説明

強化樹脂材料およびそれを用いたコーティング構造

【課題】扱い易くて用途拡大を図ることができる強化樹脂材料を提供する。
【解決手段】樹脂材料に少なくともガラス材料と鉱物材料を強度強化剤として混合して強化樹脂材料を形成する。例えば、その強化樹脂材料を利用したコーティング構造では、コーティング対象の素地1の上側に、強化樹脂材料の複数の層3,4をコーティングにより積層形成する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、例えば建築物の外壁等の表面仕上げ保護材や、成型品の原材料として用いることが可能な強化樹脂材料およびそれを用いたコーティング構造に関するものである。
【背景技術】
【0002】
例えば、建築物の外壁の表面仕上げのための樹脂工事(コーティング工事)は次に示すように行われる。例えば、図3(a)に示されるように、表面仕上げ対象の外壁の素地(例えばコンクリート)41の上側に下塗り42を施し、その上側に塗装用下地層であるプライマー層43を形成する。そして、そのプライマー層43の上側にガラスマット(ガラス繊維の織物)44を敷設する。そのガラスマット44は、ロール状又は板状の態様で工事現場まで持ち込まれ、その場で裁断されてプライマー層43の上側に敷設される。ガラスマット44の敷設後に、ガラスマット44の上側から溶融状態の樹脂材料を塗布し当該樹脂材料をガラスマット44の織り目に入り込ませ、樹脂材料の中にガラスマット44が含まれている状態として樹脂材料を硬化させる。これにより、図3(b)に示されるような樹脂材料層45を形成する。
【0003】
その後、図3(c)に示されるように、その樹脂材料層45の上側にガラスマット46を敷設し、上記同様にガラスマット46の上側から樹脂材料を塗布して、図3(d)に示されるようなガラスマット46が含まれている樹脂材料層47を形成する。その後も上記同様に、図3(e)に示されるように、ガラスマット48が含まれている樹脂材料層49を積層形成する。そして、その樹脂材料層49の上側にトップコートとしての樹脂材料層50を積層形成する。
【0004】
なお、先行技術文献についての調査を行ったが、ここに記載するのに適切な文献は見当たらなかった。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
上記のように、従来では、樹脂材料層45,47,49の中にガラスマット44,46,48を配置させて樹脂材料層45,47,49の強度を強化していた。そのガラスマットは、工事現場で、必要な形状および大きさに裁断されており、そのガラスマットの裁断によってガラスマットから非常に細かいガラスくずが発生し飛散していた。また、裁断後のガラスマットが持ち運ばれることにより、その搬送中のガラスマットの裁断部分からガラスくずが落ちて辺り一面に飛散していた。そのように飛散したガラスくずが作業員の皮膚に付着すると、そのガラスくずによって作業員がかゆみやチカチカ感を覚える等の皮膚トラブルを発生することがあった。また、ガラスくずを作業員が吸い込むことにより、作業員に呼吸器系のトラブルが発生することもあった。このように、ガラスマットの裁断に因るガラスくずに起因して作業員の健康被害発生の虞があるという問題があった。
【0006】
また、従来では、ガラスマットの敷設が難しい場所や、作業員の目の届かない場所には上述したような樹脂工事が行われず、その樹脂工事の抜け部分から、上記のような層構造42〜50を有する表面仕上げ部分が剥離したり、外壁の素地41に雨水が入り込んで素地41の腐蝕の原因になるという問題が発生していた。
【0007】
本発明は上記課題を解決するために成されたものであり、その目的は、扱い易くて用途拡大を図ることができ、また、作業員の健康被害を回避できる強化樹脂材料およびそれを用いたコーティング構造を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記目的を達成するために、この発明の強化樹脂材料は、樹脂材料に少なくともガラス材料と鉱物材料が強度強化剤として混合されていることを特徴としている。また、この発明のコーティング構造は、この発明において特有な強化樹脂材料の複数の層がコーティング対象の素地の上側にコーティングにより積層形成されていることを特徴としている。
