説明

塗工装置および積層体の製造方法ならびにそれにより製造される積層体

【課題】 積層体の塗工層を紫外線照射により硬化させる際に、作業速度の低下、塗工層の硬化ムラが発生せず、かつ基材と塗工層の密着性がよい積層体を製造するための塗工装置、製造方法ならびに該装置及び該製造方法により製造される積層体を提供する。
【解決手段】 積層体に紫外線を照射する紫外線照射装置を有する塗工装置において、該積層体の一方の面に紫外線を照射する第1の紫外線照射装置と、該積層体の他方の面に紫外線を照射する第2の紫外線照射装置、とからなる塗工装置。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、紫外線硬化型塗料を用いた、窓貼り紫外線カットフィルムやディスプレイ表面保護等に使用される各種機能性積層体の製造に使用される塗工装置に関し、また、該塗工装置を用いて各種機能性積層体を製造する製造方法に関し、さらには、該製造方法により製造される積層体に関する。
【背景技術】
【0002】
機能性積層体の用途は多岐にわたり、特に各種フィルムにおいては、ポリエチレンテレフタレート(PET)やポリカーボネート(PC)といったプラスチックなどからなる基材上に、アクリル系樹脂などの紫外線硬化型樹脂を塗工して製造されることが一般的となっている。これらに使用される材料は比較的入手が容易であり、紫外線硬化型樹脂を塗工層に使用することは、その取扱いが容易かつ紫外線を照射することにより樹脂が光学反応により硬化するため、より強固な塗工層を製造できるからである。
【0003】
塗工層に紫外線硬化型樹脂を使用する塗工装置について、図1を参照して説明する。アンワインダー1に巻かれた帯状基材10は、バックアップロール3に案内されて乾燥装置に4に入って乾燥された後、紫外線照射装置5により硬化され、ワインダー6に巻き取られる。バックアップロール3に対向して塗料が付着したアプリケータロール2が設けられており、該アプリケータロール2によって塗工層を形成する紫外線硬化型樹脂を含む塗料インキ等を帯状基材10に塗布する。上記従来公知の塗工装置では、紫外線照射装置5は一方の面、とりわけ塗工面からのみ紫外線照射するものであった。
【0004】
各種ディスプレイ等に用いられる積層体は、特に偏光板保護目的に用いられる場合においては、偏光子中のヨウ素、染料の劣化を防止する目的で紫外線吸収機能が付与される。例えば、紫外線吸収機能をTAC(トリアセチルセルロース)フィルムなど基材に付与する方法が一般によく用いられている。基材に紫外線吸収機能が付与されている場合は、塗工層として紫外線硬化型樹脂を塗工し、単純に塗工面より紫外線照射して樹脂を硬化させることで所望の積層体を得ることができる。
【0005】
一方で、紫外線硬化型樹脂の塗工層の変色防止、耐久性向上を計りたい場合、また、基材側に紫外線吸収能力を求めることができない場合には、紫外線吸収剤を分散した紫外線硬化型樹脂を基材上に塗工する必要がある。(例えば、特許文献1参照)
【0006】
【特許文献1】特開2001−207086号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
しかしながら、上記のような紫外線吸収剤を含む紫外線硬化型樹脂の塗工層に紫外線を照射し硬化させる場合、照射した紫外線の一部が紫外線吸収剤に吸収されるため、硬化速度が遅くなったり硬化ムラが生じたりするなどの問題が生じる。特に硬化ムラに関しては、塗工層の紫外線照射面のみが硬化し、それゆえに基材と塗工層の密着性が低くなるという積層体の強度上の問題が発生し、最悪の場合、塗工層と基材が剥離する恐れもある。紫外線の照射強度を上げることも行われているが、紫外線照射装置の大型化、作業環境における紫外線対策、製品への紫外線の影響などがあり、完全に問題を解決できるまでには至っていない。
【0008】
