説明

慢性疼痛の治療におけるフリバンセリンの使用

【課題】慢性疼痛を治療するための薬剤、その製法、慢性疼痛を治療する方法を提供する。
【解決手段】活性成分の一つとしてのフリバンセリンを、少なくとも1種の付随的な活性成分との組合せで含む、慢性疼痛を治療するための薬剤の組合せ、およびその製法により、または、治療上有効な量のフリバンセリンを投与することを含む、慢性疼痛の治療方法により上記課題は解決される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、治療上有効な量のフリバンセリンを投与することを含む、慢性疼痛の治療方法に関するものである。本発明は、更に慢性疼痛を治療するための新規な薬理組成物およびその製法にも関連する。一態様において、本発明は、活性成分の一つとしてのフリバンセリンを、少なくとも1種の付随的な活性成分との組合せで含む、慢性疼痛を治療するための薬剤の組合せ、およびその製法を目的とする。
【発明の開示】
【0002】
化合物:1-[2-(4-(3-トリフルオロメチル-フェニル)ピペラジン-1-イル)エチル]-2,3-ジヒドロ-1H-ベンズイミダゾール-2-オン(フリバンセリン)は、欧州特許出願EP-A-526,434に、その塩酸塩として記載されており、また以下のような化学構造を持つ:
【0003】
【化1】

