説明

情報蓄積型予約装置

【課題】携帯電話機のカメラで読み込んだ2次元コードを変換し、メニュー情報と電話番号が圧縮されたデータの状態で保存でき、また、圧縮データの解凍ソフトウェアを備え、解凍された電話番号を表示部に表示し、選択することにより、予約電話をかけることができる情報蓄積型予約装置を提供する。
【解決手段】本発明は、撮影可能なカメラ付き携帯電話機において、2次元コードの撮影読み込み手段1aと、圧縮データへ変換する変換手段1bと、圧縮データのデータ保存手段1cと、閲覧データを呼び出す閲覧データ呼び出し手段1dと、圧縮データの解凍手段1eと、解凍後のデータを表示する表示手段1fと、予約の電話をかける発信手段1gを備える。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、商品の予約装置に関し、特に携帯電話機のカメラを用いて2次元コードを撮影して読み込み、2次元コードを圧縮データへ変換して携帯電話機の記憶部に保存し、記憶部から閲覧したい圧縮データを呼び出し、その圧縮データからメニュー情報と電話番号へ解凍後に携帯電話機の表示部に表示し、表示された電話番号へ予約の電話をかける情報蓄積型予約装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
近年、2次元コードが物流をはじめとする産業界で多く用いられている。また、携帯電話機のもつ機能の向上により、携帯電話機にも2次元コードの読み取り機能が付加されてきた。それにより、2次元コードは一般の人々にまでよく知られるものとなった。
【0003】
例えば、2次元コードを読み取ることが可能なカメラ付き携帯電話機を用いて、雑誌等に印刷されているURLをコード化した2次元コードを読み込み、そのURLへアクセスする。そしてWWWサーバ上に設けられたデータベースから画像や文字や音声等の情報データをダウンロードし携帯電話機内へ取り込むサービスがある。
【0004】
従来の予約装置は、カメラ付き携帯電話機とメニューシートを用いて予約または注文を行うシステムである。メニューシートには、客に提供可能な商品等のメニューと共に、これらのメニューの名称や番号等をコード化し形成した2次元コードをメニューに対応して印刷している。また電話番号をコード化した2次元コードや、予約または注文するために必要な情報をコード化した2次元コードもメニューシートに印刷されている。そして、郵便や新聞の折り込みちらし等の方法で客へ配布されている。
【0005】
まず、店の電話番号の2次元コードをカメラ付き携帯電話機で読み取り電話をかける(発呼する)。電話の発信については、自動的に発信することも通話キーを押下して発信することもできる。そして、客はガイダンスに従い携帯電話機でメニューシート中の必要な情報に対応する各2次元コードを読み取りながら店側の管理コンピュータへ送信する。その後、管理コンピュータが予約または注文に応じられるか否かを判断し、客の携帯電話機へメッセージを送信する技術は、特許文献1に記載されている。
【特許文献1】特開2002−82855号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、上記の如く従来の予約装置では、メニューシートにメニューの名称や番号等の情報をコード化した2次元コードがメニューに対応して印刷されていた。その為、利用者は予約時にその2次元コードを携帯電話機のカメラで読み込む必要があり、メニューシートを携帯しなければならなかった。そして、予約するメニューの数だけメニューに対応した2次元コードを読み込む為、手間もかかった。そして、電話番号を携帯電話機の電話帳へ自動で登録する為には、電話番号をコード化した2次元コードを読み込む必要もあった。
【0007】
また、2次元コードで扱える情報量に限度がある為、多くの情報を扱えないという問題があった。
【0008】
更にまた、自動で電話をかける為には、電話番号をコード化した2次元コードを読み込む必要があった。
【0009】
