説明

基板支持枠及び基板収納容器

【課題】基板の破損や汚染のおそれを低減し、輸送効率を向上させ、基板を容易に出し入れすることのできる基板支持枠及び基板収納容器を提供する。
【解決手段】ベース体10に中空の基板支持枠30を着脱自在に積層配置し、各基板支持枠30には、半導体ウェーハWを支持する複数の支持部32を間隔をおき配設した基板収納容器で、各支持部32を、基板支持枠30からその中空方向に指向する指向段差片35と、この指向段差片35に形成されて半導体ウェーハWを水平に支持する支持棚36と、指向段差片35を貫通した可撓性の抑え片40を基板支持枠30の中空方向に突出させ、かつ支持棚36の下方に徐々に接近するよう傾けて位置させる基板抑え38とから構成する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、半導体ウェーハやガラス基板等からなる基板を保持、保管、搬送、輸送する際に使用される基板支持枠及び基板収納容器に関するものである。
【背景技術】
【0002】
近年、半導体ウェーハは、一枚当たりから生産できる半導体部品の数量増大、生産効率の向上、及びコストダウンの観点から、口径をφ200mmから300mm、450mm等に拡大することが検討され、φ300mmタイプの場合には既に開発・製造されている。このような大口径の半導体ウェーハをデバイス工場に輸送して半導体部品を生産する場合には、図示しない輸送容器に複数枚の半導体ウェーハを最大限収納して密封し、この輸送容器を規格化されたパレットに高く積み上げ、航空機、トラック、あるいは船舶で輸送する方法が採用されている。
【0003】
係る輸送容器は、複数枚(25枚)の半導体ウェーハを整列収納するフロントオープンボックスタイプの容器本体と、この容器本体の開口した正面を開閉する着脱自在の蓋体とを備え、容器本体の両側壁の内面に、半導体ウェーハを水平に支持する左右一対の支持片が対設され、この一対の支持片が容器本体の上下方向に間隔をおいて配列形成されており、一対の支持片に支持された半導体ウェーハが専用のロボットにより自動的に取り出されたり、再度挿入される。
【0004】
容器本体は、天井に把持フランジが装着され、両側壁の下部には長板形のコンベヤレールがそれぞれ装着されており、これらフランジと一対のコンベヤレールの活用により自動的に搬送される。また、容器本体の複数対の支持片は、薄い半導体ウェーハの自重による撓みを考慮し、半導体ウェーハを自動的に挿入したり、取り出したりするのに支障のない間隔で配列形成されている。例えば、半導体ウェーハがφ300mmタイプの場合、一対の支持片は、容器本体の上下方向に10mm間隔で配列される。また、蓋体は、半導体ウェーハの汚染防止を図る観点から、容器本体の開口した正面に自動的に嵌合されたり、取り外される(特許文献1、2、3参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2004‐103937号公報
【特許文献2】特開2005‐320028号公報
【特許文献3】特開2008‐141131号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
従来における輸送容器は、以上のように構成され、優れた効果が期待できるものの、幾つかの問題が考えられる。先ず、半導体ウェーハを収納した輸送容器をパレットに高く積み上げる場合には、輸送容器の落下のおそれを考慮せねばならず、この場合、半導体ウェーハの破損リスクが少なくない。また、従来の輸送容器は、半導体ウェーハよりも容器本体や蓋体が重いので、輸送効率の向上を図るには限界がある。
【0007】
また、半導体ウェーハがφ300mmタイプの場合、容器本体の上下方向に一対の支持片を10mm間隔で配列することがSEMIの標準規格(M31)で定められているが、半導体ウェーハがφ450mmタイプの場合、一対の支持片を10mm間隔で配列すると、半導体ウェーハの挿入や取り出しに支障を来たすおそれがある。このような弊害を解消する手段としては、一対の支持片を10mmを超える間隔で配列する方法が考えられるが、そうすると、一対の支持片の支持精度が悪化したり、容器本体の高さ寸法が増大して輸送容器の輸送効率をさらに悪化させることとなる。
【0008】
輸送容器の輸送効率を向上させるため、輸送容器を、ベース体と、このベース体上に積層配置される複数の基板支持枠と、ベース体に上方から被せられて複数の基板支持枠を被覆するカバー体とから構成し、複数の基板支持枠間に半導体ウェーハを挟持する方法が提案されている。
しかしながら、この場合には、複数の基板支持枠間に半導体ウェーハを挟持させるので、磨耗粉の発生、有機物やイオン成分の移行による半導体ウェーハの汚染が懸念される。さらに、輸送容器の構成の大幅な変更により、ロボットによる半導体ウェーハの挿入や取り出しが困難になる事態も予想される。
