説明

地理的に密なグループに対する呼設定待ち時間の最適化

地理的に密なグループに対する呼設定待ち時間を最適化するシステムおよび方法であって以下を含むシステムおよび方法。最新位置を提供するためにクライアントがあるセクタから別のセクタへ動いている間に少なくとも1つのアプリケーションサーバを使用して、クライアント位置情報を更新することと;クライアントが通信サービスを受けているセクタをユニークに識別する最新位置情報を含むパラメータを識別し、更新することと;少なくとも1つの地理的に密な通話グループを決定することと;少なくとも通話グループに対する少なくとも1つの指定の応答機を選択すること。クラスタ当たり1つのクライアントが、そのクラスタに対する指定の応答機として選択される。そして、サーバが地理的に密なグループ呼出を設定する必要があるとき、乱数が、呼設定メッセージにおいてそのグループに対する指定の応答機に対応して含まれている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明の背景技術
1.分野
本発明は、一般に通信待ち時間の削減に関する。特に、本発明は、参加者が無線アクセスネットワーク(RAN)における少数のセクタに地理的にともに位置する場合に、グループ呼出通信システムにおける通話待ち時間を最適化することに関する。
【背景技術】
【0002】
2.背景
技術の進歩は、より小さくより強力なパーソナルコンピューティング機器をもたらした。例えば、各々が、小さく、軽量であり、そしてユーザーにより容易に運ぶことができる、携帯無線電話機、ラップトップ、携帯情報端末(PDA)、およびページング装置のようなワイアレス・コンピューティングデバイスを含む様々なポータブルパーソナルコンピューティング機器が現在存在している。ワイヤレスデバイスは、それらに物理的に接続することなく、他の装置と通信することができる任意の装置である。ほとんどのワイヤレスデバイスは、無線周波数を通して互いに通信する。
【0003】
より具体的には、例えば、携帯無線電話機は、ワイヤレス・ネットワーク上で音声およびデータパケットを通信する携帯電話をさらに含んでいる。さらに、多くのそのような携帯電話が、計算能力の比較的大きな増加を伴って製造されており、そういうわけで、小さなパーソナルコンピュータおよび携帯型のPDAに等しくなってきている。
【0004】
しかしながら、これらのより小さくより強力なパーソナルコンピューティング機器は、一般に厳しく資源制約されている。例えば、画面寸法、利用可能なメモリ、およびファイルシステムのスペース量、入出力能力の量および処理能力は、各々、デバイスの小さなサイズにより制限されているかもしれない。厳しい資源制約のために、例えば、制限のあるサイズ、およびそのような遠隔のパーソナルコンピューティング機器(例えばクライアントデバイス)について存在するソフトウェアアプリケーションおよび他の情報の量を維持することは、多くの場合一般に望ましい。
【0005】
パーソナルコンピューティング機器のうちのいくつかは、しばしば実行時環境およびソフトウェアプラットホームと言われる1つのアプリケーション・プログラミング・インターフェース(API)か、複数のアプリケーション・プログラミング・インターフェース(APIs)を利用する。そして、それらは、それらのローカルコンピュータ・プラットフォーム上に、インストールされ、かつ、それらは、例えば、装置の特定の資源に対する一般化された呼び出しを提供することなどにより、そのような装置の動作を単純化するために使用される。APIは、コンピュータのオペレーティング・システムにより使用される手続きの実行を指図するためにアプリケーション・プログラムにより使用される1組のルーチンである。
【0006】
さらに、いくつかのAPIは、さらに、ソフトウェア開発者に、そのような装置の上で完全に実行可能なソフトウェアアプリケーションを作成する能力を提供することが知られている。加えて、そのようなAPIのうちのいくつかは、コンピューティング装置のシステムソフトウェアとソフトウェアアプリケーション間で、そのコンピューティング装置システムソフトウェアとソフトウェアアプリケーションは、そのコンピューティング装置の計算する機能が、特定のコンピューティング装置システム・ソース・コードを持つことをソフトウェア開発者に要求せずに、ソフトウェアアプリケーションに利用可能になるように、動作するように配置されることが知られている。さらに、いくつかのAPIは、安全な暗号情報を使用して、そのような個人のデバイス(つまりクライアント)と遠隔装置(つまりサーバ)の間の安全な通信のためのメカニズムを提供することが知られている。
【0007】
そのようなAPIの例(それらの内のいくつかはより詳細に下に説明される)は、カリフォルニア州、サンディエゴのクオルコム社により開発された、バイナリ・ランタイム・エンバイアロメント・フォー・ワイヤレス(Binary Runtime Environment for Wireless(R))(BREW(R))(注:上付きの(R)は、○の中に“R”が入った文字を表す、以下同様。) を含んでいる。BREW(R)は、コンピューティング装置の(例えばワイヤレス携帯電話)オペレーティング・システムと共に動作することができ、そして、他の機能間で、パーソナルコンピューティング機器の上で特に見つかったハードウェア機能に対するインタフェースを提供することができる。BREW(R)は、さらに、BREW(R)APIを含んでいるデバイスに対して消費者によって支払われる価格に関して、および装置資源の要求に関して、比較的低コストで、そのようなパーソナルコンピューティング機器上でこれらのインタフェースを提供することができる。BREW(R)の追加機構は、無線サービスオペレータ、ソフトウェア開発者、およびコンピューティング装置の消費者に対して様々な利点を提供する、その末端間(end−to−end)ソフトウェア配布プラットフォームを含んでいる。少なくとも1つのそのような現在利用可能な末端間ソフトウェア配布プラットフォームは、サーバ−クライアント・アーキテクチャ上で配布されるロジックを含んでいる。ここで、サーバは、例えば、請求書作製、セキュリティ、およびアプリケーション配布機能を遂行する。そして、クライアントは、例えば、アプリケーションの実行、セキュリティおよびユーザー・インタフェース機能を遂行する。
【0008】
