説明

地域案内システム

【課題】ユーザが現在地から目的地へと向かう間に周辺地域を散策するようになる地域案内システムを提供する。
【解決手段】現在地情報を保持した道標を読み取る携帯情報端末40との間でインターネット30を介して情報を送受信するWebサーバ10と、電子地図22a〜22dを管理する電子地図データベース22と、現在地情報と目的地情報とに基づいて現在地と目的地とを包含した領域の周辺地図情報を前記電子地図22a〜22dに基づいて作成する地図エンジン23と、前記現在地情報と前記目的地情報とに基づいて現在地から目的地への方位情報を求め、前記携帯情報端末40に表示させる専用アプリケーション11とを備える地域案内システムとした。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、商店街やイベント会場等の一定地域内の現在地を示す現在地情報を保持した光学的コードやICタグ等の道標を、携帯情報端末によってユーザに読み取ってもらい、これを契機としてユーザを希望の目的地へ導く地域案内システムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来から、ユーザが携帯情報端末によって広告媒体に表示された光学的データからなる道標を読み取り、携帯情報端末が光学的データを解読して広告媒体が掲示された現在地位置及び目的地位置の情報を文字データに変換し、携帯情報端末が文字データをナビゲーション用サーバへ通信ネットワークを介して転送し、ナビゲーション用サーバがコード獲得位置から目的地位置までの誘導経路を携帯情報端末へ通信ネットワークを介して送信する経路案内システムが提案されている(特許文献1参照)。この経路案内システムによれば、ユーザは、携帯情報端末が表示した経路を見て目的地まで迷うことなく到達することができる。
【0003】
【特許文献1】特開2002−48586号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、例えば、観光地域の管理組合やイベント主催者が、特許文献1のような経路案内システムを利用して観光案内やイベント会場の案内を実施した場合、ユーザは経路上を単純に現在地と目的地の2点間で移動する。ところが、管理組合等からすれば、その地域内の施設間を移動するユーザが周辺地域を散策し難いため、地域の雰囲気を十分に知ってもらうことができない点で不満があった。
【0005】
また、特許文献1のような経路案内システムでは、例えば、イベント会場等において、主催者がユーザに各イベントコーナーを巡ってもらう順路を予め設定し、入口に設置した道標にその現在地と最初の目的地となるイベントコーナーの位置情報を保持させ、各イベントコーナーにその現在地と次のイベントコーナーの位置情報を保持させた道標を設置することにより、ユーザは各イベントコーナーを巡るようになる。しかし、主催者からすれば、ユーザが順路通りに巡るだけでイベント会場内を十分に散策せず、ユーザからすれば、自分の意思で各イベントコーナーを巡る順序を決定した場合、主催者側の設置した順路を外れるため、もはや経路案内を受けられず、イベント会場内を自由に散策できないという点で不満があった。
【0006】
そこで、この発明の課題は、ユーザが現在地から目的地へと向かう間に周辺地域を散策するようになる地域案内システムを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記の課題を解決するため、この発明に係る地域案内システムは、現在地の位置を示す現在地情報を保持した道標を読み取り、目的地の位置を示す目的地情報を取得する携帯情報端末との間で、通信ネットワークを介して情報を送受信する通信手段と、電子地図を管理する地図管理手段と、前記現在地情報と前記目的地情報とに基づいて現在地と目的地とを包含した領域の周辺地図情報を前記電子地図に基づいて作成する地図作成手段と、前記現在地情報と前記目的地情報とに基づいて現在地から目的地への方位情報を求め、前記携帯情報端末に表示させる方位表示手段とを備え、前記周辺地図情報と前記方位情報とを前記携帯情報端末に送信して表示させる。
【0008】
上記構成によれば、携帯情報端末のユーザは、前記道標を読み取る読取手段と、情報表示手段と、情報記憶手段と、前記通信ネットワークを介して前記地域案内システムとの間で情報を送受信する通信手段とを有する携帯情報端末を用いることにより、道標の読み取りと目的地情報の入力とを任意に実行して現在地を周辺地図情報で確認し、さらに現在地から目的地への進行方向を方位情報により確認する。ユーザは、方位情報を頼りにおおよその判断で交差点等での進路を選択しながら目的地へ向かう。すなわち、ユーザは、1本の経路上を移動する場合と異なり、交差点等を曲る度に、本来の経路から外れたり、逆に戻ったりするため、現在地から目的地へと向かう間に周辺地域をぶらぶらとしながら目的地へと近づくことになる。また、ユーザは、本来の経路から大きく外れても、別の道標を読み取ることにより新たな方位情報を得るので、改めてその現在地から目的地へ向けて進行する。ユーザは、これを繰り返して、現在地から任意に設定した目的地へと案内される。勿論、ユーザは、周辺地図情報の領域内において移動途中に目的地を適宜設定し直すことができ、周辺地図情報の領域外にある目的地を新たに設定する場合でも、周辺地図情報を更新することにより、新たな目的地を目指しながら周辺を散策することができる。
【0009】
