説明

固体撮像装置、電子機器、および、その製造方法

【課題】撮像画像の画像品質を向上させる。
【解決手段】撮像領域PAの中心から周囲へ離れるに伴って、第1のピッチP1が広がると共に、受光面JSの面積が広がるように、フォトダイオード21を形成する。撮像領域PAの中心から周囲へ離れるに伴って、第2のピッチP2が広がる部分を含むように、電極遮光層41を形成する。撮像領域PAの中心から周囲へ離れるに伴って、第3のピッチP3が広がる部分を含むように、画素分断遮光層42を形成する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、固体撮像装置、電子機器、および、その製造方法に関する。
【背景技術】
【0002】
デジタルビデオカメラ、デジタルスチルカメラなどの電子機器は、固体撮像装置を含む。たとえば、固体撮像装置として、CCD(Charge Coupled Device)型イメージセンサを有する。
【0003】
たとえば、CCD型イメージセンサにおいては、複数の画素が水平方向と垂直方向とにおいてマトリクス状に配置されている撮像領域が、基板の面に設けられている。この撮像領域においては、被写体像による光を受光して信号電荷を生成する光電変換素子が、複数の画素に対応するように、複数形成されている。たとえば、フォトダイオードが、この光電変換素子として形成されている。
【0004】
そして、撮像領域にて垂直方向に並ぶ複数の光電変換素子の列の間には、垂直転送レジスタ部が設けられている。垂直転送レジスタ部は、垂直転送チャネル領域にゲート絶縁膜を介して対面するように複数の転送電極が設けられており、電荷読出し部によって光電変換素子から読み出された信号電荷を、垂直方向へ転送する。そして、その垂直転送レジスタ部によって1水平ライン(1行の画素)ごとに転送された信号電荷を、水平転送レジスタ部が、水平方向へ順次転送し、出力部が出力するように構成されている(たとえば、特許文献1参照)。
【0005】
上記の固体撮像装置においては、スミア等の不具合の発生を防止するために、撮像領域においては、垂直転送レジスタ部へ入射する光を遮光するように電極遮光膜が設けられている。
【0006】
また、撮像画像においてシェーディングや混色等の不具合が生ずることを防止するために、さまざまな技術が、提案されている(たとえば、特許文献1,特許文献2,特許文献3,特許文献4参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【特許文献1】特開平7−50401号公報
【特許文献2】特開平10−163462号公報
【特許文献3】特開2006−196553号公報
【特許文献4】特開2001−189440号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
固体撮像装置等の装置は、小型化が要求されている。このため、固体撮像装置において、複数の画素が配置されている撮像領域にて端部の側に位置する画素では、入射光が撮像領域に垂直な方向に対して傾斜して入射し、その傾斜角度が増大している。つまり、画角端の入射角度が、ますます大きくなってきている。
【0009】
このため、シェーディングや混色などの不具合の発生を十分に抑制することが、困難な場合があり、撮像画像の画像品質が低下する場合がある。
【0010】
したがって、本発明は、撮像画像の画像品質を向上可能な、固体撮像装置,電子機器、および、その製造方法を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0011】
本発明の固体撮像装置は、基板の撮像面に配置されており、受光面にて受光し光電変換することによって信号電荷を生成する複数の光電変換素子と、前記基板の撮像面に並んで配置されている前記光電変換素子のそれぞれの間に介在するように設けられている複数の電極と、前記基板の撮像面に並んで配置されている前記光電変換素子のそれぞれの間に介在するように、前記複数の電極のそれぞれの上方に設けられている複数の遮光部とを有し、前記遮光部は、前記電極を被覆するように形成された電極遮光部と、前記電極遮光部の上面において凸状に突出するように形成された画素分断遮光部とを含み、前記複数の光電変換素子は、前記撮像面において第1のピッチを隔てて配列されており、前記複数の遮光部にて前記電極遮光部は、前記撮像面において第2のピッチを隔てて配列されており、前記複数の遮光部にて前記画素分断遮光部は、前記撮像面において第3のピッチを隔てて配列されており、前記撮像面の中心から周囲へ離れるに伴って、少なくとも前記第3のピッチが広がるように形成されている。
【0012】
本発明の固体撮像装置は、基板の撮像面に配置されており、受光面にて受光し光電変換することによって信号電荷を生成する複数の光電変換素子と、前記基板の撮像面に並んで配置されている前記光電変換素子のそれぞれの間に介在するように設けられている複数の電極と、前記基板の撮像面に並んで配置されている前記光電変換素子のそれぞれの間に介在するように、前記複数の電極のそれぞれの上方に設けられている複数の遮光部とを有し、前記遮光部は、前記電極を被覆するように形成された電極遮光部と、前記電極遮光部の上面において凸状に突出するように形成された画素分断遮光部とを含み、前記光電変換素子と前記電極遮光部と前記画素分断遮光部とのそれぞれは、前記撮像面において同じピッチを隔てて配置されており、前記画素分断遮光部は、前記撮像面の中心から周囲へ離れるに伴って、前記複数の光電変換素子の間における幅が、狭くなるように形成されている。
【0013】
本発明の固体撮像装置は、基板の撮像面に配置されており、受光面にて受光し光電変換することによって信号電荷を生成する複数の光電変換素子と、前記基板の撮像面に並んで配置されている前記光電変換素子のそれぞれの間に介在するように設けられている複数の電極と、前記基板の撮像面に並んで配置されている前記光電変換素子のそれぞれの間に介在するように、前記複数の電極のそれぞれの上方に設けられている複数の遮光部とを有し、前記遮光部は、前記電極を被覆するように形成された電極遮光部と、前記電極遮光部の上面において凸状に突出するように形成された画素分断遮光部とを含み、前記複数の画素分断遮光部は、前記撮像面の中心から周囲へ離れるに伴って、当該複数の画素分断遮光部の間におけるスペースの幅が、広がるように形成されている。
【0014】
本発明の電子機器は、基板の撮像面に配置されており、受光面にて受光し光電変換することによって信号電荷を生成する複数の光電変換素子と、前記基板の撮像面に並んで配置されている前記光電変換素子のそれぞれの間に介在するように設けられている複数の電極と、前記基板の撮像面に並んで配置されている前記光電変換素子のそれぞれの間に介在するように、前記複数の電極のそれぞれの上方に設けられている複数の遮光部とを有し、前記遮光部は、前記電極を被覆するように形成された電極遮光部と、前記電極遮光部の上面において凸状に突出するように形成された画素分断遮光部とを含み、前記複数の光電変換素子は、前記撮像面において第1のピッチを隔てて配列されており、前記複数の遮光部にて前記電極遮光部は、前記撮像面において第2のピッチを隔てて配列されており、前記複数の遮光部にて前記画素分断遮光部は、前記撮像面において第3のピッチを隔てて配列されており、前記撮像面の中心から周囲へ離れるに伴って、少なくとも前記第3のピッチが広がるように形成されている。
【0015】
本発明の固体撮像装置の製造方法においては、受光面にて受光し光電変換することによって信号電荷を生成する光電変換素子を、基板の撮像面に複数形成する光電変換素子形成工程と、前記基板の撮像面に並んで配置される前記複数の光電変換素子の間に介在するように複数の電極を形成する電極形成工程と、前記基板の撮像面に並んで配置される前記複数の光電変換素子の間に介在するように、前記複数の電極のそれぞれの上方に複数の遮光部を形成する遮光部形成工程とを有し、前記遮光部形成工程は、前記電極を被覆するように電極遮光部を形成する電極遮光部形成工程と、前記電極遮光部の上面において凸状に突出するように画素分断遮光部を形成する画素分断遮光部形成工程とを含み、前記光電変換素子形成工程においては、前記複数の光電変換素子が前記撮像面において第1のピッチを隔てて配列されるように、前記光電変換素子を形成し、前記電極遮光部形成工程においては、前記電極遮光部が前記撮像面において第2のピッチを隔てて配列されるように、前記電極遮光部を形成し、画素分断遮光部形成工程においては、前記画素分断遮光部が前記撮像面において第3のピッチを隔てて配列されており、前記撮像面の中心から周囲へ離れるに伴って、当該第3のピッチが広がるように、前記画素分断遮光部を形成する。
【0016】
本発明では、電極を被覆する電極遮光部と、その電極遮光部の上面において凸状に突出するように形成された画素分断遮光部とを含むように、遮光部を形成する。ここでは、撮像面の中心から周囲へ離れるに伴って、画素分断遮光部の間におけるスペースの幅が、広がるように、画素分断遮光部を形成する。
【発明の効果】
【0017】
本発明によれば、撮像画像の画像品質を向上可能な、固体撮像装置,電子機器、および、その製造方法を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0018】
【図1】図1は、本発明にかかる実施形態1において、カメラ200の構成を示す構成図である。
【図2】図2は、本発明にかかる実施形態1において、固体撮像装置1の全体構成の概略を示す平面図である。
【図3】図3は、本発明にかかる実施形態1において、固体撮像装置1の要部を示す図である。
【図4】図4は、本発明にかかる実施形態1において、固体撮像装置1の要部を示す図である。
【図5】図5は、本発明にかかる実施形態1において、固体撮像装置1の要部を示す図である。
【図6】図6は、本発明にかかる実施形態1において、固体撮像装置1の製造方法の各工程にて設けられた要部を示す図である。
【図7】図7は、本発明にかかる実施形態1において、固体撮像装置1の製造方法の各工程にて設けられた要部を示す図である。
【図8】図8は、本発明にかかる実施形態1において、固体撮像装置1の製造方法の各工程にて設けられた要部を示す図である。