【0009】
本発明は上記に鑑みなされたもので、基板の破損や汚染のおそれを低減し、輸送効率を向上させ、基板を容易に出し入れすることのできる基板支持枠及び基板収納容器を提供することを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明においては上記課題を解決するため、中空の支持枠に基板用の複数の支持部を間隔をおいて設けたものであって、
支持部は、支持枠の中空方向に指向する指向片と、この指向片に形成されて基板を略水平に支持する支持棚と、指向片を貫通した抑え片を支持枠の中空方向に突出させ、かつ支持棚の下方に徐々に接近するよう傾けて位置させる基板抑えとを含んでなることを特徴としている。
【0011】
なお、支持枠に高さ調整突部を備えることができる。
また、複数の支持部は、支持枠の周方向に設けられて対向する一対の第一支持部と、支持枠の周方向に設けられて対向する一対の第二支持部とを含み、第一支持部を第二支持部よりも支持枠の周方向に伸長形成することができる。
また、一対の第一支持部の中心同士を結ぶ線と一対の第二支持部の中心同士を結ぶ線とを略直交させることができる。
【0012】
また、本発明においては上記課題を解決するため、ベース体に請求項1又は2記載の基板支持枠を着脱自在に配置することができる。
なお、ベース体は、基板支持枠を搭載するベースボトムと、このベースボトムの下面に嵌め合わされるベースカバーとを含み、これらベースボトムの下面とベースカバーのいずれか一方に複数の位置決め具を設け、ベースボトムの周壁に係合凹部を設けるとともに、ベースカバーの周壁には、ベースボトムの係合凹部に係合する係合爪を形成することができる。
【0013】
また、ベース体に上方から被せられて基板支持枠を覆うカバー体と、このカバー体を施錠する施錠機構とを含み、カバー体を下面が開口した断面略U字形(断面ハット形やコ字形等を含む)に形成し、
施錠機構は、ベース体の周壁から突出してカバー体の周壁に干渉する出没可能な施錠爪と、ベース体に取り付けられて施錠爪をベース体の周壁外部に突出させるバネ部材と、施錠爪に形成されてベース体の外部から操作される操作凹部とを含むことが可能である。
【0014】
また、ベース体とカバー体との間に介在する弾性のガスケットを備え、このガスケットは、ベースボトムの上面周縁部に積層されてカバー体の周壁下部と接触する基材部と、この基材部から伸びてベースボトムの上面を貫通し、ベースボトムの係合凹部に対向する対向爪と含み、この対向爪に、ベースカバーの係合爪に干渉する干渉突起を形成することが可能である。
【0015】
また、ベース体に複数の基板支持枠を上下方向に積層して配置し、カバー体の天井周縁部を凹み形成し、この凹んだ天井周縁部を最上段の基板支持枠に接触させることも可能である。
また、ベース体と基板支持枠のうち、少なくとも基板支持枠に位置決め部を形成すると良い。
【0016】
また、基板支持枠の支持棚下面を凹み形成し、この凹んだ支持棚下面に基板抑えの抑え片を隙間を介して嵌め入れ可能に対向させ、基板を支持する基板支持枠を複数積層する場合に、下段の基板支持枠に支持された基板の周縁部に上段の基板支持枠における基板抑えの抑え片を接触させると良い。
【0017】
ここで、特許請求の範囲における中空の支持枠は、平面視で略平板のリング形が主ではあるが、特に限定されるものではなく、中空の多角形や枠形等でも良い。この支持枠、すなわち基板用支持枠は、基板収納容器のベース体に必要数(例えば25、30、40、50枚等)が配置される。支持部の指向片は、屈曲形成されていても良いし、そうでなくても良い。また、基板には、少なくとも各種大きさの半導体ウェーハ(例えば、φ300、450、600mmタイプ等)、液晶基板、ガラス基板等が含まれる。
【0018】
支持枠には高さ調整部を設けることができるが、この高さ調整部は単数複数を特に問うものではない。ベース体のベースカバーとカバー体とは、透明、不透明、半透明のいずれでも良い。さらに、施錠機構は、ベース体のベースボトムに支持されて外部下方から回転操作される回転体と、この回転体の回転に伴いベースボトムの周壁から突出してカバー体の周壁に干渉する出没可能な複数の進退動プレートとから構成することもできる。
【0019】
本発明によれば、基板支持枠に基板を支持させる場合には、複数の支持部の支持棚に基板をそれぞれ支持させれば良い。
また、基板収納容器に複数の基板を収納する場合には、先ず、複数の基板支持枠に基板を支持させ、ベース体に基板支持枠を搭載し、この最下段の基板支持枠に基板支持枠を順次積み重ねる。そして、基板を支持した最上段の基板支持枠に空の基板支持枠を積層した後、ベース体にカバー体を被せれば、基板収納容器に複数の基板を収納することができる。
