地図表示システム、地図表示装置および地図表示方法
【課題】表示画面に道路、道路名称を表示する際に道路名称を視認し易く表示することができる地図表示システム、地図表示装置、地図表示方法を提供する。
【解決手段】地図表示システム10は、地図表示装置20と地図配信サーバ30とから構成される。地図表示装置20は、最長リンク抽出手段243と、傾斜角抽出手段244と、道路名称表示調整手段245と、を備え、最長リンク抽出手段243は表示する1本の道路について、表示領域内に存在する最も長い道路リンクを抽出し、傾斜角抽出手段244は抽出された道路リンクの傾斜角を抽出し、道路名称表示調整手段245は、抽出された最も長い道路リンクの近傍に、当該道路リンクの傾きを用いて、当該道路の道路名称を直線的に表示する。
【解決手段】地図表示システム10は、地図表示装置20と地図配信サーバ30とから構成される。地図表示装置20は、最長リンク抽出手段243と、傾斜角抽出手段244と、道路名称表示調整手段245と、を備え、最長リンク抽出手段243は表示する1本の道路について、表示領域内に存在する最も長い道路リンクを抽出し、傾斜角抽出手段244は抽出された道路リンクの傾斜角を抽出し、道路名称表示調整手段245は、抽出された最も長い道路リンクの近傍に、当該道路リンクの傾きを用いて、当該道路の道路名称を直線的に表示する。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ナビゲーションシステムなどにおいて地図を表示する地図表示装置および地図表示方法に関するものであり、特に、表示する道路リンクのうち最も長い道路リンクを抽出し、その長さと道路名称の長さとに基づいて道路名称を所定の範囲内において道路に沿って直線状になるように表示するようにした地図表示装置および地図表示方法に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来から、地図データ、道路データを用いて、所望の出発地から目的地までの経路を探索して利用者を案内するナビゲーション装置、ナビゲーションシステムが知られている。
このようなナビゲーション装置、ナビゲーションシステムとしては自動車に搭載して運転者に経路を案内するカーナビゲーション装置(以下、カーナビという)、携帯電話をナビゲーション端末として利用して経路探索サーバに経路探索要求を送り、その結果を受信して経路案内を受ける通信型のナビゲーションシステムなどが実用化されている。
【0003】
上記カーナビは、GPS(Global Positioning System:全地球測位システム)を利用したものであり、地球上を周回している複数のGPS衛星から送信されるGPS信号をGPSアンテナで受信し、該GPS信号に含まれる衛星位置や時計情報等を解析して位置の特定化を行うものである。該複数のGPS衛星の個数は少なくとも4個以上必要である。GPSの単独測位精度は一般的に10m強であるが、DGPS(Differential GPS:ディファレンシャルGPS)を採用することにより5m以下に向上する。特に、現在は一部の携帯電話にしか搭載されていない測位ユニット、例えば、GPS(Global Positioning System)衛星からの信号を受信して測位するGPS受信機などの搭載が、第三世代と称される携帯電話では全ての機種に搭載されるような趨勢にある。
【0004】
一般的なナビゲーション装置、通信ナビゲーションシステムに使用される経路探索装置、経路探索方法は、例えば、下記の特許文献1(特開2001−165681号公報)に開示されている。このナビゲーションシステムは、携帯ナビゲーション端末から出発地と目的地の情報を経路探索サーバに送り、経路探索サーバで道路網や交通網のデータから探索条件に合致した経路を探索して案内するように構成されている。探索条件としては、出発地から目的地までの移動手段、例えば、徒歩、自動車、鉄道と徒歩の併用などがあり、これを探索条件の1つとして経路探索する。
【0005】
経路探索サーバは、地図データの道路(経路)をその結節点、屈曲点の位置をノードとし、各ノードを結ぶ経路をリンクとし、全てのリンクのコスト情報(距離や所要時間)をデータベースとして備えている。そして、経路探索サーバは、データベースを参照して、出発地のノードから目的地のノードに至るリンクを順次探索し、リンクのコスト情報が最小となるノード、リンクをたどって案内経路とすることによって最短の経路を携帯ナビゲーション端末に案内することができる。このような経路探索の手法としてはラベル確定法あるいはダイクストラ法と言われる手法が用いられる。上記特許文献1には、このダイクストラ法を用いた経路探索方法も開示されている。
【0006】
上記のような道路ネットワークのデータを用いて経路探索して得た出発地から目的地までの経路のうち、経路の累計コスト(距離または時間)が最小となる経路が最適な案内経路として決定され、案内経路データが作成される。案内経路データには、最適経路のデータの他に地図データ、ガイダンスデータが含まれ、案内経路データは必要に応じて案内データ記憶手段から読み出され表示手段に表示される。
【0007】
一般的には、ナビゲーション装置が有するGPS受信機を用いて測位したナビゲーション装置の現在位置を含む一定の縮尺、一定の範囲の地図に、案内経路と、ナビゲーション装置の現在位置を示すマークを重ね合わせ、該現在位置マークが表示画面の中心になるように表示する。ナビゲーションシステムが音声案内機能を有する場合には、ガイダンスデータは音声データであり、音声出力により利用者へのガイダンスが行われる。
【0008】
地図データは、所定の緯度範囲、経度範囲でメッシュ状に区切られ、メッシュ番号により特定のエリアの地図が特定される。通信型のナビゲーションシステムにおいては、端末装置の現在位置を含むメッシュの地図データを中心に上下、左右、斜めに隣接する9つのメッシュの地図データがサーバから端末装置に配信される。端末装置が移動し、地図データが不足すると端末装置からサーバに不足するメッシュの地図データの配信を要求する。車載型のナビゲーションシステムにいては、一定の地域の地図データが予めハードディスク装置などに記憶されている。
【0009】
このようなナビゲーションシステムなどにおいて表示手段に地図を表示する際に、道路とその名称を該当する道路の近傍に表示することが行われる。例えば、下記の特許文献2(特開2005−115174号公報)には、道路の形状に沿って当該道路の名称を表示するようにした地図表示装置が開示されている。
【0010】
特許文献2に開示された地図表示装置は、地図表示領域決定部、道路情報取得部、地図表示データ生成部などを備え手構成されている。地図表示装置は地図を表示する領域を決定し、道路情報取得部は、地図データ配信サーバから送信された地図データから、決定された表示領域内に表示すべき交通経路について、屈曲点座標情報と、名称情報とを取得する。地図表示データ生成部は、名称情報に示される文字記号列を構成する文字毎または記号毎に、交通経路に沿った位置であり、かつ他の文字記号との干渉を回避する位置に表示位置を決定し、決定した位置に文字または記号を表示するための地図表示データを生成する。
【0011】
図9、図10、図11は特許文献2に開示された地図表示の具体例を示す図である。この地図表示装置によれば、図9に示すように道路名称「YASUKUNI DORI」は該当する道路の形状に沿って表示され、アルファベットのように文字フォントが回転可能な場合には道路形状の傾斜に沿って回転されて表示される。このとき、図10に示すように隣接する文字が干渉する場合には干渉しない位置に表示位置を調整して表示している。
【0012】
表示する道路名称が漢字のように回転できないフォントの場合には、図11に示すように文字を回転することなく道路形状の傾斜に沿った一定の方向に直線的にそれぞれの文字を配置して表示している。
【0013】
【特許文献1】特開2001−165681号公報(図1、図2)
【特許文献2】特開2005−115174号公報(図1、図4、図6、図16、請求項1〜3)
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0014】
しかしながら、上記特許文献2に開示された地図表示装置のような表示を行う場合、文字を回転させて道路名を表示すると、文字フォントの解像度によっては道路名称が見にくくなる。例えば、図12は、道路名称をアルファベットのように回転可能な文字フォントを使用して道路形状に沿って表示する例を示す図であり、図12Aは1文字目、図12Bは2文字目、図12Cは6文字目、図12Dは全文字の位置および回転角度が道路形状に沿って決定された状態、図12Eは図12Dで決定された道路、道路名称を表示した例を示す図である。
【0015】
図12からわかるように、道路が傾斜している場合、フォントを道路の形状に沿って回転させて表示すると、フォントの解像度が低い場合には回転角度が大きいと文字が読み難くなり、視認性が低下するという問題点が生ずる。
【0016】
また、道路名称を回転できない文字フォントを使用して道路の傾斜に沿った一定方向に配置して表示した場合、図13に示すように表示されるが、道路Rd1と道路Rd2のように道路が類似した傾斜で近接しており、その間に道路Rd1の道路名称Aが表示されると、道路名称Aがどちらの道路の名称であるのか識別できないという問題点が生じることがある。
【0017】
本願の発明者は、上記の問題点を解消すべく種々検討を重ねた結果、表示する道路リンクのうち最も長い道路リンクを抽出し、その長さと道路名称の長さとに基づいて道路名称を所定の範囲内において道路に沿って直線状になるように配置し、表示するようになせば上記問題点を解消し得ることに想到して本発明を完成するに至ったものである。
【0018】
