説明

抗がん活性を有する化合物

細胞を殺す、細胞増殖を抑制する、細胞成長を抑制する、細胞周期G2チェックポイントを抑止する、および/またはG2細胞周期停止への順応を引き起こす、新規の置換アゾールジオンが提供される。本発明化合物を作製および使用する方法が提供される。本発明は、細胞増殖障害を処置するための、置換アゾールジオンを提供する。本発明は、追加の抗がん処置を伴わずにがん細胞を選択的に殺すまたは抑制する、置換アゾールジオンの使用を含む。本発明は、DNA損傷試薬、処置、および/または他のタイプの抗がん試薬に対するがん細胞の感受性を選択的に高めるための、細胞周期G2チェックポイント抑止する置換アゾールジオンの使用を含む。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
(関連出願)
本出願は、2007年4月11日に出願された米国特許出願第60/911,258号の利益および上記特許出願に対する優先権を主張し、上記特許出願はその全体を本命最初中で特に参考として援用される。
【0002】
(発明の分野)
本発明は、抗がん活性および/または増殖細胞に対する活性を有する、新規の置換アゾールジオン化合物に関し、また、これらの化合物を作製および使用する方法に関し、ここで、置換アゾールジオン化合物は、細胞周期G2チェックポイントを抑止する、かつ/または細胞周期停止への順応を引き起こす。本発明は、追加の抗がん処置の有無にかかわらずがん細胞を選択的に抑制するまたは殺すための、置換アゾールジオン化合物の使用を含む。本発明は、DNA損傷剤、DNA損傷処置、および/または他のタイプの抗がん剤に対するがん細胞の感受性を選択的に高めるための、細胞周期G2チェックポイントを抑止する本明細書において提供される置換アゾールジオン化合物の使用を含む。
【背景技術】
【0003】
(背景)
細胞周期は、S期(DNA複製)、M期(有糸分裂)、およびS期とM期との間の2つのギャップ期(G1およびG2期)を含む。細胞周期におけるチェックポイントは、細胞周期段階を通した正確な進行を確実にし、DNA完全性、DNA複製、細胞サイズ、および周囲環境をモニタリングすることを含む(非特許文献1)。ゲノムの状態をモニタリングする細胞周期チェックポイントには、DNA複製の開始の前のG1チェックポイント、および有糸分裂の開始の前のG2チェックポイントが含まれる。G1チェックポイントは、S期に入る前のDNA損傷の検出および修復を可能にすることによって、重要な保護機能を提供する。なぜなら、損傷を受けたDNAが複製される場合、それによって、突然変異体が生じることが多いからである(非特許文献2)。G2チェックポイントは、有糸分裂(M期)に入る前のDNA損傷の検出および修復を可能にすることによって、重要な機能を提供する。なぜなら、DNA修復を伴わない有糸分裂によって、DNA損傷を受けた娘細胞を介して損傷が増殖する可能性がある、あるいは、有糸分裂が完全に失敗する可能性があるからである。広範なDNA損傷を修復しない、G1およびG2チェックポイントを介した進行は通常、細胞死をもたらす。
【0004】
ペプチド、ペプチドミメティクス、および「小分子」による細胞周期G2チェックポイントの阻害は、がん細胞を選択的に標的化するために用いられている。なぜなら、ほとんどのがん細胞が、DNA損傷の影響から細胞を保護する細胞周期の2つの主なチェックポイントのうちの一方または両方で欠陥があるので、G2チェックポイントの阻害によって、DNA損傷を受けた細胞が、DNA損傷を修復せずに、細胞周期に再び入ることが可能になるからである(非特許文献3)。細胞周期G2チェックポイントの分子機序が広く研究されたにもかかわらず、処置的なG2チェックポイント抑止のための単独の分子標的は、以前の調査では確認されなかった。潜在的G2チェックポイント阻害剤を効率的に特定するために、表現型に基づくスクリーニングプロトコルが開発された。(Suganuma M.&Kawabe T.、欧州出願第00964563号;非特許文献4)。ここでは、G2チェックポイント抑止ペプチドの細胞周期表現型に基づくスクリーニングによって、CBP501が、細胞周期G2チェックポイントで独特の作用機構を持つことが特定された(非特許文献4)。
【先行技術文献】
【非特許文献】
【0005】
【非特許文献1】Maller(1991)Curr.Opin.Cell Biol,3:26
【非特許文献2】Hartwell(1992)Cell 71:543
【非特許文献3】Kawabe T.(2004)「G2 checkpoint abrogators as anti−cancer drugs」Mol Cancer Ther 3:513−519
【非特許文献4】Shaら(2007)Mol Cancer Ther 6:147−153
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0006】
(発明の要旨)
本発明は、細胞増殖障害を処置するための化合物を提供する。具体的には、本発明は、以下を含めた化合物を提供する:3−(1−{[6−クロロ−5−(トリフルオロメチル)(2−ピリジル)]アミノ}−4−メチル−2,5−ジオキソアゾリン−3−イル)プロパン酸tert−ブチル(互換的にS001860、S01860、またはS1860と呼ばれる、すなわちS001860=S01860=S1860);1−{[6−クロロ−3−(トリフルオロメチル)(2−ピリジル)]アミノ}−3,4−ジメチルアゾリン−2,5−ジオン(S00109=S0109=S109);3−(ブトキシメチル)−1−{[6−クロロ−5−(トリフルオロメチル)(2−ピリジル)]アミノ}−4−メチルアゾリン−2,5−ジオン(S03518);1−{[6−クロロ−5−(トリフルオロメチル)(2−ピリジル)]アミノ}−4−メチル−3−[(3−メチルブトキシ)メチル]アゾリン−2,5−ジオン(S03405);3−[(3,3−ジメチルブトキシ)メチル]−1−{[6−クロロ−5−(トリフルオロメチル)(2−ピリジル)]アミノ}−4−メチルアゾリン−2,5−ジオン(S03747);および関連化合物。ここで、これらの化合物は、細胞に、または対象に投与された場合、細胞増殖障害に伴う望ましくなく増殖している細胞を、殺すまたは抑制することを含み得る効果を有する。
【0007】
本発明は、細胞増殖障害に伴う望ましくなく増殖している細胞を殺すまたは抑制する化合物を提供する。本発明は、細胞周期G2チェックポイントを抑止する、かつ/またはG2細胞周期停止への順応を引き起こす化合物を提供する。本発明は、細胞周期G2チェックポイントを抑止する、かつ/または細胞周期停止への順応を引き起こし、望ましくなく増殖している細胞の死滅または抑制をもたらす化合物を提供する。本発明は、細胞周期G2チェックポイントを抑止する、かつ/または細胞周期停止への順応を引き起こし、DNA損傷を受けた細胞の死滅または抑制をもたらす化合物を提供する。本発明は、がん細胞に対して細胞傷害性活性を有する化合物を提供する。本発明は、限定されないがDNA損傷を受けたがん細胞を含めて、がん細胞に対して細胞傷害性活性を有する化合物を提供する。本発明は、限定されないがDNA損傷によるG2細胞周期停止中のがん細胞を含めて、がん細胞に対して細胞傷害性活性を有する化合物を提供する。本発明は、がん細胞に対して細胞傷害性活性を有し、正常細胞に対してほとんどまたは全く細胞傷害性活性を有さない化合物を提供する。本発明は、他の抗がん剤および処置、特にDNA損傷型抗がん剤およびDNA損傷型抗がん処置の細胞傷害作用を増大させることができる化合物を提供する。本発明は、他の抗がん剤および処置、特にDNA損傷型抗がん剤およびDNA損傷型抗がん処置に対する細胞の感受性を高めることができる化合物を提供する。本発明は、本明細書に開示する化合物を作製および使用する方法を提供する。本発明は、本発明の化合物を含有する医薬組成物を提供する。
【0008】
本発明は、細胞増殖障害を処置するのに使用するための化合物を提供する。本発明は、がんを処置するのに使用するための、例えば、良性および悪性の腫瘍細胞、白血病細胞、リンパ腫細胞または多発性骨髄腫細胞に関連する望ましくない細胞増殖を処置するための化合物を提供する。本発明は、がん細胞、例えば、良性および悪性の腫瘍細胞、白血病細胞、リンパ腫細胞、または多発性骨髄腫細胞などの望ましくなく増殖している細胞の細胞周期G2チェックポイントを抑止するのに使用するための化合物を提供する。本発明は、がん細胞、例えば、良性および悪性の腫瘍細胞、白血病細胞、リンパ腫細胞または多発性骨髄腫細胞などの望ましくなく増殖している細胞のG2細胞周期停止への順応を引き起こすのに使用するための化合物を提供する。
【0009】
本発明は、インビボで、エキソビボで、またはインビトロで、有効量の本発明の化合物を投与することによって、細胞増殖障害を処置するための方法を提供する。本発明は、有効量の本発明の化合物を対象に投与することによって、細胞増殖障害を処置するための方法を提供する。本発明は、細胞増殖障害(ここで、細胞増殖障害は、限定されないが、リンパ腫、骨髄腫、または白血病を含めてがんである)を処置するための方法を提供する。本発明は、有効量の化合物を投与する、また、少なくとも1種のさらなる抗がん処置、例えば、DNA損傷剤またはDNA損傷処置を施すことによって、がんを処置するための方法を提供する。
【0010】
本発明は、DNA損傷剤または処置と組み合わせた本発明の化合物または本発明の医薬組成物と細胞を接触させることによって、細胞を殺すまたは抑制する方法を提供する。本発明は、DNA損傷剤または処置と組み合わせた本発明の化合物または本発明の医薬組成物と細胞を接触させることによって、DNA損傷剤および/または処置に対する細胞の感受性を選択的に高めるための方法を提供する。本発明は、望ましくなく増殖している細胞において、アポトーシス、ネクローシス、および/または有糸分裂の失敗を誘導するための方法であって、他の処置の適用の有無にかかわらず、本発明の化合物または本発明の医薬組成物を、望ましくなく増殖している細胞を殺すまたは抑制するのに十分な量で、細胞に投与することを含む方法を提供する。本発明は、対象において望ましくなく増殖している細胞において、アポトーシス、ネクローシス、および/または有糸分裂の失敗を誘導するための方法であって、他の処置の適用の有無にかかわらず、本発明の化合物または本発明の医薬組成物を、望ましくなく増殖している細胞を殺すまたは抑制するのに十分な量で、対象に投与することを含む方法を提供する。
【0011】
本発明の化合物の、G2停止細胞におけるG2細胞周期停止への順応を引き起こす能力を測定するために、表現型に基づくスクリーニングを使用した。G2細胞周期停止への順応および細胞周期への再入によって、予めG2停止された細胞の死、または予めG2停止された細胞のさらなる増殖の抑制(阻害)をもたらすことができる。非限定的な実施形態では、G2細胞周期停止への順応を引き起こす能力は、照射(例えばガンマ(γ)線またはX線)によってG2停止が誘導された細胞を、様々な濃度の本発明の化合物と接触させ、各濃度の各化合物について、G1期の細胞の割合を決定することによって、G2停止を脱出して細胞周期に再び入った細胞の割合を決定することによって測定された。各化合物についてのIC50値を、その試験化合物について測定されるG1期の細胞の割合の最大半量の増大(G1増加)を引き起こす投薬量(通常μM)として算出した。上に述べた通りのG2停止細胞に対する活性についての小分子ライブラリーの表現型に基づくスクリーニングによって、特定の発明化合物が最初に同定された。
【0012】
本発明は、構造(I)の式:
【0013】
【化1】

式中、
およびRは、アルキル、置換されたアルキル、場合によっては置換されたアルコキシ、場合によっては置換されたアルキルチオ、ハロゲン、場合によっては置換されたアリール、場合によっては置換されたアリールオキシ、場合によっては置換されたアリールチオ、またはHから独立して選択され、ここで、RおよびRはまた、縮合環構造を形成する環状アルキレン鎖の一部であってもよく、Xは、O、S、NR、またはCRであり、Arは、炭素環式アリール、複素環式アリール、単環式アリール、多環式アリール、および非アリール(非芳香族)環と縮合したアリールを含めて、アリールまたは置換されたアリールであり、Rは、H、アルキル、置換されたアルキル、場合によっては置換されたアシルであるか、あるいは、NをAr環に結合させる環構造の一部としてのものであり、RおよびRは、H、アルキル、置換されたアルキルから独立して選択されるか、あるいは、両方とも、環構造を形成する環状アルキレン鎖の一部であってもよく、RまたはRはまた、Ar環に結合する環構造の一部であってもよい;を有する化合物またはこれらの化合物のいずれかの塩を提供する。
【0014】
本発明は、細胞増殖障害を処置するための方法であって、構造(I)の式:
【0015】
【化2】

式中、
およびRは、アルキル、置換されたアルキル、場合によっては置換されたアルコキシ、場合によっては置換されたアルキルチオ、ハロゲン、場合によっては置換されたアリール、場合によっては置換されたアリールオキシ、場合によっては置換されたアリールチオ、またはHから独立して選択され、ここで、RおよびRはまた、縮合環構造を形成する環状アルキレン鎖の一部であってもよく、Xは、O、S、NR、またはCRであり、Arは、炭素環式アリール、複素環式アリール、単環式アリール、多環式アリール、および非アリール(非芳香族)環と縮合したアリールを含めて、アリールまたは置換されたアリールであり、Rは、H、アルキル、置換されたアルキル、場合によっては置換されたアシルであるか、あるいは、NをAr環に結合させる環構造の一部としてのものであり、RおよびRは、H、アルキル、置換されたアルキルから独立して選択されるか、あるいは、両方とも、環構造を形成する環状アルキレン鎖の一部であってもよく、RまたはRはまた、Ar環に結合する環構造の一部であってもよい;を有する有効量の化合物またはこれらの化合物のいずれかの塩を対象に投与することを含む方法を提供する。本発明は、細胞増殖障害を処置するための方法であって、インビボで、エキソビボで、またはインビトロで、構造(I)の式を有する有効量の化合物を投与することを含む方法を提供する。
【0016】
本発明は、細胞周期G2チェックポイントを抑止する、かつ/または細胞周期G2停止への順応を引き起こす化合物を提供し、ここで、これらの化合物は、細胞に、または対象に投与された場合、望ましくなく増殖している細胞を殺す、あるいは増殖を抑制することを含み得る効果を有し、これらの化合物としては、以下が挙げられる:
3−(1−{[6−クロロ−5−(トリフルオロメチル)(2−ピリジル)]アミノ}−4−メチル−2,5−ジオキソアゾリン−3−イル)プロパン酸tert−ブチル(S01860);
3−(1−{[6−クロロ−5−(トリフルオロメチル)(2−ピリジル)]アミノ}−4−メチル−2,5−ジオキソアゾリン−3−イル)プロパン酸エチル(S01861);
3,4−ジメチル−1−[(4,7,8−トリクロロ(2−キノリル))アミノ]アゾリン−2,5−ジオン(S01078);
1−[(8−ブロモ−4−クロロ(2−キノリル))アミノ]−3,4−ジメチルアゾリン−2,5−ジオン(S01247);
4−({2−[(3,4−ジメチル−2,5−ジオキソアゾリニル)アミノ]−7−ブロモ−4−キノリル}メチル)ピペラジンカルボン酸tert−ブチル(S01589);
3−(1−{[6−クロロ−5−(トリフルオロメチル)(2−ピリジル)]アミノ}−4−メチル−2,5−ジオキソアゾリン−3−イル)プロパン酸メチル(S01648);
3−(1−{[6−クロロ−5−(トリフルオロメチル)(2−ピリジル)]アミノ}−4−メチル−2,5−ジオキソアゾリン−3−イル)−N−メトキシ−N−メチルプロパンアミド(S01796);
1−{[7−ブロモ−4−({4−[(2−メトキシフェニル)カルボニル]ピペラジニル}メチル)(2−キノリル)]アミノ}−3,4−ジメチルアゾリン−2,5−ジオン(S01879);
1−{[3−ブロモ−6−クロロ−5−(トリフルオロメチル)(2−ピリジル)]アミノ}−3,4−ジメチルアゾリン−2,5−ジオン(S01981);
1−{[6−クロロ−3−(トリフルオロメチル)(2−ピリジル)]アミノ}−3,4−ジメチルアゾリン−2,5−ジオン(S00109);
1−{[6−クロロ−5−(トリフルオロメチル)(2−ピリジル)]メチルアミノ}−3,4−ジメチルアゾリン−2,5−ジオン(S00170);
1−{[6−ブロモ−5−(トリフルオロメチル)(2−ピリジル)]メチルアミノ}−3,4−ジメチルアゾリン−2,5−ジオン(S01007);
1−{[6−クロロ−5−(トリフルオロメチル)(2−ピリジル)]アミノ}−4−メチル−3−(3−メチルブチル)アゾリン−2,5−ジオン(S01554);
1−{[6−クロロ−5−(トリフルオロメチル)(2−ピリジル)]アミノ}−3−(メトキシメチル)−4−メチルアゾリン−2,5−ジオン(S01599);
1−{[7,8−ジクロロ−4−(トリフルオロメチル)(2−キノリル)]アミノ}−3,4−ジメチルアゾリン−2,5−ジオン(S01455);
3−(1−{[6−クロロ−5−(トリフルオロメチル)(2−ピリジル)]アミノ}−4−メチル−2,5−ジオキソアゾリン−3−イル)−N,N−ジエチルプロパンアミド(S01711);
2−[(1−{[6−クロロ−5−(トリフルオロメチル)(2−ピリジル)]アミノ}−4−メチル−2,5−ジオキソアゾリン−3−イル)メチル]プロパン−1,3−二酸ジエチル(S01712);
N−(tert−ブチル)−3−(1−{[6−クロロ−5−(トリフルオロメチル)(2−ピリジル)]アミノ}−4−メチル−2,5−ジオキソアゾリン−3−イル)プロパンアミド(S01758);
1−{[7−ブロモ−4−({4−[(3−メトキシフェニル)カルボニル]ピペラジニル}メチル)(2−キノリル)]アミノ}−3,4−ジメチルアゾリン−2,5−ジオン(S01925);
1−{[6−ブロモ−5−(トリフルオロメチル)(2−ピリジル)]アミノ}−3,4−ジメチルアゾリン−2,5−ジオン(S00994);
1−[(4,8−ジクロロ(2−キノリル))アミノ]−3,4−ジメチルアゾリン−2,5−ジオン(S01005);
3,4−ジメチル−1−{[6−フェニル−5−(トリフルオロメチル)(2−ピリジル)]アミノ}アゾリン−2,5−ジオン(S01266);
1−{[6−クロロ−5−(トリフルオロメチル)(2−ピリジル)]アミノ}−3−(ヒドロキシメチル)−4−メチルアゾリン−2,5−ジオン(S01470);
N−(3,4−ジメチル−2,5−ジオキソアゾリニル)−N−[6−クロロ−5−(トリフルオロメチル)(2−ピリジル)]アセトアミド(S01473);
1−{[7−ブロモ−4−({4−[(2−クロロフェニル)カルボニル]ピペラジニル}メチル)(2−キノリル)]アミノ}−3,4−ジメチルアゾリン−2,5−ジオン(S01878);
3−(1−{[6−クロロ−5−(トリフルオロメチル)(2−ピリジル)]アミノ}−4−メチル−2,5−ジオキソアゾリン−3−イル)−N−メチルプロパンアミド(S01883);
1−[(8−クロロ(2−キノリル))アミノ]−3,4−ジメチルアゾリン−2,5−ジオン(S00585);
3,4−ジメチル−1−[(3,4,5−トリクロロフェニル)アミノ]アゾリン−2,5−ジオン(S00832);
3,4−ジメチル−1−{[4−(トリフルオロメチル)(2−キノリル)]アミノ}アゾリン−2,5−ジオン(S00873);
1−[(7−ブロモ−4−クロロ(2−キノリル))アミノ]−3,4−ジメチルアゾリン−2,5−ジオン(S01311);
1−{[6−(3−クロロ−4−フルオロフェニル)−5−(トリフルオロメチル)(2−ピリジル)]アミノ}−(3,4−ジメチルメチルアゾリン−2,5−ジオン(S01313);
3,4−ジメチル−1−{[6−(2−メチルプロピル)−5−(トリフルオロメチル)(2−ピリジル)]アミノ}アゾリン−2,5−ジオン(S01457);
1−{[6−クロロ−4−(トリフルオロメチル)(2−ピリジル)]アミノ}−3,4−ジメチルアゾリン−2,5−ジオン(S01737);
3−(1−{[4−({4−[(tert−ブチル)オキシカルボニル]ピペラジニル}メチル)−7−ブロモ(2−キノリル)]アミノ}−4−メチル−2,5−ジオキソアゾリン−3−イル)プロパン酸メチル(S01865);
1−({4−[(4−{[4−(ジメチルアミノ)フェニル]カルボニル}ピペラジニル)メチル]−7−ブロモ(2−キノリル)}アミノ)−3,4−ジメチルアゾリン−2,5−ジオン(S01880);
1−[(3−クロロイソキノリル)アミノ]−3,4−ジメチルアゾリン−2,5−ジオン(S01098);
1−{[6−クロロ−5−(トリフルオロメチル)(2−ピリジル)]アミノ}−3−エチル−4−メチルアゾリン−2,5−ジオン(S01553);
1−{[4−クロロ−6−フェニル−5−(トリフルオロメチル)(2−ピリジル)]アミノ}−3,4−ジメチルアゾリン−2,5−ジオン(S01734);
N−[1−({2−[(3,4−ジメチル−2,5−ジオキソアゾリニル)アミノ]−7−ブロモ(4−キノリル)}メチル)ピロリジン−3−イル](tert−ブトキシ)カルボキサミド(S01864);
1−{[7−ブロモ−4−({4−[(4−フルオロフェニル)カルボニル]ピペラジニル}メチル)(2−キノリル)]アミノ}−3,4−ジメチルアゾリン−2,5−ジオン(S01877);
6−[(3,4−ジメチル−2,5−ジオキソアゾリニル)アミノ]−3−(トリフルオロメチル)ピリジン−2−カルボニトリル(S01475);
2−{[6−クロロ−5−(トリフルオロメチル)−2−ピリジル]アミノ}−4,5,6,7−テトラヒドロイソインドール−1,3−ジオン(S00186);
1−{[4−ブロモ−3−(トリフルオロメチル)フェニル]アミノ}−3,4−ジメチルアゾリン−2,5−ジオン(S00516);
1−[(4−クロロナフチル)アミノ]−3,4−ジメチルアゾリン−2,5−ジオン(S00738);
1−[(4−クロロ−6−メチル(2−キノリル))アミノ]−3,4−ジメチルアゾリン−2,5−ジオン(S00935);
1−[(4−ブロモナフチル)アミノ]−3,4−ジメチルアゾリン−2,5−ジオン(S00942);
1−{[7−ブロモ−4−(ヒドロキシメチル)(2−キノリル)]アミノ}−3,4−ジメチルアゾリン−2,5−ジオン(S01037);
酢酸{2−[(3,4−ジ酢酸メチル−2,5−ジオキソアゾリニル)アミノ]−7−ブロモ−4−キノリル}メチル(S01047);
1−{[8−クロロ−4−(4−メトキシフェニル)(2−キノリル)]アミノ}−3,4−ジメチルアゾリン−2,5−ジオン(S01191);
1−[(4−クロロベンゾ[h]キノリン−2−イル)アミノ]−3,4−ジメチルアゾリン−2,5−ジオン(S01207);
1−[(7−ブロモ−4−{[4−ベンジルピペラジニル]メチル}(2−キノリル))アミノ]−3,4−ジメチルアゾリン−2,5−ジオン(S01268);
1−{[6−(4−クロロフェニル)−5−(トリフルオロメチル)(2−ピリジル)]アミノ}−3,4−ジメチルアゾリン−2,5−ジオン(S01371);
3,4−ジメチル−1−{[6−(4−メチルフェニル)−5−(トリフルオロメチル)(2−ピリジル)]アミノ}アゾリン−2,5−ジオン(S01393);
1−{[6−(3−クロロフェニル)−5−(トリフルオロメチル)(2−ピリジル)]アミノ}−3,4−ジメチルアゾリン−2,5−ジオン(S01474);
1−{[6−クロロ−5−(トリフルオロメチル)(2−ピリジル)]メチルアミノ}−3−(メトキシメチル)−4−メチルアゾリン−2,5−ジオン(S01600);
4−({2−[(3,4−ジメチル−2,5−ジオキソアゾリニル)アミノ]−7−ブロモ−4−キノリル}メチル)ピペラジンカルボン酸フェニルメチル(S01683);
1−{[6−クロロ−2−フェニル−3−(トリフルオロメチル)(4−ピリジル)]アミノ}−3,4−ジメチルアゾリン−2,5−ジオン(S01688);
3,4−ジメチル−1−({6−[3−(トリフルオロメチル)フェニル](2−ピリジル)}アミノ)アゾリン−2,5−ジオン(S01691);
1−[(7−ブロモ−4−{[4−(フェニルカルボニル)ピペラジニル]メチル}(2−キノリル))アミノ]−3,4−ジメチルアゾリン−2,5−ジオン(S01699);
3−(1−{[6−クロロ−5−(トリフルオロメチル)(2−ピリジル)]アミノ}−4−メチル−2,5−ジオキソアゾリン−3−イル)−N−メチル−N−フェニルプロパンアミド(S01759);
3,4−ジメチル−1−{[6−ベンジル−5−(トリフルオロメチル)(2−ピリジル)]アミノ}アゾリン−2,5−ジオン(S01762);
1−{[4−({4−[(2,4−ジメチルフェニル)カルボニル]ピペラジニル}メチル)−7−ブロモ(2−キノリル)]アミノ}−3,4−ジメチルアゾリン−2,5−ジオン(S01800);
1−{[7−ブロモ−4−({4−[(4−メトキシフェニル)カルボニル]ピペラジニル}メチル)(2−キノリル)]アミノ}−3,4−ジメチルアゾリン−2,5−ジオン(S01801);
N−[6−クロロ−5−(トリフルオロメチル)(2−ピリジル)]−N−[4−(ヒドロキシメチル)−3−メチル−2,5−ジオキソアゾリニル]アセトアミド(S01820);
1−[(7−ブロモ−4−{[4−(フェニルスルホニル)ピペラジニル]メチル}(2−キノリル))アミノ]−3,4−ジメチルアゾリン−2,5−ジオン(S01822);
1−[(4−クロロ−8−メチル(2−キノリル))アミノ]−3,4−ジメチルアゾリン−2,5−ジオン(S00871);
4−[({2−[(3,4−ジメチル−2,5−ジオキソアゾリニル)アミノ]−7−ブロモ−4−キノリル}メチル)アミノ]ピペリジンカルボン酸tert−ブチル(S01862);
4−[4−({2−[(3,4−ジメチル−2,5−ジオキソアゾリニル)アミノ]−7−ブロモ−4−キノリル}メチル)ピペラジニル]ピペリジンカルボン酸tert−ブチル(S01928);
1−[(4−{[4−(3,3−ジメチルブタノイル)ピペラジニル]メチル}−7−ブロモ(2−キノリル))アミノ]−3,4−ジメチルアゾリン−2,5−ジオン(S01929);
3−(1−{[6−クロロ−5−(トリフルオロメチル)(2−ピリジル)]アミノ}−4−メチル−2,5−ジオキソアゾリン−3−イル)プロパン酸メチルエチル(S02022);
3−(1−{[6−クロロ−5−(トリフルオロメチル)(2−ピリジル)]アミノ}−4−メチル−2,5−ジオキソアゾリン−3−イル)プロパン酸メチルプロピル(S02264);
2−(1−{[6−クロロ−5−(トリフルオロメチル)(2−ピリジル)]アミノ}−4−メチル−2,5−ジオキソアゾリン−3−イル)酢酸tert−ブチル(S02225);
1−{[6−クロロ−5−(トリフルオロメチル)(2−ピリジル)]アミノ}−3−(エトキシメチル)−4−メチルアゾリン−2,5−ジオン(S02366);
3−ブチル−1−{[6−クロロ−5−(トリフルオロメチル)(2−ピリジル)]アミノ}−4−メチルアゾリン−2,5−ジオン(S03448);
1−{[6−クロロ−5−(トリフルオロメチル)(2−ピリジル)]アミノ}−4−メチル−3−[2−(2−メチル(1,3−ジオキソラン−2−イル))エチル]アゾリン−2,5−ジオン(S03456);
1−{[6−クロロ−5−(トリフルオロメチル)(2−ピリジル)]アミノ}−3−[(2−メトキシエトキシ)メチル]−4−メチルアゾリン−2,5−ジオン(S03742);
1−{[6−クロロ−5−(トリフルオロメチル)(2−ピリジル)]アミノ}−4−(3−ヒドロキシヘキシル)−3−メチルアゾリン−2,5−ジオン(S03552);
1−{[6−クロロ−5−(トリフルオロメチル)(2−ピリジル)]アミノ}−4−(3−ヒドロキシペンチル)−3−メチルアゾリン−2,5−ジオン(S03745);
1−{[6−クロロ−5−(トリフルオロメチル)(2−ピリジル)]アミノ}−4−メチル−3−[(3−メチルブトキシ)メチル]アゾリン−2,5−ジオン(S03405);
3−(ブトキシメチル)−1−{[6−クロロ−5−(トリフルオロメチル)(2−ピリジル)]アミノ}−4−メチルアゾリン−2,5−ジオン(S03518);
3−[(3,3−ジメチルブトキシ)メチル]−1−{[6−クロロ−5−(トリフルオロメチル)(2−ピリジル)]アミノ}−4−メチルアゾリン−2,5−ジオン(S03747);
1−{[6−クロロ−5−(トリフルオロメチル)(2−ピリジル)]アミノ}−3−(2−エトキシエチル)−4−メチルアゾリン−2,5−ジオン(S03960);
1−{[6−クロロ−5−(トリフルオロメチル)(2−ピリジル)]アミノ}−4−メチル−3−[(2−メチルプロポキシ)メチル]アゾリン−2,5−ジオン(S03963);
3−[(2,2−ジメチルプロポキシ)メチル]−1−{[6−クロロ−5−(トリフルオロメチル)(2−ピリジル)]アミノ}−4−メチルアゾリン−2,5−ジオン(S03962);
4−[(1,3−ジメチルブトキシ)メチル]−1−{[6−クロロ−5−トリフルオロメチル)(2−ピリジル)]アミノ}−3−メチルアゾリン−2,5−ジオン(S03964);
4−[(tert−ブトキシ)メチル]−1−{[6−クロロ−5−(トリフルオロメチル)(2−ピリジル)]アミノ}−3−メチルアゾリン−2,5−ジオン(S03873);
1−{[6−クロロ−5−(トリフルオロメチル)(2−ピリジル)]アミノ}−4−メチル−3−[2−(2−メチルプロポキシ)エチル]アゾリン−2,5−ジオン(S03955);
1−{[6−クロロ−5−(トリフルオロメチル)(2−ピリジル)]アミノ}−4−メチル−3−[2−(3−メチルブトキシ)エチル]アゾリン−2,5−ジオン(S03956);
1−{[6−クロロ−5−(トリフルオロメチル)(2−ピリジル)]アミノ}−3−メチル−4−(2−プロポキシエチル)アゾリン−2,5−ジオン(S04034);
またはこれらの化合物のいずれかの塩。
【0017】
本発明のさらなる実施形態を、合成および試験してきたが、その詳細を、下記の説明中に、また、本明細書に示される実施例、表、および図(図面)中に記述する。本発明の他の特徴、目的、および利点は、説明、実施例、表、図面から、また、請求項から明らかである。
【0018】
以下の構造のいずれかを有する化合物を含む組成物は、特許請求しない:
【0019】
【化3】