1 ×HCl
【0004】
フリバンセリンは、5-HT1Aおよび5-HT2-レセプタに対する親和性を示す。従って、様々な疾患、例えば鬱病、精神分裂病、および不安を治療するための、有望な治療薬である。
驚くべきことに、場合により遊離塩基、製薬上許容される酸付加塩および/または場合により水和物および/または溶媒和物の形態にある、フリバンセリン1が、慢性疼痛の治療において有効であることが見出された。
【0005】
慢性疼痛は、傷害または疾患の通常の原因を越えた苦痛状態であり、また炎症または重篤な、進行性の、疼痛性疾患段階の結果であり得る。様々な型の慢性疼痛は、以下に列挙するものを含むが、これらに限定されない:神経因性疼痛、糖尿病性ニューロパシー、疱疹後神経痛(PHN)、手根管症候群(CTS)、HIVニューロパシー、幻想肢痛、複合性局所疼痛症候群(CPRS)、三叉神経痛/三叉神経神経痛/疼痛性チック、外科的介入(例えば、術後鎮痛剤)、糖尿病性脈管症、インスリン炎に関連する毛細管抵抗性または糖尿病性症状、アンギナと関連する疼痛、月経と関連する疼痛、癌に関連する疼痛、歯痛、頭痛、片頭痛、三叉神経痛、顎関節症候群、筋筋膜性疼痛筋肉性外傷、線維筋痛症候群、骨および関節痛(変形性関節症)、リュウマチ性関節炎、火傷と関連する外傷に起因するリュウマチ性関節炎および浮腫、変形性関節症、骨粗鬆症、骨転移または未知の原因による、捻挫または骨折痛、痛風、結合組織炎、筋筋膜性疼痛、胸郭出口部症候群、上部背部または下方背部痛(該背部痛は、全身性、局部性または原発性脊椎疾患(神経根症)に起因する)、骨盤痛、心性胸痛、非-心性胸痛、脊髄損傷(SCI)-関連痛、中枢発作後疼痛、癌性ニューロパシー、AIDS痛、鎌状赤血球症性疼痛および老人性疼痛。
【0006】
従って、本発明は、慢性疼痛の治療方法に関連し、この方法は、治療上有効な量の、場合により遊離塩基、製薬上許容される酸付加塩および/または場合により水和物および/または溶媒和物の形態にある、フリバンセリン1を投与することを含む。
好ましい一態様において、本発明は、慢性疼痛の治療方法に関連し、ここで該慢性疼痛の型は、神経因性疼痛、糖尿病性ニューロパシー、疱疹後神経痛(PHN)、手根管症候群(CTS)、HIVニューロパシー、幻想肢痛、複合性局所疼痛症候群(CPRS)、三叉神経痛/三叉神経神経痛/疼痛性チック、外科的介入(例えば、術後鎮痛剤)、糖尿病性脈管症、インスリン炎に関連する毛細管抵抗性または糖尿病性症状、アンギナと関連する疼痛、月経と関連する疼痛、癌に関連する疼痛、歯痛、頭痛、片頭痛、三叉神経痛、顎関節症候群、筋筋膜性疼痛筋肉性外傷、線維筋痛症候群、骨および関節痛(変形性関節症)、リュウマチ性関節炎、火傷と関連する外傷に起因するリュウマチ性関節炎および浮腫、変形性関節症、骨粗鬆症、骨転移または未知の原因による捻挫または骨折痛、痛風、結合組織炎、筋筋膜性疼痛、胸郭出口部症候群、上部背部または下方背部痛(該背部痛は、全身性、局部性または原発性脊椎疾患(神経根症)に起因する)、骨盤痛、心性胸痛、非-心性胸痛、脊髄損傷(SCI)-関連痛、中枢発作後疼痛、癌性ニューロパシー、AIDS痛、鎌状赤血球症性疼痛および老人性疼痛からなる群から選択され、この方法は、場合により遊離塩基、製薬上許容される酸付加塩および/または場合により水和物および/または溶媒和物の形態にあるフリバンセリン1を、治療上有効な量で投与することを含む。
【0007】
特に好ましいのは、場合により遊離塩基、製薬上許容される酸付加塩および/または場合により水和物および/または溶媒和物の形態にあるフリバンセリン1を、治療上有効な量で投与することを含む、神経因性疼痛の治療方法である。
本発明のもう一つの態様は、場合により遊離塩基、製薬上許容される酸付加塩および/または場合により水和物および/または溶媒和物の形態にあるフリバンセリン1の、上記状態の何れかの治療用の医薬の製造における使用に関する。
フリバンセリンは、単独療法剤としてだけでなく、慢性疼痛の治療にとって有効な他の活性成分との組合せとしても使用できるので、本発明のもう一つの態様は、治療上有効な量の、活性成分の一つとしてのフリバンセリン1と、治療上有効な量の、少なくとも1種の、追加の活性成分2との組合せを含む、慢性疼痛を治療するための、新規な薬理組成物およびその製造方法に関連する。
【0008】
本発明の組成物は、フリバンセリン1および上記の1種またはそれ上の追加の活性成分2を、単一の処方物としてまたは別々の処方物(多重投与剤形)として含むことができる。フリバンセリン1および慢性疼痛の治療において有効な該1種またはそれ上の追加の活性成分2が、別々の処方物中に存在する場合、これら別々の処方物は、同時にまたは継続的に投与することができる。
【0009】
一例として、このような多重投与剤形、例えばそのパーツのキットは、以下に挙げるものを含むことができる:
(a) 治療上有効な量の、場合により遊離塩基、製薬上許容される酸付加塩および/または場合により水和物および/または溶媒和物の形態にあるフリバンセリン1および場合により1種またはそれ以上の製薬上許容される賦形剤を含む、薬理組成物を含有する、第一の収容物;および
(b) 慢性疼痛の治療において有効な、場合により製薬上許容される酸付加塩および/または場合により水和物および/または溶媒和物および場合により各光学的異性体、各エナンチオマーの混合物またはラセミ体形態にある、治療上有効な量の、少なくとも1種の追加の活性成分2、および場合により1種またはそれ以上の製薬上許容される賦形剤を含む、薬理組成物を含有する、第二の収容物。
【0010】
従って、本発明は、薬理組成物を意図するものであり、該組成物は、治療上有効な量のフリバンセリン1を、治療上有効な量の、オピオイド、抗痙攣薬、抗鬱薬、非ステロイド系抗炎症性薬物(NSAIDs)、および局所麻酔剤からなる群から選択される、1種またはそれ以上、好ましくは1種の活性成分2との組合せを含むが、このような薬物の全ては、慢性疼痛を治療するために、フリバンセリンとの組合せで使用することができるものである。
本発明の好ましい1態様は、治療上有効な量のフリバンセリン1と、治療上有効な量の、1種またはそれ以上、好ましくは1種のオピオイド2aとを、場合により製薬上許容される賦形剤との組合せとして含有する、薬理組成物を目的とする。
適当な追加のオピオイドの例は、モルヒネ、トラマドールおよびブプレノルフィン、場合によりこれらの製薬上許容される塩類、その水和物および/または溶媒和物および場合により、各光学的異性体、各エナンチオマーの混合物またはそのラセミ体を包含する。
【0011】
本発明によるもう一つの好ましい態様は、治療上有効な量のフリバンセリン1と、治療上有効な量の、1種またはそれ以上、好ましくは1種の抗痙攣薬2bとを、場合により製薬上許容される賦形剤との組合せとして含有する、薬理組成物を目的とする。
適当な追加の抗痙攣薬の例は、ガバペンチン、カルバマゼピンおよびフェニトイン、場合によりこれらの製薬上許容される塩類、その水和物および/または溶媒和物および場合により、各光学的異性体、各エナンチオマーの混合物またはそのラセミ体を含む。