すなわち、表示画面に道路、道路名称を表示する際に、道路名称を視認し易く表示することができる地図表示システム、地図表示装置および地図表示方法を提供することを目的とするものである。
【課題を解決するための手段】
【0019】
前記課題を解決するために、本願の請求項1にかかる発明は、
道路データと道路名称データを含む地図データに基づいて道路とともに当該道路名称を表示手段に表示する地図表示システムにおいて、
地図表示システムは、最長リンク抽出手段と、傾斜角抽出手段と、道路名称表示調整手段と、を備え、
前記最長リンク抽出手段は表示する1本の道路について、表示領域内に存在する最も長い道路リンクを抽出し、傾斜角抽出手段は抽出された道路リンクの傾斜角を抽出し、道路名称表示調整手段は、抽出された最も長い道路リンクの近傍に、当該道路リンクの傾きを用いて、当該道路の道路名称を直線的に表示することを特徴とする。
【0020】
本願の請求項2にかかる発明は、請求項1にかかる地図表示システムにおいて、
前記道路名称表示調整手段は、抽出された最も長い道路リンクの近傍に、当該道路リンクの傾きを用いて、当該道路の道路名称を直線的に表示する際、前記最長リンク抽出手段が抽出した最も長い道路リンクの長さと当該道路の道路名称の長さとを比較し、道路名称の長さが道路リンクの長さより長い場合には、道路名称を改行して表示することを特徴とする。
【0021】
本願の請求項3にかかる発明は、請求項1にかかる地図表示システムにおいて、
前記道路名称表示調整手段は、抽出された最も長い道路リンクの近傍に、当該道路リンクの傾きを用いて、当該道路の道路名称を直線的に表示する際、前記最長リンク抽出手段が抽出した最も長い道路リンクの長さと当該道路の道路名称の長さとを比較し、道路名称の長さが道路リンクの長さより長い場合には、前記道路リンクの長さの範囲内になるように、道路名称のフォントサイズを調整して表示することを特徴とする。
【0022】
本願の請求項4にかかる発明は、請求項1ないし請求項3のいずれかにかかる地図表示システムにおいて、前記地図データはベクタ地図データであることを特徴とする。
【0023】
また、本願の請求項5にかかる発明は、
道路データと道路名称データを含む地図データを地図配信サーバから取得し、前記地図データに基づいて道路とともに当該道路名称を表示手段に表示する地図表示装置において、
地図表示端末装置は、最長リンク抽出手段と、傾斜角抽出手段と、道路名称表示調整手段と、を備え、
前記最長リンク抽出手段は表示する1本の道路について、表示領域内に存在する最も長い道路リンクを抽出し、傾斜角抽出手段は抽出された道路リンクの傾斜角を抽出し、道路名称表示調整手段は、抽出された最も長い道路リンクの近傍に、当該道路リンクの傾きを用いて、当該道路の道路名称を直線的に表示することを特徴とする。
【0024】
本願の請求項6にかかる発明は、請求項5にかかる地図表示装置において、
前記道路名称表示調整手段は、抽出された最も長い道路リンクの近傍に、当該道路リンクの傾きを用いて、当該道路の道路名称を直線的に表示する際、前記最長リンク抽出手段が抽出した最も長い道路リンクの長さと当該道路の道路名称の長さとを比較し、道路名称の長さが道路リンクの長さより長い場合には、道路名称を改行して表示することを特徴とする。
【0025】
本願の請求項7にかかる発明は、請求項5にかかる地図表示装置において、
前記道路名称表示調整手段は、抽出された最も長い道路リンクの近傍に、当該道路リンクの傾きを用いて、当該道路の道路名称を直線的に表示する際、前記最長リンク抽出手段が抽出した最も長い道路リンクの長さと当該道路の道路名称の長さとを比較し、道路名称の長さが道路リンクの長さより長い場合には、前記道路リンクの長さの範囲内になるように、道路名称のフォントサイズを調整して表示することを特徴とする。
【0026】
また、本願の請求項8にかかる発明は、
道路データと道路名称データを含む地図データに基づいて道路とともに当該道路名称を表示手段に表示する地図表示システムにおける地図表示方法において、
地図表示システムは、最長リンク抽出手段と、傾斜角抽出手段と、道路名称表示調整手段と、を備え、
前記最長リンク抽出手段が、表示する1本の道路について表示領域内に存在する最も長い道路リンクを抽出するステップと、傾斜角抽出手段が抽出された道路リンクの傾斜角を抽出するステップと、道路名称表示調整手段が、抽出された最も長い道路リンクの近傍に、当該道路リンクの傾きを用いて、当該道路の道路名称を直線的に表示するステップと、を有することを特徴とする。
【0027】
本願の請求項9にかかる発明は、請求項8にかかる地図表示方法において、
前記道路名称表示調整手段が、抽出された最も長い道路リンクの近傍に、当該道路リンクの傾きを用いて、当該道路の道路名称を直線的に表示するステップは、前記最長リンク抽出手段が抽出した最も長い道路リンクの長さと当該道路の道路名称の長さとを比較する処理と、道路名称の長さが道路リンクの長さより長い場合には、道路名称を改行して表示する処理とを含むこと特徴とする。
【0028】
本願の請求項10にかかる発明は、請求項8にかかる地図表示方法において、
前記道路名称表示調整手段が、抽出された最も長い道路リンクの近傍に、当該道路リンクの傾きを用いて、当該道路の道路名称を直線的に表示すステップは、前記最長リンク抽出手段が抽出した最も長い道路リンクの長さと当該道路の道路名称の長さとを比較する処理と、道路名称の長さが道路リンクの長さより長い場合には、前記道路リンクの長さの範囲内になるように、道路名称のフォントサイズを調整して表示する処理とを含むことを特徴とする。
【0029】
また、本願の請求項11にかかる発明は、
道路データと道路名称データを含む地図データを地図配信サーバから取得し、前記地図データに基づいて道路とともに当該道路名称を表示手段に表示する地図表示装置における地図表示方法において、
地図表示端末装置は、最長リンク抽出手段と、傾斜角抽出手段と、道路名称表示調整手段と、を備え、
前記最長リンク抽出手段が、表示する1本の道路について表示領域内に存在する最も長い道路リンクを抽出するステップと、傾斜角抽出手段が抽出された道路リンクの傾斜角を抽出するステップと、道路名称表示調整手段が、抽出された最も長い道路リンクの近傍に、当該道路リンクの傾きを用いて、当該道路の道路名称を直線的に表示するステップとを有することを特徴とする。
【0030】
本願の請求項12にかかる発明は、請求項11にかかる地図表示方法において、
前記道路名称表示調整手段が、抽出された最も長い道路リンクの近傍に、当該道路リンクの傾きを用いて、当該道路の道路名称を直線的に表示するステップは、前記最長リンク抽出手段が抽出した最も長い道路リンクの長さと当該道路の道路名称の長さとを比較する処理と、道路名称の長さが道路リンクの長さより長い場合には、道路名称を改行して表示する処理とを含むことを特徴とする。
【0031】
本願の請求項13にかかる発明は、請求項11にかかる地図表示方法において、
前記道路名称表示調整手段が、抽出された最も長い道路リンクの近傍に、当該道路リンクの傾きを用いて、当該道路の道路名称を直線的に表示するステップは、前記最長リンク抽出手段が抽出した最も長い道路リンクの長さと当該道路の道路名称の長さとを比較する処理と、道路名称の長さが道路リンクの長さより長い場合には、前記道路リンクの長さの範囲内になるように、道路名称のフォントサイズを調整して表示する処理とを含むことを特徴とする。
【発明の効果】
【0032】
本発明においては、道路データと道路名称データを含む地図データに基づいて道路とともに当該道路名称を表示手段に表示する地図表示システムにおいて、最長リンク抽出手段は表示する1本の道路について、表示領域内に存在する最も長い道路リンクを抽出し、傾斜角抽出手段は抽出された道路リンクの傾斜角を抽出し、道路名称表示調整手段は、抽出された最も長い道路リンクの近傍に、当該道路リンクの傾きを用いて、当該道路の道路名称を直線的に表示する。
このように、地図表示システムは、道路リンクの傾斜に沿って道路名称を直線的に表示するため、道路名称を視認しやすく表示することができるようになる。
【0033】
また、本発明においては、道路名称の長さが道路リンクの長さより長い場合には、道路名称を改行して表示するか、または、最も長い道路リンクの長さの範囲内になるように、道路名称のフォントサイズを調整して表示する。
従って、類似した傾斜で近接した道路があっても、最長の道路リンクに沿ってその長さの範囲内で直線的に道路名称が表示されるため、どの道路の道路名称か容易に識別できる表示をすることができるようになる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0034】
以下、本発明の具体例を実施例及び図面を用いて詳細に説明する。但し、以下に示す実施例は、本発明の技術思想を具体化するための地図表示装置を例示するものであって、本発明をこの地図表示装置に特定することを意図するものではなく、特許請求の範囲に含まれるその他の実施形態の地図表示装置にも等しく適用し得るものである。
【実施例1】
【0035】
図1は、本発明の実施例にかかる地図表示装置20を含む地図表示システム10の構成を示すブロック図である。本発明の実施例にかかる地図表示装置20は、図1に示すようにネットワーク12を介して地図データ配信サーバ30に接続され、通信型の地図表示システム10を構成している。地図データ配信サーバ30は、単に地図表示装置20に地図データを配信するだけでなく、ナビゲーション機能を有する経路探索サーバであってもよい。
【0036】
また、地図表示装置20は車載型のナビゲーション端末やナビゲーションサービスを受けるナビゲーションアプリケーションを備えた携帯電話のような携帯端末であってもよい。また、地図表示装置20に表示される地図は、道路、道路名称、交差点などのノード、ノード名称、地図上のランドマークとその名称などを含むが本実施例においては、地図を代表するものとして道路、道路名称のみを対象にして説明する。
