説明

半導体チップ、及び複数の半導体チップが搭載された半導体装置

【課題】半導体チップがMCP化された場合には、チップ面積を増大させることなく他の半導体チップとの間のESD保護を可能とし、また半導体チップがMCP化されなかった場合でも、チップ面積に無駄を生じさせない、半導体チップ及び複数の半導体チップが搭載された半導体装置を提供する。
【解決手段】内部回路28を有する半導体チップ1は、内部回路28の動作に必要な電気信号の授受をするための電極パッドを設けることができない領域に、半導体チップ1の接地バス線36と電気的に接続される第1の電極パッド10を有する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、複数の半導体チップ間の静電破壊を防止する半導体チップ、及び複数の半導体チップ間の静電破壊を防止する半導体チップが他の半導体チップと共に搭載された半導体装置に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、複数の半導体チップを一つのパッケージに実装するいわゆるマルチ・チップ・パッケージ(Multi Chip Package:以下、MCPと称する場合もある)技術が普及している。
【0003】
そして、MCP化された複数の半導体チップ間の静電気放電(Electrostatic Discharge:以下、ESDと称する場合もある)からの保護のために、一の半導体チップの接地バス線と他の半導体チップの接地バス線とを保護回路を介して電気的に接続する技術が提案されている(特許文献1の特に図2及び図7参照)。
【0004】
【特許文献1】特開2003−124331号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、特許文献1に記載された技術によれば、MCP化される複数の半導体チップ間のESD保護のためだけに、半導体チップに電極パッド及び保護回路を設ける必要がある。
このため、前述の電極パッド及び保護回路を備えた半導体チップがMCP化されずに単独で使用される場合には、前述のパッド及び保護回路は不要な構成となり、チップ面積に無駄が生じることとなる。
【0006】
すなわち具体的には、ある半導体チップの開発段階において、当該半導体チップが将来MCP化されることになるかどうかが分からない場合がある。また、ある半導体チップが、将来単独で使用される場合とMCP化されて使用される場合の両方が想定されている場合もある。これらのような場合、MCP化されて使用される場合に備えて、MCP化される複数の半導体チップ間のESD保護のための構成を組み込んでおくことが望ましい。しかしながら、特許文献1に記載された技術によれば、当該半導体チップが単独で使用される場合には前述のパッド及び保護回路は不要な構成となり、チップ面積に無駄が生じることとなるのである。
【0007】
そこで本発明の目的は、半導体チップがMCP化された場合には、チップ面積を増大させることなく他の半導体チップとの間のESD保護を可能とし、また半導体チップがMCP化されなかった場合でも、チップ面積に無駄を生じさせない、半導体チップ及び複数の半導体チップが搭載された半導体装置を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明に係る半導体チップは、上記目的を達成するため、
内部回路を有し、内部回路の動作に必要な電気信号の授受をするための電極パッドを設けることができない領域に、半導体チップの接地バス線と電気的に接続された第1の電極パッドを有することを特徴とする。
また、本発明に係る半導体装置は、上記目的を達成するため、
内部回路を有する第1の半導体チップと、第2の半導体チップとが1つの実装基板上に搭載され、第1の半導体チップは、内部回路の動作に必要な電気信号の授受をするための電極パッドを設けることができない領域に、第1の半導体チップの接地バス線と電気的に接続された第1の電極パッドとを有し、第1の電極パッドは第2の半導体チップの接地バス線と電気的に接続されていることを特徴とする。
【発明の効果】
【0009】
本発明によれば、半導体チップがMCP化された場合には、チップ面積を増大させることなく他の半導体チップとの間のESD保護を可能とし、また半導体チップがMCP化されなかった場合でも、チップ面積に無駄を生じさせない、半導体チップ及び複数の半導体チップが搭載された半導体装置を実現することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0010】
本発明の実施の形態に係る半導体装置は、複数の半導体チップをMCP化したものであり、従来電極パッドを設けない領域であった半導体チップの外周コーナー領域に、当該半導体チップの接地バス線と電気的に接続した電極パッドを設けたものである。
【0011】
以下、本発明の実施の形態について図を参照しながら詳細に説明する。
(第1実施形態)
