説明

半導体装置の製造方法

【課題】 レーザ加工時に発生する飛散物やダストを除去し、且つ半導体基板の損傷を抑制する。
【解決手段】 半導体装置(被加工物)20のトレンチ形成では、表面に絶縁膜2が形成された半導体装置(被加工物)20表面に流水を流しながら、フォーカスレンズ5によりレーザ光4を所定のビーム幅に集光した集光後レーザ光6を半導体装置(被加工物)20に照射する。集光後レーザ光6が半導体装置(被加工物)20に照射されると照射部の絶縁膜2及びシリコン基板1の表面が溶融され、流水3により冷却され、トレンチ7aと、照射部周辺の絶縁膜2上に残渣物8aとが形成される。所定の深さのトレンチ7が形成されると、集光後レーザ光6は走査され、トレンチ7形成が終了した領域には、ノズルから高圧純水からなるウォータジェット9が噴射され、残渣物8が半導体装置(被加工物)20表面から剥離される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、レーザ光を照射して被加工物を加工する半導体装置の製造方法に関するものである。
【背景技術】
【0002】
近年、レーザ光を用いた加工技術は、リソグラフィー技術を用いることなく、プロセス工程を簡略化しながら加工が可能であることから、半導体装置の加工技術として注目されている(例えば、特許文献1参照。)。半導体装置の製造工程では、半導体基板や半導体基板上に形成された層などを精密に加工する必要がある。
【0003】
ところが、大気中でレーザ加工を行う場合、レーザにより溶融された加工物が飛散及びダストとして堆積し、レーザ加工領域周辺に残渣物として付着する問題点がある。また、レーザ加工では、主に加熱による溶融及び蒸発を用いるので、レーザ加工領域周辺にレーザ光照射による基板などの損傷が発生するという問題点がある。
【特許文献1】特開2002−224878号公報(頁19、図19)
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明は、レーザ加工時に発生する飛散物やダストを除去でき、且つ半導体基板などの損傷を抑制できる半導体装置の製造方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上記目的を達成するために、本発明の一態様の半導体装置の製造方法は、被加工物である半導体装置表面を流水で覆いながら、前記半導体装置表面の所定領域にレーザ光を照射して、前記半導体装置表面をレーザ加工して所定の深さのトレンチを形成する工程と、前記半導体装置表面に、前記レーザ光により溶融し、前記流水により固化・形成された残渣物をウォータジェット噴射により除去する工程とを具備したことを特徴とする。
【0006】
更に、上記目的を達成するために、本発明の他態様の半導体装置の製造方法は、被加工物である半導体装置表面を流水で覆いながら、前記半導体装置表面の所定領域にレーザ光を照射して、前記半導体装置上に設けられた絶縁膜或いは導電膜をレーザ加工する工程と、前記半導体装置表面に、前記レーザ光により溶融し、前記流水により固化・形成された残渣物をウォータジェット噴射により除去する工程とを具備したことを特徴とする。
【発明の効果】
【0007】
本発明によれば、レーザ加工時に発生する飛散物やダストを除去でき、且つ半導体基板などの損傷を抑制できる半導体装置の製造方法を提供するができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0008】
以下本発明の実施例について図面を参照しながら説明する。
【実施例1】
【0009】
まず、本発明の実施例1に係るレーザ光を用いた半導体装置の製造方法をについて、図面を参照して説明する。図1乃至図3は、レーザ光を用いたトレンチ形成工程を示す断面図である。本実施例では、高出力LD励起Nd;YAG/YVO4レーザを用いてトレンチ形成を実施している。
【0010】
図1に示すように、半導体装置(被加工物)20のトレンチ形成では、例えば、高出力LD励起Nd;YAG/YVO4レーザの第4高調波である波長(λ)266nm、パルス幅10nsec、出力0.5Wのレーザ光を用いている。半導体装置(被加工物)20表面には、このレーザ光を吸収する、例えば、窒化シリコン膜からなる絶縁膜2を設けている。そして、半導体装置(被加工物)20表面に流水を流しながら、図示しないレーザ加工装置から出力され、フォーカスレンズ5によりレーザ光4を所定のビーム幅に集光した集光後レーザ光6を半導体装置(被加工物)20に照射する。