【0020】
上記作業の際、下段の基板支持枠に上段の基板支持枠が積み重ね始められると、下段の基板支持枠に支持された基板の周縁部に、上段の基板支持枠における基板抑えの抑え片が接触する。このような状態で下段の基板支持枠に上段の基板支持枠が完全に重ねられると、上段の基板支持枠における基板抑えの抑え片は、基板の周縁部に接触した状態で上方に曲がりながら変形し、上段の基板支持枠における支持棚の凹んだ下面に嵌まり、基板の位置ずれを防ぎながら支持することとなる。
【発明の効果】
【0021】
本発明によれば、基板の破損や汚染のおそれを低減し、輸送効率を向上させ、基板を容易に出し入れすることができるという効果がある。
【0022】
また、第一支持部を第二支持部よりも支持枠の周方向に伸長形成し、第二支持部の長さを短縮してその占有領域を縮小すれば、基板を挿入したり、取り出すロボットに大規模な改良を施す必要がない。
また、ベース体に基板支持枠を覆うカバー体を被せれば、基板支持枠やその基板の汚染を防ぐことができる。また、カバー体を施錠する施錠機構を備えれば、ベース体からカバー体が不用意に外れるのを防止することができる。
【0023】
また、ベース体とカバー体との間に弾性のガスケットを介在すれば、カバー体の外部から内部に気体や塵埃が流入して基板が汚染するのを防ぐことができる。また、ガスケットの対向爪に、ベースカバーの係合爪に干渉する干渉突起を形成すれば、簡易な構成でガスケットがベースボトムから脱落するのを防ぐことが可能になる。
さらに、基板を支持する基板支持枠を複数積層する場合に、下段の基板支持枠に支持された基板の周縁部に上段の基板支持枠における基板抑えの抑え片を接触させれば、基板のガタツキ等を抑制することができるので、基板を安全に保管したり、搬送することが可能になる。
【図面の簡単な説明】
【0024】
【図1】本発明に係る基板支持枠及び基板収納容器の実施形態を模式的に示す分解斜視図である。
【図2】本発明に係る基板支持枠及び基板収納容器の実施形態を模式的に示す斜視図である。
【図3】本発明に係る基板支持枠及び基板収納容器の実施形態を模式的に示す断面説明図である。
【図4】本発明に係る基板収納容器の実施形態を模式的に示す底面説明図である。
【図5】本発明に係る基板収納容器の実施形態におけるベースボトムからベースカバーを取り外した状態を模式的に示す底面説明図である。
【図6】本発明に係る基板収納容器の実施形態における施錠機構を模式的に示す断面説明図である。
【図7】本発明に係る基板収納容器の実施形態における施錠機構の解錠状態を模式的に示す断面説明図である。
【図8】本発明に係る基板収納容器の実施形態におけるベース体とガスケットとを模式的に示す斜視説明図である。
【図9】本発明に係る基板収納容器の実施形態におけるベース体とガスケットとを模式的に示す側面説明図である。
【図10】本発明に係る基板収納容器の実施形態におけるガスケットを模式的に示す全体斜視説明図である。
【図11】図8のXI部を示す斜視説明図である。
【図12】本発明に係る基板収納容器の実施形態における対向爪の取付状態を模式的に示す要部拡大説明図である。
【図13】本発明に係る基板収納容器の実施形態における対向爪の取付状態を模式的に示す拡大断面説明図である。
【図14】本発明に係る基板収納容器の実施形態における基板用支持枠を模式的に示す平面説明図である。
【図15】本発明に係る基板収納容器の実施形態における基板用支持枠、半導体ウェーハ、ロボットのハンドを模式的に示す平面説明図である。
【図16】本発明に係る基板収納容器の実施形態における最下段の基板支持枠に基板支持枠を位置決め積層した状態を模式的に示す断面説明図である。
【図17】本発明に係る基板収納容器の実施形態における最下段の基板支持枠に上段の基板支持枠を位置決め積層した状態を模式的に示す断面説明図である。
【図18】本発明に係る基板収納容器の実施形態における下段の基板支持枠に上段の基板支持枠を積み重ね始めた状態を模式的に示す断面説明図である。
【図19】図18の下段の基板支持枠に上段の基板支持枠を積み重ねた状態を模式的に示す断面説明図である。
【図20】図19の上段の基板支持枠にさらに上段の基板支持枠を積み重ね始めた状態を模式的に示す断面説明図である。
【発明を実施するための形態】
【0025】