移動通信デバイス(例えば無線電話)は、ユーザーがアルファベットと数字(alpha−numeric)のデータを入力することを可能にするために内蔵の入力装置(例えばキーパッド)を含んでいてもよい。そのようなモバイル装置のサイズの制限のために、入力装置は、多くの場合比較的小さい。それは一般のユーザーが使用するには困難および/または遅くなるかもしれない。
【0009】
先の関連技術の説明は、単に、ワイヤレスデバイスの概観、およびAPIの既知の用途のいくつか、および、そして、発明の様々な実施例の中で使用することができるBREW(R)プラットフォームへの導入として提供するように意図される。しかしながら、その発明は、特定の物理的構成、インプリメンテーション、動作プラットフォームあるいは環境に制限されるようには解釈されるべきではない。
【0010】
グループ呼出通信システムにおいて、待ち時間(latency)の低減は、エンドユーザ顧客の満足および有用性に直接形を変える重要な設計目標である。ワイヤレス・ネットワークにおける待ち時間の源または寄与者(contributor)のいくつかの例が以下に続く。チャネル割当て待ち時間は、ユーザーの通信ニーズに対してトラフィックチャネルを割り当て、そして初期化する際の、遅れである。ページング待ち時間は、ユーザーのモバイル装置が、適切なページングチャンネル・スロットにおけるページに応答するのを待つ間に引き起こされる遅れである。通話が発生し、移動し、通信インフラストラクチャを越えて受信されるような、無線経由の伝送は、待ち時間の別の源である。
【0011】
これらのタイプの遅れに加えて、グループ呼出通信サーバにおいて、さらに生じ得る遅れがある。サーバ遅れのいくつかの例は、ユーザーリクエスト処理およびサーバコンポーネント通信である。
【0012】
プッシュ・ツー・トーク(Push to Talk)(PTT)システムにおいて、種々のタイプの遅れはすべてPTT待ち時間に寄与する。PTT待ち時間は、ユーザーがPTTボタンを押すことにより、発言権を要求した時刻と、通話が確立され、そして発言権が利用可能であるというPTTアプリケーションサーバからの確認をユーザーが受信した時刻の間の遅れである。ページング待ち時間の例外を除いて、上に説明された遅れは、さらに末端間媒体待ち時間に寄与する。それは、発信者が話し始める時刻と、目標が実際に発信者の音声を聞く時刻の間の遅れである。
【0013】
したがって、グループ通信システムにおいて待ち時間を縮める方法を提供することは、望ましいことであり、そして、利点がある。
【発明の概要】
【0014】
本発明の典型的な実施形態は、地理的に密なグループに対する呼設定待ち時間を最適化する方法、およびシステムに向けられる。
【0015】
したがって、発明の1つの実施形態は、以下を含む、呼設定待ち時間を最適化する方法を含めることができる:
少なくとも1つのクライアントが、あるセクタから別のセクタへ動いている間に、最新位置を提供するために、少なくとも1つのアプリケーションサーバを使用して、クライアント位置情報を更新することと;
少なくとも1つのクライアントが通信サービスを受けているセクタをユニークに識別する位置更新情報を含むパラメータを識別し、および更新することと;
少なくとも1つの地理的に密な通話グループを決定することと;
少なくとも1つの通話グループに応答するために少なくとも1つの指定の応答機(responder)を選ぶことと;
関連するパラメータによりクライアントのクラスタを計算することと;
そのクラスタに対する指定の応答機として1個のクラスタ当たり少なくとも1つのクライアントを選択すること、そして、そのサーバが地理的に密なグループ呼出を設定する必要がある場合、乱数が、呼設定メッセージにおいて、そのグループに対する指定の応答機に対応して含められている。
【0016】
発明の別の実施形態は、以下を含む呼設定待ち時間を最適化するためのシステムを含むことができる:
少なくとも1つのクライアントがあるセクタから別のセクタへ動いている間に、最新の位置を提供するために、少なくとも1つのアプリケーションサーバを使用して、クライアント位置情報を更新するように構成されたロジックと;
少なくとも1つのクライアントが通信サービスを受け取っているセクタをユニークに識別する位置更新情報を含むパラメータを識別し、そして更新するように構成されたロジックと;
少なくとも1つの地理的に密な通話グループを決定するように構成されたロジックと;
少なくとも1つの通話グループに応答するために少なくとも1つの指定の応答機を選ぶように構成されたロジックと;
関連するパラメータによりクライアントのクラスタを計算するように構成されたロジックと;
そのクラスタに対する指定の応答機として、1個のクラスタ当たり少なくとも1つのクライアントを選択するように構成されたロジック、そして、サーバが地理的に密なグループ呼出を設定する必要がある場合に、乱数が、呼設定メッセージにおいて、そのグループに対する指定の応答機に対応して含められている。
【0017】
発明の別の実施形態は、無線通信システムにおける方法であって、以下を含む方法を具現化するコンピュータ可読媒体を含めることができる:
少なくとも1つのクライアントがあるセクタから別のセクタへ動いている間に、最新の位置を提供するために、少なくとも1つのアプリケーションサーバを使用して、クライアント位置情報を更新することと;
少なくとも1つのクライアントが通信サービスを受けているセクタをユニークに識別する位置更新情報を含むパラメータを識別し更新することと;
少なくとも1つの地理的に密な通話グループを決定することと;
少なくとも1つの通話グループに応答するために少なくとも1つの指定の応答機を選ぶことと;
関連するパラメータを持つクライアントのクラスタを計算することと;
そのクラスタに対する指定の応答機として、1個のクラスタ当たり少なくとも1つのクライアントを選択すること、そして、サーバが地理的に密なグループ通話を設定する必要があるとき、乱数が、通話設定メッセージにおいてそのグループに対する指定の応答機に対応して含められている。
【0018】
以下の詳細な説明への参照により一層良く理解されるようになるのと同様に、発明の限定ではなく、もっぱら実例として以下に示される添付の図面に関連して熟考されるとき、発明の実施形態およびそれの付随する利点の多くのより完全な理解は容易に得られるであろう。
【図面の簡単な説明】
【0019】