更にまた、2次元コードの読み取り機能を有する携帯電話機の利用者が増加した為、それらの人達への情報の提供を容易にする必要があった。
【0010】
最後に、2次元コード化された情報を携帯電話機にダウンロードする為のパケット通信料の低減が望まれていた。
【課題を解決するための手段】
【0011】
本発明は、上述した問題点に鑑みて成されたものであり、撮影可能なカメラを備えた携帯電話機において、前記携帯電話機上にメニュー情報と電話番号を圧縮後にコード化した2次元コードを前記カメラで撮影し読み込む撮影読み込み手段と、前記2次元コードを圧縮データへ変換する変換手段と、前記圧縮データを前記携帯電話機の記憶部に保存するデータ保存手段と、前記記憶部に保存された閲覧したいデータを必要に応じて呼び出す閲覧データ呼び出し手段と、前記圧縮データを前記メニュー情報と前記電話番号へ解凍するデータ解凍手段と、解凍されたデータを前記携帯電話機の表示部に表示する表示手段と、前記表示手段により表示された前記電話番号に予約の電話をかける発信手段とを備えることで解決するものである。
【0012】
また、前記圧縮データは前記記憶部に複数個保存されていることを特徴とするものである。
【0013】
また、前記発信手段は、前記表示部に表示された前記電話番号を選択し、発信動作により発信することを特徴とするものである。
【0014】
更にまた、前記携帯電話機は、前記データ解凍手段の解凍ソフトウェアを備えていることを特徴とするものである。
【0015】
更にまた、前記圧縮データは2次元コード化されて印刷物に印刷されていることを特徴とするものである。
【0016】
更にまた、前記圧縮データは2次元コード化されてインターネットによる配布物に表示されていることを特徴とするものである。
【発明の効果】
【0017】
上述したように、本発明の情報蓄積型予約装置は、2次元コードを携帯電話機のカメラで撮影し読み込む撮影読み込み手段と、前記2次元コードを圧縮データへ変換する変換手段と、前記圧縮データを保存するデータ保存手段と、閲覧したい前記圧縮データを呼び出す閲覧データ呼び出し手段と、前記圧縮データをメニュー情報と電話番号へ解凍するデータ解凍手段と、前記メニュー情報と前記電話番号を携帯電話機へ表示する表示手段と、表示された前記電話番号へ予約の電話をかける発信手段とを備えることにより、前記カメラで読み込んだ2次元コードを変換し、メニュー情報と電話番号が圧縮されたデータの状態で保存できる。これにより、一度保存すればメニューシートの携帯も不要となり、予約の都度2次元コードを読み込む必要もなく、電話番号を電話帳へ登録する必要もない為、利用者の手間を軽減することができる。
【0018】
例えば、圧縮データを2次元コード化することにより、2次元コードで扱える情報量を増加させることができる。また、携帯電話機に圧縮データの解凍ソフトウェアを備えることにより、2次元コードから変換した圧縮データを解凍することができる。これにより、圧縮データの状態で携帯電話機の記憶部に保存することが可能となり、複数個の情報を蓄積することができる。
【0019】
また例えば、表示部に表示された電話番号を選択することにより、発信動作で発信できる。これにより利用者は、表示画面のメニュー情報を見ながら、予約の電話をかけることができる。
【0020】
また例えば、圧縮データを2次元コード化して印刷物に印刷することや、インターネットによる配布物に表示することができる。これにより、より多くの情報を2次元コードの読み取り機能を有する携帯電話機の利用者へ容易に提供することができる。
【0021】
更に、メニュー情報と電話番号そのものを圧縮し、2次元コードへコード化している為、WWWサーバにアクセスする必要がない。これによりパケット通信料を無くすことが可能である。
【0022】
更にまた、地下や建物等の電波が遮断されている場所であっても、2次元コードからメニュー情報と電話番号を取得することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0023】
以下に、本発明における実施の形態について、図1〜5を参照にして詳細に説明する。
