説明

圧着はがきの接着剤塗布装置

【課題】接着剤を圧着はがきに圧着性よく且つ能率的に塗布することができる圧着はがきの接着剤塗布装置を提供する。
【解決手段】用紙搬送部22の駆動ローラ24と従動ローラ25に掛け渡された用紙搬送ベルト26の用紙搬送方向に沿って直列に2箇所に配置された接着剤塗布部21a及び21bにより、現像ローラ28を介して感光体ドラム29に現像された接着剤5a及び5bが、搬送されてくる用紙15上に転写ローラ31により転写されて重ね塗りされ定着部23において定着される。これによりZ折り圧着はがきを接着剤塗布前に予備折りすることで、一度の用紙搬送で、表裏の圧着面の対向する片側面に約30μm厚の圧着に必要十分な量の接着剤層を形成する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、圧着はがきの接着剤塗布装置に係わり、更に詳しくは圧着はがきの圧着面に塗布する接着剤を圧着面の片面側のみに行う構成の圧着はがきの接着剤塗布装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、特定の個人のみへ文字情報を伝達するために、一般に、文字記載物を封書の形態にし、開封後に始めて当該個人が文字情報を確認できるようにしていた。
近年、個人情報保護が厳しく問われるようにもなり、各種事業所等では、例えば、個人の各種データ、成績表、給与明細書等の個人情報は、これを文字記載物の内部の印字箇所に記録して、印字箇所の周縁部もしくは文字記載物の全面を接着や圧着により封筒状やカード状にして配布したりしている。
【0003】
このうち、はがきサイズのカード状のものは圧着はがきと呼ばれており、通常の郵便はがきと同じ料金で利用できることから、情報提供者側の利便性が高い印字(印刷)情報秘匿システムとして、広告宣伝のダイレクトメール等にも汎用されている。
【0004】
このような圧着はがき等による印字情報秘匿システムを利用するには、従来、専門の製造業者に委託するか、高価な圧着はがき等製造・印刷装置を導入するかして秘匿情報を作成していた。
【0005】
これらの圧着はがき等製造・印刷装置を用いて秘匿情報を作成するには、接着剤を情報印字の後に塗布する方法や、情報印字の前に塗布する方法等があるが、いずれにしても秘匿情報を大量に作成するという前提が必須であり高価であった。
【0006】
また、そのような製造業者への委託は、個人情報の流出の問題も潜在的に存在しており好ましい秘匿情報の作成方法とはいえない。
ところで、近年、パソコンやプリンタの発達と相侯って、小規模事業所や個人でも利用できるように、少量単位でも簡易に圧着はがきを作成できるようにしたものも提案されている。
【0007】
例えば、感圧接着剤を予め塗布した剥離紙付きはがき用紙が販売されている。これは、2つ折り内部の印字面に所定の文字情報等を印字後に、感圧接着剤部分を圧着して投函用の圧着はがきを完成させるものである。
【0008】
また、例えば、粘着フイルムとはがき用紙を一組にしたものが販売されている。これは、2つ折り内部の印字面に所定の文字情報等を印字後に、2つ折り内部に粘着フイルムを挟むようにして圧着して、投函用の圧着はがきを作成できるようにしたものである。
【0009】
しかしながら、これでもコスト高は避けられず、取り扱いが煩雑であり、個人的に数枚の圧着はがきを作成するのなら良いが、ある程度の枚数単位で、安価で、迅速に、且つ対需要即応体制で作成できるものではない。
【0010】
そこで、粘着剤を内包したマイクロカプセルから成るトナー状粘着剤を静電印刷法により基材の表面に転写してフラッシュ定着させ、接着時には圧力によりマイクロカプセルを破壊しカプセル内の粘着剤を浸出させるようにして、圧着はがきを容易に作成できるとする提案がなされている。また、この提案では、粘着剤を溶融、混練、粉砕した粉砕トナーも示唆されている。(例えば、特許文献1参照。)
また、事務用プリンタや複写機の交換用の印字用カートリッジに圧着用物質を入れて、それら事務用プリンタ又は複写機による印字作業と同様の操作で圧着用物質を官製はがきや封筒に塗布し、その後、圧着専用機にかけるようにし、圧着専用機にかけるところまでを1台のプリンタ又は複写機で出来るとする提案がなされている。また、この提案では、二つ折りの片面、三つ折の中央両面に圧着用物質を塗布することが示唆されている。(例えば、特許文献2参照。)
また、感熱接着剤を含むトナーを用い、電子写真方式により画像を対需要即応式で作成する方法が提案されている。この提案では、感熱接着剤の軟化温度は電子写真方式用のトナーの結着樹脂の軟化温度よりも高くなるように構成し、また、感熱接着剤の電子写真方式用トナーに占める割合を5〜60重量%とし、また、感熱接着剤の組成は熱接着性樹脂、ホットメルト及びワックス類からなる群より選ばれる1種類以上を含むようにすることが提案されている。(例えば、特許文献3参照。)
