説明

地震対策システム

【課題】既存の電話網の設備の一部を利用して、緊急連絡手段を備えた地震対策システムを提供することを目的とする。
【解決手段】 交換機13と交換機に直接又は間接的に収容された複数の端末装置14a〜fとを備えた電話網11を利用した地震対策システム10であって、交換機に地震警報装置15が接続され、地震警報装置は、地震に関する情報を受信し、交換機に地震対策起動信号を送出し、交換機は、緊急連絡用の端末装置に関する情報を記録したメモリ22を有し、地震対策起動信号を受信して、メモリに記録された情報を用いて緊急連絡用の端末装置14a、14fに呼出信号を送出し、緊急連絡用の回線を確保する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、地震を観測して得られた地震に関する情報に基づき、到来する地震波を予め予測して、地震波が到達する前に防災上の対策を講じるための地震対策システムに関する。
【背景技術】
【0002】
近年、地震の予測強度、予測到達時刻(時間)を知らせ、地震に対する咄嗟の備えを行なうことを支援し、災害の防止を図るシステムが提案されている(特許文献1)。
【0003】
このシステムは、全国に配置した地震観測網と、地震情報を統括する統括機関とで構成し、各地震観測網で観測したリアルタイム情報を、前記統括機関の受信部に送信する。観測網から送信されるリアルタイム情報は、原データと防災に使用可能な強度、到達時間などの地震パラメータ情報(地震の3要素:場所、時間、大きさ)などで、受信部で受信した地震の3要素を解析部で求める。
【0004】
そして、特定地において気象庁震度階が例えば5以上を与えるマグニチュードか否か、当該特定地における震央距離がマグニチュードから求められる有感半径以内か否かを判定する。また、予測演算部において、震央距離とマグニチュードと深さから当該特定地での標準強度を求めると共に、地震動の場所の地質状況、建物の構造の違いなどによる当該特定地における増幅係数を求め、それら標準強度と増幅係数を用いて地震波(S波)の予測強度、あるいは最大速度、最大加速度、最大変位、到達予測時刻などの地震強度の地震パラメータを求める。
【0005】
求めた予測強度が予め設定した下限強度を越える場合には、地震波(P波、S波)の伝播速度を基に、到達予測時刻と予測強度を報知(表示)する。
【0006】
また、より簡易な構成で警報を発することができる地震警報装置として、地震計の設置場所(自局)において、計測した独自のデータからP波の観測後、S波の到来までに自局周辺の被害程度(震度等)を推定して警報を発する地震警報装置も提案されている(特許文献2)。
【0007】
さらに、ニューラルネットワークを用いることで緊急地震速報だけでなく地盤の卓越周期や建物の振動特性を考慮した精度の高い評価ができ、学習によりニューラルネットワークを最適化することで予測の信頼性を飛躍的に向上させる地震防災システムも提案されている(特許文献3)。
【0008】
ところで、地震等の災害発生時、被災地域には、通常よりも電話の発信及び着信が集中するため、交換機の処理能力を超えて輻輳状態となってしまうことがある。従来の固定電話交換機において、交換機内の呼処理プロセッサの使用率が一定時間以上しきい値を超えると輻輳対策として、発信規制を行うことが提案されている(特許文献4)。
【0009】
【特許文献1】特開2003−66152号公報
【特許文献2】特開2006−112999号公報
【特許文献3】特開2006−170739号公報
【特許文献4】特開2000−36866号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
従来、地震発生時における地方自治体、警察、消防、電力、輸送、水防、通信、放送等の公共性が高い業種または民間企業では、緊急連絡用の手段として、個別に専用のポケットベル(ページャー、クイックキャスト等の呼び名がある)や専用の緊急用無線端末を配布しておき、地震発生後、それらの端末を使って連絡を取っていた。個別に専用の端末を配布する必要があるため、経済的な負担が大きい上、地震発生後の混乱した状態で連絡を取ることから、必ずしも信頼性のある連絡網とは言えなかった。
【0011】
また、専用の端末が配布されていない場合は、職員又は従業員が自ら参集、連絡をしていたが、各人の自主性に任せたものであり、到底信頼性のあるものとは言えないし、地震発生後の輻輳状態の電話回線では連絡もままならなかった。しかも、専用の端末を配布した場合であっても、各人の自主性に任せた場合であっても、地震の発生後に連絡及び対策を取ることから、対応の遅れが問題となる。
【0012】
従来、地震等の災害発生時、輻輳対策として一つの交換機が発信規制処理を行うと、ほかの交換機に呼が集中し、輻輳状態が波及するという問題があった。その結果、電話網自体に障害が発生し、全体的な通信の不具合が生じる。
【0013】
特に、携帯電話端末は、可搬性が高いため、端末が移動して特定エリア内に集中してしまうと無線上の回線数で制限されつながりにくくなる特性がある。さらに、携帯電話の交換機によってエリア内への着信を規制するためには、携帯端末毎にどのエリアにいるかをサービス制御局に確認して判断する必要があったため、制御局への確認処理も増加し、その影響が他の電話網に波及して、すべての電話網の総量規制が行われることもあった。