【図9】図9は、本発明にかかる実施形態1において、固体撮像装置1の製造方法の各工程にて設けられた要部を示す図である。
【図10】図10は、本発明にかかる実施形態2において、固体撮像装置1bの要部を示す図である。
【図11】図11は、本発明にかかる実施形態2において、固体撮像装置1bの要部を示す図である。
【図12】図12は、本発明にかかる実施形態2において、固体撮像装置1bの要部を示す図である。
【図13】図13は、本発明にかかる実施形態3において、固体撮像装置1cの要部を示す図である。
【図14】図14は、本発明にかかる実施形態4において、固体撮像装置1dの要部を示す図である。
【図15】図15は、本発明にかかる実施形態4において、固体撮像装置1dの製造方法の各工程にて設けられた要部を示す図である。
【図16】図16は、本発明にかかる実施形態4において、固体撮像装置1dの製造方法の各工程にて設けられた要部を示す図である。
【図17】図17は、本発明にかかる実施形態4において、固体撮像装置1dの製造方法の各工程にて設けられた要部を示す図である。
【図18】図18は、本発明にかかる実施形態5において、固体撮像装置1eの要部を示す図である。
【図19】図19は、本発明にかかる実施形態5において、固体撮像装置1eの製造方法の各工程にて設けられた要部を示す図である。
【図20】図20は、本発明にかかる実施形態5において、固体撮像装置1eの製造方法の各工程にて設けられた要部を示す図である。
【図21】図21は、本発明にかかる実施形態5において、固体撮像装置1eの製造方法の各工程にて設けられた要部を示す図である。
【図22】図22は、本発明にかかる実施形態5において、固体撮像装置1eの製造方法の各工程にて設けられた要部を示す図である。
【図23】図23は、本発明にかかる実施形態4において、ポリシリコン膜PLの上面にカラーフィルタ51eが形成された部分を示す図である。
【図24】図24は、本発明にかかる実施形態6において、固体撮像装置1fの要部を示す図である。
【図25】図25は、本発明にかかる実施形態6において、固体撮像装置1fの製造方法の各工程にて設けられた要部を示す図である。
【図26】図26は、本発明にかかる実施形態6において、固体撮像装置1fの製造方法の各工程にて設けられた要部を示す図である。
【図27】図27は、本発明にかかる実施形態6において、固体撮像装置1fの製造方法の各工程にて設けられた要部を示す図である。
【図28】図28は、本発明にかかる実施形態7において、固体撮像装置1gの要部を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0019】
以下に、本発明の実施形態について、図面を参照して説明する。
【0020】
なお、説明は、下記の順序で行う。
1.実施形態1(周辺側にて全ピッチを広げると共に受光面積を広げる場合)
2.実施形態2(周辺側にて画素分断遮光部ピッチを広げる場合)
3.実施形態3(周辺側にて画素分断遮光部の幅を狭める場合)
4.実施形態4(カラーフィルタを下凸レンズ状に形成する場合)
5.実施形態5(カラーフィルタを光導波路として形成する場合(エアギャップ))
6.実施形態6(カラーフィルタを光導波路として形成する場合(酸化膜))
7.実施形態7(周辺側にてオンチップレンズの厚みを厚くする場合)
8.その他
【0021】
<1.実施形態1>
[装置構成]
【0022】
(1)カメラの全体構成
図1は、本発明にかかる実施形態1において、カメラ200の構成を示す構成図である。
【0023】
図1に示すように、カメラ200は、固体撮像装置1と、光学系202と、駆動回路203と、信号処理回路204とを有する。
【0024】
固体撮像装置1は、光学系202を介して入射する光(被写体像)を撮像面PSで撮像し生成された信号電荷を、ローデータとして出力するように構成されている。固体撮像装置1の詳細な構成については、後述する。
【0025】
光学系202は、たとえば、光学レンズを含み、被写体像を固体撮像装置1の撮像面PSへ結像させる。
【0026】
具体的には、図1に示すように、光学系202では、固体撮像装置1の撮像面PSの中心部分に対しては、撮像面PSに垂直な角度で主光線H1が出射される。一方で、撮像面PSの周辺部分に対しては、撮像面PSに垂直な方向に対して傾斜した角度で主光線H2が出射される。このように、光学系202においては、射出瞳距離が有限であるので、中心から周囲へ遠ざかるに従って、主光線H2が傾斜して、固体撮像装置1の撮像面PSへ出射される。
【0027】
駆動回路203は、各種の駆動信号を固体撮像装置1と信号処理回路204とに出力し、固体撮像装置1と信号処理回路204とのそれぞれを駆動させる。
【0028】
信号処理回路204は、固体撮像装置1から出力されたローデータについて信号処理を実施することによって、被写体像についてデジタル画像を生成する。
(2)固体撮像装置の全体構成
図2は、本発明にかかる実施形態1において、固体撮像装置1の全体構成の概略を示す平面図である。
【0029】
図2に示すように、固体撮像装置1は、たとえば、インターライン方式のCCD型イメージセンサであって、撮像領域PAにおいて被写体像について撮像が行われる。
【0030】
この撮像領域PAにおいては、図2に示すように、光電変換部Pと、電荷読出し部ROと、垂直転送レジスタ部VTとが形成されている。
【0031】
光電変換部Pは、図2に示すように、撮像領域PAに複数が設けられており、それぞれが、水平方向xと垂直方向yとにおいて、マトリクス状に並ぶように配置されている。つまり、被写体像を撮像する複数の画素が、マトリクス状に並ぶように配置されている。そして、この複数の光電変換部Pの周囲においては、各光電変換部Pの間を分離するように、素子分離部SSが設けられている。そして、光電変換部Pは、受光面JSにおいて、被写体像による光を受光して光電変換を行うことによって、信号電荷を生成するように構成されている。
【0032】
電荷読出し部ROは、図2に示すように、撮像領域PAにおいて、複数の光電変換部Pに対応するように複数が設けられており、その光電変換部Pが生成した信号電荷を、垂直転送レジスタ部VTへ読み出すように構成されている。
【0033】
垂直転送レジスタ部VTは、図2に示すように、撮像領域PAにおいて、垂直方向yに並ぶ複数の光電変換部Pに対応するように、垂直方向yに延在している。また、垂直転送レジスタ部VTは、垂直方向yに複数が並ぶ光電変換部Pの列の間に配置されている。垂直転送レジスタ部VTは、複数が撮像領域PAに設けられており、複数の垂直転送レジスタ部VTが、水平方向xに並ぶ複数の光電変換部Pのそれぞれに対応するように、水平方向xに並んでいる。この垂直転送レジスタ部VTは、いわゆる垂直転送CCDであって、電荷読出し部ROを介して、光電変換部Pから信号電荷が読み出され、その信号電荷を垂直方向yへ順次転送する。詳細については後述するが、垂直転送レジスタ部VTは、複数の転送電極(図示無し)が垂直方向yに並んで配置されており、その垂直方向に並んだ転送電極に、たとえば、4相の駆動パルス信号を順に供給することによって、この信号電荷の転送を実施する。
【0034】
そして、撮像領域PAの下端部においては、図2に示すように、水平転送レジスタ部HTが配置されている。この水平転送レジスタ部HTは、水平方向xへ延在しており、複数の垂直転送レジスタ部VTのそれぞれが、垂直方向yへ転送した信号電荷を、水平方向xへ、順次、転送する。つまり、水平転送レジスタ部HTは、いわゆる水平転送CCDであって、たとえば、2相の駆動パルス信号によって駆動されて、1水平ライン(1行の画素)ごとに転送された信号電荷の転送を実施する。
【0035】
そして、図2に示すように、水平転送レジスタ部HTの左端部には、出力部OUTが形成されており、この出力部OUTは、水平転送レジスタ部HTによって、水平転送された信号電荷を電圧に変換し、アナログ画像信号として出力する。
【0036】
なお、上記の撮像領域PAは、図1に示した撮像面PSに相当する。
【0037】
(3)固体撮像装置の詳細構成
上記の固体撮像装置1の詳細な構成について説明する。
【0038】
図3,図4,図5は、本発明にかかる実施形態1において、固体撮像装置1の要部を示す図である。
【0039】
ここでは、図3と図4は、撮像領域に並べられた画素の主要部においてX方向に沿った部分の断面を示している。このうち、図3は、撮像領域PAの中心部分を示しており、図4は、撮像領域PAの周辺部分を示している
【0040】
また、図5は、固体撮像装置1の撮像領域PAの要部を拡大して示す上面図である。図5では、撮像領域PAにおいて、垂直方向yの中心Cyおよび水平方向xの中心Cxの部分であって、複数の光電変換部Pが水平方向xに並ぶ部分を示している。図示を省略しているが、複数の光電変換部Pが垂直方向yに並ぶ部分においても、これと同様に構成されている。
【0041】
固体撮像装置1は、図3と図4とに示すように、基板101を含む。基板101は、たとえば、n型のシリコン半導体基板であり、基板101の内部には、フォトダイオード21と、電荷読出しチャネル領域22と、電荷転送チャネル領域23と、チャネルストッパー領域24とが設けられている。
【0042】
そして、基板101の表面においては、図3と図4とに示すように、転送電極31と、遮光部40と、カラーフィルタ51と、オンチップレンズ61とが設けられている。
【0043】
固体撮像装置1を構成する各部について、順次説明する。
【0044】
フォトダイオード21は、図3と図4とに示すように、光電変換部Pに対応するように、基板101に設けられている。フォトダイオード21は、光を受光面JSで受光し、光電変換することによって信号電荷を生成するように構成されている。
【0045】
具体的には、フォトダイオード21は、基板101の内部において表面側に位置する部分に設けられている。図示を省略しているが、フォトダイオード21は、たとえば、基板101内に形成したp型半導体ウェル領域(p)(図示無し)上に、n型半導体領域(n)(図示無し)とp型半導体領域(p)(図示無し)とが順次形成されることによって構成される。n型半導体領域(n)は、信号電荷蓄積領域として機能する。そして、p型半導体領域(p)は、正孔蓄積領域として機能し、信号電荷蓄積領域であるn型半導体領域(n)において、暗電流が生ずることを抑制するように構成されている。
