説明

差圧式流量計、流量制御装置および基板処理装置

【課題】差圧式流量計において高い精度にて安定して測定を行う。
【解決手段】差圧式流量計1は、円管状の圧損チューブ13、圧損チューブ13に流入する液体の圧力を計測する第1圧力計11、圧損チューブ13から流出する液体の圧力を計測する第2圧力計12、情報を記憶する記憶部15、および、種々の演算を行う演算部16を備える。差圧式流量計1では、圧損チューブ13内においてレイノルズ数が2000以下である層流が形成される。そして、第1圧力計11および第2圧力計12からの出力が演算部16に送られて圧損チューブ13の両端における差圧が求められ、この差圧と記憶部15に予め記憶された流量情報に基づいて圧損チューブ13を流れる液体の流量が求められる。差圧式流量計1では、圧損チューブ13内の流れを確実に層流とした上で差圧を求めることにより、高い精度にて安定して流量の測定を行うことができる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、流体の流量を測定する差圧式流量計に関し、好ましくは、差圧式流量計は、流体の流量を制御する流量制御装置、および、基板を処理する基板処理装置に利用される。
【背景技術】
【0002】
従来より、半導体基板(以下、単に「基板」という。)の洗浄では、純水の代わりに希薄な塩酸(HCl)を洗浄液として利用することにより、洗浄液中の微細なパーティクルがクーロン力により基板表面に付着することを防止する技術が知られている。また、希薄なフッ酸(HF)を用いて基板に対してエッチングを行ったり、希薄な酸溶液(塩酸やフッ酸等)を用いて基板の最終洗浄を行うこともある。
【0003】
基板の洗浄装置では、塩酸の原液を1/1000以下に希釈した希釈液が用いられる。このような希釈液は、装置構成の簡素化や小型化等のため、通常、洗浄装置の純水配管に微量の塩酸の原液を直接注入する方法(いわゆる、ダイレクトミキシング方式)により製造されている。洗浄装置では、純水に注入される塩酸の流量を流量計により測定し、流量計からの出力に基づいて塩酸の流量を制御することにより希釈液が所望の濃度とされる。
【0004】
このような流量計としては、流路内に設けられたオリフィス板の前後における圧力差を計測して流量を測定する差圧式流量計があり、特許文献1では、このような差圧式流量計の測定精度を向上するための技術が開示されている。また、特許文献2および3では、オリフィス板に代えてノズルを利用する差圧式流量計が開示されている。特許文献4および5では、キャピラリ(毛細管)の両端における圧力差を計測することにより、微小流量の測定を安定して行う差圧式流量計が開示されている。
【特許文献1】特開2000−283810号公報
【特許文献2】米国特許5672832号明細書
【特許文献3】米国特許6578435号明細書
【特許文献4】特開2004−226142号公報
【特許文献5】特開2000−226144号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
ところで、希釈液の製造では、極めて微量の原液を高精度に注入する必要がある。例えば、バッチ式の洗浄装置では原液の流量は通常100ml/min以下であり、この微小な流量を高精度に測定して制御しなければならない。また、枚葉式の洗浄装置では、測定対象である原液の流量は10ml/min以下とされる。
【0006】
特許文献1ないし3の差圧式流量計は、オリフィス板やノズル近傍において乱流を生じさせて測定を行うため、流れが層流になる可能性が高い微小流量の測定には不向きである。また、このような差圧式流量計により微小流量の測定を行う場合、オリフィス板やノズルの前後で有意な差圧を得るために、微小径のオリフィス開口やノズルを高精度に形成する必要があり、差圧式流量計の製造コストが上昇してしまうだけでなく、流量がさらに小さい場合には、オリフィス開口等を所望の大きさに加工することができない可能性もある。さらに、微小なオリフィス開口やノズルに異物が詰まってしまったり、オリフィス開口やノズル出口近傍でキャビテーションが発生する恐れもある。
【0007】
特許文献4および5の差圧式流量計では、圧損部として長いキャピラリを利用し、キャピラリ内の液体の流れが層流であるものと仮定して円管内層流における圧力損失の理論式に基づいて流量を求めている。これにより、キャピラリの径を比較的大きくして特許文献1ないし3の差圧式流量計の問題の解決を図っている。しかしながら、流れが遷移域にあったり、あるいは、乱流である場合は、流量の測定精度が低下してしまうため、安定した層流を得ることが重要となる。また、実際には屈曲部を有するキャピラリを用いているにも関わらず、直線状の円管に関する上記理論式を用いて流量を求めているため、流量測定の誤差が大きくなってしまう。さらに、ステンレス製のキャピラリをキャピラリブロックにロウ付け接続しているため、キャピラリの整形や配置に制限があり、キャピラリの長さの調整も困難である。
【0008】
