説明

基板印刷システム

【課題】印刷状態が良好でない不合格基板が発生したときに他の基板への印刷および検査を継続して生産性を高め、基板生産ラインをコンパクトにでき、印刷検査装置から一旦払い出された基板を再度搬入して基板の歩留りを向上できる基板印刷システムを提供する。
【解決手段】基板Kにソルダペーストを印刷する印刷装置2と、基板K上のソルダペーストの印刷状態を検査する印刷検査装置7と、印刷装置2の搬出部23から印刷検査装置7の搬入部71に基板Kを順送りして搬送する搬送手段(第1搬送コンベア3)と、印刷検査装置7で不合格と判定された不合格基板を印刷検査装置7の搬入部71から払い出し逆送りした後に保持可能であるとともに順送りして印刷検査装置7の搬入部71に搬送可能な順逆送保持手段(第2搬送コンベア4)と、搬送手段および順逆送保持手段のいずれか一方を選択的に使用する選択手段(コンベア昇降装置5)と、を備える。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、基板にソルダペーストを印刷して印刷状態を検査する基板印刷システムに関する。
【背景技術】
【0002】
多数の部品が実装された基板を生産する設備として、ソルダペースト印刷装置、部品実装装置、リフロー装置などがあり、これらを搬送装置で連結して基板生産ラインを構築する場合が多い。さらに、部品実装装置で部品を実装する前に基板上のソルダペーストの印刷状態を検査するために、単体形の印刷検査装置を印刷装置の後段に備えるか、あるいは、印刷装置に検査機能を内蔵させるのが一般的になっている。また、モジュール化された部品実装装置を複数台列設して部品実装ラインとし、最前段の部品実装装置に検査機能を持たせて印刷検査装置を不要とし、コンパクトな生産ラインとすることも行われている。このように、基板にソルダペーストを印刷して印刷状態を検査する一連の工程を行う装置群は、基板生産ライン中の基板印刷システムと捉えることができる。
【0003】
この種の基板印刷システムの例が特許文献1および2に開示されている。特許文献1の印刷システムは、印刷装置と基板搬出装置とを備え、印刷装置は印刷用部材のクリーニング後経過時間に応じて基板1枚あたりの印刷処理間隔を切り換え、基板搬出装置は次工程における処理タイミングに合わせて印刷後の基板を搬出するようにしている。また、次工程として、印刷検査装置およびマウント装置を直列に連結した構成が例示されている。基板搬出装置が印刷後の基板の搬出タイミングを調整するバッファ機能により、印刷工程とその次工程とのタクトタイムを調整できる、とされている。
【0004】
また、特許文献2のクリーム半田の印刷検査方法では、印刷装置による印刷工程の異常を検出したときに印刷を停止させるようにしている。請求項2では、印刷異常と判定された基板が基準回数以上発生したときに異常発生と判定している。さらに、請求項7には、撮像手段、画像処理手段、画像計測手段、異常判定手段などを備えて、画像データにより印刷異常を検出し印刷を停止させるクリーム半田印刷検査装置が開示されている。また、実施形態の説明には、印刷検査装置の後段に、次工程への搬送装置および印刷異常発生時に基板を収容するNGストッカを配設した構成が示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2006−286989号公報
【特許文献2】特開2002−118360号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
ところで、この種の基板印刷システムでは、印刷状態が良好でなく不合格と判定した不合格基板の取り扱いが難しい。例えば、特許文献1の印刷システムは、印刷装置、基板搬出装置、印刷検査装置、およびマウント装置が直列に連結されているため、印刷検査装置で不合格基板が発生すると生産を中断してオペレータに通報することになり、生産性が低下する。不合格基板を他の良好な基板とともに搬送することで生産を継続することはできるが、不合格基板にも電子部品をマウントすることになって無駄が生じる。
【0007】
また、特許文献2の印刷検査方法および装置では、印刷検査の後段のNGストッカに基準枚数の不合格基板を収容するまで生産を継続できるが、NGストッカの配置スペースが必要になる。特に、モジュール化された部品実装ラインの最前段の電子部品実装装置に検査機能を持たせた構成では、列設されている複数台の電子部品実装装置の間にNGストッカを配置することになり、モジュール化のメリットが薄れてコンパクトな生産ラインが実現できなくなる。
【0008】
一方、印刷検査装置における印刷状態の判定基準は、フェールセーフに配慮して厳しく設定されるのが一般的である。このため、印刷検査装置が不合格と判定した不合格基板であってもオペレータの訂正判定により製品として使用できる場合があり、さらに、オペレータが簡単な手直しを行うことで製品として使用できる場合も生じる。このようなオペレータによる訂正判定や手直しは、印刷されたソルダペーストが安定している限られた時間内に実施して、基板を生産ラインに戻し入れる必要がある。ところが、従来の基板生産ラインは、一旦払い出された基板を生産ラインに戻し入れるようには構成されていなかった。このため、オペレータは、基板生産ラインを一時的に停止して手動で基板を戻し入れるなど、臨機応変に対応していた。