【図1】発明の少なくとも1つの実施形態に従う、クライアントデバイスとサーバをサポートするワイヤレス・ネットワーク・アーキテクチャの典型的な図である。
【図2】発明の少なくとも1つの実施形態に従う、クライアントデバイスとサーバをサポートするワイヤレス・ネットワーク・アーキテクチャのより詳細な典型的な図である。
【図3】ACKの内破(implosion)を示す典型的な図である。
【図4】発明の少なくとも1つの実施形態に従う方法を示す典型的な図である。
【詳細な説明】
【0020】
発明の種々の実施形態は、発明の特定の実施形態に向けられた関連する図面および以下の説明で開示される。代替的な実施形態は、発明の趣旨および範囲から外れずに工夫されてもよい。さらに、発明の周知の要素は、発明に関連する詳細を不明瞭にしないように、詳細に説明されないか、あるいは省略されるだろう。
【0021】
「典型的である(exemplary)」という単語は、「例(example)、事例(instance)あるいは実例(illustration)として提供する」ことを意図するように、ここで使用される。「典型的である」として、ここで説明された任意の実施形態は、他の実施形態よりも好ましい、あるいは、有利であるように、必ずしも解釈することができない。同様に、用語「発明の実施形態」は、発明のすべての実施形態が説明された特徴、利点あるいは動作モードを含むことを必要としない。
【0022】
さらに、多くの実施形態が、例えばコンピューティング装置の要素により行なわれるアクションのシーケンスの点から説明される。特定回路(例えば特定用途向けIC(ASIC))により、1台以上のプロセッサにより実行されているプログラム命令により、あるいは両方の組合せにより、ここに説明された種々のアクションを行なうことができることが認識されるだろう。さらに、ここに説明されたアクションのこれらのシーケンスは、ここに説明された機能を関連するプロセッサに実行時に行なわせるコンピュータ命令の対応するセットをそこに記憶した任意の形式のコンピュータ可読記憶媒体で完全に具現化されると考えることができる。したがって、発明の種々の態様は、その全てが請求された主題の範囲内であると考えられる多くの異なる形態で具現化され得る。さらに、ここに説明した実施形態の個々について、任意のそのような実施形態の対応する形態は、例えば、説明されたアクションまたは機能を行なう「ように構成されたロジック(logic configured to)」として、ここに説明され得る。
【0023】
発明の1つ以上の実施形態は、コンピューティング装置上で実行する実行時環境(例えばAPI)に関連して使用することができる。そのような1つの実行時環境(API)は、前に説明されたバイナリ・ランタイム・エンバイアロメント・フォー・ワイヤレス(Binary Runtime Environment for Wireless(R))(BREW(R))ソフトウェアである。しかしながら、発明の1つ以上の実施形態は、例えば、無線クライアントのコンピューティング装置上でアプリケーションの実行を制御するように動作する他のタイプの実行時環境(API)により使用することができる。
【0024】
下記の技法およびメカニズムは、標準のイヤホン/マイクロホン・コネクタを介して入力装置と共に相互に動作する移動電子機器の構成要素および方法を実現することに向けられる。一般に、移動電子機器は、標準イヤホン/マイクロホン・コネクタを介して移動電子機器と入力装置の間のデータ転送をサポートするインタフェースを含んでいる。このインタフェースは、ハードウェアおよび/またはソフトウェアにおいて実装することができる。この一般的な概念の特定の実装および実施形態が以下に説明される。
【0025】
図1は、発明の少なくとも1つの実施形態に従う、無線システム100の1つの典型的な実施形態のブロック図を示す。システム100は、ワイヤレス・ネットワーク104への無線通信の入り口(wireless communication portal)、あるいは他のデータアクセスを介して無線デバイスに対してソフトウェアアプリケーションと構成要素を選択的に送信する少なくとも1つのアプリケーション・ダウンロード・サーバ(application download server)(ADS)106を持ったワイヤレス・ネットワーク104を介して通信する携帯電話102のようなクライアントデバイスを含んでいる。図1に示されるように、ワイヤレス(クライアント)デバイスは、携帯電話102、携帯情報端末108、ページャ110(それは双方向テキスト・ページャとしてここに示される)、あるいは無線通信入り口がある個別のコンピュータ・プラットフォーム112などがあり得る。この個別のコンピュータ・プラットフォーム112は、固定(例えばデスクトップ)か、あるいは移動性(例えばラップトップ)かもしれない。
【0026】
したがって、発明の種々の実施形態は、無線モデム、PCMCIAカード、パーソナルコンピュータ、アクセスターミナル、電話あるいはそれらの任意の組み合わせか、部分組み合わせ(sub−combination)を限定せずに含む、無線通信機能を持つ任意の形態の無線通信入り口を含むクライアントデバイスまたは無線デバイスで実現することができる。
【0027】
アプリケーション・ダウンロード・サーバ(ADS)106は、ワイヤレス・ネットワーク104と通信する他のコンピュータ要素を持ったネットワーク116上でここに示される。スタンド・アロンのサーバ122がある場合がある。そして、各サーバは、ワイヤレス・ネットワーク104を横切って、クライアントデバイス102、108、110および112に個別のサービスおよびプロセスを提供することができる。さらに、好ましくは、無線デバイス102、108、110および112によってダウンロード可能なソフトウェアアプリケーションを保持する、少なくとも1つの格納されたアプリケーション・データベース118がある。しかしながら、当業者は、図1に示された構成が単に典型的であると十分に理解するだろう。したがって、発明の実施形態は、すべての説明された機能を各々行なうことができ、かつ必要なハードウェアおよびソフトウェアをすべて含むことができる、あるいは単に選択された機能を含むことができる、1つ以上のサーバを含むことができる。さらに、示されたすべての要素(例えばページャ110、ADS106、データベース118、など)が、実装され得る発明の異なる実施形態の全てに必ず使用されるとは限らない。
