説明

抗ヒスタミン剤と刺激薬とを含む薬剤組成物ならびにその使用

本発明は鎮静性抗ヒスタミン剤と刺激薬を含む薬剤組成物およびその使用方法を提供する。刺激薬は抗ヒスタミン剤によって引き起こされる鎮静作用を低減し、それによって強力であり、しかも鎮静性抗ヒスタミン剤を効果的に使用できるようにする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、抗ヒスタミン剤と刺激薬とを含む薬剤組成物ならびにヒスタミン媒介症状を治療するための使用方法に関する。
【背景技術】
【0002】
ヒスタミンは、多くの組織で見出される生物学的に活性なアミンであり、しばしば局所的に放出され、複数のヒスタミン受容体サブタイプを介して、複雑な生理学的および病理学的作用を誘発する。ヒスタミンについて3つの異なる受容体部位が確認されており、H1、H2およびH3と命名されている。ヒスタミンは、即時型のアレルギー反応および炎症性反応の重要な媒介物質として認められている。一般に、身体が花粉、粉塵、毒素等の様々な免疫原性の刺激に曝されると、ヒスタミンが血液循環中に放出されて、体内でアレルギー型の応答が誘発される。特に、肥満細胞および好塩基性細胞中に貯蔵されたヒスタミンは、しばしば、細胞表面膜に付着したIgE抗体による感作によって放出される。この機序で放出されたヒスタミンは即時型の(1型)アレルギー性反応における媒介物質である。さらに、H2受容体によって媒介される負のフィードバック制御機序によって、ヒスタミンは、それ自体の放出と、いくつかの組織中の感作肥満細胞からの他の媒介物質の放出を調節するようである。アレルギー性応答を誘発するのに加え、ヒスタミンは急性の炎症性応答での役割を含む多くの他の役割を果たす。
【0003】
ヒスタミンは、平滑筋および心平滑筋、ある種の内皮細胞および神経細胞、ならびに胃の分泌細胞に対して強力な影響を及ぼすことも知られている。特に、ヒスタミンは腸平滑筋の収縮を引き起こす。ヒスタミンを大量投与すると下痢を引き起こすことがある。ヒスタミンは昔から胃酸分泌の強力な刺激薬として認識されており、程度はより低いが胃のペプシンおよび内因性因子生成の刺激薬として認識されている。中枢神経系では、ヒスタミンは知覚神経終末、特に疼痛およびそう痒を媒介する神経終末を刺激する。このH1媒介による作用は、じんま疹応答および虫やイラクサによる刺傷に対する反応の重要な要素である。シナプス前H3受容体は、末梢神経終末から放出される神経伝達物質を調節するのに重要な役割を果たす。循環系では、ヒスタミンは、収縮期血圧および拡張期血圧の低下と心拍の増大を引き起こす。特に急性の血圧変化は、動脈および毛管の括約筋に対するヒスタミンの直接的血管拡張作用によって引き起こされ、心拍の増大にはヒスタミンの心臓に対する促進作用と反射性頻拍症がそれに関与している。ヒスタミン誘発浮腫は、血管中におけるH1受容体に対するヒスタミンの作用によってもたらされる。この作用は内皮細胞の分離と関連しており、これによって、小さなタンパク質と同程度の大きさの流体および分子の血管周囲組織中への濾出が可能になる。この作用は、皮膚内でのヒスタミン放出の信号を発するじんま疹(ハイブ)に関与している。
【0004】
ヒスタミンはH1受容体によって媒介される気管支狭窄も引き起こす。したがって、喘息に罹患した人はヒスタミンに非常に敏感である。そうした患者は多くの他の刺激にも過剰に応答するので、これらの患者に生じた気管支の狭窄は機能亢進性神経系応答を示す可能性があり、ヒスタミンへのその応答は、神経節遮断薬などの自律神経遮断薬ならびにH1受容体拮抗薬によって遮断させることができる。しかし、ヒスタミンへの敏感性は哺乳動物間で大きく異なる。
【0005】
したがって、体内でのヒスタミンの放出は、哺乳動物において多くの生理学的および病理学的に有害な応答または影響を引き起こし、その放出は、通常日々の環境要因および/またはこれらの要因に対するアレルギーによって誘発されるかまたは刺激される。したがって、これらの作用を低減させるかまたは緩和させ、かつ/またはヒスタミンによるその誘発を防止する必要がある。
【0006】
体内に放出されたヒスタミンの作用は、いくつかの方法で治療するかまたは対処することができる。エピネフリンなどのヒスタミン受容体拮抗薬は一般に抗ヒスタミン剤と称され、ヒスタミンの作用に対抗するために投与される。しかし、エピネフリン拮抗薬およびその誘導体は、ヒスタミンで活性化された受容体以外の受容体で作用し、したがって、ヒスタミン媒介応答を緩和または防止するのにそれほど効果的ではない。ジフェンヒドラミンなどの他の抗ヒスタミン剤はヒスタミン受容体に直接作用して、ヒスタミン媒介応答を低減または防止する。例えば、ジフェンヒドラミンまたは類似構造の化合物を含む薬物適用を、競争的にヒスタミンの作用の多くに拮抗させるために利用することができる。
【0007】