【0046】
フォトダイオード21上においては、図3と図4とに示すように、カラーフィルタ51とオンチップレンズ61とが配置されている。このため、フォトダイオード21は、このオンチップレンズ61とカラーフィルタ51とを、順次、介して入射する光を、受光面JSにて受光する。
【0047】
ここでは、図3に示すように、撮像領域PAの中心部分(画角の中心部)においては、受光面JSに垂直な深さ方向zに沿って、主光線H1が入射する。そして、このように主光線H1が深さ方向zに沿って入射した光を、フォトダイオード21が受光して、信号電荷を生成する。
【0048】
一方で、図4に示すように、撮像領域PAの周辺部分(画角の端部)においては、受光面JSに垂直な深さ方向zに対して傾斜した方向に沿って、主光線H2が入射する。つまり、主光線H2は、受光面JSに対して垂直に入射せずに、傾斜して入射する。そして、このように主光線H2が傾斜して入射した光を、フォトダイオード21が受光して、信号電荷を生成する。
【0049】
本実施形態においては、図5に示すように、複数の光電変換部Pが、撮像面(xy面)において、第1のピッチP1を隔てて配列されている。複数の光電変換部Pは、撮像面における水平方向xの中心Cyから周囲へ離れるに伴って、第1のピッチP1が広がるように配置されている。
【0050】
具体的には、図5に示すように、第1のピッチP1が、水平方向xの中心Cxから周辺の側へ向かって、P11,P12,P13,P14,・・・であるとき、下記の数式(1)の関係になるように、複数の光電変換部Pが設けられている。
【0051】
P11<P12<P13<P14<・・・ ・・・(1)
【0052】
つまり、撮像領域PAの水平方向xにおける中心Cxから周辺へ向かって1番目の画素と2番目の画素とにおける光電変換部PのピッチP11よりも、2番目の画素と3番目の画素とにおける光電変換部PのピッチP12が大きい。また、2番目の画素と3番目の画素とにおける光電変換部PのピッチP12よりも、3番目の画素と4番目の画素とにおける光電変換部PのピッチP13が大きい。
【0053】
そして、これと共に、複数の光電変換部Pは、水平方向xの中心Cxから周囲へ離れるに伴って、受光面JSの面積が広がるように形成されている。
【0054】
つまり、撮像領域PAの水平方向xにおける中心Cxから周辺へ向かって1番目に位置する画素における光電変換部Pの受光面JSよりも、2番目の画素における光電変換部Pの受光面JSの方が、面積が大きい。また、2番目の画素における光電変換部Pの受光面JSよりも、3番目の画素における光電変換部Pの受光面JSの方が、面積が大きい。
【0055】
このため、複数の光電変換部Pに対応して形成されるフォトダイオード21は、図3と図4とを比較して判るように、撮像領域PAの中心よりも周辺部分の方が、幅が広がるように形成されている。
【0056】
なお、上記において第1のピッチP1は、水平方向xにおいて並ぶ複数の光電変換部Pの中心の間の距離を示している。また、垂直方向yにおいて並ぶ複数の光電変換部Pについても、水平方向xにおいて並ぶ複数の光電変換部Pと同様に、上記のように形成されている。
【0057】
電荷読出しチャネル領域22は、図3と図4とに示すように、電荷読出し部ROに対応するように設けられており、フォトダイオード21にて生成された信号電荷を読み出すように構成されている。
【0058】
具体的には、電荷読出しチャネル領域22は、図3と図4とに示すように、基板101の内部の表面側に位置する部分において、フォトダイオード21に隣接するように設けられている。
【0059】
ここでは、電荷読出しチャネル領域22は、水平方向xにおいてフォトダイオード21の左側に配置されている。たとえば、電荷読出しチャネル領域22は、p型半導体領域として構成されている。
【0060】
電荷転送チャネル領域23は、図3と図4とに示すように、垂直転送レジスタ部VTに対応するように設けられており、電荷読出し部ROによってフォトダイオード21から読み出された信号電荷を、電荷転送チャネル領域23にて転送するように構成されている。
【0061】
具体的には、電荷転送チャネル領域23は、図3と図4に示すように、基板101の内部の表面側に位置する部分において、電荷読出しチャネル領域22に隣接して設けられている。
【0062】
ここでは、電荷転送チャネル領域23は、水平方向xにおいて電荷読出しチャネル領域22の左側に配置されている。たとえば、電荷転送チャネル領域23は、基板101の内部のp型半導体ウェル領域(p)(図示無し)上に、n型半導体領域(n)(図示無し)を設けることによって構成されている。
【0063】
チャネルストッパー領域24は、図3と図4とに示すように、素子分離部SSに対応するように設けられている。
【0064】
具体的には、チャネルストッパー領域24は、図3と図4に示すように、基板101の内部の表面側に位置する部分において設けられている。
【0065】
ここでは、チャネルストッパー領域24は、水平方向xにおいては、図3と図4とに示すように、電荷読出しチャネル領域22の左側であって、電荷読出しチャネル領域22と、隣の列に配置されたフォトダイオード21との間に介在するように設けられている。
【0066】
また、垂直方向yにおいては、図2に示したように、複数の光電変換部Pの間を分離するように素子分離部SSが設けられている。このため、この部分の断面については図示していないが、上述のチャネルストッパー領域24が、垂直方向yに並ぶ2つのフォトダイオード21の間に設けられている。
【0067】
上記のチャネルストッパー領域24は、たとえば、基板101の内部のp型半導体ウェル領域(p)(図示無し)上に、p型半導体領域(p+)(図示無し)を設けることによって構成されており、電位障壁を形成して信号電荷の流出入を防止している。
【0068】
転送電極31は、図3と図4とに示すように、垂直転送レジスタ部VTに対応するように、基板101の上方に設けられており、読み出された信号電荷を垂直方向yへ転送する垂直転送電極として機能するように構成されている。この他に、転送電極31は、電荷読出し部ROに対応するように設けられており、フォトダイオード21にて生成された信号電荷を読み出す、電荷読出し電極として機能するように構成されている。
【0069】
具体的には、転送電極31は、図3と図4とに示すように、基板101の上面において、ゲート絶縁膜Gxを介して、電荷読出しチャネル領域22と電荷転送チャネル領域23とに対面するように設けられている。
【0070】
たとえば、転送電極31は、ポリシリコンなどの導電材料を用いて形成されており、たとえば、シリコン酸化膜によって形成されたゲート絶縁膜Gx上に設けられている。
【0071】
この転送電極31は、図3と図4とに示すように、複数の光電変換部Pの間に介在するように設けられている。図示をしていないが、この複数の転送電極31は、基板101の上面においては、水平方向xに延在する部分を含んでおり、水平方向xにおいて複数が電気的に接続されている。
【0072】
また、図3と図4とに示した転送電極31の他に、垂直方向yに並ぶ複数の光電変換部Pの間に介在するように、別途、転送電極(図示無し)が設けられている。そして、この2種類の転送電極が、垂直方向において交互に並んで設けられている。
【0073】
遮光部40は、図3と図4とに示すように、基板101の上方に設けられている。
【0074】
ここでは、遮光部40は、図3と図4とに示すように、電極遮光層41と、画素分断遮光層42とを含む。
【0075】
遮光部40において、電極遮光層41は、図3と図4とに示すように、基板101の表面上にて、電荷読出しチャネル領域22と電荷転送チャネル領域23の上方に形成されている。また、電極遮光層41は、絶縁膜Szを介して、転送電極31を被覆するように設けられている。絶縁膜Szは、たとえば、PSG膜であり、電極遮光層41は、光を遮光する遮光材料であって、タングステン,アルミニウムなどの金属材料を用いて形成されている。
【0076】
遮光部40において、画素分断遮光層42は、図3と図4とに示すように、電極遮光層41の上面において凸状に突出するように形成されている。たとえば、画素分断遮光層42は、電極遮光層41と同様に、タングステン,アルミニウムなどの金属材料を用いて形成されている。
【0077】
本実施形態においては、図5に示すように、遮光部40は、撮像領域PAにて並ぶ複数の光電変換部Pのそれぞれの間に介在するように設けられている。ここでは、水平方向xにおいて並ぶ複数の光電変換部Pの間、および、垂直方向yにおいて並ぶ光電変換部Pの間のそれぞれに、遮光部40が配置されている。つまり、遮光部40は、複数が水平方向xにおいて、光電変換部Pを介在して並ぶように設けられている。そして、これと共に、複数が垂直方向yにおいて、光電変換部Pを介在して並ぶように設けられている。
【0078】
この複数の遮光部40において、電極遮光層41は、図5に示すように、水平方向xに延在する部分41xと、垂直方向yに延在する部分41y(いずれも電極遮光部)とを含み、これらが一体的になるように形成されている。
【0079】
電極遮光層41にて垂直方向yに延在する部分41yは、図5に示すように、撮像領域PAの水平方向xにおいて、複数が第2のピッチP2を隔てて配列されている。この部分41yは、撮像領域PAにおいて水平方向xの中心Cxから周囲へ離れるに伴って、この第2のピッチP2が広がるように形成されている。
【0080】
具体的には、図5に示すように、第2のピッチP2が、水平方向xの中心Cxから周辺へ向かって、P21,P22,P23,P24,・・・であるとき、下記の数式(2)の関係になるように設けられている。
【0081】
P21<P22<P23<P24<・・・ ・・・(2)
【0082】
ここでは、第2のピッチP2は、図5に示すように、複数の光電変換部Pが並ぶ第1のピッチP1と同じ割合で広がるように設けられている。
【0083】
また、電極遮光層41にて垂直方向yに延在する部分41yは、図5に示すように、水平方向xにおいて規定される幅H20,H21,H22,H23,H24,・・・が、同じ幅になるように形成されている。
【0084】