【0028】
図2において、ワイヤレス・ネットワーク104の構成要素、および発明の典型的な実施形態の要素の相互関係を含むシステム100を、より完全に描いたブロック図が示されている。システム100は、単に典型的であり、無線クライアント・コンピューティングデバイス102、108、110および112のような遠隔のクライアントデバイスが空間を越えて、互いの間で、および互いの中で、および/または、限定なしで、ワイヤレス・ネットワークキャリアおよび/またはサーバ含む、ワイヤレス・ネットワーク104を介して接続している構成要素間の、およびその構成要素中で通信することを可能にする任意のシステムを含めることができる。アプリケーション・ダウンロード・サーバ106および格納されたアプリケーション・データベース118は、セルラー遠距離通信サービスを提供するために使用されるADディスプレイサーバ130のような他のサーバと共にインターネット、安全なLAN、WANあるいは他のネットワークのようなデータリンクを通してキャリアネットワークと通信する。示された実施形態において、サーバ120は、アプリケーション・ダウンロード・サーバ106、ADディスパッチサーバ130および格納されたアプリケーション・データベース118を含めることができる。アプリケーション・ダウンロード・サーバ106、サーバ130および格納されたアプリケーション・データベース118は、この実施形態において独立した装置として示される。しかしながら、これらの装置は、さらに1つの共通のサーバへ統合することもできる。あるいは、当業者により理解されるであろうごとく、1以上の機能が複数の装置に分配されてもよい。
【0029】
キャリアネットワーク200は、メッセージ・サービス・コントローラ(MSC)202に送信されるメッセージ(一般にデータパケットとして送信される)を制御する。キャリアネットワーク200は、ネットワーク、インターネット、および/または、公衆交換電話網(public switched telephone network,PSTN)を介してMSC 202と通信する。一般に、キャリアネットワーク200とMSC 202間のネットワーク、あるいはインターネット接続は、データを転送し、そしてPSTNは、音声情報を転送する。MSC 202は、複数の基地局(BTS)204に接続することができる。キャリアネットワークと類似の方式で、MSC 202は、一般にデータ転送および/または音声情報のために、ネットワーク、インターネットおよび/またはPSTNを介して、BTS 204に接続される。BTS 204は、ショート・メッセージ・サービス(SMS)、UDPデータグラム、あるいは、その技術分野において知られている他の空間を越える(over−the−air,OTA)方法により、携帯電話102のようなクライアントデバイスにデータメッセージを無線で同報通信することができる。
【0030】
携帯電話102のようなクライアントデバイス(ここでは無線クライアント・コンピューティングデバイス)は、アプリケーション・ダウンロード・サーバ106、ADディスパッチサーバ130、および/またはサーバ120から送信されたソフトウェアアプリケーションおよび/またはコマンドを受信し実行することができる、コンピュータ・プラットフォーム206を持っている。コンピュータ・プラットフォーム206は、特定用途向けIC(ASIC)208、あるいは他のプロセッサ、マイクロプロセッサ、論理回路、あるいは他のデータ処理装置を含むことができる。ASIC208あるいは他のプロセッサは、ワイヤレスデバイスのメモリ212における任意の常駐プログラムと接続するAPI210層を実行する。メモリ212は、読み出し専用メモリあるいはランダム・アクセス・メモリ(RAMとROM)、EEPROM、フラッシュカードあるいはコンピュータ・プラットフォームに共通の任意のメモリで構成することができる。コンピュータ・プラットフォーム206は、さらにメモリ212において活発に使用されないアプリケーションを保持することができるローカルデータベース214も含んでいる。ローカルデータベース214は、一般にフラッシュ・メモリ・セルであるが、磁気媒体、EPROM、光学媒体、テープ、ソフトまだはハードなディスクなどのような当業者に知られている任意の補助記憶装置であり得る。
【0031】
携帯電話102のような無線クライアント・コンピューティング・デバイスは、それにインストールされているか、あるいは、さもなければダウンロードを行う、ゲーム、ニュース、株式モニタなどのような1つ以上のソフトウェアアプリケーションを有している。例えば、携帯電話102は、アプリケーション・ダウンロード・サーバ106からダウンロードされた1つ以上のソフトウェアアプリケーションを受信することができる。ソフトウェアアプリケーションは、使用されない時、ローカルデータベース214上に格納され得る。携帯電話102あるいは他のワイアレス・コンピューティング・デバイスは、ユーザーにより所望されたとき、あるいは別のAPIにより呼び出されたときに、API210上で実行するために、ローカルデータベース214上に格納された常駐アプリケーションをメモリ212にアップロードすることができる。
【0032】
ここに使用されるように、「クライアントデバイス」、「ワイヤレスデバイス」あるいは「クライアント・コンピューティング・デバイス」は、例えば、常駐の構成されたロジックを実行する1つ以上の処理回路を含んでいる。ここで、そのようなコンピューティングデバイスは、例えば、マイクロプロセッサ、デジタル信号プロセッサ(DSP)、マイクロコントローラ、携帯無線電話機、携帯情報端末(PDA)、およびページング装置、あるいは、ハードウェア、ソフトウェア、および/または、クライアントデバイスとサーバ間で通信するADSに向けられ、ここに説明された動作を行なうように少なくとも構成されたプロセッサとロジックを含むファームウェアの任意の適当な組合せを含んでいる。クライアント・コンピューティング・デバイスは、少なくともそのようなADSに関して少なくとも1つのリモートサーバによりサービスされることができる。本発明の種々の実施形態に従い使用され得る「ワイアレス・コンピューティングデバイス」のいくつかの例は、携帯電話、あるいは他の無線通信ユニット、PDA、ラップトップ、ページング装置、ナビゲーションデバイス(例えばGPSベースのシステム)、携帯ゲーム機、音楽またはビデオコンテンツのダウンロードユニット、および他の類似の無線通信デバイス、を含んでいる。