【図面の簡単な説明】
【0020】
【図1】X線照射(10Gy)によってG2期で予め停止されたJurkat細胞が、示された投薬量で24時間、化合物S00109(白菱形)およびS01860(黒菱形)で処理された後の、Gl期の細胞の割合を示す。
【図2】X線照射(10Gy)によってG2期で予め停止され、24時間までの処理時間、1μM(白正方形)および0.3μM(黒丸)の化合物S00109で処理されたJurkat細胞におけるヒストンH3リン酸化のレベル(%)を示す。
【図3】X線照射(総線量10Gy)と、示された時間の1μMの化合物S00109でのJurkat細胞の連続的処理の後の、リン酸化されたγH2AXのレベルを示す免疫ブロットの画像である。ここで、リン酸化されたγH2AXは、左から右へ、抗−ホスホ−ヒストンH2AXおよび10分の免疫ブロットの曝露を使用して検出された:Mは、標識された分子量標準を示し;レーン1は、照射もS00109処理も受けなかった細胞(対照細胞)を示し;レーン2は、S00109処理無しでの照射の24時間後の照射された細胞を示し;レーン3は、S00109処理無しでの照射の48時間後の照射された細胞を示し;レーン4は、S00109処理の0時間後(照射の24時間後)の照射された細胞を示し,レーン5は、S00109処理の3時間後(照射の27時間後)の照射された細胞を示し;レーン6は、S00109処理の9時間後(照射の33時間後)の照射された細胞を示し;レーン7は、S00109処理の15時間後(照射の39時間後)の照射された細胞を示し;レーン8は、S00109処理の21時間後(照射の45時間後)の照射された細胞を示し;レーン9は、S00109処理の24時間後(照射の48時間後)の照射された細胞を示す。
【図4】照射無しで化合物S00109単独で処理された細胞(白丸によって表される0Gy)、およびX線照射と組み合わせて化合物S00109で処理された細胞(総線量1Gy、黒丸によって表される;総線量3Gy、白正方形によって表される)についての、0〜4μMの濃度(x軸)の化合物S00109を用いるHCT 116細胞の処理後のコロニー数(y軸)を示す。ここで、コロニー数の減少は、細胞増殖抑制および/または細胞死の尺度である。
【図5】以下の通りの0〜10μg/mlの濃度(x軸)の化合物S00109を用いるARH−77のインビトロ処理の後の、subG1期の細胞の割合(y軸)を示す図である:x軸上に示した濃度の化合物S00109単独で処理したARH−77細胞(黒菱形(実線)によって表される「S109のみ」);2ng/mlのデキサメタゾンと組み合わせて、x軸上に示した濃度の化合物S00109で処理したARH−77細胞(白正方形(短破線)によって表される「Dex2ng/ml」);20ng/mlのデキサメタゾンと組み合わせて、x軸上に示した濃度の化合物S00109で処理したARH−77細胞(白三角形(鎖線)によって表される「Dex20ng/ml」);および、200ng/mlのデキサメタゾンと組み合わせて、x軸上に示した濃度の化合物S00109で処理したARH−77細胞(白丸(長破線)によって表される「Dex200ng/ml」)。ここで、subG1期は、細胞死を示す。
【図6】1.9×10個のARH−77細胞を腹腔内移植されたSCIDマウスについて、以下の通りに、移植の1、2、および3日後に腹腔内注射によって処置されたマウスについての、移植後80日までの生存率分析を示す(x軸、移植後の日数;y軸、生存しているマウス(%)):ビヒクル単独で処置された対照マウス(「対照」破線);50mg/kgの化合物S00109で処置されたマウス(「S109」実線);および2mg/kgのデキサメタゾンで処置されたマウス(「Dexa」鎖線)。
【図7】0.8×10個のARH−77細胞を腹腔内移植されたSCIDマウスについて、以下の通りに、移植の1日後に化合物の単回経口投与によって処置されたマウスについての、移植後85日までの生存率分析を示す(x軸、移植後の日数;y軸、生存しているマウス(%)):単独ビヒクルで経口的に処置された対照マウス(「対照」実線);750mg/kgの化合物S00109で経口的に処置されたマウス(「S109」点線);および、750mg/kgの化合物S001860で経口的に処置されたマウス(「S1860」破線)。
【図8】4.1×10個のARH−77細胞を腹腔内移植されたSCIDマウスについて、以下の通りに、移植の1日後および2日後に、化合物の1日1回の経口投与によって処置されたマウスについての、移植後50日までの生存率分析を示す(x軸、移植後の日数;y軸、生存しているマウス(%)):ビヒクル単独で2日間、1日1回経口的に処置された対照マウス(「CONT」実線);250mg/kgの化合物S003518で2日間、1日1回経口的に処置されたマウス(「S3518」点線);250mg/kgの化合物S003405で2日間、1日1回経口的に処置されたマウス(「S3405」破線);および、250mg/kgの化合物S003747で2日間、1日1回経口的に処置されたマウス(「S3747」鎖線)。
【発明を実施するための形態】
【0021】
定義
別に定義されない限り、本明細書で使用する技術および科学用語は、この発明が属する分野の当業者に一般に理解される意味を有する。本明細書では、別に指定されない限り、以下の用語は、それ自体がもつ意味を有する。
【0022】
本明細書に引用されるすべての刊行物、特許、および特許出願およびATCC寄託は、あらゆる目的のために、参照により本明細書に明示的に組み込まれる。
【0023】
用語「DNA損傷処置」および「DNA損傷剤」は、限定されないが、DNA損傷薬(剤)、DNA損傷レベルのX線、ガンマ(γ)線、またはUV線での照射、様々な環境的ショックなどを含めて、直接的または間接的にDNAに損傷を与えるいずれの剤または処置も指す。DNA損傷処置またはDNA損傷剤を、例えば、DNA構造を崩壊させる、あるいはDNA合成を妨げるために、DNAに対して直接的に作用させてもよく、あるいはDNA合成および複製に関与する他の細胞株に対するその効果によって、例えば、微小管またはDNAトポイソメラーゼの機能を崩壊または阻害するために、DNAに対して間接的に作用させてもよいことを理解されたい。DNA損傷剤の具体的な例としては、限定されないが、アルキル化剤、ニトロソウレア、抗−代謝産物、植物アルカロイド、植物抽出物、放射性同位元素、ステロイドホルモンが挙げられる。DNA損傷剤のさらなる例としては、限定されないが、「DNA損傷薬」または「抗がん薬」または「抗がん剤」または「DNA損傷抗がん剤」として知られている剤、例えば、5−フルオロウラシル(5−FU)、カペシタビン、S−1(テガフール、5−クロロ−2,4−ジヒドロキシピリジンおよびオキソン酸)、5−エチニルウラシル、アラビノシルシトシン(ara−C)、5−アザシチジン(5−AC)、2’,2’−ジフルオロ−2’−デオキシシチジン(dFdC)、プリン代謝拮抗剤(メルカプトプリン、アザチオプリン、チオグアニン)、ゲムシタビン(Gemzar(登録商標))、ボルテゾミブ(Velcade(登録商標))、ペントスタチン、アロプリノール、2−フルオロ−アラビノシルアデニン(2F−ara−A)、ヒドロキシ尿素、サルファマスタード(ビスクロロエチルスルフィド)、メクロレタミン、メルファラン、メルファラン、ビンクリスチン、クロラムブシル、シクロホスファミド、イホスファミド、チオテパ、AZQ、マイトマイシンC、ジアンヒドロガラクチトール、ジブロモズシトール、スルホン酸アルキル(ブスルファン)、ニトロソウレア(BCNU、CCNU、4−メチルCCNU、またはACNU)、プロカルバジン、デカルバジン、レベッカマイシン、アントラサイクリン(ドキソルビシン(アドリアマイシン;ADR)、ダウノルビブシン(セルビシン)、イダルビシン(イダマイシン)、およびエピルビシン(エレンス)など)、ミトキサントロンなどのアントラサイクリン類似体、アクチノマイシンD(actinimycinD)、エピポドフィロトキシンなどの非インターカレーショントポイソメラーゼ阻害剤(エトポシド=VP16、テニポシド=VM−26)、ポドフィロトキシン、ブレオマイシン(Bleo)、ペプレオマイシン、タキサン、核酸と付加物を形成する化合物(プラチナ誘導体を含む)(例えば、シスプラチン(CDDP)、シスプラチンのトランス類似体、カルボプラチン、イプロプラチン、テトラプラチン、およびオキサリプラチン)、ならびにカンプトセシン、トポテカン、イリノテカン(CPT−11)、およびSN−38も挙げられる。DNA損傷処置の具体的な例としては、放射線、例えば、紫外線(UV)、赤外線(IR)、X線、α−(アルファ)線、β−(ベータ)線、γ−(ガンマ)線、ならびに環境的ショック、例えば高熱が挙げられる。当業者は、他のDNA損傷剤および処置を特定および使用することができる。
【0024】
用語「本発明の化合物」は、本明細書に開示する構造および活性を有する分子を指すことが意図される。本発明の化合物は、単離することができ、純粋であり得、実質的に純粋であり得、あるいは、他の成分の混合物を含有する組成物中にあり得る。本発明の化合物を含有する組成物の純度は、例えば、高速液体クロマトグラフィー(HPLC)、または液体クロマトグラフィー質量分析(LC−MS)、またはガスクロマトグラフィー質量分析(GS−MS)などの分析化学技術、あるいは当業者に公知の他の分析技術を使用して決定することができる。本明細書に提供される通りの組成物は、適切なビヒクル、担体、添加剤、不活性成分などとの混合物中に、本発明の1種または複数の化合物を含有することができる。所望により、本明細書に提供される組成物は、適切なビヒクル、担体、添加剤、不活性成分などとの混合物中に、1種または複数の本発明の化合物だけでなく、DNA損傷剤などを含めたさらなる有効成分を含有することができる。
【0025】
用語「医薬組成物」または「医薬品」は、対象における医薬用途のための(例えば、抗がん剤としての)適切な組成物を指す。対象は、本発明の化合物が細胞周期G2チェックポイントを抑止するかつ/またはG2停止への順応を引き起こす任意の動物であり得る。具体的には、対象は、哺乳類、例えばウマ、ウシ、イヌ、ネコ、またはヒトであり得る。本発明の医薬組成物は、薬理学的に有効量の本発明の少なくとも1種の化合物と、薬学的に許容される担体とを含むことができる調合物である。
【0026】
用語「細胞増殖障害」または「増殖性障害」または「細胞増殖性障害」または「増殖性の状態」または「望ましくない細胞増殖によって特徴づけられる状態」あるいは任意のその文法的同等物は、限定されないが、望ましくないまたは不必要または異常な細胞増殖によって特徴づけられる状態、望ましくないまたは不必要または異常な細胞生存によって特徴づけられる状態、および不完全または異常なアポトーシスによって特徴づけられる状態を含めて、少なくとも1種の細胞の異常または望ましくない増殖によって特徴づけられる任意の病理学的または非病理学的な生理的状態を指すものと理解される。用語「細胞増殖」およびその文法的同等物は、細胞分裂の結果としての細胞の数の増加と、細胞成長の結果としての(例えば、有糸分裂後の娘細胞の成長による)細胞の総質量の増大との両方を包含するものと理解される。「細胞増殖障害」または「増殖性障害」または「増殖性の状態」または「望ましくない細胞増殖によって特徴づけられる状態」の、ある非限定的な例は、がん、例えば、がん細胞(リンパ腫、骨髄腫、肉腫、白血病、または本明細書の他の場所に開示される、また当業者に公知の他の腫瘍性疾患に伴う細胞など)の望ましくないまたは不必要または異常な増殖および生存である。
【0027】
用語「細胞を殺すまたは抑制する」または「細胞を殺すまたは抑制すること」または「望ましくなく増殖している細胞を殺すまたは抑制する」または「標的細胞を殺すまたは抑制する」または任意のその文法的同等物は、有効量の本発明の化合物を接触させることの結果を指すものと理解される。用語「殺す」または「殺すこと」は、がん細胞などの望ましくなく増殖している細胞の特定の死における、本発明の化合物の細胞への効果に起因する細胞死を指すものと理解され、ここで、死は、細胞の状況に応じて、アポトーシス、有糸分裂の失敗、ネクローシス、または別の原因に起因する可能性がある。用語「抑制する」または「抑制すること」は、本発明の化合物の細胞への効果に起因する、細胞増殖の抑制を指すものと理解され、ここで、抑制は、部分的であっても完全であってもよい。本発明の化合物は、細胞が分割をやめるが成長し続ける、あるいは細胞がかなりゆっくりと分割する、あるいは細胞がかなりゆっくりと成長する、あるいはがん細胞が前転移状態から転移状態に進行しないなどの結果、細胞の部分的な抑制を引き起こすことができる。本発明の化合物は、完全な抑制を引き起こすことができ、ここで、細胞は分割も成長もせず、望ましくなく増殖している細胞は、分割も成長もしない。
【0028】
用語「有効量」または「十分量」または任意のその文法的同等物は、少なくとも1つの所望の効果を生じるのに十分な本発明の化合物の量を指すものと理解される。有効量は、限定されないが、以下を含めた様々な尺度のいずれかによって決定される:細胞死;細胞増殖の減少;細胞の数の減少;細胞成長の阻害;細胞サイズの減少;細胞生存の減少;細胞代謝の低下;アポトーシス;有糸分裂の失敗;細胞周期停止への順応(すなわち、細胞周期停止から脱出し、通常、細胞周期への再入に至る);細胞障害または細胞傷害性のマーカー;細胞損傷または細胞傷害性の間接的な指標(腫瘍収縮など);対象の生存率の向上;あるいは、望ましくない、不必要な、または異常な細胞増殖に伴うマーカーの消失。例えば、特定の細胞または細胞型の望ましくない増殖を阻害することが所望される場合、有効量は、その細胞または細胞型の、細胞分裂を検出可能な程度に減少させる、あるいは細胞代謝を減少させる、あるいは細胞死を増大させる、あるいは細胞生存率を低下させる量となる。所望の効果は、選択的な効果であってもよく、例えば、「有効量」は、標的細胞を殺すまたは抑制する一方で、非標的細胞に対しては、ほとんどまたは全く細胞傷害作用を持たない量、あるいは、細胞増殖障害を有する対象において所望の処置的利益をもたらす一方で、その対象に対する副作用がほとんどまたは全くない量である。細胞増殖障害は、本発明の少なくとも1種の有効量の化合物を投与することによって処置することができる。この場合、少なくとも1種の有効量の化合物を、細胞を処理するために、インビトロまたはエキソビボで投与することもできるし、化合物を、細胞増殖障害を有する対象に、インビボで投与することもできる。
【0029】
用語「細胞周期G2チェックポイント」または「G2チェックポイント」または任意のその文法的同等物は、細胞周期のG2期の最後に存在するG2チェックポイントを指す。DNA合成(S期、有糸分裂に備えてのDNA複製)と、有糸分裂(M期、娘細胞を産生する細胞分裂)との間のG2「ギャップ」期中、細胞は成長を続け、新規のタンパク質を産生し続ける。G2期の最後のG2チェックポイントは、制御チェックポイントであり、ここで、細胞が有糸分裂(M期)に入る準備ができていることを確認するために、いくつかの因子がチェックされる。G2チェックポイントの働きには、DNA損傷を検出することが含まれる。G2チェックポイントを通過した場合、次いで、M期への進入が開始される。G2チェックポイントがDNA損傷を検出した場合、G2チェックポイントは、DNA複製および修復が完全となるまで有糸分裂の開始を制限する、「細胞周期停止」または「G2細胞周期停止」または「G2停止」をもたらすシグナルを出すことができ、それによって、娘細胞へのDNA損傷の伝達が防止される。DNA損傷は、G2チェックポイントおよびある種のG2チェックポイント関連の細胞活性を誘発または活性化する可能性があるので、ある種の文脈では、用語「DNA損傷誘発性G2チェックポイント」およびその文法的同等物も使用することができることを理解されたい。さらに、DNA損傷誘発性G2チェックポイントが、DNA損傷剤または処置によって誘導または誘発されることを理解されたい。
【0030】
用語「G2チェックポイントを抑止する」または「細胞周期G2チェックポイントを抑止する」または「G2チェックポイントの抑止」または「G2抑止」または「G2チェックポイント抑止」または「G2チェックポイントを撹乱させる」または「G2チェックポイントを阻害する」または「G2チェックポイントを抑制する」または任意のその文法的同等物は、本発明の化合物がG2チェックポイントを抑止、撹乱、阻害、抑圧、または抑制する能力を指すためのものである。G2チェックポイントが抑止された細胞は、G2チェックポイントの活性を完全に欠如している可能性がある(G2チェックポイント停止または完全なG2チェックポイント抑止)。G2チェックポイントが抑止された細胞は、細胞がG2チェックポイント中にある時間の長さの減少を示す、例えば、G2チェックポイントの期間が、適切な条件下で、数分、数時間、数日、数週間、あるいはそれ以上減少する可能性がある。例えば、G2チェックポイントの長さの減少は、通常、ある特定の時間(例えば4時間)G2にある細胞が、発明化合物と接触した場合に4時間未満の時間、例えば、3.5、3、2.5、2、1、あるいはそれよりも少ない時間、G2にあるようになることを意味するであろう。このように、「G2チェックポイント抑止」は、G2チェックポイントのいずれの量の抑止も指す。G2チェックポイント抑止の結果は、細胞がDNA修復をせずに有糸分裂(M期)に入るということであることを理解されたい。これは、損傷を受けていない(正常な)細胞に対しては、ほとんどまたは全く有害作用を持たないはずであり、また、これは、DNA損傷を受けた細胞に対しては、重大な副作用をもたらすはずであり、アポトーシス、有糸分裂の失敗、またはネクローシスに起因する細胞死がもたらされることが多い。
【0031】
「細胞周期停止」または「G2細胞周期停止」または「G2停止」「G2−M細胞周期停止」または任意のその文法的同等物は、細胞が、G2を出ずに有糸分裂(M期)に入らず、その結果、細胞が、G2期で「停止される」と考えられる状態を指す。G2細胞周期停止は、多くのがん細胞などのDNA損傷を受けた細胞で、しばしば観測される。G2細胞周期停止は、限定されないが、G2チェックポイントのある特定の活性を含めて、いくつかの細胞の活性のいずれかに起因する可能性がある。多くのがん細胞において発見されるDNA損傷は、G2細胞周期停止を誘発する可能性がある。G2細胞周期停止は、アドリアマイシン、ドキソルビシン、またはベンダムスチン(アルキル化剤)などのDNA損傷剤、あるいは、誘発線量のX線、ガンマ(γ)線、またはUV線の照射などのDNA損傷処置(時として「放射線誘導性G2停止」と呼ばれる)で細胞を処理することによって誘導または増強することができる。
【0032】
「順応」または「細胞周期停止への順応」または「G2細胞周期停止への順応」または「G2停止への順応」は、G2細胞周期停止の解除または抑止(その結果、以前に停止された細胞が、細胞周期に再び入る)を指す。G2細胞周期停止への順応は、同様に、G2細胞周期停止から脱出することを指す。本発明の化合物は、G2停止細胞において、G2細胞周期停止への順応を引き起こすことができる。本発明の一態様によれば、「順応」または「細胞周期停止への順応」または「G2細胞周期停止への順応」または「G2停止への順応」は、G2チェックポイント活性化によって課せられるG2細胞周期停止の状態、具体的には、DNA損傷誘発性G2チェックポイントの活性化によって課されるG2細胞周期停止の状態から脱出することを指すことができる。G2細胞周期停止への順応は、結果として、以前にG2停止された細胞の、G2停止の引き金となったDNA損傷の修復無しでの細胞周期への再入をもたらすことを理解されたい。DNA損傷を受けた細胞が周期に再び入るという、G2細胞周期停止への順応は、しばしば、アポトーシス、有糸分裂の失敗、またはネクローシスにより、細胞死をもたらす。DNA損傷の後に、細胞周期G2停止を促進する機構は、酵母からヒトまでの種の間で保存されていると考えられるので、本発明の化合物は、数多くの種において、具体的にはすべての真核生物種において、G2細胞周期停止への順応を引き起こすことができることが理解されよう。
【0033】
本発明の化合物のG2チェックポイント抑止活性は、G2細胞周期停止への順応を引き起こす能力と関連する可能性があるが、本発明の化合物は、G2チェックポイントの抑止とは無関係な他の機構によって、G2細胞周期停止への順応を引き起こすことができることも理解されたい。したがって、個別の状況に応じて、また、この定義による制限が望まれることなく、G2チェックポイントの抑止は、少なくともある程度、細胞がG2チェックポイントで細胞周期を停止する能力を抑止し、G2細胞周期停止への順応をもたらすことを指す。特に、本発明の化合物によるDNA損傷誘発性G2チェックポイントの抑止には、通常G2細胞周期停止の引き金となるであろう条件下で、G2チェックポイントによって発生される(G2細胞周期停止の引き金となることに関与する)シグナルの抑止が含まれ得る。
【0034】
用語「アポトーシス」は、プログラム細胞死、および、当分野において理解されるものとしての、核酸断片化、カスパーゼ活性化、染色体凝縮などを含めた、細胞生理学における関連する変化を指す。
【0035】
用語「有糸分裂の失敗」は、有糸分裂プロセスにおける1つまたは複数のエラーに由来する細胞死を指す。
【0036】
用語「ネクローシス」は、しばしば損傷またはアクシデントに起因する、しばしば、細胞腫張、クロマチン分解、原形質膜およびオルガネラ膜の破壊、DNA加水分解、小胞体の空胞化、オルガネラ分解、および細胞溶解によって特徴づけられる細胞死を指す。
【0037】
用語「対象」は、動物、一般的に哺乳動物、例えば、霊長類(ヒト、類人猿、テナガザル、チンパンジー、オランウータン、マカク)、家畜(イヌおよびネコ)、家畜(ウマ、ウシ、ヤギ、ヒツジ、ブタ)、および実験動物(マウス、ネズミ、ウサギ、モルモット)などを指すものと理解される。対象には、動物疾患モデル(例えば、腫瘍を起こしやすいマウス、腫瘍を持つマウス、または異種移植腫瘍を導入されるマウス)が含まれる。
【0038】
本明細書では、単数形「a」、「an」、「the」、「is」は、文脈から別途明確に示唆されない限り、複数の指示物を含む。したがって、例えば、「a compound」に対する言及には、複数の化合物が含まれ、「a residue」または「an amino acid」に対する言及には、1つまたは複数の残基およびアミノ酸に対する言及が含まれる。
【0039】
化学用語
「アルキル」は、脂肪族炭化水素基を指す。アルキル基は、場合によっては置換されていてよい。「置換されたアルキル」は、ハロゲン(Cl、Br、F、I)などの1つまたは複数の置換基によって置換されているアルキル基、C3〜C7シクロアルキル、場合によっては置換されたアリール、場合によっては置換されたヘテロアリール、C1〜C6アルコキシ、場合によっては置換されたアリールオキシ、ヒドロキシ、場合によっては置換されたアミノ、場合によっては置換された環式アミノ、ニトロ、チオ、シアノ、オキソ、C1〜C7アシル、C1〜C7アシルオキシ、カルボキシ、C1〜C6アルコキシカルボニル、場合によっては置換されたカルバモイル、場合によっては置換された環式アミノカルボニル、β−メルカプト、C1〜C4アルキルチオ、C1〜C4アルキルスルフィニル、またはC1〜C4アルキルスルホニル基などを指す。置換されたアルキル基は、1、2、3、4、5、またはそれ以上の置換基を有することができ、多重に置換されたアルキル基は、同じまたは違う置換基で置換されていてよい。アルキル基は、いずれのアルケンまたはアルキン部分も含まない飽和アルキルであっても、少なくとも1つのアルケンまたはアルキン部分を有する不飽和アルキルであってもよい。「アルケン」部分は、少なくとも2つの炭素原子および少なくとも1つの炭素−炭素二重結合からなる基を指し、「アルキン」部分は、少なくとも2つの炭素原子および少なくとも1つの炭素−炭素三重結合からなる基を指す。アルキル部分は、置換であるか非置換であるか、飽和であるか不飽和であるかに関係なく、分岐状でも、直鎖でも、環式でも良い。典型的なアルキル基としては、決して限定されないが、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、イソブチル、第三級ブチル、ペンチル、ヘキシル、エテニル、プロペニル、ブテニル、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシルなどが挙げられる。
【0040】
「アルコキシ」は、OR基(ここで、Rは、アルキルまたは置換されたアルキルである)を指す。好ましいアルコキシ基は、メトキシ、エトキシ、n−プロポキシ、イソプロポキシ、n−ブトキシ、t−ブトキシ、および類似の基などの「C1〜C6アルコキシ」である。
【0041】
用語「アルキルチオ」は、メチルチオ、エチルチオ、n−プロピルチオ、イソプロピルチオ、n−ブチルチオ、t−ブチルチオ、および類似の基などのスルフィド基を指す。用語「アルキルスルホキシド」は、メチルスルホキシド、エチルスルホキシド、n−プロピルスルホキシド、イソプロピルスルホキシド、n−ブチルスルホキシド、secブチルスルホキシドなどのスルホキシド基を示す。用語「アルキルスルホニル」は、メチルスルホニル、エチルスルホニル、n−プロピルスルホニル、イソプロピルスルホニル、n−ブチルスルホニル、t−ブチルスルホニルなどの基を包含する。
【0042】
「アシル」は、カルボニル基を介してさらなる基に結合された、アルキル、ヘテロアルキル、アルケニル、ヘテロアルケニル、アルキニル、ヘテロアルキニル、アリール、またはヘテロアリール基、例えば、−C(O)−アルキル、または、−C(O)−アリールを指す。好ましいアシル基は、ホルミル、アセチル、プロピオニル、ブチリル、ペンタノイル、ピバロイル、ヘキサノイル、ヘプタノイル、ベンゾイルなどのC1〜C7アシルである。
【0043】
用語「アミド」は、式C(O)NHRまたはNHC(O)Rを有する基を指し、ここで、Rは、場合によっては置換され、アルキル、シクロアルキル、アリール、ヘテロアリール(環炭素を介して結合される)、およびヘテロ脂環式化合物(環炭素を介して結合される)からなる群から選択される)。本発明の化合物上のいずれのアミン、ヒドロキシ、またはカルボキシル側鎖も、アミド化することができる。
【0044】
「アリール」または「芳香族」は、共役π電子系を有する少なくとも1種の環構造を持つ、すなわち、環系による電子分布に関して芳香族の特性を有する基を指す。アリールは、場合によっては置換されていてよい。通常、環系は、各環中に5〜12個の環原子を含有する。アリール基は、単環式または縮合環多環式アリールであり得る。アリール基は、すべての環原子が炭素である炭素環式アリール、例えばフェニルであり得る。アリール基は、酸素、硫黄、および/または窒素などの少なくとも1つの環ヘテロ原子を含有するヘテロアリールまたは複素環式アリールであり得る。複素環式アリール基は、単環式であっても多環式であってもよい。ヘテロアリール基の例としては、マレイミジル、イミダゾリル、インドリル、ピロリジニル、ピリジニル、ピリミジニル、ピラジニル、ピリダジニル、ピロリル、フラニル、オキサゾリル、ジオキサゾリル、イソオキサゾリル、フタルイミジル、チアゾリルなどが挙げられる。アリール基は、他のアリール基または非アリール(非芳香族)基と縮合されていてもよい。
【0045】
前記「場合によっては置換されたアミノ」および「場合によっては置換されたカルバモイル」の置換基の例として、フェニル、置換されたフェニル、C1〜C6アルキル、C1〜C6置換アルキル、C2〜C7アルケニル、C2〜C7置換アルケニル、C2〜C7アルキニル、C2〜C7置換アルキニル、C7〜C12フェニルアルキル、C7〜C12置換フェニルアルキル、ヘテロアリール、C1〜C6アルキル、C1〜C6置換アルキル、C1〜C7アシル、C1〜C7アルコキシカルボニル、場合によっては置換されたカルバモイル、C1〜C4アルキルスルホニルなどを挙げることができる。「場合によっては置換されたアミノ」および「場合によっては置換されたカルバモイル」は、一置換であっても、同じまたは異なる置換基での二置換であってもよい。
【0046】
「アルコキシカルボニル」は、カルボニル基に結合した「アルコキシ」基を指す。
【0047】
「シクロアルキル」は、炭素および水素のみを含有し、飽和、部分的に不飽和、または完全に不飽和であり得る単環式または多環式ラジカルを指す。シクロアルキル基は、場合によっては置換されていてよい。好ましいシクロアルキル基は、3〜12個の環原子、より好ましくは5〜10個の環原子を有する基を含む。
【0048】
「場合によっては置換された環状アミノ」にあるような「環状アミノ」は、ピペラジノ、モルホリノ、ピペリジノ、ピロリジノなどを含めて、少なくとも1種の環窒素を含有する環状基を指す。
【0049】
「場合によっては置換された環状アミノカルボニル」にあるような「環状アミノカルボニル」の例としては、ピペラジノカルボニル、モルホリノカルボニル、ピペリジノカルボニル、ピロリジノカルボニルなどが挙げられる。
【0050】
「場合によっては置換されたアルコキシ」、「場合によっては置換されたアルキルチオ」、「場合によっては置換されたアリール」、「場合によっては置換されたアリールオキシ」、「場合によっては置換されたアリールチオ」、「場合によっては置換されたアシル」、「場合によっては置換されたヘテロアリール」、「場合によっては置換されたアルキルチオ」、「場合によっては置換されたアルキルスルフィニル」、「場合によっては置換されたアルキルスルホニル」、「場合によっては置換されたアルコキシカルボニル」、「場合によっては置換された環状アミノ」、および「場合によっては置換された環状アミノカルボニル」の置換基は、「置換されたアルキル」の置換基と同様に定義される。
【0051】
「ハロゲン」は、フッ素、塩素、臭素、またはヨウ素原子を指す。1種または複数のハロゲンが、一化合物中に存在することが可能であり、ここで、ハロゲンは、同じでも異なってもよい。
【0052】
本発明の化合物の実施形態は、1つまたは複数のキラル中心を持つことが可能であり、それぞれの中心は、RまたはS構造で存在する可能性があるため、本発明は、すべてのジアステレオマー、鏡像異性、およびエピマー形,ならびにそれらの適切な混合物を含む。本発明の実施形態は、幾何異性体として存在する可能性があるため、本発明は、すべてのシス、トランス、シン、アンチ、entgegen(E)およびzusammen(Z)異性体、ならびにそれらの適切な混合物を含む。
【0053】
本発明の化合物は、非溶媒和ならびに水、エタノールなどの薬学的に許容される溶媒との溶媒和の形で存在することができる。一般に、本発明の目的では、溶媒和形は、非溶媒和形と同等であると考えられる。
【0054】
本明細書に開示される任意の塩としては、無機塩基との塩、有機塩基との塩、無機酸との塩、有機酸との塩、および塩基性または酸性アミノ酸との塩を挙げることができる。
【0055】
別段の指示がない限り、置換基が「場合によっては置換される」と考えられる場合、置換基が、本明細書に列挙される通りの、または当業者に公知のような、1つまたは複数の基で置換されていてよい基であることを意味する。
【0056】
本発明の化合物の説明は、当業者に公知の化学結合の原理に従うものである。したがって、ある基が、1つまたは複数のいくつかの置換基によって置換されていてよい場合、こうした置換は、化学結合の原理に従うように、かつ、本質的に不安定でない、かつ/または水性の中性の生理的条件などの周囲条件下で不安定である可能性があると当業者に公知であろう化合物を与えるように選択される。
【0057】
本発明の化合物は、説明の正確さに影響を及ぼさずに、ここで使用される用語とは異なる用語を使用して、当業者によって記載できることを理解されたい。化合物、構造、置換基、基などは、以下のいずれかを使用して記載することができる:IUPAC命名法;化学名の「慣用」または「一般」名;商品名;CAS登録番号;SMILES表記;または他の記述語。例えば、「置換アゾールジオン」または「置換アゾリンジオン」として本明細書に記載される本発明の化合物を、それに代わって、好ましくは標準化された化学用語に従って、他の記述語と組み合わせて、「置換されたマレイミド」または「置換された2,5−ピロールジオン」または「置換されたピロール」と記載し、1種または複数の発明化合物の完全な説明を提供することもできる。
【0058】
置換アゾールジオン化合物
本発明は、DNA損傷を受けた細胞を殺すまたは抑制するために、または、望ましくないまたは不必要な細胞増殖によって特徴づけられる細胞増殖障害を処置するために使用することができる置換アゾール(アゾリン)ジオン化合物を提供し。ここで、本発明の化合物は、構造(I)の式:
【0059】
【化4】

ここで、構造(I)は、アゾリンジオンヘテロ環を含有し;
およびRは、アルキル、置換されたアルキル、場合によっては置換されたアルコキシ、場合によっては置換されたアルキルチオ、ハロゲン、場合によっては置換されたアリール、場合によっては置換されたアリールオキシ、場合によっては置換されたアリールチオ、またはHから独立して選択され、RおよびRはまた、両方とも、縮合環構造を形成する環状アルキレン鎖の一部であってもよく;
Xは、O、S、NR、またはCRであり;
Arは、炭素環式アリール、複素環式アリール、単環式アリール、多環式アリール、および非アリール(非芳香族)環と縮合したアリールを含めて、アリールまたは置換されたアリールであり;
は、H、アルキル、置換されたアルキル、場合によっては置換されたアシルであるか、あるいは、NをAr環に結合させる環構造の一部としてのものであり;
およびRは、H、アルキル、置換されたアルキルから独立して選択されるか、あるいは、両方とも、環構造を形成する環状アルキレン鎖の一部であってよく;RまたはRはまた、Ar環に結合する環構造の一部であってもよい;またはその塩によって記載することができる。
【0060】
一態様では、構造(II):
【0061】
【化5】

ここで、
構造(II)は、アゾリンジオンヘテロ環を含有し;
、R、およびXは、上の通りに定義され;
Aは、NまたはCHであり;
Bは、CRまたはNであり;
、R、R、およびRは、H、アルキル、置換されたアルキル、ハロゲン、場合によっては置換されたアリール、場合によっては置換されたヘテロアリール、場合によっては置換されたアルコキシ、場合によっては置換されたアリールオキシ、シアノ、ニトロ、場合によっては置換されたアルキルチオ、場合によっては置換されたアルキルスフィニル、場合によっては置換されたアルキルスルホニル、場合によっては置換されたアリールチオ、場合によっては置換されたアシル、場合によっては置換されたアミノ、カルボキシル、場合によっては置換されたアルコキシカルボニル、場合によっては置換されたカルバモイルなどから独立して選択され、ここで、2つの隣接する置換基(RおよびR、またはRおよびR、またはRおよびR)が、縮合環構造を形成する環状アルキレン基の一部である構造も含まれる;を有する本発明の化合物またはその塩が提供される。
【0062】
一態様では、構造(III):
【0063】
【化6】

ここでは、
構造(III)は、アゾリンジオンヘテロ環を含有し;
、R、およびXは、上の通りに定義され;
Yは、O、S、またはNR12であり;
10およびR11は、H、アルキル、置換されたアルキル、ハロゲン、場合によっては置換されたアリール、場合によっては置換されたヘテロアリール、場合によっては置換されたアルコキシ、場合によっては置換されたアリールオキシ、シアノ、ニトロ、場合によっては置換されたアルキルチオ、場合によっては置換されたアルキルスフィニル、場合によっては置換されたアルキルスルホニル、場合によっては置換されたアリールチオ、場合によっては置換されたアシル、場合によっては置換されたアミノ、カルボキシル、場合によっては置換されたアルコキシカルボニル、場合によっては置換されたカルバモイルなどから独立して選択され;
10およびR11はまた、ヘテロ環構造と共に「縮合」環を形成する環状アルキレン基であってもよく;
12は、H、アルキル、置換されたアルキル、アリール、アシル、またはスルホニル基である;を有する本発明の化合物またはその塩が提供される。
【0064】
構造(II)を有する化合物のある種の非限定的な実施形態では、Xは、NRであり、Aは、Nであり、Bは、CRであり、構造(IV)を有する化合物が提供され、式中、R、R、R、R、R、R、およびRは、上で定義される:
【0065】
【化7】

構造(II)を有する化合物のある種の非限定的な実施形態では、XはNRであり、AはNであり、BはCRであり;RおよびRは、縮合され置換されたベンゼン環を形成し、構造(V)を有する化合物が提供され、式中、R、R、R、R、およびRは、上で定義され、R13、R14、R15、およびR16は、R〜R11に関して上で定義された通りである:
【0066】
【化8】

構造(II)を有する化合物のある種の非限定的な実施形態では、XはCRであり、AはNまたはCHであり、BはCRであり、構造(VI)を有する化合物が提供され、式中、R、R、R、R、R、R、R、およびRは、上で定義される:
【0067】
【化9】