【0014】
そこで、本発明は、既存の電話網の設備の一部を利用して、緊急連絡手段を備えた地震対策システムを提供することを目的とする。また、本発明は、既存の電話網の設備の一部を利用して、災害時に電話網自体に障害が発生するのを抑制するための輻輳対策処理を実施できる地震対策システムを提供することを他の目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0015】
本発明の地震対策システムは、交換機と前記交換機に直接又は間接的に収容された複数の端末装置とを備えた電話網を利用した地震対策システムであって、前記交換機に地震警報装置が接続され、前記地震警報装置は、地震に関する情報を受信し、前記交換機に地震対策起動信号を送出し、前記交換機は、緊急連絡用の端末装置に関する情報を記録したメモリを有し、前記地震対策起動信号を受信して、前記メモリに記録された情報を用いて緊急連絡用の端末装置に呼出信号を送出し、緊急連絡用の回線を確保することを特徴とする。
【0016】
さらに、上記地震対策システムにおいて、前記交換機は応答のあった緊急連絡用の端末装置に対して、前記地震警報装置が前記地震に関する情報に基づいて生成した報知情報に基づくメッセージを送出することが好ましい。
【0017】
さらに、上記地震対策システムにおいて、前記地震警報装置は、前記地震に関する情報に基づいて、接続された交換機の位置する地域における予測震度を計算し、予測震度がしきい値を越える場合に、前記交換機に前記地震対策起動信号を送出してもよい。
【0018】
さらに、上記地震対策システムにおいて、前記交換機は、前記地震対策起動信号を受信して、前記緊急連絡用の端末装置以外の端末装置に対する回線の発信規制を行なうことが好ましい。
【0019】
また、他の本発明の地震対策システムは、交換機と前記交換機に直接又は間接的に収容された複数の端末装置とを備えた電話網を利用した地震対策システムであって、前記交換機に地震警報装置が接続され、前記地震警報装置は、地震に関する情報を受信し、前記交換機に地震対策起動信号を送出し、前記交換機は、前記地震対策起動信号を受信して、前記交換機と前記端末装置との通信を規制することを特徴とする。
【0020】
さらに、上記地震対策システムにおいて、前記地震警報装置は、前記地震に関する情報に基づいて被災地域情報を生成し、前記交換機に前記被災地域情報を送出し、前記交換機は、前記被災地域情報に基づいて被災地域の端末装置との通信を規制することが好ましい。
【0021】
さらに、上記地震対策システムにおいて、前記交換機は、前記被災地域の端末装置に対する発信又は前記被災地域の端末装置からの発信を規制することが好ましい。
【0022】
さらに、上記地震対策システムにおいて、前記交換機は、前記被災地域内に位置する端末装置に関する規制番号テーブルを生成し、前記規制番号テーブルに含まれる端末装置に対する発信を規制してもよい。
【発明の効果】
【0023】
本発明によれば、電話網の交換機が、メモリに記録された情報を用いて緊急連絡用の端末装置に呼出信号を送出し、緊急連絡用の回線を確保するので、既存の電話網の設備の一部を利用して、緊急連絡用の端末装置に対して緊急連絡を行なうことができ、少ない設備投資で汎用性のある緊急連絡網を形成することができる。また、災害時において、緊急連絡用の回線を確保することができ、地震が到達する前に緊急連絡することが可能であるので、より迅速な対応を行なうことができる。
【0024】
また、本発明によれば、電話網の交換機が、地震対策起動信号を受信して、交換機と前記端末装置との通信を規制するので、地震の発生前に通信規制若しくはその準備を行なうことができ、地震発生時における電話網の負担を減らし輻輳を防ぐことができる。また、被災地域への発信又は被災地域からの発信を選択的に通信規制することにより、より効果的に輻輳を防止することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0025】
図1は本発明の地震対策システム10の構成を概念的に示したブロック図である。
【0026】
図1において、地震対策システム10は、回線12と、回線12に接続された交換機13と、交換機13に収容された複数の端末装置14a〜fとを備えた電話網11と、交換機13に接続された地震警報装置15と、地震警報装置15に接続された地震に関する情報を伝達する回線16とを有している。
【0027】
電話網11は、既存の電話網の少なくとも一部を利用することができる。電話網としては、公衆電話網、ISDN(Integrated Service Digital Networkの略。デジタル総合サービス網とも呼ばれる。)、ADSL(Asymmetric Digital Subscriber Line)、CATV(Community Antenna TeleVision)網、光ファイバー網、無線LAN(Local Area Network)、CS(Communication Satellite)放送、移動電話網等を利用することができる。