本発明の第1実施形態は、半導体チップの外周コーナー領域に電極パッドを設け、半導体チップのコーナー領域に静電気放電(ESD)保護回路を設けたものである。このESD保護回路は、電極パッドと、当該半導体チップの接地バス線との間に電気的に接続される。
【0012】
本発明の第1実施形態に係る半導体装置を、図1〜図5を用いて説明する。
【0013】
図1は、第1実施形態に係る半導体装置の概略構成を示す斜視図である。図2は、第1実施形態に係る半導体装置の特徴部の電気的な接続関係を示す図である。図3は、第1実施形態に係る半導体装置の特徴部の構成を示す平面図である。図4は、第1実施形態に係る半導体装置の表面上の領域を説明する平面図である。図5は、第1実施形態に係る半導体装置に用いることができるESD保護回路の具体的な構成例を示す図である。
【0014】
まず、本発明の第1実施形態に係る半導体装置の概略構成を、図1を用いて説明する。
【0015】
半導体装置100は、1つの実装基板80上に第1の半導体チップ1と第2の半導体チップ2とを搭載した半導体装置であり、いわゆるマルチ・チップ・パッケージ(MCP)である。なお、本明細書においては、第1の半導体チップ1と第2の半導体チップ2とがMCP化されている、と表現することもある。
【0016】
第1の半導体チップ1の、実装基板80と反対側の表面5は、外周に第1の辺6と第2の辺7とを有している。また表面5上には、第1の辺6と第2の辺7とを含む外周に沿って第1の電極パッド10、第2の電極パッド11、及びその他複数の電極パッド12が形成されている。すなわち第1の電極パッド10は、隣接して形成された静電気放電(ESD)保護回路20及び第2の電極パッド11を介して第1の半導体チップ1の接地バス線(入出力用接地バス線36)と電気的に接続されている。第2の電極パッド11は、接地電圧供給ワイヤ41を介して実装基板80上の電極51と接続されており、電極51からは接地(VSS)電圧が供給されている。
【0017】
一方で、第1の電極パッド10は第2の半導体チップ2への接地電圧供給ワイヤ42を介して第2の半導体チップ2の接地バス線17とも電気的に接続されている。すなわち第1の電極パッド10は、まずボンディングワイヤ40を介して実装基板80上の電極50と接続されている。電極50は、実装基板80上のプリント配線60を介して電極52と接続され、電極52は接地電圧供給ワイヤ42を介して第2の半導体チップ2の電極パッド15と接続されている。電極パッド15は、第2の半導体チップ2の、実装基板80と反対側の表面8の外周に沿って形成された複数の電極パッドの一つであり、第2の半導体チップ2中の接地バス線17と電気的に接続されている。
【0018】
次に、本発明の第1実施形態に係る半導体装置の特徴部の電気的な接続関係を、図2を用いて説明する。
【0019】
第1実施形態に係る半導体装置の第1の電極パッド10は、電気的には、第1の半導体チップ1の接地バス線36と第2の半導体チップ2の接地バス線17との間に設けられている。
【0020】
具体的には、第1の半導体チップ1に設けられた第1の電極パッド10は、一端がESD保護回路20を介して接地バス線36へ電気的に接続され、他端が第1の電極パッド10、ボンディングワイヤ40、電極50及び第2の半導体チップ2への接地電圧供給ワイヤ42を介して第2の半導体チップ2の接地バス線17へ電気的に接続されている。
【0021】
このように、第1の半導体チップ1の接地バス線36と第2の半導体チップ2の接地バス線17とが電気的に接続されているので、第1の半導体チップ1と第2の半導体チップ2との間の静電気放電による素子破壊を防止することができる。また第1の半導体チップ1の接地バス線36と第2の半導体チップ2の接地バス線17との間にESD保護回路20を設けているので、仮に一方の半導体チップにノイズが生じたとしても、他方の半導体チップに与える影響を最小限に抑えることができる。
【0022】
次に、第1実施形態に係る半導体装置の特徴部の構成を、図3及び図4を用いて説明する。
【0023】
図3は、第1の半導体チップ1の第1の電極パッド10付近を拡大して示した平面図である。
【0024】
第1の半導体チップ1の表面5は、外周に、第1の辺6と、第1の辺6と直交する第2の辺7とを有している。
【0025】
また、第1の半導体チップ1には、第1の辺6又は第2の辺7と平行して、複数対の電源バス線及び接地バス線が内部回路28を取り囲むようにして延在している。具体的にはまず、内部回路28の外側に、内部用電源バス線30と内部用接地バス線32とからなる一対のバス線が形成されている。また内部用接地バス線32の外側には、入出力用電源バス線34と入出力用接地バス線36とからなる一対のバス線が形成されている。従って、第1の半導体チップ1には、2対の電源バス線及び接地バス線が形成されており、そのうち入出力用電源バス線34と入出力用接地バス線36とが、最外周に位置する一対の電源バス線及び接地バス線である。なお、電源バス線はVDDバスとも称され、また接地バス線はVSSバス又はGNDバスとも称される。また、内部回路28は、表面5の略中央部に形成された電子回路であり、第1の半導体チップ1に形成された多数の電子回路のうち、表面5の周辺領域に形成された複数のセル(電源線セル、接地線セル又はI/O(入出力)セル37、電源線セル又は接地線セル38、及び接地線セル39)に含まれる電子回路以外の電子回路である。