【0024】
本発明は、撮影可能なカメラを備え、画面表示ができ、メモリー機能及び文字入力機能及び演算機能と、2次元コードを圧縮データへ変換する変換アプリケーションと、圧縮データを解凍する解凍ソフトウェアを備え、インターネットに接続できる携帯電話機に適用できる。尚、以下では折りたたみ式の携帯電話機が表示されているが、この形態に限定されるものではなく、例えば、ストレート式の携帯電話機の場合でもよい。
【0025】
また、宅配ピザ屋のメニュー情報と予約電話番号が圧縮後にコード化された2次元コードを例えば広告や雑誌等の印刷物や、宅配ピザ屋のホームページやグルメ情報サイト等のインターネットによる配布物から読み取り、予約する場合を例に説明していく。
【0026】
図1は、本発明の一実施の形態である情報蓄積型予約装置の構成図である。
【0027】
図1に示すごとく、情報蓄積型予約装置は、携帯電話機1、2次元コード2、メニュー表3から構成される。
【0028】
携帯電話機1は、少なくともカメラ11、表示部12、記憶部、キー操作部を有し、インターネットに接続可能であり、2次元コードを圧縮コードへ変換する変換アプリケーションと、その圧縮データを解凍できる解凍ソフトウェアをインストールしている携帯電話機である。尚、変換アプリケーションと解凍ソフトウェアは携帯電話機に内蔵されているか、または事前に携帯電話機にダウンロードしておくことが望ましく、例えば、インターネットの配布物(ここでは、各携帯電話会社や宅配ピザ屋のホームページ)や印刷物(ここでは、雑誌や広告等)にプログラムをコード化した2次元コードを掲載しておき、利用者はそれらから取得する。
【0029】
また、携帯電話機1は、撮影読み込み手段1a、変換手段1b、データ保存手段1c、閲覧データ呼び出し手段1d、データ解凍手段1e、表示手段1f、発信手段1gを有している。
【0030】
カメラ11は、デジタルカメラと同様に写真を撮影する機能があり、また情報をコード化した2次元コードを撮影してその中に書き込まれた情報を読み取ることが可能なように構成されている。尚、携帯電話機1はカメラ11を筐体の上端部に設置しているが、2次元コードを撮影しやすい場所であれば筐体の下端部等にあってもよい。
【0031】
表示部12は、スピーカが配置されている蓋部内側に四角形状で配置されている。
【0032】
撮影読み込み手段1aは、メニュー情報と電話番号のデータを圧縮後にコード化した2次元コードを携帯電話機1のカメラ11で撮影し、携帯電話機上に読み込む手段である。尚、2次元コードについては後で詳細に説明する。
【0033】
変換手段1bは、撮影読み込み手段1aにより読み込まれた2次元コードを圧縮データへ変換する手段である。尚、ここでいう圧縮とはデータの意味を維持したまま、処理によりデータの容量を削減することであり、圧縮データとはそのデータである。また、圧縮には様々なアルゴリズムが存在し、それを利用したアプリケーションも数多く存在する。例えば一般的に利用されている圧縮形式としては、LHA、ZIP、および携帯電話用のアプリケーションを作成するために用いられるJava(登録商標)言語において標準でライブラリが提供されているJARなどが知られている。
【0034】
データ保存手段1cは、変換手段1bにより変換された圧縮データを携帯電話機1の記憶部に保存する手段である。尚、圧縮データの状態で保存できる為、圧縮により容量を削減された分だけ、他の圧縮データを記憶部へ保存できる。また、メモリカード、例えばminiSDを内蔵できる携帯電話機であれば、更に多くのデータを保存することができる。メモリカードとは、記憶媒体としてフラッシュメモリを採用しているカード型の記憶装置である。
【0035】
閲覧データ呼び出し手段1dは、データ保存手段1cにより記憶部に保存された圧縮データの中から該当の圧縮データを呼び出す手段である。
【0036】
データ解凍手段1eは、閲覧データ呼び出し手段1dにより呼び出された圧縮データをメニュー情報と電話番号へ解凍する手段である。尚、ここでいう解凍とは、「展開」、「伸張」、「抽出」とも呼ばれ、圧縮されたデータを元のデータに復元することである。また、この解凍も様々なアルゴリズムが存在し、それを利用したアプリケーションも数多く存在する。