構造(III)を有する化合物のある種の非限定的な実施形態では、XはNRであり、YはSであり;R10およびR11は、縮合され置換されたベンゼン環を形成し、構造(VII)を有する化合物が提供され、式中、R、R、およびRは、上で定義され、R17、R18、R19、およびR20は、R〜R11に関して上で定義された通りである:
【0068】
【化10】

構造(II)を有する化合物のある種の非限定的な実施形態では、XはNRであり、AはNまたはCHであり、BはCRであり;RおよびRは、縮合され置換されたベンゼン環を形成し、構造(VIII)を有する化合物が提供され、式中、R、R、R、R、およびRは、上で定義され、R21、R22、R23、およびR24は、R〜R11に関して上で定義された通りである:
【0069】
【化11】

構造(II)を有する化合物のある種の非限定的な実施形態では、XはNRであり、AはNであり、BはCRであり;Rは、置換されたベンゼン環であり、構造(IX)を有する化合物が提供され、式中、R、R、R、R、R、およびRは、上で定義され、R25、R26、R27、R28、およびR29は、R〜R11に関して上で定義された通りである:
【0070】
【化12】

構造(III)を有する化合物のある種の非限定的な実施形態では、XはNRであり、YはSであり;R10は、置換されたベンゼン環であり、構造(X)を有する化合物が提供され、式中、R、R、R、およびR11は、上で定義され、R30、R31、R32、R33、およびR34は、R〜R11に関して上で定義された通りである:
【0071】
【化13】

構造(II)を有する化合物のある種の非限定的な実施形態では、XはNRであり、AはNまたはCHであり、BはNであり、構造(IV)を有する化合物が提供され、式中、R、R、R、R、R、およびRは、上で定義される:
【0072】
【化14】

代表的な化合物を、本明細書の表1、2、および3に示す。表1、2、および3に開示する化合物は、例示目的に過ぎず、本発明の範囲を決して制限しないことが一般に理解されよう。
【0073】
代表的な合成スキーム
構造(I)〜(XI)のいずれかを有する本発明の化合物の合成のための代表的なスキームを示す。ここで示される代表的なスキームは、いかなる形であれ本発明の範囲を制限しない。当業者は、本明細書に提示する方法および/または当分野で知られた別の方法を、異なる置換または置換パターンを有する類似体を含めた、本発明の範囲内のさらなる化合物を合成するために適合させることができることを理解されたい。さらに、ある種の置換によって、他の構造よりも高い活性を有する構造がもたらされることが観測されているが、本発明は、すべてのレベルの活性を有するすべての置換基を持つ化合物を提供することを理解されたい。
【0074】
方法1(スキーム1)では、無水物(1)を、置換されたヒドラジン(2)またはベンジルアミン(3)と反応させて、下の(4)に示す一般構造を有する化合物を形成する:
スキーム1
【0075】
【化15】

この反応は、数時間から数日までの範囲の時間の間、周囲温度から高温までの範囲の温度で、THF、クロロホルム、DMF、酢酸などの一般的な有機溶媒中で行うことができる。通常、他のいかなる添加物も必要でない。必要とされる無水物およびヒドラジン/ベンジルアミンは、市販の供給元から購入されるか、あるいは、文献中で知られる手順に従って合成される。出発材料が、文献中で不明である場合、実施例に記載されるある種の合成で例示する通りに、合成方法が考え出される。
【0076】
方法2(スキーム2)では、イミド(5)を、典型的なMitsunobu条件下でベンジルアルコール(6)と反応させて、下の(7)に示す一般構造を有する化合物を形成する:
スキーム2
【0077】
【化16】

典型的なMitsunobu条件は、ホスフィン(トリフェニルホスフィン、トリブチホスフィンなど)およびアゾ化合物(アゾ−ジカルボン酸ジエチル、アゾ−ジカルボン酸ジイソプロピルなど)の使用を含む。この反応は、数時間、周囲温度または高温で、THFなどの溶媒中、添加塩基、通常トリエチルアミンを用いて、あるいは添加塩基を用いずに行うことができる。必要とされるイミドおよびベンジルアルコールは、市販の供給元から購入されるか、あるいは、文献中で知られる手順に従って合成される。出発材料が、文献中で不明である場合、実施例に記載されるある種の合成で例示する通りに、合成方法が考え出される。
【0078】
方法3(スキーム3)では、典型的な求核置換反応条件下で、イミド(5)をベンジルブロミド(8)と反応させ、下の(9)に示す一般構造を有する化合物を形成する:
スキーム3
【0079】
【化17】

典型的な反応条件は、以下の通りである:添加塩基(炭酸カリウム、炭酸セシウムなど)の存在下で、数時間から数日、適切な溶媒(アセトン、DMFなど)中で還流させる。必要とされるイミドおよびベンジルブロミドは、市販の供給元から購入されるか、あるいは、文献中で知られる手順に従って合成される。出発材料が、文献中で不明である場合、実施例に記載されるある種の合成で例示する通りに、合成方法が考え出される。
【0080】
方法4(スキーム4)では、Cu(I)が介在するカップリング条件下で、アリールボロン酸(10)をN−ヒドロキシイミド(11)と反応させ、下の(12)に示す一般構造を有する化合物を形成する:
スキーム4
【0081】
【化18】

典型的な反応条件は、以下の通りである:添加塩基(ピリジン、トリエチルアミンなど)の存在下で、CuClなどの添加されたCu(I)種と共に、適切な溶媒(DCE、THF、DMFなど)中で、数時間から一晩、室温で撹拌する。必要とされるアリールボロン酸およびN−ヒドロキシイミドは、市販の供給元から購入されるか、あるいは、文献中で知られる手順に従って合成される。出発材料が、文献中で不明である場合、実施例に記載されるある種の合成で例示する通りに、合成方法が考え出される。
【0082】
ある特定の実施形態の合成を、実施例に開示する。表1および2に実施形態として提示される代表的な合成された化合物は、単に説明だけのために提示され、本明細書に開示される本発明の範囲を決して制限しない。
【0083】
本発明の化合物の生物活性
本発明は、細胞増殖障害を処置するための化合物を提供する。本発明は、望ましくなく増殖している細胞を殺すまたは抑制するために用いることができる化合物を提供する。本発明は、望ましくなく増殖している細胞を選択的に殺すまたは抑制することによって細胞増殖障害を処置するために用いることができる化合物を提供する。本発明は、蓄積されたDNA損傷(「DNA損傷を受けた細胞」)を有する、望ましくなく増殖している細胞を選択的に殺すまたは抑制することによって細胞増殖障害を処置するために用いることができる化合物を提供する。正常細胞と、望ましくなく増殖している細胞との混合集団中で、本発明の化合物は、正常細胞に対する細胞傷害作用をほとんどまたは全く持たずに、望ましくなく増殖している細胞を選択的に殺すまたは抑制するために用いることができる。正常細胞と、望ましくなく増殖しているDNA損傷を受けた細胞との混合集団中で、本発明の化合物は、正常細胞に対する細胞傷害作用をほとんどまたは全く持たずに、望ましくなく増殖しているDNA損傷を受けた細胞を選択的に殺すまたは抑制するために用いることができる。特に、本発明の化合物は、「正常な」非がん細胞に対する細胞傷害作用をほとんどまたは全く持たずに、選択的にがん細胞を殺すまたはがん細胞の増殖を抑制するために用いることができる。本発明は、本発明の化合物を使用して、DNA損傷を受けた細胞を選択的に標的化するための方法を提供する。本発明は、本発明の化合物を使用して、損なわれたG1細胞周期チェックポイントを持つ細胞を選択的に標的化するための方法を提供する。本発明は、本発明の化合物を使用して、がん細胞を選択的に標的化するための方法を提供する。
【0084】
細胞増殖障害のための従来の処置には、本明細書に他で記載している通り、DNA損傷剤および処置がしばしば含まれる。しばしば抗がん処置として使用されるこれらの従来の処置は、増殖障害に特徴的な望ましくなく増殖している細胞を殺すことを期待して、迅速に周期進行する(増殖する)細胞を殺すように選択される。こうした従来の処置の例としては、限定されないが、細胞傷害剤、および/またはα、β、γ、Xおよび/またはUV線での照射が挙げられる。しかし、従来の処置は、同様に増殖している正常細胞に対する副作用、例えば、腸管上皮細胞への損傷に起因する下痢、毛包細胞への損傷に起因する脱毛、および血球前駆体への損傷に起因する貧血症(これらはすべて、正常な体において最も急激に増殖する細胞に共通している)を患者に被らせることが多い。これらの副作用によって、処置が妨げられることが多い。したがって、正常細胞を傷つけることなく、がん細胞などの望ましくなく増殖している細胞を特異的に標的化する医薬品が、臨床で長く待望されていた。
【0085】
本発明は、任意の特定の作用機構によって制限されず、また、この理論によって制限されることは望まれないが、本発明の化合物は、増殖細胞におけるG2チェックポイントを抑止することによって、かつ/またはG2停止細胞において、G2細胞周期停止への順応を引き起こすことによって、望ましくなく増殖している細胞を殺すまたは抑制することができる。したがって、本発明は、G2細胞周期チェックポイントを抑止する、かつ/または、G2細胞周期停止への順応を引き起こすのに十分な量の、本発明の少なくとも1種の化合物と細胞を接触させることによって、望ましくなく増殖している細胞を殺すまたは抑制するための方法を提供する。
【0086】
この理論によって制限されることは望まれないが、DNA損傷を受けた細胞におけるG2チェックポイントの抑止によって、DNA損傷を受けた細胞は、DNA損傷の修復の有無にかかわらず、細胞周期を進行するであろう。同様に、DNA損傷を受けた細胞におけるG2細胞周期停止への順応によって、以前停止されたDNA損傷を受けた細胞は、DNA損傷の修復の有無にかかわらず、有糸分裂に入るであろう。正常細胞は、細胞周期中のDNA損傷または欠損を検出するための主要なチェックポイントとしてG1チェックポイントに依存しており、DNA損傷または欠損を検出するために、同じくG2チェックポイントを使用しているようには見えないが、損なわれたまたは欠損があるG1チェックポイントを有する細胞(例えば大部分のがん細胞)は、DNA損傷または欠損を検出するために、G2チェックポイントに依存しなければならず、修復を開始した後で、細胞は有糸分裂に入ることが、一般に理解されている。したがって、損なわれたG1チェックポイントを有する細胞におけるG2チェックポイントの抑止により、細胞は、いずれの蓄積されたDNA損傷の修復の有無にもかかわらず、細胞周期を進行するであろう。同様に、損なわれたG1チェックポイントを有する細胞におけるG2細胞周期停止への順応によって、以前停止された細胞は、いずれの蓄積されたDNA損傷も修復せずに、有糸分裂に入るであろう。用語「DNA損傷」は、(損なわれたG1チェックポイントを持つ細胞は、DNA損傷を受けた細胞と考えることができるので)損なわれたG1チェックポイントに起因するDNA損傷だけでなく、G1チェックポイントとは無関係なDNA損傷も包含するものと理解される。上記のすべての状況では、DNA損傷を修復せずに細胞周期を進行することは、DNA損傷を受けた細胞の抑制または死をもたらすと予想される。
【0087】
本発明は、特定の作用機構に制限されないが、本発明の化合物が、増殖している細胞におけるG2チェックポイントを抑止することができ、かつG2細胞周期停止への順応を引き起こすことができることが観測されている。DNA損傷を受けた増殖している細胞におけるG2チェックポイントの抑止によって、DNA損傷を受けた細胞が、DNA損傷を十分に修復せずに、G2を通過し、有糸分裂に入ることが可能になる。DNA損傷を受けた細胞のG2停止への順応によって、以前停止されたDNA損傷を受けた細胞の細胞周期への再入がもたらされ、DNA損傷を受けた細胞が、DNA損傷を十分に修復せずに有糸分裂に入ることが可能になる。DNA損傷を受けた細胞が、G1チェックポイントが損なわれて細胞周期へとさらに進行し、S期に入る場合、さらなる損傷、欠陥、およびエラーが予測されることをさらに理解されたい。上記のすべての状況では、損傷の蓄積は、アポトーシス、有糸分裂の失敗、ネクローシス、または細胞抑制をもたらす可能性がある。ほとんどのがん細胞が、DNA損傷および/または損なわれた(欠陥の)G1チェックポイントを有するので、本発明の化合物は、がん細胞を殺すまたは抑制するために用いることができる。G2チェックポイントの抑止またはG2停止への順応が、がん細胞に対する細胞傷害作用(例えば、がん細胞の死滅または抑制)を持つこととなるからである。
【0088】
DNA損傷を伴わない正常細胞については、本発明の化合物による細胞周期G2チェックポイントの抑止は、ほとんどまたは全く細胞傷害作用を持たないであろうと予想される。さらに、DNA損傷を伴わない正常細胞は、G2停止にはないと考えられるので、本発明の化合物がG2停止への順応を引き起こす能力が、ほとんどまたは全く細胞傷害作用を持たないであろうと予測される。したがって、望ましくなく増殖しているDNA損傷を受けた細胞と、正常細胞とを含む細胞の集団においては、本発明の化合物は、正常細胞に対してほとんどまたは全く細胞傷害作用を持たないので、DNA損傷を受けた細胞を選択的に殺すまたは抑制するために用いることができる。望ましくなく増殖しているがん細胞と、正常細胞とを含む細胞の集団においては、本発明の化合物は、正常細胞に対してほとんどまたは全く細胞傷害作用を持たないので、がん細胞を選択的に殺すまたは抑制するために用いることができる。
【0089】
細胞を処理するための本発明の化合物の使用
増殖が望まれない任意の細胞を、本発明の化合物を用いて、インビトロで、エキソビボで、またはインビボで処理することができる。候補細胞は、試験細胞を、発明化合物と、単独であるいはDNA損傷処置または他の抗がん処置と組み合わせて接触させ、接触した細胞が、増殖の減少、細胞死の増加、または細胞周期停止への順応を示すかどうか決定することによって特定することができる。候補細胞は、限定されないが、DNA損傷、(インビボ、またはインビトロでの)異常増殖または増殖、細胞形態、またはがんマーカーの発現を含めた特徴に基づいて特定することができる。本発明の化合物を用いてインビトロで、エキソビボで、またはインビボで処置される細胞の所見において、がんなどの増殖性の障害の臨床診断は、信頼するに値する。
【0090】
細胞は、本発明の化合物を用いてインビトロで処理することができる。細胞は、対象から除去し、本発明の化合物を使用してエキソビボで処理し、対象に戻すことができる。細胞は、本発明の化合物を使用してインビボで処置することができる。その場合、本発明の化合物は、対象に全身的に(例えば、経口的に、または静注により)、あるいは標的化された投与方法(例えば、腫瘍部位への注入、腹腔内注射)によって、あるいは本発明の化合物を、送達装置(処置対象となる少なくとも1つの細胞を標的化することができるリガンド、抗体、分子ケージまたはリポソームなど)に付随させて投与することができる。
【0091】
対象を処置するための本発明の化合物の使用
本発明の化合物を使用する処置に適した対象としては、細胞増殖障害の処置を現在受けている対象、または細胞増殖障害の処置の候補、例えば、抗がん処置を現在受けている対象、あるいは抗がん処置の候補に指定された対象が含まれる。処置に適した対象には、細胞増殖障害(例えばがんの診断)を有する対象が含まれる。候補対象には、細胞増殖障害を発症する危険にさらされている対象が含まれる。したがって、本発明の方法は、細胞増殖障害を発症する危険にさらされているが、障害の明らかな症状がまだ現れていない対象、および/または細胞増殖障害の診断をまだ受けていない対象を処置することに適用可能である。
【0092】
細胞増殖障害を処置するための本発明の化合物の使用。
【0093】
本明細書に提供される組成物および方法を使用する処置に適した細胞増殖障害としては、病的状態(疾患)、良性新生物、および、異常または望ましくない細胞数、細胞増殖、または細胞生存によって特徴づけられる非病理学的な生理学的条件が挙げられる。病理学的障害または状態は、病態、特に、がん性増殖、がん化過程、転移、転移細胞および組織、および悪性に形質転換された細胞、組織、または器官を含めたすべてのタイプのがんを与える可能性がある。細胞増殖障害は、(例えば、瘢痕化をもたらす傷の修復中の)ある種の線維性組織増殖、ある種の血管増殖性障害、およびある種の良性の過形成を含めて、非病的であり得る。本発明の開示は、当分野の技術者が、本明細書に提供される組成物および方法を使用して、処置に適した細胞増殖障害を特定できるようにする、また、こうした処置のためのプロトコルを開発できるようにするのに十分な、ガイダンスおよび典型的な実施形態を提供する。
【0094】
増殖性障害を包含する細胞は、細胞集団中に凝集されている可能性もあるし、分散している可能性もある。用語「固形腫瘍」は、通常凝集して塊を形成する過形成、新生物、または転移を指す。具体例としては、内臓腫瘍、例えば胃または結腸がん、肝がん、腎がん、肺および脳腫瘍/がんが挙げられる。「液状腫瘍」は一般に、リンパ腫、骨髄腫、および白血病などの造血系の新生物、あるいは、固形状の塊を通常形成しないために自然の状態で拡散している新生物を指す。白血病の具体例としては、急性および慢性リンパ芽球、骨髄芽球、および多発性骨髄腫が挙げられる。
【0095】
こうした障害には、実質的にいかなる細胞または組織型にも影響を及ぼす可能性がある新生物またはがん、例えば、がん腫、肉腫、黒色腫、転移性疾患、または造血系腫瘍性疾患が含まれる。転移性腫瘍は、限定されないが、乳房、肺、甲状腺、頭頸部、脳、リンパ、消化管(口腔、食道、胃、小腸、結腸、直腸)、尿生殖器(子宮、卵巣、子宮頸管、膀胱、睾丸、陰茎、前立腺)、腎臓、膵臓、肝臓、骨、筋肉、皮膚などを含めて、多数の一次腫瘍型から生じる可能性がある。
【0096】
がん腫は、上皮または内分泌組織の悪性腫瘍を指し、呼吸器系がん、胃腸系がん、尿生殖器系がん、精巣がん、乳がん、前立腺がん、内分泌系がん腫、および黒色腫が含まれる。例示的ながん腫には、子宮頸管、肺、前立腺、乳房、頭頸部、結腸、肝臓、および卵巣から生じるものが含まれる。この用語には、がん肉腫も含まれ、例えば、がんおよび肉腫組織からなる悪性腫瘍が含まれる。腺がんには、腺組織のがん腫が含まれ、腫瘍は、腺様構造を形成する。
【0097】
肉腫は、間葉系細胞起源の悪性腫瘍を指す。例示的な肉腫には、例えば、リンパ肉腫、脂肪肉腫、骨肉腫、および線維肉腫が含まれる。
【0098】
本明細書では、用語「造血系増殖性障害」は、例えば、骨髄性、リンパ系、または赤血球系、あるいはそれらの前駆細胞から生じる、造血起源の過形成/新生細胞を伴う疾患を意味する。通常、疾患は、例えば赤芽球白血病および急性巨核芽球性白血病などの低分化型の急性白血病から生じる。さらなる例示的な骨髄性の障害には、限定されないが、急性前骨髄性白血病(APML)、急性骨髄性白血病(AML)、および慢性骨髄性白血病(CML);限定されないが、急性リンパ芽球性白血病(ALL)(これにはB細胞株ALLおよびT細胞株ALLが含まれる)、慢性リンパ球性白血病(CLL)、前リンパ球性白血病(PLL)、ヘアリーセル白血病(HLL)、およびワルデンシュトレーム型マクログロブリン血症(WM)を含めたリンパ系悪性腫瘍が含まれる。さらなる悪性リンパ腫には、限定されないが、非ホジキンリンパ腫およびその変異型、末梢T細胞リンパ腫、成人T細胞白血病/リンパ腫(ATL)、皮膚T細胞リンパ腫(CTCL)、大顆粒リンパ球性白血病(LGF)、ホジキン病、およびリード−シュテルンベルク疾患が含まれる。
【0099】
本発明は、本発明の化合物を使用して、細胞増殖障害を処置するための組成物および方法を提供する。本発明は、本発明の化合物を使用して、がんを処置するための組成物および方法を提供する。本発明は、本発明の化合物を使用して、がん細胞を殺すまたは抑制するための組成物および方法を提供する。本発明は、インビボ、インビトロ、およびエキソビボで細胞増殖障害を処置するのに使用するための本発明の化合物を提供する。本発明は、インビボ、インビトロ、およびエキソビボでがんを処置するのに使用するための本発明の化合物を提供する。本発明は、インビボ、インビトロ、およびエキソビボでがん細胞を殺すまたは抑制するのに使用するための本発明の医薬品化合物を提供する。本発明は、(限定されないが、細胞増殖障害を処置すること、がん細胞を殺すまたは抑制すること、およびがんを処置することを含めて)本明細書に記載されるすべての使用のための、本発明に関する化合物を含有する医薬組成物(医薬品)を提供する。
【0100】
本発明は、少なくとも1種のさらなる活性成分と組み合わせて本発明の少なくとも1種の化合物を含む組成物および方法を提供する。本発明は、細胞増殖障害を処置するのに使用するための、少なくとも1種のさらなる活性成分と組み合わせて本発明の少なくとも1種の化合物を含む医薬組成物(医薬品)を提供する。特に、本発明は、少なくとも1種の抗がん処置と組み合わせた、本発明の化合物を含む組成物および方法を提供する。本発明の化合物と組み合わせた使用のための用語「抗がん処置」には、上で挙げた「DNA損傷処置」および「DNA損傷剤」を含めて、本明細書に開示する通りのいずれの抗がん処置、抗増殖性処置、DNA損傷性処置、または抗腫瘍処置、あるいは当技術分野で知られたいずれのこうした処置も含まれる。例えば、抗がん(抗細胞増殖性、抗腫瘍)処置は、場合によっては薬物処置と組み合わせた、放射線療法または外科的切除を含み得る。該処置は、放射性同位元素、化学療法剤などの抗がん剤などの化学物質の投与、あるいは、抗発がん遺伝子(例えばRb、DCC、p53、など)、ドミナントネガティブ発がん遺伝子、または発がん遺伝子に対するアンチセンスなどの遺伝子処置を含み得る。本発明の化合物は、他の処置プロトコルの前に、または同時に、または後に投与することができる。例えば、抗細胞増殖性処置(例えば放射線療法、化学療法、遺伝子処置、外科的切除など)のための候補対象は、抗細胞増殖性処置を開始する前に、発明化合物を投与することができる。したがって、予防的処置方法が提供される。
【0101】
実施例に記載する実施形態および以下で述べる例示的な実施形態で実証される通り、本発明の化合物は、細胞増殖障害を処置するために、単独または組み合わせで、インビボ、エキソビボで、およびインビトロで使用することができる。実施例および以下に記載する例示的な実施形態で実証される通り、本発明の化合物は、がんを処置するために、単独または組み合わせで、インビボ、エキソビボで、およびインビトロで使用することができる。実施例および以下で述べる例示的な実施形態で実証される通り、本発明の化合物は、がん細胞を殺すまたは抑制するために、単独または組み合わせで、インビボおよびインビトロで使用することができる。
【0102】
本発明の化合物の効果
通常、「有効量」または「十分量」の本発明の化合物が投与され、ここで、これは、所望の効果をもたらすのに十分な量(濃度、用量、レベル)である。有効量は、以下を含めた様々な尺度のいずれかによって決定される:細胞死(例えば、subG1期の細胞の割合の増大)、細胞増殖の減少、細胞の数の減少、細胞集団の減少、アポトーシスの増加、生存率の低下、または細胞周期停止への順応(細胞周期停止からの脱出)。例えば、細胞増殖を阻害することが所望される場合、有効量は、細胞増殖を検出可能に減少させる、あるいは細胞死を増大させる、あるいは細胞生存率を低下させる量となる。したがって、この量は、標的細胞数を減少させる、標的細胞数を安定化させる、あるいは、標的細胞数の増加を阻害するのに十分であり得る。有効量は、細胞増殖障害を有する対象の生存期間を増大させるのに十分な量であり得る。
【0103】
例えば、障害が、固形腫瘍を含む場合、有効量の本発明の化合物は、腫瘍サイズを低下させる、腫瘍サイズを安定化させる、あるいは腫瘍を有する対象の生存期間を増大させ得ることができるだろう。実施例4における例示的な実施形態に示す通り、本発明の5つの代表的な化合物は、腫瘍宿主生存率の劇的な増大によって示されるように、がん細胞に対してインビボで選択的な細胞傷害性を示したが、インビボで正常細胞に対する検出可能な細胞傷害性は示さなかった。
【0104】
障害が「液状腫瘍」を含む場合、有効量の本発明の化合物は、腫瘍細胞の数を減少させる、腫瘍細胞の数を安定化させる、腫瘍細胞の数のさらなる増加を阻害し、あるいは、細胞周期を停止されたがん細胞を、細胞周期に再び入らせる(細胞周期停止への順応)ことができるだろう。さらに、有効量の本発明の化合物は、増殖障害の進行を防止または阻害する、例えば、転移を減少、阻害、または防止することができるだろう。
【0105】
本発明の化合物の有効量は、許容されないまたは望ましくない効果をもたらさずに所望の効果をもたらす量であり得る。本発明の化合物の有効量は、非標的細胞(例えば正常細胞)に対してほとんどまたは全く細胞傷害作用を有さずに、標的細胞(例えばがん細胞)を殺すまたは抑制する量であり得、あるいは、細胞増殖障害を患う対象において、対象に対する有害作用をほとんどまたは全く有さずに所望の処置的利益をもたらす量であり得る。さらに、本発明の化合物の有効量は、別の処置と組み合わせて、許容されない望ましくない作用をもたらさずに、所望の効果をもたらす量であり得る。実施例7中の例示的な実施形態に示す通り、また、下の表4〜11に例示する通り、化合物S00109は、がん細胞を殺すまたは抑制することができる濃度で、正常細胞に対する細胞傷害作用をほとんどまたは全く持たない。さらに、実施例7中の例示的な実施形態に示す通り、また、下の表4〜11に例示する通り、化合物S00109は、がん細胞を殺すまたは抑制するために、正常細胞に対してほとんどまたは全く細胞傷害作用を有さないS00109の濃度で、別の抗がん処置と組み合わせて使用することができる。
【0106】
有効量の本発明の化合物は、障害または状態に関連する症状の重症度または症状の頻度を客観的または個人的に低下または減少させることができる。例えば、有効量の発明化合物は、痛み、吐き気または他の不快感を低下させる、あるいは、食欲または本質的幸福を増大させることができるだろう。
【0107】
有効量の本発明の化合物は、別のプロトコルでの処置の量(例えば投与量)または頻度を低下させることができるだろう。例えば、発明化合物で処置されるがん患者は、がん細胞増殖の所望のレベルの阻害、すなわち、増殖しているがん細胞の所望のレベルの死滅または抑制を成し遂げるために、必要とされる抗がん性DNA損傷剤または処置を、より少なく必要とすることができる。
【0108】
対象の状態または処置的利益の改善(これは永続的であり得る)をもたらす本発明の方法は、より長い期間(例えば数か月または数年)にわたって延長することができるか、あるいは比較的短い期間であってもよく、例えば、改善は、数時間、数日、または数週間持続可能である。有効量が、状態または障害のいずれかの症状またはすべての症状の完全な除去を達成する必要はない。本明細書に記載される、または当分野で知られる通りの、1つまたは複数の有益効果を提供するのに有効な量は、対象の状態の「改善」または対象に対する「処置的利益」を指す。
【0109】
発明化合物の有効量は、動物試験に、または場合によってはヒト臨床試験に基づいて決定することができる。当業者は、例えば、対象の健康状態、年齢または性別、障害または状態の重症度または段階、以前の処置、望ましくない副作用に対する感受性、所望される臨床結果、ならびに、他の障害または状態の存在を含めて、特定の対象を処置するために必要とされる投与量およびタイミングに影響する可能性がある様々な因子を理解するであろう。こうした因子は、処置的な利益にとって十分な量を提供するために必要とされる投与量およびタイミングに影響を与える可能性がある。投薬計画は、薬物動態学、すなわち、医薬組成物の吸収速度、生体利用効率、代謝、およびクリアランスも考慮する。さらに、用量または処置プロトコルは、対象に合わせて個々に調整することもできるし、薬理ゲノミクスデータに基づいて改変することもできる。
【0110】
DNA損傷によって誘発されたG2細胞周期停止への順応
本発明は特定の作用機構に制限されないが、本発明の化合物が、G2細胞周期停止への順応を引き起こすことができることが判明している。したがって、本発明は、G2細胞周期停止、特に、DNA損傷によって誘発される特定のG2細胞周期停止を抑止するまたは逃れるための組成物および方法を提供する。DNA損傷を受けた細胞では、DNA損傷誘発性G2チェックポイントの機能には、DNA損傷の認識、および細胞周期停止をもたらすシグナルの産生が含まれるため、DNA損傷を受けた細胞は、修復が完了するまでG2期で停止されることが理解されている。本発明の化合物は、おそらく、G2停止細胞におけるDNA損傷誘発性G2チェックポイントを抑止することによって、G2細胞周期停止中の細胞を細胞周期に再び入らせることができる。本開示の実施例、表、および図中に示される実施形態で実証される通り、本発明の化合物は、G2細胞周期停止中の細胞(すなわち既存のDNA損傷を有する細胞)を、細胞周期に再び入り、G2期およびM期を進行し、DNA損傷が修復されずにG1(DNA倍加)期に入り、通常有糸分裂の失敗またはアポトーシスによる細胞死または細胞抑制をもたらすように誘導することができる。
【0111】
実施例1に記載される、また、図1に示される例示的な実施形態では、Jurkat細胞(ヒトT細胞リンパ腫由来の細胞株)は、X線照射によってG2期で「予め停止され」、様々な投薬量のS00109またはS01860で処理された。G2細胞周期停止への順応は、G1期の細胞の割合を測定することによって決定され、ここで、G1にある細胞は、2N DNAを持つことによって特定された。これらの実施形態では、S00109またはS01860に曝露された細胞は、G1期の細胞の割合の用量依存的増加(「G1増加」)を示した。これらの結果は、0.019μM〜0.625μMの濃度のS00109またはS01860への曝露が、G2停止細胞を、細胞周期に再び入らせ、M期を進行して、G1期に入らせることを示した。対照的に、未処置のG2停止細胞の集団(すなわちS00109またはS01860曝露無し)では、ほんのわずかなパーセントの細胞がG1期に入った。
【0112】
本発明の化合物によるG2細胞周期停止への順応のさらなる非限定的な例示的な実施形態を、実施例5および6に提示し、また、表1、2、および3(本発明の約144化合物についての構造およびIC50値(最大半量のG1増加を引き起こす濃度)を記述する)に例示する。表1、2、および3に提供される広範なデータにより、構造−活性の決定が可能になった。
【0113】
本発明の化合物が、G2細胞周期を抑止する、かつ/またはDNA損傷誘発性細胞周期停止への順応を引き起こす能力を実証するために、細胞周期活性の他の測定にも頼ることができる。実施例1に記載する、また、図2に示す例示的な実施形態では、ヒストンH3リン酸化が測定され、ここで、ヒストンH3のリン酸化の増大は、DNA損傷誘発性細胞周期停止への順応(DNA損傷誘発性細胞周期停止からの脱出)を示す。「予め停止された」細胞をもたらすために、DNA損傷によって、すなわち10Gy線量のX線を送達することによって、Jurkat細胞にG2細胞周期停止を誘導した。予め停止された細胞を、0.3μMまたは1μMの化合物S00109(S109とも呼ぶ)に曝露し、24時間の処置期間にわたって、ヒストンH3リン酸化の有意な増加を観測した。この理論によって制限されることは望まないが、本発明の化合物は、DNA損傷誘発性G2チェックポイントを抑止することによって、おそらく、DNA損傷誘発性細胞周期停止への順応(DNA損傷誘発性細胞周期停止からの脱出)を引き起こした。
【0114】
本発明に関する化合物は、がん細胞に対する細胞傷害作用を有する
本発明の化合物は、いずれの追加処理も伴わずに、がん細胞に対する細胞傷害作用を有することができる。したがって、本発明は、いずれの追加処理も伴わずにがん細胞を殺すまたは抑制するための組成物および方法を提供する。実施例2に記載する、また、図4に示す例示的な実施形態では、ヒトがん細胞へのS00109単独の曝露は、コロニー形成アッセイによって測定されるものとしてのがん細胞に対する用量依存的細胞傷害作用を有する(図4、「0Gy」白丸、実線、放射線処置無しを示す)。
【0115】
実施例4に記載する、また、図6、7、および8に示す非限定的な例示的な実施形態では、任意の追加の抗がん処置無しで、かつ、正常細胞に対する細胞傷害作用無しで、がん細胞に対する細胞傷害作用を有する本発明の化合物が提供される。図4中の例示的な実施形態では、マウスは、腹腔内移植によって、ヒト骨髄腫細胞の異種移植片を与えられ、本発明の化合物の生存率に対する効果が測定された。実施例4に記載する、また、図6、7、および8に示す通り、S00109、S01860、S03518、S03405、またはS03747単独での処置は、ヒト骨髄腫細胞の異種移植片を有するマウスの生存を延長するのに十分であり、これは、S00109、S01860、S03518、S03405、またはS03747が、異種移植片中の移植されたがん細胞に対する細胞傷害作用を有することを示した。図6における実施形態に示す通り、S00109での(腹腔内注射による)処置は、「標準の」デキサメタゾン処置、または全く処置無しよりも、生存に対するかなり大きな処置効果を有した。図7および8に示す通り、本発明の様々な代表的な化合物の経口投与は、生存率の劇的な増加をもたらし、ここで、ある種の処置は、実験の最後に100%生存率を有した。これらの結果は、本発明の化合物が、実施例4で試験した5つの異なる代表的な化合物で示される通り、がん細胞に対する選択的な細胞傷害性を有し、正常細胞(すなわちマウス腫瘍移植片宿主の正常細胞)に対する検出可能な細胞傷害性は持たないことを実証する。これらのインビボでの結果は、本発明の化合物が、実施例4で試験した5つの異なる代表的な化合物で示される通り、がん細胞に対するインビボでの選択的な細胞傷害性を有し得、正常細胞に対するインビボでの検出可能な細胞傷害性は持たないことを実証する。これらの結果は、本発明の化合物が、実施例4において異なる経路によって投与される本発明の5つの異なる代表的な化合物で示される通り、対象における増殖性障害を処置するために、有効量で対象に投与することができることを実証する。
【0116】
本発明の化合物は、細胞の抗がん処置への感受性を高めることができる
本発明の化合物は、他の処置の細胞傷害作用を増大させる、または激化させることができる。したがって、本発明は、抗がん処置への細胞の感受性を高めるための、特に、DNA損傷剤および処置への細胞の感受性を高めるための組成物および方法を提供する。実施例2に記載する、また、図4に示す例示的な実施形態では、X線照射によってG2で「予め停止された」ヒトがん細胞が、S00109にも曝露された場合、組み合わせ処置により、コロニー形成アッセイによって測定されるものとしての細胞に対する細胞傷害作用が高くなる。図4では、本発明の化合物の感受性増大効果は、1Gyの線量(「1Gy」黒丸、破線)と、様々な用量のS00109での処置を受けた細胞について、最もよく示され、ここで、S00109は、細胞傷害性に対する用量依存的相加作用を示した。実施例3に記載する、また、図5に示す例示的な実施形態では、S00109とデキサメタゾンとの組み合わせ処置により、subG1期の細胞の割合、すなわち、死細胞の割合によって測定されたように細胞傷害性が、いずれかの単独処置よりもかなり大きくなる。
【0117】
実施例2に記載する、また、図3に示す例示的な実施形態では、細胞傷害性の指標として、リン酸化されたγ−H2AXの発現が測定された。X線照射単独で処理された細胞は、48時間にわたって、リン酸化されたγ−H2AXの発現増加を示した。本発明の化合物の感受性増大または「付加的な」効果は、X線照射と、それに続く1μM S00109への曝露で処理された細胞(「図凡例中では「S−109+」と示される)において見ることができ、同じ48時間にわたって、有意に高いレベルのリン酸化されたγ−H2AX発現がもたらされ、これによって、S00109の投与に起因する有意に高いレベルの細胞傷害性が示された。
【0118】
本発明の化合物は、がん細胞に対する選択的な細胞傷害性を有する。
【0119】
本発明のさらに別の態様によれば、本発明の化合物は、正常な(非標的)細胞に対する細胞傷害作用をほとんどまたは全く持たずに、標的細胞、特にがん細胞を選択的に殺すまたは抑制することができる。大抵の従来の抗がん剤は、それががん細胞か正常細胞かどうかに関係なく、増殖している細胞を標的化する。その結果、大抵の従来の抗がん医薬品は、副作用(例えば、吐き気、下痢、または脱毛)を引き起こす。対照的に、本発明の化合物は、損なわれたG1チェックポイント、G2細胞周期停止、または他のタイプのDNA損傷などの状態を有する細胞を選択的に標的化し、正常細胞に対する細胞傷害作用をほとんどまたは全く有さずに、標的細胞を選択的に殺すまたは抑制する。
【0120】
発明の化合物の選択性の非限定的な例示的な実施形態を実施例7に記載し、また、表4〜11に示す。ここで、本発明の化合物は、本発明の化合物が、がん細胞およびDNA損傷を受けた細胞(例えば照射された細胞)に対して重度の細胞傷害作用を有した濃度で、正常細胞にとって細胞傷害性ではなかった。したがって、本発明は、G2チェックポイントを抑止するのに十分な量の本発明の少なくとも1種の化合物と細胞を接触させることによって、正常な(損傷を受けていない)細胞に対する細胞傷害作用をほとんどまたは全く有さずに、がん細胞などのDNA損傷を受けた細胞を選択的に標的化するための方法を提供する。本発明は、正常な(損傷を受けていない)細胞に対する細胞傷害作用をほとんどまたは全く有さずに、がん細胞などのDNA損傷を受けた細胞を選択的に標的化するための方法で使用するのに適した、本発明の少なくとも1種の化合物を含有する医薬組成物を提供する。
【0121】
スクリーニングのための本発明の化合物の使用
本発明の化合物は、G2チェックポイントと相互作用し得るかつ/またはG2細胞周期停止への順応に関与する他のプロセスと相互作用し得る候補化合物を特定するために、例えばShaら((2007)Mol Cancer Ther,6:147−153)によって開示されるような、細胞周期表現型に基づくスクリーニングプロトコルで使用することができる。本発明の化合物は、処置的G2チェックポイント抑止、および/またはG2停止に対する処置的順応のための候補化合物を特定するためのスクリーニングプロトコルで使用することができる。このスクリーニングプロトコルは、所望の生物学的活性を有する化合物を特定するために使用することができる。このようにして特定された化合物を、がん細胞に対する選択的な細胞傷害性活性について、さらに評価することができる。化合物は、デキサメタゾンなどの従来の抗がん剤との組み合わせ処置において評価することができる。
【0122】
特許請求する本発明を限定するためではなく、例示のために、以下の実施例を提供する。
【実施例】
【0123】
実施例1:試験化合物S00109およびS01860の、G2期で停止させたJurkat細胞に対する効果
Jurkat細胞(ヒトT細胞リンパ腫由来の細胞株)を、10GyのX線照射によってG2期で停止させ、10%ウシ胎児血清(FCS)/RPMI1640中で、5%CO/空気と共に、37℃で24時間培養した。(FCSは、Equitech−Bio、Kerrville,TXから、RPMI1640は、Sigma−Aldrich、St.Louis,MO.から得た)。試験化合物を、指示された用量で培地に加え、細胞を上記の条件下でさらに24時間培養し、その後、収集した。
【0124】
収集した細胞を、Krishanの緩衝液(0.1%クエン酸ナトリウム、50μg/mlヨウ化プロピジウム、20μg/ml RNアーゼA(RNaseA)、0.5%ノニデットP−40)で染色し、フローサイトメトリー(BD Biosciences、Franklin Lakes,NJ)によって分析して、サンプルにおける各細胞の細胞期を特定した。G1期の細胞は、2倍の(2N)DNA含有量を有することによって特定された。図1は、示された投薬量の各化合物を用いて処理した後の、G1期の細胞の割合を示す。
【0125】
G1期の細胞の割合の増加(G1増加)を誘導する最大半量の活性を示す用量として、各化合物についてのIC50値を算出した。IC50値を使用して化合物の活性を測定し、また、構造活性相関を決定した。
【0126】
図1に示す通り、化合物S00109またはS01860で24時間処理された、予め停止されたJurkat細胞の集団は、G1細胞の数の有意な増加を示し、これらの細胞は、再び細胞周期に入ることができたことが示された。
【0127】
ヒストンH3リン酸化
X線処理の後のG1期(2N DNAによって検出される「G1細胞」)の細胞の数の増大は、G2チェックポイントが抑止された、かつ/または細胞が、X線処理によるG2チェックポイントの活性化(すなわちX線処理によるDNA損傷誘発性G2チェックポイントの活性化)によって強いられるG2細胞周期停止に順応した(G2細胞周期停止から脱出した)ことを示した。ヒストンH3リン酸化のレベルを、試験化合物で処理された予め停止させた細胞において測定し、予め停止させた細胞が、細胞周期に再び入り、M期を通過し、その後G1期に進行することを確認した。ヒストンH3のリン酸化の増加は、損傷によって誘発される細胞周期の停止またはG2/Mチェックポイント抑止に対する順応(それらからの脱出)を示した。
【0128】
Jurkat細胞を、10Gy X線で照射し、10% FCS−RPMI中で24時間培養した。試験化合物S00109を、0.3または1μMで培地に加え、細胞を、試験化合物と共に、0〜24時間までの処理時間、培養した。細胞を、冷エタノールで固定し、0.1%サポニン/PBSで処理し、抗−ホスホ−ヒストンH3(Ser10)(Upstate Biotechnology、Uppsala,Sweden)で染色し、フローサイトメトリー(BD Biosciences)で分析した。図2では、X軸は、処理時間、すなわちS00109添加後の時間を示し、Y軸は、ホスホ−ヒストン−H3陽性であった細胞の割合(%)を示す。1μM(白正方形)および0.3μM(黒丸)でX線照射(10Gy)および化合物S00109によってJurkat細胞を連続処理した後のヒストンH3リン酸化のレベル(%)は、24時間まで処理時間を増大させると共に増大した。
【0129】
実施例2:S00109単独または放射線と組み合わせた細胞傷害性
リン酸化されたヒストンH2AX発現
細胞傷害性、特にDNA損傷関連の細胞傷害性の指標として、リン酸化されたヒストンH2AX(Ser139上でリン酸化されたγH2AX)の発現を測定した。Jurkat細胞を、10GyのX線で照射し、上に述べた通りに10% FCS−RPMI中で24時間培養した。次いで、S00109を、0〜24時間までの処理時間、1μMで培地に加えた。細胞を、緩衝液(100mM NaCl、10mMトリス−HCl(pH8.0)、1mM DTT、0.2% NP−40、10mM NaF、10mM NaVO、500nM オカダ酸、およびプロテイナーゼ阻害剤)中に溶解した。溶解物のアリコート(30μgタンパク質)を、15% SDS pageゲルの電気泳動にかけ、ウエスタンブロット分析のための膜に移した。抗−ホスホ−ヒストンH2AX(Ser 139)Ab(Cell Signaling Technology、Beverly,MA)を使用して、ブロットされた膜上のγ−H2AXを検出した。図3に示す通り、γH2AXのレベルは、S00109での処理時間を増大させ、照射によって引き起こされるDNA損傷に加えて、S00109がDNA損傷を引き起こしたことが示された。
【0130】
コロニー形成分析
S00109の細胞傷害性活性を、ヒト結腸がん細胞株であるHCT−116細胞を使用するコロニー形成分析によってさらに確認した。ここで、コロニー数の減少は、細胞増殖抑制および/または細胞死の尺度である。HCT−116ヒト結腸がん細胞を、10% FCS含有McCoy’s 5A(Invitrogen、Carlsbad,CA)、5%CO/空気を用いて、37℃で培養した。細胞は、300細胞/6ウェルプレートで3重に接種し、図凡例に示す通りのX線で照射し、24時間培養し、次いで、示された投薬量のS00109で処理し、8日間培養した。8日目にコロニーを固定し、クリスタルバイオレット(Sigma−Aldrich)で染色し、コロニー数を数えた。図4は、8日目に計数された、コロニー数(y軸)に対するS00109用量(x軸)の効果を示す。
【0131】
放射線を受けなかった細胞(「0Gy」図4の凡例では白丸、実線)を、照射された細胞と同じ条件下で培養し、S00109単独の効果を示すため、S00109で処理した。このようにして、図4に示す通り、S00109単独では、HCT−116細胞によるコロニー形成を、用量依存的様式で抑制し、これにより、S00109は単独で、がん細胞の増殖を抑制することができ、かつ/または十分に高い投薬量でがん細胞を殺すことができることが示された。
【0132】
未処理の対照細胞の「通常の」コロニー数は、0Gyかつ0μM S00109についての値によって示される。
【0133】
1Gyの放射線量を受けた細胞(黒丸、点線)は、放射線単独によるコロニー形成の阻害を示した。1の放射線量を与えられ、かつS00109に曝露された細胞では、コロニー形成のさらなる阻害が示され、これは、S00109が、放射線処理の細胞傷害性を増大させることができることを示した。放射線かつS00109処理のこれらの条件下では、S00109の強い用量依存的相加効果が見られた。
【0134】
3Gyの放射線量を受けた細胞(「3Gy」白四角、実線)は、放射線単独によるコロニー形成の強い阻害を示した。S00109は、最も高い濃度(4μM)で、検出可能なさらなる阻害効果を有すると考えられ、S00109が放射線処理の細胞傷害性を増大できることが再び示された。
【0135】
実施例3:S00109単独、およびデキサメタゾンと組み合わせた細胞傷害性。
【0136】
S00109単独、およびデキサメタゾンと組み合わせた細胞傷害性を、処理後のsubG1期の細胞の数を特定することによって測定した。ここで、subG1期は、細胞死を示し、処理後のsubG1期の細胞の数は、処理による細胞殺滅を示す。ヒト多発性骨髄腫由来の細胞株(ARH−77)を、デキサメタゾンを伴うかまたは伴わないで、S00109の存在下または非存在下で、10%ウシ胎児血清(FCS)/RPMI1640中で、上記の材料および条件を使用して、5%CO/空気を用いて37℃で24時間培養した。収集した細胞を、Krishanの緩衝液(0.1%クエン酸ナトリウム、50μg/mlヨウ化プロピジウム、20μg/ml RNアーゼA、0.5%ノニデットP−40)で染色し、フローサイトメトリー(BD Biosciences、Franklin Lakes,NJ)で分析した。
【0137】
図5は、SO00109単独で処理またはデキサメタゾンと組み合わせてS00109(x軸)で処理した後の、subG1期のARH−77細胞の割合(y軸)を示す。未処理の対照細胞の集団におけるsubG1細胞の「通常の」割合は、0μg/ml S00109での、S00109単独の値(図凡例では「S109のみ」、黒菱形、実線)によって示される。S00109単独処理では、10μg/mlまでの濃度で、用量依存的様式で細胞死が引き起こされた。S00109を含まない、2ng/ml(白正方形、点線)、20ng/ml(白三角形、点/破線)、および200ng/m(白丸、破線)でのデキサメタゾン単独処理では、対照と比較して、subG1細胞のレベルがわずかに増大する、すなわち、細胞傷害性がわずかに増大することが示された。しかし、デキサメタゾンと組み合わせたS00109での処理では、subG1細胞のレベルが劇的に増加する結果となった。組み合わせ効果は、S00109濃度への強い依存を示し、これは、S00109の用量依存的効果を実証した。S00109とデキサメタゾンとの組み合わせは、いずれかの化合物単独で見られるレベルよりも有意に高い細胞死のレベルをもたらした。このように、S00109は、デキサメタゾンの細胞傷害性を増大させた。
【0138】
実施例4:単独および組み合わせた本発明の代表的な化合物の、ARH−77細胞の異種移植片を有するマウスの生存に対する効果
ARH−77(ヒト多発性骨髄腫由来の細胞株)の異種移植片を有するマウスを、S00109、S01860、S03518、S03405、またはS03747で、あるいはデキサメタゾン、すなわち認知された「標準の」処置で処置し、その生存を測定し、異種移植片を有するビヒクル処置された(対照)マウスの生存と比較した。処置が生存を延長させる能力は、インビボでの通常の(マウス)細胞に対する有意な有害活性を伴わないで、移植されたがん細胞に対する処置の細胞傷害性の指標であるとみなされた。
【0139】
8週齢の雄の重症複合型免疫不全症(SCID)マウスに、1動物あたり1.9×l0(図6)、0.8×l0(図7)、4.1×l0(図8)個のARH−77細胞を、腹腔内移植した(n=10)。
【0140】
動物は、「Association for the Assessment and Accreditation of Laboratory Animal Care International」のガイドラインに従って収容し、プロトコルは、CanBas Co.Ltd.の「institutional animal care committee」によって承認された。
【0141】
図6に示される実験については、マウスは、腹腔内移植によって1.9×l0個のARH−77細胞を与えられた。S00109(「S109」)で処理されるマウスは、50mg/kgのS00109の腹腔内注射を受けた。デキサメタゾン(「Dexa」)で処置されるマウスは、2mg/kgのデキサメタゾンの腹腔内注射を受けた。ビヒクルで処置される対照動物は、腹腔内のビヒクル注射を受けた。注射はそれぞれ、ARH−77細胞の移植の1日、2日、および3日後に実施した。ビヒクル単独で処置された対照マウス(「対照」破線);50mg/kgの化合物S00109で処置されたマウス(「S109」実線);および2mg/kgのデキサメタゾンで処置されたマウス(「Dexa」鎖線)について、移植後80日間(x軸)まで、生存率(y軸、生存しているマウス(%))を測定した。S00109で処置したマウスは、処置していない対照マウスよりも生存期間が有意に長かった。デキサメタゾンで処置されたマウスは処置していない対照マウスよりも生存期間が長かったが、デキサメタゾンの処置効果は、S00109の処置効果よりもかなり小さかった。
【0142】
図7に示される実験については、マウスは、腹腔内移植によって0.8×l0個のARH−77細胞を与えられた。マウスを、以下の通りに、移植の1日後に、化合物の単回経口投与によって処置した:ビヒクル単独で経口的に処置される対照マウス(「対照」実線);750mg/kgの化合物S00109で経口的に処置されるマウス(「S109」点線);および750mg/kgの化合物S01860で経口的に処置されるマウス(「S1860」破線)。最初は、S00109で処置されたマウスが、対照マウスよりもわずかに低い生存率を示したが、約64日後には、S00109で処置されたマウスは、対照マウスよりも有意に高い生存率を示し、85日目に生存している対照マウスがわずか約20%であるのと比較して、85日で、ほぼ70%生存であった。S01860で処置されたマウスは、対照マウスまたはS00109で処置されたマウスよりも劇的に高い生存率を示し、移植の後、70日まで、生存の最初の減少が見られず、S01860で処置されたマウスのほぼ90%は、85日目に生存していた。
【0143】
図8に示される実験については、マウスは、腹腔内移植によって4.1×l0個のARH−77細胞を与えられた。マウスは、1日目に化合物の1日1回の経口投与、および、移植後2日目に以下の通りの化合物の1日1回の経口投与によって処置した:ビヒクル単独で、2日間、1日1回経口的に処置される対照マウス(「CONT」実線);250mg/kgの化合物S003518で、2日間、1日1回経口的に処置されるマウス(「S3518」点線);250mg/kgの化合物S003405で、2日間、1日1回経口的に処置されるマウス(「S3405」破線);および250mg/kgの化合物S003747で、2日間、1日1回経口的に処置されるマウス(「S3747」鎖線)。S03518、S03405、またはS03747で処置したマウスはすべて、対照マウスよりも劇的に高い生存率を示した。対照マウスは、移植後約29日で、生存の低下が開始し、移植後の50日で、わずか約30%しか生存しないことが示された。対照的に、S03518、S03405、またはS03747で処置されたマウスは、生存がほんのわずかしか低下しないことが示され、移植の50日後も、80〜100%の間の極めて高い生存率であった。
【0144】
これらの結果から、腹腔内または経口投与されたS00109、S01860、S03518、S03405、またはS03747が、がん細胞(異種移植腫瘍のARH 77細胞)に対してインビボで選択的な細胞傷害性を有するのに対し、正常細胞(マウス移植片宿主)に対しては、検出可能な細胞傷害性を有さないことが実証された。これらの結果から、本発明の5つの異なる化合物が、対象における増殖性障害を処置するために、有効量で対象に投与されたことが実証された。
【0145】
実施例5:代表的な化合物がG2細胞周期停止への順応を引き起こし、G2停止細胞を細胞周期に再び入るように誘導する能力
代表的な化合物は、本明細書に提供される方法に従って合成した。各化合物の構造および他の特性は、合成された化合物それぞれについて、1H NMR分光法によって決定した。
【0146】
予め停止されたJurkat細胞は、実施例1に記載される通りに調製した。簡単に言うと、Jurkat細胞を、10Gyの線量のX線照射に付し、10%ウシ胎児血清(FCS)/RPMI1640中で、5%CO/空気を用いて37℃で24時間培養し、その時間の後、細胞を、様々な濃度の試験化合物に曝露させ、上記の条件下で、さらに24時間培養し、その後、収集した。収集した細胞を、Krishanの緩衝液(0.1%クエン酸ナトリウム、50μg/mlヨウ化プロピジウム、20μg/ml RNアーゼA、0.5%ノニデットP−40)で染色し、フローサイトメトリー(BD Biosciences、Franklin Lakes,NJ)によって分析して、サンプルにおける各細胞の細胞期を特定した。G1期の細胞は、2倍の(2N)DNA含有量を有することによって特定された。
【0147】
各化合物についてのIC50値は、その試験化合物について測定される、G1期の細胞の割合の最大半量の増大(G1増加)を引き起こす投薬量(濃度はμM)として算出した。下の表1は、代表的な化合物についての、構造、質量、1H NMR値、およびIC50値を示す。
【0148】
【表1−1】

