説明

情報処理装置、ナビゲーション装置、ナビゲーションシステム、ナビゲーション方法およびナビゲーションプログラム

【課題】進行方向の後方側を撮影する撮影手段での撮影に基づく案内用画像データを、復路の案内の際に用いることが可能なナビゲーション装置を提供する。
【解決手段】移動体の現在位置を検出する位置検出手段22と、地図情報記憶手段29aから供給される地図情報と位置検出手段22にて検出される移動体の位置情報とに基づいて、目的地までの誘導経路を表示部に表示させる制御を行う経路表示制御手段21と、誘導経路を移動体が進行する過程において所定の条件を満たした場合、移動体の進行方向の後方側を撮影する撮影手段40での撮影を実行させる制御を行う撮影制御手段21と、撮影手段40から入力される画像データに基づく案内用画像データと、位置検出手段22にて検出されたものであって撮影手段40にて撮影を行ったときの撮影位置情報とを対応付けてデータ記憶手段29cに記憶させる制御を行う記憶制御手段21と、を具備している。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、情報処理装置、ナビゲーション装置、ナビゲーションシステム、ナビゲーション方法およびナビゲーションプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1には、カーナビゲーション装置において、車載用のカメラで撮影した映像を、撮影位置情報と併せて記憶させ、その位置情報を利用しながら再生するものが開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開平11−94571(要約等参照)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献1に開示されている技術内容によれば、その技術内容を実施するためには、専用のカメラを車等に設置する必要がある。また、目的地に行った後の帰路(復路)においては、車等で走行する向きが、たとえば逆向きのように、往路とは異なるものとなる。すなわち、往路と復路とでは、景色が異なる。そのため、車載用のカメラで撮影した画像を復路でそのまま利用したとしても、その画像が進行方向とマッチしなく、その画像を表示させた経路案内は、不十分なものとなっている。
【0005】
本発明は上記の事情にもとづきなされたもので、その目的とするところは、進行方向の後方側を撮影する撮影手段での撮影に基づく案内用画像データを、復路の案内の際に用いることにより、ユーザの利便性を向上させることが可能な情報処理装置、ナビゲーション装置、ナビゲーションシステム、ナビゲーション方法およびナビゲーションプログラムを提供しよう、とするものである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記課題を解決するために、本発明の情報処理装置の第1の側面は、移動体の現在位置を検出する位置検出手段と、地図情報記憶手段から供給される、あるいはネットワークを介して供給される地図情報と位置検出手段にて検出される移動体の位置情報とに基づいて、向かうべき目的地までの誘導経路を表示部に表示させる制御を行う経路表示制御手段と、誘導経路を移動体が進行する過程において所定の条件を満たした場合に、移動体の進行方向の後方側を撮影する撮影手段での撮影を実行させる制御を行う撮影制御手段と、撮影手段から入力される画像データに基づく案内用画像データと、位置検出手段にて検出されたものであって撮影手段にて撮影を行ったときの撮影位置情報とを対応付けてデータ記憶手段に記憶させる制御を行う記憶制御手段と、を具備するものである。
【0007】
また、本発明の情報処理装置の他の側面は、上述の発明において、撮影位置情報には、撮影を行った方向がどちらの方向であるのかを示す撮影方向情報が含まれることが好ましい。
【0008】
また、本発明の情報処理装置の他の側面は、上述の各発明において、案内用画像データと撮影位置情報とを対応付けて記憶するためのデータ記憶手段を備えることが好ましい。
【0009】
さらに、本発明の情報処理装置の他の側面は、上述の各発明において、所定の条件は、誘導経路上にて移動体が右折または左折する部位から所定範囲内の右折または左折するポイント(以下右左折ポイントという)に差し掛かったときであることが好ましい。
【0010】
また、本発明の情報処理装置の他の側面は、上述の各発明において、画像データに対して所定の画像処理を行う画像処理手段を備えることが好ましい。
【0011】
さらに、本発明の情報処理装置の他の側面は、上述の各発明において、経路表示制御手段は、位置検出手段にて検出される移動体の位置情報と、データ記憶手段に記憶させられている撮影位置情報とを参照し、位置情報と撮影位置情報とが合致する場合に、案内用画像データを表示させる制御を行うことが好ましい。
【0012】
また、本発明の情報処理装置の他の側面は、上述の発明において、経路表示制御手段は、経路表示制御手段の制御に基づいて目的地まで誘導経路に沿った往路の経路表示を行った後の目的地からの復路において案内用画像データを表示させる制御を行うことが好ましい。
【0013】
さらに、本発明のナビゲーション装置は、上述の各発明のうちいずれかの情報処理装置を備えることが好ましい。
【0014】
