説明

安全監視システム

【課題】 映像情報を利用して監視を行う映像による安全監視システムでは主に監視員によって映像を見ながら危険等の判定をしているので、監視員の負荷を少なくする為に「危険事象」等を取り出す映像解析システムを提供する。
【解決手段】 映像中の監視対象物の要素単位で解析できる知的映像解析システムを利用して知的映像監視システムを構成し、該解析システムの解析機能を使って監視対象物の行動を監視し、監視員が行う危険防止のための監視の判断と危険な状況が起きた場合の関係部署への伝達作業を該知的映像監視システムに行わせることによって監視員の負荷を軽減できると同時に侵入者等監視対象となった人物又は自動車等の移動記録即ち行動軌跡を映像の中に軌跡線として表示し侵入口を知ることにより防犯への対応も行える。

【発明の詳細な説明】
【発明が属する技術分野】
【0001】
本発明は映像による安全監視システムに関する
【背景技術】
【0002】
従来の映像による安全監視システムは〔図1〕に示す通り、監視地点にある1台又は複数の監視カメラ101で得られた映像を有線または無線で映像伝送装置102を使ってて監視室108に送信し、該監視室においてその送られて来た映像をシステム統合サーバ103が記録装置104、表示装置105、プリンター106等に配信し、監視カメラ101から送信された映像情報を該表示装置等を介して監視員107が監視し、監視地点で発生した危険な状態もしくは異常な状態等監視項目、例えば不審者の軌道内侵入、踏切が遮断されている踏切内に人物、物体等の存在等であるが、を監視員が発見し、関係者もしくは関係部署に危険もしくは警告を伝達し同時にその映像は常時記録し続けるものであった〔特許文献1〕。該安全監視システムでは監視員が該映像から目を離さず注視し続けて監視する必要がる。
【0003】
さらに、複数の監視地点の映像情報が集められる監視室108においては、該監視員107が前記複数の監視地点のカメラからの映像を一度に監視できるように複数の表示装置をならべて、または単一の表示装置の画面を分割〔特許文献2〕するなどして、全ての監視点の映像を常時表示させて監視したり、もしくは単一または複数の表示装置に複数の監視点の映像を一定の短い時間ごとに順次切り替えて表示する方法によって監視が実施されており、前記監視員107はそれらの表示装置の映像を見て監視を続け、監視項目すなわち不審者の軌道内侵入や踏切が遮断されている踏切内に人物、物体等の存在等の異常、危険等の監視項目にあたる事象を見つけ出し、あらかじめ決められた場所、人達に伝達する。また記録装置では常時映像を記録し続ける。
【0004】
この監視員107の機能すなわち表示装置105の映像を見て異常や危険等を判定しそして通報する機能を映像解析システム等を使った監視システムに置換えようとする試みも行われている。(a)モーションディテクター検知システムで映像のフレーム間の変化を検出して判定する方式、(b)映像の変化領域の面積と移動速度から異常を検出するシステム(c)映像のピクセル集合のベクトルを算出することによって検出して判定する方法、即ちオプティカルフロー検知システムなどが良く知られている。
【0005】
前記(a)は現在最も一般化している検知システムであるが、映像中のどのような物体の変化でも同じように検出する、すなわち映像物体の特定、識別はできない。(b)は映像の変化領域の連続性と縦横比などから人物、自動車などの識別をして検出するため映像中の他の動くものたとえば草木等のゆれるものとの区別が出来る。しかし重なり合った複数の人物や人物の特定な行動、例えば車両軌道内の監視範囲にどこから侵入しその人物等の動きの軌跡を知ることはできない。(c)については最近開発された方法で土砂崩れ、河川の流量を計測する監視システムに利用されているが、監視カメラ自体が揺れたり映像内で動き廻る物体例えばカメラのレンズに滴が這うとか虫が這う等が有るときには誤動作が予想される。
【特許文献1】 特許公開2003−046989
【特許文献2】 特許公表2004−522379
【特許文献3】 特許公開2004−94518