本発明は、上記のように、主に紫外線吸収剤を含む紫外線硬化型樹脂を塗工する積層体において、塗工層を紫外線照射により硬化させる際に、紫外線照射時間の長時間化による作業速度の低下や、塗工層の硬化ムラが発生せず、かつ基材と塗工層の密着性がよい積層体を製造するための塗工装置、製造方法ならびに該塗工装置および該製造方法により製造される積層体を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明の塗工装置は、塗料インキ等が塗布された基材に紫外線を照射する紫外線照射装置を有する塗工装置において、該塗料インキ等が塗布された基材の一方の面に紫外線を照射する第1の紫外線照射装置と、該塗料インキ等が塗布された基材の他方の面に紫外線を照射する第2の紫外線照射装置、とからなることを特徴とする。
【0010】
また、本発明の別の塗工装置は、塗料インキ等が塗布された基材に紫外線を照射する紫外線照射装置と、該塗料インキ等が塗布された基材に接触し該紫外線照射装置と対向する位置に設置されたバックアップロールとを有する塗工装置において、該塗料インキ等が塗布された基材の第1の面に接触可能な第1のバックアップロールと、該塗料インキ等が塗布された基材の第2の面に接触可能な第2のバックアップロールと、該塗料インキ等が塗布された基材の第1の面に第1のバックアップロールが接触した状態で該塗料インキ等が塗布された基材の第2の面に紫外線を照射する第1のバックアップロールと対向する位置に設置された第1の紫外線照射装置と、該塗料インキ等が塗布された基材の第2の面に第2のバックアップロールが接触した状態で該塗料インキ等が塗布された基材の第1の面に紫外線を照射する第2のバックアップロールと対向する位置に設置された第2の紫外線照射装置と、からなることを特徴とする。
【0011】
さらに、本発明の別の塗工装置は、前記塗料インキ等が塗布された基材の移動方向に、前記第1の紫外線照射装置、前記第2の紫外線照射装置の順に配置されたことを特徴とする。
【0012】
また、本発明の別の塗工装置は、前記第1の紫外線照射装置と前記第2の紫外線照射装置が同一の装置からなることを特徴とする。
【0013】
さらに、本発明の別の塗工装置は、前記第1のバックアップロールと第2のバックアップロールとの間に塗料インキ等が塗布された基材を捻転可能な捻転装置を有することを特徴とする。
【0014】
本発明の積層体の製造方法は、基材の一方の面上に紫外線硬化型樹脂塗料を塗布する工程と、該紫外線硬化型樹脂塗料を塗布された塗工層を乾燥し、積層体を得る工程と、第1の紫外線照射装置により該積層体の塗工層を塗工面側より硬化させる工程と、第2の紫外線照射装置により該積層体の塗工層を該基材側より硬化させる工程と、を有することを特徴とする
【0015】
また、本発明の積層体の製造方法は、前記第1の紫外線照射装置による紫外線照射の後に前記第2の紫外線照射装置による紫外線照射を行うことを特徴とする。
【0016】
さらに、本発明の積層体の製造方法は、前記第1の紫外線照射装置と前記第2の紫外線照射装置が同一の装置からなることを特徴とする。
【0017】
本発明の積層体は、紫外線吸収能の低い基材の一方の面上に紫外線吸収剤が分散された紫外線硬化型樹脂塗料を塗布した積層体において、先に第1の紫外線照射装置により該積層体の塗工層を塗工面側より硬化させ、次いで第2の紫外線照射装置により該積層体の塗工層を該基材側より硬化させることを特徴とする。
【発明の効果】
【0018】
本発明によれば、一つの塗工装置において積層体の塗工面と基材側面の両方から紫外線を照射することにより、紫外線照射積算量を確保しつつ作業速度の低下、作業時間の増加が起こらす、塗工層の硬化ムラが発生せず、かつ基材と塗工層の密着性がよい積層体を製造することのできる装置、製造方法ならびに該装置および該製造方法により製造される積層体を提供することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0019】
本発明の塗工装置における紫外線照射装置は、一連の塗工工程中において塗料インキ等が塗布された帯状物(積層体)の両面に紫外線を照射することができるものであれば特に限定されるものではなく、一つの装置で複数方向に照射可能な装置でもよく、一方向のみに照射可能な複数の装置でも構わない。
【0020】
また、基材に塗料インキ等を塗布する方法としては、特に限定されるものではなく、基材の材質や形状、塗料インキ等の特性に応じて適宜決定すればよい。一般に、ディップコート法、スプレーコート法、ロールコート法、ドクターブレード法、グラビアコート法、スクリーン印刷法等を挙げることができる。
