説明

基板処理方法および基板処理装置

【課題】被処理層を所望の形状に形成することが可能な基板処理方法を提供する。
【解決手段】この現像方法(基板処理方法)は、基板100上に配置されたレジスト層101を現像する現像方法であって、レジスト層101上に現像液を供給し、現像液の表面張力を利用してレジスト層101上に液層102を形成する液層形成工程と、液層102によるレジスト層101の現像を進行させる処理工程と、を備える。処理工程は液層102を攪拌する攪拌工程を含む。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、基板処理方法および基板処理装置に関し、特に、半導体基板、液晶表示装置用ガラス基板、フォトマスク用ガラス基板およびプリント基板などの各種基板に対して現像液、エッチング液および洗浄液などの処理液を供給して処理する基板処理方法および基板処理装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、半導体基板などの基板の表面上にレジストパターンを形成するために、基板上にレジスト層(被処理層)を配置し、レジスト層を露光し現像液(処理液)により現像する現像方法(基板処理方法)が知られている。このような現像方法としては、レジスト層が形成された基板を現像液に浸漬し現像する方法、シャワーにより現像液をレジスト層に供給し現像する方法、および、現像液の表面張力を利用してレジスト層上に液層を形成し現像する方法などが知られている。
【0003】
しかしながら、基板を現像液に浸漬しレジスト層を現像する方法では、処理時間が長くなる等の不都合がある。また、シャワーにより現像液を供給しレジスト層を現像する方法では、処理中に現像液を供給し続けるので、現像液の使用量が多くなるという不都合がある。このため、現像液の表面張力を利用してレジスト層上に液層を形成しレジスト層を現像する方法が用いられることが多い。
【0004】
図16は現像液の表面張力を利用してレジスト層上に液層を形成しレジスト層を現像する従来の一例による現像方法を説明するための概略断面図、図17および図18はその方法で得られるレジストパターンを説明する拡大断面図である。この現像方法では図16に示すように、基板1001上に形成されたレジスト層1002に現像液を供給し、現像液の表面張力を利用してレジスト層1002を覆うように液層1003を形成する。そして、この状態で基板1001を保持することによって、レジスト層1002を現像する。その後、基板1001を洗浄して現像液(液層1003)を洗い流し、基板1001を乾燥する。これにより、図17に示すように所定の形状のレジストパターン1002aが得られる。
【0005】
なお、現像液の表面張力を利用して基板上に液層を形成し現像する方法は、例えば特許文献1に開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特開平11−87210号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
しかしながら、従来の一例による現像方法では、レジストパターン1002aの密度の高い領域と低い領域とが存在すると、現像速度(処理速度)に差が生じ、レジストパターン1002aの仕上がり線幅を所望の大きさにするのが困難である。具体的には、図18に示すようにレジストパターン1002aの密度が低い領域1001aでは、図17に示したレジストパターン1002aの密度が高い領域1001bに比べて、現像面積(エッチング面積)が大きくなる。このため、領域1001aでは領域1001bに比べて現像液(液層1003)へのレジスト層1002の溶け込み量が多くなる。これにより、領域1001aでは領域1001bに比べて、現像液の濃度が低くなり現像速度が低くなる。このため、領域1001aでは図18に示すように、レジスト層1002の現像されるべき部分の一部(図18のハッチング領域)が現像されずに残る場合がある。これにより、レジスト層1002(レジストパターン1002a)を所望の形状に形成するのが困難であるという問題点がある。
【0008】
この発明は、上記のような課題を解決するためになされたものであり、この発明の目的は、被処理層を所望の形状に形成することが可能な基板処理方法および基板処理装置を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上記目的を達成するために、この発明の基板処理方法は、基板上に配置された被処理層を処理するための基板処理方法であって、被処理層上に処理液を供給し、処理液の表面張力を利用して被処理層上に液層を形成する液層形成工程と、液層による被処理層の処理を進行させる処理工程と、を備え、処理工程は攪拌器により液層を攪拌する攪拌工程を含む。
【0010】
この基板処理方法では、上記のように、処理工程に液層を攪拌する攪拌工程を含める。これにより、液層を攪拌することができるので、液層への被処理層の溶け込み量が多い部分において、処理液の濃度が低くなるのを抑制することができる。