【特許文献1】特開平09−104849号公報(段落0005、0014、図1、図3、図6)
【特許文献2】特開2000−006553号公報(要約、図なし)
【特許文献3】特開2004−126231号公報(段落0085〜0087、図なし)
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0011】
しかしながら、特許文献1の技術は、マイクロカプセル式のトナーについては構成及び組成について記載されてはいるが、粉砕トナーについては単なる思い付き程度に示唆されているのみであり、具体的な組成、製法、及び用法についての記載がなく、これでは、この分野の当業者といえども有用な粉砕トナーを作成することは勿論、試作することさえ出来ない。
【0012】
また、特許文献2の技術は、圧着専用機にかける前までの官製はがきや封筒による印字情報秘匿書類を作成するものであり、投函用に完成するには圧着専用機にかけなければならない点で利便性と経済性に欠けるものであり、また対需要即応性には程遠いものと言わざるを得ない。
【0013】
また、特許文献3の技術では、単に感熱接着剤の軟化温度が電子写真方式用のトナーの結着樹脂の軟化温度よりも高く設定されているというのみで、思い付き程度に示唆されてはいるものの感熱接着剤を含むトナーの具体的な材料処方も具体的な用法も開示されていない。
【0014】
また、そのようなトナー状の圧着はがき用粉体接着剤は今日まで市場に流通もしていない。流通している圧着はがき用粉体接着剤は液状または粘着シート状のものだけである。
そこで、本発明者は、上記従来の提案技術が示唆するところに基づいて、プリンタを用いて塗布できることを前提としたトナー状の接着剤(熱可塑性樹脂粉体)を試作してみることにした。
【0015】
プリンタ又は複写機を用いて塗布できることを前提として試作されたトナー状接着剤の材料処方は、結着樹脂として、ポリエステルを約95%、帯電制御剤として、LR147を約2%、ワックスとして、ppを約2%とした。
【0016】
尚、上記の材料処方は、圧着はがき用接着剤であること、及びプリンタを用いて塗布できること(つまりトナーと類似した粉体性質を持っていること)の両条件を満たすものとの考えに基づいて処方したものであり、ポリエステルは現在プリンタのトナーとして主に使用されている結着樹脂材料である。
【0017】
次に、これらの材料を、三井鉱山製へンシェルミキサーFM20にて混合し、二軸連続混練機により混練した。その後、粗砕、粉砕、分級を経て、最後にヘンシェルミキサーにて疎水性シリカと混合し、中心粒径9μmのトナーと類似の粉体を得た。
【0018】
この粉体を、粉体接着剤として感光体ドラムに現像し、往復はがきの折り合わせ面に転写し、定着させて、用紙を取り出し、圧着専用機にかけて貼り合わせた。このとき、貼り合わせる貼り付けローラの設定温度を、120℃、130℃、140℃、150℃の4段階に分けて設定し、それぞれの設定温度において貼り合わせた圧着はがきを作成した。
【0019】
この圧着はがきの貼り付けに上記のように圧着専用機を用い、貼り付けローラの温度設定に通常のトナーの溶融温度よりも高い温度が含まれているのは、それぞれ従来の提案技術の示唆に応じたものである。
【0020】
そして、特には図示しないが、上記設定温度ごとに作成された圧着はがきを評価してみることにした。この評価では、剥離力(圧着はがきの貼り付け部を剥離する際の力の強さ)、文字オフセット(圧着はがきの貼り付け部を開封(剥離)したとき、可変情報印字トナーが、もともと印字されていた面から脱離して接着対面へ転移して付着してしまうという現象)について視認により良し悪しを決定した。
【0021】
結果としては、上記のように作成された接着剤では、はがきが貼りつく接着力(=剥離力)の温度設定領域(140℃、150℃)においては、文字オフセットが発生するという問題があることが判明した。
【0022】
つまり、先行技術が示唆する範囲で作成された接着剤(軟化温度がトナーの結着樹脂の軟化温度よりも高い接着剤)では、通常トナーで可変情報を印字後に接着剤単体で印字面に塗布を行った場合、又は感熱接着剤を含むトナーで可変情報の画像を形成した場合、その後の接着剤による接着を実現するための加熱によって、紙面に定着されていたトナーが再溶融してしまい、文字オフセットが発生する。
【0023】
この文字オフセット現象は、熱圧着で軟化溶融した可変情報印字トナーと接着剤の両者が共に強く結着し、はがきを開封するとき可変情報印字トナーが対向面の接着剤に強く引っ張られ、その力が紙と可変情報印字トナーとの接着力を凌いで、可変情報印字トナーが対向面側に転移することによって起こると考えられる。
【0024】
