説明

地図表示装置、地図表示方法及び地図表示プログラムを格納している記録媒体

【課題】 ユーザーインターフェースデバイスを用い、階層構造を有する操作メニューシステムにおいて、現在位置する履歴階層を表現できる。
【解決手段】 「東京都」にカーソル109がフォーカスし、ジョグダイヤル4が押し込まれて選択が決定されると、履歴階層メニュー領域106aには「東京都」が履歴情報として「住所で目的地を選ぶ」の下に表示される。このとき、カレントメニュー領域106bには、「東京都」の下階層情報となる、「青ヶ島村」から「国立市」までが表示される。初期状態においてカーソル109は「青ヶ島村」にフォーカスされている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、表示部に地図を表示する地図情報装置、地図表示方法及び地図表示プログラムを格納している記録媒体に関する。
【背景技術】
【0002】
携帯電話装置、携帯情報端末等の携帯用小型の情報処理装置では、片手での操作性を向上したり、操作手順を簡易化するために、単一軸制御のユーザーインターフェースデバイスであるジョグダイヤルを備えているものがある。
【0003】
例えば、ジョグダイヤルを使用した携帯電話装置等の機器の操作メニューは、ジョグダイヤルの回転移動と、押し込みによる決定操作といった極めてシンプルなメニュー操作を実現できる。
【0004】
一方、米国マイクロソフト社製のWindows95(商標)やWindows98(商標)に代表される、パーソナルコンピュータ(PC)用や、携帯情報端末(Personal Digital Assistant:PDA)用のオペレーティング(Operating System:OS)の場合、いわゆる「メニュー」といわれる随時階層構造が辿るメニューインターフェースがある。また、メニューではないが、ファイルシステムの基本インターフェースとして、ツリービューとリストビューを横に並べるインターフェース、(例えば米国マイクロソフト社製のWindowsでは「エクスプローラウィンドウ(Explore Window)」がそれにあたる)があり、それらにより、ツリー構造の現在のポジションを示したり、直接、任意の階層に戻ることなどができる。
【0005】
【特許文献1】特開2000−35340号公報
【特許文献2】特開2000−283773号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
ところで、前記ジョグダイヤルを用いた操作メニューにおいてメニュー自体が階層構造を持っている場合でも、そのツリー構造のポジションまでを表現することはできないため、ユーザが制御中にメニュー内の位置を知ることが困難であった。また、階層を戻る場合も、トップ(Top)メニューに戻るか、直前の階層に戻ることしかできず、ユーザに提供できる操作の柔軟性においては、十分ではなかった。
【0007】
また、前記オペレーティング(Operating System:OS)の場合、いわゆる「メニュー」といわれる随時階層構造が辿るメニューインターフェースや、ツリービューとリストビューを横に並べるインターフェースがあるが、これらはその構造上、表示部にある程度の横幅を確保する必要があり、人が手にもって使う携帯電話装置など縦型の筐体や、縦型の表示パネルが要求される携帯機器のインターフェースとしては、必ずしも適切ではなかった。
【0008】
本発明は、前記実情に鑑みてなされたものであり、ユーザーインターフェースデバイスを用い、階層構造を有する操作メニューシステムにおいて、現在位置する履歴階層を表現できる地図表示装置、地図表示方法及び地図表示プログラムを格納した記録媒体の提供を目的とする。
【0009】
また、履歴階層自体がメニューの一部になり、そこにフォーカスを移動し決定することで、辿ってきた特定の階層に戻ることが可能となる地図表示装置、地図表示方法及び地図表示プログラムを格納した記録媒体の提供を目的とする。
【0010】
また、カレントメニューにおける、複数のメニュー項目をサイクリックに表示したり、フォーカスを受けたメニューの文字列が表示部上でスクロールするなど、メニュー自体の横幅を抑えることができる地図表示装置、地図表示方法及び地図表示プログラムを格納した記録媒体の提供を目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0011】
本発明に係る地図表示装置は、前記課題を解決するために、地名を階層的に記憶する地名記憶部と、第1の表示エリアに前記地名記憶部に記憶された第1の地名を表示し、第2の表示エリアに前記第1の地名を含む地図を表示し、第3の表示エリアに前記第1の地名の下位階層にある第2の地名のリストを表示する表示部と、前記第3の表示エリアに表示されたリスト上を移動するカーソルを操作するカーソル操作入力部と、前記カーソルが位置する前記リスト上の第2の地名を選択する選択操作入力部とを有する。
【0012】
本発明に係る地図表示方法は、前記課題を解決するために、地名を階層的に記憶する地名記憶部と表示部を備えた地図表示装置に地図を表示する地図表示方法であって、第1の表示エリアに前記地名記憶部に記憶された第1の地名を表示し、第2の表示エリアに前記第1の地名を含む地図を表示し、第3の表示エリアに前記第1の地名の下位階層にある第2の地名のリストを表示する表示ステップと、前記第3の表示エリアに表示されたリスト上を移動するカーソルを操作するカーソル操作入力ステップと、前記カーソルが位置する前記リスト上の第2の地名を選択する選択操作入力ステップとを有する。
【0013】
本発明に係る記録媒体は、前記課題を解決するために、地名を階層的に記憶する地名記憶部と表示部を備えた地図表示装置に地図を表示するために実行される地図表示プログラムを格納している記録媒体であって、第1の表示エリアに前記地名記憶部に記憶された第1の地名を表示し、第2の表示エリアに前記第1の地名を含む地図を表示し、第3の表示エリアに前記第1の地名の下位階層にある第2の地名のリストを表示する表示ステップと、前記第3の表示エリアに表示されたリスト上を移動するカーソルを操作するカーソル操作入力ステップと、前記カーソルが位置する前記リスト上の第2の地名を選択する選択操作入力ステップとを有する地図表示プログラムを格納している。
【発明の効果】
【0014】
本発明によれば、地図を表示しながら、現在位置する履歴階層を表現できる。また、履歴階層自体がメニューの一部になり、そこにフォーカスを移動し決定することで、地図表示のために辿ってきた特定の階層に戻ることが可能となる。カレントメニューにおける、複数のメニュー項目をサイクリックに表示したり、フォーカスを受けたメニューの文字列が表示部上でスクロールするなど、メニュー自体の横幅を抑えることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0015】
以下、本発明に係る地図表示装置及び地図表示方法のいくつかの実施の形態について図面を参照しながら説明する。
【0016】
先ず、第1の実施の形態について図1〜図8を用いて説明する。この第1の実施の形態は、図1に示すように、ROM101に格納されたメニュー表示プログラムを実行し、メニューシステムとして機能する情報処理装置100であり、ユーザによる操作を受け付ける操作部102と、画像情報を所定の表示領域に表示する表示部103と、履歴情報と現在のメニュー階層の項目とを区別して表示部103上の表示領域に縦方向に表示させるコントローラ104とを備える。コントローラ104は、ROM101、操作部102及び表示部103に、バス105を介して接続されている。
【0017】
メニュー表示プログラムは、本発明の情報処理方法の具体例となるものである。本発明の情報処理方法は、操作部102を用いての選択の対象となる項目を表示部103に表示すると共に、前記項目の表示に関する履歴情報を表示部103に階層的に表示し、表示部103における前記項目の表示及び選択と、前記履歴情報の階層的な表示及び選択とを制御するものである。
【0018】
操作部102には、単一軸制御のユーザーインターフェースデバイスとなる、ジョグダイヤル等を用いる。ジョグダイヤルは、回転操作に対応して表示部103上のカーソルを移動し、押し込み操作に対応して、カーソルが移動されている項目を決定する。ジョグダイヤルは、図2に示すように、接点取り付け基板11の上に回転型エンコーダ部12とプッシュスイッチ部13とを配してなる。回転型エンコーダ部12は、回転されることにより前記カーソルを移動させ、前記各メニュー項目を選択的に目立たせる。回転型エンコーダ部12は、移動用ガイドレール14に沿って一定の範囲で水平方向にスライドできるようにされている。プッシュスイッチ部13は固定されており、回転型エンコーダ部12が矢印H1方向に押し込まれることを検知して、前記「決定」コマンドを出す。プッシュスイッチ部13は、操作ボタン30を回転型エンコーダ部12に対向させている。回転型エンコーダ部12は外周操作タイプの円盤状操作つまみ27によって覆われている。
【0019】
表示部103は液晶表示装置(LCD)でなり、後述する、メニュー全体表示領域として使われるが、その大きさは、装置自体の小型化の影響により、図4以降に示すように制限がある。
【0020】
コントローラ104は、操作部102の操作に応じて過去から現在までに辿った操作メニューの履歴情報と、現在のメニュー階層の項目とを区別して表示部103上の後述する表示領域に縦方向に表示させる。
【0021】
