説明

変速機制御装置、変速機制御方法及びプログラム

【課題】ニュートラル制御の解除を適切に行うことが可能な変速機制御装置、変速機制御方法及びプログラムを提供する。
【解決手段】CPU41は、踏切の手前に停車し、ニュートラル制御を実施している際に、踏切に進入可能な状態になっても、自車両2の前方に停車している他車両が動かないときは、ニュートラル制御を継続する(S12:YES〜S211:NO〜S213:YES〜S215:NO〜S212)。そして、CPU41は、自車両2の前方に停車している他車両が前方に動いた場合には、変速機72の変速段を前進走行レンジに入れて、ニュートラル制御の解除を行う(S12:YES〜S214:NO〜S213:YES〜S215:YES〜S214)。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、自動変速機又は半自動変速機を制御する変速機制御装置、変速機制御方法及びプログラムに関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来より、自動変速機又は半自動変速機を制御する技術に関し種々提案されている。
例えば、通過予定の交差点Cの停車・非停車状態と、1つ前に通過した交差点Bの停車・非停車状態の組み合わせの内、最も高い確率で発生する組み合わせを選出し、この最も高い確率で発生する組み合わせにおける通過予定の交差点Cの状態を求める。そして、今回の走行時に於ける1つ前に通過した交差点Bにおける状態と、2つ前に通過した交差点Aにおける状態との組み合わせが発生する確率を、過去のデータを基に算出する。この確率が高い場合には、通過予定の交差点Cの状態を上記状態と推定し、停車状態の場合には、交差点停止信号をオートマチックコントロールユニットに与える。そして、オートマチックコントロールユニットは、車速零を1秒検出すると、自動変速機の変速段をニュートラルに入れて、エンジンの負荷を軽減することにより低燃費化を図るニュートラル制御を直ちに開始して燃料を削減するように構成された交差点での停止装置がある(例えば、特許文献1参照。)。
【特許文献1】特開平9−73593号公報(段落(0012)〜(0037)、図1〜図10)
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
しかしながら、前記した特許文献1に記載された交差点での停止装置では、停止確率に基づいて交差点に到達する前に予め交差点停止信号を出力し、ニュートラル制御を開始するようになっているが、ニュートラル制御の解除については考慮されておらず、自車の発進時に、ニュートラル制御の解除が遅れ、スムーズに発進できない虞があるという問題がある。また、一般的には、ブレーキ信号がOFFになるとニュートラル制御を解除するようになっているが、実際には、車両の前進が許可されない状況、例えば、前方車両が停車している状況においてもブレーキ信号がOFFになるとニュートラル制御が解除されてしまい、車両が前進してしまう虞があるという問題がある。
【0004】
そこで、本発明は、上述した問題点を解決するためになされたものであり、ニュートラル制御の解除を適切に行うことが可能な変速機制御装置、変速機制御方法及びプログラムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
前記目的を達成するため請求項1に係る変速機制御装置は、自車位置を検出する自車位置検出手段(11)と、地図情報を記憶する地図情報記憶手段(25)と、前記自車位置と前記地図情報とに基づいて自車が特定地点手前で停車しているか否かを判定する停車判定手段(13)と、前記自車前方の他車両の状態を取得する他車両状態取得手段(13、61)と、前記停車判定手段を介して自車が前記特定地点手前で停車していると判定された場合には、自車位置前方の特定地点の状態が進入不可の状態か否かを判定する特定地点判定手段(13)と、前記特定地点判定手段を介して前記特定地点の状態が進入不可の状態であると判定された場合に、変速機(72)の変速段をニュートラルに入れるように制御し、前記ニュートラルに入れた後、前記特定地点の状態が進入可の状態であると判定された場合に、前記自車前方の他車両の状態に基づいて前記変速機の変速段をニュートラルから前進走行レンジに入れるように制御する変速機制御手段(13、71)と、を備えたことを特徴とする。
尚、この変速機は自動変速機又は半自動変速機である。
【0006】
また、請求項2に係る変速機制御装置は、請求項1に記載の変速機制御装置(1)において、前記特定地点は踏切を含み、前記踏切における遮断機の状態を判定する遮断機判定手段(13、51)を備え、前記特定地点判定手段(13)は、前記遮断機判定手段を介して前記遮断機が降りている状態であると判定された場合に、該踏切の状態が進入不可の状態であると判定することを特徴とする。
【0007】
また、請求項3に係る変速機制御装置は、請求項1又は請求項2に記載の変速機制御装置(1)において、前記他車両状態取得手段(13、61)は、前記自車前方の他車両と自車との距離を検出する距離検出手段(61、62)と、前記他車両と自車との距離が変化したか否かを判定する距離判定手段(13)と、を有し、前記変速機制御手段(13、71)は、前記距離判定手段を介して前記他車両と自車との距離が変化したと判定された場合には、前記変速機の変速段をニュートラルから前進走行レンジに入れるように制御することを特徴とする。
【0008】
