印刷システム及びその制御方法、プログラム
【課題】 印刷装置の記憶装置に対する負荷を軽減するための印刷データ出力処理を行うことができる印刷システムおよびその制御方法、プログラムを提供する。
【解決手段】 ネットワーク上の情報処理装置に内蔵の記憶装置を有効活用し印刷装置の記憶装置に対する負荷を軽減するとともに保存されたデータを再利用する。
【解決手段】 ネットワーク上の情報処理装置に内蔵の記憶装置を有効活用し印刷装置の記憶装置に対する負荷を軽減するとともに保存されたデータを再利用する。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、複写機やプリンタ等の画像形成装置、画像形成システムおよびその制御方法に関するものである。
【背景技術】
【0002】
近年、複写機やプリンタなどの画像形成装置および画像形成システムの多機能化により印刷手法も例えば両面印刷、縮小拡大印刷、製本機能など様々に多様化している。また、印刷データや読み取り画像データを、ネットワーク上の他の装置やFAXに転送したり、また、印刷装置内の記憶装置に保存したりする機能も付加されるようになった。
【0003】
また、特許文献1ではユーザのファイル移動の労力を減少するために、自動的に画像形成装置内にユーザボックスを設置し、その中に画像データを保存した後に、ユーザが画像データ等のファイルを他のPCに移動させると、次回から自動的に移動先のPCのフォルダに保存する発明がされている。
【特許文献1】特開2003−304370号
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、従来例のような画像形成装置の機能を使用するために印刷する際の設定に多くの操作が必要となり、さらに解像度や階調数、色空間の増大により1ページ当たりの画像データも増大しているため、データやスキャナーで読み取った画像データの処理に時間が掛かり、また装置内のハードディスクドライブ(以下HDDと呼ぶ)などの記憶装置に保存する容量も制限しなければならなくなっている。
【0005】
また、特許文献1の例では、保存されているデータは特定の印刷装置やユーザのPC内に存在することになり、保存されている画像データや印刷データが、特定の印刷装置やPC以外から再利用されやすい状態になっていなかった。
【0006】
本発明はネットワーク上の情報処理装置に内蔵の記憶装置を有効活用し印刷装置の記憶装置に対する負荷を軽減するとともに保存されたデータを再利用する手段を備えることによりユーザの操作を軽減し、印刷処理を高速化する手段を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記の目的を達成するために本発明による印刷システムは以下の構成を備える。即ち、
ネットワークに接続され、印刷要求を行う情報処理装置と、
前記印刷要求を履歴情報として記憶する履歴情報記憶手段と、
印刷要求に伴う印刷データを印刷装置で出力可能な出力用データに変換する出力データ変換手段と、情報処理装置からの印刷要求と前履歴情報記憶手段に記憶された履歴情報の内容を比較する比較手段と、
ネットワークに接続され出力用データを印刷する印刷装置とからなる印刷システムにおいて、
前記印刷システムはさらにシステムを制御する制御手段を有し、
前記比較手段による比較の結果、一致する履歴情報がない場合には、
前記制御手段は前記出力データ変換手段により出力用データを作成し、前記印刷装置から印刷出力するとともに、前記履歴情報に従って前記出力データを記憶するネットワーク上の情報処理装置を指定し、そして前記履歴情報を更新し、
前記比較手段による比較の結果、一致する履歴情報がある場合には、前記制御手段は履歴情報に従って、前記ネットワーク上の情報処理装置から記憶されている前記出力データを転送し、前記印刷装置により印刷出力するとともに前記履歴情報を更新する。
【0008】
上記の目的を達成するために本発明による印刷制御方法は以下の構成を備える。即ち、
ネットワークに接続され、印刷要求を行う情報処理装置と、
前記印刷要求を履歴情報として履歴情報記憶手段に記憶させる履歴情報記憶工程と、
印刷要求に伴う印刷データを印刷装置で出力可能な出力用データに変換する出力データ変換工程と、情報処理装置からの印刷要求と前履歴情報記憶手段に記憶された履歴情報の内容を比較する比較工程と、
ネットワークに接続され出力用データを印刷する印刷装置とからなる印刷制御方法において、
前記印刷制御方法はさらに制御工程を有し
前記比較工程による比較の結果、一致する履歴情報がない場合には、
前記制御工程は前記出力データ変換工程により出力用データを作成し、前記印刷装置から印刷出力するとともに、前記履歴情報に従って前記出力データを記憶するネットワーク上の情報処理装置を指定し、そして前記履歴情報を更新し、
前記比較工程による比較の結果、一致する履歴情報がある場合には、
前記制御工程は前記履歴情報に従って、前記ネットワーク上の情報処理装置から記憶されている前記出力データを転送し、前記印刷装置により印刷出力するとともに前記履歴情報を更新する。
【0009】
上記の目的を達成するために本発明による印刷制御方法は以下の構成を備える。即ち、
印刷制御装置であって、
過去に印刷出力された印刷ジョブのデータが記憶されていることを履歴情報として記憶する記憶部と、
情報処理装置から投入されてくる印刷要求と前記履歴情報との比較に基づき、
前記印刷要求が前記履歴情報に有れば前記履歴情報に従い記憶手段に記憶された印刷ジョブのデータを用い印刷処理を行ない、
無ければ前記情報処理装置から送信されてくる新たに生成された印刷ジョブのデータを用いて印刷処理を行なう制御手段とを有する。
【発明の効果】
【0010】
以上説明したように、本発明によれば、ユーザが繰り返しファイルを印刷する際に履歴情報から画像データや印刷データを検出し印刷処理することにより高速に出力することが可能となる。また、画像データや印刷データを保存する装置をネットワーク上の画像形成装置または情報処理装置に分散することで保存領域を拡大できる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0011】
以下、本発明の実施の形態について、印刷装置の記憶装置に対する負荷を軽減するための印刷データ出力処理を説明する。
【実施例1】
【0012】
以下、本発明の第1の実施例について説明を行う。
【0013】
図1は、本発明の印刷データ処理システム構成図の一例である。ホストコンピュータ10、データベースサーバー20、ネットワーク30、インターネット40、印刷装置60で構成されている。
【0014】
ホストコンピュータ10は、印刷装置60への印刷要求を行うことが可能な機器であり、ネットワーク30上でページ記述言語(以下PDLと呼ぶ)データを印刷装置60に転送する。また、ハードディスクドライブ(以下HDDと呼ぶ)などの記憶装置11を備えている。前記のPDLデータには、文字およびイメージの印刷位置を座標で指定した、あるいは円や四角などの図形をテキスト形式で記述された印刷データの他に出力先情報(図1では、印刷装置60)、フォーム情報あるいはマクロ命令が付加されている。たとえば、PDLには、CanonのLIPS(登録商標)、Adobe社のPostScript(登録商標)などがある。なお、ホストコンピュータ10の代わりに印刷装置60に出力を要求できる電子機器であればその種類は問わない。上記の印刷要求の履歴やPDLデータ、フォーム情報あるいはマクロ命令、後述の印刷装置60で処理された画像データをユーザやグループなどの分類ごとに記憶することが可能である。
【0015】
データベースサーバ20はデータベースでありHDD21などの記憶装置を装備している。なお、データベースはデータベースサーバ20の装置内に設置されているが、ここでは図示しない。前記ホストコンピュータ10と同様に、ネットワーク30上の情報機器が印刷要求した履歴やPDLデータ、フォーム情報あるいはマクロ命令、後述の印刷装置60、あるいはネットワーク30上に接続されている印刷装置で処理された画像データをユーザやグループなどの分類ごとに記憶することが可能である。また、前記データベースはネットワーク30上の他のクライアントPC、サーバ内の記憶装置内に設置されても良い。
【0016】
ネットワーク30はホストコンピュータ10と印刷装置60、ここでは図示しないネットワーク30上の他のクライアントPC、サーバが接続されており、各々ネットワークI/Fを介しデータを送受信することにより通信を行う。例えばLANや公衆回線などが挙げられる。
