説明

基板の洗浄処理装置及び洗浄処理方法

【課題】薬品を使用せずに、基板に付着した有機物を効率よく確実に除去することができる洗浄処理装置を提供することにある。
【解決手段】基板を搬送する搬送手段1と、搬送される基板の有機物が付着した板面に加熱された水蒸気を噴射する水蒸気噴射ノズル1と、搬送される基板に付着した有機物に物理力を付与するシャワー装置6とを具備する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は基板の板面に付着した有機物を除去するための基板の洗浄処理装置及び洗浄処理方法に関する。
【背景技術】
【0002】
たとえば、液晶表示装置を製造する場合、ガラス製の基板に回路パターンを形成するリソグラフィープロセスがある。このリソグラフィープロセスは、周知のようにエッチングを行なうためのレジスト膜を塗布したり、保護膜や層間絶縁膜を形成するためにポリイミド膜を塗布するということが行なわれる。
【0003】
上記基板に所定の回路パターンを形成したならば、基板に残留する不要なレジスト膜やポリイミド膜を除去する、洗浄処理が行なわれる。基板上に残留する不要なレジスト膜やポリイミド膜などの有機物を洗浄処理する場合、従来は薬液が用いられていた。たとえば、レジスト膜の場合にはアミン系剥離液が用いられ、ポリイミド膜の場合にはNMP(N−メチルー2−ピロリドン)が用いられる。
【0004】
また、最近では基板サイズの大型化に伴い、処理前の基板を保護するためにフィルムや合紙を貼付して梱包するということが行われている。そのため、処理前の基板表面には科飼う主有機物が付着しているということがあり、そのような場合には有機物を除去するためにアルカリ系潜在を用いた洗浄処理が行われるということがある。
【0005】
基板を薬液を用いて洗浄処理する先行技術としては特許文献1がある。
【特許文献1】特開2005−32819号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、薬液を用いて基板に付着する有機物を除去する場合、上述したアミン系剥離液、NMP或いはアルカリ系洗剤は高価であるため、基板の洗浄処理に要するコストが増大するということがある。
【0007】
さらに、使用後の薬液を処理せずに廃棄すると、公害の発生原因となるから、その廃棄処理に多くの手間が掛かるということがあるばかりか、薬液によって有機物を除去するには、薬液による化学反応で有機物を分解除去するため、有機物が分解されるまでに時間が掛かり、処理に要するタクトタイムが長くなるなどのことがあった。
【0008】
この発明は、薬液を用いることなく、基板に付着した有機物を洗浄除去することができるようにした基板の洗浄処理装置及び洗浄処理方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0009】
この発明は、基板に付着した有機物を除去する洗浄処理装置であって、
上記基板を搬送する搬送手段と、
搬送される上記基板の有機物が付着した板面に加熱された水蒸気を噴射する水蒸気噴射手段と、
搬送される上記基板に付着した有機物に物理力を付与する物理力付与手段と
を具備したことを特徴とする基板の洗浄処理装置にある。
【0010】
上記物理力付与手段は、加圧された洗浄液を上記基板の有機物が付着した面に噴射するシャワー装置であることが好ましい。
【0011】
上記物理力付与手段は、洗浄液と気体を混合して上記基板の有機物が付着した面に噴射する二流体ノズル装置であることが好ましい。
【0012】
上記物理力付与手段は、洗浄液を加圧して上記基板の有機物が付着した面に噴射する高圧流体噴射装置であることが好ましい。
【0013】
上記物理力付与手段は、上記基板の有機物が付着した面に洗浄液を供給しながらブラシ洗浄する洗浄ブラシ装置であることが好ましい。
【0014】
この発明は、基板に付着した有機物を除去する洗浄処理方法であって、
上記基板を搬送する搬送工程と、
搬送される基板の有機物が付着した板面に加熱された水蒸気を噴射する工程と、
搬送される基板に付着した有機物に物理力を付与する工程と
を具備したことを特徴とする基板の洗浄処理方法にある。
【0015】
基板の有機物が付着した板面に水蒸気を噴射してから、物理力を付与することが好ましい。
【0016】
基板の有機物が付着した板面に物理力を付与してから、水蒸気を噴射することが好ましい。
【0017】
上記水蒸気は100℃以上に加熱されていることが好ましい。