【0149】
【表1−2】

【0150】
【表1−3】

【0151】
【表1−4】

【0152】
【表1−5】

【0153】
【表1−6】

【0154】
【表1−7】

【0155】
【表1−8】

【0156】
【表1−9】

実施例6:代表的な化合物が、G2細胞周期停止に対する順応を引き起こし、G2停止細胞を細胞周期に再び入るように誘導する能力
代表的な化合物は、本明細書に提供される方法に従って合成した。各化合物の構造および他の物理化学的特性を、合成された化合物それぞれについての1H NMR分光法によって決定した。
【0157】
予め停止されたJurkat細胞は、実施例1に記載される通りに調製した。簡単に言うと、Jurkat細胞を、10Gyの線量のX線照射に付し、10%ウシ胎児血清(FCS)/RPMI1640中で、5%CO/空気を用いて、37℃で24時間培養し、その時間の後、細胞を、様々な濃度の試験化合物に曝露させ、上記の条件下でさらに24時間培養し、その後、収集した。収集した細胞を、Krishanの緩衝液(0.1%クエン酸ナトリウム、50μg/mlヨウ化プロピジウム、20μg/ml RNアーゼA、0.5%ノニデットP−40)で染色し、フローサイトメトリー(BD Biosciences、Franklin Lakes,NJ)で分析し、サンプルにおける各細胞の細胞期を特定した。G1期の細胞は、2倍の(2N)DNA含有量を有することによって特定された。
【0158】
各化合物についてのIC50値は、その試験化合物について測定される、G1期の細胞の割合の最大半量の増大(G1増加)を引き起こす投薬量(濃度はμM)として算出した。下の表2は、代表的な化合物についての構造、IUPAC名称、分子式、ID番号(「SCID」)、質量、1H NMR値、およびIC50値を示す。表3は、さらなる代表的な化合物についての構造、IUPAC名称、分子式、ID番号(「SCID」)、質量、1H NMR値、およびIC50値を示す。
【0159】
【表2−1】

【0160】
【表2−2】

【0161】
【表2−3】

【0162】
【表2−4】

【0163】
【表2−5】

【0164】
【表2−6】

【0165】
【表2−7】

【0166】
【表2−8】

【0167】
【表2−9】

【0168】
【表3−1】

【0169】
【表3−2】

【0170】
【表3−3】

実施例7:S00109単独、およびさらなる抗がん処置と組み合わせたS00109の、正常細胞およびがん細胞に対する効果
S00109単独、およびよく知られた抗がん処置と組み合わせたS00109の効果を、ヒト皮膚線維芽細胞(NHDF)およびヒト臍帯内皮細胞(HUVEC)について、また、MIAPaCa2細胞(膵臓がん由来の細胞株)、HCT116細胞(結腸がん由来の細胞株)、IM9細胞(多発性骨髄腫由来の細胞株)、ARH−77細胞(多発性骨髄腫由来の細胞株)、RPMI−8226細胞(多発性骨髄腫由来の細胞株)、およびNCI−H929細胞(多発性骨髄腫由来の細胞株)について決定した。
【0171】
細胞を、表4〜11に記載する通りに処理し、次いで収集し、DNA含有量の測定を可能にするためにヨウ化プロピジウムで染色し、フローサイトメトリーによって分析して、処置に伴う各集団に存在する各細胞の細胞周期段階を決定した。このようにして、「表現型」または「優勢な表現型」または「細胞周期パターン」を、様々な細胞周期段階(G1、S、G2、M、subG1(死滅)など)の細胞の割合に基づいて決定する。表4〜11は、優勢な細胞周期パターン、または、それぞれの処置組み合わせに対応する、細胞周期パターンの最も関係のある変化を報告する。例えば、ある処置の組み合わせの結果を、ある特定のS00109濃度への曝露後の、G2期の細胞数の増加(同じ抗がん処置について、より低いS00109濃度への曝露に起因する優勢な表現型と比較した場合)として報告することができる。同様に、S00109処置をしない場合の抗がん処置の結果を、相当する対照(抗がん処置無し、S00109無し、同じ培養条件)と比較した場合の、S期の細胞数の増加として報告することができる。
【0172】
通常のヒト細胞およびヒトがん細胞を、各列の見出しに示す通りの、S00109無しから、最高100μMのS00109までの様々な濃度のS00109(表4〜11ではS109と省略)に曝露させた。
【0173】
正常なヒト細胞、およびヒトがん細胞を、X線照射、および抗がん剤(「抗がん薬」)メトトレキセート、CPT−11(イリノテカン、Camptosar(登録商標))、5−FU(5−フルオロウラシル)、CDDP(シスプラチン)、アドリアマイシン、Gemzar(登録商標)(ゲムシタビン)、タキソール、Velcade(登録商標)(ボルテゾミブ)、ビンクリスチン、デキサメタゾン、およびメルファランを含めて、様々な抗がん処置に曝露させた。処置は、抗がん剤と、示された用量のS00109との同時処置、ならびに時差的な処置の組み合わせを含んでおり、細胞は、最初に抗がん処置で、次いで、示された用量のS00109で処理した。表4〜11における各行の凡例に記載される通りの処置に対する略語一覧を、以下に示す。
【0174】
対照実験は、細胞が、示された用量のS109で処理され、さらなる処理が行われない実験(表4〜11では「単独」として示される)を含んでおり、ここで、各列の見出しに示す通りの、「示された用量のS109」には、S00109無し、または100μMまでの様々な濃度のS00109が含まれる。対照実験は、24時間および48培養時間の効果、ならびに3時間での培地の変更などのさらなるステップの効果、またはその後のステップにおけるS00109の添加を試験するために設計された実験を含んでいた。
【0175】
【数1】

【0176】
【数2】

【0177】
【数3】

【0178】
【数4】

【0179】
【数5】

表4〜11では、結果を、以下の通りに報告した。
【0180】
【数6】

【0181】
【数7】

結果
これらの結果は、S00109が、がん細胞に対して、より激しい細胞傷害作用を有し、正常細胞に対しては、ほとんどまたは全く細胞傷害作用を示さなかったことを示す。あるいは、これらの結果は、大抵のがん細胞が、大抵の正常細胞よりもS00109に対して感受性が高いことを示す。これらの結果は、実施例4のARH−77異種移植片腫瘍移植実験の結果(異種移植片腫瘍を有するマウスの、S00109、S01860、S03518、S03405、またはS03747での処置は、腫瘍を有するマウスの生存率の劇的な増大をもたらし、S00109、S01860、S03518、S03405、またはS03747が、マウス宿主の正常細胞または器官に対する細胞傷害作用を持たずに、異種移植片腫瘍におけるARH−77(多発性骨髄腫)細胞を特異的に殺すまたは抑制することを示している)と一致している。
【0182】
A.正常ヒト皮膚線維芽細胞(NHDF)
正常ヒト皮膚線維芽細胞(NHDF)を、表4の各行の第1セルに記載される通りに処理し、S00109に曝露しない(第2列)か、あるいは、第3列〜第9列に列挙される濃度のS00109に曝露した。各処理の組み合わせに対する優勢な表現型を、相当するセルに記載する。
【0183】
【表4−1】

【0184】
【表4−2】

B.正常なヒト臍帯内皮細胞(HUVEC)
正常なヒト臍帯内皮細胞(HUVEC)を、表5の各行の第1セルに記載される通りに処理し、S00109に曝露しない(第2列)か、あるいは、第3列〜第9列に列挙される濃度のS00109に曝露した。各処理の組み合わせに対する優勢な表現型を、相当するセルに記載する。
【0185】
【表5−1】

【0186】
【表5−2】

C.ヒト膵臓がん由来の細胞株MIAPaCa2
ヒト膵臓がん由来の細胞株MIAPaCa2の細胞を、表6の各行の第1セルに記載される通りに処理し、S00109に曝露しない(第2列)か、あるいは、第3列〜第7列に列挙される濃度のS00109に曝露した。各処理の組み合わせに対する優勢な表現型を、相当するセルに記載する。
【0187】
【表6−1】

【0188】
【表6−2】

D.ヒト結腸がん由来の細胞株HCT116
ヒト結腸がん由来の細胞株HCT116の細胞を、表7の各行の第1セルに記載される通りに処理し、S00109に曝露しない(第2列)か、あるいは、第3列〜第8列に列挙される濃度のS00109に曝露した。各処理の組み合わせに対する優勢な表現型を、相当するセルに記載する。
【0189】
【表7】

E.ヒト多発性骨髄腫由来の細胞株IM9
ヒト多発性骨髄腫由来の細胞株IM9の細胞を、表8の各行の第1セルに記載される通りに処理し、S00109に曝露しない(表8A、第2列)か、あるいは、表8Aの第3列〜第7列、および表8Bの第2列〜第7列に列挙される濃度のS00109に曝露した。各処理の組み合わせに対する優勢な表現型を、相当するセルに記載する。
【0190】
【表8−1】

【0191】
【表8−2】

【0192】
【表8−3】

【0193】
【表8−4】

F.ヒト多発性骨髄腫由来の細胞株ARH−77
ヒト多発性骨髄腫由来の細胞株ARH−77の細胞を、表9の各行の第1セルに記載される通りに処理し、S00109に曝露しない(表9A、第2列)か、あるいは、表9Aの第3〜第7列、および表9Bの第2〜第7列に列挙される濃度のS00109に曝露した。各処理の組み合わせに対する優勢な表現型を、相当するセルに記載する。
【0194】
【表9−1】

【0195】
【表9−2】

【0196】
【表9−3】

【0197】
【表9−4】

G.ヒト多発性骨髄腫由来の細胞株RPMI−8226
ヒト多発性骨髄腫由来の細胞株RPMI−8226からの細胞を、表10の各行の第1セルに記載される通りに処理し、S00109に曝露しない(表10A、第2列)か、あるいは、表10Aの第3〜第7列、および表10Bの第2〜第7列に列挙される濃度のS00109に曝露した。各処理の組み合わせに対する優勢な表現型を、相当するセルに記載する。
【0198】
【表10−1】

【0199】
【表10−2】

H.ヒト骨髄腫由来の細胞株NCI−H929
ヒト骨髄腫由来の細胞株NCI−H929の細胞を、表11の各行の第1セルに記載される通りに処理し、S00109に曝露しない(表11A、第2列)か、あるいは、表11Aの第3〜第7列、および表11Bの第2〜第7列に列挙される濃度のS00109に曝露した。各処理の組み合わせに対する優勢な表現型を、相当するセルに記載する。
【0200】
【表11−1】

【0201】
【表11−2】

【0202】
【表11−3】

【0203】
【表11−4】

実施例8:代表的な化合物の合成
以下の実施例は、例示としての役割を意図され、この発明のすべての化合物は、これらの実施例に記載されるのと同様の方法を使用して合成することができる。
【0204】
置換2−ピリジルヒドラジンの合成のための一般手順
【0205】
【化19】

4−(トリフロロメチル)−6−メチル−2−ピリジルヒドラジン(14)の合成における、置換2−ピリジルヒドラジンの合成の一般手順を、ここに表す。1当量の2−クロロ−4−(トリフロロメチル)−6−メチルピリジン(13)と1.5当量のヒドラジン水和物とを、エタノール中で混合した。数分間撹拌した後、溶液は黄色に変わった。反応混合物を、出発材料が残っていることがTLC分析によって示されなくなるまで還流させた。次いで、溶媒を真空下で除去し、得られたスラリーを3回、エーテルで抽出した。合わせたエーテル溶液を、無水MgSOで乾燥させ、これを蒸発させて粗生成物を得、次いで、これをエタノールから再結晶させて、化合物14を得た。
【0206】
S00069の合成
【0207】
【化20】

ヒドラジン14(1.0mmol)のクロロホルム溶液に無水物15(1当量)を加え、還流下で4時間撹拌した。反応は、TLC(石油エーテル:酢酸エチル=3:1)によって、完了したことが決定された。溶媒を蒸発させ、残渣をフラッシュクロマトグラフィー(石油エーテル:酢酸エチル=2:1)によって精製して、該生成物を得た。
【0208】
S00084の合成
【0209】
【化21】

S00069(35mg、0.117mmol)の0℃のTHF(6mL)溶液に、NaH(鉱油中60%、8mg、0.12mmol)を加えた。混合物を30分撹拌し、次いで、MeI(20mg)を加えた。反応混合物を、室温で2時間撹拌し、次いで、NHCl飽和水溶液に注いだ。これを、CHClで抽出した。有機層を無水NaSOで乾燥させた。溶媒を除去し、残渣を分取TLC(5:1 石油エーテル/ジエチルエーテル)によって精製して、S00084(3mg)を得た。
【0210】
S00109の合成
【0211】
【化22】

ステップ1:2−クロロ−5−トリフロロメチル−ピリジン−N−オキシド(17)の合成:
2−クロロ−5−トリフロロメチル−ピリジン(16、10mmol)を、CHCl(20mL)に溶解し、UHP(尿素−過酸化水素付加化合物、21mmol)を加えた。混合物を0℃に冷却し、次いで、この反応混合物に、トリフルオロ酢酸無水物(20mmol)をゆっくりと加えた。これを室温に暖め、TLCによって反応の完了が判断されるまで撹拌した。この反応物を、NaSO水溶液でクエンチし、4時間撹拌し、NaHCO飽和水溶液で洗浄し、無水MgSOで乾燥させた。カラムクロマトグラフィーによって、オイルとして1.8gの化合物17を得た。
【0212】
ステップ2:2,6−ジクロロ−5−トリフロロメチル−ピリジン(18)の合成:
2−クロロ−5−トリフロロメチル−ピリジン−N−オキシド(17、4mmol)を、新たに蒸留したPOCl(4.5mL)に溶解した。この反応混合物を、17時間80℃に加熱した。室温に冷却後、減圧下で溶媒を除去した。氷を加え、混合物を4時間放置した。混合物は、CHCl(50mL)と飽和NaHCO水溶液との間で分配した。カラムクロマトグラフィーにより、黄色オイルとしての化合物18を得た(収率:50%)。
【0213】
ステップ3:6−クロロ−5−トリフロロメチル−2−ピリジルヒドラジン(19)の合成:
2,6−ジクロロ−5−トリフロロメチル−ピリジン(18、2g、9.26mmol)のエタノール(30mL)溶液に、ヒドラジン水和物(2.9g、46mmol)を加えた。反応混合物を、室温で4時間撹拌し、次いで、濃縮して溶媒を除去し、酢酸エチルを加え、水で洗浄した。有機層を、無水NaSOで乾燥させた。カラムクロマトグラフィー(シリカ、石油エーテル/酢酸エチル=4/l〜3/l)によって、白色固体としての化合物19(収率:56%)および別の異性体20(収率:18%)を得た。
【0214】
ステップ4:S00109の合成:
2,3−ジメチルマレイン酸無水物(15、0.126g、1.0mmol)を、6−クロロ−5−トリフロロメチル−2−ピリジルヒドラジン(19、0.211g、1.0mmol)の5mlクロロホルム溶液に加え、混合物を4時間還流させた。溶媒を除去し、残渣をフラッシュクロマトグラフィー(5:1〜2:1 石油エーテル/酢酸エチル)によって精製して、S00109(0.21g)を得た。
【0215】
S00170の合成
【0216】
【化23】