【0011】
ここで、流水3は半導体集積回路の製造等に用いられる純水を用いるのが好ましい。また、YAGレーザの第4高調波の代わりに、第2高調波である波長(λ)532nmや第3高調波である波長(λ)355nmのレーザ光などを用いてもよい。この場合、レーザ光を吸収する絶縁膜を適宜選択するのが好ましい。
【0012】
次に、図2に示すように、集光後レーザ光6が半導体装置(被加工物)20に照射されると照射部の絶縁膜2及びシリコン基板1の表面が溶融され、流水3により冷却され、トレンチ7aと、照射部周辺の絶縁膜2上に飛散物やダストからなる残渣物8aとが形成される。ここで、絶縁膜2は、残渣物8aがシリコン基板1に直接に接触されて損傷されないように保護する役割をする。
【0013】
続いて、所定の深さのトレンチ7が形成されると、集光後レーザ光6は走査され(ここでは、左方向に走査)、トレンチ7形成が終了した領域には、図示しないノズルから高圧純水からなるウォータジェット9が噴射される。このウォータジェット9により、トレンチ7周辺部の絶縁膜2上に形成された残渣物8が半導体装置(被加工物)20表面から剥離され、図示しない吸引ノズルから吸引物として吸引・排出される。
【0014】
ここで、ウォータジェット9の吐出圧力は、10MPaから100MPaの範囲が好ましい。10MPa以下の場合、飛散物やダストからなる残渣物8を除去する能力が低下し、100MPa以上の場合、安定的にウォータジェット9を噴出するのが困難となる。また、絶縁膜2の静電破壊を防止するために、例えば、NH4(アンモニアガス)或いはCO2(炭酸ガス)をウォータジェット9に添加するのが好ましい。その場合、ウォータジェット9の比抵抗は、0.1MΩcmから1MΩcmが好ましい。1MΩcm以上の場合、半導体装置(被加工物)20表面がチャージアップしやすくなり、0.1MΩcm以下の場合、半導体装置(被加工物)20の清浄度が低下する。
【0015】
そして、図3に示すように、半導体装置(被加工物)20では、トレンチ7が均一に形成され、半導体装置(被加工物)20表面には残渣物8がなく、且つ絶縁膜2の静電破壊や劣化が低減される。
【0016】
なお、図3以降の半導体装置の製造方法については図示していないが、形成されたトレンチ7は素子間を絶縁分離するトレンチアイソレーション、ゲート電極がトレンチ7の内部にゲート絶縁膜を介して埋設されるトレンチMOSトランジスタ、或いはゲート電極がトレンチ7の内部にゲート絶縁膜を介して埋設されるトレンチIGBTなどに適用される。
【0017】
上述したように、本実施例のレーザ光を用いた半導体装置の製造方法では、半導体装置(被加工物)20上に流水3を流しながら、高出力LD励起Nd;YAG/YVO4レーザの第4高調波である波長(λ)266nmのレーザ光4を用いて半導体装置(被加工物)20のトレンチ加工を行い、トレンチ7形成が終了した領域には、流水3を流しながらノズルから高圧純水からなるウォータジェット9が噴射される。
【0018】
このため、従来のレジスト膜をマスクにしたRIE(Reactive Ion Etching)法を用いたトレンチ形成よりもプロセス工程を短縮化でき、且つレーザ加工で発生する残渣物8を半導体装置(被加工物)20の損傷を与えることなく除去することができる。また、レーザ光によるトレンチ加工時、常に半導体装置(被加工物)20は流水3に覆われているので、レーザ光照射による発生する熱を抑制でき、半導体装置(被加工物)20及びその上の絶縁膜2のダメージを低減することができる。更に、添加剤により所定の抵抗率に設定されたウォータジェット9を用いているので、半導体装置(被加工物)20表面のチャージアップ現象を抑制でき、絶縁膜2の静電破壊や劣化を低減することができる。
【0019】
