説明

固体撮像素子、及び固体撮像装置

【課題】固体撮像素子においてあらゆる解像度で転送スピードを上げたりデータレート変えたりせずに信号を出力する。
【解決手段】固体撮像素子において2つの独立した電荷転送部を設ける。この2つの電荷転送部を電荷加算用電極を介して転送方向に沿って接続し、光電変換部から読み出された電荷を1つめの電荷転送部で受け、2つめの電荷転送部の転送スピードを解像度に応じて落として、1つめの電荷転送部で受けた電荷の加算を行う。電荷加算の終了後、2つの電荷転送部間に配置された読み出しゲートによって2つめの電荷転送部から1つめの電荷転送部へ戻し、電荷加算用電極に接続されたラストゲートを通って信号を出力する。信号出力前に電荷加算動作を行うので、データレートを変える必要も、転送スピードを上げる必要もない。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、固体撮像素子に関し、特にその構造と駆動方法を工夫した固体撮像素子に関する。
【背景技術】
【0002】
スキャナ等の画像取り込みに使用される固体撮像素子はその最大解像度に相当する数の画素を持っており、低解像度時には隣接画素を加算することで解像度を下げ蓄積時間を短くできる。
【0003】
図1に、関連する固体撮像素子の第1の例を示す。この固体撮像素子は、光電変換を行うフォトダイオード(光電変換部)1と、光電変換された電荷(CHG:charge)を転送電極21へ送るための読み出しゲート電極20と、転送された電荷を電圧へ変換するCfj部19と、電圧を増幅し出力するアンプ部13と、Cfj部19に蓄積された電荷をリセットドレイン11へ引き抜くためのリセットゲート12を有している。なお、転送電極21及び転送電極22は電荷転送部を形成する。
【0004】
図2Aから図2Cは電荷の転送手順を示す。ここでは、図2Aから図2Bにかけて電荷23がフォトダイオード(光電変換部)1から読み出しゲート電極20を転送電極21に転送され、図2Bから図2Cにかけて電荷23が転送電極21から転送電極22に転送されている。
【0005】
図3に全画素を出力する標準タイミングを示す。図4は4画素加算した場合の低解像度駆動タイミングであり、解像度は標準の1/4である。データレートを図3に示す標準タイミングと同じにするために電荷転送部の転送クロックを標準の4倍のスピードで駆動させている。なお、このときの4画素加算はCfj部19で行っている。
【0006】
ここで、図2A〜図2Cと図3及び図4との関係を以下に示す。
図3,図4に示す各信号の供給先について説明する。トランスファーゲートパルスφTGは、読み出しゲート電極20に供給される。リセットパルスφRは、リセットゲート12に供給される。ドライブクロックφ1は、転送電極21に供給される。ドライブクロックφ2は、転送電極22に供給される。Voutは、アンプ部13からの出力である。
【0007】
図5に関連する固体撮像素子の第2の例を示す。この固体撮像素子は、光電変換を行うフォトダイオード(光電変換部)1と、光電変換された電荷をメモリ(電荷蓄積部)15へ送るための読み出しゲート電極26と、メモリ(電荷蓄積部)15に蓄積された電荷を転送電極21へ送るための読み出しゲート電極24及び読み出しゲート電極25と、転送された電荷を電圧へ変換するCfj部19と、増幅し出力するアンプ部13と、Cfj部19に蓄積された電荷をリセットドレイン11へ引き抜くためのリセットゲート12を有している。ここでは、フォトダイオード(光電変換部)1を2個に対して転送電極1組(転送電極21及び転送電極22)の構成をしており、全信号を出力する場合は転送電極数が半分足りないため2回に分けて読出しを行う。
【0008】
この場合、図6Aから図6Gに示すように最初に奇数画素を転送後に偶数画素を転送するようなタイミングとなり、そのタイミングを図7に示す。図6Aから図6Bでは、電荷23のa〜hがフォトダイオード(光電変換部)1からゲート電極26を介してメモリ(電荷蓄積部)15に転送される。図6Bから図6Cでは、電荷23のa,c,e,gがメモリ(電荷蓄積部)15からゲート電極24を介して転送電極21に転送される。図6Cから図6Dでは、電荷23のaが、転送電極21から隣接するCfj部19に転送され、電荷23のc,e,gが転送電極21からCfj部19側に隣接する転送電極22に転送される。図6Eのように、電荷23のa,c,e,gが全てリセットドレイン11へ引き抜かれるまで上記のような転送を繰り返す。図6Eから図6Fでは、電荷23のb,d,f,hがメモリ(電荷蓄積部)15からゲート電極25を介して転送電極21に転送される。図6Fから図6Gでは、電荷23のbが、転送電極21から隣接するCfj部19に転送され、電荷23のd,f,hが転送電極21からCfj部19側に隣接する転送電極22に転送される。以降、電荷23のb,d,f,hが全てリセットドレイン11へ引き抜かれるまで上記のような転送を繰り返す。
【0009】
この構造の利点は2画素加算の場合、読み出しゲート電極24及び読み出しゲート電極25を同時にオンすることにより電荷転送部の転送電極21上で電荷を合成できるため転送電極21及び転送電極22の周波数を上げることなく、標準タイミングと同じデータレートになることである。そのタイミングを図8に示す。4画素加算以降では周波数を上げる必要があり、そのタイミング例を図9に示す。
【0010】
ここで、図6A〜図6Gと図7〜図9との関係を以下に示す。
図7〜図9に示す各信号の供給先について説明する。リセットパルスφRは、リセットゲート12に供給される。ドライブクロックφ1は、転送電極21に供給される。ドライブクロックφ2は、転送電極22に供給される。トランスファーゲートパルスφTG1は、読み出しゲート電極26に供給される。トランスファーゲートパルスφTG2−1は、読み出しゲート電極24に供給される。トランスファーゲートパルスφTG2−2は、読み出しゲート電極25に供給される。Voutは、アンプ部13からの出力である。
【0011】
なお、関連する技術として、特開2007−027456号公報(特許文献1)に撮像装置が開示されている。この撮像装置は、一列に並んだ複数の画素と、複数の画素に隣接した読み出しゲートと、読み出しゲートに隣接し複数の画素のそれぞれに対応して設けられたメモリゲートと、メモリゲートのそれぞれに対応して設けられたメモリ制御ゲートと、複数のメモリ制御ゲートに対して共通に設けられたCCD(Charge Coupled Device:電荷結合素子)蓄積ゲートとを有することを特徴とするものである。
【0012】
また、特開平08−205034号公報(特許文献2)には、任意の電荷データを迅速に読み出すために、今まで水平電荷転送部や垂直電荷転送部にあった電荷を一時的に退避する手段が開示されている。例えば、水平電荷転送部におけるその手段は、同公報の図9にて示される様に、垂直電荷転送部の電荷を蓄積する第1電荷転送部と、第1電荷転送部の電荷を蓄積する第2電荷転送部を備え、第1及び第2電荷転送部間で電荷データを一定速度でリング状に巡回させている。しかしながら、この第1及び第2電荷転送部は、電荷読み出し中に任意の電荷データを読み出すものであるので、それらは連動して駆動している。すなわち、第1及び第2電荷転送部は同一のクロック信号が供給され、それぞれ別タイミングや別周期で駆動することはできない。
【0013】
【特許文献1】特開2007−027456号公報
【特許文献2】特開平08−205034号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0014】
解像度を下げても、隣接画素の電荷を加算することで高解像度と同等の電荷を短期間で蓄積することができるが、転送スピードを上げないとデータレートが下がり、固体撮像素子の第1の例では解像度を半分に下げるたびに転送スピードが倍になる。そのため、デバイスに高い性能が求められる。また、システムで高速なクロックが必要となる。また、高周波ノイズが発生しやすくなり、EMI(Electro Magnet Interference)等の問題が生じる。
【0015】
図5においても解像度をだんだん下げていくと同じ問題が生じる。また、転送電極1組に対するフォトダイオード(光電変換部)の数を増やすことで回避しようとすると各解像度でデータの出力順番が複雑になり、読み出しゲートが増加する問題があった。
【課題を解決するための手段】
【0016】
本発明の固体撮像素子は、光電変換部を有し、光電変換部と読み出しゲートを介して第1電荷転送部に接続される固体撮像素子であって、第1電荷転送部と電荷加算用電極を介してもう一つの独立駆動する第2電荷転送部と接続され、第2電荷転送部から第1電荷転送部へ電荷を転送するために2つの電荷転送部間に読み出しゲートを有する。ここでは、光電変換部はフォトダイオード等を示す。また、第1電荷転送部は、転送電極と、転送電極を含む。第2電荷転送部は、転送電極と、転送電極を含む。
【0017】