長年、多くの抗ヒスタミン剤(ヒスタミン拮抗薬)が開発されてきており、通常これらは2つのグループに分けられる。すなわち、第1世代抗ヒスタミン剤と第2世代抗ヒスタミン剤である。この2つのグループは第1世代抗ヒスタミン剤の比較的強い鎮静作用によって区別される。第1世代抗ヒスタミン剤は、血液脳関門を通過し中枢神経系に入ることができる。一般的な第1世代抗ヒスタミン剤には、ジフェンヒドラミン、ブロムフェニラミン、ヒドラジンおよびクロロフェネラミンなどの化合物が含まれる。これらはすべて、血液脳関門を通過し鎮静させる作用がある。鎮静作用の強さは抗ヒスタミン剤間で化学構造に応じて変る。いくつかの抗ヒスタミン剤については鎮静作用が非常に著しいのでこれらは「睡眠補助薬」として有用であり、日中での使用には適していない。しかし、鎮静作用は、抗ヒスタミン剤を受け入れた後の人の活動によっては、これらの抗ヒスタミン剤を危険なものにする可能性もある。例えば、推奨された第1世代抗ヒスタミン剤を服用した後での運転は、運転中に睡眠に陥る恐れがあり、それにより、けが、物的損害等をこうむる危険性がある。結果的に、鎮静作用は日々の活動を妨害することがあり、したがって、これは一般には第1世代抗ヒスタミン剤の望ましくない作用である。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
第1世代抗ヒスタミン剤の鎮静作用は、鎮静作用を著しく低減するか、または全く鎮静作用のないより新しい第2世代抗ヒスタミン剤の開発を促している。しかし、これらの第2世代抗ヒスタミン剤は、上気道での鬱血、ウイルス性およびアレルギー性鼻炎、全身性アレルギー症状、および受容体結合ヒスタミンに付随しかつそれによって媒介される他の症状を治療するためには一般に第1世代抗ヒスタミン剤より作用が小さい。したがって、第1世代抗ヒスタミン剤と同等に治療的に有効であるためには、第2世代抗ヒスタミン剤は、より大量の投与を必要とする。大量の投与によって、第2世代抗ヒスタミン剤を含む薬物適用を、投与するのにより高価にするだけでなく、望ましくない副作用や使用に関連する他の問題をもたらす可能性も高めることになる。したがって、鎮静作用を除けば、第1世代抗ヒスタミン剤は一般に、抗ヒスタミン薬としての効能と効力の点で第2世代抗ヒスタミン剤より有用である。したがって、治療上有効な用量で投与でき、同時に望まない鎮静作用などの副作用を最少にする抗ヒスタミン剤を含む薬剤組成物を提供する必要性がある。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明は、ヒスタミン媒介症状を、鎮静作用が低減されているかまたはその投与に対応した最少の鎮静作用で、治療するのに有効な投与量で投与できる薬剤組成物を提供することによって、従来技術の抗ヒスタミン剤含有組成物の弱点および欠点に対処するものである。このために、薬剤組成物は少なくとも1種の抗ヒスタミン剤と、少なくとも1種の刺激薬とを含む。最も効力のある抗ヒスタミン剤は、一般に本来鎮静性のものであり、鎮静作用は刺激薬で低減されかまたは緩和される。その組成物は、アレルギー性反応および他のヒスタミン媒介症状の治療、ならびに、例えば抗コリン作用、鎮痛作用、鎮痛アジュバント作用、催眠作用、抗分泌作用およびその組合せの作用を含む他の生理学的作用を提供するのに有用である。効力があり、効果的な抗ヒスタミン剤を効果的な抗鎮静用刺激薬と併用することによって、本発明の組成物を、同じ目的で用いられる従来技術の抗ヒスタミン剤含有の薬物適用より安全に投与することができる。本発明は薬剤組成物のための使用方法も提供する。
【0010】
その組成物に適した抗ヒスタミン剤には、これらに限定されないが、ジフェンヒドラミン、塩酸シプロヘプタジン、ブロムフェネラミン、ヒドロキシジン、クロロフェニラミン、マレイン酸ピリラミン、タンニン酸ピリラミン、アセプロマジン、アセプロメタジン、アリメマジン、酒石酸アリメマジン、カンシル酸アモキシドラミン、塩酸アンタゾリン、メシル酸アンタゾリン、リン酸アンタゾリン、アステミゾール、ジマレイン酸アザタジン、塩酸アゼラスチン、塩酸バミピン、塩酸ベナクチジン、トシル酸ブレチリウム、塩酸ブロマジン、マレイン酸ブロムフェニラミン、二塩酸ブクリジン、ブフェキサマク、カルビノキサミンマレイン酸、クエン酸セチエジル、二塩酸セチリジン、塩酸クロルシクリジン、マレイン酸クロルフェナミン、塩酸クロルフェノキサミン、塩酸クロルプロチキセン、シンナリジン、フマル酸クレマスチン、クレミゾールヘキサクロロフェネート、クレミゾールペニシリン、ウンデシレン酸クレミゾール、二塩酸クロシニジン、クロフェダノール、塩酸クロフェネタミン、塩酸シクリジン、マレイン酸デキスクロルフェニラミン、ジ(アセフィリン)ジフェンヒドラミン、ジフェンクロキサジン、塩酸ジメラジン、ジメンヒドリナート、塩酸ジメトキサナート、メシル酸シメトチアジン(cimetotiazine)、塩酸ジフェンヒドラミン、メシル酸ジフェンヒドラミン、塩酸ジフェニルピラリン、カンシル酸ジプロクァロン、ジキシラジン、コハク酸ドキシラミン、二塩酸エプロジノール、ジマレイン酸エトドロキシジン、臭化水素酸エチベンザトロピン(etybenzatropine)、塩酸エチベンザトロピン、塩酸エチメマジン、塩酸フェネタジン、塩酸フェノキサゾリン、フェンペンタジオール、塩酸フルナリジン、デカン酸フルペンチキソール、二塩酸フルペンチキソール、塩酸ヒスタピロジン、二塩酸ヒドロキシジン、エンボン酸ヒドロキシジン、塩酸インドラミン、塩酸イソチペンジル、フマル酸ケトチフェン、塩酸レボカバスチン、レボメプロマジン、塩酸レボメプロマジン、エンボン酸レボメプロマジン、マレイン酸レボメプロマジン、ロラタジン、塩酸マプロチリン、メシル酸マプロチリン、マプロチリンレジナート、塩酸メクロジン、塩酸メシステイン、フマル酸メジフォキサミン、メチル硫酸メフェニドラミウム、マレイン酸メピラミン、メキタジン、メタカロン、塩酸メトジラジン