説明

同期クロック信号を調整する方法および装置

もし同期クロック信号に対して半サイクル分遅らされたオフセットクロック信号のパルスの前にデータ信号の遷移が発生した場合には、同期クロック信号の遅延を減少させることによって同期クロック信号をデータ信号に対して調整することができる。もしオフセット同期クロック信号のパルスの後にデータ信号の遷移が発生した場合には、同期クロック信号を遅延させることができる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明はタイミング信号の調整に関する。
【背景技術】
【0002】
もしデータ信号に関連したクロック信号がデータ信号に対して適切にタイミングされていなければ、データ信号によって運ばれる情報は失われることがある。電子試験設備などのある種の設備は、試験下の装置のような装置のデータ信号と揃えることができる同期クロック信号を提供することができる。これらの同期クロック信号は装置の外部の装備によって提供されるので、クロック信号は時々装置によって提供されるデータ信号と揃っていなくなることがある。同期クロック信号の不揃いは、非常に高速のデータ信号とクロック信号が使われる際には特に問題となり得る。
【0003】
別の配置としては、装置からのデータ信号と共にソース同期クロック信号を受け取るある種の設備を有することである。ソース同期クロック信号は一般にそれらと関連するデータ信号と不揃いになることはない。しかし、関連するデータ信号との比較のためにクロック信号が必要となるようなある種の設備上の複数のチャネルの各々にソース同期クロック信号を通信することは効率的ではなく面倒なこととなり得る。
【発明の開示】
【0004】
本発明の例示的な実施形態は、同期クロック信号とは異なるソースから来るデータ信号と同期信号を揃える方法および装置を提供する。本発明の実施形態は、例えば、外部ソースから受け取ったデータ信号と関連させるために、よくタイミングされた同期クロック信号を内部的に発生する試験設備のような設備に用いることができる。
【0005】
発明の例示的な実施形態は、例えば、もしオフセット同期クロック信号のパルスの前にデータ信号の遷移が発生した場合には同期クロック信号の遅延を減少させることによって、同期クロック信号を前進させて同期クロック信号をカリブレートする方法を提供する。オフセット同期クロック信号は、同期クロック信号に対して半サイクル遅らされる。例示的な実施形態では、もしオフセット同期クロック信号のパルスの後にデータ信号の遷移が発生した場合には同期クロック信号の遅延を増加させることができる。
【0006】
発明の別の例示的な実施形態は、同期クロック信号を提供する方法を提供する。この例示的な実施形態では、同期クロック信号を半サイクル分オフセットしてオフセットクロック信号を提供することができる。データ信号は同期クロック信号のパルスと共にラッチされて第一の状態を提供することができる。データ信号は同期クロック信号の次のパルスなどの別のパルスとラッチされて、例えば第二の状態を提供することができる。データ信号はオフセットクロック信号のパルスと共にラッチされて第三の状態を提供することができる。もし第一の状態が第二の状態と異なり、第一の状態が第三の状態と等しい場合には、同期クロック信号の遅延を減少させることができる。もし第一の状態が第二の状態と異なり、第一の状態が第三の状態と異なる場合には、同期クロック信号の遅延を増加させることができる。
【0007】
発明の別の例示的な実施形態は、同期クロック信号を提供する装置を提供する。例示的な装置は、データ信号と、同期クロック信号と、オフセット同期クロック信号を受け取るラッチング回路を含む。例示的な装置は更に、ラッチング回路と通信した比較回路を含む。比較回路は、第一の状態に対応するラッチされたデータ状態と、例えば第二の状態に対応する前のラッチされたデータ状態のような別のラッチされたデータ状態と、第三の状態に対応するオフセットラッチされたデータ状態をラッチング回路から受け取る。例示的な装置は更に、比較回路と通信した制御可能遅延回路を含む。制御可能遅延回路は、同期クロック信号を受け取り、もし第一の状態が第二のデータ状態と異なる場合には、第二の状態が第三の状態と等しいか異なるかに応じて、同期クロック信号の遅延を変更する。特定の実施形態では、制御可能遅延回路は、もし第一の状態が第二の状態と異なる場合には、第三の状態が第一の状態と等しいか異なるかに応じて、同期クロック信号の遅延を変更してもよい。
