説明

情報処理装置、および情報処理方法、並びにコンピュータ・プログラム

【課題】効率的かつ確実な3次元画像データ生成処理を実現する構成を実現する。
【解決手段】画像に含まれる画素の3次元位置決定処理として実行する3次元画像データ生成処理に適用する画像の選択処理に際して、画像フレーム各々について、特定の参照画像フレームに対する3次元画像データ生成に適する画像であるか否かを判定し、適切と判定した画像のみを候補画像として選択し、さらに候補画像を複数組み合わせて設定した画像セットから、3次元画像データ生成処理に適用する最適な画像セットをベストセットとして選択し、このベストセットを利用した3次元画像データ生成処理を実行する構成とした。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、情報処理装置、および情報処理方法、並びにコンピュータ・プログラムに関する。さらに詳細には、画像に含まれる画素の3次元位置の算出処理を行う情報処理装置、および情報処理方法、並びにコンピュータ・プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
カメラの撮影画像を解析して撮影画像に含まれるオブジェクトの3次元位置を求める処理が様々な分野で利用されている。例えばカメラを備えたロボットなどのエージェント(移動体)が、カメラの撮影画像を解析して移動環境を観測し、観測状況に応じてエージェント周囲の環境を把握しながら移動を行う処理や、撮影画像に基づいて周囲環境の地図(環境地図)を作成する環境マップ構築処理に利用される。非特許文献1には、特徴点位置の追跡を全フレームで行い、全フレームのデータが得られた後、バッチ処理により特徴点の位置とカメラ位置を算出する方法を開示している。
【0003】
3次元マップ(3D map)の生成処理シーケンスの一例について図1を参照して説明する。まず、ステップ11においてカメラによって画像を撮影する。例えばカメラを保持したユーザやロボットなどが移動しながら周りの画像を連続的に撮影する。
【0004】
ステップS12において取得画像の解析によって、画像に含まれる特徴点の位置情報などが含まれる疎な3次元情報を構築する。この処理においては、SLAM(simultaneous localization and mapping)やSFM(Structure from Motion)などの処理が適用される。SLAMは、カメラから入力する画像内の特徴点の位置と、カメラの位置姿勢を併せて検出する処理である。SFMは、例えば複数の異なる位置から撮影した画像を利用して画像内に含まれる特徴点(Landmark)の対応を解析する処理などである。
【0005】
さらに、ステップS13では、ステップS12において求めたカメラの軌跡情報や画像内の特徴点情報などを利用して、詳細な3次元情報である3次元マップを生成する。
【0006】
ステップS13における3次元マップ生成処理に際しては、ステップS12において求めた特徴点の位置やカメラ位置姿勢情報を利用して、画像フレームに含まれる各画素(ピクセル)についての3次元位置を決定する処理が行われる。この処理は、例えば図2に示すフローに従って実行される。まず、ステップS21において、複数の近接する画像フレームを単位とした所定領域の3次元画像データ(Depth map)の生成処理を実行する。次に、ステップS22において、ステップS21で生成した所定領域単位の3次元画像データをマージする処理が行われる。これらの処理により、カメラによって撮影された画像領域全体の3次元画像データが生成される。
【0007】
この図2に示すステップ中、ステップS21の処理、すなわち複数の近接する画像フレームを単位とした所定領域の3次元画像データ(Depth map)を生成する3次元画像データ生成処理は、各画像フレームの位置姿勢情報とカメラモデル(焦点距離等)情報、特徴点の3次元位置情報を利用して、各画素の三次元位置を決定する方法である。
例えばプレーンスイーピング(Plane sweeping)と呼ばれる技術で実現される。このプレーンスイーピング(Plane sweeping)は、例えば図1に示すフローのステップS12で得られる各画像フレームの位置姿勢情報とカメラモデル(焦点距離等)情報、特徴点の3次元位置情報を利用して、その他の画素の3次元位置を決定する処理である。
【0008】
また、ステップS22の処理、すなわち、ステップS21で生成した所定領域単位の3次元画像データをマージする処理は、複数の3Dマップから1つの3Dマップを生成する処理であり、例えばメディアンヒュージョン(Median fusion)と呼ばれる技術で実現される。
【0009】
3次元画像データ(Depth map)生成処理の一例である、プレーンスイーピング処理について図3を参照して説明する。例えば図3に示すように重複する領域を撮影した複数の近接する画像フレーム(F1〜F5)を選択し、その対応する特徴点を選択する。この特徴点は1つのオブジェクトであり、その3次元空間での位置は1つに定まるはずである。図に示す例では、壁面のポスターが被写体であり、そのポスター内の1つの点が特徴点として設定されている。なお、xyzの各方向は、
y:高さ方向、
x:参照画像の画像(本例では画像フレームF3)平面に平行な水平方向、
z:参照画像の画像(本例では画像フレームF3)平面に垂直な奥行方向、
である。
【0010】
各画像フレーム(F1〜F5)を撮影したカメラの位置姿勢情報は、図1に示すフローのステップS12の処理において取得済みであり、また、各画像フレームに対応する解析データとして、特徴点11の3次元位置も算出済みである。なお各画像フレームに対応して算出されたカメラの位置姿勢情報や、特徴点位置情報には多少の誤差が含まれるが、1つの対応する特徴点11の位置を収束させる処理、すなわち、バンドル調整処理(Bundle Adjustment)によってカメラの位置姿勢情報や、特徴点位置情報を修正して1つの特徴点の3次元位置を1つに収束させる処理が実行され、この処理によって特徴点11の最終的な3次元位置が決定される。
【0011】
例えば、図3に示すように、5つの異なる位置からの撮影画像F1〜F5から検出した対応特徴点11を利用する。画像フレームに含まれる特徴点11の3次元位置は図3に示すように、各画像の撮影ポイントから特徴点の3次元位置11を結ぶ線(Bundle)が1つの特徴点11の位置において交わるはずである。各画像フレームに対応して算出されたカメラの位置姿勢情報や、特徴点位置情報を修正するバンドル調整処理(Bundle adjustment)によって特徴点11の位置を収束させて正確な特徴点位置情報を算出する。
【0012】
特徴点周囲の画素データについても、例えば各画像フレームF1〜F5のウィンドウマッチングによって、各画像フレームの対応画像領域を選択して、それぞれの画素が図3に示すZ(奥行き方向)のいずれの面(プレーン)に属するかを決定していく。この処理をプレーンスイーピング(Plane sweeping)と呼び、この処理によって、画像フレームに含まれる全ての画素の3次元位置を算出する。
【0013】
一般的なプレーンスイーピングの処理シーケンスについて図4を参照して説明する。まず、ステップS51において、参照画像フレームの面に平行な面として仮想的に設定した複数のプレーン(図3に示す平面Za,Zb,Zc・・)から1つのプレーンを選択する。次にステップS52において、参照画像フレームに設定したウィンドウの画像を各近接画像フレームの対応位置にワープさせる。これは、選択したプレーンにウィンドウ画像が位置すると仮定して、参照画像フレームに設定したウィンドウ画像を、近接画像フレームの撮影ポイントから撮影した場合に想定される画像を射影変換によって取得する処理である。なお、複数の近接画像フレームに対応ウィンドウが設定されている場合は、それぞれに対して同様の処理を行う。
【0014】