、塩酸メチキセン、ミゾラスチン、塩酸モキシシリト、ニアプラジン、塩酸オルフェナドリン、ジコハク酸オキサフルマジン、オキサトミド、ベンジル酸オキソラミン、クエン酸オキソラミン、オキソメマジン、塩酸オキソメマジン、テオクル酸パラチアジン、ペリメタジン、マレイン酸フェニラミン、塩酸フェノキシベンザミン、フェニルトロキサミン、クエン酸フェニルトロキサミン、ピメチキセン、ピポチアジン、二塩酸ピプレテコール(pipretecol)、リンゴ酸ピゾチフェン、プレドナゾリン(prednazoline)、塩酸プロフェナミン、プロメタジン、塩酸プロメタジン、エンボン酸プロメタジン、プロメタジンポリビニルベンゼン-メタクリレート、プロピオマジン、テルフェナジン、酒石酸テナリジン、塩酸テニルジアミン、メチル硫酸チアジナミウム、塩酸トリペレナミン、塩酸トリプロリジンおよび塩酸チマゾリン、ならびにその組合せが含まれる。
【0011】
抗ヒスタミン剤は、患者における1つまたは複数のヒスタミン媒介応答を緩和させるのに十分な組成物の投与量当たりの量で含まれる。抗ヒスタミン剤の効果的な用量は一般に投与される抗ヒスタミン剤によって変ることになる。例えば、ジフェンヒドラミン(Benedryl)は用量当たり少なくとも約6mgの量、有利には用量当たり約6mgから約100mgの量の範囲で投与されると効果的である。シプロヘプタジンは、少なくとも約0.05mg用量当たり、有利には用量当たり約0.5mgから約20mgの範囲の量で投与されると効果的である。
【0012】
刺激薬は、抗ヒスタミン剤によって引き起こされる鎮静作用を低減または緩和させるために使用する。このために適した効果的な刺激薬には、例えば、アンフェタミン類化合物、例えばデキストロアンフェタミン、および非アンフェタミン類化合物、例えばカフェイン、ペモリン、メチルフェニデート、モダフィニルおよびその薬剤として許容される塩または誘導体が含まれる。
【0013】
刺激薬は、抗ヒスタミン剤の鎮静作用に効果的に対抗して作用するのに十分な組成物の用量当たりの量で含まれる。例えば、カフェインまたは薬剤として許容される、その塩もしくは誘導体は一般に、用量当たり約50mgから約500mgの範囲の量で投与されると効果的である。特定の刺激薬類の組合せが効果的であることも知られている。例えば、アンフェタミン類の組合せも効果的である。当分野の技術者は、抗ヒスタミン剤および刺激薬の効果的な投与量が、一般に年齢、サイズ、性別および病歴などの患者のプロファイル、ならびに組成物を投与される患者群に応じて大きく変ることを理解されたい。
【0014】
本発明の組成物は、抗ヒスタミン剤がジフェンヒドラミンでないか、または刺激薬がカフェインでない活性成分をさらに含むことができる。そうした活性成分には、非限定的に、交感神経模倣薬、オピオイド剤、鎮咳薬、抗分泌薬、鎮痛薬等が含まれる。組成物は経腸および/または非経口投与用に製剤することができる。例えば、経口投与に適した剤形には錠剤、丸剤またはカプセル剤が含まれ、経直腸投与に適した剤形には坐剤が含まれる。本発明の一実施形態では、組成物はヒスタミン媒介応答を治療するための、少なくとも1種の抗ヒスタミン剤と少なくとも1種のカフェイン非含有刺激薬とを含む。別の実施形態では、組成物は少なくとも1種のジフェンヒドラミン非含有抗ヒスタミン剤と少なくとも1種の刺激薬とを含む。別の実施形態では、組成物は、少なくとも1種の刺激薬と一緒に、抗ヒスタミン剤としてのシプロヘプタジンを含む。
【0015】
したがって、上記に基づいて、比較し得る従来技術の抗ヒスタミン剤含有組成物より安全に投与できる、患者におけるアレルギー性応答などのヒスタミン媒介症状および状態を緩和するための組成物および方法を提供する。添付した詳細なその説明から、本発明の上記ならびに他の利点および利益は明らかなはずである。
【発明を実施するための最良の形態】
【0016】
本発明は、ヒスタミン媒介応答、特にアレルギーおよびアレルギー関連症状を治療し、かつ哺乳動物において、比較し得る従来技術の薬物適用より安全に有益な生理学的作用を提供するための薬剤組成物およびその使用方法を提供する。本明細書で用いる「ヒスタミン媒介応答」という用語は、体内でのヒスタミンの生成、放出またはそのヒスタミン受容体との結合よって誘発され、しばしば媒介された生理学的応答または作用を指すものとする。治療可能なヒスタミン媒介応答には、一般的な風邪またはインフルエンザに関連したアレルギー症状、例えば上気道の鬱血、咳、発熱、鼻水等、ならびに花粉、粉塵、食品等の一般的なアレルギー誘発物質または他の外的刺激物などに起因するじんま疹、吹出物、そう痒および腫れなどの広い範囲の症状が含まれる。「ヒスタミン媒介応答」には、本明細書の本発明の背景技術で考察したものなどの多くの非アレルギー型症状も含まれる。本明細書で用いる「十分な量」という用語は、生理学的応答について既知である構成成分が、その応答をもたらすことが可能な当該構成成分の量を指すものとする。例えば、十分な量の抗ヒスタミン剤は、体内でヒスタミンの作用を作動または拮抗させることができる抗ヒスタミン剤の量である(抗ヒスタミン作用)。また、十分な量の刺激薬は、中枢神経系において生理学的応答をもたらし、それによって神経伝播を加速し、体内で活性化 (刺激)の感覚を生みだすのに必要な量である。抗ヒスタミン剤および刺激薬に関連して本明細書で用いる「薬剤として許容される塩」という用語は、抗ヒスタミン剤および刺激薬などの活性成分のすべての塩の形態を指すものとする。