【0021】
紫外線照射装置の積層体に対する照射方法は、図2および図3に示す大きく分けて2つの方法がある。図2は、基材の一方の面上に紫外線硬化型樹脂塗料が塗布された塗工層を有する積層体10において、基材がロール31に接した状態で紫外線照射装置20により紫外線を照射する方法で、本発明の実施において好ましい例の一つである。紫外線照射により紫外線硬化型樹脂を硬化させる場合、塗工面の収縮等が起こりやすく、また紫外線照射装置の熱による基材の変形等の問題があり、さらにはそれらが原因と思われる塗工面のシワが発生する問題もあるため、ロールにより積層体に張力を掛けた状態で紫外線照射することが望ましい
【0022】
図3はロール30とロール30の間で紫外線照射する方法である。前述のとおり、紫外線照射時の変形やシワ等の多少の問題を有するが、紫外線照射や熱による変形等の影響が少ない樹脂が開発されれば、この方法でも紫外線照射を行うことができる。
【0023】
紫外線を照射する順番は、図3の方式であればどちらの面を先に照射しても構わないが、図2の方式の場合、最初に塗工面側、次いで基材面側の順番が望ましい。塗工面が未硬化の状態でロールに接した場合、ロールに未硬化の樹脂が付着することなり、安定した塗工層をもつ積層体の製造が不可能となるからであり、塗工面表面を最初に紫外線照射し硬化させることにより、塗工面が未硬化の状態でロールに接することがなくなる。
【0024】
以下、本発明の塗工装置における紫外線照射装置の実施態様を示す。実施態様は図1のロール33およびロール34の間に設置される本発明の塗工装置における紫外線照射装置を示すのみとする。なお、本発明の実施態様に用いる塗工装置は、紫外線照射装置が設置される部分以外に係る各種装置等は塗工装置の構成として公知であり、公知技術を適宜適用可能である。これら構成は本発明に直接関与しないため、その詳細は省略する。
【0025】
図4は、積層体10の基材面をバックアップロール31に接した状態で第1の紫外線照射装置21により積層体10の塗工面側より塗工層を紫外線硬化させ、次いで積層体10の塗工面をバックアップロール32に接した状態で第2の紫外線照射装置22により積層体10の基材面側より塗工層を紫外線硬化させることを示した概略図である。本発明では、紫外線照射装置21および22の2つを有しているため、塗工装置における設置スペースの問題に対しても自由に設置場所を変更可能である。また、各々に用いられる紫外線照射装置は、紫外線源を複数とすることも可能であり、照射時間、積算光量を自由に変更することができる。近年は、作業時間短縮のために積層体の移動速度が上昇する傾向に有り、それに伴い紫外線照射時間、積算光量を確保するために紫外線照射装置の大型化、複数化が行われている。
【0026】
図5は、第1の紫外線照射装置21と第2の紫外線照射装置22をロール33とロール34の間に設置した概略図である。該概略図ではロール33とロール34同一区間内に紫外線照射装置21および22を設置しているが、異なるロール間内に設置することも可能である。
【0027】
図6は、第1の紫外線照射装置と第2の紫外線照射装置が同一の装置からなる塗工装置の一例である。すなわち、一つの紫外線照射装置20で積層体10の塗工面側および基材面側を紫外線照射する方法を示した概念図である。第1のバックアップロール31に積層体10の基材面を接した状態および第2のバックアップロール32に積層体10の塗工面を接した状態で、紫外線照射装置20により紫外線硬化を行う。積層体10は、第1のバックアップロール31を通過後、捻転装置9により捻転した後に第2のバックアップロール32へ進むため、同一の紫外線照射装置により積層体の基材面側及び塗工面側から紫外線を照射可能となる。
【0028】
図7は、一つの紫外線照射装置20で積層体10の塗工面側および基材面側を紫外線照射する方法を示した別の概念図である。図6と概ね同じであるが、紫外線照射装置20は紫外線を2面に照射可能である。
【0029】