【0028】
回線12は、電話網11に対応した通信の伝送路であり、交換機と交換機を接続する専用回線である。例えば、共通線信号方式である。回線12は、地震警報装置15と接続された地震に関する情報を伝達する回線16を兼用させることもできる(図1においては別々の回線の例を記載している)。この場合、外部と接続された回線をルータ等によって回線12と回線16とに分岐すればよい。
【0029】
交換機13は、端末装置間の回線を接続する装置であり、処理部21と、メモリ22とを有し、複数の端末装置14a〜fが直接又は間接的に収容されている。交換機13としては、加入者交換機、中継交換機、関門交換機、移動通信制御局、移動通信交換局等が挙げられる。加入者交換機は、加入者線が直接接続されており、複数の端末装置14a〜fが直接収容されている。中継交換機は、交換機と交換機とを接続するものであり、加入者交換機を介して、又は加入者交換機との間に更に他の中継交換機や関門交換機を介して間接的に複数の端末装置が収容されている。関門交換機は、異なる事業者のネットワークを相互に接続するものであり、中継交換機や加入者交換機と接続されており、加入者交換機を介して、又は加入者交換機との間に更に中継交換機や他の関門交換機を介して間接的に複数の端末装置が収容されている。移動通信制御局は、固定電話における加入者交換機に対応するものであり、移動通信制御局のエリア内における無線基地局を介して移動通信端末装置を収容し、移動通信端末装置の位置登録、発着信、ハンドオーバ時等に無線回線制御、呼処理等を行う。移動通信交換局は、他の種類の回線網及び各移動通信制御局と接続され、各移動通信制御局によって収集された移動通信端末装置の位置登録情報からなる端末情報データベースを有し、移動通信端末への通信に対し、当該移動通信端末がどのエリアに位置しているのかを検索し、そのエリアの移動通信制御局とリンクを形成するものである。
【0030】
なお、図1においては、交換機13が端末装置14a〜fと直接接続されているように記載されているが、これは概念図であって、交換機13が中継交換機の場合には、端末装置14a〜fとの間に加入者交換機が介在し、交換機13が移動通信制御局の場合には、無線基地局を介して無線で接続される。
【0031】
交換機13の処理部21は、通常時には端末装置間の回線を接続する処理等が行なわれるが、地震警報装置15からの信号や情報に基づいて、地震対策処理を行なう。メモリ22には、緊急連絡用の端末装置に関する情報や応答メッセージが記録されている。
【0032】
複数の端末装置14a〜fは、固定電話機、ファクシミリ、携帯電話、PHS(personal handyphone system)等の通信端末を利用することができる。図1において、端末装置14a及び14fは、緊急連絡用の端末装置として交換機13のメモリ22に登録されたものであり、太線で囲っている。緊急連絡用の端末装置は、災害時において対策が必要とされる者が所有する端末装置であり、災害時に備えて予め交換機13に登録しておく。例えば、地方自治体、警察、消防、電力、輸送、水防、通信、放送等の公共性が高い業種または民間企業等の職員や従業者が所有する端末装置である。緊急連絡用の端末装置それ自体は、通常の端末装置と同じものでよい。
【0033】
地震警報装置15は、処理部31と、メモリ32と、交換機インターフェース部33とを有しており、回線16が接続され、交換機インターフェース部33を介して交換機13に接続されている。
【0034】
地震警報装置15の処理部31は、地震警報装置15の動作を制御するCPU(Central Processing Unit)であり、少なくとも回線16から伝達された地震に関する情報に基づいて地震対策起動信号を生成し、交換機インターフェース部33を介して交換機13に地震対策起動信号を送出する。更に、処理部31は、被災地域情報や報知情報を生成してもよい。なお、地震警報装置15を交換機13に一体的に組み込んで、交換機13の処理部21で地震警報装置15の処理部31を兼用させることもできる。
【0035】
地震対策起動信号は、交換機13に地震対策処理を実施させる信号である。被災地域情報は、ある設定震度以上の震度であった地域又は地震に関する情報から計算された予測震度がある設定震度以上の震度が予測される地域(以下単に「被災地域」という)に関する情報である。地震警報装置15が受信した地震に関する情報の中に被災地域情報が含まれていた場合には、それを取り出して被災地域情報を生成すればよいが、地震に関する情報の中に被災地域情報が含まれていない場合には、処理部31が地震に関する情報に基づいて設定震度以上と推定される被災地域を計算して被災地域情報を生成する。報知情報の内容としては、地震に関する情報をそのまま使用してもよいし、地震に関する情報に基づいて計算した結果を報知情報としてもよい。例えば、地震に関する情報が、地震警報装置15の設置地域における地震の予測強度、最大速度、最大加速度、最大変位、到達予測時刻又は到達予測時刻までの残り時間に関する情報であれば、それらの情報の一つないし幾つかをそのまま報知情報として報知しても十分に効果的である。また、地震に関する情報が、地震の発生場所、時間、大きさに関する情報だけであったとしても、それらの情報の一つないし幾つかを報知情報として報知するだけでも、地震に対する防災対策を講じることができる。しかし、地震に関する情報が、地震の発生場所、時間、大きさに関する情報だった場合、処理部31がそれらの情報を基にして、地震警報装置15の設置地域における地震の予測強度、最大速度、最大加速度、最大変位、到達予測時刻又は到達予測時刻までの残り時間等を計算して、それらの情報の一つないし幾つかを報知情報に含めることが、より地震に対する心構えができるので好ましい。