【非特許文献1】ウエイン ウォルフ、バラック オザー、ティーハン リュー“スマートカメラを付加したシステム”電気電子学会コンピュータ部会 35(9)号 2002 Wayne Wolf、Burak Ozer,Tiehan Lv,“Smart Cameras as embedded system,”IEEE Computer,35(9)September 2002,
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
通行の安全を確保し事故を最小限にするために設置されている例えば車両軌道の安全監視システムは事故の起こる可能性のある事象(ここでは監視内容と言う)を監視員が捉えて関係部署に通報し事故等を未然に防ぐことのために活用されるのが目的である。そのためには監視員の行う安全即ち危険防止のための判断とその情報を伝達するための処理の迅速化が求められる。監視員即ち人間の判断を待って伝達されるので時間的にはその判断の時間、警報の通達行為の時間がかかり、事前に知りえた危険情報の通知が時間を取ったために、事故回避と言う目的に十分に機能しないことも考えられる。その理由は、1つは表示装置の監視地点の映像で監視員が事象発生を見てから考え危険と判断し通報することによって時間がかかる問題がある。また危険の発生を即時発見するには監視のために該映像の注視を続けること即ち該映像から目を離さないことが必須であり、即ち監視員は該映像から目を離せない状態にあるはずである。さらに複数の表示装置を監視する場合にはその負荷の多さによる監視漏れ、監視判断の遅れは避けられない。つまり危険判断の即時対応は不可能に近い。2つめは通報する手段にかかわる。危険事象発生の予測を認知してから通報する作業にかかる時間差が事故への決定的な要因になることもあり、関係部署への連絡は確実に迅速にしなければならないと共に本当に生の情報を必要とする車両等の運転手、運転管理者に伝えなければ事故回避の本当の対策には近づかないことは周知のことである。3つ目は危険な行為をとる人物や物体に対し直接警告を伝えることも必要である。事故、災害の被害を最小限に抑えるためには、監視員だけに事故回避を期待するのは以上により大変難しいが、この監視員に対する過負荷状態に対し負荷軽減を図ることは欠かせない。同時にこの過負荷を低減することにより監視員の数すなわち人件費の軽減を図れると共に、危険等の発生を早くから即ち事前情報も含め情報収集し解析してその解析結果を関係する部署、人々にすばやく伝達できる監視システムが必要であり、各部署ではこの早い情報によって事故や災害にすばやく対策、行動を起こすことができるようになる。例えば車両の安全な運行にとって1つめの早期な危険検知と2つ目のすばやい危険情報の伝達が最も重要である。その効果をさらに出すためにはその近くを運行する列車の運転手への映像情報のすばやい伝達であり、運行管理室の人々への伝達であることも考えられる。これに対し色々な方法の監視システムの開発〔0004〕が試みられて来たが、判定を頼りにするにはまだ欠点もあり満足できていない。従って1つ目の監視員の負荷軽減にまで至っていない。
【課題を解決する為の手段】
【0007】
上記課題を解決するために、知的映像解析システム(〔非特許文献1〕に示すスマートカメラシステムの機能)を使うことにより可能となる。該知的映像解析システムの機能は図8に示す通り監視対象の部分部分の動きを独立に監視できることである。従来は画面内で動くものをひとつの形の塊りとして人物を捉えテンプレート化して追尾していたが〔特許文献3〕人物の頭、胴体、足や手などの要素部分に区別して動きを見ることはできなかった。即ち該解析システムによれば人物であること、ここでは物体でもおなじであるが、要素部分に区分して確認でき従って映像の中から人物のもっとも識別しやすい部分を選別でき、頭部であれば頭部を追跡のターゲットとすることで監視カメラが複数の人間を監視、追跡できる特長がある。監視員の判断行為即ち監視員が記憶している監視内容に照らしあわせて行う危険な事象の発生の判断、例えば踏切遮断にも関わらず踏切内に人物もしくは自動車等の物体が一定時間以上存在するとか、また踏切通路内から軌道内に踏み込み又は乗り入れて一定時間以上存在する等の危険行為等監視内容に該当する事象の発生の有無を判断する機能とその判断に基づいて警報を発信する機能を該知的映像監視システムが監視員に代わって行うことによって課題の解決が可能となる。