本発明に係る積層体の基材としては、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリエチレンナフタレート(PEN)等のポリエステル系、トリアセチルセルロース等のセルロース系、ポリメタクリル酸メチル等のアクリレート系、ポリカーボネート系、オレフィン系等、紫外線が透過する材料であれば特に限定されないが、紫外線吸収剤が添加されておらず、紫外線透過率が高い樹脂が好ましく、また、各々の基材において、あらかじめ、塗布面との密着性を向上するために易接着層を設けることも可能である。好ましくは、波長365nmの紫外線の透過率が50%以上である材料であり、より好ましくは70%以上、さらに好ましくは85%以上である。透過率が50%に満たない場合、積層体の基材面側より紫外線を効率よく紫外線硬化型樹脂に照射することができず、基材と塗工層の密着性が低下する。また、紫外線照射量を多くして対応すると、基材の劣化によるシワの発生、張力などの強度低下等の悪影響が生じる。
【0030】
本発明に係る積層体の塗工層に用いられる紫外線硬化型樹脂としては、紫外線を照射することにより硬化する樹脂であれば特に限定されず、該紫外線硬化型樹脂中に分散される紫外線吸収剤も特に限定されず、各々公知のものが利用できる。例えば、紫外線硬化型樹脂としては、アクリル樹脂、エポキシ樹脂、ウレタン樹脂、ポリエーテル樹脂、ポリブタジエン樹脂等が挙げられ、紫外線吸収剤としては、ベンゾフェノン系、サリチル酸系、ベンゾトリアゾール系、シアノアクリレート系の材料が挙げられる。
【0031】
本発明に係る積層体の塗工層の厚さは使用される目的によって異なるが、ディスプレイ等に用いられる積層体であっては、乾燥膜厚が通常1〜10μm、好ましくは2〜8μm、さらに好ましくは2〜6μmの範囲になるよう塗工させることが望ましい。塗工方法に特に指定はないが、基材上に一定の厚さで安定して塗布することができる方法が望ましく、グラビア塗工法などが用いられる。膜厚が10μm以上では、塗工層に用いられる樹脂が硬化する際の収縮等により積層体がカールする恐れが高くなる。また、膜厚が1μm以下では、塗工層による紫外線吸収の効果が発揮できない。
【0032】
以下に、本発明に係る実施例を示す。
【実施例1】
【0033】
帯状基材に塗布する塗料として、エポキシアクリレート系紫外線硬化型樹脂(商品名:KR−566、固形95%溶液、旭電化工業社製)45重量部に紫外線吸収剤(商品名:RUVA93、大塚化学社製)5重量部を有機溶剤50重量部中に混合し、調整した。調整した塗料を乾燥後の厚さが5μmとなるようロッドコーターで該基材上に塗布し、100℃で2分間乾燥させた。帯状基材には、PETフィルム(商品名:A4300、東洋紡績社製)を用いた。乾燥後は該積層体の基材面を第1のバックアップロールに接した状態で120W/cm集光型高圧水銀灯1灯を用いて塗工面に紫外線照射(照射距離10cm、照射時間30秒)し、次いで該積層体の塗工面を第2のバックアップロールに接した状態で80W/cm集光型高圧水銀灯1灯を用いて基材面に紫外線照射(照射距離10cm、照射時間30秒)し、本発明の積層体を得た。この積層体の塗工層は、硬化ムラが無く均一で基材と塗工層との密着性も良好であった。
【実施例2】
【0034】
基材及び塗工層に用いられる塗料は実施例1と同じである。PETフィルム上に乾燥後の膜厚が5μmとなるようにロッドコーターで塗料を塗布し、100℃で2分間乾燥させた。乾燥後は該積層体の基材面を第1のバックアップロールに接した状態で160W/cm集光型高圧水銀灯2灯を用いて塗工面に紫外線照射(照射距離10cm、照射時間30秒)し、捻転装置により積層体を捻転後、該積層体の塗工面を第2のバックアップロールに接した状態で前記高圧水銀灯を用いて基材面に紫外線照射(照射距離10cm、照射時間30秒)し、本発明の積層体を得た。この積層体の塗工層は、効果ムラが無く均一で基材と塗工層との密着性も良好であった。
【図面の簡単な説明】
【0035】
【図1】塗工装置の全体概略図である。
【図2】本発明に係る積層体へ紫外線照射する例である。
【図3】本発明に係る積層体へ紫外線照射する他の例である。
【図4】本発明に係る紫外線照射装置が配置された塗工装置の部分拡大図である。
【図5】本発明に係る紫外線照射装置が配置された塗工装置の他の部分拡大図である。