【0009】
本発明は、上記背景技術の問題点に鑑みてなされたもので、印刷状態が良好でない不合格基板が発生したときに他の基板への印刷および検査を継続して生産性を高め、基板生産ラインをコンパクトにでき、印刷検査装置から一旦払い出された基板を再度搬入して基板の歩留りを向上できる基板印刷システムを提供することを解決すべき課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
上記課題を解決する請求項1に係る基板印刷システムの発明は、基板にソルダペーストを印刷する印刷装置と、前記基板上の前記ソルダペーストの印刷状態を検査する印刷検査装置と、前記印刷装置の搬出部から前記印刷検査装置の搬入部に前記基板を順送りして搬送する搬送手段と、前記印刷検査装置で不合格と判定された不合格基板を前記印刷検査装置の前記搬入部から払い出し逆送りした後に保持可能であるとともに順送りして前記印刷検査装置の前記搬入部に搬送可能な順逆送保持手段と、前記搬送手段および前記順逆送保持手段のいずれか一方を選択的に使用する選択手段と、を備えることを特徴とする。
【0011】
請求項2に係る発明は、請求項1において、前記搬送手段は前記基板を順送り可能な第1搬送コンベアであり、前記順逆送保持手段は前記不合格基板を順送りおよび逆送り可能な第2搬送コンベアであり、前記選択手段は、前記第1搬送コンベアおよび前記第2搬送コンベアのいずれか一方を選択的に前記印刷装置の前記搬出部と前記印刷検査装置の前記搬入部との間に配置するコンベア切替装置であることを特徴とする。
【0012】
請求項3に係る発明は、請求項2において、前記コンベア切替装置は、前記第2搬送コンベアを前記第1搬送コンベアの上方に配置して前記第1および第2搬送コンベアを昇降可能に保持するコンベア昇降装置であることを特徴とする。
【0013】
請求項4に係る発明は、請求項1において、前記搬送手段は、前記印刷装置の前記搬出部と前記印刷検査装置の前記搬入部との間に配置されて前記基板を順送りおよび逆送り可能な双方向コンベアであり、前記順逆送保持手段は、前記双方向コンベアと、該双方向コンベア上に払い出された前記不合格基板をコンベア搬送面から持ち上げて保持する基板リフタとで構成され、前記選択手段は、前記双方向コンベアおよび前記基板リフタを制御する制御装置であることを特徴とする。
【0014】
請求項5に係る発明は、請求項1〜4のいずれか一項において、前記印刷装置の後段に部品実装ラインを設け、該部品実装ラインは、前記ソルダペーストが印刷された基板を搬送して実装位置に位置決めする基板搬送装置と、部品を供給する部品供給装置と、前記部品供給装置から前記部品を採取して前記基板の前記ソルダペースト上に実装する部品実装ヘッドおよび前記部品実装ヘッドを少なくとも前記基板の端面と平行な2方向に駆動するヘッド駆動機構よりなる部品移載装置とを含む部品実装装置を複数台直列に配置して構成し、前記部品実装ラインの最前段の前記部品実装装置の前記部品移載装置の前記部品実装ヘッドに検査用カメラを設けて前記印刷検査装置を構成したことを特徴とする。
【0015】
請求項6に係る発明は、請求項1〜5のいずれか一項において、前記順逆送保持手段は、複数の前記不合格基板を収容可能な基板ストッカを有することを特徴とする。
【0016】
請求項7に係る発明は、請求項1〜6のいずれか一項において、前記順逆送保持手段は、オペレータからの指令に基づいて、前記印刷検査装置により一旦は不合格と判定されて払い出されながらもオペレータにより合格と訂正判定された基板、および前記印刷検査装置により一旦は不合格と判定されて払い出されながらもオペレータにより前記印刷状態が手直しされた基板の少なくとも一方を前記印刷検査装置の前記搬入部に再度搬送することを特徴とする。
【発明の効果】
【0017】
請求項1に係る基板印刷システムの発明では、印刷装置と印刷検査装置との間に搬送手段および順逆送保持手段を備え、選択手段により搬送手段および順逆送保持手段のいずれか一方を選択的に使用する。このため、常時は搬送手段を使用して基板への印刷および検査を行い、印刷検査装置で不合格基板が発生すると、一時的に順逆送保持手段を使用して払い出された不合格基板を逆送りした後に保持することできる。したがって、この後オペレータを介さず再び搬送手段を使用して他の基板への印刷および検査を継続し、生産性を高めることができる。
【0018】
請求項2に係る発明では、搬送手段は第1搬送コンベアとされ、順逆送保持手段は第2搬送コンベアとされ、選択手段はいずれかの搬送コンベアを選択的に印刷装置と印刷検査装置との間に配置するコンベア切替装置とされている。したがって、不合格基板を逆送りおよび保持するための順逆送保持手段に大きな設置スペースを要さず、基板生産ラインをコンパクトにできる。
