説明

向上された相溶性を有し、向上された日焼け防止を提供するパーソナルケア組成物

改善された相溶性を有し、改善された日焼け防止を提供するパーソナルケア組成物が、組成物に50モルパーセントを超えるMe3SiO1/2およびPrSiO3/2両単位(式中、Meはメチルであり、Prはプロピルである)を有する液状シリコーン樹脂を含むことによって得られる。パーソナルケア組成物を構成する成分のさらなる相溶性を可能することが望まれるならば、液状シリコーン樹脂はまた、PhSiO3/2またはPh2SiO2/2単位(式中、Phはフェニルである)またはこれらの混合を含め得る。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明の技術分野
向上された相溶性を有し、向上された日焼け防止を提供するパーソナルケア組成物が、組成物に50モルパーセントを超えるMe3SiO1/2およびPrSiO3/2両単位(式中、Meはメチルであり、Prはプロピルである)を有する液状シリコーン樹脂を包含することによって得られる。パーソナルケア組成物を構成する厳選した成分のさらなる相溶性を可能することが望まれるならば、液状シリコーン樹脂はまた、PhSiO3/2またはPh2SiO2/2単位(式中、Phはフェニルである)またはこれらの混合物を含有し得る。
【0002】
関連出願の相互参照
適用なし
【発明の開示】
【課題を解決するための手段】
【0003】
本発明の概要
消費者はますます紫外線(UV)暴露と皮膚がんとの関連に気付いており、見た目の老化を遅らせようとする要望が皮膚の保護を目的とする製品の急増の主な要因である。本発明において、Me3SiO1/2およびPrSiO3/2単位(式中、Meはメチルであり、Prはプロピルである)を有する液状シリコーン樹脂が予想外に紫外線吸収剤を含む標準のローション(2%Sepigel 305)の日焼け防止指数を750%ぐらいまで高めることを本発明者らは見い出した。
【0004】
パーソナルケア製品は典型的には複数の成分の混合物から組成される。特別の機能を果たす新たな成分をパーソナルケア組成物に添加する際、処方者は他の成分との相溶性の問題によく直面する。標準の成分と幅広い相溶性を有し、複数の成分の相溶化を助け得る潜在的成分が貴重な処方柔軟性を可能にする。本発明の液状シリコーン樹脂は、二つの成分だけで用いられたときは非相溶性である、二つの成分の相溶単一相を可能にすることが分かった。液状シリコーン樹脂は特に直鎖状または環状シリコーンを他の有機パーソナルケア成分に相溶化するに十分適する。
【0005】
さらに、前記液状シリコーン樹脂は広い範囲のパーソナルケア処方成分と相溶性を示し、その相溶性は、最高50モルパーセント%までのPhSiO3/2またはPh2SiO2/2単位(式中、Phはフェニルである)を組み入れることにより、より広い範囲の成分にまで及び得る。この幅広い相溶性が、パーソナルケア処方(例えば、化粧品成分を含む処方)で液状シリコーン樹脂を有用にする。
【0006】
処方者は常にパーソナルケア成分を届けるためのより容易な方法を探している。シリコーン樹脂の液状での提供は処方への成分の容易な供給を可能にし、液状樹脂(固体類似物と比べて)に典型的に伴う低分子量は、相溶性を高めるためにエントロピー的に有利である。
【0007】
本発明は、単位:
(PrSiO3/2m
(Me3SiO1/2n
(PhSiO3/2o
(Ph2SiO2/2p
[式中、Prはプロピルであり、Meはメチルであり、およびPhはフェニルであり、mは0.05から0.80であり、nは0.75から0.20であり、oは0から0.35であり、pは0から0.35であり、m+nは0.5より大きく1までであり、o+pは0から0.5であり、n/(m+n+o+p)は少なくとも0.2であり、およびm+n+o+pは0.9から1である]
を含む液状シリコーン樹脂を、パーソナルケア組成物の全重量に基づいて0.1から40重量パーセント含むパーソナルケア組成物に関する。
【発明を実施するための形態】
【0008】
本発明の詳細な説明
本発明のパーソナルケア組成物に有用な液状シリコーン樹脂は
単位:
(PrSiO3/2m
(Me3SiO1/2n
(PhSiO3/2o
(Ph2SiO2/2p
[式中、Prはプロピルであり、Meはメチルであり、およびPhはフェニルであり、mは0.05から0.80であり、nは0.75から0.20であり、oは0から0.35であり、pは0から0.35であり、m+nは0.5より大きく1までであり、o+pは0から0.5であり、n/(m+n+o+p)は少なくとも0.2であり、およびm+n+o+pは0.9から1である]
を含む。通常、液状シリコーン樹脂はパーソナルケア組成物の全重量に基づいて、0.1から40重量パーセントの量でパーソナルケア組成物に加えられる。あるいは、液状シリコーン樹脂はパーソナルケア組成物の全重量に基づいて、1から25重量パーセントの量でパーソナルケア組成物に加えられる。あるいは、液状シリコーン樹脂は同じ基準で、1から10重量パーセントの量でパーソナルケア組成物に加えられる。通常、mは0.05から0.80、あるいは0.05から0.7、あるいは0.09から0.5である。通常、nは0.75から0.20、あるいは0.65から0.25、あるいは0.6から0.3である。通常、m+nは0.5よりも大きく1までであり、あるいはm+nは0.6から1であり、あるいはm+nは0.7から1であり、あるいはm+nは0.7から0.9である。
【0009】
多くの場合、種々の成分との相溶性を調整できることは、パーソナルケア組成物にとって有用である。PrSiO3/2単位を有する液状シリコーン樹脂は広い範囲のパーソナルケア処方成分との相溶性を示し、その相溶性は液状シリコーン樹脂に(PhSiO3/2o単位、(Ph2SiO2/2p単位またはそれらの混合物(式中、Phはフェニルである)を組み入れることにより、より広い範囲の成分まで及び得る。通常、本発明に有用な液状シリコーン樹脂において、oは0から0.35、あるいは0.05から0.25、あるいは0.10から0.20である。通常pは0から0.35、あるいは0.05から0.30、あるいは0.1から0.25である。通常o+pは0から0.5であり、あるいは0から0.40であり、あるいは0から0.30であり、あるいは0.1から0.3である。
【0010】
前記シリコーン樹脂が室温(25℃)で液状であることを確実にするには、樹脂は構造を末端キャップして分子の成長を制限する、(Me3SiO1/2n単位を十分なモルパーセント含有することになる。末端キャップ単位(Me3SiO1/2nは、樹脂形成単位の全モル数で割った(Me3SiO1/2n単位モル量が少なくとも0.2であるようなモル量で存在することになる。言い換えれば、n/(m+n+o+p)が少なくとも0.2であり、あるいはn/(m+n+o+p)が少なくとも0.3であり、あるいはn/(m+n+o+p)が少なくとも0.4である。
【0011】
本発明で有用な液状シリコーン樹脂はまた、実質的に本発明を変更することなく10モルパーセントまでの他のシリコーン形成ブロック(M、D、TおよびQ単位)を含むことができる。従って、m+n+o+pは0.9から1であり、あるいはm+n+o+pは0.95から1であり、あるいはm+n+o+p=1である。
【0012】
前記液状シリコーン樹脂の粘度は通常100,000mm2/秒未満であり、あるいは10,000mm2/秒未満、あるいは10から5000mm2/秒、あるいは20から250mm2/秒である。
【0013】
シリコーン樹脂は当技術分野では周知であり、典型的にはケイ素原子上に1から4個の加水分解性基(例えば、ハロゲンもしくはアルコキシル基)を有するオルガノシランを共加水分解・縮合することにより製造される。それ故、本発明に有用な液状シリコーン樹脂は、プロピルトリメトキシシラン、プロピルトリエトキシシラン、プロピルトリプロポキシシランとトリメチルメトキシシラン、トリメチルエトキシシランとの共加水分解、または上述のプロピルアルコキシシランと種々のフェニル含有アルコキシシランとの共加水分解によって得ることができる。後者のアルコキシシランの例として、ジフェニルジメトキシシラン、ジフェニルジエトキシシラン、フェニルトリメトキシシランおよびフェニルトリエトキシシランが挙げられる。プロピルトリクロロシランもまた単独またはアルコールの存在下で加水分解し得る。この場合、共加水分解は、トリメチルクロロシラン、フェニルトリクロロシラン、およびジフェニルジクロロシランまたは類似のクロロシラン、ならびにメチルトリメトキシシラン、メチルトリエトキシシラン、メチルトリイソプロポキシシラン、または類似のメチルアルコキシシランを加えて実施され得る。これらの目的に適するアルコールには、メタノール、エタノール、n‐プロピルアルコール、イソプロピルアルコール、ブタノール、メトキシエタノール、エトキシエタノール、または類似のアルコールを含む。炭化水素型溶剤の、同時に用いられ得る例として、トルエン、キシレン、または類似の芳香族炭化水素;ヘキサン、ヘプタン、イソオクタン、または類似の直鎖状もしくは部分的分岐状飽和炭化水素;およびシクロヘキサン、イソドデカン、または類似の脂肪族炭化水素が挙げられる。
【0014】
本発明はまた、皮膚、毛髪、唇、まつげおよび爪への適用に適したパーソナルケア組成物で、単位:
(PrSiO3/2m
(Me3SiO1/2n
(PhSiO3/2o
(Ph2SiO2/2p
[式中、Prはプロピルであり、Meはメチルであり、およびPhはフェニルであり、ならびにm、n、o、p、m+n、o+p、n/(m+n+o+p)、およびm+n+o+pは上記に定義されたとおりである]
を含む液状シリコーン樹脂を、パーソナルケア組成物の全重量に基づいて0.1から40重量パーセント組み入れることを含む改良組成物に関する。
【0015】
本発明によるパーソナルケア組成物は任意の形態を取り得る。あるいは、パーソナルケア組成物は軟膏、塗りつけ(wipe)、クリーム、ゲル、ペースト、泡、エアロゾル、ゲル化スティック、ワックスベース・スティック、溶液または液状懸濁液の形態である。
【0016】
本発明によるパーソナルケア組成物はCTFA INCI辞典に挙げられている任意の成分を含み得る。あるいは、パーソナルケア組成物は次の活性成分の少なくとも1個を含むことができる:任意の化粧品活性剤またはヘルスケア活性剤、例えば抗にきび剤、虫歯予防薬、フケ防止剤、抗真菌剤、抗菌剤、酸化防止剤、制汗剤、化粧品用殺生物剤、脱臭剤、外用鎮痛薬、口腔ケア剤、口腔ケア薬、酸化剤、還元剤、皮膚漂白剤、皮膚保護剤、日焼け防止剤(紫外線吸収剤または光反射剤)、顔料、保湿剤、ビタミン、酵素、光学的増白剤、または界面活性剤など。
【0017】
前記液状シリコーン樹脂は任意の形態で用いられるが、分散液、エマルジョン、固体または液体の形態であり得る化粧品組成物の一部として用いられる。液状シリコーン樹脂は、例えばヘアスプレー、シャンプー、シャワー用ジェル、泡状整髪剤、整髪用ジェル、ストレートパーマ剤とローション、クリームリンス/コンディショナー、ヘアトニック、毛髪染剤と毛髪着色剤、パーマネント・ウェーブおよびブリーチ剤などのヘアケア製品を含め、多くの異なる製品に有用である。また、クレンザー、保湿剤、コンディショナー、口紅、アイメイク、ファンデーション、爪艶出し剤、日焼け製品、日焼け防止製品、美顔エステ、ひげ剃り前用製品、ひげ剃り後用製品、カラー化粧品、マスカラ、アイライナー、パウダー、制汗剤、脱臭剤および脱毛剤などのスキンケア製品をも含まれる。
【0018】
本発明によるパーソナルケア組成物はまた多くの任意の成分:
(i)構造:
【0019】
【化1】