【発明の効果】
【0018】
この発明によれば、基板の有機物が付着した面に、加熱された水蒸気の噴射と、物理力の付与とを行なうようにした。基板に噴射された水蒸気は有機物を浸透して基板との界面に到達して有機物の基板に対する密着力を低減し、物理力を付与することで、有機物の膜に傷を付ける。
【0019】
したがって、基板に対して水蒸気の噴射と物理力の付与とを組み合わせて行なうことで、有機物を基板の板面から薬液を用いずに能率よく除去することが可能となる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0020】
以下、この発明の実施の形態を図面を参照して説明する。
【0021】
図1はこの発明の第1の実施の形態を示す基板の洗浄処理装置であって、この洗浄処理装置は基板Wを水平な状態で矢印X方向に搬送する搬送手段1を備えている。この搬送手段1は軸線を平行にして同じ高さで配置された複数の搬送軸2を有し、各搬送軸2には複数の搬送ローラ3が所定間隔で設けられている。
【0022】
上記搬送軸2は図示しない駆動源によって回転駆動される。それによって、上記基板Wは洗浄除去すべき有機物が膜状に付着した板面を上にして上記搬送ローラ3によって同図に矢印Xで示す方向に搬送されるようになっている。
【0023】
搬送される基板Wの上方には、水蒸気噴射手段としての水蒸気噴射ノズル5と、物理力付与手段としてのシャワー装置6とが上記基板Wの搬送方向に沿って順次配置されている。
【0024】
基板Wの搬送方向上流側に配置された上記水蒸気噴射手段5は純水や水道水などの洗浄液を加熱して水蒸気を発生させる第1の加熱器7を有する。この第1の加熱器7で作られた水蒸気は開閉弁8を有する蒸気供給配管9を通じて上記水蒸気噴射ノズル5に供給さる。そして、水蒸気噴射ノズル5に供給された水蒸気は矢印Xで示す方向に搬送される基板Wの膜状の有機物が付着した上面に向けて噴射される。
【0025】
上記第1の加熱器7で生成されて蒸気供給管9に供給される水蒸気の温度は100℃以上、たとえば140℃であって、圧力は大気圧あるいは大気圧よりも高い圧力のいずれでもよく、この実施の形態では大気圧に設定される。
【0026】
なお、水蒸気の温度は第1の加熱器7に設けられた図示しないヒータへの給電を制御することで設定でき、圧力は第1の加熱器7に設けられた圧力調整弁11を調整することで設定できる。
【0027】
上記シャワー装置6には第2の加熱器12と加圧ポンプ13を有する給水管14が接続されている。給水管14には純水や水道水などの洗浄液が供給される。給水管14に供給された洗浄液は上記第2の加熱器12で60℃以上に加熱され、上記加圧ポンプ13で1MPa以上の圧力に加圧する。
【0028】
この実施の形態では、上記第2の加熱器12は洗浄液を70℃に加熱し、上記加圧ポンプ13は加熱された洗浄液を5MPaの圧力に加圧して上記シャワー装置6に供給するようになっている。
【0029】
このように構成された洗浄処理装置において、上面に有機物が付着した基板Wが搬送ローラ3によって矢印X方向に搬送されて水蒸気噴射ノズル5の下方に到達すると、基板Wの上面には140℃に加熱された水蒸気が幅方向全長にわたって大気圧で噴射供給される。
【0030】
基板Wの上面に供給された水蒸気は、その上面に付着した膜状の有機物に浸透し、基板Wの板面と有機物との界面に到達する。それによって、基板Wの板面に対する有機物の密着力が低減し、基板Wの板面から有機物が浮き上がる。さらに、水蒸気が140℃の高温度であるため、有機物の加水分解や熱分解が促進される。
【0031】
水蒸気噴射ノズル5の下方を通過した基板Wはシャワー装置6の下方へ搬送される。シャワー装置6では、基板Wに70℃に加熱された洗浄液が5MPaの高圧で基板Wの幅方向全長にわたって供給される。
【0032】
シャワー装置6の下方に搬送されてきた基板Wは、シャワー装置6の上流の水蒸気噴射ノズル5から噴射された水蒸気によって有機物が板面から浮き、しかも分解が促進された状態となっている。つまり、基板W上の有機物は脆弱化している。
【0033】
そのため、基板Wの板面上で脆弱化した有機物は、シャワー装置6から基板Wに噴射される洗浄液の圧力によって粉砕されながら除去されるばかりか、基板Wの上面は加熱加圧された洗浄液によって清浄に洗浄される。つまり、洗浄液は70℃に加熱され、5MPa加圧されているから、基板Wの板面に微細な有機物が付着残留していても、その有機物も清浄に洗浄除去される。