【0019】
請求項3に係る発明では、コンベア切替装置は、第2搬送コンベアを上側とし第1搬送コンベアを下側として昇降可能に保持するコンベア昇降装置とされている。したがって、上側の第2搬送コンベアに不合格基板が保持され、オペレータによる印刷状態の調査や手直し、さらには生産ライン外への取り外しが容易に行える。加えて、順逆送保持手段に相当する第2搬送コンベアに専用の設置スペースを要さず、基板生産ラインを一層コンパクトにできる。
【0020】
請求項4に係る発明では、搬送手段は双方向コンベアとされ、順逆送保持手段は共用の双方向コンベアと基板リフタとで構成され、選択手段は制御装置とされている。したがって、順逆送保持手段に専用の設置スペースを要さず、基板生産ラインを一層コンパクトにできる。
【0021】
請求項5に係る発明では、部品実装ラインを構成する最前段の部品実装装置の部品移載装置の部品実装ヘッドに検査用カメラを設けて印刷検査装置を構成している。このため、特許文献2の印刷検査装置の後段にNGストッカを備える構成と異なり、印刷装置と部品実装ラインとの間に順逆送保持手段を配置できる。したがって、コンパクト化を志向した部品実装ラインの途中にNGストッカに相当する装置を追加する必要がなく、基板生産ラインを極めてコンパクトにできる。
【0022】
請求項6に係る発明では、順逆送保持手段は複数の不合格基板を収容可能な基板ストッカを有している。このため、印刷検査装置で複数の不合格基板が発生しても基板ストッカに収容して、他の基板への印刷および検査を継続し、生産性を大いに高めることができる。
【0023】
請求項7に係る発明では、順逆送保持手段は、オペレータからの指令に基づいて訂正判定された基板および手直しされた基板の少なくとも一方を印刷検査装置の搬入部に再度搬送する。したがって、オペレータが臨機応変に対応せずとも指令を発するだけで、印刷検査装置から一旦払い出された基板を再度搬入して製品に使用し、基板の歩留りを向上できる。
【図面の簡単な説明】
【0024】
【図1】第1実施形態の基板印刷システムの全体構成を説明する図である。
【図2】コンベア昇降装置の構成を模式的に説明する図であり、(1)は搬送方向側面から見た側面断面図、(2)は搬送方向正面から見た正面断面図である。
【図3】第1実施形態の基板印刷システムの不合格基板に対する動作を説明する図であり、(1)〜(3)は動作の推移を示している。
【図4】第2搬送コンベアが基板を印刷検査装置の搬入部に再度搬送する動作を説明する図であり、図中の(1)〜(2)は動作の推移を示している。
【図5】第2実施形態の基板印刷システムが備える双方向コンベアおよび基板リフタを模式的に説明する図であり、(1)は搬送方向側面から見た側面断面図、(2)は搬送方向正面から見た正面断面図である。
【図6】順逆送保持手段としての双方向コンベアおよび基板リフタの動作を説明する図であり、(1)〜(3)は動作の推移を示している。
【図7】第3実施形態のコンベア昇降装置の構成を模式的に説明する搬送方向側面から見た側面断面図である。
【図8】第3実施形態の基板印刷システムが備える基板ストッカを説明する平面図であり、(1)は不合格基板を逆送りして保持した状態、(2)は不合格基板を基板ストッカに収容する途中の状態を示している。
【発明を実施するための形態】
【0025】
本発明の第1実施形態の基板印刷システムについて、図1〜図4を参考にして説明する。図1は、第1実施形態の基板印刷システム1の全体構成を説明する図である。基板印刷システム1は、印刷装置2、コンベア昇降装置5、部品実装ライン6の最前段の第1部品実装装置61に構成された印刷検査装置7、図略の制御コンピュータ、などで構成されている。通常時、基板Kは図1中の左方から右方に搬送されて、印刷、印刷検査、部品実装の各工程が実施される。
【0026】
印刷装置2は、基板搬送装置21および図略の印刷部を有している。印刷装置2は、図略の基板供給装置から基板搬送装置21の搬入部22に搬入された基板K(図中に斜線を付して示す)に、ソルダペーストを印刷して搬出部23から搬出する装置である。印刷装置2には、周知の各種装置を用いることができる。
【0027】
部品実装ライン6は、モジュール化された3台の第1〜第3部品実装装置61〜63が直列に配置されて構成されている。各部品実装装置61〜63の間は殆ど隙間なく列設されており、基板生産ラインのコンパクト化が実現されている。各部品実装装置61〜63は、類似の構造を有しており、それぞれ基板搬送装置611、621、631、図略の部品供給装置および2組の部品移載装置で構成されている。
【0028】