【0036】
地震警報装置15のメモリ32は、報知情報として送出される音声情報や処理部31が計算する際の情報等が記録されており、処理部31が報知情報を生成する際等に使用される。なお、地震警報装置15を交換機13に一体的に組み込んで、交換機13のメモリ22で地震警報装置15のメモリ32を兼用させることもできる。
【0037】
交換機インターフェース部33は、交換機13と接続されており、交換機13へ送出する信号や情報等を交換機13に対応した形式で送出する。
【0038】
回線16は、地震警報装置15と直接又は間接的に接続されており、図示しない配信元から地震に関する情報を地震警報装置15に伝達するためのものである。
【0039】
回線16を通じて伝達される地震に関する情報は、各地に設置されたセンサ等によって観測された観測結果または観測結果を基に演算された演算結果であり、気象庁や、気象庁から送出された情報を入手して回線を通じて配信する配信業者等の配信元から配信される。地震に関する情報として、例えば地震の3要素である場所、時間、大きさに関する情報や、地震警報装置15の設置地域における地震の予測強度、最大速度、最大加速度、最大変位、到達予測時刻又は到達予測時刻までの残り時間に関する情報等が挙げられる。なお、回線16を通じて地震以外の災害情報が通知されてもよい。
【0040】
次に、図2乃至図7を参照して、本発明の地震対策システムの地震対策処理の動作を説明する。図2は、地震対策システムによる地震対策処理として緊急連絡を行なう場合のフローチャートであり、図3は緊急連絡時の接続シーケンスを示す図である。なお、図3の一番左側の列は、地震に関する情報の配信元41である。
【0041】
まず、ステップ1(S1)において、配信元41から送信され、回線16を通じて伝達された地震に関する情報42を地震警報装置15が受信することで地震対策処理動作が開始される。
【0042】
ステップ2では、地震警報装置15の処理部31は、地震に関する情報42に基づいて、設置地域における地震の予測強度、最大速度、最大加速度、最大変位、到達予測時刻又は到達予測時刻までの残り時間等を計算する。ただし、地震に関する情報42に既に予測強度等の情報が含まれている場合には、ステップ2は必要ない。
【0043】
ステップ3(S3)では、設置地域における地震の予測強度が予め設定したしきい値よりも小さいか大きいかを判別する。ここでしきい値は、当該設備において問題とする地震の強度であり、例えば震度3以上の場合に地震対策処理を実行するようにする場合は、しきい値を震度3に設定すればよい。しきい値を設定せずに、地震の強度に拘わらず常に動作させることもできる。なお、しきい値を設定しなかった場合にはステップ3は必要なくなる。
【0044】
ステップ4(S4)では、地震警報装置15から交換機13に地震対策起動信号43が送出される。地震対策起動信号43は、交換機13に対し、地震対策処理を実行させるものであり、地震警報装置15の交換機インターフェース部33を介して交換機13に送出される。
【0045】
ステップ5(S5)では、地震対策起動信号43を受信した交換機13が、地震対策処理の一つとして緊急連絡を行なうため、交換機13のメモリ22から、緊急連絡用の端末装置14a、14fに関する情報を読み出す。緊急連絡用の端末装置14a、14fに関する情報としては、電話番号でもよいし、電話番号に関連づけられた情報でもよく、緊急連絡用の端末装置の電話番号を最終的に得ることができればよい。
【0046】
例えば図4に示すように、メモリ22に収容した端末装置の電話番号が登録されている収容端末装置テーブル(A)と、緊急連絡用の端末装置に関する情報が登録されている緊急連絡用テーブル(B)とが記録されていれば、緊急連絡用テーブルから整理番号を読み出して、収容端末装置テーブルの対応する整理番号から緊急連絡用の端末装置の電話番号を得ることができる。図4においては、緊急連絡用テーブルに整理番号No.1、No.6…が登録されているので、収容端末装置テーブルの対応する整理番号No.1の端末装置14aの電話番号xx-xxxx-aaaaと、整理番号No.6の端末装置14fの電話番号xx-xxxx-ffffと(以下省略)を読み出す。
【0047】
また、交換機に記録する端末装置に対し、緊急連絡優先度を設定して緊急連絡用の端末装置に関する情報を記録してもよい。例えば、3段階の緊急連絡優先度を設定し、優先度の高い端末装置から順に緊急連絡を行なったり、優先度の高い端末装置に対しては、緊急連絡時に個別に回線を専有させ、優先度の低い端末装置には、複数台の端末装置に1回線を専有させ、優先度の最も低い端末装置については、後述の発信規制の対象としてもよい。