ここで、ユーザは、道標の読み取りによって現在地を直ちに把握することができるが、方位情報の示す進行方向が現実にどちらの方向なのかは、表示された周辺地図情報と周囲の景色とを対比して判断しなければならない。したがって、ユーザは、現在地からの最初の進行方向を大きく誤ると、他の道標を読み取るまで、そのまま道に迷ってしまう。これを防ぐため、この地域案内システムでは、携帯情報端末に電子コンパス等を設け、実際の進行方向を方位情報と共に情報表示手段に表示させるように構成することができる。しかし、この構成では、ユーザの用意する携帯情報端末が高価になる。
【0010】
そこで、この地域案内システムでは、前記携帯情報端末が前記道標の前記電子地図上の設置方向を示す設置方向情報を読み取った場合に、読み取った設置方向情報を前記方位情報と共に表示させる構成を採用することが好ましい。この構成によれば、ユーザは、表示された設置方向情報を基準にして自分がどの方向を向いて立っているのかを直感的に理解する。このため、ユーザは、方位情報と自分の向きとの相対的関係を把握することが容易になり、方位情報の示す進行方向を誤認し難い。また、設置方向情報を前記現在地情報と同様に道標に保持させておけば、同じ読取手段で読み取ることができる。
【0011】
勿論、その地域を初めて来訪するユーザは、土地感がない分、方位情報と周辺地図情報だけを頼って散策することに不安を覚えるので、この地域案内システムによる案内サービスを利用しない可能性がある。
【0012】
そこで、この地域案内システムでは、前記現在地情報と前記目的地情報と前記電子地図とに基づいて前記現在地から前記目的地への経路情報を検索する経路検索手段を備え、前記携帯情報端末から受信した現在地情報と目的地情報に基づいて検索した経路情報をこの携帯情報端末に送信し、送信した経路情報を表示させる構成を採用することが好ましい。この構成によれば、ユーザは、道標を読み取ればいつでも現在地から目的地までの経路情報を得られるので、最短経路や最適経路を知ることにより安心して方位情報を頼りに周辺地域を散策するようになる。
【0013】
ところで、この地域案内システムは、現在地情報として施設の所在地を保持させた道標を広告媒体や観光案内板等に設置し、この道標をユーザが携帯情報端末により適宜目的地情報を設定するというように利用される。このような場合、利用地域を初めて訪れるユーザは、よく知られた施設ばかりを目的地に設定し易い。
【0014】
そこで、この地域案内システムでは、案内先のガイド情報を、前記道標に保持される識別情報と現在地情報とに関連付けて管理する周辺情報管理手段と、前記携帯端末から受信した現在地情報に基づいてこの現在地情報と関連付けられたガイド情報を検索する周辺情報検索手段とを備え、検索したガイド情報を、前記携帯情報端末に送信して表示させる構成を採用することが好ましい。この構成によれば、予め、地域管理組合等が設置する道標の道標設置情報とその付近にある店舗や施設等のガイド情報とを関連付けて周辺情報管理手段に登録しておけば、ユーザは、道標の読み取りを契機として周辺地域の各施設を詳細に知り、積極的に訪問するようになる。
【0015】
ここで、ユーザは、少なくとも周辺地図情報と方位情報とをいつでも確認できる状態にあれば上記のようにして目的地を目指すことができる。
【0016】
そこで、この地域案内システムでは、前記携帯情報端末に表示させた情報のうち、少なくとも前記周辺地図情報と前記方位情報とを、その携帯情報端末に記憶させる構成を採用することが好ましい。この構成によれば、ユーザは、携帯情報端末により、いつでも周辺地図情報と方位情報とを表示させることができるので、従来から周知のGPS(Global Positioning System)を利用した経路案内システムのようにシステム側との通信を頻繁に行う必要はない。したがって、ユーザは、周辺地図情報と方位情報とを最初に表示されるまでの通信コストを負担するだけで済むため、この地域案内システムによるサービスの利用が促進される。
【0017】
もっとも、ユーザは、周辺地図情報の領域から外れてしまうと、新たな周辺地図情報を取得するまで、方位情報や経路情報による案内を受けることができない。
【0018】
そこで、この地域案内システムでは、前記道標から読み取った現在地情報が示す現在地を前記周辺地図情報の表示画面上にマーカーを表示させ、前記周辺地図情報の表示画面を前記携帯情報端末に対する方向入力操作に応じてスクロールさせ、前記マーカーを前記周辺地図情報の表示画面に対して相対的に移動させる現在地補正手段を備えた構成を採用することが好ましい。この構成によれば、ユーザは、周囲の景色と周辺地図情報とを対比しながら携帯情報端末に方向入力操作していくことにより、周辺地図情報の表示画面における現在地を進行状況に合わせて補正することができる。このため、周辺地図情報上における自分の位置を把握し、また、周辺地図情報の領域境界に到着したことも直ちに理解する。したがって、ユーザが周辺地図情報の領域を逸脱することが防止される。
【0019】
また、ユーザは、周辺地図情報の領域内における道標の設置状況を把握できないと、道に迷った際に道標を探し回る羽目になるので、安心して散策することができない。
【0020】
そこで、この地域案内システムでは、この前記識別情報と現在地情報とを含む道標設置情報を管理する道標管理手段を備え、前記周辺地図情報の領域内に位置する現在地情報を含む道標設置情報を前記携帯情報端末に送信し、送信した道標設置情報に基づいて前記周辺地図情報上に道標の設置位置を表示させる構成を採用すれば、ユーザは、周辺地域内にある道標の設置位置をすべて把握することができるので、安心して周辺を散策するようになる。また、ユーザは、進行方向の決定に際し、設置された道標の分布状況を考慮するようになる。このため、道標を設置する地域管理組合等は、散策して欲しい地域へユーザを導き、或いは近づいて欲しくない地域から遠ざけることができる。