なお、上記において第2のピッチP2は、電極遮光層41にて垂直方向yに延在する部分41yにおいて、水平方向xに規定される幅H20,H21,H22,H23,H24,・・・の中心位置の間の距離を示している。そして、電極遮光層41にて水平方向xに延在する部分41xも、電極遮光層41にて垂直方向yに延在する部分41yと同様に、上記のように設けられている。
【0085】
一方で、複数の遮光部40において、画素分断遮光層42は、図5に示すように、水平方向xに延在する部分42xと、垂直方向yに延在する部分42y(いずれも画素分断遮光部)とを含み、これらが一体的になるように形成されている。
【0086】
画素分断遮光層42にて垂直方向yに延在する部分42yは、図5に示すように、撮像領域PAの水平方向xにおいて、複数が第3のピッチP3を隔てて配列されている。この部分42yは、撮像領域PAにおいて水平方向xの中心Cxから周囲へ離れるに伴って、この第3のピッチP3が広がるように形成されている。
【0087】
具体的には、図5に示すように、第3のピッチP3が、水平方向xの中心Cxから周辺へ向かって、P31,P32,P33,P34,・・・であるとき、下記の数式(3)の関係になるように設けられている。
【0088】
P31<P32<P33<P34<・・・ ・・・(3)
【0089】
ここでは、第3のピッチP3は、図5に示すように、画素分断遮光層42にて垂直方向yに延在する部分が並ぶ第2のピッチP2と同じ値で広がるように設けられている。すなわち、撮像領域の中心Cxから周辺に渡って、上述した第1のピッチP1と第2のピッチP2と第3のピッチP3とのそれぞれが互いに同じ割合で広がるように形成されている。
【0090】
また、画素分断遮光層42にて垂直方向yに延在する部分42yは、図5に示すように、水平方向xにおいて規定される幅H30,H31,H32,H33,H34,・・・が、同じ幅になるように形成されている。
【0091】
よって、本実施形態では、画素分断遮光層42にて垂直方向yへ延在する部分42yの間におけるスペースの幅G31,G32,G33,G34,・・・が、下記の数式(4)に示す関係になっている。つまり、この部分42yは、撮像領域PAにおける水平方向xの中心Cxから周囲へ離れるに伴って広がっている。
【0092】
G31<G32<G33<G34<・・・ ・・・(4)
【0093】
なお、上記において第3のピッチP3は、画素分断遮光層42にて垂直方向yに延在する部分42yにおいて、水平方向xに規定される各幅H30,H31,H32,H33,H34,・・・の中心位置の間の距離を示している。また、これと共に、画素分断遮光層42にて水平方向xに延在する部分42xについても、同様に設けられている。すなわち、画素分断遮光層42は、ユニットセルごとに区画した格子状のマス型であって、区画する領域の面積が、撮像領域PAの中心から周囲へ向かって広がっている。
【0094】
また、より具体的には、各部は、図5の下段に示す関係になるように、形成されている。そして、下記の数式(5)の関係を満たすように、因子aの値が設定されて形成されている。ただし、a>1の関係になるように、因子aの値が設定される。
【0095】
【数1】

【0096】
上記の数式において、各変数は、下記を示している。
n:水平方向(垂直方向)の有効画素数
x:画角中央部分の画素サイズ(基準幅)(nm)
a:ズレ量(nm)(ただし、a>1)
b:有効画素領域の水平方向(垂直方向)の寸法(nm)
また、図中において「sum」は、下記を示している。
sum:画角中心から画角端部までの全体の距離(nm)
【0097】
つまり、電極遮光層41と画素分断遮光層42にて、撮像領域PAの水平方向xにおける中心Cxの部分と、その中心の隣に位置する部分との間の距離(x)に対して、画素位置が周辺へ向かうに伴って、ズレ量[a(n/2−1)]が加算されるように形成されている。
【0098】
カラーフィルタ51は、図3と図4とに示すように、基板101の面の上方に設けられている。
【0099】
具体的には、カラーフィルタ51は、フォトダイオード21と電極遮光層41との上において、パッシベーション膜Esを介して形成されている。
【0100】
本実施形態においては、カラーフィルタ51は、図3と図4とに示すように、画素分断遮光層42の間に介在するように形成されている。つまり、カラーフィルタ51は、画素分断遮光層42にて区画された内部に埋め込まれるように形成されている。
【0101】
このカラーフィルタ51は、入射光が着色されて受光面JSへ出射されるように構成されている。たとえば、カラーフィルタ51は、感光性樹脂に着色剤を含有させることで形成される。また、図示を省略しているが、カラーフィルタ51は、緑フィルタと赤フィルタと青フィルタとの3原色のフィルタを含む。そして、この3原色のフィルタが、図2に示した撮像領域PAにおいて、たとえば、ベイヤー配列で並ぶように、各光電変換部Pのそれぞれに対応して配置されている。
【0102】
オンチップレンズ61は、図3と図4とに示すように、基板101の面の上方であって、カラーフィルタ51の上に設けられている。
【0103】
ここでは、オンチップレンズ61は、フォトダイオード21の受光面JSからカラーフィルタ51へ向かう方向にて、中心が縁よりも厚く形成された凸型レンズであって、入射した光を受光面JSへ集光するように構成されている。たとえば、平面形状が円形になるように形成されている。このため、オンチップレンズ61によって集光された光は、カラーフィルタ51を介在して、フォトダイオード21の受光面JSにおいて受光される。
【0104】
上述したように、本実施形態では、図3と図4とを比較して判るように、フォトダイオード21は、撮像領域PAの中心よりも周辺部分の方が、幅が広がるように形成されている。このため、これと同様に、オンチップレンズ61は、撮像領域PA面の中心から周囲へ離れるに伴って、幅が広がっており、面積が広がるように形成されている。
【0105】
[製造方法]
以下より、上記の固体撮像装置1を製造する製造方法について説明する。
【0106】
図6,図7,図8,図9は、本発明にかかる実施形態1において、固体撮像装置1の製造方法の各工程にて設けられた要部を示す図である。図6,図7,図8,図9は、図3と同様な部分の断面を示している。
【0107】
ここでは、主に、画素分断遮光層42の形成工程について示す。
【0108】
(1)平坦化膜FTの形成
まず、図6に示すように、平坦化膜FTを形成する。
【0109】
平坦化膜FTの形成に先立って、図6に示すように、フォトダイオード21と、電荷読出しチャネル領域22と、電荷転送チャネル領域23と、チャネルストッパー領域24とを、基板101に設ける。たとえば、イオン注入法を用いて、不純物を基板101に導入することによって、各部を形成する。その後、たとえば、熱酸化法によって、シリコン酸化膜を基板101の全面に設けることによって、ゲート絶縁膜Gxを形成する。
【0110】
そして、図6に示すように、転送電極31などの各部を基板101の表面上に形成する。たとえば、CVD法によってポリシリコン膜(図示無し)を成膜後、フォトリソグラフィ技術によって、そのポリシリコン膜をパターン加工することで、転送電極31を形成する。そして、転送電極31を被覆するように、絶縁膜Szを、たとえば、PSG膜で形成する。そして、たとえば、スパッタリング法によって、タングステン膜を成膜した後、そのタングステン膜をフォトリソグラフィ技術によってパターン加工することで、電極遮光層41を形成する。そして、フォトダイオード21や転送電極31を被覆するように、パッシベーション膜Esを形成する。このパッシベーション膜Esは、後工程において平坦化膜FTの除去エッチャントを実施する際に、エッチングストッパーとして機能するように形成する。たとえば、P−SiN膜によって、パッシベーション膜Esを形成する。
【0111】
その後、図6に示すように、パッシベーション膜Esを覆うように、平坦化膜FTを形成する。
【0112】
ここでは、たとえば、SOG等の樹脂膜を塗布後、CMPなどの平坦化処理を実施することで、この平坦化膜FTを形成する。この他に、TEOS系SiO/BPSGや、バイアス高密度プラズマ法によるSiO系CVD膜によって、この平坦化膜FTを形成しても良い。
【0113】
(2)溝K1の形成
つぎに、図7に示すように、溝K1を形成する。
【0114】
ここでは、図7に示すように、平坦化膜FTにおいて、前述した画素分断遮光層42を形成する部分(図3等参照)に、この溝K1を形成する。
【0115】
具体的には、フォトリソグラフィとドライエッチングとを用いて、幅1μm以下になるように、溝K1を形成し、電極遮光層41の上面の一部を露出させる。
【0116】
(3)画素分断遮光層42の形成
つぎに、図8に示すように、画素分断遮光層42を形成する。
【0117】
ここでは、図8に示すように、上記にて形成した溝K1に遮光材料を埋め込んだ後に、平坦化膜FTを除去することで、この画素分断遮光層42を形成する。
【0118】
たとえば、CVD法やスパッタリング法によって金属材料を溝K1に埋め込むように成膜後に、エッチバックすることで、平坦化膜FT上の金属膜(図示なし)を除去する。その後、たとえば、HF系エッチングなどを実施することで、平坦化膜FTを除去する。
【0119】
(4)カラーフィルタ51の形成
つぎに、図9に示すように、カラーフィルタ51を形成する。
【0120】
ここでは、図9に示すように、画素分断遮光層42の内部を埋め込むように、カラーフィルタ51を形成する。
【0121】
具体的には、着色剤を含む感光性樹脂膜を塗布することで、このカラーフィルタ51を形成する。
【0122】
そして、その他の部分を設けることによって、固体撮像装置1を完成させる。
【0123】
[まとめ]
以上のように、本実施形態において、フォトダイオード21は、撮像領域PAの中心から周囲へ離れるに伴って、第1のピッチP1が広がると共に、受光面JSの面積が広がるように形成されている。また、電極遮光層41は、撮像領域PAの中心から周囲へ離れるに伴って、第2のピッチP2が広がる部分を含むように形成されている。そして、さらに、画素分断遮光層42は、撮像領域PAの中心から周囲へ離れるに伴って、第3のピッチP3が広がる部分を含むように形成されている。ここでは、撮像領域PAの中心から周囲に渡って、第1のピッチP1と第2のピッチP2と第3のピッチP3とのそれぞれが互いに同じ割合で広がるように形成されている。すなわち、画素分断遮光層42は、撮像領域PAの中心から周囲へ離れるに伴って、その間におけるスペースの幅G31,G32,G33,G34,・・・が、広がる部分を含むように形成されている。