従って、十分な接着力(=剥離力)を持ち、かつ文字オフセットのない粉体接着剤の作成に当たっては更なる何らかの工夫が必要である、ということが判明する。
また、上記の特許文献1、2及び3には、具体的な接着剤の塗布装置の構成及び接着剤の塗布の態様については何ら開示も示唆もされていない。
【0025】
本発明の課題は、上記従来の実情に鑑み、実用性のある粉体接着剤の製造方法を確立したうえで、その粉体接着剤を圧着はがきに圧着性よく且つ能率的に塗布することができる圧着はがきの接着剤塗布装置を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0026】
本発明の圧着はがきの接着剤塗布装置は、圧着はがきの圧着面に塗布する接着剤を圧着面の片面側のみに行う構成の圧着はがきの接着剤塗布装置において、上記圧着はがきの搬送方向に直列に配置された複数の接着剤塗布部を備え、前段の上記接着剤塗布部が接着剤を塗布した上記圧着はがきの面に重ねて後段の上記接着剤塗布部が接着剤を塗布するように構成される。
【0027】
この接着剤塗布装置においては、例えば、前段又は後段の上記接着剤塗布部は上記圧着はがきの接着剤塗布面に接着剤を一様に塗布し、後段又は前段の上記接着剤塗布部は上記圧着はがきの接着剤塗布面に接着剤を網目状または梨地状に塗布するように構成される。
【0028】
また、接着剤塗布装置においては、例えば、前段の上記接着剤塗布部と後段の上記接着剤塗布部は、一体化された共通の接着剤容器を備えて構成される。
【発明の効果】
【0029】
本発明によれば、圧着はがきの搬送方向に直列に配置された複数の接着剤塗布部で接着剤を重ね塗りするので、接着剤を圧着面の片面側のみに行う構成でありながら接着性を十分に持たせることができると共に、一度の用紙搬送工程で接着剤の塗布を完成させることができるので作業の能率が向上する。
【0030】
また、接着剤を圧着面の片面側のみに行う構成で接着性を十分に持たせることができるので、Z折り圧着はがきの製造においても一度の用紙搬送工程で圧着面への接着剤の塗布を完成させることが可能となり、簡便で小型な構成の接着剤塗布装置を提供することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0031】
以下、本発明の実施の形態を図面を参照しながら説明する。
(実施形態1)
前述したトナー状の熱可塑性樹脂粉体からなる接着剤において、接着力が強すぎて紙破れが発生したり文字移りがするなどの不具合を防ぐためには、可変情報印字トナー(以下、単に印字用トナーという)と接着剤が溶融の際に一体化しないようにすることが必要であると考えられる。
【0032】
そして、そのためには、接着剤の構成を可変情報印字トナーの構成と異ならせることが必要であると考えられる。この考えのもとに、本発明者は、印字用トナーの組成と異なる組成のトナー状粉体と、これらと比較のために、印字用トナーとほぼ同様の組成からなるトナー状粉体、ただし染料や顔料等の着色材を含まない透明粉体、を作成して、それらの接着力と文字オフセット性について評価した。
【0033】
以下、そのトナー状粉体すなわち粉体接着剤の、組成、製造方法、評価の結果について述べる。
先ず、発明者は、3種類の粉体接着剤を作製例1、作製例2及び作製例3として作成した。材料としては、ポリエステル樹脂、シリカ粉、帯電制御剤、ポリエチレンワックス、アクリル樹脂、及び微粒シリカを、それぞれ含有比率(質量%)を異ならせて作成した。
【0034】
これらの材料処方のうち、ポリエステル樹脂は結着樹脂である。圧着はがき用の粉体接着剤としては、トナーに用いられる結着樹脂を用いることが可能であり、このような結着樹脂としては、ポリスチレン樹脂、スチレンアクリル樹脂、ポリエステル樹脂、エポキシ樹脂等が挙げられる。
【0035】
特にポリエステル樹脂は、他の樹脂に比較して軟化点が低く、図に示すように軟化点110℃に設定でき、本例で接着力調整のために用いられる非粘着材とし有機物を混合したときに、軟化点の温度差を大きく設定できる利点がある。
【0036】
また、粒径3μmのシリカ粉は、無機の非粘着材料の代表として選択されたものであり、接着強度調整剤として用いられている。また、粒径4μmで軟化点200℃以上のアクリル樹脂は、有機の非粘着材料の代表として選択されたものであり、他の接着強度調整剤として用いられている。
【0037】
また、帯電制御剤である日本カーリット(株)の帯電制御剤LR−147、ワックスとしての三井化学(株)製のポリエチレンワックスNP−056、及び流動性改良剤としての外添剤である日本アエロジル(株)製の微粒シリカRY−50は、印字用トナーと同様に電子写真法を用いて粉体接着剤を用紙に塗布するために用いられている。
【0038】
