説明

密閉型圧縮機および密閉型圧縮機用管状シェルの製管方法

【課題】安定した溶接ビードを備え、かつ、高い内圧の冷媒を使用する密閉型圧縮機に使用可能な密閉型圧縮機用管状シェルの製造方法、並びに当該製造方法によって製造された密閉型圧縮機用管状シェルを有する密閉型圧縮機を提供する。
【解決手段】密閉型圧縮機用管状シェルの製造方法は、矩形状素材3の両側縁にY字開先を形成する第1工程と、前記Y字開先のV字部が、外周になるように略筒状体4に成型する第2工程と、略筒状体4を縮径する第3工程と、筒状体5の前記Y字開先のルート部をプラズマによるキーホール溶接する第4工程と、前記Y字開先のV字部をMAC溶接によって肉盛溶接する第5工程と、前記第4工程で形成された裏ビードを除去する第6工程と、を有する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は密閉型圧縮機および密閉型圧縮機用管状シェルの製管方法、特に、高圧力の冷媒を密閉する密閉型圧縮機用管状シェルの製管方法、および当該製造方法によって製造された密閉型圧縮機用管状シェルを具備する密閉型圧縮機に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来の密閉型圧縮機は、冷媒の圧縮手段を収容する圧縮機本体と、圧縮機本体に連通する液だめ容器とからなり、圧縮機本体は、管状シェルと、管状シェルの両端をそれぞれ閉塞するアッパーシェルおよびボトムシェルとを有している。管状シェルは、シャーリングやスリッターカットされた矩形板を管状に成形して、シャーリングやスリッターカットによりせん断された「せん断面」をつき合わせて、裏側(管状の内面に同じ)に溶接ビードを出さないような条件でプラズマ溶接することによって製造されている。
また、二酸化炭素(CO2)などの冷媒ガスを使う密閉型圧縮機では、当該冷媒ガスの圧力が高いため、管状シェルの板厚を厚くすることが必要となり、板厚の厚い板材同士の安定した溶接が必須になっている。そこで、板厚の厚い板材同士の片面溶接において、良好な裏波ビードが得られ、多層盛りパス数が少なく溶接歪みの発生しにくい溶接方法が開示されている(例えば、特許文献1参照)。
【0003】
【特許文献1】特開2002−224836号公報(第2−3頁、第1図)
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、特許文献1に開示された発明は、開先形状をY字形開先にして(第1ステップ)、Y字形開先のV形部の底部をプラズマアークを用いてシーリング溶接し(第2ステップ)、そこにプラズマキーホール溶接を施してY字形開先のルート部を裏波溶接し(第3ステップ)、Y字形開先のV形部にフィラーワイヤを用いた多層盛り溶接する(第4ステップ)、チタン又はチタン合金の厚板片面溶接方法であるため、該方法を軟鋼に適用したのでは以下のような問題があった。なお、多層盛り溶接(第4ステップ)では、プラズマ溶接またはTIG溶接を用いて不活性ガスによるアフターシールドを施している。
【0005】
したがって、特許文献1に開示された発明には、以下のような問題があった。
(あ)SUS304等に比較して、溶融した際の粘性が低く、また、熱伝導率が大きな軟鋼においては、入熱量を多くした場合、「溶け落ち」が発生するという問題があった。このため、6mmを超える板厚の軟鋼では安定した溶接ができない。
(い)Y字形開先のV形部の底部が、シーリング溶接によって閉塞(第2ステップ)されているため、裏波溶接後に多重盛りをする際(第4ステップ)、プラズマ溶接を用いると、ガスを貫通させない「なめつけ溶接」になり、チップの消耗を早めるだけでなく、溶接速度も遅いことから生産性が悪い。
【0006】
(う)TIG溶接(第4ステップ)では溶接ビード巾が狭いため、ウェービングや多重盛りが必須となり、ウェービングや多重盛りをしないままだと、プラズマ溶接(第3ステップ)により生じたアンダーカットをカバーすることができないだけでなく、溶接速度が遅い。