【0124】
上述したように、画角の端部(撮像領域PAの周辺部)においては、入射する主光線H2の傾斜角度が大きいため、フォトダイオード21の受光面JSに入射されにくく、撮像画像においてシェーディングが生ずる場合がある。また、傾斜した主光線H2が、隣接する画素のフォトダイオード21へ混入して、撮像画像において混色が生ずる場合がある(図4参照)。
【0125】
しかし、本実施形態においては、画角の中心(撮像領域PAの中心部)よりも、画角の端部(撮像領域PAの周辺部)の方が、受光面JSの面積が大きい。また、撮像領域PAの中心部よりも撮像領域PAの周辺部の方が、複数の遮光部40の間の幅が広い。さらに、オンチップレンズ61が、撮像領域PAの中心から周囲へ離れるに伴って、面積が広がるように形成されている。このため、画角の中心の感度を損なうことなく、画角の端部の感度を向上可能であり、撮像画像においてシェーディングが生ずることを、抑制可能である。また、隣接する画素のフォトダイオード21へ向かう、傾斜した主光線を、画素分断遮光層42が遮光するので、撮像画像において混色が生ずることを抑制可能である。
【0126】
したがって、本実施形態は、撮像画像の画像品質を向上させることができる。
なお、本実施形態においては、水平方向xと垂直方向yとの両方向において、撮像領域PAの中心から周囲へ離れるに伴って、第1から第3のピッチP1,P2,P3が、広がると共に、受光面JSの面積が広がる場合について示したが、これに限定されない。水平方向xと垂直方向yとのいずれか一方において、第1から第3のピッチP1,P2,P3が広がると共に、受光面JSの面積が広がるように構成しても良い。
【0127】
<2.実施形態2>
[装置構成など]
図10,図11,図12は、本発明にかかる実施形態2において、固体撮像装置1bの要部を示す図である。
【0128】
ここでは、図10と図11は、図2に示す撮像領域PAに並べられた画素の主要部においてX方向に沿った部分の断面を示している。このうち、図10は、撮像領域PAの中心部分を示しており、図11は、撮像領域PAの周辺部分を示している
【0129】
また、図12は、固体撮像装置1bの撮像領域PAの要部を拡大して示す上面図である。図12では、撮像領域PAにおいて、垂直方向yの中心Cyおよび水平方向xの中心Cxの部分であって、複数の光電変換部Pが水平方向xに並ぶ部分を示している。図示を省略しているが、複数の光電変換部Pが垂直方向yに並ぶ部分においても、これと同様に構成されている。
【0130】
図10,図11,図12に示すように、本実施形態において、固体撮像装置1bは、光電変換部Pと電極遮光層41と画素分断遮光層42との各部の配置関係が、実施形態1と異なる。この点、および、これに関連する点を除き、本実施形態は、実施形態1と同様である。このため、重複する部分については、記載を省略する。
【0131】
光電変換部Pは、図12に示すように、複数の撮像面(xy面)において、第1のピッチP1を隔てて配列されている。複数の光電変換部Pは、撮像領域PAの中心Cxから周囲に渡って、第1のピッチP1が等しい値になるように配置されている。
【0132】
具体的には、図12に示すように、第1のピッチP1が、水平方向xの中心Cxから周辺の側へ向かって、P11,P12,P13,P14,・・・であるとき、下記の数式(1b)の関係になるように、複数の光電変換部Pが設けられている。
【0133】
P11=P12=P13=P14=・・・ ・・・(1b)
【0134】
また、これと共に、複数の光電変換部Pは、水平方向xの中心Cxから周囲へ渡って、受光面JSの面積が同じになるように形成されている。
【0135】
このため、複数の光電変換部Pに対応して形成されるフォトダイオード21は、図10と図11とに示すように、撮像領域PAの中心と周辺部分との間で、幅が同じになるように形成されている。
【0136】
なお、垂直方向yにおいて並ぶ複数の光電変換部Pについても、上記と同様に設けられている。つまり、水平方向xにおいて並ぶ複数の光電変換部Pと同様に、垂直方向yにおいて並ぶ複数の光電変換部Pについても、中心Cyから周囲に渡って、受光面JSの面積が同じになるように形成されている。
【0137】
遮光部40において、電極遮光層41は、図12に示すように、水平方向xに延在する部分41xと、垂直方向yに延在する部分41yとを含む。電極遮光層41にて垂直方向yに延在する部分41yは、図12に示すように、撮像領域PAの水平方向xにおいて、複数が第2のピッチP2を隔てて配列されている。
【0138】
この部分41yは、撮像領域PAの中心Cxから周囲に渡って、第2のピッチP2が等しい値になるように配置されている。
【0139】
具体的には、図12に示すように、第2のピッチP2が、水平方向xの中心Cxから周辺の側へ向かって、P21,P22,P23,P24,・・・であるとき、下記の数式(2b)の関係になるように設けられている。
【0140】
P21=P22=P23=P24=・・・ ・・・(2b)
【0141】
ここでは、第2のピッチP2は、図12に示すように、複数の光電変換部Pが並ぶ第1のピッチP1と同じ値であって、等しい間隔になるように設けられている。
【0142】
このため、電極遮光層41は、図10と図11との断面に示すように、撮像領域PAの中心と周辺部分とにおいて、間隔の距離が同じになるように形成されている。
【0143】
なお、電極遮光層41にて水平方向xに延在する部分41xについても、電極遮光層41にて垂直方向yに延在する部分41yと同様に、上記のように設けられている。
【0144】
また、遮光部40において、画素分断遮光層42は、図12に示すように、水平方向xに延在する部分42xと、垂直方向yに延在する部分42yとを含む。画素分断遮光層42にて垂直方向yに延在する部分42yは、図12に示すように、撮像領域PAの水平方向xにおいて、複数が第3のピッチP3を隔てて配列されている。
【0145】
この部分42yは、図12に示すように、実施形態1の場合と同様に、撮像領域PAにおいて水平方向xの中心Cxから周囲へ離れるに伴って、この第3のピッチP3が広がるように形成されている。
【0146】
具体的には、図12に示すように、第3のピッチP3が、水平方向xの中心Cxから周辺へ向かって、P31,P32,P33,P34,・・・であるとき、下記の数式(3b)の関係になるように設けられている。
【0147】
P31<P32<P33<P34<・・・ ・・・(3b)
【0148】
よって、本実施形態では、画素分断遮光層42にて垂直方向yへ延在する部分42yの間におけるスペースの幅G31,G32,G33,G34,・・・が、下記の数式(4b)に示す関係になっている。つまり、この部分42yは、撮像領域PAにおける水平方向xの中心Cxから周囲へ離れるに伴って広がっている。
【0149】
G31<G32<G33<G34<・・・ ・・・(4b)
【0150】
このため、画素分断遮光層42は、図10と図11との断面に示すように、撮像領域PAの中心から周辺へ離れるに伴って、間隔の距離が広がって形成されている。
【0151】
より具体的には、第3のピッチP3のそれぞれ(P31,P32,P33,P34,・・・)は、図12の右下段に示すように定められる。このため、因子aが、下記の数式(5b)の関係を満たすように、画素分断遮光層42が形成される。ただし、a>1の関係になるように、因子aの値が設定される。
【0152】
【数2】

・・・(5b)
【0153】
上記の数式において、各変数は、下記を示している。
n:水平方向(垂直方向)の有効画素数
x:画素サイズ(基準幅)(nm)
y:電極遮光層の幅(nm)
a:ズレ量(nm)(ただし、a>1)
z:画素分断遮光層の幅(nm)
また、図中において「sum」は、下記を示している。
sum:画角中心から画角端部までの全体の距離(nm)
【0154】
なお、画素分断遮光層42にて水平方向xに延在する部分42xについても、同様に設けられている。
【0155】
[まとめ]
以上のように、本実施形態において、画素分断遮光層42は、撮像領域PAの中心から周囲へ離れるに伴って、第3のピッチP3が広がる部分を含むように形成されている。すなわち、画素分断遮光層42は、撮像領域PAの中心から周囲へ離れるに伴って、その間におけるスペースの幅G31,G32,G33,G34,・・・が、広がる部分を含むように形成されている。
【0156】
このため、本実施形態においては、画角の中心の感度を損なうことなく、画角の端部の感度を向上可能であり、撮像画像においてシェーディングが生ずることを、抑制可能である。また、隣接する画素のフォトダイオード21へ向かう、傾斜した主光線を、画素分断遮光層42が遮光するので、撮像画像において混色が生ずることを抑制可能である。
【0157】
したがって、本実施形態は、撮像画像の画像品質を向上させることができる。
なお、本実施形態においては、水平方向xと垂直方向yとの両方向において、撮像領域PAの中心から周囲へ離れるに伴って、第3のピッチP3が広がる場合について示したが、これに限定されない。水平方向xと垂直方向yとのいずれか一方において、第3のピッチP3が広がるように構成しても良い。
【0158】
<3.実施形態3>
[装置構成など]
図13は、本発明にかかる実施形態3において、固体撮像装置1cの要部を示す図である。
【0159】
ここでは、図13は、固体撮像装置1cの撮像領域PAの要部を拡大して示す上面図である。図13では、撮像領域PAにおいて、垂直方向yの中心Cyおよび水平方向xの中心Cxの部分であって、複数の光電変換部Pが水平方向xに並ぶ部分を示している。
【0160】
図13に示すように、本実施形態において、固体撮像装置1cは、画素分断遮光層42の配置関係が、実施形態2と異なる。この点、および、これに関連する点を除き、本実施形態は、実施形態2と同様である。このため、重複する部分については、記載を省略する。
【0161】
