付与される権限、その他の属性情報の入力を行い、登録操作を行う。これを図2のブロック図で説明すると、指紋データ読取部2で読み取らせた指紋データが、入力装置11で入力された所定の情報を付加されて、指紋データ登録部12によって指紋データ格納部6に格納される。必要に応じて、他の管理者についても、同様な手順を繰り返して指紋データの登録を行う。指紋データの登録が終了したら、指紋データ登録用機器10aを操作して、通常の運用を行うモードに戻す。そして電源装置本体1aから接続ケーブルaを抜き、指紋データ登録用機器10aを分離する。分離された指紋データ登録用機器10aは、第三者に使用されないよう保管しておく。
【0017】
次に、通常の運用を行う場合について説明する。まず、何も操作していない状態では、電源装置本体1aは、医療機器22に対して電力の供給は行われていない。このため、医療機器22は作動できない状態となっている。
管理者が医療機器22を使用したいとき、まず電源装置本体1aの指紋データ読取装置2aに指を載せて指紋を読み取らせる。得られた指紋データは、登録済みの指紋データと照合され、認証されれば電源装置本体1aから医療機器22に電力が供給され、医療機器22が使用できる状態となる。
【0018】
これを図2のブロック図で説明すると、指紋データ読取部2で読み取られた指紋データは、指紋データ照合部5に送られる。指紋データ照合部5は、登録済みの指紋データを1つだけ指紋データ格納部6から取り出す。そして指紋データ照合部5は、読み取られた指紋データと登録済みの指紋データの特徴を比較し、お互いの特徴が一致するか否かを判断する。特徴が一致しなければ指紋データ照合部5は、次の登録済みの指紋データを1つ指紋データ格納部6から取り出して、再び指紋データの特徴を検査する。そして、指紋データの特徴が一致すれば、指紋データ照合部5は、ON/OFF司令部7に信号を出力し、処理を終了する。ON/OFF司令部7は信号を受けると、電力出力部4に電力の出力を指令する。そうすると、医療機器22に電力が供給される。
【0019】
なお、管理者以外の第三者が同様の操作をしても、第三者の指紋データは指紋データ格納部6に登録されていないため、指紋認証は成功しない。このため、指紋データ照合部5がON/OFF司令部7に信号を出力することはなく、医療機器22に電力が供給されず、セキュリティが確保される。
【0020】
医療機器22の使用を終了する場合について説明する。必要に応じて医療機器22のスイッチを切る。この状態のままでは、電源装置本体1aから電力は供給される状態となっている。次に、電源遮断スイッチ3aを押下して電源本体1aから医療機器22への電力の供給を停止する。
この処理を図2のブロック図で説明すると、電源遮断の指示が出力停止指示部3から、ON/OFF司令部7に指示されると、ON/OFF司令部7は電力出力部4に電力の出力の停止を指令する。医療機器22への電力供給が停止されると、管理者以外の第三者が医療機器22を使用することができなくなり、セキュリティが確保される。なお、電源遮断スイッチ3aは、開閉可能な蓋付きスイッチボックス3a’の中に設けられているため、誤操作によって電源の供給を停止する恐れはない。
【0021】
なお、上記実施の形態では電源装置本体1aの中に電力出力部4、すなわちリレー4aが組み込まれた状態の電源装置として説明されているが、電力出力部4を電源装置本体から分離させることも可能である。図1の(イ)は、電源装置本体と、リレーが組み込まれた電力出力装置4bとを分離された、第2の実施の形態に係る医療機器用の指紋認証付き電源装置を模式的に示す図である。なお、すでに説明した部品あるいは構成要素には同じ参照符号を付して、重複説明はしない。図1の(イ)に示されているように、電力出力装置4bは、電源装置本体1bから分離され、信号ケーブルbによって接続されている。このように実施すると、電力出力装置4bは医療機器22の近傍に配置でき、電源装置本体1bは、管理者が操作し易い場所に配置することができるので、電源装置の設置場所の自由度が高くなる。
【0022】