【0033】
クライアントデバイス102とBTS 204の間の無線通信は、符号分割多元接続(CDMA)、時分割多元接続(TDMA)、周波数分割多元接続(FDMA)、グローバル移動体通信システム(GSM)、または、無線通信ネットワークあるいはデータ通信ネットワークに使用され得る他のプロトコルのような種々技術に基づくことができる。データ通信は、一般に、クライアントデバイス102、BTS 204、およびMSC 202の間にある。MSC 202は、キャリアネットワーク200、PSTN、インターネット、仮想プライベート・ネットワークなどのような複数のデータネットワークに接続し、それにより、より広い通信ネットワークのクライアントデバイス・アクセスを可能にすることができる。先に説明されたように、音声伝送に加えて、データは、技術分野において既知のSMSあるいは他のOTA法を介してクライアントデバイスに伝送することができる。
【0034】
公衆の安全とディザスタ・リカバリのシナリオは、モバイル装置の大きなセット間の有効で効率的な通信を要求する。これらの大きなグループに対して呼設定の間に引き起こされる待ち時間は、これらの装置間の伝送媒体における効率と同じくらい重要な測定規準である。
【0035】
グループ通信システム(例えば、プッシュ・ツー・トーク(PTT)システム)は、一般に、即時のアクセス(instant access)、常にオン(always on)、保証された通話許可(guaranteed talk permit)、であることを含む、エンドユーザに多くの特徴を提供するように試みる。即時のアクセス(instant access)は、グループ通信システムへの瞬時かつ連続的なアクセスをグループ通信システムが提供しているというユーザーの認識を提供することを指している。フィードバックは、グループ通信サービスに対してユーザーによりなされた任意の要求の成功または失敗に関して存在するべきである。常にオン(always on)は、グループ通信システムがすべての時に容易に利用可能であるという認識を提供するべきである。ユーザーが要望している間は、ユーザーはグループ通信に対して一定の接続性を持っていることが望ましい。保証された通話許可(guaranteed talk permit)は、ユーザーの音声が指定された目標の少なくとも1つ以上に配信されることを保証する。グループ通信システムは、さらに、発信者に通話の許可を認める前に、グループ通信通話における参加を目標に確認するべきである。
【0036】
これらのグループ呼出の多数の参加者に加えて、参加者が無線アクセスネットワーク(RAN)における少数のセクタに地理的に共に位置する時、新しい課題が発生する。肯定応答(acknowledgment)(ACK)の内破(implosion)によるアクセスチャンネル上での衝突が増加される可能性は、多数のデバイスが、同時に応答することを試みる場合であり、図3に示される。
【0037】
図3は、ACKの爆発(explosion)シナリオの1つの例を示す。アプリケーションサーバ300は、基地局トランシーバー(BTS)304に呼設定メッセージ302を送信する。BTS304は、1グループのクライアントデバイス(図3に示されるハンドセット306、308、310、312および314)に呼設定メッセージ305を同報通信する。すべてのクライアントデバイスが、同時、あるいは、ほとんど同時に応答することを試みる時(呼受理のACK 315)、アクセスチャンネル上の衝突の数が増加する。
【0038】
図3に示される現象は、呼設定メッセージに対する応答が遅れるので、呼設定時間の増加を引き起こす。地理的に密なグループおよびマルチキャストグループに対する呼設定の間に、同じセクタに登録された複数の目標が発呼要求に同時に応答しようと試みるので、多くのアクセス・プローブの衝突(access probe collision)が生じる。これらの衝突は、呼設定時間の増加を引き起こす。ここに提案されたアプリケーション層の方式は、アプリケーションサーバにこれらの大きなグループ呼出に対して指定の応答機を選ばせることにより、衝突確率を可能性として除去する。
【0039】
指定の応答機が、(例えば1個のクラスタあたり1つ)選ばれた後、識別子の論理和演算を行うことは、応答に対する特定の順序がないことを意味する。発呼メッセージにおけるビットシーケンスの計算の一部としてその識別子が使用されたことを1つのデバイスが理解すれば、それは直ちに応答するだろう。他のデバイスは、それらの応答を控えるだろう。
【0040】
地理的に密な通話は複数のクラスタ(例えば衝突領域(collision domain)またはBTS当たり、1つのホットスポットあるいはクラスタ)を持つことがありうる。この実施形態において、我々は、サーバがクラスタ毎に正確に1つの指定の応答機を選択することを提案した。サーバは、1個のクラスタ当たりの複数の応答機を選択することができるであろう。しかし、それらの応答機がサーバにより送信されたメッセージに応答する時、これは、衝突の可能性を増加させるだろう。異なるクラスタに対して指定の応答機を命じる限り、発呼メッセージが(指定の応答機の結合にアドレスして)これらのすべてのクラスタに送信されるので、これは必要ではない。
【0041】
図4は、本発明の1つの実施形態をインプリメントして呼設定待ち時間を最適化する典型的な方法を示す。クライアント位置情報は、クライアントがあるセクタから別のセクタへ動いている間、最新の位置を提供するために、少なくとも1つのアプリケーションサーバを使用して更新される(400)。パラメータは、クライアントが通信サービスを受信しているセクタをユニークに識別する最新の位置情報を含めて、識別され更新される(402)。少なくとも1つの地理的に密な通話グループが決定される(404)。少なくとも1つの指定の応答機が通話グループに応答するために選ばれる(406)。関連するパラメータを持ったクライアントのクラスタが計算される(408)。1個のクラスタ当たりの1クライアントが、そのクラスタの指定の応答機として選択される。そして、サーバが地理的に密なグループ呼出を設定する必要がある時、乱数は、呼設定メッセージのそのグループに対する指定の応答機に対応して含められている(410)。
【0042】