(え)厚板の溶接では裏側にビードを安定的に形成することが、つまり、きっちりガスを貫通させると共に、溶融金属を溶け落ちさせないことが、品質安定につながるため、内側に裏ビードなどの突起が形成されると、内径精度を向上するための拡管処理の邪魔になると共に、管状シェルの内部に配置される機器(圧縮要素やモータなどの駆動要素)の組込みに問題が出てくる。
【0007】
この発明は、上記のような問題を解決するためになされたものであって、安定した溶接ビードを備え、かつ、高い内圧の冷媒を使用する密閉型圧縮機に使用可能な密閉型圧縮機用管状シェルの製造方法、並びに当該製造方法によって製造された密閉型圧縮機用管状シェルを有する密閉型圧縮機を提供するものである。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明に係る密閉型圧縮機用管状シェルの製管方法は、筒状の管状シェルと、該管状シェルの両端をそれぞれ閉塞するアッパーシェルおよびボトムシェルと、前記管状シェルの内部に収納された圧縮機構および該圧縮機構を駆動する電動機と、を有する密閉型圧縮機における密閉型圧縮機用管状シェルの製管方法であって、
矩形状素材の両側縁を、該両側縁が当接された際にY字開先を形成するように加工する第1工程と、
前記Y字開先のV字部が、外周になるように略筒状に成型する第2工程と、
前記成型された略筒状体を金型内で押圧して縮径する第3工程と、
前記Y字開先のルート部をキーホール溶接する第4工程と、
前記Y字開先のV字部を肉盛溶接する第5工程と、
前記第4工程で形成された裏ビードを除去する第6工程と、
を有する。
【0009】
また、本発明に係る密閉型圧縮機は、筒状の管状シェルと、該管状シェルの両端をそれぞれ閉塞するアッパーシェルおよびボトムシェルと、前記管状シェルの内部に収納された圧縮機構および該圧縮機構を駆動する電動機と、を有する密閉型圧縮機であって、
前記管状シェルが、前記密閉型圧縮機用管状シェルの製管方法によって製管されたものであることを特徴とする。
【発明の効果】
【0010】
本発明に係る密閉型圧縮機用管状シェルの製管方法は、Y字開先により、プラズマ溶接を行う場合の実質板厚を低減させることにより、安定したプラズマ溶接が行える。またY字開先に起因するアンダーカット部については、密閉型圧縮機用管状シェルの耐圧強度を確保するために、肉盛溶接が必要となるが、MAG溶接Mは、1回の溶接でアンダーカット部を肉盛りすることができ、加工速度も速いことから生産性も高いという効果を奏する。
また、本発明に係る密閉型圧縮機は、これを構成する管状シェルが本発明に係る密閉型圧縮機用管状シェルの製管方法によって製管されるから、溶接信頼性が高いという効果を奏する。
【発明を実施するための最良の形態】
【0011】
[実施の形態1:密閉型圧縮機]
図1は本発明の実施の形態1に係る密閉型圧縮機の構成を模式的に示す側面視の断面図である。図1において、密閉型圧縮機(以下、「圧縮機」と称す)100は、圧縮機本体1と、圧縮機本体1の入り口側に設けられた液だめ容器2と、からなる。
圧縮機本体1は、管状シェル1cと、管状シェル1cの両端をそれぞれ閉塞するアッパーシェル1eおよびボトムシェル1fと、管状シェル1cの内部に収納された圧縮機構1aおよび圧縮機構1aを駆動する電動機1bと、を有している。このとき、管状シェル1cの側面には、液だめ容器2に連通する吸引パイプ1gが接続され、アッパーシェル1eには吐出パイプ1dが設置されている。
【0012】
そして、管状シェル1cは、後記する実施の形態2において説明する本発明に係る密閉型圧縮機用管状シェルの製造方法によって製造されたものである。
なお、圧縮機100は、たとえば給湯用圧縮機として使用されるものであって、二酸化炭素(CO2)などの冷媒ガスを使用するため、管状シェル1cの設計圧は、空調用で使用されるR−410A冷媒における設計圧(4MPa以下)の4倍近くとなり、6mm以上の板厚が必要となっている。
【0013】
[実施の形態2:密閉型圧縮機用管状シェルの製造方法]
