説明

回路用部材の製造方法および回路用部材

【課題】樹脂フィルムの厚みを薄くした場合であっても、製造工程におけるシワや破断などの不良品数の低減と精度の高い回路形成をすることが可能な回路用部材の製造方法を提供する。またそのような製造方法で得られる薄型の回路用部材を提供する。
【解決手段】本発明は、金属箔3と、樹脂フィルム7とが、貼り合されてなる回路用部材の製造方法であって、樹脂フィルム7の金属箔貼合面の反対面に微粘着性の補強用フィルム2を熱ラミネートにより貼り合せる工程(A)を行った後、樹脂フィルム7の金属箔貼合面に溶媒系の接着剤6を塗布し金属箔3をドライラミネートにより貼り合せる工程(B)を行う回路用部材の製造方法である。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、RFID(Radio Frequency IDentification)、すなわち電磁波や電界を利用して情報の伝達を行う非接触型のICカードやICタグ用の回路や、万引き防止タグのようなICチップを搭載しない発信回路等に用いられる回路用部材の製造方法および回路用部材に関する。
【背景技術】
【0002】
RFIDに用いられる回路用部材は、一般的に、回路としての機能を付与する金属箔と、金属箔を支持するための樹脂フィルムとが貼り合された構成からなる。このような回路用部材は、工業的には、帯状の金属箔と帯状の樹脂フィルムとを接着剤を介してドライラミネートやグルーラミネート等の方法で貼り合せ、金属箔に回路を形成し、所望形状に打ち抜くことによって製造されている。
【0003】
RFID製品の中でも、万引き防止タグや、商品の流通情報管理のために商品タグに取り付けて用いられるICタグ等は、小型化、薄型化の要求が高まっている。
このような小型化、薄型化の要求に対して、回路用部材を構成する樹脂フィルムを薄肉化する方法が提案されている。例えば、特許文献1には、共鳴ラベルの樹脂フィルムとして厚さ10μm以下のポリフェニレンサルファイドよりなる二軸延伸フィルムを用いることが記載されている。また、特許文献2には、共振タグの樹脂フィルムとして厚さ8μm以下のポリプロピレンフィルムを用いることが記載されている。
【0004】
しかしながら、これら特許文献1、特許文献2のように、樹脂フィルムを薄肉化すると、次のような問題が生じる。帯状の金属箔と帯状の樹脂フィルムとの貼り合せにはラミネータを用いるので、貼り合せ時にはテンション(張力)をかけてピンと張った状態を保つが、金属箔と樹脂フィルムがともに薄いとテンションにより、金属箔、樹脂フィルムにシワが入る、破断するなどの問題が生じる。また、貼り合せには接着剤を用い、貼り合わせ時には、接着剤の接着力や耐薬品性を確保するために50℃程度の温度で保持する。樹脂フィルムが薄いと、貼り合わせ時に、金属箔に熱によるシワが入るという問題が生じる。金属箔に回路を形成する工程において、貼り合せ時に強いテンションがかかり残留応力が蓄積された樹脂フィルムは、回路形成のためのエッチング時に熱収縮をおこしやすく、精度の高い回路形成が困難である。また、ICチップを積載する工程や、貼り合せ、回路形成などの各工程におけるハンドリング時に、シワや折れが入りやすく扱いにくい。
【0005】
【特許文献1】特開平7−272138号公報
【特許文献2】特開2007−219575号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明は、以上のような技術的課題に基づいてなされたもので、樹脂フィルムの厚みを薄くした場合であっても、製造工程におけるシワや破断による不良品数を低減し、かつ精度の高い回路を形成することが可能な回路用部材の製造方法を提供することを目的とする。また本発明は、そのような製造方法で得られる薄型の回路用部材を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
かかる目的のもと、本発明者らは回路用部材の製造方法について鋭意検討の結果、厚みの薄い樹脂フィルムに剥離可能な補強用フィルムを貼り合せることにより、不良品数の低減と精度の高い回路形成が可能な回路用部材を製造しうることを見出した。