また、本発明のナビゲーションシステムは、移動体の現在位置を検出する位置検出手段と、地図情報を記憶している地図情報記憶手段と、地図情報記憶手段から供給される、あるいはネットワークを介して供給される地図情報と位置検出手段にて検出される移動体の位置情報とに基づいて、向かうべき目的地までの誘導経路を表示部に表示させる制御を行う経路表示制御手段と、移動体の進行方向の後方側を撮影する撮影手段と、誘導経路を移動体が進行する過程において所定の条件を満たした場合に、撮影手段での撮影を実行させる制御を行う撮影制御手段と、撮影手段から入力される画像データに対して所定の画像処理を行って案内用画像データを作成する処理を行う画像処理手段と、案内用画像データと、位置検出手段にて検出されたものであって撮影手段にて撮影を行ったときの撮影位置情報とを対応付けて記憶させる制御を行う制御手段と、案内用画像データと撮影位置情報とを対応付けて記憶するデータ記憶手段と、を具備することが好ましい。
【0015】
さらに、本発明のナビゲーション方法は、移動体の現在位置を検出する位置検出ステップと、地図情報記憶手段から供給される、あるいはネットワークを介して供給される地図情報と位置検出ステップにて検出される移動体の位置情報とに基づいて、向かうべき目的地までの誘導経路を表示部に表示させる経路表示ステップと、誘導経路を移動体が進行する過程において所定の条件を満たした場合に、移動体の進行方向の後方側を撮影する撮影手段での撮影を実行させる撮影ステップと、撮影ステップで入力される画像データに基づく案内用画像データと、位置検出ステップにて検出されたものであって撮影ステップにて撮影を行ったときの撮影位置情報とを対応付けてデータ記憶手段に記憶させる記憶ステップと、を具備することが好ましい。
【発明の効果】
【0016】
本発明によると、進行方向の後方側を撮影する撮影手段での撮影に基づく案内用画像データを、復路の案内の際に用いることにより、ユーザの利便性を向上させることが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0017】
【図1】本発明の一実施の形態に係るナビゲーション装置の構成を示すブロック図である。
【図2】図1のナビゲーション装置においてカメラ装置による撮影が為される場合の処理を示すフローチャートである。
【図3】右左折ポイント付近における撮影のイメージを示す図である。
【図4】トリミング処理のイメージを示す図である。
【図5】目的地から戻る復路における経路案内の際の処理を示すフローチャートである。
【図6】地図データと共に案内用画像データに基づく表示が表示部に為される場合のイメージを示す図である。
【図7】目的地から戻る復路以外での経路案内に際しての処理を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0018】
以下、本発明の一実施の形態に係る、情報処理装置に対応するナビゲーション装置10、ナビゲーションシステム、ナビゲーション方法、およびナビゲーションプログラムについて、図1〜図7を参照しながら説明する。
【0019】
<ナビゲーション装置10の構成について>
図1は、本発明の1実施の形態に係るナビゲーション装置10の構成を説明するブロック図である。図1に示すように、このナビゲーション装置10は、マイクロコンピュータ21、GPSアンテナ22、自律航法ユニット23、入力部24、表示部25、音声制御部26、スピーカ27、一時メモリ28、記憶装置29、カメラ制御回路30、カメラ駆動部31、画像処理回路32等を備えて構成されている。また、ナビゲーション装置10には、カメラ装置40が外部機器として接続される。
【0020】
なお、カメラ装置40は、ナビゲーション装置10が通常備えないものであるから、このカメラ装置40を除いたものが、ナビゲーション装置10の概念に該当する。そして、カメラ装置40と、ナビゲーション装置10の両方を含むものとしては、ナビゲーションシステムが該当する。しかしながら、ナビゲーション装置10の概念に、カメラ装置40を含めるようにしても良い。また、上述のようなカメラ装置40の有無のいずれかにおいて、GPSアンテナ22、自律航法ユニット23、入力部24、表示部25、音声制御部26、スピーカ27、記憶装置29、画像処理回路32のうちの少なくとも1つを除いたものを、ナビゲーション装置10としても良い。
【0021】
また、GPSアンテナ22と自律航法ユニット23のうち少なくとも1つと、マイクロコンピュータ21とによって、位置検出手段が構成される。また、マイクロコンピュータ21は、経路表示制御手段の主要な構成要素に該当する。また、カメラ制御回路30、カメラ駆動部31およびマイクロコンピュータ21は、撮影制御手段の構成要素に該当する。また、マイクロコンピュータ21は、記憶制御手段の構成要素に該当する。また、記憶装置29はデータ記憶手段に対応するが、その中でも記憶領域29cがデータ記憶手段の主要な構成要素に対応する。また、画像処理回路32は、画像処理手段の主要な構成要素に該当するが、マイクロコンピュータ21を画像処理手段の構成要素に含めるようにしても良い。
【0022】
マイクロコンピュータ21は、図示せぬ、メモリ、CPU(Central Processing Unit)、入出力ポートなどを有する。入出力ポートには、GPSアンテナ22、自律航法ユニット23、入力部24、表示部25、音声制御部26、一時メモリ28、及び記憶装置29が接続される。マイクロコンピュータ21のCPUは、メモリや記憶装置29などから図示せぬ制御プログラムを読み込んで実行する。
【0023】
例えばマイクロコンピュータ21は、GPSアンテナ22、自律航法ユニット23、及び入力部24等を介して入力されるデータに基づいて、出発地から目的地までの誘導経路を検索し、その検索結果を表示部25に表示させる。なお、マイクロコンピュータ21は、検索した誘導経路を車両(移動体に対応)が走行した場合の予測走行時間や目的地までの予測到着時刻を算出し、その算出結果を表示部25に表示させるようにしても良い。また、マイクロコンピュータ21は、車両の誘導経路に対する走行に従い、例えば曲がるべき交差点に近づいた時に、その交差点の表示を拡大する等の、誘導処理を実行する。
【0024】