第1部品実装装置61の基板搬送装置611は、印刷装置2でソルダペーストが印刷された基板Kを搬入して実装位置に位置決めし、部品が実装された基板Kを搬出するものである。第1部品実装装置61の部品供給装置は、基板Kに実装する部品を供給するものである。第1部品実装装置61の2組の部品移載装置はそれぞれ、部品供給装置から部品を採取して基板Kのソルダペースト上に実装する部品実装ヘッドおよび部品実装ヘッドを少なくとも基板Kの端面と平行な2方向に駆動するヘッド駆動機構を備えている。2つの部品実装ヘッドは基板搬送装置611を挟んで両側(図中では紙面手前側と奥側)に配置されており、第1部品実装装置61は2ヘッド対向形の装置となっている。実際には、第1部品実装装置61の一方の部品移載装置は、後述するように印刷検査装置7に転用されており、他方の部品移載装置のみが部品実装を行う。
【0029】
第2部品実装装置62の基板搬送装置621は、第1部品実装装置61から基板Kを搬入して実装位置に位置決めし、別の部品が追加実装された基板Kを搬出するものである。第3部品実装装置63の基板搬送装置631は、第2部品実装装置62から基板Kを搬入して実装位置に位置決めし、さらに別の部品が追加実装された基板Kを搬出するものである。第2および第3部品実装装置62、63の部品供給装置および2組の部品移載装置は第1部品実装装置61と類似の構造であるが、両方の部品移載装置で部品実装を行う点が異なる。3つの部品実装装置61〜63は、所望する種類および数量の部品を分担して基板Kに実装するようになっている。
【0030】
部品実装ライン6の最前段の部品実装装置61には、印刷検査装置7が構成されている。詳述すると、最前段の部品実装装置61の一方の部品移載装置の部品実装ヘッドには検査用カメラが設けられている。検査用カメラは、基板K上のソルダペーストの印刷状態を撮影し、画像データを制御コンピュータに転送する機能を有している。制御コンピュータは、受け取った画像データを予め記憶しておいた判定基準と照合して、基板K上のソルダペーストの印刷状態を合否判定する。合格の場合には、続けて他方の部品移載装置が合格基板に部品を実装する。不合格の場合には、基板搬送装置611が通常時と逆方向に駆動されて、不合格基板が搬入部71から払い出される。
【0031】
コンベア昇降装置5は、印刷装置2の搬出部23と印刷検査装置7の搬入部71との間に配置されている。コンベア昇降装置5は、本発明の選択手段であり、またコンベア切替装置でもある。コンベア昇降装置5は、順逆送保持手段である第2搬送コンベア4を上側に、搬送手段である第1搬送コンベア3を下側に昇降可能に保持している。コンベア昇降装置5が上昇すると、第1搬送コンベア3が選択されて印刷装置2の搬出部23と印刷検査装置7の搬入部71との間に掛け渡される。したがって、第1搬送コンベア3は、印刷装置2でソルダペーストが印刷された基板Kを順送りして印刷検査装置7に搬送できる。
【0032】
また、コンベア昇降装置5が下降すると、第2搬送コンベア4が選択されて印刷装置2の搬出部23と印刷検査装置7の搬入部71との間に掛け渡される。したがって、第2搬送コンベア4は、印刷検査装置7で不合格と判定されて搬入部71から払い出された不合格基板を逆送り、および保持することができる。さらに、第2搬送コンベア4は、オペレータからの指令に基づいて、保持している基板を順送りして印刷検査装置7の搬入部71に再度搬送するように構成されている。図1には、印刷装置2、印刷検査装置7(最前段の部品実装装置61)、ならびに第2および第3部品実装装置62、63にそれぞれ基板Kが搬入されて、基板生産が良好に進捗している状況が例示されている。
【0033】
図2は、コンベア昇降装置5の構成を模式的に説明する図であり、(1)は搬送方向側面から見た側面断面図、(2)は搬送方向正面から見た正面断面図である。図2には、コンベア昇降装置5が上昇駆動されて第1搬送コンベア3が選択された状態が例示されている。図示されるように、コンベア昇降装置5は、基台51と、基台51に昇降可能に保持される4本の昇降脚55などで構成されている。略箱形の基台51の上面には、上方に開口する4個のシリンダ52が矩形配置に形成されている。また、各昇降脚55の下方にはピストン56が形成されており、各ピストン56は各シリンダ52に挿入されている。各シリンダ52には図略の圧力源から加圧エアが給排され、各ピストン56がシリンダ52内を摺動して、4本の昇降脚55が同期を保ちつつ昇降するようになっている。昇降脚55の中間高さ位置には第1搬送コンベア3が設けられ、上方高さ位置には第2搬送コンベア4が設けられている。第1搬送コンベア3と第2搬送コンベア4は類似の構成であり、次に第1搬送コンベア3を代表にして説明する。
【0034】
第1搬送コンベア3は、左右一対のコンベアベルト32、駆動モータ36などで構成されている。図2に示されるように、昇降脚55の中間高さ位置に、一対のガイドレール31が搬送方向に平行に配設されている。一対のガイドレール31の向かい合う内側の印刷装置2に近い側に駆動プーリ33が回転可能に支承され、印刷検査装置7に近い側にガイドプーリ34が回転自由に支承されている。駆動プーリ33およびガイドプーリ34に外接して、無端環状のコンベアベルト32が巻装されている。左右の駆動プーリ33は、駆動軸35により一体的に連結されて、同期回転するようになっている。駆動軸35は、駆動モータ36から出力される回転駆動力により、減速機構37を介して回転駆動されるようになっている。なお、コンベアベルト32にはタイミングベルトを使用し、駆動プーリ33およびガイドプーリ34にはタイミングプーリを使用する。