次にステップS53において、参照画像のウィンドウ画像の射影変換データと、近接画像フレームの対応ウィンドウの画像データとのマッチング(比較)を実行して、ステップS54においてマッチングスコアを算出し記憶部に記録する。類似度が高いほど高いスコアとなる設定としたスコアとする。なお、複数の近接画像フレームに対応ウィンドウが設定されている場合は、それぞれに対して同様の処理を行う。
【0015】
次にステップS55において未処理プレーンの有無を確認し、未処理プレーンがある場合は、ステップS51に戻り、新たなプレーンを選択して同様の処理を繰り返す。ステップS55において未処理プレーンが無くなったことが確認されると、ステップS56に進み、各ウィンドウについてスコアの高いデータを選択してそのハイスコアが算出されたプレーンをそのウィンドウの設定されるプレーンとする。なお、複数の近接画像フレームに対応ウィンドウが設定され、1つのウィンドウに複数のスコアが算出されている場合は、スコア平均値を算出して比較する。
【0016】
このプレーンスイーピングは、先に説明したように、図2に示すフローのステップS21において実行されるが、この際、複数の近接する画像フレームを選択する処理が必要となる。例えば図3に示す画像フレームF1〜F5の選択である。プレーンスイーピングを効率的に実行するためには、それぞれの画像フレームに異なる方向から撮影した対応特徴点が含まれ、また重複する画像領域が含まれている画像データを選択することが重要となる。
【0017】
カメラの撮影した画像フレームを時系列に順次選択した場合、プレーンスイーピングが効率的に実行できない場合がある。図5を参照して説明する。図5はある平面(xz平面)を移動しながら撮影するカメラの軌跡を示している。図5に示すように、カメラ31がスタートからエンドまで図に示す軌跡をたどって移動しながら撮影を実行した場合、単に時系列に従って、プレーンスイーピング用の画像フレームを選択したとする。1つの参照画像フレーム(C)を中心に3つの先行画像フレーム(L)と3つの後続画像フレーム(R)を選択すると、図5に示すように、
L1〜L3,C,R1〜R3、
これらの7画像が1つのプレーンスイーピングの実行単位である画像集合として選択されることになる。
【0018】
プレーンスイーピングにおいては、参照画像フレーム(C)に含まれる画素の距離(Z方向の距離)を算出する処理が行われる。しかし、図5に示すような画像フレームの選択が行われた場合、L1〜L3の位置において撮影された画像フレームは、図に示すX方向にはほとんど移動がなく奥行き(Z方向)のみが異なる位置で撮影された画像となる。このような画像を用いてプレーンスイーピングを行うと、図3を参照して説明した対応特徴点の収束処理にエラーが発生しやすくなる。
【0019】
先に説明したバンドル調整処理(Bundle adjustment)は、異なる方向からの撮影画像を複数利用することで正確な処理が可能となるからである。L1〜L3の位置において撮影された画像フレームに含まれる特徴点や画素の撮影方向は、ほぼ同じであり、バンドル調整処理(Bundle adjustment)やプレーンスイーピングが困難になってしまう。これに伴い、特徴点の位置情報などを利用して行われる特徴点以外の画素の3次元位置算出も困難となりエラーが発生しやすくなる。
【非特許文献1】"Shape and motion from image streams under orthography: a factorization method",C.Tomasi and T.Kanade,International Journal of Computer Vision, Volume 9, Number 2, pp.137−154,(1992).
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0020】
本発明は、カメラによる撮影画像に基づく3次元画像データ(Depth map)の生成処理において、例えば、プレーンスイーピング(Plane sweeping)処理に適用する複数の画像フレームの選択処理の改良などにより、正確でかつ効率的な3次元画像データの生成を実現する情報処理装置、および情報処理方法、並びにコンピュータ・プログラムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0021】
本発明の第1の側面は、
画像に含まれる画素の3次元位置を算出する情報処理装置であり、
参照画像フレームに含まれる画素の3次元位置決定処理として実行する3次元画像データ(Depth map)生成処理に適用する画像フレームの選択処理を実行する画像選択部と、
前記画像選択部において選択された画像セットを利用した3次元画像データ生成処理を実行する3次元画像データ生成処理実行部を有し、
前記画像選択部は、
カメラの撮影画像フレームを順次選択して選択画像フレーム各々について、特定の参照画像フレームに対する3次元画像データ生成処理に適する画像であるか否かを判定して、適切と判定した画像のみを3次元画像データ生成処理候補画像として選択する候補画像選択部と、
前記候補画像選択部の選択した候補画像を複数組み合わせて設定した画像セットから、3次元画像データ生成処理に適用する最適な画像セットを選択するベストセット選択部を有する構成であり、
前記3次元画像データ生成処理実行部は、
前記ベストセット選択部において選択された画像セットを利用した3次元画像データ生成処理を実行する構成であることを特徴とする情報処理装置にある。
【0022】
さらに、本発明の情報処理装置の一実施態様において、前記候補画像選択部は、
(a)選択画像フレームに参照画像フレームに含まれる特徴点に対応する対応特徴点が規定数以上存在すること、
(b)参照画像フレームの焦点位置と、選択画像フレームの焦点位置の位置関係によって決定されるベースラインが規定条件を満足すること、
(c)参照画像フレームの撮影方向と選択画像フレームの撮影方向が規定条件を満足すること、
上記条件(a)〜(c)のすべてを満足する画像を3次元画像データ生成処理候補画像として選択する構成であることを特徴とする。
【0023】
さらに、本発明の情報処理装置の一実施態様において、前記候補画像選択部は、
(a)特徴点の条件として、下記判定式、
N>(th)×Nref・・・(式1)
ただし、
N:選択画像フレームと参照画像フレームに共通に存在する対応特徴点数、
ref:参照画像フレームにおいて抽出されている特徴点数、
th:閾値、
上記判定式(式1)を満足することを3次元画像データ生成処理候補画像として選択する条件として設定した処理を実行することを特徴とする。
【0024】
さらに、本発明の情報処理装置の一実施態様において、前記候補画像選択部は、
(b)ベースラインの規定条件として、下記判定式、
thd1≦(dh/dc)≦thd2 ・・・(式2)
ただし、
dh:参照画像フレームの焦点位置と、選択画像フレームの焦点位置間の、参照画像フレーム面に平行な平面に沿った距離
dc:参照画像フレームの焦点位置から、特徴点群中心(CoG)までの、参照画像平面に対して垂直方向の距離、
thd1,thd2:閾値、
上記判定式(式2)を満足することを3次元画像データ処理候補画像として選択する条件として設定した処理を実行することを特徴とする。
【0025】
さらに、本発明の情報処理装置の一実施態様において、前記候補画像選択部は、
(c)撮影方向の規定条件として、下記判定式、
|α|<thα・・・(式3)
ただし、
α:参照画像フレームの撮影方向と、選択画像フレームの撮影方向との角度差
thα:閾値、
上記判定式(式3)を満足することを3次元画像データ生成処理候補画像として選択する条件として設定した処理を実行することを特徴とする。
【0026】