【0026】
第1の半導体チップ1の表面5上の、第1の辺6及び第2の辺6が直交するコーナー部付近の領域には第1の電極パッド10及び第1の静電気放電(ESD)保護回路20が形成されている。また、コーナー部以外の外周に沿って、第2の電極パッド11及び複数の電極パッド12が形成されている。
【0027】
ここで、第1の電極パッド10、第1のESD保護回路20、第2の電極パッド11、及び複数の電極パッド12が配置される領域について、図4を参照して詳細に説明する。
【0028】
まず、図4(a)にコーナー領域60を示す。
【0029】
コーナー領域60は、第1の辺6と第1の距離d1だけ離間して平行する第1平行線71と、第2の辺7と第2の距離d2だけ離間して平行する第2平行線72とによって囲まれた表面5上の領域である。
【0030】
第1の距離d1は、最外周の一対の電源バス線及び接地バス線のうち内側のバス線の第1の辺6と平行する部分と第1の辺6との距離である。すなわち第1実施形態においては、最外周に位置する一対の電源バス線及び接地バス線は、入出力用電源バス線34と入出力用接地バス線36であり、このうち内側に位置するバス線は入出力用電源バス線34である。従って、入出力用電源バス線34のうち第1の辺6と平行する部分と、第1の辺6との距離が、第1の距離d1である。
【0031】
また第2の距離d2は、最外周の一対の電源バス線及び接地バス線のうち内側のバス線の第2の辺7と平行する部分と第2の辺7との距離である。すなわち第1実施形態においては、最外周に位置する一対の電源バス線及び接地バス線は入出力用電源バス線34と入出力用接地バス線36であり、このうち内側に位置するバス線は入出力用電源バス線34である。従って、入出力用電源バス線34のうち第2の辺7と平行する部分と、第2の辺7との距離が、第2の距離d2である。
【0032】
そしてコーナー領域60は、通常は回路素子を形成しない空き領域であり、いわゆるデッドスペースである。
【0033】
次に、図4(b)に外周領域62を示す。
【0034】
外周領域62は、最外周の一対の電源バス線及び接地バス線のうち外側のバス線と、第1の辺6及び第2の辺7との間の表面5上の領域である。すなわち第1実施形態においては、最外周に位置する一対の電源バス線及び接地バス線は入出力用電源バス線34と入出力用接地バス線36であり、このうち外側に位置するバス線は入出力用接地バス線36である。従って、入出力用接地バス線36と、第1の辺6及び第2の辺7との間の表面5上の領域が、外周領域62である。
【0035】
次に、図4(c)に外周コーナー領域64及び外周非コーナー領域66を示す。
【0036】
外周コーナー領域64は、外周領域62のうちコーナー領域60に含まれる領域である。
【0037】
外周非コーナー領域66は、外周領域62のうち外周コーナー領域64以外の領域である。外周非コーナー領域66は、外周領域62のうちコーナー領域60に含まれない領域である、ということもできる。
【0038】
そして、外周非コーナー領域66は、内部回路28の動作に必要な電気信号の授受をするための電極パッドを形成することができる領域である。一方、外周コーナー領域64は、内部回路28の動作に必要な電気信号の授受をするための電極パッドを形成することができない領域である。従って、外周コーナー領域64は、いわゆるデッドスペースである。
【0039】
ここで、外周コーナー領域64がデッドスペースである理由について詳細に説明する。
【0040】
まず、領域Aにおいては、バス線30、32、34及び36の全てと接続可能な電源線セル、接地線セル又はI/O(入出力)セル37を配置することができる。このため、外周非コーナー領域66のうち領域Aにおいては、バス線30、32、34及び36の全てと電気的に接続可能な電極パッドを配置することができる。
【0041】
また領域Bにおいては、バス線34及び36と接続可能な電源線セル又は接地線セル38を配置することができる。このため、外周非コーナー領域66のうち領域Bにおいては、バス線34及び36と電気的に接続可能な電極パッドを配置することができる。
【0042】
また領域Cにおいては、バス線36とのみ接続可能な接地線セル39を配置することができる。このため、外周非コーナー領域66のうち領域Cにおいては、バス線36とのみ電気的に接続可能な電極パッドを配置することができる。
【0043】