【0011】
上記基板処理方法において、好ましくは、攪拌器は超音波を発生する超音波発生器または音波を発生する音波発生器を含む。このように構成すれば、超音波および音波により液層を容易に攪拌することができる。
【0012】
この場合、好ましくは、超音波発生器または音波発生器は基板に対して非接触となるように配置されている。このように構成すれば、超音波発生器または音波発生器により基板が傷ついて破損するのを抑制することができる。
【0013】
上記基板処理方法において、攪拌器は基板を振動させるための振動発生器を含んでもよい。
【0014】
この場合、好ましくは、振動発生器は基板に接触するように配置されている。このように構成すれば、振動発生器を用いて基板を容易に振動させることができるとともに、液層を容易に攪拌することができる。
【0015】
上記基板処理方法において、処理液は現像液を含み、処理工程は被処理層を現像する工程を含んでもよい。
【0016】
この発明の基板処理装置は、基板上に配置された被処理層を処理するための基板処理装置であって、被処理層上に処理液を供給し、処理液の表面張力を利用して被処理層上に液層を形成する液層形成部材と、液層を攪拌する攪拌器と、を備える。
【0017】
この基板処理装置では、上記のように、液層を攪拌する攪拌器を設ける。これにより、液層を攪拌することができるので、液層への被処理層の溶け込み量が多い部分において、処理液の濃度が低くなるのを抑制することができる。
【0018】
上記基板処理装置において、好ましくは、攪拌器は超音波を発生する超音波発生器または音波を発生する音波発生器を含む。このように構成すれば、超音波および音波により液層を容易に攪拌することができる。
【0019】
この場合、好ましくは、超音波発生器または音波発生器は基板に対して非接触となるように配置されている。このように構成すれば、超音波発生器または音波発生器により基板が傷ついて破損するのを抑制することができる。
【0020】
上記基板処理装置において、攪拌器は基板を振動させるための振動発生器を含んでもよい。
【0021】
この場合、好ましくは、振動発生器は基板に接触するように配置されている。このように構成すれば、振動発生器を用いて基板を容易に振動させることができるとともに、液層を容易に攪拌することができる。
【0022】
上記基板処理装置において、処理液は現像液を含んでもよい。
【発明の効果】
【0023】
以上のように、本発明によれば、処理工程に液層を攪拌する攪拌工程を含めることによって、液層を攪拌することができる。これにより、液層への被処理層の溶け込み量が多い部分において、処理液の濃度が低くなるのを抑制することができ、処理速度が低くなるのを抑制することができる。このため、被処理層の一部が処理されずに残るのを抑制することができるので、被処理層を所望の形状に形成することができる。
【0024】
また、上記のように、被処理層上に処理液を供給し、処理液の表面張力を利用して被処理層上に液層を形成する液層形成工程を設ける。これにより、基板を処理液に浸漬して処理する方法を用いる場合に比べて処理時間を短くでき、シャワーにより処理液を供給して処理する方法を用いる場合に比べて処理液の使用量を少なくできる。
【図面の簡単な説明】
【0025】
【図1】本発明の第1実施形態の現像装置の構造を概略的に示した側面図である。
【図2】本発明の第1実施形態の現像装置の液層形成部を示した側面図である。
【図3】本発明の第1実施形態の現像装置の現像進行部を示した側面図である。
【図4】本発明の第1実施形態の基板の構造を示した平面図である。
【図5】本発明の第1実施形態の基板の画素形成領域上のレジスト層の構造を示した拡大断面図である。
【図6】本発明の第1実施形態の基板の端子形成領域上のレジスト層の構造を示した拡大断面図である。
【図7】本発明の第1実施形態の基板の画素形成領域上に液層を形成した状態を示した拡大断面図である。
【図8】本発明の第1実施形態の基板の端子形成領域上に液層を形成した状態を示した拡大断面図である。
【図9】本発明の第1実施形態の現像装置の現像進行部において基板および液層を振動させている状態を示した斜視図である。
【図10】本発明の第1実施形態の現像装置を用いて得られる画素形成領域上のレジストパターンを示した拡大断面図である。
【図11】本発明の第1実施形態の現像装置を用いて得られる端子形成領域上のレジストパターンを示した拡大断面図である。
【図12】本発明の第2実施形態の現像装置の現像進行部を示した側面図である。
【図13】本発明の第2実施形態の現像装置の現像進行部において液層を振動させている状態を示した斜視図である。
【図14】本発明の第3実施形態の現像装置の現像進行部を示した側面図である。
【図15】本発明の第4実施形態の現像装置の現像進行部を示した側面図である。
【図16】現像液の表面張力を利用してレジスト層上に液層を形成しレジスト層を現像する従来の一例による現像方法を説明するための概略断面図である。