GPSアンテナ22は、地球中軌道に打ち上げられた複数のGPS衛星から送信されるGPS信号を受信する。GPSアンテナ22は、少なくとも3個のGPS衛星から送信されるGPS信号を受信し、マイクロコンピュータ21に出力する。
【0025】
自律航法ユニット23は、加速度センサ、車速センサ等を備えて構成される。加速度センサは、車の角速度(単位時間あたりの水平方向への回転角度)を検出して、移動方位の変化量を算出する。車速センサは、車輪の回転に応じて出力されるパルス信号を検出して、車両の移動量および/または車両の移動速度を算出する。自律航法ユニット23は、これら加速度センサから出力される角速度信号及び距離センサから出力される車速パルス信号を、マイクロコンピュータ21に出力する。
【0026】
入力部24は、文字キー、数字キー、検索キーの他、ナビゲーションを利用するための各種機能に対応付けられた各種キーを備え、操作されたキーに対する操作信号をマイクロコンピュータ21に出力する。また、入力部24は、カラー液晶ディスプレイ等により構成される表示部25を覆うように設けられたタッチパネルを備えてもよく、電磁誘導式、磁気歪式、感圧式等の座標読み取り原理でタッチ指示された座標を検出し、検出した座標を位置信号としてマイクロコンピュータ21に出力することもできる。あるいは、入力部24は、リモートコントローラ、マイクロフォン等の入力装置を備える構成としてもよい。
【0027】
表示部25は、カラー液晶ディスプレイ等により構成され、入力部24における入力内容や、マイクロコンピュータ21から入力されるナビゲーション用の表示情報を表示させる。
【0028】
音声制御部26は、マイクロコンピュータ21から入力された信号に応じた音声信号をスピーカ27から出力させる。
【0029】
一時メモリ28は、RAM等から構成され、マイクロコンピュータ21によって実行される各種プログラムやこれら各種プログラムにかかるデータ等を一時的に記憶するワークエリアを形成する。
【0030】
記憶装置29は、例えばハードディスクを備えるハードディスクドライバ等により構成され、マイクロコンピュータ21により実行されるナビゲーション装置10の各種アプリケーションを記憶している。また、記憶装置29は、過去に走行した経路、ナビゲーション装置10の動作に関する各種設定内容を記憶している。なお、記憶装置29は、ハードディスクに記憶させるものには限られず、フラッシュメモリに記憶させるもの、書き換え可能なDVD(Digital Versatile Disc)に記憶させるもの、書き換え可能なディスク(DVD(Digital Versatile Disc)、Blu−Ray(登録商標)など)に記憶させるものを、記憶装置29としても良い。
【0031】
また、記憶装置29は、車両の現在位置の検出、目的地までの経路探索、予測走行時間等の算出、及びナビゲーションの表示等に使用する地図データ29a、並びに道路、施設、海、及び湖等の各種シンボルデータ29bを記憶している。また、記憶装置29には、後述する画像処理を行った後の案内用画像データを記憶させるための記憶領域29cが設けられている。
【0032】
カメラ制御回路30は、後述するように、カメラ駆動部31を介してカメラ装置40の作動を制御する。
【0033】
カメラ駆動部31は、カメラ制御回路30の制御に基づいて、カメラ装置40を作動させる。また、カメラ駆動部31は、カメラ制御回路30の制御に基づいて、撮像素子41を作動させる機能も有している。なお、カメラ駆動部31は、ナビゲーション装置10側に存在するものとはせず、カメラ装置40側に存在する構成としても良い。
【0034】
画像処理回路32は、カメラ装置40から出力される画像データに対して、所定の画像処理を行うための処理回路である。この画像処理回路32が行う所定の画像処理としては、たとえばカメラ装置40から入力される画像データの一部を切り出すトリミング処理がある。また、所定の画像処理としては、ホワイトバランス補正処理、コントラスト補正処理、手ブレ補正処理がある。また、トリミング処理に代えて、バイリニア法、ニアレストネイバー法、バイキュービック法等の線形補間による画像変換処理を行うようにしても良い。なお、画像処理回路32で処理された処理後画像データは、記憶装置29の記憶領域29cに記憶させられる。
【0035】
カメラ装置40は、撮影手段に該当する。このカメラ装置40は、いわゆるリアビューモニタと呼ばれているような、当該車両の後方側を撮影することが可能なように、当該車両の後方側のいずれかの部位に取り付けられているカメラである。かかるカメラ装置40は、撮像素子41を有しているが、その撮像素子41としては、CCDセンサを用いるもの、CMOSセンサを用いるもの等、いずれの撮像方式を採用する撮像素子を備えていても良い。
【0036】
このカメラ装置40は、カメラ制御回路30の制御によって、カメラ駆動部31を介してその作動が制御される。また、カメラ装置40は、人間の目で見た場合よりも画角が広い広角の撮影を行うものであることが好ましいが、広角レンズの有無は問わない。また、カメラ装置40は、人間の目で見た場合よりも拡大して視認することが可能な望遠機能を備えるものであっても良いが、その場合には、右左折ポイントとしては、交差点等で曲がった後に、広角の場合よりも遠い位置からカメラ装置40にて撮影を行うようにしても良い。
【0037】
また、カメラ装置40は、撮像素子ドライバ42を備えている。撮像素子ドライバ42は、撮像素子41からのアナログの電気信号を取り込むと共に、電荷量に応じたデジタル信号を形成し、このデジタル信号に基づいて、画素毎のRGBの階調値を有する画像データを形成する。そして、形成された画像データをナビゲーション装置10の画像処理回路32に出力する。なお、撮像素子ドライバ42は、カメラ駆動部31を介して撮像素子41の作動を司るようにしても良い。
