説明

回転角検出装置

【課題】本発明は、高精度・高分解能な多回転角検知を行える装置の提供を目的とする。
【解決手段】入力軸に連結され、外周面に等間隔をなして交互に極性の異なる磁極が着磁してある第1のターゲット5とを保持した多回転可能な第1の回転体3と、この第1のターゲット5に対向配置され、前記第1の回転体3の回転角を検出する第1の検出手段17と、前記入力軸に連結され歯車を持つ第2の回転体10と、この第2の回転体10の歯車に接続され、中心部に第2のターゲット12が配置された歯車を持つ第3の回転体11と、この第3の回転体11の回転角を検出する第2の検出手段13と、前記第3の回転体11の歯車に接続され、中心部に第3のターゲット15が配置された歯車を持つ第4の回転体14と、この第4の回転体14の回転角を検出する第3の検出手段16を備えることにより、多回転角検知を高分解能/高精度にできるという作用効果が得られる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、車両の車体制御システムなどに用いられる回転角度検出装置に関わるものであり、特に多回転のハンドルの回転角検出装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、回転角を検出する方式として、図8に示すような方式が知られている。図8において、歯車部38は回転角度を検出したい回転軸(図示せず)に係合バネ39を介して取り付けられる。歯車部38は外周端面に複数個の磁極を着磁したコード板40が取り付けられた歯車部41と噛み合っており、検出する回転軸の回転にしたがってコード板40に設けられた磁極が移動する。この磁極の数を外周端面に対向して設けた検出素子42でカウントすることにより、回転角度を検出する。
【0003】
なお、この出願の発明に関する先行技術文献情報としては、例えば、特許文献1が知られている。
【特許文献1】特開平11−194007号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、このように構成された回転角センサにおいては、軸の回転角をコード板の外周端面に配置された複数の磁極の移動数をカウントすることにより検出するため、検出角度の分解能を向上させるためには着磁磁極の寸法を細かくする必要があり、また、コード板の回転と軸の回転とは歯車を介しているため、バックラッシュ等により検出精度の向上が困難であるという課題があった。またこの回転センサは相対回転角の検出しかできなくて、絶対回転角度の検出ができないという課題があった。
【0005】
本発明は、上記のような課題を解決するもので、回転軸に連結し外周面に交互に極性の異なる磁極を着磁させたターゲットを用いて、高精度・高分解能に多回転の回転角検出を行う回転角検出装置を提供することを目的とするものである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記目的を達成するために、本発明の回転角検出装置は以下の構成を有するものである。
【0007】
本発明の請求項1に記載の発明は、入力軸に連結され、外周面に等間隔をなして交互に極性の異なる磁極が着磁してある第1のターゲットを保持した多回転可能な第1の回転体と、前記第1のターゲットの磁極に対向配置され前記第1の回転体の回転角を検出する第1の検出手段と、入力軸に連結され歯車を持つ第2の回転体と、前記第2の回転体の歯車に接続され中心部に第2のターゲットが配置された歯車を持つ第3の回転体と、前記第2のターゲットに対向配置され前記第3の回転体の回転角を検出する第2の検出手段と、前記第3の回転体の歯車に接続され中心部に第3のターゲットが配置された歯車を持つ第4の回転体と、前記第3のターゲットに対向配置され、前記第4の回転体の回転角を検出する第3の検出手段とを配置した構成を有しており、前記第1の検出手段により検出された前記第1の回転体の回転角と、前記第2、第3の検出手段により検出された第3、第4の回転体の回転角から算出された第2の回転体の多回転角とを組み合わせることにより、前記第1の回転体の多回転角検知を高分解能/高精度に行うことができるという作用効果が得られる。