【0017】
インターネット40は、世界中の情報機器と通信可能である情報網である。ここでは図示しないがネットワーク30は、ルータやファイアウォールなどを介してインターネット40と接続されている。
【0018】
印刷装置60は、原稿スキャン機能、プリント機能、BOX機能を登載したMFP(複合機能周辺装置;Multi Functional Peripheral)、FAX装置、プリンタ装置などの本体デバイスである。印刷装置60の制御システム構成を図2に示す。
【0019】
コントローラユニット100は画像入力装置であるスキャナ200や画像出力装置であるプリンタ300と接続し、一方ではLAN500や電話回線600などのネットワークと接続することで、画像情報やデバイス情報の入出力を行うためのコントローラである。
【0020】
CPU103はデジタル複合機全体を制御するコントローラとして機能する。
【0021】
RAM107はCPU103が動作するためのシステムワークメモリであり、画像データを一時記憶するための画像メモリとしても利用される。
【0022】
ROM108はブートROMとして利用され、デジタル複合機のブートプログラムが格納されている。
【0023】
HDD109はハードディスクドライブで、システムソフトウェア、画像データ等を格納する。このHDD109には、ネットワーク(LAN500)に接続されているノードに関する画像出力速度、設置位置などの情報がアドレスごとに保存される場合もある。ノードとはネットワークに接続されている端末やネットワーク機器のことを意味する。また、前記ホストコンピュータ10と同様に、本発明に特有なネットワーク30上の情報機器が印刷要求した履歴やPDLデータ、フォーム情報あるいはマクロ命令、後述の印刷装置60、あるいはネットワーク30上に接続されている印刷装置で処理された画像データをユーザやグループなどの分類ごとに記憶することが可能である。
【0024】
尚、ホストコンピュータ10からデータベースサーバ20やネットワーク上の他の情報機器、あるいは印刷装置60からデータベースサーバ20やネットワーク上の他の情報機器に画像データなどのファイルを記憶させる場合には、例えばFTPプロトコルやWindows(登録商標)98/Me/2000/XPでファイル共有に使用されるSMBプロトコルなどを利用する。
【0025】
このような印刷システム全体の動作はホストコンピュータ10や印刷装置60、あるいはデータベースサーバ20のそれぞれが、あるいは協業しあって制御する。
【0026】
操作部I/F104は操作部400とのインターフェース部で、操作部400に表示する画像データを操作部400に対して出力する。また、操作部400からユーザが入力した情報をCPU103に伝える役割をする。
【0027】
ネットワークI/F105はLAN500に接続し、情報の入出力を行う。MODEM106は公衆回線600に接続し、データ送受信を行うための変調復調処理を行う。
【0028】
以上のデバイスがシステムバス101上に配置される。
【0029】
イメージバスI/F110はシステムバス101と画像データを高速で転送するイメージバス102を接続し、データ構造を変換するバスブリッジである。
【0030】
イメージバス102は、PCIバス、IEEE1394またはPCI Express(登録商標)などの高速バスで構成される。
【0031】
イメージバス102上には以下のデバイスが配置される。ラスターイメージプロセッサであるPDLアクセラレータ111はPDLコードをビットマップイメージに展開する。また、PDLアクセラレータ111はPDLをディスプレイリストと呼ばれる中間コードを入力/出力することも可能になっている。ディスプレイリストが入力された場合にはPDLアクセラレータ111はディスプレイリストをビットマップイメージに変換する。また、ディスプレイリストを出力する場合は、主に一時保存用に用いる。デバイスI/F部112は、画像入出力デバイスであるスキャナ200やプリンタ300とコントローラ100を接続し、画像データの同期系/非同期系の変換を行う。
【0032】
スキャナ画像処理部700は、入力画像データに対し補正、加工、編集を行う。
【0033】
プリンタ画像処理部800は、プリント出力画像データに対して、プリンタに合わせた補正、解像度変換等を行う。画像圧縮部115は、多値画像データはJPEG、2値画像データはJBIG、MMR、MHの圧縮伸張処理を行う。
【0034】
ここでPDLアクセラレータはPDLデータ即ち、ページ記述言語(Page Description Language)を扱う説明をしたが、BDL即ちバンド記述言語(Band Description Language)を扱う構成でもよい。この場合ページはバンド単位に分割され処理される。
【0035】
<画像入力部(スキャナ)>
画像入力部であるスキャナの概観図を図3に示す。
【0036】
画像入力デバイスであるスキャナ部200は、原稿となる紙上の画像を照明し、図示しないCCDラインセンサを走査することで、ラスターイメージデータとして電気信号に変換する。原稿用紙は原稿フィーダ201のトレイ202にセットし、ユーザが操作部400から読み取り起動指示することにより、コントローラCPU103がスキャナ200に指示を与え、フィーダ201は原稿用紙を一枚ずつフィードし原稿画像の読み取り動作を行う。
【0037】
<画像出力部(プリンタ)>
画像出力部であるプリンタの概観図を図4に示す。
【0038】
画像出力デバイスであるプリンタ部300はラスターイメージデータを用紙上の画像に変換する部分であり、その方式は感光体ドラムや感光体ベルトを用いた電子写真方式、微少ノズルアレイからインクを吐出して用紙上に直接画像を印字するインクジェット方式等があるが、どの方式でも構わない。プリント動作の起動はコントローラCPU103からの指示によって開始する。プリンタ部300は、異なる用紙サイズまたは異なる用紙向きを選択できるように複数の給紙段を持ち、それに対応した用紙カセット302,303,304,305が装着される。また、排紙トレイ306は印字し終わった用紙を受けるものである。またここでは図示しないがコントローラCPU103からの指示により出力順番をソートしたり両面印刷したり拡大縮小したりして出力した用紙をステイプル装置によって製本したりすることも可能である。
【0039】
<スキャナ画像処理部>
スキャナ画像処理部700の構成を図5に示す。
【0040】
イメージバスI/Fコントローラ701は、イメージバス102と接続し、そのバスアクセスシーケンスを制御する働きと、スキャナ画像処理部700内の各デバイスの制御及びタイミングを発生させる。像域分離処理部703は、入力画像から文字部を検出することにより、像域を判定し、その後の画像処理に利用する像域信号を生成する。テーブル処理部704は、読み取った輝度データである画像データを濃度データに変換するために、テーブル変換を行う。フィルタ処理部705は、エッジ強調などの目的に従ったデジタル空間フィルタでコンボリューション演算を行う。編集部706は、例えば入力画像データからマーカーペンで囲まれた閉領域を認識して、その閉領域内の画像データに対して、影つけ、網掛け、ネガポジ反転等の画像加工処理を行う。
【0041】
処理が終了した画像データは、再び画像I/Fバスコントローラ701を介して、イメージバス102上に転送される。
【0042】
<プリンタ画像処理部>
プリンタ画像処理部800の構成を図6に示す。
【0043】
イメージバスI/Fコントローラ801は、イメージバス102と接続し、そのバスアクセスシーケンスを制御する働きと、プリンタ画像処理部800内の各デバイスの制御及びタイミングを発生させる。下地除去処理部802は、背景に薄い色がある原稿を読み取った画像データ等が送られてきた場合に背景色を除去する。色変換処理部803は、プリンタの出力特性にに合わせた色変換を行う。解像度変換部804は、LAN500あるいは電話回線600から受信した画像データを、プリンタ300の解像度に変換するための解像度変換を行う。スムージング処理部805は、解像度変換後の画像データのジャギー(斜め線等の白黒境界部に現れる画像のがさつき)を滑らかにする処理を行う。
【0044】
<操作部>