【0020】
(式中、nは、10−10,000mm2/秒の範囲に粘度を有するポリシロキサンポリマーを与えるに十分な値を有し、R1およびR2は1から20個の炭素原子を有するアルキル基またはアリール基、あるいは1‐6個の炭素原子を有するアルキル基、あるいはメチルまたはフェニル基であり得る)を有する非揮発性ポリシロキサン。典型的には、nの値は20−500、あるいは80−375である。実例となるポリシロキサンポリマーとして、ポリジメチルシロキサン、ポリジエチルシロキサン、ポリメチルエチルシロキサン、ポリメチルフェニルシロキサンおよびポリジフェニルシロキサンが挙げられる。
【0021】
(ii)アルキルメチルシロキサン:このシロキサンポリマーは通常式Me3SiO[Me2SiO]a[MeRSiO]bSiMe3(式中、Rは6−30個の炭素原子を有する炭化水素基であり、Meはメチルを示し、重合度(DP)、すなわちaとbの合計は3−50である。アルキルメチルシロキサンの揮発性種および液状種の両方とも組成物に用いられ得る。
【0022】
(iii)シリコーンガム:ポリジオルガノシロキサンガムは当技術分野では公知であり、市販されている。それら通常25℃で1,000,000センチストークス(mm2/秒)を超え、あるいは25℃で5,000,000より高い粘度を有する不溶性のポリジオルガノシロキサンからなる。シリコーンガムは典型的に、その加工性を容易にするためにすでに溶剤に分散された組成物として販売されている。この超高粘度シリコーンは典型的には25℃で5百万センチストーク(mm2/秒)を超えて、25℃で約2千万センチストーク(mm2/秒)までの動粘度を有する。懸濁液状態である、このタイプの組成物が最も好ましく、例えば米国特許第6013682号明細書に記載されている。
【0023】
(iv)シリコーンポリアミド:適するシリコーンポリアミドコポリマーの代表的な組成物は米国特許第5981680号明細書に詳細に記載されている。
【0024】
(v)固形シリコーン樹脂:この樹脂組成物は通常高度に架橋されたポリマー性シロキサンである。分岐は三官能性および/または四官能性シランと、製造に用いられる一官能性および/または二官能性シランモノマーを組み合わせることにより得られる。適するシリコーン樹脂を得るに必要な分岐度は、シリコーン樹脂製造中に組み合わせられるシランモノマー単位の仕様により変化する。一般に三官能性および四官能性シロキサンモノマー単位を十分なレベルで有し、それ故分岐を十分なレベルで保有して固まった、硬いフィルムに乾燥した任意のシリコーンは、シリコーン樹脂としての使用に適すると考えられ得る。ここでの用途に適する市販のシリコーン樹脂は、通常、低粘度、揮発性または非揮発性シリコーン液中で、あるいは固体のフレークとして、未固化の状態で供給される。シリコーン樹脂は、固化した樹脂構造としてよりもむしろ非固化の状態で本発明の組成物に組み入れられるべきである。
【0025】
(vi)シリコーンエラストマー:かかるエラストマーは通常末端ケイ素原子結合不飽和基を有するオルガオノポリシロキサンとオルガノ水素シロキサンとを混合し、少なくとも部分硬化させられて得られる反応生成物である。適するエラストマーの例には、化粧品業界おいてそのINCI名:(ジメチコン/ビニルジメチコン)クロスポリマー、ジメチコンクロスポリマー、(ジメチコン/ビスイソブチルPPG−20)クロスポリマー、(ジメチコン/PPG−20)クロスポリマー、(ビスビニルジメチコン/ビスイソブチルPPG−20)クロスポリマー、(ビスビニルジメチコン/PPG−20)クロスポリマー、ポリシリコーン−11、(ビニルジメチコン/ラウリルジメチコン)クロスポリマー、(トリフルオロプロピルジメチコン/PEG−10)クロスポリマー、(ラウリルジメチコン/ポリグリセリン−3)クロスポリマー、(ジメチコン/フェニルビニルジメチコン)クロスポリマー、(ジメチコン/PEG−10)クロスポリマー、(PEG−15/ラウリルジメチコン)クロスポリマー、および(PEG−10/ラウリルジメチコン)クロスポリマーの下で知られている組成物である。これらのポリシロキサンのエマルジョンおよび懸濁液もまた組成物の成分として用いれ得る。マイカおよびシリカなどの異なる有機および無機物質で被覆された粉体形態のポリシロキサンエラストマーもまた用いられ得る。
【0026】
(vii)カルビノール液:この物質は国際公開第2003/101412号に記載されており、一般に置換ヒドロカルビル官能性シロキサン液または樹脂として記載され得る。
【0027】
(viii)水溶性または水分散性シリコーン組成物:これはまたポリアルキレンオキシド・シリコーンコポリマー、シリコーン・ポリ(オキシアルキレン)コポリマー、シリコーン・グリコールコポリマー、またはシリコーン界面活性剤として知られている。それは直鎖状の熊手もしくはグラフト型物質、またはABA型(式中、Bはシロキサンポリマーブロックであり、Aはポリ(オキシアルキレン)基である)もしくはABn型(式中、Aはポリ(オキシアルキレン)基であり、Bはシロキサンポリマーブロックである)であり得る。ポリ(オキシアルキレン)基はポリエチレンオキシド、ポリプロピレンオキシド、またはポリエチレンオキシド/ポリプロピレンオキシド基からなることができる。他のオキシド、例えばブチレンオキシドまたはフェニレンオキシドなどもまた可能である。
【0028】
(ix)アミノシロキサン、例えばダウコーニング(登録商標)2‐2078フルイド(Fluid) およびダウコーニング(登録商標)Q2−8220コンディショニング添加剤など。
【0029】
本発明による組成物はシリコーン乳化剤を用いた油中水型(w/o)または溶剤中水型(w/s)の形態であり得る。油中水型用シリコーン乳化剤は非イオン系であるのが好ましい。あるいは、油中水型用シリコーン乳化剤はポリオキシアルキレン置換シリコーン、シリコーンアルカノールアミド、シリコーンエステルおよびシリコーングリコシドから選ばれる。適するシリコーンベース界面活性剤は当技術分野では周知であり、例えば米国特許第4,122,029号明細書、米国特許第5,387,417号明細書および米国特許第5,811,487号明細書に記載されており、ポリジオルガノシロキサン・ポリオキシアルキレンコポリマーを含む。当該コポリマーは、RcSiO(4-c)/2シロキサン単位(式中、cは0から3(両末端を含む)までの値を有し、コポリマー中のすべてのシロキサン単位について1個のケイ素あたり平均およそ2個のR基が存在し、Rはメチル、エチル、ビニル、フェニル、およびポリオキシアルキレンセグメントをポリジオルガノシロキサンセグメントに結合する二価の基からなる群から選ばれ、すべてのRの少なくとも95パーセントがメチルである)を本質的に含む少なくとも1個のポリジオルガノシロキサンセグメント;および少なくとも1000の平均分子量を有し、0から50モルパーセントのポリオキシプロピレン単位および50から100モルパーセントのポリオキシエチレン単位からなる、少なくとも1個のポリオキシアルキレンセグメントを含む(ここで、当該ポリオキシアルキレンセグメントの少なくとも1個の末端部が当該ポリジオルガノシロキサンセグメントに結合され、当該ポリジオルガノシロキサンセグメントに結合していない当該ポリオキシアルキレンセグメントの任意の末端部が末端基で充足されており:当該コポリマー中ポリジオルガノシロキサンセグメントとポリオキシアルキレンセグメントの重量比が2から8の値を有する)。あるいは、シリコーンベース界面活性剤が少なくとも2種のオルガノポリシロキサン−ポリオキシアルキレン分子が架橋性基で架橋されている架橋乳化剤であり得;架橋オルガノポリシロキサン−ポリオキシアルキレン乳化剤が式:
【0030】
【化2】