【図17】従来の一例による現像方法を用いて得られるレジストパターンを説明するための拡大断面図である。
【図18】従来の一例による現像方法を用いて得られるレジストパターンを説明するための拡大断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0026】
以下、本発明の実施形態について図面を参照して説明する。なお、理解を容易にするために、断面図であってもハッチングを施さない場合がある。
【0027】
(第1実施形態)
まず、図1〜図3を参照して、本発明の第1実施形態の現像装置1の構造について説明する。
【0028】
本発明の第1実施形態の現像装置1(基板処理装置)は図1に示すように、液晶パネルを構成するアクティブマトリクス基板(以下、単に基板と称する)100上の露光済みレジスト層101(被処理層)を現像処理するためのものである。現像装置1はレジスト層101上に現像液(処理液)を供給し、現像液の表面張力を利用してレジスト層101上に現像液からなる液層102(図2参照)を形成する液層形成部10と、液層102によるレジスト層101の現像処理を進行させる現像進行部20と、基板100に洗浄液を供給して基板100を洗浄する洗浄部(図示せず)と、基板100を乾燥させる乾燥部(図示せず)とを備えている。
【0029】
液層形成部10には、レジスト層101上に現像液を供給するための現像液供給ノズル11(液層形成部材)と、基板100を水平に支持するとともに所定方向(A方向)に搬送する複数の搬送ローラ2とが設けられている。現像液供給ノズル11は図2に示すように、レジスト層101上を覆うように現像液を供給し、現像液の表面張力を利用してレジスト層101上に液層102を形成する。液層102は例えば4mm程度の厚みに形成されるとともに、レジスト層101よりも大きい幅に形成される。搬送ローラ2は図1に示すように、現像進行部20、洗浄部(図示せず)および乾燥部(図示せず)にも設けられている。現像液供給ノズル11は搬送方向(A方向)と交差する方向(紙面に対して垂直方向)に延びるように形成されている。現像液はTMAH(水酸化テトラメチルアンモニウム)を純水で数%程度に希釈したものである。なお、本明細書中において、現像液の濃度が低くなるとは、現像液中のTMAHが消費されてTMAHの濃度が低くなることを意味する。
【0030】
現像進行部20には図3に示すように、基板100を振動させるための振動発生器21(攪拌器)が設けられている。この振動発生器21は例えば動電型の振動発生器であり、基板100の下面に接触するように配置されている。振動発生器21は搬送方向(A方向)と交差する方向(紙面に対して垂直方向)に延びるように形成されている。振動発生器21は基板100の法線方向(厚み方向)に基板100を振動させる。なお、振動発生器21の振動数は、例えば数十kHz〜数百kHzとすることが可能であるが、これに限定されるものではない。
【0031】
洗浄部には、基板100に洗浄液(例えば純水)を供給する洗浄液供給ノズル(図示せず)が設けられている。乾燥部には、基板100に空気を吹き付ける空気供給ノズル(図示せず)が設けられている。
【0032】
なお、搬送ローラ2、現像液供給ノズル11および振動発生器21を含めた現像装置1全体の動作は、図示しないマイクロコンピュータを含む制御部によって制御される。
【0033】
次に、図1〜図11を参照して、制御部による現像装置1の動作および現像方法(基板処理方法)について説明する。
【0034】
まず、現像装置1で処理される基板100について簡単に説明する。基板100は図4に示すように、多数の画素部が形成された表示領域である画素形成領域100aと、画素形成領域100aの周囲に設けられ、液晶駆動用ICなどが実装される端子や配線が形成された端子形成領域100bとを含んでいる。そして、画素形成領域100aおよび端子形成領域100bを覆うようにレジスト層101(図3参照)が形成されている。
【0035】
レジスト層101は図示しないマスクを用いて予め露光されている。具体的には、レジスト層101には図5および図6に示すように、液層102(図3参照)により現像されない部分(現像後にレジストパターン101cとなる部分)101aと、液層102により現像される部分101b(図5および図6のハッチング領域)とが形成されている。なお、レジスト層101はポジ型およびネガ型のいずれであっても構わない。端子形成領域100bにおける部分101aの形成密度は画素形成領域100aにおける部分101aの形成密度よりも低く、端子形成領域100bにおける部分101bの面積は画素形成領域100aにおける部分101bの面積よりも大きい。すなわち、端子形成領域100bでは画素形成領域100aに比べてレジスト層101の現像面積(エッチング面積)が大きい。
【0036】