【0008】
すなわち本発明は、金属箔と、樹脂フィルムとが、貼り合されてなる回路用部材の製造方法であって、樹脂フィルムの金属箔貼合面の反対面に微粘着性の補強用フィルムを熱ラミネートにより貼り合せる工程(A)を行った後、樹脂フィルムの金属箔貼合面に溶媒系接着剤を塗布し金属箔をドライラミネートにより貼り合せる工程(B)を行う回路用部材の製造方法である。
【0009】
本発明の製造方法においては、金属箔の厚みが6〜15μm、樹脂フィルムの厚みが2〜12μm、補強用フィルムの厚みが20〜50μmであることが好ましい。
【0010】
また、本発明の製造方法では、金属箔がアルミニウム箔、樹脂フィルムがPETフィルムまたはPENフィルム、補強用フィルムが予め粘着剤またはヒートシールラッカーが塗布されたPETフィルム、からなり、樹脂フィルムと補強用フィルムとの接着力が0.01〜0.50N/cmであることが好ましい。
【0011】
さらに本発明の製造方法においては、工程(B)の後、金属箔に回路を形成する工程(C)を行うことができる。
【0012】
本発明の製造方法によって次のような回路用部材を得ることができる。すなわち、本発明の回路用部材は、厚さ6〜15μmの金属箔と、厚さ2〜12μmの樹脂フィルムと、厚さ20〜50μmの微粘着性の補強用フィルムとが貼り合された回路用部材であって、補強用フィルムが、樹脂フィルムから剥離可能な接着力である0.01〜0.50N/cmで貼り合されてなることを特徴とする。
本発明の回路用部材は、ICタグ用として好適である。
【発明の効果】
【0013】
本発明の製造方法によれば、薄い樹脂フィルムを用いた回路用部材を製造することができる。
また、本発明の製造方法によれば、樹脂フィルムを補強用フィルムによって補強することで、金属箔と貼り合せる時にかかるテンションや熱による樹脂フィルムのダメージ及びその蓄積も少ないので、シワや破断による不良を低減することができる。さらに、補強フィルムによって厚みが増しているので製造工程中のハンドリングが容易である。さらにまた、補強用フィルムとして剥離可能な微粘着性のフィルムを用いているので、剥がす際に樹脂フィルムへのダメージが生じにくく、接着剤が樹脂フィルムに固着することなく、取り扱いが容易である。
また本発明の製造方法によって製造された回路用部材は、回路形成時のエッチング時にも熱収縮を起こすことなく、金属箔と樹脂フィルムの厚みを薄くしても精度の高い回路を形成することが可能となる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0014】
以下、実施の形態に基づいてこの発明を詳細に説明する。
図1(a)は、本発明の製造方法によって製造された回路用部材を用いたICタグ構造体1の平面図を、図1(b)は図1(a)のx−x矢視断面図、図1(c)は図1(a)のy−y矢視断面図である。
ICタグ構造体1は、微粘着性の補強用フィルム2の上に樹脂フィルム7が貼り合わされ、樹脂フィルム7の上に接着剤6を介して金属箔3が貼り合わされた構成を有する。金属箔3の中央部に逆L字型のスリット4を設けて回路としての機能を付与している。スリット4の上にICチップ5を搭載することにより、金属箔3を回路とするICタグ構造体1が構成されている。補強用フィルム2は微粘着性で容易に剥離することが可能なので、ICタグ構造体1から補強用フィルム2を剥離すれば、樹脂フィルム7と接着剤6と金属箔3とICチップ5からなる薄型のICタグが得られる。
【0015】
ICタグを商品タグに取り付ける場合には、補強用フィルム2を剥離して、ICタグのみを取り付ければよい。
なお、図1(a)には、逆L字型の回路パターンを示したが、T字型、渦巻き型等どのような回路パターンを形成してもよい。
【0016】