【0031】
(式中、Rは2から25個の炭素原子を有する脂肪族基であり;R’は加水分解性結合を含有しない、有機またはオルガノシロキサン基であり;R”は末端基であり;R”’は独立して1から25炭素原子を有する脂肪族基であり;R1は独立して水素および1から3個の炭素原子を有する脂肪族基からなる群から選ばれ;xは0から100までの整数であり;cは1から5までの整数であり;zは0から600までの整数であり;yは1から10までの整数であり;x+y+z>40;aは4から40までの整数であり;bは0から40までの整数であり;a/b>1)を有する。最終組成物中のシリコーン乳化剤の量は広く変動し得るが、典型的には0.05から1.5重量%、あるいは0.1から1重量%、あるいは0.15から0.8重量%、あるいは0.2から0.6重量%となる。
【0032】
本発明による組成物中に、他の有用な任意の成分として、例えば香料、保存料、ビタミンとその誘導体、ホワイトニング剤、酸化防止剤、セラミド、アミノ酸誘導体、リポソーム、グリセリンやプロピレングリコールなどのポリオールおよび生薬(植物抽出物)、第四級ポリマーまたはシリコーン物質(例としてアミノ官能性シリコーン)などの毛髪・皮膚用調整剤が挙げられ得る。
【0033】
他の添加剤には、用途に応じて、日焼け防止剤、保湿剤、パラベンなどの保存料、皮膚軟化剤、閉塞剤、エステル、抗にきび剤、フケ防止剤、抗菌剤、抗真菌剤、抗ウィルス剤、酸化防止剤、制汗剤や脱臭剤、化粧品用殺生物剤、酸化剤、還元剤、皮膚漂白剤、皮膚保護剤、防虫剤、界面活性剤、洗浄性陰イオン界面活性剤などの洗浄剤、増泡剤、ジヒドロキシアセトン(DHA)などの人工的に皮膚を日焼けおよび/または褐色化するための薬剤(セルフ・タンニング剤)、pH調整剤、酸化的・非酸化的毛髪着色剤、固定樹脂、被膜形成剤、パウダー、顔料および光沢剤が挙げられ得る。
【0034】
本発明による組成物はまた推進剤ガスと組み合わせてエアロゾルの状態でもよく、推進ガスは例えば二酸化炭素、窒素、亜酸化窒素、ブタン、イソブタンまたはプロパンなどの揮発性炭化水素、およびジクロロジフルオロメタンおよびジクロロテトラフルオロエタンなどの塩素化またはフッ素化炭化水素、またはジメチルエーテルである。
【0035】
本発明による組成物はまたシャワー用ジェル、シャンプーおよび洗い流し(rinse-off)コンディショナーなどの洗い流し形態でもよく、皮膚・毛髪調整剤などの次の成分が挙げられ得る。それには、以下に限定されないが、ポリクオタニウム−7、ポリクオタニウム−8、ポリクオタニウム−10、ポリクオタニウム−11、およびポリクオタニウム−23がある。上記陽イオン有機ポリマーなどは米国特許第4240450号明細書に更に詳細に記載され、その特許はさらに陽イオン有機ポリマーを述べるために参照することにより、本命最初の一部とする。コンディショナーの他の種類もまた陽イオン調整剤として組成物に使うことができる。それにはセチルトリメチルアンモニウム・クロリド、セチルトリメチルアンモニウム・ブロミド、およびステアリルトリメチルアンモニウム・クロリドが挙げられる。
【0036】
本発明のパーソナルケア組成物はまた洗浄剤を包含することができ、洗浄剤には以下に限定されないが、シャンプー処方で典型的に用いられている、周知の陰イオン洗浄性界面活性剤が挙げられる。陰イオン洗浄性界面活性剤は、脂肪酸スルホン酸化グリセリルエステル、オレイルメチルタウリド(tauride)のナトリウム塩などのアミノスルホン酸アミド、ラウリル硫酸ナトリウムなどアルキル硫酸アルカリ金属塩、ラウリル硫酸アンモニウムやラウリル硫酸トリエタノールアミン、8個以上の炭素原子含有アルキル基を有するエーテル硫酸塩(例えば、ラウリルエーテル硫酸ナトリウム、ラウリルエーテル硫酸アンモニウム、アルキルアリールエーテル硫酸ナトリウムとアルキルアリールエーテル硫酸アンモニウムなど)、8個以上の炭素原子含有アルキル基を1個以上有するアルキルアリールスルホン酸塩により例示される。陰イオン洗浄性界面活性剤は本発明のシャンプー組成物中に組成物の全重量に基づいて約5から50重量%、あるいは約5から25重量%の量で存在する。
【0037】
本発明のパーソナルケア組成物はまた脂肪酸アルカノールアミドおよびアミンオキシドからなる群から選ばれる増泡剤を含み得る。脂肪酸アルカノールアミドは、イソステアリン酸ジエタノールアミド、ラウリン酸ジエタノールアミド、カプリン酸ジエタノールアミド、ヤシ脂肪酸ジエタノールアミド、リノール酸ジエタノールアミド、ミリスチン酸ジエタノールアミド、オレイン酸ジエタノールアミド、ステアリン酸ジエタノールアミド、ヤシ脂肪酸モノエタノールアミド、オレイン酸モノイソプロパノールアミド、およびラウリン酸モノイソプロパノールアミドによって例示される。アミンオキシドは、N‐ココジメチルアミンオキシド、N‐ラウリルジメチルアミンオキシド、N‐ミリスチルジメチルアミンオキシド、N‐ステアリルジメチルアミンオキシド、N‐コカミドプロピルジメチルアミンオキシド、N‐タローアミドプロピルジメチルアミンオキシド、ビス(2‐ヒドロキシエチル)C12‐15アルコキシプロピルアミンオキシドによって例示される。あるいは、増泡剤は、ラウリン酸ジエタノールアミド、N‐ラウリルジメチルアミンオキシド、ヤシ脂肪酸ジエタノールアミド、ミリスチン酸ジエタノールアミド、およびオレイン酸ジエタノールアミドからなる群から選ばれる。増泡剤はまた本発明のシャンプー組成物中に組成物の全重量に基づいて、約1から15重量%、あるいは約2から10重量%の量で存在する。当該組成物はさらに泡の性能を向上するためにポリアルキレングリコールを含み得る。シャンプー組成物中のポリアルキレングリコールの濃度は当該組成物の重量当たり、約0.01%から約5%、あるいは約0.05%から約3%、あるいは約0.1%から約2%までの範囲であり得る。
【0038】
本発明によるパーソナルケア組成物は、任意成分としてまたは一つの主成分として、日焼け防止剤を含み得る。日焼け防止剤には、以下に限定されないが、290〜320ナノメートルの紫外線光、すなわちUV−B領域を吸収する成分、例えばp‐アミノ安息香酸誘導体およびケイ皮酸エステル誘導体(例として、メトキシケイ皮酸エチルヘキシルなど):および320〜400ナノメートルの紫外線光、すなわちUV−A領域を吸収する成分、例えばベンゾフェノン誘導体、ブチルメトキシジベンゾイルメタン誘導体、および親水性組成物(例として、テレフタリリデン ジカンファースルホン酸やベンジリデン‐2‐カンファースルホン酸など)が挙げられる。適する油溶性日焼け防止剤の限定されることのない例がThe Cosmetic, Toiletry, and Fragrance AssociationのThe International Cosmetic Ingredient Dictionary and Handbook、10版、Gottschalck,T.E.およびMcEwen, Jr.著(2004)、2267頁と2292−93頁に記載され、ベンゾフェノン‐3、ビス‐エチルヘキシルオキシフェノール メトキシフェニルトリアジン、ブチルメトキシジベンゾイルメタン、ジエチルアミノ ヒドロキシ‐ベンゾイル ヘキシルペンゾアート、ドロメトリゾール トリシロキサン、メトキシケイ皮酸エチルヘキシル、サリチル酸エチルヘキシル、エチルヘキシルトリアゾン、オクトクリレン、ホモサラート、ポリシリコーン−15、ならびにそれらの誘導体および混合物が挙げられる。適する油不溶性日焼け防止剤の限定されることのない例として、メチレンビスベンゾトリアゾリルテトラメチルブチルフェノール、二酸化チタン、亜鉛セリウム酸化物、酸化亜鉛、ならびにそれらの誘導体および混合物が挙げられる。「油不溶性日焼け防止剤」とは水溶性日焼け防止剤を網羅していないと理解するべきである。水溶性日焼け防止剤の限定されることない例として、フェニルベンズイミダゾールおよびジナトリウム フェニルジベンゾイミダゾール テトラスルホナートが挙げられる。
【0039】
本発明によるパーソナルケア組成物はまた、被覆または非被覆金属酸化物の顔料あるいはナノ顔料(平均一次粒径:通常5nm〜100nm、あるいは10〜50nm)、例えば酸化チタン(ルチルおよび/もしくはアナタース型での無定形または結晶化した)、酸化鉄、酸化亜鉛、酸化ジルコニウムまたは酸化セリウムのナノ顔料(これらはすべてそれ自体周知の光保護剤であり、紫外線放射を物理的にブロッキング(反射および/散乱)により作動する)、をも含有し得る。標準のコーティング剤は加えてアルミナおよび/またはアルミニウムである。具体的用途に応じて、日焼け防止剤は、パーソナルケア組成物の全重量に基づいて1から40重量%、あるいは同じ基準で2から30重量%、あるいは同じ基準で5から30重量%、あるいは同じ基準で15から30重量%、あるいは同じ基準で5から20重量%の量で、パーソナルケア組成物に添加し得る。
【0040】
本発明による組成物が水中油型エマルジョン(o/w)であるときは、エマルジョンを製造するために通常用いられている普通の成分、例えば以下に限定されないが、o/wエマルジョンを製造するに当技術分野で周知の非イオン界面活性剤を含む。非イオン界面活性剤の例として、ポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレンアルキルフェノールエーテル、ポリオキシエチレンラウリルエーテル、ポリオキシエチレンソルビタンモノレアート(Monoleates)、ポリオキシエチレンアルキルエステル、ポリオキシエチレンソルビタンアルキルエステル、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、ジエチレングリコール、エトキシ化トリメチルノナノール、およびポリオキシエチレングリコール変性ポリシロキサン界面活性剤が挙げられる。
【0041】
前記パーソナルケア組成物はまた懸濁化剤および増稠剤で安定化した水溶性懸濁液の形態でもよい。懸濁化剤には、アシル誘導体、長鎖アミンオキシドおよびそれらの混合物、脂肪酸誘導体のエチレンオキシドエステルと分類し得る、結晶懸濁化剤を含む。他の適する懸濁化剤には、脂肪酸誘導体のアルカノールアミドを含む。他の適する懸濁化剤としてキサンタンガム、カルボキシビニルポリマーが挙げられる。それらポリマーの例として、B.F.Goodrich社から販売されているCarbopol934、940、941および956が挙げられる。さらに他の適する懸濁化剤には、ジ(水素化タロー)フタル酸アミド、および架橋無水マレイン酸‐メチルビニルエーテルコポリマー、セルロースエーテル誘導体、グアーガム、ポリビニルアルコール、ポリビニルピロリドン、ヒドロキシプロピルグア−ガム、デンプンおよびデンプン誘導体が挙げられる。適する増稠剤は、アルギン酸ナトリウム、アラビアゴム、ポリオキシエチレン、グア−ガム、ヒドロキシプロピルグア−ガム、エトキシル化アルコール(例として、ラウレス‐4またはポリエチレングリコール400)によって例示される。
【0042】
本発明による組成物は、さらにオイルまたはオイル状成分を含み得る。本明細書において使われる用語「オイル」とは、実質的に水に不溶であり、組成物中に存在する任意の低分子量シリコーン種に相溶する任意の物質をさす。組成物が化粧品、パーソナルケア製品に用いられるときは、製品の成分はまた美容上許容されるものか、あるいは製品の最終使用(end use)の条件を満たさなければならない。
【0043】
適するオイル成分の一部の例としては、ココナツオイルなどの天然油;鉱物油および水素化ポリイソブテンなどの炭化水素;オクチルドデカノールなどの脂肪族アルコール;C12からC15のアルキルベンゾアートなどのエステル;プロピレンジペラルゴナートなどのジエステル;グリセリントリオクタノアートなどのトリエステルが挙げられる。低粘度オイル、例えば、一般にRCO‐OR’(式中、RCOはカルボン酸基を表し、OR’はアルコール残基である)などの構造を有するエステルからなり、かつ25℃で5から100mPa・sの粘度を有するオイルもまた用いられ得る。
【0044】
低粘度オイルの一部の例としては、イソノナン酸イソトリデシル、PEG‐4ジヘプタノアート、ネオペンタン酸イソステアリル、ネオペンタン酸トリデシル、セチルオクタノアート、パルミチン酸セチル、セチルリシノレアート、ステアリン酸セチル、ミリスチン酸セチル、ココジカプリラート/カプラート、イソステアリン酸デシル、オレイン酸イソデシル、ネオペンタン酸イソデシル、ネオペンタン酸イソヘキシル、パルミチン酸オクチル、リンゴ酸ジオクチル、トリデシルオクタノアート、ミリスチン酸ミリスチル、オクトドデカノール(octododecanol)やオクチルドデカノール混合物、カプリル酸/カプリン酸トリグリセリド、イソドデカノール、大豆油、ひまわり油、小麦および/または穀物胚芽油、スィートアーモンド油、ホホバ油、アボカド油、オリーブ油、ヤシ油、カロフィルム、ならびにひまし油が挙げられる。