【0037】
地図表示装置20は、制御手段210、位置取得手段220、通信手段230と、表示領域決定手段241、道路データ抽出手段242、最長リンク抽出手段243、傾斜角抽出手段244、道路名称表示調整手段245などから構成される道路表示制御手段240、および、道路データ保存メモリ250、配信要求手段260、VRAM270、表示手段280、入力手段290などを備えて構成されている。
【0038】
制御手段210は、図示してはいないがRAM、ROM、プロセッサを有するマイクロプロセッサであり、ROMに格納された制御プログラムにより各部の動作を制御する。通信手段230はネットワーク12を介して地図データ配信サーバ30などの各種サーバと通信するためのものである。
【0039】
入力手段290は、数字キーやアルファベットキー、その他の機能キー、選択キー、スクロールキーなどからなり地図表示装置20を操作したり、所要の入力をしたりするためのものである。また、出力手段である表示手段280に表示されるメニュー画面から所望のメニューを選択し、あるいは、キーを操作して種々の入力操作を行うものである。従って、表示手段280は入力手段290の一部としても機能する。
【0040】
位置取得手段220はGPS衛星信号を受信して地図表示装置20の現在位置を緯度、経度で測位する衛星航法手段を含んで構成される。地図表示装置20が車載型の装置の場合、加速度センサや舵角センサなどから構成される自律航法手段を備え、GPSによる測位が不能な場所では自律航法手段により現在位置を取得する。
【0041】
配信要求手段260は地図データ配信サーバ30に所要な道路データを配信するためのものであり、ナビゲーション機能を有する場合には、入力手段290によって指定された経路探索の条件を地図情報配信サーバ30に送信し、地図情報配信サーバ30はその条件に従って経路を探索して地図表示装置に案内経路、地図データを配信する。道路データ保存メモリ250は、地図データ配信サーバ30から配信される道路データを保存する記憶手段であり、ナビゲーション機能を有する場合は、地図配信サーバ30から配信される案内経路のデータや地図上のランドマークなどのデータも保存する。
【0042】
VRAM270は表示手段280に表示される画像データを描画するためのメモリ部である。道路表示制御手段240は、本発明にかかる道路、道路名称表示を行うための処理部である。地図データの主要な要素である道路データは、交差点、屈曲点などをノードとして、各ノードを結ぶリンクで構成される。図2は道路データの構成を示す図である。図2に示すように道路には道路IDが識別情報として与えられており、各道路は交差点や屈曲点などのノード1〜ノードNによって表される。それぞれのノードの位置は緯度、経度を用いてx座表、y座標で表現される。例えば、道路1はノード1(x11、y11)〜ノードN(x1n、y1n)で表される。
【0043】
各道路のノード間を結ぶリンクのデータは、図3に示すように一般的にはリンクの長さや所要時間を示すリンクコスト、リンクの向きと大きさを表すベクトルを各リンク毎に記憶して構成する。例えば、道路1のリンク1はノード1とノード2を結ぶリンクであり、このノード間の距離と、リンク1の向きと大きさを示すベクトルデータLV11が記憶される。他のリンク2〜リンクNも同様である。
【0044】
また、道路データと道路名称は図4に示すように、道路IDに対応してその道路の名称が記憶される。図2〜図4に示すデータが道路データとして道路データ配信サーバ30に蓄積されており、地図表示装置20からの配信要求に従って、所要範囲の道路データが地図配信サーバ30から配信される。配信された道路データは道路データ保存メモリ250に保存される。
【0045】
本発明においては、地図を表示する場合、現在位置を中心にして表示手段280の表示画面上に表示する地図の表示領域を決定し、道路データから表示すべき道路を抽出するとともに、表示すべき各道路について、表示領域中の道路のリンク(道路リンクと称する)のうち最長の道路リンクを抽出し、この道路リンクの傾斜に沿って道路名称を直線的、すなわち、道路傾斜に沿った直線上に道路名称の各文字を配置して表示する。
【0046】
図5は、このようして表示した道路、道路名称の表示例を示す図である。図5に示すように、表示される道路Rd1について、その最も長い道路リンクRdL1の傾斜に沿って、道路リンクRdL1の近傍に、その道路名称「Central Hill Rd」が直線的に表示される。同様に、道路Rd2にについて、その最も長い道路リンクRdL2の傾斜に沿って、道路リンクRdL1の近傍に、その道路名称「Fortress Hill Rd」が直線的に表示される。
【0047】
道路表示制御手段240は前述のような表示制御を行うため、先ず、表示領域決定手段241が、現在位置を中心にして表示手段280の表示画面上に表示する地図の表示領域を決定し、道路データ抽出手段242は表示領域決定手段241が決定した表示領域に基づいて、道路データ保存メモリ250から表示すべき道路データ、道路名称などの必要データを抽出する(読み出す)。
【0048】
道路データ抽出手段242が抽出した道路データを参照して最長リンク抽出手段243は、当該道路の最長のリンクを抽出し、傾斜角抽出手段244は最長リンク抽出手段243が抽出した最長リンクについてその傾斜角を抽出する。道路名称表示調整手段245は、その道路の名称を抽出して、最長リンクの傾斜角に沿って、最長リンクの近傍に直線的に道路名称を配置する。そして、道路データおよび道路名称はVRAM270に描画され、表示手段280に表示される。
【0049】
道路名称を最長リンクの傾斜に沿って直線的に表示した時に、最長リンクの長さよりも表示される道路名称の長さが長い場合(図5の道路Rd1参照)、道路名称が道路と重なって見にくくなることがある。この場合、道路名表示調整手段245は、適宜の位置で道路名称を改行して直線的に2行にわたって道路名称を表示するように位置を調整する。図6はこのようにして表示した道路、道路名称の表示例を示している。
【0050】
図6において、道路Rd1の道路名称「Central Hill Rd」は、最長リンクRdL1の傾斜に沿って、直線的に2行にわたって(改行されて)表示されている。また、道路Rd2の道路名称「Fortress Hill Rd」は、最長リンクRd2L1の長さの範囲内であるので、改行することなく1行で直線的に表示されている。
【0051】
図6においては、道路名称表示調整手段245が道路名称を改行して表示する例を示したが、最長リンクの長さよりも表示される道路名称の長さが長い場合、フォントサイズを縮小できる場合には、道路名称表示調整手段245が道路名称のフォントサイズを適宜縮小して、最長リンクの長さの範囲内に道路名称が収まるようにして、最長リンクの傾斜角に沿って、最長リンクの近傍に直線的に道路名称を表示する構成とすることもできる。
【0052】
図7において、道路Rd1の道路名称「Central Hill Rd」は、最長リンクRdL1の傾斜に沿って、フォントサイズが適宜縮小されて最長リンクの長さの範囲内で直線的に表示されている。また、道路Rd2の道路名称「Fortress Hill Rd」は、最長リンクRd2L1の長さの範囲内であるので、フォントサイズを縮小することなく直線的に表示されている。
【0053】
次に、以上の動作手順についてフローチャートを参照して説明する。図8は、本発明の実施例にかかる地図表示装置10において道路、道路名称を表示する処理手順を示すサブルーチンのフローチャートである。先ず、ステップS11の処理において、表示領域決定手段241は現在位置を中心にして表示手段280の表示画面上に表示する地図の表示領域を決定する。次いで、ステップS12の処理において、道路データ抽出手段242は表示領域決定手段241が決定した表示領域に基づいて、道路データ保存メモリ250から表示すべき道路データ、道路名称などの必要データを抽出する(読み出す)。
【0054】
ステップS13の処理において、道路データ抽出手段242が抽出した道路データを参照して最長リンク抽出手段243は当該道路の最長のリンクを抽出する。傾斜角抽出手段244はステップS14の処理において、最長リンク抽出手段243が抽出した最長リンクについてその傾斜角を抽出する。
【0055】
次に、ステップS15の処理において、道路名称表示調整手段245は、その道路の名称を抽出して、道路名称の長さ(名称表示長)と最長リンクのリンク長とを比較する。道路名称の長さ(名称表示長)が最長リンクのリンク長より短い場合には、最長リンクの傾斜角に沿って、最長リンクの近傍に直線的に道路名称を配置する。そして、ステップS17の処理において、道路データおよび道路名称をVRAM270に描画する。
【0056】
一方、次に、ステップS15の処理において、道路名称の長さ(名称表示長)が最長リンクのリンク長より長い場合には、ステップS16の処理に進み、道路名称表示調整手段245は名称表示の調整を行う。ここで行われる名称表示調整は、図6で説明したように最長リンクの長さの範囲内になるように道路名称を改行するも処理である。あるいは、図7で説明したように道路名称のフォントサイズを適宜縮小して最長の道路リンクの長さの範囲内に道路名称を表示できるように調整する処理であってもよい。
【0057】
ステップS16の処理において道路名称の表示調整がおこなわれると、道路データおよび道路名称データはステップS17の処理においてVRAM270に描画される。次いで、ステップS18の処理において道路データ抽出手段242は、抽出した全ての道路について前述の処理が終了したか否かを判別し、全ての処理が終了していなければステップS12の処理に戻り次の道路データについて前述の処理を繰り返す。
【0058】