図7に本実施例を適用するのに好適なデジタル複合機の操作部400を示す。液晶操作パネル401は液晶にタッチパネルを組み合わせたものであり、設定内容の表示、ソフトキーの表示等がなされるものである。スタートキー402はコピー動作等の開始指示するためのハードキーであり、内部に緑色および赤色のLEDが組み込まれており、スタート可能のときに緑色、スタート不可のときに赤色のLEDが点灯する。ストップキー403は動作を停止させるときに使用するハードキーである。ハードキー群404には、テンキー、クリアキー、リセットキー、ガイドキー、ユーザモードキーが設けられている。
【0045】
図8は、液晶操作パネル401に通常のコピー画面が表示されている様子を示している。設定表示部411には、デジタル複合機の現在の動作状況、設定されている倍率、用紙、部数を表示する部分である。倍率ソフトキー群412には、複写時の倍率に関するソフトキーである等倍、拡大、縮小、ズームキーが設けられる。自動縮小レイアウトキー413は、2in1、4in1などの出力レイアウトを指定する場合に用いるキーである。ソータキー414は、出力用紙の処理方法を指定するときに使用する。両面キー415は、原稿または出力方法に、両面印刷が係る場合に使用する。用紙選択キー416は、出力用紙のサイズ、色、マテリアル等を指定するための画面に遷移するときに使用する。濃度指定キー群417は、読み取りまたは出力画像の濃度を調整し、設定内容を表示する部分である。応用モードキー418は、応用モード画面に移るときに使用する。応用モードでは、ページ連写、OHP中差し、枠消し、ネガポジ反転、イメージリピート、鏡像などの機能が設定できる。
【0046】
また、液晶操作パネルの上部または下部には不図示のタブがあり、上記説明ではコピータブが選ばれた状態の説明をしたが、不図示の送信/FAXタブやボックスタブを選ぶことにより、それぞれのモード画面に遷移する。
【0047】
<PDLアクセラレータ>
図9はPDLアクセラレータ111の代表的な概略構成図を示したものである。CPU3001はプログラムからの制御コマンドに基づいてローカルバス3002を介し、アクセラレータ全体の制御を司るものである。ROM3003は、CPU3001が実行する制御プログラムを格納している。ワークRAM3005は、各種の情報を格納すると共に、CPU3001のワークエリアとしても機能する。ASIC3004は、ページ記述言語で記述されたファイルに基づいて画像メモリ3006にラスタイメージ画像を展開する機能を有している。3011はハードディスクユニットであり、画像を一時保存するのに用いられる。3012は圧縮・伸張回路でありラスタイメージ画像を圧縮してバスI/F3007へデータを送る,あるいはバスI/F3007から圧縮データを受け取り、データを伸張して画像メモリ3006へ格納するのに用いられる。バスI/F3007は、システムバス102とローカルバス3002のインターフェースを行い、またその内部にはDMA3009があり、CPU3001を介さず直接、ワークRAM3005、および画像メモリ3006、もしくはハードディスクユニット3011、圧縮・伸張回路3014から、システムバス102にデータを転送、受信できるようになっている。DMA3009は、プログラムあるいはDMA3009を起動する制御コマンドに基づいてCPU3001が起動する。
【0048】
以上が印刷装置60におけるシステム構成である。
【0049】
<印刷データ出力処理>
上記の構成を用いる本発明の印刷データ出力処理についてフローチャート図10にしたがって説明する。
【0050】
S1においてユーザが印刷処理を実行すると、印刷装置あるいはデータベースを管理するサーバは印刷命令(印刷要求)を受信する。
【0051】
S2で印刷処理命令(印刷処理要求)を受信した印刷装置あるいはデータベースを管理するサーバは命令送信元のユーザ名、グループ名を検出する。なお、印刷命令受信時にユーザに認証させて検出しても良い。
【0052】
S3においてS2で検出した情報を元に図11のような履歴ファイルを読み込む。ここで履歴ファイルは前記印刷装置あるいはデータベースを管理するサーバ上、あるいはネットワーク上の情報処理装置内の記憶装置に保存されており随時アクセス可能なものとする。履歴ファイルの読み込み成功したらS4へ遷移、読み込み失敗の場合はS6へ遷移する。
【0053】
S4においてS3で読み込んだ履歴ファイルと印刷命令の内容が一致するか否かを判別する。例えばネットワーク上のクライアントPCから”file1.doc”のファイルの1−9p,両面の印刷要求を行った場合図11の履歴ファイルと比較する。ファイル中の内容と一致した場合はS5へ、一致しない場合はS6へ遷移する。上記例の場合は一致するものがあるためS5へ遷移する。
【0054】
S5において履歴ファイルに保存されている内容にしたがって、保存先の装置から出力先の装置へ保存されている画像データおよび印刷設定データを転送するように命令を送信する。上記例で図11の履歴ファイルの保存先が192.168.0.234となっているので、この装置にアクセスして、”file1.doc”のファイル画像データを印刷装置名MFP Aに転送する命令を送信する。該当データを転送成功した場合S7へ、転送失敗した場合はS6へ遷移する。ここで前記の画像データ、印刷設定データは圧縮されていても良いものとし、伸張は出力先でも保存元どちらでも行えるものとする。
【0055】
S6において印刷命令に従ってPDLコードをプリンタ画像処理800において画像データ(ビットマップイメージ)に展開しS7、S8へ遷移する。
【0056】
S7においてS5、S6で転送、展開された画像データをプリンタ300で印刷出力する。
【0057】
S8においてあらかじめ設定してある履歴設定ファイルを読み込む。読み込みに成功するとS9へ、失敗するとS11へ遷移する。なお履歴設定ファイルについては後述する。
【0058】
S9においてS6で展開した画像データをS8で読み込んだ履歴設定ファイルにしたがって該当する装置に記憶する。例えば図13の履歴設定ファイルを読み込み保存先をMFP Aに決定する。ここで保存容量が足りなかったり該当装置にアクセスできなかったりした場合は、他の装置に記憶するか、あるいは記憶容量が無い場合は履歴の古いものから削除するものとする。なお、記憶するタイミングは、印刷スループットを落とさないように印刷終了時などに記憶されるものとする。
【0059】
S10において履歴ファイルに処理した内容を更新する。
【0060】
S11で印刷終了する。
【0061】
次に履歴設定ファイルの作成・更新方法について図12のフローチャートに従って説明を行う。
【0062】
なお、以下の設定は、印刷装置およびネットワークに接続されているクライアントPCなどから行うものとする。尚、履歴設定ファイル作成・更新のタイミングはいつでも良く、例えば新しいプリンタの登録時や利用するプリンタの変更時やユーザの任意の所望の時間に作成・更新などの履歴ファイルの編集をすることができる。
【0063】
T1において図13にあるような履歴設定ファイル作成・更新を開始する。
【0064】
T2においてユーザ、クライアントPC、印刷装置情報を読み込む。なお履歴ファイルを作成・更新時にユーザ認証を行い、認証時に取得したデータを読み込んでも良い。読み込み(認証)が成功すればT3へ遷移する。読み込みが失敗した場合はT7へ遷移し履歴設定ファイル作成・更新を終了する。
【0065】
T3においてT2で取得した情報を元に履歴設定ファイルを読み込む。ここで設定ファイルの保存場所は各装置が知っているものとする。設定ファイルが読み込めればT4へ遷移する。読み込みが失敗した場合はT7へ遷移し履歴設定ファイル作成・更新を終了する。
【0066】
T4においてT2、T3で読み込んだ情報を元に、ユーザや装置が使用可能な装置情報をネットワーク上から検出する。また、ネットワーク上のサーバが管理している場合はサーバから情報を取得しても良い。
【0067】
T5においてT4で検出した装置から保存先の設定を行う。
【0068】
T6において保存先の容量を設定する。なお、容量については各ユーザ・装置によって制限を掛けられるようにしても良い。
【0069】
T7において履歴設定ファイル作成・更新を終了する。
【0070】
[その他の実施形態]
以上が本発明の実施形態の説明であるが、本発明は、これら実施形態に限られるものではなく、特許請求の範囲で示した機能、または実施形態の構成が持つ機能を達成できる構成であれば、どのようなものであっても適用可能である。
【0071】