【発明の効果】
【0008】
以上のように本発明によれば、外周面に等間隔をなして交互に極性の異なる磁極が着磁してある多回転可能な第1のターゲットと、前記第1のターゲットの磁極に対向配置された第1の検出手段を含む磁気的センサを対として構成された回転角検出装置であり、この第1のターゲットと第1の検出手段の構成を入力軸に設けることにより高分解能/高精度に第1の回転体の回転角を検知することができると共に歯数の異なる歯車を持った第3、第4の回転体の回転角差より求めた多回転角と組み合わせることにより多回転角を高分解能/高精度に検知でき、検出手段を磁気検出素子にすることにより非接触でターゲットの回転角を検知できるため、装置の耐久性、信頼性の向上が図れ、前記多極着磁されたターゲットの回転角と歯車の回転角とを比較することにより装置の異常検知ができるという効果を奏するものである。
【発明を実施するための最良の形態】
【0009】
以下、本発明の実施の形態について、図1から図7を用いて説明する。
【0010】
図1(a)、(b)、(c)は実施の形態1における回転角検出装置の基本構成図、図2は回転角検出装置の回路ブロック図、図3(a)、(b)は第1の検出手段の出力信号を示す図、図4(a)、(b)は第3の検出手段の出力信号を示す図、図5(a)、(b)は第4の検出手段の出力信号を示す図、図6は第1の回転体の回転角と第2の回転体の回転角検出に使われる第3、第4の回転体の回転角を示す図、図7は回転角検出誤差発生を防止する方法の説明図である。
【0011】
図1において、3は入力軸4に嵌合した多回転可能な第1の回転体、5は第1の回転体3に保持され、外周面に等間隔をなして交互に極性の異なる磁極が着磁されている第1のターゲット、10は第1の回転体3に嵌合した多回転可能な歯車を有する第2の回転体、11は第2の回転体10の歯車と噛合した第3の回転体、12は第3の回転体11の中央部に配置された第2のターゲット(単極磁石)、13は第2のターゲット12に対向する位置に配置されこの磁界方向を検出する第2の検出手段(磁気検出素子)、14は第3の回転体11の歯車と噛合した第4の回転体、15は第4の回転体14の中央部に配置された第3のターゲット(単極磁石)、16は第3のターゲット15に対向する位置に配置されこの磁界方向を検出する第3の検出手段(磁気検出素子)、17は第1のターゲット5に対向する位置に配置されこの磁界方向を検出する第1の検出手段(磁気検出素子)、19は第1の検出手段17(磁気検出素子)が配置される基板、20は第2、第3の検出手段13、16(磁気検出素子)が配置される基板である。
【0012】
前記第1のターゲット5の着磁極数は余裕をみて30極(N極15、S極15)と決定している。この場合、1極当り12degになる。
【0013】
第1、第2、第3の検出手段17、13、16について、磁気抵抗素子(以下MR素子とする)を用いた場合について説明する。各MR素子は磁界方向を検知し正弦波信号と余弦波信号としてアナログ出力する。
【0014】
第1の検出手段17で第1のターゲット5の磁界方向の変化を検知する場合、磁極1極に対し、1周期の正弦波および余弦波信号が出力されるため、第1のターゲット5を1回転させると着磁極数分の正弦波および余弦波信号を得ることができる。図2に示すようにこれらの信号は増幅部21にて規定の振幅に増幅し、マイクロコンピュータ23(以下CPUとする)内のA/Dコンバータ(図示せず)に入力し演算処理して、第1のターゲット5すなわち第1の回転体3の回転角を算出する。図3にその波形を示す。図3(a)において、横軸は入力軸4に嵌合した第1の回転体3の回転角を示しており、縦軸は第1の検出手段17からの正弦波信号24および余弦波信号25を示している。図3(b)において、横軸は第1の回転体3の回転角を示しており、縦軸は前記正弦波信号24および余弦波信号25よりCPU23で算出した第1の回転体3の回転角を示している。
【0015】