図3には、情報処理装置100が前記メニュー表示プログラムを実行して機能するメニューシステムの構造を示す。「トップメニュー“Top Menu”」は、例えば三つのメニュー「メニューA“MenuA”」、「メニューB“MenuB”」、「メニューC“MenuC”」に遷移する。さらに、「メニューA“MenuA”」は、「メニューA-1“MenuA-1”」、「メニューA-2“MenuA-2”」、「メニューA-3“MenuA-3”」に遷移する。また、さらに「メニューA-1“MenuA-1”」は、「メニューA-1-1“MenuA-1-1”」、「メニューA-1-2“MenuA-1-2”」、「メニューA-1-3“MenuA-1-3”」、「メニューA-1-4“MenuA-1-4”」、「メニューA-1-5“MenuA-1-5”」、「メニューA-1-6“MenuA-1-6”」に遷移する。そして、この内の「メニューA-1-1“MenuA-1-1”」は、さらに、「メニューA-1-1-1“MenuA-1-1-1”」と、「メニューA-1-1-2“MenuA-1-1-2”」に遷移し、「メニューA-1-4“MenuA-1-4”」は、さらに、「メニューA-1-4-1“MenuA-1-4-1”」と、「メニューA-1-4-2“MenuA-1-4-2”」に遷移する。
【0022】
また、「メニューB“MenuB”」は、「メニューB-1“MenuB-1”」、「メニューB-2“MenuB-2”」に、また、「メニューC“MenuC”」は、「メニューC-1“MenuC-1”」、「メニューC-2“MenuC-2”」に遷移する。
【0023】
図4には、前記図3に示したメニューシステムとして機能するときの、情報処理装置100の表示部103上のメニュー全体表示領域106における表示例を示す。
【0024】
このメニュー全体表示領域106は、履歴階層メニュー領域106aと、カレントメニュー領域106bとに分けられる。
【0025】
履歴階層メニュー領域106aは、操作部102の操作に応じて過去に辿った操作の履歴から現在の階層までの履歴情報を表示すると共に操作部102を用いたユーザによる選択動作が行われる領域である。階層が増える毎に行が、例えば「トップメニュー“TOP Menu”」、「--メニューA“--MenuA”」、「---メニューA-1“---MenuA-1”」のように増え、現在の階層「---メニューA-1“---MenuA-1”」を最下層に表示する。インデントやマーク107により階層構造であることを示す。また、操作部102により移動され、決定されると、後述するように、その階層まで直接戻ることができる。
【0026】
カレントメニュー領域106bは、現在のメニュー階層の項目を示す。さらに下位項目があるメニューには、フォルダマーク108が付く。
【0027】
操作部102の操作に応じてメニュー全体表示領域106中に表示されるカーソル109は、後述するように、履歴階層メニュー領域106a、カレントメニュー領域106bをシームレスに移動する。また、履歴階層メニュー領域106a中の最上位メニューとカレントメニュー領域106bの最下位メニューとの間を連続的に移動する。
【0028】
カーソル109は、操作部102であるジョグダイヤル(インプットデバイス)の回転操作に応じて移動する。カーソル109が移動され、ジョグダイヤルの押し込みに対応した「決定」コマンドで選択されたメニューがコントローラ104により実行される。カーソル109が移動されてフォーカスされたメニュー項目は文字のフォントを大きくする。また、メニュー項目の名称が長い場合は、選択時にスクロール表示する。
【0029】
次に、操作部102としてジョグダイヤル(ここではジョグダイヤル102と記す)を用いたときの、前記シームレスなカーソルの移動、下階層のメニューの選択と表示、選択された階層までの直接戻りの具体例について図5及び図6を用いて説明する。
【0030】
先ず、シームレスなカーソルの移動の具体例について説明する。初めに、カーソル109は、図5にNO.1で示したメニュー全体表示領域(以下、メニュー全体表示領域は変化状態に応じてNO.#で表す)の履歴階層メニュー領域106aに表示されている、「トップメニュー“TOP Menu”」にフォーカスしている(ステップS1)。カーソル109が「トップメニュー“TOP Menu”」にフォーカスしているこの状態で、ジョグダイヤル102を押し込んで「決定」すると、このメニュー表示は非表示状態となる。
【0031】
NO.1のカレントメニュー領域106bには、「メニューA“MenuA”」、「メニューB“MenuB”」、「メニューC“MenuC”」、「メニューD“MenuD”」という四つのメニューがフォルダマーク108付で表示されている。ここで、ジョグダイヤル102を下に回す(ステップS2)と、カーソル109は、NO.4のカレントメニュー領域106bの「メニューA“MenuA”」に移動する。また、ステップS3でジョグダイヤル102を下に回すと、カーソル109は図6に示すNO.7のカレントメニュー領域106bの「メニューB“MenuB”」に移動する。さらに、ステップS4、ステップS5でジョグダイヤル102をそれぞれ下に回すと、カーソル109はNO.8、NO.9のカレントメニュー領域106bの「メニューC“MenuC”」、「メニューD“MenuD”」に移動する。そして、ステップS6でジョグダイヤル102をさらに下に回すと、カーソル109は、図5に示すNO.1の履歴階層メニュー領域106aにある「トップメニュー“TOP Menu”」に移動する。また、NO.5に示すように、カレントメニュー領域106bに表示されている「メニューA-1“MenuA-1”」、「メニューA-2“MenuA-2”」、「メニューA-3“MenuA-3”」、「メニューA-4“MenuA-4”」の内、「メニューA-1“MenuA-1”」上にあるカーソル109は、ジョグダイヤル102を上に回す(ステップS31)ことにより、NO.2の履歴階層メニュー領域106aにある「--メニューA“--MenuA”」に移動する。また、NO.6に示すように、カレントメニュー領域106bに表示されている「メニューA-1-1“MenuA-1-1”」、「メニューA-1-2“MenuA-1-2”」、「メニューA-1-3“MenuA-1-3”」、「メニューA-1-4“MenuA-1-4”」の内、「メニューA-1-1“MenuA-1-1”」上にあるカーソル109は、ジョグダイヤル102を上に回す(ステップS32)ことにより、NO.3の履歴階層メニュー領域106aにある「---メニューA-1“--MenuA-1”」に移動する。
【0032】
次に、ジョグダイヤル102の操作に応じた下階層のメニューの選択と表示の具体例について説明する。メニュー全体表示領域がNO.4の状態で、カレントメニュー領域106bの「メニューA“MenuA”」がジョグダイヤル102の回転操作と押し込み操作に応じて決定される(ステップS11)と、NO.5に示すように、「メニューA“MenuA”」を選択したことを示す履歴情報が履歴階層メニュー領域106aに「--メニューA“--MenuA”」と表示され、カレントメニュー領域106bには下階層の「メニューA-1“MenuA-1”」、「メニューA-2“MenuA-2”」、「メニューA-3“MenuA-3”」、「メニューA-4“MenuA-4”」がフォルダマーク108付で表示される。このNO.5の状態で、カレントメニュー領域106bの「メニューA-1“MenuA-1”」がジョグダイヤル102の回転操作と押し込み操作に応じて決定される(ステップS12)と、NO.6に示すように、「メニューA-1“MenuA-1”」を選択したことを示す履歴情報が履歴階層メニュー領域106aに、「--メニューA“--MenuA”」の下に新たに「---メニューA-1“---MenuA-1”」と表示され、カレントメニュー領域106bには「メニューA-1“MenuA-1”」の下階層の「メニューA-1-1“MenuA-1-1”」、「メニューA-1-2“MenuA-1-2”」、「メニューA-1-3“MenuA-1-3”」、「メニューA-1-4“MenuA-1-4”」が表示される。「メニューA-1-1“MenuA-1-1”」及び「メニューA-1-4“MenuA-1-4”」には、さらに下階層があることを示すフォルダマーク108が付されている。このNO.6の状態で、カレントメニュー領域106bの「メニューA-1-1“MenuA-1-1”」がジョグダイヤル102の回転操作と押し込み操作に応じて決定される(ステップS13)と、図6のNO.10に示すように、「メニューA-1-1“MenuA-1-1”」を選択したことを示す履歴情報が履歴階層メニュー領域106aに、「---メニューA-1“---MenuA-1”」の下に新たに「----メニューA-1-1“----MenuA-1-1”」と表示され、カレントメニュー領域106bには「メニューA-1-1“MenuA-1-1”」の下階層の「メニューA-1-1-1“MenuA-1-1-1”」、「メニューA-1-1-2“MenuA-1-1-2”」が表示される。
【0033】