【発明の効果】
【0009】
この発明の強化樹脂材料は、少なくともガラス材料と鉱物材料が強度強化剤として混合されているので、樹脂材料自体の強度が強化している。このため、例えば、建築物の外壁表面仕上げ層の樹脂材料層を本発明の強化樹脂材料だけで構成しても要望の強度を得ることができ、これにより、樹脂材料層に強化用のガラスマットを配設させなくとも済む。このために、ガラスマットが不要となり、ガラスマットの裁断やガラスマットの搬送等の手間を無くすことができて工事作業の軽減を図ることができる。その上、ガラスマットから発生するガラスくずに起因した作業員の健康被害発生の問題を回避することができる。
【0010】
また、例えばコーティング対象の外壁等の上側に本発明の強化樹脂材料を形成するだけで適切な強度の樹脂材料層を設けることができてガラスマットの敷設が不要となり、しかも、ガン吹き付け手法や、ローラーや刷毛による塗装手法というような簡単な手法により樹脂材料層を形成できるので、今まで表面仕上げ工事が抜けていた複雑な形状の場所や作業員の目の届き難い場所にも容易に表面仕上げのための樹脂コーティングを施すことが可能になる。
【0011】
さらに、樹脂材料に混合するガラス材料や鉱物材料の混合割合を調整することによって、強化樹脂材料の強度や粘度や伸び性等の特性を変化させることができる。これにより、本発明の強化樹脂材料は建築物の外壁等の表面仕上げ等のコーティングの樹脂材料としてでだけでなく、成型品の原料として適用し易くなり、用途拡大が容易となる。また、例えば、樹脂材料および当該樹脂材料に混合するガラス材料や鉱物材料等の全ての材料を毒性が無い材料のみで構成することによって、漬物槽等の食品に触れるものの補修(修繕)を行うためのパテ等として本発明の強化樹脂材料を用いることも可能になる。
【0012】
さらに、ガラス材料と鉱物材料の他に樹脂材料にセラミックス材料を混合させることにより、本発明の強化樹脂材料の強度をより容易に強化させることができる。さらに、ガラス材料と鉱物材料の他に樹脂材料に可視光型二酸化チタンを混合させることにより、次に示すような効果を得ることができる。つまり、可視光型二酸化チタンは光触媒の特性を持つものであることから、非常に優れた撥水効果や殺菌効果を発揮することができる。また、可視光型二酸化チタンはアセトアルデヒドを分解できることから、本発明の強化樹脂材料は環境浄化に役立つ材料となる。さらに、ガラス材料と鉱物材料の他に樹脂材料に蓄光材を混合させることにより、本発明の強化樹脂材料は暗い所で光って目立ちやすくなるので、例えば、廊下や通路壁面に形成することによって、夜間や停電時の一時的な歩行誘導の目印として役立てることが可能となる。
【0013】
さらに、樹脂材料に混合されているガラス材料がガラス繊維であり、ガラス繊維は、複数本のガラス繊維が絡み合っている構成を備えているものにあっては、複数本のガラス繊維が絡み合っているので、樹脂材料の強度をより強化することができる。また、樹脂材料の粘度や伸び性を高めることが容易となる。さらに、そのガラス繊維の長さを略5mmとすることによって、複数本のガラス繊維は、強化樹脂材料の強度を強化するのに最も適した絡み合った状態となり、より効果的に強化樹脂材料の強度を強化することが可能となる。
【0014】
さらに、樹脂材料が不飽和ポリエステル樹脂であるものにあっては、防水効果を高めることができる。また、樹脂材料がビニールエステル樹脂であるものにあっては、防錆効果を高めることができる。本発明の強化樹脂材料を用いて外壁等の表面仕上げ(コーティング)を行うことによって前述したように表面仕上げ工事の抜け部分を無くすことができる上に、上記のように強化樹脂材料の防水効果や防錆効果を高めることによって、より確実に外壁等のコーティング対象物を保護することができる。このために、本発明の強化樹脂材料を採用してコーティングを行うことによって、コーティングに対する信頼性を飛躍的に向上させることが可能になるという効果を得ることができる。
【0015】