ステップS18の処理において全ての道路について前述の処理が終了していればVRAM270に描画された道路、道路名称などの画像を表示手段270に表示してリターンする。地図表示装置20が移動して画面がスクロールしたり、地図が不足して新たな地図データを地図配信サーバ30からダウンロードしたりすると、以上のサブルーチン処理が繰り返し実行される。
【0059】
以上、説明したように、本発明の地図表示装置によれば、表示すべき道路の道路リンクのうち最長の道路リンクを抽出し、この道路リンクの傾斜に沿って道路名称を直線的に表示するため、道路名称を視認しやすく表示することができるようになる。
【産業上の利用可能性】
【0060】
本発明は、道路データがベクトルデータで表現されたベクタ地図データから地図表示を行う全てのケースに適用可能である。最終的に表示される地図がラスタ地図であるとしても、その地図を描画する際にも本発明を適用することができる。
また、地図表示装置が携帯情報端末であって、携帯端末の装置内で表示処理する際に適用しても良いし、地図サーバが描画処理を行って地図表示装置にラスタ地図として配信するような場合にも適用することができる。
【図面の簡単な説明】
【0061】
【図1】本発明の実施例にかかる地図表示装置を含む地図表示システムの構成を示すブロック図である。
【図2】地図データの主要な要素である道路データの構成を示す図である。
【図3】図2の道路データにおけるリンクのデータを示す図である。
【図4】道路名称のデータを示す図である。
【図5】本発明の実施例にかかる地図表示装置に表示される道路、道路名称の表示例を示す図である。
【図6】本発明の実施例にかかる地図表示装置に表示される道路、道路名称の表示例の他の例を示す図である。
【図7】本発明の実施例にかかる地図表示装置に表示される道路、道路名称の表示例の更に他の例を示す図である。
【図8】本発明の実施例にかかる地図表示装置において道路、道路名称を表示する動作手順を示すフローチャートである。
【図9】従来の地図表示により表示された道路とその道路名称表示の一例を示す図である。
【図10】図9に示す地図、道路名称表示において文字を回転させ、各文字の干渉を回避して表示する概念を示す図である。
【図11】従来の地図表示により表示された道路とその道路名称の表示の他の例を示す図であり、漢字のように回転できない文字フォントで道路名称を表示した例を示す図である。
【図12】従来の地図表示において、道路名称を回転可能な文字フォントを使用して道路形状に沿って表示する例を示す図であり、図12Aは1文字目、図12Bは2文字目、図12Cは6文字目、図12Dは全文字の位置および回転角度が道路形状に沿って決定された状態、図12Eは図12Dで決定された道路、道路名称を表示した例を示す図である。
【図13】従来の地図表示において、道路名称を回転できない文字フォントを使用して道路の傾斜に沿った一定方向に配置して表示した例を示す図である。
【符号の説明】
【0062】
10・・・・地図表示システム
12・・・・ネットワーク
20・・・・地図表示装置
210・・・制御手段
220・・・位置取得手段
230・・・通信手段
240・・・道路表示制御手段
241・・・表示領域決定手段
242・・・道路データ抽出手段
243・・・最長リンク抽出手段
244・・・傾斜角抽出手段
245・・・道路名称表示調整手段
250・・・道路データ保存メモリ
260・・・配信要求手段
270・・・VRAM
280・・・表示手段
290・・・入力手段
【技術分野】
【0001】
本発明は、ナビゲーションシステムなどにおいて地図を表示する地図表示装置および地図表示方法に関するものであり、特に、表示する道路リンクのうち最も長い道路リンクを抽出し、その長さと道路名称の長さとに基づいて道路名称を所定の範囲内において道路に沿って直線状になるように表示するようにした地図表示装置および地図表示方法に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来から、地図データ、道路データを用いて、所望の出発地から目的地までの経路を探索して利用者を案内するナビゲーション装置、ナビゲーションシステムが知られている。
このようなナビゲーション装置、ナビゲーションシステムとしては自動車に搭載して運転者に経路を案内するカーナビゲーション装置(以下、カーナビという)、携帯電話をナビゲーション端末として利用して経路探索サーバに経路探索要求を送り、その結果を受信して経路案内を受ける通信型のナビゲーションシステムなどが実用化されている。
【0003】
上記カーナビは、GPS(Global Positioning System:全地球測位システム)を利用したものであり、地球上を周回している複数のGPS衛星から送信されるGPS信号をGPSアンテナで受信し、該GPS信号に含まれる衛星位置や時計情報等を解析して位置の特定化を行うものである。該複数のGPS衛星の個数は少なくとも4個以上必要である。GPSの単独測位精度は一般的に10m強であるが、DGPS(Differential GPS:ディファレンシャルGPS)を採用することにより5m以下に向上する。特に、現在は一部の携帯電話にしか搭載されていない測位ユニット、例えば、GPS(Global Positioning System)衛星からの信号を受信して測位するGPS受信機などの搭載が、第三世代と称される携帯電話では全ての機種に搭載されるような趨勢にある。
【0004】
一般的なナビゲーション装置、通信ナビゲーションシステムに使用される経路探索装置、経路探索方法は、例えば、下記の特許文献1(特開2001−165681号公報)に開示されている。このナビゲーションシステムは、携帯ナビゲーション端末から出発地と目的地の情報を経路探索サーバに送り、経路探索サーバで道路網や交通網のデータから探索条件に合致した経路を探索して案内するように構成されている。探索条件としては、出発地から目的地までの移動手段、例えば、徒歩、自動車、鉄道と徒歩の併用などがあり、これを探索条件の1つとして経路探索する。
【0005】
経路探索サーバは、地図データの道路(経路)をその結節点、屈曲点の位置をノードとし、各ノードを結ぶ経路をリンクとし、全てのリンクのコスト情報(距離や所要時間)をデータベースとして備えている。そして、経路探索サーバは、データベースを参照して、出発地のノードから目的地のノードに至るリンクを順次探索し、リンクのコスト情報が最小となるノード、リンクをたどって案内経路とすることによって最短の経路を携帯ナビゲーション端末に案内することができる。このような経路探索の手法としてはラベル確定法あるいはダイクストラ法と言われる手法が用いられる。上記特許文献1には、このダイクストラ法を用いた経路探索方法も開示されている。
【0006】
上記のような道路ネットワークのデータを用いて経路探索して得た出発地から目的地までの経路のうち、経路の累計コスト(距離または時間)が最小となる経路が最適な案内経路として決定され、案内経路データが作成される。案内経路データには、最適経路のデータの他に地図データ、ガイダンスデータが含まれ、案内経路データは必要に応じて案内データ記憶手段から読み出され表示手段に表示される。
【0007】
一般的には、ナビゲーション装置が有するGPS受信機を用いて測位したナビゲーション装置の現在位置を含む一定の縮尺、一定の範囲の地図に、案内経路と、ナビゲーション装置の現在位置を示すマークを重ね合わせ、該現在位置マークが表示画面の中心になるように表示する。ナビゲーションシステムが音声案内機能を有する場合には、ガイダンスデータは音声データであり、音声出力により利用者へのガイダンスが行われる。
【0008】
地図データは、所定の緯度範囲、経度範囲でメッシュ状に区切られ、メッシュ番号により特定のエリアの地図が特定される。通信型のナビゲーションシステムにおいては、端末装置の現在位置を含むメッシュの地図データを中心に上下、左右、斜めに隣接する9つのメッシュの地図データがサーバから端末装置に配信される。端末装置が移動し、地図データが不足すると端末装置からサーバに不足するメッシュの地図データの配信を要求する。車載型のナビゲーションシステムにいては、一定の地域の地図データが予めハードディスク装置などに記憶されている。
【0009】
このようなナビゲーションシステムなどにおいて表示手段に地図を表示する際に、道路とその名称を該当する道路の近傍に表示することが行われる。例えば、下記の特許文献2(特開2005−115174号公報)には、道路の形状に沿って当該道路の名称を表示するようにした地図表示装置が開示されている。
【0010】
特許文献2に開示された地図表示装置は、地図表示領域決定部、道路情報取得部、地図表示データ生成部などを備え手構成されている。地図表示装置は地図を表示する領域を決定し、道路情報取得部は、地図データ配信サーバから送信された地図データから、決定された表示領域内に表示すべき交通経路について、屈曲点座標情報と、名称情報とを取得する。地図表示データ生成部は、名称情報に示される文字記号列を構成する文字毎または記号毎に、交通経路に沿った位置であり、かつ他の文字記号との干渉を回避する位置に表示位置を決定し、決定した位置に文字または記号を表示するための地図表示データを生成する。
【0011】
図9、図10、図11は特許文献2に開示された地図表示の具体例を示す図である。この地図表示装置によれば、図9に示すように道路名称「YASUKUNI DORI」は該当する道路の形状に沿って表示され、アルファベットのように文字フォントが回転可能な場合には道路形状の傾斜に沿って回転されて表示される。このとき、図10に示すように隣接する文字が干渉する場合には干渉しない位置に表示位置を調整して表示している。
【0012】
表示する道路名称が漢字のように回転できないフォントの場合には、図11に示すように文字を回転することなく道路形状の傾斜に沿った一定の方向に直線的にそれぞれの文字を配置して表示している。
【0013】