【0035】
駆動モータ36の回転により、第1搬送コンベア3のコンベアベルト32は輪転駆動され、その上面のコンベア搬送面に基板K1(図2(2)に一点鎖線で示す)を載置して搬送する。なお、第1搬送コンベア3は、基板K1を順送りするだけの単方向コンベアでよい。一方、第2搬送コンベア4は、駆動モータ46の回転方向を正逆切り替え可能として、コンベアベルト42の輪転方向を切り替え、基板K2を順送りおよび逆送り可能な双方向コンベアとする。
【0036】
さらに、コンベア昇降装置5は、第2搬送コンベア4が保持している基板K2を印刷検査装置7の搬入部71に再度搬入する旨の指令を入力する図略の再投入ボタンを備えている。オペレータにより再投入ボタン押下されると、コンベア昇降装置5が下降駆動されて第2搬送コンベア4が選択され、続いて第2搬送コンベア4が順送り駆動されて、保持している基板K2を再度搬入するように構成されている。なお、コンベア昇降装置5の昇降駆動制御、ならびに第1および第2搬送コンベア3、4の動作制御は、制御コンピュータが一元的に行うようになっている。
【0037】
次に、上述のように構成された第1実施形態の基板印刷システム1の動作、作用および効果について説明する。図1に示される良好な生産状況においては、基板Kは順次後段の装置に搬送される。すなわち、コンベア昇降装置5は上昇駆動されて第1搬送コンベア3が選択され、印刷装置2の搬出部23から印刷検査装置7の搬入部71に、ソルダペーストが印刷された基板Kが順送りされて搬送される。この搬送は、基板Kを第1搬送コンベア3上に停止させずに印刷装置2から印刷検査装置7へ直行させるパス運転方式としてもよく、あるいは、基板を第1搬送コンベア3上に一時停止させて印刷検査装置7への搬入タイミングを調整するバッファ運転方式としてもよい。また、部品実装ライン6内では、各部品実装装置61〜63は同期して基板Kを後段に搬送し、最後段の部品実装装置63から基板Kが部品実装ライン6外に搬出される。
【0038】
次に、印刷検査装置7(最前段の部品実装装置61)で不合格基板KXが発生した場合について説明する。図3は、第1実施形態の基板印刷システム1の不合格基板KXに対する動作を説明する図であり、(1)〜(3)は動作の推移を示している。不合格基板KXが発生すると、図3(1)に矢印M1で示されるように、コンベア昇降装置5が下降駆動されて第2搬送コンベア4が選択され、印刷装置2の搬出部23からの基板Kの搬出が一時中断される。次に、不合格基板KXが印刷検査装置7の搬入部71から払い出され、図3(2)に矢印M2で示されるように、第2搬送コンベア4上を逆送りされて保持される。その次に、図3(3)に矢印M3で示されるように、コンベア昇降装置5が上昇駆動されて第1搬送コンベア3が選択され、矢印M4で示されるように、印刷装置2から印刷検査装置7への基板Kの搬送が再開される。
【0039】
上記一連の動作は、制御コンピュータにより自動で行われる。したがって、印刷検査装置7で不合格基板KXが発生しても、オペレータを介することなく他の基板Kへの印刷および検査を継続でき、生産性を高めることができる。
【0040】
また、従来構成において印刷装置2から印刷検査装置7に基板Kを搬送する第1搬送コンベア3に相当する装置が必要であり、この設置スペースに本発明のコンベア昇降装置5を配置するので新たな設置スペースを要さない。さらには、印刷装置2と部品実装ライン6との間にコンベア昇降装置5を配置し、コンパクト化を志向した部品実装ライン6の途中に新たな装置を追加する必要がない。この2つの総合的な効果により、基板生産ラインを極めてコンパクトにできる。
【0041】
次に、不合格基板KXの取り扱いについて説明する。図3(1)の不合格基板KXが発生した時点で、制御コンピュータはその旨をオペレータに通報するので、駆けつけたオペレータは図3(3)の状態で第2搬送コンベア4上の不合格基板KXを調査することができる。調査の結果、印刷検査装置7の判定結果が妥当でオペレータが見ても不合格と判定されるときには、当該の不合格基板KXを取り除く。これにより、図1に示される良好な生産状況に復帰する。
【0042】
印刷検査装置の判定結果が妥当でないとき、具体的には、オペレータが見て何の異常も見当たらなく不合格が虚報と考えられるときや、異常の程度が軽微で許容範囲内であるときに、オペレータは再投入ボタンを押下する。さらには、オペレータが簡単な手直しを行って異常の程度を許容範囲内に収めた場合も、オペレータは再投入ボタンを押下する。これにより、不合格基板KXは、これから印刷状態の検査を受ける基板Kとなる。
【0043】