上記の作製例1では、先ず、結着樹脂としてポリエステル樹脂70質量%、非接着樹脂としてシリカ粉30質量%、帯電制御剤1質量%、及びポリエチレンワックス3質量%を用意する。
【0039】
これらをケミカルミキサーで混合し、その混合物を二軸押出機によって溶融混練した後に粗砕し、更に、その粗砕物をI式ジェットミルによって粉砕し、その粉砕物を分級して、平均体積粒径9μmの粉体粒子を作製する。
【0040】
そして、この粉体粒子100質量%と微粒シリカ1質量%をヘンシェルミキサーによって混合し、その混合物を篩別して、所望の圧着はがき用粉体接着剤を得た。
次に、作製例2では、先ず、結着樹脂としてポリエステル樹脂70質量%、非接着樹脂としてアクリル樹脂30質量%、帯電制御剤1質量%、及びポリエチレンワックス3質量%を用意する。
【0041】
そして、上記同様に、これらをケミカルミキサーで混合し、その混合物を二軸押出機によって溶融混練した後に粗砕し、更に、その粗砕物をI式ジェットミルによって粉砕し、その粉砕物を分級して、平均体積粒径9μmの粉体粒子を作製する。
【0042】
そして、この粉体粒子100質量%と微粒シリカ1質量%をヘンシェルミキサーによって混合し、その混合物を篩別して、所望の圧着はがき用粉体接着剤を得た。
そして、作製例3では、印字用トナーと同様に、ポリエステル樹脂100質量%、帯電制御剤1質量%、ポリエチレンワックス3質量%を用い、上記の作成例1又は2と同様にして、平均体積粒径9μmの粉体粒子を作製したのち、この粉体粒子100質量%と微粒シリカ1質量%をヘンシェルミキサーによって混合し、その混合物を篩別して、所望の圧着はがき用粉体接着剤を得た。
【0043】
このようにして作成された接着剤は、接着剤塗布機で用紙に塗布される。この接着剤は粉体接着剤であり、常温では固体である。そして、加熱されることにより溶融され、加圧されることにより接着性が発揮される。
【0044】
ところで、粉体接着剤(以下、単に接着剤ともいう)の塗布では、例えばトナーを用いて印字(または印刷、以下同様)を行う電子写真式画像形成装置を用い、その画像形成ユニットにトナーの代わりに粉体接着剤を収容して、圧着はがきの接着剤塗布面にベタに印字(塗布)する方が簡便である。
【0045】
図1(a) は、そのような実施形態1における接着剤塗布装置の概略の構成図であり、同図(b),(c),(d) は、接着剤の塗布手順を示す図である。尚、同図(c),(d) には、接着剤を転写された状態を示す平面図と後側面図を示している。
【0046】
尚、この圧着はがきの接着剤塗布装置では、圧着はがき用紙の紙面に予め印字用トナーで可変情報を印字し、その紙面の印字面に重ねて、上述した作製例1〜3の粉体接着剤が塗布される。
【0047】
また、本例においては、近年ページ数が多いほど秘密の情報量をより多く記載できるということで、Z折りの圧着はがきが広く用いられていることに鑑み、Z折り圧着はがきを例にとって説明することにする。
【0048】
同図(a) において、圧着はがきの接着剤塗布装置は、接着剤塗布ユニット1、用紙搬送装置2、定着装置3、反転装置4からなる。
尚、同図(a) には、主要部を簡略に示すため、図の右方に配置される給紙装置、図の左方に配置される折り装置、圧着装置、出来上がり圧着はがき収納装置等の装置は図示を省略している。
【0049】
上記の接着剤塗布ユニット1は、接着剤5が収容されている接着剤容器6と、その接着剤容器6の下端開口部に回転可能に配設された現像ローラ7と、この現像ローラ7に接して配置された感光体ドラム8を備えている。
【0050】
尚、この接着剤塗布ユニット1近傍の構成として電子写真式画像形成装置の画像形成ユニットにほぼ共通に配置されるクリーナ、初期化帯電器、光書き込みヘッド、転写器等の構成は、一般に良く知られている構成であるので図示を省略している。
【0051】
また、上記の用紙搬送装置2は、駆動ローラ9と従動ローラ11、これら駆動ローラ9と従動ローラ11に掛け渡された用紙搬送ベルト12からなる。定着装置3は、熱ローラ13と押圧ローラ14から成る。
【0052】
また、反転装置4は、細部の図示を省略しているが、用紙15の前後と表裏を反転させて用紙搬送装置2に送り戻す装置であり、両面印刷プリンタに採用されている一般的な両面印刷反転装置である。
【0053】
同図(a) において、先ず、不図示の給紙装置から一枚ずつ取り出された用紙15が、接着剤塗布ユニット1に向けて、用紙搬送装置2上に矢印aで示すように給送される。
同図(b) は、上記接着剤塗布ユニット1に向けて給送される用紙15を上から見た図である。
【0054】
接着剤塗布ユニット1においては、接着剤容器6の現像ローラ7が、その周表面に均一な接着剤層を形成しながら回転している。他方、感光体ドラム8は、不図示の光書き込みヘッドにより全面露光され、その露光面に現像ローラ7の接着剤層を現像(転写)される。