【0038】
<ナビゲーション装置10の動作について>
続いて、上述のような構成を有するナビゲーション装置10の動作について説明する。以下の動作説明では、(1)カメラ装置40による撮影に関連する処理と、(2)カメラ装置40の撮影後の復路における案内用画像データによる経路案内と、(3)復路以外の経路における案内用画像データによる経路案内に分けて説明する。
【0039】
(1)カメラ装置40による撮影に関連する処理について
カメラ装置40の撮影は、以下の図2に示すような処理フローのように為される。ここでは、ナビゲーション装置10は、経路案内を行っているものとする。このとき、ナビゲーション装置10は、一時メモリ28に誘導経路に関するデータを構築している状態となる。また、カメラ装置40は、カメラ駆動部31からの信号を待ち受けるスタンバイ状態となっている。
【0040】
かかる誘導経路に関するデータを構築している状態において、マイクロコンピュータ21は、GPSアンテナ22からのGPS信号および/または自律航法ユニット23からの信号入力に基づいて、現在位置座標特定のための演算を行う(S10)。そして、マイクロコンピュータ21は、この現在位置情報に基づいて、誘導経路における目的地に到着したか否かを判断する(S20)。なお、S20の判断において目的地に到着したと判断される場合(Yesの場合)、マイクロコンピュータ21は、カメラ装置40の撮影に関する処理を終了させる。
【0041】
S20において目的地に到着していないと判断される場合(Yesの場合)、続いてマイクロコンピュータ21は、誘導経路において、次の右左折ポイントに差し掛かったか否かを判断する(S30)。なお、S30の判断において、次の右左折ポイントに差し掛かっていないと判断される場合(Noの場合)、S20の処理に戻る。また、右左折ポイントに差し掛かったか否かが、所定の条件を満たすか否かに該当する。
【0042】
そして、このS30の判断において右左折ポイントに差し掛かったと判断される場合(Yesの場合)には、マイクロコンピュータ21は、続いて当該右左折ポイントにおいて、過去に同ポイントを走行した際に撮影を行いこれに基づく案内用画像データが存在するか否かを判断する(S40)。かかる判断を行うのは、現在到達している右左折ポイントにおいて、過去の撮影に基づく案内用画像データが記憶領域29cに存在する場合には、再度撮影する必要がないためである。ただし、右左折ポイントに到達する度毎に撮影する様に設定しても良く、たとえば所定の時間(たとえば1年等)が経過した等とマイクロコンピュータ21が判断した場合に、再度撮影して画像データを上書きする設定を行うようにしても良い。
【0043】
なお、上述のS40の判断において、過去の撮影に基づく案内用画像データが存在する場合(Noの場合)には、S20の処理に戻る。また、右左折ポイントとは、表示部25に表示される誘導経路において、それまで進行していた道路から車両が右折または左折して、それまで進行していたものとは別の道路を進行する、交差点のような分岐を指す。ここで、復路において案内用画像データを用いることを考慮すると、右左折ポイントの設定としては、交差点を右折または左折して、完全に曲がりきった状態で、カメラ装置40による車両後方の風景を撮影することが好ましい。また、右左折ポイントの範囲としては、設定によって種々変更するようにしても良いが、たとえば交差点を完全に曲がりきった直後、または曲がっている途中段階から50m以内とするものがある。
【0044】
上述のS40の判断において、過去の撮影に基づく案内用画像データが存在しないと判断される場合(Yesの場合)、マイクロコンピュータ21は、その旨の制御信号をカメラ制御回路30に出力する。すると、カメラ制御回路30は、直ちにまたは所定のタイミング後に、カメラ駆動部31を介してカメラ装置40を作動させて、右左折ポイント付近の撮影を行う(S50)。なお、カメラ装置40は、常に作動させる状態として(常時撮影を行うようにして)、右左折ポイントにおいて画像を取り込むようにしても良い。
【0045】
かかる右左折ポイント付近における撮影のイメージを、図3に示す。図3に示すように、破線で示される誘導経路において、星印で示す右左折ポイントが存在する場合、その右左折ポイント付近においてカメラ装置40の作動による撮影を行うように、マイクロコンピュータ21は、カメラ制御回路30への制御信号の出力を行う。なお、図3に示すように、本実施の形態における撮影は、静止画を撮影して、その後記憶領域29cに記憶させる、いわゆるキャプチャーを指している。しかしながら、記憶領域29cの容量を十分に確保できる場合には、動画を記憶領域29cに記憶させるようにしても良い。
【0046】
S50においてカメラ装置40で撮影が為される場合、当該カメラ装置40の撮像素子41からの出力に基づいて、撮像素子ドライバ42は、画素毎のRGBの階調値を有する画像データを形成する。そして、形成された画像データをナビゲーション装置10の画像処理回路32に出力する。そして、画像処理回路32では、撮像素子ドライバ42から受け渡される画像データに対して、たとえば図4に示すようなトリミング処理等の所定の画像処理を行う(S60)。それによって、経路案内時に表示可能な案内用画像データが作成される。
【0047】