以下、図面を参照して本発明の実施形態を説明すると、本実施形態における基板収納容器は、図1ないし図20に示すように、半導体ウェーハWを加工する半導体加工装置1に搭載されるベース体10と、このベース体10に配置される複数の基板支持枠30と、ベース体10に被せられるカバー体60と、この被せられたカバー体60を施錠する施錠機構70と、ベース体10とカバー体60との間に介在されて密封性を維持する弾性のガスケット80とを備え、複数枚の半導体ウェーハWをデバイス工場に輸送する輸送容器として使用される。
【0026】
半導体ウェーハWは、図3や図15に示すように、例えばφ300mmやφ450mmタイプのシリコンウェーハからなり、ウェーハメーカーからデバイスメーカーに輸送された後、表裏面のうち少なくとも表面に回路パターンが形成され、裏面のバックグラインドにより薄型化が図られる。
半導体加工装置1には、基板収納容器を位置決めする複数の位置決めピンが固定して立設されるとともに、基板収納容器の施錠機構70を解錠するスライド可能な解錠ピン2が複数並べて配列される(図6、図7参照)。
【0027】
基板収納容器のベース体10は、所定の成形材料を使用して背の低い円板形に形成され、半導体加工装置1に着脱自在に位置決めして搭載される。このベース体10の所定の成形材料としては、特に限定されるものではないが、例えばポリカーボネート、ポリエーテルイミド、ポリエーテルエーテルケトン、シクロオレフィンポリマー、液晶ポリマー、ポリブチレンテレフタレート等の熱可塑性樹脂に、導電性フィラーやガラスやカーボン等のフィラーが選択的に添加されることで調製される。
【0028】
ベース体10は、図3ないし図9に示すように、上面に基板支持枠30を搭載する平面円形のベースボトム11と、このベースボトム11の下面に着脱自在に嵌合して積層される平面円形のベースカバー12とを備え、これらベースボトム11の下面とベースカバー12のいずれか一方には、半導体加工装置1に対して位置決めするための複数(本実施形態では3個)の位置決め具13が配設される。
【0029】
ベースボトム11は、平坦な上面の中央部14が上方にやや隆起して複数の基板支持枠30中、最下段の基板支持枠30を水平に搭載し、上面の周縁部には、基板支持枠30を位置決めする円錐台形の位置合わせボス15が一対形成されており、上面の最周縁部にはガスケット80用の複数の支持突起21が間隔をおいて配列形成される。一対の位置合わせボス15は、例えば一方が低く短く形成され、他方が高く形成される。また、複数の支持突起21は、各支持突起21が背の低い断面略三角形に形成され、ガスケット80を浮いた状態で水平に支持しており、ガスケットの変形度を増大させるよう機能する。
【0030】
ベースボトム11の周壁周方向には図1、図8、図9、図12、図13に示すように、係合孔16と施錠機構70用の横長の施錠孔17とがそれぞれ複数並べて穿孔される。各係合孔16は、縦長に形成され、上端部にはベースボトム11の上面最周縁部に位置する切り欠き18が一体的に連通形成される。
【0031】
ベースカバー12は、背の低い断面略U字形に形成され、下面には図4や図5に示すように、半導体加工装置1の解錠ピン2に遊貫される複数の操作口19が間隔をおいて穿孔される。このベースカバー12の周壁上端部には図13に示すように、可撓性を有する複数の係合爪20が一体形成され、各係合爪20がベースボトム11の係合孔16に内側から係合することにより、ベースボトム11にベースカバー12が固定される。
【0032】
複数の位置決め具13は、下方に開口する断面略V字形にそれぞれ形成され、ベースカバー12の下面周縁部付近に並べて配列されており、半導体加工装置1の位置決めピンに上方から嵌合して基板収納容器を高精度に位置決めするよう機能する。各位置決め具13は、ベースボトム11に設けられる場合には、半導体加工装置1の位置決めピンとの嵌合を可能とするため、ベースカバー12に露出孔が穿孔される。
【0033】
複数(例えば25枚、あるいはそれ以上の枚数)の基板支持枠30は、図1ないし図3に示すように、ベースボトム11上面の中央部14に配置されるとともに、上下方向に積み重ねて積層され、カバー体60の天井に近接する最上段の基板支持枠30以外の基板支持枠30が半導体ウェーハWを個別に支持する状態で使用される。
【0034】
各基板支持枠30は、ベース体10と同様の成形材料により半導体ウェーハWよりも拡径の平面略リング形に成形され、半導体ウェーハW保管時の最小単位として使用される。この基板支持枠30は、図14ないし図20に示すように、本体である支持枠31を備え、この支持枠31の内周部周方向に半導体ウェーハW用の複数の支持部32が間隔をおき配列形成されるとともに、この複数の支持部32に半導体ウェーハWが専用のロボット50により水平に支持されており、積層やその際の姿勢の安定化の観点から支持枠31の外周部33が平坦に形成される。
【0035】