【0055】
感光体ドラム8は、不図示の転写器と協働して、感光体ドラム8の直下を通過する用紙15の表面の一方の端部側2頁の面P1、P2に、同図(c) に示すように、接着剤15を静電的に転写(塗布)する。
【0056】
ここで、Z折り圧着はがき用の用紙15の面構成を定義する。同図(c),(d) に示すように、本例において、用紙15の面は、Z折りする前の表紙の一方の端部頁面を面A、中央頁を面B、他方の端部頁面を面Cとする。そして、表紙の面Aの裏面頁面を面D、表紙の面Bの裏面頁面を面E、表紙の面Cの裏面頁面を面Fとする。
【0057】
同図(b) のように面A及び面Bに接着剤を転写(塗布)された用紙15は、同図(a) の矢印bで示すように定着器3に向けて搬送される。用紙15は、定着器3の熱ローラ13と押圧ローラ14により熱と圧力を加えられて、面A及び面Bに転写された接着剤5を紙面に溶融定着される。
【0058】
その後、用紙15は、矢印c及び矢印d示すように反転装置4に向けて搬送される。用紙15は反転装置4により表裏を反転されて前後が入れ替わった状態となり、矢印e、f、g、h、iで示すように最初の給紙方向に搬送され、反転により裏面を上に向けて再び矢印aで示すように接着剤塗布ユニット1に給送される。
【0059】
接着剤塗布ユニット1で裏面に接着剤5を塗布された用紙15は、転写された接着剤5を定着器3により紙面に定着された後、矢印jで示すように不図示の折り装置に向けて搬送される。
【0060】
同図(d) は、用紙15の裏面の面E及び面Fに接着剤5を転写された状態を示す平面図と後側面図を示している。すなわち、同図(d) に示すように、用紙15表面の面A及び面Bと裏面の面E及び面Fとに接着剤5が塗布されている。
【0061】
この状態で、折り装置に搬入された用紙15は、折り装置によりZ折りされて圧着装置に搬送され、圧着装置により面Aと面B、及び面Eと面Fが圧着されて、投函可能な圧着はがきが完成する。なお、Z折り装置は、一般に知られているZ折り装置を用いることができる。
【0062】
図2(a) は、参考のため、上記折り装置によりZ折りされた用紙15の状態を示す図であり、同図(b) は、Z折りされた用紙15が矢印Hで示すように圧着装置16に挿通される状態を示す図である。折り装置によってZ折りされた用紙15は、圧着装置16によって、接着されて1枚のはがきとなる。
【0063】
図3(a) は上記Z折り圧着はがき15の圧着面の圧着前の状態を示す図であり、同図(b) は、圧着後の状態を示す図である。同図(a) に示すように、用紙15の面A及び面B(又は面E及び面F)には、紙面及び印字トナー17の上に接着剤5が満遍なく塗布されている。
【0064】
紙面に対して印字トナー17は、凸部を形成しているが、同図(b) に示す圧着時には、面A及び面Bの両面に塗布された接着剤5が、印字トナー17の凸部形状に対して良く追従して、接着剤5と上下の用紙15が密着され圧着はがきとしての接着性能が確保される。
【0065】
(実施形態2)
ところで、上記の実施形態1では、Z折り圧着はがきを製作する場合、用紙15の表裏それぞれの圧着面の両面に接着剤を塗布するために、反転装置4を用い、用紙搬送と接着剤塗布の工程を二度行っている。
【0066】
このように用紙15の両面に接着剤5を塗布する処理時間は、V折り圧着はがきのように片面のみに粉体接着剤を塗布すればよい場合に比較して、時間的には反転搬送の分も含めると2倍以上かかる。
【0067】
すなわち、最も普及しているZ折りはがきの場合、V折りはがきに比べて用紙一枚当りの接着剤の塗布処理が遅くなり、圧着はがきの作製能率が低下する。
この問題は、一回の用紙搬送で接着剤を表裏に塗布することができれば解消される。この一回の用紙搬送で接着剤を表裏に塗布する方法について、第2の実施形態として以下に説明する。
【0068】
図4(a) 〜(d) 及び図5(a) 〜(d) は、第2の実施形態における圧着はがきの作製工程順に、用紙15の状態を平面図、斜視図、側断面図等で示す図である。尚、図4(a) 〜(d) 及び図5(a) 〜(d) には、圧着はがき作製工程における用紙15の搬送方向を矢印kで示している。
【0069】
先ず、図4(a) に示すように、給紙部から給紙される用紙15は、予備紙折部において、図4(b) に示すように、用紙の一部(表裏で面Cと面Fの部分)が矢印mで示すように折り込まれる(予備折りされる)。この用紙の一部が折り込まれた(予備折りされた)図4(c) に示す用紙15は、接着剤塗布ユニットへと搬送される。
【0070】
接着剤塗布ユニットでは、用紙15は、上記折られた面(図4(c) の面F参照)とこの折られた面に並んで露出する折られなかった面(図4(c) の面A参照)とに、一度に接着剤5を塗布される(図4(d) 参照)。
【0071】