しかしながら領域Dにおいては、バス線30、32、34及び36のいずれかと接続可能な電源線セル、接地線セル又はI/O(入出力)セルを配置することができない。このため、外周領域62のうち領域Dにおいては、内部回路28の動作に必要な電気信号の授受をするための電極パッドを形成することはできない。
【0044】
以上のようにして画定される領域が、コーナー領域60、外周領域62、外周コーナー領域64及び外周非コーナー領域66である。
【0045】
そこで図3に戻り、第1の電極パッド10、第1のESD保護回路20、第2の電極パッド11、及び複数の電極パッド12が配置される位置を説明する。
【0046】
第1の電極パッド10は、図4(c)の外周コーナー領域64に配置される。外周コーナー領域64は上述の通り従来電極パッドを配置しない領域であったが、そのような領域に第1の電極パッド10を配置することが、本発明の最大の特徴である。このため、第1の電極パッド10を追加してもチップ面積を増大させることはない。また、第1の電極パッド10を外周コーナー領域64に配置できる理由は、第1の電極パッド10は内部回路28の動作に必要な電気信号の授受をするための電極パッドではなく、第1の半導体チップ1の接地バス線(入出力用接地バス線36)と、第2の半導体チップ2の接地バス線17とを電気的に接続するためだけに用いられる電極パッドであるからである。
【0047】
第1実施形態において、第1の電極パッド10は、外周コーナー領域64のうち最もコーナー部寄りに配置されている。また、第1の辺6に沿って配置された複数の電極パッド12の直線上であり、かつ第2の辺7に沿って配置された複数の電極パッド12の直線上でもある位置に配置されている。
【0048】
第1のESD保護回路20は、コーナー領域60に配置されている。第1の電極パッド10がコーナー領域60のうち外周コーナー領域64以外の領域には配置できないのに対して、第1のESD保護回路20はコーナー領域60であればどこにでも配置可能である。これは、電極パッドは配線層と同じ層に形成されるのに対して、第1のESD保護回路20を構成するダイオード、トランジスタ等の回路素子は半導体基板表面に形成されるためである。第1のESD保護回路20は、一端が第1の電極パッド10と電気的に接続されており、他端が第2の電極パッド11と電気的に接続されている。
【0049】
第1実施形態において、第1のESD保護回路20は、第1の電極パッド10と第2の電極パッドとの間に、それぞれと隣接して配置されている。このように配置することで、最短経路で複数の半導体チップ間のESD保護を実現することができる。また、第2の辺7に沿って配置された複数の電極パッド12の直線上である位置に配置されている。
【0050】
第2の電極パッド11及び複数の電極パッド12は、外周非コーナー領域66に配置されており、いずれも内部回路28の動作に必要な電気信号の授受をするための電極パッドである。第2の電極パッド11は入出力用接地バス線36及び接地電圧供給ワイヤ41と電気的に接続されており、出力用接地バス線36に対して接地電圧を供給するための、いわゆるGND(VSS)パッドである。さらに第2の電極パッド11は、第1のESD保護回路20を介して第1の電極パッド10と電気的に接続されている。
【0051】
第1実施形態において、第2の電極パッド11は、第2の電極パッド11及び複数の電極パッド12からなる複数の電極パッドのうち、第1のESD保護回路20に最も近い位置に配置されている。このように配置することで、最短経路で複数の半導体チップ間のESD保護を実現することができる。また、第2の電極パッド11及び複数の電極パッド12は、第1の辺6又は第2の辺7に沿って直線的に配置されている。
【0052】
以上、第1の電極パッド10、第1のESD保護回路20、第2の電極パッド11、及び複数の電極パッド12が配置される位置についてそれぞれ説明したが、第1の電極パッド10が配置される位置については次のように捉えることもできる。
【0053】
すなわち第1の電源パッド10は、外周領域62のうち、第1の辺6に沿って形成された複数の電極パッド(複数の電極パッド12)のうち最も前記第2の辺に近い位置に配置された電極パッドと、第2の辺7に沿って形成された複数の電極パッド(第2の電極パッド11及び複数の電極パッド12)のうち最も前記第1の辺に近い位置に配置された電極パッド(電極パッド11)との間の領域に形成されている、と捉えることもできる。
【0054】
また、第1実施形態においては、第1の電極パッド10、第1のESD保護回路20及び第2の電極パッド11は、第2の辺7に沿って連続的に配置されている。このように配置することが、半導体チップ間のESD保護及びチップの面積利用効率の観点から最も好ましい。なお、第1の電極パッド10、第1のESD保護回路20及び第2の電極パッド11を第1の辺6に沿って連続的に配置しても同様である。
【0055】
次に、第1実施形態に係る半導体装置に用いることができるESD保護回路20の具体的な構成例を、図5を用いて説明する。
【0056】