即ち監視カメラからの映像を該知的映像解析システムによって解析させ、危険等に該当すると判断する機能と、監視員や関係部署に危険や異常等の発生の情報を危険発生時の映像だけでなく危険と判断した時点の前の任意の時間からの映像やその映像の中に捕らえた侵入者もしくは危険物体の動きの軌跡を線で示した画像を重ねて表示した映像を監視員やあらかじめ決められた部署に送信し「危険表示」や「警報表示」及び音声で危険等を知らせる等危険情報を伝える機能を持つ知的映像監視システムを備える安全監視システムにより解決できる。
【発明の効果】
【0008】
本発明は次のような効果をもたらす。監視員の監視する機能即ち監視映像を見て前記危険等即ち監視内容を判定する機能とその危険であることの情報を伝達する機能を該映像解析システムを含む監視システム即ち知的映像監視システムに該機能を持たせることにより、監視員である人間による判断とその判断によって関係部署へ通知する行為にかかる時間を該監視システムによって行わしめることにより短縮すことができ、その分、危険を回避する行動を取るための時間が多くできる効果がある。危険防止には通報にかかる時間を短くすることは重要な事である。同時に監視員が常時監視映像を注視し続けなければならない負荷が大きく軽減される。即ち監視員の疲労が低減できると同時により少ない監視員でより多くの地点の監視が可能ともなる。また本発明の特徴である対象物の移動の軌跡を表示する線を描く画像を重ねて表示することにより監視対象物がどのように行動して危険行為に移行したか例えば踏切通路等のどこから車両軌道内に侵入したかとか、どこまで侵入して戻ったか、侵入時間とその軌跡を知ることで追跡監視が可能になり更なる防犯への対策を取れる等の効果がある。さらに危険を関係部署へ通知する手段を常時接続のインターネットまたはイントラネットなどのデジタル通信手段を使って行うことにより瞬時に危険情報である該映像と警報と追跡画像を同時に監視員、関係部署、とりわけ運転手や運行管理者である直接危険回避の行動をとる人々へも送ることができるシステムを構築できる。
【0009】
さらに従来の監視システムは監視カメラからの映像情報を常時記録するため大容量を必要とした。しかし前記映像解析システムによる判定機能を使って危険等を感知した時点の一定時間前の映像から記録を行うこともでき、その場合は必要とする記録容量は非常に少なくて済む経済効果が期待できる。さらに記録映像が限られるので、監視カメラによるプライバシーの侵害にもほとんど抵触せずに済む効果が期待できる。
【0010】
さらに本発明の効果を引き出すためには、危険等の判定機能即ち知的映像解析システムを含むコンピュータシステムを監視地点にある監視カメラ側に付属させることによってカメラ側の監視点で監視の判断機能を持つように構成し、危険と判断された場合には映像と共にその危険と判断した対象物や人物の行動の軌跡を表す線図等と共に危険を知らせる表示例えば赤字で危険の文字を表示するとかフラッシングするなどの表示と共に映像に重ねてもしくは映像の脇に表示させた映像の複合体を監視室やあらかじめ決められた部署に送信するが、監視カメラ側から監視室に該情報を送信する手段を従来の有線、無線による場合には監視カメラの数が多くなると通信回線の容量を大きくし設備費が嵩んだが危険と判断された時にその判断をしたカメラ側からのみ送信されるシステムであれば通信回線は小規模で済む経済効果がある。さらに他の通信手段として、監視カメラ側に付属する知的映像解析システムを含むコンピュータシステムの中にインターネット通信機能を持たせインターネット回線の常時接続によって該映像の複合体を監視する側に送り続けることもできる。特にこのインターネットによる情報の伝達は運転者や運行管理者の所にあるコンピュータの表示器にも映像情報等危険を知らせることも可能であり、危険情報が危険回避行動を取る直接の部署に即通知することができる効果を持つ。当然ではあるが監視室等情報を受け取る側からはいつでも希望の該監視カメラの映像を表示させて監視もできる。