S60の画像処理の実行の際に、案内用画像データは一時メモリ28に記憶させられる。そして、マイクロコンピュータ21は、画像処理回路32からの所定の信号出力に基づいて、画像処理を実行した後の案内用画像データを、記憶装置29の記憶領域29cに記憶させるための処理を行う(S70)。この処理においては、マイクロコンピュータ21は、GPSアンテナ22からのGPS信号および/または自律航法ユニット23からの信号入力に基づく演算の結果としてS10で作成される上記の右左折ポイントの位置情報(撮影位置情報)およびどちらの方向を撮影したのかを示す撮影方向情報を、当該案内用画像データに対応付けて記憶させる。次回の誘導経路による案内に際しては、上記の右左折ポイントに到達した際に当該右左折ポイントに対応付けられている撮影位置情報が参照され、撮影位置情報と対応付けられている案内用画像データがマイクロコンピュータ21に読み込まれ、またはマイクロコンピュータ21の制御によって一時メモリ28に読み込まれる。
【0048】
なお、このS70の処理が終了した後に、再びS20の処理に戻る。
【0049】
(2)カメラ装置40の撮影後の復路における案内用画像データによる経路案内に関して
次に、既にカメラ装置40で撮影が行われた後の復路における案内用画像データによる経路案内について説明する。この経路案内は、図5に示すような処理フローのように為される。
【0050】
ここでも、ナビゲーション装置10は、経路案内を行っているものとする。すなわち、ナビゲーション装置10は、一時メモリ28に誘導経路に関するデータを構築している状態となっている。
【0051】
かかる誘導経路に関するデータを構築している状態において、マイクロコンピュータ21は、まず、構築された誘導経路に関するデータが往路案内に対応する復路に該当するか否かを判断する(S01)。かかる判断において、目的地からの復路に該当しない場合(Noの場合)には、後述する図7に示すような処理フローを実行する。
【0052】
S01の判断において構築された誘導経路に関するデータが目的地の復路に該当すると判断される場合(Yesの場合)、続いて、S10と同様に現在位置座標特定のための演算を行う。また、S11の後に、S20と同様に目的地に到着したか否かを判断する(S21)。このS21の判断において目的地に到着したと判断される場合(Yesの場合)、マイクロコンピュータ21は、経路案内に関する処理を終了させる。
【0053】
また、S21において目的地に到着していないと判断される場合(Yesの場合)、続いてマイクロコンピュータ21は、S30と同様に、次の右左折ポイントに差し掛かったか否かを判断する(S31)。なお、このS31の判断において、次の右左折ポイントに差し掛かっていないと判断される場合(Noの場合)、S21の処理に戻る。
【0054】
上述のS31の判断において次の右左折ポイントに差し掛かったと判断される場合(Yesの場合)には、マイクロコンピュータ21は、続いて右左折ポイントに対応する案内用画像データの読み出しを行う(S81)。この案内用画像データの読み出しに際しては、案内用画像データに対応付けられている撮影位置情報が参照される。すなわち、案内用画像データの記憶領域29cへの記憶に際しては、右左折ポイントの撮影位置情報が対応付けられて記憶させられている。そのため、撮影位置情報を参照して記憶領域29cを検索すれば、その撮影位置情報が対応している案内用画像データを探し出すことが可能となり、当該案内用画像データを読み出すことが可能となる。
【0055】
S81の処理の後に、マイクロコンピュータ21は、案内用画像データに関して表示部25へ表示させる処理を行う(S91)。この様子を、図6に示す。図6では、誘導経路の拡大表示110と共に、案内用画像データに基づく画像表示120が表示されている。
【0056】
S91の処理の後に、マイクロコンピュータ21は、GPSアンテナ22からのGPS信号および/または自律航法ユニット23からの信号入力に基づいて、右左折ポイントを通過したか否かを判断する(S101)。なお、右左折ポイントを通過したか否かの判断とは、右左折ポイントを通過したことが検出された場合に直ちに通過したと判断しても良く、また通過後所定の距離進行したか否かに基づいて行うようにしても良く、また通過後所定の時間が経過したか否かに基づいて行うようにしても良い。
【0057】
なお、S101の判断において右左折ポイントを通過していないと判断される場合(Noの場合)、再びS101の判断を継続する。
【0058】
S101の判断において右左折ポイントを通過したと判断される場合(Yesの場合)、マイクロコンピュータ21は、表示部25へ画像表示120を表示させるのを終了させる(S111)。そして、このS111の処理の後に、再びS21の処理に戻る。
【0059】
(3)復路以外の経路における案内用画像データによる経路案内に関して
次に、復路以外の経路における案内用画像データによる経路案内に関して説明する。この経路案内は、図7に示すような処理フローのように為される。なお、図7に示す処理フローは、図5のS01において、目的地からの復路に該当しないと判断された場合(Noの場合)、引き続いて実行されるものである。
【0060】
すなわち、図5のS01の判断において、構築された誘導経路に関するデータが目的地の復路に該当しないと判断される場合(Yesの場合)、続いて、S10と同様に現在位置座標特定のための演算を行う(S12)。また、S12の後に、S20と同様に目的地に到着したか否かを判断する(S22)。このS22の判断において目的地に到着したと判断される場合(Yesの場合)、マイクロコンピュータ21は、経路案内に関する処理を終了させる。
【0061】
S22において目的地に到着していないと判断される場合(Yesの場合)、続いてマイクロコンピュータ21は、S30と同様に、次の右左折ポイントに差し掛かったか否かを判断する(S32)。なお、このS32の判断において、次の右左折ポイントに差し掛かっていないと判断される場合(Noの場合)、S22の処理に戻る。
【0062】
上述のS32の判断において次の右左折ポイントに差し掛かったと判断される場合(Yesの場合)には、マイクロコンピュータ21は、S40と同様に、当該右左折ポイントにおいて、過去の撮影(過去の撮影)に基づく案内用画像データが存在するか否かを判断する(S42)。