ESD保護回路20としては、PN接合ダイオード202とPN接合ダイオード204とを逆方向に並列に接続した双方向ダイオードを用いるのが好適である。具体的には、PN接合ダイオード202は、アノードが第2の電極パッド11を介して第1の半導体チップ1の接地バス線(入出力用接地バス線36)と電気的に接続され、カソードが第1の電極パッド10を介して第2の半導体チップ2の接地バス線17と電気的に接続されている。またPN接合ダイオード204は、アノードが第1の電極パッド10を介して第2の半導体チップ2の接地バス線17と電気的に接続され、カソードが第2の電極パッド11を介して第1の半導体チップ1の接地バス線(入出力用接地バス線36)と電気的に接続されている。
【0057】
このほか、ESD保護回路20としては、2つのn型MOSトランジスタを並列に接続した双方向トランジスタを用いることもできる。この場合、ソース及びゲートが第2の電極パッド11を介して第1の半導体チップ1の接地バス線(入出力用接地バス線36)と電気的に接続され、ドレインが第1の電極パッド10を介して第2の半導体チップ2の接地バス線17と電気的に接続されたn型MOSトランジスタと、ソース及びゲートが第1の電極パッド10を介して第2の半導体チップ2の接地バス線17と電気的に接続され、ドレインが第2の電極パッド11を介して第1の半導体チップ1の接地バス線(入出力用接地バス線36)と電気的に接続されたn型MOSトランジスタとを並列に接続する。
次に、第1実施形態に係る半導体装置100の動作を説明する。
【0058】
第1の半導体チップ1の複数の電極パッドのいずれかと、第2の半導体チップ2の複数の電極パッドのいずれかとの間に静電気サージが印加された場合、すなわち静電気放電が生じた場合、静電気サージ電流は第1の電極パッド10を経由して相手のチップに到達し、消滅する。
【0059】
また、第1の半導体チップ1又は第2の半導体チップ2にノイズが発生し、ノイズが発生した半導体チップの接地バス線に意図しない電圧の変動が生じたとしても、第1のESD保護回路20が間に介在しているため、他方の半導体チップに与える悪影響を最小限に抑えることができる。
以上説明した第1実施形態に係る半導体装置によれば、以下のような効果を得ることができる。
【0060】
第1に、外周コーナー領域64に、第1の半導体チップ1の接地バス線(入出力用接地バス線36)と電気的に接続される第1の電極パッド10を配置したので、チップ面積を増加させることなくMCP化される複数の半導体チップ間のESD保護を実現することができる。すなわち、外周コーナー領域64は内部回路28の動作に必要な電気信号の授受をするための電極パッドを設けることができない領域であるため新たな領域を確保する必要がない。また、第1の半導体チップ1の接地バス線36と電気的に接続される第1の電極パッド10を設けておけば、必要に応じてMCPされる他の半導体チップの接地バス線と接続することが可能となり、複数の半導体チップ間のESD保護を実現することができる。なお、外周コーナー領域64はもともと用いていない領域であるため、第1の半導体チップ1がMCP化されなかった場合でも、チップ面積に無駄は生じない。
【0061】
第2に、コーナー領域60に、第1の電極パッド10と第2の電極パッド11との間に電気的に接続された第1のESD保護回路20を設けたので、チップ面積を増加させることなくMCP化される複数の半導体チップ間のESD保護を実現しつつ、一の半導体チップに生じたノイズによる他の半導体チップに及ぼす悪影響を最小限に抑えることができる。すなわち、コーナー領域44は通常回路素子を形成しない空き領域であるため、ESD保護回路を配置する新たな領域を確保する必要がない。また、複数の半導体チップの接地バス線同士を直接接続するのでなく、複数の半導体チップの接地バス線間にESD保護回路を設けているため、一の半導体チップの接地バス線にノイズによる意図しない電圧の変動が生じたとしても、他の半導体チップに与える悪影響を最小限に抑えることができる。
(第2実施形態)
次に、本発明の第2実施形態を説明する。
【0062】
本発明の第2実施形態は、半導体チップのコーナー領域に第2のESD保護回路を追加したものである。第2のESD保護回路は、電極パッドと、当該半導体チップの電源バス線との間に電気的に接続される。
【0063】
本発明の第2実施形態に係る半導体装置を、図6〜図8を用いて説明する。
【0064】
図6は、第2実施形態に係る半導体装置の特徴部の電気的な接続関係を示す図である。図7は、第2実施形態に係る半導体装置の特徴部の構成を示す平面図である。図8は、第2実施形態に係る半導体装置に用いることができるESD保護回路の具体的な構成例を示す図である。
【0065】
第2実施形態に係る半導体装置の概略構成は図1に示した第1実施形態に係る半導体装置の概略構成と同じであり、その他、第1実施形態と同じ構成については同一の符号を付与することでその説明を省略する。
【0066】