本実施の形態による回路用部材の製造方法は、回路用部材を構成する帯状の金属箔3、接着剤6、樹脂フィルム7、補強用フィルム2を準備した後、樹脂フィルム7の金属箔貼合面の反対面に微粘着性の補強用フィルム2を熱ラミネートにより貼り合せ、その後樹脂フィルム7の金属箔貼合面に溶媒系接着剤を塗布し金属箔3をドライラミネートにより貼り合せる。この積層体を回路用部材として出荷することが可能であるが、さらに金属箔3をエッチングして回路としての機能を付与して回路用部材として出荷することも可能である。またさらに、所望の形状に打ち抜くことにより、図1(a)〜(c)に示すようなICタグ用の回路構造を有する回路用部材として出荷することも可能である。この時、補強用フィルム2は、貼り合せたままでも剥離してもいずれでもよい。
【0017】
以下、回路用部材を構成する金属箔3、接着剤6、樹脂フィルム7、補強用フィルム2について説明する。
金属箔3は、アルミニウム箔や圧延銅箔を用いる。回路用部材を薄くするためには金属箔の厚みは6〜15μmとすることが好ましい。薄くても扱いやすくエッチング性が良好な厚み9〜15μmのアルミニウム箔を用いることがより好ましい。
【0018】
接着剤6は、ドライラミネートが可能な溶媒系接着剤を用いる。そのような接着剤としては、ポリウレタン系接着剤やポリエステル系接着剤を用いることできるが、接着剤の層を薄くしても接着力が強く、耐エッチング性に優れたポリエステル系接着剤を用いることが好ましい。回路用部材を薄くするためには、接着剤6からなる層の厚みは1〜20μmとすることが好ましく、1〜8μmとすることがより好ましい。
【0019】
樹脂フィルム7は、耐熱性に優れるフィルムを用いることが好ましく、ポリエチレンテレフタレートフィルム(「PETフィルム」、ポリエチレンナフタレートフィルム(「PENフィルム」、ポリカーボネートフィルム(PCフィルム)、ポリイミドフィルム(PIフィルム)、ポリフェニレンサルファイドフィルム(PPSフィルム)等を用いることができる。回路用部材を薄くするために、樹脂フィルムの厚みは2〜12μmとすることが好ましい。低価格で耐熱性に優れる厚み4〜6μmのPETフィルムまたはPENフィルムを用いることが本発明にとってより好ましい。
【0020】
補強用フィルム2は、剥離可能な微粘着性のフィルムを用いる。このようなフィルムとしては、共押多層である熱ラミネート用フィルムや、PETフィルム等を基体としてアクリル系粘着剤や特殊ポリオレフィン系エストラマー樹脂を塗布して微粘着性を付与したフィルムを用いることができるが、予め粘着剤またはヒートシールラッカーが塗布されたPETフィルムを用いることが好ましい。補強用フィルムは、樹脂フィルムから剥離可能な接着力0.01〜0.50N/cmで樹脂フィルム7と貼り合せることが好ましく、これにより剥離の際に樹脂フィルム7や金属箔3へのダメージが生じにくく、また剥離後に接着剤が樹脂フィルムに残存することがないため、取り扱いが容易になる。補強用フィルム2は、樹脂フィルム7の補強という目的を十分に達成するために、厚みを20〜50μmとすることが好ましい。
【0021】
次に、図2および図3(a)、(b)、(c)を用いて貼り合せ工程、回路形成工程について説明する。
図2は、実施の形態による回路用部材の製造方法を説明するための工程図である。図3(a)は、図2に示すステップS101の工程により樹脂フィルム7と補強用フィルム2を貼り合せた状態の断面図である。図3(b)は、図2に示すS103の工程により樹脂フィルム7と金属箔3とを接着剤を用いて貼り合せた状態の断面図である。図3(c)は、図2に示すS109の工程により金属箔3に回路を形成した状態の断面図である。
【0022】
図2のS101の貼り合せ工程により、樹脂フィルム7の金属箔貼合面の反対面に微粘着性の補強用フィルム2を貼り合せ、図3(a)に示す状態の積層体とする。貼り合わせには公知の熱ラミネータを用いる。
【0023】
次に、図2のステップS103の貼り合せ工程により、図3(b)に示すように、補強用フィルム2と貼り合された樹脂フィルム7の金属箔貼合面に溶媒系の接着剤6を塗布し金属箔3をドライラミネートによって貼り合せる。ドライラミネートは、溶媒系の接着剤6を樹脂フィルムに塗布乾燥した後ラミネートする方法である。その後、40〜60℃の温度で3〜4日程度保持するエージングステップS105を行うことが好ましい。これにより接着剤6に含まれる硬化剤が硬化し接着力が高まり耐薬品性が向上する。