【特許文献1】特開2001−165681号公報(図1、図2)
【特許文献2】特開2005−115174号公報(図1、図4、図6、図16、請求項1〜3)
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0014】
しかしながら、上記特許文献2に開示された地図表示装置のような表示を行う場合、文字を回転させて道路名を表示すると、文字フォントの解像度によっては道路名称が見にくくなる。例えば、図12は、道路名称をアルファベットのように回転可能な文字フォントを使用して道路形状に沿って表示する例を示す図であり、図12Aは1文字目、図12Bは2文字目、図12Cは6文字目、図12Dは全文字の位置および回転角度が道路形状に沿って決定された状態、図12Eは図12Dで決定された道路、道路名称を表示した例を示す図である。
【0015】
図12からわかるように、道路が傾斜している場合、フォントを道路の形状に沿って回転させて表示すると、フォントの解像度が低い場合には回転角度が大きいと文字が読み難くなり、視認性が低下するという問題点が生ずる。
【0016】
また、道路名称を回転できない文字フォントを使用して道路の傾斜に沿った一定方向に配置して表示した場合、図13に示すように表示されるが、道路Rd1と道路Rd2のように道路が類似した傾斜で近接しており、その間に道路Rd1の道路名称Aが表示されると、道路名称Aがどちらの道路の名称であるのか識別できないという問題点が生じることがある。
【0017】
本願の発明者は、上記の問題点を解消すべく種々検討を重ねた結果、表示する道路リンクのうち最も長い道路リンクを抽出し、その長さと道路名称の長さとに基づいて道路名称を所定の範囲内において道路に沿って直線状になるように配置し、表示するようになせば上記問題点を解消し得ることに想到して本発明を完成するに至ったものである。
【0018】
すなわち、表示画面に道路、道路名称を表示する際に、道路名称を視認し易く表示することができる地図表示システム、地図表示装置および地図表示方法を提供することを目的とするものである。
【課題を解決するための手段】
【0019】
前記課題を解決するために、本願の請求項1にかかる発明は、
道路データと道路名称データを含む地図データに基づいて道路とともに当該道路名称を表示手段に表示する地図表示システムにおいて、
地図表示システムは、最長リンク抽出手段と、傾斜角抽出手段と、道路名称表示調整手段と、を備え、
前記最長リンク抽出手段は表示する1本の道路について、表示領域内に存在する最も長い道路リンクを抽出し、傾斜角抽出手段は抽出された道路リンクの傾斜角を抽出し、道路名称表示調整手段は、抽出された最も長い道路リンクの近傍に、当該道路リンクの傾きを用いて、当該道路の道路名称を直線的に表示することを特徴とする。
【0020】
本願の請求項2にかかる発明は、請求項1にかかる地図表示システムにおいて、
前記道路名称表示調整手段は、抽出された最も長い道路リンクの近傍に、当該道路リンクの傾きを用いて、当該道路の道路名称を直線的に表示する際、前記最長リンク抽出手段が抽出した最も長い道路リンクの長さと当該道路の道路名称の長さとを比較し、道路名称の長さが道路リンクの長さより長い場合には、道路名称を改行して表示することを特徴とする。
【0021】
本願の請求項3にかかる発明は、請求項1にかかる地図表示システムにおいて、
前記道路名称表示調整手段は、抽出された最も長い道路リンクの近傍に、当該道路リンクの傾きを用いて、当該道路の道路名称を直線的に表示する際、前記最長リンク抽出手段が抽出した最も長い道路リンクの長さと当該道路の道路名称の長さとを比較し、道路名称の長さが道路リンクの長さより長い場合には、前記道路リンクの長さの範囲内になるように、道路名称のフォントサイズを調整して表示することを特徴とする。
【0022】
本願の請求項4にかかる発明は、請求項1ないし請求項3のいずれかにかかる地図表示システムにおいて、前記地図データはベクタ地図データであることを特徴とする。
【0023】
また、本願の請求項5にかかる発明は、
道路データと道路名称データを含む地図データを地図配信サーバから取得し、前記地図データに基づいて道路とともに当該道路名称を表示手段に表示する地図表示装置において、
地図表示端末装置は、最長リンク抽出手段と、傾斜角抽出手段と、道路名称表示調整手段と、を備え、
前記最長リンク抽出手段は表示する1本の道路について、表示領域内に存在する最も長い道路リンクを抽出し、傾斜角抽出手段は抽出された道路リンクの傾斜角を抽出し、道路名称表示調整手段は、抽出された最も長い道路リンクの近傍に、当該道路リンクの傾きを用いて、当該道路の道路名称を直線的に表示することを特徴とする。
【0024】
本願の請求項6にかかる発明は、請求項5にかかる地図表示装置において、
前記道路名称表示調整手段は、抽出された最も長い道路リンクの近傍に、当該道路リンクの傾きを用いて、当該道路の道路名称を直線的に表示する際、前記最長リンク抽出手段が抽出した最も長い道路リンクの長さと当該道路の道路名称の長さとを比較し、道路名称の長さが道路リンクの長さより長い場合には、道路名称を改行して表示することを特徴とする。
【0025】
本願の請求項7にかかる発明は、請求項5にかかる地図表示装置において、
前記道路名称表示調整手段は、抽出された最も長い道路リンクの近傍に、当該道路リンクの傾きを用いて、当該道路の道路名称を直線的に表示する際、前記最長リンク抽出手段が抽出した最も長い道路リンクの長さと当該道路の道路名称の長さとを比較し、道路名称の長さが道路リンクの長さより長い場合には、前記道路リンクの長さの範囲内になるように、道路名称のフォントサイズを調整して表示することを特徴とする。
【0026】
また、本願の請求項8にかかる発明は、
道路データと道路名称データを含む地図データに基づいて道路とともに当該道路名称を表示手段に表示する地図表示システムにおける地図表示方法において、
地図表示システムは、最長リンク抽出手段と、傾斜角抽出手段と、道路名称表示調整手段と、を備え、
前記最長リンク抽出手段が、表示する1本の道路について表示領域内に存在する最も長い道路リンクを抽出するステップと、傾斜角抽出手段が抽出された道路リンクの傾斜角を抽出するステップと、道路名称表示調整手段が、抽出された最も長い道路リンクの近傍に、当該道路リンクの傾きを用いて、当該道路の道路名称を直線的に表示するステップと、を有することを特徴とする。
【0027】
本願の請求項9にかかる発明は、請求項8にかかる地図表示方法において、
前記道路名称表示調整手段が、抽出された最も長い道路リンクの近傍に、当該道路リンクの傾きを用いて、当該道路の道路名称を直線的に表示するステップは、前記最長リンク抽出手段が抽出した最も長い道路リンクの長さと当該道路の道路名称の長さとを比較する処理と、道路名称の長さが道路リンクの長さより長い場合には、道路名称を改行して表示する処理とを含むこと特徴とする。
【0028】
本願の請求項10にかかる発明は、請求項8にかかる地図表示方法において、
前記道路名称表示調整手段が、抽出された最も長い道路リンクの近傍に、当該道路リンクの傾きを用いて、当該道路の道路名称を直線的に表示すステップは、前記最長リンク抽出手段が抽出した最も長い道路リンクの長さと当該道路の道路名称の長さとを比較する処理と、道路名称の長さが道路リンクの長さより長い場合には、前記道路リンクの長さの範囲内になるように、道路名称のフォントサイズを調整して表示する処理とを含むことを特徴とする。
【0029】
また、本願の請求項11にかかる発明は、
道路データと道路名称データを含む地図データを地図配信サーバから取得し、前記地図データに基づいて道路とともに当該道路名称を表示手段に表示する地図表示装置における地図表示方法において、
地図表示端末装置は、最長リンク抽出手段と、傾斜角抽出手段と、道路名称表示調整手段と、を備え、
前記最長リンク抽出手段が、表示する1本の道路について表示領域内に存在する最も長い道路リンクを抽出するステップと、傾斜角抽出手段が抽出された道路リンクの傾斜角を抽出するステップと、道路名称表示調整手段が、抽出された最も長い道路リンクの近傍に、当該道路リンクの傾きを用いて、当該道路の道路名称を直線的に表示するステップとを有することを特徴とする。
【0030】
本願の請求項12にかかる発明は、請求項11にかかる地図表示方法において、
前記道路名称表示調整手段が、抽出された最も長い道路リンクの近傍に、当該道路リンクの傾きを用いて、当該道路の道路名称を直線的に表示するステップは、前記最長リンク抽出手段が抽出した最も長い道路リンクの長さと当該道路の道路名称の長さとを比較する処理と、道路名称の長さが道路リンクの長さより長い場合には、道路名称を改行して表示する処理とを含むことを特徴とする。
【0031】
本願の請求項13にかかる発明は、請求項11にかかる地図表示方法において、
前記道路名称表示調整手段が、抽出された最も長い道路リンクの近傍に、当該道路リンクの傾きを用いて、当該道路の道路名称を直線的に表示するステップは、前記最長リンク抽出手段が抽出した最も長い道路リンクの長さと当該道路の道路名称の長さとを比較する処理と、道路名称の長さが道路リンクの長さより長い場合には、前記道路リンクの長さの範囲内になるように、道路名称のフォントサイズを調整して表示する処理とを含むことを特徴とする。
【発明の効果】
【0032】
本発明においては、道路データと道路名称データを含む地図データに基づいて道路とともに当該道路名称を表示手段に表示する地図表示システムにおいて、最長リンク抽出手段は表示する1本の道路について、表示領域内に存在する最も長い道路リンクを抽出し、傾斜角抽出手段は抽出された道路リンクの傾斜角を抽出し、道路名称表示調整手段は、抽出された最も長い道路リンクの近傍に、当該道路リンクの傾きを用いて、当該道路の道路名称を直線的に表示する。