【0021】
ここで、地域管理組合等は、店舗の入れ換え等があった場合、設置した道標とガイド情報とを迅速に更新しなければユーザを迷わすことになる。
【0022】
そこで、この地域案内システムでは、前記通信ネットワークを介して接続された情報端末に前記電子地図を表示させ、この電子地図の表示画面上で指定された位置情報に基づいて前記道標設置情報を前記道標管理手段に登録し、登録した道標設置情報を保持する道標をこの情報端末に作成させる道標作成手段を備えた構成を採用することが好ましい。この構成によれば、地域管理組合等は、情報端末を用いることにより、迅速に新たな道標を作成して周辺地域内に設置し、その道標の道標設置情報を前記道標管理手段に登録することができ、また、前記道標管理手段への道標設置情報の登録と、新たな道標の設置時との間に生じる時間差を大幅に短縮することができる。
【0023】
また、この地域案内システムでは、前記通信ネットワークを介して接続された情報端末に前記電子地図を表示させ、前記道標管理手段に登録された道標設置情報を前記電子地図の表示画面上に表示させ、この表示画面上で指定された道標設置情報と前記情報端末に入力されたガイド情報とを関連付けて前記周辺情報管理手段に登録するガイド情報登録手段を備えた構成を採用することが好ましい。この構成によれば、地域管理組合等は、情報端末を用いることにより、前記周辺情報管理手段に登録するガイド情報を迅速に更新することができ、特に、道標作成手段と兼用すれば、前記道標管理手段への道標設置情報の登録との時間差を殆ど無くすことができる。
【発明の効果】
【0024】
上述のように、この発明によれば、ユーザが現在地から目的地へと向かう間に周辺地域を散策するようになる地域案内システムを提供することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0025】
この発明の実施形態を添付図面に基づいて説明する。
図1は、実施形態に係る地域案内システムの全体構成とその接続状況を概念的に示す。この地域案内システムは、予め市街地、地下街、施設内などに設置された道標の保持した現在地情報と設定された目的地情報とに基づいてユーザを現在地から希望の目的地まで案内するものであり、Webサーバ10とデータベースサーバ20とから構成されている。Webサーバ10は、通信ネットワークとしてのインターネット30を介して携帯情報端末40と情報端末50との間で情報を送受信する通信手段として機能し、データベースサーバ20は、Webサーバ10との間で情報を送受信するようになっている。
【0026】
道標は、QRコードの表示体からなり、例えば、QRコードを印刷したセラミックラベル、広告媒体、或は、QRコードを表示するモニタ等から構成される。
【0027】
道標は、図2に概念的に示すように、ネーム情報(A駅前)、設置される現在地の位置を示す緯度情報(N124・・・)、経度情報(E487・・・)を含む現在地情報、道標ごとに固有に付与される識別情報(wgs84)と、設置方向を示す設置方向情報(west)と、Webサーバ10のインターネット30上のURLアドレス(http://WWW.・・・)とを保持する。現在地情報には、電子地図のメーカーによってその測地系が異なるため、どの測地系によるのかを示す測地系情報(geo)が含められている。道標の設置方向とは、ユーザが道標と正対した際に向く方向である。
【0028】
識別情報は、地域案内システムの内部処理や携帯情報端末との情報通信、或いは他の地域システムと連動させる場合等において、情報検索時に道標を特定するためのインデックス等に利用される。
【0029】
道標が保持する情報は、地域案内システムへの不正接続を防止するため、元データを周知の方式で符号化ないし暗号化された後、QRコードに変換されている。
【0030】
携帯情報端末40は、携帯電話端末から構成されており、インターネット30を介してWebサーバ10との間で情報を送受信する通信機能の他に、ソフトウェア格納領域41aとデータ記憶領域41bとを含む内部記憶部41を有する。ソフトウェア格納領域41aには、ブラウザが予め格納されている。携帯情報端末40は、このソフトウェア格納領域41aにインターネット30を介して受信したソフトウェアを格納し、そのソフトウェアにより情報処理機能が追加・拡張されるようになっている。
【0031】
また、携帯情報端末40は、図3に示すように、道標を読取可能なCCDカメラ42と、メインモニタから構成される情報表示手段43と、情報入力手段と操作手段とを構成するキー群44などを有し、QRコード解読機能と、解読したコードを復号する復号化機能とを追加すると、道標を読み取る読取手段となる。
【0032】
目的地情報は、目的地の位置を示し、現在地情報と同様に、緯度情報、経度情報および測地系情報を含み、ユーザによる携帯情報端末40の操作等に基づいて設定される。
【0033】
情報端末50は、インターネット30への接続機能、ブラウザ、情報表示手段等を有する。また、情報端末50は、図1に示すように、プリンタ60と接続されており、このプリンタ60を制御するようになっている。
【0034】
Webサーバ10は、専用ソフトウェア11が格納されており、携帯情報端末40からの要求に応じて専用ソフトウェア11をダウンロードさせ、携帯情報端末40の機能を拡張させるようになっている。
【0035】
専用ソフトウェア11は、ダウンロードした携帯情報端末40に対して、QRコードを解読させ、復号化させるコード解読機能と、システム側から送信した情報および道標から読み取った情報とを情報表示手段43に表示させる表示機能と、方位表示手段としての方位表示機能と、現在地補正手段としての現在地補正機能とを含む機能拡張を実行し、システム側の情報処理と携帯情報端末40側の情報処理とを連動させる。