まず、本発明の第2実施形態に係る半導体装置の特徴部の電気的な接続関係を、図6を用いて説明する。
【0067】
第2実施形態においては、第1の半導体チップ1に第2のESD保護回路22が追加されている。
【0068】
第2のESD保護回路22は、一端が第1の半導体チップ1の入出力用電源バス線34と電気的に接続されており、他端が第1の電極パッド10、ボンディングワイヤ40、電極50、及び第2の半導体チップ2への接地電圧供給ワイヤ42を介して第2の半導体チップ2の接地バス線17に電気的に接続されている。すなわち第2のESD保護回路22の一端と接続される電源バス線は、接地電圧供給ワイヤ42によって接地電圧が供給される接地バス線(入出力用接地バス線36)と対をなす電源バス線である必要がある。第2のESD保護回路22をこのような電源バス線と接続することにより、第1のESD保護回路20及び第2のESD保護回路22は、一対の電源バス線(入出力用電源バス線34及び入出力用接地バス線36)間に設けられていることになる。
【0069】
このように、第1のESD保護回路20に加えて第2のESD保護回路22を追加したので、第1の半導体チップ1と第2の半導体チップ2との間の静電気放電による素子破壊を、より確実に防止することができる。
【0070】
次に、第2実施形態に係る半導体装置の特徴部の構成を、図7及び図4を用いて説明する。
【0071】
図7は、第1の半導体チップ1の第1の電極パッド10付近を拡大して示した平面図である。
【0072】
第2実施形態に係る半導体装置においては、図4に示すコーナー領域60に第2のESD保護回路22を設けたことが特徴である。
【0073】
第1の電極パッド10がコーナー領域60のうち外周コーナー領域64以外の領域には配置できないのに対して、第2のESD保護回路20はコーナー領域60であればどこにでも配置可能である。これは、電極パッドは配線層と同じ層に形成されるのに対して、第2のESD保護回路20を構成するダイオード、トランジスタ等の回路素子は半導体基板表面に形成されるためである。第2のESD保護回路22は、一端が第1の電極パッド10と電気的に接続されており、他端が入出力用電源バス線34と電気的に接続されている。
【0074】
第2実施形態において、第2のESD保護回路22は、第1の電極パッド10に隣接して形成されている。このように配置することで、最短経路で複数の半導体チップ間のESD保護を実現することができる。また、第2のESD保護回路22は、第1の辺6に沿って配置された複数の電極パッド12の直線上に形成されている。なお、第2実施形態においては、第2のESD保護回路22はコーナー領域60のうち外周コーナー領域64に含まれない領域においても形成されているが、外周コーナー領域64に収まるように形成しても良い。
【0075】
次に、第2実施形態に係る半導体装置に用いることができるESD保護回路22の具体的な構成例を、図8を用いて説明する。
【0076】
ESD保護回路22としては、アノードが第1の電極パッド10を介して第2の半導体チップ2の接地バス線17と電気的に接続され、カソードが入出力用電源バス線34と電気的に接続されたPN接合ダイオード222を用いるのが好適である。
【0077】
このほか、ESD保護回路22としては、ソース及びゲートが電極パッド10を介して第2の半導体チップ2の接地バス線17と電気的に接続され、ドレインが入出力用電源バス線34と電気的に接続されたn型MOSトランジスタを用いることもできる。
次に、第2実施形態に係る半導体装置100の動作を説明する。
【0078】
第1の半導体チップ1の複数の電極パッドのいずれかと、第2の半導体チップ2の複数の電極パッドのいずれかとの間に静電気サージが印加された場合、すなわち静電気放電が生じた場合、静電気サージ電流は、第1のESD保護回路20及び第1の電極パッドを経由する経路、並びに第2のESD保護回路22及び第1の電極パッド10を経由する経路という2つの経路を伝播して相手のチップに到達し、消滅する。
【0079】
以上説明した第2実施形態に係る半導体装置によれば、第1実施形態に係る半導体装置による効果と同じ効果を得ることができることに加えて、以下のような効果を得ることができる。
【0080】
第1に、コーナー領域60に、第1の電極パッド10と入出力用電源バス線34との間に電気的に接続された第2のESD保護回路22を設けたので、チップ面積を増加させることなくMCP化される複数の半導体チップ間のESD保護を、より確実に実現することができる。すなわち、コーナー領域44は通常回路素子を形成しない空き領域であるため、ESD保護回路を配置する新たな領域を確保する必要がない。また、第1の半導体チップ1の複数の電極パッドのいずれかと、第2の半導体チップ2の複数の電極パッドのいずれかとの間に静電気サージが印加された場合、静電気サージ電流は、第1のESD保護回路20及び第1の電極パッドを経由する経路、並びに第2のESD保護回路22及び第1の電極パッド10を経由する経路という2つの経路を伝播して相手のチップに到達し、消滅するため、より確実なESD保護を実現できる。