【0008】
本発明は、添付された図面と共に例示的な実施形態の以下の詳細な記載からより完全に理解されるであろう。
【発明を実施するための最良の形態】
【0009】
本発明の例示的な実施形態を、データ信号、同期クロック信号、オフセットクロック信号を参照して説明する。データ信号、同期クロック信号、オフセットクロック信号の相対的なタイミングを示したタイミング図を、図1−3に示す。図1を参照すると、同期クロック信号10は、データ信号18のデータサイクル16に相当する周期14を持つことができる同期クロックパルス12のトレインを含んでいる。オフセットクロック信号20は、同期クロック信号と同じ周期14を持つが同期クロック信号から半周期分(例えばデータサイクル16の半分)オフセットされたオフセットクロックパルス22のトレインを含んでいる。図1に示した信号は同期クロックパルス12が各データサイクル16の中心において(例えば時間Aにおいて)起こるべきである理想的なタイミングを示している。図1に示した理想的な描写では、データ信号18の遷移はいずれもオフセットクロックパルス22と同時に(例えば時間Bにおいて)起こるべきである。
【0010】
図2は、同期クロックパルス12が各データサイクルの中心で起こらないシステムにおけるデータ信号、同期クロック信号、オフセットクロック信号の間の関係を示すタイミング図である。寧ろ、図2の同期クロックパルス12は各データサイクルの中心よりも早く起こる。この早く走る同期クロック信号10の場合には、オフセットクロック信号20は早く走り、オフセットパルス22はデータ信号18の遷移と同時には起こらない。発明の例示的な実施形態では、もしデータ信号18に遷移が起きれば、早い同期クロック信号は、オフセットクロックパルス22の時のデータ信号18の状態が前の同期クロックパルス12の時のデータ信号の状態と同じであるかどうかを決定することによって同定することができる。
【0011】
図3は、同期クロックパルス12が各データサイクルの中心で起こらない別のシステムにおけるデータ信号、同期クロック信号、オフセットクロック信号の間の関係を示すタイミング図である。寧ろ、図3の同期クロックパルス12は各データサイクルの中心よりも遅く起こる。この遅く走る同期クロック信号10の場合には、オフセットクロック信号20は遅く走り、オフセットパルス22はデータ信号18の遷移と同時には起こらない。発明の例示的な実施形態では、もしデータ信号18に遷移が起きれば、遅い同期クロック信号は、オフセットクロックパルス22の時のデータ信号18の状態が前の同期クロックパルス12の時のデータ信号の状態と異なるかどうかを決定することによって同定することができる。
【0012】
発明の例示的な実施形態による、データ信号に対して同期クロック信号のタイミングを調整する方法を、図4を参照して説明する。格納ステップ24において、第一の同期クロックパルス12の時のデータ信号18の状態が格納される。ラッチングステップ26において、第二の同期クロックパルス15の時に、データ信号18の状態が格納される。ここで用いられている「第一」、「第二」、「第三」などの用語は、ある信号の最初、二番目、三番目のパルスや状態を同定するために用いられているのではなく、互いに対する信号同士またはある信号中のどこにでもおけるパルスや状態を同定するために用いられていることを理解されたい。オフセットラッチングステップ28において、第一の同期クロックパルス12と第二の同期クロックパルス15の間に起こるオフセットクロックパルス22の時に、データ信号の状態が格納される。
【0013】
例示的な実施形態においては、第一の同期クロックパルス12と第二の同期クロックパルス15の間でデータ信号18の遷移が起こったかどうかを決めるために第一の比較ステップ30を行うことができる。第一の比較ステップ30において、格納ステップ24で格納されていた第一の同期クロックパルス12の時のデータ信号18の状態を、ラッチングステップ26で格納されていた第二の同期クロックパルス15の時のデータ信号18の状態と比較することができる。もしこれらの状態が異なっていれば、遷移が起こったことになり、同期クロック信号10が早くまたは遅く走っているかどうかを決めるために第二の比較ステップ32を行うことができる。もしこれらの状態が同じであれば、遷移は起こっていないことになる。もし遷移が起こっていなければ、この例示的な実施形態の方法の次の繰り返しのために、第二の同期クロックパルス15の時のデータ信号18の状態を格納ステップ24において格納することができる。