本発明は、上記課題に鑑みなされたものであり、差圧式流量計において高い精度にて安定して測定を行うことを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0009】
請求項1に記載の発明は、流体の流量を測定する差圧式流量計であって、レイノルズ数が2000以下である流体の流れが形成される円管と、前記円管の上流側に配置されて前記円管に流入する前記流体の圧力を計測する第1圧力計と、前記円管の下流側に配置されて前記円管から流出する前記流体の圧力を計測する第2圧力計とを備える。
【0010】
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の差圧式流量計であって、前記円管が樹脂製である。
【0011】
請求項3に記載の発明は、請求項2に記載の差圧式流量計であって、前記円管の外径が前記円管の内径の1.5倍以上である。
【0012】
請求項4に記載の発明は、請求項1ないし3のいずれかに記載の差圧式流量計であって、前記円管が可撓性を有する。
【0013】
請求項5に記載の発明は、請求項1ないし4のいずれかに記載の差圧式流量計であって、前記円管がコイル状に整形されている。
【0014】
請求項6に記載の発明は、請求項1ないし5のいずれかに記載の差圧式流量計であって、前記円管の長さが前記円管の内径の130倍以上である。
【0015】
請求項7に記載の発明は、請求項1ないし6のいずれかに記載の差圧式流量計であって、前記円管の両端部を、前記第1圧力計側の流路および前記第2圧力計側の流路にそれぞれ着脱可能に取り付ける取付部をさらに備える。
【0016】
請求項8に記載の発明は、請求項1ないし7のいずれかに記載の差圧式流量計であって、前記流体が液体であり、前記第2圧力計の液体流出口が、水平方向において前記第1圧力計の液体流入口と同じ高さ、または、前記液体流入口よりも高い位置に配置される。
【0017】
請求項9に記載の発明は、請求項1ないし8のいずれかに記載の差圧式流量計であって、前記円管に流入する前記流体の圧力と前記円管から流出する前記流体の圧力との差である差圧と、前記円管を流れる前記流体の流量との関係を示す流量情報を予め記憶する記憶部と、前記第1圧力計および前記第2圧力計の出力から前記差圧を求め、前記流量情報および前記差圧に基づいて前記流体の流量を求める演算部とをさらに備える。
【0018】
請求項10に記載の発明は、流体の流量を制御する流量制御装置であって、流体が流れる流路の途中に設けられる請求項9に記載の差圧式流量計と、前記流路の途中に設けられて前記流体の流れを調整するバルブと、設定流量と前記差圧式流量計の前記演算部により求められた前記流体の流量とに基づいて前記バルブの開度を制御する制御部とを備える。
【0019】
請求項11に記載の発明は、基板を処理する基板処理装置であって、第1流体が流れる第1流路と、第2流体が流れるとともに前記第1流路と合流する第2流路と、前記第2流路の途中に設けられる請求項10に記載の流量制御装置と、前記第1流路と前記第2流路との合流点よりも下流側に位置し、前記第1流体と前記第2流体との混合液である処理液を貯溜するとともに基板が浸漬される処理槽とを備える。
【0020】
請求項12に記載の発明は、基板を処理する基板処理装置であって、基板を保持する基板保持部と、第1流体が流れる第1流路と、第2流体が流れるとともに前記第1流路と合流する第2流路と、前記第2流路の途中に設けられる請求項10に記載の流量制御装置と、前記第1流路と前記第2流路との合流点よりも下流側に位置し、前記第1流体と前記第2流体との混合液である処理液を前記基板上に供給する処理液供給部とを備える。
【発明の効果】
【0021】
本発明では、高い精度にて安定して測定を行うことができる。請求項2の発明では、様々な種類の流体の流量測定を行うことができる。請求項3および6の発明では、さらに高精度な流量測定を実現することができる。
【0022】
請求項4の発明では、円管の配置の自由度を向上することができる。請求項5の発明では、差圧式流量計を小型化することができる。請求項7の発明では、円管の長さを容易に調整することができる。請求項8の発明では、差圧式流量計への液体注入をより容易に行うことができる。
【0023】
請求項10の発明では、流体の供給量を高精度に制御することができる。請求項11および12の発明では、第2流体が所望の濃度にて混合された処理液により基板を処理することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0024】
図1は、本発明の第1の実施の形態に係る差圧式流量計1の構成を示す正面図であり、図2は差圧式流量計1を示す平面図である。差圧式流量計1は、流体である液体が流れる流路の途中に設けられ、流路を流れる液体の流量の測定に利用される。図1および図2では、差圧式流量計1の上流側および下流側の流路は図示していない。
【0025】