【0045】
他の添加剤は、とりわけ、本発明による組成物が化粧品に用いられることを意図する場合、パウダーおよび顔料を含み得る。本発明のパウダー成分は一般に、0.02‐50ミクロンの粒径を有する、乾燥した粒子状物質と定義づけられる。粒子状物質は着色されるか、非着色(例えば白色)であり得る。適するパウダーには、以下に限定されないが、オキシ塩化ビスマス、雲母チタン、ヒュームドシリカ、球状シリカビーズ、ポリメチルメタクリラートビーズ、窒化ホウ素、ケイ酸アルミニウム、オクテニルコハク酸デンプンアルミニウム、ベントナイト、カオリン、ケイ酸アルミニウム・マグネシウム、シリカ、シリル化シリカ、タルク、雲母、二酸化チタン、カオリン、ナイロン、シルクパウダーが挙げられる。上述のパウダーは実際は粒子を疎水性にするため表面処理され得る。パウダー成分はまた種々の有機および無機顔料を含む。有機顔料は、一般にアゾ、インジゴイド、トリフェニルメタン、アントラキノン、キサンチン染料を含む種々の芳香族型であり、それらはD&C、FD&C青色、茶色、緑色、オレンジ色、赤色、黄色などと表される。無機顔料は、一般に、認証された着色添加剤の不溶性金属塩(レーキ類と称される、もしくは酸化鉄類)、粉末着色剤(例えばカーボンブラック)、酸化クロムや酸化鉄、群青、ピロリン酸マグネシウム、紺青、および二酸化チタンからなる。通常着色顔料との混合物として用いられる真珠光沢剤、または通常着色顔料との混合物として用いられ、化粧品業界で一般に用いられている一部の有機染料を組成物に添加し得る。一般にそれら着色剤は最終組成物の重量に対して0から20%の重量で存在し得る。
【0046】
粉末無機または有機充填剤もまた最終組成物の重量に対して0から40%の重量で通常添加し得る。これらの粉末充填剤は、タルク、雲母、カオリン、酸化亜鉛や酸化チタン、炭酸カルシウムや炭酸マグネシウム、シリカ、コロイドシリカ、球状二酸化チタン、ガラスビーズやセラミックビーズ、8−22個の炭素原子を有するカルボン酸から誘導される金属石鹸、非膨張合成ポリマー粉、膨張した粉末(expanded powder)や天然有機化合物(例えば、架橋か未架橋でもよい穀類デンプン)の粉末、EXPANCEL(Nobel Industrie)などのコポリマーミクロスフェア、polytrapおよびシリコーン樹脂ミクロビーズ(例えば、TOSPEARL、東芝製)から選択し得る。
【0047】
本発明による組成物に有用なワックスまたはワックス状物質は通常大気圧下35から120℃の範囲の融点を有する。このカテゴリーのワックスには、合成ろう、セレシン、パラフィン、地ろう、蜜ろう、カルナウバ、ミクロクリスタリン、ラノリン、ラノリン誘導体、カンデリラ、ココア脂、セラックろう、鯨ろう(spermaceti)、ぬかろう、カポックワックス(Capok Wax)、サトウキビろう、モンタンろう、鯨ろう(whale wax)、ベーベリろう、またはこれらの混合物が挙げられる。非シリコーン系脂肪質の物質として用いることができるワックスのうちでは、蜜ろうなどの動物ろう;カルナウバ、カンデリラろうなどの植物ろう;鉱ろう、例えばパラフィンまたは亜炭ろうまたはミクロクリスタリンろうまたは地ろうなど;ポリエチレンろう、Fischer−Tropsch合成により得られるろうを含む、合成ろうを言及し得る。シリコーンろうのうちでは、ポリメチルシロキサン アルキル、アルコキシおよび/またはエステルを言及し得る。
【0048】
本発明に用いられる液状シリコーン樹脂は、例えばスティック状、軟らかい固体、ロールオン式、エアロゾル、ポンプスプレー類の形態の制汗および脱臭組成物に用いられ得る。制汗剤および脱臭剤の例として、塩化アルミニウム、アルミニウムジルコニウムテトラクロロヒドレックスGLY、アルミニウムジルコニウムテトラクロロヒドレックスPEG、アルミニウムクロロヒドレックス、アルミニウムジルコニウムテトラクロロヒドレックスPG、アルミニウムクロロヒドレックスPEG、アルミニウムジルコニウムトリクロロヒドラート、アルミニウムクロロヒドレックスPG、アルミニウムジルコニウムトリクロロヒドレックスGLY、ヘキサクロロフェン、塩化ベンザルコニウム、アルミニウムセスキクロロヒドラート、炭酸水素ナトリウム、アルミニウムセスキクロロヒドレックスPEG、クロロフィリン‐銅錯体、トリクロサン、アルミニウムジルコニウムオクタクロロヒドラート、またはリシノール酸亜鉛が挙げられる。
【0049】
本発明のパーソナルケア組成物は、クリーム、ゲル、パウダー、ペーストまたは自由に注げる液体の形態であり得る。一般にそのような組成物は、組成物中に室温で固体の物質が存在しないなら単純なプロペラミキサー、ブルックフィールド二重反転ミキサー、またはホモジナイジング・ミキサーを用いて室温で製造し得る。特別な装置または加工条件は典型的には必要としない。形成される形態のタイプに応じて、製造方法は異なるが、その方法は当技術分野では周知である。
【0050】
本発明による組成物は標準の適用方法により体(典型的には人体)に塗布し得る。それは皮膚または毛髪に、塗布器および/もしくはブラシなどを用いて、または手で、組成物を体表面にもしくは体内に注ぎおよび/もしくはことにより擦りもしくはマッサージすることにより、塗布し得る。例えばカラー化粧品の除去方法もまた、洗浄、拭き取り、剥がし取り等を含む、周知の普通の方法である。
【0051】
皮膚への使用について、本発明による組成物は、例えば皮膚をコンディショニングするために従来の方法で用いられ得る。その目的での組成物の有効量が皮膚に塗布される。そのような有効量は一般に約1mg/cm2から約3mg/cm2の範囲である。皮膚への適用には典型的には組成物を皮膚内に作用させることを含む。この皮膚に適用する方法は皮膚を有効量の組成物と接触させ、その後組成物を皮膚に擦り込む工程を含む。これらの工程は、所望の効果を得るために要求される回数繰り返し得る。
【0052】
本発明による組成物の毛髪への使用は、毛髪をコンディショニングするための従来の方法を用い得る。毛髪をコンディショニングするための組成物の有効量が毛髪に塗布される。そのような有効量は一般に約1gから約50g、あるいは約1gから約20gの範囲である。毛髪への適用は典型的には、ほとんどのまたはすべての毛髪が組成物に接触されるように、組成物を毛髪全体に作用させることを含む。この毛髪をコンディショニングする方法はヘアケア組成物の有効量を毛髪に塗布し、その後組成物を毛髪全体に作用させる工程を含む。これらの工程は所望のコンディショニングの効果を得るために要求される回数繰り返し得る。シリコーン高含量が本発明によるヘアケア組成物に組み入れられたときは、枝毛用ヘア製品の有用な材料であり得る。
【0053】
本発明による組成物は、人または動物の皮膚に、例えば肌に潤いを与え、色をつけもしくは一般に外観を良くし、または日焼け防止剤、脱臭剤、防虫剤などの活性成分を適用するために、用いられ得る。受益者は、顔料や日焼け防止剤を含むもの、およびシャワージェルやシャンプーなどの洗浄剤を含有する水溶液など、広い範囲のパーソナルケア用途向けに容易に処方され、快適性または摩耗や保護のため皮膚に洗い落ち耐性被膜を形成して、長く続く優れた自然の滑らかさに気が付くことであろう。
【0054】
本発明は、上記の液状シリコーン樹脂の含有はパーソナルケア組成物に新規の特性をもたらすという驚くべきな結果に基づいている。例えば、そのような液状シリコーン樹脂を含有する組成物は、当技術分野で知られている他のタイプのシリコーン樹脂を含有する同様な処方と比べると、良好な相溶性を有する。液状シリコーン樹脂は特に直鎖状または環状シリコーンを他の有機パーソナルケア成分に相溶化するにうまく適する。さらに、日焼け防止剤をも含む組成物に添加すると、その液状シリコーン樹脂は組成物のSPFを上げて高められた日焼け防止を提供する。
【実施例】
【0055】
以下の実施例は本発明の組成物および方法をさらに説明するために提示されるが、発明を限定するものと解釈されるべきではない。反対の表示がない限り、実施例中のすべての部およびパーセントは重量基準であり、すべての測定は室温(23℃)で得られた。
本明細書で用いられた:
Mは(CH33SiO1/2を示し、
Ph2Meは(C652(CH3)SiO1/2を示し、
PhMeはC65(CH3)SiO2/2を示し、
Ph2は(C652SiO2/2を示し、
PrはCH3CH2CH2SiO3/2を示し、
PhはC65SiO3/2を示す。
【0056】
実施例A1−A4、比較例A1:異なる液状MTPr樹脂の製法
【0057】
実施例A1− 12リットル、三口丸底フラスコに脱イオン水(4156.6g、230.7モル)を投入した。フラスコにはガラス製攪拌シャフト上の圧縮空気駆動式テフロン(登録商標)攪拌翼、温度計および水冷却器が取り付けられた。システムはHClガスを捕獲するようにセットされた。滴下漏斗にクロロトリメチルシラン(346.8g、3.192モル)、プロピルトリクロロシラン(1888.9g、10.640モル)、およびn‐ヘプタン(819.07g)を投入した。クロロシランを徐々に添加し、添加完了後反応混合物をさらに10分間混合した。水相を次にフラスコの底から流し出し、脱イオン水(245.7g)を添加することにより除去した。反応混合物を80℃で15分間加熱し、次いで水相を除去した。反応混合物をイソプロピルアルコール(122.9g):水(245.7g)混合物で洗浄した。液状シリコーン樹脂を窒素圧下1.2μmフィルターに通してろ過した。20mmHgの真空下120℃の油浴で回転蒸発器を用いて揮発物を除去した。29Si NMRを用いての分析で、液状シリコーン樹脂の組成がM0.214Pr0.786であると決定された。
【0058】
実施例A2− 5リットル、三口丸底フラスコに脱イオン水(882.28g、48.97モル)を投入した。フラスコにはガラス製攪拌シャフト上の圧縮空気駆動式テフロン(登録商標)攪拌翼、温度計および水冷却器が取り付けられた。システムはHClガスを捕獲するようにセットされた。滴下漏斗にクロロトリメチルシラン(137.51g、1.266モル)を投入した。クロロシランを混合しながら添加された。滴下漏斗にクロロトリメチルシラン(866.29g、7.974モル)およびプロピルトリクロロシラン(1118.5g、6.300モル)を投入した。それらクロロシランを激しく混合しながらゆっくりと添加した。添加完了後反応混合物を1時間室温で混合した。脱イオン水(882.28g、48.97モル)を次に添加した。反応混合物を80℃で30分間加熱した。水相を次にフラスコの底から流し出して除去した。脱イオン水(244.96g)を添加した。反応混合物を80℃で15分間加熱し、その後水相を除去した。反応混合物をイソプロピルアルコール(122.5g):水(245g)混合物で洗浄した。液状シリコーン樹脂を窒素圧下0.45μmフィルターに通してろ過した。20mmHgの真空下145℃の油浴でロータリーエバボレーターを用いて揮発物を除去した。29Si NMRを用いての分析で、液状シリコーン樹脂の組成がM0.526Pr0.474であると決定された。
【0059】
実施例A3−実施例A2の方法に従って、しかし次の反応物の量:クロロトリメチルシラン(730.13g、6.72モル)、プロピルトリクロロシラン(1491.3g、8.40モル)を用いて、組成M0.415Pr0.58529Si NMRで測定)を有する液状シリコーン樹脂を製造した。
【0060】
実施例A4−実施例A2の方法に従って、しかし次の反応物の量:クロロトリメチルシラン(143.40g、1.32モル)、プロピルトリクロロシラン(159.78g、0.90モル)を用いて、組成M0.55Pr0.4529Si NMRで測定)を有する液状シリコーン樹脂を製造した。
【0061】
比較例A1
米国特許第6875881号明細書(Kubota他)の実施例6の方法に従って、組成M0.761Pr0.23929Si NMRで測定)を有する液状樹脂を製造した。
【0062】
実施例1−4、比較例1および対照:実施例A1‐A4および比較例A1で製造された液状シリコーン樹脂のそれぞれを、2%Sepigel 305(Seppic Inc.米国ニュージャージー州フェアフィールド)処方に5%投入で添加し、SPF値を計った。結果は表1を参照。
【0063】
【表1】