化合物S00109(40mg、0.125mmol)およびNaH(鉱油中60%、7mg;0.188mmol)を、2mlの無水THFに懸濁し、混合物を、30分間0℃で撹拌した。ヨウ化メチル(21mg、0.150mmol)を、同じ温度で、溶液にゆっくりと加え、次いで、この混合物を25〜30℃に暖め、一晩撹拌した。溶媒を蒸発させ、酢酸を加え、pH=4の溶液を作製した。これを、クロロホルムで3回抽出し、合わせた有機相を、1N HCl、次いで飽和NaHCO水溶液で洗浄した。次いで、これを、無水NaSOで乾燥させた。溶媒を除去し、残渣を分取TLC(4:1 石油エーテル/ジエチルエーテル)によって精製して、化合物S00170(4.2mg)を得た。
【0217】
S00585の合成
【0218】
【化24】

化合物21を、実施例1に記載したのと同様の手順を使用して、化合物22に変換した。化合物22を、実施例2に記載したのと同様の手順を使用して、化合物S00585に変換した。
【0219】
置換フェニルヒドラジンの合成のための一般手順
【0220】
【化25】

3−(トリフロロメチル)−4−ブロモフェニルヒドラジン(24)の合成における、置換フェニルヒドラジンの合成のための一般手順を、ここに表す。対応するベンジルアミン23(0.08mol)を濃塩酸(40mL)に加えた。この混合物を、撹拌しながら、氷および塩によって−5℃に冷却した。次いで、亜硝酸ナトリウム(5.52g、0.08mol)を水(20mL)に溶解したものを加えた。撹拌を1時間継続し、温度を0℃未満に保ちながら、塩化第一スズ(30g)を濃塩酸(30mL)に入れたものを2時間かけてゆっくりと加えた。添加後に、混合物をさらに1時間撹拌し、濾過した。濾過した固体を、希釈した水酸化ナトリウム水溶液で処理し、次いで、エーテルで抽出した。エーテル層を水で洗浄し、無水NaSOで乾燥させた。溶媒を除去し、残渣をヘキサンから結晶化させて、化合物24を得た。
【0221】
S00516の合成
【0222】
【化26】

化合物S00516を、実施例2に記載したのと同様の手順を使用して、対応するヒドラジン24から合成した。
【0223】
S00756の合成
【0224】
【化27】

化合物25を、文献の手順に従って合成した(Eur.J.Med.Chem.Chim.Ther.1997,32(5),397−408)。これを、実施例2に記載したのと同様の方法を使用して、化合物S00756に変換した。
【0225】
S00513の合成
【0226】
【化28】

ステップ1:3−クロロ−4−トリフロロメチルベンジルブロミド27:
2−クロロ−4−メチル−1−トリフルオロメチルベンゼン26(0.20g、1mmol)、N−ブロモスクシンイミド(0.17g、1mmol)、および過酸化ベンゾイル(7.4mg、0.03mmol)の四塩化炭素(2ml)中の混合物を、2時間加熱還流させた。別の部分の過酸化ベンゾイル(20mg、0.08mmol)を加えた。混合物を、さらに0.5時間加熱還流させた。この反応混合物を、16時間、室温でさらに撹拌した。濾過によって固形物を除去した。減圧下で溶媒を除去した。粗生成物を、溶出液として石油エーテルを使用するシリカ上のフラッシュクロマトグラフィーによって精製して、0.22g(80%)の化合物27を得た。
【0227】
ステップ2:化合物S00513
3,4−ジメチルマレイミド28(43mg、0.34mmol)の1.3mLのアセトン溶液に、無水炭酸カリウム(50mg、0.37mmol)および化合物27(100mg、0.37mmol)を加えた。反応混合物を、室温で一晩撹拌した。水を加え、混合物を酢酸エチルで抽出した。有機抽出物をブラインで洗浄し、乾燥させ(NaSO)、減圧下で濃縮した。粗生成物を、溶出液として石油エーテル/酢酸エチル(10:1)を使用するシリカ上のクロマトグラフィーによって精製して、70mg(60%)の化合物S00513を得た。
【0228】
S00628の合成
【0229】
【化29】

1−ヒドロキシ−3,4−ジメチルアゾリン−2,5−ジオン30(56mg、0.39mmol、1当量)の1,2−ジクロロエタン(2.5ml)溶液に、CuCl(39mg、0.39mmol、1当量)、新たに活性化された4Å分子ふるい(約100mg)、および4−トリフルオロメチルフェニルボロン酸29(150mg、0.78mmol、2当量)、それに続いてピリジン(34mg、0.43mmol、1.1当量)を加えた。得られた薄茶色の懸濁液を、16時間撹拌した。反応混合物を濾過した。濾液のクロマトグラフィー(石油エーテル/酢酸エチル=7:1)によって、白色固体としての化合物S00628(65mg、59%)を得た。
【0230】
実施例9:合成手順
表1、2、および3に列挙されるすべての化合物を、下の実施例に記載されるのと同一または同様の方法を使用して合成した。
【0231】
ハロゲン化物置換ピリジン類似体からの目的化合物への合成のための一般手順
スキーム1
【0232】
【化30】

エタノールに溶解した出発材料と、ヒドラジン水和物(10.0eq)とを加えて、混合物を形成し、この混合物を、数時間50〜60℃(油温)で撹拌し(TLCによって完了を確認し)、溶媒を蒸発させ、水を加え、得られた混合物を酢酸エチルで抽出し、乾燥および濃縮して粗調製物を形成させ、これを、さらなる精製を行わずに次のステップで使用した。この粗調製物を、クロロホルム(またはトルエン、酢酸、または別の適切な溶媒)に溶解し、無水物を加え(1.0当量)、混合物を数時間、50〜60℃(油温)で加熱し(完了はTLCによって確認)、溶媒を蒸発させ、調製物を、Prep−TLCによって精製して、所望の化合物を与えた。
【0233】
【化31】

出発材料は、市販品として入手可能であり、化合物S00585、S01098、S01207の合成経路は、一般手順と同様であった。
【0234】
化合物S00109
スキーム2
【0235】
【化32】

中間体1
2−クロロ−5−トリフロロメチル−ピリジン(10mmol)を、CHCl(20mL)に溶解し、UHP(尿素−過酸化水素付加化合物、21mmol)を加えた。混合物を0℃に冷却し、この反応混合物に、トリフルオロ酢酸無水物(20mmol)をゆっくりと加えた。これを室温まで暖め、TLCによって反応の完了がモニタリングされるまで撹拌した。反応を、Na水溶液でクエンチし、4時間撹拌し、飽和NaHCO水溶液で洗浄し、無水MgSOで乾燥させた。カラムクロマトグラフィーにより、オイルとしての1.8gの化合物1を得た。
【0236】
中間体2
1(4mmol)を、新たに蒸留したPOCl(4.5ml)に溶解した。反応混合物を、17時間80℃に加熱した。室温に冷却後、溶媒を減圧下で除去した。氷を加え、混合物を4時間放置した。混合物は、CHCl(50mL)と飽和NaHCO水溶液との間で分配した。カラムクロマトグラフィーにより、黄色オイルとしての化合物2を得た(収率:50%)。
【0237】
中間体4
2(2g、9.26mmol)のエタノール(30mL)溶液に、ヒドラジン水和物(2.9g、46mmol)を加えた。反応混合物を、室温で4時間撹拌し、次いで、濃縮して溶媒を除去し、酢酸エチルを加え、水で洗浄した。有機層を、無水NaSOで乾燥させた。カラムクロマトグラフィー(シリカ、石油エーテル/酢酸エチル=4/1〜3/1)によって、白色固体としての化合物4(収率:56%)および別の異性体3(収率:18%)を得た。
【0238】
化合物S00109
合成手順は、一般手順と同様であった。
【0239】
【化33】

化合物S00186
出発材料(無水物)は、市販品として入手可能であり、化合物S00186の合成経路は、一般手順と同様であった(無水物を中間体4と反応させる)。
【0240】
化合物S00994
スキーム3
【0241】
【化34】

中間体5
1(4mmol)を、新たに蒸留したPOBr(4.5ml)に溶解した。反応混合物を、17時間80℃に加熱した。室温に冷却後、溶媒を減圧下で除去した。氷を加え、混合物を4時間放置した。混合物は、CHCl(50mL)と飽和NaHCO水溶液との間で分配した。カラムクロマトグラフィーにより、黄色オイルとしての化合物5を得た(収率:50%)。
【0242】
中間体6
ヒドラジン水和物を、5のエタノール溶液に加えた。反応混合物を、室温で4時間撹拌し、次いで、濃縮して溶媒を除去し、酢酸エチルを加え、混合物を水で洗浄した。有機層を、無水NaSOで乾燥させた。カラムクロマトグラフィー(シリカ、石油エーテル/酢酸エチル=4/l〜3/l)によって、白色固体としての化合物6を得た。
【0243】
化合物S00994
合成手順は、一般手順と同様であった。
【0244】
化合物S01860
スキーム4
【0245】
【化35】

中間体7
出発材料(5.0g、0.040mol)、NBS(10.6g、0.059mol)、BPO(296mg)の、300ml CCl溶液を、還流下で5時間撹拌した。次いで、反応混合物を室温に冷却し、BPO(296mg)の別の部分を加え、反応物を、さらに5時間、還流下で撹拌した。次いで、反応混合物を、室温で一晩保管した。次いで、これを濾過し、残渣を3回CClによって洗浄し、合わせた有機層を、水およびブラインによって洗浄し、次いで乾燥させ、濃縮し、カラムクロマトグラフィー(PE:EA=4:1)によって精製して、粗生成物を与え、これを、蒸留によって精製した。128℃〜135℃(3mmHg)で得られる第2画分は、中間体7であった。
【0246】
中間体8
水素化ナトリウム(60mg、1.5mmol)のベンゼン(5mL)中のスラリーに、ジエチルマロン酸(320mg、2.0mmol)を室温で滴下した。反応混合物を5分間撹拌し、次いで、7(210mg、1.0mmol)のベンゼン(5mL)溶液を加えた。混合物を、さらに8時間、室温で撹拌した。次いで、混合物を、希HClで酸性化し、EtOAc(2×l5mL)で抽出した。合わせた有機層を、水、ブラインで洗浄し、無水NaSOで乾燥させた。真空中での有機層の濃縮、それに続く残渣のシリカゲルカラムクロマトグラフィー精製(石油エーテル:EtOAc=4:1)によって、粘度が高いオイルとしての生成物を与えた。収量は、200mg(74.0%)であった。
【0247】
中間体9
8(80mg、0.3mmol)の希塩酸(2mL、18%)溶液を、12時間、撹拌しながら還流した。反応混合物を室温に冷却し、固体の塩化ナトリウムを加えることによって飽和させた。濾過した水層を、EtOAcで抽出し、無水NaSOで乾燥させ、濃縮して、純粋な酸を与えた。収量は50mg(90.6%)であった。
【0248】
中間体10
9(0.46g、2.5mmol)およびDMF(2滴)のDCM(10ml)撹拌溶液に、塩化オキサリル(0.48g、3.75mmol)を滴下した。この混合物を、2時間室温(油温20〜30℃)で撹拌し、次いで溶媒を蒸発させた。残渣とtert−ブタノール(0.22g、3mmol)とを、10mlのDCMに溶解し、この溶液に、ピリジン(0.3g、3.75mmol)を室温で滴下した。得られた混合物を1時間、室温で撹拌した。飽和NHClを加えて反応をクエンチし、1N HClでpHを2に調節し、酢酸エチルで抽出し、合わせた有機層をNaSOで乾燥させ、濾過および蒸発させた。残渣をフラッシュクロマトグラフィーによって精製して、白色固体(0.42g、70%)としての10を得た。
【0249】
化合物S01860
中間体10(119mg、0.45mmol)と4(95mg、0.49mmol)とを、5mlのDCMに加え、一晩還流させ、次いで溶媒を蒸発させ、Prep−TLCによって残渣を精製して、生成物を与えた。(収量=150mg、77%)。
【0250】
化合物S01861
スキーム5
【0251】
【化36】

中間体11
9(1.0g、5.43mmol)と4(1.15g、5.43mmol)とを、20mlのクロロホルムに溶解し、48時間還流させ、溶媒を蒸発させ、残渣を再結晶させ、11(1.4g、68.2%)を与えた。
【0252】
化合物S01861
中間体11(15mg、0.04mmol))、EDCI(45mg、0.24mmol)、EtN(1滴)、およびエタノール(1mL)を、約3時間室温で撹拌した。次いで、溶媒を真空下で除去した。生成物をPrep−TLCによって分離した。収量は、12mg(76.7%)であった。
化合物S01648、S01796、S01711、S01758、S01883、およびS01759
化合物S01648、S01796、S01711、S01758、S01883、およびS01759の合成経路は、S01861と同様であった(すなわち、中間体11を、異なる化学物質にカップリングさせた)。
【0253】
化合物S01589
スキーム6
【0254】
【化37】

中間体12
出発材料(6.5g、28.7mmol)、マロン酸(3.3g、31.7mmol)、HOAc(60ml)、NaOAc(2.95g、36mmol)の混合物を、室温で撹拌した。6〜7時間後、NaOAc(2.95g、36mmol)をさらに加え、次いで、一晩還流させた。冷却後、混合物を濾過し、濾液を水および酢酸エチルで洗浄し、減圧下で乾燥させた。5gの薄い褐色固体を収集した(収率=65.4%)。
【0255】
中間体13
4mlのSOClを、氷浴中で、化合物12とEtOHとの懸濁液に滴下し、この混合物を、室温で30分撹拌し、次いで、6時間還流させた。冷却後、混合物を濾過し、冷却したEtOHで洗浄し、真空中で乾燥させて、5.25gの薄灰色の粉末を得た(収率=95%)。
【0256】
中間体14
化合物13とPOCl(15ml)との混合物を、15分間室温で撹拌し、次いで、2時間還流させた。この混合物を真空中で濃縮した。残渣を冷却水でクエンチし、酢酸エチルで抽出し、飽和NaHCOおよびブラインで洗浄し、MgSOで乾燥させ、濃縮し、4.68gの薄褐色の固体を収集した。
【0257】
中間体15
THFとMeOHとの溶液に、化合物14(4.68g、14.9mmol)およびLiClを、氷−塩水浴を用いて加え、NaBHを、分割して加えた。添加後、反応混合物を室温で撹拌し、TLCによって確認し、真空濃縮し、氷浴上で、混合物がpH7に到達するまで、希HClを残渣にゆっくりと加えた。次いで、混合物を、酢酸エチルで抽出し、飽和NaHCO、NHCl、NaCl溶液で(順番に)洗浄し、MgSOで乾燥させ、濃縮し、4.15gの薄褐色の固体を収集した。
【0258】
中間体16
化合物15(4.15g)をSOClに溶解し、一晩還流させた。溶媒を蒸発させ、残渣に水を加え、この混合物を酢酸エチルで抽出し、合わせた有機層を無水NaSOで乾燥させ、溶媒を蒸発させ、4.0gの化合物16を収集した。
【0259】
中間体17
化合物16(200mg、0.69mmol)をジオキサンに溶解し、無水ピペラジン(177mg、2.05mmol)を加え、混合物を一晩撹拌した。この混合物を濾過し、濾液を真空中で濃縮し、250mgの粗生成物を収集した。
【0260】
中間体18
二炭酸ジ−tert−ブチル(0.246g、1.13mmol)のMeOH溶液を、化合物17(0.35g、1.03mmol)をMeOHに入れたものに室温で滴下した。反応混合物を室温で一晩撹拌した。溶媒を蒸発させ、残渣を、上に述べた通りの通常の方式で抽出し、抽出物をクロマトグラフィーカラムによって精製した(EA:PE=1:10)。生成物は、白色固体として得た。
【0261】
化合物S01589
中間体18から化合物S01589への合成手順は、本明細書に記載される一般手順と同様であった。
【0262】
化合物S01037およびS01047
スキーム7
【0263】
【化38】

化合物S01037
中間体15から化合物S01037への合成手順は、一般手順と同様である。
【0264】
化合物S01047
出発材料(0.145g、0.54mmol)を5mlの酢酸に溶解し、混合物を1時間、還流しながら加熱し、次いで蒸発させ、Prep−TLC(石油エーテル:酢酸エチル=1:1)によって精製して、生成物を与えた。
【0265】
化合物S01879
スキーム8
【0266】
【化39】

中間体20
出発材料(50mg,0.09mmol)を、5mlのCHClに溶解し、TFA(5ml)を氷浴上の撹拌混合物に滴下した。得られた混合物を室温で1時間撹拌し、TLCによって確認した。溶媒を蒸発させ、黄色固体としての生成物を与え、これを、さらなる精製を行わずに使用した。(40mg)。
【0267】
化合物S01879
化合物20をMeCN中に溶解し、KCO(3当量)を加え、その後、混合物を約30分間撹拌し、安息香酸(1当量)とEDCI(2当量)とを加え、混合物を一晩撹拌し、次いで濃縮し、上記の通常の方式で後処理した。最終調製物を、分取プレート(Prep plate)TLCによって精製して、薄黄色の固体としての生成物を得た。
【0268】
化合物S01925、S01878、S01877、S01699、S01800、S01801、S01822、S01880、S01683、S01928、S01929
化合物S01925、S01878、S01877、S01699、S01800、S01801、S01822、S01880、S01683、S01928、S01929の合成経路は、S01879と同様であった(中間体20を、異なる化学物質にカップリングさせた)。
【0269】
化合物S01981
スキーム9
【0270】
【化40】

出発材料(100mg、0.314mmol)をCClに溶解し、NBS(112mg、0.629mmol)とBPO(1.5mg、0.0062mmol)とを加え、混合物を約4時間還流させた。反応混合物を水でクエンチし、酢酸エチルで抽出し、有機層をブラインで洗浄し、MgSOで乾燥させ、真空濃縮し、次いで、分取プレートによって精製して、生成物を得た。
【0271】
化合物S00170
スキーム10
【0272】
【化41】

NaH(8mg、0.12mmol)を、0℃で、ヒドラジン(35mg、0.117mmol)のTHF(6mL)溶液に滴下した。混合物を30分間撹拌し、次いで、MeI(20mg)を加えた。反応混合物を室温で2時間撹拌し、飽和NHCl水溶液に注ぎ;CHC1で抽出した。有機層を、NaSOで乾燥させ、次いでクロマトグラフィー(PE/AE、5/1)に付し、生成物(3mg)を得た。
【0273】
化合物S01007、S01473
化合物S01007、S01473の合成経路は、S00170と同様であった。
【0274】
化合物S01470
スキーム11
【0275】
【化42】

中間体21
化合物2(1g、4.9mmol)を、4N KOH(5ml)の氷冷水溶液に加え、混合物を、5時間室温で撹拌した。混合物を、6N HSO(5ml)で、ゆっくりと酸性化し、固体のNaClで飽和させ、30分間、室温で撹拌した。水層を酢酸エチルで抽出し、有機層をブラインで洗浄し、乾燥させた。有機層を真空中で濃縮し、濃縮物を、シリカゲル(PE:EA=1:1)に適用して、355mgの生成物を与えた。
【0276】
化合物S01470
合成手順は、一般手順と同様であった。
【0277】
化合物S01599およびS01600
スキーム12
【0278】
【化43】

出発材料(80mg、0.24mmol)、MeI(40μL、0.64mmol)、およびKOH(30mg、0.54mmol)をDMSO(5mL)に入れたものを、1時間、室温で撹拌し、次いでEtOAcで希釈し、水、ブラインで洗浄し、無水NaSOで乾燥させた。真空中で溶媒を除去し、残渣を分取TLCによって精製して、2つの目的化合物を得た。
【0279】
化合物S01712
スキーム13
【0280】
【化44】

合成手順は、一般手順と同様であった。
【0281】
化合物S01266
スキーム14
【0282】
【化45】

Pd(PPh(16mg)を、窒素雰囲気下で、出発材料(50mg、0.14mmol)、ベンゼンボロン酸(19mg、0.15mmol)、炭酸カリウム(59mg、0.43mmol)の10mlのトルエン中の混合物に加えた。得られた混合物を16時間還流させ、その後、溶媒を蒸発させ、残渣を分取TLCによって精製して、4mgの生成物を与えた。
【0283】
化合物S01313、S01457、S01691、S01371、S01393、S01474
化合物S01313、S01457、S01691、S01371、S01393、S01474の合成経路は、S01266と同様であった。
【0284】
化合物S01737
スキーム15
【0285】
【化46】

中間体22
ピリジン(500mg、3.4mmol)を、CHClに溶解し、UHP(700mg、7.4mmol)を加え、これを0℃に冷却し、次いで、この反応混合物にTFAA(1.43g、6.8mmol)をゆっくりと加えた。TLCの後、出発材料が消費されたことが示され、通常の方式通りの後処理を行って、420mgの目的化合物を与えた。
【0286】
中間体23
化合物22(420mg、2.57mmol)を、POCl(3ml)に溶解し、次いで、90℃で一晩加熱した。反応混合物を水で慎重にクエンチし、CHClによって抽出し、ブラインで洗浄し、MgSOで乾燥させ、真空濃縮した。クロマトグラフィーカラム(CHCl:PE=1:3)によって精製し、次いで、300mgの目的化合物を得た。
【0287】
中間体24
反応および後処理手順は、中間体22と同じであり、170mgの目的化合物を得た。
【0288】
中間体25
反応および後処理手順は、中間体23と同じであり、120mgの目的化合物を得た。
【0289】
化合物S01737
中間体25から目的化合物への合成手順は、一般手順と同様であった。
【0290】
化合物S01865
スキーム16
【0291】
【化47】

中間体27
2つの出発材料をCHClに溶解し、一晩還流させ、次いで濃縮し、クロマトグラフィーカラム(EA:PE=1:1)によって精製した。淡黄色の固体として生成物を得た。
【0292】
化合物S01865
化合物27を、無水MeOHに溶解し、EDCIを加え、次いで、一晩撹拌した。真空濃縮し、通常の方式通りに後処理し、分取TLCによって精製して、淡黄色の固体としての最終生成物を得た。
【0293】
化合物S01734およびS01688
スキーム17
【0294】
【化48】

中間体28
出発材料(9.26g、0.05mol)の溶液に、UHP(9.9g、0.105mol)を加えた。氷浴を用いて、TFAA(21g、0.100mol)を滴下した。添加後、反応物を、4時間室温で維持した。NaCO(水溶液)で反応物を中和し、混合物を、3回DCMで抽出した。有機層を収集し、乾燥させ、濃縮し、フラッシュクロマトグラフィー(PE:EA=3:1)によって精製して、純粋な生成物8.1gを得た。
【0295】
中間体29
化合物28(0.8g、4.07mmol)を2ml NaCO(水溶液2N)および3ml トルエンに入れた溶液を、N雰囲気下、室温で撹拌した。次いでPd(PPhを加えた。この混合物を、還流下、3時間、N雰囲気中で撹拌した。次いで、溶媒を真空下で除去した。残渣を水で処理し、EAで抽出し、有機相を収集し、再結晶によって精製されるように乾燥および濃縮して、0.75gの淡黄色粉末を得た。
【0296】
中間体31
化合物29(0.75g、3.15mmol)の5ml POCl溶液 この混合物を、5時間還流下で撹拌した。次いで、反応混合物を氷に注ぎ、水層を、酢酸エチルで3回抽出した。有機相を収集し、NaCO水溶液で洗浄し、乾燥させ、濃縮し、カラムクロマトグラフィーによって精製して、800mgの中間体30を得、これを、5ml DCMおよびUHPに溶解し、続いて、上記混合物に、TFAAを氷浴下で加えた。次いで、反応混合物を一晩、室温で撹拌した。次いで、反応混合物をNaCO水溶液によって中和し、水相を、DCMによって3回抽出した。有機相を収集し、乾燥させ、濃縮し、カラムクロマトグラフィー(PE:EA=5:1)によって精製して、350mgの純粋化合物31を得た。
【0297】
中間体32
化合物31(350mg、1.28mmol)の5ml POCl溶液を、還流下で4時間撹拌した。次いで、混合物を氷水に注ぎ、酢酸エチルで抽出した。有機層を、NaCO水溶液で洗浄し、乾燥させ、濃縮し、精製して、180mgの純粋化合物32を得た。
【0298】
化合物S01734およびS01688
中間体32から目的化合物への合成手順は、一般手順と同様であった。
【0299】
化合物S01864
スキーム18
【0300】
【化49】

中間体34
出発材料と中間体15とをアセトニトリルに溶解し、室温で一晩撹拌し、次いで濾過し、溶媒を蒸発させた。残渣を分取TLCによって精製して、生成物を得た。
【0301】
化合物S01864
中間体34から目的化合物への合成手順は、一般手順と同様である。
【0302】
化合物S01268およびS01862
化合物S01268およびS01862の合成経路は、化合物S01864の合成経路と同様であった。
【0303】
化合物S01475
スキーム19
【0304】
【化50】

中間体35
トリメチルシリルシアニド(7.44g、75mmol、10ml)を、室温で、中間体35(5.92g、30mmol)およびTEA(4.55g、45mmol、6.3ml)の25mlのアセトニトリル撹拌溶液に加えた。次いで、混合物を、12時間、110℃(オイルバス温度)に加熱し、室温まで冷却し、溶媒を蒸発させた。DCMと飽和NaHCO(水溶液)とを加え、層を分離させた。有機層を無水NaSOで乾燥させて、蒸発させた。残渣をエーテルで洗浄し、濾過し、次いで蒸発させ、黒色オイルとしての粗生成物を得、次いで、これをフラッシュクロマトグラフィーによって精製して、黄色オイルとしての生成物を得た。収率は、4.4g(71%)であった。
【0305】
化合物S01475
中間体35から化合物S01475への合成手順は、一般手順と同様であった。
【0306】
化合物S01762
スキーム20
【0307】
【化51】

中間体36
水素化ナトリウム(0.264g、6.6mmol、60%)を、室温で、ベンジルシアニド(0.645g、5.5mmol)の10mlのDMF撹拌溶液に加えた。30分後、出発材料(1.0g、5.5mmol)を混合物に加え、得られた混合物を2時間、室温で撹拌した。ブラインを加えて反応をクエンチし、混合物を酢酸エチルで抽出した。合わせた有機層を無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、蒸発させた。残渣をフラッシュクロマトグラフィーによって精製(石油エーテル:酢酸エチル=8:1〜5:1で溶離)して、0.475gの生成物(収率=33%)を得た。
【0308】
中間体37
中間体36(0.15g、0.57mmol)を、5mlの濃HClと混合し、一晩還流させた。次いで、混合物を室温に冷却し、15mlの水を加え、炭酸ナトリウムを用いてpHを8〜9に調節し、混合物を、酢酸エチル(10ml)で抽出した。合わせた有機層を、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、蒸発させ、0.14gグラムの生成物を得(収率=100%)、これを、さらなる精製を行わずに次のステップで使用した。
【0309】
中間体38
中間体37(0.14g、0.57mmol)を、5mlのDCMに溶解し、次いで、UHP(0.17g、1.77mmol)を加え、その後、氷浴冷却しながら、TFAA(0.36g、1.71mmol、0.24ml)を滴下した。次いで、混合物を室温に暖め、同じ温度で一晩撹拌した。5mlの水を加え、混合物を炭酸ナトリウムでpH8〜9に中和し、次いで、DCMで抽出した。合わせた有機層を無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、蒸発させて、0.14gの粗生成物(収率=95%)を得、これを、さらなる精製を行わずに次のステップで使用した。
【0310】
中間体39
中間体38(0.14g、0.55mmol)を、5mlのPOClに溶解し、混合物を2時間、80〜90℃に加熱した。次いで、混合物を室温に冷却し、氷水に注ぎ、酢酸エチルで抽出した。合わせた有機層を、飽和NaHCOで洗浄し、NaSOで乾燥させ、蒸発させた。残渣を分取TLCによって精製し、0.13gの生成物(収率=87%)を得た。
【0311】
化合物S01762
中間体39から化合物S01762への合成手順は、一般手順と同様であった。
【0312】
化合物S01820
スキーム21
【0313】
【化52】

S01470の3ml DCM溶液を室温で撹拌し、EtNを加えた。次いで、氷浴下でAcOを加えた。反応混合物を室温に暖め、一晩撹拌した。次いで、反応をクエンチし、上に述べた通りの通常の方式で後処理した。残渣を分取TLC(PE:EA=3:1)によって精製し、純粋化合物S01820を得た。
【0314】
化合物S00935
スキーム22
【0315】
【化53】

中間体40
出発材料(9.08g、84.4mmo)を、19.2mlのマロン酸ジエチルに加え、混合物を6時間、150℃(オイルバス温度)に加熱し、蒸発し、濾過し、酢酸エチルで洗浄して、3.7gの白色固体を得、これは、中間体41であり(これをLC−MSによって確認)、濾液を蒸発させ、残渣を冷却して、第2のバッチ固体を得、5:1に等しい石油エーテル:酢酸エチル溶液で洗浄し、これをLC−MSによって確認すると、これは、中間体40(5.42g)であった。
【0316】
中間体42
中間体40(5.42g、24.5mmol)のTHF撹拌溶液に、60mlの2N LiOHを加え、得られた混合物を、3時間室温で撹拌した。溶媒を蒸発させ、残渣を酢酸エチルで洗浄し、濾過し、ケークに10mlの濃HClを加え、30分間撹拌し、次いで、ケークを濾過し、乾燥させ、3.1gの生成物を得た。
【0317】
中間体43
中間体42(3.1g、16mmol)を、20mlのPPAに加え、混合物を4時間150℃に加熱した。反応混合物を撹拌しながら氷水に注ぎ、次いで濾過し、ケークを水で洗浄し、乾燥させ、2.92gの生成物を得た。
【0318】
中間体44
中間体43(0.47g、2.7mmol)を、10mlのPOClに加え、混合物を5時間、還流しながら加熱した。得られた混合物を室温に冷却し、氷水に注ぎ、続いて、酢酸エチルで抽出した。合わせた有機層をNaSOで乾燥させ、蒸発させて、粗生成物(0.45g)を得、これを、さらなる精製を行わずに使用した。
【0319】
化合物S00935
中間体43から化合物S00935まで、合成手順は、一般手順と同様であった。
化合物S00871、S01005、S01078、S01247、およびS01311
化合物S00871、S01005、S01078、S01247、およびS01311の合成経路は、化合物S00935と同様であった。
【0320】
化合物S00516
スキーム23
【0321】
【化54】

中間体45
出発材料(0.08mol)を、濃HCl(40mL)に加えた。混合物を、撹拌しながら、氷および塩によって−5℃に冷却した。次いで、水(20mL)に溶解した亜硝酸ナトリウム(5.52g、0.08mol)を加えた。撹拌を1時間継続し、温度を0℃に保ちながら、塩化第一スズ(30g)を濃HCl(30mL)に加えたものを、2時間かけてゆっくりと加えた。添加後、さらに1時間、混合物を撹拌し、濾過した。濾過した固体を、希釈した水酸化ナトリウム水溶液で処理し、次いで、エーテルで抽出した。エーテル層を水で洗浄し、無水NaSOで乾燥させた。溶媒を除去し、残渣をヘキサンから結晶化させ、化合物45を得た。
【0322】
化合物S00516
合成手順は、一般手順と同様であった。
【0323】
【化55】

化合物S00738、S00832、S00942
出発材料は、市販品として入手可能であり、化合物S00738、S00832、S00942の合成経路は、S00516と同様であった。
【0324】
化合物S01191
スキーム24
【0325】
【化56】

中間体46
2−アミノ−3−クロロ安息香酸(500mg、2.91mmol)と無水酢酸(1.2mL)との混合物を、1時間、還流しながら加熱し、過剰の無水酢酸を真空下で除去した。残渣を冷却し、ジエチルエーテルで処理して、バルク沈殿(bulk precipitate)を得、これを濾去し、冷エーテルで洗浄し、乾燥させて、淡黄色固体として550mgの所望の生成物を得た(収率=97%)。
【0326】
中間体47
オーブン乾燥させ、Nフラッシュした三つ口フラスコに、0.5mlの乾燥THF中のマグネシウム(59mg、2.47mmol)の混合物を入れ、少量のIを加えた。反応混合物が無色になったら、この混合物に、4−ブロモアニソール(440mg、2.35mmol)の1.5mlの乾燥THF溶液を加えた。Mgがなくなるまで、室温で反応混合物を撹拌した。
【0327】
2mLのTHF中の、4−ブロモアニソールからのグリニャール試薬を、4.5mLの乾燥トルエン中化合物46(460mg、2.35mmol)で、0℃で1時間、30℃でさらに1時間処理した。溶液を希硫酸で慎重に酸性化し、NaHCO水溶液と水とで洗浄した。有機層を無水NaSOで乾燥させ、蒸発させ、オイルを得た。残渣を、シリカゲルクロマトグラフィー(石油エーテル/酢酸エチル=4:1)によって精製し、薄褐色固体としての450mgの所望の生成物を得た(収率=63%)。
【0328】
中間体48
化合物47(400mg、1.32mmol)、NaH(60%、オイル中、316mg、13.20mmol)の1mlのDMSO中の混合物を、60〜70℃で一晩加熱した。反応混合物を氷水に注ぎ、酢酸エチルで抽出し、続いて、水およびブラインで洗浄した。有機層を無水NaSOで乾燥させ、蒸発乾固させた。残渣をエタノールから再結晶し、褐色固体としての80mgの所望の化合物48を得た(収率=21%)。
【0329】
化合物S01191
中間体48から目的化合物への合成手順は、一般手順と同様であった。
【0330】
化合物S01553
スキーム25
【0331】
【化57】