また、本発明の固体撮像素子は、光電変換部を有し光電変換部と読み出しゲートを介して第1電荷転送部に接続される固体撮像素子であって、第1電荷転送部と電荷加算用電極を介してもう一つの独立駆動する第2電荷転送部と接続され、第2電荷転送部に読み出しゲートを介して電荷蓄積部と接続され、電荷蓄積部に読み出しゲートを介して第3電荷転送部と接続される。なお、第3電荷転送部は、転送電極と、転送電極を含む。このとき、第2電荷転送部、第3電荷転送部、及び電荷蓄積部の段数を変えずにピッチを狭くして作られた空隙を素子配置領域として使用することでチップシュリンクが可能である。
【発明の効果】
【0018】
どの解像度でも同じデータレートで出力でき、サンプリングが容易となる。特にCIS(Contact Image Senser)のような複数のチップを使用するシステムで効果を発揮する。
【発明を実施するための最良の形態】
【0019】
以下に、本発明の第1実施形態について添付図面を参照して説明する。
図10に示すように、本発明の固体撮像素子100は、フォトダイオード(光電変換部)1と、読み出しゲート電極2と、読み出しゲート電極3と、オーバーフロードレイン部4と、転送電極5と、転送電極6と、転送電極7と、転送電極8と、電荷加算用電極9と、ラストゲート電極10と、リセットドレイン11と、リセットゲート12と、アンプ13と、Cfj部19を備える。
【0020】
フォトダイオード(光電変換部)1は、光電変換を行い、光を電荷に変換する。読み出しゲート電極2は、光電変換された電荷を転送電極5へ送る。電荷は、後述するように、転送電極8に送られる。読み出しゲート電極3は、転送電極8に蓄積された電荷を転送電極6へ送る。電荷は、電荷加算用電極9に送られる。電荷加算用電極9は、ラストゲート電極10を介して電荷をCfj部19へ送る。Cfj部19は、転送された電荷を電圧へ変換する。アンプ部13は、電圧を増幅し出力する。リセットゲート12は、Cfj部19に蓄積された電荷をリセットドレイン11へ引き抜く。
【0021】
転送電極5及び転送電極6は、第1電荷転送部110を形成する。転送電極7及び転送電極8は、第2電荷転送部120を形成する。ここでは、第1電荷転送部110は、複数の転送電極5と、複数の転送電極6を含む。第2電荷転送部120は、複数の転送電極7と、複数の転送電極8を含む。
【0022】
フォトダイオード(光電変換部)1と第1電荷転送部110との間に読み出しゲート電極2が設けられている。第1電荷転送部110と第2電荷転送部120は、読み出しゲート電極3を介して接続される。第1電荷転送部110の出力端に電荷加算用電極9を介して第2電荷転送部120が接続される。また、電荷加算用電極9はラストゲート電極10を介してCfj部19に接続される。Cfj部19はアンプ13とリセットゲート12を介してリセットドレイン11へ接続される。なお、本実施形態では、ラストゲート電極10は出力用電極を示す。Cfj部19は浮遊拡散容量部を示す。アンプ13は電荷検出部を示す。
【0023】
なお、図10に示すように、クロック生成回路31は、第1電荷転送部110の転送電極5にドライブクロックφ1を供給する。また、クロック生成回路32は、第1電荷転送部110の転送電極6にドライブクロックφ2を供給する。また、クロック生成回路33は、第2電荷転送部120の転送電極7にドライブクロックφ3を供給する。また、クロック生成回路34は、第2電荷転送部120の転送電極8にドライブクロックφ4を供給する。変調パルス生成回路41は、電荷加算用電極9に変調パルスφMを供給する。クロック生成回路33、クロック生成回路34に対して、解像度に応じて転送タイミングを切り替える選択信号(駆動切替信号)が供給される場合がある。この場合、ドライブクロックφ3、及びドライブクロックφ4は、解像度に応じたクロックを使用する。転送ゲートパルス生成回路51は、読み出しゲート電極2にトランスファーゲートパルスφTG1を供給する。転送ゲートパルス生成回路52は、読み出しゲート電極3にトランスファーゲートパルスφTG2を供給する。最終段クロック生成回路61は、ラストゲート電極10に最終段クロックφLを供給する。リセットパルス生成回路62は、リセットゲート12にリセットパルスφRを供給する。
【0024】
図11Aから図11Eは標準転送手順例を示し、図12はそのタイミングを示す。
図11Aにて、フォトダイオード(光電変換部)1は、光電変換に基づく電荷a〜hを蓄積する。図11Bにて、読み出しゲート電極2は、オン(起動)し、電荷a〜hを、フォトダイオード(光電変換部)1から第1電荷転送部110の転送電極5へ転送する。図11Cにて、第1電荷転送部110は、電荷a〜hを、電荷h側にある電荷加算用電極9を介して電荷hから電荷aまで順番に第2電荷転送部120へ転送する。図11Dにて、第2電荷転送部120の転送電極8に蓄積された電荷a〜hが読み出しゲート電極3をオン(起動)することにより、読み出しゲート電極3は、電荷a〜hを、現在の配列順で第1電荷転送部110の転送電極6へ転送する。これにより、電荷加算用電極9に近い順に電荷aから電荷hまでが並ぶことになる。図11Eにて、電荷加算用電極9は、電荷a〜hを、電荷aから電荷hまで順番に、ラストゲート電極10を介してCfj部19に送る。Cfj部19は、電荷a〜hを、電圧に変換する。アンプ部13は、電圧を増幅して出力する。その後、リセットゲート12は、オン(起動)し、Cfj部19に蓄積された電荷a〜hをリセットドレイン11に吐き出す。なお、全画素転送時のこの動作は他の解像度と信号の出力順番を合わせるためのものであり、もし信号出力の順番が他の解像度と異なっても良いのであれば、読み出しゲート電極3及び第2電荷転送部120を使用せず、電荷a〜hを、h〜aの順にアンプ部13へ出力しても良い。
【0025】
ここで、図11A〜図11Eと図12の関係を以下に示す。
図12に示す各信号の供給先について説明する。トランスファーゲートパルスφTG1は、読み出しゲート電極2に供給される。トランスファーゲートパルスφTG2は、読み出しゲート電極3に供給される。リセットパルスφRは、リセットゲート12に供給される。ドライブクロックφ1は、転送電極5に供給される。ドライブクロックφ2は、転送電極6に供給される。変調パルスφMは、電荷加算用電極9に供給される。最終段クロックφLは、ラストゲート電極10に供給される。ドライブクロックφ3は、転送電極7に供給される。ドライブクロックφ4は、転送電極8に供給される。ここでは、ドライブクロックφ1、及びドライブクロックφ2は、第1電荷転送部110に供給される転送クロックを示す。ドライブクロックφ3、及びドライブクロックφ4は、第2電荷転送部120に供給される転送クロックを示す。Voutは、アンプ部13からの出力である。
【0026】
この動作をCIS(Contact Image Senser)等の複数のチップをシリアルで出力するシステムで使用する場合の出力タイミングを図13に示す。
図13は、標準転送時を示す図面である。まず、チップ1−12(chp1〜chp12)の全てで、電荷をCCD1からCCD2に転送する動作を実施することを示している。なお、チップ1−12は、カラースキャナ等の1ラインスキャナにおいて、一列にチップ1−12が並んで、A4やA3のサイズをカバーするようになっている。CCD1は、第1電荷転送部110(転送電極5,転送電極6)である。CCD2は、第2電荷転送部120(転送電極7,転送電極8)である。SIは、システムの1周期を示す。この例では、12チップ構成をとっているが、実際には、これに限定されない。チップ1〜12は、電荷を出力する前に第1電荷転送部110から第2電荷転送部120へ転送する時間が1チップ分先頭に追加されるが、12チップ同時に動作し1チップ分の時間しかかからないため、実状問題とならない場合が多い。
【0027】
図14Aから図14Eは2画素加算時の転送手順を示し、図15はそのタイミングを示す。
図14Aにて、フォトダイオード(光電変換部)1は、光電変換後の電荷を蓄積する。図14Bにて、読み出しゲート電極2は、オン(起動)し、電荷a〜hを、第1電荷転送部の転送電極5へ転送する。ここまでは標準タイミングと同じである。図14Cにて、電荷加算用電極9は、電荷a〜hを第2電荷転送部120へ転送する。この際、第2電荷転送部120及び電荷加算用電極9は、第1電荷転送部110の半分の周波数にすることで2画素加算を行っている。すなわち、第2電荷転送部120は、転送電極8の1個に対し、電荷a〜hを2個ずつ蓄積する。ここでは、第2電荷転送部120の転送電極8は、電荷加算用電極9に近い側から順に、電荷a,bの組、電荷c,dの組、電荷e,fの組、電荷g,hの組を蓄積している。図14Dにて、第2電荷転送部120の転送電極8に蓄積された電荷a〜hが読み出しゲート電極3をオンにすることにより、読み出しゲート電極3は、電荷a〜hを、第2電荷転送部120の転送電極8から第1電荷転送部110の転送電極6へ転送する。図14Eにて、電荷加算用電極9は、電荷a〜hを、ラストゲート電極10を介してCfj部19に送る。Cfj部19は、電荷a〜hを、電圧に変換する。アンプ部13は、電圧を増幅して出力する。その後、リセットゲート12は、オン(起動)し、Cfj部19に蓄積された電荷a〜hをリセットドレイン11に吐き出す。