【発明を実施するための最良の形態】
【実施例1】
【0011】
〔図1〕に従来型の映像による安全監視システムを示す。監視カメラであるカメラ101から監視のための映像が映像等送信装置102によって監視室108に送信され、監視室のシステム統合サーバ103で受信した該監視映像等を表示装置105および記録装置104、さらにプリンター106に配信する。表示そうち105に表示された該監視映像を監視員107が監視し、危険を発見した時にはアラームを鳴らすなど警報装置109によって記載されていないが関係者もしくは関係部署に伝達する。〔図2〕は〔図1〕の従来型映像による安全監視システムに知的映像解析システムを組み込ませたコンピュータシステム210を映像等送信装置202とシステム統合サーバ203の回線の途中に接続することによって、該機能の追加型である知的映像監視システムを構成したシステム図である。該コンピュータシステム210により監視カメラ201からの映像の中の映像対象物の要素部分例えば頭の部分や胴体の部分など要素部分を個別に監視することができる。〔図8〕はこの機能を具体的に図化して説明している。人物を例にして頭部801と胴体部802および手の部分802を分けてその動きを解析し右の図(b)は次の映像の画面において頭部811、胴体部813及び手の部分812の位置を解析した模式図である。下部の(c)、(d)の図は従来から行われている物体の画像認識による認識方法の模式図である。映像の中に捉えた人物の体全体もしくは自動車等の全体を監視対象としその動き即ち映像の次の画面での移動した人物の捉え方を示している。さらに〔図2〕は列車運転手等207に直接映像情報等を送信できることを示しており、通信は有線、無線だけでなく、インターネットによっても可能である。〔図3〕は本発明の基本をなす監視区域を指定した場合の例を示す図である。〔図3〕では道路302に続く踏切バーからの踏切の現場を示している。ここでは太い点線で囲まれた部分303が踏切内監視領域である。もちろん車両軌道304が本監視領域内を横切っている。このようにして監視領域を設定できることを示している。〔図4〕は知的映像解析システムの機能を使って、この設定された領域外もしくは領域内即ち設定をどちらにするかで監視内容がかわるが、例えばこの設定した範囲から軌道内に踏み出た単数もしくは複数の移動物体、ここでは侵入者401を監視し、監視領域303から侵入禁止領域に入ってからの行動の軌跡を線で表して映像に重ねて表示すると共に監視対象になった人物の任意の時間前からの軌跡も表示もできることを示している。例えば、足を踏み外して車両軌道内に踏み込んでも任意に設定された時間(例として5秒間)の範囲内であれば危険の情報は出さず、その設定時間以上の時間を軌道内に侵入したままの状態の場合は侵入者401と判断し危険情報を出す。
【実施例2】
監視カメラの映像について、〔図5〕では侵入者503が持っていた物体を軌道内に放置502して離れたことを重大な危険と判断し、さらに、その侵入者503がその場所を立ち去るか戻って来た場合には不法な行為、すなわち不法な物品投棄者もしくは線路妨害者と判断して、その侵入者の移動の軌跡501を記録し続け線で表し、該安全監視システムは重大な危険情報として該監視映像に重ねて、もしくは表示装置の一部に最も目立つ方法表示し例えば警報音声と表示のフラッシング等も合わせて行わしめ、監視側即ち監視員や監視に関係する人達に警報等を出し続けることにより事故等の回避への情報を送り続ける。
【実施例3】
【0012】