画素分断遮光層42は、図13に示すように、水平方向xに延在する部分42xと、垂直方向yに延在する部分42yとを含む。画素分断遮光層42にて垂直方向yに延在する部分42yは、図13に示すように、撮像領域PAの水平方向xにおいて、複数が第3のピッチP3を隔てて配列されている。
【0162】
本実施形態においては、第3のピッチP3は、光電変換部Pの第1のピッチP1と、電極遮光層41の第2のピッチP2と同じ値になるように設けられている。
【0163】
しかし、画素分断遮光層42において、垂直方向yに延在する部分42yは、撮像領域PAの中心Cyから周囲へ離れるに伴って、幅が、順次、狭まるように形成されている。
【0164】
具体的には、図13に示すように、水平方向xの中心Cxから周辺へ向かって、幅が、H30,H31,H32,H33,H34,・・・であるとき、下記の数式(c1)の関係になるように設けられている。
【0165】
H30>H31>H32>H33>H34>・・・ ・・・(c1)
【0166】
よって、本実施形態では、画素分断遮光層42にて垂直方向yへ延在する部分42yの間におけるスペースの幅G31,G32,G33,G34,・・・が、下記の数式(c2)に示す関係になっている。つまり、この部分42yは、撮像領域PAにおける水平方向xの中心Cxから周囲へ離れるに伴って広がっている。
【0167】
G31<G32<G33<G34<・・・ ・・・(c2)
【0168】
なお、画素分断遮光層42にて水平方向xに延在する部分42xについても、同様に設けられている。
【0169】
[まとめ]
以上のように、本実施形態において、画素分断遮光層42は、撮像領域PAの中心Cyから周囲へ離れるに伴って幅が狭まる部分を含むように形成されている。すなわち、画素分断遮光層42は、撮像領域PAの中心から周囲へ離れるに伴って、その間におけるスペースの幅G31,G32,G33,G34,・・・が、広がる部分を含むように形成されている。
【0170】
このため、本実施形態においては、画角の中心の感度を損なうことなく、画角の端部の感度を向上可能であり、撮像画像においてシェーディングが生ずることを、抑制可能である。また、隣接する画素のフォトダイオード21へ向かう、傾斜した主光線を、画素分断遮光層42が遮光するので、撮像画像において混色が生ずることを抑制可能である。
【0171】
したがって、本実施形態は、撮像画像の画像品質を向上させることができる。
なお、本実施形態においては、画素分断遮光層42について、水平方向xと垂直方向yとの両者の幅が、撮像領域PAの位置に応じて異なる場合について示したが、これに限定されない。実施形態2の場合のように、画素分断遮光層42について水平方向xと垂直方向yとのいずれか一方の幅を同じになるように構成しても良い。
【0172】
<4.実施形態4>
[装置構成]
図14は、本発明にかかる実施形態4において、固体撮像装置1dの要部を示す図である。
【0173】
ここでは、図14は、図2に示す撮像領域PAに並べられた画素の主要部においてX方向に沿った部分の断面を示している。このうち、図14は、撮像領域PAの中心部分を示している。
【0174】
図14に示すように、本実施形態において、固体撮像装置1dは、カラーフィルタ51dの形状が、実施形態1と異なる。また、透明層50がさらに設けられている。この点、および、これに関連する点を除き、本実施形態は、実施形態1と同様である。このため、重複する部分については、記載を省略する。
【0175】
本実施形態においては、図14に示すように、透明層50が基板101の上方に設けられている。
【0176】
具体的には、透明層50は、フォトダイオード21と電極遮光層41との上において、パッシベーション膜Esを介して形成されている。
【0177】
本実施形態においては、透明層50は、図14に示すように、画素分断遮光層42の間に介在するように形成されている。つまり、透明層50は、カラーフィルタ51と同様に、画素分断遮光層42にて区画された内部に埋め込まれるように形成されている。
【0178】
この透明層50は、入射光が受光面JSへ透過するように構成されている。たとえば、透明層50は、ボロンとリンとがドープされたシリコン酸化膜(BPSG膜)として形成される。
【0179】
カラーフィルタ51dは、図14に示すように、透明層50の上方に設けられている。
【0180】
本実施形態においては、カラーフィルタ51dは、フォトダイオード21の受光面JSに対面する面が、受光面JSの側へ凸状に湾曲しており、受光面JSへ光を集光する下凸レンズとして機能するように構成されている。
【0181】
なお、図示を省略しているが、撮像領域PAの中心部分と同様に、周辺部分においても、透明層50とカラーフィルタ51dとが構成されている。
【0182】
[製造方法]
以下より、上記の固体撮像装置1dを製造する製造方法について説明する。
【0183】
図15,図16,図17は、本発明にかかる実施形態4において、固体撮像装置1dの製造方法の各工程にて設けられた要部を示す図である。図15,図16,図17は、図14と同様な部分の断面を示している。
【0184】
ここでは、主に、透明層50とカラーフィルタ51dの形成工程について示す。
【0185】
(1)透明層50の形成
まず、図15に示すように、透明層50を形成する。
【0186】
ここでは、透明層50の形成に先立って、図8にて示したように、画素分断遮光層42の形成を実施する。
【0187】
その後、図15に示すように、フォトダイオード21と遮光部40との上において、パッシベーション膜Esを介して透明層50を形成する。
【0188】
たとえば、画素分断遮光層42を覆うように、CVD法によって、BPSG膜を透明層50として成膜する。
【0189】
このとき、電極遮光層41が基板101の面から凸状に突出して形成されているので、透明層50において、受光面JSに対応する部分には、凹部が形成される。そして、この後、加熱によるリフロー処理を実施することによって、透明層50の表面を曲面状に加工する。
【0190】
なお、凹部の曲面の曲率は、BPSG膜のボロンやリンの濃度、リフロー処理温度や時間などの因子を適宜設定することで、所望に調整することができる。
【0191】
(2)透明層50の厚み調整
つぎに、図16に示すように、透明層50の厚みを調整する。
【0192】
ここでは、上記のようにして形成された透明層50についてエッチバックを実施することによって、その厚みを調整する。
【0193】
具体的には、画素分断遮光層42の頂部が露出するように、透明層50の厚みを調整する。
【0194】
(3)カラーフィルタ51dの形成
つぎに、図17に示すように、カラーフィルタ51dを形成する。
【0195】
ここでは、透明層50の上面において、画素分断遮光層42の内部を埋め込むように、カラーフィルタ51dを形成する。
【0196】
具体的には、着色剤を含む感光性樹脂膜を塗布することで、このカラーフィルタ51dを形成する。
【0197】
そして、その他の部分を設けることによって、固体撮像装置1dを完成させる。
【0198】
[まとめ]
以上のように、本実施形態においては、カラーフィルタ51dが下凸レンズとして機能するように構成されているので、カラーフィルタ51dにおいては、受光面JSへ光が集光される。
【0199】
カラーフィルタを下凸レンズ状に構成しないときは、主光線の入射角度が異なると、カラーフィルタを通過する光路長が異なることになるので、画角中央と画角端部との間で感度シェーディングが生ずる場合がある。
【0200】
しかし、本実施形態のように構成することで、主光線の入射角度が異なっていても、カラーフィルタ51dを通過する光路長を同様にすることができる。
【0201】
したがって、本実施形態においては、シェーディングの発生を抑制可能であるので、撮像画像の画像品質を、さらに好適に向上させることができる。
【0202】
<5.実施形態5>
[装置構成]
図18は、本発明にかかる実施形態5において、固体撮像装置1eの要部を示す図である。
【0203】
ここでは、図18は、図2に示す撮像領域PAに並べられた画素の主要部においてX方向に沿った部分の断面を示している。このうち、図18は、撮像領域PAの中心部分を示している。
【0204】
図18に示すように、本実施形態において、固体撮像装置1eは、カラーフィルタ51eの形状が、実施形態1と異なる。この点、および、これに関連する点を除き、本実施形態は、実施形態1と同様である。このため、重複する部分については、記載を省略する。
【0205】
カラーフィルタ51eは、図18に示すように、遮光部40との間に、カラーフィルタ51eよりも屈折率が低いエアギャップ層AGが介在しており、受光面JSへ光を導波する光導波路のコア部として機能するように構成されている。つまり、カラーフィルタ51eをコアとし、エアギャップ層AGをクラッドとするように構成することで、受光面JS上に光導波路を形成する。
【0206】
本実施形態においては、カラーフィルタ51eは、深さ方向zにおいて幅が狭くなるテーパー状に形成されている。
【0207】
なお、図示を省略しているが、撮像領域PAの中心部分と同様に、周辺部分についても、エアギャップ層AGが設けられている。
【0208】
[製造方法]
以下より、上記の固体撮像装置1eを製造する製造方法について説明する。
【0209】
図19,図20,図21,図22は、本発明にかかる実施形態5において、固体撮像装置1eの製造方法の各工程にて設けられた要部を示す図である。図19,図20,図21,図22は、図18と同様な部分の断面を示している。
【0210】
ここでは、主に、カラーフィルタ51eの形成工程について示す。
【0211】
(1)ポリシリコン膜PLの形成
まず、図19に示すように、ポリシリコン膜PLを形成する。
【0212】
ここでは、ポリシリコン膜PLの形成に先立って、図8にて示したように、画素分断遮光層42の形成を実施する。
【0213】
その後、図19に示すように、フォトダイオード21と遮光部40との上において、パッシベーション膜Esを介するように、ポリシリコン膜PLを形成する。
【0214】
たとえば、画素分断遮光層42を覆うように、CVD法によって、ポリシリコン膜PLを成膜する。
【0215】
(2)透明層50の厚み調整
つぎに、図20に示すように、ポリシリコン膜PLの厚みを調整する。