図1および図2に示すように、差圧式流量計1は、圧損部である円管状の圧損チューブ13、圧損チューブ13が取り付けられるチューブベース14、圧損チューブ13の上流側(図1および図2中の左側)に配置されて圧損チューブ13に流入する液体の圧力を計測する第1圧力計11、圧損チューブ13の下流側に配置されて圧損チューブ13から流出する液体の圧力を計測する第2圧力計12を備え、さらに、図1に示すように、情報を記憶する記憶部15、および、種々の演算を行う演算部16を備える。
【0026】
圧損チューブ13は樹脂製であり、様々な種類の流体に対して高い耐久性(主に、耐蝕性)を有する。また、圧損チューブ13は可撓性を有し、図2に示すように、チューブベース14の上側でコイル状に整形されている。圧損チューブ13の材料としては、PEEK(ポリエーテルエーテルケトン)、PTFE(ポリテトラフロロエチレン)、PCTFE(ポリクロロトリフロロエチレン)、PFA(パーフロロアルキルビニルエーテル)、ETFE(エチレンテトラフロロエチレン)、FEP(フロリネイテッドエチレンプロピレン)等があり、測定対象の液体の種類や圧損チューブ13の内径等に基づいて圧損チューブ13の材質が決定される。本実施の形態では、圧損チューブ13はPFA製とされる。
【0027】
圧損チューブ13の内径は、差圧式流量計1の測定流量の上限値に基づき、圧損チューブ13内の液体の流れのレイノルズ数が2000以下となるように決定される。レイノルズ数とは流れの性質(すなわち、流れが層流であるか乱流であるか)を表す無次元数であり、レイノルズ数が臨界レイノルズ数(約2000〜2300)より小さい場合に流れが層流となる。円管状の圧損チューブ13のレイノルズ数Reは、圧損チューブ13の内径をD(m)として数1のように表される。
【0028】
【数1】

【0029】
ここで、ρおよびμは圧損チューブ13内を流れる流体の密度(kg/m)および粘性係数(N・s/m)を示し、Uは圧損チューブ13の長手方向に垂直な断面における流体の平均流速(m/s)、Qは流体の流量(m/s)を示す。本実施の形態では、差圧式流量計1の測定流量の上限値が60ml/minであるため、例えば、流体が常温の水であるとした場合、レイノルズ数を2000以下とするためには圧損チューブ13の内径を0.65mm以上とする必要がある。本実施の形態では、市販されている内径0.75mmのPFA製チューブが圧損チューブ13として利用され、測定範囲内におけるレイノルズ数の最大値(すなわち、測定流量の上限におけるレイノルズ数)が2000以下とされて圧損チューブ13内において層流が形成される。なお、一般的に市販されている樹脂チューブとしては、内径25μm,50μm,75μm,0.1mm,0.125mm,0.15mm,0.175mm,0.2mm,0.25mm,0.5mm,0.75mm、あるいは、それ以上のものがあり、圧損チューブ13として容易に利用することができる。
【0030】
上述のように、圧損チューブ13内の流れは層流であるため、流体の流れが十分に発達する(すなわち、圧損チューブ13の断面内における流れの速度分布が静定する)までに要する助走距離X(m)は、レイノルズ数Reおよび圧損チューブ13の内径D(m)を用いて、ブジネスク(Boussinesq)の理論式として数2のように表される。
【0031】
【数2】

【0032】
圧損チューブ13の長さは、レイノルズ数が2000である場合であっても助走距離よりも長くなるように、内径の130倍以上とされることが好ましい。圧損チューブ13の長さは、後述するように、圧損チューブ13において要求される圧力損失の大きさ(すなわち、圧損チューブ13の両端における差圧)により決定され、本実施の形態では、要求される圧力損失が80kPa(キロパスカル)、圧損チューブ13の長さは40cmとされる。また、圧損チューブ13の外径は、樹脂製の圧損チューブ13の機械的強度を確保するために、内径の1.5倍以上とされる。
【0033】
チューブベース14は樹脂製(例えば、PTFE製)のブロックであり、図1に示すように、チューブベース14の内部には、チューブベース14の第1圧力計11側の側面と上面とを連通する略逆L字状の流路141,および、第2圧力計12側の側面と上面とを連通する略L字状の流路142が形成されている。流路141,142はそれぞれ、チューブベース14の側面から第1圧力計11側および第2圧力計12側へと突出する突出部内まで形成されており、また、チューブベース14の上面に設けられた流路141,142の開口部には、圧損チューブ13の両端が樹脂製のチューブフィッティング131,132を介して着脱可能に取り付けられる。チューブフィッティング131,132、および、チューブベース14の上面に形成された流路141,142の開口部は、圧損チューブ13の両端部を、第1圧力計11側の流路141および第2圧力計12側の流路142にそれぞれ着脱可能に取り付ける取付部の役割を果たす。チューブフィッティング131,132としては、液体クロマトグラフィ等に利用される種々の小径フィッティングが利用可能である。
【0034】