なお、本実施例では、パルス幅10nsecのレーザ光を用いているが、ピコ秒(psec)クラス以下のパルス幅を用いてもよい。この場合、パルス幅が短いため、レーザ照射による熱伝導の発生前に光加工が終了し、熱影響の少ない加工が可能となり、レーザ光で溶融する領域が拡大せず、シャープなトレンチ加工が可能となる。また、高出力LD励起Nd;YAG/YVO4レーザの第4高調波である波長(λ)266nmのレーザ光を用いてトレンチ形成しているが、波長193nm、パルス幅10nsを有する高出力ArFエキシマレーザなどを用いてよい。
【実施例2】
【0020】
次に、本発明の実施例2に係るレーザ光を用いた半導体装置の製造方法について図面を参照して説明する。図4はレーザ加工装置の概略構成を示す図、図5はレーザ光を用いたトレンチ形成工程を示す断面図である。本実施例では、マルチビームレーザ光を用いて同時に複数のトレンチ加工を行っている。
【0021】
以下、本実施例において、実施例1と同一構成部分には、同一符号を付してその部分の説明を省略し、異なる点のみ説明する。
【0022】
図4に示すように、レーザ加工装置は、レーザ加工部10、マスク11、フォーカスレンズ5、及び半導体装置(被加工物)20aから構成され、レジスト膜をマスクとしないで、直接マルチビームレーザ光を用いて半導体装置の複数のトレンチ加工を同時に行うことができる。なお、レーザ光の走査制御、被加工物の画像認識及び位置調整についての図示及び説明は省略する。
【0023】
レーザ加工部10は、レーザ発振制御ユニット12、レーザ発振器13、マスク14、及びビームフォーマ15から構成されている。レーザ発振制御ユニット12は、レーザ光のパルス強度を大きくさせないFirst Pulse Suppression制御、ダイナミックパルス制御、及びレーザ光の発振タイミングなどを制御する。レーザ発振器13は、例えば、基本波(波長λ;1064nm)、第2高調波(λ;532nm)、第3高調波(λ;355nm)、或いは第4高調波(λ;266nm)の波長のいずれかを照射可能なLD励起Nd;YAG/YVO4レーザなどを内蔵している。ここでは、実施例1と同様に、高出力LD励起Nd;YAG/YVO4レーザの第4高調波である波長(λ)266nmを用いている。
【0024】
マスク14は、レーザ発振器13から発生されたレーザ光の幅を制限する。ビームフォーマ15は、例えば、凸型を有するシリンドリカルレンズ16によりレーザ光のビーム調整を行い、ビーム調整されたレーザ光4を出力する。マスク11は、半導体装置(被加工物)20aの複数のトレンチ加工を同時に行うために設けられたものであり、不要な部分のレーザ光4を遮蔽してマルチビームのレーザ光4を発生する。フォーカスレンズ5はマルチビームのレーザ光4を所定のビーム幅に集光して、その光を集光後レーザ光6aとして半導体装置(被加工物)20aに照射する。
【0025】
次に、図5に示すように、マルチビームの集光後レーザ光6aが半導体装置(被加工物)20に照射されると、レーザ一括加工領域の絶縁膜2及びシリコン基板1の表面が溶融され、流水3により冷却され、複数のトレンチ7aと、照射部周辺の絶縁膜2上に飛散物やダストからなる残渣物8aとが形成される。
【0026】
続いて、所定の深さの複数のトレンチ7が形成されると、マルチビームの集光後レーザ光6aは走査され(ここでは、左方向に走査)、複数のトレンチ7形成が終了した領域には、ノズルから高圧純水からなるウォータジェット9が噴射される。このウォータジェット9により、複数のトレンチ7周辺部の絶縁膜2上に形成された残渣物8が半導体装置(被加工物)20表面から剥離され、吸引ノズルから吸引物として吸引・排出される。そして、半導体装置(被加工物)20aでは、複数のトレンチ7が一度に均一に形成され、半導体装置(被加工物)20表面には残渣物8がなく、且つ絶縁膜2の静電破壊や劣化が低減される。
【0027】
なお、図5以降の半導体装置の製造方法については図示していないが、形成されたトレンチ7は実施例1と同様に素子間を絶縁分離するトレンチアイソレーション、ゲート電極がトレンチ7の内部にゲート絶縁膜を介して埋設されるトレンチMOSトランジスタ、或いはゲート電極がトレンチ7の内部にゲート絶縁膜を介して埋設されるトレンチIGBTなどに適用される。
【0028】