【0063】
上述のS42の判断において、過去の撮影に基づく案内用画像データが存在する場合(Noの場合)には、次に、S81と同様に、右左折ポイントに対応する案内用画像データの読み出しを行う(S82)。
【0064】
また、S42の判断において、過去の撮影に基づく案内用画像データが存在しないと判断される場合(Noの場合)、マイクロコンピュータ21は、交差点拡大データの読み出しを行う(S122)。この交差点拡大データは、カメラ装置40の実写に基づく画像データではなく、交差点を模式化する等して作成された画像データである。また、交差点拡大データとしては、3次元等のコンピュータグラフィックスにおける画像処理用のデータを読み出すようにしても良い。なお、S122の処理が終了した後に、S92の処理に進行する。
【0065】
なお、過去の撮影に基づく案内用画像データが存在していても、記憶されている案内用画像データの撮影方向がこれから案内しようとする方向と異なったものしか記憶されていないときは、案内用画像データがないものとして処理を進める。
【0066】
S82またはS122の処理の後に、マイクロコンピュータ21は、S91と同様に、
案内用画像データに関して表示部25へ表示させる処理を行う(S92)。次に、マイクロコンピュータ21は、S101と同様に、右左折ポイントを通過したか否かを判断する(S102)。そして、S102の判断において右左折ポイントを通過していないと判断される場合(Noの場合)、再びS102の判断を継続する。
【0067】
また、S102の判断において右左折ポイントを通過したと判断される場合(Yesの場合)、マイクロコンピュータ21は、表示部25へ画像表示120を表示させるのを終了させる(S112)。そして、このS112の処理の後に、再びS22の処理に戻る。
【0068】
また、経路案内を行っていない場合でも、車両からのウィンカースイッチがオンからオフになったタイミング、すなわち曲がり終わったことを判断できる情報を取得して、この取得された情報を基に案内用画像データを記憶させるようにすることもできる。
【0069】
<効果>
以上のような構成のナビゲーション装置10によると、目的地までの往路においてカメラ装置40の撮影に基づいて案内用画像データを作成し、その案内用画像データを、撮影が行われた撮影位置情報と対応付けて記憶領域29cに記憶させるようにしている。そのため、目的地からの復路においては、カメラ装置40による撮影に基づく案内用画像データを表示部25に表示させて経路案内を行うことが可能となる。それにより、誘導経路において実写に基づく分かり易い案内を行うことが可能となる。また、そのような誘導経路の案内を行うことにより、ユーザの利便性を一層向上させることが可能となる。
【0070】
また、本実施の形態では、目的地までの誘導経路の往路において、カメラ装置40により車両の後方側を撮影している。そのため、目的地から誘導経路に基づいて戻る復路においては、往路で撮影された案内用画像データに基づいて、経路案内を行うことが可能となる。
【0071】
さらに、本実施の形態では、案内用画像データと撮影位置情報とが対応付けられて記憶領域29cに記憶させられている。そのため、GPSアンテナ22からのGPS信号および/または自律航法ユニット23からの信号入力に基づいて算出される現在位置と、撮影位置情報とに基づき、これらが符号するか否か判断することにより、撮影位置情報に対応付けられている案内用画像データを容易に検索することが可能となる。
【0072】
また、本実施の形態では、マイクロコンピュータ21は、右左折ポイントに差し掛かったか否かに基づいて、カメラ装置40による撮影を行うか否かを判断している。そのため、右左折を行わない場合にもカメラ装置40による撮影が為される場合と比較して、記憶領域29cに記憶させられるデータ量を低減させることが可能となる。また、上述のように右左折ポイントにおいてカメラ装置40による撮影が為されるため、復路において拡大した表示による案内が必要とされる右左折ポイントにおいて、経路案内を適切に行うことが可能となる。
【0073】
また、本実施の形態では、目的地から戻る復路、またはそれ以外の場合において右左折ポイントに差し掛かった場合に、上述のようにしてカメラ装置40で撮影された案内用画像データに基づいて、経路案内を行うことが可能となっている。そのため、右左折ポイントにおいては、実写に基づく分かり易い案内を行うことが可能となる。
【0074】
さらに、本実施の形態では、カメラ装置40で撮影された画像データに対して、画像処理回路32でトリミング等の画像処理が為されることによって、案内用画像データを作成している。そのため、上述のような案内用画像データに基づく画像表示120の大きさに対応させた適切な大きさの案内用画像データを作成することが可能となる。また、画像処理の種類によっては、ユーザの視認性を向上させたり、案内用画像データのデータサイズを削減する等の処理を行わせることも可能となる。
【0075】
<変形例について>
以上、本発明の実施の形態について述べたが、本発明は、これらの実施の形態に限定されることなく、種々変形して実施することが可能である。
【0076】
上述の実施の形態では、たとえば昼夜のように時間帯に関係なく、目的地の往路において右左折ポイントに差し掛かった場合に、カメラ装置40による撮影を行うようにしている。しかしながら、カメラ装置40にて撮影する時間帯が異なれば、右左折ポイントの印象が異なる場合が多い。そのため、たとえばナビゲーション装置10が備えるタイマを参照し、このタイマにおいて昼の時間帯であると判断される場合のみ、カメラ装置40による撮影を行うようにしても良い。また、たとえば昼の時間帯と夜の時間帯とで別々に、案愛用画像データを記憶領域29cに記憶させるように構成しても良い。なお、この場合、昼の時間帯か、または夜の時間帯かを識別するためのフラグを用い、そのフラグを案内用画像データに対応付ける等して、昼の時間帯に関する情報または夜の時間帯に関する情報が案内用画像データに対応付けられることが好ましい。