【0028】
ここで、図14A〜図14Eと図15の関係を以下に示す。
図15に示す各信号の供給先について説明する。トランスファーゲートパルスφTG1は、読み出しゲート電極2に供給される。トランスファーゲートパルスφTG2は、読み出しゲート電極3に供給される。リセットパルスφRは、リセットゲート12に供給される。ドライブクロックφ1は、転送電極5に供給される。ドライブクロックφ2は、転送電極6に供給される。変調パルスφMは、電荷加算用電極9に供給される。最終段クロックφLは、ラストゲート電極10に供給される。ドライブクロックφ3は、転送電極7に供給される。ドライブクロックφ4は、転送電極8に供給される。ここでは、ドライブクロックφ1、及びドライブクロックφ2は、第1電荷転送部110に供給される転送クロックを示す。ドライブクロックφ3、及びドライブクロックφ4は、第2電荷転送部120に供給される転送クロックを示す。Voutは、アンプ部13からの出力である。
【0029】
この動作を、12チップをシリアル出力するシステムで使用する場合の出力タイミングを図16に示す。
図16は、2画素加算時を示す図面である。チップ(chip)1−12、CCD1、CCD2については、図13と同様である。2画素加算であるため、12チップの出力期間は標準タイミングの半分になるが、第1電荷転送部110から第2電荷転送部120への転送時間は標準タイミングと同じであるため、2画素加算時では2チップ分の転送時間(標準タイミング換算で1チップ分の転送時間)がかかる。
【0030】
なお、本発明の固体撮像素子100は、図10の電荷加算用電極9を転送電極6に差換えても駆動する。すなわち、固体撮像素子100は、図32のように、電荷加算用電極9にドライブクロックφ2を供給し、ドライブクロックφ3及びドライブクロックφ4を図15と逆にすれば駆動する。図12及び図32の変調パルスφMとドライブクロックφ2が同じことが、この証左である。この場合、電荷加算用電極9の代わりに、初段の転送電極8が、電荷の加算を行う。
【0031】
以下に、本発明の第2実施形態について説明する。
第1実施形態における第1電荷転送部110から第2電荷転送部120への転送時間は、低解像度になるほど出力時間に与える影響が大きくなる。これが許容できなくなる場合は、チップ数を増やすか第1電荷転送部110から第2電荷転送部120への転送時のみ周波数を上げることが考えられるが、これを構造的に改善した第2実施形態を図17に示す。
【0032】
図17に示すように、本発明の固体撮像素子100は、フォトダイオード(光電変換部)1と、読み出しゲート電極2と、オーバーフロードレイン部4と、転送電極5と、転送電極6と、転送電極7と、転送電極8と、電荷加算用電極9と、リセットドレイン11と、リセットゲート12と、アンプ13と、読み出しゲート電極14と、メモリ(電荷蓄積部)15と、読み出しゲート電極16と、転送電極17と、転送電極18と、Cfj部19を備える。
【0033】
転送電極5及び転送電極6は、第1電荷転送部110を形成する。転送電極7及び転送電極8は、第2電荷転送部120を形成する。転送電極17及び転送電極18は、第3電荷転送部130を形成する。ここでは、第1電荷転送部110は、複数の転送電極5と、複数の転送電極6を含む。第2電荷転送部120は、複数の転送電極7と、複数の転送電極8を含む。第3電荷転送部130は、複数の転送電極17と、複数の転送電極18を含む。
【0034】
フォトダイオード(光電変換部)1と第1電荷転送部110との間に読み出しゲート電極2が設けられている。第1電荷転送部110と第2電荷転送部120は、読み出しゲート電極3を介して接続される。第1実施形態では、第1電荷転送部110の出力端に電荷加算用電極9を介して第2電荷転送部120が接続されているが、第2実施形態では、読み出しゲート3は不要である。第2電荷転送部120とメモリ(電荷蓄積部)15は、読み出しゲート電極14を介して接続される。メモリ(電荷蓄積部)15は、読み出しゲート電極16を介して第3電荷転送部130に接続される。また、第3の転送電極の出力側の最終の転送電極17は、図示されていないが出力ゲート電極(出力用電極)を介してCfj部19に接続され、Cfj部19はアンプ13とリセットゲート12を介してリセットドレイン11へ接続される。なお、本実施形態では、Cfj部19は浮遊拡散容量部を示す。アンプ13は電荷検出部を示す。
【0035】
なお、図17に示すように、クロック生成回路31は、第1電荷転送部110の転送電極5にドライブクロックφ1を供給する。また、クロック生成回路32は、第1電荷転送部110の転送電極6にドライブクロックφ2を供給する。また、クロック生成回路33は、第2電荷転送部120の転送電極7にドライブクロックφ3を供給する。また、クロック生成回路34は、第2電荷転送部120の転送電極8にドライブクロックφ4を供給する。また、クロック生成回路35は、第3電荷転送部130の転送電極17にドライブクロックφ5を供給する。また、クロック生成回路36は、第3電荷転送部130の転送電極18にドライブクロックφ6を供給する。変調パルス生成回路41は、電荷加算用電極9に変調パルスφMを供給する。クロック生成回路33、クロック生成回路34、及び変調パルス生成回路41に対して、標準転送か2画素加算転送かを切り替える選択信号が供給される。転送ゲートパルス生成回路51は、読み出しゲート電極2にトランスファーゲートパルスφTG1を供給する。転送ゲートパルス生成回路53は、読み出しゲート電極14にトランスファーゲートパルスφTG3を供給する。転送ゲートパルス生成回路54は、読み出しゲート電極16にトランスファーゲートパルスφTG4を供給する。リセットパルス生成回路62は、リセットゲート12にリセットパルスφRを供給する。
【0036】
図18Aから図18Dは標準転送手順を示し、図19はそのタイミングを示す。
図18Aにおいて、今回の電荷a〜hがフォトダイオード(光電変換部)1に蓄積される。このとき前回に蓄積された電荷a〜hが第2電荷転送部120に蓄積されている。図18Bにて、読み出しゲート電極2及び読み出しゲート電極14は、オン(起動)し、今回の電荷a〜hを第1電荷転送部110へ転送し、前回の電荷a〜hをメモリ(電荷蓄積部)15へ転送する。図18Cにて、読み出しゲート電極16は、オン(起動)し、前回の電荷a〜hをメモリ(電荷蓄積部)15から第3電荷転送部130へ転送する。図18Dにて、第1電荷転送部110は、今回の電荷a〜hを第2電荷転送部120へ送る。第3電荷転送部130は、前回の電荷a〜hをCfj部19に送る。Cfj部19は、前回の電荷a〜hを、電圧に変換する。アンプ部13は、電圧を増幅して出力する。それぞれ出力後、リセットゲート12を、オン(起動)し、Cfj部19に蓄積された電荷a〜hをリセットドレイン11に吐き出す。
【0037】
ここで、図18A〜図18Dと図19の関係を以下に示す。
図19に示す各信号の供給先について説明する。トランスファーゲートパルスφTG1は、読み出しゲート電極2に供給される。トランスファーゲートパルスφTG3は、読み出しゲート電極14に供給される。トランスファーゲートパルスφTG4は、読み出しゲート電極16に供給される。リセットパルスφRは、リセットゲート12に供給される。ドライブクロックφ1は、転送電極5に供給される。ドライブクロックφ2は、転送電極6に供給される。変調パルスφMは、電荷加算用電極9に供給される。ドライブクロックφ3は、転送電極7に供給される。ドライブクロックφ4は、転送電極8に供給される。ドライブクロックφ5は、転送電極17に供給される。ドライブクロックφ6は、転送電極18に供給される。ここでは、ドライブクロックφ1、及びドライブクロックφ2は、第1電荷転送部110に供給される転送クロックを示す。ドライブクロックφ3、及びドライブクロックφ4は、第2電荷転送部120に供給される転送クロックを示す。ドライブクロックφ5、及びドライブクロックφ6は、第3電荷転送部130に供給される転送クロックを示す。Voutは、アンプ部13からの出力である。
【0038】
図20Aから図20Dは2画素加算時の転送手順を示し、図21はそのタイミングを示す。