本実施の形態に係る電源装置については、さらにセキュリティを高めたり、使い勝手を良くすることが可能である。セキュリティを高めるためには、例えば医療機器22に接続されている電源ケーブル22’を、本発明に係る電源装置に接続した後、これを容易に抜けないように蓋をかぶせて鍵をかけたり、電源ケーブル22’を電源装置に固着することが有効である。このように実施すると、第三者が電源ケーブル22’を抜いて他の電源に接続することを防ぐことができる。また、使い勝手を良くするためには、例えば管理者毎に指紋データを1つのみではなく2つ以上登録できるようにすることも有効である。このようにすると、指をけがした場合でも他の指で指紋認証が行える。
【0023】
上記では、医療機器用の生体認証付き電源装置として、生体データに指紋データが採用された指紋認証付き電源装置について説明したが、指紋データの代わりに、生体データとして指の静脈パターンのデータ、あるいは網膜パターンのデータ等を採用することも可能である。指の静脈パターンのデータ、あるいは網膜パターンのデータの読取装置は従来周知であり、指紋データの読取装置に代えてこれらの読取装置を採用して、本願発明に係る医療機器用の生体認証付き電源装置とすることは、当業者であれば容易に実施可能であるので説明はしない。
【産業上の利用可能性】
【0024】
本発明に係る医療機器用の生体認証付き電源装置は、電源装置として構成されるため、新規の医療機器だけでなく、既存の医療機器に対してもその構成を変更することなく適用可能であり、医療機器を無許可の第三者が操作して患者の個人情報を盗み出すことを防ぐことができる。また、医療機器そのものではないが医療機器に準じる機器、例えばレセプト管理用のコンピュータなどにも適用が可能である。
【図面の簡単な説明】
【0025】
【図1】本実施の形態を示す図で、その(ア)は、第1の実施の形態に係る医療機器用の指紋認証付き電源装置と、その電源装置に医療機器を接続した様子を模式的に示す図であり、その(イ)は、第2の実施の形態に係る医療機器用の指紋認証付き電源装置と、その電源装置に医療機器を接続した様子を模式的に示す図である。
【図2】本実施の形態に係る医療機器用の指紋認証付き電源装置の処理の構成を示すブロック図である。
【符号の説明】
【0026】
1 本体機能 1a、1b 電源装置本体
2a 指紋データ読取装置 3a 電源遮断スイッチ
4a リレー 4b 電力出力装置
10a 指紋データ登録用機器 11 登録者情報入力装置
21 外部電源 22 医療機器

【特許請求の範囲】
【請求項1】
電源と医療機器との間に設けられ、条件が満たされたときのみ前記医療機器に電力の出力を許可する電源装置であって、
前記電源装置は、生体データの読取装置と、生体データを格納する記憶装置と、制御装置とを備え、
前記制御装置は、前記生体データの読取装置により読み取られた生体データが、前記記憶装置に予め登録されている1つまたは複数の認証用の生体データのいずれかと特徴が一致したときのみ、前記電源装置に前記医療機器への電力の出力を許可する信号を出力する、医療機器用の電源装置。
【請求項2】
請求項1に記載の電源装置において、生体データの登録用機器を前記電源装置へ接続したとき前記生体データの登録用機器により認証用の生体データを前記記憶装置に登録することができ、前記生体データの登録用機器を前記電源装置から切断したとき生体データの照合を行うことができる、医療機器用の電源装置。
【請求項3】
請求項1または2に記載の電源装置において、前記電源装置にはスイッチが設けられ、手動で前記スイッチを操作したときに、電力の出力を停止する、医療機器用の電源装置。
【請求項4】
生体データが指紋データであることを特徴とする請求項1〜3に記載の医療機器用の電源装置。
【請求項5】
生体データが指の静脈パターンのデータであることを特徴とする請求項1〜3に記載の医療機器用の電源装置。

【図1】
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【図2】
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【公開番号】特開2009−3762(P2009−3762A)
【公開日】平成21年1月8日(2009.1.8)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−165060(P2007−165060)
【出願日】平成19年6月22日(2007.6.22)
【出願人】(507210959)
【Fターム(参考)】