【0048】
ステップ6(S6)では、交換機13は、読み出した緊急連絡用の端末装置14a、14fの電話番号に呼出信号44a、44fを送出する。ステップ7(S7)において、緊急連絡用の端末装置14a、14fからの応答の有無を判定し、応答がない場合は再度呼出し、応答45a、45fがあった場合は、ステップ8(S8)において、緊急時のメッセージ46a、46fを送出する。
【0049】
緊急時のメッセージ46a、46fとしては、交換機13のメモリ22に記録されている応答メッセージでもよいし、地震警報装置15から受信した報知情報に基づくメッセージでもよい。例えば、単に「地震が発生すると予測されます」というメッセージであれば、報知情報は不要であるが、「後○○秒で震度○○の地震が発生すると予測されます」というメッセージや「○月○日○時○分、○○地域で震度○○の地震が発生しました」というメッセージの場合は、地震警報装置15からの報知情報が必要となる。なお、メッセージは、地震警報装置15のメモリ32に記録されているメッセージを交換機インターフェース部33を介して、交換機13に送出し、交換機13から各端末装置に送出してもよい。
【0050】
図3においては、交換機13は、端末装置14aからは、すぐに応答45aがあったのですぐにメッセージ46aを送出したが、端末装置14fからは、なかなか応答がなかったので、二度目の呼出信号44fを送出し、その後応答45fがあったのでメッセージ46fを送出している。
【0051】
以上のような緊急連絡を行なって、ステップ9(S9)で動作は終了する。こうして、交換機13は、緊急連絡用の端末装置14a、14fに対して緊急連絡を行なうことができ、災害時において、緊急連絡用の回線を確保することができる。また、地震が到達する前に緊急連絡が可能であるので、より迅速な対応を行なうことができる。なお、緊急連絡用の端末装置14a、14fにメッセージを送出し、応答を終了した後においても、交換機13は、緊急連絡用の回線として専有させ、その後も緊急連絡用の端末装置14a、14fからの通信を可能とさせてもよい。この回線の専有は、後述する輻輳対策としての通信規制と併せて行なうとより効果的である。
【0052】
図5は、地震対策システムによる地震対策処理として通信規制を行なう場合のフローチャートである。
【0053】
まず、ステップ11(S11)において、地震に関する情報を地震警報装置15が受信することで地震対策処理動作が開始される。
【0054】
ステップ12(S12)では、地震警報装置15の処理部31は、地震に関する情報に基づいて、設置地域における地震の予測強度、最大速度、最大加速度、最大変位、到達予測時刻又は到達予測時刻までの残り時間等を計算する。ただし、地震に関する情報に既に予測強度等の情報が含まれている場合には、ステップ12は必要ない。
【0055】
ステップ13(S13)では、設置地域における地震の予測強度が予め設定したしきい値よりも小さいか大きいかを判別する。ここでしきい値は、当該設備において問題とする地震の強度であり、例えば震度3以上の場合に地震対策処理を実行するようにする場合は、しきい値を震度3に設定すればよい。しきい値を設定せずに、地震の強度に拘わらず常に動作させることもできる。なお、しきい値を設定しなかった場合にはステップ13は必要なくなる。
【0056】
設置地域における地震の予測強度がしきい値以上だった場合は、ステップ14(S14)に進み地震警報装置15から交換機13に地震対策起動信号が送出される。そして、ステップ15(S15)において、交換機13は、収容された端末装置14a〜fの発信規制を行なう。ここで、図2及び図3において説明した緊急連絡用の端末装置14a、14fに対しては、緊急連絡を行なうことが好ましく、緊急連絡用の端末装置以外の端末装置14b〜eに対して発信規制が行なうことが好ましい。発信規制によって端末装置14b〜eからの発信によるリンク(通信経路)の形成は制限される。
【0057】
S13において設置地域における地震の予測強度がしきい値未満だった場合は、ステップ16において、地震警報装置15の処理部31が地震に関する情報に基づいて、その他の地域における地震の予測強度を計算する。ただし、地震に関する情報に既にその他の地域における予測強度の情報が含まれている場合には、ステップ16は必要ない。なお、図5におけるS15からS16への矢印で示すように、設置地域における地震の予測強度がしきい値以上、つまり被災地域だった場合であっても、交換機13は、収容された端末装置14a〜fの発信規制と同時にその他の被災地域への発信を規制するS16以下の処理を行ってもよい。
【0058】
ステップ17(S17)では、その他の地域における予測強度が予め設定したしきい値よりも小さいか大きいかを判別する。その他の地域でも予測強度未満であれば、次の地震に関する情報を受信するまで処理は終了する。
【0059】