本発明によるもう一つの好ましい態様は、治療上有効な量のフリバンセリン1と、治療上有効な量の、1種またはそれ以上の、好ましくは1種の抗鬱薬2cとを、場合により製薬上許容される賦形剤との組合せとして含む、薬理組成物を目的とする。
適当な追加の抗鬱薬の例は、パロキセチン、シタロプラムおよびアミトリプチリン、場合によりこれらの製薬上許容される塩類、その水和物および/または溶媒和物および場合により、各光学的異性体、各エナンチオマーの混合物またはそのラセミ体を包含する。
【0012】
本発明によるもう一つの好ましい態様は、治療上有効な量のフリバンセリン1と、治療上有効な量の、1種またはそれ以上の、好ましくは1種の非ステロイド系抗炎症性薬物2dとを、場合により製薬上許容される賦形剤との組合せとして含む、薬理組成物を目的とする。
適当な追加の非ステロイド系抗炎症性薬物の例は、メロキシカム、ジクロフェナクおよびイブプロフェン、場合によりこれらの製薬上許容される塩類、その水和物および/または溶媒和物および場合により、各光学的異性体、各エナンチオマーの混合物またはそのラセミ体を包含する。
本発明によるもう一つの好ましい態様は、治療上有効な量のフリバンセリン1と、治療上有効な量の、1種またはそれ以上の、好ましくは1種の局所麻酔剤2eとを、場合により製薬上許容される賦形剤との組合せとして含む、薬理組成物を目的とする。
適当な追加の局所麻酔剤の例は、リドカインおよびメキシレチン、場合によりこれらの製薬上許容される塩類、その水和物および/または溶媒和物および場合により、各光学的異性体、各エナンチオマーの混合物またはそのラセミ体を包含する。
【0013】
フリバンセリン1は、遊離塩基、製薬上許容される酸付加塩および/または場合により水和物および/または溶媒和物として使用することができる。適当な酸付加塩類は、例えば琥珀酸、臭化水素酸、酢酸、フマール酸、マレイン酸、メタンスルホン酸、乳酸、リン酸、塩酸、硫酸、酒石酸およびクエン酸の酸付加塩類を包含する。上記酸の混合物との酸付加塩類を使用することもできる。上記の酸付加塩類としては、塩酸塩および臭化水素酸塩、特に塩酸塩が好ましい。フリバンセリン1を、遊離塩基として使用する場合、これは、WO 03/014079に記載されているように、フリバンセリン多形相Aとして使用することが好ましい。
【0014】
本発明の教示の範囲内で、フリバンセリンと組み合わせるのに適した、またこれまでに述べた活性成分2は、また製薬上許容される酸との酸付加塩を形成することもできる。代表的な塩は、以下に列挙するものを含む:酢酸塩、ベンゼンスルホン酸塩、安息香酸塩、重炭酸塩、重硫酸塩、重酒石酸塩、ホウ酸塩、臭化物、カンフルスルホン酸塩、炭酸塩、塩化物、クラブラン酸塩、クエン酸塩、ジヒドロクロリド、エデト酸塩、エディシレート(Edisylate)、エストレート(Estolate)、エシレート(Esylate)、フマレート、グルセプテート(Gluceptate)、グルコネート、グルタメート、グリコリルアルサニレート(Glycollylarsanilate)、ヘキシルレゾルシネート、ハイドロバミン(Hydrabamine)、臭化水素酸塩、塩酸塩、ヒドロキシナフトエート、ヨウ化物、イソチオネート、乳酸塩、ラクトビオン酸塩、ラウリン酸塩、マレート、マレエート、マンデレート、メシレート、メチルブロミド、メチルニトレート、メチルサルフェート、ムケート、ナプシレート(Napsylate)、硝酸塩、N-メチルグルカミンアンモニウム塩、オレイン酸塩、シュウ酸塩、パモネート(Pamonate)(エンボネート(Embonate))、パルミテート、パントテン酸塩、リン酸塩/ジリン酸塩、ポリガラクツロネート、サリチレート、ステアレート、硫酸塩、ジ酢酸塩(Subacetate)、琥珀酸塩、タンニン酸塩、酒石酸塩、テオクレート、トシレート、トリエチオダイド(Triethiodide)およびバレレート。
【0015】
更に、該化合物2が、酸性部分を含む場合、その適当な製薬上許容される塩は、アルカリ金属塩、例えばナトリウムまたはカリウム塩;アルカリ土類金属塩、例えばカルシウム塩またはマグネシウム塩;および適当な有機リガンドにより形成された塩、例えば四級アンモニウム塩を含むことができる。
該化合物2は、キラル中心を持つことができ、またラセミ体、ラセミ混合物および各ジアステレオマー、またはエナンチオマー等として存在し得、あらゆる異性体形態が、本発明に含まれる。従って、化合物がキラルである場合、実質的に他方を含まない、別々のエナンチオマーも、本発明の範囲内に入る。更に、該2種のエナンチオマーの混合物全ても本発明に含まれる。同様に、本発明の化合物の多形体および水和物も本発明の範囲内に入る。
本発明は、その範囲内に、該化合物1および2のプロドラッグをも含む。一般に、このようなプロドラッグは、インビボにて容易に所定の化合物に転化する、本発明の化合物の機能性誘導体である。
【0016】
「治療上有効な量」なる用語は、研究者または臨床医が必要とする、組織、系、動物またはヒトの生物学的または医学的応答を誘発する、薬物または薬剤の量を意味する。
ここで使用する用語「組成物」とは、指定した成分を指定した量で含む製品、並びに直接または間接的に、指定した成分の指定した量での組合せにより得られる、任意の製品を包含する。
本発明によれば、該成分1は、単独療法として、または組合せ療法として、成分2と共に投与することができる。フリバンセリン1を、成分2との組合せで投与する場合には、成分1および2は、別々にまたは単一の薬理組成物として一緒に投与することができる。更に、本発明の組合せの一方の要素の投与は、該組合せの他方の要素の投与前に、それと同時に、またはそれに引続き投与することができる。
フリバンセリン1または該成分1および2の組合せの要素は、経口的に、腸管外経路で(例えば、筋肉内、腹腔内、静脈内または皮下注射により、またはインプラントとして)、バッカル(経口腔粘膜)、経鼻、経膣、経直腸、舌下、または局所(例えば、眼球用点眼剤)経路による投与によって投与することができ、単独で、または各投与経路に適した公知の非毒性の製薬上許容される担体、佐剤およびビヒクルを含有する、適当な用量単位の処方物として、処方することができる。
【0017】
本発明の薬理組成物、投与剤形、成分1または成分1および2の投与のためのパーツを含むキットは、投与単位形として提示することができ、また薬学の分野において周知の方法の何れかによって製造できる。全ての方法は、該活性成分を、1種またはそれ以上の副成分を構成する該担体と結合させる段階を含む。一般に、本発明の薬理組成物、投与剤形、パーツのキットは、該活性成分を、液状担体または微粉砕された固体担体または両者と、均一かつ緊密に結合し、次いで必要ならばこの生成物を所定の投与剤形に成型することによって製造できる。これら薬理組成物において、該活性化合物は、その所定の薬理作用を生じるのに十分な量で含まれる。