さらに、本発明の強化樹脂材料の複数の層がコーティング対象の素地の上側に積層形成されている本発明のコーティング構造にあっては、複数の樹脂材料の層をコーティングにより積層形成しているので、次に示すような理由によってコーティング構造の強度をより強化することができる。すなわち、本発明の強化樹脂材料は、樹脂材料に少なくともガラス材料と鉱物材料が混合されているものであることから、例えば、コーティング対象の素地の上側に溶融状態の本発明の強化樹脂材料を塗布形成してから当該強化樹脂材料が硬化するまでの間に強化樹脂材料中のガラス材料や鉱物材料が重力によって積層の下方側に向けて徐々に移動する。これにより、強化樹脂材料から成る層においては、積層の下方側から上方側に向かうに従ってガラス材料や鉱物材料の混合率(濃度)が小さくなって強度が弱くなる。このために、強化樹脂材料から成る厚めの層を例えば一層だけ形成しても当該層の下方側部位はガラス材料や鉱物材料の混合率が高いので強度が強いのに対して、当該層の上方側部位はガラス材料や鉱物材料の混合率が低いので強度が弱いものとなってしまう。これに対して、強化樹脂材料から成る薄い層を複数積層形成することによって、強度の弱い部分と強い部分が交互に密に配置されることになるので、強化樹脂材料の複数の層が積層形成されて成る層構造の強度は強いものとなる。つまり、強化樹脂材料の厚い単層の厚みと、強化樹脂材料の複数の薄い層の積層構造の厚みとが同程度でも、強化樹脂材料の複数の薄い層の積層構造の強度は、強化樹脂材料の厚い単層の強度よりも格段に強いものとなる。よって、本発明の強化樹脂材料の複数の層をコーティング対象の素地の上側にコーティングにより積層形成することによって、より効果的にコーティング構造の強度を強化することが可能になる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0016】
以下に、この発明に係る実施形態例を図面に基づいて説明する。
【0017】
この実施形態例の強化樹脂材料は、樹脂材料(例えばポリエステル系樹脂材料)に少なくともガラス材料と鉱物材料が混合されて構成されている。この実施形態例では、そのガラス材料はガラス繊維およびガラスチップであり、ガラス繊維は、例えば0.1μm〜1mmの範囲内の太さと、約5mmの長さとを持つものである。当該ガラス繊維は、複数本のガラス繊維が絡み合った状態でもって樹脂材料に混合されている。また、ガラスチップはガラス繊維よりも大きい粒状の塊りであり、絡み合ったガラス繊維の状態を落ち着かせる(安定化させる)機能をもつ。さらに、鉱物材料は繊維状の鉱物材料であり、複数種の鉱物材料の複合材料であってもよいし、一種類だけの鉱物材料であってもよい。
【0018】
上記したようなガラス材料および鉱物材料は、樹脂材料の強度を強化する強度強化剤として機能することができるものであり、樹脂材料への混合量によって樹脂材料の強度を調整することができる。また、複数本の絡み合った状態のガラス繊維は、樹脂材料の粘度および伸び性に関与するものであり、樹脂材料への混合量によって樹脂材料の粘度や伸び性をも調整できる。さらに、鉱物材料は、樹脂材料の少なくとも粘度に関与するものであり、樹脂材料への混合量によって樹脂材料の粘度を調整できる。これらのことから、この実施形態例では、樹脂材料に対するガラス材料の混合率および鉱物材料の混合率は、それぞれ、予め定められた目標の強度や粘度等の様々な条件を考慮して適宜設定されるものである。
【0019】
この実施形態例の強化樹脂材料は、ガラス材料および鉱物材料の混合によって樹脂材料自体の強度が強化されたものであることから、樹脂材料とは別個の例えばガラスマット等の強度強化用部材を樹脂材料中に配置させなくとも要求の強度を得ることができる。このため、例えば、建築物の外壁の表面仕上げ(コーティング)のための樹脂工事を次に示すように行うことができる。例えば、図1に示されるように、コーティング対象の素地(例えばコンクリート)1の上側にプライマー層(下地層)2を形成した後に、そのプライマー層2の上側に、この実施形態例の溶融状態の強化樹脂材料を、例えば、ガン吹き付け手法や、ローラーや刷毛による塗布手法等の塗装手法により形成し硬化させて強化樹脂材料層3を積層形成する。然る後に、その強化樹脂材料層3の上側に、上記同様に、この実施形態例の強化樹脂材料層4を積層形成する。このように、従来例で述べたようなコーティングのための樹脂工事よりも格段に簡単に外壁の表面仕上げ(コーティング)の工事を行うことができる。