また、請求項4に係る変速機制御方法は、自車位置と地図情報とに基づいて自車両が特定地点手前で停車しているか否かを判定する停車判定工程と、前記停車判定工程で自車両が前記特定地点手前で停車していると判定された場合には、自車位置前方の特定地点の状態が進入不可の状態か否かを判定する特定地点判定工程と、前記特定地点判定工程で前記特定地点の状態が進入不可の状態であると判定された場合に、変速機の変速段をニュートラルに入れるように制御し、前記ニュートラルに入れた後、前記特定地点の状態が進入可の状態であると判定された場合に、前記自車前方の他車両の状態に基づいて前記変速機の変速段をニュートラルから前進走行レンジに入れるように制御する変速機制御工程と、を備えたことを特徴とする。
【0009】
更に、請求項5に係るプログラムは、コンピュータに、自車位置と地図情報とに基づいて自車両が特定地点手前で停車しているか否かを判定する停車判定工程と、前記停車判定工程で自車両が前記特定地点手前で停車していると判定された場合には、自車位置前方の特定地点の状態が進入不可の状態か否かを判定する特定地点判定工程と、前記特定地点判定工程で前記特定地点の状態が進入不可の状態であると判定された場合に、変速機の変速段をニュートラルに入れるように制御し、前記ニュートラルに入れた後、前記特定地点の状態が進入可の状態であると判定された場合に、前記自車前方の他車両の状態に基づいて前記変速機の変速段をニュートラルから前進走行レンジに入れるように制御する変速機制御工程と、を実行させるためのプログラムである。
【発明の効果】
【0010】
前記構成を有する請求項1に係る変速機制御装置では、自車が特定地点手前で停車してニュートラル制御が実行された後、当該特定地点の状態が進入可の状態であると判定されても、自車前方の他車両の状態に基づいてニュートラル制御を解除することが可能となる。このため、特定地点手前での停車時に、自車前方に他車両が停車している状況においては、ブレーキ信号がOFFになっても、ニュートラル制御を維持して、自車が前進するのを防止することが可能となり、該ニュートラル制御の解除を適切に行うことが可能となる。また、特定地点の状態が進入可の状態で、運転者がブレーキペダルを踏んでいても、即ち、ブレーキ信号がONであっても、自車前方の他車両が動き出した状況においては、変速機の変速段がニュートラルから前進走行レンジに入るため、スムーズに発進することが可能となり、ニュートラル制御の解除を適切に行うことが可能となる。
【0011】
また、請求項2に係る変速機制御装置では、踏切の遮断機が降りている状態である場合に、該踏切の状態が進入不可の状態であると判定するため、当該踏切の遮断機が上がって、進入可の状態であると判定されても、自車前方の他車両の状態に基づいてニュートラル制御を解除することが可能となる。このため、踏切での停車時に、自車前方に他車両が停車している状況においては、ブレーキ信号がOFFになっても、ニュートラル制御を維持して、自車が前進するのを防止することが可能となり、該ニュートラル制御の解除を適切に行うことが可能となる。また、踏切の遮断機が上がって、進入可の状態で、運転者がブレーキペダルを踏んでいても、即ち、ブレーキ信号がONであっても、自車前方の他車両が動き出した状況においては、変速機の変速段がニュートラルから前進走行レンジに入るため、スムーズに発進することが可能となり、ニュートラル制御の解除を適切に行うことが可能となる。
【0012】
また、請求項3に係る変速機制御装置では、踏切等の特手地点において、ニュートラル制御が実行された後、自車前方の他車両と自車との距離が変化したと判定された場合に、つまり、自車前方の他車両が動き出した場合に、変速機の変速段をニュートラルから前進走行レンジに入れるように制御する。これにより、特定地点において、運転者がブレーキペダルを踏んでいても、即ち、ブレーキ信号がONであっても、自車前方の他車両が動き始めた場合には、変速機の変速段がニュートラルから前進走行レンジに入るため、スムーズに発進することが可能となり、ニュートラル制御の解除を適切に行うことが可能となる。
【0013】
また、請求項4に係る変速機制御方法では、自車が特定地点手前で停車してニュートラル制御が実行された後、当該特定地点の状態が進入可の状態であると判定されても、自車前方の他車両の状態に基づいてニュートラル制御を解除することが可能となる。このため、特定地点手前での停車時に、自車前方に他車両が停車している状況においては、ブレーキ信号がOFFになっても、ニュートラル制御を維持して、自車が前進するのを防止することが可能となり、該ニュートラル制御の解除を適切に行うことが可能となる。また、特定地点の状態が進入可の状態で、運転者がブレーキペダルを踏んでいても、即ち、ブレーキ信号がONであっても、自車前方の他車両が動き出した状況においては、変速機の変速段がニュートラルから前進走行レンジに入るため、スムーズに発進することが可能となり、ニュートラル制御の解除を適切に行うことが可能となる。
【0014】
更に、請求項5に係るプログラムでは、コンピュータは当該プログラムを読み込むことによって、該コンピュータは、自車が特定地点手前で停車してニュートラル制御が実行された後、当該特定地点の状態が進入可の状態であると判定されても、自車前方の他車両の状態に基づいてニュートラル制御を解除することが可能となる。このため、コンピュータは、特定地点手前での停車時に、自車前方に他車両が停車している状況においては、ブレーキ信号がOFFになっても、ニュートラル制御を維持して、自車が前進するのを防止することが可能となり、該ニュートラル制御の解除を適切に行うことが可能となる。また、コンピュータは、特定地点の状態が進入可の状態で、運転者がブレーキペダルを踏んでいても、即ち、ブレーキ信号がONであっても、自車前方の他車両が動き出した状況においては、変速機の変速段をニュートラルから前進走行レンジに入れるため、運転者はスムーズに発進することが可能となり、ニュートラル制御の解除を適切に行うことが可能となる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0015】