さらに、本発明の情報処理装置の一実施態様において、前記ベストセット選択部は、参照画像フレームの左右から規定数の画像を選択して、選択した画像フレームセットに対応するスコアとして、選択したフレーム画像に参照画像を加えた複数の画像フレームについて、参照画像フレーム平面(XY平面)における距離の最小値をスコアとして算出して、スコアが最大値の組み合わせ、または予め設定した閾値以上のスコアを有するセットを最終的なベストセットとして決定する処理を実行する構成であることを特徴とする。
【0027】
さらに、本発明の第2の側面は、
情報処理装置において、画像に含まれる画素の3次元位置を算出する情報処理方法であり、
画像選択部が、参照画像フレームに含まれる画素の3次元位置決定処理として実行する3次元画像データ生成処理に適用する画像フレームの選択処理を実行する画像選択ステップと、
3次元画像データ生成処理実行部が、前記画像選択部において選択された画像セットを利用した3次元画像データ生成処理を実行する3次元画像データ生成処理実行ステップを有し、
前記画像選択ステップは、
候補画像選択部が、カメラの撮影画像フレームを順次選択して選択画像フレーム各々について、特定の参照画像フレームに対する3次元画像データ生成処理に適する画像であるか否かを判定して、適切と判定した画像のみを3次元画像データ生成処理候補画像として選択する候補画像選択ステップと、
ベストセット選択部が、前記候補画像選択部の選択した候補画像を複数組み合わせて設定した画像セットから、3次元画像データ生成処理に適用する最適な画像セットを選択するベストセット選択ステップを実行するステップを含み、
前記3次元画像データ生成処理実行ステップは、
前記ベストセット選択部において選択された画像セットを利用した3次元画像データ生成処理を実行するステップであることを特徴とする情報処理方法にある。
【0028】
さらに、本発明の情報処理方法の一実施態様において、前記候補画像選択ステップは、
(a)選択画像フレームに参照画像フレームに含まれる特徴点に対応する対応特徴点が規定数以上存在すること、
(b)参照画像フレームの焦点位置と、選択画像フレームの焦点位置の位置関係によって決定されるベースラインが規定条件を満足すること、
(c)参照画像フレームの撮影方向と選択画像フレームの撮影方向が規定条件を満足すること、
上記条件(a)〜(c)のすべてを満足する画像を3次元画像データ生成処理候補画像として選択するステップであることを特徴とする。
【0029】
さらに、本発明の情報処理方法の一実施態様において、前記候補画像選択ステップは、
(a)特徴点の条件として、下記判定式、
N>(th)×Nref・・・(式1)
ただし、
N:選択画像フレームと参照画像フレームに共通に存在する対応特徴点数、
ref:参照画像フレームにおいて抽出されている特徴点数、
th:閾値、
上記判定式(式1)を満足することを3次元画像データ生成処理候補画像として選択する条件として設定した処理を実行することを特徴とする。
【0030】
さらに、本発明の情報処理方法の一実施態様において、前記候補画像選択ステップは、
(b)ベースラインの規定条件として、下記判定式、
thd1≦(dh/dc)≦thd2 ・・・(式2)
ただし、
dh:参照画像フレームの焦点位置と、選択画像フレームの焦点位置間の、参照画像フレーム面に平行な平面に沿った距離
dc:参照画像フレームの焦点位置から、特徴点群中心(CoG)までの、参照画像平面に対して垂直方向の距離、
thd1,thd2:閾値、
上記判定式(式2)を満足することを3次元画像データ生成処理候補画像として選択する条件として設定した処理を実行することを特徴とする。
【0031】
さらに、本発明の情報処理方法の一実施態様において、前記候補画像選択ステップは、
(c)撮影方向の規定条件として、下記判定式、
|α|<thα・・・(式3)
ただし、
α:参照画像フレームの撮影方向と、選択画像フレームの撮影方向との角度差
thα:閾値、
上記判定式(式3)を満足することを3次元画像データ生成処理候補画像として選択する条件として設定した処理を実行することを特徴とする。
【0032】
さらに、本発明の情報処理方法の一実施態様において、前記ベストセット選択ステップは、参照画像フレームの左右から規定数の画像を選択して、選択した画像フレームセットに対応するスコアとして、選択したフレーム画像に参照画像を加えた複数の画像フレームについて、参照画像フレーム平面(XY平面)における距離の最小値をスコアとして算出して、スコアが最大値の組み合わせ、または予め設定した閾値以上のスコアを有するセットを最終的なベストセットとして決定する処理を実行するステップであることを特徴とする。
【0033】
さらに、本発明の第3の側面は、
情報処理装置において、画像に含まれる画素の3次元位置を算出させるコンピュータ・プログラムであり、
画像選択部に、参照画像フレームに含まれる画素の3次元位置決定処理として実行する3次元画像データ生成処理に適用する画像フレームの選択処理を実行させる画像選択ステップと、
3次元画像データ生成処理実行部に、前記画像選択部において選択された画像セットを利用した3次元画像データ生成処理を実行させる3次元画像データ生成処理実行ステップを有し、
前記画像選択ステップは、
候補画像選択部に、カメラの撮影画像フレームを順次選択して選択画像フレーム各々について、特定の参照画像フレームに対する3次元画像データ生成処理に適する画像であるか否かを判定して、適切と判定した画像のみを3次元画像データ生成処理候補画像として選択させる候補画像選択ステップと、
ベストセット選択部に、前記候補画像選択部の選択した候補画像を複数組み合わせて設定した画像セットから、3次元画像データ生成処理に適用する最適な画像セットを選択するベストセット選択ステップを実行させるステップを含み、
前記3次元画像データ生成処理実行ステップは、
前記ベストセット選択部において選択された画像セットを利用した3次元画像データ生成処理を実行させるステップであることを特徴とするコンピュータ・プログラムにある。
【0034】
なお、本発明のコンピュータ・プログラムは、例えば、様々なプログラム・コードを実行可能な汎用コンピュータ・システムに対して、コンピュータ可読な形式で提供する記憶媒体、通信媒体によって提供可能なコンピュータ・プログラムである。このようなプログラムをコンピュータ可読な形式で提供することにより、コンピュータ・システム上でプログラムに応じた処理が実現される。
【0035】
本発明のさらに他の目的、特徴や利点は、後述する本発明の実施例や添付する図面に基づくより詳細な説明によって明らかになるであろう。なお、本明細書においてシステムとは、複数の装置の論理的集合構成であり、各構成の装置が同一筐体内にあるものには限らない。
【発明の効果】
【0036】
本発明の一実施例の構成によれば、画像に含まれる画素の3次元位置決定処理として実行する3次元画像データ生成処理に適用する画像の選択処理に際して、画像フレーム各々について、特定の参照画像フレームに対する3次元画像データ生成処理に適する画像であるか否かを判定して、適切と判定した画像のみを候補画像として選択し、さらに候補画像を複数組み合わせて設定した画像セットから、3次元画像データ生成処理に適用する最適な画像セットをベストセットとして選択し、このベストセットを利用した3次元画像データ生成処理を実行する構成とした。本構成によれば、3次元画像データ生成処理の実行に際して、特徴点や画素に対応する3次元位置の算出が困難となるような画像選択がなされることがなくなり、正確で効率的な3次元画像データ生成処理を行うことが可能となる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0037】
以下、図面を参照しながら本発明の実施形態に係る情報処理装置、および情報処理方法、並びにコンピュータ・プログラムの詳細について説明する。
【0038】