また、本発明の目的は、前述した実施形態の機能を実現するソフトウェアのプログラムコードを記憶した記憶媒体を、システム或いは装置に供給し、そのシステム或いは装置のコンピュータ(またはCPUやMPU等)が記憶媒体に格納されたプログラムコードを読み出し実行することによっても、達成されることは言うまでもない。この場合、記憶媒体から読み出されたプログラムコード自体が本発明の新規な機能を実現することになり、そのプログラムコードを記憶した記憶媒体及びプログラムは本発明を構成することになる。
【0072】
また、プログラムコードを供給するための記憶媒体としては、例えば、フレキシブルディスク、ハードディスク、光ディスク、光磁気ディスク、CD−ROM、CD−R、DVD−R、DVD−RW、DVD−RAM、DVD+R、DVD+RW、磁気テープ、不揮発性のメモリカード、ROM等を用いることができる。
【0073】
また、コンピュータが読み出したプログラムコードを実行することにより、前述した実施形態の機能が実現されるだけでなく、そのプログラムコードの指示に基づき、コンピュータ上で稼動しているOS(オペレーティングシステム)等が実際の処理の一部または全部を行い、その処理によって前述した実施形態の機能が実現される場合も含まれることは言うまでもない。
【0074】
更に、記憶媒体から読み出されたプログラムコードが、コンピュータに挿入された機能拡張ボードやコンピュータに接続された機能拡張ユニットに備わるメモリに書き込まれた後、そのプログラムコードの指示に基づき、その機能拡張ボードや機能拡張ユニットに備わるCPU等が実際の処理の一部または全部を行い、その処理によって前述した実施形態の機能が実現される場合も含まれることは言うまでもない。
【図面の簡単な説明】
【0075】
【図1】本実施例を適用するのに好適なネットワークシステムの利用例
【図2】本実施例を適用するのに好適なデジタル複合機の制御システム構成
【図3】スキャナ概観図
【図4】プリンタ概観図
【図5】スキャナ画像処理部の構成
【図6】プリンタ画像処理部の構成
【図7】本実施例を適用するのに好適なデジタル複合機の操作部
【図8】操作部内の液晶表示パネル表示例
【図9】PDLアクセラレータの概観図
【図10】印刷データ出力処理を示したフローチャート
【図11】履歴ファイルの設定例を示す表
【図12】履歴設定ファイルの設定手段を示したフローチャート
【図13】履歴設定ファイルの設定例を示す表
【技術分野】
【0001】
本発明は、複写機やプリンタ等の画像形成装置、画像形成システムおよびその制御方法に関するものである。
【背景技術】
【0002】
近年、複写機やプリンタなどの画像形成装置および画像形成システムの多機能化により印刷手法も例えば両面印刷、縮小拡大印刷、製本機能など様々に多様化している。また、印刷データや読み取り画像データを、ネットワーク上の他の装置やFAXに転送したり、また、印刷装置内の記憶装置に保存したりする機能も付加されるようになった。
【0003】
また、特許文献1ではユーザのファイル移動の労力を減少するために、自動的に画像形成装置内にユーザボックスを設置し、その中に画像データを保存した後に、ユーザが画像データ等のファイルを他のPCに移動させると、次回から自動的に移動先のPCのフォルダに保存する発明がされている。
【特許文献1】特開2003−304370号
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、従来例のような画像形成装置の機能を使用するために印刷する際の設定に多くの操作が必要となり、さらに解像度や階調数、色空間の増大により1ページ当たりの画像データも増大しているため、データやスキャナーで読み取った画像データの処理に時間が掛かり、また装置内のハードディスクドライブ(以下HDDと呼ぶ)などの記憶装置に保存する容量も制限しなければならなくなっている。
【0005】
また、特許文献1の例では、保存されているデータは特定の印刷装置やユーザのPC内に存在することになり、保存されている画像データや印刷データが、特定の印刷装置やPC以外から再利用されやすい状態になっていなかった。
【0006】
本発明はネットワーク上の情報処理装置に内蔵の記憶装置を有効活用し印刷装置の記憶装置に対する負荷を軽減するとともに保存されたデータを再利用する手段を備えることによりユーザの操作を軽減し、印刷処理を高速化する手段を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記の目的を達成するために本発明による印刷システムは以下の構成を備える。即ち、
ネットワークに接続され、印刷要求を行う情報処理装置と、
前記印刷要求を履歴情報として記憶する履歴情報記憶手段と、
印刷要求に伴う印刷データを印刷装置で出力可能な出力用データに変換する出力データ変換手段と、情報処理装置からの印刷要求と前履歴情報記憶手段に記憶された履歴情報の内容を比較する比較手段と、
ネットワークに接続され出力用データを印刷する印刷装置とからなる印刷システムにおいて、
前記印刷システムはさらにシステムを制御する制御手段を有し、
前記比較手段による比較の結果、一致する履歴情報がない場合には、
前記制御手段は前記出力データ変換手段により出力用データを作成し、前記印刷装置から印刷出力するとともに、前記履歴情報に従って前記出力データを記憶するネットワーク上の情報処理装置を指定し、そして前記履歴情報を更新し、
前記比較手段による比較の結果、一致する履歴情報がある場合には、前記制御手段は履歴情報に従って、前記ネットワーク上の情報処理装置から記憶されている前記出力データを転送し、前記印刷装置により印刷出力するとともに前記履歴情報を更新する。
【0008】
上記の目的を達成するために本発明による印刷制御方法は以下の構成を備える。即ち、
ネットワークに接続され、印刷要求を行う情報処理装置と、
前記印刷要求を履歴情報として履歴情報記憶手段に記憶させる履歴情報記憶工程と、
印刷要求に伴う印刷データを印刷装置で出力可能な出力用データに変換する出力データ変換工程と、情報処理装置からの印刷要求と前履歴情報記憶手段に記憶された履歴情報の内容を比較する比較工程と、
ネットワークに接続され出力用データを印刷する印刷装置とからなる印刷制御方法において、
前記印刷制御方法はさらに制御工程を有し
前記比較工程による比較の結果、一致する履歴情報がない場合には、
前記制御工程は前記出力データ変換工程により出力用データを作成し、前記印刷装置から印刷出力するとともに、前記履歴情報に従って前記出力データを記憶するネットワーク上の情報処理装置を指定し、そして前記履歴情報を更新し、
前記比較工程による比較の結果、一致する履歴情報がある場合には、
前記制御工程は前記履歴情報に従って、前記ネットワーク上の情報処理装置から記憶されている前記出力データを転送し、前記印刷装置により印刷出力するとともに前記履歴情報を更新する。
【0009】
上記の目的を達成するために本発明による印刷制御方法は以下の構成を備える。即ち、
印刷制御装置であって、
過去に印刷出力された印刷ジョブのデータが記憶されていることを履歴情報として記憶する記憶部と、
情報処理装置から投入されてくる印刷要求と前記履歴情報との比較に基づき、
前記印刷要求が前記履歴情報に有れば前記履歴情報に従い記憶手段に記憶された印刷ジョブのデータを用い印刷処理を行ない、
無ければ前記情報処理装置から送信されてくる新たに生成された印刷ジョブのデータを用いて印刷処理を行なう制御手段とを有する。
【発明の効果】
【0010】
以上説明したように、本発明によれば、ユーザが繰り返しファイルを印刷する際に履歴情報から画像データや印刷データを検出し印刷処理することにより高速に出力することが可能となる。また、画像データや印刷データを保存する装置をネットワーク上の画像形成装置または情報処理装置に分散することで保存領域を拡大できる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0011】
以下、本発明の実施の形態について、印刷装置の記憶装置に対する負荷を軽減するための印刷データ出力処理を説明する。
【実施例1】
【0012】
以下、本発明の第1の実施例について説明を行う。
【0013】
図1は、本発明の印刷データ処理システム構成図の一例である。ホストコンピュータ10、データベースサーバー20、ネットワーク30、インターネット40、印刷装置60で構成されている。
【0014】