このように表裏の面Aと面Fに一度に接着剤5を塗布された用紙15は、定着部へと搬送される。定着部で用紙15は、熱と圧力を加えられて、接着剤5が紙面に定着される。
この接着剤5を紙面に定着された用紙15は、続いて紙折部へと搬送される。紙折部に搬入された用紙15は、先ず上記のように予備折りされた面が広げられる。
【0072】
図5(a) は、そのように広げられた用紙15の表面(面A、面B、面C)を示しており、面Aには上記の接着剤5が定着されている。また、図5(b) は、上記の広げられた用紙15の裏面(面D、面E、面F)を示しており、面Fには上記の接着剤5が定着されている。
【0073】
この後、紙折部において、図5(c) に示すように、面Fが矢印nで示すように面E側に折り込まれ、続いていま折り込まれて面Fと二重になった面Bが矢印pで示すように面A側に折り込まれる。これにより、図5(d) に示すように、用紙15がZ折りにされる。
【0074】
このZ折りにされた用紙15は、圧着部へと搬送されて、接着剤5の塗布面(面A、面F)とその対向面(面B、面E)とが圧着され、投函直前のZ折り圧着はがきとして完成する。
【0075】
図6(a) は上記Z折り圧着はがき15の圧着面の圧着前の状態を示す図であり、同図(b) は、圧着後の状態を示す図である。同図(a) に示すように、用紙15の面A(又は面F)には、紙面及び印字トナー17の上に接着剤5が満遍なく塗布されている。しかし、圧着の対向面である面B(又は面E)には接着剤は塗布されていない。
【0076】
このため、圧着部で同図(b) に示すように圧着されたとき、印字トナー17により形成される凸部を中心にして、その周囲に未接着部18が発生し、圧着性が低下する虞が多分にある。
【0077】
この虞は、接着剤塗布量を多くすると、つまり接着剤を厚塗りすれば、解消される。実験値では、接着剤の塗布厚は、約30μm程度は必要と思われる。しかし、上記のように電子写真式画像形成ユニットを応用した静電転写方式による接着剤の転写(塗布)では、1回の転写で接着剤の粉体の1.5〜2粒子層程度とされており、粒子径を約10μmとすると、15〜20μm程度までしか塗布の厚みを得ることができない。
【0078】
(実施形態3)
そこで、この問題を解消すべく、静電転写方式による接着剤の転写(塗布)において、接着剤の約30μm程度の塗布厚を実現できる接着剤塗布装置を、実施形態3として以下に説明する。
【0079】
図7(a) は、実施形態3における接着剤塗布装置の概略の構成図であり、同図(b) は、接着剤の塗布後における圧着はがきの圧着面の圧着前の状態を示す図であり、同図(c) は、圧着後の状態を示す図である。
【0080】
図7(a) に示すように、本例の接着剤塗布装置20は、複数(本例では2箇所)の接着剤塗布部21(21a、21b)、用紙搬送部22、定着部23からなる。
尚、本例においても、同図(a) には、主要部を簡略に示すため、図の右方に配置される給紙部、図の左方に配置される用紙折り部、圧着部、出来上がり圧着はがき収納部等の各部の構成は図示を省略している。
【0081】
上記の用紙搬送部22は、駆動ローラ24と従動ローラ25、これら駆動ローラ24と従動ローラ25に掛け渡された用紙搬送ベルト26からなる。本例では用紙搬送系に反転装置のない簡単な構成となっている。
【0082】
また、上記の接着剤塗布部21(21a、21b)は、それぞれ接着剤5(5a、5b)が収容されている接着剤容器27、その接着剤容器27の下端開口部に回転可能に配設された現像ローラ28、この現像ローラ28に接して配置された感光体ドラム29、この感光体ドラム29に対し用紙搬送ベルト26を介して押圧する転写ローラ31を備えている。
【0083】
本例においても、実際は感光体ドラム29を中心に配置されているクリーナ、初期化帯電器、光書き込みヘッド等の構成は図示を省略している。
これら複数の接着剤塗布部21は、同図(a) に示すように、用紙搬送部22の用紙搬送方向に沿って直列に配置されている。
【0084】
そして、定着部23は、用紙搬送部22の用紙搬送方向下流側に在って、熱ローラ32と押圧ローラ33を備えている。
本例において、先ず、不図示の給紙部から取り出され、予備紙折部で予備折りされてから給紙された用紙15が同図(a) に矢印qで示すように用紙搬送部22に搬入される。
【0085】
そして、用紙15は、先ず、接着剤塗布部21aを通過して、面A及び面F(図4(d) 参照)に接着剤5aを塗布される。
続いて、用紙15は、接着剤塗布部21bを通過して、同じく面A及び面Fに接着剤5bを塗布される。
【0086】
そして、用紙15は、矢印rに示すように、定着部23に送り込まれ、上記二重に塗布された接着剤5a及び5bを、定着部23において、塗布面に定着され、矢印sで示すように、後段の折り部、圧着部、収納部に順次搬送される。