被災地域が存在する場合は、ステップ18(S18)に進み地震警報装置15から交換機13に地震対策起動信号が送出される。そして、ステップ19(S19)において、交換機13は収容された端末装置14a〜fとの間の通信を規制し、輻輳対策を実行し、動作を終了する(ステップ20)。より好ましくは、被災地域内に収容された端末装置への通信に対し発信規制を行なう。例えば固定電話の場合であれば、被災地域の市外局番をリストアップして規制番号テーブルを生成し、端末装置から発信された相手先電話番号が、規制番号テーブルの番号を含むかを検索し、含まれる場合には発信によるリンク(通信経路)の形成を制限し、含まれない場合には特に制限することなくリンクを形成すればよい。また、移動通信端末の場合は、移動通信交換局によって、被災地域内に位置する移動通信端末装置の電話番号をリストアップして規制番号テーブルを生成し、端末装置から発信された相手先電話番号が、規制番号テーブルに含まれるか否かを検索し、含まれる場合には発信によるリンクの形成を制限し、含まれない場合には特に制限することなくリンクを形成すればよい。
【0060】
通信規制は、加入者交換機、中継交換機、関門交換機、移動通信制御局、移動通信交換局の何れか又は複数において行うことができる。
【0061】
ここで、被災地域以外の地域においても、緊急連絡用の端末装置14a、14fからの発信は、優先的に被災地域へリンクが形成されることが好ましい。この場合、交換機13のメモリに緊急連絡用の端末装置14a、14fに関する情報を記録しておき、発信元電話番号を緊急連絡用の端末装置に関する情報から得た緊急連絡用の端末装置の電話番号と照合して、一致した場合は発信規制を解除して通信すればよい。
【0062】
以上の通り、本発明の地震対策システムにおいては、地震の発生前に通信規制若しくはその準備を行なうことができ、地震発生時における電話網の負担を減らし輻輳を防ぐことができる。また、被災地域への発信又は被災地域からの発信を選択的に通信規制することにより、より効果的に輻輳を防止することができる。
【0063】
図6は、本発明の地震対策システム50の一実施形態を示すブロック図であり、電話網51は、関門交換機52、中継交換機53a、53b、加入者交換機54a、54b及び端末装置14a〜lを有しており、関門交換機52は他の電話網61と接続されている。各交換機52、53a、53b、54a、54bには、それぞれ地震警報装置15が接続されている。図6において、中継交換機53a、加入者交換機54a及び端末装置14a〜fは、被災地55に設置されている。
【0064】
各交換機52、53a、53b、54a、54bは、各地震警報装置15から地震対策起動信号を受信すると、それぞれ緊急連絡又は通信規制を行なう。
【0065】
緊急連絡としては、各交換機は、メモリに記録されている緊急連絡用の端末装置14a、14f、14g、14lに関する情報に基づいて、各端末装置14a、14f、14g、14lに対し。呼出信号を送出し、応答があった場合には、緊急時のメッセージを送出する。
【0066】
通信規制としては、被災地域55の交換機53a、54aは、被災地域55内の端末装置14a〜fからの通信に対し発信規制を行ない、それ以外の地域に配置された交換機52、53b、54bは、被災地域55内の端末装置14a〜fへの通信に対し発信規制を行なう。以下、図5のフローチャートに基づいて説明する。
【0067】
まず、ステップ11(S11)において、地震に関する情報を地震警報装置15が受信することで地震対策処理動作が開始される。ステップ12(S12)において、地震警報装置15の処理部31が、地震に関する情報に基づいて、設置地域における地震の予測強度等を計算し、ステップ13(S13)において、設置地域における地震の予測強度が予め設定したしきい値よりも小さいか大きいかを判別する。ここでしきい値は、当該設備において問題とする地震の強度であり、例えば震度3以上の場合に地震対策処理を実行するようにする場合は、しきい値を震度3に設定すればよい。
【0068】
設置地域における地震の予測強度がしきい値以上だった場合は、ステップ14(S14)に進み地震警報装置15から交換機53、54aに地震対策起動信号が送出される。そして、ステップ15(S15)において、被災地域55の中継交換機53a及び加入者交換機54aは、被災地域55内に収容された端末装置14a〜fの発信規制を行なう。ここで、緊急連絡用の端末装置以外の端末装置14b〜eに対して発信規制が行なうことが好ましい。発信規制によって端末装置14b〜eからの発信によるリンク(通信経路)の形成は制限され、図6では端末装置14bからの発信によるリンクのみが形成され、その他の端末装置14c〜eからの発信によるリンクは切断されている。
【0069】
S13において設置地域における地震の予測強度がしきい値未満だった場合又はS15までの発信規制を行った交換機は、ステップ16において、地震警報装置15の処理部31が地震に関する情報に基づいて、その他の地域における地震の予測強度を計算する。ただし、地震に関する情報に既にその他の地域における予測強度の情報が含まれている場合には、ステップ16は必要ない。
【0070】
ステップ17(S17)では、その他の地域における予測強度が予め設定したしきい値よりも小さいか大きいかを判別する。その他の地域でも予測強度未満であれば、次の地震に関する情報を受信するまで処理は終了する。
【0071】