上述したように、本実施例のレーザ光を用いた半導体装置の製造方法では、半導体装置(被加工物)20上に流水3を流しながら、マスク11を用いてレーザ光4をマルチビーム化して半導体装置(被加工物)20aに照射し、複数のトレンチ加工を一括に行っている。複数のトレンチ7形成が終了した領域には、流水3を流しながらノズルから高圧純水からなるウォータジェット9が噴射される。
【0029】
このため、実施例1と同様な効果の他に、マルチビームのレーザ光を用いているので、実施例1よりもスループットを向上させることができる。
【実施例3】
【0030】
次に、本発明の実施例3に係るレーザ光を用いた半導体装置の製造方法について図面を参照して説明する。図6及び図7は、レーザ光を用いたトレンチ形成工程を示す断面図である。本実施例では、絶縁膜上に有機保護膜を設けてトレンチ形成を行っている。
【0031】
図6に示すように、半導体装置(被加工物)20bのトレンチ形成では、例えば、実施例1と同様に高出力LD励起Nd;YAG/YVO4レーザの第4高調波である波長(λ)266nm、パルス幅10nsec、出力0.5Wのレーザ光を用いている。半導体装置(被加工物)20b表面には、例えば、窒化シリコン膜からなる絶縁膜22と、絶縁膜22上に、例えば、有機シート膜からなる有機保護膜21とを設けている。そして、半導体装置(被加工物)20b表面に流水を流しながら、フォーカスレンズ5によりレーザ光4を所定のビーム幅に集光した集光後レーザ光6を半導体装置(被加工物)20bに照射する。ここで、有機シート膜を用いているが、レジスト膜を代わりに用いてもよい。
【0032】
次に、集光後レーザ光6が半導体装置(被加工物)20bに照射されると、照射部の有機保護膜21、絶縁膜22及びシリコン基板1の表面が溶融され、流水3により冷却され、トレンチ7aと、照射部周辺の有機保護膜21上に飛散物やダストからなる残渣物8aとが形成される。ここで有機保護膜21は、残渣物8aが絶縁膜21及びシリコン基板1に直接に接触されて損傷されないように保護する役割をする。
【0033】
続いて、所定の深さのトレンチ7が形成されると、集光後レーザ光6は走査され(ここでは、左方向に走査)、トレンチ7形成が終了した領域には、ノズルから高圧純水からなるウォータジェット9が噴射される。このウォータジェット9により、トレンチ7周辺部の有機保護膜21上に形成された残渣物8が半導体装置(被加工物)20表面から剥離され、吸引ノズルから吸引物として吸引・排出される。
【0034】
そして、図7に示すように、有機保護膜21が剥離される。半導体装置(被加工物)20bでは、トレンチ7が均一に形成され、半導体装置(被加工物)20b表面には残渣物8がなく、且つ絶縁膜2の静電破壊や劣化が低減される。
【0035】
ここで、ウォータジェット9により、トレンチ7周辺部の有機保護膜21上に形成された残渣物8を剥離しているが、残渣物8が少量で、小さい粒径の場合にはウォータジェット9を用いずに、有機保護膜21の剥離時に除去してもよい。
【0036】
上述したように、本実施例のレーザ光を用いた半導体装置の製造方法では、半導体装置(被加工物)20b上に流水3を流しながら、高出力LD励起Nd;YAG/YVO4レーザの第4高調波である波長(λ)266nmのレーザ光4を用いて、絶縁膜22と有機保護膜21が上部に設けられた半導体装置(被加工物)20bのトレンチ加工を行い、トレンチ7形成が終了した領域には、流水3を流しながらノズルから高圧純水からなるウォータジェット9が噴射される。
【0037】
このため、従来のレジスト膜をマスクにしたRIE法を用いたトレンチ形成よりもプロセス工程を短縮化でき、且つレーザ加工で発生する残渣物8を半導体装置(被加工物)20及び絶縁膜22の損傷を与えることなく除去することができる。また、レーザ光によるトレンチ加工時、常に半導体装置(被加工物)20は流水3に覆われているので、レーザ光照射による発生する熱を抑制でき、半導体装置(被加工物)20及びその上の絶縁膜2のダメージを低減することができる。
【0038】
本発明は、上記実施例に限定されるものではなく、発明の趣旨を逸脱しない範囲で、種々、変更してもよい。
【0039】
例えば、本実施例では、レーザ光を用いてトレンチ形成を行っているが、ビア形成、ポリシリコンヒューズの切断ポリシリコンヒューズの切断、金属配線の加工、或いは半導体装置の基板加工などにも適用できる。
【0040】