ホストコンピュータ10は、印刷装置60への印刷要求を行うことが可能な機器であり、ネットワーク30上でページ記述言語(以下PDLと呼ぶ)データを印刷装置60に転送する。また、ハードディスクドライブ(以下HDDと呼ぶ)などの記憶装置11を備えている。前記のPDLデータには、文字およびイメージの印刷位置を座標で指定した、あるいは円や四角などの図形をテキスト形式で記述された印刷データの他に出力先情報(図1では、印刷装置60)、フォーム情報あるいはマクロ命令が付加されている。たとえば、PDLには、CanonのLIPS(登録商標)、Adobe社のPostScript(登録商標)などがある。なお、ホストコンピュータ10の代わりに印刷装置60に出力を要求できる電子機器であればその種類は問わない。上記の印刷要求の履歴やPDLデータ、フォーム情報あるいはマクロ命令、後述の印刷装置60で処理された画像データをユーザやグループなどの分類ごとに記憶することが可能である。
【0015】
データベースサーバ20はデータベースでありHDD21などの記憶装置を装備している。なお、データベースはデータベースサーバ20の装置内に設置されているが、ここでは図示しない。前記ホストコンピュータ10と同様に、ネットワーク30上の情報機器が印刷要求した履歴やPDLデータ、フォーム情報あるいはマクロ命令、後述の印刷装置60、あるいはネットワーク30上に接続されている印刷装置で処理された画像データをユーザやグループなどの分類ごとに記憶することが可能である。また、前記データベースはネットワーク30上の他のクライアントPC、サーバ内の記憶装置内に設置されても良い。
【0016】
ネットワーク30はホストコンピュータ10と印刷装置60、ここでは図示しないネットワーク30上の他のクライアントPC、サーバが接続されており、各々ネットワークI/Fを介しデータを送受信することにより通信を行う。例えばLANや公衆回線などが挙げられる。
【0017】
インターネット40は、世界中の情報機器と通信可能である情報網である。ここでは図示しないがネットワーク30は、ルータやファイアウォールなどを介してインターネット40と接続されている。
【0018】
印刷装置60は、原稿スキャン機能、プリント機能、BOX機能を登載したMFP(複合機能周辺装置;Multi Functional Peripheral)、FAX装置、プリンタ装置などの本体デバイスである。印刷装置60の制御システム構成を図2に示す。
【0019】
コントローラユニット100は画像入力装置であるスキャナ200や画像出力装置であるプリンタ300と接続し、一方ではLAN500や電話回線600などのネットワークと接続することで、画像情報やデバイス情報の入出力を行うためのコントローラである。
【0020】
CPU103はデジタル複合機全体を制御するコントローラとして機能する。
【0021】
RAM107はCPU103が動作するためのシステムワークメモリであり、画像データを一時記憶するための画像メモリとしても利用される。
【0022】
ROM108はブートROMとして利用され、デジタル複合機のブートプログラムが格納されている。
【0023】
HDD109はハードディスクドライブで、システムソフトウェア、画像データ等を格納する。このHDD109には、ネットワーク(LAN500)に接続されているノードに関する画像出力速度、設置位置などの情報がアドレスごとに保存される場合もある。ノードとはネットワークに接続されている端末やネットワーク機器のことを意味する。また、前記ホストコンピュータ10と同様に、本発明に特有なネットワーク30上の情報機器が印刷要求した履歴やPDLデータ、フォーム情報あるいはマクロ命令、後述の印刷装置60、あるいはネットワーク30上に接続されている印刷装置で処理された画像データをユーザやグループなどの分類ごとに記憶することが可能である。
【0024】
尚、ホストコンピュータ10からデータベースサーバ20やネットワーク上の他の情報機器、あるいは印刷装置60からデータベースサーバ20やネットワーク上の他の情報機器に画像データなどのファイルを記憶させる場合には、例えばFTPプロトコルやWindows(登録商標)98/Me/2000/XPでファイル共有に使用されるSMBプロトコルなどを利用する。
【0025】
このような印刷システム全体の動作はホストコンピュータ10や印刷装置60、あるいはデータベースサーバ20のそれぞれが、あるいは協業しあって制御する。
【0026】
操作部I/F104は操作部400とのインターフェース部で、操作部400に表示する画像データを操作部400に対して出力する。また、操作部400からユーザが入力した情報をCPU103に伝える役割をする。
【0027】
ネットワークI/F105はLAN500に接続し、情報の入出力を行う。MODEM106は公衆回線600に接続し、データ送受信を行うための変調復調処理を行う。
【0028】
以上のデバイスがシステムバス101上に配置される。
【0029】
イメージバスI/F110はシステムバス101と画像データを高速で転送するイメージバス102を接続し、データ構造を変換するバスブリッジである。
【0030】
イメージバス102は、PCIバス、IEEE1394またはPCI Express(登録商標)などの高速バスで構成される。
【0031】
イメージバス102上には以下のデバイスが配置される。ラスターイメージプロセッサであるPDLアクセラレータ111はPDLコードをビットマップイメージに展開する。また、PDLアクセラレータ111はPDLをディスプレイリストと呼ばれる中間コードを入力/出力することも可能になっている。ディスプレイリストが入力された場合にはPDLアクセラレータ111はディスプレイリストをビットマップイメージに変換する。また、ディスプレイリストを出力する場合は、主に一時保存用に用いる。デバイスI/F部112は、画像入出力デバイスであるスキャナ200やプリンタ300とコントローラ100を接続し、画像データの同期系/非同期系の変換を行う。
【0032】
スキャナ画像処理部700は、入力画像データに対し補正、加工、編集を行う。
【0033】
プリンタ画像処理部800は、プリント出力画像データに対して、プリンタに合わせた補正、解像度変換等を行う。画像圧縮部115は、多値画像データはJPEG、2値画像データはJBIG、MMR、MHの圧縮伸張処理を行う。
【0034】
ここでPDLアクセラレータはPDLデータ即ち、ページ記述言語(Page Description Language)を扱う説明をしたが、BDL即ちバンド記述言語(Band Description Language)を扱う構成でもよい。この場合ページはバンド単位に分割され処理される。
【0035】
<画像入力部(スキャナ)>
画像入力部であるスキャナの概観図を図3に示す。
【0036】
画像入力デバイスであるスキャナ部200は、原稿となる紙上の画像を照明し、図示しないCCDラインセンサを走査することで、ラスターイメージデータとして電気信号に変換する。原稿用紙は原稿フィーダ201のトレイ202にセットし、ユーザが操作部400から読み取り起動指示することにより、コントローラCPU103がスキャナ200に指示を与え、フィーダ201は原稿用紙を一枚ずつフィードし原稿画像の読み取り動作を行う。
【0037】
<画像出力部(プリンタ)>
画像出力部であるプリンタの概観図を図4に示す。
【0038】
画像出力デバイスであるプリンタ部300はラスターイメージデータを用紙上の画像に変換する部分であり、その方式は感光体ドラムや感光体ベルトを用いた電子写真方式、微少ノズルアレイからインクを吐出して用紙上に直接画像を印字するインクジェット方式等があるが、どの方式でも構わない。プリント動作の起動はコントローラCPU103からの指示によって開始する。プリンタ部300は、異なる用紙サイズまたは異なる用紙向きを選択できるように複数の給紙段を持ち、それに対応した用紙カセット302,303,304,305が装着される。また、排紙トレイ306は印字し終わった用紙を受けるものである。またここでは図示しないがコントローラCPU103からの指示により出力順番をソートしたり両面印刷したり拡大縮小したりして出力した用紙をステイプル装置によって製本したりすることも可能である。
【0039】
<スキャナ画像処理部>
スキャナ画像処理部700の構成を図5に示す。
【0040】
イメージバスI/Fコントローラ701は、イメージバス102と接続し、そのバスアクセスシーケンスを制御する働きと、スキャナ画像処理部700内の各デバイスの制御及びタイミングを発生させる。像域分離処理部703は、入力画像から文字部を検出することにより、像域を判定し、その後の画像処理に利用する像域信号を生成する。テーブル処理部704は、読み取った輝度データである画像データを濃度データに変換するために、テーブル変換を行う。フィルタ処理部705は、エッジ強調などの目的に従ったデジタル空間フィルタでコンボリューション演算を行う。編集部706は、例えば入力画像データからマーカーペンで囲まれた閉領域を認識して、その閉領域内の画像データに対して、影つけ、網掛け、ネガポジ反転等の画像加工処理を行う。