しかしながら、大きなグループ呼出が複数のセクタにわたることができるので、単一の応答機を選ぶことはフォールトトレランス理由による最適選択ではないかもしれない。サーバは、呼設定メッセージのサイズを増加させずに、複数の指定の応答機を選ぶことができる。
【0043】
1つの典型的なシナリオにおいて、サーバは、1個のクラスタ当たり正確に1つの指定の応答機を選ぶ。1つのクラスタは、単一のBTS(あるいは、装置は同じ衝突領域にある)から通信サービスを受けている装置のセットとして定義される。したがって、応答機の合計数は、何個の密なクラスタ(あるいはホット・スポット)が1つの指定されたグループ呼出に対して存在するかに依存する。
【0044】
サーバは、地理的に密であろう事前に定義されたグループのセットに対する状態を維持する。当業者は、マルチキャストグループもまた、ここで定義された方式および同様な動作が役立つことを十分に理解するであろう。
【0045】
これは、サーバメッセージに含まれている「識別子」が応答上で衝突を除去する役割を果たしているからである。方法は、アドレス指定方式(例えばマルチキャストIPアドレスを持ったマルチキャストグループ)および転送メカニズム(例えばユニキャストまたはマルチキャスト)に依存しない。
【0046】
クライアントは、1つのセクタから別のセクタへ動く間に、アプリケーションサーバにより位置情報を定常的に更新する。位置更新は、クライアントがCDMAサービスを受けているセクタをユニークに識別することを支援するパラメータ(例えばシステムID(SID)、ネットワークID(NID)、キャリア識別子、パイロットPNオフセット)を含んでいる。
【0047】
クライアントは、さらにそれが生成するn−ビット乱数も含んでいる。後で説明されるように、より大きなnはより低い衝突確率を生じる。しかしながら、サーバが発呼要求にこのn−ビット数を含めるので、より大きなnはより大きな通話通知メッセージにつながるだろう。例えば、選択され得るnの1つの値は、16である。以下の理由のうちのいくつかは、nの値を選択するのに使用される。
【0048】
プロセッサ設計(PC/サーバ/デバイス)の上の演算の効率)のような理由のために、nの値は8ビットの倍数であるべきである。(サイズkの)クラスタにおける少なくとも2つのデバイスが同じ識別子を取る確率は、nの値と共に指数関数的に減少し、次の表現により近似することができる。
【0049】

P(k,n)=1−e^(−(k^2)/(2*2^n)))

n=8、および合理的なサイズのクラスタ(e.g k=20)については、2つのデバイスが同じIDを取る確率は、1−(e^(−(20^2)/(2*(2^8))))=0.542166638 である。n=16、および同じクラスタサイズについては、確率は、1−(e^(−(20^2)/(2*(2^16))))=0.00304710593 であり、十分に小さい。クライアントは、付加的に、基地局との物理的近接の指示としてパイロットの強度を含むことができる。アクセス・プローブパワーがこれを考慮に入れるために正規化されるので、物理的近接がアクセス・プローブ信号品質の代表物でないかもしれないことが注意されるべきである。
【0050】
サーバは、すべての地理的に密な事前に定義されたグループのメンバーに対する状態(SID,NID,random#)を維持する。各グループについて、サーバは、同じ<SID,NID>ペアを持ったクライアントのクラスタを計算し、そして、そのクラスタに対する指定の応答機として1個のクラスタ当たり正確に1つのクライアントを選択する。
【0051】
その<SID,NID>ペアは、クラスタ(あるいはホット・スポット)を識別するためにサーバにより使用される。同じ<SID,NID>を報知する複数のデバイスは、地理的に近辺か近接していると予想され、従って、それらは同じクラスタにあると仮定することができる。これらのクラスタおよび、これらのクラスタに対する指定の応答機を識別した後に、サーバは、論理和(OR)演算において指定の応答機により知らせられた乱数を使用する。
【0052】
次に、サーバは、m個の最大クラスタの指定の応答機に対応する乱数の論理和(logical OR)を計算する。次の実例は、一例として提供される。
【0053】
サーバが10個のデバイスから次の<SID,NID,random#>受け取ったとする。
【0054】
1. <1,1,4324>
2. <1,2,6553>
3. <2,1,7722>
4. <3,1,46536>
5. <1,1,25232>
6. <1,1,43456>
7. <4,1,5653>
8. <1,1,63434>
9. <1,1,34236>
10. <1,1,23423>
サーバは、<1,1>がホットスポットであると推定し、デバイス番号6である指定の応答機を選ぶ。さらに、信頼性のために、異なる<SID,NID>ペアを知らせるデバイスは、論理和演算に含められている。そして、最終識別子は次のとおりである:
6553(デバイス2から)<Logical OR>7722(デバイス3から)<Logical OR>43456(デバイス6から)
0001100110011001 OR 0001111000101010 OR 1010100111000000=1011111111111011=49147(10進)
デバイス2が、メッセージにおいて、この識別子(49147)を得る時、それは次の演算を行う:
6553 AND 49147、これは6553を算出する。そして、先に進み応答する。しかしながら、クラスタ<1,1>のすべてのデバイスから、デバイス6だけがこの権限を得る。
【0055】
43456 AND 49147=43456
デバイス9については、
34236 AND 49147=34232であり、これは34236と同じでない、それで、それは応答しない。
【0056】
衝突抵抗(collision resistance)を提供するためにm個の最大のクラスタを選択する理由が後に続く。
【0057】
sectorは、セクタにおけるクライアントの数を表す。
【0058】
denseは、地理的に密なグループに属するアクセスターミナルを表す。
【0059】
sparseは、残りのアクセスターミナルSsector−Sdenseを表す。
【0060】
大きなクラスタは、同じセクタ(衝突領域)に属する単一の地理的に密なグループのメンバーである多数のアクセスターミナル(AT)があることを意味する。つまり、Sdense/Ssectorは、ほとんど1である。
【0061】