【0037】
表示手段1fは、データ解凍手段1eにより解凍されたデータを携帯電話機1の表示部12に表示する手段である。
【0038】
発信手段1gは、表示手段1fにより携帯電話機の表示部に表示された電話番号に予約の電話をかける手段である。例えば、表示部に表示された電話番号をカーソルで選択し、発信動作により発信するようにしてもよい。
【0039】
2次元コード2は、文字や数字などのデータを二次元の図形パターンとして物体の表面や紙面に刻印・印刷する技術であり、またその方式を定めた規格である。例えば、メニュー表に記載されているメニュー情報と電話番号のデータを圧縮データへ圧縮後に、2次元コードへとコード化している。このように、圧縮データを2次元コード化することにより、より多くの情報量を扱える。例えば、HTML(Hyper Text Markup Language)データやプログラム言語の命令コード等もコード化することができる。
【0040】
尚、ここでは2次元コード2に、例えばQRコード(登録商標)を用い、以下QRコード2と称する。QRコードとは、デンソーウェーブが開発した2次元コードであり、一般的なバーコードが一方向だけに情報を持っているのに対し、縦、横二方向に情報を持つことで記録できる情報量を飛躍的に増加させたコードである。またテキストデータ、バイナリデータのどちらも扱うことができ、バイナリデータの場合には最大約3キロバイトまで扱える。更にまた、QRコードとは、情報密度を高めたマトリックス方式であり、バーコードと同じ情報量であれば10分の1程度の大きさで表現でき、360°どの方向からでも高速な読み取りが可能である大容量マトリックス方式2次元コードである。
【0041】
メニュー表3は、メニュー情報と電話番号が記載され、またその下端部にQRコード2が印刷されている。例えば、宅配ピザ屋のメニューの一覧と予約用の電話番号がメニュー表に記載されており、その下端部にそれらの情報をコード化したQRコードが印刷されている。尚、メニューの写真や、料理の紹介文等もQRコードに含んでもよい。また、メニュー表に限らず、バスや電車の時刻表や音楽データであってもよい。例えばこれらの場合には、バスの時刻表とバス会社の電話番号、電車の時刻表と鉄道会社の電話番号やタクシー会社の電話番号、音楽データと音楽データの配信先の電話番号等である。
【0042】
次に、図2(A)は本発明の一実施の形態であるメニュー表から2次元コードを作成するまでのデータの状態を表す遷移図であり、図2(B)は本発明の一実施の形態である配信側における2次元コード化まで流れを説明するフローチャートである。
【0043】
図2(A)に示すごとく、配信元(この場合は、宅配ピザ屋)はQRコードにする内容データ、例えばメニュー表3にあるメニューの一覧と予約用の電話番号を決定する。
【0044】
そして、データを圧縮するアプリケーションを利用して、圧縮バイナリデータファイル4(以下、圧縮データと略す)を作成する。
【0045】
そして、QRコードを生成するアプリケーションを利用して、QRコード2へとコード化される。
【0046】
図2(B)を用いて、配信側が2次元コードを配布するまでの処理の流れを詳細に説明する。
【0047】
まず、宅配ピザ屋はQRコードにする内容を決定する(ステップS100)。例えば、
ピザの名称や価格、予約用の電話番号をコード化する内容として選ぶ。尚、データの容量が多いメニューの写真や、料理の紹介文等もQRコードに含むことができる。
【0048】
そして、タグ付きテキストデータファイルを作成する(ステップS101)。例えば、タグには書式指定タグ、電話番号タグ、写真等を格納する為のタグ等がある。
【0049】
そして、タグ付きテキストデータファイルの圧縮を行う(ステップS102)。圧縮には、圧縮用のアプリケーションが利用される。これにより、データの意味を維持したまま、圧縮処理により容量を削減することができる。