【0034】
このように、基板Wの有機物が付着した面に、高温の水蒸気を供給してから、加熱加圧された洗浄液を噴射して物理力を付与するようにしたから、薬液を用いることなく、上記有機物を基板Wの板面から除去することができる。
【0035】
しかも、高温の水蒸気によって基板Wの板面に対する有機物の密着力を低減させてから、高圧の洗浄液を噴射して物理力を付与するため、有機物を薬液によって化学反応で除去する場合に比べ、能率よく迅速に除去することが可能となる。つまり、作業に要するタクトタイムを短縮することができる。
【0036】
図2は図1に示す第1の実施の形態の変形例を示す、この発明の第2の実施の形態である。この第2の実施の形態は基板Wの搬送方向の上流側に物理力付与手段としてのシャワー装置6が配置され、下流側に水蒸気噴射ノズル5が配置されている。
【0037】
シャワー装置6と水蒸気噴射ノズル5の配置を逆にすると、基板Wに付着した有機物は、まず、シャワー装置6から噴射される高圧の洗浄液から物理力を受けることで、その有機物の膜に欠陥が形成される。つまり多数の傷が形成される。
【0038】
有機物の膜に多数の傷が形成された状態の基板Wに、水蒸気噴射ノズル5によって高温の水蒸気が噴射されると、基板Wの有機物には傷が付いていることで水蒸気との接触面積が増大するため、水蒸気が有機物の膜に浸透し易くなる。
【0039】
そのため、有機物は水蒸気によって基板Wの板面から剥がされて除去されることになる。この場合、水蒸気の圧力を大気圧よりも高く設定しておけば、有機物は基板Wの板面から効率よく剥がして除去することができる。
【0040】
図3はこの発明の第3の実施の形態を示す。この第3の実施の形態は水蒸気噴射ノズル5の下流側に、物理力付与手段として二流体ノズル装置17が配置されている。二流体ノズル装置17には、給水管18によって60℃以上、たとえば70℃に加熱された洗浄液が供給されるとともに、所定の圧力、たとえば0.2MPaに加圧された圧縮空気が給気管19を通じて供給される。そして、二流体ノズル装置17に供給された洗浄液は、圧縮空気によって加圧されることで、ミスト状となって基板Wに向かって噴射される。
【0041】
二流体ノズル装置17から噴射される、加圧加熱されたミスト状の洗浄液は、基板Wの板面に物理力を付与する。それによって、上流側の水蒸気噴射ノズル5で基板Wの板面に対する密着力が弱められた有機物は二流体ノズル装置17から噴射されるミスト状の流体の圧力によって、粉砕されて基板Wの板面から洗浄除去される。
【0042】
すなわち、この第3の実施の形態においても、基板Wの板面に付着した有機物を水蒸気と物理力とによって確実に、しかも迅速に除去することができる。
【0043】
下記に示す[表1]は、二流体ノズル装置17に供給される洗浄液の温度を変えたときの洗浄効果を測定したものである。洗浄効果は基板Wの洗浄液が供給された面積に対し、有機物が剥離された面積の割合である。
【0044】
なお、基板Wの洗浄条件は、基板Wの搬送速度が3000mm/min、蒸気設定温度が180℃、二流体ノズル装置17からの洗浄液の吐出圧力が0.4MPaである。
【表1】

【0045】
上記[表1]から分かるように、洗浄液の温度が60℃以上になると、基板Wの板面に付着した有機物の剥離面積が急激に増大することが確認された。すなわち、洗浄液の温度が40℃では有機物の剥離面積が50%であったが、60℃にすることで80%に向上した。このことから、洗浄液の温度を60℃以上にすることで、洗浄効果が向上することが確認できた。
【0046】
図4は第3の実施の形態の変形例を示す、この発明の第4の実施の形態であって、この実施の形態は基板Wの搬送方向上流側に物理力付与手段としての二流体ノズル装置17が配置され、下流側に水蒸気噴射ノズル5が配置されている。
【0047】
二流体ノズル装置17と水蒸気噴射ノズル5の配置を第3の実施の形態の状態から逆にすると、基板Wに付着した有機物は、まず、二流体ノズル装置17から噴射される高圧の洗浄液から物理力を受けることで、その有機物の膜に欠陥が形成される。つまり多数の傷が形成される。
【0048】
有機膜に多数の傷が形成された状態で基板Wが水蒸気噴射ノズル5の下方に搬送され、この水蒸気噴射ノズル5から基板Wに水蒸気が噴射される。基板Wに付着した有機物は二流体ノズル装置17から受けた物理力によって傷が付けられているから、有機物と水蒸気との接触面積が増大して水蒸気が有機物に浸透し易くなる。