このように、地図表示システムは、道路リンクの傾斜に沿って道路名称を直線的に表示するため、道路名称を視認しやすく表示することができるようになる。
【0033】
また、本発明においては、道路名称の長さが道路リンクの長さより長い場合には、道路名称を改行して表示するか、または、最も長い道路リンクの長さの範囲内になるように、道路名称のフォントサイズを調整して表示する。
従って、類似した傾斜で近接した道路があっても、最長の道路リンクに沿ってその長さの範囲内で直線的に道路名称が表示されるため、どの道路の道路名称か容易に識別できる表示をすることができるようになる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0034】
以下、本発明の具体例を実施例及び図面を用いて詳細に説明する。但し、以下に示す実施例は、本発明の技術思想を具体化するための地図表示装置を例示するものであって、本発明をこの地図表示装置に特定することを意図するものではなく、特許請求の範囲に含まれるその他の実施形態の地図表示装置にも等しく適用し得るものである。
【実施例1】
【0035】
図1は、本発明の実施例にかかる地図表示装置20を含む地図表示システム10の構成を示すブロック図である。本発明の実施例にかかる地図表示装置20は、図1に示すようにネットワーク12を介して地図データ配信サーバ30に接続され、通信型の地図表示システム10を構成している。地図データ配信サーバ30は、単に地図表示装置20に地図データを配信するだけでなく、ナビゲーション機能を有する経路探索サーバであってもよい。
【0036】
また、地図表示装置20は車載型のナビゲーション端末やナビゲーションサービスを受けるナビゲーションアプリケーションを備えた携帯電話のような携帯端末であってもよい。また、地図表示装置20に表示される地図は、道路、道路名称、交差点などのノード、ノード名称、地図上のランドマークとその名称などを含むが本実施例においては、地図を代表するものとして道路、道路名称のみを対象にして説明する。
【0037】
地図表示装置20は、制御手段210、位置取得手段220、通信手段230と、表示領域決定手段241、道路データ抽出手段242、最長リンク抽出手段243、傾斜角抽出手段244、道路名称表示調整手段245などから構成される道路表示制御手段240、および、道路データ保存メモリ250、配信要求手段260、VRAM270、表示手段280、入力手段290などを備えて構成されている。
【0038】
制御手段210は、図示してはいないがRAM、ROM、プロセッサを有するマイクロプロセッサであり、ROMに格納された制御プログラムにより各部の動作を制御する。通信手段230はネットワーク12を介して地図データ配信サーバ30などの各種サーバと通信するためのものである。
【0039】
入力手段290は、数字キーやアルファベットキー、その他の機能キー、選択キー、スクロールキーなどからなり地図表示装置20を操作したり、所要の入力をしたりするためのものである。また、出力手段である表示手段280に表示されるメニュー画面から所望のメニューを選択し、あるいは、キーを操作して種々の入力操作を行うものである。従って、表示手段280は入力手段290の一部としても機能する。
【0040】
位置取得手段220はGPS衛星信号を受信して地図表示装置20の現在位置を緯度、経度で測位する衛星航法手段を含んで構成される。地図表示装置20が車載型の装置の場合、加速度センサや舵角センサなどから構成される自律航法手段を備え、GPSによる測位が不能な場所では自律航法手段により現在位置を取得する。
【0041】
配信要求手段260は地図データ配信サーバ30に所要な道路データを配信するためのものであり、ナビゲーション機能を有する場合には、入力手段290によって指定された経路探索の条件を地図情報配信サーバ30に送信し、地図情報配信サーバ30はその条件に従って経路を探索して地図表示装置に案内経路、地図データを配信する。道路データ保存メモリ250は、地図データ配信サーバ30から配信される道路データを保存する記憶手段であり、ナビゲーション機能を有する場合は、地図配信サーバ30から配信される案内経路のデータや地図上のランドマークなどのデータも保存する。
【0042】
VRAM270は表示手段280に表示される画像データを描画するためのメモリ部である。道路表示制御手段240は、本発明にかかる道路、道路名称表示を行うための処理部である。地図データの主要な要素である道路データは、交差点、屈曲点などをノードとして、各ノードを結ぶリンクで構成される。図2は道路データの構成を示す図である。図2に示すように道路には道路IDが識別情報として与えられており、各道路は交差点や屈曲点などのノード1〜ノードNによって表される。それぞれのノードの位置は緯度、経度を用いてx座表、y座標で表現される。例えば、道路1はノード1(x11、y11)〜ノードN(x1n、y1n)で表される。
【0043】
各道路のノード間を結ぶリンクのデータは、図3に示すように一般的にはリンクの長さや所要時間を示すリンクコスト、リンクの向きと大きさを表すベクトルを各リンク毎に記憶して構成する。例えば、道路1のリンク1はノード1とノード2を結ぶリンクであり、このノード間の距離と、リンク1の向きと大きさを示すベクトルデータLV11が記憶される。他のリンク2〜リンクNも同様である。
【0044】
また、道路データと道路名称は図4に示すように、道路IDに対応してその道路の名称が記憶される。図2〜図4に示すデータが道路データとして道路データ配信サーバ30に蓄積されており、地図表示装置20からの配信要求に従って、所要範囲の道路データが地図配信サーバ30から配信される。配信された道路データは道路データ保存メモリ250に保存される。
【0045】
本発明においては、地図を表示する場合、現在位置を中心にして表示手段280の表示画面上に表示する地図の表示領域を決定し、道路データから表示すべき道路を抽出するとともに、表示すべき各道路について、表示領域中の道路のリンク(道路リンクと称する)のうち最長の道路リンクを抽出し、この道路リンクの傾斜に沿って道路名称を直線的、すなわち、道路傾斜に沿った直線上に道路名称の各文字を配置して表示する。
【0046】
図5は、このようして表示した道路、道路名称の表示例を示す図である。図5に示すように、表示される道路Rd1について、その最も長い道路リンクRdL1の傾斜に沿って、道路リンクRdL1の近傍に、その道路名称「Central Hill Rd」が直線的に表示される。同様に、道路Rd2にについて、その最も長い道路リンクRdL2の傾斜に沿って、道路リンクRdL1の近傍に、その道路名称「Fortress Hill Rd」が直線的に表示される。
【0047】
道路表示制御手段240は前述のような表示制御を行うため、先ず、表示領域決定手段241が、現在位置を中心にして表示手段280の表示画面上に表示する地図の表示領域を決定し、道路データ抽出手段242は表示領域決定手段241が決定した表示領域に基づいて、道路データ保存メモリ250から表示すべき道路データ、道路名称などの必要データを抽出する(読み出す)。
【0048】
道路データ抽出手段242が抽出した道路データを参照して最長リンク抽出手段243は、当該道路の最長のリンクを抽出し、傾斜角抽出手段244は最長リンク抽出手段243が抽出した最長リンクについてその傾斜角を抽出する。道路名称表示調整手段245は、その道路の名称を抽出して、最長リンクの傾斜角に沿って、最長リンクの近傍に直線的に道路名称を配置する。そして、道路データおよび道路名称はVRAM270に描画され、表示手段280に表示される。
【0049】
道路名称を最長リンクの傾斜に沿って直線的に表示した時に、最長リンクの長さよりも表示される道路名称の長さが長い場合(図5の道路Rd1参照)、道路名称が道路と重なって見にくくなることがある。この場合、道路名表示調整手段245は、適宜の位置で道路名称を改行して直線的に2行にわたって道路名称を表示するように位置を調整する。図6はこのようにして表示した道路、道路名称の表示例を示している。
【0050】
図6において、道路Rd1の道路名称「Central Hill Rd」は、最長リンクRdL1の傾斜に沿って、直線的に2行にわたって(改行されて)表示されている。また、道路Rd2の道路名称「Fortress Hill Rd」は、最長リンクRd2L1の長さの範囲内であるので、改行することなく1行で直線的に表示されている。
【0051】
図6においては、道路名称表示調整手段245が道路名称を改行して表示する例を示したが、最長リンクの長さよりも表示される道路名称の長さが長い場合、フォントサイズを縮小できる場合には、道路名称表示調整手段245が道路名称のフォントサイズを適宜縮小して、最長リンクの長さの範囲内に道路名称が収まるようにして、最長リンクの傾斜角に沿って、最長リンクの近傍に直線的に道路名称を表示する構成とすることもできる。
【0052】
図7において、道路Rd1の道路名称「Central Hill Rd」は、最長リンクRdL1の傾斜に沿って、フォントサイズが適宜縮小されて最長リンクの長さの範囲内で直線的に表示されている。また、道路Rd2の道路名称「Fortress Hill Rd」は、最長リンクRd2L1の長さの範囲内であるので、フォントサイズを縮小することなく直線的に表示されている。
【0053】
次に、以上の動作手順についてフローチャートを参照して説明する。図8は、本発明の実施例にかかる地図表示装置10において道路、道路名称を表示する処理手順を示すサブルーチンのフローチャートである。先ず、ステップS11の処理において、表示領域決定手段241は現在位置を中心にして表示手段280の表示画面上に表示する地図の表示領域を決定する。次いで、ステップS12の処理において、道路データ抽出手段242は表示領域決定手段241が決定した表示領域に基づいて、道路データ保存メモリ250から表示すべき道路データ、道路名称などの必要データを抽出する(読み出す)。