本発明の概要について、図6を参照して説明する。本発明の情報処理装置120は、例えば移動するユーザ101の保持するカメラ102の撮影画像、例えば動画像を構成する画像を入力し、その入力画像の解析を実行して撮影画像に含まれる様々なオブジェクトからなる3次元画像情報103を生成する。
【0039】
情報処理装置120は、先に図1を参照して説明した処理と同様、取得画像の解析によって、画像に含まれる特徴点の位置情報などが含まれる疎な3次元マップ131を、SLAM(simultaneous localization and mapping)やSFM(Structure from Motion)などの処理を適用して生成し、さらに、カメラの軌跡情報や画像内の特徴点情報などを利用して詳細な3次元情報である密な3次元マップ132を生成する。
【0040】
先に説明したように、SLAMは、カメラから入力する画像内の特徴点の位置と、カメラの位置姿勢を併せて検出する処理である。SFMは、例えば複数の異なる位置から撮影した画像を利用して画像内に含まれる特徴点(Landmark)の対応を解析する処理などである。
【0041】
SLAM(simultaneous localization and mapping)やSFM(Structure from Motion)などの処理を適用して各画像フレームに対応する特徴点位置情報とカメラ位置姿勢情報が取得される。その後、これらの情報を適用して密な3次元マップ132を生成する。
【0042】
密な3次元マップは、特徴点の3次元位置のみならず、画像に含まれる全ての画素の3次元位置の算出が必要であり、この処理のために、先に図2参照して説明した処理、すなわち、
複数の近接する画像フレームを単位とした所定領域の3次元画像データ(Depth map)を生成する一手法であるプレーンスイーピング(Plane sweeping)処理、
所定領域単位の3次元画像データをマージするメディアンヒュージョン(Median fusion)処理、
これらの処理を実行して、3次元画像データが完成する。
本発明の情報処理装置120は、このプレーンスイーピング処理(3次元画像データ生成処理)の改良に関する。
【0043】
まず、本発明に係る情報処理装置120において実行するプレーンスイーピング(Plane sweeping)処理における画像フレームの選択処理の概要について図7を参照して説明する。
【0044】
図7は、先に説明した図5と同様、ある平面(xz平面)を移動しながら撮影するカメラの軌跡を示している。図7に示すように、カメラ102がスタートからエンドまで図に示す軌跡をたどって移動しながら撮影を実行したとする。なお、xyzの各方向は、
y:高さ方向、
x:参照画像の画像(本例ではカメラ位置(C)の画像)平面に平行な水平方向、
z:参照画像の画像(本例ではカメラ位置(C)の画像)平面に垂直な奥行方向、
である。
【0045】
先に図5を参照して説明した例では、単に時系列に従って画像フレーム選択を行った例について説明した。このような処理では、異なる方向からの撮影画像フレームが選択されない場合があり、プレーンスイーピングが正しく効率的に実行できないことは先に述べた通りである。
【0046】
本発明の情報処理装置120では、例えば図7に示す1つの参照画像フレーム(C)を撮影したカメラ位置201を中心として、左右に撮影方向を分離して、最適な位置、姿勢にあるカメラの撮影画像を選択する。図7の例では、
L1〜L3,C,R1〜R3、
これらの7画像が1つのプレーンスイーピングの実行単位である画像集合として選択されることになる。
【0047】
すなわち、本発明の処理では、撮影済みの画像フレームを単利時系列に従って区切るのではなく、撮影された画像フレーム全体から、プレーンスイーピングに適した画像フレームの集合を選択する処理を実行してプレーンスイーピングを行う。
【0048】
図8に示すフローチャートは、本発明に従ったプレーンスイーピング用画像フレームの選択処理シーケンスを説明するフローチャートである。この図8に示すフローは、ある1つの参照イメージとなる参照画像フレームに対して最適なプレーンスイーピング用画像フレームを決定するシーケンスである。
【0049】
まず、ステップS101において、カメラの撮影した画像フレーム中から、プレーンスイーピング用画像フレーム候補を選択する。次に、ステップS102において、選択画像フレーム候補からプレーンスイーピング用画像フレームのセットを決定する。
【0050】
この処理フローにおけるステップS101のプレーンスイーピング用画像フレーム候補の選択シーケンスについて図9に示すフローチャートを参照して説明する。この図9に示すフローは、1つの参照イメージとなる画像フレームを選択後、その参照画像フレームに対して最適なプレーンスイーピング用画像フレームの候補となる複数の画像フレームを選択するシーケンスである。
【0051】
ステップS151において、画像フレームを1つ選択する。これはカメラによって撮影された画像フレームを順番に選択する処理である。選択順番は特に限定しない。例えば時系列順でよい。
【0052】
ステップS152では、選択画像フレームの位置姿勢(Pose)がプレーンスイーピング用画像フレームとしての規定条件を満足するか否かを判定する。この判定処理の詳細シーケンスについて、図10に示すフローチャートを参照して説明する。
【0053】
まず、ステップS201において対応特徴点数が規定数以上であるか否かを判定する。すなわち、選択画像フレームに含まれる特徴点と参照画像フレーム各々において抽出された特徴点の中から対応特徴点を選択し、その対応特徴点数が予め設定した基準以上であるか否かを判定する。具体的には、
N:選択画像フレームと参照画像フレームに共通に存在する対応特徴点数
ref:参照画像フレームにおいて抽出されている特徴点数
閾値係数:th
とした場合、
N>(th)×Nref ・・・(式1)
上記式(式1)が成立すれば、対応特徴点数が規定数以上であると判定する。
たとえば、閾値係数:th=0.7とする。
【0054】
すなわち、参照画像フレームから検出された特徴点の70%以上の対応特徴点が選択画像フレームに含まれている場合には、ステップS201において対応特徴点数が規定数以上であると判定してステップS202に進む。70%未満である場合は、ステップS201の判定はNoとなりステップS211に進み、選択画像フレームの位置姿勢は不良と判定される。
【0055】
ステップS201において対応特徴点数が規定数以上であると判定した場合は、ステップS202に進み、ベースラインが、予め設定された規定条件を満足するか否かを判定する。この処理について、図11を参照して説明する。ベースラインは参照画像の撮影カメラと選択画像フレームの撮影カメラの位置姿勢によって規定される値である。
【0056】
図11に示すように、参照画像フレームの撮影カメラ210と選択画像フレームの撮影カメラ220がそれぞれ位置し、カメラ210は、参照画像フレーム撮影領域211を撮影し、カメラ220は、選択画像フレーム撮影領域221を撮影している。それぞれの画像フレームには複数の特徴点231が検出済みである。なお、ステップS201の判定を満足している場合、参照画像フレームから検出される特徴点の70%以上の対応特徴点が選択画像フレームに含まれていることになる。図11に示す特徴点群中心(CoG)251は、参照画像フレームから検出された複数の特徴点の中心位置に対応する。複数の特徴点の3次元位置の平均値によって決定される位置である。
【0057】
ここで、dh,dcを以下のように定義する。
dh:参照画像フレームの焦点位置215と、選択画像フレームの焦点位置225間の、参照画像フレーム面に平行な平面に沿った距離
dc:参照画像フレームの焦点位置215から、特徴点群中心(CoG)251までの、参照画像平面に対して垂直方向の距離
これらの距離[dh,dc]について、
thd1≦(dh/dc)≦thd2 ・・・(式2)