中間体50
2−(ジメトキシホスホリル)酪酸エチル(1.0g、4.0mmol)の1,2−ジメトキシエタン(5mL)溶液を、水素化ナトリウムの1,2−ジメトキシエタン(10ml)中の撹拌スラリーに加えた。水素の発生が終了したら、溶液に、1,2−ジメトキシエタン(5mL)中のピルビン酸エチル(480mg、4.1mmol)を加えた。混合物を50℃で一晩撹拌した。次いで、溶液をEtOAc(100mL)で希釈し、水およびブラインで洗浄し、無水NaSOで乾燥させた。真空中で溶媒を除去し、残渣をクロマトグラフィーによって精製して、生成物を得た。収率は、710mg(87.2%)であった。
【0332】
中間体51
2−エチル−3−メチルマレイン酸ジエチル(75mg、0.35mmol)のエタノール(0.8mL)溶液を、NaOH(2M、0.4mL)水溶液に滴下した。混合物を30分間室温で撹拌し、次いで、水(10mL)で希釈し、エーテル(5mL)で洗浄した。水層を5%HCl水溶液で酸性化し、次いで、EtOAcで抽出した。有機層をブラインで洗浄し、無水NaSOで乾燥させた。溶媒を真空中で除去し、残渣を、シリカゲルカラムのクロマトグラフィーによって精製した。収率は、41mg(83.7%)であった。
【0333】
化合物S01553
中間体51から化合物S01553への合成手順は、一般手順と同様であった。
【0334】
化合物S01554
スキーム26
【0335】
【化58】

中間体52
氷AcOH(7mL)中のシトラコンイミド(200mg、1.0mmol)とPPh(320mg、1.2mmol)との混合物を、室温で1時間撹拌した。イソバレルアルデヒド(160μl、1.5mmol)を加え、反応混合物を、撹拌しながら24時間還流させた。HOAcを真空中で蒸留し、残渣をEtOAc(30mL)に溶解し、有機層をHO、ブラインで洗浄し、無水NaSOで乾燥させた。溶媒を真空中で除去し、残渣をシリカゲルカラムのクロマトグラフィーによって精製した。収率:(90mg、35.0%)
中間体53
52(90mg)のTHF(2mL)中の撹拌溶液に、EtN(0.4mL)を加えた。反応混合物を48時間還流させ、次いで、真空濃縮した。残渣をEtOAcに溶解し、有機層を水、ブラインで洗浄し、無水NaSOで乾燥させた。溶媒を真空中で除去し、残渣をシリカゲルカラムのクロマトグラフィーによって精製した。収率:(85mg、94.4%)。
【0336】
中間体54
53(50mg、0.19mmol)のTHF(0.3mL)およびMeOH(0.6mL)溶液に、KOH水溶液(1mL、30%)を加え、反応混合物を、撹拌しながら12時間還流させた。次いで、反応混合物を真空中で濃縮し、得られた残渣を、希HCl水溶液で酸性化し、EtOAc(20mL)で抽出した。有機層を、水、ブラインで洗浄し、無水NaSOで乾燥させた。溶媒を真空中で除去し、残渣をシリカゲルカラムのクロマトグラフィーによって精製した。収率:(26mg、81.3%)。
【0337】
化合物S01554
中間体54から化合物S01554への合成手順は、一般手順と同様であった。
【0338】
化合物S00873
スキーム27
【0339】
【化59】

中間体55
エステル(5.46mmol)およびトリエチルアミン(101g、10.86mmol)のトルエン(5mL)溶液に、アニリン(6.52mmol)のトルエン(2mL)溶液を室温で加えた。反応が完了するまで、反応混合物を還流させた。後処理後、化合物56を得、これは、次のステップで使用するのに十分に純粋であった。
【0340】
中間体57
55とPOCl(5mL)との混合物を、5時間還流させ、次いで、氷水に注いだ。エーテル抽出物をブラインで洗浄し、無水NaSOで乾燥させ、次いで濃縮して、化合物56を得、これを、次のステップで直接使用した。
【0341】
56とヒドラジン水和物との5mLのエタノール中の混合物を、出発材料が消失するまで数時間還流させた。後処理後、化合物57を得た。
【0342】
化合物S00873
中間体57から化合物S00873への合成手順は、一般手順と同様であった。
化合物S01455
化合物S01455の合成経路は、化合物S00873と同様であった。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
構造(I)の式:
【化60】

式中、
およびRは、アルキル、置換されたアルキル、場合によっては置換されたアルコキシ、場合によっては置換されたアルキルチオ、ハロゲン、場合によっては置換されたアリール、場合によっては置換されたアリールオキシ、場合によっては置換されたアリールチオ、またはHから独立して選択され、ここで、RおよびRはまた、縮合環構造を形成する環状アルキレン鎖の一部であってもよく;
Xは、O、S、NR、またはCRであり;
Arは、炭素環式アリール、複素環式アリール、単環式アリール、多環式アリール、および非アリール(非芳香族)環と縮合したアリールを含めて、アリールまたは置換されたアリールであり;
は、H、アルキル、置換されたアルキル、場合によっては置換されたアシルであるか、あるいは、NをAr環に結合させる環構造の一部としてのものであり;
およびRは、H、アルキル、置換されたアルキルから独立に選択されるか、あるいは、両方とも、環構造を形成する環状アルキレン鎖の一部であってよく;RまたはRはまた、Ar環に結合する環構造の一部であってもよく;
さらにここで、該化合物は、以下の構造:
【化61】

のいずれも有さない;
を有する、細胞増殖障害を処置するための化合物またはその塩。
【請求項2】
構造(II)または構造(III)の式:
【化62】

式中、
およびRは、アルキル、置換されたアルキル、場合によっては置換されたアルコキシ、場合によっては置換されたアルキルチオ、ハロゲン、場合によっては置換されたアリール、場合によっては置換されたアリールオキシ、場合によっては置換されたアリールチオ、またはHから独立して選択され、ここで、RおよびRはまた、縮合環構造を形成する環状アルキレン鎖の一部であってもよく;
Xは、O、S、NR、またはCRであり;
アリールまたは置換されたアリールは、炭素環式アリール、複素環式アリール、単環式アリール、多環式アリール、および非アリール(非芳香族)環と縮合したアリールを含み;
は、H、アルキル、置換されたアルキル、場合によっては置換されたアシルであるか、あるいは、NをAr環に結合させる環構造の一部としてのものであり;
およびRは、H、アルキル、置換されたアルキルから独立に選択される、あるいは、両方とも、環構造を形成する環状アルキレン鎖の一部であってもよく;RまたはRはまた、Ar環に結合する環構造の一部であってもよく;
Aは、NまたはCHであり;
Bは、CRまたはNであり;
、R、R、およびRは、H、アルキル、置換されたアルキル、ハロゲン、場合によっては置換されたアリール、場合によっては置換されたヘテロアリール、場合によっては置換されたアルコキシ、場合によっては置換されたアリールオキシ、シアノ、ニトロ、場合によっては置換されたアルキルチオ、場合によっては置換されたアルキルスフィニル、場合によっては置換されたアルキルスルホニル、場合によっては置換されたアリールチオ、場合によっては置換されたアシル、場合によっては置換されたアミノ、カルボキシル、場合によっては置換されたアルコキシカルボニル、場合によっては置換されたカルバモイルから独立に選択され、ここで、RおよびR、またはRおよびR、またはRおよびRは、縮合環構造を形成する環状アルキレン基の一部であってよく;
Yは、O、S、またはNR12であり;
10およびR11は、H、アルキル、置換されたアルキル、ハロゲン、場合によっては置換されたアリール、場合によっては置換されたヘテロアリール、場合によっては置換されたアルコキシ、場合によっては置換されたアリールオキシ、シアノ、ニトロ、場合によっては置換されたアルキルチオ、場合によっては置換されたアルキルスフィニル、場合によっては置換されたアルキルスルホニル、場合によっては置換されたアリールチオ、場合によっては置換されたアシル、場合によっては置換されたアミノ、カルボキシル、場合によっては置換されたアルコキシカルボニル、場合によっては置換されたカルバモイルから独立に選択され、ここで、R10およびR11は、縮合環構造を形成する環状アルキレン基の一部であってよく;
12は、H、アルキル、置換されたアルキル、アリール、アシル、またはスルホニル基である;
を有する請求項1の化合物またはその塩。
【請求項3】
およびRのうちの一方がメチルであり、RおよびRのうちの他方が、アルキル、あるいは、アルコキシ、ヒドロキシ、カルボキシ、アルコキシカルボニル、場合によっては置換されたカルバモイル、または場合によっては置換された環状アミノカルボニルで置換されたアルキルである請求項2の化合物。
【請求項4】
およびRの両方が、縮合環構造を形成する環状アルキレン鎖の一部である請求項2の化合物。
【請求項5】
XがNRまたはCR(式中、Rは、H、アルキル、またはアシルであり、RおよびRは、Hまたはアルキルから独立して選択される)である請求項2の化合物。
【請求項6】
、R、R、R、R10、およびR11が、H、アルキル、ハロゲン、トリフルオロメチル、場合によっては置換されたフェニル、アルコキシ、シアノ、あるいは、フェニル、場合によっては置換されたアミノ、場合によっては置換された環状アミノ、またはアシルオキシで置換されたアルキルから独立して選択される請求項2の化合物。
【請求項7】
YがSである請求項2の化合物。
【請求項8】
2つの隣接する置換基RおよびR、またはRおよびR、またはR10およびR11が、縮合かつ置換されたベンゼン環を形成する請求項2の化合物。
【請求項9】
化合物が、
3−(1−{[6−クロロ−5−(トリフルオロメチル)(2−ピリジル)]アミノ}−4−メチル−2,5−ジオキソアゾリン−3−イル)プロパン酸tert−ブチル(S01860);
3−(1−{[6−クロロ−5−(トリフルオロメチル)(2−ピリジル)]アミノ}−4−メチル−2,5−ジオキソアゾリン−3−イル)プロパン酸エチル(S01861)、
3,4−ジメチル−1−[(4,7,8−トリクロロ(2−キノリル))アミノ]アゾリン−2,5−ジオン(S01078)、
1−[(8−ブロモ−4−クロロ(2−キノリル))アミノ]−3,4−ジメチルアゾリン−2,5−ジオン(S01247)、
4−({2−[(3,4−ジメチル−2,5−ジオキソアゾリニル)アミノ]−7−ブロモ−4−キノリル}メチル)ピペラジンカルボン酸tert−ブチル(S01589)、
3−(1−{[6−クロロ−5−(トリフルオロメチル)(2−ピリジル)]アミノ}−4−メチル−2,5−ジオキソアゾリン−3−イル)プロパン酸メチル(S01648)、
3−(1−{[6−クロロ−5−(トリフルオロメチル)(2−ピリジル)]アミノ}−4−メチル−2,5−ジオキソアゾリン−3−イル)−N−メトキシ−N−メチルプロパンアミド(S01796)、
1−{[7−ブロモ−4−({4−[(2−メトキシフェニル)カルボニル]ピペラジニル}メチル)(2−キノリル)]アミノ}−3,4−ジメチルアゾリン−2,5−ジオン(S01879)、
1−{[3−ブロモ−6−クロロ−5−(トリフルオロメチル)(2−ピリジル)]アミノ}−3,4−ジメチルアゾリン−2,5−ジオン(S01981)、
1−{[6−クロロ−3−(トリフルオロメチル)(2−ピリジル)]アミノ}−3,4−ジメチルアゾリン−2,5−ジオン(S00109)、
1−{[6−クロロ−5−(トリフルオロメチル)(2−ピリジル)]メチルアミノ}−3,4−ジメチルアゾリン−2,5−ジオン(S00170)、
1−{[6−ブロモ−5−(トリフルオロメチル)(2−ピリジル)]メチルアミノ}−3,4−ジメチルアゾリン−2,5−ジオン(S01007)、
1−{[6−クロロ−5−(トリフルオロメチル)(2−ピリジル)]アミノ}−4−メチル−3−(3−メチルブチル)アゾリン−2,5−ジオン(S01554)、
1−{[6−クロロ−5−(トリフルオロメチル)(2−ピリジル)]アミノ}−3−(メトキシメチル)−4−メチルアゾリン−2,5−ジオン(S01599)、
1−{[7,8−ジクロロ−4−(トリフルオロメチル)(2−キノリル)]アミノ}−3,4−ジメチルアゾリン−2,5−ジオン(S01455)、
3−(1−{[6−クロロ−5−(トリフルオロメチル)(2−ピリジル)]アミノ}−4−メチル−2,5−ジオキソアゾリン−3−イル)−N,N−ジエチルプロパンアミド(S01711)、
2−[(1−{[6−クロロ−5−(トリフルオロメチル)(2−ピリジル)]アミノ}−4−メチル−2,5−ジオキソアゾリン−3−イル)メチル]プロパン−1,3−二酸ジエチル(S01712)、
N−(tert−ブチル)−3−(1−{[6−クロロ−5−(トリフルオロメチル)(2−ピリジル)]アミノ}−4−メチル−2,5−ジオキソアゾリン−3−イル)プロパンアミド(S01758)、
1−{[7−ブロモ−4−({4−[(3−メトキシフェニル)カルボニル]ピペラジニル}メチル)(2−キノリル)]アミノ}−3,4−ジメチルアゾリン−2,5−ジオン(S01925)、
1−{[6−ブロモ−5−(トリフルオロメチル)(2−ピリジル)]アミノ}−3,4−ジメチルアゾリン−2,5−ジオン(S00994)、
1−[(4,8−ジクロロ(2−キノリル))アミノ]−3,4−ジメチルアゾリン−2,5−ジオン(S01005)、
3,4−ジメチル−1−{[6−フェニル−5−(トリフルオロメチル)(2−ピリジル)]アミノ}アゾリン−2,5−ジオン(S01266)、
1−{[6−クロロ−5−(トリフルオロメチル)(2−ピリジル)]アミノ}−3−(ヒドロキシメチル)−4−メチルアゾリン−2,5−ジオン(S01470)、
N−(3,4−ジメチル−2,5−ジオキソアゾリニル)−N−[6−クロロ−5−(トリフルオロメチル)(2−ピリジル)]アセトアミド(S01473)、
1−{[7−ブロモ−4−({4−[(2−クロロフェニル)カルボニル]ピペラジニル}メチル)(2−キノリル)]アミノ}−3,4−ジメチルアゾリン−2,5−ジオン(S01878)、
3−(1−{[6−クロロ−5−(トリフルオロメチル)(2−ピリジル)]アミノ}−4−メチル−2,5−ジオキソアゾリン−3−イル)−N−メチルプロパンアミド(S01883)、
1−[(8−クロロ(2−キノリル))アミノ]−3,4−ジメチルアゾリン−2,5−ジオン(S00585)、
3,4−ジメチル−1−[(3,4,5−トリクロロフェニル)アミノ]アゾリン−2,5−ジオン(S00832)、
3,4−ジメチル−1−{[4−(トリフルオロメチル)(2−キノリル)]アミノ}アゾリン−2,5−ジオン(S00873)、
1−[(7−ブロモ−4−クロロ(2−キノリル))アミノ]−3,4−ジメチルアゾリン−2,5−ジオン(S01311)、
1−{[6−(3−クロロ−4−フルオロフェニル)−5−(トリフルオロメチル)(2−ピリジル)]アミノ}−(3,4−ジメチルメチルアゾリン−2,5−ジオン(S01313)、
3,4−ジメチル−1−{[6−(2−メチルプロピル)−5−(トリフルオロメチル)(2−ピリジル)]アミノ}アゾリン−2,5−ジオン(S01457)、
1−{[6−クロロ−4−(トリフルオロメチル)(2−ピリジル)]アミノ}−3,4−ジメチルアゾリン−2,5−ジオン(S01737)、
3−(1−{[4−({4−[(tert−ブチル)オキシカルボニル]ピペラジニル}メチル)−7−ブロモ(2−キノリル)]アミノ}−4−メチル−2,5−ジオキソアゾリン−3−イル)プロパン酸メチル(S01865)、
1−({4−[(4−{[4−(ジメチルアミノ)フェニル]カルボニル}ピペラジニル)メチル]−7−ブロモ(2−キノリル)}アミノ)−3,4−ジメチルアゾリン−2,5−ジオン(S01880)、
1−[(3−クロロイソキノリル)アミノ]−3,4−ジメチルアゾリン−2,5−ジオン(S01098)、
1−{[6−クロロ−5−(トリフルオロメチル)(2−ピリジル)]アミノ}−3−エチル−4−メチルアゾリン−2,5−ジオン(S01553)、
1−{[4−クロロ−6−フェニル−5−(トリフルオロメチル)(2−ピリジル)]アミノ}−3,4−ジメチルアゾリン−2,5−ジオン(S01734)、
N−[1−({2−[(3,4−ジメチル−2,5−ジオキソアゾリニル)アミノ]−7−ブロモ(4−キノリル)}メチル)ピロリジン−3−イル](tert−ブトキシ)カルボキサミド(S01864)、
1−{[7−ブロモ−4−({4−[(4−フルオロフェニル)カルボニル]ピペラジニル}メチル)(2−キノリル)]アミノ}−3,4−ジメチルアゾリン−2,5−ジオン(S01877)、
6−[(3,4−ジメチル−2,5−ジオキソアゾリニル)アミノ]−3−(トリフルオロメチル)ピリジン−2−カルボニトリル(S01475)、
2−{[6−クロロ−5−(トリフルオロメチル)−2−ピリジル]アミノ}−4,5,6,7−テトラヒドロイソインドール−1,3−ジオン(S00186)、
1−{[4−ブロモ−3−(トリフルオロメチル)フェニル]アミノ}−3,4−ジメチルアゾリン−2,5−ジオン(S00516)、
1−[(4−クロロナフチル)アミノ]−3,4−ジメチルアゾリン−2,5−ジオン(S00738)、
1−[(4−クロロ−6−メチル(2−キノリル))アミノ]−3,4−ジメチルアゾリン−2,5−ジオン(S00935)、
1−[(4−ブロモナフチル)アミノ]−3,4−ジメチルアゾリン−2,5−ジオン(S00942)、
1−{[7−ブロモ−4−(ヒドロキシメチル)(2−キノリル)]アミノ}−3,4−ジメチルアゾリン−2,5−ジオン(S01037)、
酢酸{2−[(3,4−ジ酢酸メチル−2,5−ジオキソアゾリニル)アミノ]−7−ブロモ−4−キノリル}メチル(S01047)、
1−{[8−クロロ−4−(4−メトキシフェニル)(2−キノリル)]アミノ}−3,4−ジメチルアゾリン−2,5−ジオン(S01191)、
1−[(4−クロロベンゾ[h]キノリン−2−イル)アミノ]−3,4−ジメチルアゾリン−2,5−ジオン(S01207)、
1−[(7−ブロモ−4−{[4−ベンジルピペラジニル]メチル}(2−キノリル))アミノ]−3,4−ジメチルアゾリン−2,5−ジオン(S01268)、
1−{[6−(4−クロロフェニル)−5−(トリフルオロメチル)(2−ピリジル)]アミノ}−3,4−ジメチルアゾリン−2,5−ジオン(S01371)、
3,4−ジメチル−1−{[6−(4−メチルフェニル)−5−(トリフルオロメチル)(2−ピリジル)]アミノ}アゾリン−2,5−ジオン(S01393)、
1−{[6−(3−クロロフェニル)−5−(トリフルオロメチル)(2−ピリジル)]アミノ}−3,4−ジメチルアゾリン−2,5−ジオン(S01474)、
1−{[6−クロロ−5−(トリフルオロメチル)(2−ピリジル)]メチルアミノ}−3−(メトキシメチル)−4−メチルアゾリン−2,5−ジオン(S01600)、
4−({2−[(3,4−ジメチル−2,5−ジオキソアゾリニル)アミノ]−7−ブロモ−4−キノリル}メチル)ピペラジンカルボン酸フェニルメチル(S01683)、
1−{[6−クロロ−2−フェニル−3−(トリフルオロメチル)(4−ピリジル)]アミノ}−3,4−ジメチルアゾリン−2,5−ジオン(S01688)、
3,4−ジメチル−1−({6−[3−(トリフルオロメチル)フェニル](2−ピリジル)}アミノ)アゾリン−2,5−ジオン(S01691)、
1−[(7−ブロモ−4−{[4−(フェニルカルボニル)ピペラジニル]メチル}(2−キノリル))アミノ]−3,4−ジメチルアゾリン−2,5−ジオン(S01699)、
3−(1−{[6−クロロ−5−(トリフルオロメチル)(2−ピリジル)]アミノ}−4−メチル−2,5−ジオキソアゾリン−3−イル)−N−メチル−N−フェニルプロパンアミド(S01759)、
3,4−ジメチル−1−{[6−ベンジル−5−(トリフルオロメチル)(2−ピリジル)]アミノ}アゾリン−2,5−ジオン(S01762)、
1−{[4−({4−[(2,4−ジメチルフェニル)カルボニル]ピペラジニル}メチル)−7−ブロモ(2−キノリル)]アミノ}−3,4−ジメチルアゾリン−2,5−ジオン(S01800)、
1−{[7−ブロモ−4−({4−[(4−メトキシフェニル)カルボニル]ピペラジニル}メチル)(2−キノリル)]アミノ}−3,4−ジメチルアゾリン−2,5−ジオン(S01801)、
N−[6−クロロ−5−(トリフルオロメチル)(2−ピリジル)]−N−[4−(ヒドロキシメチル)−3−メチル−2,5−ジオキソアゾリニル]アセトアミド(S01820)、
1−[(7−ブロモ−4−{[4−(フェニルスルホニル)ピペラジニル]メチル}(2−キノリル))アミノ]−3,4−ジメチルアゾリン−2,5−ジオン(S01822)、
1−[(4−クロロ−8−メチル(2−キノリル))アミノ]−3,4−ジメチルアゾリン−2,5−ジオン(S00871)、
4−[({2−[(3,4−ジメチル−2,5−ジオキソアゾリニル)アミノ]−7−ブロモ−4−キノリル}メチル)アミノ]ピペリジンカルボン酸tert−ブチル(S01862)、
4−[4−({2−[(3,4−ジメチル−2,5−ジオキソアゾリニル)アミノ]−7−ブロモ−4−キノリル}メチル)ピペラジニル]ピペリジンカルボン酸tert−ブチル(S01928)、
1−[(4−{[4−(3,3−ジメチルブタノイル)ピペラジニル]メチル}−7−ブロモ(2−キノリル))アミノ]−3,4−ジメチルアゾリン−2,5−ジオン(S01929)、
3−(1−{[6−クロロ−5−(トリフルオロメチル)(2−ピリジル)]アミノ}−4−メチル−2,5−ジオキソアゾリン−3−イル)プロパン酸メチルエチル(S02022)
3−(1−{[6−クロロ−5−(トリフルオロメチル)(2−ピリジル)]アミノ}−4−メチル−2,5−ジオキソアゾリン−3−イル)プロパン酸メチルプロピル(S02264)
2−(1−{[6−クロロ−5−(トリフルオロメチル)(2−ピリジル)]アミノ}−4−メチル−2,5−ジオキソアゾリン−3−イル)酢酸tert−ブチル(S02225)
1−{[6−クロロ−5−(トリフルオロメチル)(2−ピリジル)]アミノ}−3−(エトキシメチル)−4−メチルアゾリン−2,5−ジオン(S02366)
3−ブチル−1−{[6−クロロ−5−(トリフルオロメチル)(2−ピリジル)]アミノ}−4−メチルアゾリン−2,5−ジオン(S03448)
1−{[6−クロロ−5−(トリフルオロメチル)(2−ピリジル)]アミノ}−4−メチル−3−[2−(2−メチル(1,3−ジオキソラン−2−イル))エチル]アゾリン−2,5−ジオン(S03456)
1−{[6−クロロ−5−(トリフルオロメチル)(2−ピリジル)]アミノ}−3−[(2−メトキシエトキシ)メチル]−4−メチルアゾリン−2,5−ジオン(S03742)
1−{[6−クロロ−5−(トリフルオロメチル)(2−ピリジル)]アミノ}−4−(3−ヒドロキシヘキシル)−3−メチルアゾリン−2,5−ジオン(S03552)
1−{[6−クロロ−5−(トリフルオロメチル)(2−ピリジル)]アミノ}−4−(3−ヒドロキシペンチル)−3−メチルアゾリン−2,5−ジオン(S03745)
1−{[6−クロロ−5−(トリフルオロメチル)(2−ピリジル)]アミノ}−4−メチル−3−[(3−メチルブトキシ)メチル]アゾリン−2,5−ジオン(S03405)
3−(ブトキシメチル)−1−{[6−クロロ−5−(トリフルオロメチル)(2−ピリジル)]アミノ}−4−メチルアゾリン−2,5−ジオン(S03518)
3−[(3,3−ジメチルブトキシ)メチル]−1−{[6−クロロ−5−(トリフルオロメチル)(2−ピリジル)]アミノ}−4−メチルアゾリン−2,5−ジオン(S03747)
1−{[6−クロロ−5−(トリフルオロメチル)(2−ピリジル)]アミノ}−3−(2−エトキシエチル)−4−メチルアゾリン−2,5−ジオン(S03960)
1−{[6−クロロ−5−(トリフルオロメチル)(2−ピリジル)]アミノ}−4−メチル−3−[(2−メチルプロポキシ)メチル]アゾリン−2,5−ジオン(S03963)
3−[(2,2−ジメチルプロポキシ)メチル]−1−{[6−クロロ−5−(トリフルオロメチル)(2−ピリジル)]アミノ}−4−メチルアゾリン−2,5−ジオン(S03962)
4−[(1,3−ジメチルブトキシ)メチル]−1−{[6−クロロ−5−トリフルオロメチル)(2−ピリジル)]アミノ}−3−メチルアゾリン−2,5−ジオン(S03964)
4−[(tert−ブトキシ)メチル]−1−{[6−クロロ−5−(トリフルオロメチル)(2−ピリジル)]アミノ}−3−メチルアゾリン−2,5−ジオン(S03873)
1−{[6−クロロ−5−(トリフルオロメチル)(2−ピリジル)]アミノ}−4−メチル−3−[2−(2−メチルプロポキシ)エチル]アゾリン−2,5−ジオン(S03955)
1−{[6−クロロ−5−(トリフルオロメチル)(2−ピリジル)]アミノ}−4−メチル−3−[2−(3−メチルブトキシ)エチル]アゾリン−2,5−ジオン(S03956)
1−{[6−クロロ−5−(トリフルオロメチル)(2−ピリジル)]アミノ}−3−メチル−4−(2−プロポキシエチル)アゾリン−2,5−ジオン(S04034);
およびそれらの塩
からなる群から選択される請求項2の化合物。
【請求項10】
化合物が、以下の構造:
【化63】

を有する3−(1−{[6−クロロ−5−(トリフルオロメチル)(2−ピリジル)]アミノ}−4−メチル−2,5−ジオキソアゾリン−3−イル)プロパン酸tert−ブチル(S01860)またはその塩である請求項2の化合物。
【請求項11】
化合物が、以下の構造:
【化64】

を有する3−(1−{[6−クロロ−5−(トリフルオロメチル)(2−ピリジル)]アミノ}−4−メチル−2,5−ジオキソアゾリン−3−イル)プロパン酸エチル(S01861)またはその塩である請求項2の化合物。
【請求項12】
化合物が、以下の構造:
【化65】

を有する3,4−ジメチル−1−[(4,7,8−トリクロロ(2−キノリル))アミノ]アゾリン−2,5−ジオン(S01078)またはその塩である請求項2の化合物。
【請求項13】
化合物が、以下の構造:
【化66】

を有する1−[(8−ブロモ−4−クロロ(2−キノリル))アミノ]−3,4−ジメチルアゾリン−2,5−ジオン(S01247)またはその塩である請求項2の化合物。
【請求項14】
化合物が、以下の構造:
【化67】

を有する4−({2−[(3,4−ジメチル−2,5−ジオキソアゾリニル)アミノ]−7−ブロモ−4−キノリル}メチル)ピペラジンカルボン酸tert−ブチル(S01589)またはその塩である請求項2の化合物。
【請求項15】
化合物が、以下の構造:
【化68】

を有する3−(1−{[6−クロロ−5−(トリフルオロメチル)(2−ピリジル)]アミノ}−4−メチル−2,5−ジオキソアゾリン−3−イル)プロパン酸メチル(S01648)またはその塩である請求項2の化合物。
【請求項16】
化合物が、以下の構造:
【化69】

を有する3−(1−{[6−クロロ−5−(トリフルオロメチル)(2−ピリジル)]アミノ}−4−メチル−2,5−ジオキソアゾリン−3−イル)−N−メトキシ−N−メチルプロパンアミド(S01796)またはその塩である請求項2の化合物。
【請求項17】
化合物が、以下の構造:
【化70】

を有する1−{[7−ブロモ−4−({4−[(2−メトキシフェニル)カルボニル]ピペラジニル}メチル)(2−キノリル)]アミノ}−3,4−ジメチルアゾリン−2,5−ジオン(S01879)またはその塩である請求項2の化合物。
【請求項18】
化合物が、以下の構造:
【化71】

を有する1−{[3−ブロモ−6−クロロ−5−(トリフルオロメチル)(2−ピリジル)]アミノ}−3,4−ジメチルアゾリン−2,5−ジオン(S01981)またはその塩である請求項2の化合物。
【請求項19】
化合物が、以下の構造:
【化72】

を有する1−{[6−クロロ−3−(トリフルオロメチル)(2−ピリジル)]アミノ}−3,4−ジメチルアゾリン−2,5−ジオン(S00109)またはその塩である請求項2の化合物。
【請求項20】
化合物が、以下の構造:
【化73】

を有する1−{[6−クロロ−5−(トリフルオロメチル)(2−ピリジル)]メチルアミノ}−3,4−ジメチルアゾリン−2,5−ジオン(S00170)またはその塩である請求項2の化合物。
【請求項21】
化合物が、以下の構造:
【化74】

を有する1−{[6−ブロモ−5−(トリフルオロメチル)(2−ピリジル)]メチルアミノ}−3,4−ジメチルアゾリン−2,5−ジオン(S01007)またはその塩である請求項2の化合物。
【請求項22】
化合物が、以下の構造:
【化75】

を有する1−{[6−クロロ−5−(トリフルオロメチル)(2−ピリジル)]アミノ}−4−メチル−3−(3−メチルブチル)アゾリン−2,5−ジオン(S01554)またはその塩である請求項2の化合物。
【請求項23】
化合物が、以下の構造:
【化76】

を有する1−{[6−クロロ−5−(トリフルオロメチル)(2−ピリジル)]アミノ}−3−(メトキシメチル)−4−メチルアゾリン−2,5−ジオン(S01599)またはその塩である請求項2の化合物。
【請求項24】
化合物が、以下の構造:
【化77】

を有する1−{[7,8−ジクロロ−4−(トリフルオロメチル)(2−キノリル)]アミノ}−3,4−ジメチルアゾリン−2,5−ジオン(S01455)またはその塩である請求項2の化合物。
【請求項25】
化合物が、以下の構造:
【化78】

を有する3−(1−{[6−クロロ−5−(トリフルオロメチル)(2−ピリジル)]アミノ}−4−メチル−2,5−ジオキソアゾリン−3−イル)−N,N−ジエチルプロパンアミド(S01711)またはその塩である請求項2の化合物。
【請求項26】
化合物が、以下の構造:
【化79】

を有する2−[(1−{[6−クロロ−5−(トリフルオロメチル)(2−ピリジル)]アミノ}−4−メチル−2,5−ジオキソアゾリン−3−イル)メチル]プロパン−1,3−二酸ジエチル(S01712)またはその塩である請求項2の化合物。
【請求項27】
化合物が、以下の構造:
【化80】

を有するN−(tert−ブチル)−3−(1−{[6−クロロ−5−(トリフルオロメチル)(2−ピリジル)]アミノ}−4−メチル−2,5−ジオキソアゾリン−3−イル)プロパンアミド(S01758)またはその塩である請求項2の化合物。
【請求項28】
化合物が、以下の構造:
【化81】

を有する1−{[7−ブロモ−4−({4−[(3−メトキシフェニル)カルボニル]ピペラジニル}メチル)(2−キノリル)]アミノ}−3,4−ジメチルアゾリン−2,5−ジオン(S01925)またはその塩である請求項2の化合物。
【請求項29】
化合物が、以下の構造:
【化82】

を有する1−{[6−ブロモ−5−(トリフルオロメチル)(2−ピリジル)]アミノ}−3,4−ジメチルアゾリン−2,5−ジオン(S00994)またはその塩である請求項2の化合物。
【請求項30】
化合物が、以下の構造:
【化83】

を有する1−[(4,8−ジクロロ(2−キノリル))アミノ]−3,4−ジメチルアゾリン−2,5−ジオン(S01005)またはその塩である請求項2の化合物。
【請求項31】
化合物が、以下の構造:
【化84】

を有する3,4−ジメチル−1−{[6−フェニル−5−(トリフルオロメチル)(2−ピリジル)]アミノ}アゾリン−2,5−ジオン(S01266)またはその塩である請求項2の化合物。
【請求項32】
化合物が、以下の構造:
【化85】

を有する1−{[6−クロロ−5−(トリフルオロメチル)(2−ピリジル)]アミノ}−3−(ヒドロキシメチル)−4−メチルアゾリン−2,5−ジオン(S01470)またはその塩である請求項2の化合物。
【請求項33】
化合物が、以下の構造:
【化86】

を有するN−(3,4−ジメチル−2,5−ジオキソアゾリニル)−N−[6−クロロ−5−(トリフルオロメチル)(2−ピリジル)]アセトアミド(S01473)またはその塩である請求項2の化合物。
【請求項34】
化合物が、以下の構造:
【化87】