【0064】
上記の液状シリコーン樹脂が、SPF増加特性を損なうレベルに分子量および粘度を減少させるように、末端封鎖剤(M)含量があまり高くならなければ、対照を超えてSPFを実質的に高めることが明白である。材料があまりにも低い分子量(故に粘度)になるにつれて、材料は実質的なフィルム形成性を失うようであり、日焼け防止剤の組織化(organize)を助ける代わりにそれを塊にして効果を失い得る。
【0065】
フェニル含有MTPr液状シリコーンの製造方法/記述 A5−A7および比較例A2−A9
フェニル含有シリコーン液は通常、光沢特性を提供するパーソナルケア製品(特にカラー化粧品)に用いられる(米国特許第6780402号明細書および米国特許出願公開第2006/0228314号明細書)。フェニル基の存在は紫外線波長領域の光を吸収することが以前に示されている(米国特許出願公開第2004/0180011号明細書)。
【0066】
実施例A5−実施例A2の方法に従って、しかし次の反応物の量:クロロトリメチルシラン(127.06g、1.17モル)、プロピルトリクロロシラン(35.50g、0.200モル)、フェニルトリクロロシラン(42.32g、0.200モル)、ジフェニルジクロロシラン(151.92g、0.600モル)を用いて、組成M0.49Ph20.28Pr0.09Ph0.1429Si NMRで測定)を有する液状樹脂を製造した。
【0067】
実施例A6−実施例A2の方法に従って、しかし次の反応物の量:クロロトリメチルシラン(68.63g、0.632モル)、プロピルトリクロロシラン(79.89g、0.450モル)、フェニルトリクロロシラン(57.12g、0.270モル)、ジフェニルジクロロシラン(136.73g、0.540モル)を用いて、組成M0.30Ph20.27Pr0.24Ph0.1929Si NMRで測定)を有する液状樹脂を製造した。
【0068】
実施例A7−実施例A2の方法に従って、しかし次の反応物の量:クロロトリメチルシラン(1075.5g、9.90モル)、プロピルトリクロロシラン(932.1g、5.25モル)、ジフェニルジクロロシラン(379.8g、1.50モル)を用いて、組成M0.55Ph20.10Pr0.3529Si NMRで測定)を有する液状樹脂を製造した。
【0069】
比較例A2−実施例A2の方法に従って、しかし次の反応物の量:クロロトリメチルシラン(78.22g、0.72モル)、フェニルトリクロロシラン(148.08g、0.70モル)、ジフェニルジクロロシラン(177.24g、0.70モル)を用いて、組成M0.30Ph20.30Ph0.4029Si NMRで測定)を有する液状樹脂を製造した。
【0070】
比較例A3−実施例A2の方法に従って、しかし次の反応物の量:クロロトリメチルシラン(68.44g、0.63モル)、フェニルトリクロロシラン(92.56g、0.438モル)、ジフェニルメチルクロロシラン(101.85g、0.438モル)、ジフェニルジクロロシラン(88.62g、0.350モル)を用いて、組成M0.31Ph2Me0.20Ph20.20Ph0.2929Si NMRで測定)を有する液状樹脂を製造した。
【0071】
比較例A4は、フェニル末端フェニルメチルシロキサン液(ダウコーニングコーポレーション、米国ミシガン州ミッドランド‐製造)である。
【0072】
比較例A5:ビスフェニルプロピルジメチコン(A&E Connock (Perfumery & Cosmetics) Ltd.英国SP6 1PUハンプシャー州、Fordingbridge)
【0073】
比較例A6:Dow Corning200(登録商標)液は50cStのポリジメチルシロキサン液(ダウコーニングコーポレーション、米国ミシガン州ミッドランド‐製造)である。
【0074】
比較例A7:Finsolv TN:C12−C15アルキルベンゾアート(Innospec Active Chemicals, LLC、米国ニュージャージー州Edison)
【0075】
比較例A8は、ダウコーニング(登録商標)217フレーク、TPh1.0固体フレーク(ダウコーニングコーポレーション、米国ミシガン州ミッドランド‐製造)である。
【0076】
比較例A9:TPh0.7Pr0.3(米国特許第5173290号明細書の実施例1により製造された)
【0077】
実施例5−7、比較例2−9: 実施例A5−A7および比較例A2−A7で製造された液状シリコーン樹脂のそれぞれを2%Sepigel 305(Seppic Inc.米国ニュージャージー州Fairfield)処方に5%投入で添加し、SPF値を計った。結果は表2を参照。
【0078】
【表2】