図20Aにおいて、今回の電荷a〜hがフォトダイオード(光電変換部)1に蓄積される。このとき前回に蓄積された電荷a〜hが第1電荷転送部110の半分の周波数で2画素加算を行った状態で第2電荷転送部120に蓄積されている。図20Bにて、読み出しゲート電極2及び読み出しゲート電極14は、オン(起動)し、今回の電荷a〜hを第1電荷転送部110へ転送し、前回の電荷a〜hをメモリ(電荷蓄積部)15へ転送する。図20Cにて、読み出しゲート電極16は、オン(起動)し、前回の電荷a〜hをメモリ(電荷蓄積部)15から第3電荷転送部130へ転送する。図20Dにて、第1電荷転送部110は、今回の電荷a〜hを第2電荷転送部120へ転送する。このとき、第2電荷転送部120は、電荷を加算させるため、第1電荷転送部110の半分の周波数で電荷転送を行う。第3電荷転送部130は、電荷a〜hをCfj部19に送る。Cfj部19は、前回の電荷a〜hを、電圧に変換する。アンプ部13は、電圧を増幅して出力する。それぞれ出力後、リセットゲート12を、オン(起動)し、Cfj部19に蓄積された電荷a〜hがリセットドレイン11に吐き出す。
【0039】
ここで、図20A〜図20Dと図21の関係を以下に示す。
図21に示す各信号の供給先について説明する。トランスファーゲートパルスφTG1は、読み出しゲート電極2に供給される。トランスファーゲートパルスφTG3は、読み出しゲート電極14に供給される。トランスファーゲートパルスφTG4は、読み出しゲート電極16に供給される。リセットパルスφRは、リセットゲート12に供給される。ドライブクロックφ1は、転送電極5に供給される。ドライブクロックφ2は、転送電極6に供給される。変調パルスφMは、電荷加算用電極9に供給される。ドライブクロックφ3は、転送電極7に供給される。ドライブクロックφ4は、転送電極8に供給される。ドライブクロックφ5は、転送電極17に供給される。ドライブクロックφ6は、転送電極18に供給される。ここでは、ドライブクロックφ1、及びドライブクロックφ2は、第1電荷転送部110に供給される転送クロックを示す。ドライブクロックφ3、及びドライブクロックφ4は、第2電荷転送部120に供給される転送クロックを示す。ドライブクロックφ5、及びドライブクロックφ6は、第3電荷転送部130に供給される転送クロックを示す。Voutは、アンプ部13からの出力である。
【0040】
図22は、12チップ構成でシリアル出力するシステムが標準出力するタイミングを示したものである。メモリ(電荷蓄積部)15から第3電荷転送部130へのゲート電極は各チップ独立に給電される。ここでは、転送ゲートパルス生成回路54が、トランスファーゲートパルスφTG4−1〜φTG4−12をチップ1〜12(chp1〜chp12)の読み出しゲート電極16の各々に供給する。転送ゲートパルス生成回路54は、出力されるトランスファーゲートパルスと同数存在していても良い。第3電荷転送部130において、転送電極17及び転送電極18にそれぞれ供給されるドライブクロックφ5及びドライブクロックφ6は、チップ毎にタイミングを変えて供給される。奇数(Odd)側のチップの転送電極17及び転送電極18には、それぞれドライブクロックφ5O及びドライブクロックφ6Oが供給される。偶数(Even)側のチップの転送電極17及び転送電極18には、それぞれドライブクロックφ5E及びドライブクロックφ6Eが供給される。ドライブクロックφ5Oとドライブクロックφ5Eは互いに異なる。ドライブクロックφ6Oとドライブクロックφ6Eは互いに異なる。第3電荷転送部130が奇数チップと偶数チップで駆動が異なるのは、奇数チップ(又は偶数チップ)で、読み出しゲート電極16からの電荷を読み出す際に第3電荷転送部130を停止させている期間に、偶数チップ(又は奇数チップ)から出力するようにすれば、出力に間隔が開いてしまうのを防ぐことができるためである。メモリ(電荷蓄積部)15から第3電荷転送部への転送が、第3電荷転送部130と同じ周波数で可能であれば、第3電荷転送部130の駆動を分ける必要はない。
【0041】
第1実施形態では、得られた電荷をそのまま低解像度処理して信号出力するのに対し、第2実施形態では、出力する電荷は、前回蓄積したものであり、既に低解像度処理を終えているものである。そのため、第1電荷転送部110から第2電荷転送部120への転送時間は、出力時間に影響を与えない。
【0042】
図23は、12チップのシリアル出力するシステムにおいて2画素加算して出力するタイミングを示したものである。図22と同様に、第1電荷転送部110から第2電荷転送部120への転送は、出力期間内に収まるので、出力時間にまったく影響を与えない。
【0043】
12チップ構成で行うのであれば、8画素加算までは出力期間に影響を与えないで、データレート及び駆動周波数を変えずに出力することができる。また、チップ数を増やすことで、更に画素加算を増やすことができる。
【0044】
このように、本実施形態では、あらゆる解像度で周波数やデータレートを変えずに信号を出力することができる。
【0045】
また、第2、第3CCD及びメモリの段数を変えずにピッチを狭くすることでスペース(空隙)を作り、そこへPAD等を配置することでチップシュリンクができ、コスト削減できる。図24では、例として、第2電荷転送部120(転送電極7、転送電極8)、第3電荷転送部130(転送電極17、転送電極18)、及びメモリ(電荷蓄積部)15の段数を変えずにピッチを狭くすることでスペース140を作成している。このスペース140へPAD等を配置することでチップシュリンクができる。すなわち、このスペース140は、電源素子等の配置領域として使用可能である。
【0046】
なお、本発明は、CISのように複数の固体撮像素子を使用するシステムに適用することが可能である。例えば、図25に示すように、本発明の固体撮像素子100(100−i、i=1〜n:nは素子数)が一ライン上に複数配置されたモジュール1000を製造することが可能である。このモジュール1000は、固体撮像装置を示す。固体撮像装置の例として、イメージスキャナ、コピー機、複合機、FAX、デジタルカメラ、モニタカメラ、USBカメラ、カメラ機能付携帯端末、その他のカメラ機能付の電子装置等が考えられる。但し、実際には、これらの例に限定されない。
【0047】
以下に、本発明の第3実施形態について説明する。
<暗電流追加>
電荷を読み出す周期が長くなったり、温度が高くなると電荷転送部の暗電流が大きくなりノイズとなる場合も考えられる。
【0048】
まず、第1実施形態及び第2実施形態におけるオーバーフロードレイン部4の機能を説明するため、オーバーフロードレイン部4が無い場合における、電荷転送部に蓄積された暗電流の様子を説明する。
図26に、タイミングチャートを示し、図27A〜図27Eに、それぞれの期間に対応する状態を示す。
【0049】
図27Aは、図26の期間t0に対応する。
ここでは、消費電流を下げるため使用しない転送クロックが全て停止している。このため、フォトダイオード(光電変換部)1に電荷23が蓄積される以外にも、転送電極5及び転送電極6を含む第1電荷転送部110に暗電流28が蓄積され、転送電極7及び転送電極8を含む第2電荷転送部120に暗電流29が蓄積される。すなわち、この場合、第1電荷転送部110は、暗電流28を蓄積する。第2電荷転送部120は、暗電流29を蓄積する。
【0050】
図27Bは、図26の期間t1に対応する。
ここでは、フォトダイオード(光電変換部)1の電荷23は、読み出しゲート電極2がトランスファーゲートパルスφTG1に応じてオン(起動)した際に、第1電荷転送部110の暗電流28と合成される。すなわち、読み出しゲート電極2は、トランスファーゲートパルスφTG1に応じてオン(起動)し、フォトダイオード(光電変換部)1の電荷23を、第1電荷転送部110の暗電流28と合成する。
【0051】
図27Cは、図26の期間t2に対応する。
ここでは、転送電極5は、ドライブクロックφ1に応じてオン(起動)する。転送電極6は、ドライブクロックφ2に応じてオン(起動)する。電荷加算用電極9は、変調パルスφMに応じてオン(起動)する。転送電極7は、ドライブクロックφ3に応じてオン(起動)する。転送電極8は、ドライブクロックφ4に応じてオン(起動)する。これらの各電極は、オン(起動)した際に、第1電荷転送部110から第2電荷転送部120へ電荷23と暗電流28を転送する。
【0052】
このとき、もともと第2電荷転送部120に蓄積されていた暗電流29は、全て最終段の転送電極8下へ転送され、最終段の電荷23(電荷h)と合成されることになる。
【0053】
図27Dは、図26の期間t3に対応する。
ここでは、第2電荷転送部120に送られた電荷23は、転送ゲート3がトランスファーゲートパルスφTG2に応じてオン(起動)した際に、第1電荷転送部110へ送られる。すなわち、転送ゲート3は、トランスファーゲートパルスφTG2に応じてオン(起動)し、第2電荷転送部120に送られた電荷23を、第1電荷転送部110へ送る。
【0054】
図27Eは、図26の期間t4に対応する。
ここでは、転送電極5は、ドライブクロックφ1に応じてオン(起動)する。転送電極6は、ドライブクロックφ2に応じてオン(起動)する。電荷加算用電極9は、変調パルスφMに応じてオン(起動)する。転送電極7は、ドライブクロックφ3に応じてオン(起動)する。転送電極8は、ドライブクロックφ4に応じてオン(起動)する。ラストゲート電極10は、最終段クロックφLに応じてオン(起動)する。リセットゲート電極12は、リセットパルスφRに応じてオン(起動)する。これらの各電極は、オン(起動)した際に、第1電荷転送部110に蓄積された電荷23をcfj部19に送る。cfj部19は、電荷23を電圧に変換する。アンプ部13は、電圧を増幅後、Voutを出力する。