図1および図2に示すように、第1圧力計11は、高さが低い略円筒状の受圧室111を備え、図1に示すように、受圧室111に設けられる接液部1111は樹脂製(例えば、PTFE製)とされる。受圧室111の下側には、受圧室111と上流側の流路とを接続する略逆L字状の流路112、および、受圧室111とチューブベース14の流路141とを接続する略L字状の流路113を備え、流路112,113の先端には樹脂製(例えば、PTFE製)のフィッティング114,115が設けられる。
【0035】
第2圧力計12は、第1圧力計11と同様の構造を有し、接液部1211が設けられる受圧室121、フィッティング124を介してチューブベース14の流路142に接続される流路122、および、フィッティング125を介して下流側の流路に接続される流路123を備える。本実施の形態では、第1圧力計11および第2圧力計12の計測範囲は、0〜0.2MPaとされる。
【0036】
差圧式流量計1では、第2圧力計12の液体流出口である流路123の下流側の端部が、第1圧力計11の液体流入口である流路112の上流側の端部と水平方向において同じ高さに配置される。このため、差圧式流量計1の上流側(すなわち、流路112のフィッティング114側の端部)から液体を注入していく際に、差圧式流量計1内のエアが下流側(すなわち、流路123のフィッティング125側の端部)から外部に逃げやすくなり、流路123の下流側の端部が流路112の上流側の端部よりも低い位置に配置される場合に比べて、差圧式流量計1への液体注入をより容易に行うことができる。差圧式流量計1では、受圧室111,121の高さを低くすることにより、液体注入時のエア抜きがより容易化されている。なお、差圧式流量計1では、流路123の下流側の端部が流路112の上流側の端部よりも高い位置に配置されてもよい。
【0037】
差圧式流量計1では、上流側の流路から第1圧力計11の流路112に継続的に流入する液体が、第1圧力計11、圧損チューブ13および第2圧力計12を順次通過して第2圧力計12の流路123から下流側の流路へと流出する。そして、差圧式流量計1内を液体が流れ続けている間、継続的に液体の流量が測定される。以下、液体の流量測定の流れについて説明する。
【0038】
差圧式流量計1では、液体が流れ続けている間、第1圧力計11により圧損チューブ13に流入する液体の圧力(以下、「流入圧」という。)が計測され、第2圧力計12により圧損チューブ13から流出する液体の圧力(以下、「流出圧」という。)が計測される。そして、第1圧力計11および第2圧力計12からの出力が演算部16の減算器161に送られ、減算器161において第1圧力計11の出力から第2圧力計12の出力が引かれ、流入圧と流出圧との差である圧損チューブ13の両端における差圧が求められる。
【0039】
図3は、圧損チューブ13の両端における差圧と圧損チューブ13を流れる液体の流量との関係(以下、「流量情報」という。)を示す図である。図3に示すように、差圧式流量計1では、差圧と流量とはほぼ比例関係にある。なお、圧損チューブ13内の流れはレイノルズ数2000以下の層流であるため、理論上は差圧と流量とは正比例するはずであるが、完全には比例しない理由は、圧損チューブ13の両端近傍における流れの影響、および、圧損チューブ13内面の表面状態等によるものと考えられる。
【0040】
流量情報は、差圧式流量計1が実用的な装置(例えば、基板処理装置)の流路に実際に取り付けられて使用される前に、以下の方法により予め求められる。まず、第1圧力計11の流路112の上流側にシリンジポンプが取り付けられ、一定の吐出量にて液体(好ましくは、純水)が注入される。注入された液体は、第1圧力計11、圧損チューブ13および第2圧力計12を通過して流路123から流出し、第1圧力計11および第2圧力計12では、液体の通過時における圧力が計測されて差圧が求められる。そして、所定時間の経過後、流路123から流出した液体の重量が計測され、差圧に対応する流量が求められる。その後、シリンジポンプの吐出量を変更して差圧および流量の計測を繰り返すことにより、図3に示す流量情報が求められる。このようにして求められた流量情報は、差圧式流量計1が実際に使用される前に、記憶部15に記憶される。
【0041】
図1に示す差圧式流量計1では、減算器161により求められた圧損チューブ13の両端における差圧がリニアライザ162に送られ、また、記憶部15に予め記憶された流量情報がリニアライザ162により読み出される。リニアライザ162では、差圧および流量情報に基づいて圧損チューブ13を流れる液体の流量が自動的に求められる。なお、記憶部15に記憶される流量情報は、例えば、表形式であってもよく、近似式であってもよい。
【0042】
以上に説明したように、差圧式流量計1では、液体の流れが層流とされることにより圧損チューブ13の両端における差圧と流量との関係がほぼ比例関係となるため、差圧および流量の分解能が大きく変化してしまうことが防止され、差圧の大きさにかかわらず流量の測定精度をほぼ一定とすることができる。また、流量が差圧の平方根にほぼ比例する乱流域を利用する他の測定に比べて、差圧の変化量に対する流量の変化量が大きくなるため、測定精度を向上することができるだけでなく、測定できる流量の範囲を拡大することもできる。差圧式流量計1では、圧損チューブ13内の流れのレイノルズ数を2000以下として流れの状態が不安定になる遷移域を避け、流れを確実に層流とした上で差圧を求めることにより、高い精度にて安定して流量の測定を行うことができる。
