説明

半導体ウェーハの超音波洗浄方法及び超音波洗浄装置

【課題】従来の半導体ウェーハの超音波洗浄装置の、保持具等により超音波が遮蔽された部分のウェーハ表面の洗浄が不十分となるという問題のない半導体ウェーハの超音波洗浄方法及び半導体ウェーハの超音波洗浄装置を提供する。
【解決手段】半導体ウェーハの超音波洗浄装置100において、洗浄液6中の半導体ウェーハ4の上方に超音波反射板20が傾斜して設けられている。超音波発生装置1から発振される入射超音波8が超音波反射板20に反射される。超音波反射板20は、反射面として平面20aを有しており、超音波反射板20は、平面20aの法線方向に、影部分7が位置するように位置決めされている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、半導体ウェーハの超音波洗浄方法及び超音波洗浄装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来から、超音波洗浄を利用して、半導体ウェーハ表面の微細な汚れを除去する方法及び装置が知られている。通常この方法・装置では、1枚又は複数枚のディスク形状の半導体ウェーハを垂直方向に立てて洗浄槽内に置くための保持具が使用される。保持具はディスク形状の半導体ウェーハの表面に接触することを避けるためにディスクの縁部を保持することが多い。
【0003】
また通常半導体ウェーハの超音波洗浄装置の超音波発生装置は、超音波振動子とそれに接触させた超音波輻射板とからなり、その超音波輻射板が洗浄液を満たす洗浄槽を備えた超音波洗浄装置の底部を形成する構成を有する。超音波振動子を例えば高周波電力を供給することにより振動させ、係る振動により超音波輻射板を介して超音波を発生させて洗浄液を振動させる。さらに近年、より微細な汚染を除去する目的で半導体ウェーハの超音波洗浄装置に使用される超音波はますます高周波化が進んできている。例えば半導体ウェーハの洗浄工程においては1MHz付近(例えば700kHz〜2MHz)のいわゆるメガソニックと呼ばれる超音波が利用されている。かかる超音波の伝播直線指向性は非常に強く、従って洗浄効率を高めるために、その伝播方向は洗浄液中の被洗浄物(半導体ウェーハ)に向けられている。
【0004】
しかしながら上で説明した従来の超音波洗浄装置では、超音波の伝播直線指向性が非常に高いため、洗浄装置の底部に設けられた超音波発生装置からの超音波は上で説明した保持具等により伝播が妨げられ(保持具の材質によるが超音波が反射や吸収される)、保持具等により超音波が遮蔽された部分の半導体ウェーハの表面の洗浄が不十分となることがあった。
【0005】
かかる問題を解決するためにいくつかの技術が開発されている。例えばウェーハを通過した超音波を上に設けた反射板で反射し、超音波の照射されない部分に超音波の反射波を照射する技術(特許文献1、2)、または、振動板を上下左右に移動させて照射ムラをなくそうとする技術(特許文献3、4、5)が知られている。しかしながらこれらの技術においても洗浄は十分ではなかった。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特開平4−196219号公報
【特許文献2】特開平11−76960号公報
【特許文献3】特開2003−197589号公報
【特許文献4】WO2009/107319号公報
【特許文献5】特開平7−14814号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
本発明の目的は、上で説明した従来の半導体ウェーハの超音波洗浄装置の、保持具等により超音波が遮蔽された部分のウェーハ表面の洗浄が不十分となるという問題のない半導体ウェーハの超音波洗浄方法及び半導体ウェーハの超音波洗浄装置を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明者は、従来の超音波洗浄装置、特にメガソニック洗浄装置に顕著となる保持具等により入射超音波が遮蔽された部分の洗浄が不十分となるという問題の原因の究明及びその問題の解決のために鋭意研究及び検討した結果、超音波を反射する超音波反射板を用いてウェーハを洗浄する際に、反射波の進む方向に半導体ウェーハを配置するよりも超音波反射板の法線方向に半導体ウェーハを配置した方が半導体ウェーハをより洗浄することができることを見出した。つまり、本発明者は、超音波を超音波反射板を用いて反射した場合、反射波の進む方向よりも超音波反射板の法線方向の方が洗浄力が強いことを見出した。また、本発明者は、入射超音波を洗浄槽内の被洗浄物である半導体ウェーハの方向へ照射するとともに、超音波反射板の法線方向を、保持具等により入射超音波が遮蔽された部分に向けることにより、従来の超音波の反射波を遮蔽部に向ける方法に比し、より効率的に遮蔽された部分を超音波洗浄することが可能となることを見いだし、本発明を完成した。