上記式(式2)が成立すれば、ベースラインが規定条件を満足すると判定する。
なお、例えば、
thd1=0.1
thd2=0.5
である。
【0058】
すなわち、例えば、選択画像フレームについて、
0.1≦(dh/dc)≦0.5
上記式を満足する場合は、ステップS202の判定はYesとなり、ステップS203に進む。上記式を満足しない場合は、ステップS202の判定はNoとなりステップS211に進み、選択画像フレームの位置姿勢は不良と判定される。
【0059】
ステップS201において上記式(式2)を満足した場合は、ステップS203に進み、選択画像フレームの撮影方向が規定条件を満足するか否かを判定する。この処理について、図11を参照して説明する。ステップS203の判定処理は、参照画像フレームの撮影方向と、選択画像フレームの撮影方向との角度差[α]が閾値[thα]未満であるか否かを判定する処理として実行する。すなわち、
|α|<thα・・・(式3)
上記式(式3)が成立すれば、選択画像フレームの撮影方向が規定条件を満足すると判定する。
なお、例えば、
thα=20度(deg)
である。
【0060】
ステップS203において、上記式(式3)を満足する場合は、ステップS203の判定はYesとなり、ステップS204に進む。上記式を満足しない場合は、ステップS203の判定はNoとなりステップS211に進み、選択画像フレームの位置姿勢は不良と判定される。
【0061】
ステップS201〜S203の判定が全てYesと判定された選択画像フレームが、ステップS204において、位置姿勢(Pose)が良好なフレームとして選択されることになる。すなわち、図9のフローチャートにおけるステップS152において選択画像フレームの位置姿勢(Pose)がプレーンスイーピング用画像フレームとしての規定条件を満足すると判定され、ステップS153に進み、この選択画像フレームをプレーンスイーピング用の画像フレーム候補として決定する。一方、図10のフローにおいて、ステップS201〜S203の判定のいずれかがNoと判定された場合は、その選択画像フレームは、プレーンスイーピング用画像フレームとしての規定条件を満足しないと判定され、ステップS154に進み、次の未処理画像の処理に移行する。
【0062】
このようにしてある1つの参照画像フレームに対応するプレーンスイーピング用画像フレームの選択処理が実行される。この処理によって、図8に示すフローのステップS101の処理が終了する。
【0063】
次に、図8に示すフローのステップS102の処理、すなわち、ステップS101において選択されたプレーンスイーピング用画像フレーム候補から、最終的にプレーンスイーピングに適用する画像フレームのセットを決定する処理を行う。この処理の詳細シーケンスについて、図12に示すフローチャートを参照して説明する。
【0064】
なお、図12に示すフローは、選択済みの特定の参照画像フレームに対応して、図9に示すフローに従って選択された複数のプレーンスイーピング用画像フレーム候補から、各参照画像フレームに対応して利用するプレーンスイーピング用画像フレームのベストセットを決定する処理シーケンスを説明するフローである。すなわち、この図12に示すフローは、複数の参照画像フレーム各々に対して実行することになる。
【0065】
特定の参照画像フレームに対して、まず、ステップS251において、プレーンスイーピング用画像フレーム候補を2分割する。このプレーンスイーピング用画像フレーム候補は、図10のフローチャートに従って選択された画像フレームであり、ある特定の参照画像フレームに対してプレーンスイーピング用画像フレームとして適切であると判定された画像フレームである。
【0066】
例えば図13に示すように、参照画像フレームの焦点301を中心位置として、参照画像フレームの画像フレーム平面(XY平面)に、複数の候補画像の焦点位置[●]を展開した構成を用いて説明する。参照画像フレームの焦点301を通る垂直境界線302によって、候補画像を左側と右側に2分割する。
【0067】
本例では、プレーンスイーピング用画像フレーム候補として、
右側に[R1],[R2],[R3],[R4]、
左側に[L1],[L2],[L3],[L4],[L5]、
これらの候補が選択されているとする。
これらの候補は、全て図10のフローチャートに従って選択された画像フレームであり、ある特定の参照画像フレームに対してプレーンスイーピング用画像フレームとして適切であると判定された画像フレームである。
【0068】
図12に示すフローのステップS252では、画像フレームが予め設定した閾値数[M]以上存在するか否かを判定する。例えば本例では、M=3として、参照画像の左右両側にそれぞれ3個以上のプレーンスイーピング用画像フレーム候補が存在するか否かを判定する。存在しない場合は、ステップS252の判定はNoとなり、ステップS261に進み、ベストセットの選択失敗として処理を終了する。
【0069】
図13に示すように、参照画像の左右両側にそれぞれ3個以上のプレーンスイーピング用画像フレーム候補が存在する場合は、ステップS252の判定はYesとなり、ステップS253に進む。ステップS253では、左側画像フレームから、予め設定された数[M=3]個の画像フレームを選択し、さらに、ステップS254で、右側画像フレームから、予め設定された数[M=3]個の画像フレームを選択する。なお、選択はランダムに選択する設定でよい。
【0070】
例えば、
右側から、[R1],[R2],[R3]、
左側から、[L1],[L2],[L3]、
このように3個ずつを選択する。
【0071】
次に、ステップS255において、選択された画像フレームセットに対応するスコアを算出する。このスコアは、例えば、選択したフレーム画像[R1],[R2],[R3],[L1],[L2],[L3]に参照画像[C]を加えた合計7つの画像フレームの、参照画像フレームの画像フレーム平面(XY平面)における距離の最小値をスコアとする。
【0072】
選択したフレーム画像[R1],[R2],[R3],[L1],[L2],[L3]に参照画像[C]を加えた合計7つの画像フレームの、参照画像フレームの画像フレーム平面(XY平面)における距離としては、
の21個の距離データが算出されるが、この21個の距離データ中の最小の距離データをスコアとして、このスコアが最大となる画像フレームのセットをベストセットとして選択する処理を実行する。
【0073】
本例の場合、フレーム画像[R1],[R2],[R3],[L1],[L2],[L3]に参照画像[C]を加えた合計7つの画像フレームの、参照画像フレームの画像フレーム平面(XY平面)における距離は、図14に示す点線のように、の21個の距離データが算出され、参照画像フレーム(C)と候補(R2)との距離が最小距離(Minimum distance)として算出される。
【0074】
次にステップS256に進み、選択セットの切り替えの要否を判定する。例えば、上記の算出スコアと予め設定した閾値を比較して、スコアが閾値未満である場合は、選択セットの組み合わせを変更して、候補セットの選択、スコア算出を繰り返す。切り換えたセットにおいて算出されたスコアが閾値以上となった場合は、ステップS257に進み、そのセットをベストセットとして決定する。
【0075】
なお、全ての組み合わせのセットのスコアが閾値未満である場合は、最高のスコアを示したセットをベストセットして決定してよい。また、特に閾値を設定せず、すべての組み合わせについてのスコアを算出して、スコアが最大となるセットをベストセットとして決定する構成としてもよい。
【0076】
このように図12に示すフローチャートに従って、図8のフローのステップS102の選択画像フレーム候補からのプレーンスイーピング用画像フレームのセットの決定処理が行われる。
【0077】