【0041】
処理が終了した画像データは、再び画像I/Fバスコントローラ701を介して、イメージバス102上に転送される。
【0042】
<プリンタ画像処理部>
プリンタ画像処理部800の構成を図6に示す。
【0043】
イメージバスI/Fコントローラ801は、イメージバス102と接続し、そのバスアクセスシーケンスを制御する働きと、プリンタ画像処理部800内の各デバイスの制御及びタイミングを発生させる。下地除去処理部802は、背景に薄い色がある原稿を読み取った画像データ等が送られてきた場合に背景色を除去する。色変換処理部803は、プリンタの出力特性にに合わせた色変換を行う。解像度変換部804は、LAN500あるいは電話回線600から受信した画像データを、プリンタ300の解像度に変換するための解像度変換を行う。スムージング処理部805は、解像度変換後の画像データのジャギー(斜め線等の白黒境界部に現れる画像のがさつき)を滑らかにする処理を行う。
【0044】
<操作部>
図7に本実施例を適用するのに好適なデジタル複合機の操作部400を示す。液晶操作パネル401は液晶にタッチパネルを組み合わせたものであり、設定内容の表示、ソフトキーの表示等がなされるものである。スタートキー402はコピー動作等の開始指示するためのハードキーであり、内部に緑色および赤色のLEDが組み込まれており、スタート可能のときに緑色、スタート不可のときに赤色のLEDが点灯する。ストップキー403は動作を停止させるときに使用するハードキーである。ハードキー群404には、テンキー、クリアキー、リセットキー、ガイドキー、ユーザモードキーが設けられている。
【0045】
図8は、液晶操作パネル401に通常のコピー画面が表示されている様子を示している。設定表示部411には、デジタル複合機の現在の動作状況、設定されている倍率、用紙、部数を表示する部分である。倍率ソフトキー群412には、複写時の倍率に関するソフトキーである等倍、拡大、縮小、ズームキーが設けられる。自動縮小レイアウトキー413は、2in1、4in1などの出力レイアウトを指定する場合に用いるキーである。ソータキー414は、出力用紙の処理方法を指定するときに使用する。両面キー415は、原稿または出力方法に、両面印刷が係る場合に使用する。用紙選択キー416は、出力用紙のサイズ、色、マテリアル等を指定するための画面に遷移するときに使用する。濃度指定キー群417は、読み取りまたは出力画像の濃度を調整し、設定内容を表示する部分である。応用モードキー418は、応用モード画面に移るときに使用する。応用モードでは、ページ連写、OHP中差し、枠消し、ネガポジ反転、イメージリピート、鏡像などの機能が設定できる。
【0046】
また、液晶操作パネルの上部または下部には不図示のタブがあり、上記説明ではコピータブが選ばれた状態の説明をしたが、不図示の送信/FAXタブやボックスタブを選ぶことにより、それぞれのモード画面に遷移する。
【0047】
<PDLアクセラレータ>
図9はPDLアクセラレータ111の代表的な概略構成図を示したものである。CPU3001はプログラムからの制御コマンドに基づいてローカルバス3002を介し、アクセラレータ全体の制御を司るものである。ROM3003は、CPU3001が実行する制御プログラムを格納している。ワークRAM3005は、各種の情報を格納すると共に、CPU3001のワークエリアとしても機能する。ASIC3004は、ページ記述言語で記述されたファイルに基づいて画像メモリ3006にラスタイメージ画像を展開する機能を有している。3011はハードディスクユニットであり、画像を一時保存するのに用いられる。3012は圧縮・伸張回路でありラスタイメージ画像を圧縮してバスI/F3007へデータを送る,あるいはバスI/F3007から圧縮データを受け取り、データを伸張して画像メモリ3006へ格納するのに用いられる。バスI/F3007は、システムバス102とローカルバス3002のインターフェースを行い、またその内部にはDMA3009があり、CPU3001を介さず直接、ワークRAM3005、および画像メモリ3006、もしくはハードディスクユニット3011、圧縮・伸張回路3014から、システムバス102にデータを転送、受信できるようになっている。DMA3009は、プログラムあるいはDMA3009を起動する制御コマンドに基づいてCPU3001が起動する。
【0048】
以上が印刷装置60におけるシステム構成である。
【0049】
<印刷データ出力処理>
上記の構成を用いる本発明の印刷データ出力処理についてフローチャート図10にしたがって説明する。
【0050】
S1においてユーザが印刷処理を実行すると、印刷装置あるいはデータベースを管理するサーバは印刷命令(印刷要求)を受信する。
【0051】
S2で印刷処理命令(印刷処理要求)を受信した印刷装置あるいはデータベースを管理するサーバは命令送信元のユーザ名、グループ名を検出する。なお、印刷命令受信時にユーザに認証させて検出しても良い。
【0052】
S3においてS2で検出した情報を元に図11のような履歴ファイルを読み込む。ここで履歴ファイルは前記印刷装置あるいはデータベースを管理するサーバ上、あるいはネットワーク上の情報処理装置内の記憶装置に保存されており随時アクセス可能なものとする。履歴ファイルの読み込み成功したらS4へ遷移、読み込み失敗の場合はS6へ遷移する。
【0053】
S4においてS3で読み込んだ履歴ファイルと印刷命令の内容が一致するか否かを判別する。例えばネットワーク上のクライアントPCから”file1.doc”のファイルの1−9p,両面の印刷要求を行った場合図11の履歴ファイルと比較する。ファイル中の内容と一致した場合はS5へ、一致しない場合はS6へ遷移する。上記例の場合は一致するものがあるためS5へ遷移する。
【0054】
S5において履歴ファイルに保存されている内容にしたがって、保存先の装置から出力先の装置へ保存されている画像データおよび印刷設定データを転送するように命令を送信する。上記例で図11の履歴ファイルの保存先が192.168.0.234となっているので、この装置にアクセスして、”file1.doc”のファイル画像データを印刷装置名MFP Aに転送する命令を送信する。該当データを転送成功した場合S7へ、転送失敗した場合はS6へ遷移する。ここで前記の画像データ、印刷設定データは圧縮されていても良いものとし、伸張は出力先でも保存元どちらでも行えるものとする。
【0055】
S6において印刷命令に従ってPDLコードをプリンタ画像処理800において画像データ(ビットマップイメージ)に展開しS7、S8へ遷移する。
【0056】
S7においてS5、S6で転送、展開された画像データをプリンタ300で印刷出力する。
【0057】
S8においてあらかじめ設定してある履歴設定ファイルを読み込む。読み込みに成功するとS9へ、失敗するとS11へ遷移する。なお履歴設定ファイルについては後述する。
【0058】
S9においてS6で展開した画像データをS8で読み込んだ履歴設定ファイルにしたがって該当する装置に記憶する。例えば図13の履歴設定ファイルを読み込み保存先をMFP Aに決定する。ここで保存容量が足りなかったり該当装置にアクセスできなかったりした場合は、他の装置に記憶するか、あるいは記憶容量が無い場合は履歴の古いものから削除するものとする。なお、記憶するタイミングは、印刷スループットを落とさないように印刷終了時などに記憶されるものとする。
【0059】
S10において履歴ファイルに処理した内容を更新する。
【0060】
S11で印刷終了する。
【0061】
次に履歴設定ファイルの作成・更新方法について図12のフローチャートに従って説明を行う。
【0062】
なお、以下の設定は、印刷装置およびネットワークに接続されているクライアントPCなどから行うものとする。尚、履歴設定ファイル作成・更新のタイミングはいつでも良く、例えば新しいプリンタの登録時や利用するプリンタの変更時やユーザの任意の所望の時間に作成・更新などの履歴ファイルの編集をすることができる。
【0063】
T1において図13にあるような履歴設定ファイル作成・更新を開始する。
【0064】