上記基板100は図1に示すように、搬送ローラ2により一定速度でA方向に搬送される。このとき、図2に示すように、液層形成部10において現像液供給ノズル11によりレジスト層101上に現像液が供給される(液層形成工程)。これにより、図2、図7および図8に示すように、現像液の表面張力を利用してレジスト層101上に現像液からなる液層102が形成される。そして、液層102(現像液)によるレジスト層101の現像処理が開始される(現像処理工程の開始)。
【0037】
ここで、図7および図8に示すように、端子形成領域100bでは画素形成領域100aに比べて、レジスト層101の現像面積(エッチング面積)が大きいので、液層102(現像液)へのレジスト層101の溶け込み量が多くなる。このため、現像処理が進むと、端子形成領域100bでは画素形成領域100aに比べて現像液の濃度が低くなり現像速度が低くなる。
【0038】
そこで、図3および図9に示すように、搬送ローラ2により基板100が現像進行部20に搬送され、振動発生器21により基板100が振動されることによって、液層102(現像液)が攪拌される(攪拌工程)。これにより、端子形成領域100bにおいて液層102(現像液)の濃度の低下が抑制される。具体的には、画素形成領域100aと端子形成領域100bとの間で現像液が混ざり、端子形成領域100bの現像液の濃度の低下が抑制される。また、液層102の下層部分(レジスト層101の近傍部分)と上層部分との間で現像液が混ざり、液層102の下層部分の現像液の濃度の低下が抑制される。これにより、端子形成領域100bの現像速度が低下するのを抑制することが可能である。
【0039】
なお、現像進行部20において現像時間を確保するために、搬送ローラ2の搬送速度を遅くしてもよいし、搬送を一定時間停止してもよい。
【0040】
その後、基板100が搬送ローラ2により洗浄部(図示せず)に搬送され、洗浄液供給ノズル(図示せず)から噴出される洗浄液により液層102が除去される(現像処理工程の終了)。そして、基板100が搬送ローラ2により乾燥部(図示せず)に搬送され、空気供給ノズル(図示せず)から空気が吹き付けられることにより基板100が乾燥される。これにより、図10および図11に示すように、基板100上に所望のレジストパターン101cが形成される。
【0041】
本実施形態では、上記のように、処理工程に、液層102を攪拌する攪拌工程を設けることによって、現像液(液層102)を攪拌することができる。これにより、液層102(現像液)へのレジスト層101の溶け込み量が多い部分において、現像液の濃度が低くなるのを抑制することができ、現像速度(処理速度)が低くなるのを抑制することができる。このため、レジスト層101の部分101bの一部が処理されずに残るのを抑制することができるので、レジスト層101を所望の形状に形成することができる。
【0042】
また、上記のように、レジスト層101上に現像液を供給し、現像液の表面張力を利用してレジスト層101上に液層102を形成する。これにより、基板100を現像液に浸漬して現像する方法を用いる場合に比べて処理時間を短くでき、シャワーにより現像液を供給して現像する方法を用いる場合に比べて現像液の使用量を少なくできる。
【0043】
また、上記のように、振動発生器21を基板100に接触するように配置することによって、振動発生器21を用いて基板100を容易に振動させることができるとともに、液層102(現像液)を容易に攪拌することができる。
【0044】
(第2実施形態)
本発明の第2実施形態の現像装置では図12および図13に示すように、現像進行部20に、超音波を発生して液層102(現像液)を攪拌する超音波発生器121(攪拌器)が設けられている。この超音波発生器121は例えば圧電セラミックなどの超音波発生素子によって構成されている。
【0045】
超音波発生器121は基板100に対して非接触となるように、基板100の下方に配置されている。超音波発生器121から発振された超音波は液層102(上方向)に向かって進行する。そして、この超音波が基板100を振動させ、液層102(現像液)が攪拌される。なお、超音波発生器121の発振周波数は、例えば数十kHz〜数百kHzとすることが可能であるが、これに限定されるものではない。
【0046】
第2実施形態の現像装置のその他の構造、動作および現像方法は、上記第1実施形態と同様である。
【0047】
本実施形態では、上記のように、超音波を発生する超音波発生器121を用いることによって、基板100に対して非接触で液層102(現像液)を攪拌することができる。これにより、攪拌器(超音波発生器121)により基板100が傷ついて破損するのを抑制することができる。
【0048】
なお、第2実施形態のその他の効果は、上記第1実施形態と同様である。
【0049】
(第3実施形態)
本発明の第3実施形態の現像装置では図14に示すように、超音波発生器121は基板100に対して非接触となるように、基板100の上方に配置されている。超音波発生器121から発振された超音波は液層102(下方向)に向かって進行する。なお、第3実施形態の現像装置のその他の構造、動作および現像方法は、上記第2実施形態と同様である。
【0050】