【0036】
また、Webサーバ10は、道標作成手段としてのコード生成ソフトウェア12と、ガイド情報登録手段としての情報登録支援ソフトウェア13とを格納し、両ソフトウェアの機能を携帯情報端末40や情報端末50からの要求に応じて利用させるようになっている。
【0037】
データベースサーバ20は、利用者データベース21と、地図管理手段としての電子地図データベース22と、地図作成手段としての地図エンジン23と、経路検索手段としての経路検索エンジン24と、道標管理手段としての道標管理データベース25と、周辺情報管理手段としての周辺情報データベース26と、周辺情報検索手段としての情報検索エンジン27とを有する。
【0038】
利用者データベース21は、携帯情報端末40や情報端末50ごとに、ユーザ特定情報、ログイン情報、端末−システム間で送受信された情報、利用履歴等を管理し、携帯情報端末40や情報端末50から受信した現在地情報と目的地情報を、それぞれ現在地テーブル、目的地テーブルに登録するようになっている。両テーブルに登録された現在地情報と目的地情報は、システム内処理において利用される他、CRM(Customer Relationship Management)の顧客情報として利用される。
【0039】
電子地図データベース22は、地上地図情報22aと、地下地図情報22bと、施設構内情報22cと、立体地図情報22dとから構成される電子地図と、最適経路情報22eとを管理する。地上地図情報22aは地上の電子地図、地下地図情報22bは地下街の電子地図、施設構内情報22cは施設の断面構造表示の電子地図、立体地図情報は施設の立体構造表示の電子地図となっている。最適経路情報22dは、各電子地図上で予め設定された2点間における最短経路がパターンファイル化されたものである。
【0040】
各電子地図間では、地上−地下、地上−施設、および施設−地下間を経由する経路を含む表示を実現するため、歩行経路のネットワークを構築する歩道橋、地下道、エレベータ等の昇降口、施設の出入口といった構造物における位置が、緯度情報、経度情報、測地系情報により関連付けられている。また、各電子地図は、区分された領域を固有に特定するマップコードと、各領域における位置座標を特定する座標軸情報とを有する。
【0041】
地図エンジン23は、現在地情報と目的地情報とに基づいて現在地と目的地とを包含した領域の周辺地図情報を電子地図に基づいて作成するようになっている。具体的には、地図エンジン23は、電子地図データベース22の各地図情報をベクトル地図形式およびラスタ地図形式に変換する機能を有し、ラスタ地図形式、ベクトル地図形式の周辺地図情報を電子地図の種類に応じて作成するようになっている。また、地図エンジン23は、現在地情報に基づいて現在地を中心に一定半径の領域を表示する地図情報、動画情報と写真情報と組合せた地図情報などといった複数種類の地図情報を、電子地図データベース22に格納された地図情報を利用して、或は、インターネット50を介して外部から取得した情報を利用して作成するようになっている。
【0042】
経路検索エンジン24は、現在地情報と目的地情報と電子地図とに基づいて現在地から目的地への経路情報を検索するようになっている。具体的には、経路検索エンジン24は、現在地情報と目的地情報の緯度情報、経度情報、測地系情報と一致する2地点間の経路情報を最適経路情報22dから検索し、また、該当なしの場合、現在地と目的地間の最短経路情報を従来周知の処理により各地図情報から作成するようになっている。
【0043】
道標管理データベース25は、道標に保持される識別コードと現在地情報を含む道標設置情報を管理するようになっている。
【0044】
周辺情報データベース26は、案内先のガイド情報を前記道標設置情報と関連付けて管理するようになっている。ガイド情報は、店舗登録情報26a、施設情報26b、地域情報26cとからなり、案内先の属性を示す属性分類情報に基づいて管理される。ここで、案内先の属性とは、業種、施設の種類などである。ガイド情報には、案内先の名称を示すテキスト、案内先の電子地図上の位置を示す所在地情報、案内先を写した画像情報、案内先の開設するインターネットサイトのURL情報、案内先の発行する電子クーポン、案内先のバナー広告情報などが含まれる。
【0045】
情報検索エンジン27は、携帯端末40から受信した現在地情報に基づいてこの現在地情報と関連付けられたガイド情報を周辺情報データベース26から検索するようになっている。
【0046】
以下、地域に分布する道標を利用して地域案内サービスを実施する各段階に則して、この地域案内システムの動作を述べる。先ず、情報端末50のユーザがガイド情報を周辺情報データベース26に登録する段階の動作を図4に基づいて説明する。図4では、一例として、ガイド情報を登録する段階を、このサービスを初めて利用する情報端末ユーザが店舗登録情報26aを登録する場合の流れを示している。なお、既に地域に設置されている道標の道標設置情報は、道標管理データベース25に登録されている。
【0047】
最初に、情報端末50がWebサーバ10に接続される(S1)。情報端末50のブラウザにより情報登録支援ソフトウェア13が起動されると、Webサーバ10は、情報登録支援ソフトウェア13の表示画面を情報端末50に送信する(S2)。Webサーバ10は、情報端末50より個人情報、会員情報を受信すると、その受信情報に基づいて利用者データベース25にユーザ登録を行い(S3)、ログインIDとパスワードを付与する(S4)。
【0048】