T2においてユーザ、クライアントPC、印刷装置情報を読み込む。なお履歴ファイルを作成・更新時にユーザ認証を行い、認証時に取得したデータを読み込んでも良い。読み込み(認証)が成功すればT3へ遷移する。読み込みが失敗した場合はT7へ遷移し履歴設定ファイル作成・更新を終了する。
【0065】
T3においてT2で取得した情報を元に履歴設定ファイルを読み込む。ここで設定ファイルの保存場所は各装置が知っているものとする。設定ファイルが読み込めればT4へ遷移する。読み込みが失敗した場合はT7へ遷移し履歴設定ファイル作成・更新を終了する。
【0066】
T4においてT2、T3で読み込んだ情報を元に、ユーザや装置が使用可能な装置情報をネットワーク上から検出する。また、ネットワーク上のサーバが管理している場合はサーバから情報を取得しても良い。
【0067】
T5においてT4で検出した装置から保存先の設定を行う。
【0068】
T6において保存先の容量を設定する。なお、容量については各ユーザ・装置によって制限を掛けられるようにしても良い。
【0069】
T7において履歴設定ファイル作成・更新を終了する。
【0070】
[その他の実施形態]
以上が本発明の実施形態の説明であるが、本発明は、これら実施形態に限られるものではなく、特許請求の範囲で示した機能、または実施形態の構成が持つ機能を達成できる構成であれば、どのようなものであっても適用可能である。
【0071】
また、本発明の目的は、前述した実施形態の機能を実現するソフトウェアのプログラムコードを記憶した記憶媒体を、システム或いは装置に供給し、そのシステム或いは装置のコンピュータ(またはCPUやMPU等)が記憶媒体に格納されたプログラムコードを読み出し実行することによっても、達成されることは言うまでもない。この場合、記憶媒体から読み出されたプログラムコード自体が本発明の新規な機能を実現することになり、そのプログラムコードを記憶した記憶媒体及びプログラムは本発明を構成することになる。
【0072】
また、プログラムコードを供給するための記憶媒体としては、例えば、フレキシブルディスク、ハードディスク、光ディスク、光磁気ディスク、CD−ROM、CD−R、DVD−R、DVD−RW、DVD−RAM、DVD+R、DVD+RW、磁気テープ、不揮発性のメモリカード、ROM等を用いることができる。
【0073】
また、コンピュータが読み出したプログラムコードを実行することにより、前述した実施形態の機能が実現されるだけでなく、そのプログラムコードの指示に基づき、コンピュータ上で稼動しているOS(オペレーティングシステム)等が実際の処理の一部または全部を行い、その処理によって前述した実施形態の機能が実現される場合も含まれることは言うまでもない。
【0074】
更に、記憶媒体から読み出されたプログラムコードが、コンピュータに挿入された機能拡張ボードやコンピュータに接続された機能拡張ユニットに備わるメモリに書き込まれた後、そのプログラムコードの指示に基づき、その機能拡張ボードや機能拡張ユニットに備わるCPU等が実際の処理の一部または全部を行い、その処理によって前述した実施形態の機能が実現される場合も含まれることは言うまでもない。
【図面の簡単な説明】
【0075】
【図1】本実施例を適用するのに好適なネットワークシステムの利用例
【図2】本実施例を適用するのに好適なデジタル複合機の制御システム構成
【図3】スキャナ概観図
【図4】プリンタ概観図
【図5】スキャナ画像処理部の構成
【図6】プリンタ画像処理部の構成
【図7】本実施例を適用するのに好適なデジタル複合機の操作部
【図8】操作部内の液晶表示パネル表示例
【図9】PDLアクセラレータの概観図
【図10】印刷データ出力処理を示したフローチャート
【図11】履歴ファイルの設定例を示す表
【図12】履歴設定ファイルの設定手段を示したフローチャート
【図13】履歴設定ファイルの設定例を示す表
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ネットワークに接続され、印刷要求を行う情報処理装置と、
前記印刷要求を履歴情報として記憶する履歴情報記憶手段と、
印刷要求に伴う印刷データを印刷装置で出力可能な出力用データに変換する出力データ変換手段と、情報処理装置からの印刷要求と前記履歴情報記憶手段に記憶された履歴情報の内容を比較する比較手段と、
ネットワークに接続され出力用データを印刷する印刷装置とからなる印刷システムにおいて、
前記印刷システムはさらにシステムを制御する制御手段を有し、
前記比較手段による比較の結果、一致する履歴情報がない場合には、
前記制御手段は前記出力データ変換手段により出力用データを作成し、前記印刷装置から印刷出力するとともに、前記履歴情報に従って前記出力データを記憶するネットワーク上の情報処理装置を指定し、そして前記履歴情報を更新し、
前記比較手段による比較の結果、一致する履歴情報がある場合には、前記制御手段は履歴情報に従って、前記ネットワーク上の情報処理装置から記憶されている前記出力データを転送し、前記印刷装置により印刷出力するとともに前記履歴情報を更新することを特徴とする印刷システム。
【請求項2】
前記履歴情報記憶手段は、前記印刷要求に含まれる印刷設定、印刷出力先の装置名、前記印刷データのファイル名、印刷日付、印刷したユーザ名、および保存先のいずれかを記憶することを特徴とする請求項1記載の印刷システム。
【請求項3】
前記履歴情報の更新は、前記比較手段の比較結果に基く前記制御手段による処理内容を前記履歴情報記憶手段に記憶することを特徴とする請求項1または2記載の印刷システム。
【請求項4】
前記履歴情報記憶手段は、さらに履歴設定情報を有し、
前記履歴設定情報は、前記ネットワーク上の情報処理装置のIPアドレス、ユーザ名、印刷装置名、および保存容量のいずれかを記憶することを特徴とする請求項1に記載の印刷システム。
【請求項5】
前記履歴情報記憶手段の前記履歴設定情報を作成または更新可能な履歴設定情報編集手段を有することを特徴とする請求項4記載の印刷システム。
【請求項6】
前記印刷データはPDLデータであり、前記出力用データはビットマップデータであることを特徴とする請求項1記載の印刷システム。
【請求項7】
前記印刷データはBDLデータであり、前記出力用データは中間コードであることを特徴とする請求項1記載の印刷システム。
【請求項8】
前記印刷データはBDLデータであり、前記出力用データはビットマップデータであることを特徴とする請求項1記載の印刷システム。
【請求項9】
前記印刷データはBDLデータであり、前記出力用データは中間コードであることを特徴とする請求項1記載の印刷システム。
【請求項10】
ネットワークに接続され、印刷要求を行う情報処理装置と、
前記印刷要求を履歴情報として履歴情報記憶手段に記憶させる履歴情報記憶工程と、
印刷要求に伴う印刷データを印刷装置で出力可能な出力用データに変換する出力データ変換工程と、情報処理装置からの印刷要求と前記履歴情報記憶手段に記憶された履歴情報の内容を比較する比較工程と、
ネットワークに接続され出力用データを印刷する印刷装置とからなる印刷制御方法において、
前記印刷制御方法はさらに制御工程を有し
前記比較工程による比較の結果、一致する履歴情報がない場合には、
前記制御工程は前記出力データ変換工程により出力用データを作成し、前記印刷装置から印刷出力するとともに、前記履歴情報に従って前記出力データを記憶するネットワーク上の情報処理装置を指定し、そして前記履歴情報を更新し、
前記比較工程による比較の結果、一致する履歴情報がある場合には、
前記制御工程は前記履歴情報に従って、前記ネットワーク上の情報処理装置から記憶されている前記出力データを転送し、前記印刷装置により印刷出力するとともに前記履歴情報を更新することを特徴とする印刷制御方法。
【請求項11】
前記履歴情報記憶手段は、前記印刷要求に含まれる印刷設定、印刷出力先の装置名、前記印刷データのファイル名、印刷日付、印刷したユーザ名、および保存先のいずれかを記憶することを特徴とする請求項10記載の印刷制御方法。
【請求項12】
前記履歴情報の更新は、前記比較工程の比較結果に基く前記制御工程による処理内容を前記履歴情報記憶手段に記憶させることを特徴とする請求項10または11記載の印刷制御方法。
【請求項13】
前記履歴情報記憶手段は、さらに履歴設定情報を有し、
前記履歴設定情報は、前記ネットワーク上の情報処理装置のIPアドレス、ユーザ名、印刷装置名、および保存容量のいずれかを記憶することを特徴とする請求項10に記載の印刷制御方法。
【請求項14】
前記履歴情報記憶工程は前記履歴設定情報を作成または更新可能な履歴設定情報編集手段を有することを特徴とする請求項13記載の印刷制御方法。