各支持部32は、支持枠31の内外周部の間あるいは内周部から中空方向に指向する傾斜片34と、この傾斜片34の先端部からさらに中空方向に突出する指向段差片35と、この指向段差片35に形成されて半導体ウェーハWを水平に支持する支持棚36と、指向段差片35を貫通した抑え片40を支持枠31の中空方向に突出させ、かつ支持棚36の下方に徐々に接近する別体の基板抑え38とを備え、平面略円弧形に構成される。
【0036】
支持棚36は、半導体ウェーハWの支持に適する表面凹凸の棚形に形成され、下面37が凹み形成される。また、基板抑え38は、所定の成形材料、具体的にはJIS K7202により測定する硬度が80°以下のポリエステル系、ポリオレフィン系、ポリスチレン系の熱可塑性エラストマー、フッ素、IR等のゴム材、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリブチレンテレフタレート等の熱可塑性樹脂を用いて成形される。
【0037】
基板抑え38は、支持枠31の内周部あるいは傾斜片34の取付孔に嵌入される円筒形の抑え筒39を備え、この抑え筒39の上端部から指向段差片35の開口した中央部を貫通する弾性の抑え片40が斜め上方に突出しており、この抑え片40の先端部が支持棚36の凹んだ下面37の下方に僅かな隙間を介した傾斜状態で位置し、かつ半導体ウェーハWの支持時に支持棚36の下面37内に嵌入する。抑え筒39の下端部周面には、取付孔の周縁部に係止する抜け止めフランジ41が周設される。
【0038】
複数の支持部32は、図14や図15に示すように、支持枠31の周方向に対設されて相対向する一対の第一支持部32Aと、支持枠31の周方向に対設されて相対向する一対の第二支持部32Bとに区画され、一対の第一支持部32Aの中心同士を結ぶ線と一対の第二支持部32Bの中心同士を結ぶ線とが直交しており、ロボット50の取り扱い操作等に資する観点から、各第一支持部32Aが第二支持部32Bよりも支持枠31の周方向に伸長形成される。
【0039】
一対の第一支持部32Aは、半導体ウェーハWの挿入方向(図14の左右方向)と直交するよう対設され、半導体ウェーハWの挿入方向と直角方向となる半導体ウェーハWの最大径部及びその近傍の周縁部を広範囲に亘って支持する。これに対し、一対の第二支持部32Bは、半導体ウェーハWの挿入方向に平行となるよう対設され、ロボット50との干渉回避やロボット50の強度を維持する観点から、第一支持部32Aよりも短く形成される。
【0040】
基板支持枠30の外周部33には、積層時の高さを調整する複数の高さ調整突部42が間隔をおいて突出形成され、かつ積層時の位置決め用の位置決め長孔43と円錐台形の位置決めボス44とがそれぞれ形成されており、これら位置決め長孔43と位置決めボス44とが相互に対向する。各高さ調整突部42は、基板支持枠30の外周部33表面に背の低い円柱形に形成され、上端が半球形に湾曲形成されており、上段の基板支持枠30、具体的には支持枠31の外周部33下面に接触する。
【0041】
位置決め長孔43は、ベースボトム11の位置合わせボス15又は隣接する他の基板支持枠30の位置決めボス44に貫通されることにより、基板支持枠30を位置決めする。また、位置決めボス44は、下面が開口した中空に形成され、ベースボトム11の位置合わせボス15又は隣接する他の基板支持枠30の位置決め長孔43に嵌合接触される。
【0042】
ロボット50は、図15に示すように、三次元方向に移動可能な平面U字形のハンド51を備え、このハンド51が第一、第二支持部32A・32Bの間に挿入されて一の第二支持部32Bを跨ぎ、この第二支持部32Bを跨いだ状態で半導体ウェーハWの周縁部を把持し、半導体ウェーハWを挿入したり、取り外すよう機能する。
【0043】
カバー体60は、図1ないし図3、図6、図13に示すように、に示すように、所定の成形材料を使用して下面が開口した断面略U字形の平面円形に形成され、ベース体10に上方から着脱自在に被せられて複数の基板支持枠30を被覆保護する。このカバー体60の成形材料としては、特に限定されるものではないが、ベース体10と同様の成形材料が使用され、収納された半導体ウェーハWの観察に資する観点から光透過性や透明性が付与される。
【0044】
カバー体60の天井には、補強溝61が平面十字形に形成され、この補強溝61の中心部、換言すれば、天井の中心部には別体のロボティックフランジ62が締結具を介して装着される。このロボティックフランジ62は、ベース体10と同様の成形材料により成形され、図示しない搬送ロボット50に掴持される。また、カバー体60の天井周縁部63は、内方向に傾斜面や段差が凹み形成され、半導体ウェーハWを支持しない最上段の基板支持枠30に接触して位置ずれを規制する。
【0045】