【0077】
また、上述の実施の形態では、天候に関係なく、目的地の往路において右左折ポイントに差し掛かった場合に、カメラ装置40による撮影を行うようにしている。しかしながら、天候が異なると、右左折ポイントの印象が異なる場合が多い。そのため、たとえば天候が晴れの場合、雨の場合、雪の場合等のいずれかの場合、またはそれぞれの場合に、カメラ装置40による撮影を行うようにしても良い。また、それぞれの天候においてカメラ装置40にて撮影を行う場合には、その撮影に対応させて天候ごとに別々に、案愛用画像データを記憶領域29cに記憶させるように構成することが好ましい。なお、この場合、晴れ、雨、または雪等の天候を識別するためのフラグを用い、そのフラグを案内用画像データに対応付ける等して、天候に関する情報が案内用画像データに対応付けられることが好ましい。
【0078】
なお、昼夜および天候を判別するために、ナビゲーション装置10が、周囲の照度を検出する照度センサを備える構成としても良い。
【0079】
また、上述の実施の形態では、情報処理装置として、ナビゲーション装置10を用いる場合について説明している。しかしながら、情報処理装置は、ナビゲーション装置10には限られない。情報処理装置としては、携帯電話端末、PDA(Personal Digital Assistant)、パーソナルコンピュータ等の各種のコンピュータ等を情報処理装置としても良い。
【0080】
なお、情報処理装置は、移動体の現在位置を検出する位置検出手段と、地図情報記憶手段から供給される、あるいはネットワークを介して供給される地図情報と位置検出手段にて検出される移動体の位置情報とに基づいて、向かうべき目的地までの誘導経路を表示部に表示させる制御を行う経路表示制御手段と、誘導経路を移動体が進行する過程において所定の条件を満たした場合に、移動体の進行方向の後方側を撮影する撮影手段での撮影を実行させる制御を行う撮影制御手段と、撮影手段から入力される画像データに基づく案内用画像データと、位置検出手段にて検出されたものであって撮影手段にて撮影を行ったときの撮影位置情報とを対応付けてデータ記憶手段に記憶させる制御を行う記憶制御手段と、を有している構成が該当する。
【0081】
また、本発明におけるナビゲーションプログラムには、コンピュータにインストールされることにより、このコンピュータを、上述の撮影制御手段および記憶制御手段として機能させるものが該当する。
【0082】
また、ナビゲーション装置10には、車両等に固定されるタイプのものと、車両からの脱着が容易であり、持ち運ぶことも可能なPND(Personal Navigation Device)の両方が含まれる。
【0083】
また、上述の実施の形態では、たとえば車両の直ぐ後方に別の車両(特に大型の車両)が存在する等により、カメラ装置40の撮影における障害となる場合も想定される。その場合には、右左折ポイントのみならず、右左折ポイントと定義されている範囲を過ぎた直後に、再度撮影を行うようにしても良い。また、カメラ装置40での撮影は、右左折ポイントにおいて1回のみならず、タイミングをずらして所定回数の撮影を行うようにし、その中から適宜マイクロコンピュータ21またはユーザが、画像表示120に表示させるべき案内用画像データを決定するようにしても良い。なお、右左折ポイントと定義されている範囲を過ぎた直後に、再度撮影を行う場合、および/または右左折ポイントにおいてタイミングをずらして所定回数の撮影を行う場合、車両等の走行距離にカメラ装置40のズーム機能を連動させるようにしても良い。
【0084】
また、上述の実施の形態の画像処理回路32においては、白とびや、黒潰れの補正を行う機能を備えるものとしても良い。このような補正を行うものとしては、R,G,Bの階調値のレベル補正を行うものがある。
【0085】
また、上述の実施の形態においては、記憶装置29に記憶されている地図データ29aを読み出して、表示部25に表示させるようにしている。しかしながら、地図データ29a、および/またはそれ以外のデータ(たとえばシンボルデータ29b等)は、インターネット等のネットワークを介して、ナビゲーション装置10等の情報処理装置に供給される構成を採用しても良い。
【0086】
また、上述の実施の形態における所定の条件を満たすか否かとしては、右左折ポイントに差し掛かったか否かが該当するものとしている。しかしながら、所定の条件はこれには限られず、たとえば交差点に差し掛かったか否かを所定の条件を満たすか否かとするようにしても良い。また、一般道路、高速道路の合流地点に差し掛かったか否かを所定の条件を満たすか否かとするようにしても良い。また、名所旧跡等の特定のスポットに差し掛かったか否かを所定の条件を満たすか否かとするようにしても良い。
【0087】
また、上述した各種の回路(カメラ制御回路30、画像処理回路31等)の機能は、ソフトウエア的に実現されるものであっても良い。
【0088】
また、上述した移動体には、オートバイ等の各種の移動するものが含まれる。また、情報処理装置および/またはナビゲーション装置が携帯可能な場合には、人、動物を移動体の概念に含めるようにしても良い。
【符号の説明】
【0089】
10…ナビゲーション装置(情報処理装置に対応)
21…マイクロコンピュータ(位置検出手段の一部、経路表示制御手段、撮影制御手段の一部、記憶制御手段、画像処理手段の一部に対応)
22…GPSアンテナ(位置検出手段の一部に対応)
23…自律航法ユニット(位置検出手段の一部に対応)
24…入力部