以下、本発明に係る変速機制御装置、変速機制御方法及びプログラムをナビゲーション装置について具体化した一実施例に基づき図面を参照しつつ詳細に説明する。
【実施例】
【0016】
[車両の概略構成]
先ず、実施例1に係るナビゲーション装置が搭載される車両の概略構成について図1に基づいて説明する。図1は実施例1に係るナビゲーション装置1が搭載される車両2の概略構成図である。
【0017】
図1に示すように、車両2に対して設置されたナビゲーション装置1のナビゲーション制御部13には、CCDカメラ等を駆動制御するカメラECU(ElectronicControl Unit)51が電気的に接続されている。また、車両2のルームミラー付近には、CCDカメラ等により構成されて車両前方を撮像する前方撮像用カメラ53が設置されている。
また、ナビゲーション制御部13には、ミリ波レーダ等を駆動制御するレーダECU(ElectronicControl Unit)61が電気的に接続されている。また、車両2の先端部中央位置と後端部中央位置には、各ミリ波レーダ62が設置されている。また、ナビゲーション制御部13には、自動変速機又は半自動変速機である変速機72を駆動制御する変速機ECU(ElectronicControl Unit)71が接続されている。
【0018】
また、ナビゲーション装置1は、車両2の室内のセンターコンソール又はパネル面に備え付けられ、液晶ディスプレイ(LCD)15に地図や目的地までの探索経路を表示すると共に、スピーカ16によって経路案内に関する音声ガイダンスを出力する。また、ナビゲーション装置1は、所定の条件を満たした場合には、後述のようにカメラECU51に制御信号を送信し、前方撮像用カメラ52による踏切における踏切警報機等の撮影画像の画像認識データを受信する。
【0019】
また、ナビゲーション装置1は、所定の条件を満たした場合には、レーダECU61に制御信号を送信し、車両2の前後に位置する他車両までの距離や他車両の相対速度を検出することができる。
また、ナビゲーション装置1は、変速機ECU71に制御信号を送信し、変速機72の変速段をニュートラルや前進走行レンジ等に変更することができる。
【0020】
また、カメラECU51は、ナビゲーション装置1から受信した制御信号に基づいて、前方撮像用カメラ53の映像信号を画像処理して、車両2の前方の踏切警報機等の画像認識データを出力する電子制御ユニットで、前方撮像用カメラ53が接続されている。また、レーダECU61は、ナビゲーション装置1から受信した制御信号に基づいて、ミリ波レーダ62の検出信号に基づいて前後の車両との距離や相対速度を計測する電子制御ユニットで、ミリ波レーダ62が接続されている。また、変速機ECU71は、ナビゲーション装置1から受信した制御信号に基づいて、変速機72の変速段をニュートラルや前進走行レンジ等に変更する電子制御ユニットで、変速機72が接続されている。
【0021】
[ナビゲーション装置の概略構成]
次に、実施例1に係る車両2の制御系に係る構成について特にナビゲーション装置1を中心にして図2に基づき説明する。図2は車両2に搭載されるナビゲーション装置1を中心とした制御系を模式的に示すブロック図である。
【0022】
図2に示すように、車両2の制御系は、ナビゲーション装置1と、このナビゲーション装置1に対して電気的に接続されたカメラECU51、レーダECU61、変速機ECU71を基本にして構成され、各制御装置に対して所定の周辺機器が接続されている。
【0023】
このナビゲーション装置1は、自車の現在位置(以下、「自車位置」という。)を検出する現在地検出部11と、各種のデータが記録されたデータ記録部12と、入力された情報に基づいて、各種の演算処理を行うナビゲーション制御部13と、操作者からの操作を受け付ける操作部14と、操作者に対して地図等の情報を表示する液晶ディスプレイ(LCD)15と、経路案内に関する音声ガイダンスを出力するスピーカ16と、道路交通情報センタ(VICS:登録商標)等の情報センタとの間で相互に通信を行う通信装置17と、踏切警報機の警告音等の外部の音を収集するマイク18等から構成されている。また、ナビゲーション制御部13には、自車の走行速度を検出する車速センサ21と、ブレーキペダルの踏み込みを検出するブレーキペダルセンサ22とが接続されている。このブレーキペダルセンサ22は、ブレーキペダルが踏み込まれたときにはON信号を出力し、ブレーキペダルが踏み込まれていないときにはOFF信号を出力する。
【0024】
以下に、ナビゲーション装置1を構成する各構成要素について説明する。
図2に示すように、現在地検出部11は、GPS31、方位センサ32、距離センサ33、高度計(図示せず)等からなり、自車位置、自車方位等を検出することが可能となっている。
【0025】
また、データ記録部12は、外部記憶装置及び記録媒体としてのハードディスク(図示せず)と、ハードディスクに記憶された地図情報データベース(地図情報DB)25及び所定のプログラム等を読み出すとともにハードディスクに所定のデータを書き込む為のドライバである記録ヘッド(図示せず)とを備えている。
【0026】