一方、第3の回転体11の歯車は第2の回転体10の歯車と連結されており、第3の回転体11と第2の回転体10の歯数比による速比で回転する。
【0016】
第2の検出手段13は、第3の回転体11の中心部に配置された第2のターゲット(単極磁石)12の磁界方向を検知し、第2のターゲット(単極磁石)12の0.5回転に対し、1周期の正弦波および余弦波信号が出力する。この出力をCPU23にて演算処理し、第3の回転体11の回転角を算出することができる。図4にその波形を示す。図4(a)において、横軸は第2の回転体10の回転角を示しており、縦軸は第2の検出手段13からの正弦波信号26および余弦波信号27を示している。図4(b)において、横軸は第2の回転体10の回転角を示しており、縦軸は第3の回転体11の回転角を前記正弦波信号26および余弦波信号27よりCPU23で演算したものを示している。
【0017】
第4の回転体14の歯車は第3の回転体11の歯車を介して第2の回転体10と連結されており、第4の回転体14は第2の回転体10が回転すると各歯車の歯数の比による速比で回転する。
【0018】
第3の検出手段16は、第4の回転体14の中心部に配置された第3のターゲット(単極磁石)15の磁界方向を検知し、第3のターゲット(単極磁石)15の0.5回転に対し、1周期の正弦波および余弦波信号が出力する。この出力をCPU23にて演算処理し、第4の回転体14の回転角を算出する。図5にその波形を示す。図5(a)において、横軸は第2の回転体10の回転角を示しており、縦軸は第3の検出手段16からの正弦波信号28および余弦波信号29を示している。図5(b)において、横軸は第2の回転体10の回転角を示しており、縦軸は第4の回転体14の回転角を前記正弦波信号28および余弦波信号29よりCPU23で演算したものを示している。
【0019】
図2において、前記第2、第3の検出手段13、16は増幅部30、31を介してCPU23に接続されている。一方、CPU23で算出された回転角は出力信号線32より出力する。
【0020】
図6(a)において、横軸は入力軸4に嵌合された第2の回転体10の回転角を示しており、縦軸は第2の検出手段13から得た信号より算出した第3の回転体11の回転角を示している。
【0021】
図6(b)において、横軸は入力軸4に嵌合された第2の回転体10の回転角を示しており、縦軸は第3の検出手段16から得た信号より算出した第4の回転体14の回転角を示している。第3の回転体11に搭載されている歯車の歯数と第4の回転体14に搭載されている歯車の歯数が違うため第2の回転体10の回転角に対する回転周期は異なる。
【0022】
図6(c)において、横軸は入力軸4に嵌合された第2の回転体10の回転角を示しており、縦軸は第2の検出手段13から得た信号と第3の検出手段16から得た信号とより算出した第3の回転体11と第4の回転体14の回転角差を示している。
【0023】
図6(d)において、横軸は入力軸4に嵌合された第1の回転体3の回転角を示しており、縦軸は第1の検出手段17から得た信号より算出した第1のターゲット5の回転角を示している。
【0024】
次に、回転体の多回転角検出の方法について説明する。
【0025】
図1において、第1の回転体3に嵌合された第2の回転体10が回転したとき、その第2の回転体10の歯車に接続された第3の回転体11の歯車によって第3の回転体11を回転させる。同時に第3の回転体11の歯車に接続された第4の回転体14の歯車によって第4の回転体14を回転させる。第2の回転体10の歯車の歯数をa、第3の回転体11の歯車の歯数をb、第4の回転体14の歯車の歯数をcとすると、第3の回転体11は第2の回転体10に対して、a/b倍の速さで回転し、第4の回転体14は第2の回転体10に対して、a/c倍の速さで回転する。
【0026】
この際、歯車の歯数a、b、cを適切に選択することにより、第3の回転体11と第4の回転体14の回転角差から第2の回転体10の多回転角を得ることができる。
【0027】