25…表示部
26…音声制御部
27…スピーカ
28…一時メモリ
29…記憶装置(データ記憶手段に対応)
29a…地図データ
29b…シンボルデータ
29c…記憶領域
30…カメラ制御回路(撮影制御手段の一部に対応)
31…カメラ駆動部(撮影制御手段の一部に対応)
32…画像処理回路(画像処理手段の一部に対応)
40…カメラ装置(撮像手段に対応)
41…撮像素子
42…撮像素子ドライバ
110…拡大表示
120…画像表示


【特許請求の範囲】
【請求項1】
移動体の現在位置を検出する位置検出手段と、
地図情報記憶手段から供給される、あるいはネットワークを介して供給される地図情報と上記位置検出手段にて検出される上記移動体の位置情報とに基づいて、向かうべき目的地までの誘導経路を表示部に表示させる制御を行う経路表示制御手段と、
上記誘導経路を上記移動体が進行する過程において所定の条件を満たした場合に、上記移動体の進行方向の後方側を撮影する撮影手段での撮影を実行させる制御を行う撮影制御手段と、
上記撮影手段から入力される画像データに基づく案内用画像データと、上記位置検出手段にて検出されたものであって上記撮影手段にて撮影を行ったときの撮影位置情報とを対応付けてデータ記憶手段に記憶させる制御を行う記憶制御手段と、
を具備することを特徴とする情報処理装置。
【請求項2】
請求項1記載の情報処理装置であって、
前記撮影位置情報には、撮影を行った方向がどちらの方向であるのかを示す撮影方向情報が含まれる、
ことを特徴とする情報処理装置。
【請求項3】
請求項1または2記載の情報処理装置であって、
前記案内用画像データと前記撮影位置情報とを対応付けて記憶するための前記データ記憶手段を備える、
ことを特徴とする情報処理装置。
【請求項4】
請求項1から3のいずれか1項に記載の情報処理装置であって、
前記所定の条件は、前記誘導経路上にて前記移動体が右折または左折する部位から所定範囲内の右折または左折するポイントに差し掛かったときである、
ことを特徴とする情報処理装置。
【請求項5】
請求項1から4のいずれか1項に記載の情報処理装置であって、
前記画像データに対して所定の画像処理を行う画像処理手段を備える、
ことを特徴とする情報処理装置。
【請求項6】
請求項1から5のいずれか1項に記載の情報処理装置であって、
前記経路表示制御手段は、前記位置検出手段にて検出される前記移動体の位置情報と、前記データ記憶手段に記憶させられている前記撮影位置情報とを参照し、前記位置情報と前記撮影位置情報とが合致する場合に、前記案内用画像データを表示させる制御を行う、
ことを特徴とする情報処理装置。
【請求項7】
請求項6記載の情報処理装置であって、
前記経路表示制御手段は、前記経路表示制御手段の制御に基づいて前記目的地まで前記誘導経路に沿った往路の経路表示を行った後の前記目的地からの復路において前記案内用画像データを表示させる制御を行う、
ことを特徴とする情報処理装置。
【請求項8】
請求項1から7のいずれか1項に記載の情報処理装置を備えることを特徴とするナビゲーション装置。
【請求項9】
移動体の現在位置を検出する位置検出手段と、
地図情報を記憶している地図情報記憶手段と、
上記地図情報記憶手段から供給される、あるいはネットワークを介して供給される地図情報と上記位置検出手段にて検出される上記移動体の位置情報とに基づいて、向かうべき目的地までの誘導経路を表示部に表示させる制御を行う経路表示制御手段と、
上記移動体の進行方向の後方側を撮影する撮影手段と、
上記誘導経路を上記移動体が進行する過程において所定の条件を満たした場合に、上記撮影手段での撮影を実行させる制御を行う撮影制御手段と、
上記撮影手段から入力される画像データに対して所定の画像処理を行って案内用画像データを作成する処理を行う画像処理手段と、
上記案内用画像データと、上記位置検出手段にて検出されたものであって上記撮影手段にて撮影を行ったときの撮影位置情報とを対応付けて記憶させる制御を行う制御手段と、
上記案内用画像データと上記撮影位置情報とを対応付けて記憶するデータ記憶手段と、
を具備することを特徴とするナビゲーションシステム。
【請求項10】
移動体の現在位置を検出する位置検出ステップと、
地図情報記憶手段から供給される、あるいはネットワークを介して供給される地図情報と上記位置検出ステップにて検出される上記移動体の位置情報とに基づいて、向かうべき目的地までの誘導経路を表示部に表示させる経路表示ステップと、
上記誘導経路を上記移動体が進行する過程において所定の条件を満たした場合に、上記移動体の進行方向の後方側を撮影する撮影手段での撮影を実行させる撮影ステップと、
上記撮影ステップで入力される画像データに基づく案内用画像データと、上記位置検出ステップにて検出されたものであって上記撮影ステップにて撮影を行ったときの撮影位置情報とを対応付けてデータ記憶手段に記憶させる記憶ステップと、
を具備することを特徴とするナビゲーション方法。


【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図7】
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【図6】
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【公開番号】特開2011−169651(P2011−169651A)
【公開日】平成23年9月1日(2011.9.1)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−31666(P2010−31666)
【出願日】平成22年2月16日(2010.2.16)
【出願人】(508209990)J&Kカーエレクトロニクス株式会社 (98)
【Fターム(参考)】