【0055】
図26の期間t4のVoutに示すように、信号には、第1電荷転送部110の暗電流28が加算される。更に、最終段の信号hには、第2電荷転送部120の全ての暗電流29が加算されるため、特に信号hのノイズが悪化することになる。なお、最終段の信号hは、最終段の電荷23(電荷h)を電圧に変換して増幅したVoutを示す。
【0056】
<改善方法>
オーバーフロードレイン部4は、これを改善するためのものであり、図28、図29A〜図29Fに、その具体的な方法を示す。
第3実施形態の特徴は、オーバーフロードレイン部4として、第2電荷転送部120の終端に追加転送電極7a及びレジスタドレイン27を設けていることと、第1電荷転送部110の暗電流28を掃き出すタイミングを追加したことである。このレジスタドレイン27は、図示していないが、電源等に接続され、第2電荷転送部120の電極下のチャネル電位より深くなっている。また、追加転送電極7aは転送電極7と同様の構成であり、転送電極7と同様に、ドライブクロックφ3に応じてオン(起動)する。
【0057】
図29Aは、図28の期間t0に対応する。
ここでは、消費電流を下げるため使用しない転送クロックが全て停止している。このため、フォトダイオード(光電変換部)1に電荷23が蓄積される以外に、転送電極5及び転送電極6を含む第1電荷転送部110に暗電流28が蓄積され、転送電極7及び転送電極8を含む第2電荷転送部120に暗電流29が蓄積される。すなわち、この場合、第1電荷転送部110は、暗電流28を蓄積する。第2電荷転送部120は、暗電流29を蓄積する。
【0058】
図29Bは、図28の期間t1に対応する。
ここでは、転送電極5は、ドライブクロックφ1に応じてオン(起動)する。転送電極6は、ドライブクロックφ2に応じてオン(起動)する。電荷加算用電極9は、変調パルスφMに応じてオン(起動)する。ラストゲート電極10は、最終段クロックφLに応じてオン(起動)する。リセットゲート電極12は、リセットパルスφRに応じてオン(起動)する。これらの各電極は、オン(起動)した際に、第1電荷転送部110に蓄積された暗電流28をVoutへ出力する。すなわち、これらの各電極は、オン(起動)した際に、第1電荷転送部110に蓄積された暗電流28をcfj部19に送る。cfj部19は、暗電流28を電圧に変換する。アンプ部13は、電圧を増幅後、Voutを出力する。
【0059】
このとき、データ取り込みを行わないので悪影響を及ぼさない。
【0060】
図29Cは、図28の期間t2に対応する。
ここでは、フォトダイオード(光電変換部)1の電荷23は、読み出しゲート電極2がトランスファーゲートパルスφTG1に応じてオン(起動)した際に、第1電荷転送部110へ転送される。すなわち、読み出しゲート電極2は、トランスファーゲートパルスφTG1に応じてオン(起動)し、フォトダイオード(光電変換部)1の電荷23を、第1電荷転送部110へ転送する。
【0061】
図29Dは、図28の期間t3に対応する。
ここでは、転送電極5は、ドライブクロックφ1に応じてオン(起動)する。転送電極6は、ドライブクロックφ2に応じてオン(起動)する。電荷加算用電極9は、変調パルスφMに応じてオン(起動)する。転送電極7及び追加転送電極7aは、ドライブクロックφ3に応じてオン(起動)する。転送電極8は、ドライブクロックφ4に応じてオン(起動)する。これらの各電極は、オン(起動)した際に、第1電荷転送部110から第2電荷転送部120へ電荷23を転送する。その際、第2電荷転送部120に発生していた暗電流29は、追加転送電極7aを介して、終端に形成されたレジスタドレイン27へ排出される。すなわち、第2電荷転送部120は、第1電荷転送部110から転送された電荷23を受け取る際に、自身に蓄積された暗電流29を、終端に形成されたレジスタドレイン27へ排出する。
【0062】
図29Eは、図28の期間t4に対応する。
ここでは、第2電荷転送部120に送られた電荷23は、転送ゲート3がトランスファーゲートパルスφTG2に応じてオン(起動)した際に、第1電荷転送部110へ送られる。すなわち、転送ゲート3は、トランスファーゲートパルスφTG2に応じてオン(起動)した際に、電荷23を、第2電荷転送部120から第1電荷転送部110へ送る。
【0063】
図29Fは、図28の期間t5に対応する。
ここでは、転送電極5は、ドライブクロックφ1に応じてオン(起動)する。転送電極6は、ドライブクロックφ2に応じてオン(起動)する。電荷加算用電極9は、変調パルスφMに応じてオン(起動)する。ラストゲート電極10は、最終段クロックφLに応じてオン(起動)する。リセットゲート電極12は、リセットパルスφRに応じてオン(起動)する。これらの各電極は、オン(起動)した際に、第1電荷転送部110に蓄積された電荷23をcfj部19に送る。cfj部19は、電荷23を電圧に変換する。アンプ部13は、電圧を増幅後、Voutを出力する。
【0064】
図28の期間t5のVoutに示すように、暗電流29は、レジスタドレイン27へ掃き出されたため、信号に乗ることはない。
【0065】
なお、第1電荷転送部110の暗電流28の掃き出しであるが、影響がないようであれば図28の期間t1のタイミングを省略しても良い。
【0066】
また、記述しないが、第2実施形態についても同様に対策が可能である。
【0067】
このように、本実施形態の固体撮像素子は、第2電荷転送部の終端に電荷を吸収するレジスタドレインを設けたことを特徴とする。
【0068】
以下に、本発明の第4実施形態について説明する。
<他の改善方法>
図30、及び図31A〜図31Fに、別の改善方法を示す。
第3実施形態との主な違いは、転送電極5及び転送電極6を含む第1電荷転送部110の電極数、転送電極7及び転送電極8を含む第2電荷転送部120の電極数をそれぞれ増やしたこと(図では1段)と、第1電荷転送部110の暗電流28を掃き出すタイミングを追加したことである。すなわち、第1電荷転送部110の電極数、及び第2電荷転送部120の電極数を、それぞれフォトダイオード(光電変換部)1の画素数より多くする。
【0069】
図31A〜図31Fは、1段増加した例であり、第1電荷転送部110の最も左側に追加転送電極5a及び追加転送電極6aを追加し、第2電荷転送部120の最も左側に追加転送電極7a及び追加転送電極8aを追加している。追加転送電極5aは、転送電極5と同様の構成であり、転送電極5と同様に、ドライブクロックφ1に応じてオン(起動)する。追加転送電極6aは、転送電極6と同様の構成であり、転送電極6と同様に、ドライブクロックφ2に応じてオン(起動)する。追加転送電極7aは、転送電極7と同様の構成であり、転送電極7と同様に、ドライブクロックφ3に応じてオン(起動)する。追加転送電極8aは、転送電極8と同様の構成であり、転送電極8と同様に、ドライブクロックφ4に応じてオン(起動)する。追加転送電極8aは、第3実施形態のレジスタドレイン27とは異なり、電源等が接続されていない。
【0070】
図31Aは、図30の期間t0に対応する。
ここでは、消費電流を下げるため使用しない転送クロックが全て停止している。このため、フォトダイオード(光電変換部)1に電荷23が蓄積される以外に、転送電極5及び転送電極6並びに追加転送電極5a及び追加転送電極6aを含む第1電荷転送部110に暗電流28が蓄積され、転送電極7及び転送電極8並びに追加転送電極7a及び追加転送電極8aを含む第2電荷転送部120に暗電流29が蓄積される。すなわち、この場合、第1電荷転送部110は、暗電流28を蓄積する。第2電荷転送部120は、暗電流29を蓄積する。
【0071】
図31Bは、図30の期間t1に対応する。
ここでは、転送電極5及び追加転送電極5aは、ドライブクロックφ1に応じてオン(起動)する。転送電極6及び追加転送電極6aは、ドライブクロックφ2に応じてオン(起動)する。電荷加算用電極9は、変調パルスφMに応じてオン(起動)する。ラストゲート電極10は、最終段クロックφLに応じてオン(起動)する。リセットゲート電極12は、リセットパルスφRに応じてオン(起動)する。これらの各電極は、オン(起動)した際に、第1電荷転送部110に蓄積された暗電流28をVoutへ出力する。すなわち、これらの各電極は、オン(起動)した際に、第1電荷転送部110に蓄積された暗電流28をcfj部19に送る。cfj部19は、暗電流28を電圧に変換する。アンプ部13は、電圧を増幅後、Voutを出力する。
【0072】
このとき、データ取り込みを行わないので悪影響を及ぼさない。
【0073】
図31Cは、図30の期間t2に対応する。