次に、情報登録支援ソフトウェア13は、電子地図を送信して情報端末50に表示させる。ユーザは、情報端末50により電子地図の表示画面上で店舗等の所在地を指定する。情報登録支援ソフトウェア13は、指定された電子地図上の位置のマップコードと座標軸情報を情報端末50に送信させ、受信した位置情報を所在地情報とする(S5)。
【0049】
情報登録支援ソフトウェア13は、道標管理データベース25から所在地情報と最も近い現在地情報を含む道標設置情報を検索し、該当する道標設置情報と所在地情報とを関連付ける(S6)。
【0050】
次に、情報登録支援ソフトウェア13は、情報端末50に属性分類情報を表示させ、選択された属性分類情報を情報端末50に送信させ、受信した属性分類情報と所在地情報とを含むガイド情報を周辺情報データベース26に登録し、また、(S6)における関連付け情報を道標管理データベース25に登録する(S7)。
【0051】
次に、情報登録支援ソフトウェア13は、入力された案内先の名称等を示すテキスト情報を情報端末50に送信させ(S8)、入力された電子クーポン等の付加情報を情報端末50に送信させると(S9)、店舗登録情報26aとして固有の識別情報としてのシーケンス番号を付与し(S10)、これらを周辺情報データベース26に登録する(S11)。なお、携帯情報端末40を用いた場合でも、ここまでと同様にして店舗登録情報26aが登録される。
【0052】
情報登録支援ソフトウェア13は、(S7)におけるガイド情報からQRコードを作成して情報端末50に送信する。ユーザは、情報端末50に送信されたQRコードをプリンタ60により広告媒体等に印刷させ(S12)、これを掲載・配布する(S13)。なお、(S6)において関連付けた道標のQRコードから設置方向情報を除いた、新たなQRコードを作成して情報端末50に送信することもできる。
【0053】
次に、情報端末50のユーザが自ら道標を作成し、道標管理データベース25に登録する段階の動作を図5、図6に基づいて説明する。先ず、情報端末50がWebサーバ10に接続される(S21)。情報端末50のブラウザによりコード生成ソフトウェア12が起動されると、Webサーバ10は、コード生成ソフトウェア12の表示画面を情報端末50に送信する。コード生成ソフトウェア12は、情報端末50に表示画面70を表示させる(S22)。表示画面70は、図6に示すように、方位入力部71と生成コード表示部72と電子地図表示部73とを含む。
【0054】
次に、コード生成ソフトウェア12は、情報端末50に入力された道標の名称情報を道標設置情報として道標管理データベース25に登録する(S23)。次に、コード生成ソフトウェア12は、表示画面70の方位入力部71からいずれかの方位が指定されると、指定された方位を情報端末50に送信させ、受信した位置情報を設置方向情報として道標管理データベース25に登録する(S24)。ここで、設置方向情報は、8方位で示される。通常、地上の電子地図の表示方向は、北を上向きとする方向である。この場合、QRコードの印刷面とユーザとが正対した際にユーザが南を向く場合、道標の設置方向の表示は下向きとなる。
【0055】
コード生成ソフトウェア12は、電子地図表示部73上で指定された位置のマップコードと座標軸情報を情報端末50に送信させ、受信した位置情報を現在地情報として道標管理データベース25に登録する(S25)。
【0056】
コード生成ソフトウェア12は、ここまでに登録された道標設置情報のコード生成を命令する(S26)。そして、道標設置情報の符号化・暗号化を実行し(S27)、道標設置情報に固有の識別情報としてのシーケンス番号とURL情報とを自動的に付与し(S28)、この道標設置情報のコードを生成し、その生成コードを情報端末50に送信し、生成コード表示部72に表示させる(S29)。
【0057】
ユーザは、送信された生成コードをプリンタ60によりラベル等に印刷して道標を作成し、これを市街地等に設置する(S30)。
【0058】
次に、携帯情報端末40のユーザが地域案内サービスを利用する段階の動作を図7〜図13に基づいて説明する。最初に、ユーザは、地域案内システムへの接続先として観光案内雑誌等に掲載されたWebサーバ10のURLアドレスを見て、携帯情報端末40をWebサーバ10に接続する(S100)。Webサーバ10は、専用アプリケーション11を携帯情報端末40にダウンロードさせ、携帯情報端末40の機能を拡張させる。これにより、携帯情報端末40は、QRコード解読機能と、解読したコードを復号する復号化機能とを備え、CCDカメラ42で撮像した道標が保持した情報を読み取ることが可能になる(S101)。
【0059】
今、ユーザが図8(a)に示す現在地81にいると仮定する。ユーザが携帯情報端末40に組み込まれた専用アプリケーション11を立ち上げ、図8(b)に示すように、現在地81の電柱に設置された道標をCCDカメラ42で撮像し、QRコードを解読し、解読したコードを復号すると(S102)、端末側の専用アプリケーション11は、道標が保持するURLアドレスにより携帯情報端末40を自動的にWebサーバ10に接続させ、読み取った現在地情報を送信させる。Webサーバ10は、受信した現在地情報を利用者データベース21の現在地テーブルに登録する。ここで、Webサーバ10は、携帯情報端末40からの要求を受けると、地図エンジン23に現在地を中心に一定半径の領域の地図情報を作成させ、携帯情報端末40に送信し、専用アプリケーション11は、図8(a)の地域を示す地図情報を、現在地81を示すマーカー(図示省略)と共に表示手段43に表示させる(S103)。
【0060】