例えば、活性成分と塩を形成し、かつ哺乳動物が消費するのに生物学的に安全である任意の酸、塩基またはハライド対イオンが適している。非限定的な例には、塩酸塩、クエン酸塩、マレイン酸塩、フマル酸塩、コハク酸塩、サッカリン酸塩、アスパラギン酸塩、硫酸塩、アミン塩、アミノ酸塩等が含まれる。活性成分の薬剤として許容される塩は一般に当分野の技術者に周知である。本明細書で用いる「誘導体」という用語は、1つまたは複数の不活性な構造的改変部を備えた活性な化学的コア構造を有する化合物を指すものとする。さらに誘導体は、コア構造の作用の薬理学的機序および/または治療効能の窓口(window)を変更または改変しないそうしたすべての化合物を含むものとする。例えば、ジフェンヒドラミンの「誘導体」は、ジフェンヒドラミンのコアのフェニル環または脂肪族領域上に1個または複数のメチル置換基を有する化合物を含み、かつ、その作用の効能および仕方がそれほど異ならないものである。抗ヒスタミン剤活性成分および刺激薬活性成分のための多くの「誘導体」化合物が当技術分野で知られており、かつ/またはこれからも発見されよう。これらの化合物を本明細書において考慮する。したがって、「誘導体」という用語は、当分野の技術者理解されているのと同様に、本明細書では広い意味で用いる。
【0017】
本発明の組成物は、少なくとも1種の抗ヒスタミン剤と少なくとも1種の刺激薬を含み、薬剤として許容される剤形で投与することができる。抗ヒスタミン剤は、上部気道の鬱血およびウイルス性およびアレルギー性鼻炎からの解放をもたらすことなどによって、ヒスタミン媒介応答を処置するのに治療的に有効である。一般に、最も強力な抗ヒスタミン剤は、血液脳関門を通過することによって本来鎮静性である。したがって、そうした鎮静作用を緩和させるために刺激薬を用いる。したがって、刺激薬は、多くの鎮静性抗ヒスタミン剤、特に治療的に第2世代抗ヒスタミン剤よりそれがなければ効果的であることが証明されている第1世代抗ヒスタミン剤によって通常引き起こされる望ましくない副作用の可能性に対処するものである。例えば、本発明は、鎮静状態での、運転に関わる危険性、および人のけが、物的損害などのそれに関連する結果を軽減または排除するものである。
【0018】
適切な抗ヒスタミン剤には、これらに限定されないが、ジフェンヒドラミン、塩酸シプロヘプタジン、ブロムフェネラミン、ヒドロキシジン、クロロフェニラミン、マレイン酸ピリラミン、タンニン酸ピリラミン、アセプロマジン、アセプロメタジン、アリメマジン、酒石酸アリメマジン、カンシル酸アモキシドラミン、塩酸アンタゾリン、メシル酸アンタゾリン、リン酸アンタゾリン、アステミゾール、ジマレイン酸アザタジン、塩酸アゼラスチン、塩酸バミピン、塩酸ベナクチジン、トシル酸ブレチリウム、塩酸ブロマジン、マレイン酸ブロムフェニラミン、二塩酸ブクリジン、ブフェキサマク、カルビノキサミンマレイン酸、クエン酸セチエジル、二塩酸セチリジン、塩酸クロルシクリジン、マレイン酸クロルフェナミン、塩酸クロルフェノキサミン、塩酸クロルプロチキセン、シンナリジン、フマル酸クレマスチン、クレミゾールヘキサクロロフェネート、クレミゾールペニシリン、ウンデシレン酸クレミゾール、二塩酸クロシニジン、クロフェダノール、塩酸クロフェネタミン、塩酸シクリジン、マレイン酸デキスクロルフェニラミン、ジ(アセフィリン)ジフェンヒドラミン、ジフェンクロキサジン、塩酸ジメラジン、ジメンヒドリナート、塩酸ジメトキサナート、メシル酸シメトチアジン、塩酸ジフェンヒドラミン、メシル酸ジフェンヒドラミン、塩酸ジフェニルピラリン、カンシル酸ジプロクァロン、ジキシラジン、コハク酸ドキシラミン、二塩酸エプロジノール、ジマレイン酸エトドロキシジン、臭化水素酸エチベンザトロピン、塩酸エチベンザトロピン、塩酸エチメマジン、塩酸フェネタジン、塩酸フェノキサゾリン、フェンペンタジオール、塩酸フルナリジン、デカン酸フルペンチキソール、二塩酸フルペンチキソール、塩酸ヒスタピロジン、二塩酸ヒドロキシジン、エンボン酸ヒドロキシジン、塩酸インドラミン、塩酸イソチペンジル、フマル酸ケトチフェン、塩酸レボカバスチン、レボメプロマジン、塩酸レボメプロマジン、エンボン酸レボメプロマジン、マレイン酸レボメプロマジン、ロラタジン、塩酸マプロチリン、メシル酸マプロチリン、マプロチリンレジナート、塩酸メクロジン、塩酸メシステイン、フマル酸メジフォキサミン、メチル硫酸メフェニドラミウム、マレイン酸メピラミン、メキタジン、メタカロン、塩酸メトジラジン、塩酸メチキセン、ミゾラスチン、塩酸モキシシリト、ニアプラジン、塩酸オルフェナドリン、ジコハク酸オキサフルマジン、オキサトミド、ベンジル酸オキソラミン、クエン酸オキソラミン、オキソメマジン、塩酸オキソメマジン、テオクル酸パラチアジン、ペリメタジン、マレイン酸フェニラミン、塩酸フェノキシベンザミン、フェニルトロキサミン、クエン酸フェニルトロキサミン、ピメチキセン、ピポチアジン、二塩酸ピプレテコール、リンゴ酸ピゾチフェン、プレドナゾリン、塩酸プロフェナミン、プロメタジン、塩酸プロメタジン、エンボン酸プロメタジン、プロメタジンポリビニルベンゼン-メタクリレート、プロピオマジン、テルフェナジン、酒石酸テナリジン、塩酸テニルジアミン、メチル硫酸チアジナミウム、塩酸トリペレナミン、塩酸トリプロリジンおよび塩酸チマゾリンが含まれる。さらに、所望の抗ヒスタミン薬を提供するために上記例の抗ヒスタミン剤の組合せを含めることができる。より鎮静性の少ないまたは非鎮静用の第2世代の抗ヒスタミン剤を凌ぐ第1世代抗ヒスタミン剤の高まった効力と有効性によって、本発明の組成物がより少ない量の抗ヒスタミン剤を有することが可能になり、その結果、それを、より少ない投与量またはより少ない頻度で患者に投与することができるようになる。