また、地図情報DB25には、経路案内及び地図表示に必要な各種情報から構成されており、例えば、各新設道路を特定するための新設道路情報、地図を表示するための地図表示データ、各交差点に関する交差点データ、各踏切に関する踏切データ、ノード点に関するノードデータ、ノード点を結ぶ道路(リンク)に関するリンクデータ、経路を探索するための探索データ、施設の一種である店舗等のPOI(Point of Interest)に関する店舗データ、地点を検索するための検索データ等から構成されている。また、地図情報DB25の内容は、不図示の情報配信センタから通信装置17を介して配信された更新情報をダウンロードすることによって更新される。
【0027】
また、図2に示すように、ナビゲーション装置1を構成するナビゲーション制御部13は、ナビゲーション装置1の全体の制御を行う演算装置及び制御装置としてのCPU41、並びにCPU41が各種の演算処理を行うに当たってワーキングメモリとして使用されるとともに、経路が探索されたときの経路データ等が記憶されるRAM42、制御用のプログラムのほか、後述の踏切での停車時に、変速機72の変速段をニュートラルに入れて、エンジンの負荷を軽減することにより低燃費化を図るニュートラル制御の実施及び解除を実行する変速機制御処理プログラム(図3参照)が記憶されたROM43、ROM43から読み出したプログラムを記憶するフラッシュメモリ44等の内部記憶装置や、時間を計測するタイマ45等を備えている。
【0028】
また、本実施例においては、前記ROM43に各種のプログラムが記憶され、前記データ記録部12に各種のデータが記憶されるようになっているが、プログラム、データ等を同じ外部記憶装置、メモリーカード等からプログラム、データ等を読み出して前記フラッシュメモリ44に書き込むこともできる。更に、メモリーカード等を交換することによって前記プログラム、データ等を更新することができる。
【0029】
更に、前記ナビゲーション制御部13には、操作部14、液晶ディスプレイ15、スピーカ16、通信装置17の各周辺装置(アクチュエータ)が電気的に接続されている。
【0030】
操作部14は、走行開始時の現在地を修正し、出発地及び目的地を入力する際や施設に関する情報の検索を行う際等に操作され、各種のキー等の複数の操作スイッチから構成される。そして、ナビゲーション制御部13は、各スイッチの押下等により出力されるスイッチ信号に基づき、対応する各種の動作を実行すべく制御を行う。尚、操作部14としては、キーボード、マウス等や、液晶ディスプレイ15の前面に設けたタッチパネルによって構成することもできる。
また、液晶ディスプレイ15には、操作案内、操作メニュー、キーの案内、現在地から目的地までの誘導経路、誘導経路に沿った案内情報、交通情報、ニュース、天気予報、時刻、メール、テレビ番組等が表示される。
【0031】
また、スピーカ16は、ナビゲーション制御部13からの指示に基づいて、誘導経路に沿った走行案内や、交差点や横断歩道での停止又は安全確認を警告する音声案内等を出力する。ここで、案内される音声ガイダンスとしては、例えば、「200m先、○○交差点を右方向です。」等である。
【0032】
そして、通信装置17は、情報配信センタと通信を行う携帯電話網等による通信手段であり、情報配信センタとの間で最もバージョンの新しい更新地図情報等の送受信を行う。また、通信装置17は情報配信センタに加えて、道路交通情報センタ(VICS(登録商標))等から送信された渋滞情報やサービスエリアの混雑状況等の各情報から成る交通情報を受信する。
【0033】
また、カメラECU51は、ナビゲーション制御部13から送信された制御信号を受信するデータ受信部51Aを備えると共に、この受信した制御信号に基づき前方撮像用カメラ53を制御すると共に画像認識を行う画像認識部51Bを備えている。また、レーダECU61は、ナビゲーション制御部13から送信された制御信号を受信するデータ受信部61Aを備えると共に、この受信した制御信号に基づきミリ波レーダ62を制御すると共に、前後の他車両との距離と相対速度の検出を行う制御部61Bを備えている。また、変速機ECU71は、ナビゲーション制御部13から送信された制御信号を受信するデータ受信部71Aを備えると共に、この受信した制御信号に基づき変速機72を駆動制御する制御部71Bを備えている。
【0034】
[変速機制御処理]
次に、上記のように構成されたナビゲーション装置1のCPU41が実行する処理であって、踏切での停車時に、変速機72の変速段をニュートラルに入れて、エンジンの負荷を軽減することにより低燃費化を図るニュートラル制御の実施及び解除を実行する変速機制御処理について図3乃至図7に基づいて説明する。
【0035】
図3は本実施例に係るナビゲーション装置1のCPU41が実行する処理であって、踏切での停車時に、ニュートラル制御の実施及び解除を実行する変速機制御処理を示すフローチャートである。図4は図3の「ニュートラル制御実施処理」のサブ処理を示すサブフローチャートである。図5は図3の「ニュートラル制御解除処理」のサブ処理を示すサブフローチャートである。図6は踏切の遮断機と自車両2との間に他車両を挟んで停車している状態を示す図である。図7は踏切の向こう側に渋滞等で他車両が停車している状態を示す図である。
【0036】
尚、図3にフローチャートで示されるプログラムはナビゲーション装置1のナビゲーション制御部13が備えているROM43に記憶されており、CPU41によって所定時間毎に(例えば、約0.1秒〜0.5秒毎である。)実行される。
【0037】