【0009】
上記目的を達成するために、本発明に係る半導体ウェーハの超音波洗浄方法は、液体で満たされた洗浄槽において第1の超音波の少なくとも一部を半導体ウェーハの一の部分に照射するとともに、前記第1の超音波を超音波反射板を用いて反射する、工程を備える半導体ウェーハの超音波洗浄方法であって、前記超音波反射板は、該超音波反射板の法線方向が半導体ウェーハの他の部分に向けられていることを特徴とする。
【0010】
また、本発明に係る半導体ウェーハの超音波洗浄方法おいて、前記他の部分は、前記第1の超音波が照射されない前記半導体ウェーハの部分であることを特徴とする。
【0011】
また、上記目的を達成するために、本発明に係る半導体ウェーハの超音波洗浄装置は、液体で満たされた洗浄槽と、前記洗浄槽において第1の超音波を発生する超音波発生装置と、前記第1の超音波を反射する超音波反射板とを備える半導体ウェーハの超音波洗浄装置であって、前記超音波発生装置は前記第1の超音波の少なくとも一部を半導体ウェーハの一の部分に照射し、前記超音波反射板は該超音波反射板の法線方向が前記半導体ウェーハの他の部分に向けられていることを特徴とする。
【0012】
また、本発明に係る半導体ウェーハの超音波洗浄装置において、前記他の部分は、前記第1の超音波が照射されない前記半導体ウェーハの部分であることを特徴とする。
【0013】
また、本発明に係る半導体ウェーハの超音波洗浄装置において、前記超音波反射板は、前記洗浄槽の蓋に設けられることを特徴とする。
【0014】
また、本発明に係る半導体ウェーハの超音波洗浄装置において、前記超音波反射板は可動装置を介して前記蓋に取り付けられており、前記可動装置は前記超音波反射板を前記蓋に対して可動にすることを特徴とする。
【発明の効果】
【0015】
本発明に係る半導体ウェーハの超音波洗浄方法及び超音波洗浄装置によれば、第1の超音波の少なくとも一部が半導体ウェーハに照射され、半導体ウェーハに照射した第1の超音波が超音波反射板により反射され、超音波反射板はその法線方向が半導体ウェーハの特に洗浄したい部分に向けられているので、半導体ウェーハの一部分であって第1の超音波が照射されない保持具等により遮蔽された部分を半導体ウェーハの特に洗浄したい部分とすることにより、半導体ウェーハを従来の方法に比べてより効率的に洗浄することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0016】
【図1】従来技術に属する超音波洗浄方法及び装置を示す図である。
【図2】本発明の第1の実施の形態に係る半導体ウェーハの超音波洗浄装置を示す図である。
【図3】図2に示す半導体ウェーハの超音波洗浄装置の洗浄力を説明するための図である。
【図4】図2に示す半導体ウェーハの超音波洗浄装置における二次超音波を説明するための写真を示す図である。
【図5】本発明の第2の実施の形態に係る半導体ウェーハの超音波洗浄装置を示す図である。
【図6】本発明の第3の実施の形態に係る半導体ウェーハの超音波洗浄装置を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0017】
以下、本発明の実施の形態に係る半導体ウェーハの超音波洗浄方法及び装置について図面を参照しながら説明する。
【0018】
本発明に係る半導体ウェーハの超音波洗浄方法を実施する半導体ウェーハの超音波洗浄装置は、従来公知の半導体ウェーハのための超音波洗浄装置と同様の構成を基とするものであって、被洗浄物としての半導体ウェーハをその支持具にセットして入れる洗浄槽と、洗浄槽に入れる洗浄液中に超音波を入射させるための洗浄槽の底部に設けられた超音波発生装置とを備えている。
【0019】