次に、選択された階層までの直接戻りの具体例について説明する。NO.2には「メニューA“MenuA”」を選択したことを示す履歴情報が履歴階層メニュー領域106aの「トップメニュー“TOP Menu”」の下に「--メニューA“--MenuA”」と表示され、カレントメニュー領域106bには下階層の「メニューA-1“MenuA-1”」、「メニューA-2“MenuA-2”」、「メニューA-3“MenuA-3”」、「メニューA-4“MenuA-4”」がフォルダマーク108が付されて表示されている。この状態(NO.2)から履歴階層メニュー領域106aに表示されている「--メニューA“--MenuA”」がジョグダイヤル102の回転操作と押し込み操作に応じて決定される(ステップS21)と、メニュー全体表示領域はNO.4のように「メニューA“MenuA”」を含むカレントメニュー領域106bを表示する。また、NO.3には「メニューA-1“MenuA-1”」を選択したことを示す履歴情報が履歴階層メニュー領域106aの「--メニューA“--MenuA”」の下に「---メニューA-1“---MenuA-1”」と表示され、カレントメニュー領域106bには下階層の「メニューA-1-1“MenuA-1-1”」、「メニューA-1-2“MenuA-1-2”」、「メニューA-1-3“MenuA-1-3”」、「メニューA-1-4“MenuA-1-4”」が表示されている。この状態(NO.3)から履歴階層メニュー領域106aに表示されている「---メニューA-1“--MenuA-1”」がジョグダイヤル102の回転操作と押し込み操作に応じて決定される(ステップS22)と、メニュー全体表示領域はNO.5のように「メニューA-1“MenuA-1”」を含むカレントメニュー領域106bを表示する。
【0034】
次に、図7には、情報処理装置100の表示部103上のメニュー全体表示領域106における他の表示例を示す。この他の表示例では、カレントメニュー領域106bに、リストアップボタン110uとリストダウンボタン110dを示している。これらリストアップボタン110uとリストダウンボタン110dは、メニューの縦幅が固定の場合で、メニュー項目が同時に収まらない場合にのみ表示され、隠れているメニュー項目の存在を示す。図7の場合には、「メニューA-1-1“MenuA-1-1”」、「メニューA-1-2“MenuA-1-2”」、「メニューA-1-3“MenuA-1-3”」、「メニューA-1-4“MenuA-1-4”」の他に、他のメニュー、例えば「メニューA-1-5“MenuA-1-5”」、「メニューA-1-6“MenuA-1-6”」が存在していることを示す。
【0035】
リストアップボタン110u/リストダウンボタン110dが表示されたカレントメニュー領域106bでジョグダイヤル102から連続した上下移動のコマンドが行われた場合は、カレントメニュー領域106bの中央まではスクロール109によるフォーカスが移動し、それを超えると後述するようにリスト側がスクロールする。
【0036】
また、リストアップボタン110u/リストダウンボタン110dはジョグダイヤル102で上下の移動を行うコマンドが行われた際に、強調表示される。これは、ユーザの操作のフィードバックになる。この強調表示は、リスト自体がスクロールするときに、特に有効である。
【0037】
次に、リストアップボタン110uとリストダウンボタン110dで囲まれた中での、ジョグダイヤル102のコマンドに対応したメニュー表示の具体例について図8を用いて説明する。
【0038】
先ず、NO.11のカレントメニュー領域106bには、リストアップボタン110uとリストダウンボタン110dの間に、「メニューA-1-1“MenuA-1-1”」、「メニューA-1-2“MenuA-1-2”」、「メニューA-1-3“MenuA-1-3”」、「メニューA-1-4“MenuA-1-4”」が表示されている。これらは履歴階層メニュー領域106aにある「メニューA-1“MenuA-1”」の下階層メニューである。なお、「メニューA-1“MenuA-1”」の下階層メニューとしては、「メニューA-1-5“MenuA-1-5”」、「メニューA-1-6“MenuA-1-6”」もある。NO.11においてカーソル109は「メニューA-1-1“MenuA-1-1”」にフォーカスした状態である。ここで、ジョグダイヤル102を下に回す(ステップS41)と、NO.12のカレントメニュー領域106bに示すように、カーソル109は「メニューA-1-1“MenuA-1-1”」の下側の「メニューA-1-2“MenuA-1-2”」に移動する。さらにジョグダイヤル102を下に回す(ステップS42)とカーソル109はNO.13に示すように「メニューA-1-2“MenuA-1-2”」の下側の「メニューA-1-3“MenuA-1-3”」に移動する。
【0039】
さらにジョグダイヤル102を下に回す(ステップS43)とカーソル109は動かずに、NO.14に示すように「メニューA-1-3“MenuA-1-3”」の下側の「メニューA-1-4“MenuA-1-4”」がカーソル109の位置に移動する。このとき、リストアップボタン110uとリストダウンボタン110dの間には、「メニューA-1-1“MenuA-1-1”」が消え、新たに「メニューA-1-5“MenuA-1-5”」が表示される。さらに、ジョグダイヤル102を下に回す(ステップS44)とNO.15に示すように「メニューA-1-4“MenuA-1-4”」の下側の「メニューA-1-5“MenuA-1-5”」がカーソル109の位置に移動する。このとき、リストアップボタン110uとリストダウンボタン110dの間には、「メニューA-1-3“MenuA-1-3”」〜「メニューA-1-6“MenuA-1-6”」が表示される。さらに、ジョグダイヤル102を下に回す(ステップS45)とカーソル109はNO.16に示すように「メニューA-1-5“MenuA-1-5”」の下側の「メニューA-1-6“MenuA-1-6”」に移動する。リストアップボタン110uとリストダウンボタン110dの間に存在している、「メニューA-1“MenuA-1”」の下階層メニューは「メニューA-1-6“MenuA-1-6”」が最後である。さらに、ジョグダイヤル102を下に回す(ステップS46)とカーソル109はカレントメニュー領域106bから出て、NO.17に示すように、履歴階層メニュー領域106aに表示されている「トップメニュー“TOP Menu”」に移動する。さらに、ステップS47、ステップS48でジョグダイヤル102を下にそれぞれ回すと、NO.18、NO.19に示すように、カーソル109は、履歴階層メニュー領域106aに表示されている、「--メニューA“--MenuA”」、「---メニューA-1“---MenuA-1”」に移動する。そして、ステップS49でジョグダイヤル102を下に回すとカーソル109はNO.11に示すようにカレントメニュー領域106bの「メニューA-1-1“MenuA-1-1”」に移動する。
【0040】
このように、図1に示した情報処理装置100では、ジョグダイヤル102の回転操作、押し込み操作に対応して選択したメニューを階層的に表示することにより、メニュー内の現在位置する履歴階層が表現できる。階層履歴を表示することにより、ユーザのメニュー構造の理解や、操作手順の習熟の容易さが増すというメリットがある。また、辿ってきた特定の階層に、ダイレクトに戻れるという機能の提供が可能となり、更に柔軟性のあるユーザーインターフェースを実現できる。
【0041】
次に、第2の実施の形態について説明する。この第2の実施の形態は、図9に外観を示すノート型パーソナルコンピュータ1である。このノート型パーソナルコンピュータ1は、基本的に、本体2と、この本体2に対して開閉自在とされる表示部3により構成されている。このノート型パーソナルコンピュータ1の本体2には、各種の文字や記号などを入力するとき操作されるキーボード5、マウスカーソルを移動させるときなどに操作されるポインティングデバイスとしてのタッチパット6、そして電源スイッチ8が、その上面に設けられている。
【0042】
また、表示部3の正面には、画像を表示するLCD(Liquid Crystal Display)7が設けられている。さらに、表示部3の右上部には、電源ランプPL、電池ランプBL、必要に応じてメッセージランプML、その他のLEDよりなるランプが設けられている。
【0043】
また、本体2上のキーボード5のキーA,キーB(右端のキー)の間にはジョグダイヤル4が組み込まれている。このジョグダイヤル4は、図10に示すように、キーA,キーBとほぼ同じ高さになるように取り付けられている。ジョグダイヤル4は、図10中の矢印aに示す回転操作に対応して所定の処理を実行し、同図中矢印bに示す移動操作に対応して所定の処理を実行する。
【0044】
このジョグダイヤル4は、本体2の左側面に配置されてもよいのはもちろんである。また、タッチパッド6を人差し指で操作しながら親指で操作可能なようにジョグダイヤルを前面の中央部に配置してもよい。また、LCD7が設けられた表示部3の左側面又は右側面に配置してもよい。また、タッチパッド6の左端縁又は右端縁に沿って縦方向に配置してもよい。また、タッチパッド6の上端縁又は下端縁に沿って横方向に配置してもよい。また、タッチパッド6の右ボタンと左ボタンの間に縦方向に配置してもよい。また、キーボード部5のGキーとHキーの間に縦方向に配置してもよい。また、縦方向や横方向に限定せず、各指で操作し易い斜め方向へ、所定角度を付けて配置してもよい。さらに、ポインティングデバイスであるマウスの側面の親指で操作可能な位置に配置してもよい。
【0045】