このプレーンスイーピング用画像フレームのセット決定処理は、参照画像フレーム各々に対して実行されることになる。参照画像フレーム各々に対して決定されたプレーンスイーピング用画像フレームのセットを用いて、プレーンスイーピング処理が実行され、参照画像フレームの構成画素の3次元位置が決定される。この処理は先に図2を参照して説明したフローのステップS21の処理として実行された後、複数の参照画像に対応して算出された3次元画像データが、ステップS22の処理でマージされ、カメラ撮影画像全体の3次元画像データが生成される。
【0078】
本発明の情報処理装置では、上述したように、まず、プレーンスイーピングに適用する画像候補を、図10に示すフローに従った複数の判定処理の結果に基づいて選定する。具体的には、
(a)特徴点が規定条件を満足する
(b)ベースラインが規定条件を満足する
(c)撮影方向が規定条件を満足する、
これらの3条件を満足する画像フレームのみをプレーンスイーピングに適用する画像候補として選択する。
【0079】
具体的には、
(a)特徴点の条件、
N>(th)×Nref ・・・(式1)
ただし、
N:選択画像フレームと参照画像フレームに共通に存在する対応特徴点数
ref:参照画像フレームにおいて抽出されている特徴点数
th:閾値(例えばth=0.7)
上記式(式1)を満足すること。
【0080】
さらに、
(b)ベースラインの規定条件、
thd1≦(dh/dc)≦thd2 ・・・(式2)
ただし、
dh:参照画像フレームの焦点位置と、選択画像フレームの焦点位置間の、参照画像フレーム面に平行な平面に沿った距離
dc:参照画像フレームの焦点位置から、特徴点群中心(CoG)までの、参照画像平面に対して垂直方向の距離、
thd1,thd2:閾値(例えばthd1=0.1,thd2=0.5)
上記式(式2)を満足すること。
【0081】
さらに、
(c)撮影方向が規定条件、
|α|<thα・・・(式3)
ただし、
α:参照画像フレームの撮影方向と、選択画像フレームの撮影方向との角度差
thα:閾値(例えばthα=20度(deg))
上記式(式3)を満足すること。
【0082】
これらの3条件を満足する画像フレームのみをプレーンスイーピングに適用する画像候補として選択し、さらに、これらの条件を満足する画像候補から、プレーンスイーピングに適用する画像として最適なベストセットを選択するために、図12のフローを参照して説明した処理に従った処理を実行する。
【0083】
すなわち、参照画像フレームの左右から規定数[M]の画像を選択して、選択した画像フレームセットに対応するスコアとして、選択したフレーム画像に参照画像[C]を加えた複数の画像フレームについて、参照画像フレーム平面(XY平面)における距離の最小値をスコアとして算出して、スコアが最大値の組み合わせ、または予め設定した閾値以上のスコアを有するセットを最終的なベストセットとして決定する。
【0084】
このような処理を行うことで、プレーンスイーピングの実行に際して、例えば先に図5を参照して説明したような特徴点や画素に対応する3次元位置の算出が困難となるような画像選択がなされることがなくなり、正確で効率的なプレーンスイーピングを行うことが可能となる。
【0085】
図15に本発明の情報処理装置の構成例を示す。情報処理装置120は、先に図6を参照して説明したように例えば移動するユーザ101の保持するカメラ102の撮影画像、例えば動画像を構成する画像を入力し、その入力画像の解析を実行して撮影画像に含まれるオブジェクトについての3次元画像情報103を生成する。
【0086】
情報処理装置120は、図15に示すように、画像入力部501、特徴点位置&カメラ位置姿勢算出部(SFM/SLAM)502、画像選択部503、3次元画像データ生成処理実行部に相当するプレーンスイーピング処理実行部506、マージ処理部507、記憶部508を有する。画像選択部503は、候補画像選択部504と、ベストセット選択部505を有する。
【0087】
画像入力部501は、図5を参照して説明したように例えば移動するユーザ101の保持するカメラ102の撮影画像を入力して、特徴点位置&カメラ位置姿勢算出部(SFM/SLAM)502に入力する。特徴点位置&カメラ位置姿勢算出部(SFM/SLAM)502では、SLAM(simultaneous localization and mapping)やSFM(Structure from Motion)などの処理を適用して画像内の特徴点の位置と、カメラの位置姿勢を検出する。
【0088】
撮影画像フレームデータと、特徴点位置情報およびカメラ位置姿勢情報は、画像選択部503に入力される。画像選択部503はプレーンスイーピング処理実行部506におけるプレーンスイーピング処理に適用する画像セットを選択する。例えば時系列順の画像フレームを一定間隔にピックアップして参照画像を決定し、決定した参照画像に対応する最適なプレーンスイーピング画像のセットを選択する。図7〜図14を参照して説明した処理である。
【0089】
すなわち画像選択部503は、参照画像フレームに含まれる画素の3次元位置決定処理として実行するプレーンスイーピング処理に適用する画像フレームの選択処理を実行する処理部であり、カメラの撮影画像フレームを順次選択して選択画像フレーム各々について、特定の参照画像フレームに対するプレーンスイーピングに適する画像であるか否かを判定して、適切と判定した画像のみをプレーンスイーピング処理候補画像として選択する候補画像選択部504と、候補画像選択部504の選択した候補画像を複数組み合わせて設定した画像セットから、プレーンスイーピング処理に適用する最適な画像セットを選択するベストセット選択部505を有する。
【0090】
3次元画像データ生成処理実行部に相当するプレーンスイーピング処理実行部506は、ベストセット選択部505において選択された画像セットを利用したプレースイーピング処理を実行する。さらに、マージ処理部507は、プレーンスイーピング処理実行部506において生成したデータをマージして、カメラによって撮影された画像全体の3次元画像データを生成する。なお、記憶部508には画像フレームの他、各処理部において算出されたデータが記録される。
【0091】
候補画像選択部504は、先に説明した図9、図10に示すフローチャートに従った処理を実行してプレーンスイーピングに適する画像候補を選択する。具体的には、
(a)選択画像フレームに参照画像フレームに含まれる特徴点に対応する対応特徴点が規定数以上存在すること、
(b)参照画像フレームの焦点位置と、選択画像フレームの焦点位置の位置関係によって決定されるベースラインが規定条件を満足すること、
(c)参照画像フレームの撮影方向と選択画像フレームの撮影方向が規定条件を満足すること、
上記条件(a)〜(c)のすべてを満足する画像をプレーンスイーピング処理候補画像として選択する。
【0092】
ベストセット選択部505は、先に説明した図12に示すフローチャートに従った処理を実行してプレーンスイーピング処理に利用する画像セットを決定する。すなわち、参照画像フレームの左右から規定数の画像を選択して、選択した画像フレームセットに対応するスコアとして、選択したフレーム画像に参照画像を加えた複数の画像フレームについて、参照画像フレーム平面(XY平面)における距離の最小値をスコアとして算出して、スコアが最大値の組み合わせ、または予め設定した閾値以上のスコアを有するセットを最終的なベストセットとして決定する処理を実行する。
【0093】
このような処理を行うことで、プレーンスイーピングの実行に際して、例えば先に図5を参照して説明したような特徴点や画素に対応する3次元位置の算出が困難となるような画像選択がなされることがなくなり、正確で効率的なプレーンスイーピングを行うことが可能となる。
【0094】
以上、特定の実施例を参照しながら、本発明について詳解してきた。しかしながら、本発明の要旨を逸脱しない範囲で当業者が実施例の修正や代用を成し得ることは自明である。すなわち、例示という形態で本発明を開示してきたのであり、限定的に解釈されるべきではない。本発明の要旨を判断するためには、特許請求の範囲の欄を参酌すべきである。