被災地域55が存在する場合は、ステップ18(S18)に進み地震警報装置15から交換機に地震対策起動信号が送出される。そして、ステップ19(S19)において、各交換機は収容された端末装置14a〜lとの間の通信を規制し、輻輳対策を実行し、動作を終了する(ステップ20)。ここで、緊急連絡用の端末装置以外の端末装置14b〜e、h〜kに対して発信規制が行なうことが好ましい。より好ましくは、被災地域55内に収容された端末装置14a〜fへの通信に対し発信規制を行なう。例えば固定電話の場合であれば、被災地域55の市外局番をリストアップして規制番号テーブルを生成し、端末装置から発信された相手先電話番号が、規制番号テーブルの番号を含むかを検索し、含まれる場合には発信によるリンク(通信経路)の形成を制限し、含まれない場合には特に制限することなくリンクを形成すればよい。また、移動通信端末の場合は、移動通信交換局によって、被災地域55内に位置する移動通信端末装置の電話番号をリストアップして規制番号テーブルを生成し、端末装置から発信された相手先電話番号が、規制番号テーブルに含まれるか否かを検索し、含まれる場合には発信によるリンクの形成を制限し、含まれない場合には特に制限することなくリンクを形成すればよい。
【0072】
図6において、被災地域55以外の地域の端末装置14h〜jは、被災地域55の端末装置に対して発信したため、端末装置14hでは、加入者交換機54bとのリンクは形成されたが、その後中継交換機53bによってリンクが切断され、端末装置14i、14jは、加入者交換機54bによってリンクが切断されている。また、端末装置14kは被災地域55以外の端末装置に対する発信であったので、制限されることなくリンクが形成されている。また、他の電話網61からの発信は、関門交換機52又は中継交換機53aによって被災地域55への発信が規制される。
【0073】
ここで、被災地域55以外の地域においても、緊急連絡用の端末装置14g、14lからの発信は、優先的に被災地域55へリンクが形成されることが好ましい。この場合、交換機のメモリに緊急連絡用の端末装置に関する情報を記録しておき、発信元電話番号を緊急連絡用の端末装置に関する情報から得た緊急連絡用の端末装置の電話番号と照合して、一致した場合は発信規制を解除して通信すればよい。
【0074】
以上の通り、本発明の地震対策システムにおいては、地震の発生前に通信規制若しくはその準備を行なうことができ、地震発生時における電話網の負担を減らし輻輳を防ぐことができる。また、被災地域への発信又は被災地域からの発信を選択的に通信規制することにより、より効果的に輻輳を防止することができる。
【0075】
なお、図6においては、関門交換機52、中継交換機53a、53b、加入者交換機54a、54bの全てに地震警報装置15を接続させているが、それらのうちの一部だけに地震警報装置15を接続させた構成でもよい。例えば、関門交換機52及び中継交換機53a、53bに地震警報装置15を接続させ、それらの交換機から加入者交換機54a、54bに対して制御信号を送出して、加入者交換機54a、54bに地震対策処理動作を実行させてもよい。
【0076】
図7は、移動電話網71を利用した地震対策システム70の概念ブロック図である。移動電話網71は、移動端末交換局72、移動端末制御局73a、73b、基地局74a、74b及び移動通信端末装置14a〜lを有しており、移動端末交換局72は、端末情報データベース75を有し、図示しない他の種類の回線網と接続されている。移動端末交換局72及び移動端末制御局73a、73bには、それぞれ地震警報装置15が接続されている。図7において、移動端末制御局73a、基地局74a及び移動通信端末装置14a〜fは被災地域75内に位置している。
【0077】
移動端末交換局72は、接続された地震警報装置15から地震対応起動信号を受信すると、図示しないメモリに記録された緊急連絡用の移動通信端末装置14a、14f、14g、14lに関する情報を読み出し、端末情報データベース75を検索して、各緊急連絡用の移動通信端末装置14a、14f、14g、14lの位置登録情報を得る。そして、移動端末交換局72は、各緊急連絡用の移動通信端末装置14a、14f、14g、14lが位置するエリアの移動端末制御局73a、73bに呼出信号を送出する。さらに移動端末制御局73a、73bは、エリア内の基地局74a、74bから一斉に呼出信号を送出する。応答があった場合は、移動端末交換局72又は移動端末制御局73a、73bにおいて、応答メッセージを送出する。
【0078】
また、移動端末交換局72及び移動端末制御局73a、73bは、接続された地震警報装置15から地震対応起動信号を受信すると、移動通信端末装置との間の通信を規制し、輻輳対策を実行する。より好ましくは、被災地域75内の移動端末制御局73aに収容された移動通信端末装置14a〜fへの通信に対し発信規制を行なう。この場合、第一の方法としては、被災地域75内の移動端末制御局73aが、エリア内の移動通信端末装置14a〜fからの発信を規制すればよい。第二の方法としては、移動通信交換局72によって、被災地域75内に位置する移動通信端末装置の電話番号をリストアップして規制番号テーブルを生成し、他の種類の回線網又は移動通信端末装置からの通信に対し、その相手先電話番号が、規制番号テーブルに含まれるか否かを検索し、含まれる場合には発信によるリンクの形成を制限し、含まれない場合には特に制限することなくリンクを形成すればよい。また、移動通信交換局72から移動端末制御局73a、73bに規制番号テーブルを送出し、移動端末制御局73a、73bにおいて、規制番号テーブルに含まれる番号に対する通信に対しリンクの形成を制限してもよい。