経口投与に適した、別々にまたは一緒に、上記成分1および2を含有する、本発明の薬理処方物、組成物、投与剤形またはパーツのキットは、ばらばらの単位剤形、例えば各々が所定量の該活性成分を含む、軟質および硬質のカプセル剤、錠剤、トローチ剤または甘味入り錠剤(薬用ドロップ)等の形態;分散性の粉剤または顆粒剤等の形態;水性液体または非水性液体中の溶液または懸濁剤の形態;シロップまたはエリキシル剤の形態;あるいは油中水型または水中油型エマルションの形態をとることができる。
【0018】
経口用途用の投与剤形は、薬理処方物およびこのような組成物の製造のために、当分野において公知の任意の方法に従って製造できる。
使用される上記賦形剤は、例えば(a) 不活性な希釈剤、例えばマニトール、ソルビトール、炭酸カルシウム、α-化デンプン、ラクトース、リン酸カルシウムまたはリン酸ナトリウム;(b) 造粒並びに崩壊剤、例えばポビドン、コポビドン(copovidone)、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、コーンスターチ、アルギン酸、クロスポビドン(crospovidone)、ナトリウムデンプングリコレート、クロスカルメロース(croscarmellose)またはポラクリリンナトリウム;(c) 結合剤、例えばミクロクリスタリンセルロースまたはアカシアゴム;および(d) 潤滑剤、例えばステアリン酸マグネシウム、ステアリン酸、フマール酸またはタルクであり得る。
幾つかの場合において、経口用途用の処方物は、硬質ゼラチンまたはHPMCカプセル剤等の形態をとることができ、該活性成分1および2は、別々にまたは一緒に、不活性な固体希釈剤、例えばα-化デンプン、炭酸カルシウム、リン酸カルシウム、またはカオリンと混合することができ、あるいはペレット処方物を介して分散させることが可能である。これらは、また軟質ゼラチンカプセルの形態を取ることも可能であり、ここで該活性成分は水または油性媒体、例えばピーナッツオイル、流動パラフィン、中鎖トリグリセリドまたはオリーブオイルと混合される。
【0019】
該錠剤、カプセル剤またはペレットは、未被覆であってもよく、あるいはこれらを公知の技術によって被覆して、胃腸管内での崩壊および吸収を遅延させ、またその結果として長期間に及ぶ遅延作用または持続作用を与えることも可能である。例えば、時間遅延材料、例えばセルロースアセテートフタレートまたはヒドロキシプロピルセルロースアセテートサクシネート、あるいは持続放出性材料エチルセルロースまたはアンモニオメタクリレートコポリマー(タイプB)を使用することができる。
被覆錠剤は、従って該錠剤と同様にして製造したコアを、通常錠剤を被覆するために使用される物質、例えばコリドン、またはセラック、アラビアゴム、タルク、二酸化チタンまたは砂糖で被覆することにより製造することができる。遅延放出を達成し、あるいは配合忌避を回避するために、該コアは、多数の層からなるものであり得る。同様に、該錠剤の被覆は、可能性として該錠剤に関して上に述べた賦形剤を使用して、遅延放出の達成のために、多数の層からなるものであり得る。
【0020】
経口投与用の液状投与剤形は、水等の当分野において通常使用される不活性な希釈剤を含む、製薬上許容されるエマルション、溶液、懸濁液、シロップ、およびエリキシル剤を包含する。このような不活性な希釈剤に加えて、組成物は、佐剤、例えば湿潤剤、乳化剤、および懸濁剤、および甘味料、芳香剤、香味料、および保存剤を含むこともできる。
水性懸濁液は、通常水性懸濁液を製造するのに適した賦形剤との混合物として、別々にまたは一緒に、該活性成分1および/または2を含む。このような賦形剤は、(a) 懸濁剤、例えばヒドロキシエチルセルロース、ナトリウムカルボキシメチルセルロース、メチルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、アルギン酸ナトリウム、ポリビニルピロリドン、トラガカンスゴムおよびアカシアゴム;(b) 分散または湿潤剤、これは(b.1) 天然ホスファチド、例えばレシチン、(b.2) アルキレンオキシドと脂肪酸との縮合物、例えばポリオキシエチレンステアレート、(b.3) エチレンオキシドと長鎖脂肪族アルコールとの縮合物、例えばヘプタデカエチレンオキシセタノール、(b.4) エチレンオキシドと脂肪酸およびヘキシトールから誘導した部分エステルとの縮合物、例えばポリオキシエチレンソルビトールモノ-オレエート、または(b.5) エチレンオキシドと脂肪酸およびヘキシトール無水物から誘導した部分エステルとの縮合物、例えばポリオキシエチレンソルビタンモノ-オレエートであり得る。
【0021】
これらの水性懸濁液は、1種またはそれ以上の保存剤、例えばエチルまたはn-プロピルp-ヒドロキシベンゾエート;1種またはそれ以上の着色剤;1種またはそれ以上の芳香剤;および1種またはそれ以上の甘味料、例えばスクロースまたはサッカリンをも含むことができる。
油性の懸濁液は、植物オイル、例えばピーナッツオイル、オリーブオイル、ゴマ油、またはココナッツオイル、あるいは鉱油、例えば流動パラフィン中に、該活性成分1および/または2を別々にまたは一緒に懸濁することによって処方することができる。これら油性の懸濁液は、増粘剤、例えば蜜蝋、硬質パラフィン、またはセチルアルコールを含むこともできる。甘味剤および芳香剤は、風味の良い経口調剤を得るために添加することができる。これらの組成物は、酸化防止剤、例えばアスコルビン酸の添加によって製造できる。
【0022】
分散性の粉剤および顆粒剤は、水性懸濁液の調製に適している。これらは、分散または湿潤剤、懸濁剤および1種またはそれ以上の保存剤との混合物として、別々にまたは一緒に、該活性成分1および/または2を与える。適当な分散または湿潤剤および懸濁剤は、既に上で述べたもので例示される。追加の賦形剤、例えば上記した甘味料、芳香剤および着色剤も、該組成物に存在し得る。
本発明の薬理処方物、組成物、投与剤形またはパーツのキットは、水中油型のエマルションであっても良い。該オイル層は、植物油、例えばオリーブオイルまたはピーナッツオイル、または鉱油、例えば流動パラフィン、またはこれらの混合物であり得る。
適当な乳化剤は、(a) 天然産のガム、例えばアカシアガムおよびトラガカンスゴム;(b) 天然産のホスファチド、例えば大豆およびレシチン;(c) 脂肪酸およびヘキシトール無水物から誘導したエステルまたは部分エステル、例えばソルビタンモノ-オレエート;(d) 該部分エステルとエチレンオキシドとの縮合物、例えばポリオキシエチレンソルビタンモノ-オレエートであり得る。該エマルションは、また甘味料および芳香剤を含むこともできる。
【0023】
シロップおよびエリキシル剤は、甘味剤、例えばグリセロール、プロピレングリコール、ソルビトールまたはスクロースと共に処方することもできる。このような処方物は、また保存剤および芳香並びに着色剤を含むこともできる。