カバー体60の周壁下部には、ベースボトム11の最周縁部に嵌合するフランジ64が半径外方向に一体形成され、このフランジ64の内周面には、ベースボトム11の施錠孔17に対向する施錠機構70用の施錠穴65が形成されており、フランジ64の屈曲部下面には、ガスケット80に上方から圧接する先細りの圧接突部66が下方に向けて形成される。
【0046】
施錠機構70は、図4ないし図7に示すように、ベースボトム11の施錠孔17から水平に突出してカバー体60の施錠穴65に嵌挿する出没可能な複数(本実施形態では4本)の施錠爪71と、ベースボトム11内に嵌合されて複数の施錠爪71を施錠孔17から外部外方向に弾圧付勢するリングバネ72と、各施錠爪71の下面に形成されて半導体加工装置1の解錠ピン2に操作される操作穴73とを備えて構成される。リングバネ72は、ベースボトム11内の取付溝に複数の支点ピン74を介して嵌合固定され、各施錠爪71に接続される。
【0047】
このようなリングバネ72を使用すれば、例えば外部からの衝撃で一の施錠爪71が施錠孔17内に退没して解錠しようとしても、この一の施錠爪71に隣接する他の施錠爪71は、退没に伴う反力で施錠孔17から突出して施錠することとなる。したがって、施錠爪71が外れてベース体10からカバー体60が脱落するのを効果的に防止することができる。
【0048】
係る施錠機構70は、基板収納容器を施錠する場合には、リングバネ72の弾圧付勢作用により、各施錠爪71がベースボトム11の施錠孔17から突出して対向するカバー体60の施錠穴65に嵌挿することにより、ベース体10に嵌合したカバー体60の取り外しを規制する。
【0049】
これに対し、半導体加工装置1に搭載された基板収納容器を解錠する場合には、半導体加工装置1の各解錠ピン2がベースカバー12の操作口19を貫通して施錠爪71の操作穴73に挿入され、各解錠ピン2がベース体10の半径内方向にスライドし、各施錠爪71がリングバネ72を撓ませつつカバー体60の施錠穴65からベースボトム11の施錠孔17内に退没することにより、カバー体60を取り外すことができる。
【0050】
ガスケット80は、例えば耐熱性や耐候性等に優れるフッ素ゴム、シリコーンゴム、各種の熱可塑性エラストマー(例えば、オレフィン系、ポリエステル系、ポリスチレン系等)等を成形材料として弾性変形可能に成形される。このガスケット80は、図8ないし図13に示すように、ベースボトム11の上面最外周縁部に積層され、カバー体60の圧接突部66に圧接される中空の基材部81と、この基材部81の外周縁部から下方に伸長してベースボトム11の切り欠き18を貫通し、ベースボトム11の係合孔16に対向する複数の対向爪82と備えて形成される。
【0051】
基材部81は、半導体ウェーハWよりも拡径で平面リング形の平板に成形され、ベースボトム11の複数の支持突起21にやや浮いた状態で積層支持されており、この複数の支持突起21に支持された領域にカバー体60の圧接突部66が圧接する。また、複数の対向爪82は、図10ないし図13に示すように、基材部81の外周縁部に所定の間隔をおいて配列され、各対向爪82の下部には、ベースボトム11の係合孔16に係合したベースカバー12の係合爪20上部に干渉する干渉突起83が膨出形成されており、この干渉突起83の干渉でガスケット80の抜けが有効に規制される。
【0052】
上記において、基板収納容器に複数枚の半導体ウェーハWを収納する場合には、複数の基板支持枠30に半導体ウェーハWをそれぞれ水平に支持させ、ベース体10の上面に最下段の基板支持枠30を位置決めして搭載し、この最下段の基板支持枠30に複数の基板支持枠30を向きを変えながら順次積層する。具体的には、ベース体10の一対の位置合わせボス15に基板支持枠30の位置決め長孔43と位置決めボス44とをそれぞれ嵌合させることにより、最下段の基板支持枠30をX方向と回転方向とに位置決めし、搭載する。
【0053】
この際、ベース体10の一の位置合わせボス15は、最下段の基板支持枠30の位置決め長孔43を貫通して最下段の基板支持枠30上段の基板支持枠30、すなわち二段目の基板支持枠30の位置決めボス44内に嵌合する。二段目の基板支持枠30は、最下段の基板支持枠30に対して180°回転して積層され、ベース体10の位置合わせボス15に位置決めボス44が位置決め嵌合されるとともに、最下段の基板支持枠30の位置決めボス44に位置決め長孔43が貫通される。
【0054】
このようにして複数の基板支持枠30を向きを変えながら三段目、四段目、五段目等と順次積層し、半導体ウェーハWを支持した最上段の基板支持枠30に空の基板支持枠30を位置決め積層して最上段の半導体ウェーハWを支持した後、ベース体10にカバー体60をガスケット80を介し被せて施錠機構70で施錠すれば、基板収納容器に複数枚の半導体ウェーハWを収納することができる。