ここでは、フォトダイオード(光電変換部)1の電荷23は、読み出しゲート電極2がトランスファーゲートパルスφTG1に応じてオン(起動)した際に、第1電荷転送部110の転送電極5へ転送される。すなわち、読み出しゲート電極2は、トランスファーゲートパルスφTG1に応じてオン(起動)し、フォトダイオード(光電変換部)1の電荷23を、第1電荷転送部110へ転送する。
【0074】
図31Dは、図30の期間t3に対応する。
ここでは、転送電極5及び追加転送電極5aは、ドライブクロックφ1に応じてオン(起動)する。転送電極6及び追加転送電極6aは、ドライブクロックφ2に応じてオン(起動)する。電荷加算用電極9は、変調パルスφMに応じてオン(起動)する。転送電極7及び追加転送電極7aは、ドライブクロックφ3に応じてオン(起動)する。転送電極8及び追加転送電極8aは、ドライブクロックφ4に応じてオン(起動)する。これらの各電極は、オン(起動)した際に、第1電荷転送部110から第2電荷転送部120へ電荷23を転送する。その際、第2電荷転送部120に発生していた暗電流29は、最終段のレジスタ(追加転送電極8a)に蓄積されるが、1段追加されているため、電荷23のh(電荷h)と合成されることはない。
【0075】
図31Eは、図30の期間t4に対応する。
ここでは、第2電荷転送部120に送られた電荷23は、転送ゲート3がトランスファーゲートパルスφTG2に応じてオン(起動)した際に、第1電荷転送部110へ送られる。すなわち、転送ゲート3は、トランスファーゲートパルスφTG2に応じてオン(起動)した際に、電荷23を、第2電荷転送部120から第1電荷転送部110へ送る。
【0076】
図31Fは、図30の期間t5に対応する。
ここでは、転送電極5及び追加転送電極5aは、ドライブクロックφ1に応じてオン(起動)する。転送電極6及び追加転送電極6aは、ドライブクロックφ2に応じてオン(起動)する。電荷加算用電極9は、変調パルスφMに応じてオン(起動)する。ラストゲート電極10は、最終段クロックφLに応じてオン(起動)する。リセットゲート電極12は、リセットパルスφRに応じてオン(起動)する。これらの各電極は、オン(起動)した際に、第1電荷転送部110に蓄積された電荷23をcfj部19に送る。cfj部19は、電荷23を電圧に変換する。アンプ部13は、電圧を増幅後、Voutを出力する。
【0077】
図30の期間t5のVoutに示すように暗電流29は最後の信号hの後に出力される。信号a〜信号hのデータを取り込んだ後、暗電流29のデータを取り込まないようにする。暗電流29の出力期間が1クロック分追加されるが、暗電流29を掃き出すための専用の電源等を追加する必要がなく、リセットゲート電極12及びリセットドレイン11を兼用できるので、固体撮像素子の構造を小さくできるメリットもある。なお、信号a〜信号hは、電荷a〜電荷hを電圧に変換して増幅したVoutを示す。
【0078】
なお、第1電荷転送部110の暗電流28の掃き出しであるが、影響がないようであれば図30の期間t1のタイミングを省略しても良い。
【0079】
記述しないが、第2実施形態についても同様に対策が可能である。
【0080】
本実施形態を第2実施形態について適用する場合、第2電荷転送部120の電極数、第3電荷転送部130の電極数、及びメモリ(電荷蓄積部)15の段数を、それぞれフォトダイオード(光電変換部)1の画素数より多くする。
【0081】
更に、第3実施形態、第4実施形態のような構造にすることが困難であれば、例えば、図26の期間t0に読み出しゲート電極3をオン(起動)にして、第1電荷転送部110の暗電流28と第2電荷転送部120の暗電流29を合成し、その後、第1電荷転送部110を駆動させてVoutへ出力するタイミングを追加することで、暗電流の影響を下げることもできると考えられる。
【0082】
このように、本実施形態の固体撮像素子は、第1電荷転送部及び第2電荷転送部の電極数がフォトダイオード(光電変換部)1の画素数より多いことを特徴とする。
【0083】
また、本実施形態の固体撮像素子は、第3電荷転送部及び電荷蓄積部を備えている場合、第2電荷転送部及び第3電荷転送部の電極数と電荷蓄積部の段数がフォトダイオード(光電変換部)1の画素数より多いことを特徴とする。
【0084】
このとき、本実施形態の固体撮像素子は、第2電荷転送部、第3電荷転送部、及び電荷蓄積部の段数を変えずにピッチを狭くすることで作成された空隙を素子配置領域として使用するようにしても良い。
【0085】
最後に、本発明についてまとめる。
以上のように、本発明の固体撮像素子は、光電変換部を有し、光電変換部と読み出しゲート部を介して電荷転送部に接続される固体撮像素子において、電荷転送部と電荷加算用電極を介してもう一つの独立駆動する電荷転送部と接続される。電荷転送部から電荷転送部へ電荷を転送するために2つの電荷転送部間に読み出しゲートを有していても良い。また、電荷加算用電極に出力用電極が接続され、出力用電極の先に浮遊拡散容量部、電荷検出部、リセットゲート及びリセットドレインが形成されていても良い。また、電荷転送部に読み出しゲートを介して電荷蓄積部が形成され、電荷蓄積部に読み出しゲートを介して電荷転送部と接続されていても良い。また、電荷転送部の最終段に出力用電極が接続され、出力用電極の先に浮遊拡散容量部、電荷検出部、リセットゲート及びリセットドレインが形成されていても良い。更に、第2電荷転送部、電荷蓄積部及び第3電荷転送部のピッチを第1電荷転送部より狭くして形成されていても良い。
【0086】
すなわち、本発明の固体撮像素子は、少なくとも2つの独立した電荷転送部を持つ。本発明の固体撮像素子は、2つの電荷転送部を電荷加算用電極を介して転送方向に沿って接続し、光電変換部から読み出された電荷を1つめの電荷転送部で受け、2つめの電荷転送部の転送スピードを解像度に応じて落として、1つめの電荷転送部で受けた電荷の加算を行う。電荷加算の終了後、2つの電荷転送部間に配置された読み出しゲートによって2つめの電荷転送部から1つめの電荷転送部へ戻し、電荷加算用電極に接続されたラストゲートを通って信号を出力する。信号出力前に電荷加算動作を行うので、データレートを変える必要も、転送スピードを上げる必要もない。
【0087】
本発明を適用することで、固体撮像素子において、あらゆる解像度で転送スピードを上げたりデータレート変えたりせずに信号を出力することが可能になる。
【0088】
なお、本発明の応用技術として、本発明の固体撮像素子を複数個使用した固体撮像装置が考えられる。
【0089】
以上、本発明の実施形態を詳述してきたが、実際には上記の実施形態に限られるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲の変更があっても本発明に含まれる。
【図面の簡単な説明】
【0090】
【図1】図1は、関連する固体撮像素子の第1の例を示す図である。
【図2A】図2Aは、関連する固体撮像素子の第1の例の電荷転送手順を示す図である。
【図2B】図2Bは、関連する固体撮像素子の第1の例の電荷転送手順を示す図である。
【図2C】図2Cは、関連する固体撮像素子の第1の例の電荷転送手順を示す図である。
【図3】図3は、関連する固体撮像素子の第1の例の標準タイミングを示す図である。
【図4】図4は、関連する固体撮像素子の第1の例の4画素加算タイミングを示す図である。
【図5】図5は、関連する固体撮像素子の第2の例を示す図である。
【図6A】図6Aは、関連する固体撮像素子の第2の例の電荷転送手順例を示す図である。
【図6B】図6Bは、関連する固体撮像素子の第2の例の電荷転送手順例を示す図である。
【図6C】図6Cは、関連する固体撮像素子の第2の例の電荷転送手順例を示す図である。
【図6D】図6Dは、関連する固体撮像素子の第2の例の電荷転送手順例を示す図である。
【図6E】図6Eは、関連する固体撮像素子の第2の例の電荷転送手順例を示す図である。
【図6F】図6Fは、関連する固体撮像素子の第2の例の電荷転送手順例を示す図である。
【図6G】図6Gは、関連する固体撮像素子の第2の例の電荷転送手順例を示す図である。
【図7】図7は、関連する固体撮像素子の第2の例の標準タイミングを示す図である。
【図8】図8は、関連する固体撮像素子の第2の例の2画素加算タイミングを示す図である。
【図9】図9は、関連する固体撮像素子の第2の例の4画素加算タイミングを示す図である。
【図10】図10は、第1実施形態を示す図である。
【図11A】図11Aは、第1実施形態の第1の電荷転送手順例を示す図である。
【図11B】図11Bは、第1実施形態の第1の電荷転送手順例を示す図である。
【図11C】図11Cは、第1実施形態の第1の電荷転送手順例を示す図である。
【図11D】図11Dは、第1実施形態の第1の電荷転送手順例を示す図である。
【図11E】図11Eは、第1実施形態の第1の電荷転送手順例を示す図である。
【図12】図12は、第1実施形態の標準タイミング例を示す図である。
【図13】図13は、第1実施形態において固体撮像素子を複数使用した際の出力例を示す図である。