〔図6〕は知的映像監視システムを移植した安全監視システムで侵入禁止である監視領域に侵入した複数の物体についての監視につき説明をした図である。〔図6〕はすでに閉められた踏切の中にまだ監視対象物、図の例では二人の人間601,602もしくは自動車やバイク、自転車に乗った人物でも監視対象物となりうるが、これらが設定された時間の範囲を越えて存在していると判断した場合には関係部署に警報を送信するとともに危険状態にある人物もしくは自動車等にたいし〔図6〕には記されていないが音声等で危険情報を出すことも考えられる。踏切が閉じられたという情報は通常の踏み切りのアラームを鳴らす電気信号を参照しても良い。もしくは〔図6〕に示されているように画像解析技術を使って遮断機が下りたことを踏切バー603即ち遮断のための棒の位置によって判断し、該システムの監視機能をスタートさせても良い。
【実施例4】
【0013】
〔図7〕は知的映像解析システムを移植したコンピュータシステムを監視地点にある各監視カメラ701に付属させ、あらかじめ設定された危険と判断する行動や動作を監視内容として該コンピュータシステムに記憶させておき監視カメラからの映像の監視対象物、例えば人物とか自動車、自転車等で代表される物体であるが、これらを映像解析して監視内容と比較し警報を出す条件を満たした時には警報の表示とその判定を下した時点より前の任意の時間からの映像を常時接続のインターネット回線702を介して監視室711やその他必要な部署または人々に該映像と危険情報および追跡した軌跡の線等を送信する。警報情報を含む該映像をシステム統合サーバ705に送信し映像表示装置707に表示させ、監視員710に目立つように危険表示信号例えば赤色で大きく表示させたり、フラッシングさせたりして危険等知らせる。同時に該映像の記録は映像記録装置708にて記録し、該警報情報はまた自動警報出力装置706から所定の宛先へ送られる。プリンター709は必要により関係画像を印刷する。インターネットによる情報のやりとりはシステム統合サーバを通すまでも無くインターネットの受信機を持つ部署例えば近くを運転中の列車の運転室等パソコンのあるどこにでも送ることができる。監視カメラ側の該システムから直接危険情報を送信するることにより伝達時間は大きく短縮される。該知的映像解析システムを監視カメラ側に設置したことにより、より早く、より広範囲に監視をする関係者に情報を送信でき安全確保をより高めた安全監視システムが可能となる。なお監視する側からは監視カメラの映像をいつでも呼び出して見ることができるのは言うまでもない。
【図面の簡単な説明】
【0014】
【図1】従来型の映像による安全監視システム
【図2】現行システムに知的映像解析システムの機能を追加した監視システム
【図3】踏切内監視領域の説明図
【図4】踏切領域を出て軌道敷地内に人物が侵入
【図5】侵入者が軌道内に入り該侵入者が所有していた物を軌道内に放置したままで戻った場合の例
【図6】踏切が遮断している状態で人物もしくは車両等が踏切内に留まっている状態の検知とその軌跡を示す線
【図7】現行システムに知的映像解析システムの機能を追加した監視システム
【図8】知的映像解析システムの解析説明図
【符号の説明】
101 監視カメラ 102 映像等送信装置 103 システム統合サーバ
104 記録装置 105 表示装置 106 プリンター
107 監視員 108 監視室 109 警報装置
201 監視カメラ 202 映像等送信装置 203 システム統合サーバ
204 記録装置 205 表示装置 207 車両運転士等
210 知的映像解析システム内蔵のコンピュータシステム
301 踏切バー 302 道路 303 踏切内監視領域
304 車両軌道
401 侵入者 402 踏切バー 403 侵入者の侵入軌跡表示線
404 踏切領域内 405 車両軌道(線路)
501 侵入者の軌跡表示線 502 軌道上の放置物
503 侵入者 504 車両軌道(線路) 505 踏切領域
601 踏切をくぐって侵入した人物 602 車両軌道(線路)
603 踏切バー 604 閉鎖されている踏切内を横断中の人物
605 侵入者の軌跡表示線
701 監視カメラおよび知的映像解析システム内蔵のコンピュータシステム
702 インターネット通信回線
703 インターネットサービスプロバイダへ送信
704 受信用コンピュータ
705 システム統合サーバ 706 自動警報出力装置