図3に示すように、先ず、ステップ(以下、Sと略記する)11において、CPU41は、踏切での停車時に、変速機72の変速段をニュートラルに入れて、エンジンの負荷を軽減することにより低燃費化を図るニュートラル制御の実施を行う「ニュートラル制御実施処理」のサブ処理(図4参照)を実行する。
続いて、S12において、CPU41は、ニュートラル制御を実施しているか否かを判定する判定処理を実行する。
【0038】
そして、ニュートラル制御を実施していない場合には(S12:NO)、CPU41は、当該処理を終了する。
一方、ニュートラル制御を実施している場合には(S12:YES)、CPU41は、S13の処理に移行する。S13において、CPU41は、変速機72の変速段をニュートラルから前進走行レンジに入れてニュートラル制御を解除する「ニュートラル制御解除処理」のサブ処理(図5参照)を実行後、当該処理を終了する。
【0039】
[ニュートラル制御実施処理]
次に、CPU41が上記S11において実行する「ニュートラル制御実施処理」のサブ処理について図4に基づいて説明する。
図4に示すように、S111において、CPU41は、自車両2が停車しているか否かを判定する判定処理を実行する。具体的には、CPU41は、車速センサ21を介して自車両2の車速が「0km/h」で、且つ、ブレーキペダルセンサ22を介して運転者がブレーキペダルを踏み込んでいるか否かを判定する判定処理を実行する。
【0040】
そして、自車両2が停車していない場合、つまり、自車両2の車速が「0km/h」でない、又は、運転者がブレーキペダルを踏み込んでいない場合には(S111:NO)、CPU41は、当該サブ処理を終了して、メインフローチャートに戻り、S12の処理に移行する。
一方、自車両2が停車している場合、つまり、自車両2の車速が「0km/h」で、且つ、運転者がブレーキペダルを踏み込んでいる場合には(S111:YES)、CPU41は、自車両2が停車していると判定してS112の処理に移行する。
【0041】
S112において、CPU41は、現在地検出部11により自車位置及び自車の向きを表す自車方位を検出して、自車位置を表す座標データ(例えば、緯度と経度のデータである。)と自車方位をRAM42に記憶する。そして、CPU41は、地図情報DB25に格納される地図情報から自車位置が、特定地点としての踏切の手前に位置しているか否か、例えば、踏切の手前から約10m以内に位置しているか否か、即ち、自車前方の所定距離以内(例えば、約10m以内である。)に踏切があるか否かを判定する判定処理を実行する。
【0042】
そして、自車位置が踏切の手前に位置していない場合、つまり、自車前方の所定距離以内に踏切が無い場合には(S112:NO)、CPU41は、当該サブ処理を終了して、メインフローチャートに戻り、S12の処理に移行する。
一方、自車位置が踏切の手前に位置している場合、つまり、自車前方の所定距離以内に踏切がある場合には(S112:YES)、CPU41は、S113の処理に移行する。
【0043】
S113において、CPU41は、カメラECU51に対して、前方撮像用カメラ53の撮影画像の画像認識データを出力するように指示する制御信号を出力する。そして、CPU41は、カメラECU51から受信した画像認識データから前方撮像用カメラ53の撮影画像上において、遮断機が降りているか否かを判定する判定処理を実行する。尚、同時に、CPU41は、カメラECU51から受信した画像認識データから前方撮像用カメラ53の撮影画像上において、踏切警報機の赤色灯が点滅しているか否かを判定する判定処理を実行するようにしてもよい。また同時に、CPU41は、マイク18を介して踏切警報機のスピーカから警告音が発せられているか否かを判定する判定処理を実行するようにしてもよい。
【0044】
そして、カメラECU51から受信した画像認識データから前方撮像用カメラ53の撮影画像上において、遮断機が上がっている場合には(S113:NO)、CPU41は、当該サブ処理を終了して、メインフローチャートに戻り、S12の処理に移行する。
尚、カメラECU51から受信した画像認識データから前方撮像用カメラ53の撮影画像上において、遮断機が上がっており、更に、踏切警報機のスピーカから警告音が発せられていない場合には、CPU41は、当該サブ処理を終了して、メインフローチャートに戻り、S12の処理に移行するようにしてもよい。
【0045】
一方、カメラECU51から受信した画像認識データから前方撮像用カメラ53の撮影画像上において、遮断機が降りている場合には(S113:YES)、CPU41は、S114の処理に移行する。
尚、カメラECU51から受信した画像認識データから前方撮像用カメラ53の撮影画像上において、踏切警報機の赤色灯が点滅しているか、または、遮断機が降りている場合、または、踏切警報機のスピーカから警告音が発せられている場合には、CPU41は、S114の処理に移行するようにしてもよい。
【0046】
S114において、CPU41は、変速機ECU71に対して、変速機72の変速段をニュートラルに入れるように指示する制御信号を出力する。これにより、変速機ECU71は、変速機72の変速段をニュートラルに入れるように指示する制御信号を受信した場合には、変速機72の変速段をニュートラルに入れる。つまり、CPU41は、踏切での停車時に、変速機72の変速段をニュートラルに入れて、エンジンの負荷を軽減することにより低燃費化を図るニュートラル制御の実施を行う。その後、CPU41は、当該サブ処理を終了して、メインフローチャートに戻り、S12の処理に移行する。
【0047】
[ニュートラル制御解除処理]
次に、CPU41が上記S13において実行する「ニュートラル制御解除処理」のサブ処理について図5乃至図7に基づいて説明する。