第3の回転体11の中心部に配置された第2のターゲット(単極磁石)12に対向するように配置された第2の検出手段13は、第2の検出手段13を貫く磁界方向を検知して第3の回転体11の回転角を検出する。
【0028】
一方、第4の回転体14の中心部に配置された第3のターゲット(単極磁石)15に対向して配置された第3の検出手段16は、第3の検出手段16を貫く磁界方向を検知して第4の回転体14の回転角を検知する。第2の検出手段13と第3の検出手段16の出力信号はCPU23内のA/Dコンバータを介して入力される。第2の検出手段13と第3の検出手段16の出力信号から算出される回転角差から第2の回転体10の多回転角を算出し、この多回転角から第1のターゲット5の磁極の位置を推定して、第1のターゲット5の多回転角を高精度に算出する。図6に第1、第2、第3の検出手段17、13、16の信号に基づいてCPU23で算出された回転角を示す。35は第2の検出手段13の出力信号より演算した第3の回転体11の回転角を、36は第3の検出手段16の出力信号より演算した第4の回転体14の回転角をそれぞれ示している。37は第2、第3の検出手段13、16の出力信号より算出した第3、第4の回転体11、14の回転角差を示している。回転角差37は第2の回転体10の回転検出範囲0deg〜1800degにおいて電気角が0degから180deg直線的に変化する。これは回転角差37でもって第2の回転体10の多回転角を回転検出範囲0deg〜1800degにおいて一意的に確定できることを意味する。
【0029】
一方、第1の検出手段17の信号に基づいて算出された第1のターゲット5(多極リング磁石)の回転角33は着磁された極間の回転角(この例の場合12deg)において電気角が0degから180deg直線的に変化する。これは回転角33でもって第1のターゲット5を保持している第1の回転体3の回転角を着磁された極間の回転角において一意的に確定できることを意味する。前記第2の回転体10と第1のターゲット5が保持されている第1の回転体3は同一軸に嵌合されているため前記第2の回転体10の多回転角から第1のターゲット5の磁極の位置を推定して、第1のターゲット5の多回転角を高精度に算出することができる。
【0030】
次に第1の回転体3と第3の回転体11の回転角を常に比較して、装置の異常を検知する方法について図2、図3、図4、図6より説明する。
【0031】
図2において、第1の回転体3が回転するとこの第1の回転体3に保持されている第1のターゲット5が回転する。第1のターゲット5の表面に30極が着磁してあるとすると図3(a)に示すような出力信号が第1の検出手段17より得られる。第1の回転体3が12deg回転する毎に正弦波信号24と余弦波信号25が1周期変化し、これらの信号より算出される電気角が180deg変化する。すなわち第1の回転体3の回転角を12degの範囲において一意的に得ることができる。第2の回転体10の歯車と第3の回転体11の歯車の歯数比を1/3とすると、図4(a)に示すように第2の回転体10が60deg回転する毎に正弦波信号26と余弦波信号27が1周期変化し、これらの信号より算出される電気角が180deg変化する。図6において、第1の検出手段17より算出した第1のターゲット5の回転角33と第2の検出手段13より算出した第3の回転体11の回転角35との差はある回転角を原点にして回転角33と回転角35の勾配を1周期の回転角比(12:60=1:5)にて補正すれば、装置に異常がない限り規定値以下の値となる。すなわち回転角35の値を5倍したものと回転角33との差を求めて異常判定を行う。
【0032】
次に前記第1、第2、第3の検出手段(磁気検出素子)17、13、16および増幅部21、30、31等の感度バラツキによる回転検出誤差発生を防止する方法について説明する。
【0033】