次に、ノート型パーソナルコンピュータ1の電気的構成例について図11を用いて説明する。中央処理装置(CPU)51は、例えば、intel社製のPentium(商標)プロセッサ等で構成されて、ホストバス52に接続されている。ホストバス52には、さらに、ノースブリッジ53が接続されており、ノースブリッジ53は、PCIバス56にも接続されている。ノースブリッジ53は、例えば、intel社製の400BXなどで構成されており、CPU51やメインメモリ54周辺の制御を行うようになされている。なお、このノースブリッジ53と後述するサウスブリッジ58とで、いわゆるチップセットが構成されている。
【0046】
ノースブリッジ53は、さらに、メインメモリ54及びキャッシュメモリ55とも接続されている。キャッシュメモリ55は、CPU51が使用するデータをキャッシュするようになされている。なお、図示していないが、CPU51にも1次的なキャッシュメモリが内蔵されている。
【0047】
メインメモリ54は、例えば、DRAM(Dynamic Read Only Memory)で構成され、CPU51が実行するプログラムや、CPU51の動作上必要なデータを記憶するようになされている。具体的に、メインメモリ54には、起動が完了した時点において、例えば電子メールプログラム54A、オートパイロットプログラム54B、ジョグダイヤル状態監視プログラム54C、ジョグダイヤルドライバ54D、オペレーティングプログラム(OS)54E、その他のアプリケーションプログラム54F1〜54FnがHDD70から転送され、記憶される。
【0048】
なお、特に、このノート型パーソナルコンピュータ1は、ジョグダイヤル対応のアプリケーションプログラム54F1として、本発明にかかる情報処理方法の具体例が適用される、地図ビューワソフトプログラムを、HDD67から取り出し実行する。この地図ビューワソフトプログラムの具体例としては、GPSによる現在位置の地図表示ツールであるナビン・ユー(Navin'You)(商標)がある。このナビン・ユーの詳細については、URLがhttp://vaio.sony.co.jp/software/NavinYou/top.htmlのインターネットホームページ上に記載されている。以下、抜粋すると、このナビン・ユーは、従来の平面的な地図表示に加え、上空から眺めるように進行に合わせて交差点や表示が近づいてくる、遠近感のあるリアルな視覚で地図を操作できるソフトである。所定の操作によりフライトの高さを自由に調節でき、さらに、ポインタを進行したい方向に進めるだけで高速にスクロールできる。飛行機を操縦しているような感覚で操作することができる。
【0049】
この地図ビューワソフトプログラムでは、LCD7に図12以降に示すように、地図を表示するのであるが、その際のメニュー表示領域を階層表示にしながらも領域を拡大することなく、地図表示領域が必要以上に隠れるのを防ぐものである。このときの動作例については後述する。
【0050】
電子メールプログラム54Aは、後述するモデム75を介して電話回線76のような通信回線などからネットワーク経由で通信文を授受するプログラムである。電子メールプログラム54Aは、特定機能としての着信メール取得機能を有している。この着信メール取得機能は、プロバイダ77が備えるメールサーバ78に対して、そのメールボックス79内に自分(利用者)宛のメールが着信しているかどうかを確認して、自分宛のメールがあれば取得する処理を実行する。
【0051】
オートパイロットプログラム54Bは、予め設定された複数の処理(またはプログラム)などを、予め設定された順序で順次起動して、処理するプログラムである。
【0052】
OS(基本プログラムソフトウェア)54Eは、例えばマイクロソフト社のいわゆるWindows95や98(共に商標)、アップルコンピュータ社のいわゆるマックOS(商標)等に代表される、コンピュータの基本的な動作を制御するものである。
【0053】
ジョグダイヤル状態監視プログラム54Cは、前記各アプリケーションからジョグダイヤル対応であるか否かの通知を受け取り、例えば対応であればジョグダイヤル4を操作することで何が行えるかを表示するために動作する。通常、ジョグダイヤル4のイベント待ちになっているし、アプリケーションからの通知を受け取るリストも持っている。ジョグダイヤルドライバ54Dは、ジョグダイヤル4の操作に対応して各種機能を実行する。
【0054】
ビデオコントローラ57は、PCIバス56に接続されており、そのPCIバス56を介して供給されるデータに基づいて、表示部3上のLCD7の表示を制御するようになされている。
【0055】
PCIバス56には、サウンドコントローラ64が接続され、マイクロホン66からの入力を取り込み、あるいはスピーカ65に対して音声信号を供給する。また、PCIバス56にはモデム75も接続されている。モデム75は、公衆電話回線76、インターネットサービスプロバイダ77を介して、インターネット等の通信ネットワーク80やメールサーバ78等に接続することができる。
【0056】
また、PCIバス56にはサウスブリッジ58も接続されている。サウスブリッジ58は、例えば、intel社製のPIIX4Eなどで構成されており、各種のI/O(Input / Output)を制御するようになされている。即ち、サウスブリッジ58は、IDE(Integrated Drive Electronics)コントローラ/コンフィギュレーションレジスタ59、タイマ回路60、およびIDEインターフェース61等で構成され、IDEバス62に接続されるデバイスや、ISA/EIO(Industry Standard Architecture / Extended Input Output)バス63およびエンベデットコントローラ68を介して接続されるデバイスの制御等を行うようになされている。
【0057】
IDEコントローラ/コンフィギュレーションレジスタ59は、いわゆるプライマリIDEコントローラとセカンダリIDEコントローラとの2つのIDEコントローラ、およびコンフィギュレーションレジスタ(configuration register)等から構成されている(いずれも図示せず)。
【0058】
プライマリIDEコントローラは、IDEバス62を介して、コネクタ(図示は省略)に接続しており、コネクタには、HDD67が接続されている。また、セカンダリIDEコントローラは、他のIDEバス等を介して、図示を省略したCD−ROMドライブや、セカンドHDD、FDDなどといった、いわばIDEデバイスであるベイデバイスが装着されたときに、その装着されたベイデバイスのコネクタが電気的に接続されるようになされている。
【0059】
なお、HDD67には、電子メールプログラム67A、オートパイロットプログラム67B、ジョグダイヤル状態監視プログラム67C、ジョグダイヤルドライバ67D、OS(基本プログラムソフトウェア)67Eの他、前記地図ビューワソフトプログラムであるアプリケーションプログラム67F1や、その他複数のアプリケーションソフトウェア67Fn等が記憶されている。HDD67内の前記各プログラム67A、67B、67C、67D、67E、67F1〜67Fn等は、起動(ブートアップ)処理の過程で、RAM54内に順次転送され、格納される。
【0060】
ISA/EIOバス63には、さらに、エンベデットコントローラ68が接続されている。このエンベデットコントローラ68は、マイクロコントローラからなりI/Oコントローラとして使われる。すなわち、エンベデットコントローラ68は、I/Oインターフェース69、ROM70、RAM71、CPU72が相互に接続されて構成されている。
【0061】
ROM70の中には、LED制御プログラム70A、タッチパッド入力監視プログラム70B、キー入力監視プログラム70C、ウェイクアッププログラム70D、ジョグダイヤル状態監視プログラム70Eが予め格納されている。
【0062】
LED制御プログラム70Aは、電源ランプPL、電池ランプBL、必要に応じてメッセージランプML、その他のLEDよりなるランプの点灯の制御を行うプログラムである。タッチパッド入力監視プログラム70Bは、タッチパッド6からのユーザによる入力を監視するプログラムである。キー入力監視プログラム70Cは、キーボード5やその他のキースイッチからの入力を監視するプログラムである。ウェイクアッププログラム70Dは、サウスブリッジ58内のタイマ回路60から供給される現在時刻データに基づいて、予め設定された時刻になったかどうかをチェックして、設定された時刻になると、所定の処理(またはプログラム)等を起動するために各チップ電源の管理を行うプログラムである。
【0063】
ジョグダイヤル状態監視プログラム70Eは、ジョグダイヤル4の回転型エンコーダ部12が回転されたか、或いは押されたかを常に監視するためのプログラムである。
【0064】
ROM70には、さらにBIOS70Fが書き込まれている。BIOS(Basic Input/Output System)とは、基本入出力システムのことをいい、OSやアプリケーションソフトと周辺機器(ディスプレイ、キーボード、HDD等)の間でのデータの受け渡し(入出力)を制御するソフトウェアプログラムである。
【0065】
RAM71は、LED制御、タッチパッド入力ステイタス、キー入力ステイタス、設定時刻用の各レジスタ等や、ジョグダイヤル状態監視用のI/Oレジスタ等を、レジスタ71A〜71Fとして有している。例えば、LED制御レジスタ71Aは、ジョグダイヤル4が押されて、後述する電子メールの瞬時の立ち上げ状態を表示するメッセージランプMLの点灯を制御する。キー入力ステイタスレジスタ71Cは、後述するワンタッチ操作用にジョグダイヤル4が押されると、操作キーフラグが格納されるようになっている。設定時刻レジスタ71Dは、ある時刻を任意に設定することができる。