【0079】
以上の通り、移動電話網71を利用した地震対策システム70においても、地震の発生前に地震対策処理を実行することが可能となり、緊急連絡を行なうことで地震発生時の迅速な対応を可能とした。また、移動通信端末装置の発信規制を容易にして、移動電話網の負担を減らし、輻輳を防ぐことができる。
【0080】
なお、図7においては、移動端末制御局73a、73bにも地震警報装置15を接続させているが、移動通信交換局72にだけ地震警報装置15を接続させ、移動端末制御局73a、73bに対しては地震警報装置15を接続させず、移動通信交換局72からの制御信号によって地震対策処理動作を実行させてもよい。
【0081】
なお、本発明は上記実施形態のものに限定されるものではなく、必要に応じて種々変更することが可能である。
【図面の簡単な説明】
【0082】
【図1】本発明の地震対策システムの構成を概念的に示すブロック図
【図2】緊急連絡を行なう場合のフローチャート
【図3】緊急連絡時の接続シーケンスを示す図
【図4】メモリに記録された情報の一実施形態を示す図
【図5】通信規制を行なう場合のフローチャート
【図6】本発明の地震対策システムの一実施形態を示すブロック図
【図7】移動電話網を利用した地震対策システムの一実施形態を示す概念ブロック図
【符号の説明】
【0083】
10 地震対策システム
11 電話網
12、16 回線
13 交換機
14a〜f 端末装置
15 地震警報装置
21 交換機の処理部
22 交換機のメモリ
31 地震警報装置の処理部
32 地震警報装置のメモリ
33 交換機インターフェース部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
交換機と前記交換機に直接又は間接的に収容された複数の端末装置とを備えた電話網を利用した地震対策システムであって、
前記交換機に地震警報装置が接続され、
前記地震警報装置は、地震に関する情報を受信し、前記交換機に地震対策起動信号を送出し、
前記交換機は、緊急連絡用の端末装置に関する情報を記録したメモリを有し、前記地震対策起動信号を受信して、前記メモリに記録された情報を用いて緊急連絡用の端末装置に呼出信号を送出し、緊急連絡用の回線を確保することを特徴とする地震対策システム。
【請求項2】
前記交換機は応答のあった緊急連絡用の端末装置に対して、前記地震警報装置が前記地震に関する情報に基づいて生成した報知情報に基づくメッセージを送出することを特徴とする請求項1に記載の地震対策システム。
【請求項3】
前記地震警報装置は、前記地震に関する情報に基づいて、接続された交換機の位置する地域における予測震度を計算し、予測震度がしきい値を越える場合に、前記交換機に前記地震対策起動信号を送出することを特徴とする請求項1又は2に記載の地震対策システム。
【請求項4】
前記交換機は、前記地震対策起動信号を受信して、前記緊急連絡用の端末装置以外の端末装置に対する回線の発信規制を行なうことを特徴とする請求項1乃至3の何れか1項に記載の地震対策システム。
【請求項5】
交換機と前記交換機に直接又は間接的に収容された複数の端末装置とを備えた電話網を利用した地震対策システムであって、
前記交換機に地震警報装置が接続され、
前記地震警報装置は、地震に関する情報を受信し、前記交換機に地震対策起動信号を送出し、
前記交換機は、前記地震対策起動信号を受信して、前記交換機と前記端末装置との通信を規制することを特徴とする地震対策システム。
【請求項6】
前記地震警報装置は、前記地震に関する情報に基づいて被災地域情報を生成し、前記交換機に前記被災地域情報を送出し、
前記交換機は、前記被災地域情報に基づいて被災地域の端末装置との通信を規制することを特徴とする請求項5に記載の地震対策システム。
【請求項7】
前記交換機は、前記被災地域の端末装置に対する発信又は前記被災地域の端末装置からの発信を規制することを特徴とする請求項6に記載の地震対策システム。
【請求項8】
前記交換機は、前記被災地域内に位置する端末装置に関する規制番号テーブルを生成し、前記規制番号テーブルに含まれる端末装置に対する発信を規制することを特徴とする請求項6に記載の地震対策システム。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6】
image rotate

【図7】
image rotate


【公開番号】特開2008−101942(P2008−101942A)
【公開日】平成20年5月1日(2008.5.1)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−282959(P2006−282959)
【出願日】平成18年10月17日(2006.10.17)
【出願人】(000244110)明星電気株式会社 (22)
【Fターム(参考)】