図4は、第2搬送コンベア4(順逆送保持手段)が、基板Kを印刷検査装置7の搬入部71に再度搬送する動作を説明する図であり、図中の(1)〜(2)は動作の推移を示している。再投入ボタンが押下されると、まず図4(1)に矢印M5で示されるように、コンベア昇降装置5が下降駆動されて第2搬送コンベア4が選択され、印刷装置2の搬出部23からの基板Kの搬出が一時中断される。次に、図4(2)に矢印M6で示されるように、基板Kが第2搬送コンベア4上を順送りされて印刷検査装置7の搬入部71に再度搬送される。この後、コンベア昇降装置5が上昇駆動されて、図1に示される良好な生産状況に復帰する。
【0044】
上述の不合格基板KXの取り扱いで、上側の第2搬送コンベア4に不合格基板KXが保持されるので、オペレータはソルダペーストの印刷状態を直視して調査でき、合否判定や手直し、さらには生産ライン外への取り外しが容易に行える。
【0045】
また、一旦は不合格と判定された基板Kを再度搬入することで、印刷検査装置7で合格と判定されて製品に使用できる場合が生じる。したがって、基板Kの歩留りを向上できる。さらには、オペレータが合格と訂正判定した基板を参考にして印刷検査装置7の判定基準を徐々に高精度化する学習機能を付与したり、オペレータが合格と判定した基板Kを印刷検査装置7は無条件で通過させたりする、など各種応用が可能である。
【0046】
次に、第2実施形態の基板印刷システムの構成について、図5を参考にして、第1実施形態と異なる点を主に説明する。図5は、第2実施形態の基板印刷システムが備える双方向コンベア8および基板リフタ9を模式的に説明する図であり、(1)は搬送方向側面から見た側面断面図、(2)は搬送方向正面から見た正面断面図である。第2実施形態の基板印刷システムは、第1実施形態と同じ印刷装置2、基板実装ライン6、および印刷検査装置7を備え、搬送手段、順逆送保持手段、および選択手段が異なる。第2実施形態の基板印刷システムは、図2に示される第1および第2搬送コンベア3、4やコンベア昇降装置5に代えて、同じ位置に図5に示される双方向コンベア8および基板リフタ9を配置している。
【0047】
双方向コンベア8は搬送手段に相当し、印刷装置2の搬出部23と印刷検査装置7の搬入部71との間に常に掛け渡されている。双方向コンベア8は、第1実施形態の第1及び第2搬送コンベア3、4と同様の構造であり、コンベアベルト82の輪転方向を切り替えて、基板K3を順送りおよび逆送り可能となっている。
【0048】
基板リフタ9は、双方向コンベア8上の基板K3をコンベア搬送面から持ち上げて保持する機能を有し、双方向コンベア8と協働して順逆送保持手段を構成する。基板リフタ9は、図5に示されるように、基台91、基台91に昇降可能に保持される4本のリフタピン93、基台91に立設された4本の固定脚96の先端の保持部材98、などで構成されている。略箱形の基台91の上面には、4本の固定脚96が矩形配置に立設されている。固定脚96の中間高さ位置には、前述の双方向コンベア8が設けられている。固定脚96の上方の向かい合う内側に開口するように、水平方向に保持シリンダ97が形成されている。保持シリンダ97内には、断面コ形の保持部材98が水平方向に摺動可能に挿入されている。各保持シリンダ97には図略の圧力源から加圧エアが給排されて各保持部材98が同期して摺動し、保持部材98の凹部99が基板K3を挟みこんで保持するようになっている。
【0049】
また、基台91の上面の4本の固定脚96よりも内側に、上方に開口する4個のシリンダ92が矩形配置に形成されている。一方、4本のリフタピン93の下方にはピストン94が形成されており、各ピストン94は各シリンダ92に挿入されている。したがって、リフタピン93は基台91に昇降可能に保持されている。各シリンダ92には図略の圧力源から加圧エアが給排され、各ピストン94がシリンダ92内を摺動して、4本のリフタピン93が同期を保ちつつ昇降するようになっている。図5には、リフタピン93が下降している常時の下降位置の状態が例示されている。リフタピン93の先端95は、双方向コンベア8のコンベアベルト82の内縁よりも内側に配置され、その高さは図5に示される下降位置でコンベアベルト82上の基板K3よりも低くなっている。そして、リフタピン93が上昇位置まで上昇する途中で先端95が基板K3の下面を押動してコンベア搬送面から持ち上げ、上昇位置で基板K3が前述の保持部材98と同じ高さとなるように構成されている。
【0050】
なお、図略の制御コンピュータは本発明の制御装置として、双方向コンベア8の動作制御、リフタピン93の昇降制御、ならびに保持部材98の保持制御を一元的に行うようになっている。
【0051】
次に、第2実施形態の基板印刷システムの動作、作用について、図6を参考にして説明する。図6は、順逆送保持手段としての双方向コンベア8および基板リフタ9の動作を説明する図であり、(1)〜(3)は動作の推移を示している。良好な生産状況においては、リフタピン93は下降位置とされ、双方向コンベア8により基板K3が順送り搬送される。不合格基板KYが発生すると、まず、双方向コンベア8が停止されて、印刷装置2の搬出部23からの基板K3の搬出が一時中断される。次に、不合格基板KYが印刷検査装置7の搬入部71から払い出され、双方向コンベア8が不合格基板KYをリフタピン94の真上の位置まで逆送りする。