【0066】
また、このエンベデットコントローラ68には、図示を省略したコネクタを介して、ジョグダイヤル4、タッチパッド6、キーボード5がそれぞれ接続されており、ジョグダイヤル4、タッチパッド6、キーボード5それぞれの操作に対応した信号を、ISA/EIOバス63に出力するようになされている。また、エンベデットコントローラ68には、電源ランプPL、電池ランプBL、メッセージランプML、その他のLEDよりなるランプが接続されている。
【0067】
エンベデットコントローラ68には、さらに、電源制御回路73が接続されている。電源制御回路73は、内蔵バッテリ74又はAC電源に接続されており、各ブロックに、必要な電源を供給するとともに、内蔵バッテリ74や、周辺装置のセカンドバッテリの充電のための制御を行うようになされている。また、エンベデットコントローラ68は、電源をオン又はオフするとき操作される電源スイッチ8を監視している。
【0068】
エンベデットコントローラ68は、電源8がオフ状態でも、常に内部電源により、前記各プログラム70A、70B、70C、70D、70Eを実行することができる。つまり、前記各プログラムは、表示部3のLCD7上に何のウィンドウが開いて無くても、常時働いている。つまり、エンベデットコントローラ68は電源スイッチ8がオフでOS54EがCPU51で起動していなくても、常時、ジョグダイヤル状態監視プログラム70Eを実行し、特に、詳細は省略するが、ノート型パーソナルコンピュータ1に、専用のキーを設けなくとも、プログラマブルパワーキー(PPK)機能を持たせ、例えば省電力状態、あるいは電源オフ時に、ジョグダイヤル4をユーザが押すだけで好みのソフトウェアやスクリプトファイルを起動できるようにしてある。
【0069】
次に、このノート型パーソナルコンピュータ1がHDD67上に格納されている地図ビューワソフトプログラム67F1を、RAM54に取り出し(地図ビューワソフトプログラム54F1)て実行するときのいくつかの動作例について説明する。動作例としては、図12及び図13を用いてナビゲーションメニュー(ナビメニュー「Navi Menu」)の表示、図14及び図15を用いてナビゲーションメニューの消去、図16〜図24を用いてナビゲーションメニューによる目的地設定、図25〜図31を用いてナビゲーションメニューによる目的地設定変更、図32〜図40を用いてナビゲーションメニューによるスクロール処理を説明する。ここで、ナビゲーションメニューを表示する領域(以下、ナビゲーションメニュー表示領域)106は、前記メニュー全体表示領域106に相当する。このナビゲーションメニュー表示領域106は、前記履歴階層メニュー領域106aと、カレントメニュー領域106bに分けられる。
【0070】
先ず、ナビゲーションメニューの表示と、消去について説明する。図12に示す地図表示の状態から、右下に表示されている「ナビメニュー“Navi Menu”」ボタン120上にカーソルをタッチパット6で移動してからクリックボタンを押下するか、或いはマウスでカーソルを移動してから右ボタンでクリックすると図13に示すナビゲーションメニューが表示される。また、ジョグダイヤル4の上又は下への回転操作や、押し込み操作、或いはキーボード上の「上矢印ボタン」の押下操作に対応させてナビゲーションメニューが表示されるように設定してもよい。ナビゲーションメニューの表示、すなわち「ナビメニュー“Navi Menu”」121は、履歴階層メニュー領域106aに示される。
【0071】
次に、ナビゲーションメニューを非表示にするときには、図14に示す地図表示の状態から、履歴階層メニュー領域106a上に表示されている「ナビメニュー“Navi Menu”」121上にカーソルをタッチパット6で移動してからクリックボタンを押下するか、或いはマウスでカーソルを移動してから右ボタンでクリックすると図15に示すようにナビゲーションメニューが消去される。また、「ナビメニュー“Navi Menu”」121上にカーソルを合わせてから、キーボード上の「エンタキー」、「スペースキー」を押下してナビゲーションメニューが消去されるように設定してもよい。
【0072】
次に、ナビゲーションメニューによる目的地設定について説明する。図16に示すように、履歴階層メニュー領域106aに「ナビメニュー“Navi Menu”」121(ナビゲーションメニュー)が表示された状態からジョグダイヤル4を回転操作してカーソルを、カレントメニュー領域106b中の「住所で目的地を選ぶ」に移動し、ジョグダイヤル4を押し込んで決定すると、図17に示すように、ナビゲーションメニュー表示領域106の履歴階層メニュー領域106aには「住所で目的地を選ぶ」が履歴情報として表示され、カレントメニュー領域106bにはリストアップボタン110uとリストダウンボタン110dに挟まれて、「北海道」から「新潟県」までが表示される。ここで表示された各都道府県名の前には下階層を持つことを示すフォルダマーク108が付されている。初期状態では、「北海道」にカーソル109がフォーカスしている。
【0073】
図18に示すように、カレントメニュー領域106bに表示されている、「東京都」に、ジョグダイヤル4の操作に応じてカーソル109を移動しようとすると、カレントメニュー領域106bの中央部にカーソル109が移動し、それを超えるとリスト側がスクロールし、中央部に「東京都」が位置する。このとき、リストアップボタン110uとリストダウンボタン110dの中には、「東京都」が上に4行分スクロールしたことにより、リストアップボタン110u側から「北海道」と「青森県」と「秋田県」と「岩手県」が消え、リストダウンボタン110d側に「富山県」と「岐阜県」と「石川県」と「福井県」が入ってくる。
【0074】
「東京都」にカーソル109がフォーカスし、ジョグダイヤル4が押し込まれて選択が決定されると、図19に示すように、履歴階層メニュー領域106aには「東京都」が履歴情報として「住所で目的地を選ぶ」の下に表示される。このとき、カレントメニュー領域106bには、「東京都」の下階層情報となる、「青ヶ島村」から「国立市」までが表示される。初期状態においてカーソル109は「青ヶ島村」にフォーカスされている。
【0075】
そして、図20に示すように、「大田区」までカーソル109を移動しようとすると、カレントメニュー領域106bの中央部にカーソル109が移動し、それを超えるとリスト側がスクロールし、中央部に「大田区」が位置する。このとき、リストアップボタン110uとリストダウンボタン110dの中には、「大田区」が上に2行分スクロールしたことにより、リストアップボタン110u側から「青ヶ島村」と「昭島市」が消え、リストダウンボタン110d側に「神津島村」と「江東区」が入ってくる。
【0076】
「大田区」にカーソル109がフォーカスし、ジョグダイヤル4が押し込まれて選択が決定されると、図21に示すように、履歴階層メニュー領域106aには「大田区」が履歴情報として「東京都」の下に表示される。このとき、カレントメニュー領域106bには、「大田区」の下階層情報となる、「池上」から「北嶺町」までが表示される。初期状態においてカーソル109は「池上」にフォーカスしている。
【0077】
そして、図22に示すように、「蒲田」までカーソル109を移動しようとすると、カレントメニュー領域106bの中央部にカーソル109が移動し、それを超えるとリスト側がスクロールし、中央部に「蒲田」が位置する。このとき、リストアップボタン110uとリストダウンボタン110dの中には、「蒲田」が上に2行分スクロールしたことにより、リストアップボタン110u側から「池上」と「石川町」が消え、リストダウンボタン110d側に「久が原」と「京浜島」が入ってくる。
【0078】
「蒲田」にカーソル109がフォーカスし、ジョグダイヤル4が押し込まれて選択が決定されると、図23に示すように、履歴階層メニュー領域106aには「蒲田」が履歴情報として「大田区」の下に表示される。このとき、カレントメニュー領域106bには、「蒲田」の下階層情報となる、番地情報「1−1」から「1−15」までが表示される。初期状態においてカーソル109は「1−1」にフォーカスされている。
【0079】
そして図23においてジョグダイヤル4の操作により番地の選択が決定されると、図24に示すように、地図上には、現在地をスタート(START)、目的地「東京都大田区蒲田#−#」をゴールフラッグマークGFで表示する。ここで、「#−#」には、番地情報「1−1」から「1−15」のうちのいずれかが入る。
【0080】
次に、ナビゲーションメニューによる目的地設定変更について説明する。ここでは、図25に示した状態からの目的地設定変更とする。図25では、履歴階層メニュー領域106aに、「住所で目的地を選ぶ」、「東京都」、「大田区」、「蒲田」という階層の履歴情報が表示され、カレントメニュー領域106bに、「蒲田」の番地情報「1−1」〜「1−15」が表示されている。先ず、目的地の「区」の設定を変更するには、図26に示すように、履歴階層メニュー領域106aに表示されている「大田区」をジョグダイヤル4の操作に応じて選択する。すると、図27に示すように、カレントメニュー領域106bには、「大田区」を含む、「区」(この場合、村、市も含む)が、「青ヶ島村」から「国立市」まで表示される。
【0081】