図2において、第1の回転体3が回転すると第1のターゲット5も回転する。この第1のターゲット5の回転と共に磁界方向が変化し、この磁界方向の変化を第1の検出手段17で検出する。第1の検出手段17からは、この磁界方向の変化に対して正弦波信号24と余弦波信号25を出力する。図3(a)にこれらの出力信号を示す。横軸に第1の回転体3の回転角をとってそれぞれの信号出力を示している。これらの信号は増幅部21を介してCPU23に入力され、前記正弦波信号24と前記余弦波信号25より逆正接信号を算出する。しかし図7に示すように正弦波信号レベル45と余弦波信号レベル46が、磁気検出素子や増幅部の感度バラツキにより微妙に異なると、算出された逆正接信号の精度が落ちてくる。そこで図2に示すスイッチ信号50をONして感度記憶モードにした時のみ、第1の回転体3を12deg以上回転させ、正弦波信号44と余弦波信号43の信号レベル(感度)45、46を算出し、不揮発性のメモリ(EEPROM)51に記憶する。回転角の算出時にはスイッチ信号50をOFFにし、記憶した信号レベル(感度)45、46により正弦波信号44と余弦波信号43の最大、最小レベルが一致するように補正したものから逆正接信号を算出して回転角を求める。
【0034】
また図1に示す第3、第4の回転体11、14が180deg以上回転するように第2の回転体10を回転させ、図4、図5に示す正弦波信号26、28と余弦波信号27、29の信号レベル(感度)を算出し不揮発性のメモリ(EEPROM)51に記憶し、図7に示したように記憶した信号レベル(感度)45、46により正弦波信号44と余弦波信号43の最大、最小レベルが一致するように補正したものから逆正接信号を算出して回転角を求める。
【0035】
また、図7の第1、第2、第3の検出手段17、13、16の出力の最大値、最小値が基準範囲47内に無い場合、温度特性などによって出力が変化しなくなったり、必要な分解能が得られないことが発生する。そこで、出力が基準範囲47内に最大値、最小値があることを比較確認する手段(図示しない)で確認することにより、回転角の検出誤差拡大の防止が可能になる。なお、第1、第2、第3の検出手段17、13、16の出力の振幅中心48、49を比較確認する手段(図示しない)で、ある範囲に入っているか否かを確認することにより、また前記振幅中心48、49を一致させる補正をすることにより、算出された回転角の検出誤差拡大の防止が可能になる。さらに、このとき複数回ずつ入力を行い、平均値を取る、もしくは最大値、最小値を除いた平均値を取るなどすればより高い精度で回転角検出が可能となる。
【0036】
また、任意の特定位置での第1、第2、第3の検出手段17、13、16の信号出力又はこれらの信号出力より算出される回転角を記憶することにより、任意の位置からの回転角を一意的に検出できる。また電気信号を複数回読み込みチェックする、または、シリアル信号などで送るようにすれば、ノイズなどにより誤った信号が入った場合除去することができる。なお、特定位置決定用信号線52は出力信号線32の入出力を切り替えて、同じ端子を使っても同様の効果が得られる。
【産業上の利用可能性】
【0037】
本発明の回転角検出装置は、車両のパワーステアリング等で使用され、簡単な構成で高精度・高分解能に多回転角検知を行うことができるという作用効果を有する。
【図面の簡単な説明】
【0038】
【図1】(a)本発明の実施の形態1における回転角検出装置の基本構成を示す側断面図、(b)同平面図、(c)同部分断面図
【図2】本発明の実施の形態1における回転角検出装置の回路ブロック図
【図3】(a)本発明の実施の形態1における第1の検出手段の出力信号を示す波形図、(b)同電気角を示す波形図
【図4】(a)本発明の実施の形態1における第3の検出手段の出力信号を示す波形図、(b)同電気角を示す波形図
【図5】(a)本発明の実施の形態1における第4の検出手段の出力信号を示す波形図、(b)同電気角を示す波形図
【図6】本発明の実施の形態1における第1の回転体の回転角と回転角検出に使われる第3、第4の回転体の回転角を示す波形図
【図7】本発明の実施の形態1における回転角検出誤差発生を防止する方法を示す波形図
【図8】従来の回転角検出装置を示す断面図
【符号の説明】
【0039】
3 第1の回転体
4 入力軸
5 第1のターゲット
10 第2の回転体