別々にまたは一緒に該活性成分1および/または2を含む、該薬理処方物、組成物、投与剤形またはパーツのキットは、無菌の注射可能な水性または油脂性の懸濁液または溶液の形態をとることができる。該懸濁液は、上に述べたような適当な分散または湿潤剤および懸濁剤を用いて、公知の方法に従って処方することができる。該無菌の注射可能な調剤は、また非毒性の腸管外投与に許容される希釈剤または溶剤中の、無菌性の注射可能な溶液または懸濁液、例えば1,3-ブタンジオール中の溶液であっても良い。使用可能な、許容される賦形剤および溶媒は、水、リンゲル液、および等張性塩化ナトリウム溶液である。更に、無菌の不揮発性オイル(脂肪油)が、従来から溶媒または懸濁媒体として使用されている。この目的のために、任意の温和な不揮発性オイルを使用することができ、その例は合成モノ-またはジグリセライドを包含する。更に、脂肪酸、例えばオレイン酸は、注射可能な調剤の製造における用途が見出される。
【0024】
腸管外投与するための、別々にまたは一緒に上記成分1および/または2を含む本発明による調剤は、無菌の水性または非水性の溶液、懸濁液またはエマルションを含む。
非水生溶媒またはビヒクルの例は、プロピレングリコール、ポリエチレングリコール、植物オイル、例えばオリーブオイル、コーンオイル、ゼラチン、および注射可能な有機エステル類、例えばエチルオレエートである。このような投与剤形は、また佐剤、例えば保存、湿潤、乳化、および分散剤を含むことができる。これらは、例えば微生物不透過性フィルタを通して濾過することによって、該組成物に滅菌剤を配合することによって、該組成物を光照射することにより、あるいは該組成物を加熱することによって滅菌することができる。これらは、また使用の直前に、無菌水、または幾つかの他の滅菌した注射可能な媒体で復元することのできる無菌固形組成物として製造することもできる。本発明の組合せは、また直腸投与の目的で、坐剤として投与することもできる。この組成物は、常温において固体であるが、直腸温度において液体であり、従って該直腸内で溶融して、該薬物を放出する、適当な非刺激性の賦形剤と、該薬物とを混合物ことによって、製造することができる。このような物質は、ココアバター、硬質脂肪、およびポリエチレングリコールである。バッカル、経鼻または舌下投与するための組成物も、当分野において周知の標準的な賦形剤を用いて製造する。
【0025】
局所投与のためには、別々にまたは一緒に上記成分1および/または2を含む本発明による該処方物、組成物、投与剤形またはパーツのキットは、液状または半-液体状の、例えばリニメント、ローションによる適用;水中油型または油中水型エマルション、例えばクリーム、軟膏、ゼリー、または練歯磨きを含むペースト;または溶液または懸濁液、例えば滴剤、等として処方することができる。
本発明の組成物における該活性成分の用量は、変えることができる。しかし、単独療法剤として投与するための該活性成分1の量、または組合せ療法剤として投与するための該活性成分1または2の量は、適当な投与剤形が得られるような量である必要がある。選択された用量および投与剤形は、所定の治療効果、投与経路、および該治療の期間に依存する。該組合せにおける用量範囲は、夫々該化合物を単独で使用した場合に、該所定の治療効果を誘発するのに要する、その臨床的に有効な範囲の約1/10〜1倍である。
【0026】
本発明の範囲内において、好ましくは単位投与当たり、0.01〜400mgなる範囲のフリバンセリン1が投与されるような量で、フリバンセリン1を投与する。好ましくは、0.1〜300mgなる範囲、より好ましくは0.1〜200mgなる範囲および特に好ましくは0.1〜50mgなる範囲の量で、フリバンセリン1を投与する。適当な投与剤形は、フリバンセリン1を、例えば0.01、0.05、0.1、0.5、1、5、10、15、20、25、30、35、40、45、50、55、60、65、70、75、80、85、90、95、100、200、300または400mg含むことができる。上記の値は、遊離塩基形態にあるフリバンセリン1を基準とするものである。フリバンセリン1をその酸付加塩の一種として適用する場合には、対応する値は、上記の値から容易に計算することができる。
【0027】
本発明の範囲内において、オピオイド2aは、好ましくは1日当たり、0.05〜600mgなる範囲の量を適用するような量で投与する。好ましくは0.1〜300mgなる範囲、特に好ましくは1〜300mgなる範囲の量で、オピオイド2aを投与する。好ましいオピオイド2aとしてのモルヒネの場合には、特に好ましい1日当たりの用量は、約1〜20mgなる範囲にある。好ましいオピオイド2aとしての、トラマドールの場合には、特に好ましい1日当たりの用量は、約1〜600mgなる範囲内にある。好ましいオピオイド2aとしての、ブプレノルフィンの場合には、特に好ましい1日当たりの用量は、約0.2〜0.4mgなる範囲内にある。適当な投与剤形は、該オピオイド2aを、例えば0.1、0.2、0.3、0.4、0.5、0.75、1、5、10、15、20、25、30、35、40、45、50、100、200、300、400、500または600mg含むことができる。有利には、本発明の該化合物2aは、単一回の毎日の用量で投与することができ、あるいは一日当たりの全用量を、一日に2、3、または4回の分割服用量により、投与することができる。
【0028】
本発明の範囲内において、抗痙攣薬2bは、好ましくは1日当たり、1〜2000mgなる範囲の量を適用するような量で投与する。好ましくは10〜1500mgなる範囲、特に好ましくは50〜600mgなる範囲の量で、抗痙攣薬2bを投与する。好ましい抗痙攣薬2bとしての、ガバペンチンの場合には、特に好ましい1日当たりの用量は、約50〜600mgなる範囲内にある。好ましい抗痙攣薬2bとしての、カルバマゼピンの場合には、特に好ましい1日当たりの用量は、約600〜1500mgなる範囲内にある。好ましい抗痙攣薬2bとしての、フェニトインの場合には、特に好ましい1日当たりの用量は、約300〜400mgなる範囲内にある。適当な投与剤形は、該抗痙攣薬2bを、例えば1、5、10、15、20、25、30、35、40、45、50、100、200、300、400、500または600mg含むことができる。有利には、本発明の該化合物2bは、単一回の毎日の用量で投与することができ、あるいは一日当たりの全用量を、一日に2、3、または4回の分割服用量により、投与することができる。
【0029】
本発明の範囲内において、抗鬱薬2cは、好ましくは1日当たり、1〜200mgなる範囲の量を適用するような量で投与する。好ましくは5〜150mgなる範囲、特に好ましくは10〜100mgなる範囲の量で、抗鬱薬2cを投与する。好ましい抗鬱薬2cとしてのアミトリプチリンの場合には、特に好ましい1日当たりの用量は、約50〜100mgなる範囲内にある。好ましい抗鬱薬2cとしてのパロキセチンの場合には、特に好ましい1日当たりの用量は、約20〜60mgなる範囲内にある。好ましい抗鬱薬2cとしてのシタロプラムの場合には、特に好ましい1日当たりの用量は、約10〜40mgなる範囲内にある。適当な投与剤形は、抗鬱薬2cを、例えば1、5、10、15、20、25、30、35、40、45、50または100mg含むことができる。有利には、本発明の該化合物2cは、単一回の毎日の用量で投与することができ、あるいは一日当たりの全用量を、一日に2、3、または4回の分割服用量により、投与することができる。
【0030】