そして、図28に示すように、「渋谷区」までカーソル109を移動しようとすると、カレントメニュー領域106bの中央部にカーソル109が移動し、それを超えるとリスト側がスクロールし、中央部に「渋谷区」が位置する。このとき、リストアップボタン110uとリストダウンボタン110dの中では、図27の状態で、表示されていなかった「渋谷区」が上に16行分スクロールしたことにより、リストアップボタン110u側から「青ヶ島村」〜「清瀬市」が消え、リストダウンボタン110d側に「神津島村」〜「多摩市」が入ってくる。
【0082】
「渋谷区」にカーソル109がフォーカスし、ジョグダイヤル4が押し込まれて選択が決定されると、図29に示すように、履歴階層メニュー領域106aには「渋谷区」が履歴情報として「東京都」の下に表示される。このとき、カレントメニュー領域106bには、「渋谷区」の下階層情報となる、「上原」から「神南」までが表示される。初期状態においてカーソル109は「上原」にフォーカスしている。
【0083】
そして、図30に示すように、「恵比寿」までジョグダイヤル4を使ってカーソル109を移動し、選択を決定すると、図31に示すように、履歴階層メニュー領域106aに、「恵比寿」という階層履歴情報が、「渋谷区」の下に表示され、カレントメニュー領域106bには、番地情報が「1−1」〜「1−15」と表示される。ここで、ジョグダイヤル4の操作により番地の選択が決定されると、図示を省略するが、地図上には現在地をスタート(START)、目的地「東京都渋谷区恵比寿#−#」をゴールフラッグマークで表示する。
【0084】
次に、ナビゲーションメニューによるスクロール処理について説明する。ここでの説明は、図32の履歴階層メニュー領域106aに表示されているように「住所で目的地を選ぶ」というメニューに対応した、カレントメニュー領域106bにおける都道府県名表示を例にして行う。初期状態では、カーソル109は、「北海道」にフォーカスしているが、ジョグダイヤル4の下方向への回転操作に伴ってカーソル109は図33に示すように途中においては下側の「岩手県」に移動し、さらにジョグダイヤル4の下方向への回転操作に伴って、図34に示すようにカレントメニュー領域106bの中央部の「茨城県」まで移動する。カーソル109のフォーカスがカレントメニュー領域106bの中央部を超えると、カーソル自体は動かずに、都道府県名のリストが図35、図36及び図37に示すようにスクロールする。そして、図37の状態、すなわち「高知県」が中央部のカーソル109の位置にくると、リストアップボタン110uとリストダウンボタン110dの間のカレントメニュー領域106bには「沖縄県」を最後に全ての都道府県名が表示されるので、隠れている都道府県名はなくなり、リスト側のスクロールは停止する。ここで、さらにジョグダイヤル4の回転操作が続いていれば、カーソル109は図38から図39に示すように、「熊本県」から「沖縄県」まで移動し、最後に図40に示すようにカレントメニュー領域106bから消えて履歴階層メニュー領域106a上の「ナビメニュー“Navi Menu”」121に移動する。
【0085】
リストアップボタン110u/リストダウンボタン110dはジョグダイヤル4で上下の移動を行うコマンドが行われた際に、強調表示される。これは、ユーザの操作のフィードバックになる。この強調表示は、上述したようにリスト自体がスクロールするときに、特に有効である。
【0086】
このように、図9に示したノート型パーソナルコンピュータ1では、ジョグダイヤル4の回転操作、押し込み操作に対応した階層メニュー表示を、地図ビューワソフトプログラムに適用することができるので、地図ビューワソフトプログラムに関するメニュー内の現在位置する履歴階層が表現できる。階層履歴を表示することにより、ユーザの地図ビューワソフトプログラムに関するメニュー構造の理解や、操作手順の習熟の容易さが増すというメリットがある。また、辿ってきた特定の階層に、ダイレクトに戻れるという機能の提供が可能となり、更に柔軟性のあるユーザーインターフェースを実現できる。
【0087】
次に、第3の実施の形態について説明する。この第3の実施の形態は、図41に示す携帯電話装置10である。この携帯電話装置10は、筐体の上面に送信用のアンテナ11が設けられ、筐体の正面の上部と下部に受話器12と送話器13とが設けられる。また、受話器12と送話器13との間には、ダイヤルキー14や、液晶表示素子を用いたディスプレイ15が設けられる。
【0088】
また、図41に示す携帯電話装置10には、回動が可能であると共に半径方向に移動可能な円形のつまみを備えたジョグダイヤル16が設けられる。このジョグダイヤル16は、その回動によるカーソルの移動機能と、半径方向のプッシュによるノンロック式の決定キーとしての機能を有する。ジョグダイヤル16は、携帯電話装置に備えられた各種機能を行うために使われる。例えば、ジョグダイヤル16を操作して登録された電話番号の表示画面への切り替えや、表示された番号の選択を行うことができる。いわゆる電話帳機能であり、登録した電話番号を順次、ディスプレイ15に表示し、所望の電話番号を選択して発信することができる。
【0089】
ジョグダイヤル16の操作による登録された電話番号の表示及び選択の方法としては、以下の方法がある。
【0090】
第1の方法は五十音の行グループ別に電話番号が登録されている場合である。この場合、第1段階としてジョグダイヤルの回転操作によって五十音のあかさなた・・・の各行グループを表示画面にスクロールさせながら表示して所望の行グループをジョグダイヤルの押し込み操作によって選択し、次に、第2段階として選択した行グループに含まれる登録した電話番号をジョグダイヤルの回転操作によって表示画面にスクロールさせながら表示して所望の電話番号をジョグダイヤルの押し込み操作によって選択する。
【0091】
第2の方法は個人毎の個別のグループ別に電話番号が登録されている場合である。この場合、第1段階としてジョグダイヤルの回転操作によって各グループを表示画面にスクロールさせながら表示して所望のグループをジョグダイヤルの押し込み操作によって選択し、次に、第2段階として選択したグループに含まれる五十音順に登録された電話番号をジョグダイヤルの回転操作によって表示画面にスクロールさせながら表示して所望の電話番号をジョグダイヤルの押し込み操作によって選択する。
【0092】
図41に示した携帯電話装置10は、前記第1の方法、第2の方法ともに、ジョグダイヤル16とディスプレイ15を用いて行うことができる。さらに、この携帯電話装置10は、電話番号の選択と表示を行うためのメニュー表示領域を階層表示にしながらも領域を拡大することなくディスプレイ15に示すことができる。この動作については後述する。
【0093】
図42には携帯電話装置10の電気的構成を示す。この図42において、前記図41に対応する部分には同一の符号を付して一部説明を省略する。
【0094】
図42において、携帯電話装置10のアンテナ11と高周波送受信回路21とが接続されて、高周波送信信号及び高周波受信信号の授受が行われると共に、高周波送受信回路21とベースバンド処理回路22とが接続されて、送信信号及び受信信号の授受が行われる。
【0095】
ベースバンド処理回路22は、音声増幅回路23、24を介して、受話器12及び送話器13とそれぞれ接続されて、音声信号の授受が行われると共に、システム制御回路(CPU)31と接続されて、制御信号の授受が行われる。
【0096】
システム制御回路31には、ダイヤルキー14及びジョグダイヤル16を含む操作部と、文字入力ルーチンを含む、各種のプログラムを格納したROM32が接続される。また、駆動回路33を介して、液晶表示装置(LCD)15が接続されて、入力文字が表示される。なお、電池39から各部の動作に必要な電力が供給される。
【0097】
ROM32には、ジョグダイヤル16の操作による登録された電話番号の表示及び選択の方法に基づく電話帳プログラムが格納されている。特に、この電話帳プログラムは、五十音のグループ別に電話番号を表示及び選択させる第1の方法と、個別グループ別に電話番号を表示及び選択させる第2の方法とにメニューを分ける。このとき、上述したように、電話番号の選択と表示を行うためのメニュー表示領域を階層表示にしながらも領域を拡大することなく表示部15に示すことができる
ROM32に格納された前記電話帳プログラムは、システム制御部31によって実行される。以下、この携帯電話装置10のシステム制御部31が電話帳プログラムを実行したときの動作及び表示部15上の具体例について図43〜図48を用いて説明する。
【0098】
先ず、ダイヤルキー14や、他の操作キー又はジョグダイヤル16の内の、所定の操作キーによって、前記電話帳プログラムの実行が指示されると、システム制御部31が前記プログラムを実行し、ディスプレイ15上に図43(a)に示すメニュー全体表示領域106が表示される。メニュー全体表示領域106は、上述したように、履歴階層メニュー領域106aと、カレントメニュー領域106bに分けられており、履歴階層メニュー領域106aには、「電話帳トップメニュー」が表示され、カレントメニュー領域106bには、前記第1の方法に基づく「五十音グループ」メニュー、第2の方法に基づく「個別グループ」メニューがそれぞれフォルダマーク108付で表示される。初期状態では、「五十音グループ」メニューにカーソル109がフォーカスしている。
【0099】