図2〜図5は本発明の実施の形態2に係る密閉型圧縮機用管状シェルの製造方法を工程を追って模式的に示す平面図および斜視図である。
【0014】
(第1工程)スリッタ加工またはシャーリング加工等によって既定の寸法に切断された素材3に対し、後記成型した際に素材3の対向する両側縁に「Y字開先」を加工する(図2の(a)参照)。その際、開先のルート部の長さは5mm以下、端部を突き合わせたときの開先巾は8mm以下となることが望ましい。
【0015】
(第2工程)Y字開先の広がり側(V字部に同じ)が、外周になるように略筒状体(正確には、一部が開口した筒状)4にロール成型する(図2の(b)参照)。なお、図中、3本のベンディングロール11、12b、12c(まとめて「ロールベンディング装置10」と称す)を用いたロールベンディングを示しているが、本発明はかかる成型する要領を限定するものではなく、例えば、プレスベンディングでもよい。
【0016】
(第3工程)略筒状体4を、一対の半円状(正確には幾何学上の半円弧ではない)カリバーが形成された下型21と上型22と(まとめて「金型20」と称す)で押圧して、縮径する(図2の(c)参照)。なお、説明の便宜上、縮径された略筒状体4(寸法精度が向上している)を筒状体5と称す。
【0017】
(第4工程)筒状体5の突き合わせ部をプラズマ溶接によって、キーホール溶接Kとなり裏ビードが出るような継ぎ目溶接をする(図3の(a)および(b)参照)。このとき、筒状体5はトンネル方式の押さえ治具30によって拘束されているが、本発明は固定方法をこれに限定するものではない。
【0018】
(第5工程)MAG(Metal Active Gas)溶接Mによって肉盛溶接する。Y開先仕様でプラズマ溶接をすると、肉不足となり、溶接部が凹むため、耐圧確保のため、肉盛溶接を行う(図4の(a)および(b)参照)。
開先巾が8mmでは溶接部の凹み部の巾が10〜12mm程度となる。MAG溶接Mにより巾13mm程度の肉盛溶接が必要となる。したがって、MAG溶接Mによる肉盛溶接を1回で完了するために、開先巾は8mm以下が望ましい。また、溶接方向はプラズマ溶接での溶接方向と対向するようにするのが望ましい。
【0019】
(第6工程)裏ビードを除去する(図5の(a)および(b)参照)。裏ビードの除去はフライス刃40を使って効率良く除去することが望ましいが、キーシータ方式にて除去することも可能である。ただ、溶接部は他の部分よりも歪が大きく、直線的に加工し、すべての裏ビード突起物を除去しようとすると管状シェルの中央付近の切削巾が大きくなる。そうすると、MAG溶接Mによる肉盛ビード巾を超えてしまい、設計板厚を確保できない部分がでる可能性があるため、形状の測定データを活用した、プログラム加工をすることが望ましい。
【0020】
(第7工程)溶接不良部を切除する(図示しない)。
(第8工程)放射状に等しい距離だけ移動する複数の駒50を具備するエキスパンダ(型式を限定するものではない)によって拡管し、内径精度を確保する(図6参照)。
なお、前記第7工程と第8工程とは何れが先に実施されてもよい。また、溶接不良部が発生しない場合や、既に内径精度が確保されている場合には、前記第7工程や第8工程を省略することができる。
【0021】
以上より、本発明は、押さえ治具30によって拘束された筒状体5の突き合わせ部を、プラズマ溶接によってキーホール溶接する(S4)から、Y字開先のルート部は密に当接しているから、ルート部を仮止め(仮溶接)する必要がない。
なお、ルート部を仮止め溶接した場合(特許文献1参照)、仮止め溶接でフィラーを挿入すると、部分的にビードが発生し、キーホール溶接がうまくいかないことがあった。一方、本発明においては、筒状体5を押さえながら仮止め溶接なしで、プラズマによるキーホール溶接を実施するため、フィラー投入の有無に関わらず、仮止め溶接のビード割れ等の問題が発生しない。
【0022】
さらに、肉盛溶接(S5)は、MAG溶接によりフィラーを供給しながら、プラズマ溶接のビード表面に合金相を作る程度(貫通させるわけではない)であるため、プラズマ溶接のビードが割れるようなことがない。