【0014】
第二の比較ステップ32において、格納ステップ24で格納されていた第一の同期クロックパルス12の時のデータ信号18の状態をオフセットラッチングステップ28で格納されていたオフセットクロックパルス22の時のデータ信号18の状態と比較することができる。もし第二の比較ステップ32で比較した状態が同じであれば、同期クロック信号10は早く走っていることになり、同期クロック信号10のパルスをデータ信号18のサイクルの中心のより近くに揃えるために遅延ステップ34を行うことができる。もし第二の比較ステップ32で比較した状態が異なっていれば、同期クロック信号10は遅く走っていることになり、同期クロック信号10のパルスをデータ信号18のサイクルの中心のより近くに揃えるために前進ステップ36を行うことができる。いずれの場合においても、この例示的な実施形態の方法の次の繰り返しのために、それから第二の同期クロックパルス15の時のデータ信号18の状態を格納ステップにおいて格納することができる。
【0015】
発明の例示的な実施形態による、データ信号に対して同期クロック信号のタイミングを調整する装置を、図5を参照して説明する。データ信号18、同期クロック信号10、オフセットクロック信号20はラッチング回路38に提供される。例示的な実施形態において、同期クロック信号10はオフセットクロック信号20を提供するオフセット回路40にも提供される。ラッチング回路38は同期クロック信号10とオフセットクロック信号20の各パルスの時のデータ信号18の状態を格納する。例示的な実施形態において、ラッチング回路38は比較回路48と通信しており、第一の同期クロックパルス(図1−3の12)の時に格納されていたデータ信号18の第一の状態42と、第二の同期クロックパルス(図1−3の15)の時に格納されていたデータ信号18の第二の状態44と、第一の同期クロックパルス(図1−3の12)と第二の同期クロックパルス(図1−3の15)の間に起こったオフセットクロックパルス(図1−3の22)の時に格納されていたデータ信号18の第三の状態46と、を比較回路48に提供する。
【0016】
例示的な実施形態において、比較回路48は制御可能遅延回路50と通信している。比較回路48は、もし第一の状態42が第二の状態44と異なり第一の状態42が第三の状態46と異なる場合には、制御可能遅延回路50に前進信号(即ち、遅延減少信号)を送る。比較回路48は、もし第一の状態42が第二の状態44と異なり第一の状態42が第三の状態46と同じ場合には、制御可能遅延回路50に遅滞信号(即ち、遅延増加信号)を送る。例示的な実施形態において、比較回路48と制御可能遅延回路50の間に遅延回路52が設けられ、装置内の信号が前の前進および遅滞信号に追従することを片付けるのに十分な長さに前進および遅滞信号を遅延させる。
【0017】
発明の例示的な実施形態による、データ信号に対して同期クロック信号のタイミングを調整する装置を、図6を参照してより詳細に説明する。データ信号18は、第一のラッチ54と第二のラッチ56のデータ入力に提供される。同期クロック信号10は、第一のラッチ54、第三のラッチ58、第四のラッチ68、第五のラッチ70、第六のラッチ72、第七のラッチ74のクロック入力に提供される。同期クロック信号10は、同期クロック信号10をサイクルの半分だけオフセットして第二のラッチ56のクロック入力にオフセット同期クロック信号20を提供するオフセット回路75にも提供される。第一のラッチ54の出力は、第三のラッチ58の入力として提供されて、第三のラッチ58は同期クロック信号10の前のサイクルで第一のラッチ54に格納されていた状態を格納する。
【0018】
第三のラッチ58の出力は、第一の排他的ORゲート60(以下XORゲートと称する)の一つの入力と第二のXORゲート62の一つの入力に、第一の状態を提供する。第二のラッチ56は、第二のXORゲート62の他の入力に、第三の状態を提供する。第一のラッチ54は、第一のXORゲート60の他の入力に第二の状態を提供する。