図5に示すように、S211において、CPU41は、カメラECU51に対して、前方撮像用カメラ53の撮影画像の画像認識データを出力するように指示する制御信号を出力する。そして、CPU41は、カメラECU51から受信した画像認識データから前方撮像用カメラ53の撮影画像上において、遮断機が降りているか否かを判定する判定処理を実行する。尚、同時に、CPU41は、カメラECU51から受信した画像認識データから前方撮像用カメラ53の撮影画像上において、踏切警報機の赤色灯が点滅しているか否かを判定する判定処理を実行するようにしてもよい。また同時に、CPU41は、マイク18を介して踏切警報機のスピーカから警告音が発せられているか否かを判定する判定処理を実行するようにしてもよい。
【0048】
そして、カメラECU51から受信した画像認識データから前方撮像用カメラ53の撮影画像上において、遮断機が降りている場合には(S211:YES)、CPU41は、S212の処理に移行する。
尚、カメラECU51から受信した画像認識データから前方撮像用カメラ53の撮影画像上において、踏切警報機の赤色灯が点滅しているか、または、遮断機が降りている場合、または、踏切警報機のスピーカから警告音が発せられている場合には、CPU41は、S212の処理に移行するようにしてもよい。
【0049】
S212において、CPU41は、変速機ECU71に対して、変速機72の変速段をニュートラルで維持するように指示する制御信号を出力する。これにより、変速機ECU71は、変速機72の変速段をニュートラルで維持するように指示する制御信号を受信した場合には、変速機72の変速段をニュートラルで維持する。つまり、CPU41は、踏切での停車時に、変速機72の変速段をニュートラルで維持して、エンジンの負荷を軽減することにより低燃費化を図るニュートラル制御の継続を行う。その後、CPU41は、当該サブ処理を終了して、メインフローチャートに戻る。
【0050】
一方、カメラECU51から受信した画像認識データから前方撮像用カメラ53の撮影画像上において、遮断機が上がっている場合には(S211:NO)、CPU41は、S213の処理に移行する。尚、カメラECU51から受信した画像認識データから前方撮像用カメラ53の撮影画像上において、遮断機が上がっており、更に、踏切警報機のスピーカから警告音が発せられていない場合には、CPU41は、S213の処理に移行するようにしてもよい。
【0051】
S213において、CPU41は、自車両2の先端部中央位置に取り付けられたミリ波レーダ62によって、自車両2の前方に他車両が存在するか否かを判定する判定処理を実行する。
【0052】
そして、自車両2の前方に、即ち、自車前方所定距離以内(例えば、自車位置から踏切までの距離、当該踏切の幅及び自車両2の車長をそれぞれ加算した距離以内である。)に他車両が存在しない場合には(S213:NO)、CPU41は、S214の処理に移行する。S214において、CPU41は、変速機ECU71に対して、変速機72の変速段を前進走行レンジに入れるように指示する制御信号を出力する。これにより、変速機ECU71は、変速機72の変速段を前進走行レンジに入れるように指示する制御信号を受信した場合には、変速機72の変速段を前進走行レンジに入れる。つまり、CPU41は、変速機72の変速段を前進走行レンジに入れて、ニュートラル制御の解除を行う。その後、CPU41は、当該サブ処理を終了して、メインフローチャートに戻る。
【0053】
一方、自車両2の前方に、即ち、自車前方所定距離以内に他車両が存在する場合には(S213:YES)、CPU41は、S215の処理に移行する。S215において、CPU41は、レーダECU71に対してミリ波レーダ62によって測定した前方車両との距離を連続して出力するように指示する制御信号を出力する。そして、CPU41は、レーダECU71から受信した前方車両との距離が変化したか否か、つまり、前回受信した前方車両との距離よりも今回受信した前方車両との距離が大きくなったか否かを判定する判定処理を実行する。
【0054】
そして、レーダECU71から受信した前方車両との距離が変化した場合、つまり、前回受信した前方車両との距離よりも今回受信した前方車両との距離が大きくなった場合には(S215:YES)、CPU41は、上記S214の処理に移行して、該S214の処理を実行後、当該サブ処理を終了して、メインフローチャートに戻る。
一方、レーダECU71から受信した前方車両との距離が変化しない場合には(S215:NO)、CPU41は、上記S212の処理に移行して、該S212の処理を実行後、当該サブ処理を終了して、メインフローチャートに戻る。
【0055】
ここで、踏切の遮断機と自車両2との間に他車両87を挟んで停車した場合に、ニュートラル制御を解除する一例について図6に基づいて説明する。
図6に示すように、踏切81において、踏切警報機82の各赤色灯83が交互に点滅すると共に、遮断機84が降り、また、踏切警報機82のスピーカ85が警告音を発している。そして、自車両2は、遮断機84との間に他車両87を挟んで停車し、変速機72の変速段がニュートラルに入って、エンジンの負荷を軽減することにより低燃費化を図るニュートラル制御を実施している。
【0056】
続いて、踏切警報機82の各赤色灯83が消灯すると共に、遮断機84が上がり、また、踏切警報機82のスピーカ85が警告音を停止した場合には、自車両2のCPU41は、他車両87が存在する場合に、ミリ波レーダ62によって自車両2と遮断機84との間に停車している他車両87との距離の測定を開始する。