上で説明したように通常使用に際しては、洗浄液中において、被洗浄物である半導体ウェーハを一枚若しくは複数枚適当な位置に保持する保持具を設けて使用するが、係る保持具は超音波発生装置から発振される超音波の進行方向、例えば超音波発生装置の上方に設けられるため、超音波が保持具により反射や吸収されて超音波が十分照射されないという部分(以下「影」又は「影部分」とする。)が生じやすい。また同様に超音波発生装置から発振される超音波の進行方向に遮蔽物があると、超音波が遮蔽物により反射や吸収されて半導体ウェーハにおいて超音波が十分照射されないという影の部分が生じやすい。本発明においては係る影部分を効果的に洗浄するために、超音波発生装置から発振された超音波を半導体ウェーハに照射し、この照射された超音波を、法線方向が半導体ウェーハの洗浄したい部分に、具体的には影部分に向けられた超音波反射板を用いて反射することを特徴とする。
【0020】
図1に示すように従来の半導体ウェーハの超音波洗浄装置においては、超音波発生装置1から入射する上向きの入射超音波8が洗浄装置に入射するとともに、保持具5等によりウェーハ表面4に影7が生じる部分に反射波が照射される。
【0021】
一方本発明における装置は以下詳しく説明するように、さらにその法線方向が半導体ウェーハの影部分に向けられた超音波反射板を設けることにより、超音波発生装置1から入射する上向きの入射超音波8と超音波反射板からの反射波との間の種々の相互作用(二次超音波)の結果半導体ウェーハ全体に対して効率的に洗浄のための超音波が作用するようにしたものである。
【0022】
ここで本発明において用いられる超音波発生装置1は特に制限はなく、通常公知の半導体ウェーハの超音波洗浄装置用の装置をそのまま、又は半導体ウェーハ表面の除去すべき汚染の種類に応じて、周波数、パワーを適宜選択して使用することが可能である。また発振方法についても特に制限はなく、例えば圧電方式が挙げられる。特に本発明においては圧電素子を用いたものが好ましい。さらに本発明においては発振した超音波を洗浄槽に入射させるために超音波輻射板2を設けることも好ましい。係る超音波輻射板2は、輻射の方向、均一性等を制御するために使用されるものであればよく、その材料として通常公知の材料、例えばステンレスが挙げられる。また輻射板2の形状についても特に制限はなく、通常公知の超音波洗浄装置で使用されているものが好ましく使用可能である。超音波発生装置の設置方法にも特に制限はなく、水槽の底面外側に接着する方法、水槽の底面から間接水を介して振動を伝播させるような設置方法、水槽内底部に設置する方法などがある。本発明においては超音波発生装置の上に設けた超音波輻射板の位置(形状も含めて)を適宜最適化して、洗浄液へ入射する超音波の好ましい方向と範囲へ伝播方向を適宜選択することができる。これにより洗浄液中の被洗浄物である半導体ウェーハの方向へ直進する伝播超音波、それに対して好ましい角度又は好ましい角度の範囲の方向へ直進する伝播超音波を入射させることが可能である。
【0023】
本発明の洗浄槽の形状、材質についても特に制限はなく、通常公知の超音波洗浄装置に用いられる洗浄槽であれば使用可能である。本発明の超音波洗浄装置は、さらにその法線方向が影部分7に向けられている超音波反射板を備えることを特徴とするものであり、以下本発明に係る半導体ウェーハの超音波洗浄装置の具体的な態様を図を用いて説明する。
【0024】
図2には、本発明の第1の実施の形態に係る半導体ウェーハの超音波洗浄装置100を示した。半導体ウェーハの超音波洗浄装置100において、洗浄液6中の半導体ウェーハ4の上方に超音波反射板20が傾斜して設けられている。本実施の形態においては、超音波反射板20は、例えば、洗浄槽3の側壁3aに固定されている。超音波発生装置1から発振される入射超音波8が超音波反射板20に反射され反射超音波9を生じる。また同時に、入射超音波8と反射超音波9とにより後述する二次超音波30が生じる。この二次超音波30の伝播方向は超音波反射板20の垂直方向、より具体的には超音波反射板20の法線方向である。また、超音波反射板20は、反射面として平面20aを有しており、超音波反射板20は、平面20aの法線方向、つまり平面20aに直交する線の方向に、影部分7が位置するように位置決めされている。なお、超音波反射板20は反射面として平面ではなく他の形状例えば曲面を有していてもよい。
【0025】