【0019】
第一のXORゲート60の出力は、もし第一の状態が第二の状態と異なる場合、即ちもし第一の同期クロックパルス12と第二の同期クロックパルス15の間でデータ信号の遷移が起こった場合(図1−3)に、肯定される。従って、この例示的な実施形態において、
第一のXORゲート60は遷移表示信号を提供する。第一のXORゲート60の出力は、第一のANDゲート64の一つの入力と第二のANDゲート66の一つの入力に提供される。
【0020】
第ニのXORゲート62は、もし第一の状態が第三の状態と異なる場合に肯定される非反転出力と、もし第一の状態が第三の状態と同じ場合に肯定される反転出力を有する。第二のXORゲート62のように反転出力と非反転出力を有するXORゲートが、通常の単一出力のXORゲートの出力に接続されたインバータの両側に接続を提供することによって構築できることは、当業者には理解されるはずである。
【0021】
例示的な実施形態において、第二のXORゲート62の非反転出力は第一のANDゲート64の入力として提供される。例示的な実施形態において、第二のXORゲート62の反転出力は第二のANDゲート66の入力として提供される。従って、第一のANDゲート64の出力は、もし第一の状態と第二の状態が異なる場合、即ち遷移が起こった場合で、第一の状態と第三の状態が異なる場合、即ち同期クロック信号10が遅く走っている場合に、肯定される。このため第一のANDゲート64の肯定された出力は、同期クロック信号10の遅延を減少させるクロック前進信号として使うことができる。第二のANDゲート66の出力は、もし第一の状態と第二の状態が異なる場合、即ち遷移が起こった場合で、第一の状態と第三の状態が同じ場合、即ち同期クロック信号10が早く走っている場合に、肯定される。このため第二のANDゲート66の肯定された出力は、同期クロック信号10の遅延を増加させるクロック遅延信号として使うことができる。
【0022】
この例示的な実施形態において、第一のANDゲート64の出力は第四のラッチ68の入力として提供される。第二のANDゲート66の出力は第五のラッチ70の入力として提供される。第四のラッチ68の出力は第六のラッチ72の入力として提供される。第五のラッチ70の出力は第七のラッチ74の入力として提供される。第四、第五、第六、第七のラッチ68、70、72,74は全て同期クロック信号10によってクロックされており、それにより、XORゲート60,62とANDゲート64,66が落ち着き、XORゲート60,62とANDゲート64,66によって行われる比較が次のオフセットパルスが到来する前に起こって、第一と第二の同期クロックパルス(図1−3の12と15)の間に起こる適切なオフセットクロックパルス(図1−3の22)が比較に用いられるようになること、を確かなものとするようにタイミングされた出力を提供する。
【0023】
第六のラッチ72の出力は、前進信号として、即ち遅延減少信号として、同期クロック信号10を提供するクロック信号78と通信している制御可能遅延回路76に提供され、肯定された場合には、同期クロック信号10が前進させられるようにする。第七のラッチ74の出力は、遅延信号として制御可能遅延回路76に提供され、肯定された場合には、同期クロック信号が遅延させられるようにする。
【0024】
高周波数の同期クロック信号のタイミング調整を提供する、発明の別の例示的な実施形態を、図7を参照して説明する。この例示的な実施形態において、2GHzクロック信号のような同期クロック信号は、例えばクロック分割回路によって、例えば4つの8GHzクロック信号のような複数のシフトされた同期クロック信号に分割される。複数のシフトされた同期クロック信号の各々について、ラッチング回路38、オフセット回路40、比較回路42、遅延回路52が、実質的に図5および6を参照してここに記載したように提供される。この実施形態において、複数の同期クロック信号の各々と関連する比較回路42と遅延回路52によって、増加分および減少分信号が提供される。増加分および減少分信号は、加算比較回路80によって受け取られた減少分信号の数が加算比較回路80によって受け取られた増加分信号の数より多いか少ないかによって、2GHzクロック信号と通信している制御可能遅延回路(図示せず)に増加分または減少分信号を提供する加算比較回路80によって平均化される。これにより、この実施形態は高周波数のデータ信号に自己中心化する高周波数の同期クロック信号を提供する。