【0057】
そして、他車両87が前方に(矢印X1方向である。)発進して、自車両2と他車両87との距離が大きくなった場合には(S215:YES)、CPU41は、変速機ECU71に対して、変速機72の変速段を前進走行レンジに入れるように指示する制御信号を出力して、ニュートラル制御の解除を行う(S214)。これにより、他車両87と自車両2との車間距離が大きくなって、自車両2の運転者が、ブレーキペダルから足を離して、アクセルを踏み込んだ場合には、スムーズに発進することが可能となり、ショック等の違和感の低減化を図ることができる。
【0058】
次に、踏切で自車両2が停車すると共に、踏切の向こう側に渋滞等で各他車両91、92が停車している場合に、ニュートラル制御を解除する一例について図7に基づいて説明する。
図7に示すように、踏切81において、踏切警報機82の各赤色灯83が交互に点滅すると共に、遮断機84が降り、また、踏切警報機82のスピーカ85が警告音を発している。そして、自車両2は、遮断機84の手前に停車し、変速機72の変速段がニュートラルに入って、エンジンの負荷を軽減することにより低燃費化を図るニュートラル制御を実施している。また、踏切81の向こう側には、渋滞等で各他車両91、92等が停車している。
【0059】
続いて、踏切警報機82の各赤色灯83が消灯すると共に、遮断機84が上がり、また、踏切警報機82のスピーカ85が警告音を停止した場合には、自車両2のCPU41は、他車両92が存在する場合に、ミリ波レーダ62によって自車両2と踏切81の向こう側に停車している他車両92との距離の測定を開始する。
【0060】
そして、各他車両91、92が前方に(矢印X2方向及び矢印X3方向である。)発進して、自車両2と他車両92との距離が大きくなった場合には(S215:YES)、CPU41は、変速機ECU71に対して、変速機72の変速段を前進走行レンジに入れるように指示する制御信号を出力して、ニュートラル制御の解除を行う(S214)。これにより、他車両92と踏切81との間に自車両2が入るスペースができて、自車両2の運転者が、ブレーキペダルから足を離して、アクセルを踏み込んだ場合には、スムーズに発進することが可能となり、ショック等の違和感の低減化を図ることができる。
【0061】
[上記実施例の効果]
以上詳細に説明した通り、本実施例に係るナビゲーション装置1では、CPU41は、踏切の手前(例えば、踏切の手前から約10m以内である。)に停車し、前方撮像用カメラ53の撮影画像上において、遮断機が降りている場合には、変速機ECU71に対して、変速機72の変速段をニュートラルに入れるように指示する制御信号を出力して、ニュートラル制御の実施を行う。(S111:YES〜S114)。
【0062】
これにより、自車両2が踏み切りの手前で停車すると共に、踏切の状態が進入不可の状態の場合には、CPU41は、変速機72の変速段をニュートラルに入れるように制御するため、変速段をニュートラルに入れて、エンジンの負荷を軽減することにより低燃費化を図るニュートラル制御を踏切において適切に実行することができる。
【0063】
また、CPU41は、踏切の手前(例えば、踏切の手前から約10m以内である。)に停車し、ニュートラル制御を実施している際に、踏切に進入可能な状態になっても、自車両2の前方に停車している他車両が動かないときは、ニュートラル制御を継続する(S12:YES〜S211:NO〜S213:YES〜S215:NO〜S212)。そして、CPU41は、自車両2の前方に停車している他車両が前方に動いた場合には、変速機72の変速段を前進走行レンジに入れて、ニュートラル制御の解除を行う(S12:YES〜S214:NO〜S213:YES〜S215:YES〜S214)。
【0064】
これにより、CPU41は、踏切の手前に停車し、ニュートラル制御を実施している場合に、踏切に進入可能な状態になっても、自車両2の前方の他車両が動き始めるまでニュートラル制御を実行するため、踏切の手前での停車時に、自車前方に他車両が停車している状況においては、ブレーキ信号がOFFになっても、ニュートラル制御を維持して、自車が前進するのを防止することが可能となり、該ニュートラル制御の解除を適切に行うことが可能となる。また、ニュートラル制御を実施している場合に、踏切に進入可能な状態で、運転者がブレーキペダルを踏んでいても、自車前方の他車両が動き始めた場合には、変速機の変速段がニュートラルから前進走行レンジに入る。このため、自車両2はスムーズに発進することが可能となり、ショック等の違和感の低減化を図って、ニュートラル制御の解除を適切に行うことが可能となる。
【0065】
尚、本発明は前記実施例に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内で種々の改良、変形が可能であることは勿論である。
【0066】
例えば、CPU41は、特定地点としての交差点で信号機の赤色発光部が点灯して停車し、ニュートラル制御を実施している際に、当該信号機の赤色発光部が消灯して青色発光部が点灯した場合には、ミリ波レーダ62によって前方に停車している他車両の有・無を検出するようにしてもよい。そして、自車両2の前方に他車両を検出した場合には、CPU41は、該他車両が動くまでニュートラル制御を続行するようにし、自車両2と該他車両との距離が大きくなった場合には、CPU41は、運転者がブレーキペダルを踏み込んでいても、ニュートラル制御を解除するようにしてもよい。
【0067】