【0052】
ここで、図6(1)に示されるように、シリンダ92内に加圧エアが供給されて、矢印N1で示されるようにリフタピン93が上昇駆動され、不合格基板KYが保持部材98と同じ高さまで持ち上げられる。続いて図6(2)に矢印N2で示されるように、保持シリンダ97内に加圧エアが供給されて保持部材98が駆動され、不合格基板KXが保持部材98の凹部99に挟み込まれて双方向コンベア8の上方に保持される。最後に、図6(3)に矢印N3で示されるように、シリンダ92内の加圧エアが排出されてリフタピン93が下降駆動され、双方向コンベア8による基板K3の搬送が再開される。
【0053】
この後の不合格基板KYに対するオペレータの調査や手直しの方法は、第1実施形態と同様であるため、説明は省略する。また、オペレータが再投入ボタンを押下したときには、概ね図6の説明と逆の順序で基板を印刷検査装置7の搬入部71に再度搬送する。さらに、第2実施形態の基板印刷システムの効果も第1実施形態と同様であるため、説明は省略する。
【0054】
次に、第3実施形態の基板印刷システムについて、図7および図8を参考にして、第1および第2実施形態と異なる点を主に説明する。第3実施形態の基板印刷システムは、第1実施形態の基板印刷システム1に基板ストッカ48を付加したものである。図7は、第3実施形態のコンベア昇降装置50の構成を模式的に説明する搬送方向側面から見た側面断面図である。図示されるように、第3実施形態では、昇降可能な4本の昇降脚550の中間高さ位置に第1搬送コンベア30が設けられ、上方高さ位置に円形のターンテーブル46が設けられている。ターンテーブル46は、昇降脚550に固定された固定部461と、固定部に対して90°回転し上側に第2搬送コンベア40を有する回転部462と、回転部462を回転駆動する図略の駆動源と、で構成されている。図7には、コンベア昇降装置50が上昇駆動されて第1搬送コンベア30が選択された状態が例示されている。コンベア昇降装置50の紙面奥側に基板ストッカ48が配設されている。
【0055】
図8は、第3実施形態の基板印刷システムが備える基板ストッカ48を説明する平面図であり、(1)は不合格基板KZを逆送りして保持した状態、(2)は不合格基板KZを基板ストッカ48に収容する途中の状態を示している。基板ストッカ48は、印刷装置2と印刷検査装置7の間のコンベア昇降装置50の側方に配設されている。基板ストッカ48は、第2搬送コンベア40に向かって開いた開口部482を有するケース481と、ケース481の内部を昇降可能な複数の基板収容棚483とを有している。基板ストッカ48は、基板収容棚483の数だけ不合格基板KZを収容できるように構成されている。
【0056】
次に、第3実施形態の基板印刷システムの動作、作用および効果について説明する。良好な生産状況においては、コンベア昇降装置50は上昇駆動されて第1搬送コンベア30が選択され、印刷装置2の搬出部23から印刷検査装置7の搬入部71に、ソルダペーストが印刷された基板が順送りされて搬送される。不合格基板KZが発生すると、コンベア昇降装置50が下降駆動されて第2搬送コンベア40が選択され、印刷装置2の搬出部23からの基板の搬出が一時中断される。次に、不合格基板KZ(図中に斜線を付して示す)が印刷検査装置7の搬入部71から払い出され、図8(1)に示されるように、第2搬送コンベア40上を逆送りされて保持される。
【0057】
その次に、ターンテーブル46が図8(1)に矢印R1で示されるように回転駆動され、第2搬送コンベア40が90°回転して基板ストッカ48の開口部482に正対する。一方、基板ストッカ48側では、不合格基板KZを収容できるように空いた基板収容棚483の高さが昇降調整される。次に、第2搬送コンベア40のコンベアベルト420が逆送りに駆動されて、図8(2)に矢印R2で示されるように不合格基板KZが基板ストッカ48の基板収容棚483に収容される。この後、コンベア昇降装置50が上昇駆動されて第1搬送コンベア30が選択され、基板の搬送が再開される。
【0058】
上記一連の動作は、制御コンピュータにより自動で行われる。したがって、印刷検査装置7で不合格基板KZが発生しても、不合格枚数が基板収容棚483の数に達するまでオペレータを介することなく他の基板への印刷および検査を継続でき、生産性を大いに高めることができる。
【0059】
なお、各実施形態で部品実装ライン6の最前段の部品実装装置61に構成した印刷検査装置7は、当然ながら単体形の印刷検査装置であってもよい。また、第1実施形態において、第2および第1搬送コンベア4、3を上下に配置したコンベア昇降装置5を用いたが、選択手段はこれに限定されない。例えば、2つの搬送コンベアを同じ高さに平行に配置し、コンベア切替装置が搬送方向と直交する方向に2つの搬送コンベアを移動させるように構成してもよい。さらに、第3実施形態で、基板ストッカ48内の不合格基板KZを印刷検査装置7に再度搬入できるようにしてもよい。その他、本発明は様々な応用、変形が可能である。