【0054】
ステップS13の処理において、道路データ抽出手段242が抽出した道路データを参照して最長リンク抽出手段243は当該道路の最長のリンクを抽出する。傾斜角抽出手段244はステップS14の処理において、最長リンク抽出手段243が抽出した最長リンクについてその傾斜角を抽出する。
【0055】
次に、ステップS15の処理において、道路名称表示調整手段245は、その道路の名称を抽出して、道路名称の長さ(名称表示長)と最長リンクのリンク長とを比較する。道路名称の長さ(名称表示長)が最長リンクのリンク長より短い場合には、最長リンクの傾斜角に沿って、最長リンクの近傍に直線的に道路名称を配置する。そして、ステップS17の処理において、道路データおよび道路名称をVRAM270に描画する。
【0056】
一方、次に、ステップS15の処理において、道路名称の長さ(名称表示長)が最長リンクのリンク長より長い場合には、ステップS16の処理に進み、道路名称表示調整手段245は名称表示の調整を行う。ここで行われる名称表示調整は、図6で説明したように最長リンクの長さの範囲内になるように道路名称を改行するも処理である。あるいは、図7で説明したように道路名称のフォントサイズを適宜縮小して最長の道路リンクの長さの範囲内に道路名称を表示できるように調整する処理であってもよい。
【0057】
ステップS16の処理において道路名称の表示調整がおこなわれると、道路データおよび道路名称データはステップS17の処理においてVRAM270に描画される。次いで、ステップS18の処理において道路データ抽出手段242は、抽出した全ての道路について前述の処理が終了したか否かを判別し、全ての処理が終了していなければステップS12の処理に戻り次の道路データについて前述の処理を繰り返す。
【0058】
ステップS18の処理において全ての道路について前述の処理が終了していればVRAM270に描画された道路、道路名称などの画像を表示手段270に表示してリターンする。地図表示装置20が移動して画面がスクロールしたり、地図が不足して新たな地図データを地図配信サーバ30からダウンロードしたりすると、以上のサブルーチン処理が繰り返し実行される。
【0059】
以上、説明したように、本発明の地図表示装置によれば、表示すべき道路の道路リンクのうち最長の道路リンクを抽出し、この道路リンクの傾斜に沿って道路名称を直線的に表示するため、道路名称を視認しやすく表示することができるようになる。
【産業上の利用可能性】
【0060】
本発明は、道路データがベクトルデータで表現されたベクタ地図データから地図表示を行う全てのケースに適用可能である。最終的に表示される地図がラスタ地図であるとしても、その地図を描画する際にも本発明を適用することができる。
また、地図表示装置が携帯情報端末であって、携帯端末の装置内で表示処理する際に適用しても良いし、地図サーバが描画処理を行って地図表示装置にラスタ地図として配信するような場合にも適用することができる。
【図面の簡単な説明】
【0061】
【図1】本発明の実施例にかかる地図表示装置を含む地図表示システムの構成を示すブロック図である。
【図2】地図データの主要な要素である道路データの構成を示す図である。
【図3】図2の道路データにおけるリンクのデータを示す図である。
【図4】道路名称のデータを示す図である。
【図5】本発明の実施例にかかる地図表示装置に表示される道路、道路名称の表示例を示す図である。
【図6】本発明の実施例にかかる地図表示装置に表示される道路、道路名称の表示例の他の例を示す図である。
【図7】本発明の実施例にかかる地図表示装置に表示される道路、道路名称の表示例の更に他の例を示す図である。
【図8】本発明の実施例にかかる地図表示装置において道路、道路名称を表示する動作手順を示すフローチャートである。
【図9】従来の地図表示により表示された道路とその道路名称表示の一例を示す図である。
【図10】図9に示す地図、道路名称表示において文字を回転させ、各文字の干渉を回避して表示する概念を示す図である。
【図11】従来の地図表示により表示された道路とその道路名称の表示の他の例を示す図であり、漢字のように回転できない文字フォントで道路名称を表示した例を示す図である。
【図12】従来の地図表示において、道路名称を回転可能な文字フォントを使用して道路形状に沿って表示する例を示す図であり、図12Aは1文字目、図12Bは2文字目、図12Cは6文字目、図12Dは全文字の位置および回転角度が道路形状に沿って決定された状態、図12Eは図12Dで決定された道路、道路名称を表示した例を示す図である。
【図13】従来の地図表示において、道路名称を回転できない文字フォントを使用して道路の傾斜に沿った一定方向に配置して表示した例を示す図である。
【符号の説明】
【0062】
10・・・・地図表示システム
12・・・・ネットワーク
20・・・・地図表示装置
210・・・制御手段
220・・・位置取得手段
230・・・通信手段
240・・・道路表示制御手段
241・・・表示領域決定手段
242・・・道路データ抽出手段
243・・・最長リンク抽出手段
244・・・傾斜角抽出手段
245・・・道路名称表示調整手段
250・・・道路データ保存メモリ
260・・・配信要求手段
270・・・VRAM
280・・・表示手段
290・・・入力手段
【特許請求の範囲】
【請求項1】
道路データと道路名称データを含む地図データに基づいて道路とともに当該道路名称を表示手段に表示する地図表示システムにおいて、
地図表示システムは、最長リンク抽出手段と、傾斜角抽出手段と、道路名称表示調整手段と、を備え、
前記最長リンク抽出手段は表示する1本の道路について、表示領域内に存在する最も長い道路リンクを抽出し、傾斜角抽出手段は抽出された道路リンクの傾斜角を抽出し、道路名称表示調整手段は、抽出された最も長い道路リンクの近傍に、当該道路リンクの傾きを用いて、当該道路の道路名称を直線的に表示することを特徴とする地図表示システム。
【請求項2】
前記道路名称表示調整手段は、抽出された最も長い道路リンクの近傍に、当該道路リンクの傾きを用いて、当該道路の道路名称を直線的に表示する際、前記最長リンク抽出手段が抽出した最も長い道路リンクの長さと当該道路の道路名称の長さとを比較し、道路名称の長さが道路リンクの長さより長い場合には、道路名称を改行して表示することを特徴とする請求項1に記載の地図表示システム。
【請求項3】
前記道路名称表示調整手段は、抽出された最も長い道路リンクの近傍に、当該道路リンクの傾きを用いて、当該道路の道路名称を直線的に表示する際、前記最長リンク抽出手段が抽出した最も長い道路リンクの長さと当該道路の道路名称の長さとを比較し、道路名称の長さが道路リンクの長さより長い場合には、前記道路リンクの長さの範囲内になるように、道路名称のフォントサイズを調整して表示することを特徴とする請求項1に記載の地図表示システム。
【請求項4】
前記地図データはベクタ地図データであることを特徴とする請求項1〜請求項3の何れか1項に記載の地図表示システム。
【請求項5】
道路データと道路名称データを含む地図データを地図配信サーバから取得し、前記地図データに基づいて道路とともに当該道路名称を表示手段に表示する地図表示装置において、
地図表示端末装置は、最長リンク抽出手段と、傾斜角抽出手段と、道路名称表示調整手段と、を備え、
前記最長リンク抽出手段は表示する1本の道路について、表示領域内に存在する最も長い道路リンクを抽出し、傾斜角抽出手段は抽出された道路リンクの傾斜角を抽出し、道路名称表示調整手段は、抽出された最も長い道路リンクの近傍に、当該道路リンクの傾きを用いて、当該道路の道路名称を直線的に表示することを特徴とする地図表示装置。
【請求項6】
前記道路名称表示調整手段は、抽出された最も長い道路リンクの近傍に、当該道路リンクの傾きを用いて、当該道路の道路名称を直線的に表示する際、前記最長リンク抽出手段が抽出した最も長い道路リンクの長さと当該道路の道路名称の長さとを比較し、道路名称の長さが道路リンクの長さより長い場合には、道路名称を改行して表示することを特徴とする請求項5に記載の地図表示装置。
【請求項7】
前記道路名称表示調整手段は、抽出された最も長い道路リンクの近傍に、当該道路リンクの傾きを用いて、当該道路の道路名称を直線的に表示する際、前記最長リンク抽出手段が抽出した最も長い道路リンクの長さと当該道路の道路名称の長さとを比較し、道路名称の長さが道路リンクの長さより長い場合には、前記道路リンクの長さの範囲内になるように、道路名称のフォントサイズを調整して表示することを特徴とする請求項5に記載の地図表示装置。
【請求項8】
道路データと道路名称データを含む地図データに基づいて道路とともに当該道路名称を表示手段に表示する地図表示システムにおける地図表示方法において、
地図表示システムは、最長リンク抽出手段と、傾斜角抽出手段と、道路名称表示調整手段と、を備え、
前記最長リンク抽出手段が、表示する1本の道路について表示領域内に存在する最も長い道路リンクを抽出するステップと、傾斜角抽出手段が抽出された道路リンクの傾斜角を抽出するステップと、道路名称表示調整手段が、抽出された最も長い道路リンクの近傍に、当該道路リンクの傾きを用いて、当該道路の道路名称を直線的に表示するステップと、を有することを特徴とする地図表示方法。
【請求項9】
前記道路名称表示調整手段が、抽出された最も長い道路リンクの近傍に、当該道路リンクの傾きを用いて、当該道路の道路名称を直線的に表示するステップは、前記最長リンク抽出手段が抽出した最も長い道路リンクの長さと当該道路の道路名称の長さとを比較する処理と、道路名称の長さが道路リンクの長さより長い場合には、道路名称を改行して表示する処理とを含むこと特徴とする請求項8に記載の地図表示方法。
【請求項10】