本実施形態では、上記のように、超音波発生器121を基板100の上方に配置することによって、基板100を介さず直接的に液層102(現像液)を攪拌することができる。
【0051】
なお、第3実施形態のその他の効果は、上記第2実施形態と同様である。
【0052】
(第4実施形態)
本発明の第4実施形態の現像装置では図15に示すように、現像進行部20に、音波を発生して液層102(現像液)を攪拌する音波発生器221(攪拌器)が設けられている。音波発生器221は基板100に対して非接触となるように、基板100の上方および下方に1つずつ配置されている。音波発生器221から発振された音波は液層102に向かって進行し、この音波により液層102(現像液)が攪拌される。
【0053】
第4実施形態の現像装置のその他の構造、動作、現像方法および効果は、上記第2および第3実施形態と同様である。
【0054】
なお、今回開示された実施形態は、すべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は、上記した実施形態の説明ではなく特許請求の範囲によって示され、さらに特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれる。
【0055】
例えば、上記実施形態では、アクティブマトリクス基板に現像液を供給してレジスト層を現像する例について示したが、本発明はこれに限らない。半導体ウェハやプリント配線基板などのアクティブマトリクス基板以外の基板に現像液以外の処理液を供給して被処理層を処理する場合にも適用可能である。
【0056】
また、上記実施形態では、基板および液層が基板の法線方向(厚み方向)に振動する場合について説明したが、本発明はこれに限らず、基板および液層が基板の面方向に振動するように構成してもよい。
【符号の説明】
【0057】
1 現像装置(基板処理装置)
11 現像液供給ノズル(液層形成部材)
21 振動発生器(攪拌器)
100 アクティブマトリクス基板(基板)
101 レジスト層(被処理層)
102 液層
121 超音波発生器(攪拌器)
221 音波発生器(攪拌器)

【特許請求の範囲】
【請求項1】
基板上に配置された被処理層を処理するための基板処理方法であって、
前記被処理層上に処理液を供給し、前記処理液の表面張力を利用して前記被処理層上に液層を形成する液層形成工程と、
前記液層による前記被処理層の処理を進行させる処理工程と、
を備え、
前記処理工程は攪拌器により前記液層を攪拌する攪拌工程を含むことを特徴とする基板処理方法。
【請求項2】
前記攪拌器は超音波を発生する超音波発生器または音波を発生する音波発生器を含むことを特徴とする請求項1に記載の基板処理方法。
【請求項3】
前記超音波発生器または前記音波発生器は前記基板に対して非接触となるように配置されていることを特徴とする請求項2に記載の基板処理方法。
【請求項4】
前記攪拌器は前記基板を振動させるための振動発生器を含むことを特徴とする請求項1に記載の基板処理方法。
【請求項5】
前記振動発生器は前記基板に接触するように配置されていることを特徴とする請求項4に記載の基板処理方法。
【請求項6】
前記処理液は現像液を含み、
前記処理工程は前記被処理層を現像する工程を含むことを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載の基板処理方法。
【請求項7】
基板上に配置された被処理層を処理するための基板処理装置であって、
前記被処理層上に処理液を供給し、前記処理液の表面張力を利用して前記被処理層上に液層を形成する液層形成部材と、
前記液層を攪拌する攪拌器と、
を備えることを特徴とする基板処理装置。
【請求項8】
前記攪拌器は超音波を発生する超音波発生器または音波を発生する音波発生器を含むことを特徴とする請求項7に記載の基板処理装置。
【請求項9】
前記超音波発生器または前記音波発生器は前記基板に対して非接触となるように配置されていることを特徴とする請求項8に記載の基板処理装置。
【請求項10】
前記攪拌器は前記基板を振動させるための振動発生器を含むことを特徴とする請求項7に記載の基板処理装置。
【請求項11】
前記振動発生器は前記基板に接触するように配置されていることを特徴とする請求項10に記載の基板処理装置。
【請求項12】
前記処理液は現像液を含むことを特徴とする請求項7〜11のいずれか1項に記載の基板処理装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【公開番号】特開2012−244023(P2012−244023A)
【公開日】平成24年12月10日(2012.12.10)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−114351(P2011−114351)
【出願日】平成23年5月23日(2011.5.23)
【出願人】(000005049)シャープ株式会社 (33,933)
【Fターム(参考)】