【0020】
なお、強化樹脂材料層3,4をそれぞれ構成する強化樹脂材料は同じものであってもよいし、次に示すように互いに異なる種類のものであってもよい。例えば、強化樹脂材料層3を防錆機能に優れた防錆層とし、最表層である強化樹脂材料層4を防水機能に優れた防水層としたい場合には、強化樹脂材料層3を構成する強化樹脂材料は樹脂材料として防錆性の高いビニールエステル樹脂を用いたものとし、強化樹脂材料層4を構成する強化樹脂材料は樹脂材料として防水性の高い不飽和ポリエステル樹脂を用いたものとする。また、強化樹脂材料層4を構成する強化樹脂材料は、必要に応じて、色素材料が含有されて予め設定された色が付いているものであってもよい。
【0021】
図2には、この実施形態例の強化樹脂材料を利用したコーティング構造の一具体例が模式的な断面図により示されている。この図2の例のコーティング構造は、建物の屋上10および当該屋上の端縁部に立設されている囲い壁11および笠木12のコーティング構造である。この図2の例では、囲い壁11の根元部分にはヒビ13が発生しており、このヒビ13には、軟質を持たせた本実施形態例の強化樹脂材料がパテ14として充填形成されて補修されている。また、囲い壁11と笠木12の境部分であって工事作業が難しい場所にも、軟質を持たせた本実施形態例の強化樹脂材料がパテ15として設けられている。
【0022】
さらに、屋上10および囲い壁11の素地(例えばコンクリート)の表面には、それぞれ、下地層としてのプライマー層17が形成されている。そのプライマー層17の上側には、本実施形態例の強化樹脂材料から成る軟質の中塗りコート層18が積層形成されている。この中塗りコート層18の上側にも、本実施形態例の強化樹脂材料から成る軟質の中塗りコート層19が積層形成されている。この中塗りコート層19の強化樹脂材料は、中塗りコート層18と同じ強化樹脂材料、あるいは、中塗りコート層18の強化樹脂材料とは成分が異なる強化樹脂材料、あるいは、中塗りコート層18の強化樹脂材料とはガラス材料や鉱物材料等の混合材料の混合率が異なる強化樹脂材料であり、屋上10や囲い壁11の材質や、屋上10や囲い壁11の周囲環境等の様々な条件を考慮して適宜設定されている。
【0023】
中塗りコート層19の上側には、本実施形態例の強化樹脂材料から成るトップコート層20が積層形成されている。トップコート層20を構成する強化樹脂材料は、例えば樹脂材料として防水性の高い不飽和ポリエステル樹脂を用いて構成されて、トップコート層20は防水層と成している。
【0024】
また、笠木12の素地の表面(例えば鉄材)には、下地層としてのプライマー層21が形成され、このプライマー層21の上側には本実施形態例の強化樹脂材料から成る硬質の中塗りコート層22が積層形成されている。この中塗りコート層22の上側には本実施形態例の強化樹脂材料から成る硬質のトップコート層23が積層形成されている。このトップコート層23もトップコート層20と同様に防水層と成している。なお、トップコート層23の強化樹脂材料と、トップコート層20の強化樹脂材料とは、例えば樹脂材料に混合されている混合材料が同じで混合材料の混合率が異なっていてもよいし、樹脂材料や当該樹脂材料の混合材料が互いに異なっていてもよい。
【0025】
図2に示すコーティング構造の一具体例では、この実施形態例の強化樹脂材料を用いた複数のコート層18〜20(22,23)が積層形成されている。それら各コート層18〜20,22,23は、その層の厚みが、例えば、0.4mm以上かつ0.5mm以下の範囲内の厚みとなっている。
【0026】