を有する1−{[7−ブロモ−4−({4−[(2−クロロフェニル)カルボニル]ピペラジニル}メチル)(2−キノリル)]アミノ}−3,4−ジメチルアゾリン−2,5−ジオン(S01878)またはその塩である請求項2の化合物。
【請求項35】
化合物が、以下の構造:
【化88】

を有する3−(1−{[6−クロロ−5−(トリフルオロメチル)(2−ピリジル)]アミノ}−4−メチル−2,5−ジオキソアゾリン−3−イル)−N−メチルプロパンアミド(S01883)またはその塩である請求項2の化合物。
【請求項36】
化合物が、以下の構造:
【化89】

を有する1−[(8−クロロ(2−キノリル))アミノ]−3,4−ジメチルアゾリン−2,5−ジオン(S00585)またはその塩である請求項2の化合物。
【請求項37】
化合物が、以下の構造:
【化90】

を有する3,4−ジメチル−1−[(3,4,5−トリクロロフェニル)アミノ]アゾリン−2,5−ジオン(S00832)またはその塩である請求項2の化合物。
【請求項38】
化合物が、以下の構造:
【化91】

を有する3,4−ジメチル−1−{[4−(トリフルオロメチル)(2−キノリル)]アミノ}アゾリン−2,5−ジオン(S00873)またはその塩である請求項2の化合物。
【請求項39】
化合物が、以下の構造:
【化92】

を有する1−[(7−ブロモ−4−クロロ(2−キノリル))アミノ]−3,4−ジメチルアゾリン−2,5−ジオン(S01311)またはその塩である請求項2の化合物。
【請求項40】
化合物が、以下の構造:
【化93】

を有する1−{[6−(3−クロロ−4−フルオロフェニル)−5−(トリフルオロメチル)(2−ピリジル)]アミノ}−(3,4−ジメチルメチルアゾリン−2,5−ジオン(S01313)またはその塩である請求項2の化合物。
【請求項41】
化合物が、以下の構造:
【化94】

を有する3,4−ジメチル−1−{[6−(2−メチルプロピル)−5−(トリフルオロメチル)(2−ピリジル)]アミノ}アゾリン−2,5−ジオン(S01457)またはその塩である請求項2の化合物。
【請求項42】
化合物が、以下の構造:
【化95】

を有する1−{[6−クロロ−4−(トリフルオロメチル)(2−ピリジル)]アミノ}−3,4−ジメチルアゾリン−2,5−ジオン(S01737)またはその塩である請求項2の化合物。
【請求項43】
化合物が、以下の構造:
【化96】

を有する3−(1−{[4−({4−[(tert−ブチル)オキシカルボニル]ピペラジニル}メチル)−7−ブロモ(2−キノリル)]アミノ}−4−メチル−2,5−ジオキソアゾリン−3−イル)プロパン酸メチル(S01865)またはその塩である請求項2の化合物。
【請求項44】
化合物が、以下の構造:
【化97】

を有する1−({4−[(4−{[4−(ジメチルアミノ)フェニル]カルボニル}ピペラジニル)メチル]−7−ブロモ(2−キノリル)}アミノ)−3,4−ジメチルアゾリン−2,5−ジオン(S01880)またはその塩である請求項2の化合物。
【請求項45】
化合物が、以下の構造:
【化98】

を有する1−[(3−クロロイソキノリル)アミノ]−3,4−ジメチルアゾリン−2,5−ジオン(S01098)またはその塩である請求項2の化合物。
【請求項46】
化合物が、以下の構造:
【化99】

を有する1−{[6−クロロ−5−(トリフルオロメチル)(2−ピリジル)]アミノ}−3−エチル−4−メチルアゾリン−2,5−ジオン(S01553)またはその塩である請求項2の化合物。
【請求項47】
化合物が、以下の構造:
【化100】

を有する1−{[4−クロロ−6−フェニル−5−(トリフルオロメチル)(2−ピリジル)]アミノ}−3,4−ジメチルアゾリン−2,5−ジオン(S01734)またはその塩である請求項2の化合物。
【請求項48】
化合物が、以下の構造:
【化101】

を有するN−[1−({2−[(3,4−ジメチル−2,5−ジオキソアゾリニル)アミノ]−7−ブロモ(4−キノリル)}メチル)ピロリジン−3−イル](tert−ブトキシ)カルボキサミド(S01864)またはその塩である請求項2の化合物。
【請求項49】
化合物が、以下の構造:
【化102】

を有する1−{[7−ブロモ−4−({4−[(4−フルオロフェニル)カルボニル]ピペラジニル}メチル)(2−キノリル)]アミノ}−3,4−ジメチルアゾリン−2,5−ジオン(S01877)またはその塩である請求項2の化合物。
【請求項50】
化合物が、以下の構造:
【化103】

を有する6−[(3,4−ジメチル−2,5−ジオキソアゾリニル)アミノ]−3−(トリフルオロメチル)ピリジン−2−カルボニトリル(S01475)またはその塩である請求項2の化合物。
【請求項51】
化合物が、以下の構造:
【化104】

を有する2−{[6−クロロ−5−(トリフルオロメチル)−2−ピリジル]アミノ}−4,5,6,7−テトラヒドロイソインドール−1,3−ジオン(S00186)またはその塩である請求項2の化合物。
【請求項52】
化合物が、以下の構造:
【化105】

を有する1−{[4−ブロモ−3−(トリフルオロメチル)フェニル]アミノ}−3,4−ジメチルアゾリン−2,5−ジオン(S00516)またはその塩である請求項2の化合物。
【請求項53】
化合物が、以下の構造:
【化106】

を有する1−[(4−クロロナフチル)アミノ]−3,4−ジメチルアゾリン−2,5−ジオン(S00738)またはその塩である請求項2の化合物。
【請求項54】
化合物が、以下の構造:
【化107】

を有する1−[(4−クロロ−6−メチル(2−キノリル))アミノ]−3,4−ジメチルアゾリン−2,5−ジオン(S00935)またはその塩である請求項2の化合物。
【請求項55】
化合物が、以下の構造:
【化108】

を有する1−[(4−ブロモナフチル)アミノ]−3,4−ジメチルアゾリン−2,5−ジオン(S00942)またはその塩である請求項2の化合物。
【請求項56】
化合物が、以下の構造:
【化109】

を有する1−{[7−ブロモ−4−(ヒドロキシメチル)(2−キノリル)]アミノ}−3,4−ジメチルアゾリン−2,5−ジオン(S01037)またはその塩である請求項2の化合物。
【請求項57】
化合物が、以下の構造:
【化110】

を有する酢酸{2−[(3,4−ジ酢酸メチル−2,5−ジオキソアゾリニル)アミノ]−7−ブロモ−4−キノリル}メチル(S01047)またはその塩である請求項2の化合物。
【請求項58】
化合物が、以下の構造:
【化111】

を有する1−{[8−クロロ−4−(4−メトキシフェニル)(2−キノリル)]アミノ}−3,4−ジメチルアゾリン−2,5−ジオン(S01191)またはその塩である請求項2の化合物。
【請求項59】
化合物が、以下の構造:
【化112】

を有する1−[(4−クロロベンゾ[h]キノリン−2−イル)アミノ]−3,4−ジメチルアゾリン−2,5−ジオン(S01207)またはその塩である請求項2の化合物。
【請求項60】
化合物が、以下の構造:
【化113】

を有する1−[(7−ブロモ−4−{[4−ベンジルピペラジニル]メチル}(2−キノリル))アミノ]−3,4−ジメチルアゾリン−2,5−ジオン(S01268)またはその塩である請求項2の化合物。
【請求項61】
化合物が、以下の構造:
【化114】

を有する1−{[6−(4−クロロフェニル)−5−(トリフルオロメチル)(2−ピリジル)]アミノ}−3,4−ジメチルアゾリン−2,5−ジオン(S01371)またはその塩である請求項2の化合物。
【請求項62】
化合物が、以下の構造:
【化115】

を有する3,4−ジメチル−1−{[6−(4−メチルフェニル)−5−(トリフルオロメチル)(2−ピリジル)]アミノ}アゾリン−2,5−ジオン(S01393)またはその塩である請求項2の化合物。
【請求項63】
化合物が、以下の構造:
【化116】

を有する1−{[6−(3−クロロフェニル)−5−(トリフルオロメチル)(2−ピリジル)]アミノ}−3,4−ジメチルアゾリン−2,5−ジオン(S01474)またはその塩である請求項2の化合物。
【請求項64】
化合物が、以下の構造:
【化117】

を有する1−{[6−クロロ−5−(トリフルオロメチル)(2−ピリジル)]メチルアミノ}−3−(メトキシメチル)−4−メチルアゾリン−2,5−ジオン(S01600)またはその塩である請求項2の化合物。
【請求項65】
化合物が、以下の構造:
【化118】

を有する4−({2−[(3,4−ジメチル−2,5−ジオキソアゾリニル)アミノ]−7−ブロモ−4−キノリル}メチル)ピペラジンカルボン酸フェニルメチル(S01683)またはその塩である請求項2の化合物。
【請求項66】
化合物が、以下の構造:
【化119】

を有する1−{[6−クロロ−2−フェニル−3−(トリフルオロメチル)(4−ピリジル)]アミノ}−3,4−ジメチルアゾリン−2,5−ジオン(S01688)またはその塩である請求項2の化合物。
【請求項67】
化合物が、以下の構造:
【化120】

を有する3,4−ジメチル−1−({6−[3−(トリフルオロメチル)フェニル](2−ピリジル)}アミノ)アゾリン−2,5−ジオン(S01691)またはその塩である請求項2の化合物。
【請求項68】
化合物が、以下の構造:
【化121】

を有する1−[(7−ブロモ−4−{[4−(フェニルカルボニル)ピペラジニル]メチル}(2−キノリル))アミノ]−3,4−ジメチルアゾリン−2,5−ジオン(S01699)またはその塩である請求項2の化合物。
【請求項69】
化合物が、以下の構造:
【化122】

を有する3−(1−{[6−クロロ−5−(トリフルオロメチル)(2−ピリジル)]アミノ}−4−メチル−2,5ジオキソアゾリン−3−イル)−N−メチル−N−フェニルプロパンアミド(S01759)またはその塩である請求項2の化合物。
【請求項70】
化合物が、以下の構造:
【化123】

を有する3,4−ジメチル−1−{[6−ベンジル−5−(トリフルオロメチル)(2−ピリジル)]アミノ}アゾリン−2,5−ジオン(S01762)またはその塩である請求項2の化合物。
【請求項71】
化合物が、以下の構造:
【化124】

を有する1−{[4−({4−[(2,4−ジメチルフェニル)カルボニル]ピペラジニル}メチル)−7−ブロモ(2−キノリル)]アミノ}−3,4−ジメチルアゾリン−2,5−ジオン(S01800)またはその塩である請求項2の化合物。
【請求項72】
化合物が、以下の構造:
【化125】

を有する1−{[7−ブロモ−4−({4−[(4−メトキシフェニル)カルボニル]ピペラジニル}メチル)(2−キノリル)]アミノ}−3,4−ジメチルアゾリン−2,5−ジオン(S01801)またはその塩である請求項2の化合物。
【請求項73】
化合物が、以下の構造:
【化126】

を有するN−[6−クロロ−5−(トリフルオロメチル)(2−ピリジル)]−N−[4−(ヒドロキシメチル)−3−メチル−2,5−ジオキソアゾリニル]アセトアミド(S01820)またはその塩である請求項2の化合物。
【請求項74】
化合物が、以下の構造:
【化127】

を有する1−[(7−ブロモ−4−{[4−(フェニルスルホニル)ピペラジニル]メチル}(2−キノリル))アミノ]−3,4−ジメチルアゾリン−2,5−ジオン(S01822)またはその塩である請求項2の化合物。
【請求項75】
化合物が、以下の構造:
【化128】

を有する1−[(4−クロロ−8−メチル(2−キノリル))アミノ]−3,4−ジメチルアゾリン−2,5−ジオン(S00871)またはその塩である請求項2の化合物。
【請求項76】
化合物が、以下の構造:
【化129】

を有する4−[({2−[(3,4−ジメチル−2,5−ジオキソアゾリニル)アミノ]−7−ブロモ−4−キノリル}メチル)アミノ]ピペリジンカルボン酸tert−ブチル(S01862)またはその塩である請求項2の化合物。
【請求項77】
化合物が、以下の構造:
【化130】

を有する4−[4−({2−[(3,4−ジメチル−2,5−ジオキソアゾリニル)アミノ]−7−ブロモ−4−キノリル}メチル)ピペラジニル]ピペリジンカルボン酸tert−ブチル(S01928)またはその塩である請求項2の化合物。
【請求項78】
化合物が、以下の構造:
【化131】

を有する1−[(4−{[4−(3,3−ジメチルブタノイル)ピペラジニル]メチル}−7−ブロモ(2−キノリル))アミノ]−3,4−ジメチルアゾリン−2,5−ジオン(S01929)またはその塩である請求項2の化合物。
【請求項79】
化合物が、以下の構造:
【化132】

を有する3−(1−{[6−クロロ−5−(トリフルオロメチル)(2−ピリジル)]アミノ}−4−メチル−2,5−ジオキソアゾリン−3−イル)プロパン酸メチルエチル(S02022)またはその塩である請求項2の化合物。
【請求項80】
化合物が、以下の構造:
【化133】

を有する3−(1−{[6−クロロ−5−(トリフルオロメチル)(2−ピリジル)]アミノ}−4−メチル−2,5−ジオキソアゾリン−3−イル)プロパン酸メチルプロピル(S02264)またはその塩である請求項2の化合物。
【請求項81】
化合物が、以下の構造:
【化134】

を有する2−(1−{[6−クロロ−5−(トリフルオロメチル)(2−ピリジル)]アミノ}−4−メチル−2,5−ジオキソアゾリン−3−イル)酢酸tert−ブチル(S02225)またはその塩である請求項2の化合物。
【請求項82】
化合物が、以下の構造:
【化135】

を有する1−{[6−クロロ−5−(トリフルオロメチル)(2−ピリジル)]アミノ}−3−(エトキシメチル)−4−メチルアゾリン−2,5−ジオン(S02366)またはその塩である請求項2の化合物。
【請求項83】
化合物が、以下の構造:
【化136】

を有する3−ブチル−1−{[6−クロロ−5−(トリフルオロメチル)(2−ピリジル)]アミノ}−4−メチルアゾリン−2,5−ジオン(S03448)またはその塩である請求項2の化合物。
【請求項84】
化合物が、以下の構造:
【化137】

を有する1−{[6−クロロ−5−(トリフルオロメチル)(2−ピリジル)]アミノ}−4−メチル−3−[2−(2−メチル(1,3−ジオキソラン−2−イル))エチル]アゾリン−2,5−ジオン(S03456)またはその塩である請求項2の化合物。
【請求項85】
化合物が、以下の構造:
【化138】

を有する1−{[6−クロロ−5−(トリフルオロメチル)(2−ピリジル)]アミノ}−3−[(2−メトキシエトキシ)メチル]−4−メチルアゾリン−2,5−ジオン(S03742)またはその塩である請求項2の化合物。
【請求項86】
化合物が、以下の構造:
【化139】

を有する1−{[6−クロロ−5−(トリフルオロメチル)(2−ピリジル)]アミノ}−4−(3−ヒドロキシヘキシル)−3−メチルアゾリン−2,5−ジオン(S03552)またはその塩である請求項2の化合物。
【請求項87】
化合物が、以下の構造:
【化140】

を有する1−{[6−クロロ−5−(トリフルオロメチル)(2−ピリジル)]アミノ}−4−(3−ヒドロキシペンチル)−3−メチルアゾリン−2,5−ジオン(S03745)またはその塩である請求項2の化合物。
【請求項88】
化合物が、以下の構造:
【化141】

を有する1−{[6−クロロ−5−(トリフルオロメチル)(2−ピリジル)]アミノ}−4−メチル−3−[(3−メチルブトキシ)メチル]アゾリン−2,5−ジオン(S03405)またはその塩である請求項2の化合物。
【請求項89】
化合物が、以下の構造:
【化142】

を有する3−(ブトキシメチル)−1−{[6−クロロ−5−(トリフルオロメチル)(2−ピリジル)]アミノ}−4−メチルアゾリン−2,5−ジオン(S03518)またはその塩である請求項2の化合物。
【請求項90】
化合物が、以下の構造:
【化143】

を有する3−[(3,3−ジメチルブトキシ)メチル]−1−{[6−クロロ−5−(トリフルオロメチル)(2−ピリジル)]アミノ}−4−メチルアゾリン−2,5−ジオン(S03747)またはその塩である請求項2の化合物。
【請求項91】
化合物が、以下の構造:
【化144】

を有する1−{[6−クロロ−5−(トリフルオロメチル)(2−ピリジル)]アミノ}−3−(2−エトキシエチル)−4−メチルアゾリン−2,5−ジオン(S03960)またはその塩である請求項2の化合物。
【請求項92】
化合物が、以下の構造:
【化145】

を有する1−{[6−クロロ−5−(トリフルオロメチル)(2−ピリジル)]アミノ}−4−メチル−3−[(2−メチルプロポキシ)メチル]アゾリン−2,5−ジオン(S03963)またはその塩である請求項2の化合物。
【請求項93】
化合物が、以下の構造:
【化146】

を有する3−[(2,2−ジメチルプロポキシ)メチル]−1−{[6−クロロ−5−(トリフルオロメチル)(2−ピリジル)]アミノ}−4−メチルアゾリン−2,5−ジオン(S03962)またはその塩である請求項2の化合物。
【請求項94】
化合物が、以下の構造:
【化147】

を有する4−[(1,3−ジメチルブトキシ)メチル]−1−{[6−クロロ−5−トリフルオロメチル)(2−ピリジル)]アミノ}−3−メチルアゾリン−2,5−ジオン(S03964)またはその塩である請求項2の化合物。
【請求項95】
化合物が、以下の構造:
【化148】

を有する4−[(tert−ブトキシ)メチル]−1−{[6−クロロ−5−(トリフルオロメチル)(2−ピリジル)]アミノ}−3−メチルアゾリン−2,5−ジオン(S03873)またはその塩である請求項2の化合物。
【請求項96】
化合物が、以下の構造:
【化149】

を有する1−{[6−クロロ−5−(トリフルオロメチル)(2−ピリジル)]アミノ}−4−メチル−3−[2−(2−メチルプロポキシ)エチル]アゾリン−2,5−ジオン(S03955)またはその塩である請求項2の化合物。
【請求項97】
化合物が、以下の構造:
【化150】

を有する1−{[6−クロロ−5−(トリフルオロメチル)(2−ピリジル)]アミノ}−4−メチル−3−[2−(3−メチルブトキシ)エチル]アゾリン−2,5−ジオン(S03956)またはその塩である請求項2の化合物。
【請求項98】
化合物が、以下の構造:
【化151】

を有する1−{[6−クロロ−5−(トリフルオロメチル)(2−ピリジル)]アミノ}−3−メチル−4−(2−プロポキシエチル)アゾリン−2,5−ジオン(S04034)またはその塩である請求項2の化合物。
【請求項99】
請求項2の化合物を薬学的に許容されるビヒクルと組み合わせて含む医薬組成物。
【請求項100】
細胞増殖障害を処置するための方法であって、構造(I)の式:
【化152】

式中、
およびRは、アルキル、置換されたアルキル、場合によっては置換されたアルコキシ、場合によっては置換されたアルキルチオ、ハロゲン、場合によっては置換されたアリール、場合によっては置換されたアリールオキシ、場合によっては置換されたアリールチオ、またはHから独立して選択され、ここで、RおよびRはまた、縮合環構造を形成する環状アルキレン鎖の一部であってもよく;
Xは、O、S、NR、またはCRであり;
Arは、炭素環式アリール、複素環式アリール、単環式アリール、多環式アリール、および非アリール(非芳香族)環と縮合したアリールを含めて、アリールまたは置換されたアリールであり;
は、H、アルキル、置換されたアルキル、場合によっては置換されたアシルであるか、あるいは、NをAr環に結合させる環構造の一部としてのものであり;
およびRは、H、アルキル、置換されたアルキルから独立して選択されるか、あるいは、両方とも、環構造を形成する環状アルキレン鎖の一部であってよく;RまたはRはまた、Ar環に結合する環構造の一部であってもよい;
を有する有効量の化合物またはその塩を投与することを含む方法。
【請求項101】
構造(II)または構造(III)の式:
【化153】

式中、
およびRは、アルキル、置換されたアルキル、場合によっては置換されたアルコキシ、場合によっては置換されたアルキルチオ、ハロゲン、場合によっては置換されたアリール、場合によっては置換されたアリールオキシ、場合によっては置換されたアリールチオ、またはHから独立して選択され、ここで、RおよびRはまた、縮合環構造を形成する環状アルキレン鎖の一部であってもよく;
Xは、O、S、NR、またはCRであり;
Arは、炭素環式アリール、複素環式アリール、単環式アリール、多環式アリール、および非アリール(非芳香族)環と縮合したアリールを含めて、アリールまたは置換されたアリールであり;
は、H、アルキル、置換されたアルキル、場合によっては置換されたアシルであるか、あるいは、NをAr環に結合させる環構造の一部としてのものであり;
Aは、NまたはCHであり;
Bは、CRまたはNであり;
、R、R、およびRは、H、アルキル、置換されたアルキル、ハロゲン、場合によっては置換されたアリール、場合によっては置換されたヘテロアリール、場合によっては置換されたアルコキシ、場合によっては置換されたアリールオキシ、シアノ、ニトロ、場合によっては置換されたアルキルチオ、場合によっては置換されたアルキルスフィニル、場合によっては置換されたアルキルスルホニル、場合によっては置換されたアリールチオ、場合によっては置換されたアシル、場合によっては置換されたアミノ、カルボキシル、場合によっては置換されたアルコキシカルボニル、場合によっては置換されたカルバモイルから独立して選択され、ここで、RおよびR、またはRおよびR、またはRおよびRは、縮合環構造を形成する環状アルキレン基の一部であってよく;
Yは、O、S、またはNR12であり;
10およびR11は、H、アルキル、置換されたアルキル、ハロゲン、場合によっては置換されたアリール、場合によっては置換されたヘテロアリール、場合によっては置換されたアルコキシ、場合によっては置換されたアリールオキシ、シアノ、ニトロ、場合によっては置換されたアルキルチオ、場合によっては置換されたアルキルスフィニル、場合によっては置換されたアルキルスルホニル、場合によっては置換されたアリールチオ、場合によっては置換されたアシル、場合によっては置換されたアミノ、カルボキシル、場合によっては置換されたアルコキシカルボニル、場合によっては置換されたカルバモイルから独立して選択され、ここで、R10およびR11は、縮合環構造を形成する環状アルキレン基の一部であってよく;
12は、H、アルキル、置換されたアルキル、アリール、アシル、またはスルホニル基である;
を有する有効量の化合物またはその塩を投与することを含む請求項100の方法。
【請求項102】
およびRのうちの一方がメチル基であり、RおよびRのうちの他方が、アルキル、あるいは、アルコキシ、ヒドロキシ、カルボキシ、アルコキシカルボニル、場合によっては置換されたカルバモイル、または場合によっては置換された環状アミノカルボニルで置換されたアルキルである請求項101の方法。
【請求項103】
およびRがどちらも、縮合環構造を形成する環状アルキレン鎖の一部である請求項101の方法。
【請求項104】
XがNRまたはCRであり、RがH、アルキル、またはアシルであり、RおよびRが、Hまたはアルキルから独立して選択される請求項101の方法。
【請求項105】
、R、R、R、R10、およびR11が、H、アルキル、ハロゲン、トリフルオロメチル、場合によっては置換されたフェニル、アルコキシ、シアノ、あるいは、フェニル、場合によっては置換されたアミノ、場合によっては置換された環状アミノ、またはアシルオキシで置換されたアルキルから独立して選択される請求項101の方法。
【請求項106】
YがSである請求項101の方法。
【請求項107】
2つの隣接する置換基RおよびR、またはRおよびR、またはR10およびR11が、縮合かつ置換されたベンゼン環を形成する請求項101の方法。
【請求項108】
化合物が、
3−(1−{[6−クロロ−5−(トリフルオロメチル)(2−ピリジル)]アミノ}−4−メチル−2,5−ジオキソアゾリン−3−イル)プロパン酸tert−ブチル(S01860);
3−(1−{[6−クロロ−5−(トリフルオロメチル)(2−ピリジル)]アミノ}−4−メチル−2,5−ジオキソアゾリン−3−イル)プロパン酸エチル(S01861)、
3,4−ジメチル−1−[(4,7,8−トリクロロ(2−キノリル))アミノ]アゾリン−2,5−ジオン(S01078)、
1−[(8−ブロモ−4−クロロ(2−キノリル))アミノ]−3,4−ジメチルアゾリン−2,5−ジオン(S01247)、
4−({2−[(3,4−ジメチル−2,5−ジオキソアゾリニル)アミノ]−7−ブロモ−4−キノリル}メチル)ピペラジンカルボン酸tert−ブチル(S01589)、
3−(1−{[6−クロロ−5−(トリフルオロメチル)(2−ピリジル)]アミノ}−4−メチル−2,5−ジオキソアゾリン−3−イル)プロパン酸メチル(S01648)、
3−(1−{[6−クロロ−5−(トリフルオロメチル)(2−ピリジル)]アミノ}−4−メチル−2,5−ジオキソアゾリン−3−イル)−N−メトキシ−N−メチルプロパンアミド(S01796)、
1−{[7−ブロモ−4−({4−[(2−メトキシフェニル)カルボニル]ピペラジニル}メチル)(2−キノリル)]アミノ}−3,4−ジメチルアゾリン−2,5−ジオン(S01879)、
1−{[3−ブロモ−6−クロロ−5−(トリフルオロメチル)(2−ピリジル)]アミノ}−3,4−ジメチルアゾリン−2,5−ジオン(S01981)、
1−{[6−クロロ−3−(トリフルオロメチル)(2−ピリジル)]アミノ}−3,4−ジメチルアゾリン−2,5−ジオン(S00109)、
1−{[6−クロロ−5−(トリフルオロメチル)(2−ピリジル)]メチルアミノ}−3,4−ジメチルアゾリン−2,5−ジオン(S00170)、
1−{[6−ブロモ−5−(トリフルオロメチル)(2−ピリジル)]メチルアミノ}−3,4−ジメチルアゾリン−2,5−ジオン(S01007)、
1−{[6−クロロ−5−(トリフルオロメチル)(2−ピリジル)]アミノ}−4−メチル−3−(3−メチルブチル)アゾリン−2,5−ジオン(S01554)、
1−{[6−クロロ−5−(トリフルオロメチル)(2−ピリジル)]アミノ}−3−(メトキシメチル)−4−メチルアゾリン−2,5−ジオン(S01599)、
1−{[7,8−ジクロロ−4−(トリフルオロメチル)(2−キノリル)]アミノ}−3,4−ジメチルアゾリン−2,5−ジオン(S01455)、
3−(1−{[6−クロロ−5−(トリフルオロメチル)(2−ピリジル)]アミノ}−4−メチル−2,5−ジオキソアゾリン−3−イル)−N,N−ジエチルプロパンアミド(S01711)、
2−[(1−{[6−クロロ−5−(トリフルオロメチル)(2−ピリジル)]アミノ}−4−メチル−2,5−ジオキソアゾリン−3−イル)メチル]プロパン−1,3−二酸ジエチル(S01712)、
N−(tert−ブチル)−3−(1−{[6−クロロ−5−(トリフルオロメチル)(2−ピリジル)]アミノ}−4−メチル−2,5−ジオキソアゾリン−3−イル)プロパンアミド(S01758)、
1−{[7−ブロモ−4−({4−[(3−メトキシフェニル)カルボニル]ピペラジニル}メチル)(2−キノリル)]アミノ}−3,4−ジメチルアゾリン−2,5−ジオン(S01925)、
1−{[6−ブロモ−5−(トリフルオロメチル)(2−ピリジル)]アミノ}−3,4−ジメチルアゾリン−2,5−ジオン(S00994)、
1−[(4,8−ジクロロ(2−キノリル))アミノ]−3,4−ジメチルアゾリン−2,5−ジオン(S01005)、
3,4−ジメチル−1−{[6−フェニル−5−(トリフルオロメチル)(2−ピリジル)]アミノ}アゾリン−2,5−ジオン(S01266)、
1−{[6−クロロ−5−(トリフルオロメチル)(2−ピリジル)]アミノ}−3−(ヒドロキシメチル)−4−メチルアゾリン−2,5−ジオン(S01470)、
N−(3,4−ジメチル−2,5−ジオキソアゾリニル)−N−[6−クロロ−5−(トリフルオロメチル)(2−ピリジル)]アセトアミド(S01473)、
1−{[7−ブロモ−4−({4−[(2−クロロフェニル)カルボニル]ピペラジニル}メチル)(2−キノリル)]アミノ}−3,4−ジメチルアゾリン−2,5−ジオン(S01878)、
3−(1−{[6−クロロ−5−(トリフルオロメチル)(2−ピリジル)]アミノ}−4−メチル−2,5−ジオキソアゾリン−3−イル)−N−メチルプロパンアミド(S01883)、
1−[(8−クロロ(2−キノリル))アミノ]−3,4−ジメチルアゾリン−2,5−ジオン(S00585)、
3,4−ジメチル−1−[(3,4,5−トリクロロフェニル)アミノ]アゾリン−2,5−ジオン(S00832)、
3,4−ジメチル−1−{[4−(トリフルオロメチル)(2−キノリル)]アミノ}アゾリン−2,5−ジオン(S00873)、
1−[(7−ブロモ−4−クロロ(2−キノリル))アミノ]−3,4−ジメチルアゾリン−2,5−ジオン(S01311)、
1−{[6−(3−クロロ−4−フルオロフェニル)−5−(トリフルオロメチル)(2−ピリジル)]アミノ}−(3,4−ジメチルメチルアゾリン−2,5−ジオン(S01313)、
3,4−ジメチル−1−{[6−(2−メチルプロピル)−5−(トリフルオロメチル)(2−ピリジル)]アミノ}アゾリン−2,5−ジオン(S01457)、
1−{[6−クロロ−4−(トリフルオロメチル)(2−ピリジル)]アミノ}−3,4−ジメチルアゾリン−2,5−ジオン(S01737)、
3−(1−{[4−({4−[(tert−ブチル)オキシカルボニル]ピペラジニル}メチル)−7−ブロモ(2−キノリル)]アミノ}−4−メチル−2,5−ジオキソアゾリン−3−イル)プロパン酸メチル(S01865)、
1−({4−[(4−{[4−(ジメチルアミノ)フェニル]カルボニル}ピペラジニル)メチル]−7−ブロモ(2−キノリル)}アミノ)−3,4−ジメチルアゾリン−2,5−ジオン(S01880)、
1−[(3−クロロイソキノリル)アミノ]−3,4−ジメチルアゾリン−2,5−ジオン(S01098)、
1−{[6−クロロ−5−(トリフルオロメチル)(2−ピリジル)]アミノ}−3−エチル−4−メチルアゾリン−2,5−ジオン(S01553)、
1−{[4−クロロ−6−フェニル−5−(トリフルオロメチル)(2−ピリジル)]アミノ}−3,4−ジメチルアゾリン−2,5−ジオン(S01734)、
N−[1−({2−[(3,4−ジメチル−2,5−ジオキソアゾリニル)アミノ]−7−ブロモ(4−キノリル)}メチル)ピロリジン−3−イル](tert−ブトキシ)カルボキサミド(S01864)、
1−{[7−ブロモ−4−({4−[(4−フルオロフェニル)カルボニル]ピペラジニル}メチル)(2−キノリル)]アミノ}−3,4−ジメチルアゾリン−2,5−ジオン(S01877)、
6−[(3,4−ジメチル−2,5−ジオキソアゾリニル)アミノ]−3−(トリフルオロメチル)ピリジン−2−カルボニトリル(S01475)、
2−{[6−クロロ−5−(トリフルオロメチル)−2−ピリジル]アミノ}−4,5,6,7−テトラヒドロイソインドール−1,3−ジオン(S00186)、
1−{[4−ブロモ−3−(トリフルオロメチル)フェニル]アミノ}−3,4−ジメチルアゾリン−2,5−ジオン(S00516)、
1−[(4−クロロナフチル)アミノ]−3,4−ジメチルアゾリン−2,5−ジオン(S00738)、
1−[(4−クロロ−6−メチル(2−キノリル))アミノ]−3,4−ジメチルアゾリン−2,5−ジオン(S00935)、
1−[(4−ブロモナフチル)アミノ]−3,4−ジメチルアゾリン−2,5−ジオン(S00942)、
1−{[7−ブロモ−4−(ヒドロキシメチル)(2−キノリル)]アミノ}−3,4−ジメチルアゾリン−2,5−ジオン(S01037)、
酢酸{2−[(3,4−ジ酢酸メチル−2,5−ジオキソアゾリニル)アミノ]−7−ブロモ−4−キノリル}メチル(S01047)、
1−{[8−クロロ−4−(4−メトキシフェニル)(2−キノリル)]アミノ}−3,4−ジメチルアゾリン−2,5−ジオン(S01191)、
1−[(4−クロロベンゾ[h]キノリン−2−イル)アミノ]−3,4−ジメチルアゾリン−2,5−ジオン(S01207)、
1−[(7−ブロモ−4−{[4−ベンジルピペラジニル]メチル}(2−キノリル))アミノ]−3,4−ジメチルアゾリン−2,5−ジオン(S01268)、
1−{[6−(4−クロロフェニル)−5−(トリフルオロメチル)(2−ピリジル)]アミノ}−3,4−ジメチルアゾリン−2,5−ジオン(S01371)、
3,4−ジメチル−1−{[6−(4−メチルフェニル)−5−(トリフルオロメチル)(2−ピリジル)]アミノ}アゾリン−2,5−ジオン(S01393)、
1−{[6−(3−クロロフェニル)−5−(トリフルオロメチル)(2−ピリジル)]アミノ}−3,4−ジメチルアゾリン−2,5−ジオン(S01474)、
1−{[6−クロロ−5−(トリフルオロメチル)(2−ピリジル)]メチルアミノ}−3−(メトキシメチル)−4−メチルアゾリン−2,5−ジオン(S01600)、
4−({2−[(3,4−ジメチル−2,5−ジオキソアゾリニル)アミノ]−7−ブロモ−4−キノリル}メチル)ピペラジンカルボン酸フェニルメチル(S01683)、
1−{[6−クロロ−2−フェニル−3−(トリフルオロメチル)(4−ピリジル)]アミノ}−3,4−ジメチルアゾリン−2,5−ジオン(S01688)、
3,4−ジメチル−1−({6−[3−(トリフルオロメチル)フェニル](2−ピリジル)}アミノ)アゾリン−2,5−ジオン(S01691)、
1−[(7−ブロモ−4−{[4−(フェニルカルボニル)ピペラジニル]メチル}(2−キノリル))アミノ]−3,4−ジメチルアゾリン−2,5−ジオン(S01699)、
3−(1−{[6−クロロ−5−(トリフルオロメチル)(2−ピリジル)]アミノ}−4−メチル−2,5−ジオキソアゾリン−3−イル)−N−メチル−N−フェニルプロパンアミド(S01759)、
3,4−ジメチル−1−{[6−ベンジル−5−(トリフルオロメチル)(2−ピリジル)]アミノ}アゾリン−2,5−ジオン(S01762)、
1−{[4−({4−[(2,4−ジメチルフェニル)カルボニル]ピペラジニル}メチル)−7−ブロモ(2−キノリル)]アミノ}−3,4−ジメチルアゾリン−2,5−ジオン(S01800)、
1−{[7−ブロモ−4−({4−[(4−メトキシフェニル)カルボニル]ピペラジニル}メチル)(2−キノリル)]アミノ}−3,4−ジメチルアゾリン−2,5−ジオン(S01801)、
N−[6−クロロ−5−(トリフルオロメチル)(2−ピリジル)]−N−[4−(ヒドロキシメチル)−3−メチル−2,5−ジオキソアゾリニル]アセトアミド(S01820)、
1−[(7−ブロモ−4−{[4−(フェニルスルホニル)ピペラジニル]メチル}(2−キノリル))アミノ]−3,4−ジメチルアゾリン−2,5−ジオン(S01822)、
1−[(4−クロロ−8−メチル(2−キノリル))アミノ]−3,4−ジメチルアゾリン−2,5−ジオン(S00871)、
4−[({2−[(3,4−ジメチル−2,5−ジオキソアゾリニル)アミノ]−7−ブロモ−4−キノリル}メチル)アミノ]ピペリジンカルボン酸tert−ブチル(S01862)、
4−[4−({2−[(3,4−ジメチル−2,5−ジオキソアゾリニル)アミノ]−7−ブロモ−4−キノリル}メチル)ピペラジニル]ピペリジンカルボン酸tert−ブチル(S01928)、
1−[(4−{[4−(3,3−ジメチルブタノイル)ピペラジニル]メチル}−7−ブロモ(2−キノリル))アミノ]−3,4−ジメチルアゾリン−2,5−ジオン(S01929)、
3−(1−{[6−クロロ−5−(トリフルオロメチル)(2−ピリジル)]アミノ}−4−メチル−2,5−ジオキソアゾリン−3−イル)プロパン酸メチルエチル(S02022)
3−(1−{[6−クロロ−5−(トリフルオロメチル)(2−ピリジル)]アミノ}−4−メチル−2,5−ジオキソアゾリン−3−イル)プロパン酸メチルプロピル(S02264)
2−(1−{[6−クロロ−5−(トリフルオロメチル)(2−ピリジル)]アミノ}−4−メチル−2,5−ジオキソアゾリン−3−イル)酢酸tert−ブチル(S02225)
1−{[6−クロロ−5−(トリフルオロメチル)(2−ピリジル)]アミノ}−3−(エトキシメチル)−4−メチルアゾリン−2,5−ジオン(S02366)
3−ブチル−1−{[6−クロロ−5−(トリフルオロメチル)(2−ピリジル)]アミノ}−4−メチルアゾリン−2,5−ジオン(S03448)
1−{[6−クロロ−5−(トリフルオロメチル)(2−ピリジル)]アミノ}−4−メチル−3−[2−(2−メチル(1,3−ジオキソラン−2−イル))エチル]アゾリン−2,5−ジオン(S03456)
1−{[6−クロロ−5−(トリフルオロメチル)(2−ピリジル)]アミノ}−3−[(2−メトキシエトキシ)メチル]−4−メチルアゾリン−2,5−ジオン(S03742)
1−{[6−クロロ−5−(トリフルオロメチル)(2−ピリジル)]アミノ}−4−(3−ヒドロキシヘキシル)−3−メチルアゾリン−2,5−ジオン(S03552)
1−{[6−クロロ−5−(トリフルオロメチル)(2−ピリジル)]アミノ}−4−(3−ヒドロキシペンチル)−3−メチルアゾリン−2,5−ジオン(S03745)
1−{[6−クロロ−5−(トリフルオロメチル)(2−ピリジル)]アミノ}−4−メチル−3−[(3−メチルブトキシ)メチル]アゾリン−2,5−ジオン(S03405)
3−(ブトキシメチル)−1−{[6−クロロ−5−(トリフルオロメチル)(2−ピリジル)]アミノ}−4−メチルアゾリン−2,5−ジオン(S03518)
3−[(3,3−ジメチルブトキシ)メチル]−1−{[6−クロロ−5−(トリフルオロメチル)(2−ピリジル)]アミノ}−4−メチルアゾリン−2,5−ジオン(S03747)
1−{[6−クロロ−5−(トリフルオロメチル)(2−ピリジル)]アミノ}−3−(2−エトキシエチル)−4−メチルアゾリン−2,5−ジオン(S03960)
1−{[6−クロロ−5−(トリフルオロメチル)(2−ピリジル)]アミノ}−4−メチル−3−[(2−メチルプロポキシ)メチル]アゾリン−2,5−ジオン(S03963)
3−[(2,2−ジメチルプロポキシ)メチル]−1−{[6−クロロ−5−(トリフルオロメチル)(2−ピリジル)]アミノ}−4−メチルアゾリン−2,5−ジオン(S03962)
4−[(1,3−ジメチルブトキシ)メチル]−1−{[6−クロロ−5−トリフルオロメチル)(2−ピリジル)]アミノ}−3−メチルアゾリン−2,5−ジオン(S03964)
4−[(tert−ブトキシ)メチル]−1−{[6−クロロ−5−(トリフルオロメチル)(2−ピリジル)]アミノ}−3−メチルアゾリン−2,5−ジオン(S03873)
1−{[6−クロロ−5−(トリフルオロメチル)(2−ピリジル)]アミノ}−4−メチル−3−[2−(2−メチルプロポキシ)エチル]アゾリン−2,5−ジオン(S03955)
1−{[6−クロロ−5−(トリフルオロメチル)(2−ピリジル)]アミノ}−4−メチル−3−[2−(3−メチルブトキシ)エチル]アゾリン−2,5−ジオン(S03956)
1−{[6−クロロ−5−(トリフルオロメチル)(2−ピリジル)]アミノ}−3−メチル−4−(2−プロポキシエチル)アゾリン−2,5−ジオン(S04034);
およびそれらの塩
からなる群から選択される請求項101の方法。
【請求項109】
化合物が、以下の構造:
【化154】