【図6】本発明に係る紫外線照射装置が配置された塗工装置の他の部分拡大図である。
【図7】本発明に係る紫外線照射装置が配置された塗工装置の他の部分拡大図である。
【符号の説明】
【0036】
1 アンワインダー
2 アプリケータロール
3 バッキングロール
4 乾燥装置
5 紫外線照射装置
6 ワインダー
7 塗工用塗料受け部
9 捻転装置
10 積層体
20 紫外線照射装置
21 第1の紫外線照射装置
22 第2の紫外線照射装置
30、33、34 ロール
31 第1のバックアップロール
32 第2のバックアップロール

【特許請求の範囲】
【請求項1】
該塗料インキ等が塗布された基材に紫外線を照射する紫外線照射装置を有する塗工装置において、
該塗料インキ等が塗布された基材の一方の面に紫外線を照射する第1の紫外線照射装置と、該塗料インキ等が塗布された基材の他方の面に紫外線を照射する第2の紫外線照射装置を有することを特徴とする塗工装置。
【請求項2】
塗料インキ等が塗布された基材に紫外線を照射する紫外線照射装置と、該塗料インキ等が塗布された基材に接触し該紫外線照射装置と対向する位置に設置されたバックアップロールとを有する塗工装置において、
該塗料インキ等が塗布された基材の第1の面に接触可能な第1のバックアップロールと、該塗料インキ等が塗布された基材の第2の面に接触可能な第2のバックアップロールと、該塗料インキ等が塗布された基材の第1の面に第1のバックアップロールが接触した状態で該塗料インキ等が塗布された基材の第2の面に紫外線を照射する第1のバックアップロールと対向する位置に設置された第1の紫外線照射装置と、該塗料インキ等が塗布された基材の第2の面に第2のバックアップロールが接触した状態で該塗料インキ等が塗布された基材の第1の面に紫外線を照射する第2のバックアップロールと対向する位置に設置された第2の紫外線照射装置を有することを特徴とする塗工装置。
【請求項3】
前記塗料インキ等が塗布された基材の移動方向に、前記第1の紫外線照射装置、前記第2の紫外線照射装置の順に配置されたことを特徴とする請求項2記載の塗工装置。
【請求項4】
前記第1の紫外線照射装置と前記第2の紫外線照射装置が同一の装置からなることを特徴とする請求項1乃至3いずれか記載の塗工装置。
【請求項5】
前記第1のバックアップロールと前記第2のバックアップロールとの間に塗料インキ等が塗布された基材を捻転可能な捻転装置を有することを特徴とする請求項4記載の塗工装置。
【請求項6】
基材の一方の面上に紫外線硬化型樹脂塗料を塗布する工程と、該紫外線硬化型樹脂塗料を塗布された塗工層を乾燥し、積層体を得る工程と、第1の紫外線照射装置により該積層体の塗工層を塗工面側より硬化させる工程と、第2の紫外線照射装置により該積層体の塗工層を該基材側より硬化させる工程と、を有することを特徴とする積層体の製造方法。
【請求項7】
前記第1の紫外線照射装置による紫外線照射の後に前記第2の紫外線照射装置による紫外線照射を行うことを特徴とする請求項5記載の積層体の製造方法。
【請求項8】
第1の紫外線照射装置と第2の紫外線照射装置が同一の装置からなることを特徴とする請求項6または7記載の積層体の製造方法。
【請求項9】
基材の一方の面上に紫外線吸収剤が分散された紫外線硬化型樹脂塗料を塗布した積層体において、先に第1の紫外線照射装置により該積層体の塗工層を塗工面側より硬化させ、次いで第2の紫外線照射装置により該積層体の塗工層を該基材側より硬化させたことを特徴とする積層体。
【請求項10】
前記第1の紫外線照射装置と第2の紫外線照射装置が同一の装置からなることを特徴とする請求項9記載の積層体。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【公開番号】特開2006−181430(P2006−181430A)
【公開日】平成18年7月13日(2006.7.13)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2004−376152(P2004−376152)
【出願日】平成16年12月27日(2004.12.27)
【出願人】(000153591)株式会社巴川製紙所 (457)
【Fターム(参考)】