ここで、図3は、本実施の形態に係る半導体ウェーハの超音波洗浄装置100の洗浄力を説明するための図である。図3に示すように、洗浄液で満たされた洗浄槽において、超音波発生装置を用いて950kHzで1200Wの超音波を生成し、この超音波(入射超音波)を半導体ウェーハWに照射し、入射超音波に対して所定の角度傾けられた平板状の石英製超音波反射板(厚み4mm)を用いて入射超音波を反射して反射超音波を生成し、この反射超音波を半導体ウェーハWに照射した。図3において、超音波反射板に対して垂直方向に、つまり超音波反射板の法線方向に進む波は二次超音波30である。また、半導体ウェーハWの領域Aは、反射超音波が照射される半導体ウェーハWの領域であり、領域Bは、超音波反射板の法線に位置する半導体ウェーハWの領域、つまり二次超音波30が照射される半導体ウェーハWの領域である。
【0026】
図3の半導体ウェーハWとして、表面に一様に窒化珪素パーティクルが付着した半導体ウェーハを使用して、図3に示すように半導体ウェーハの洗浄試験を行った。洗浄前後のパーティクル数を光散乱方式検査装置でカウントしパーティクルの除去率を確認したところ、領域Aより領域Bの方がパーティクル除去率が高かった。つまり、二次超音波が照射された領域、つまり超音波反射板の法線方向の領域の方が、反射波が照射された領域よりパーティクルの除去率が高く、二次超音波の方が反射波よりも洗浄能力が高いことが分かった。
【0027】
また、図4は二次超音波を説明するための写真を示す図である。水を満たした洗浄槽内に、超音波反射板を垂直に固定し、この超音波反射板に約60°の入射角で超音波(メガソニック)を照射し、反射超音波を生成した。超音波反射板として石英製の反射板を用いた。洗浄槽の水内には、メガソニック照射により微細な気泡が発生するので、洗浄槽の横方向から強い光を当てて気泡の散乱光イメージを撮影した。図4の写真はこの散乱光イメージを示す。気泡は超音波の節または腹にトラップされることが知られている。このため、図4から、超音波反射板に平行な波の存在が確認できる。これが二次超音波である。なお、図4の写真において黒く写っている部分(左下側の領域)があるが、これは気泡の数が少なかった領域であり、実際には二次超音波が存在していると考えられる。
【0028】
図4から、超音波反射板より入射超音波を反射させることにより、超音波反射板の法線方向に二次超音波が発生することが分かり、また、上記図3に示すような半導体ウェハの洗浄試験の結果から、超音波反射板の法線方向に進む二次超音波が存在する領域(方向)におけるパーティクル除去能力が反射超音波が存在する領域におけるパーティクル除去能力よりも高いことが分かる。つまり、反射超音波よりも二次超音波の方が洗浄能力が高い。本発明者は、上述のように、上記二次超音波の存在、および、この二次超音波が反射超音波よりも洗浄能力が高いことを発見した。
【0029】
このように、本実施の形態に係る半導体ウェーハの超音波洗浄装置100において、半導体ウェーハ4の表面には、超音波発生装置1からの入射超音波8が照射され、入射超音波8が照射されない影部分7には、二次超音波30による超音波が同時に照射されることとなり、反射波によって影部分7を洗浄しようとする従来の超音波洗浄装置よりも洗浄能力が高く、十分な汚染物除去効果を奏することができる。ここで上で説明した効果を奏するものであれば超音波反射板の位置、形状、数、材料については特に制限はない。好ましくは超音波反射板は、該反射板から反射された反射超音波、二次超音波が輻射板2に再入射しない位置、形状であり、材料は洗浄に悪影響を与えない石英などである。また半導体ウェーハ全体若しくは一部に二次超音波を照射する場合に応じて超音波反射板20のサイズを適宜選択することが可能である。
【0030】
図5は、本発明の第2の実施の形態に係る半導体ウェーハの超音波洗浄装置200を示す。図5に示すように、超音波反射板20が洗浄槽3の上蓋210に設けられており、この点において図2の実施の形態とは異なる。
【0031】
図6は、本発明の第3の実施の形態に係る半導体ウェーハの超音波洗浄装置300を示す。図6に示すように、本実施の形態に係る半導体ウェーハの超音波洗浄装置300においては、図5の超音波洗浄装置200とは異なり、洗浄槽3の上蓋210に対して可動装置310を介して超音波反射板20が設けられている。可動装置310は、超音波反射板20を上蓋210に対して可動にするものであり、例えば、超音波反射板20の反射角度を変更可能にするために超音波反射板20を上蓋210に対して可動にするものであり、上蓋210における超音波反射板20の取り付け位置を変更可能にするものであり、又はこれらの組み合わせであってよい。可動装置310としては、これらの機能を満たすヒンジやレール等の公知の種々の手段を用いることができ、詳細な説明は省略する。本実施の形態においては、半導体ウェーハ4の照射したい部分に選択的に二次超音波30を照射することが可能となる。このため二次超音波30がウェーハ4上にむらなく照射されることにより、より十分な汚染物除去効果を奏する。