なお、この発明はこの実施形態例の形態に限定されるものではなく、様々な実施の形態を採り得る。例えば、この実施形態例では、樹脂材料にガラス材料と鉱物材料を混合させる例を示したが、必要に応じて、それ以外の材料をも混合させて他の機能をも備えさせてもよい。例えば、樹脂材料にセラミックス材料をも混合させることによって、強化樹脂材料の強度をより一層強化させてもよい。また、樹脂材料に蓄光材をも混合させることによって、暗い所でも光り易い強化樹脂材料としてもよい。さらに、光触媒としての機能を持つ材料(例えば、可視光型二酸化チタン)を樹脂材料に混合させることによって、光触媒の持つ優れた機能をも有する強化樹脂材料としてもよい。さらに、この実施形態例では、ガラス材料として、ガラス繊維とガラスチップの両方を樹脂材料に混合させたが、ガラス繊維とガラスチップの一方だけを樹脂材料に混合させた強化樹脂材料としてもよい。さらに、ガラス繊維は、長さが約5mmのものであったが、それ以外の長さのガラス繊維を強化樹脂材料に混合させてもよい。
【0027】
さらに、上記実施形態例では、この実施形態例において特有な強化樹脂材料を利用して、屋上10と囲い壁11と笠木12のコーティング構造の一例を示したが、もちろん、この実施形態例の強化樹脂材料は屋上10や囲い壁11や笠木12以外の様々な場所のコーティングを行うことができる材料である。また、この実施形態例では、コンクリートや鉄材の上側にプライマー層を介して本実施形態例に特有な強化樹脂材料を形成する例を示したが、この実施形態例の強化樹脂材料は、例えばプラスチックや木材等の上側に例えばプライマー層を介して形成することができるものであり、コーティング対象はコンクリートや鉄材に限定されるものではない。
【0028】
さらに、この実施形態例では、特有な強化樹脂材料をコーティング材料として用いる使用例を示したが、この実施形態例の強化樹脂材料はコーティング材料としてでだけでなく、例えば、浴槽や便器等の成型品の材料としても用いることができる。このように、この実施形態例において特有な強化樹脂材料は様々な用途に用いることができるものである。
【図面の簡単な説明】
【0029】
【図1】上記実施形態例の強化樹脂材料を用いた外壁のコーティング構造の一例を説明するための図である。
【図2】コーティング構造の一具体例を説明するための模式的な断面図である。
【図3】従来例を説明するための図である。
【符号の説明】
【0030】
1 素地
2,17,21 プライマー層
3,4 強化樹脂材料層
18,19,22 中塗りコート層
20,23 トップコート層

【特許請求の範囲】
【請求項1】
樹脂材料に少なくともガラス材料と鉱物材料が強度強化剤として混合されていることを特徴とする強化樹脂材料。
【請求項2】
ガラス材料はガラス繊維であり、当該ガラス繊維は、複数本のガラス繊維が絡み合っていることを特徴とする請求項1記載の強化樹脂材料。
【請求項3】
樹脂材料に混合されているガラス繊維は、その長さが略5mmであることを特徴とする請求項2記載の強化樹脂材料。
【請求項4】
樹脂材料には、ガラス材料と鉱物材料の他に、セラミックス材料と可視光型二酸化チタンと蓄光材とのうちの少なくとも一つが混合されていることを特徴とする請求項1又は請求項2又は請求項3記載の強化樹脂材料。
【請求項5】
樹脂材料は、不飽和ポリエステル樹脂又はビニールエステル樹脂であることを特徴とする請求項1乃至請求項4の何れか一つに記載の強化樹脂材料。
【請求項6】
請求項1乃至請求項5の何れか一つに記載の強化樹脂材料の複数の層がコーティング対象の素地の上側にコーティングにより積層形成されていることを特徴とするコーティング構造。
【請求項7】
強化樹脂材料の層の一つは防水層であり、別の少なくとも一つの強化樹脂材料の層は防錆層であり、防水層である強化樹脂材料の層は最表層を構成し、当該防水層の強化樹脂材料の層と素地との間に防錆層である強化樹脂材料の層が配置形成されていることを特徴とする請求項6記載のコーティング構造。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【公開番号】特開2007−254698(P2007−254698A)
【公開日】平成19年10月4日(2007.10.4)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−102099(P2006−102099)
【出願日】平成18年4月3日(2006.4.3)
【出願人】(505143444)有限会社エヌティアイ (2)
【Fターム(参考)】