【0049】
そのため、有機物は水蒸気によって基板Wの板面から剥がされて除去されることになる。その際、水蒸気の圧力を大気圧よりも高く設定しておけば、有機物は基板Wの板面から効率よく剥がされるばかりか、剥がされた有機物は基板Wの板面から除去され易くなる。
【0050】
図5はこの発明の第5の実施の形態を示す。この実施の形態は基板Wの搬送方向上流側に水蒸気噴射ノズル5が配置され、その下流側に物理力付与手段としての高圧流体噴射装置21が配置されている。高圧流体噴射装置21は60℃以上、この実施の形態ではたとえば70℃に加熱した洗浄液を1MPa以上の高圧力、たとえば5MPaに加圧して噴射するようになっている。
【0051】
すなわち、高圧流体噴射装置21には給液管22aによって70℃に加熱された洗浄液が供給されるとともに、給気管22bによって5MPaに加圧された気体が供給される。それによって、高圧流体噴射装置21から基板Wの上面には、気泡を巻き込んだ洗浄液が高圧で噴射供給される。
【0052】
搬送手段1によって搬送される基板Wは、搬送方向上流側に位置する水蒸気噴射ノズル5から噴射される水蒸気によって有機物の密着力が弱められてから、高圧流体噴射装置21から噴射される洗浄液及び洗浄液に含まれる高圧の気泡によって物理力を受ける。
【0053】
それによって、基板Wの板面の有機物は気泡から受ける衝撃波によって粉砕され、基板Wの板面から除去される。つまり、基板Wの板面に付着した有機物を水蒸気と物理力とによって確実に、しかも迅速に除去することができる。
【0054】
図6は第5の実施の形態の変形例を示す、この発明の第6の実施の形態であって、この実施の形態は基板Wの搬送方向上流側に物理力付与手段としての高圧流体噴射装置21が配置され、下流側に水蒸気噴射ノズル5が配置されている。つまり、図5に示す第5の実施の形態と逆に配置されている。
【0055】
高圧流体噴射装置21と水蒸気噴射ノズル5の配置を逆にすると、基板Wに付着した有機物は、まず、高圧流体噴射装置21から噴射される加圧加熱された洗浄液から物理力を受けることで、その有機物の膜に欠陥が形成される。つまり多数の傷が形成される。
【0056】
有機膜に多数の傷が形成された状態で基板Wが水蒸気噴射ノズル5の下方に搬送されてきて水蒸気が噴射されると、基板Wに付着した有機物に傷が付いていることで、有機物と水蒸気との接触面積が増大するため、水蒸気が有機物に浸透し易くなる。
【0057】
そのため、有機物は基板Wの板面から水蒸気によって剥がされて洗い流されることになる。その場合、水蒸気の圧力を大気圧よりも高く設定しておけば、有機物は基板Wの板面から効率よく剥がされるばかりか、剥がされた有機物は基板Wの板面から除去され易くなる。
【0058】
図7はこの発明の第7の実施の形態を示す。この実施の形態は基板Wの搬送方向上流側に水蒸気噴射ノズル5が配置され、その下流側に物理力付与手段としての洗浄ブラシ装置23が配置されている。洗浄ブラシ装置23は樹脂系のブラシ毛を基板Wの上面に接触させて回転駆動される洗浄ブラシ24と、洗浄ブラシ24に洗浄液を供給するシャワーノズル25によって構成されている。シャワーノズル25には給液管26が接続され、この給液管26は所定の温度、たとえば70℃に加熱された洗浄液を上記シャワーノズル25と通じて上記洗浄ブラシ24に供給する。
【0059】
このような構成によれば、上流側の水蒸気噴射ノズル5で基板Wの板面に対する密着力が弱められた有機物は洗浄ブラシ装置23の洗浄ブラシ24に擦られて物理力を受けることで、基板Wの板面から剥がされるとともに、シャワーノズル25から供給される洗浄液によって洗浄除去される。したがって、基板Wの板面に付着した有機物を水蒸気と物理力とによって確実に、しかも迅速に除去することができる。
【0060】
図8は第7の実施の形態の変形例を示す、この発明の第8の実施の形態であって、この実施の形態は基板Wの搬送方向下流側に水蒸気噴射ノズル5が配置され、その上流側に物理力付与手段としての洗浄ブラシ装置23が配置されている。
【0061】
それによって、基板Wに付着した有機物は、まず、洗浄ブラシ装置23の洗浄ブラシ24で擦られて物理力を受けることで、その有機物の膜に多数の傷が形成される。有機膜に多数の傷が付けられた状態の基板Wに、水蒸気噴射ノズル5から水蒸気が噴射されると、基板Wに付着した有機物に傷が付いていることで、有機物と水蒸気との接触面積が増大するため、水蒸気が有機物に浸透し易くなる。そのため、有機物は基板Wの板面から水蒸気によって剥がされて除去されることになる。