を有する3−(1−{[6−クロロ−5−(トリフルオロメチル)(2−ピリジル)]アミノ}−4−メチル−2,5−ジオキソアゾリン−3−イル)プロパン酸tert−ブチル(S01860)またはその塩である請求項101の方法。
【請求項110】
化合物が、以下の構造:
【化155】

を有する3−(1−{[6−クロロ−5−(トリフルオロメチル)(2−ピリジル)]アミノ}−4−メチル−2,5−ジオキソアゾリン−3−イル)プロパン酸エチル(S01861)またはその塩である請求項101の方法。
【請求項111】
化合物が、以下の構造:
【化156】

を有する3,4−ジメチル−1−[(4,7,8−トリクロロ(2−キノリル))アミノ]アゾリン−2,5−ジオン(S01078)またはその塩である請求項101の方法。
【請求項112】
化合物が、以下の構造:
【化157】

を有する1−[(8−ブロモ−4−クロロ(2−キノリル))アミノ]−3,4−ジメチルアゾリン−2,5−ジオン(S01247)またはその塩である請求項101の方法。
【請求項113】
化合物が、以下の構造:
【化158】

を有する4−({2−[(3,4−ジメチル−2,5−ジオキソアゾリニル)アミノ]−7−ブロモ−4−キノリル}メチル)ピペラジンカルボン酸tert−ブチル(S01589)またはその塩である請求項101の方法。
【請求項114】
化合物が、以下の構造:
【化159】

を有する3−(1−{[6−クロロ−5−(トリフルオロメチル)(2−ピリジル)]アミノ}−4−メチル−2,5−ジオキソアゾリン−3−イル)プロパン酸メチル(S01648)またはその塩である請求項101の方法。
【請求項115】
化合物が、以下の構造:
【化160】

を有する3−(1−{[6−クロロ−5−(トリフルオロメチル)(2−ピリジル)]アミノ}−4−メチル−2,5−ジオキソアゾリン−3−イル)−N−メトキシ−N−メチルプロパンアミド(S01796)またはその塩である請求項101の方法。
【請求項116】
化合物が、以下の構造:
【化161】

を有する1−{[7−ブロモ−4−({4−[(2−メトキシフェニル)カルボニル]ピペラジニル}メチル)(2−キノリル)]アミノ}−3,4−ジメチルアゾリン−2,5−ジオン(S01879)またはその塩である請求項101の方法。
【請求項117】
化合物が、以下の構造:
【化162】

を有する1−{[3−ブロモ−6−クロロ−5−(トリフルオロメチル)(2−ピリジル)]アミノ}−3,4−ジメチルアゾリン−2,5−ジオン(S01981)またはその塩である請求項101の方法。
【請求項118】
化合物が、以下の構造:
【化163】

を有する1−{[6−クロロ−3−(トリフルオロメチル)(2−ピリジル)]アミノ}−3,4−ジメチルアゾリン−2,5−ジオン(S00109)またはその塩である請求項101の方法。
【請求項119】
化合物が、以下の構造:
【化164】

を有する1−{[6−クロロ−5−(トリフルオロメチル)(2−ピリジル)]メチルアミノ}−3,4−ジメチルアゾリン−2,5−ジオン(S00170)またはその塩である請求項101の方法。
【請求項120】
化合物が、以下の構造:
【化165】

を有する1−{[6−ブロモ−5−(トリフルオロメチル)(2−ピリジル)]メチルアミノ}−3,4−ジメチルアゾリン−2,5−ジオン(S01007)またはその塩である請求項101の方法。
【請求項121】
化合物が、以下の構造:
【化166】

を有する1−{[6−クロロ−5−(トリフルオロメチル)(2−ピリジル)]アミノ}−4−メチル−3−(3−メチルブチル)アゾリン−2,5−ジオン(S01554)またはその塩である請求項101の方法。
【請求項122】
化合物が、以下の構造:
【化167】

を有する1−{[6−クロロ−5−(トリフルオロメチル)(2−ピリジル)]アミノ}−3−(メトキシメチル)−4−メチルアゾリン−2,5−ジオン(S01599)またはその塩である請求項101の方法。
【請求項123】
化合物が、以下の構造:
【化168】

を有する1−{[7,8−ジクロロ−4−(トリフルオロメチル)(2−キノリル)]アミノ}−3,4−ジメチルアゾリン−2,5−ジオン(S01455)またはその塩である請求項101の方法。
【請求項124】
化合物が、以下の構造:
【化169】

を有する3−(1−{[6−クロロ−5−(トリフルオロメチル)(2−ピリジル)]アミノ}−4−メチル−2,5−ジオキソアゾリン−3−イル)−N,N−ジエチルプロパンアミド(S01711)またはその塩である請求項101の方法。
【請求項125】
化合物が、以下の構造:
【化170】

を有する2−[(1−{[6−クロロ−5−(トリフルオロメチル)(2−ピリジル)]アミノ}−4−メチル−2,5−ジオキソアゾリン−3−イル)メチル]プロパン−1,3−二酸ジエチル(S01712)またはその塩である請求項101の方法。
【請求項126】
化合物が、以下の構造:
【化171】

を有するN−(tert−ブチル)−3−(1−{[6−クロロ−5−(トリフルオロメチル)(2−ピリジル)]アミノ}−4−メチル−2,5−ジオキソアゾリン−3−イル)プロパンアミド(S01758)またはその塩である請求項101の方法。
【請求項127】
化合物が、以下の構造:
【化172】

を有する1−{[7−ブロモ−4−({4−[(3−メトキシフェニル)カルボニル]ピペラジニル}メチル)(2−キノリル)]アミノ}−3,4−ジメチルアゾリン−2,5−ジオン(S01925)またはその塩である請求項101の方法。
【請求項128】
化合物が、以下の構造:
【化173】

を有する1−{[6−ブロモ−5−(トリフルオロメチル)(2−ピリジル)]アミノ}−3,4−ジメチルアゾリン−2,5−ジオン(S00994)またはその塩である請求項101の方法。
【請求項129】
化合物が、以下の構造:
【化174】

を有する1−[(4,8−ジクロロ(2−キノリル))アミノ]−3,4−ジメチルアゾリン−2,5−ジオン(S01005)またはその塩である請求項101の方法。
【請求項130】
化合物が、以下の構造:
【化175】

を有する3,4−ジメチル−1−{[6−フェニル−5−(トリフルオロメチル)(2−ピリジル)]アミノ}アゾリン−2,5−ジオン(S01266)またはその塩である請求項101の方法。
【請求項131】
化合物が、以下の構造:
【化176】

を有する1−{[6−クロロ−5−(トリフルオロメチル)(2−ピリジル)]アミノ}−3−(ヒドロキシメチル)−4−メチルアゾリン−2,5−ジオン(S01470)またはその塩である請求項101の方法。
【請求項132】
化合物が、以下の構造:
【化177】

を有するN−(3,4−ジメチル−2,5−ジオキソアゾリニル)−N−[6−クロロ−5−(トリフルオロメチル)(2−ピリジル)]アセトアミド(S01473)またはその塩である請求項101の方法。
【請求項133】
化合物が、以下の構造:
【化178】

を有する1−{[7−ブロモ−4−({4−[(2−クロロフェニル)カルボニル]ピペラジニル}メチル)(2−キノリル)]アミノ}−3,4−ジメチルアゾリン−2,5−ジオン(S01878)またはその塩である請求項101の方法。
【請求項134】
化合物が、以下の構造:
【化179】

を有する3−(1−{[6−クロロ−5−(トリフルオロメチル)(2−ピリジル)]アミノ}−4−メチル−2,5−ジオキソアゾリン−3−イル)−N−メチルプロパンアミド(S01883)またはその塩である請求項101の方法。
【請求項135】
化合物が、以下の構造:
【化180】

を有する1−[(8−クロロ(2−キノリル))アミノ]−3,4−ジメチルアゾリン−2,5−ジオン(S00585)またはその塩である請求項101の方法。
【請求項136】
化合物が、以下の構造:
【化181】

を有する3,4−ジメチル−1−[(3,4,5−トリクロロフェニル)アミノ]アゾリン−2,5−ジオン(S00832)またはその塩である請求項101の方法。
【請求項137】
化合物が、以下の構造:
【化182】

を有する3,4−ジメチル−1−{[4−(トリフルオロメチル)(2−キノリル)]アミノ}アゾリン−2,5−ジオン(S00873)またはその塩である請求項101の方法。
【請求項138】
化合物が、以下の:
【化183】

構造を有する1−[(7−ブロモ−4−クロロ(2−キノリル))アミノ]−3,4−ジメチルアゾリン−2,5−ジオン(S01311)またはその塩である請求項101の方法。
【請求項139】
化合物が、以下の構造:
【化184】

を有する1−{[6−(3−クロロ−4−フルオロフェニル)−5−(トリフルオロメチル)(2−ピリジル)]アミノ}−(3,4−ジメチルアゾリン−2,5−ジオン(S01313)またはその塩である請求項101の方法。
【請求項140】
化合物が、以下の構造:
【化185】

を有する3,4−ジメチル−1−{[6−(2−メチルプロピル)−5−(トリフルオロメチル)(2−ピリジル)]アミノ}アゾリン−2,5−ジオン(S01457)またはその塩である請求項101の方法。
【請求項141】
化合物が、以下の構造:
【化186】

を有する1−{[6−クロロ−4−(トリフルオロメチル)(2−ピリジル)]アミノ}−3,4−ジメチルアゾリン−2,5−ジオン(S01737)またはその塩である請求項101の方法。
【請求項142】
化合物が、以下の構造:
【化187】

を有する3−(1−{[4−({4−[(tert−ブチル)オキシカルボニル]ピペラジニル}メチル)−7−ブロモ(2−キノリル)]アミノ}−4−メチル−2,5−ジオキソアゾリン−3−イル)プロパン酸メチル(S01865)またはその塩である請求項101の方法。
【請求項143】
化合物が、以下の構造:
【化188】

を有する1−({4−[(4−{[4−(ジメチルアミノ)フェニル]カルボニル}ピペラジニル)メチル]−7−ブロモ(2−キノリル)}アミノ)−3,4−ジメチルアゾリン−2,5−ジオン(S01880)またはその塩である請求項101の方法。
【請求項144】
化合物が、以下の構造:
【化189】

を有する1−[(3−クロロイソキノリル)アミノ]−3,4−ジメチルアゾリン−2,5−ジオン(S01098)またはその塩である請求項101の方法。
【請求項145】
化合物が、以下の構造:
【化190】

を有する1−{[6−クロロ−5−(トリフルオロメチル)(2−ピリジル)]アミノ}−3−エチル−4−メチルアゾリン−2,5−ジオン(S01553)またはその塩である請求項101の方法。
【請求項146】
化合物が、以下の構造:
【化191】

を有する1−{[4−クロロ−6−フェニル−5−(トリフルオロメチル)(2−ピリジル)]アミノ}−3,4−ジメチルアゾリン−2,5−ジオン(S01734)またはその塩である請求項101の方法。
【請求項147】
化合物が、以下の構造:
【化192】

を有するN−[1−({2−[(3,4−ジメチル−2,5−ジオキソアゾリニル)アミノ]−7−ブロモ(4−キノリル)}メチル)ピロリジン−3−イル](tert−ブトキシ)カルボキサミド(S01864)またはその塩である請求項101の方法。
【請求項148】
化合物が、以下の構造:
【化193】

を有する1−{[7−ブロモ−4−({4−[(4−フルオロフェニル)カルボニル]ピペラジニル}メチル)(2−キノリル)]アミノ}−3,4−ジメチルアゾリン−2,5−ジオン(S01877)またはその塩である請求項101の方法。
【請求項149】
化合物が、以下の構造:
【化194】

を有する6−[(3,4−ジメチル−2,5−ジオキソアゾリニル)アミノ]−3−(トリフルオロメチル)ピリジン−2−カルボニトリル(S01475)またはその塩である請求項101の方法。
【請求項150】
化合物が、以下の構造:
【化195】

を有する2−{[6−クロロ−5−(トリフルオロメチル)−2−ピリジル]アミノ}−4,5,6,7−テトラヒドロイソインドール−1,3−ジオン(S00186)またはその塩である請求項101の方法。
【請求項151】
化合物が、以下の構造:
【化196】

を有する1−{[4−ブロモ−3−(トリフルオロメチル)フェニル]アミノ}−3,4−ジメチルアゾリン−2,5−ジオン(S00516)またはその塩である請求項101の方法。
【請求項152】
化合物が、以下の構造:
【化197】

を有する1−[(4−クロロナフチル)アミノ]−3,4−ジメチルアゾリン−2,5−ジオン(S00738)またはその塩である請求項101の方法。
【請求項153】
化合物が、以下の構造:
【化198】

を有する1−[(4−クロロ−6−メチル(2−キノリル))アミノ]−3,4−ジメチルアゾリン−2,5−ジオン(S00935)またはその塩である請求項101の方法。
【請求項154】
化合物が、以下の構造:
【化199】

を有する1−[(4−ブロモナフチル)アミノ]−3,4−ジメチルアゾリン−2,5−ジオン(S00942)またはその塩である請求項101の方法。
【請求項155】
化合物が、以下の構造:
【化200】

を有する1−{[7−ブロモ−4−(ヒドロキシメチル)(2−キノリル)]アミノ}−3,4−ジメチルアゾリン−2,5−ジオン(S01037)またはその塩である請求項101の方法。
【請求項156】
化合物が、以下の構造:
【化201】

を有する酢酸{2−[(3,4−ジ酢酸メチル−2,5−ジオキソアゾリニル)アミノ]−7−ブロモ−4−キノリル}メチル(S01047)またはその塩である請求項101の方法。
【請求項157】
化合物が、以下の構造:
【化202】

を有する1−{[8−クロロ−4−(4−メトキシフェニル)(2−キノリル)]アミノ}−3,4−ジメチルアゾリン−2,5−ジオン(S01191)またはその塩である請求項101の方法。
【請求項158】
化合物が、以下の構造:
【化203】

を有する1−[(4−クロロベンゾ[h]キノリン−2−イル)アミノ]−3,4−ジメチルアゾリン−2,5−ジオン(S01207)またはその塩である請求項101の方法。
【請求項159】
化合物が、以下の構造:
【化204】

を有する1−[(7−ブロモ−4−{[4−ベンジルピペラジニル]メチル}(2−キノリル))アミノ]−3,4−ジメチルアゾリン−2,5−ジオン(S01268)またはその塩である請求項101の方法。
【請求項160】
化合物が、以下の構造:
【化205】

を有する1−{[6−(4−クロロフェニル)−5−(トリフルオロメチル)(2−ピリジル)]アミノ}−3,4−ジメチルアゾリン−2,5−ジオン(S01371)またはその塩である請求項101の方法。
【請求項161】
化合物が、以下の構造:
【化206】

を有する3,4−ジメチル−1−{[6−(4−メチルフェニル)−5−(トリフルオロメチル)(2−ピリジル)]アミノ}アゾリン−2,5−ジオン(S01393)またはその塩である請求項101の方法。
【請求項162】
化合物が、以下の構造:
【化207】

を有する1−{[6−(3−クロロフェニル)−5−(トリフルオロメチル)(2−ピリジル)]アミノ}−3,4−ジメチルアゾリン−2,5−ジオン(S01474)またはその塩である請求項101の方法。
【請求項163】
化合物が、以下の構造:
【化208】

を有する1−{[6−クロロ−5−(トリフルオロメチル)(2−ピリジル)]メチルアミノ}−3−(メトキシメチル)−4−メチルアゾリン−2,5−ジオン(S01600)またはその塩である請求項101の方法。
【請求項164】
化合物が、以下の構造:
【化209】

を有する4−({2−[(3,4−ジメチル−2,5−ジオキソアゾリニル)アミノ]−7−ブロモ−4−キノリル}メチル)ピペラジンカルボン酸フェニルメチル(S01683)またはその塩である請求項101の方法。
【請求項165】
化合物が、以下の構造:
【化210】

を有する1−{[6−クロロ−2−フェニル−3−(トリフルオロメチル)(4−ピリジル)]アミノ}−3,4−ジメチルアゾリン−2,5−ジオン(S01688)またはその塩である請求項101の方法。
【請求項166】
化合物が、以下の構造:
【化211】

を有する3,4−ジメチル−1−({6−[3−(トリフルオロメチル)フェニル](2−ピリジル)}アミノ)アゾリン−2,5−ジオン(S01691)またはその塩である請求項101の方法。
【請求項167】
化合物が、以下の構造:
【化212】

を有する1−[(7−ブロモ−4−{[4−(フェニルカルボニル)ピペラジニル]メチル}(2−キノリル))アミノ]−3,4−ジメチルアゾリン−2,5−ジオン(S01699)またはその塩である請求項101の方法。
【請求項168】
化合物が、以下の構造:
【化213】

を有する3−(1−{[6−クロロ−5−(トリフルオロメチル)(2−ピリジル)]アミノ}−4−メチル−2,5−ジオキソアゾリン−3−イル)−N−メチル−N−フェニルプロパンアミド(S01759)またはその塩である請求項101の方法。
【請求項169】
化合物が、以下の構造:
【化214】

を有する3,4−ジメチル−1−{[6−ベンジル−5−(トリフルオロメチル)(2−ピリジル)]アミノ}アゾリン−2,5−ジオン(S01762)またはその塩である請求項101の方法。
【請求項170】
化合物が、以下の構造:
【化215】

を有する1−{[4−({4−[(2,4−ジメチルフェニル)カルボニル]ピペラジニル}メチル)−7−ブロモ(2−キノリル)]アミノ}−3,4−ジメチルアゾリン−2,5−ジオン(S01800)またはその塩である請求項101の方法。
【請求項171】
化合物が、以下の構造:
【化216】

を有する1−{[7−ブロモ−4−({4−[(4−メトキシフェニル)カルボニル]ピペラジニル}メチル)(2−キノリル)]アミノ}−3,4−ジメチルアゾリン−2,5−ジオン(S01801)またはその塩である請求項101の方法。
【請求項172】
化合物が、以下の構造:
【化217】

を有するN−[6−クロロ−5−(トリフルオロメチル)(2−ピリジル)]−N−[4−(ヒドロキシメチル)−3−メチル−2,5−ジオキソアゾリニル]アセトアミド(S01820)またはその塩である請求項101の方法。
【請求項173】
化合物が、以下の構造:
【化218】

を有する1−[(7−ブロモ−4−{[4−(フェニルスルホニル)ピペラジニル]メチル}(2−キノリル))アミノ]−3,4−ジメチルアゾリン−2,5−ジオン(S01822)またはその塩である請求項101の方法。
【請求項174】
化合物が、以下の構造:
【化219】

を有する1−[(4−クロロ−8−メチル(2−キノリル))アミノ]−3,4−ジメチルアゾリン−2,5−ジオン(S00871)またはその塩である請求項101の方法。
【請求項175】
化合物が、以下の構造:
【化220】

を有する4−[({2−[(3,4−ジメチル−2,5−ジオキソアゾリニル)アミノ]−7−ブロモ−4−キノリル}メチル)アミノ]ピペリジンカルボン酸tert−ブチル(S01862)またはその塩である請求項101の方法。
【請求項176】
化合物が、以下の構造:
【化221】

を有する4−[4−({2−[(3,4−ジメチル−2,5−ジオキソアゾリニル)アミノ]−7−ブロモ−4−キノリル}メチル)ピペラジニル]ピペリジンカルボン酸tert−ブチル(S01928)またはその塩である請求項101の方法。
【請求項177】
化合物が、以下の構造:
【化222】

を有する1−[(4−{[4−(3,3−ジメチルブタノイル)ピペラジニル]メチル}−7−ブロモ(2−キノリル))アミノ]−3,4−ジメチルアゾリン−2,5−ジオン(S01929)またはその塩である請求項101の方法。
【請求項178】
化合物が、以下の構造:
【化223】

を有する3−(1−{[6−クロロ−5−(トリフルオロメチル)(2−ピリジル)]アミノ}−4−メチル−2,5−ジオキソアゾリン−3−イル)プロパン酸メチルエチル(S02022)またはその塩である請求項101の方法。
【請求項179】
化合物が、以下の構造:
【化224】

を有する3−(1−{[6−クロロ−5−(トリフルオロメチル)(2−ピリジル)]アミノ}−4−メチル−2,5−ジオキソアゾリン−3−イル)プロパン酸メチルプロピル(S02264)またはその塩である請求項101の方法。
【請求項180】
化合物が、以下の構造:
【化225】

を有する2−(1−{[6−クロロ−5−(トリフルオロメチル)(2−ピリジル)]アミノ}−4−メチル−2,5−ジオキソアゾリン−3−イル)酢酸tert−ブチル(S02225)またはその塩である請求項101の方法。
【請求項181】
化合物が、以下の構造:
【化226】

を有する1−{[6−クロロ−5−(トリフルオロメチル)(2−ピリジル)]アミノ}−3−(エトキシメチル)−4−メチルアゾリン−2,5−ジオン(S02366)またはその塩である請求項101の方法。
【請求項182】
化合物が、以下の構造:
【化227】

を有する3−ブチル−1−{[6−クロロ−5−(トリフルオロメチル)(2−ピリジル)]アミノ}−4−メチルアゾリン−2,5−ジオン(S03448)またはその塩である請求項101の方法。
【請求項183】
化合物が、以下の構造:
【化228】

を有する1−{[6−クロロ−5−(トリフルオロメチル)(2−ピリジル)]アミノ}−4−メチル−3−[2−(2−メチル(1,3−ジオキソラン−2−イル))エチル]アゾリン−2,5−ジオン(S03456)またはその塩である請求項101の方法。
【請求項184】
化合物が、以下の構造:
【化229】

を有する1−{[6−クロロ−5−(トリフルオロメチル)(2−ピリジル)]アミノ}−3−[(2−メトキシエトキシ)メチル]−4−メチルアゾリン−2,5−ジオン(S03742)またはその塩である請求項101の方法。
【請求項185】
化合物が、以下の構造:
【化230】

を有する1−{[6−クロロ−5−(トリフルオロメチル)(2−ピリジル)]アミノ}−4−(3−ヒドロキシヘキシル)−3−メチルアゾリン−2,5−ジオン(S03552)またはその塩である請求項101の方法。
【請求項186】
化合物が、以下の構造:
【化231】

を有する1−{[6−クロロ−5−(トリフルオロメチル)(2−ピリジル)]アミノ}−4−(3−ヒドロキシペンチル)−3−メチルアゾリン−2,5−ジオン(S03745)またはその塩である請求項101の方法。
【請求項187】
化合物が、以下の構造:
【化232】

を有する1−{[6−クロロ−5−(トリフルオロメチル)(2−ピリジル)]アミノ}−4−メチル−3−[(3−メチルブトキシ)メチル]アゾリン−2,5−ジオン(S03405)またはその塩である請求項101の方法。
【請求項188】
化合物が、以下の構造:
【化233】

を有する3−(ブトキシメチル)−1−{[6−クロロ−5−(トリフルオロメチル)(2−ピリジル)]アミノ}−4−メチルアゾリン−2,5−ジオン(S03518)またはその塩である請求項101の方法。
【請求項189】
化合物が、以下の構造:
【化234】

を有する3−[(3,3−ジメチルブトキシ)メチル]−1−{[6−クロロ−5−(トリフルオロメチル)(2−ピリジル)]アミノ}−4−メチルアゾリン−2,5−ジオン(S03747)またはその塩である請求項101の方法。
【請求項190】
化合物が、以下の構造:
【化235】

を有する1−{[6−クロロ−5−(トリフルオロメチル)(2−ピリジル)]アミノ}−3−(2−エトキシエチル)−4−メチルアゾリン−2,5−ジオン(S03960)またはその塩である請求項101の方法。
【請求項191】
化合物が、以下の構造:
【化236】

を有する1−{[6−クロロ−5−(トリフルオロメチル)(2−ピリジル)]アミノ}−4−メチル−3−[(2−メチルプロポキシ)メチル]アゾリン−2,5−ジオン(S03963)またはその塩である請求項101の方法。
【請求項192】
化合物が、以下の構造:
【化237】

を有する3−[(2,2−ジメチルプロポキシ)メチル]−1−{[6−クロロ−5−(トリフルオロメチル)(2−ピリジル)]アミノ}−4−メチルアゾリン−2,5−ジオン(S03962)またはその塩である請求項101の方法。
【請求項193】
化合物が、以下の構造:
【化238】

を有する4−[(1,3−ジメチルブトキシ)メチル]−1−{[6−クロロ−5−トリフルオロメチル)(2−ピリジル)]アミノ}−3−メチルアゾリン−2,5−ジオン(S03964)またはその塩である請求項101の方法。
【請求項194】
化合物が、以下の構造:
【化239】

を有する4−[(tert−ブトキシ)メチル]−1−{[6−クロロ−5−(トリフルオロメチル)(2−ピリジル)]アミノ}−3−メチルアゾリン−2,5−ジオン(S03873)またはその塩である請求項101の方法。
【請求項195】
化合物が、以下の構造:
【化240】

を有する1−{[6−クロロ−5−(トリフルオロメチル)(2−ピリジル)]アミノ}−4−メチル−3−[2−(2−メチルプロポキシ)エチル]アゾリン−2,5−ジオン(S03955)またはその塩である請求項101の方法。
【請求項196】
化合物が、以下の構造:
【化241】

を有する1−{[6−クロロ−5−(トリフルオロメチル)(2−ピリジル)]アミノ}−4−メチル−3−[2−(3−メチルブトキシ)エチル]アゾリン−2,5−ジオン(S03956)またはその塩である請求項101の方法。
【請求項197】
化合物が、以下の構造:
【化242】

を有する1−{[6−クロロ−5−(トリフルオロメチル)(2−ピリジル)]アミノ}−3−メチル−4−(2−プロポキシエチル)アゾリン−2,5−ジオン(S04034)またはその塩である請求項101の方法。
【請求項198】
有効量の化合物を対象に投与することを含む請求項101の方法。
【請求項199】
有効量の化合物をインビトロで投与することを含む請求項101の方法。
【請求項200】
有効量の化合物をエキソビボで投与することを含む請求項101の方法。
【請求項201】
細胞増殖障害ががんである請求項101の方法。
【請求項202】
がんがリンパ腫である請求項201の方法。
【請求項203】
がんが骨髄腫である請求項201の方法。
【請求項204】
がんが白血病である請求項201の方法。
【請求項205】
少なくとも1種のさらなる抗がん処置を施すことをさらに含む請求項201の方法。
【請求項206】
抗がん処置が、DNA損傷剤またはDNA損傷処置である請求項205の方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【公表番号】特表2010−523644(P2010−523644A)
【公表日】平成22年7月15日(2010.7.15)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−502609(P2010−502609)
【出願日】平成20年4月11日(2008.4.11)
【国際出願番号】PCT/IB2008/003036
【国際公開番号】WO2009/031040
【国際公開日】平成21年3月12日(2009.3.12)
【出願人】(504275568)株式会社 キャンバス (6)
【Fターム(参考)】