【0081】
第2に、第1のESD保護回路20と第2のESD保護回路22が一対の電源バス線(入出力用電源バス線34及び入出力用接地バス線36)間に設けられているので、第1のESD保護回路20と第2のESD保護回路22が第1の半導体チップ1の入出力用電源バス線34及び入出力用接地バス線36間の保護回路としても機能する。すなわち、第1の半導体チップ1がMCP化されずに単独で使用される場合であっても、MCP化されて他の半導体チップと共に使用される場合であっても、第1のESD保護回路20と第2のESD保護回路22が機能する。従って、ESD保護回路を設置したにもかかわらずMCP化されなかったために保護機能を発揮できない、という無駄がある状況を回避することができる。
【0082】
以上、本発明の実施形態を説明したが、本発明は上記に限定されるものではなく、本発明の趣旨に基づいて種々の変形が可能である。
【図面の簡単な説明】
【0083】
【図1】第1実施形態に係る半導体装置の概略構成を示す斜視図である。
【図2】第1実施形態に係る半導体装置の特徴部の電気的な接続関係を示す図である。
【図3】第1実施形態に係る半導体装置の特徴部の構成を示す平面図である。
【図4】第1実施形態に係る半導体装置の表面上の領域を説明する平面図である。
【図5】第1実施形態に係る半導体装置に用いることができるESD保護回路の具体的な構成例を示す図である。
【図6】第2実施形態に係る半導体装置の特徴部の電気的な接続関係を示す図である。
【図7】第2実施形態に係る半導体装置の特徴部の構成を示す平面図である。
【図8】第2実施形態に係る半導体装置に用いることができるESD保護回路の具体的な構成例を示す図である。
【符号の説明】
【0084】
1 第1の半導体チップ
2 第2の半導体チップ
6 第1の辺
7 第2の辺
10 第1の電極パッド
11 第2の電極パッド
12 複数の電極パッド
17 接地バス線
20 第1の静電気放電(ESD)保護回路
22 第2の静電気放電(ESD)保護回路
28 内部回路
30 内部用電源バス線
32 内部用接地バス線
34 入出力用電源バス線(電源バス線)
36 入出力用接地バス線(接地バス線)
41、42 接地電圧供給ワイヤ
40 ボンディングワイヤ
60 コーナー領域
62 外周領域
64 外周コーナー領域
66 外周非コーナー領域
71 第1平行線
72 第2平行線
80 実装基板
100 半導体装置

【特許請求の範囲】
【請求項1】
内部回路を有する半導体チップであって、
前記内部回路の動作に必要な電気信号の授受をするための電極パッドを設けることができない領域に、前記半導体チップの接地バス線と電気的に接続された第1の電極パッドを有することを特徴とする半導体チップ。
【請求項2】
内部回路と、
第1の辺及び前記第1の辺と直交する第2の辺とを有する表面と、
前記第1の辺又は前記第2の辺と平行して前記表面上に延在する最外周の一対の電源バス線及び接地バス線と、
前記一対の電源バス線及び接地バス線のうち外側のバス線と、前記第1の辺及び前記第2の辺との間の前記表面上の領域である外周領域に、前記第1の辺及び前記第2の辺に沿って形成された、前記内部回路の動作に必要な電気信号の授受をするための複数の電極パッドと、
前記外周領域のうち、前記第1の辺に沿って形成された前記複数の電極パッドのうち最も前記第2の辺に近い位置に配置された電極パッドと、前記第2の辺に沿って形成された前記複数の電極パッドのうち最も前記第1の辺に近い位置に配置された電極パッドとの間の領域に形成された、前記接地バス線と電気的に接続された第1の電極パッドとを有することを特徴とする、半導体チップ。
【請求項3】
前記第1の電極パッドは、前記半導体チップ以外の他の半導体チップの接地バス線と電気的に接続するためのものであることを特徴とする、請求項1又は2に記載の半導体チップ。
【請求項4】
第1の辺及び前記第1の辺と直交する第2の辺とを有する表面と、
前記第1の辺又は前記第2の辺と平行して前記表面上に延在する最外周の一対の電源バス線及び接地バス線と、
前記表面上の領域である外周コーナー領域に形成され、前記接地バス線と電気的に接続された第1の電極パッドとを有し、
前記外周コーナー領域は、前記一対の電源バス線及び接地バス線のうち外側のバス線と、前記第1の辺及び前記第2の辺との間の前記表面上の領域である外周領域のうち、前記第1の辺と第1の距離だけ離間して平行する第1平行線と、前記第2の辺と第2の距離だけ離間して平行する第2平行線とによって囲まれた前記表面上の領域であるコーナー領域に含まれる領域であり、
前記第1の距離は、前記一対の電源バス線及び接地バス線のうち内側のバス線の前記第1の辺と平行する部分と前記第1の辺との距離であり、
前記第2の距離は、前記内側のバス線の前記第2の辺と平行する部分と前記第2の辺との距離であることを特徴とする、半導体チップ。