また、Webサーバ10は、携帯情報端末40から周辺情報検索要求を受けると、情報検索エンジン27に周辺情報データベース26を検索させる。情報検索エンジン27は、利用者データベース21の現在地テーブルに登録された現在地情報を取得し、携帯情報端末40からの入力条件に基づいて該当するガイド情報を検索する。この際、情報検索エンジン27は、この道標と関連付けられたガイド情報を周辺情報データベース26から取得する。Webサーバ10は、情報検索エンジン27から受け取ったガイド情報を携帯情報端末40に送信し、端末側の専用アプリケーション11は、図8(c)に示すように、受信したガイド情報82を表示手段43に表示させる(S104)。
【0061】
ユーザが携帯情報端末40を操作していずれかの案内先を選択すると、端末側の専用アプリケーション11は、そのガイド情報を目的地情報としてWebサーバ10に送信し、Webサーバ10は、受信した目的地情報を利用者データベース21の目的地テーブルに登録する(S105)。また、ユーザが、(S13)において掲載・配布された広告媒体等に印刷されたQRコードを携帯情報端末40により読み取ると、端末側の専用アプリケーション11は、このQRコードに含まれる所在地情報を目的地情報としてWebサーバ10に送信する。なお、(S103)及び(S104)の処理と(S105)の処理とは、順不同であってもよい。
【0062】
そして、地図エンジン23は、利用者データベース21の両テーブルから現在地情報と目的地情報とを取得し、周辺地図情報を作成する。この例では、地図エンジン23は、地上の両地点の周囲を少なくとも1から2ブロックの余裕をもった領域のラスタ形式の周辺地図情報を、各地図情報を利用して作成する。
【0063】
ここで、1ブロックとは、電子地図の表示方向と平行する方向と、直交する方向の歩行通路で囲まれる領域のことである。例えば、電子地図のマップコード等を利用して、平面系の地図情報(地上地図情報22aと地下地図情報22b)においては、1ブロックを筋と通りに基づいて決定することができ、縦系の地図情報(施設構内情報22cと立体地図情報22d)においては、1ブロックをフロアの筋と通り、および階層に基づいて決定することができる。
【0064】
Webサーバ10は、地図エンジン23が作成した周辺地図情報を携帯情報端末40に送信し、また、周辺地図情報の領域内に位置する現在地情報を含む道標設置情報を道標管理データベース25から取得して携帯情報端末40に送信し、端末側の専用アプリケーション11は、受信した周辺地図情報をその電子地図の表示方向(北)を上向きにした状態で表示手段43に表示させる。
【0065】
端末側の専用アプリケーション11は、地上地図情報22aに基づく周辺地図情報の場合、図9に例示するように、現在地マーカー90と目的地マーカー91とを周辺地図情報の表示画面上に重ねて表示させ、この際、両地点が含まれるように表示手段43の画面サイズに適合させて表示させる。
【0066】
ここで、端末側の専用アプリケーション11は、現在地補正機能により、キー群44を八方位の方向入力手段として機能させ、この方向入力操作に応じて周辺地図情報の表示画面をスクロールさせ、かつ表示手段43の画面座標において現在地マーカー90を定点表示させることにより、現在地マーカー90を周辺地図情報の表示画面に対して相対的に移動させる。上記のスクロールにより、周辺地図情報の領域境界が表示手段43に表示されると、その領域外はブラック表示される。また、端末側の専用アプリケーション11は、現在地マーカー90の初期座標情報と周辺地図情報のスクロール移動情報とから現在地マーカー90が周辺地図情報の領域外にあるか否かを判断し、領域外に外れたと判断した場合、携帯情報端末40が具備するバイブレーション機能や効果音機能を発動させ、表示手段43に周辺地図情報の再取得を促すメッセージを表示させる(S106)。
【0067】
次に、Webサーバ10は、携帯情報端末40から経路検索要求を受けると、経路検索エンジン24に検索させる。経路検索エンジン24は、利用者データベース21の現在地テーブルと目的地テーブルから現在地情報と目的地情報を取得し、電子地図データベース22を検索し、経路情報を取得ないし作成してWebサーバ10に渡し、Webサーバ10は、受け取った経路情報を携帯情報端末40に送信し、端末側の専用アプリケーション11は、図9に示すように、受信した経路情報92を周辺図情報の表示画面上に重ねて表示手段43に表示させる。(S107)。
【0068】
また、Webサーバ10側の専用アプリケーション11は、読み取った現在地情報と設定された目的地情報に基づいて現在地から目的地への方位情報を求め、この方位情報を携帯情報端末40に送信して表示手段43に表示させる。
【0069】
ここで、方位情報は、専用アプリケーション11の方位表示機能により図10に示す段階を経て求められる。先ず、専用アプリケーション11は、現在地情報と目的地情報とを利用者データベース21の現在地テーブルと目的地テーブルから取得する(S31)。次に、周辺地図情報の表示方向を取得し、方位の基準方向とする(S32)。次に、現在地から目的地へのベクトルを求める。このベクトルは、現在地情報の座標(緯度・経度)と目的地情報の座標(緯度・経度)から周知のアルゴリズムで算出される。そして、上記(S24)の段階において述べたのと同様にして、得られたベクトルを方位の基準方向に基づいて表示手段43に表示させる(S34)。
【0070】