【0087】
同図(b) に示すように、面A(又は面F)には、前段の接着剤塗布部21aが接着剤5aを塗布した用紙15(圧着はがき)の面に重ねて、後段の接着剤塗布部21bが接着剤5bを塗布したことによって、塗布厚が約30μm程度の接着剤層5´が形成されている。
【0088】
これにより、用紙15の圧着面(面A及び面B、又は面E及び面F)が圧着部で圧着されたとき、同図(c) に示すように、紙面に対して凸部を形成している印字トナー17の凸部形状に対して、二重に厚く塗布された接着剤5が良く追従して、接着剤5と上下の用紙15が密着され圧着はがきとしての接着性能が確保される。
【0089】
このように、静電印刷法により圧着はがきに接着剤を塗布する方法であっても、接着剤を二重塗りすることにより接着剤の十分な塗布量が得られるので、対向する圧着面の片面側のみの接着剤塗布でも十分な接着性が得られる。
【0090】
これにより、予備折りを行い、一度の用紙搬送で表裏の塗布面に接着剤を二重塗りして圧着はがきを作製することができ、Z折り圧着はがきの作製能率が向上する。
(実施形態3の変形例)
図8(a),(b) は、上記実施形態3の変形例を示す図であり、同図(a) は、接着剤の塗布後における圧着はがきの圧着面の圧着前の状態を示し、同図(b) は、圧着後の状態を示している。
【0091】
この変形例では、同図(a) に示すように、用紙15は、先ず接着剤塗布部21aにおいて、接着剤塗布面の面A及び面F(図4(d) 参照)に接着剤5aをベタ一面に塗布される。
【0092】
続いて、用紙15は、接着剤塗布部21bにおいて、同じく面A及び面Fに接着剤5bを網目状または梨地状に塗布される。網目状または梨地状の中間の接着剤5bが塗布されなかった部分には空間34が形成される。
【0093】
しかし、接着剤5bが網目状または梨地状に塗布された部分は接着剤5(5a、5b)が二重に盛り上がっているので、面Aと面B及び面Fと面Eが圧着されたとき、同図(b) に示すように、接着剤5bが網目状または梨地状に塗布された部分が接着剤の非塗布面である面B及び面Eに十分に圧着される。
【0094】
したがって、この場合も実施形態3の場合よりは接着性がやや弱くなるものの、圧着はがきとしての接着性は十分に得られる。
このようにすれば、接着性を維持したまま、空間34の分だけ接着剤の使用量を低減させることができて経済的である。
【0095】
尚、接着剤塗布部21aで網目状または梨地状の塗布を行い、接着剤塗布部21bでベタ一面の塗布を行うようにしてもよい。網目状または梨地状にするかベタ一面の塗布にすかの制御は、各接着剤塗布部21における感光体ドラム29に対する光書き込みヘッドによる露光を制御することによって容易に実現できる。
【0096】
いずれにしても、印字面が、圧着される対向面側の印字面または用紙面に直接すると、印字面の印字トナーに対する保持力と接触面の接触印字トナーに対する保持力が同じになってしまうため、印字欠け等の障害が発生する。したがって、接着剤塗布部21a又は接着剤塗布部21bのいずれか一方では必ずベタ一面の接着剤塗布を行うことが好ましい。
【0097】
尚、接着剤5aと接着剤5bは、材質又は特性が同一のものを用いても良く、また、異なるものを用いても良い。
(実施形態4)
本発明において、接着剤5aと接着剤5bに材質及び特性が同一のものを用いる場合は、上記の実施形態3及びその変形例の場合と同一の大きさの接着剤塗布装置で接着剤の収容量を大きくすることができる。これを実施形態4として以下に説明する。
【0098】
図9は、実施形態4における接着剤塗布装置の概略の構成を示す図である。尚、同図には、図7(a) に示した構成と同一の構成部分には図7(a) と同一の番号を付与して示している。
【0099】
図9に示すように、本例の接着剤塗布装置35は、最初に用紙15に接着剤を塗布する用紙搬送方向上流側の感光体ドラム29aに接着剤を現像する現像ローラ28aに供給される接着剤5と、次に用紙15に接着剤を塗布する用紙搬送方向下流側の感光体ドラム29bに接着剤を現像する現像ローラ28bに供給される接着剤5とが同一の接着剤容器36に収容されている。
【0100】
このように、前段(用紙搬送方向上流側)の接着剤塗布部と後段(用紙搬送方向下流側)の接着剤塗布部が、一体化された共通の接着剤容器36を備えたことにより、実施形態3及びその変形例の場合のように各接着剤塗布部が独立に接着剤容器27を備えている場合よりも、接着剤容器の配設空間を大きく有効に利用でき、接着剤の収容量を大きくすることができる。
【0101】
これにより、接着剤容器の交換頻度を低減させることができ、頻繁な保守作業による能率の低下を防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【0102】