【0019】
上記抗ヒスタミン剤の多くは、すでに証明されているその抗ヒスタミン作用に加えて利点と治療的利益を提供する。したがって、そうした抗ヒスタミン剤または薬剤として許容される、その塩もしくは誘導体を含む組成物は、小児と成人の両方において、多アレルギーおよび風邪型の症状を緩和させるため、ならびに他の作用を提供するために効果的である。したがって、本発明の組成物は、より少ない活性成分を有し、より少ない投与量で投与することができ、同時にそうした抗ヒスタミン剤を含まない比較し得る従来技術の薬物適用の所望の作用に匹敵するかまたはそれを凌ぐことができる。
【0020】
例えば、ジフェンヒドラミンはそうした追加的な利益をもたらすことがわかっている。特に、ジフェンヒドラミンは、抗コリン作用、鎮痛作用、鎮痛アジュバント作用、催眠作用および抗分泌作用(粘膜の乾燥)を提供することがわかっている。より具体的には、ジフェンヒドラミンは、中枢神経系で抗コリン剤として作用することによって神経活動を遅らせるかまたは抑制することがわかっている。この目的で、ジフェンヒドラミンを投与し、鎮静作用をもたらして傾眠を引き起こし、それによって、人が休息と必要な睡眠を十分に得るのを助けることができる。そうした催眠作用をもたらすためには一般にジフェンヒドラミンの大量の投与を必要とする。さらに、ジフェンヒドラミンは、粘膜を乾燥させ、そこでの分泌を阻止するための乾燥剤または抗分泌薬として臨床的に使用されている。ジフェンヒドラミンは、穏やかで局所的な鎮痛特性を提供し、かつ鎮痛補助剤として相乗的な形で他の鎮痛作用を高めることも分かっている。例えば、ジフェンヒドラミンは、オピオイド、クロミデン(chlomidene)、アセトアミノフェン、イブプロフェン、アスピリンまたは他の通常投与される鎮痛剤の作用を増進させることが分かっている。したがって、ジフェンヒドラミンは、多くの他の通常投与される効果的な抗ヒスタミン剤が提供できない追加的な利益を提供する。したがって、これらの抗ヒスタミン剤を有する従来技術の薬物適用は、ジフェンヒドラミンの利点を同時にもたらすために、他の構成成分を必要とするか、または特定の構成成分の投与量を増大させることが必要となる。
【0021】
抗ヒスタミン剤は、組成物の単一用量で、アレルギー症状またはアレルギー関連症状などのヒスタミン媒介応答を効果的に緩和させ、かつ/または生理学的作用を提供するのに十分な量を含まなければならない。抗ヒスタミン剤の効力は、個々の抗ヒスタミン剤またはその組合せに左右される。例えば、ジフェンヒドラミンは、患者にもよるが用量当たり約6mgしかないかまたはそれ以上の量で効果的であることが知られている。より具体的には、小児には約6mgのジフェンヒドラミンの用量で作用がある。したがって、効果的な投与量は、当分野の技術者は理解されるように、患者の年齢、体重、性別ならびに過去の病歴および現在の医学上の健康さなどの多くの要素に応じて変る。一実施形態では、抗ヒスタミン剤は組成物の用量当たり約6mgから約100mgの重量範囲のジフェンヒドラミンまたは薬剤として許容される、その塩もしくは誘導体である。別の実施形態では、ジフェンヒドラミンは用量当たり約25mgから約75mgの重量範囲で存在し、この組成物は成人に投与される。さらに別の実施形態では、小児への投与のためには、組成物は用量当たり約6.25mgから約25mgの重量範囲のジフェンヒドラミンを含む。
【0022】
シプロヘプタジンまたは薬剤として許容される、その塩もしくは誘導体も抗ヒスタミン剤として有効であることが知られており、本発明に適している、シプロヘプタジンは一般に、少なくとも約0.05mgの用量で投与した場合効果的である。具体的には、小児においては効果的な用量は一般に約1mgから約2mgの範囲であり、成人においては効果的な用量は一般に約2mgから約4mgの範囲である。成人における通常の用量は、1日当たり約12mgから約16mgを3回から4回に分けた投与である。シプロヘプタジンでそれまでに治療されており、シプロヘプタジンに対する耐性を備えた成人には、4mgより多い用量を投与することができる。例えば、かなりの耐性を有する成人には、過剰投与やそれに関連する危険性を気にすることなく、用量当たり最大で約20mgを投与することができる。その抗ヒスタミン活性の他に、シプロヘプタジンは鎮静性が穏やかであり、抗セロトニン作用も有している。したがって、シプロヘプタジンは、月経に伴う片頭痛および月経に関連する片頭痛を治療するため、また食欲を刺激するために有用である。本発明の一実施形態では、抗ヒスタミン剤はシプロヘプタジンであり、用量当たり約0.05mgから約20mgの範囲の量で存在する。別の実施形態では、シプロヘプタジンは約1mgから約4mgの用量範囲で存在する。
【0023】