【0055】
以上のように複数の基板支持枠30を交互に180°回転させて積層するので、積層時の誤差の累積を大いに低減することができる。また、図16や図17に示すように、最下段の基板支持枠30と二段目の基板支持枠30をベース体10の位置合わせボス15により直接的に位置決めし、三段目等の奇数段目の基板支持枠30を最下段の基板支持枠30により位置決めするとともに、四段目等の偶数段目の基板支持枠30を二段目の基板支持枠30により位置決めすることができるので、積層時の累積誤差をさらに半減することができる。
【0056】
さて、下段の基板支持枠30に上段の基板支持枠30Aが積み重ね始められると、下段の基板支持枠30に支持された半導体ウェーハWの周縁部に、上段の基板支持枠30Aにおける基板抑え38の抑え片40下面が接触する(図18参照)。このような状態において、下段の基板支持枠30の高さ調整突部42に上段の基板支持枠30Aの平坦な外周部33下面が接触して位置決め積層されると、上段の基板支持枠30Aにおける基板抑え38の抑え片40は、半導体ウェーハWの周縁部に接触しつつ上方に湾曲しながら変形し、上段の基板支持枠30Aにおける支持棚36の凹んだ下面37に嵌入し、半導体ウェーハWの位置ずれを防止しながら弾発的に支持することとなる(図19参照)。
【0057】
上段の基板支持枠30Aにさらに上段の基板支持枠30Bが積み重ね始められると、上記と同様、上段の基板支持枠30Aに支持された半導体ウェーハWの周縁部に、さらに上段の基板支持枠30Bにおける基板抑え38の抑え片40下面が弾接する(図20参照)。
なお、半導体ウェーハWを支持した最上段の基板支持枠30上に位置する空の基板支持枠30は、カバー体60による抑えの他、最上段の半導体ウェーハWを基板抑え38により支持するために積層される。
【0058】
上記構成によれば、同一枚数の半導体ウェーハWを収納する基板収納容器の高さを著しく低減することができるので、パレットに多数の基板収納容器を高く積み上げる必要が少なく、半導体ウェーハWの破損リスクの低減を図ることができる。また、ベース体10から積層した複数の基板支持枠30を取り外した状態で半導体ウェーハWを保管したり、取り出した複数の基板支持枠30を幾つかに分割した状態で半導体ウェーハWを保管することができるので、ランダムな位置で半導体ウェーハWを取り外したり、工程内における保管スペースや保管高さを抑制することができる。
【0059】
また、保管の最小単位となる各基板支持枠30が従来の容器本体や蓋体よりも軽いので、輸送効率を向上させることができる。また、例え半導体ウェーハWがφ450mmタイプの場合でも、半導体ウェーハWの挿入や取り出しに支障を来たすおそれを排除することができるので、輸送効率の悪化を抑制防止することが可能になる。また、各支持部32と半導体ウェーハWとの接触領域が実に少ないので、磨耗粉の発生、有機物やイオン成分の移行による半導体ウェーハWの汚染を防止することが可能になる。
【0060】
また、従来のフロントオープンボックスタイプの基板収納容器用ロボット50に若干の改良を施せば、本実施形態の基板収納容器に対応することができるので、ロボット50による半導体ウェーハWの挿入や取り出しが困難になることも少ない。さらに、支持枠31に高さ調整突部42を備えれば、基板支持枠30を上下方向に高精度に位置決めしたり、積層した基板支持枠30の姿勢の安定が大いに期待できる。
【0061】
なお、上記実施形態のベース体10のベースボトム11を背の低い円筒形に形成してその開口した上下面に平面円形のベースカバー12をそれぞれ嵌合し、上面側のベースカバー12を背の低い円錐台形に形成して基板支持枠30を搭載しても良い。また、ベースボトム11の係合孔16は、内側が凹んでいれば、貫通孔でなくても良い。また、上記実施形態の基板支持枠30は、平坦な板に形成しても良いが、内周部と外周部33との間に屈曲した段差を付け、内周部を外周部33の斜め上方に位置させても良い。
【0062】
また、上記実施形態では支持棚36の凹んだ下面37に基板抑え38の抑え片40を嵌入したが、支持棚36の下面37を凹ませることなく、基板抑え38の抑え片40の中間部で半導体ウェーハWを規制するようにしても良い。また、支持棚36の近傍には、半導体ウェーハW用の位置決めボス44を必要数形成することができる。また、上記実施形態ではカバー体60の凹んだ天井周縁部63を最上段の基板支持枠30に接触させて位置決めしたが、何らこれに限定されるものではない。例えば、カバー体60の天井周縁部63を凹ませることなく、カバー体60の天井内面から位置決め部を下方に向けて形成し、この位置決め部により最上段の基板支持枠30を位置決めすることもできる。