【0095】
また、明細書中において説明した一連の処理はハードウェア、またはソフトウェア、あるいは両者の複合構成によって実行することが可能である。ソフトウェアによる処理を実行する場合は、処理シーケンスを記録したプログラムを、専用のハードウェアに組み込まれたコンピュータ内のメモリにインストールして実行させるか、あるいは、各種処理が実行可能な汎用コンピュータにプログラムをインストールして実行させることが可能である。例えば、プログラムは記録媒体に予め記録しておくことができる。記録媒体からコンピュータにインストールする他、LAN(Local Area Network)、インターネットといったネットワークを介してプログラムを受信し、内蔵するハードディスク等の記録媒体にインストールすることができる。
【0096】
なお、明細書に記載された各種の処理は、記載に従って時系列に実行されるのみならず、処理を実行する装置の処理能力あるいは必要に応じて並列的にあるいは個別に実行されてもよい。また、本明細書においてシステムとは、複数の装置の論理的集合構成であり、各構成の装置が同一筐体内にあるものには限らない。
【産業上の利用可能性】
【0097】
以上、説明したように、本発明の一実施例の構成によれば、画像に含まれる画素の3次元画像データ生成処理に適用する画像の選択処理に際して、画像フレーム各々について、特定の参照画像フレームに適する画像であるか否かを判定して、適切と判定した画像のみを候補画像として選択し、さらに候補画像を複数組み合わせて設定した画像セットから、3次元画像データ生成処理に適用する最適な画像セットをベストセットとして選択し、このベストセットを利用した3次元画像データ生成処理を実行する構成とした。本構成によれば、3次元画像データ生成の実行に際して、特徴点や画素に対応する3次元位置の算出が困難となるような画像選択がなされることがなくなり、正確で効率的な3次元画像データ生成を行うことが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0098】
【図1】3次元マップ(3D map)の生成処理シーケンスの一例について説明するフローチャートを示す図である。
【図2】画像フレームに含まれる各画素(ピクセル)についての3次元位置を決定する処理シーケンスの一例について説明するフローチャートを示す図である。
【図3】3次元画像データ生成の一例である、プレーンスイーピング処理について説明する図である。
【図4】プレーンスイーピング処理のシーケンスについて説明するフローチャートを示す図である。
【図5】プレーンスイーピング処理における画像選択の問題点について説明する図である。
【図6】本発明の処理の概要について説明する図である。
【図7】本発明の一実施例に従ったプレーンスイーピング処理における画像選択処理について説明する図である。
【図8】本発明の一実施例に従ったプレーンスイーピング用画像フレームの選択処理シーケンスを説明するフローチャートを示す図である。
【図9】プレーンスイーピング用画像フレーム候補の選択シーケンスについて説明するフローチャートを示す図である。
【図10】プレーンスイーピング用画像フレーム候補の選択シーケンスについて説明するフローチャートを示す図である。
【図11】プレーンスイーピング用画像フレーム候補の選択処理において利用する情報について説明する図である。
【図12】各参照画像フレームに対応して利用するプレーンスイーピング用画像フレームのベストセットを決定する処理シーケンスを説明するフローチャートを示す図である。
【図13】プレーンスイーピング用画像フレームのベストセットを決定する処理について説明する図である。
【図14】プレーンスイーピング用画像フレームのベストセットを決定する処理について説明する図である。
【図15】本発明の一実施例に係る情報処理装置の構成例について説明する図である。
【符号の説明】
【0099】
11 特徴点
31 カメラ
101 ユーザ
102 カメラ
103 3次元画像情報
120 情報処理装置
131 疎な3次元マップ
132 密な3次元マップ
201 カメラ位置
210 カメラ
211 参照画像フレーム撮影領域
215 参照画像フレームの焦点位置
220 カメラ
221 選択画像フレーム撮影領域
225 選択画像フレームの焦点位置
231 特徴点
251 特徴点群中心
302 垂直境界線
501 画像入力部
502 特徴点位置&カメラ位置姿勢算出部(SFM/SLAM)
503 画像選択部
504 候補画像選択部
505 ベストセット選択部
506 プレーンスイーピング処理実行部
507 マージ処理部
508 記憶部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
画像に含まれる画素の3次元位置を算出する情報処理装置であり、
参照画像フレームに含まれる画素の3次元位置決定処理として実行する3次元画像データ生成処理に適用する画像フレームの選択処理を実行する画像選択部と、
前記画像選択部において選択された画像セットを利用した3次元画像データ生成処理を実行する3次元画像データ生成処理実行部を有し、

前記画像選択部は、
カメラの撮影画像フレームを順次選択して選択画像フレーム各々について、特定の参照画像フレームに対する3次元画像データ生成処理に適する画像であるか否かを判定して、適切と判定した画像のみを3次元画像データ生成処理候補画像として選択する候補画像選択部と、
前記候補画像選択部の選択した候補画像を複数組み合わせて設定した画像セットから、3次元画像データ生成処理に適用する最適な画像セットを選択するベストセット選択部を有する構成であり、
前記3次元画像データ生成処理実行部は、
前記ベストセット選択部において選択された画像セットを利用した3次元画像データ生成処理を実行する構成であることを特徴とする情報処理装置。
【請求項2】
前記候補画像選択部は、
(a)選択画像フレームに参照画像フレームに含まれる特徴点に対応する対応特徴点が規定数以上存在すること、
(b)参照画像フレームの焦点位置と、選択画像フレームの焦点位置の位置関係によって決定されるベースラインが規定条件を満足すること、
(c)参照画像フレームの撮影方向と選択画像フレームの撮影方向が規定条件を満足すること、
上記条件(a)〜(c)のすべてを満足する画像を3次元画像データ生成処理候補画像として選択する構成であることを特徴とする請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項3】
前記候補画像選択部は、
(a)特徴点の条件として、下記判定式、
N>(th)×Nref・・・(式1)
ただし、
N:選択画像フレームと参照画像フレームに共通に存在する対応特徴点数、
ref:参照画像フレームにおいて抽出されている特徴点数、
th:閾値、
上記判定式(式1)を満足することを3次元画像データ生成処理候補画像として選択する条件として設定した処理を実行することを特徴とする請求項2に記載の情報処理装置。
【請求項4】
前記候補画像選択部は、
(b)ベースラインの規定条件として、下記判定式、
thd1≦(dh/dc)≦thd2 ・・・(式2)
ただし、
dh:参照画像フレームの焦点位置と、選択画像フレームの焦点位置間の、参照画像フレーム面に平行な平面に沿った距離
dc:参照画像フレームの焦点位置から、特徴点群中心(CoG)までの、参照画像平面に対して垂直方向の距離、
thd1,thd2:閾値、
上記判定式(式2)を満足することを3次元画像データ生成処理候補画像として選択する条件として設定した処理を実行することを特徴とする請求項2に記載の情報処理装置。
【請求項5】
前記候補画像選択部は、
(c)撮影方向の規定条件として、下記判定式、
|α|<thα・・・(式3)