【0024】
次に、図3(c)のように金属箔3の一部を除去し回路を形成するため、図2ステップS107、S109の工程を行う。ステップS107の工程では、金属箔3の表面に所望の回路パターンの形状にレジストインクを印刷する。ステップS109の工程では、回路パターンが印刷されていない部分の金属箔を塩酸などを用いて除去するエッチング処理を行い回路を形成する。印刷に用いたインクは、その後にアルカリ液などで除去することが可能である。
【0025】
図2のステップS111の工程で、積層体をスリッターにより打ち抜き、所望の形状の回路用部材を得る。
【実施例1】
【0026】
補強用フィルムを有した薄型ICタグ用の回路用部材と、補強用フィルムの無い薄型ICタグ用の回路用部材とを図1(a)〜(c)に示す回路構造となるよう作製し、不良率、回路の寸法精度を評価した。なお、本実施例1においては、図1(a)および(c)に示すICチップ5は搭載していない。
【0027】
評価は次のように行った。
不良率は、下記の本発明例1、比較例1で作製した回路用部材からシワ、折れ等による不良品の個数を抽出し、以下の式(1)により測定総数(個)に占める不良品数(個)の割合を求め不良率(%)とした。
不良品数÷測定総数×100=不良率 ・・・式(1)
回路の寸法精度は、下記の本発明例1、比較例1で作製した回路用部材すべてを対象として行った。図4に寸法精度の測定範囲を説明するための図を示す。図4に示す測定範囲A、Bの寸法を測定し、測定値平均、測定値の最大および最小、ばらつきを求めた。なお、測定範囲Aの設計寸法は0.150mm、測定範囲Bの設計寸法は0.300mmである。
【0028】
本発明例1
補強用フィルムを有した薄型ICタグ用の回路用部材は、アルミニウム箔(金属箔3)の厚み10μm、接着剤6(ポリエステル系)の厚み3μm、PETフィルム(樹脂フィルム7)の厚み4μm、接着力0.3N/cmの微粘着性を有する補強用フィルム2の厚み38μmとなるよう構成し、次のように作製した。なお、補強用フィルム2の基材は、PETとした。
PETフィルムからなる樹脂フィルム7の金属箔貼合面の反対面に補強用フィルム2を熱ラミネートにより貼り合せ、その後樹脂フィルム7の金属箔貼合面に溶媒系の接着剤6を塗布しアルミニウム箔からなる金属箔3をドライラミネートにより貼り合せて積層体を得た。この積層体を50℃で4日間保持するエージングによって接着剤6を硬化させた。その後、金属箔3に回路パターンを印刷し、塩酸によるエッチングを行って回路を形成し、アルカリで印刷用インクを除去した。次に縦2.5mm、横70mmの形状にスリッターにて打ち抜き回路用部材を33333個作製した。
【0029】
比較例1
補強用フィルム2の無い薄型ICタグ用の回路用部材は、アルミニウム箔(金属箔3)の厚み10μm、接着剤6(ポリエステル系)の厚み3μm、PETフィルム(樹脂フィルム7)の厚み12μmとなるよう構成し、次のように作製した。なお、補強用フィルム2を用いない場合、PETフィルムの厚みが4μmではアルミニウム箔と貼り合せることが困難であったため、PETフィルム(樹脂フィルム7)の厚みは12μmとした。
樹脂フィルム7の金属箔貼合面に溶媒系の接着剤6を塗布しアルミニウム箔(金属箔3)をドライラミネートにより貼り合せて積層体を得た。この積層体を50℃で4日間保持するエージングによって接着剤6を硬化させた。その後、金属箔3に回路パターンを印刷し、塩酸によるエッチングを行って回路を形成し、アルカリで印刷用インクを除去した。次に縦2.5mm、横70mmの形状にスリッターにて打ち抜き、回路用部材を33333個作製した。
【0030】
表1に、本発明例1、比較例1の不良率を示す。表2に本発明例1の寸法精度を、表3に比較例1の寸法精度を示す。
【0031】
【表1】

【0032】
【表2】

【0033】
【表3】

【0034】
表1より、比較例1の不良率は19%、本発明例1の不良率は0.7%と、不良率が大幅に減少したことがわかる。本発明例1は、比較例1に比し樹脂フィルム7の厚みが1/3と薄いにもかかわらず、不良率が減少したことから補強用フィルム2による効果が顕著であることが確認できる。なお、比較例1の不良品は、図4のCで示す領域に折れ、シワが発生した。