【0216】
ここでは、上記のようにして形成されたポリシリコン膜PLについてエッチバックを実施することによって、その厚みを調整する。
【0217】
具体的には、上述したエアギャップ層AG(図18参照)を形成する部分に対応してポリシリコン膜PLが設けられるように、その厚みを調整する。
【0218】
(3)カラーフィルタ51eの形成
つぎに、図21に示すように、カラーフィルタ51eを形成する。
【0219】
ここでは、ポリシリコン膜PLの上面において、画素分断遮光層42の内部を埋め込むように、カラーフィルタ51eを形成する。
【0220】
具体的には、着色剤を含む感光性樹脂膜を塗布することで、このカラーフィルタ51eを形成する。
【0221】
(4)エアギャップ層AGの形成
つぎに、図22に示すように、エアギャップ層AGを形成する。
【0222】
ここでは、ポリシリコン膜PLを除去することで、エアギャップ層AGを形成する。
【0223】
図23は、本発明にかかる実施形態5において、ポリシリコン膜PLの上面にカラーフィルタ51eが形成された部分を示す図である。
【0224】
図23に示すように、画素分断遮光層42において水平方向xと垂直方向yとに延在する部分が交差する部分においては、ポリシリコン膜PLが厚く形成されるため、カラーフィルタ51eによってポリシリコン膜PLが被覆されず、その表面が露出している。
【0225】
このため、図23に示すように、ポリシリコン膜PLの表面が露出している部分から、ポリシリコン膜PLをドライエッチング処理によって除去する。これにより、図22に示すように、空気の層であるエアギャップ層AGが形成される。
【0226】
そして、その他の部分を設けることによって、固体撮像装置1eを完成させる。
【0227】
[まとめ]
以上のように、本実施形態においては、カラーフィルタ51dが光導波路として機能するように構成されているので、カラーフィルタ51dにおいては、受光面JSへ光が導かれる。
【0228】
画素分断遮光層42の内部にカラーフィルタ51dを形成する場合には、電極遮光層41と画素分断遮光層42との両者において光が消衰する場合があるので、感度の低下が生ずる場合がある。特に、主光線が傾斜して入射する画角の端部においては、光が遮光部40に照射されるので、この不具合の発生が多く、感度シェーディングの発生が著しい。
【0229】
しかし、本実施形態のように構成することで、カラーフィルタ51dの内部において光が受光面JSへ導かれる。
【0230】
したがって、本実施形態においては、シェーディングの発生を抑制可能であるので、撮像画像の画像品質を、さらに好適に向上させることができる。
【0231】
<6.実施形態6>
[装置構成]
図24は、本発明にかかる実施形態6において、固体撮像装置1fの要部を示す図である。
【0232】
ここでは、図24は、図2に示す撮像領域PAに並べられた画素の主要部においてX方向に沿った部分の断面を示している。このうち、図24は、撮像領域PAの中心部分を示している。
【0233】
図24に示すように、本実施形態において、固体撮像装置1fは、エアギャップ層AGに代わって、低屈折率層ZGが設けられている。この点、および、これに関連する点を除き、本実施形態は、実施形態5と同様である。このため、重複する部分については、記載を省略する。
【0234】
カラーフィルタ51fは、図24に示すように、遮光部40との間に、カラーフィルタ51eよりも屈折率が低い低屈折率層ZGが介在しており、受光面JSへ光を導波する光導波路のコア部として機能するように構成されている。つまり、カラーフィルタ51fをコアとし、低屈折率層ZGをクラッドとするように構成することで、受光面JS上に光導波路を形成する。
【0235】
本実施形態においては、低屈折率層ZGは、たとえば、シリコン酸化膜を用いて形成されている。
【0236】
なお、図示を省略しているが、撮像領域PAの中心部分と同様に、周辺部分についても、低屈折率層ZGがエアギャップ層AGに代わって設けられている。
【0237】
[製造方法]
以下より、上記の固体撮像装置1fを製造する製造方法について説明する。
【0238】
図25,図26,図27は、本発明にかかる実施形態6において、固体撮像装置1fの製造方法の各工程にて設けられた要部を示す図である。図25,図26,図27は、図24と同様な部分の断面を示している。
【0239】
ここでは、主に、カラーフィルタ51fの形成工程について示す。
【0240】
(1)低屈折率層ZGの形成
まず、図25に示すように、低屈折率層ZGを形成する。
【0241】
ここでは、低屈折率層ZGの形成に先立って、図8にて示したように、画素分断遮光層42の形成を実施する。
【0242】
その後、図25に示すように、フォトダイオード21と遮光部40との上において、パッシベーション膜Esを介するように、低屈折率層ZGを形成する。
【0243】
たとえば、画素分断遮光層42を覆うように、CVD法によって、シリコン酸化膜を成膜することで、低屈折率層ZGを設ける。
【0244】
(2)低屈折率層ZGの厚み調整
つぎに、図26に示すように、低屈折率層ZGの厚みを調整する。
【0245】
ここでは、上記のようにして形成された低屈折率層ZGについてエッチバックを実施することによって、その厚みを調整する。
【0246】
具体的には、画素分断遮光層42の頂部が露出するように、エッチバックを実施して厚みを調整する。
【0247】
(3)カラーフィルタ51eの形成
つぎに、図27に示すように、カラーフィルタ51fを形成する。
【0248】
ここでは、低屈折率層ZGの上面において、画素分断遮光層42の内部を埋め込むように、カラーフィルタ51eを形成する。
【0249】
具体的には、着色剤を含む感光性樹脂膜を塗布することで、このカラーフィルタ51eを形成する。
【0250】
そして、その他の部分を設けることによって、固体撮像装置1eを完成させる。
【0251】
[まとめ]
以上のように、本実施形態においては、カラーフィルタ51fが光導波路として機能するように構成されているので、カラーフィルタ51fにおいては、受光面JSへ光が導かれる。
【0252】
したがって、本実施形態は、実施形態5と同様に、シェーディングの発生を抑制可能であるので、撮像画像の画像品質を、さらに好適に向上させることができる。
【0253】
<7.実施形態7>
[装置構成など]
図28は、本発明にかかる実施形態7において、固体撮像装置1gの要部を示す図である。
【0254】
ここでは、図28は、図2に示す撮像領域PAに並べられた画素の主要部においてX方向に沿った部分の断面を示している。このうち、図28は、撮像領域PAの周辺部分を示している。一方で、撮像領域PAの中心部分については、図10と同様である。
【0255】
図28に示すように、本実施形態において、固体撮像装置1gは、撮像領域PAの周辺部分において、オンチップレンズ61gが、実施形態2と異なる。この点、および、これに関連する点を除き、本実施形態は、実施形態2と同様である。このため、重複する部分については、記載を省略する。
【0256】
図28と、前述の図10とを比較して判るように、オンチップレンズ61gは、撮像領域PAの中心から周囲へ離れるに伴って、その厚みが厚くなるように形成されている。つまり、画角中心においては薄く形成し、画角端部においては厚く形成する。
【0257】
[まとめ]
以上のように、本実施形態において、画素分断遮光層42は、実施形態2と同様に形成されている。すなわち、画素分断遮光層42は、撮像領域PAの中心から周囲へ離れるに伴って、その間におけるスペースの幅G31,G32,G33,G34,・・・が、広がる部分を含むように形成されている。
【0258】
そして、これと共に、上述したように、オンチップレンズ61gが撮像領域PAの中心から周囲へ離れるに伴って、その厚みが厚くなるように形成されている。
【0259】
このため、本実施形態においては、画角の端部側において、光を効果的に集光可能であるので、さらに、撮像画像においてシェーディングが生ずることを、抑制可能である。
【0260】
したがって、本実施形態は、撮像画像の画像品質を向上させることができる。
【0261】
<8.その他>
本発明の実施に際しては、上記した実施形態に限定されるものではなく、種々の変形例を採用することができる。
【0262】
たとえば、上記の実施形態においては、CCD型イメージセンサに適用する場合について説明したが、これに限定されない。たとえば、CMOS型イメージセンサなど、種々のイメージセンサに適用可能である。
【0263】
また、さらに、3原色のカラーフィルタのそれぞれにおいて、オンチップレンズの厚みを適宜調整し、最適化してもよい。
【0264】
また、上記の実施形態においては、カメラに本発明を適用する場合について説明したが、これに限定されない。スキャナーやコピー機などのように、固体撮像装置を備える他の電子機器に、本発明を適用しても良い。
【0265】
その他、適宜、発明の要旨を組み合わせて実施してもよい。
【0266】
なお、上記の実施形態において、固体撮像装置1,1b,1c,1d,1e,1f,1gは、本発明の固体撮像装置に相当する。また、上記の実施形態において、基板101は、本発明の基板に相当する。また、上記の実施形態において、撮像領域PA,撮像面PSは、本発明の撮像面に相当する。また、上記の実施形態において、受光面JSは、本発明の受光面に相当する。また、上記の実施形態において、フォトダイオード21は、本発明の光電変換素子に相当する。また、上記の実施形態において、転送電極31は、本発明の電極に相当する。また、上記の実施形態において、遮光部40は、本発明の遮光部に相当する。また、上記の実施形態において、電極遮光層41の延在部分41x,41yは、本発明の電極遮光部に相当する。また、上記の実施形態において、画素分断遮光層42の延在部分42x,42yは、本発明の画素分断遮光部に相当する。また、上記の実施形態において、第1のピッチP1は、本発明の第1のピッチに相当する。また、上記の実施形態において、第2のピッチP2は、本発明の第2のピッチに相当する。また、上記の実施形態において、第3のピッチP3は、本発明の第3のピッチに相当する。また、上記の実施形態において、カラーフィルタ51,51d,51e,51fは、本発明のカラーフィルタに相当する。また、上記の実施形態において、オンチップレンズ61,61gは、本発明のオンチップレンズに相当する。また、上記の実施形態において、カメラ200は、本発明の電子機器に相当する。