図43(a)に示したカーソル109のフォーカス状態で、ジョグダイヤル16が押し込まれて選択が決定されると、図43(b)に示すように、履歴階層メニュー領域106aには「五十音グループ」という階層履歴情報が「電話帳トップメニュー」の下に表示され、カレントメニュー領域106bにはリストアップボタン110uとリストダウンボタン110dの中に、「あ」,「か」,「さ」,「た」,「な」及び「は」行がフォルダマーク108付で表示される。初期状態では「あ」行にカーソル109がフォーカスしている。
【0100】
次に、図43(c)に示すように、ジョグダイヤル16の下方向への回転操作にしたがってカーソル109が「か」行に移動され、ジョグダイヤル16が押し込まれて選択が決定されると、図44(a)に示すように、履歴階層メニュー領域106aには「か行」という階層履歴情報が「五十音グループ」の下に表示され、カレントメニュー領域106bのリストアップボタン110uとリストダウンボタン110dの間には「か行」の各登録名称と電話番号が表示される。初期状態においては最上部の「加藤」にカーソル109がフォーカスしている。
【0101】
そして、図44(b)に示すように、ジョグダイヤル16の回転操作によりカーソル109が「木村」に移動され、ジョグダイヤル16の押し込み操作により選択が決定されると、「木村」への発信が自動的に行われる。
【0102】
ここで、電話先を変更するときには、図44(c)に示すように、履歴階層メニュー領域106aに表示されている「-か行」にカーソル109が移動され、決定される。すると、図45(a)に示すように、カレントメニュー領域106bには、リストアップボタン110uとリストダウンボタン110dの間に、「か行」を含めた「あ」,「か」,「さ」,「た」,「な」及び「は」行がフォルダマーク108付で表示される。初期状態では「あ」行にカーソル109がフォーカスしている。
【0103】
そして、図45(b)に示すように、カレントメニュー領域106bに表示されている、「さ」行にカーソル109が移動され、決定されると、図45(c)に示すように、履歴階層メニュー領域106aには「-さ行」の選択を示す階層履歴情報が「五十音グループ」の」下に表示され、カレントメニュー領域106bには、「さ行」の各登録名称と電話番号が表示される。初期状態においては最上部の「佐藤」にカーソル109がフォーカスしている。
【0104】
そして、図46(a)に示すように、ジョグダイヤル16の回転操作によりカーソル109が「佐々木」に移動され、ジョグダイヤル16の押し込み操作により選択が決定されると、「佐々木」への発信が自動的に行われる。
【0105】
次に、前記図46(a)に示した状態から、前記第2の方法に基づく、個別グループの電話番号の表示及び選択に変更する具体例について説明する。図46(b)に示すように、履歴階層メニュー領域106aに表示されている「-五十音グループ」にカーソル109を移動して選択を決定すると、図46(c)に示すように、カレントメニュー領域106bには、「五十音グループ」を含め「個別グループ」もフォルダマーク108付で表示される。初期状態では「五十音グループ」にカーソル109がフォーカスしている。
【0106】
そして、図47(a)に示すように、ジョグダイヤル16の回転操作、押し込み操作にしたがってカーソル109が「個別グループ」に移動され、選択が決定されると、図47(b)に示すように、履歴階層メニュー領域106aには、「-個別グループ」の選択を示す階層履歴情報が「電話帳トップメニュー」の下に表示される。初期状態においてカレントメニュー領域106bでは、最上行の「友人」にカーソル109がフォーカスしている。
【0107】
図47の(c)に示すように、ジョグダイヤル16の回転操作に応じてカーソル109が「会社」に移動され、ジョグダイヤル16の押し込み操作に応じて選択が決定されると、図48(a)に示すように、履歴階層メニュー領域106aには、「--会社」の選択を示す階層履歴情報が「-個別グループ」の下に表示される。このとき、カレントメニュー領域106bにはリストアップボタン110uとリストダウンボタン110dの間に、「会社」の各登録名称と電話番号が表示される。初期状態においては最上部の「安部」にカーソル109がフォーカスしている。この状態で、ジョグダイヤル16が押し込み操作により選択が決定されると、「安部」への発信が自動的に行われる。
【0108】
ここで、電話先を変更するときには、図48(b)に示すように、履歴階層メニュー領域106aに表示されている「--会社」にカーソル109が移動され、決定される。すると、図48(c)に示すように、カレントメニュー領域106bには、「友人」、「会社」、「親戚」がフォルダマーク108を付して表示される。初期状態においてカレントメニュー領域106bでは、最上行の「友人」にカーソル109がフォーカスしている。
【0109】
このように、図41に示した携帯電話装置10では、ジョグダイヤル16の回転操作、押し込み操作に対応した階層メニュー表示を、電話帳プログラムに適用することができるので、電話帳プログラムに関するメニュー内の現在位置する履歴階層が表現できる。階層履歴を表示することにより、ユーザの電話帳プログラムに関するメニュー構造の理解や、操作手順の習熟の容易さが増すというメリットがある。また、辿ってきた特定の階層に、ダイレクトに戻れるという機能の提供が可能となり、更に柔軟性のあるユーザーインターフェースを実現できる。
【0110】
なお、前記第1〜第3の実施の形態では、ユーザーインターフェースデバイスをいずれも、単一軸制御のジョグダイヤルとしたが、本発明では、ジョグダイヤルにのみ限定するものではなく、他の操作キー、例えば十字キー等を用いてもよい。
【0111】
また、適用するソフトプログラムとしては、地図ビューワプログラムや、電話帳プログラムを挙げたが、階層メニュー表示により、情報が表示及び選択されるものであれば、それらに限定されるものではない。特に、メニューの表示領域に制限のあるものに適する。
【0112】
例えば、画像整形プログラムや、画像取り込みプログラムにおいて、画像表示領域に影響を与えず、決まった大きさのメニュー表示領域内で、メニューの表示及び選択を階層的に行う場合に有効である。
【図面の簡単な説明】
【0113】
【図1】本発明の第1の実施の形態となる、情報処理装置を示すブロック図である。
【図2】ジョグダイヤルを説明するための図である。
【図3】前記情報処理装置が機能するメニューシステムの遷移図である。
【図4】前記情報処理装置の表示部上のメニュー表示を説明するための第1の図である。
【図5】前記メニュー表示の具体例における第1の遷移図である。
【図6】前記メニュー表示の具体例における第2の遷移図である。
【図7】前記情報処理装置の表示部上のメニュー表示を説明するための第2の図である。
【図8】前記メニュー表示の具体例における第3の遷移図である。
【図9】本発明の第2の実施の形態となる、ノート型パーソナルコンピュータを示す外観斜視図である。
【図10】前記ノート型パーソナルコンピュータに取り付けたジョグダイヤル付近の拡大図である。
【図11】前記ノート型パーソナルコンピュータの電気的構成図である。
【図12】前記ノート型パーソナルコンピュータにおける、LCD上の第1の表示例を示す図である。
【図13】前記ノート型パーソナルコンピュータにおける、LCD上の第2の表示例を示す図である。
【図14】前記ノート型パーソナルコンピュータにおける、LCD上の第3の表示例を示す図である。
【図15】前記ノート型パーソナルコンピュータにおける、LCD上の第4の表示例を示す図である。
【図16】前記ノート型パーソナルコンピュータにおける、LCD上の第5の表示例を示す図である。
【図17】前記ノート型パーソナルコンピュータにおける、LCD上の第6の表示例を示す図である。
【図18】前記ノート型パーソナルコンピュータにおける、LCD上の第7の表示例を示す図である。
【図19】前記ノート型パーソナルコンピュータにおける、LCD上の第8の表示例を示す図である。
【図20】前記ノート型パーソナルコンピュータにおける、LCD上の第9の表示例を示す図である。
【図21】前記ノート型パーソナルコンピュータにおける、LCD上の第10の表示例を示す図である。
【図22】前記ノート型パーソナルコンピュータにおける、LCD上の第11の表示例を示す図である。
【図23】前記ノート型パーソナルコンピュータにおける、LCD上の第12の表示例を示す図である。
【図24】前記ノート型パーソナルコンピュータにおける、LCD上の第13の表示例を示す図である。
【図25】前記ノート型パーソナルコンピュータにおける、LCD上の第14の表示例を示す図である。
【図26】前記ノート型パーソナルコンピュータにおける、LCD上の第15の表示例を示す図である。
【図27】前記ノート型パーソナルコンピュータにおける、LCD上の第16の表示例を示す図である。
【図28】前記ノート型パーソナルコンピュータにおける、LCD上の第17の表示例を示す図である。
【図29】前記ノート型パーソナルコンピュータにおける、LCD上の第19の表示例を示す図である。
【図30】前記ノート型パーソナルコンピュータにおける、LCD上の第20の表示例を示す図である。
【図31】前記ノート型パーソナルコンピュータにおける、LCD上の第21の表示例を示す図である。
【図32】前記ノート型パーソナルコンピュータにおける、LCD上の第22の表示例を示す図である。
【図33】前記ノート型パーソナルコンピュータにおける、LCD上の第23の表示例を示す図である。
【図34】前記ノート型パーソナルコンピュータにおける、LCD上の第24の表示例を示す図である。