【0079】
驚くべきことに、液状シリコーン樹脂の製造にフェニル含有組成へのTPrの組み入れが実質的にSepigel処方のSPF値を高めることを見いだした。また、比較例8および9は、米国特許出願公開第2004/080011明細書に記載されているように、固体フレーク材料へのTPrの追加はSPF増加特性に何ももたらさなかったことを示す。
【0080】
実施例8(a)シリコーンの有機との相溶化のための液状シリコーン樹脂の使用
二つの一般的な化粧品成分、Dow Corning200(登録商標)液、350cStポリジメチルシロキサン(pdms)フルイドおよびグリセリルモノステアラート(gm)(Emerson Resources, Inc.米国ペンシルベニア州Norristown)をpdms:gmの重量比、10:90、50:50および90:10で混合した。三つの混合物すべてが非相溶性であり、はっきりと異なる二相に分離された相であった。この非相溶性がこれら成分との化粧品の処方の間の問題につながり得る。各非相溶性混合物に、実施例A7の液を10重量パーセントを加え、手で混合した。混合物三つすべてが立てかけておくと透明かつ無色の単一相ブレンドになり、一月を超えてその状態のままであった。
【0081】
実施例8(b)液状シリコーン樹脂と一般的な化粧品成分との相溶性。
実施例A1−A4の液状シリコーン樹脂を、標準的なパーソナルケア処方成分との相溶性について、重量1:1ブレンドを作り、手で混合し、得られたブレンドを透明・分離について観察することにより評価した。パーソナルケア処方成分は、パルミチン酸イソプロピル(Cogis Corporation、Care Chemicals、米国ペンシルベニア州Ambler)、軽油(Penreco、米国ペンシルベニア州Karns City)、ホホバ油(Mountain Majestic Sage、米国ユタ州ローガン)およびDow Corning 200 (登録商標)液、350cStであった。すべての場合において、そのブレンドは均一なブレンドを形成し、実施例A1の一番高い粘度のシリコーン樹脂以外のすべてでは、ブレンドは一点の曇りもない透明であった。実施例A1の液状シリコーン樹脂とホホバ油、軽油およびDow Corning 200(登録商標)フルイド、350cStとのブレンドは均一であったが、全面的にいくらかの濁りを示した。
【0082】
実施例9−14、比較例10および対照2−毛髪光沢処理。
【0083】
実施例A1−A4およびA7ならびに比較例A1で製造された液状シリコーン樹脂を単純混合にて、表3で示される組成に有するリーブイン毛髪処理剤に添加して、毛髪に適用し、別表1に記載されているように測定した。測定された光沢値は表3に記載される。
【0084】
【表3】