【符号の説明】
【0060】
1:電子部品実装装置
2:印刷装置 21:基板搬送装置 22搬入部 23搬出部
3、30:第1搬送コンベア(搬送手段)
31:ガイドレール 32:コンベアベルト 33:駆動プーリ
34:ガイドプーリ 35:駆動軸 36:駆動モータ 37減速機構
4、40:第2搬送コンベア(順逆送保持手段)
42、420:コンベアベルト 46:駆動モータ
5:コンベア昇降装置(選択手段、コンベア切替装置)
51:基台 52:シリンダ 55:昇降脚 56:ピストン
6:部品実装ライン6 61〜63:第1〜第3部品実装装置
7:印刷検査装置 71:搬入部
8:双方向コンベア 82:コンベアベルト
9:基板リフタ
91:基台 92:シリンダ 93:リフタピン 94:ピストン
95:先端 96:固定脚 97:保持シリンダ 98:保持部材
99:凹部
K、K1、K2、K3:基板 KX、KY、KZ:不合格基板


【特許請求の範囲】
【請求項1】
基板にソルダペーストを印刷する印刷装置と、
前記基板上の前記ソルダペーストの印刷状態を検査する印刷検査装置と、
前記印刷装置の搬出部から前記印刷検査装置の搬入部に前記基板を順送りして搬送する搬送手段と、
前記印刷検査装置で不合格と判定された不合格基板を前記印刷検査装置の前記搬入部から払い出し逆送りした後に保持可能であるとともに順送りして前記印刷検査装置の前記搬入部に搬送可能な順逆送保持手段と、
前記搬送手段および前記順逆送保持手段のいずれか一方を選択的に使用する選択手段と、
を備えることを特徴とする基板印刷システム。
【請求項2】
請求項1において、前記搬送手段は前記基板を順送り可能な第1搬送コンベアであり、
前記順逆送保持手段は前記不合格基板を順送りおよび逆送り可能な第2搬送コンベアであり、
前記選択手段は、前記第1搬送コンベアおよび前記第2搬送コンベアのいずれか一方を選択的に前記印刷装置の前記搬出部と前記印刷検査装置の前記搬入部との間に配置するコンベア切替装置であることを特徴とする基板印刷システム。
【請求項3】
請求項2において、前記コンベア切替装置は、前記第2搬送コンベアを前記第1搬送コンベアの上方に配置して前記第1および第2搬送コンベアを昇降可能に保持するコンベア昇降装置であることを特徴とする基板印刷システム。
【請求項4】
請求項1において、前記搬送手段は、前記印刷装置の前記搬出部と前記印刷検査装置の前記搬入部との間に配置されて前記基板を順送りおよび逆送り可能な双方向コンベアであり、
前記順逆送保持手段は、前記双方向コンベアと、該双方向コンベア上に払い出された前記不合格基板をコンベア搬送面から持ち上げて保持する基板リフタとで構成され、
前記選択手段は、前記双方向コンベアおよび前記基板リフタを制御する制御装置であることを特徴とする基板印刷システム。
【請求項5】
請求項1〜4のいずれか一項において、
前記印刷装置の後段に部品実装ラインを設け、
該部品実装ラインは、前記ソルダペーストが印刷された基板を搬送して実装位置に位置決めする基板搬送装置と、部品を供給する部品供給装置と、前記部品供給装置から前記部品を採取して前記基板の前記ソルダペースト上に実装する部品実装ヘッドおよび前記部品実装ヘッドを少なくとも前記基板の端面と平行な2方向に駆動するヘッド駆動機構よりなる部品移載装置とを含む部品実装装置を複数台直列に配置して構成し、
前記部品実装ラインの最前段の前記部品実装装置の前記部品移載装置の前記部品実装ヘッドに検査用カメラを設けて前記印刷検査装置を構成したことを特徴とする基板印刷システム。
【請求項6】
請求項1〜5のいずれか一項において、前記順逆送保持手段は、複数の前記不合格基板を収容可能な基板ストッカを有することを特徴とする基板印刷システム。
【請求項7】
請求項1〜6のいずれか一項において、前記順逆送保持手段は、オペレータからの指令に基づいて、前記印刷検査装置により一旦は不合格と判定されて払い出されながらもオペレータにより合格と訂正判定された基板、および前記印刷検査装置により一旦は不合格と判定されて払い出されながらもオペレータにより前記印刷状態が手直しされた基板の少なくとも一方を前記印刷検査装置の前記搬入部に再度搬送することを特徴とする基板印刷システム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【公開番号】特開2012−38755(P2012−38755A)
【公開日】平成24年2月23日(2012.2.23)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−174479(P2010−174479)
【出願日】平成22年8月3日(2010.8.3)
【出願人】(000237271)富士機械製造株式会社 (775)
【Fターム(参考)】