【0050】
そして、圧縮データをコード化し、QRコードを作成する(ステップS103)。
【0051】
そして、広告や雑誌等の印刷物へQRコードを印刷する(ステップS104)。例えば、宅配ピザ屋の広告の下端部にQRコードを印刷する。尚、インターネットによる配布物へQRコードを表示してもよい。
【0052】
その後、その印刷物を配布する(ステップS105)。これにより、撮影可能なカメラを所有する多くの利用者へ容易に広告を配布することができる。
【0053】
次に、図3(A)は本発明の一実施の形態である2次元コードからメニュー表を取り出すまでのデータの状態を表した遷移図であり、図3(B)は本発明の一実施の形態である表示手段によりメニュー情報と電話番号が表示された状態を表した図である。
【0054】
図3(A)に示すごとく、利用者は携帯電話機1のカメラ11で印刷物やインターネットによる配布物にあるQRコード2を撮影し、読み取る。
【0055】
そして、QRコードを変換するアプリケーションを利用して、圧縮データ4を取得する。
【0056】
そして、圧縮データを解凍するソフトウェアを利用して、メニューの名称や価格や予約用の電話番号が記載されているメニュー表3を取得する。
【0057】
図3(B)に示すごとく、携帯電話機1の表示部12には解凍されたメニュー表が表示されている。例えば、利用者がピザの予約をしようとした場合には、表示部12上にある電話番号ボタン5を選択し、発信動作により発信する。これにより、宅配ピザ屋へ電話をかけることができる。
【0058】
次に、図4は本発明の一実施の形態である予約装置の2次元コードの取得から予約を行うまでの処理の流れを説明するフローチャートである。
【0059】
まず、利用者によりQRコードの撮影と読み取りを行う(ステップS1)。例えば、QRコードは、広告や雑誌等の印刷物に印刷されていたり、宅配ピザ屋のホームページやグルメ情報サイト等のインターネットの配布物に表示されている。
【0060】
そして、QRコードを圧縮データへと変換する(ステップS2)。変換には変換アプリケーションが利用される。尚、携帯電話機に内蔵されていない利用者は、予め変換アプリケーションをダウンロードしておく。
【0061】
そして、圧縮データを携帯電話機1の記憶部へ保存する(ステップS3)。これにより携帯電話機内に複数個の圧縮データを保存できる。
【0062】
そして、閲覧したい圧縮データを記憶部から呼び出す(ステップS4)。
【0063】
そして、圧縮データを解凍する(ステップS5)。これにより、宅配ピザ屋のメニュー情報と電話番号を取得できる。
【0064】
そして、解凍されたメニュー情報と電話番号を携帯電話機1の表示部12へ表示する(ステップS6)。これにより図3(B)に示すように、利用者はメニューの一覧を携帯電話機1で見ることができる。
【0065】
そして、予約をするか否かの判断を行う(ステップS7)。利用者は、予約を行う場合には(ステップS7のYES)、表示部に表示されている電話番号へ予約の電話をかける(ステップS8)。例えば、電話番号ボタンにカーソルを合わせ、発信動作により発信し、電話をかける。その後、宅配ピザ屋に予約を行い処理は終了となる。
【0066】
一方、予約をしない場合には(ステップS7のNO)、処理は何もされず終了となる。
【0067】
最後に、図5は本発明をバスの時刻表にあてはめた例を説明する図である。
【0068】
図5に示すごとく、バスの時刻表の下端部に、バスの時刻表と問合せ先の電話番号をコード化したQRコード2が印刷されている。利用者は、このQRコードから表示部12に記載されているような時刻表のデータと問合せ先電話番号を取得することができる。
これにより、バスの時刻表のデータを持ち歩くことができ、また容易に時刻表を確認することができる。また、バス会社へ連絡をとりたい場合には、表示部12上の電話番号ボタン5を選択し、発信動作により発信され、問合せを行うことができる。
【0069】
尚、詳細については上述した内容と同様であるので、説明は省略する。
【0070】