これにより、交差点の信号機の青色発光部が点灯し、他車両と自車両2との車間距離が大きくなって、自車両2の運転者が、ブレーキペダルから足を離して、アクセルを踏み込んだ場合には、スムーズに発進することが可能となり、ショック等の違和感の低減化を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【0068】
【図1】本実施例に係るナビゲーション装置が搭載される車両の概略構成図である。
【図2】車両に搭載されるナビゲーション装置を中心とした制御系を模式的に示すブロック図である。
【図3】ナビゲーション装置のCPUが実行する処理であって、踏切での停車時に、ニュートラル制御の実施及び解除を実行する変速機制御処理を示すフローチャートである。
【図4】図3の「ニュートラル制御実施処理」のサブ処理を示すサブフローチャートである。
【図5】図3の「ニュートラル制御解除処理」のサブ処理を示すサブフローチャートである。
【図6】踏切の遮断機と自車両との間に他車両を挟んで停車している状態を示す図である。
【図7】踏切の向こう側に渋滞等で他車両が停車している状態を示す図である。
【符号の説明】
【0069】
1 ナビゲーション装置
2 車両(自車両)
11 現在地検出部
12 データ記録部
13 ナビゲーション制御部
16、85 スピーカ
18 マイク
21 車速センサ
22 ブレーキペダルセンサ
25 地図情報DB
41 CPU
42 RAM
43 ROM
51 カメラECU
53 前方撮像用カメラ
61 レーダECU
62 ミリ波レーダ
71 変速機ECU
72 変速機
81 踏切
82 踏切警報機
83 赤色灯
84 遮断機
87、91、92 他車両

【特許請求の範囲】
【請求項1】
自車位置を検出する自車位置検出手段と、
地図情報を記憶する地図情報記憶手段と、
前記自車位置と前記地図情報とに基づいて自車が特定地点手前で停車しているか否かを判定する停車判定手段と、
前記自車前方の他車両の状態を取得する他車両状態取得手段と、
前記停車判定手段を介して自車が前記特定地点手前で停車していると判定された場合には、自車位置前方の特定地点の状態が進入不可の状態か否かを判定する特定地点判定手段と、
前記特定地点判定手段を介して前記特定地点の状態が進入不可の状態であると判定された場合に、変速機の変速段をニュートラルに入れるように制御し、前記ニュートラルに入れた後、前記特定地点の状態が進入可の状態であると判定された場合に、前記自車前方の他車両の状態に基づいて前記変速機の変速段をニュートラルから前進走行レンジに入れるように制御する変速機制御手段と、
を備えたことを特徴とする変速機制御装置。
【請求項2】
前記特定地点は踏切を含み、
前記踏切における遮断機の状態を判定する遮断機判定手段を備え、
前記特定地点判定手段は、前記遮断機判定手段を介して前記遮断機が降りている状態であると判定された場合に、該踏切の状態が進入不可の状態であると判定することを特徴とする請求項1に記載の変速機制御装置。
【請求項3】
前記他車両状態取得手段は、
前記自車前方の他車両と自車との距離を検出する距離検出手段と、
前記他車両と自車との距離が変化したか否かを判定する距離判定手段と、
を有し、
前記変速機制御手段は、前記距離判定手段を介して前記他車両と自車との距離が変化したと判定された場合には、前記変速機の変速段をニュートラルから前進走行レンジに入れるように制御することを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の変速機制御装置。
【請求項4】
自車位置と地図情報とに基づいて自車両が特定地点手前で停車しているか否かを判定する停車判定工程と、
前記停車判定工程で自車両が前記特定地点手前で停車していると判定された場合には、自車位置前方の特定地点の状態が進入不可の状態か否かを判定する特定地点判定工程と、
前記特定地点判定工程で前記特定地点の状態が進入不可の状態であると判定された場合に、変速機の変速段をニュートラルに入れるように制御し、前記ニュートラルに入れた後、前記特定地点の状態が進入可の状態であると判定された場合に、前記自車前方の他車両の状態に基づいて前記変速機の変速段をニュートラルから前進走行レンジに入れるように制御する変速機制御工程と、
を備えたことを特徴とする変速機制御方法。
【請求項5】
コンピュータに、
自車位置と地図情報とに基づいて自車両が特定地点手前で停車しているか否かを判定する停車判定工程と、
前記停車判定工程で自車両が前記特定地点手前で停車していると判定された場合には、自車位置前方の特定地点の状態が進入不可の状態か否かを判定する特定地点判定工程と、
前記特定地点判定工程で前記特定地点の状態が進入不可の状態であると判定された場合に、変速機の変速段をニュートラルに入れるように制御し、前記ニュートラルに入れた後、前記特定地点の状態が進入可の状態であると判定された場合に、前記自車前方の他車両の状態に基づいて前記変速機の変速段をニュートラルから前進走行レンジに入れるように制御する変速機制御工程と、
を実行させるためのプログラム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【公開番号】特開2009−127786(P2009−127786A)
【公開日】平成21年6月11日(2009.6.11)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−305180(P2007−305180)
【出願日】平成19年11月27日(2007.11.27)
【出願人】(000100768)アイシン・エィ・ダブリュ株式会社 (3,717)
【Fターム(参考)】