本発明の範囲内において、非ステロイド系抗炎症性薬物2dは、好ましくは1日当たり、1〜2000mgなる範囲の量を適用するような量で投与する。好ましくは5〜1500mgなる範囲、特に好ましくは10〜1200mgなる範囲の量で、非ステロイド系抗炎症性薬物2dを投与する。好ましい非ステロイド系抗炎症性薬物2dとしてのメロキシカムの場合には、特に好ましい1日当たりの用量は、約1〜20mgなる範囲内にある。好ましい非ステロイド系抗炎症性薬物2dとしてのジクロフェナクの場合には、特に好ましい1日当たりの用量は、約100〜200mgなる範囲内にある。好ましい非ステロイド系抗炎症性薬物2dとしてのイブプロフェンの場合には、特に好ましい1日当たりの用量は、約600〜1200mgなる範囲内にある。適当な投与剤形は、非ステロイド系抗炎症性薬物2dを、例えば1、5、10、15、20、25、30、35、40、45、50、100、200および500mg含むことができる。有利には、本発明の該化合物2dは、単一回の毎日の用量で投与することができ、あるいは一日当たりの全用量を、一日に2、3、または4回の分割服用量により、投与することができる。
【0031】
本発明の範囲内において、局所麻酔剤2eは、好ましくは1日当たり、1〜1500mgなる範囲の量を適用するような量で投与する。好ましくは2〜1000mgなる範囲、特に好ましくは10〜800mgなる範囲の量で、局所麻酔剤2eを投与する。好ましい局所麻酔剤2eとしてのメキシレチンの場合には、好ましい1日当たりの用量は、約100〜800mgなる範囲、特に約200〜700mgなる範囲内にある。好ましい局所麻酔剤2eとしてのリドカインの場合には、好ましい1日当たりの用量は、2%〜5%(w/v)の溶液約2mlなる範囲内にある。適当な投与剤形は、局所麻酔剤2eを、例えば1、5、10、15、20、25、30、35、40、45、50、100、200、500および1000mg含むことができる。有利には、本発明の該局所麻酔剤2eは、単一回の毎日の用量で投与することができ、あるいは一日当たりの全用量を、一日に2、3、または4回の分割服用量により、投与することができる。
もう一つの態様において、本発明は、慢性疼痛の治療方法にも関連し、該方法は、組合せ療法剤として、別々にまたは一緒に単一の薬理組成物中に含まれる、治療上有効な量の、場合により遊離塩基、製薬上許容される酸付加塩および/または場合により水和物および/または溶媒和物の形態にある、フリバンセリン1と、治療上有効な量の、場合により製薬上許容される酸付加塩、水和物および/または溶媒和物および場合により各光学的異性体、各エナンチオマーの混合物またはラセミ体形態にある、一種またはそれ以上の、好ましくは1種の化合物2とを、組合せで投与する工程を含む。
【0032】
もう一つの態様において、本発明は、慢性疼痛の治療方法を目的とし、そこで該慢性疼痛の型は、神経因性疼痛、糖尿病性ニューロパシー、疱疹後神経痛(PHN)、手根管症候群(CTS)、HIVニューロパシー、幻想肢痛、複合性局所疼痛症候群(CPRS)、三叉神経痛/三叉神経神経痛/疼痛性チック、外科的介入(例えば、術後鎮痛剤)、糖尿病性脈管症、インスリン炎に関連する毛細管抵抗性または糖尿病性症状、アンギナと関連する疼痛、月経と関連する疼痛、癌に関連する疼痛、歯痛、頭痛、片頭痛、三叉神経痛、顎関節症候群、筋筋膜性疼痛筋肉性外傷、線維筋痛症候群、骨および関節痛(変形性関節症)、リュウマチ性関節炎、火傷と関連する外傷に起因するリュウマチ性関節炎および浮腫、変形性関節症、骨粗鬆症、骨転移または未知の原因による、捻挫または骨折痛、痛風、結合組織炎、筋筋膜性疼痛、胸郭出口部症候群、上部背部または下方背部痛(該背部痛は、全身性、局部性または原発性脊椎疾患(神経根症)に起因する)、骨盤痛、心性胸痛、非-心性胸痛、脊髄損傷(SCI)-関連痛、中枢発作後疼痛、癌性ニューロパシー、AIDS痛、鎌状赤血球症性疼痛および老人性疼痛からなる群から選択され、別々にまたは一緒に単一の薬理組成物中に含まれる、治療上有効な量の、場合により遊離塩基、製薬上許容される酸付加塩および/または場合により水和物および/または溶媒和物の形態にある、化合物1と、治療上有効な量の、場合により製薬上許容される酸付加塩、水和物および/または溶媒和物および場合により各光学的異性体、各エナンチオマーの混合物またはラセミ体形態にある、1種またはそれ以上の、好ましくは1種の化合物2とを、組合せで投与する工程を含む。
【0033】
本発明のもう一つの好ましい態様は、上記所疾患の何れかを治療する方法をも目的とし、該方法は、治療上有効な量の、場合により遊離塩基、製薬上許容される酸付加塩および/または場合により水和物および/または溶媒和物の形態にある、化合物1と、治療上有効な量の、1種またはそれ以上の、好ましくは1種の化合物2とを、組合せで投与する工程を含み、ここで該化合物2は、オピオイド、抗鬱薬、抗痙攣薬、非ステロイド系抗炎症性薬物、および局所麻酔剤からなる群から選択される。
本発明のもう一つの好ましい態様は、上記所疾患の何れかを治療する方法をも目的とし、該方法は、別々にまたは一緒に単一の薬理組成物中に含まれる、治療上有効な量の、場合により遊離塩基、製薬上許容される酸付加塩および/または場合により水和物および/または溶媒和物の形態にある、化合物1と、治療上有効な量の、場合により製薬上許容される酸付加塩、水和物および/または溶媒和物および場合により各光学的異性体、各エナンチオマーの混合物またはラセミ体形態にある、1種またはそれ以上の、好ましくは1種のオピオイド2aとを、組合せで投与する工程を含む。
【0034】
本発明のもう一つの好ましい態様は、上記所疾患の何れかを治療する方法をも目的とし、該方法は、別々にまたは一緒に単一の薬理組成物中に含まれる、治療上有効な量の、場合により遊離塩基、製薬上許容される酸付加塩および/または場合により水和物および/または溶媒和物の形態にある、化合物1と、治療上有効な量の、モルヒネ、トラマドールおよびブプレノルフィンからなる群から選択される、場合により製薬上許容される酸付加塩、水和物および/または溶媒和物および場合により各光学的異性体、各エナンチオマーの混合物またはラセミ体形態にある、1種またはそれ以上の、好ましくは1種のオピオイド2aとを、組合せで投与する工程を含む。
本発明のもう一つの好ましい態様は、上記所疾患の何れかを治療する方法をも目的とし、該方法は、別々にまたは一緒に単一の薬理組成物中に含まれる、治療上有効な量の、場合により遊離塩基、製薬上許容される酸付加塩および/または場合により水和物および/または溶媒和物の形態にある、化合物1と、治療上有効な量の、場合により製薬上許容される酸付加塩、水和物および/または溶媒和物および場合により各光学的異性体、各エナンチオマーの混合物またはラセミ体形態にある、1種またはそれ以上の、好ましくは1種の抗痙攣薬2bとを、組合せで投与する工程を含む。
【0035】