指定の応答機を注意して選ぶことにより、サーバは、Sdenseに属するアクセスターミナルのアクセス・プローブが互いに衝突する確率を既に最小化した。
【0062】
ここで、我々にとって問題となる衝突は、Ssparseのメンバー間の衝突である。この確率は、Ssparseが増大するとともに増大し、そして、Ssparseが小さい時にはより小さい。これは、Ssparseが小さい場合には衝突ランダム確率が小さいだろうということを示唆する。
【0063】
sparseが減少するにしたがい、ランダム衝突確率は減少する。
【0064】
=> Ssparseは小さい => Ssector−Sdenseは小さい。
【0065】
Ssector=定数=k、ならば、Sdenseはできるだけ大きくあるべきである。
【0066】
mの値は小さくあるべきである。m=1である状況は、1つだけの指定された応答機が1セットのクラスタから選択されることを意味し、そして、このデバイスがセル端に近い場合には、そのデバイス宛てのサーバメッセージは、複数回再送信されなければならないかもしれない。そしてそれによって、遅延を引き起こす。mの値は、柔軟であり、そして、メッセージが、(例えばパイロットの強度あるいは他の推定値に基づいて)m個の応答機のセットに達するだろうというかなりの量の確実性がある場合、mはより小さくなり得る。この値は、キャリアポリシーに基づいて、最適化することができ、主観的である。このステップをそれほど計算上高価でなくするために、選択は、ランダムかもしれないし、あるいはパイロット強さの測定値、あるいは他のいくつかのヒューリスティック(heuristic)に基づいてもよい。
【0067】
サーバが地理的に密なグループ呼出を設定する必要がある時、それは呼設定(通知)メッセージにおいて、そのグループに対する指定の応答機に対応する乱数を含めている。
【0068】
乱数は、サーバにユニークな数値を提示するためにデバイスにより使用される。それに基づいて、サーバは、それが応答するべきか否かを識別するためにデバイスにより使用される識別子を計算する。異なるデバイスにより送信される<SID,NID,random#>に関する以前の例は、この概念に向けられる。
【0069】
目標が呼設定メッセージを受信する時、それらは通知メッセージに含められた数に対する論理積(AND)演算、およびクライアントが登録手続の間に生成した乱数を計算する。下記の式が真(true)である場合、クライアントは先に進みアプリケーション層において余分な遅延なしに通知に対して応答する。
【0070】

REG_RAND && ANNOUNCE_IDENT == REG_RAND

上記の条件が満たされない場合、クライアントは、通知に対する応答を含んでいるアクセス・プローブの伝送時間と等しい決定論的な量の時間だけ待っている。これを為すことは、グループ呼出設定間におけるアクセス衝突数のかなりの減少につながる。
【0071】
論理要素の配置は、単に例示の便宜のためであって、発明の実施形態の限定として解釈されるべきでない。当業者により認識されるであろうように、ここに説明された論理要素の機能は、1つの要素へ統合されてもよいし、あるいは種々のハードウェアおよびソフトウェア要素中で望まれるように分配されてもよい。
【0072】
当業者は、さらに本発明をインプリメントするためにソフトウェアあるいはファームウェア(あるいはそれらの任意の組合せ)が使用されてもよいことも認識するだろう。
【0073】
当業者は、前の説明において意図または意味した方法機能的ブロックの遂行および実行に特定の順序がないことを認識するだろう。上に説明された先の方法は、同じ目的を達成するためにそれら自体で、あるいは、それらの任意の組合せにより使用することができる。
【0074】
さらなる実施形態において、当業者は、コンピュータ・プラットフォームのメモリのようなコンピュータ可読媒体上で具現化されたプログラムの実行により、先の方法を実現することができることを認識するだろう。命令は、種々のタイプの信号の担体あるいはデータ記憶装置の第1、第2、第3の媒体に存在することができる。媒体は、例えば、クライアントデバイスおよび/またはサーバからアクセス可能、あるいはその内部に存在する、RAMを含むことができる。RAM、ディスケットあるいは他の補助記憶装置メディアに含まれているかどうかにかかわらず、命令は、ダイレクト・アクセス記憶デバイス(DASD)記憶装置(例えば従来の「ハードドライブ」あるいはRAID配列)、磁気テープ、電子の読み出し専用媒体(例えばROM、またはEEPROM)、フラッシュ・メモリカード、光学的記憶デバイス(例えばCD−ROM、WORM、DVD、デジタル光学テープ)、紙「パンチ」カード、あるいはデジタルとアナログ伝送のメディアを含む他の適当なデータ記憶装置メディアのような、様々な機械読取り可能データ記憶媒体上に格納されることができる。
【0075】
開示された実施形態の以前の説明は、任意の当業者が本発明を作るか使用することを可能にするために提供される。それらの実施形態の種々の変更は、当業者に容易に明白になるであろう。そして、ここに定義された一般的な法則は、発明の趣旨または範囲から外れずに、他の実施形態に適用され得る。したがって、本発明は、ここに示された実施形態に対して限定するようには意図されず、ここに示された法則および新規な特徴に一致する最も広い範囲を与えられるべきである。
【0076】
前述の開示は、発明の実例となる実施形態を示しているが、添付された請求項により定義されるような発明の範囲から外れずに、種々の変更および変更をここにおいて行なうことができるかもしれないことは注意されるべきである。ここに説明された発明の実施形態に従う方法の請求項の動作やステップを、何ら特定の順に行なう必要はない。更に、発明の要素は単数に説明されているかもしれないが、もし単数への限定が明示的に述べられなければ、複数は考えられる。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
少なくとも1つのクライアントがあるセクタから別のセクタへ動いている間に、最新位置を提供するために少なくとも1つのアプリケーションサーバを使用して、クライアント位置情報を更新することと;
前記少なくとも1つのクライアントが通信サービスを受けているセクタをユニークに識別する最新位置情報を含むパラメータを識別し、そして更新することと;