【0085】
*試験法は別表2に記載
1Polyquaternium 10 (Amerchol Corporation、米国ニュージャージー州Piscataway)
2ダウコーニング(登録商標)RM−2051増稠剤(米国ミシガン州ミッドランド)
3Glydant DMDM Hydantoin(Lonza,Inc.、米国ニュージャージー州Allendale)
【0086】
本発明の材料のすべてが比較の未処理の対照よりも高い光沢を与え、フェニル含量を有する実施例13および14が最高の光沢増大を与えた。
【0087】
実施例15、16および対照3
実施例A5およびA6の液状シリコーン樹脂を、単純に2重量%でエタノールベースの美容液(Serum)に混合して、実施例15おおび16それぞれを形成した。これらサンプルを次に毛髪に適用し、別表3に記載されたように試験をして未処理毛髪およびエタノール単独の対照(3)と比較した。光沢値を測定し、その結果を表4に記録した。
【0088】
【表4】

美容液光沢結果
【0089】
実施例17,18および対照4
実施例A5およびA6の液状シリコーン樹脂を、単純に表5に示される水ベース・リーブイン・ヘアコンディショナーと混合して、実施例17および18それぞれを形成した。これらサンプルを次に毛髪に適用し、別表3に記載されたように試験をして未処理毛髪および一切のシリコーン樹脂を含有しない対照4と比較した。櫛梳き力値を測定し、その結果を表6に記録した。
【0090】
【表5】

【0091】
1乳化ろう (Polawax)(Croda,Inc.、米国ニュージャージー州Edison)
2ベヘントリモニウム メトスルファート(および)セテアリルアルコール−Incroquat ベへニル TMS(Croda,Inc.、米国ニュージャージー州Edison)
3Glydant DMDM ヒダントイン(Lonza,Inc.、米国ニュージャージー州Allendale)
【0092】
【表6】

【0093】
表6から実施例A5およびA6のシリコーン樹脂の添加は対照および未処理サンプルを越えて櫛梳き力を有効に下げる。
【0094】
実施例19 ローション処方(スキンケア)での液状シリコーン樹脂の使用
実施例A3のM0.415Pr0.585材料を、Lightnin混合機(モデル L1U08F、米国ニューヨーク州ロチェスター)で表7にリストされた成分と機械的に混合して処方した。各相の成分を別々に混合し、その次にその相を一緒に混合した。ローションは、製造後9回の凍結融解サイクルのそれぞれの後に相分離の兆候なくいつもの外観を有した。
【0095】
【表7】

【0096】
トリエタノールアミン(BASF Corporation、米国ニュージャージー州Florham Park)
カプリル酸/カプリン酸トリグリセリド(Croda,Inc.、米国ニュージャージー州Edison)8
スクアラン(オリーブ誘導)(A&E Connock (Perfumery & Cosmetics)Ltd.、英国SP6 1PUハンプシャー州Fordingbridge)
グリセリン(Jeen International Corporation、米国ニュージャージー州Fairfield)
ポリアクリルアミド(および)C13−C14 Isopariffin(および)ラウレス‐7
Germaben II (ISP Sutton、米国ニュージャージー州Chatham)
香料(Majestic Mountain Sage、米国ユタ州ローガン)
C12−C15アルキルベンゾアート(Croda,Inc.、米国ニュージャージー州Edison)
【0097】
実施例20−22 リップ・グロス処方での液状シリコーン樹脂の使用
実施例A5、A6およびA7の液状シリコーン樹脂を、機械的混合機(Caframoミキサー、モデルBDC2002、Fischer Scientific、米国ペンシルベニア州ピッツバーグ)を用いて表8に記載された成分を有するリップ・グロスに処方し、実施例20、21、および22をそれぞれ形成した。
【0098】
【表8】

【0099】
サリチル酸エチルヘキシル(Universal Preserv−A‐Chem Inc.、米国ニュージャージー州Edison)
【0100】
すべての処方が少なくとも2回の凍結/融解サイクルの後分離もなくバイアビリティー(viability)を示した。けれども、実施例A7の材料に基づくリップ・グロス処方が最大の透明性を示した。
【0101】
凍結/融解安定性サイクルは、材料を冷凍庫中で少なくとも一晩−18℃に暴露させることからなる。カップを冷凍庫から取り出し、カウンターの上に置いて、それを観察・記録する前に室温で平衡化した。1回の凍結と1回の融解への暴露を凍結/融解サイクル1回とみなす。
【0102】
実施例23−25 スティック処方での液状シリコーン樹脂の使用
実施例A5−A7の液状シリコーン樹脂を、実施例23、24および25を形成するため、機械的混合機(Caframoミキサー、モデルBDC2002、Fischer Scientific、米国ペンシルベニア州ピッツバーグ)を用いて、表9に記載された処方に基づく褐色に着色されたファンデーション・スティック(つまり、リップ・スティック)に処方した。すべての処方は均一なスティックを生産し、それは皮膚(腕)に塗布されると均一に色をもたらした。
【0103】
【表9】

【0104】
セテアリルアルコール(Croda,Inc.、米国ニュージャージー州Edison)
二酸化チタン(A&E Connock(Perfumery&Cosmetics)Ltd.、英国SP6 1PU ハンプシャー州Fordingbridge)
タルク(Presperse,Inc.、米国ニュージャージー州Somerset)
酸化鉄黄色(Sunchemical、米国ニュージャージー州Yardville)
酸化鉄赤色(Sunchemical、米国ニュージャージー州Yardville)
酸化鉄黒色(Sunchemical、米国ニュージャージー州Yardville)
【0105】
試験方法の説明
別表1
SPF測定
インビトロSPF(日焼け防止指数)解析プロトコル
SPFレベルについて解析されるすべての材料を、解析前に1376rpmにセットされたLightninミキサーを用いて十分に混合した。各材料を個々に、Tarred2インチx2インチx1/16インチの石英板上に、自動実験用ドローダウン機械に設置された1ミルマイヤーロッドを用いて塗布した。塗布された板は、2mg/cm2(インビボ法に相当する)を達成するために、重量を0.058と0.062gの間にしなければならない。塗布された板を20分間室温で乾燥する。次に、Labsphere UV 1000S トランスミッタンス・アナライザーを用いて分析される。塗布された板は14点で解析された。集められたデータが1A.U.(吸光度単位)以下であれば、データ点を一緒に平均して、下記に与えられるSPF計算に使った。データ点が1A.U.を超えるなら、希釈が必要となる。希釈は、UV透過するカルボマーまたはゲル化エステルのいずれかであった。希釈データを次にSPF計算を用いてエクセルスプレッドシートで計算した。
【0106】
【数1】