【0025】
本発明の例示的な実施形態を、例えばラッチ、ラッチング回路、シフトレジスタなどの用語によって一般的に説明したが、本発明の範囲を逸脱することなく、例えばレジスタ、フリップフロップ、メモリ等の様々な他の種類の回路を、ラッチ、ラッチング回路、および/またはシフトレジスタの代わりに用いることができることは、当業者には理解されるはずである。
【0026】
タイミングパルスは、同期クロックパルスの中心とオフセットクロックパルスの中心を参照して図1−3に一般的に図示し説明したが、各種の回路はクロックパルスの立ち上がり端または落ち下がり端におけるクロック要件によって稼動されることは、当業者には理解されるはずである。従って、本発明の範囲内でクロック信号の立ち上がり端または落ち下がり端に反応する装置を許容するために、クロック信号と同期クロック信号の揃え方が図1−3に示したものとは異なることがあることが理解されるはずである。
【0027】
本発明の例示的な実施形態を、データ信号や同期クロック信号などの用語によって一般的に説明したが、データ信号は様々な信号種類からなり、例えば試験設備によってデータとして扱われ得るクロック信号を含むことができることは、当業者には理解されるはずである。本発明の範囲を逸脱することなく、クロック信号と関連した事実上あらゆる種類のバイナリ信号をデータ信号の代わりに用いることができることが理解されるはずである。
【0028】
ここで本発明の例示的な実施形態を、前の同期クロックパルス(図1−3の12)の時のデータ信号の第二の状態をオフセットクロックパルス(図1−3の22)の時のデータ信号の第三の状態と比較して、同期クロック信号を前進させるか遅滞させるかを決定するという用語によって一般的に説明したが、本発明の範囲内で同期クロックパルス(図1−3の15)の時に取られたデータ信号の第一の状態をオフセットクロックパルス(図1−3の22)の時に取られたデータ信号の第三の状態と比較して、同期クロック信号を前進させるか遅滞させるかを決定することもできることは、当業者には理解されるはずである。
【0029】
本発明の例示的な実施形態を、データサイクルの半分や同期クロック信号の半サイクル分オフセットされたオフセットクロック信号という用語によって一般的に説明したが、本発明の範囲内で、データサイクルの倍数やデータサイクルの分数等の同期クロック信号から異なる量でオフセットされたオフセット信号を、同期クロック信号を前進させるか遅滞させるかを検出するために使うことも考えられることが、当業者には理解されるはずである。
【0030】
従って、本発明の例示的な実施形態は、データ信号に対して正確にタイミングされたクロック信号を提供するために使える方法および装置を提供する。ここに記載した方法および装置は、関連したデータ信号に対してクロック信号を連続的に調整するため、電子試験設備のような設備においてソース同期クロック信号の代わりにクロック信号を使うことができるようになる。
【0031】
ここに記載した実施形態に、様々な変更を加えても良いことが理解されるはずである。従って、上述した記載は制限的なものではなく、様々な実施形態の例を示したものにすぎないと理解されるべきである。当業者は、ここに添付された請求項の範囲と精神の中で、他の変更を思いつくことができるであろう。
【図面の簡単な説明】
【0032】
【図1】図1は、本発明の例示的な実施形態によるデータ信号、同期クロック信号、オフセットクロック信号のタイミング図である。
【図2】図2は、本発明の例示的な実施形態によるデータ信号、同期クロック信号、オフセットクロック信号のタイミング図である。
【図3】図3は、本発明の例示的な実施形態によるデータ信号、同期クロック信号、オフセットクロック信号のタイミング図である。
【図4】図4は、本発明の例示的な実施形態による同期クロック信号のタイミングを調整する方法のプロセスフロー図である。
【図5】図5は、本発明の例示的な実施形態による同期クロック信号を提供する装置の概略ブロック図である。