この方位表示の例を図11に示す。なお、図11は、周辺地図情報の表示を省略している。図11に示すように、方位表示は、現在地マーカー100と、携帯情報端末40が読み取った道標の設置方向情報に基づいて、周辺地図情報の表示方向を基準とした設置方向矢からなる設置方向表示101と、目的地マーカー102と、設置方向表示101から目的地マーカー102へと向かう方位を示す方向表示103と、経路情報表示104と、半径距離表示105とを含む。端末側の専用アプリケーション11は、周辺地図情報および各表示100〜105のそれぞれを、携帯情報端末40のキー群44の所定操作により、適宜消去し、或は組合せて表示させる。なお、半径距離表示105で示す距離情報は、(S33)の段階において必然的に求まる両地点間の直線距離が表示される。
【0071】
別例として、ユーザがビル施設内に目的地を設定し、施設入口に設置された道標を読み取って周辺地図情報を取得した場合の方位表示を図12に示す。周辺地図情報は、施設地図情報22cにより作成されたベクトル形式の地図情報であり、施設の正面入口側から奥側に向けて切断した断面表示を模式的に示す。方位情報は、この断面視における正面入口−目的地点間のベクトル・距離として求められる。端末側の専用アプリケーション11は、図12に示すように、ビルの模式構造表示110と、設置方向表示111と、目的地マーカー112と、方向表示113とを断面表示に重ねて表示させる。
【0072】
他の別例として、ユーザがビル施設内に目的地を設定し、施設入口に設置された道標を読み取って周辺地図情報を取得した場合において、立体地図情報22dにより作成されたベクトル形式の周辺地図情報に重ねて表示する方位表示を図13に示す。立体地図情報22dは、3次元座標が付与された地図情報であり、設置方向表示111と平行する正面入口表示114を正面とし、フロア模式表示115を描画した立体視を模式的に示す。方位情報は、3次元座標により正面入口−目的地点間のベクトル・距離が3次元で求められる。端末側の専用アプリケーション11は、図13に示すように、正面入口表示114から目的地マーカー112へ向けた方向矢113を立体表示に重ねて表示させる(S108)。
【0073】
ユーザは、周辺地図情報と方位情報とを入手すると、携帯情報端末40とWebサーバ10の接続を切断する。端末側の専用アプリケーション11は、ここまでにWebサーバ10から送信された情報、すなわち、(S104)において送信されたガイド情報82、(S106)において送信された周辺地図情報および道標設置情報、(S107)において送信された経路情報、(S108)において送信された方位情報などを携帯情報端末40のデータ記憶領域41bに記憶させ、キー群44の所定操作により表示手段43に再表示させる(S109)。
【0074】
以降、ユーザは、端末側の専用アプリケーション11の機能を利用してシステム側と独立した状態で、携帯情報端末40により任意に道標を読み取りながら目的地を目指す。この途中で、端末側の専用アプリケーション11は、新たに道標が読み取られると、新たな現在地情報をデータ記憶領域41bに記憶させる。ここで、端末側の専用アプリケーション11は、過去の現在地情報も引き続き記憶させており、キー群44の所定操作に応じて、表示手段43の現在地マーカーを更新し、或は累積的に表示させる。また、端末側の専用アプリケーション11は、ユーザがキー群44により所定操作を行うと、(S109)においてデータ記憶領域41bに記憶された道標設置情報に基づいて、周辺地図情報の表示画面上に道標の設置位置を表示させる。ユーザは、次の道標を見つけ難い場合でも、この表示画面をみれば周辺地域内の道標の設置位置をすべて把握することができる(S110)。
【0075】
また、端末側の専用アプリケーション11は、新たな現在地情報を取得すると、その方位表示機能により、方位表示を更新する(S111)。
【0076】
また、端末側の専用アプリケーション11は、記憶させた周辺地図情報の領域内において新たな目的地情報が設定されると、上記(S110)、(S111)の段階と同様にして、方位情報を更新し、周辺地図情報の領域外に新たな目的地情報が設定されると、周辺地図情報の更新を促す(S112)。
【0077】
この実施形態では、以上の構成を採用することができるが、携帯情報端末40は、PDA(Personal Digital Assistants)などの携帯情報端末や移動体通信が可能なノートパソコン、衣服や装具に組込まれたユビキタスコンピューティングシステムから構成することもできる。また、情報端末50は、携帯情報端末40から構成され得る。各ソフトウェアは、CD−ROMやDVD−ROM等の記録媒体に格納し、そこから読み出しを行うようにすることもできる。道標のコード解読ソフトウェアは、携帯電話端末等に標準実装されたものを利用してもよい。
【0078】
また、携帯情報端末40には、電子地図データベース22と、地図エンジン23と、経路検索エンジン24と、道標管理データベース25と、周辺情報データベース26と、情報検索エンジン27と、専用アプリケーション11とを搭載したものを用いることができる。
【0079】
また、(S32)〜(S34)の段階においては、専用アプリケーション11により、キー群44の所定操作により指定された周辺地図情報の表示上に現在地と目的地をプロットさせ、この2点間に直線を重ねて描画させ、この直線を方位表示とさせ、2点間の距離は、直線長さを電子地図の縮尺で換算して求めさせることもできる。
【0080】
この発明において、道標は、情報を一定の方式で読み取り可能に保持する独立情報体から構成されるものであればよい。例えば、道標には、バーコードなどの光学コードの表示体やICタグを用いることができる。
【図面の簡単な説明】
【0081】
【図1】実施形態に係る地域案内システムを示す機能ブロック図。
【図2】図1の地域案内システムで使用される道標の保持情報の概念図。