【図1】(a) は実施形態1における接着剤塗布装置の概略の構成を示す図、(b),(c),(d) は接着剤の塗布手順を示す図である。
【図2】(a) は参考のため折り装置によりZ折りされた用紙の状態を示す図、(b) はZ折りされた用紙が矢印Hで示すように圧着装置に挿通される状態を示す図である。
【図3】(a) は実施形態1におけるZ折り圧着はがきの圧着面の圧着前の状態を示す図、(b) は圧着後の状態を示す図である。
【図4】(a) 〜(d) は実施形態2における圧着はがきの作製工程順に用紙の状態を平面図、斜視図、側断面図等で示す図(その1)である。
【図5】(a) 〜(d) は実施形態2における圧着はがきの作製工程順に用紙の状態を平面図、斜視図、側断面図等で示す図(その2)である。
【図6】(a) は実施形態2におけるZ折り圧着はがきの圧着面の圧着前の状態を示す図、(b) は圧着後の状態を示す図である。
【図7】(a) は実施形態3における接着剤塗布装置の概略の構成を示す図、(b) は接着剤塗布後における圧着はがきの圧着面の圧着前の状態を示す図、(c) は圧着後の状態を示す図である。
【図8】実施形態3の変形例を示す図であり、(a) は接着剤の塗布後における圧着はがきの圧着面の圧着前の状態を示す図、(b) は圧着後の状態を示す図である。
【図9】実施形態4における接着剤塗布装置の概略の構成を示す図である。
【符号の説明】
【0103】
1 接着剤塗布ユニット
2 用紙搬送装置
3 定着装置
4 反転装置
5 接着剤
6 接着剤容器
7 現像ローラ
8 感光体ドラム
9 駆動ローラ
11 従動ローラ
12 用紙搬送ベルト
13 熱ローラ
14 押圧ローラ
15 用紙
16 圧着装置
17 印字トナー
18 未接着部
20 接着剤塗布装置
21(21a、21b) 接着剤塗布部
22 用紙搬送部
23 定着部
24 駆動ローラ
25 従動ローラ
26 用紙搬送ベルト
27 接着剤容器
28(28a、28b) 現像ローラ
29(29a、29b) 感光体ドラム
31 転写ローラ
32 熱ローラ
33 押圧ローラ
34 空間
35 接着剤塗布装置
36 接着剤容器

【特許請求の範囲】
【請求項1】
圧着はがきの圧着面に塗布する接着剤を圧着面の片面側のみに行う構成の圧着はがきの接着剤塗布装置において、
前記圧着はがきの搬送方向に直列に配置された複数の接着剤塗布部を備え、前段の前記接着剤塗布部が接着剤を塗布した前記圧着はがきの面に重ねて後段の前記接着剤塗布部が接着剤を塗布することを特徴とする圧着はがきの接着剤塗布装置。
【請求項2】
前段又は後段の前記接着剤塗布部は前記圧着はがきの接着剤塗布面に接着剤を一様に塗布し、
後段又は前段の前記接着剤塗布部は前記圧着はがきの接着剤塗布面に接着剤を網目状または梨地状に塗布する、
ことを特徴とする請求項1記載の圧着はがきの接着剤塗布装置。
【請求項3】
前段の前記接着剤塗布部と後段の前記接着剤塗布部は、一体化された共通の接着剤容器を備えている、ことを特徴とする請求項1記載の圧着はがきの接着剤塗布装置。

【図3】
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【図6】
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【図8】
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【図1】
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【図2】
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【図4】
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【図5】
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【図7】
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【図9】
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【公開番号】特開2007−185815(P2007−185815A)
【公開日】平成19年7月26日(2007.7.26)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−4207(P2006−4207)
【出願日】平成18年1月11日(2006.1.11)
【出願人】(000104124)カシオ電子工業株式会社 (601)
【出願人】(000001443)カシオ計算機株式会社 (8,748)
【Fターム(参考)】