【図6】図6は、本発明の例示的な実施形態による同期クロック信号を提供する装置の概略回路図である。
【図7】図7は、本発明の代替的な実施形態による同期クロック信号を提供する装置の概略回路図である。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
同期クロック信号をカリブレートする方法であって、
もしオフセット同期クロックのパルスの前にデータ信号の遷移が発生した場合には同期クロック信号の遅延を減少させて、オフセット同期クロックを同期クロックに対して半サイクル遅らすことと、
もしオフセット同期クロックのパルスの後にデータ信号の遷移が発生した場合には同期クロック信号の遅延を増加させることと、
からなる方法。
【請求項2】
データ信号の第一の状態が同期クロック信号の第一の同期クロックパルスと一致し、データ信号の第二の状態が同期クロック信号の第二の同期クロックパルスと一致するときに、データ信号の第一の状態をデータ信号の第二の状態と比較し、
データ信号の第三の状態がオフセット同期クロックパルスと一致するときに、データ信号の第三の状態をデータ信号の第一の状態と比較し、
もしデータ信号の第一の状態がデータ信号の第二の状態と等しくない場合には遅延を変更すること、
から更になる請求項1記載の方法。
【請求項3】
もしデータ信号の第一の状態と第二の状態の遅い方がデータ信号の第三の状態と等しくない場合には遅延を増加させ、
もしデータ信号の第一の状態と第二の状態の遅い方がデータ信号の第三の状態と等しい場合には遅延を減少させる、
請求項2記載の方法。
【請求項4】
第一の同期クロックパルスと第二の同期クロックパルスが隣接している、請求項2記載の方法。
【請求項5】
データ信号の第一の状態が同期クロック信号の第一の同期クロックパルスと一致し、データ信号の第二の状態が同期クロック信号の第二の同期クロックパルスと一致するときに、もしデータ信号の第一の状態と第二の状態の遅い方がデータ信号の第三の状態と等しくない場合には、遷移表示信号を提供し、
データ信号の第三の状態が第一の同期クロックパルスと第二の同期クロックパルスの間に発生するオフセット同期クロックパルスと一致し、第一の同期クロックパルスが大にの同期クロックパルスの後に発生するときに、もしデータ信号の第三の状態がデータ信号の第一の状態と等しくない場合には、クロック遅延信号を提供し、
もしデータ信号の第三の状態がデータ信号の第一の状態と等しい場合には、クロック前進信号を提供すること、
から更になる請求項1記載の方法。
【請求項6】
同期クロック信号の複数のサイクルについて、遷移表示信号を提供するステップと、クロック遅延信号を提供するステップと、クロック前進信号を提供するステップを繰り返し、
もし複数のサイクルに渡って遷移表示信号とクロック遅延信号が、複数のサイクルに渡って遷移表示信号とクロック前進信号が提供されたよりも頻繁に提供された場合には、同期クロック信号の遅延を増加させ、
もし複数のサイクルに渡って遷移表示信号とクロック前進信号が、複数のサイクルに渡って遷移表示信号とクロック遅延信号が提供されたよりも頻繁に提供された場合には、同期クロック信号の遅延を減少させること、
から更になる請求項5記載の方法。
【請求項7】
同期クロック信号を提供する方法であって、
同期クロック信号を半サイクル分オフセットしてオフセットクロック信号を提供することと、
同期クロック信号のパルスとデータ信号をラッチして第一の状態を提供することと、
同期クロック信号の第二のパルスをラッチして第二の状態を提供することと、
オフセットクロック信号のパルスとデータ信号をラッチして第三の状態を提供することと、
もし第一の状態が第二の状態と異なる場合には、同期クロック信号の遅延を変更することと、
からなる方法。
【請求項8】
同期クロック信号の第二のパルスが同期クロック信号の第一のパルスの前に発生し、
変更するステップが、
もし第一の状態が第三の状態と等しい場合には同期クロック信号の遅延を減少させ、
もし第一の状態が第三の状態と異なる場合には同期クロック信号の遅延を増加させる、
請求項7記載の方法。
【請求項9】
同期クロック信号を提供する装置であって、
データ信号と、同期クロック信号と、オフセット同期クロック信号を受け取るラッチング回路と、