【図3】図1の地域案内システムに接続される携帯情報端末の正面図。
【図4】図1の地域案内システムに店舗情報を登録する段階を示す部分フロー図。
【図5】図1の地域案内システムを利用して道標を作成し、道標管理データベースに道標設置情報を登録する段階を示す部分フロー図。
【図6】図5において情報端末に表示させるコード生成ソフトウェアの画面構成図。
【図7】図1の地域案内システムを利用した地域案内サービスのフロー図。
【図8】(a)は図7の(S103)において携帯情報端末に表示させる画面構成図、(b)は(S102)において携帯情報端末の道標読取時の画面構成図、(c)は(S104)において携帯情報端末に表示させる画面構成図。
【図9】図7の(S106)において携帯情報端末に表示させる画面構成図。
【図10】図7の(S108)において方位表示の段階を示す部分フロー図。
【図11】図7の(S108)において携帯情報端末に表示させる方位表示画面の一例を示す画面構成図。
【図12】図7の(S108)において携帯情報端末に表示させる方位表示画面の別例を示す画面構成図。
【図13】図12において周辺地図情報が立体地図情報からなる場合の方位表示画面を示す画面構成図。
【符号の説明】
【0082】
10 Webサーバ
11 専用ソフトウェア
12 コード生成ソフトウェア
13 情報登録支援ソフトウェア
20 データベースサーバ
22 電子地図データベース
23 地図エンジン
24 経路検索エンジン
25 道標管理データベース
26 周辺情報データベース
27 情報検索エンジン
30 インターネット
40 携帯情報端末
50 情報端末

【特許請求の範囲】
【請求項1】
現在地の位置を示す現在地情報を保持した道標を読み取り、目的地の位置を示す目的地情報を取得する携帯情報端末との間で、通信ネットワークを介して情報を送受信する通信手段と、
電子地図を管理する地図管理手段と、
前記現在地情報と前記目的地情報とに基づいて現在地と目的地とを包含した領域の周辺地図情報を前記電子地図に基づいて作成する地図作成手段と、
前記現在地情報と前記目的地情報とに基づいて現在地から目的地への方位情報を求め、前記携帯情報端末に表示させる方位表示手段とを備え、
前記周辺地図情報と前記方位情報とを前記携帯情報端末に送信して表示させる地域案内システム。
【請求項2】
前記携帯情報端末が前記道標の設置方向を示す設置方向情報を読み取った場合に、読み取った設置方向情報を前記方位情報と共に表示させることを特徴とする請求項1に記載の地域案内システム。
【請求項3】
前記現在地情報と前記目的地情報と前記電子地図とに基づいて前記現在地から前記目的地への経路情報を検索する経路検索手段を備え、
前記携帯情報端末から受信した現在地情報と目的地情報に基づいて検索した経路情報を、この携帯情報端末に送信して表示させることを特徴とする請求項1または2に記載の地域案内システム。
【請求項4】
案内先のガイド情報を、前記道標に保持される識別情報と現在地情報とに関連付けて管理する周辺情報管理手段と、
前記携帯端末から受信した現在地情報に基づいてこの現在地情報と関連付けられたガイド情報を検索する周辺情報検索手段とを備え、
検索したガイド情報を、前記携帯情報端末に送信して表示させることを特徴とする請求項1から3のいずれかに記載の地域案内システム。
【請求項5】
前記携帯情報端末に表示させた情報のうち、少なくとも前記周辺地図情報と前記方位情報とをその携帯情報端末に記憶させることを特徴とする請求項1から4のいずれかに記載の地域案内システム。
【請求項6】
前記周辺地図情報の表示画面上に前記道標から読み取った現在地情報が示す現在地をマーカーにより表示させ、前記周辺地図情報の表示画面を前記携帯情報端末に対する方向入力操作に応じてスクロールさせ、前記マーカーを前記周辺地図情報の表示画面に対して相対的に移動させる現在地補正手段を備えたことを特徴とする請求項1から5のいずれかに記載の地域案内システム。
【請求項7】
前記識別情報と現在地情報とを含む道標設置情報を管理する道標管理手段を備え、
前記周辺地図情報の領域内に位置する現在地情報を含む道標設置情報を前記携帯情報端末に送信し、送信した道標設置情報に基づいて前記周辺地図情報上に道標の設置位置を表示させることを特徴とする請求項1から6のいずれかに記載の地域案内システム。
【請求項8】
前記通信ネットワークを介して接続された情報端末に前記電子地図を表示させ、この電子地図の表示画面上で指定された位置情報に基づいて前記道標設置情報を前記道標管理手段に登録し、登録した道標設置情報を保持する道標をこの情報端末に作成させる道標作成手段を備えたことを特徴とする請求項7に記載の地域案内システム。
【請求項9】
前記通信ネットワークを介して接続された情報端末に前記電子地図を表示させ、前記道標管理手段に登録された道標設置情報を前記電子地図の表示画面上に表示させ、この表示画面上で指定された道標設置情報と前記情報端末に入力されたガイド情報とを関連付けて前記周辺情報管理手段に登録するガイド情報登録手段を備えたことを特徴とする請求項7または8に記載の地域案内システム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【公開番号】特開2006−184235(P2006−184235A)
【公開日】平成18年7月13日(2006.7.13)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2004−380810(P2004−380810)
【出願日】平成16年12月28日(2004.12.28)
【出願人】(399041158)西日本電信電話株式会社 (215)
【Fターム(参考)】