【0107】
Eλ=CIE紅斑スペクトル効果(erythemal spectral effectiveness)
Sλ=太陽スペクトラル・イラディアンス
Tλ=サンプルのスペクトル透過率
【0108】
別表2
毛髪:リーブイン光沢試験法
処理前に、毛髪の複数の房(International Hair Importers & Products Inc.、わずかに漂白した(dark bleached)ヨーロッパ人の毛髪‐幅1インチ、長さ6インチの毛髪見本2グラム)を、9%(有効成分)ラウリル硫酸ナトリウムで洗浄した(40℃の水道水で15秒間各房を濡らし、注射器を用いて9%ラウリル硫酸ナトリウム1ml/ccを塗布し、30秒間房全体を撫で、40℃の水道水で房をすすぎ、トレイを覆ったペーパー・タオルの上に置き、一晩乾燥した)。流さなくてもよい(leave-in)コンディショナーの処理法‐15秒間40℃の水道水で房を濡らし、ペーパー・タオルで吸い取り、1.5グラムを適用し、毛髪全体を30秒間撫で、一晩トレイ上で平干しした。房を、光沢計測器で測定する前に、アンブレイカブル男性用ポケット櫛の広歯(11歯/25mm)を用いて梳いた。1処理あたり三つの房が試験され、一房あたり9個の読み取りを行った。房をGardner micro TRI−光沢計測器モデル4520を用いて測定した。データはMinitab統計ソフトウェアを用いて解析した。個々の移動範囲チャートが管理点外のものを取り除くために用いられた。データ・セットを次にANOVAを用いて解析した。
【0109】
別表3
毛髪:セラム光沢試験法
処理前に、毛髪の複数の房(International Hair Importers & Products Inc.、わずかに漂白した(dark bleached)ヨーロッパ人の毛髪‐幅1インチ、長さ6インチの毛髪見本2グラム)を、9%(有効成分)ラウリル硫酸ナトリウムで洗浄した(40℃の水道水で15秒間各房を濡らし、注射器を用いて9%ラウリル硫酸ナトリウム1ml/ccを塗布し、30秒間房全体を撫で、40℃の水道水で房をすすぎ、トレイを覆ったペーパー・タオルの上に置き、一晩乾燥した)。セラムの処理法‐試験液1000マイクロリットルをGilson Micromen Pipetを用いて乾燥した房に適用した。房をアンブレイカブル男性用ポケット櫛の広歯(11歯/25mm)を用いて梳いた。房を、温かい温度で高速設定のGold Hot1875Blow Dryerを用いて乾燥した。1処理に対して三つの房が試験され、一房あたり9個の読み取りを行った。房をGardner micro TRI−光沢計測器モデル4520を用いて測定した。データはMinitab統計ソフトウェアを用いて解析した。個々の移動範囲チャートが管理点(control point)外のものを取り除くために用いられた。データ・セットを次にANOVAを用いて解析した。
【0110】
別表4
毛髪:リーブイン・インストロン(Leave−in Instron)
インストロン評価用毛髪の複数の房を、De Meo Brothers Inc.、8インチの僅かに漂白したヨーロッパ人の毛髪‐漂白された‐から作った(2x2インチプラスチックタブ上で接着付けされた毛髪2.35から2.5グラムであり、乾燥後6インチの長さにカットした)。処理前に、房を9%(有効成分)ラウリル硫酸ナトリウムで洗浄した(40℃の水道水で15秒間各房を濡らし、注射器を用いて9%ラウリル硫酸ナトリウム1ml/ccを塗布し、30秒間房全体を撫で、40℃の水道水で房をすすぎ、トレイを覆ったペーパー・タオルの上に置き、一晩乾燥した)。処理前にベースラインを引いた。流さなくてもよい(leave-in)コンディショナーの処理法‐15秒間40℃の水道水で房を濡らし、ペーパー・タオルで吸い取り、0.3グラムを塗布し、房の長さ方向に指を使って広げ、一晩トレイ上で平干しした。房をインストロンモデル4464で引っ張った。それらは乾燥でのみ引っ張った。乾燥櫛梳き方法はつぎのとおりであった:手で3回梳くことにより毛髪をほぐし、時計回りと反時計回りに3回巻いて再度もつれさせ、房をホックに置き、インストロンで梳く、1房あたり再もつれおよびインストロン梳き工程を5回繰り返した。1処理につき三つの房を引いた。平均の櫛梳き荷重を房の全体の長さについて測定する。平均櫛梳き荷重数と%減少数両方を処理について確定した(%減少=(ベースライン平均櫛梳き荷重‐処理平均櫛梳き荷重)/ベースライン平均櫛梳き荷重*100)。データは、処理間の差を確定するために管理図を用いて‐処理内変動を用いて解析した。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
単位:
(PrSiO3/2m
(Me3SiO1/2n
(PhSiO3/2o
(Ph2SiO2/2p
[式中、Prはプロピルであり、Meはメチルであり、およびPhはフェニルであり、mは0.05から0.80であり、nは0.75から0.20であり、oは0から0.35であり、pは0から0.35であり、m+nは0.5より大きく1までであり、o+pは0から0.5であり、n/(m+n+o+p)は少なくとも0.2であり、およびm+n+o+pは0.9から1である]
を含む液状シリコーン樹脂を、パーソナルケア組成物の全重量に基づいて0.1から40重量パーセント含む、パーソナルケア組成物。
【請求項2】
oが0.05から0.25である、請求項1に記載のパーソナルケア組成物。
【請求項3】
pが0.05から0.30である、請求項1または2に記載のパーソナルケア組成物。
【請求項4】
m+n+o+p=1である、請求項1〜3のいずれかに記載のパーソナルケア組成物。
【請求項5】
mが0.05から0.7である、請求項1〜4のいずれかに記載のパーソナルケア組成物。
【請求項6】
前記パーソナルケア組成物が化粧品である、請求項1〜5のいずれかに記載のパーソナルケア組成物。
【請求項7】
前記パーソナルケア組成物がヘアケア製品である、請求項1から5のいずれかに記載のパーソナルケア組成物。
【請求項8】
前記パーソナルケア組成物がスキンケア製品である、請求項1〜5のいずれかに記載のパーソナルケア組成物。
【請求項9】
皮膚、毛髪、唇、まつげおよび爪への塗布に適したパーソナルケア組成物であって、該改良物は
単位:
(PrSiO3/2m
(Me3SiO1/2n
(PhSiO3/2o
(Ph2SiO2/2p
[式中、Prはプロピルであり、Meはメチルであり、およびPhはフェニルであり、mは0.05から0.80であり、nは0.75から0.20であり、oは0から0.35であり、pは0から0.35であり、m+nは0.5より大きく1までであり、o+pは0から0.5であり、n/(m+n+o+p)は少なくとも0.2であり、およびm+n+o+pは0.9から1である]
を含む液状シリコーン樹脂を、パーソナルケア組成物の全重量に基づいて0.1から40重量パーセント組み入れることを含むパーソナルケア組成物。
【請求項10】
(a)パーソナルケア組成物の全重量に基づいて0.1から40重量パーセントの、単位:
(PrSiO3/2m
(Me3SiO1/2n
(PhSiO3/2o
(Ph2SiO2/2p
[式中、Prはプロピルであり、Meはメチルであり、およびPhはフェニルであり、mは0.05から0.80であり、nは0.75から0.20であり、oは0から0.35であり、pは0から0.35であり、m+nは0.5より大きく1までであり、o+pは0から0.5であり、n/(m+n+o+p)は少なくとも0.2であり、およびm+n+o+pは0.9から1である]
を含む液状シリコーン樹脂、および(b)日焼け防止剤を含むパーソナルケア組成物。
【請求項11】
oが0.05から0.25である、請求項10に記載のパーソナルケア組成物。
【請求項12】
pが0.05から0.30である、請求項10または11に記載のパーソナルケア組成物。
【請求項13】
m+n+o+p=1である、請求項10〜12のいずれかに記載のパーソナルケア組成物。
【請求項14】
mが0.05から0.7である、請求項10〜13のいずれかに記載のパーソナルケア組成物。
【請求項15】
前記パーソナルケア組成物が化粧品である、請求項10〜14のいずれかに記載のパーソナルケア組成物。
【請求項16】
前記パーソナルケア組成物がヘアケア製品である、請求項10〜14のいずれかのパーソナルケア組成物。
【請求項17】
前記パーソナルケア組成物がスキンケア製品である、請求項10〜14のいずれかに記載のパーソナルケア組成物。

【公表番号】特表2011−529889(P2011−529889A)
【公表日】平成23年12月15日(2011.12.15)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−521159(P2011−521159)
【出願日】平成21年7月6日(2009.7.6)
【国際出願番号】PCT/US2009/049662
【国際公開番号】WO2010/014352
【国際公開日】平成22年2月4日(2010.2.4)
【出願人】(596012272)ダウ・コーニング・コーポレイション (347)
【Fターム(参考)】