【0035】
表2と表3に示す測定範囲A、Bのばらつきに着目すると、本発明例1は比較例1に対して1/3程度に減少し、寸法精度に優れることが確認できる。これは、補強用フィルム2によって樹脂フィルム7にかかるテンションを抑えることができたため、回路形成のためのエッチングによる熱収縮が減少したためと考えられる。
【0036】
表4に示す金属箔3、樹脂フィルム7、補強用フィルム2を用いて、上記と同様に、不良率、ばらつきを評価した。結果を表4に併せて示す。
【0037】
【表4】

【0038】
上記実施例では、金属箔3としてアルミニウム箔、樹脂フィルム7としてPETフィルム、PENフィルム補強用フィルム2の基材としてPETフィルムを用いたが、これ以外にも、本発明の主旨を逸脱しない限り、上記実施の形態で挙げた構成を取捨選択したり、他の構成に適宜変更することが可能である。
【図面の簡単な説明】
【0039】
【図1】(a)〜(c)は、本発明の製造方法によって製造された回路用部材を用いたICタグ構造体を示す。
【図2】本発明の回路用部材の製造方法を説明するための工程図である。
【図3】(a)は、図2に示すS101の工程により樹脂フィルム7と補強用フィルム2を貼り合せた状態の断面図である。(b)は、図2に示すS103の工程により樹脂フィルム7と金属箔3を接着剤を用いて貼り合せた状態の断面図である。(c)は、図2に示すS109の工程により金属箔3に回路を形成した状態の断面図である。
【図4】寸法精度の測定位置を説明するための平面図である。
【符号の説明】
【0040】
1…ICタグ構造体、2…補強用フィルム、3…金属箔、4…スリット、5…ICチップ、6…接着剤、7…樹脂フィルム

【特許請求の範囲】
【請求項1】
金属箔と、樹脂フィルムとが、貼り合されてなる回路用部材の製造方法であって、
前記樹脂フィルムの金属箔貼合面の反対面に微粘着性の補強用フィルムを熱ラミネートにより貼り合せる工程(A)を行った後、
前記樹脂フィルムの前記金属箔貼合面に溶媒系接着剤を塗布し前記金属箔をドライラミネートにより貼り合せる工程(B)を行う
ことを特徴とする回路用部材の製造方法。
【請求項2】
前記金属箔の厚みが6〜15μm、前記樹脂フィルムの厚みが2〜12μm、前記補強用フィルムの厚みが20〜50μmであることを特徴とする請求項1に記載の回路用部材の製造方法。
【請求項3】
前記金属箔がアルミニウム箔、前記樹脂フィルムがPETフィルムまたはPENフィルム、前記補強用フィルムが予め粘着剤またはヒートシールラッカーが塗布されたPETフィルム、からなり、
前記樹脂フィルムと前記補強用フィルムとの接着力が0.01〜0.50N/cmであることを特徴とする請求項1または2に記載の回路用部材の製造方法。
【請求項4】
前記工程(B)の後、前記金属箔に回路を形成する工程(C)を行うことを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の回路用部材の製造方法。
【請求項5】
厚さ6〜15μmの金属箔と、厚さ2〜12μmの樹脂フィルムと、厚さ20〜50μmの微粘着性の補強用フィルムとが貼り合された回路用部材であって、
前記補強用フィルムが、前記樹脂フィルムから剥離可能な接着力である0.01〜0.50N/cmで貼り合されてなることを特徴とする回路用部材。
【請求項6】
前記回路用部材がICタグ用の部材であることを特徴とする請求項5に記載の回路用部材。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【公開番号】特開2010−147064(P2010−147064A)
【公開日】平成22年7月1日(2010.7.1)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−319565(P2008−319565)
【出願日】平成20年12月16日(2008.12.16)
【出願人】(595180017)株式会社エムエーパッケージング (23)
【Fターム(参考)】