また、MAG溶接はTIG溶接に比較して溶接巾が広いため、1回の肉盛り溶接によって、先行するキーホール溶接の際に形成された凹みをカバーすることができる。
【0023】
[実施例]
図7〜図9は本発明の実施の形態2に係る密閉型圧縮機用管状シェルの製造方法の実施例における溶接部であって、(a)は外側から見た側面図、(b)は断面図である。実施例は、板厚6mmの軟鋼材によって管状シェルの製作を行った。このとき、Y開先の面取り部C3は、巾6mmとし、ルート長さは3mmとした。ロールベンドの際、すべり防止として、ロール表面に凸凹を設けたが、特に、ロール終端部に凸凹が転写される。
従来のスリッタカット面では凸凹が溶接の際、ガスの貫通に影響を与え、溶接品質への影響が考えられるが、本発明のY字開先の場合には、スリッタカット面が溶接中心部より外れているため、影響がなかった。
溶接速度250mm/分で行うと、表ビードの凹み巾は8〜10mm程度となり、肉盛溶接巾は12mm程度必要となる。
【0024】
図7の(a)および(b)に表されるように、プラズマ溶接をするとスタート部Spは、ガスを貫通させない「なめつけ溶接」となり、エンド部Epは凹んでしまう。
【0025】
一方、図8の(a)および(b)に表されるように、MAG溶接の溶接方向をプラズマ溶接の方向と同方向に溶接すると、スタート部Smは溶接が弱く、エンド部Emはプラズマ溶接による凹みをカバーすることができない。このため、両端が溶接不良部となり、かなりの範囲を除去しなければならなくなり、材料歩留まりが悪い。
なお、図中、破線は前工程のプラズマ溶接のビード外観Kを表し、実線はMAG溶接により生じたビード外観mを表し、また、黒丸FはMAG溶接のエンド処理で溶接フィラーの抜けた跡を示し、溶接すると必ず出るものである。
【0026】
したがって、図9の(a)および(b)に表されるように、溶接方向が互いに反対となるよう溶接することにより、プラズマ溶接エンド部Epの凹み部を、MAG溶接Mのスタート処理の余盛りでカバーでき、かつ、スタート部SpはMAG溶接Mのエンド処理で使用できる可能性が高い。すなわち、図中、水平線にてハッチングした使用不可範囲が縮小される。
【0027】
その結果、本発明によると、溶接不良長さを低減することができ、材料歩留まりの改善が可能となった。
肉盛溶接は強度確保を目的に行うが、プラズマ溶接で発生する可能性があるピンホールなどによる洩れ不良発生を抑えてくれる役目もあり、洩れ品質確保(洩れない品質の確保に同じ)の面でも効果がある。
さらに、裏ビード除去はフライス刃を使い、切削巾をプラズマ溶接による凹み巾以下を確保した。そうすることにより全周に渡って板厚6mmを確保することができた。
【産業上の利用可能性】
【0028】
以上より、本発明の密閉型圧縮機用管状シェルの製管方法は、溶接品質に優れ材料歩留まりが改善されるから、各種形状の密閉型圧縮機用管状シェルの製管方法として広く利用することができる。また、本発明の密閉型圧縮機は、これを構成する密閉型圧縮機用管状シェルの溶接品質が優れているから、信頼性が高く、各種密閉型圧縮機として広く利用することができる。
【図面の簡単な説明】
【0029】
【図1】発明の実施の形態1に係る密閉型圧縮機の構成を模式的に示す断面図。
【図2】本発明の実施の形態2に係る密閉型圧縮機用管状シェルの製造方法を工程を追って模式的に示す平面図。
【図3】図2に続く工程を模式的に示す斜視図。
【図4】図3に続く工程を模式的に示す斜視図。
【図5】図4に続く工程を模式的に示す斜視図。
【図6】図5に続く工程を模式的に示す斜視図。
【図7】本発明の実施の形態2に係る密閉型圧縮機用管状シェルの製造方法の実施例における溶接部を外側から見た外観図および断面図。
【図8】本発明の実施の形態2に係る密閉型圧縮機用管状シェルの製造方法の実施例における溶接部を外側から見た外観図および断面図。
【図9】本発明の実施の形態2に係る密閉型圧縮機用管状シェルの製造方法の実施例における溶接部を外側から見た外観図および断面図。