【0062】
この発明は上記各実施の形態に限定されるものでなく、たとえば基板によっては上面だけでなく、下面にも有機物が付着していることがある。そのような場合には、上述した第1乃至第8の実施の形態に示された水蒸気噴射ノズルと物理力付与手段を、搬送される基板の下面側にも対向させて配置すれば、下面に付着した有機物を、上面と同様に洗浄除去することができる。
【0063】
また、洗浄液の温度を60℃以上に加熱することで、洗浄効果が得れることを図3に示す第3の実施の形態に基づいて実験したが、他の実施の形態においても、洗浄液を60℃以上に加熱することで、同様の効果が得られると考えられる。
【図面の簡単な説明】
【0064】
【図1】この発明の第1の実施の形態を示す洗浄処理装置の概略的構成図。
【図2】図1に示す洗浄処理装置の変形例を示すこの発明の第2の実施の形態の洗浄処理装置の概略的構成図。
【図3】この発明の第3の実施の形態を示す洗浄処理装置の概略的構成図。
【図4】図3に示す洗浄処理装置の変形例を示すこの発明の第4の実施の形態の洗浄処理装置の概略的構成図。
【図5】この発明の第5の実施の形態を示す洗浄処理装置の概略的構成図。
【図6】図5に示す洗浄処理装置の変形例を示すこの発明の第6の実施の形態の洗浄処理装置の概略的構成図。
【図7】この発明の第7の実施の形態を示す洗浄処理装置の概略的構成図。
【図8】図7に示す洗浄処理装置の変形例を示すこの発明の8の実施の形態の洗浄処理装置の概略的構成図。
【符号の説明】
【0065】
1…搬送手段、2…搬送軸、3…搬送ローラ、5…水蒸気噴射ノズル、6…シャワー装置(物理力付与手段)、17…に流体ノズル装置(物理力付与手段)、21…高圧流体噴射装置(物理力付与手段)、23…洗浄ブラシ装置(物理力付与手段)。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
基板に付着した有機物を除去する洗浄処理装置であって、
上記基板を搬送する搬送手段と、
搬送される上記基板の有機物が付着した板面に加熱された水蒸気を噴射する水蒸気噴射手段と、
搬送される上記基板に付着した有機物に物理力を付与する物理力付与手段と
を具備したことを特徴とする基板の洗浄処理装置。
【請求項2】
上記物理力付与手段は、加圧された洗浄液を上記基板の有機物が付着した面に噴射するシャワー装置であることを特徴とする請求項1記載の基板の洗浄処理装置。
【請求項3】
上記物理力付与手段は、洗浄液と気体を混合して上記基板の有機物が付着した面に噴射する二流体ノズル装置であることを特徴とする請求項1記載の基板の洗浄処理装置。
【請求項4】
上記物理力付与手段は、洗浄液を加圧して上記基板の有機物が付着した面に噴射する高圧流体噴射装置であることを特徴とする請求項1記載の基板の洗浄処理装置。
【請求項5】
上記物理力付与手段は、上記基板の有機物が付着した面に洗浄液を供給しながらブラシ洗浄する洗浄ブラシ装置であることを特徴とする請求項1記載の基板の洗浄処理装置。
【請求項6】
基板に付着した有機物を除去する洗浄処理方法であって、
上記基板を搬送する搬送工程と、
搬送される基板の有機物が付着した板面に加熱された水蒸気を噴射する工程と、
搬送される基板に付着した有機物に物理力を付与する工程と
を具備したことを特徴とする基板の洗浄処理方法。
【請求項7】
基板の有機物が付着した板面に水蒸気を噴射してから、物理力を付与することを特徴とする請求項6記載の基板の洗浄処理方法。
【請求項8】
基板の有機物が付着した板面に物理力を付与してから、水蒸気を噴射することを特徴とする請求項6記載の基板の洗浄処理方法。
【請求項9】
上記水蒸気は100℃以上に加熱されていることを特徴とする請求項6記載の基板の洗浄処理方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【公開番号】特開2007−237119(P2007−237119A)
【公開日】平成19年9月20日(2007.9.20)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−66257(P2006−66257)
【出願日】平成18年3月10日(2006.3.10)
【出願人】(000002428)芝浦メカトロニクス株式会社 (907)
【出願人】(000003078)株式会社東芝 (54,554)
【Fターム(参考)】