11 第3の回転体
12 第2のターゲット
13 第2の検出手段
14 第4の回転体
15 第3のターゲット
16 第3の検出手段
17 第1の検出手段
19 基板
20 基板

【特許請求の範囲】
【請求項1】
入力軸に連結され、外周面に等間隔をなして交互に極性の異なる磁極が着磁してある第1のターゲットを保持した多回転可能な第1の回転体と、前記第1のターゲットの磁極と対向配置され、前記第1の回転体の回転角を検出する第1の検出手段と、入力軸に連結され歯車を持つ第2の回転体と、前記第2の回転体の歯車に接続され中心部に第2のターゲットが配置された歯車を持つ第3の回転体と、前記第3の回転体の回転角を検出する第2の検出手段と、前記第3の回転体の歯車に接続され中心部に第3のターゲットが配置された歯車を持つ第4の回転体と、前記第4の回転体の回転角を検出する第3の検出手段とを配置したことを特徴とする回転角検出装置。
【請求項2】
第1、第2、第3の検出手段は磁気検出素子からなり、第2、第3のターゲットは単極磁石からなる請求項1に記載の回転角検出装置。
【請求項3】
第2の回転体の歯車に順次接続され、歯数がそれぞれ異なる歯車を有する第3の回転体及び第4の回転体の回転角差と、前記第3の回転体ないし前記第4の回転体の回転角を組合わせて、前記第2の回転体の多回転角を算出する請求項1に記載の回転角検出装置。
【請求項4】
第2の回転体の歯車に順次接続され、歯数がそれぞれ異なる歯車を有する第3の回転体及び第4の回転体の回転角差と、前記第3の回転体ないし前記第4の回転体の回転角と、第1のターゲットより求められた第1の回転体の回転角を組合わせて、前記第1の回転体の多回転角を算出する請求項1に記載の回転角検出装置。
【請求項5】
第1の検出手段より算出した回転角と、第2または第3の検出手段より算出した回転角を常に比較して、回転角差が規定値内であるか否かを確認する手段を有することを特徴とする請求項1に記載の回転角検出装置。
【請求項6】
第1、第2、第3の回転体を組込み後、第1、第2、第3の検出手段から出力される正弦波信号と余弦波信号の感度を記憶する不揮発性のメモリを有し、電源投入時毎に各感度にて前記正弦波信号と余弦波信号の補正を行うことを特徴とする請求項1に記載の回転角検出装置。
【請求項7】
第1ないし第3の検出手段としての各磁気検出素子の感度を記憶するときに感度が規定値内であるか否かを確認する手段を有することを特徴とする請求項5に記載の回転角検出装置。
【請求項8】
第1ないし第3の検出手段としての各磁気検出素子の信号出力の振幅中心を記憶する不揮発性のメモリを有し、電源投入時毎に各振幅中心にて正弦波信号と余弦波信号の補正を行うことを特徴とする請求項1に記載の回転角検出装置。
【請求項9】
第1ないし第3の検出手段としての各磁気検出素子の信号出力の振幅中心が規定値内であるか否かを確認する手段を有することを特徴とする請求項1に記載の回転角検出装置。
【請求項10】
第1ないし第3の検出手段としての各磁気検出素子の任意の特定位置を判断する手段を有し、その位置での正弦波信号、余弦波信号の値を記憶し、特定位置からの絶対回転角を検出することを特徴とする請求項2に記載の回転角検出装置。
【請求項11】
第1ないし第3の検出手段としての各磁気検出素子の任意の特定位置を判断する手段を有し、その位置での正弦波信号、余弦波信号より算出される絶対回転角を記憶し、特定位置からの絶対回転角を検出することを特徴とする請求項2に記載の回転角検出装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【公開番号】特開2007−187500(P2007−187500A)
【公開日】平成19年7月26日(2007.7.26)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−4519(P2006−4519)
【出願日】平成18年1月12日(2006.1.12)
【出願人】(000005821)松下電器産業株式会社 (73,050)
【Fターム(参考)】