ただし、
α:参照画像フレームの撮影方向と、選択画像フレームの撮影方向との角度差
thα:閾値、
上記判定式(式3)を満足することを3次元画像データ生成処理候補画像として選択する条件として設定した処理を実行することを特徴とする請求項2に記載の情報処理装置。
【請求項6】
前記ベストセット選択部は、
参照画像フレームの左右から規定数の画像を選択して、選択した画像フレームセットに対応するスコアとして、選択したフレーム画像に参照画像を加えた複数の画像フレームについて、参照画像フレーム平面(XY平面)における距離の最小値をスコアとして算出して、スコアが最大値の組み合わせ、または予め設定した閾値以上のスコアを有するセットを最終的なベストセットとして決定する処理を実行する構成であることを特徴とする請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項7】
情報処理装置において、画像に含まれる画素の3次元位置を算出する情報処理方法であり、
画像選択部が、参照画像フレームに含まれる画素の3次元位置決定処理として実行する3次元画像データ生成処理に適用する画像フレームの選択処理を実行する画像選択ステップと、
3次元画像データ生成処理実行部が、前記画像選択部において選択された画像セットを利用した3次元画像データ生成処理を実行する3次元画像データ生成処理実行ステップを有し、
前記画像選択ステップは、
候補画像選択部が、カメラの撮影画像フレームを順次選択して選択画像フレーム各々について、特定の参照画像フレームに対する3次元画像データ生成処理に適する画像であるか否かを判定して、適切と判定した画像のみを3次元画像データ生成処理候補画像として選択する候補画像選択ステップと、
ベストセット選択部が、前記候補画像選択部の選択した候補画像を複数組み合わせて設定した画像セットから、3次元画像データ生成処理に適用する最適な画像セットを選択するベストセット選択ステップを実行するステップを含み、
前記3次元画像データ生成処理実行ステップは、
前記ベストセット選択部において選択された画像セットを利用した3次元画像データ生成処理を実行するステップであることを特徴とする情報処理方法。
【請求項8】
前記候補画像選択ステップは、
(a)選択画像フレームに参照画像フレームに含まれる特徴点に対応する対応特徴点が規定数以上存在すること、
(b)参照画像フレームの焦点位置と、選択画像フレームの焦点位置の位置関係によって決定されるベースラインが規定条件を満足すること、
(c)参照画像フレームの撮影方向と選択画像フレームの撮影方向が規定条件を満足すること、
上記条件(a)〜(c)のすべてを満足する画像を3次元画像データ生成処理候補画像として選択するステップであることを特徴とする請求項7に記載の情報処理方法。
【請求項9】
前記候補画像選択ステップは、
(a)特徴点の条件として、下記判定式、
N>(th)×Nref・・・(式1)
ただし、
N:選択画像フレームと参照画像フレームに共通に存在する対応特徴点数、
ref:参照画像フレームにおいて抽出されている特徴点数、
th:閾値、
上記判定式(式1)を満足することを3次元画像データ生成処理候補画像として選択する条件として設定した処理を実行することを特徴とする請求項8に記載の情報処理方法。
【請求項10】
前記候補画像選択ステップは、
(b)ベースラインの規定条件として、下記判定式、
thd1≦(dh/dc)≦thd2 ・・・(式2)
ただし、
dh:参照画像フレームの焦点位置と、選択画像フレームの焦点位置間の、参照画像フレーム面に平行な平面に沿った距離
dc:参照画像フレームの焦点位置から、特徴点群中心(CoG)までの、参照画像平面に対して垂直方向の距離、
thd1,thd2:閾値、
上記判定式(式2)を満足することを3次元画像データ生成処理候補画像として選択する条件として設定した処理を実行することを特徴とする請求項8に記載の情報処理方法。
【請求項11】
前記候補画像選択ステップは、
(c)撮影方向の規定条件として、下記判定式、
|α|<thα・・・(式3)
ただし、
α:参照画像フレームの撮影方向と、選択画像フレームの撮影方向との角度差
thα:閾値、
上記判定式(式3)を満足することを3次元画像データ生成処理候補画像として選択する条件として設定した処理を実行することを特徴とする請求項8に記載の情報処理方法。
【請求項12】
前記ベストセット選択ステップは、
参照画像フレームの左右から規定数の画像を選択して、選択した画像フレームセットに対応するスコアとして、選択したフレーム画像に参照画像を加えた複数の画像フレームについて、参照画像フレーム平面(XY平面)における距離の最小値をスコアとして算出して、スコアが最大値の組み合わせ、または予め設定した閾値以上のスコアを有するセットを最終的なベストセットとして決定する処理を実行するステップであることを特徴とする請求項7に記載の情報処理方法。
【請求項13】
情報処理装置において、画像に含まれる画素の3次元位置を算出させるコンピュータ・プログラムであり、
画像選択部に、参照画像フレームに含まれる画素の3次元位置決定処理として実行する3次元画像データ生成処理に適用する画像フレームの選択処理を実行させる画像選択ステップと、
3次元画像データ生成処理実行部に、前記画像選択部において選択された画像セットを利用した3次元画像データ生成処理を実行させる3次元画像データ生成処理実行ステップを有し、
前記画像選択ステップは、
候補画像選択部に、カメラの撮影画像フレームを順次選択して選択画像フレーム各々について、特定の参照画像フレームに対する3次元画像データ生成処理に適する画像であるか否かを判定して、適切と判定した画像のみを3次元画像データ生成処理候補画像として選択させる候補画像選択ステップと、
ベストセット選択部に、前記候補画像選択部の選択した候補画像を複数組み合わせて設定した画像セットから、3次元画像データ生成処理に適用する最適な画像セットを選択するベストセット選択ステップを実行させるステップを含み、
前記3次元画像データ生成処理実行ステップは、
前記ベストセット選択部において選択された画像セットを利用した3次元画像データ生成処理を実行させるステップであることを特徴とするコンピュータ・プログラム。

【図1】
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【図2】
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【図4】
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【図5】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図15】
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【図3】
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【図6】
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【図13】
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【図14】
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【公開番号】特開2009−237846(P2009−237846A)
【公開日】平成21年10月15日(2009.10.15)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−82449(P2008−82449)
【出願日】平成20年3月27日(2008.3.27)
【出願人】(000002185)ソニー株式会社 (34,172)
【Fターム(参考)】