【請求項5】
前記コーナー領域に、前記第1の電極パッドと前記接地バス線との間に電気的に接続された第1の静電気放電保護回路を有することを特徴とする、請求項4に記載の半導体チップ。
【請求項6】
前記外周領域のうち、前記外周コーナー領域以外の領域である外周非コーナー領域に、前記第1の静電気放電保護回路及び前記接地バス線と電気的に接続された第2の電極パッドを有することを特徴とする、請求項5に記載の半導体チップ。
【請求項7】
前記外周非コーナー領域には、前記第2の電極パッドを含む複数の電極パッドが形成されており、前記第2の電極パッドは、前記複数の電極パッドのうち前記第1の静電気放電保護回路に最も近い位置に配置されていることを特徴とする、請求項6に記載の半導体チップ。
【請求項8】
前記第1の電極パッド、前記第1の静電気放電保護回路、及び前記第2の電極パッドは、前記第1の辺又は前記第2の辺に沿って連続的に配置されていることを特徴とする、請求項7に記載の半導体チップ。
【請求項9】
前記コーナー領域に、前記第1の電極パッドと前記電源バス線との間に電気的に接続された第2の静電気放電保護回路を有することを特徴とする、請求項5に記載の半導体チップ。
【請求項10】
内部回路を有する第1の半導体チップと、第2の半導体チップとが1つの実装基板上に搭載された半導体装置であって、
前記第1の半導体チップは、
前記内部回路の動作に必要な電気信号の授受をするための電極パッドを設けることができない領域に、前記第1の半導体チップの接地バス線と電気的に接続された第1の電極パッドとを有し、
前記第1の電極パッドは前記第2の半導体チップの接地バス線と電気的に接続されていることを特徴とする半導体装置。
【請求項11】
表面に第1の辺及び前記第1の辺と直交する第2の辺とを有する第1の半導体チップと、第2の半導体チップとが1つの実装基板上に搭載された半導体装置であって、
前記第1の半導体チップは、
前記第1の辺又は前記第2の辺と平行して前記表面上に延在する最外周の一対の電源バス線及び接地バス線と、
前記表面上の領域である外周コーナー領域に形成され、前記接地バス線と電気的に接続された第1の電極パッドとを有し、
前記外周コーナー領域は、前記一対の電源バス線及び接地バス線のうち外側のバス線と、前記第1の辺及び前記第2の辺との間の前記表面上の領域である外周領域のうち、前記第1の辺と第1の距離だけ離間して平行する第1平行線と、前記第2の辺と第2の距離だけ離間して平行する第2平行線とによって囲まれた前記表面上の領域であるコーナー領域に含まれる領域であり、
前記第1の距離は、前記一対の電源バス線及び接地バス線のうち内側のバス線の前記第1の辺と平行する部分と前記第1の辺との距離であり、
前記第2の距離は、前記内側のバス線の前記第2の辺と平行する部分と前記第2の辺との距離であり、
前記第1の電極パッドは前記第2の半導体チップの接地バス線と電気的に接続されていることを特徴とする、半導体装置。
【請求項12】
前記コーナー領域に、前記第1の電極パッドと前記接地バス線との間に電気的に接続された第1の静電気放電保護回路を有することを特徴とする、請求項11に記載の半導体装置。
【請求項13】
前記外周領域のうち、前記外周コーナー領域以外の領域である外周非コーナー領域に、前記第1の静電気放電保護回路及び前記接地バス線と電気的に接続された第2の電極パッドを有することを特徴とする、請求項12に記載の半導体装置。
【請求項14】
前記外周非コーナー領域には、前記第2の電極パッドを含む複数の電極パッドが形成されており、前記第2の電極パッドは、前記複数の電極パッドのうち前記第1の静電気放電保護回路に最も近い位置に配置されていることを特徴とする、請求項13に記載の半導体装置。
【請求項15】
前記第1の電極パッド、前記第1の静電気放電保護回路、及び前記第2の電極パッドは、前記第1の辺又は前記第2の辺に沿って連続的に配置されていることを特徴とする、請求項14に記載の半導体装置。
【請求項16】
前記コーナー領域に、前記第1の電極パッドと前記電源バス線との間に電気的に接続された第2の静電気放電保護回路を有することを特徴とする、請求項12に記載の半導体装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【公開番号】特開2009−81293(P2009−81293A)
【公開日】平成21年4月16日(2009.4.16)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−249792(P2007−249792)
【出願日】平成19年9月26日(2007.9.26)
【出願人】(308033711)OKIセミコンダクタ株式会社 (898)
【出願人】(591089305)沖エンジニアリング株式会社 (6)
【上記1名の代理人】
【識別番号】100115417
【弁理士】
【氏名又は名称】鈴木 弘一
【Fターム(参考)】