707 映像表示装置 708 映像記録装置 709 プリンター
710 監視員 711 監視室
801 映像の中の人物の頭部 802 手の部分 803 胴の部分
811 移動後の頭部 812 移動後の手の部分
813 移動後の胴の部分
821 映像の中の人物の存在を認識 822 移動した人物を認識

【特許請求の範囲】
【請求項1】
監視カメラからの映像を送信装置によってシステム統合サーバを介して記録装置に記録し、該映像を表示装置に表示し、プリンター等で該映像をコピーして紙面等に打ち出す装置及び該映像により監視員が危険であると判断を下し警報を関連部署に伝達する警報伝達手段等を有する安全監視システムに映像の通信回線の途中に知的映像解析システムを組み込ませたコンピュータシステムを挿入することにより知的映像監視システムの機能を持つ映像監視システムを構成し、該コンピュータシステムに監視内容を記憶させ、監視地点の映像を解析して危険な行動即ち監視内容に合致した場合に、映像中の人物もしくは物体を監視対象として選び、その座標を計算して位置情報を取得し、さらに該監視対象の移動に対し追跡を続け、その追跡の軌跡を線で表し該映像に重ねて表示する機能を加えた該映像監視システムであって、該映像の視野の一部区画を指定し監視領域として設定し、監視領域に侵入もしくは逆に監視領域から外の領域に侵入した場合等も同様であるが人物もしくは物体、例えば自転車や自動車等であるが存在すれば該映像監視システムが侵入者(物)有りとし危険であると判断し、監視する該映像もしくはその危険発生を検知した時刻の任意時間の前後の映像を危険を表す表示および前記侵入者の軌跡の線図を重ねてもしくは表示部の一部分に目立つように表示し、監視員や監視の関係部署に伝達する機能を持つ安全監視システム。
【請求項2】
〔請求項1〕記載の知的映像監視システムに組み込ませた知的映像解析システムを使って、監視領域に侵入する人物や物体を検出し、該領域内もしくは設定を逆にして領域外にしても良いが、そこに任意設定の時間を越えて侵入し続けた場合に侵入者もしくは侵入物体であると判断し危険の警報を出し監視員や監視の関係者に伝える機能を有する安全監視システム。
【請求項3】
〔請求項1〕及び〔請求項2〕記載の知的映像監視システムに組み込ませた知的映像解析システムを使って、該映像監視システムが侵入者と判断し該侵入者が侵入を続け監視領域例えば車両軌道内等に所持品を放置もしくは放棄した場合に、この不法な所持品の放置もしくは投棄の違反行為を検出し警報を出す機能、即ち不法投棄もしくは妨害行為を検出する安全監視システム。
【請求項4】
〔請求項3〕の機能に不法な所持品の放置もしくは投棄をした侵入者が移動した場合に映像上で追跡を続けその軌跡を線図で該映像に重ねて表示し続けて逃走方向を知らせる機能を持つことにより物品の放置による妨害行為者もしくは不法投棄者を追跡することができる安全監視システム。
【請求項5】
〔請求項1〕〔請求項2〕〔請求項3〕及び〔請求項4〕記載の機能を持つ監視システムであって、監視地点にある監視カメラ即ちフロントエンドに該知的映像監視システムを持つコンピュータシステムを付属せしめインターネットの機能を移植し常時接続のインターネットを使って監視員をはじめ監視の関係者のインターネットの設備を持つ全員に送るだけではなく例えば電車の運転者、運行管理者を含めた広く安全に関与する人々にインターネットを通して一度に、同時に危険等を伝達する映像情報等を送信することができる安全監視システム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【公開番号】特開2007−48249(P2007−48249A)
【公開日】平成19年2月22日(2007.2.22)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−261293(P2005−261293)
【出願日】平成17年8月8日(2005.8.8)
【出願人】(505159663)株式会社アラソフトウェア (6)
【Fターム(参考)】