【0043】
差圧式流量計1では、圧損部として長い圧損チューブ13を利用して液体の圧力を徐々に減少させることにより、微小流量の液体の流量測定であっても、圧損チューブ13の内径を極端に小さくすることなく有意な差圧を得ることができる。したがって、圧損チューブ13の内径を比較的大きくすることができ、圧損チューブ13を流れる液体の流速も極端に大きくする必要がない。その結果、圧損チューブ13に異物が詰まることが防止され、また、圧損チューブ13の下流側の端部近傍等におけるキャビテーションの発生も防止することができる。このように、差圧式流量計1は、微小流量の液体の流量測定に特に適している。
【0044】
差圧式流量計1では、圧損チューブ13、チューブベース14、並びに、第1圧力計11および第2圧力計12の接液部1111,1211および各流路が、様々な種類の液体に対して高い耐久性を有する樹脂製であるため、様々な種類の液体の流量測定を行うことができる。また、圧損チューブ13の外径を内径の1.5倍以上として圧損チューブ13に十分な機械的強度を持たせることにより、圧損チューブ13内を流れる液体の圧力による圧損チューブ13の膨張を防止し、さらに高精度な流量測定を実現することができる。さらには、圧損チューブ13の長さを内径の130倍以上とすることにより、圧損チューブ13内の流れを十分に発達させた後に差圧を計測することができるため、さらに高精度な流量測定を実現することができる。
【0045】
差圧式流量計1では、圧損チューブ13が可撓性を有するため、圧損チューブ13の配置の自由度を向上することができ、また、圧損チューブ13がコイル状に整形されて小さくまとめられているため、差圧式流量計1を小型化することもできる。差圧式流量計1では、圧損チューブ13が層流条件等が比較的確立されている円管状であるため、圧損チューブ13の内径等を容易に決定することができる。
【0046】
差圧式流量計1の製造時には、上述のように、測定流量の上限値に基づいて圧損チューブ13の内径が決定され、測定流量が上限値である場合に第1圧力計11および第2圧力計12により計測されるべき差圧の上限値に基づいて、圧損チューブ13内の助走距離を考慮しつつ圧損チューブ13の長さが決定される。
【0047】
圧損チューブ13の長さの決定においては、まず、測定流量の上限値をQmax(m/s)、差圧の上限値をΔPmax(Pa)として、ハーゲン−ポアズイユ(Hagen−Poiseuille)の圧力損失に係る理論式を変形した数3により、圧損チューブ13の初期長さLs(m)が求められる。
【0048】
【数3】

【0049】
ここで、D(m)およびμ(N・s/m)は、数1と同様に、圧損チューブ13の内径、および、圧損チューブ13内を流れる液体の粘性係数を示す。なお、ハーゲン−ポアズイユの理論式は、直線状の円管内の流れの層流域における圧力損失を求める式であり、圧損チューブ13における実際の圧力損失は、圧損チューブ13の形状や助走区間における圧損増加、圧損チューブ13の内面の表面状態や仕上がり精度による抵抗増加等により、理論式から算出される圧力損失よりも大きくなり、初期長さLsは最終的に決定される圧損チューブ13の長さよりも長くなる。
【0050】
圧損チューブ13の初期長さが求められると、初期長さの圧損チューブ13がチューブベース14に取り付けられ、流路112に取り付けられたシリンジポンプから流量Qmax(すなわち、測定流量の上限値)にて液体を注入しつつ圧損チューブ13の両端部における差圧をが計測される。そして、計測された差圧が所望の上限値よりも大きい場合には、圧損チューブ13をチューブベース14から取り外し、チューブカッターにより切断して短くした後に再度チューブベース14に取り付ける。その後、所望の差圧の上限値を得るまで、差圧の計測、および、圧損チューブ13の短縮を繰り返すことにより、圧損チューブ13の長さが決定される。なお、圧損チューブ13の短縮時における切断長さは、計算により容易に予測可能である。
【0051】
差圧式流量計1では、圧損チューブ13の両端部がチューブフィッティング131,132を介してチューブベース14に着脱可能に取り付けられているため、圧損チューブ13の長さを容易に調整することができる。その結果、差圧式流量計1を容易に製造することができる。また、差圧式流量計1を複製する場合、圧損チューブ13に利用される樹脂チューブの個体差(例えば、内面の表面状態)を圧損チューブ13の長さを調整することにより容易に打ち消し、差圧式流量計1の精度良い複製を実現することができる。さらには、圧損チューブ13に万一異物が詰まってしまった場合であっても、容易に圧損チューブ13を交換することができる。
【0052】
次に、本発明の第2の実施の形態として差圧式流量計1を備える基板処理装置2について図4を参照して説明する。基板処理装置2は、複数の半導体基板9(以下、単に「基板9」という。)に対して同時にエッチングを行ういわゆるバッチ式の装置である。