刺激薬は、上記のような抗ヒスタミン剤によって引き起こされる鎮静作用を低減または緩和させる。このために、適切な刺激薬には、これらに限定されないが、アンフェタミン類化合物および非アンフェタミン類化合物ならびにそれぞれのその薬剤として許容される塩および誘導体が含まれる。適切なアンフェタミンまたは「アンフェタミン類」化合物の例には、これに限定されないが、デキストロモルファン(dextromorphan)が含まれる。適切な非アンフェタミン類化合物の例には、これに限定されないが、カフェイン、ペモリン、メチルフェニデートおよびモダフィニルが含まれる。
【0024】
クエン酸カフェインまたは安息香酸ナトリウムカフェインまたはその誘導体などのカフェインまたはその薬剤として許容される塩の形態は、効果的な刺激活性を有していることが知られている。特に、カフェインによる刺激は、眠気または傾眠(鎮静作用)に対抗し、したがって、第1世代抗ヒスタミン剤様のジフェンヒドラミンなどの抗ヒスタミン剤によって引き起こされる鎮静作用に対して効果的である。刺激活性に加え、カフェインは中枢神経系においていくつかの他の薬理学的な作用の仕方を有しており、穏やかな鎮痛および鎮痛補助特性などの別の作用を提供することができる。
【0025】
カフェインまたはその薬剤としての塩もしくは誘導体を組成物中に含める場合、それは、抗ヒスタミン剤によって引き起こされる鎮静作用を効果的に低減するかまたは緩和させるのに十分な用量で存在しなければならない。このためには、用量当たり少なくとも約25mgの量のクエン酸カフェインが一般に効果的である。より具体的には、2才以上の小児には用量当たり約25mgから約200mgの重量範囲のクエン酸カフェインが一般に効果的である。成人には、用量当たり約100mgから約300mgの重量範囲のクエン酸カフェインが一般に効果的である。クエン酸カフェインの使用を含む組成物は2才未満の小児に投与すべきではない。本発明の一実施形態では、カフェインまたは薬剤として許容される、その塩もしくは誘導体を用量当たり少なくとも約25mgの量で含む。別の実施形態では、カフェインを用量当たり約50mgから約500mgの重量範囲で含み、さらに別の実施形態では、カフェインは用量当たり約100mgから約300mgの重量範囲で含む。同様に、カフェイン以外の刺激薬の組成物の用量当たりの有効な量または有効な量の範囲は当分野の技術者に周知であり、かつ理解されているものである。やはり、効果的な用量は多くの要素によって変る。そのいくつかを抗ヒスタミン剤の有効な量に関連して本明細書で述べている。
【0026】
刺激薬がアンフェタミンかまたはアンフェタミンの変形体である場合、少なくとも鎮静作用を低減させるのに十分な量でそれを含まなければならない。したがって、組成物中にメチルフェニデート(Ritalin)およびデキストロアンフェタミンを含む場合、これらは、少なくて約1mgから約1.25mgの範囲での投与量で小児に効果的に投与することができる。メチルフェニデートは一般に成人には約2.5mgから約5mgの投与量範囲が効果的である。
【0027】
本発明の他の態様では、本発明の組成物中に複数の刺激薬を含めることができる。特に、複数のアンフェタミン類の刺激薬類を組み合わせて効果的に使用することができる。例えばサッカリン酸デキストロアンフェタミン、アスパラギン酸アンフェタミン、硫酸デキストロアンフェタミンUSPおよび硫酸アンフェタミンUSPを含むAdderall(登録商標)で使用のアンフェタミン塩の組合せを組成物中で等量で使用して、含まれる刺激薬全体を構成することができる。より具体的には、錠剤中に10mgのアンフェタミンを刺激薬として提供するためには、錠剤は、上記のAdderall(登録商標)で記した4つの形のアンフェタミンのそれぞれを約2.5mg含み、それによって合計で約6.3mgのフリーベースの重量のアンフェタミンを提供することができる。含まれる個々の塩、ならびにその量および比は望むように変えることができる。
【0028】
抗ヒスタミン剤がジフェンヒドラミンまたは薬剤として許容されるその塩でないか、あるいは刺激薬がカフェインまたは薬剤として許容されるその塩でない場合、本発明の組成物は、他の活性成分をさらに含むことができる。例えば、組成物は交感神経模倣薬、オピオイド、鎮咳薬、抗分泌薬およびその組合せをさらに含むことができる。エピネフリン、フェニレフリン、エフェドリン、偽エフェドリンおよびイソプロテレノールなどの交感神経様作用薬は喘息の治療に有用である。偽エフェドリンを含む場合、それは小児には一般に約15mgの用量で効果的であり、成人には約30mgから約60mgの範囲の用量で効果的である。オピオイド類、例えばヒドロコドン、メタドン、コデイン、コデイン誘導体、例えばヒドロコドン、ジヒドロコドンおよびオキシコドン、ナルブフィン、ナロキソン等は鎮痛するかまたは疼痛を緩和するために有用である。ヒドロコドンを含む場合、小児には約2.5mgから約5mgの範囲の用量、成人には約5mgから約10mgの範囲の用量が一般に効果的である。デキストロメトルファンなどの多くのオピオイドも鎮咳薬として働き、咳止め用の構成成分として有用である。組成物中に含む場合デキストロメトルファンは、一般に小児には約5mgの用量、成人には最大で約60mgの用量が効果的である。抗分泌薬は、例えばグアイフェネシン(Robitussin)などの去痰薬、ならびにヒヨスチアミンおよびスコポラミンなどのアトロピン様化合物を含む。グアイフェネシンを含む場合、それは小児に一般に最大で約50mg、成人には最大で約200mgの量で投与した場合効果的である。アトロピンは一般に小児には約0.04mg、成人には最大で約0.1mgから約0.2mgの投与量で効果的である。同様に、スコポラミンおよびヒヨスチアミンは、患者が小児であるかまたは成人であるかに応じて、一般に約0.01mgから約0.5mgの範囲の投与量で効果的である。そうした薬剤は一般に粘膜を乾燥させるものであり、鼻水、咳等に罹患した患者に有用である。