【符号の説明】
【0030】
1:圧縮機本体、1a:圧縮機構、1b:電動機、1c:管状シェル、1d:吐出パイプ、1e:アッパーシェル、1f:ボトムシェル、1g:吸引パイプ、2:液だめ容器、3:素材、4:略筒状体、5:筒状体、10:ロールベンディング装置、11:ベンディングロール、12b:ベンディングロール、12c:ベンディングロール、20:金型、21:下型、22:上型、30:押さえ治具、40:フライス刃、50:駒(エキスパンダ)、100:圧縮機、C3:面取り部、Ep:エンド部(プラズマ溶接)、Em:エンド部(MAG溶接)、F:溶接フィラー抜け跡、K:キーホール溶接、M:MAG溶接、Sp:スタート部(プラズマ溶接)、Sm:スタート部(MAG溶接)。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
筒状の管状シェルと、該管状シェルの両端をそれぞれ閉塞するアッパーシェルおよびボトムシェルと、前記管状シェルの内部に収納された圧縮機構および該圧縮機構を駆動する電動機と、を有する密閉型圧縮機における密閉型圧縮機用管状シェルの製管方法であって、
矩形状素材の両側縁を、該両側縁が当接された際にY字開先を形成するように加工する第1工程と、
前記Y字開先のV字部が、外周になるように略筒状に成型する第2工程と、
前記成型された略筒状体を金型内で押圧して縮径する第3工程と、
前記Y字開先のルート部をキーホール溶接する第4工程と、
前記Y字開先のV字部を肉盛溶接する第5工程と、
前記第4工程で形成された裏ビードを除去する第6工程と、
を有する密閉型圧縮機用管状シェルの製管方法。
【請求項2】
前記Y字開先のV字部の開き巾を8mm以下とし、前記Y字開先のルート部の長さを5mm以下とすることを特徴とする請求項1記載の密閉型圧縮機用管状シェルの製管方法。
【請求項3】
前記第6工程における裏ビード除去の加工巾が、前記第5工程における肉盛溶接による肉盛り溶接巾以下であることを特徴とする請求項1または2記載の密閉型圧縮機用管状シェルの製管方法。
【請求項4】
前記第4工程が、非消耗電極を使用するプラズマ溶接であることを特徴とする請求項1または2記載の密閉型圧縮機用管状シェルの製管方法。
【請求項5】
前記第5工程が、MAG(Metal Active Gas)溶接であることを特徴とする請求項1乃至3の何れかに記載の密閉型圧縮機用管状シェルの製管方法。
【請求項6】
前記第5工程における肉盛溶接の開始位置および終了位置を、それぞれ前記第4工程におけるキーホール溶接の終了位置および開始位置に略一致させることを特徴とする請求項1乃至5の何れかに記載の密閉型圧縮機用管状シェルの製管方法。
【請求項7】
前記第5工程で発生した溶接不良部を切除する工程を有することを特徴とする請求項1乃至6の何れかに記載の密閉型圧縮機用管状シェルの製管方法。
【請求項8】
前記第5工程の後、エキスパンダによって拡管する工程を有することを特徴とする請求項1乃至7の何れかに記載の密閉型圧縮機用管状シェルの製管方法。
【請求項9】
筒状の管状シェルと、該管状シェルの両端をそれぞれ閉塞するアッパーシェルおよびボトムシェルと、前記管状シェルの内部に収納された圧縮機構および該圧縮機構を駆動する電動機と、を有する密閉型圧縮機であって、
前記管状シェルが、請求項1乃至8の何れかに記載の密閉型圧縮機用管状シェルの製管方法によって製管されたものであることを特徴とする密閉型圧縮機。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【公開番号】特開2009−115015(P2009−115015A)
【公開日】平成21年5月28日(2009.5.28)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−290380(P2007−290380)
【出願日】平成19年11月8日(2007.11.8)
【出願人】(000006013)三菱電機株式会社 (33,312)
【Fターム(参考)】