少なくとも1つの地理的に密な通話グループを決定することと;
前記少なくとも1つの通話グループに対して応答するために少なくとも1つの指定の応答機を選ぶことと;
関連するパラメータを持ったクライアントのクラスタを計算することと;
そのクラスタに対する指定の応答機として1個のクラスタ当たり少なくとも1つのクライアントを選択すること、そして、前記サーバが地理的に密なグループ呼出を設定する必要があるとき、乱数が、呼設定メッセージにおいてそのグループに対する前記指定の応答機に対応して含まれている、
を含む呼設定待ち時間を最適化する方法。
【請求項2】
前記アプリケーションサーバは、複数の目標クラスタの選択されたサブセットの前記指定の応答機に対応する乱数の論理和を計算する、請求項1の方法。
【請求項3】
大きなクラスタは、多数のアクセスターミナル(AT)が、同じセクタ、あるいは衝突領域に存在する単一の地理的に密なグループのメンバーであることを示す、
請求項1の方法。
【請求項4】
前記クライアント情報は、少なくとも1つのシステムID(SID)およびネットワークID(NID)を含む、請求項1の方法。
【請求項5】
前記クライアント情報は、通信ネットワークパラメータを含む、請求項1の方法。
【請求項6】
前記クライアント情報は、キャリア識別子を含む、請求項1の方法。
【請求項7】
前記クライアント情報は、パイロット信号に関連する情報を含む、請求項1の方法。
【請求項8】
前記クライアント情報は、パイロットPNオフセットを含む、請求項1の方法。
【請求項9】
前記サーバは、地理的に密でありそうな1セットの事前に定義されたグループに対する状態を維持する、請求項1の方法。
【請求項10】
前記最新位置情報は、前記クライアントがシグネチャとして生成し、そして、少なくとも1つの指定の応答機を選択した後に呼設定メッセージにおいて前記サーバにより使用される、乱数を含んでいる、請求項1の方法。
【請求項11】
前記サーバは、地理的に密でありそうな1セットの事前に定義されたグループに対する状態を維持する、請求項1の方法。
【請求項12】
少なくとも1つのクライアントがあるセクタから別のセクタへ動いている間に、最新位置を提供するために、少なくとも1つのアプリケーションサーバを使用して、クライアント位置情報を更新するように構成されたロジックと;
前記少なくとも1つのクライアントが通信サービスを受けているセクタをユニークに識別する最新位置情報を含むパラメータを識別し、そして、更新するように構成されたロジックと;
少なくとも1つの地理的に密な通話グループを決定するように構成されたロジックと;
前記少なくとも1つの通話グループに対して応答するために少なくとも1つの指定の応答機を選ぶように構成されたロジックと;
関連するパラメータを持ったクライアントのクラスタを計算するように構成されたロジックと;
そのクラスタに対する指定の応答機として1個のクラスタ当たり少なくとも1つのクライアントを選択するように構成されたロジックと、そして、前記サーバが地理的に密なグループ呼出を設定する必要があるとき、乱数が、呼設定メッセージにおいて、そのグループに対して指定された前記応答機に対応して含まれている、
を含む、呼設定待ち時間を最適化するためのシステム。
【請求項13】
複数の最大のクラスタの選択されたサブセットの前記指定された応答機に対応する乱数の論理和を計算するように構成されたロジックを含む、請求項12のシステム
【請求項14】
多数のアクセスターミナル(AT)が、同じセクタあるいは衝突領域に存在する単一の地理的に密なグループのメンバーであることを示すように構成されたロジックを含む、請求項12のシステム。
【請求項15】
地理的に密でありそうな1セットの事前に定義されたグループに対する状態を維持するように構成されたロジックを含む、請求項12のシステム。
【請求項16】
少なくとも1つのクライアントがあるセクタから別のセクタへ動いている間に、最新位置を提供するために少なくとも1つのアプリケーションサーバを使用して、クライアント位置情報を更新することと;
前記少なくとも1つのクライアントが通信サービスを受けているセクタをユニークに識別する最新位置情報を含むパラメータを識別し、および更新することと;
少なくとも1つの地理的に密な通話グループを決定することと;
前記少なくとも1つの通話グループに対して応答するために少なくとも1つの指定の応答機を選ぶことと;
関連するパラメータを持ったクライアントのクラスタを計算することと;
そのクラスタに対する指定の応答機として1個のクラスタ当たり少なくとも1つのクライアントを選択することと、そして、サーバが、地理的に密なグループ呼出を設定する必要があるとき、乱数が、呼設定メッセージにおいてそのグループに対する指定の応答機に対応して含まれている、
を含む無線通信システムにおける方法、を具現化するコンピュータ可読媒体。
【請求項17】
複数の最大のクラスタの選択されたサブセットの指定の応答機に対応する乱数の論理和を計算することをさらに含む、請求項16のコンピュータ可読媒体。
【請求項18】
多数のアクセスターミナル(AT)が、同じセクタあるいは衝突領域に存在する、単一の地理的に密なグループのメンバーであることを示すように構成されたロジックを含む、請求項16のコンピュータ可読媒体。
【請求項19】
前記サーバは、地理的に密でありそうな1セットの事前に定義されたグループに対する状態を維持する、請求項18のコンピュータ可読媒体。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【公表番号】特表2010−510731(P2010−510731A)
【公表日】平成22年4月2日(2010.4.2)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−537424(P2009−537424)
【出願日】平成19年12月10日(2007.12.10)
【国際出願番号】PCT/US2007/086994
【国際公開番号】WO2008/076695
【国際公開日】平成20年6月26日(2008.6.26)
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.GSM
【出願人】(595020643)クゥアルコム・インコーポレイテッド (7,166)
【氏名又は名称原語表記】QUALCOMM INCORPORATED
【Fターム(参考)】