【0029】
本発明の組成物は鎮静性抗ヒスタミン剤と、鎮静作用に対抗する刺激薬とを含むが、本発明の組成物はそれほど限定されるものではなく、通常含まれる賦形剤などの他の非活性成分を含むことができる。一般に、賦形剤は、例えば消費および使用に適しておりかつ/または魅力ある組成物にするなどの、製剤のために有用でかつ/または望ましい非活性成分である。例えば、物理的特性に関して、望ましくかつ許容される硬さ、崩壊特性、治療成分を放出するための溶解速度、安定性、および/または組成物を効率的に送達するためのサイズを付与する構成成分を含むことができる。崩壊剤は一般に、錠剤が患者に投与された後、それを壊すのを容易にするために含める。崩壊剤の例には、これらに限定されないが、トウモロコシでんぷん、ジャガイモでんぷん、小麦でんぷんまたはナトリウムクロスカルメルス(sodium crosscarmelus)などの加工もしくは未加工でんぷんが含まれる。エステティクスに関しては、組成物は、着色剤、芳香剤、きめの改質剤(texture modifier)および/または香味剤などの人の感覚にアピールする添加剤を含むことができる。適切な着色剤には、これらに限定されないが、赤かぶ粉末、酸化鉄、FD&C染料またはその組合せが含まれる。適切な香味剤には、例えばサッカリンナトリウム、粉砂糖、スクロース、キシリトール、またはその組合せなどの果物香味剤または甘味剤が含まれる。これらの他の成分は、活性成分、特に組成物中の抗ヒスタミン剤と刺激薬の作用、または作用の機序に影響を及ぼすべきではないことを理解されたい。
【0030】
組成物からの抗ヒスタミン剤および/または刺激薬の特性、機序および/または放出の速度に影響を及ぼす賦形剤が有益である。例えば、治療作用を高めるために、活性成分の放出を遅らせてより良好な吸収と生物学的利用能を提供できるように組成物を製剤することができる。このために本明細書では、経腸で投与可能な組成物用のための腸溶コーティングまたはカプセル型コーティングを考慮する。
【0031】
組成物を、様々な施用、特に経腸および非経口投与のために製剤することができる。このために、「経腸」という用語は、生まれつき存在する口や肛門などの人体の開口部を介して投与することを含む。例えば、組成物または最終剤形を、抗ヒスタミン剤と刺激薬を身体に効果的に送達するために、経口投与して摂取するか、または経直腸で投与することができる。吸収させるために肛門の空洞内で活性成分を溶解または放出できる座薬等は経直腸投与用に適した剤形である。本発明の一実施形態では、成人に経口投与または経直腸投与するために、用量当たり約25mgから約75mgの重量範囲の塩酸ジフェンヒドラミンと、用量当たり約100mgから約300mgの重量範囲のクエン酸カフェインを含む組成物を製剤する。別の実施形態では、小児に経口投与または経直腸投与するために、用量当たり約6.25mgから約25mgの重量範囲の塩酸ジフェンヒドラミンと、用量当たり約50mgから約200mgの重量範囲のクエン酸カフェインを含む組成物を製剤する。
【0032】
あるいは、組成物を非経口投与するために製剤することができる。本明細書では投与の仕方に関して、「非経口」という用語は、「経腸」投与以外のすべての方式を指すものとする。経腸投与用に製剤した実施形態で上記した抗ヒスタミン剤と刺激薬の範囲も非経口投与に適している。例えば、本発明の組成物の静脈内用剤形は、6才以上の小児または成人に投与するのに、用量当たり約25mgから約50mgの重量範囲のジフェンヒドラミンと、用量当たり最大で約500mgの量の安息香酸ナトリウムカフェインを含むことができる。
【0033】
剤形は適切な固体または液体であってよい。固体剤形には、これらに限定されないが、錠剤、丸剤、およびソフトゲルまたは硬質シェルのカプセル剤などのカプセル剤が含まれる。経口で摂取できる固体には、例えばチュアブル錠剤、溶融性錠剤(経口で分散可能な)、ゼラチン錠剤、硬質および軟質ゲルキャップ等を含む錠剤が含まれる。液体剤形は一般に経口でも摂取可能であり、例えば懸濁剤、シロップ剤等を含む。錠剤および丸剤は、飲み込むのに小さく好都合であり、かつ一般に摂取を促進するために受け入れられる味質と外観を有することが有利である。剤形は薬剤製造分野で知られている方法で調製することができる。例えば錠剤は、成分を直接圧縮するか、または成分を顆粒化し続いて圧縮することによって形成することができる。望むなら圧縮の際に追加の構成成分を含めることができる。例えば、圧縮の際にくっつくのを阻止するために、顆粒状混合物に1種または複数の滑剤を含めることができる。適切な滑剤の例には、これらに限定されないが、ステアリン酸、ステアリン酸パルメット(palmettostearate)、タルク、オイル等が含まれる。本発明の組成物は、チュアブル錠剤、口内または舌下で唾液に曝されて溶融する、錠剤および/または腸溶コーティングの錠剤に製剤することが有利である。さらに、カプセル剤は、抗ヒスタミン剤および刺激薬を望ましい賦形剤と配合し、通常の充填装置を用いて配合混合物をカプセルに充填して調製することができる。ゼラチンカプセル剤、特に軟質シェルのゼラチンカプセル剤が益々好まれてきている。さらに、望むなら、利点を加えるためにカプセル剤をコーティングすることができる。