本発明のもう一つの好ましい態様は、上記所疾患の何れかを治療する方法をも目的とし、該方法は、別々にまたは一緒に単一の薬理組成物中に含まれる、治療上有効な量の、場合により遊離塩基、製薬上許容される酸付加塩および/または場合により水和物および/または溶媒和物の形態にある、化合物1と、治療上有効な量の、ガバペンチン、カルバマゼピンおよびフェニトインからなる群から選択される、場合により製薬上許容される酸付加塩、水和物および/または溶媒和物および場合により各光学的異性体、各エナンチオマーの混合物またはラセミ体形態にある、1種またはそれ以上の、好ましくは1種の抗痙攣薬2bとを、組合せで投与する工程を含む。
本発明のもう一つの好ましい態様は、上記所疾患の何れかを治療する方法を目的とするものであり、該方法は、別々にまたは一緒に単一の薬理組成物中に含まれる、治療上有効な量の、場合により遊離塩基、製薬上許容される酸付加塩および/または場合により水和物および/または溶媒和物の形態にある、化合物1と、治療上有効な量の、場合により製薬上許容される酸付加塩、水和物および/または溶媒和物および場合により各光学的異性体、各エナンチオマーの混合物またはラセミ体形態にある、1種またはそれ以上の、好ましくは1種の抗鬱薬2cとを、組合せで投与する工程を含む。
【0036】
本発明のもう一つの好ましい態様は、上記所疾患の何れかを治療する方法を目的とするものであり、該方法は、別々にまたは一緒に単一の薬理組成物中に含まれる、治療上有効な量の、場合により遊離塩基、製薬上許容される酸付加塩および/または場合により水和物および/または溶媒和物の形態にある、化合物1と、治療上有効な量の、アミトリプチリン、パロキセチンおよびシタロプラムからなる群から選択される、場合により製薬上許容される酸付加塩、水和物および/または溶媒和物および場合により各光学的異性体、各エナンチオマーの混合物またはラセミ体形態にある、1種またはそれ以上の、好ましくは1種の抗鬱薬2cとを、組合せで投与する工程を含む。
本発明のもう一つの好ましい態様は、上記所疾患の何れかを治療する方法を目的とするものであり、該方法は、別々にまたは一緒に単一の薬理組成物中に含まれる、治療上有効な量の、場合により遊離塩基、製薬上許容される酸付加塩および/または場合により水和物および/または溶媒和物の形態にある、化合物1と、治療上有効な量の、場合により製薬上許容される酸付加塩、水和物および/または溶媒和物および場合により各光学的異性体、各エナンチオマーの混合物またはラセミ体形態にある、1種またはそれ以上の、好ましくは1種の非ステロイド系抗炎症性薬物2dとを、組合せで投与する工程を含む。
【0037】
本発明のもう一つの好ましい態様は、上記所疾患の何れかを治療する方法を目的とするものであり、該方法は、別々にまたは一緒に単一の薬理組成物中に含まれる、治療上有効な量の、場合により遊離塩基、製薬上許容される酸付加塩および/または場合により水和物および/または溶媒和物の形態にある、化合物1と、治療上有効な量の、メロキシカム、ジクロフェナクおよびイブプロフェンからなる群から選択される、場合により製薬上許容される酸付加塩、水和物および/または溶媒和物および場合により各光学的異性体、各エナンチオマーの混合物またはラセミ体形態にある、1種またはそれ以上の、好ましくは1種の非ステロイド系抗炎症性薬物2dとを、組合せで投与する工程を含む。
本発明のもう一つの好ましい態様は、上記所疾患の何れかを治療する方法を目的とするものであり、該方法は、別々にまたは一緒に単一の薬理組成物中に含まれる、治療上有効な量の、場合により遊離塩基、製薬上許容される酸付加塩および/または場合により水和物および/または溶媒和物の形態にある、化合物1と、治療上有効な量の、場合により製薬上許容される酸付加塩、水和物および/または溶媒和物および場合により各光学的異性体、各エナンチオマーの混合物またはラセミ体形態にある、1種またはそれ以上の、好ましくは1種の局所麻酔剤2eとを、組合せで投与する工程を含む。
【0038】
本発明のもう一つの好ましい態様は、上記所疾患の何れかを治療する方法を目的とするものであり、該方法は、別々にまたは一緒に単一の薬理組成物中に含まれる、治療上有効な量の、場合により遊離塩基、製薬上許容される酸付加塩および/または場合により水和物および/または溶媒和物の形態にある、化合物1と、治療上有効な量の、リドカインおよびメキシレチンからなる群から選択される、場合により製薬上許容される酸付加塩、水和物および/または溶媒和物および場合により各光学的異性体、各エナンチオマーの混合物またはラセミ体形態にある、1種またはそれ以上の、好ましくは1種の局所麻酔剤2eとを、組合せで投与する工程を含む。
本発明の別の態様は、治療上有効な量の、場合により遊離塩基、製薬上許容される酸付加塩および/または場合により水和物および/または溶媒和物の形態にある、フリバンセリン1と、治療上有効な量の、場合により製薬上許容される酸付加塩形態にある、化合物2との、上記組合せの何れかの、上記所疾患の何れかを治療する、医薬を製造するための使用にも関連する。好ましい化合物2は、オピオイド2a、抗痙攣薬2b、抗鬱薬2c、非ステロイド系抗炎症性薬物2d、および局所麻酔剤2eからなる群から選択される。好ましいオピオイドは、モルヒネ、トラマドールおよびブプレノルフィンである。好ましい抗痙攣薬は、ガバペンチン、カルバマゼピンおよびフェニトインである。好ましい抗鬱薬は、パロキセチン、シタロプラムおよびアミトリプチリンであり、最も好ましくは場合により製薬上許容される塩の形態にある、アミトリプチリンである。好ましい非ステロイド系抗炎症性薬物は、メロキシカム、ジクロフェナクおよびイブプロフェンである。好ましい局所麻酔剤は、リドカインおよびメキシレチンである。
【0039】
本発明は、更に患者における慢性疼痛の治療において有効な、治療上有効な量の、場合により遊離塩基、製薬上許容される酸付加塩および/または場合により水和物および/または溶媒和物の形態にある、フリバンセリン1と、治療上有効な量の化合物2との組合せで、上記諸疾患の何れかを治療する、医薬を製造するための使用にも関連する。好ましい化合物2は、オピオイド2a、抗痙攣薬2b、抗鬱薬2c、非ステロイド系抗炎症性薬物2d、および局所麻酔剤2eからなる群から選択される。好ましいオピオイドはモルヒネ、トラマドールおよびブプレノルフィンである。好ましい抗痙攣薬は、ガバペンチン、カルバマゼピンおよびフェニトインである。好ましい抗鬱薬は、パロキセチン、シタロプラムおよびアミトリプチリンであり、最も好ましくは場合により製薬上許容される塩形態にある、アミトリプチリンである。好ましい非ステロイド系抗炎症性薬物は、メロキシカム、ジクロフェナクおよびイブプロフェンである。好ましい局所麻酔剤は、リドカインおよびメキシレチンである。
本発明の有益な効果は、障害が、終生に渡って存在するか、あるいは後天的なものかとは無関係に、および病因学的な起源(肉体的および薬物誘発的なもの両者を含む、器質性の起源、心因性起源、肉体的および薬物誘発的なもの両者を含む、器質性起源と、心因性起源との組合せ、または未知の起源)とは独立に、観測することができる。
【実施例】
【0040】
以下の実施例は、単独療法のための、フリバンセリンを含む、または上記組合せパートナー2の一種との組合せを含む、可能な薬理組成物を明らかにする。
実施例1:フリバンセリン1と化合物2aとの組合せ