【0063】
また、複数の施錠爪71に単一のリングバネ72を接続しても良いが、各施錠爪71に板バネやコイルバネ等のバネ部材を接続することもできる。リングバネ72や各種のバネ部材は、合成樹脂、金属、あるいはこれらに樹脂をコーティングした材料を用いて製造することが可能である。また、施錠爪71の操作穴73の代わりに有底筒形のボスを形成することも可能である。さらに、ガスケット80の基材部81は、エンドレスではなく、屈曲可能な細長い複数の線条に分割することも可能である。
【符号の説明】
【0064】
1 半導体加工装置
2 解錠ピン
10 ベース体
11 ベースボトム
12 ベースカバー
13 位置決め具
16 係合孔(係合凹部)
17 施錠孔
18 切り欠き
19 操作口
20 係合爪
21 支持突起
30 基板支持枠
30A 基板支持枠
30B 基板支持枠
31 支持枠
32 支持部
32A 第一支持部
32B 第二支持部
34 傾斜片
35 指向段差片(指向片)
36 支持棚
37 下面
38 基板抑え
39 抑え筒
40 抑え片
50 ロボット
51 ハンド
60 カバー体
63 天井周縁部
64 フランジ
65 施錠穴
70 施錠機構
71 施錠爪
72 リングバネ(バネ部材)
73 操作穴(操作凹部)
80 ガスケット
81 基材部
82 対向爪
83 干渉突起
W 半導体ウェーハ(基板)

【特許請求の範囲】
【請求項1】
中空の支持枠に基板用の複数の支持部を間隔をおいて設けた基板支持枠であって、支持部は、支持枠の中空方向に指向する指向片と、この指向片に形成されて基板を略水平に支持する支持棚と、指向片を貫通した抑え片を支持枠の中空方向に突出させ、かつ支持棚の下方に徐々に接近するよう傾けて位置させる基板抑えとを含んでなることを特徴とする基板支持枠。
【請求項2】
複数の支持部は、支持枠の周方向に設けられて対向する一対の第一支持部と、支持枠の周方向に設けられて対向する一対の第二支持部とを含み、第一支持部を第二支持部よりも支持枠の周方向に伸長形成した請求項1記載の基板支持枠。
【請求項3】
ベース体に請求項1又は2記載の基板支持枠を着脱自在に配置したことを特徴とする基板収納容器。
【請求項4】
ベース体は、基板支持枠を搭載するベースボトムと、このベースボトムの下面に嵌め合わされるベースカバーとを含み、これらベースボトムの下面とベースカバーのいずれか一方に複数の位置決め具を設け、ベースボトムの周壁に係合凹部を設けるとともに、ベースカバーの周壁には、ベースボトムの係合凹部に係合する係合爪を形成した請求項3記載の基板収納容器。
【請求項5】
ベース体に上方から被せられて基板支持枠を覆うカバー体と、このカバー体を施錠する施錠機構とを含み、カバー体を下面が開口した断面略U字形に形成し、
施錠機構は、ベース体の周壁から突出してカバー体の周壁に干渉する出没可能な施錠爪と、ベース体に取り付けられて施錠爪をベース体の周壁外部に突出させるバネ部材と、施錠爪に形成されてベース体の外部から操作される操作凹部とを含んでなる請求項3又は4記載の基板収納容器。
【請求項6】
ベース体とカバー体との間に介在する弾性のガスケットを備え、このガスケットは、ベースボトムの上面周縁部に積層されてカバー体の周壁下部と接触する基材部と、この基材部から伸びてベースボトムの上面を貫通し、ベースボトムの係合凹部に対向する対向爪と含み、この対向爪に、ベースカバーの係合爪に干渉する干渉突起を形成した請求項5記載の基板収納容器。
【請求項7】
ベース体に複数の基板支持枠を上下方向に積層して配置し、カバー体の天井周縁部を凹み形成し、この凹んだ天井周縁部を最上段の基板支持枠に接触させるようにした請求項5又は6記載の基板収納容器。
【請求項8】
基板支持枠の支持棚下面を凹み形成し、この凹んだ支持棚下面に基板抑えの抑え片を隙間を介して嵌め入れ可能に対向させ、基板を支持する基板支持枠を複数積層する場合に、下段の基板支持枠に支持された基板の周縁部に上段の基板支持枠における基板抑えの抑え片を接触させるようにした請求項7記載の基板収納容器。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【公開番号】特開2011−31964(P2011−31964A)
【公開日】平成23年2月17日(2011.2.17)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−180813(P2009−180813)
【出願日】平成21年8月3日(2009.8.3)
【出願人】(000190116)信越ポリマー株式会社 (1,394)
【Fターム(参考)】