前記道路名称表示調整手段が、抽出された最も長い道路リンクの近傍に、当該道路リンクの傾きを用いて、当該道路の道路名称を直線的に表示すステップは、前記最長リンク抽出手段が抽出した最も長い道路リンクの長さと当該道路の道路名称の長さとを比較する処理と、道路名称の長さが道路リンクの長さより長い場合には、前記道路リンクの長さの範囲内になるように、道路名称のフォントサイズを調整して表示する処理とを含むことを特徴とする請求項8に記載の地図表示方法。
【請求項11】
道路データと道路名称データを含む地図データを地図配信サーバから取得し、前記地図データに基づいて道路とともに当該道路名称を表示手段に表示する地図表示装置における地図表示方法において、
地図表示端末装置は、最長リンク抽出手段と、傾斜角抽出手段と、道路名称表示調整手段と、を備え、
前記最長リンク抽出手段が、表示する1本の道路について表示領域内に存在する最も長い道路リンクを抽出するステップと、傾斜角抽出手段が抽出された道路リンクの傾斜角を抽出するステップと、道路名称表示調整手段が、抽出された最も長い道路リンクの近傍に、当該道路リンクの傾きを用いて、当該道路の道路名称を直線的に表示するステップとを有することを特徴とする地図表示方法。
【請求項12】
前記道路名称表示調整手段が、抽出された最も長い道路リンクの近傍に、当該道路リンクの傾きを用いて、当該道路の道路名称を直線的に表示するステップは、前記最長リンク抽出手段が抽出した最も長い道路リンクの長さと当該道路の道路名称の長さとを比較する処理と、道路名称の長さが道路リンクの長さより長い場合には、道路名称を改行して表示する処理とを含むことを特徴とする請求項11に記載の地図表示方法。
【請求項13】
前記道路名称表示調整手段が、抽出された最も長い道路リンクの近傍に、当該道路リンクの傾きを用いて、当該道路の道路名称を直線的に表示するステップは、前記最長リンク抽出手段が抽出した最も長い道路リンクの長さと当該道路の道路名称の長さとを比較する処理と、道路名称の長さが道路リンクの長さより長い場合には、前記道路リンクの長さの範囲内になるように、道路名称のフォントサイズを調整して表示する処理とを含むことを特徴とする請求項11に記載の地図表示方法。
【請求項1】
道路データと道路名称データを含む地図データに基づいて道路とともに当該道路名称を表示手段に表示する地図表示システムにおいて、
地図表示システムは、最長リンク抽出手段と、傾斜角抽出手段と、道路名称表示調整手段と、を備え、
前記最長リンク抽出手段は表示する1本の道路について、表示領域内に存在する最も長い道路リンクを抽出し、傾斜角抽出手段は抽出された道路リンクの傾斜角を抽出し、道路名称表示調整手段は、抽出された最も長い道路リンクの近傍に、当該道路リンクの傾きを用いて、当該道路の道路名称を直線的に表示することを特徴とする地図表示システム。
【請求項2】
前記道路名称表示調整手段は、抽出された最も長い道路リンクの近傍に、当該道路リンクの傾きを用いて、当該道路の道路名称を直線的に表示する際、前記最長リンク抽出手段が抽出した最も長い道路リンクの長さと当該道路の道路名称の長さとを比較し、道路名称の長さが道路リンクの長さより長い場合には、道路名称を改行して表示することを特徴とする請求項1に記載の地図表示システム。
【請求項3】
前記道路名称表示調整手段は、抽出された最も長い道路リンクの近傍に、当該道路リンクの傾きを用いて、当該道路の道路名称を直線的に表示する際、前記最長リンク抽出手段が抽出した最も長い道路リンクの長さと当該道路の道路名称の長さとを比較し、道路名称の長さが道路リンクの長さより長い場合には、前記道路リンクの長さの範囲内になるように、道路名称のフォントサイズを調整して表示することを特徴とする請求項1に記載の地図表示システム。
【請求項4】
前記地図データはベクタ地図データであることを特徴とする請求項1〜請求項3の何れか1項に記載の地図表示システム。
【請求項5】
道路データと道路名称データを含む地図データを地図配信サーバから取得し、前記地図データに基づいて道路とともに当該道路名称を表示手段に表示する地図表示装置において、
地図表示端末装置は、最長リンク抽出手段と、傾斜角抽出手段と、道路名称表示調整手段と、を備え、
前記最長リンク抽出手段は表示する1本の道路について、表示領域内に存在する最も長い道路リンクを抽出し、傾斜角抽出手段は抽出された道路リンクの傾斜角を抽出し、道路名称表示調整手段は、抽出された最も長い道路リンクの近傍に、当該道路リンクの傾きを用いて、当該道路の道路名称を直線的に表示することを特徴とする地図表示装置。
【請求項6】
前記道路名称表示調整手段は、抽出された最も長い道路リンクの近傍に、当該道路リンクの傾きを用いて、当該道路の道路名称を直線的に表示する際、前記最長リンク抽出手段が抽出した最も長い道路リンクの長さと当該道路の道路名称の長さとを比較し、道路名称の長さが道路リンクの長さより長い場合には、道路名称を改行して表示することを特徴とする請求項5に記載の地図表示装置。
【請求項7】
前記道路名称表示調整手段は、抽出された最も長い道路リンクの近傍に、当該道路リンクの傾きを用いて、当該道路の道路名称を直線的に表示する際、前記最長リンク抽出手段が抽出した最も長い道路リンクの長さと当該道路の道路名称の長さとを比較し、道路名称の長さが道路リンクの長さより長い場合には、前記道路リンクの長さの範囲内になるように、道路名称のフォントサイズを調整して表示することを特徴とする請求項5に記載の地図表示装置。
【請求項8】
道路データと道路名称データを含む地図データに基づいて道路とともに当該道路名称を表示手段に表示する地図表示システムにおける地図表示方法において、
地図表示システムは、最長リンク抽出手段と、傾斜角抽出手段と、道路名称表示調整手段と、を備え、
前記最長リンク抽出手段が、表示する1本の道路について表示領域内に存在する最も長い道路リンクを抽出するステップと、傾斜角抽出手段が抽出された道路リンクの傾斜角を抽出するステップと、道路名称表示調整手段が、抽出された最も長い道路リンクの近傍に、当該道路リンクの傾きを用いて、当該道路の道路名称を直線的に表示するステップと、を有することを特徴とする地図表示方法。
【請求項9】
前記道路名称表示調整手段が、抽出された最も長い道路リンクの近傍に、当該道路リンクの傾きを用いて、当該道路の道路名称を直線的に表示するステップは、前記最長リンク抽出手段が抽出した最も長い道路リンクの長さと当該道路の道路名称の長さとを比較する処理と、道路名称の長さが道路リンクの長さより長い場合には、道路名称を改行して表示する処理とを含むこと特徴とする請求項8に記載の地図表示方法。
【請求項10】
前記道路名称表示調整手段が、抽出された最も長い道路リンクの近傍に、当該道路リンクの傾きを用いて、当該道路の道路名称を直線的に表示すステップは、前記最長リンク抽出手段が抽出した最も長い道路リンクの長さと当該道路の道路名称の長さとを比較する処理と、道路名称の長さが道路リンクの長さより長い場合には、前記道路リンクの長さの範囲内になるように、道路名称のフォントサイズを調整して表示する処理とを含むことを特徴とする請求項8に記載の地図表示方法。
【請求項11】
道路データと道路名称データを含む地図データを地図配信サーバから取得し、前記地図データに基づいて道路とともに当該道路名称を表示手段に表示する地図表示装置における地図表示方法において、
地図表示端末装置は、最長リンク抽出手段と、傾斜角抽出手段と、道路名称表示調整手段と、を備え、
前記最長リンク抽出手段が、表示する1本の道路について表示領域内に存在する最も長い道路リンクを抽出するステップと、傾斜角抽出手段が抽出された道路リンクの傾斜角を抽出するステップと、道路名称表示調整手段が、抽出された最も長い道路リンクの近傍に、当該道路リンクの傾きを用いて、当該道路の道路名称を直線的に表示するステップとを有することを特徴とする地図表示方法。
【請求項12】
前記道路名称表示調整手段が、抽出された最も長い道路リンクの近傍に、当該道路リンクの傾きを用いて、当該道路の道路名称を直線的に表示するステップは、前記最長リンク抽出手段が抽出した最も長い道路リンクの長さと当該道路の道路名称の長さとを比較する処理と、道路名称の長さが道路リンクの長さより長い場合には、道路名称を改行して表示する処理とを含むことを特徴とする請求項11に記載の地図表示方法。
【請求項13】
前記道路名称表示調整手段が、抽出された最も長い道路リンクの近傍に、当該道路リンクの傾きを用いて、当該道路の道路名称を直線的に表示するステップは、前記最長リンク抽出手段が抽出した最も長い道路リンクの長さと当該道路の道路名称の長さとを比較する処理と、道路名称の長さが道路リンクの長さより長い場合には、前記道路リンクの長さの範囲内になるように、道路名称のフォントサイズを調整して表示する処理とを含むことを特徴とする請求項11に記載の地図表示方法。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【公開番号】特開2007−156101(P2007−156101A)
【公開日】平成19年6月21日(2007.6.21)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−351148(P2005−351148)
【出願日】平成17年12月5日(2005.12.5)
【出願人】(500168811)株式会社ナビタイムジャパン (410)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成19年6月21日(2007.6.21)
【国際特許分類】
【出願日】平成17年12月5日(2005.12.5)
【出願人】(500168811)株式会社ナビタイムジャパン (410)
【Fターム(参考)】
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