【0053】
図4に示すように、基板処理装置2は、純水が流れる第1流路21、および、フッ酸が流れる第2流路22を備え、第1流路21および第2流路22は、両流路の下流側にて合流する。第1流路21および第2流路22の合流点にはミキシングバルブ241が設けられ、第1流路21からの純水と第2流路22からのフッ酸とが混合されて処理液が生成される。
【0054】
基板処理装置2では、純水とフッ酸との混合液である処理液が流れる第3流路24が、ミキシングバルブ241の下流側に設けられ、第3流路24の下流側(すなわち、第1流路21と第2流路22との合流点よりも下流側)には、処理液を貯溜するとともに略円板状の基板9が起立姿勢で複数浸漬される処理槽25が設けられる。また、基板処理装置2は、第2流路22の途中に設けられてフッ酸の流量を制御する流量制御機構23を備える。
【0055】
第1流路21は、上流側においてバルブ211およびレギュレータ212を介して外部の純水供給装置に接続される。第2流路22は、上流側においてフッ酸が貯溜されている加圧容器221に接続され、加圧容器221はレギュレータ222を介して外部の窒素(N)ガス供給装置に接続されている。加圧容器221の内面は、例えばPTFEにより被覆されている。
【0056】
図5は、流量制御機構23近傍を拡大して示す正面図である。図5に示すように、流量制御機構23は、第1の実施の形態で説明した差圧式流量計1を備え、差圧式流量計1は、第2流路22の途中に設けられて第2流路22を流れるフッ酸の流量を測定する。差圧式流量計1は図1と同じ構成を有し、以下の説明において各構成に同符号を付す。
【0057】
流量制御機構23は、フッ酸の流れ(すなわち、流量)を調整するモータバルブ231、および、設定流量と差圧式流量計1の演算部16により求められたフッ酸の流量とに基づいてモータバルブ231の開度を制御する制御部232をさらに備える。モータバルブ231は、第2流路22の途中であって差圧式流量計1よりも下流側に設けられる。なお、モータバルブ231は、差圧式流量計1よりも上流側に設けられてもよい。
【0058】
図4に示す基板処理装置2では、バルブ211が開放されることにより、純水供給装置から第1流路21へと純水が供給される。同時に、窒素ガス供給装置から加圧容器221に窒素ガスが供給され、加圧容器221内のフッ酸が微小流量にて第2流路22に供給される。加圧容器221に供給される窒素ガスの圧力は、通常、200〜300kPaとされる。第2流路22に供給されたフッ酸は、流量制御機構23を通過し、ミキシングバルブ241において第1流路21に供給された純水と混合され、混合液(すなわち、処理液)は、第3流路24を流れて処理槽25に底部から供給される。処理槽25では、処理槽25内に保持された複数の基板9が処理槽25に供給されて貯溜される処理液に下側から徐々に浸漬されることにより、基板9に対するエッチングが行われる。
【0059】
基板処理装置2では、基板9の処理時において、流量制御機構23によるフッ酸の流量制御が行われる。具体的には、図5に示す差圧式流量計1の第1圧力計11、第2圧力計12および減算器161により求められた圧損チューブ13の両端部における差圧と、記憶部15に予め記憶されている流量情報とに基づき、リニアライザ162により第2流路22を流れるフッ酸の流量が求められる。リニアライザ162は、フッ酸の流量を電気信号として制御部232に出力し、制御部232では、リニアライザ162からの出力(すなわち、測定流量)と予め外部から入力される等して設定されている設定流量とに基づいてモータバルブ231の操作量が決定され、モータバルブ231の開度が制御される。モータバルブ231の制御にはPID制御等の制御方法が用いられる。なお、設定流量の入力は、制御部232に接続されるキーボード等の入力部から直接入力されてもよく、遠隔操作により設定流量が入力や変更が行われてもよい。
【0060】
基板処理装置2の流量制御機構23では、差圧式流量計1により高い精度にて安定して測定されたフッ酸の流量に基づいてモータバルブ231の開度が制御されるため、下流側(すなわち、ミキシングバルブ241)へのフッ酸の供給量を高精度に制御することができる。その結果、基板処理装置2では、フッ酸が所望の濃度にて精度良く混合された処理液により基板に対するエッチングを行うことができる。
【0061】
基板処理装置2では、微小流量の測定に適した差圧式流量計1により高精度に濃度が制御された希薄なフッ酸水溶液が生成され、これを処理液としてエッチングが行われることにより、高精度にエッチングレートを制御し、より好ましい処理結果を得ることができる。また、エッチングレートを低くして基板9の上側と下側とにおける処理時間のばらつきを抑制し、基板9全体におけるエッチングの質の均一性を向上することができる。
【0062】