また、上記ではメニュー表や時刻表の場合について説明してきたが、これらに限らず美容院の予約や病院の予約などに利用してもよい。
【産業上の利用可能性】
【0071】
以上詳しく説明したとおり、本発明によって2次元コードを撮影して読込むことが可能なカメラ付き携帯電話機に、2次元コードから圧縮データへ解析可能なアプリケーションと、圧縮データから元のデータへ解凍可能な解凍ソフトウェアを用いることにより、携帯電話機に複数個の圧縮データを保存し持ち歩くことができる。したがって、携帯電話機をポケットデータバンクとして提供することに利用できる。
【図面の簡単な説明】
【0072】
【図1】図1は、本発明の一実施の形態である情報蓄積型予約装置の構成図である。
【図2】図2(A)は、本発明の一実施の形態であるメニュー表から2次元コードを作成するまでのデータの状態を表す遷移図であり、図2(B)は、本発明の一実施の形態である配信側における2次元コード化まで流れを説明するフローチャートである。
【図3】図3(A)は、本発明の一実施の形態である2次元コードからメニュー表を取り出すまでのデータの状態を表した遷移図であり、図3(B)は、本発明の一実施の形態である表示手段によりメニュー情報と電話番号が表示された状態を表した図である。
【図4】図4は、本発明の一実施の形態である予約装置の2次元コードの取得から予約を行うまでの処理の流れを説明するフローチャートである。
【図5】図5は、本発明をバスの時刻表にあてはめた例を説明する図である。
【符号の説明】
【0073】
1 携帯電話機
1a 撮影読み込み手段
1b 変換手段
1c データ保存手段
1d 閲覧データ呼び出し手段
1e データ解凍手段
1f 表示手段
1g 発信手段
2 2次元コード
3 メニュー表
4 圧縮バイナリデータファイル
5 電話番号ボタン
11 カメラ
12 表示部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
撮影可能なカメラを備えた携帯電話機において、
前記携帯電話機上にメニュー情報と電話番号を圧縮後にコード化した2次元コードを前記カメラで撮影し、読み込む撮影読み込み手段と、
前記2次元コードを圧縮データへ変換する変換手段と、
前記圧縮データを前記携帯電話機の記憶部に保存するデータ保存手段と、
前記記憶部に保存された閲覧したい圧縮データを必要に応じて呼び出す閲覧データ呼び出し手段と、
前記圧縮データを前記メニュー情報と前記電話番号へ解凍するデータ解凍手段と、
解凍されたデータを前記携帯電話機の表示部に表示する表示手段と、
前記表示手段により表示された前記電話番号に予約の電話をかける発信手段とを備えたことを特徴とする情報蓄積型予約装置。
【請求項2】
前記圧縮データは前記記憶部に複数個保存されていることを特徴とする請求項1に記載の情報蓄積型予約装置。
【請求項3】
前記発信手段は、前記表示部に表示された前記電話番号を選択し、発信動作により発信することを特徴とする請求項1に記載の情報蓄積型予約装置。
【請求項4】
前記携帯電話機は、前記データ解凍手段の解凍ソフトウェアを備えていることを特徴とする請求項1に記載の情報蓄積型予約装置。
【請求項5】
前記圧縮データは2次元コード化されて印刷物に印刷されていることを特徴とする請求項1に記載の情報蓄積型予約装置。
【請求項6】
前記圧縮データは2次元コード化されてインターネットによる配布物に表示されていることを特徴とする請求項1に記載の情報蓄積型予約装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【公開番号】特開2007−49588(P2007−49588A)
【公開日】平成19年2月22日(2007.2.22)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−234006(P2005−234006)
【出願日】平成17年8月12日(2005.8.12)
【出願人】(803000104)財団法人ひろしま産業振興機構 (70)
【Fターム(参考)】