【図14A】図14Aは、第1実施形態の第2の電荷転送手順例を示す図である。
【図14B】図14Bは、第1実施形態の第2の電荷転送手順例を示す図である。
【図14C】図14Cは、第1実施形態の第2の電荷転送手順例を示す図である。
【図14D】図14Dは、第1実施形態の第2の電荷転送手順例を示す図である。
【図14E】図14Eは、第1実施形態の第2の電荷転送手順例を示す図である。
【図15】図15は、第1実施形態の2画素加算タイミング例を示す図である。
【図16】図16は、第1実施形態において固体撮像素子を複数使用し、2画素加算タイミングを使用した際の出力例を示す図である。
【図17】図17は、第2実施形態を示す図である。
【図18A】図18Aは、第2実施形態の第1の電荷転送手順例を示す図である。
【図18B】図18Bは、第2実施形態の第1の電荷転送手順例を示す図である。
【図18C】図18Cは、第2実施形態の第1の電荷転送手順例を示す図である。
【図18D】図18Dは、第2実施形態の第1の電荷転送手順例を示す図である。
【図19】図19は、第2実施形態の標準タイミング例を示す図である。
【図20A】図20Aは、第2実施形態の第2の電荷転送手順例を示す図である。
【図20B】図20Bは、第2実施形態の第2の電荷転送手順例を示す図である。
【図20C】図20Cは、第2実施形態の第2の電荷転送手順例を示す図である。
【図20D】図20Dは、第2実施形態の第2の電荷転送手順例を示す図である。
【図21】図21は、第2実施形態の2画素加算タイミング例を示す図である。
【図22】図22は、第2実施形態において固体撮像素子を複数使用した際の出力例を示す図である。
【図23】図23は、第2実施形態において固体撮像素子を複数使用し、2画素加算タイミングを使用した際の出力例を示す図である。
【図24】図24は、第2、第3CCD及びメモリの段数を変えずにピッチを狭くすることでスペースを作る場合の例を示す図である。
【図25】図25は、一ライン上に複数の固体撮像素子(chip)が配置されたモジュールの模式図である。
【図26】図26は、第1実施形態において暗電流が追加される場合のタイミング例を示す図である。
【図27A】図27Aは、第1実施形態において暗電流が追加される場合の電荷転送手順例を示す図である。
【図27B】図27Bは、第1実施形態において暗電流が追加される場合の電荷転送手順例を示す図である。
【図27C】図27Cは、第1実施形態において暗電流が追加される場合の電荷転送手順例を示す図である。
【図27D】図27Dは、第1実施形態において暗電流が追加される場合の電荷転送手順例を示す図である。
【図27E】図27Eは、第1実施形態において暗電流が追加される場合の電荷転送手順例を示す図である。
【図28】図28は、第3実施形態のタイミング例を示す図である。
【図29A】図29Aは、第3実施形態の電荷転送手順例を示す図である。
【図29B】図29Bは、第3実施形態の電荷転送手順例を示す図である。
【図29C】図29Cは、第3実施形態の電荷転送手順例を示す図である。
【図29D】図29Dは、第3実施形態の電荷転送手順例を示す図である。
【図29E】図29Eは、第3実施形態の電荷転送手順例を示す図である。
【図29F】図29Fは、第3実施形態の電荷転送手順例を示す図である。
【図30】図30は、第4実施形態のタイミング例を示す図である。
【図31A】図31Aは、第4実施形態の電荷転送手順例を示す図である。
【図31B】図31Bは、第4実施形態の電荷転送手順例を示す図である。
【図31C】図31Cは、第4実施形態の電荷転送手順例を示す図である。
【図31D】図31Dは、第4実施形態の電荷転送手順例を示す図である。
【図31E】図31Eは、第4実施形態の電荷転送手順例を示す図である。
【図31F】図31Fは、第4実施形態の電荷転送手順例を示す図である。
【図32】図32は、電荷加算用電極を転送電極に差換えた際の標準タイミング例を示す図である。
【符号の説明】
【0091】
1 フォトダイオード(光電変換部)
2 読み出しゲート電極(転送ゲート)
3 第2電荷転送部−第1電荷転送部間の読み出しゲート電極(転送ゲート)
4 オーバーフロードレイン部
5 第1電荷転送部の転送電極
6 第1電荷転送部の転送電極
7 第2電荷転送部の転送電極
8 第2電荷転送部の転送電極
9 電荷加算用電極(電荷加算ゲート)
10 ラストゲート電極(最終段ゲート)
11 リセットドレイン
12 リセットゲート
13 アンプ部(AMP回路)
14 第2電荷転送部−メモリ間の読み出しゲート電極(転送ゲート)
15 メモリ(電荷蓄積部)
16 メモリ−第3電荷転送部間の読み出しゲート電極(転送ゲート)
17 第3電荷転送部の転送電極
18 第3電荷転送部の転送電極
19 Cfj部
20 読み出しゲート電極
21 電荷転送部の転送電極
22 電荷転送部の転送電極
23 電荷
24 読み出しゲート電極
25 読み出しゲート電極
26 読み出しゲート電極
27 レジスタドレイン
28 第1電荷転送部の暗電流
29 第2電荷転送部の暗電流
31 クロック生成回路(ドライブクロックφ1)
32 クロック生成回路(ドライブクロックφ2)
33 クロック生成回路(ドライブクロックφ3)
34 クロック生成回路(ドライブクロックφ4)
35 クロック生成回路(ドライブクロックφ5)
36 クロック生成回路(ドライブクロックφ6)
41 変調パルス生成回路(変調パルスφM)
51 転送ゲートパルス生成回路(トランスファーゲートパルスφTG1)
52 転送ゲートパルス生成回路(トランスファーゲートパルスφTG2)
53 転送ゲートパルス生成回路(トランスファーゲートパルスφTG3)
54 転送ゲートパルス生成回路(トランスファーゲートパルスφTG4)
61 最終段クロック生成回路(最終段クロックφL)
62 リセットパルス生成回路(リセットパルスφR)
100(−i、i=1〜n) 固体撮像素子
110 第1電荷転送部
120 第2電荷転送部
130 第3電荷転送部
140 スペース(空隙)
1000 モジュール(固体撮像装置)

【特許請求の範囲】
【請求項1】
光電変換を行う光電変換部と、
前記光電変換部と接続される第1電荷転送部と、
前記光電変換部と前記第1電荷転送部との間に設けられ、前記光電変換部で光電変換された電荷を前記第1電荷転送部に転送する第1読み出しゲート部と、
前記第1電荷転送部と独立して駆動し、前記第1電荷転送部から転送された電荷を受け取る第2電荷転送部と
を具備する
固体撮像素子。
【請求項2】
請求項1に記載の固体撮像素子であって、
前記第1電荷転送部の出力端に設けられ、前記第1電荷転送部から前記第2電荷転送部へ電荷を転送する電荷加算用電極
を更に具備する
固体撮像素子。
【請求項3】
請求項2に記載の固体撮像素子であって、
前記電荷加算用電極に出力用電極が接続され、前記出力用電極の先に浮遊拡散容量部、電荷検出部、リセットゲート及びリセットドレインが形成されている
固体撮像素子。
【請求項4】
請求項1乃至3のいずれか一項に記載の固体撮像素子であって、
前記第2電荷転送部には、前記第1電荷転送部に供給される第1の電荷転送クロックに応じた第2の電荷転送クロックが供給される
固体撮像素子。
【請求項5】
請求項4に記載の固体撮像素子であって、
前記第2電荷転送部に対し、駆動切替信号により、前記第1の電荷転送クロックと前記第2の電荷転送クロックとを選択的に供給するクロック生成回路
を更に具備する
固体撮像素子。
【請求項6】
請求項1乃至5のいずれか一項に記載の固体撮像素子であって、
前記第1電荷転送部と前記第2電荷転送部との間に設けられ、前記第2電荷転送部から前記第1電荷転送部へ電荷を転送する第2読み出しゲート部
を更に具備する
固体撮像素子。
【請求項7】
請求項1乃至6のいずれか一項に記載の固体撮像素子であって、
前記第1電荷転送部の電極数、及び前記第2電荷転送部の電極数は、前記光電変換部の画素数より多い
固体撮像素子。
【請求項8】
請求項1乃至5のいずれか一項に記載の固体撮像素子であって、
前記第2電荷転送部から転送された電荷を蓄積する電荷蓄積部と、
前記第2電荷転送部と前記電荷蓄積部との間に設けられ、前記第2電荷転送部から前記電荷蓄積部へ電荷を転送する第3読み出しゲートと、
前記第1電荷転送部及び前記第2電荷転送部と独立して駆動し、前記電荷蓄積部と接続される第3電荷転送部と、
前記電荷蓄積部と前記第3電荷転送部との間に設けられ、前記電荷蓄積部から前記第3電荷転送部へ電荷を転送する第4読み出しゲートと
を更に具備する
固体撮像素子。
【請求項9】
請求項8に記載の固体撮像素子であって、
前記第2電荷転送部、前記第3電荷転送部、及び前記電荷蓄積部の段数を変えずにピッチを狭くすることで作成された空隙を使用する素子配置領域
を更に具備する
固体撮像素子。
【請求項10】
請求項8又は9に記載の固体撮像素子であって、
前記第2電荷転送部の電極数、前記第3電荷転送部の電極数、及び前記電荷蓄積部の段数は、前記光電変換部の画素数より多い