【0032】
なお、上記本発明の第1〜3の実施の形態に係る半導体ウェーハの超音波洗浄装置100〜300において、反射超音波9を入射超音波8及び二次超音波30とともに、半導体ウェーハ4の洗浄のために使用してもよい。これにより、より効率的に半導体ウェーハ4を洗浄することができる。また、側壁3aや上蓋により入射超音波8や反射超音波9を偏向させてもよい。なお、上記本発明の実施の形態において、洗浄槽3には洗浄液が満たされているとしたが、洗浄槽3に満たされるものはこれに限るものではなく、他の液体、例えば水であってもよい。
【産業上の利用可能性】
【0033】
本発明に係る超音波洗浄装置は、広く半導体ウェーハの洗浄、又はその他の装置の超音波洗浄に利用することが可能である。
【符号の説明】
【0034】
1 超音波振動子
2 超音波輻射板
3 洗浄槽
4 半導体ウェーハ
5 保持具
6 洗浄液
7 影,影部分
8 入射超音波
9 反射超音波
10,20 超音波反射板
30 二次超音波
210 上蓋
310 可動装置

【特許請求の範囲】
【請求項1】
液体で満たされた洗浄槽において、第1の超音波の少なくとも一部を半導体ウェーハの一の部分に照射するとともに、
前記第1の超音波を超音波反射板を用いて反射する、工程を備える半導体ウェーハの超音波洗浄方法であって、
前記超音波反射板は、該超音波反射板の法線方向が半導体ウェーハの他の部分に向けられていることを特徴とする、半導体ウェーハの超音波洗浄方法。
【請求項2】
前記他の部分は、前記第1の超音波が照射されない前記半導体ウェーハの部分であることを特徴とする、請求項1記載の半導体ウェーハの超音波洗浄方法。
【請求項3】
液体で満たされた洗浄槽と、
前記洗浄槽において第1の超音波を発生する超音波発生装置と、
前記第1の超音波を反射する超音波反射板とを備える半導体ウェーハの超音波洗浄装置であって、
前記超音波発生装置は前記第1の超音波の少なくとも一部を半導体ウェーハの一の部分に照射し、
前記超音波反射板は該超音波反射板の法線方向が前記半導体ウェーハの他の部分に向けられていることを特徴とする、半導体ウェーハの超音波洗浄装置
【請求項4】
前記他の部分は、前記第1の超音波が照射されない前記半導体ウェーハの部分であることを特徴とする、請求項3記載の半導体ウェーハの超音波洗浄装置。
【請求項5】
前記超音波反射板は、前記洗浄槽の蓋に設けられることを特徴とする、請求項3又は4記載の半導体ウェーハの超音波洗浄装置。
【請求項6】
前記超音波反射板は可動装置を介して前記蓋に取り付けられており、前記可動装置は前記超音波反射板を前記蓋に対して可動にすることを特徴とする、請求項5記載の半導体ウェーハの超音波洗浄装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図5】
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【図6】
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【図4】
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【公開番号】特開2011−155240(P2011−155240A)
【公開日】平成23年8月11日(2011.8.11)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−231107(P2010−231107)
【出願日】平成22年10月14日(2010.10.14)
【出願人】(599119503)ジルトロニック アクチエンゲゼルシャフト (223)
【氏名又は名称原語表記】Siltronic AG
【住所又は居所原語表記】Hanns−Seidel−Platz 4, D−81737 Muenchen, Germany
【Fターム(参考)】