次に、第3の実施の形態として差圧式流量計1を備える他の基板処理装置2aについて図6を参照して説明する。基板処理装置2aは、1つの基板9に対してエッチングを行ういわゆる枚葉式の装置であり、図4に示す基板処理装置2の処理槽25に代えて基板保持部26が設けられる。また、基板保持部26の上方には、基板9上に処理液を供給する処理液供給部であるノズル27が設けられる。その他の構成は図4と同様であり、以下の説明において同符号を付す。また、流量制御機構23の構成については図5と同様である。
【0063】
図6に示すように、基板処理装置2aは、第2の実施の形態と同様に、純水が流れる第1流路21、フッ酸が流れるとともにミキシングバルブ241において第1流路21と合流する第2流路22、第2流路22の途中に設けられる流量制御機構23、第2流路22の上流側に接続されてフッ酸が貯溜される加圧容器221、および、ミキシングバルブ241の下流に設けられて純水とフッ酸との混合液である処理液が流れる第3流路24を備える。
【0064】
基板保持部26およびノズル27は、第1流路21と第2流路22との合流点に設けられたミキシングバルブ241よりも下流側に位置し、ノズル27は、純水とフッ酸との混合液である処理液が流れる第3流路24の下流側に接続される。基板保持部26は、略円板状の基板9を下側および外周側から保持するチャック261、基板9を回転する回転機構262、および、チャック261の外周を覆う処理カップ263を備える。
【0065】
回転機構262はチャック261の下側に接続されるシャフト2621、および、シャフト2621を回転するモータ2622を備え、モータ2622が駆動されることにより、シャフト2621およびチャック261と共に基板9が回転する。処理カップ263は、チャック261の外周に配置されて基板9上に供給された処理液の周囲への飛散を防止する側壁2631、および、処理カップ263の下部に設けられて基板9上に供給された処理液を排出する排出口2632を備える。
【0066】
基板処理装置2aでは、第2の実施の形態と同様に、第1流路21に供給された純水、および、第2流路22に供給されたフッ酸が、ミキシングバルブ241において混合されて希薄なフッ酸水溶液である処理液が生成される。このとき、流量制御機構23では、差圧式流量計1により微小流量にて流れるフッ酸の流量が高い精度にて安定して測定され、制御部232により測定流量と予め設定されている設定流量とに基づいてモータバルブ231が制御される。その結果、ミキシングバルブ241へのフッ酸の供給量が高精度に制御され、フッ酸が所望の濃度にて精度良く混合された処理液が生成される。
【0067】
ミキシングバルブ241において生成された処理液は、第3流路24を介してノズル27に供給され、ノズル27から基板9の中央に向けて継続的に吐出される。基板9は、基板保持部26により保持されて回転しており、ノズル27から供給された処理液は遠心力により基板9の上面を外周側へと移動しつつ基板9の上面全体に広がって基板9のエッチングが行われる。基板9の外縁まで移動した処理液は、基板9から離れて処理カップ263の側壁2631により受けられ、あるいは、処理カップ263の底部へと直接落下して排出口2632から排出される。
【0068】
基板処理装置2aにおいても、第2の実施の形態と同様に、流量制御機構23によりフッ酸の供給量を高精度に制御することができ、フッ酸が所望の濃度にて精度良く混合された処理液により基板9に対するエッチングを行うことができる。そして、高精度に濃度が制御された希薄なフッ酸水溶液によりエッチングが行われることにより、高精度にエッチングレートを制御し、より好ましい処理結果を得ることができる。また、エッチングレートを低くして基板9の中央と外縁側とにおける処理時間のばらつきを抑制し、基板9全体におけるエッチングの質の均一性を向上することができる。
【0069】
以上、本発明の実施の形態について説明してきたが、本発明は上記実施の形態に限定されるものではなく、様々な変更が可能である。
【0070】
例えば、差圧式流量計1の圧損チューブ13は、必ずしも樹脂製である必要はなく、他の材料により形成されてもよい。この場合、圧損チューブ13は、様々な種類の液体に対する高い耐久性を有する材料により形成されることが好ましい。
【0071】
差圧式流量計1では、チューブフィッティング131,132がそれぞれ、第1圧力計11のフィッティング115および第2圧力計12のフィッティング124に直接取り付けられてもよい。この場合、チューブフィッティング131,132、および、フィッティング115,124が、圧損チューブ13の両端部を、第1圧力計11側の流路113および第2圧力計12側の流路122にそれぞれ着脱可能に取り付ける取付部の役割を果たす。
【0072】
第2および第3の実施の形態に係る基板処理装置では、純水およびフッ酸以外の液体が混合されて処理液が生成されてもよく、また、基板9に対してエッチング以外の他の処理(例えば、洗浄処理)が行われてもよい。
【0073】
上記実施の形態では、差圧式流量計1による液体の流量測定について説明したが、差圧式流量計1によりガスの流量が測定されてもよく、このような差圧式流量計1は、混合ガスにて基板を処理する基板処理装置にも利用することができる。
【図面の簡単な説明】
【0074】