固体撮像素子。
【請求項11】
請求項8乃至10のいずれか一項に記載の固体撮像素子であって、
前記第2電荷転送部、前記第3電荷転送部、及び前記電荷蓄積部の段数を変えずにピッチを狭くすることで作成された空隙を使用する素子配置領域
を更に具備する
固体撮像素子。
【請求項12】
請求項1乃至11のいずれか一項に記載の固体撮像素子であって、
前記第2電荷転送部の終端に設けられ、電荷を吸収するレジスタドレイン
を更に具備する
固体撮像素子。
【請求項13】
請求項1乃至12のいずれか一項に記載の固体撮像素子が複数個配置されている固体撮像装置。

【図1】
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【図2A】
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【図2B】
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【図2C】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6A】
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【図6B】
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【図6C】
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【図6D】
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【図6E】
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【図6F】
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【図6G】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11A】
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【図11B】
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【図11C】
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【図11D】
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【図11E】
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【図12】
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【図13】
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【図14A】
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【図14B】
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【図14C】
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【図14D】
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【図14E】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18A】
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【図18B】
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【図18C】
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【図18D】
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【図19】
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【図20A】
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【図20B】
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【図20C】
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【図20D】
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【図21】
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【図22】
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【図23】
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【図24】
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【図25】
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【図26】
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【図27A】
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【図27B】
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【図27C】
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【図27D】
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【図27E】
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【図28】
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【図29A】
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【図29B】
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【図29C】
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【図29D】
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【図29E】
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【図29F】
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【図30】
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【図31A】
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【図31B】
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【図31C】
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【図31D】
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【図31E】
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【図31F】
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【図32】
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【公開番号】特開2009−81834(P2009−81834A)
【公開日】平成21年4月16日(2009.4.16)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−179597(P2008−179597)
【出願日】平成20年7月9日(2008.7.9)
【出願人】(302062931)NECエレクトロニクス株式会社 (8,021)
【Fターム(参考)】