【0041】
【表1】

【0042】
実施例2:フリバンセリン1と化合物2bとの組合せ
【0043】
【表2】

【0044】
実施例3:フリバンセリン1と化合物2cとの組合せ





【0045】
【表3】

【0046】
実施例4:フリバンセリン1と化合物2dとの組合せ
【0047】
【表4】

【0048】
以下の実施例は、本発明による組合せが、別々の投与単位として投与される場合の、フリバンセリンを含む、好ましい薬理組成物を示す。
実施例5:組成物



【0049】
【表5】

【0050】
実施例6:組成物
【0051】
【表6】

【0052】
実施例7:組成物







【0053】
【表7】

【0054】
実施例8:組成物
【0055】
【表8】

【0056】
実施例9:組成物






【0057】
【表9】

【0058】
実施例10:組成物
【0059】
【表10】

【0060】
薬理的な実験の結果
以下の説明では、慢性疼痛の治療におけるフリバンセリンの効果を与える、薬理的な実験の結果を報告する。
雄スプラーグ-ダウレイ(Sprague-Dawley)ラット(体重285-350g;ドイツ国、ボルシェン(Borchen)、ハーランウインケルマン(Harlan Winkelmann)社)を使用した。軟材製の顆粒状の床を備えた、タイプIVマクロロンケージ内に、12/12時間の明/暗サイクルの下で、収容した。3匹の動物を一つのケージに収容した。ペレット化した飼料および水を自由に摂取させた。
使用した慢性疼痛のモデルは、Bennett & Xie (G.J. Bennett and Y.K. Xie, ヒトにおいて見られるものと同様な痛覚上の疾患を生じる、ラットにおける、末梢性単神経性ニューロパシー(A peripheral mono-neuropathy in rat that produces disorders of pain sensation like those seen in man), Pain, 1988, 33(1): 87-107)によって記載された、慢性狭窄傷害(CCI)である。麻酔した状態(ナトリウムペントバルビタール、腹腔内経路(i.p.)で60mg/kg)にて、左側の共通坐骨神経を開放状態にした。クロム処理したガットで、緩い4回の結サツ部分(4/0、エチコン(Ethicon) GmbH、ドイツ国、ノルデルシュタット)を、結サツ部分間の間隔1mm未満で、左側後肢の該坐骨神経の周りに配置した。見せ掛けの手術を、右後肢について行った。これら動物を、この手術後8-10日間に渡りテストした。
【0061】
低温異痛を測定するために、一滴のアセトンを、これら動物の後肢上の平坦部分に置き、秒で表したその反応(後肢を引っ込め、挙げ、舐め、尻込みする反応)の時間を測定した(図1参照)。
ビヒクルの適用後、左側の障害のある足へのアセトンの適用は、約8秒間に及ぶ期間における疼痛反応(黒塗りの円柱)、およびコントロールの右足に関する、約1秒間の疼痛反応(白抜きの円柱)をもたらした。フリバンセリンは、用量依存的な様式で、鎮痛効果を持つ(図1参照のこと)。
この証拠は、明らかにフリバンセリンが、慢性疼痛のモデルにおいて、鎮痛効果を持つことを明らかにしている。
【図面の簡単な説明】
【0062】
【図1】慢性疼痛(CCI)モデルにおけるフリバンセリンの効果を示すグラフである。フリバンセリンは、用量に依存して、障害のある左側後足においてのみ、疼痛スコアを減じる。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
活性成分の一つとして、場合により遊離塩基、製薬上許容される酸付加塩および/または場合により水和物および/または溶媒和物の形態にある、治療上有効な量のフリバンセリン1と、慢性疼痛の治療において有効な、場合により製薬上許容される酸付加塩、水和物および/または溶媒和物および場合により各光学的異性体、各エナンチオマーの混合物またはラセミ体形態にある、治療上有効な量の1種またはそれ以上の、好ましくは1種の活性成分2との組合せを含有することを特徴とする、薬理組成物。
【請求項2】
該活性成分2が、オピオイド2a、抗痙攣薬2b、抗鬱薬2c、非ステロイド系抗炎症性薬物2d、および局所麻酔剤2eからなる群から選択される、請求項1記載の薬理組成物。
【請求項3】
治療上有効な量のフリバンセリン1と、治療上有効な量の1種またはそれ以上の、好ましくは1種のオピオイド2aとを、場合により製薬上許容される賦形剤との組合せとして含む、請求項1または2記載の薬理組成物。
【請求項4】
該オピオイド2aが、モルヒネ、トラマドールおよびブプレノルフィン、場合によりこれらの製薬上許容される酸付加塩類、その水和物および/または溶媒和物および場合により、各光学的異性体、各エナンチオマーの混合物またはそのラセミ体からなる群から選択される、請求項3記載の薬理組成物。
【請求項5】
治療上有効な量のフリバンセリン1と、治療上有効な量の1種またはそれ以上の、好ましくは1種の抗痙攣薬2bとを、場合により製薬上許容される賦形剤との組合せとして含む、請求項1または2記載の薬理組成物。
【請求項6】
該抗痙攣薬2bが、ガバペンチン、カルバマゼピンおよびフェニトイン、場合によりこれらの製薬上許容される塩類、その水和物および/または溶媒和物および場合により、各光学的異性体、各エナンチオマーの混合物またはそのラセミ体からなる群から選択される、請求項5記載の薬理組成物。
【請求項7】
治療上有効な量のフリバンセリン1と、治療上有効な量の、1種またはそれ以上の、好ましくは1種の抗鬱薬2cとを、場合により製薬上許容される賦形剤との組合せとして含む、請求項1または2記載の薬理組成物。
【請求項8】
該抗鬱薬2cが、パロキセチン、シタロプラムおよびアミトリプチリン、場合によりこれらの製薬上許容される酸付加塩類、その水和物および/または溶媒和物および場合により、各光学的異性体、各エナンチオマーの混合物またはそのラセミ体からなる群から選択される、請求項7記載の薬理組成物。
【請求項9】
治療上有効な量のフリバンセリン1と、治療上有効な量の、1種またはそれ以上の、好ましくは1種の非ステロイド系抗炎症性薬物2dとを、場合により製薬上許容される賦形剤との組合せとして含む、請求項1または2記載の薬理組成物。
【請求項10】
該非ステロイド系抗炎症性薬物2dが、メロキシカム、ジクロフェナクおよびイブプロフェン、場合によりこれらの製薬上許容される酸付加塩類、その水和物および/または溶媒和物および場合により、各光学的異性体、各エナンチオマーの混合物またはそのラセミ体からなる群から選択される、請求項9記載の薬理組成物。
【請求項11】
治療上有効な量のフリバンセリン1と、治療上有効な量の、1種またはそれ以上の、好ましくは1種の局所麻酔剤2eとを、場合により製薬上許容される賦形剤との組合せとして含む、請求項2記載の薬理組成物。
【請求項12】
該局所麻酔剤2eが、リドカインおよびメキシレチン、場合によりこれらの製薬上許容される酸付加塩類、その水和物および/または溶媒和物および場合により、各光学的異性体、各エナンチオマーの混合物またはそのラセミ体からなる群から選択される、請求項11記載の薬理組成物。
【請求項13】
該活性成分1および2を、一つの投与剤形内に一緒に含む、請求項1〜12の何れか1項に記載の薬理組成物。
【請求項14】
該活性成分1および2を、別々に、各投与剤形内に含む、請求項1〜12の何れか1項に記載の薬理組成物。
【請求項15】
慢性疼痛の治療方法であって、治療上有効な量の、場合により遊離塩基、製薬上許容される酸付加塩および/または場合により水和物および/または溶媒和物の形態にある、フリバンセリン1を投与することを特徴とする、上記治療方法。
【請求項16】
慢性疼痛の治療方法であって、別々にまたは一緒に単一の薬理組成物中に含有される、場合により遊離塩基、製薬上許容される酸付加塩および/または場合により水和物および/または溶媒和物の形態にある、治療上有効な量のフリバンセリン1と、慢性疼痛の治療において有効な、場合により製薬上許容される酸付加塩、水和物および/または溶媒和物および場合により各光学的異性体、各エナンチオマーの混合物またはラセミ体形態にある、治療上有効な量のもう一つの活性成分2とを、組合せで投与することを特徴とする、上記治療方法。
【請求項17】
該活性成分2が、オピオイド2a、抗痙攣薬2b、抗鬱薬2c、非ステロイド系抗炎症性薬物2d、および局所麻酔剤2eからなる群から選択される、請求項16記載の方法。
【請求項18】
該活性成分2がオピオイド2aである、請求項16または17記載の方法。
【請求項19】
該オピオイド2aが、モルヒネ、トラマドールおよびブプレノルフィン、場合によりこれらの製薬上許容される酸付加塩類、その水和物および/または溶媒和物および場合により、各光学的異性体、各エナンチオマーの混合物またはそのラセミ体からなる群から選択される、請求項18記載の方法。
【請求項20】
該活性成分2が抗痙攣薬2bである、請求項16または17記載の方法。
【請求項21】
該抗痙攣薬2bがガバペンチン、カルバマゼピンおよびフェニトイン、場合によりこれらの製薬上許容される塩類、その水和物および/または溶媒和物および場合により、各光学的異性体、各エナンチオマーの混合物またはそのラセミ体からなる群から選択される、請求項20記載の方法。
【請求項22】
該活性成分2が抗鬱薬2cである、請求項16または17記載の方法。
【請求項23】
該抗鬱薬2cが、パロキセチン、シタロプラムおよびアミトリプチリン、場合によりこれらの製薬上許容される酸付加塩類、その水和物および/または溶媒和物および場合により、各光学的異性体、各エナンチオマーの混合物またはそのラセミ体からなる群から選択される、請求項22記載の方法。
【請求項24】
該抗鬱薬2cがアミトリプチリン、場合によりその製薬上許容される酸付加塩類、その水和物および/または溶媒和物および場合により、各光学的異性体、各エナンチオマーの混合物またはそのラセミ体である、請求項22または23記載の方法。
【請求項25】
該活性成分2が、非ステロイド系抗炎症性薬物2dである、請求項16または17記載の方法。
【請求項26】
該非ステロイド系抗炎症性薬物2dが、メロキシカム、ジクロフェナクおよびイブプロフェン、場合によりこれらの製薬上許容される酸付加塩類、その水和物および/または溶媒和物および場合により、各光学的異性体、各エナンチオマーの混合物またはそのラセミ体からなる群から選択される、請求項25記載の方法。
【請求項27】
該活性成分2が、局所麻酔剤2eである、請求項16または17記載の方法。
【請求項28】
該局所麻酔剤2eが、リドカインおよびメキシレチン、場合によりこれらの製薬上許容される酸付加塩類、その水和物および/または溶媒和物および場合により、各光学的異性体、各エナンチオマーの混合物またはそのラセミ体からなる群から選択される、請求項27記載の方法。
【請求項29】
場合により遊離塩基、製薬上許容される酸付加塩および/または場合により水和物および/または溶媒和物の形態にある、治療上有効な量のフリバンセリン1と、場合により製薬上許容される酸付加塩としての、治療上有効な量の活性成分2との組合せの、慢性疼痛の治療用薬剤の製造における使用。
【請求項30】
治療上有効な量の活性成分2との組合せによる、場合により遊離塩基、製薬上許容される酸付加塩および/または場合により水和物および/または溶媒和物の形態にある、治療上有効な量のフリバンセリン1の慢性疼痛の治療用薬剤の製造における使用。
【請求項31】
該慢性疼痛の型が、神経因性疼痛、糖尿病性ニューロパシー、疱疹後神経痛(PHN)、手根管症候群(CTS)、HIVニューロパシー、幻想肢痛、複合性局所疼痛症候群(CPRS)、三叉神経痛/三叉神経神経痛/疼痛性チック、外科的介入(例えば、術後鎮痛剤)、糖尿病性脈管症、インスリン炎に関連する毛細管抵抗性または糖尿病性症状、アンギナと関連する疼痛、月経と関連する疼痛、癌に関連する疼痛、歯痛、頭痛、片頭痛、三叉神経痛、顎関節症候群、筋筋膜性疼痛筋肉性外傷、線維筋痛症候群、骨および関節痛(変形性関節症)、リュウマチ性関節炎、火傷と関連する外傷に起因するリュウマチ性関節炎および浮腫、変形性関節症、骨粗鬆症、骨転移または未知の原因による、捻挫または骨折痛、痛風、結合組織炎、筋筋膜性疼痛、胸郭出口部症候群、上部背部または下方背部痛(該背部痛は、全身性、局部性または原発性脊椎疾患(神経根症)に起因する)、骨盤痛、心性胸痛、非-心性胸痛、脊髄損傷(SCI)-関連痛、中枢発作後疼痛、癌性ニューロパシー、AIDS痛、鎌状赤血球症性疼痛および老人性疼痛からなる群から選択される、請求項15〜30の少なくとも1項に記載の方法または使用。
【請求項32】
該慢性疼痛の型が神経因性疼痛である、請求項15〜31の少なくとも1項に記載の方法または使用。
【請求項33】
該フリバンセリンを、琥珀酸、臭化水素酸、酢酸、フマール酸、マレイン酸、メタンスルホン酸、乳酸、リン酸、塩酸、硫酸、酒石酸、クエン酸、およびこれらの混合物から選択される酸によって形成される塩から選択される製薬上許容される酸付加塩として適用する、請求項15〜32の少なくとも1項に記載の方法または使用。
【請求項34】
該フリバンセリンを、フリバンセリン多形相Aとして適用する、請求項15〜32の少なくとも1項に記載の方法または使用。
【請求項35】
該フリバンセリンを、1日当たり、0.1〜400mgなる範囲の用量で適用する、請求項15〜34の少なくとも1項に記載の方法または使用。

【図1】
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【公開番号】特開2008−106028(P2008−106028A)
【公開日】平成20年5月8日(2008.5.8)
【国際特許分類】
【外国語出願】
【出願番号】特願2006−317812(P2006−317812)
【出願日】平成18年10月26日(2006.10.26)
【出願人】(503385923)ベーリンガー インゲルハイム インターナショナル ゲゼルシャフト ミット ベシュレンクテル ハフツング (976)
【Fターム(参考)】