【請求項15】
前記印刷データはPDLデータであり、前記出力用データはビットマップデータであることを特徴とする請求項10記載の印刷制御方法。
【請求項16】
前記印刷データはBDLデータであり、前記出力用データは中間コードであることを特徴とする請求項10記載の印刷制御方法。
【請求項17】
前記印刷データはBDLデータであり、前記出力用データはビットマップデータであることを特徴とする請求項10記載の印刷制御方法。
【請求項18】
前記印刷データはBDLデータであり、前記出力用データは中間コードであることを特徴とする請求項10記載の印刷制御方法。
【請求項19】
請求項10乃至18のいずれかに記載の印刷制御方法をコンピュータで実行させるためのプログラム。
【請求項20】
請求19記載のプログラムを格納したコンピュータで読み取り可能な記憶媒体。
【請求項21】
印刷制御装置であって、
過去に印刷出力された印刷ジョブのデータが記憶されていることを履歴情報として記憶する記憶部と、
情報処理装置から投入されてくる印刷要求と前記履歴情報との比較に基づき、
前記印刷要求が前記履歴情報に有れば前記履歴情報に従い記憶手段に記憶された印刷ジョブのデータを用い印刷処理を行ない、
無ければ前記情報処理装置から送信されてくる新たに生成された印刷ジョブのデータを用いて印刷処理を行なう制御手段とを有することを特徴とする印刷制御装置。
【請求項1】
ネットワークに接続され、印刷要求を行う情報処理装置と、
前記印刷要求を履歴情報として記憶する履歴情報記憶手段と、
印刷要求に伴う印刷データを印刷装置で出力可能な出力用データに変換する出力データ変換手段と、情報処理装置からの印刷要求と前記履歴情報記憶手段に記憶された履歴情報の内容を比較する比較手段と、
ネットワークに接続され出力用データを印刷する印刷装置とからなる印刷システムにおいて、
前記印刷システムはさらにシステムを制御する制御手段を有し、
前記比較手段による比較の結果、一致する履歴情報がない場合には、
前記制御手段は前記出力データ変換手段により出力用データを作成し、前記印刷装置から印刷出力するとともに、前記履歴情報に従って前記出力データを記憶するネットワーク上の情報処理装置を指定し、そして前記履歴情報を更新し、
前記比較手段による比較の結果、一致する履歴情報がある場合には、前記制御手段は履歴情報に従って、前記ネットワーク上の情報処理装置から記憶されている前記出力データを転送し、前記印刷装置により印刷出力するとともに前記履歴情報を更新することを特徴とする印刷システム。
【請求項2】
前記履歴情報記憶手段は、前記印刷要求に含まれる印刷設定、印刷出力先の装置名、前記印刷データのファイル名、印刷日付、印刷したユーザ名、および保存先のいずれかを記憶することを特徴とする請求項1記載の印刷システム。
【請求項3】
前記履歴情報の更新は、前記比較手段の比較結果に基く前記制御手段による処理内容を前記履歴情報記憶手段に記憶することを特徴とする請求項1または2記載の印刷システム。
【請求項4】
前記履歴情報記憶手段は、さらに履歴設定情報を有し、
前記履歴設定情報は、前記ネットワーク上の情報処理装置のIPアドレス、ユーザ名、印刷装置名、および保存容量のいずれかを記憶することを特徴とする請求項1に記載の印刷システム。
【請求項5】
前記履歴情報記憶手段の前記履歴設定情報を作成または更新可能な履歴設定情報編集手段を有することを特徴とする請求項4記載の印刷システム。
【請求項6】
前記印刷データはPDLデータであり、前記出力用データはビットマップデータであることを特徴とする請求項1記載の印刷システム。
【請求項7】
前記印刷データはBDLデータであり、前記出力用データは中間コードであることを特徴とする請求項1記載の印刷システム。
【請求項8】
前記印刷データはBDLデータであり、前記出力用データはビットマップデータであることを特徴とする請求項1記載の印刷システム。
【請求項9】
前記印刷データはBDLデータであり、前記出力用データは中間コードであることを特徴とする請求項1記載の印刷システム。
【請求項10】
ネットワークに接続され、印刷要求を行う情報処理装置と、
前記印刷要求を履歴情報として履歴情報記憶手段に記憶させる履歴情報記憶工程と、
印刷要求に伴う印刷データを印刷装置で出力可能な出力用データに変換する出力データ変換工程と、情報処理装置からの印刷要求と前記履歴情報記憶手段に記憶された履歴情報の内容を比較する比較工程と、
ネットワークに接続され出力用データを印刷する印刷装置とからなる印刷制御方法において、
前記印刷制御方法はさらに制御工程を有し
前記比較工程による比較の結果、一致する履歴情報がない場合には、
前記制御工程は前記出力データ変換工程により出力用データを作成し、前記印刷装置から印刷出力するとともに、前記履歴情報に従って前記出力データを記憶するネットワーク上の情報処理装置を指定し、そして前記履歴情報を更新し、
前記比較工程による比較の結果、一致する履歴情報がある場合には、
前記制御工程は前記履歴情報に従って、前記ネットワーク上の情報処理装置から記憶されている前記出力データを転送し、前記印刷装置により印刷出力するとともに前記履歴情報を更新することを特徴とする印刷制御方法。
【請求項11】
前記履歴情報記憶手段は、前記印刷要求に含まれる印刷設定、印刷出力先の装置名、前記印刷データのファイル名、印刷日付、印刷したユーザ名、および保存先のいずれかを記憶することを特徴とする請求項10記載の印刷制御方法。
【請求項12】
前記履歴情報の更新は、前記比較工程の比較結果に基く前記制御工程による処理内容を前記履歴情報記憶手段に記憶させることを特徴とする請求項10または11記載の印刷制御方法。
【請求項13】
前記履歴情報記憶手段は、さらに履歴設定情報を有し、
前記履歴設定情報は、前記ネットワーク上の情報処理装置のIPアドレス、ユーザ名、印刷装置名、および保存容量のいずれかを記憶することを特徴とする請求項10に記載の印刷制御方法。
【請求項14】
前記履歴情報記憶工程は前記履歴設定情報を作成または更新可能な履歴設定情報編集手段を有することを特徴とする請求項13記載の印刷制御方法。
【請求項15】
前記印刷データはPDLデータであり、前記出力用データはビットマップデータであることを特徴とする請求項10記載の印刷制御方法。
【請求項16】
前記印刷データはBDLデータであり、前記出力用データは中間コードであることを特徴とする請求項10記載の印刷制御方法。
【請求項17】
前記印刷データはBDLデータであり、前記出力用データはビットマップデータであることを特徴とする請求項10記載の印刷制御方法。
【請求項18】
前記印刷データはBDLデータであり、前記出力用データは中間コードであることを特徴とする請求項10記載の印刷制御方法。
【請求項19】
請求項10乃至18のいずれかに記載の印刷制御方法をコンピュータで実行させるためのプログラム。
【請求項20】
請求19記載のプログラムを格納したコンピュータで読み取り可能な記憶媒体。
【請求項21】
印刷制御装置であって、
過去に印刷出力された印刷ジョブのデータが記憶されていることを履歴情報として記憶する記憶部と、
情報処理装置から投入されてくる印刷要求と前記履歴情報との比較に基づき、
前記印刷要求が前記履歴情報に有れば前記履歴情報に従い記憶手段に記憶された印刷ジョブのデータを用い印刷処理を行ない、
無ければ前記情報処理装置から送信されてくる新たに生成された印刷ジョブのデータを用いて印刷処理を行なう制御手段とを有することを特徴とする印刷制御装置。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【公開番号】特開2006−15610(P2006−15610A)
【公開日】平成18年1月19日(2006.1.19)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2004−195701(P2004−195701)
【出願日】平成16年7月1日(2004.7.1)
【出願人】(000001007)キヤノン株式会社 (59,756)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成18年1月19日(2006.1.19)
【国際特許分類】
【出願日】平成16年7月1日(2004.7.1)
【出願人】(000001007)キヤノン株式会社 (59,756)
【Fターム(参考)】
[ Back to top ]