【図1】第1の実施の形態に係る差圧式流量計の構成を示す正面図である。
【図2】差圧式流量計を示す平面図である。
【図3】差圧と流量との関係を示す図である。
【図4】第2の実施の形態に係る基板処理装置の構成を示す正面図である。
【図5】流量制御機構近傍を拡大して示す正面図である。
【図6】第3の実施の形態に係る基板処理装置の構成を示す正面図である。
【符号の説明】
【0075】
1 差圧式流量計
2,2a 基板処理装置
9 基板
11 第1圧力計
12 第2圧力計
13 圧損チューブ
15 記憶部
16 演算部
21 第1流路
22 第2流路
23 流量制御機構
25 処理槽
26 基板保持部
27 ノズル
113,122,141,142 流路
115,124 フィッティング
131,132 チューブフィッティング
231 モータバルブ
232 制御部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
流体の流量を測定する差圧式流量計であって、
レイノルズ数が2000以下である流体の流れが形成される円管と、
前記円管の上流側に配置されて前記円管に流入する前記流体の圧力を計測する第1圧力計と、
前記円管の下流側に配置されて前記円管から流出する前記流体の圧力を計測する第2圧力計と、
を備えることを特徴とする差圧式流量計。
【請求項2】
請求項1に記載の差圧式流量計であって、
前記円管が樹脂製であることを特徴とする差圧式流量計。
【請求項3】
請求項2に記載の差圧式流量計であって、
前記円管の外径が前記円管の内径の1.5倍以上であることを特徴とする差圧式流量計。
【請求項4】
請求項1ないし3のいずれかに記載の差圧式流量計であって、
前記円管が可撓性を有することを特徴とする差圧式流量計。
【請求項5】
請求項1ないし4のいずれかに記載の差圧式流量計であって、
前記円管がコイル状に整形されていることを特徴とする差圧式流量計。
【請求項6】
請求項1ないし5のいずれかに記載の差圧式流量計であって、
前記円管の長さが前記円管の内径の130倍以上であることを特徴とする差圧式流量計。
【請求項7】
請求項1ないし6のいずれかに記載の差圧式流量計であって、
前記円管の両端部を、前記第1圧力計側の流路および前記第2圧力計側の流路にそれぞれ着脱可能に取り付ける取付部をさらに備えることを特徴とする差圧式流量計。
【請求項8】
請求項1ないし7のいずれかに記載の差圧式流量計であって、
前記流体が液体であり、前記第2圧力計の液体流出口が、水平方向において前記第1圧力計の液体流入口と同じ高さ、または、前記液体流入口よりも高い位置に配置されることを特徴とする差圧式流量計。
【請求項9】
請求項1ないし8のいずれかに記載の差圧式流量計であって、
前記円管に流入する前記流体の圧力と前記円管から流出する前記流体の圧力との差である差圧と、前記円管を流れる前記流体の流量との関係を示す流量情報を予め記憶する記憶部と、
前記第1圧力計および前記第2圧力計の出力から前記差圧を求め、前記流量情報および前記差圧に基づいて前記流体の流量を求める演算部と、
をさらに備えることを特徴とする差圧式流量計。
【請求項10】
流体の流量を制御する流量制御装置であって、
流体が流れる流路の途中に設けられる請求項9に記載の差圧式流量計と、
前記流路の途中に設けられて前記流体の流れを調整するバルブと、
設定流量と前記差圧式流量計の前記演算部により求められた前記流体の流量とに基づいて前記バルブの開度を制御する制御部と、
を備えることを特徴とする流量制御装置。
【請求項11】
基板を処理する基板処理装置であって、
第1流体が流れる第1流路と、
第2流体が流れるとともに前記第1流路と合流する第2流路と、
前記第2流路の途中に設けられる請求項10に記載の流量制御装置と、
前記第1流路と前記第2流路との合流点よりも下流側に位置し、前記第1流体と前記第2流体との混合液である処理液を貯溜するとともに基板が浸漬される処理槽と、
を備えることを特徴とする基板処理装置。
【請求項12】
基板を処理する基板処理装置であって、
基板を保持する基板保持部と、
第1流体が流れる第1流路と、
第2流体が流れるとともに前記第1流路と合流する第2流路と、
前記第2流路の途中に設けられる請求項10に記載の流量制御装置と、
前記第1流路と前記第2流路との合流点よりも下流側に位置し、前記第1流体と前記第2流体との混合液である処理液を前記基板上に供給する処理液供給部と、
を備えることを特徴とする基板処理装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公開番号】特開2006−153677(P2006−153677A)
【公開日】平成18年6月15日(2006.6.15)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2004−345162(P2004−345162)
【出願日】平成16年11月30日(2004.11.30)
【出願人】(000207551)大日本スクリーン製造株式会社 (2,640)
【Fターム(参考)】