第一の状態に対応するラッチされたデータ状態と、第二の状態に対応する第二のラッチされたデータ状態と、第三の状態に対応するオフセットラッチされたデータ状態をラッチング回路から受け取る、ラッチング回路と通信した比較回路と、
同期クロック信号を受け取り、もしラッチされたデータ状態が第二のラッチされたデータ状態と異なる場合には同期クロック信号の遅延を変更する、比較回路と通信した制御可能遅延回路と、
からなる装置。
【請求項10】
第一の状態または第二の状態が第三の状態と等しいかどうかによって、もし第一の状態が第二の状態と異なる場合には、同期クロックを遅延または前進させるように制御可能遅延回路が設計された、請求項9記載の装置。
【請求項11】
同期クロック信号を受け取り、ラッチング回路にオフセット同期クロック信号を提供する、ラッチング回路と通信したオフセット回路、から更なる請求項9記載の装置。
【請求項12】
比較回路が、ラッチング回路と通信しラッチング回路から第一の状態と第二の状態を受け取る第一の排他的ORゲートを含む、請求項9記載の装置。
【請求項13】
比較回路が、ラッチング回路と通信しラッチング回路から第一の状態と第三の状態を受け取る第二の排他的ORゲート、から更になる請求項9記載の装置。
【請求項14】
第二の排他的ORゲートが、非反転出力と反転出力からなる請求項13記載の装置。
【請求項15】
第二の排他的ORゲートから非反転出力を受け取り、第一の排他的ORゲートから非反転出力を受け取る第一のANDゲートと、
第二の排他的ORゲートから反転出力を受け取り、第一の排他的ORゲートから非反転出力を受け取る第二のANDゲートと、
とから更になる請求項14記載の装置。
【請求項16】
同期クロック信号によってクロックされ第一のANDゲートから信号を受け取る第四のラッチと、
同期クロック信号によってクロックされ第二のANDゲートから信号を受け取る第五のラッチと、
同期クロック信号によってクロックされ第四のラッチから信号を受け取り、信号を制御可能遅延回路に提供する第六のラッチと、
同期クロック信号によってクロックされ第五のラッチから信号を受け取り、信号を制御可能遅延回路に提供する第七のラッチと、
から更になる請求項15記載の装置。
【請求項17】
ラッチング回路が、
同期クロック信号によってクロックされ、データ信号を受け取る第一のラッチと、
オフセット同期クロック信号によってクロックされ、データ信号を受け取る第二のラッチと、
から更なる請求項9の装置。
【請求項18】
第一のラッチから第二の状態を受け取り、同期クロック信号によってクロックされている第三のラッチ、
から更なる請求項9の装置。
【請求項19】
比較回路と制御可能遅延回路の間に設けられた遅延回路、から更なる請求項17の装置。
【請求項20】
互いに時間シフトされた複数の同期クロック信号を、ラッチング回路に通信するクロック分割回路と、
複数の同期クロック信号の各々についてラッチング回路と通信している対応オフセット同期信号であって、比較回路は複数の同期クロック信号の各々のパルスに対応する対応第一状態と、複数のオフセット同期クロック信号の各々のパルスに対応する対応第三状態と、複数の同期クロック信号の別のものの第一状態に対応する対応第二状態と、を受け取るものと、
比較回路と制御可能遅延回路と通信している平均化回路であって、平均化回路は対応するラッチされたデータ状態とオフセットラッチされたデータ状態の比較結果を平均化し、制御可能遅延回路に平均比較を提供するものと、
から更になる請求項9記載の装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【公表番号】特表2009−514361(P2009−514361A)
【公表日】平成21年4月2日(2009.4.2)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−537937(P2008−537937)
【出願日】平成18年10月26日(2006.10.26)
【国際出願番号】PCT/US2006/041744
【国際公開番号】WO2007/053414
【国際公開日】平成19年5月10日(2007.5.10)
【出願人】(502391840)テラダイン、 インコーポレイテッド (49)
【Fターム(参考)】