【符号の説明】
【0267】
1,1b,1c,1d,1e,1f,1g:固体撮像装置、21:フォトダイオード、22:電荷読出しチャネル領域、23:電荷転送チャネル領域、24:チャネルストッパー領域、31:転送電極、40:遮光部、41:電極遮光層、41x,41y:電極遮光層の延在部分、42:画素分断遮光層、42x,42y:画素分断遮光層の延在部分、50:透明層、51,51d,51e,51f:カラーフィルタ、61,61g:オンチップレンズ、101:基板、200:カメラ、202:光学系、203:駆動回路、204:信号処理回路、AG:エアギャップ層、Es:パッシベーション膜、FT:平坦化膜、Gx:ゲート絶縁膜、HT:水平転送レジスタ部、JS:受光面、K1:溝、OUT:出力部、P:光電変換部、P1:第1のピッチ、P2:第2のピッチ、P3:第3のピッチ、PA:撮像領域、PL:ポリシリコン膜、PS:撮像面、RO:電荷読出し部、SS:素子分離部、Sz:絶縁膜、VT:垂直転送レジスタ部、ZG:低屈折率層、x:水平方向、y:垂直方向、z:深さ方向

【特許請求の範囲】
【請求項1】
基板の撮像面に配置されており、受光面にて受光し光電変換することによって信号電荷を生成する複数の光電変換素子と、
前記基板の撮像面に並んで配置されている前記光電変換素子のそれぞれの間に介在するように設けられている複数の電極と、
前記基板の撮像面に並んで配置されている前記光電変換素子のそれぞれの間に介在するように、前記複数の電極のそれぞれの上方に設けられている複数の遮光部と、
を有し、
前記遮光部は、
前記電極を被覆するように形成された電極遮光部と、
前記電極遮光部の上面において凸状に突出するように形成された画素分断遮光部と
を含み、
前記複数の光電変換素子は、前記撮像面において第1のピッチを隔てて配列されており、
前記複数の遮光部にて前記電極遮光部は、前記撮像面において第2のピッチを隔てて配列されており、
前記複数の遮光部にて前記画素分断遮光部は、前記撮像面において第3のピッチを隔てて配列されており、
前記撮像面の中心から周囲へ離れるに伴って、少なくとも前記第3のピッチが広がるように形成されている
固体撮像装置。
【請求項2】
前記複数の光電変換素子は、前記撮像面の中心から周囲へ離れるに伴って、前記第1のピッチが広がると共に、前記受光面の面積が広がるように形成されており、
前記複数の遮光部において前記電極遮光部は、前記撮像面の中心から周囲へ離れるに伴って、前記第2のピッチが広がるように形成されている、
請求項1に記載の固体撮像装置。
【請求項3】
前記複数の光電変換素子と、前記複数の遮光部における前記電極遮光部および前記画素分断遮光部は、前記撮像面の中心から周囲に渡って、前記第1のピッチと前記第2のピッチと前記第3のピッチとのそれぞれが互いに同じ割合で広がるように形成されている、
請求項2に記載の固体撮像装置。
【請求項4】
前記複数の光電変換素子および前記複数の電極遮光部は、前記撮像面の中心から周囲に渡って、前記第1のピッチおよび前記第2のピッチが等しい値になるように配置されている、
請求項1に記載の固体撮像装置。
【請求項5】
基板の撮像面に配置されており、受光面にて受光し光電変換することによって信号電荷を生成する複数の光電変換素子と、
前記基板の撮像面に並んで配置されている前記光電変換素子のそれぞれの間に介在するように設けられている複数の電極と、
前記基板の撮像面に並んで配置されている前記光電変換素子のそれぞれの間に介在するように、前記複数の電極のそれぞれの上方に設けられている複数の遮光部と
を有し、
前記遮光部は、
前記電極を被覆するように形成された電極遮光部と、
前記電極遮光部の上面において凸状に突出するように形成された画素分断遮光部と
を含み、
前記光電変換素子と前記電極遮光部と前記画素分断遮光部とのそれぞれは、前記撮像面において同じピッチを隔てて配置されており、
前記画素分断遮光部は、前記撮像面の中心から周囲へ離れるに伴って、前記複数の光電変換素子の間における幅が、狭くなるように形成されている
固体撮像装置。
【請求項6】
前記光電変換素子の上方にて前記複数の光電変換素子のそれぞれに対応して設けられているカラーフィルタ
を有し、
前記カラーフィルタは、前記撮像面において配列された複数の画素分断遮光部の間に介在するように形成されている、
請求項1に記載の固体撮像装置。
【請求項7】
前記カラーフィルタは、前記受光面に対面する面が、前記受光面の側へ凸状に湾曲しており、前記受光面へ光を集光する下凸レンズとして機能するように構成されている、
請求項6に記載の固体撮像装置。
【請求項8】
前記カラーフィルタは、前記遮光部との間に当該カラーフィルタよりも屈折率が低い層が介在しており、前記受光面へ光を導波する光導波路のコア部として機能するように構成されている、
請求項6に記載の固体撮像装置。
【請求項9】
前記複数の光電変換素子の上方において当該光電変換素子のそれぞれに対応するように設けられている複数のオンチップレンズ
を有する、
請求項1から8のいずれかに記載の固体撮像装置。
【請求項10】
前記オンチップレンズは、前記撮像面の中心から周囲へ離れるに伴って、面積が広がるように形成されている
請求項9に記載の固体撮像装置。
【請求項11】
前記オンチップレンズは、前記撮像面の中心から周囲へ離れるに伴って、厚みが厚くなるように形成されている
請求項9に記載の固体撮像装置。
【請求項12】
基板の撮像面に配置されており、受光面にて受光し光電変換することによって信号電荷を生成する複数の光電変換素子と、
前記基板の撮像面に並んで配置されている前記光電変換素子のそれぞれの間に介在するように設けられている複数の電極と、
前記基板の撮像面に並んで配置されている前記光電変換素子のそれぞれの間に介在するように、前記複数の電極のそれぞれの上方に設けられている複数の遮光部と、
を有し、
前記遮光部は、
前記電極を被覆するように形成された電極遮光部と、
前記電極遮光部の上面において凸状に突出するように形成された画素分断遮光部と
を含み、
前記複数の画素分断遮光部は、前記撮像面の中心から周囲へ離れるに伴って、当該複数の画素分断遮光部の間におけるスペースの幅が、広がるように形成されている
固体撮像装置。
【請求項13】
基板の撮像面に配置されており、受光面にて受光し光電変換することによって信号電荷を生成する複数の光電変換素子と、
前記基板の撮像面に並んで配置されている前記光電変換素子のそれぞれの間に介在するように設けられている複数の電極と、
前記基板の撮像面に並んで配置されている前記光電変換素子のそれぞれの間に介在するように、前記複数の電極のそれぞれの上方に設けられている複数の遮光部と、
を有し、
前記遮光部は、
前記電極を被覆するように形成された電極遮光部と、
前記電極遮光部の上面において凸状に突出するように形成された画素分断遮光部と
を含み、
前記複数の光電変換素子は、前記撮像面において第1のピッチを隔てて配列されており、
前記複数の遮光部にて前記電極遮光部は、前記撮像面において第2のピッチを隔てて配列されており、
前記複数の遮光部にて前記画素分断遮光部は、前記撮像面において第3のピッチを隔てて配列されており、
前記撮像面の中心から周囲へ離れるに伴って、少なくとも前記第3のピッチが広がるように形成されている
電子機器。
【請求項14】
受光面にて受光し光電変換することによって信号電荷を生成する光電変換素子を、基板の撮像面に複数形成する光電変換素子形成工程と、
前記基板の撮像面に並んで配置される前記複数の光電変換素子の間に介在するように複数の電極を形成する電極形成工程と、
前記基板の撮像面に並んで配置される前記複数の光電変換素子の間に介在するように、前記複数の電極のそれぞれの上方に複数の遮光部を形成する遮光部形成工程と
を有し、
前記遮光部形成工程は、
前記電極を被覆するように電極遮光部を形成する電極遮光部形成工程と、
前記電極遮光部の上面において凸状に突出するように画素分断遮光部を形成する画素分断遮光部形成工程と
を含み、
前記光電変換素子形成工程においては、前記複数の光電変換素子が前記撮像面において第1のピッチを隔てて配列されるように、前記光電変換素子を形成し、
前記電極遮光部形成工程においては、前記電極遮光部が前記撮像面において第2のピッチを隔てて配列されるように、前記電極遮光部を形成し、
画素分断遮光部形成工程においては、前記画素分断遮光部が前記撮像面において第3のピッチを隔てて配列されており、前記撮像面の中心から周囲へ離れるに伴って、当該第3のピッチが広がるように、前記画素分断遮光部を形成する、
固体撮像装置の製造方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【図22】
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【図23】
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【図24】
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【図25】
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【図26】
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【図27】
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【図28】
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【公開番号】特開2010−192705(P2010−192705A)
【公開日】平成22年9月2日(2010.9.2)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−35761(P2009−35761)
【出願日】平成21年2月18日(2009.2.18)
【出願人】(000002185)ソニー株式会社 (34,172)
【Fターム(参考)】