本発明は、以下の付記に記載されているような構成が考えられる。
(付記1) 第1主面に有機保護膜と絶縁膜或いは導電膜が積層形成された被加工物である半導体装置表面を流水で覆いながら、前記半導体装置表面の所定領域にレーザ光を照射して、前記半導体装置表面をレーザ加工して前記絶縁膜或いは導電膜をレーザ加工する工程と、前記有機保護膜表面に、前記レーザ光により溶融し、前記流水により固化・形成された残渣物をウォータジェット噴射により除去する工程と、前記有機保護膜を除去する工程とを具備する半導体装置の製造方法。
【図面の簡単な説明】
【0041】
【図1】本発明の実施例1に係るレーザ光を用いたトレンチ形成工程を示す断面図。
【図2】本発明の実施例1に係るレーザ光を用いたトレンチ形成工程を示す断面図。
【図3】本発明の実施例1に係るレーザ光を用いたトレンチ形成工程を示す断面図。
【図4】本発明の実施例2に係るレーザ加工装置の概略構成を示す模式図。
【図5】本発明の実施例2に係るレーザ光を用いたトレンチ形成工程を示す断面図。
【図6】本発明の実施例3に係るレーザ光を用いたトレンチ形成工程を示す断面図。
【図7】本発明の実施例3に係るレーザ光を用いたトレンチ形成工程を示す断面図。
【符号の説明】
【0042】
1 シリコン基板
2、22 絶縁膜
3 流水
4 レーザ光
5 フォーカスレンズ
6、6a 集光後レーザ光
7、7a トレンチ
8、8a 残渣物
9ウォータジェット
10 レーザ加工部
11、14 マスク
15 ビームフォーマ
16 シリンドリカルレンズ
20、20a、20b 半導体装置(被加工物)
21 有機保護膜

【特許請求の範囲】
【請求項1】
被加工物である半導体装置表面を流水で覆いながら、前記半導体装置表面の所定領域にレーザ光を照射して、前記半導体装置表面をレーザ加工して所定の深さのトレンチを形成する工程と、
前記半導体装置表面に、前記レーザ光により溶融し、前記流水により固化・形成された残渣物をウォータジェット噴射により除去する工程と、
を具備したことを特徴とする半導体装置の製造方法。
【請求項2】
被加工物である半導体装置表面を流水で覆いながら、前記半導体装置表面の所定領域にマルチビームレーザ光を照射して、前記半導体装置表面をレーザ加工して所定の深さの複数のトレンチを一括形成する工程と、
前記半導体装置表面に、前記レーザ光により溶融し、前記流水により固化・形成された残渣物をウォータジェット噴射により除去する工程と、
を具備したことを特徴とする半導体装置の製造方法。
【請求項3】
被加工物である半導体装置表面を流水で覆いながら、前記半導体装置表面の所定領域にレーザ光を照射して、前記半導体装置上に設けられた絶縁膜或いは導電膜をレーザ加工する工程と、
前記半導体装置表面に、前記レーザ光により溶融し、前記流水により固化・形成された残渣物をウォータジェット噴射により除去する工程と、
を具備したことを特徴とする半導体装置の製造方法。
【請求項4】
第1主面に有機保護膜が設けられた被加工物である半導体装置表面を流水で覆いながら、前記半導体装置表面の所定領域にレーザ光を照射して、前記半導体装置表面をレーザ加工して所定の深さのトレンチを形成する工程と、
前記有機保護膜表面に、前記レーザ光により溶融し、前記流水により固化・形成された残渣物をウォータジェット噴射により除去する工程と、
前記有機保護膜を除去する工程と、
を具備したことを特徴とする半導体装置の製造方法。
【請求項5】
前記ウォータジェットの比抵抗は、0.1MΩ以上、1MΩ以下の範囲であることを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1項に記載の半導体装置の製造方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【公開番号】特開2008−27956(P2008−27956A)
【公開日】平成20年2月7日(2008.2.7)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−195348(P2006−195348)
【出願日】平成18年7月18日(2006.7.18)
【出願人】(000003078)株式会社東芝 (54,554)
【Fターム(参考)】