【図35】前記ノート型パーソナルコンピュータにおける、LCD上の第25の表示例を示す図である。
【図36】前記ノート型パーソナルコンピュータにおける、LCD上の第26の表示例を示す図である。
【図37】前記ノート型パーソナルコンピュータにおける、LCD上の第27の表示例を示す図である。
【図38】前記ノート型パーソナルコンピュータにおける、LCD上の第28の表示例を示す図である。
【図39】前記ノート型パーソナルコンピュータにおける、LCD上の第29の表示例を示す図である。
【図40】前記ノート型パーソナルコンピュータにおける、LCD上の第30の表示例を示す図である。
【図41】本発明の第3の実施の形態となる、携帯電話装置を示す外観斜視図である。
【図42】前記携帯電話装置の電気的構成図である。
【図43】前記携帯電話装置の表示部における第1の表示例を示す図である。
【図44】前記携帯電話装置の表示部における第2の表示例を示す図である。
【図45】前記携帯電話装置の表示部における第3の表示例を示す図である。
【図46】前記携帯電話装置の表示部における第4の表示例を示す図である。
【図47】前記携帯電話装置の表示部における第5の表示例を示す図である。
【図48】前記携帯電話装置の表示部における第6の表示例を示す図である。
【符号の説明】
【0114】
1 ノート型パーソナルコンピュータ、4 ジョグダイヤル、7 LCD、10 携帯電話装置、15 LCD、16 ジョグダイヤル、100 情報処理装置、102 操作部(ジョグダイヤル)、103 表示部、106 メニュー全体表示領域、106a 履歴階層メニュー領域、106b カレントメニュー領域106b、108 フォルダマーク、109 カーソル、110u リストアップボタン、110d リストダウンボタン

【特許請求の範囲】
【請求項1】
地名を階層的に記憶する地名記憶部と、
第1の表示エリアに前記地名記憶部に記憶された第1の地名を表示し、第2の表示エリアに前記第1の地名を含む地図を表示し、第3の表示エリアに前記第1の地名の下位階層にある第2の地名のリストを表示する表示部と、
前記第3の表示エリアに表示されたリスト上を移動するカーソルを操作するカーソル操作入力部と、
前記カーソルが位置する前記リスト上の第2の地名を選択する選択操作入力部と
を有することを特徴とする地図表示装置。
【請求項2】
さらに、前記選択操作入力部により選択された第2の地名を含む地図を前記第2の表示エリアに表示させる制御部とを有する請求項1に記載の地図表示装置。
【請求項3】
前記選択操作入力部により選択された第2の地名を含む地図は、前記第1の地名を含む地図より大きな倍率であることを特徴とする請求項2に記載の地図表示装置。
【請求項4】
前記第1の表示エリアは、前記選択された地名の選択履歴情報を表示することを特徴とする請求項1に記載の地図表示装置。
【請求項5】
当該地図表示装置は、ネットワークを介してサーバと接続され、前記サーバから前記表示される地図を取得する取得手段を備えることを特徴とする請求項1に記載の地図表示装置。
【請求項6】
地名を階層的に記憶する地名記憶部と表示部を備えた地図表示装置に地図を表示する地図表示方法であって、
第1の表示エリアに前記地名記憶部に記憶された第1の地名を表示し、第2の表示エリアに前記第1の地名を含む地図を表示し、第3の表示エリアに前記第1の地名の下位階層にある第2の地名のリストを表示する表示ステップと、
前記第3の表示エリアに表示されたリスト上を移動するカーソルを操作するカーソル操作入力ステップと、
前記カーソルが位置する前記リスト上の第2の地名を選択する選択操作入力ステップと
を有することを特徴とする地図表示方法。
【請求項7】
さらに、前記選択操作入力ステップにて選択された第2の地名を含む地図を前記第2の表示エリアに表示させる表示更新ステップを有する請求項6に記載の地図表示方法。
【請求項8】
前記選択操作入力ステップにて選択された第2の地名を含む地図は、前記第1の地名を含む地図より大きな倍率であることを特徴とする請求項7に記載の地図表示方法。
【請求項9】
さらに、前記第1の表示エリアに前記選択された地名の選択履歴情報を表示する履歴表示ステップを有することを特徴とする請求項6に記載の地図表示方法。
【請求項10】
前記地図表示装置はネットワークを介してサーバと接続され、前記サーバから前記表示される地図を取得する取得ステップを有することを特徴とする請求項6に記載の地図表示方法。
【請求項11】
地名を階層的に記憶する地名記憶部と表示部を備えた地図表示装置に地図を表示するために実行される地図表示プログラムを格納している記録媒体であって、
第1の表示エリアに前記地名記憶部に記憶された第1の地名を表示し、第2の表示エリアに前記第1の地名を含む地図を表示し、第3の表示エリアに前記第1の地名の下位階層にある第2の地名のリストを表示する表示ステップと、
前記第3の表示エリアに表示されたリスト上を移動するカーソルを操作するカーソル操作入力ステップと、
前記カーソルが位置する前記リスト上の第2の地名を選択する選択操作入力ステップと
を有する地図表示プログラムを格納していることを特徴とする記録媒体。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【図22】
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【図23】
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【図24】
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【図25】
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【図26】
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【図27】
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【図28】
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【図29】
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【図30】
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【図31】
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【図32】
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【図33】
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【図34】
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【図35】
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【図36】
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【図37】
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【図38】
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【図39】
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【図40】
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【図41】
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【図42】
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【図43】
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【図44】
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【図45】
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【図46】
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【図47】
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【図48】
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【公開番号】特開2008−9456(P2008−9456A)
【公開日】平成20年1月17日(2008.1.17)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−225529(P2007−225529)
【出願日】平成19年8月31日(2007.8.31)
【分割の表示】特願2000−333572(P2000−333572)の分割
【原出願日】平成12年10月31日(2000.10.31)
【出願人】(000002185)ソニー株式会社 (34,172)
【Fターム(参考)】