【0034】
本発明の薬剤組成物を、様々なヒスタミン媒介症状を治療するために患者に投与することができる。例えば、組成物を、患者のウイルス性およびアレルギー性鼻炎、ならびに他のアレルギー症状を緩和するために投与することができる。組成物は患者に応じて、鬱血、咳、疼痛、そう痒、腫れ等を緩和させるのに十分な抗ヒスタミン剤の量と、抗ヒスタミン剤による患者の鎮静作用を少なくとも緩和させるのに十分な刺激薬の量とを有する量で投与することができる。組成物は、抗コリン作用、鎮痛作用、鎮痛補助薬、催眠作用、粘膜を乾燥または脱水することによる抗分泌作用および/またはその組合せ作用などの特定の作用を誘発させるために投与することもできる。これらの作用の多くは、組成物中に含まれる特定の抗ヒスタミン剤および/または刺激薬によって誘発される。治療を要する患者は、組成物をそのために投与しようとする1つまたは複数の症状に罹患した小児または成人であってよい。投与される組成物の量は、一般に個々の組成物の剤形ならびに剤形中の抗ヒスタミン剤および/または刺激薬の濃度によって異なる。投与される量は、患者の肉体的構成に関連する様々な要素によっても異なることになる。例えば、年齢、健康、これまでの病歴、症状の範囲と程度および全般的な医学的診断は、その要素のいくつかである。これらの要素は当分野の技術者は理解するところであり、組成物を投与する前に考慮しておくべきことである。
【0035】
したがって、本発明は、ヒスタミン媒介応答、特にアレルギーおよびアレルギーに付随する関連の望ましくない不快な症状を治療するための組成物、およびその使用方法を提供する。このために、組成物中に1種または複数の刺激薬を含めることによって、ジフェンヒドラミンなどのより強力で治療作用のある抗ヒスタミン剤の鎮静作用に対抗させる。したがって、抗ヒスタミン薬作用を提供するために、作用の少ない非鎮静性抗ヒスタミン剤を好都合としたことで、見落としかつ排除してきた強力な鎮静性抗ヒスタミン剤を、付随する鎮静作用が低減されるかまたは最少である効果的な用量で再び安全に投与することができる。より強力な抗ヒスタミン剤を含めることは、投与当たりより少ない投与量という結果になり、より安価な薬剤組成物および剤形という結果になる。したがって、本発明の組成物は患者によってより多く摂取される可能性がある。さらに、多くの抗ヒスタミン剤が追加の生理学的作用を提供し、それによって1つまたは複数の同一作用を得るために追加または別個の構成成分を必要としなくなるので、組成物中の構成成分の全体的なサイズは小さくてよく、かつその量も少なくてよい。より少ない構成成分とより少ない投与量によって、本発明の組成物は研究、開発および政府認可に関してより安価なものとなる。
【0036】
本発明をその実施形態の説明によって示し、実施形態をかなり詳細に記述してきたが、添付の特許請求の範囲を、そうした詳細説明に制限するものではなく、あるいはそれに限定するものでも全くない。追加の利点および変更形態は、当分野の技術者に容易に明らかであろう。したがって、本発明はそのより広い態様において、個々の詳細、代表的装置および方法ならびに記述した説明例に限定されるものではない。したがって、本出願者の全般的な発明の概念の範囲と趣旨を逸脱することなくそうした詳細から逸脱することができる。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
鎮静作用をもたらすのに十分な量の鎮静性抗ヒスタミン剤と、抗ヒスタミン剤によって引き起こされる鎮静作用を緩和させるのに十分な量の刺激薬とを含む薬剤組成物であって、薬剤として許容される剤形であり、かつカフェインまたは薬剤として許容される、その塩もしくは誘導体を含まない薬剤組成物。
【請求項2】
前記抗ヒスタミン剤が、ジフェンヒドラミン、塩酸シプロヘプタジン、ブロムフェネラミン、ヒドロキシジン、クロロフェニラミン、マレイン酸ピリラミン、タンニン酸ピリラミン、アセプロマジン、アセプロメタジン、アリメマジン、酒石酸アリメマジン、カンシル酸アモキシドラミン、塩酸アンタゾリン、メシル酸アンタゾリン、リン酸アンタゾリン、アステミゾール、ジマレイン酸アザタジン、塩酸アゼラスチン、塩酸バミピン、塩酸ベナクチジン、トシル酸ブレチリウム、塩酸ブロマジン、マレイン酸ブロムフェニラミン、二塩酸ブクリジン、ブフェキサマク、カルビノキサミンマレイン酸、クエン酸セチエジル、二塩酸セチリジン、塩酸クロルシクリジン、マレイン酸クロルフェナミン、塩酸クロルフェノキサミン、塩酸クロルプロチキセン、シンナリジン、フマル酸クレマスチン、クレミゾールヘキサクロロフェネート、クレミゾールペニシリン、ウンデシレン酸クレミゾール、二塩酸クロシニジン、クロフェダノール、塩酸クロフェネタミン、塩酸シクリジン、マレイン酸デキスクロルフェニラミン、ジ(アセフィリン)ジフェンヒドラミン、ジフェンクロキサジン、塩酸ジメラジン、ジメンヒドリナート、塩酸ジメトキサナート、メシル酸シメトチアジン、塩酸ジフェンヒドラミン、メシル酸ジフェンヒドラミン、塩酸ジフェニルピラリン、カンシル酸ジプロクァロン、ジキシラジン、コハク酸ドキシラミン、二塩酸エプロジノール、ジマレイン酸エトドロキシジン、臭化水素酸エチベンザトロピン、塩酸エチベンザトロピン、塩酸エチメマジン、塩酸フェネタジン、塩酸フェノキサゾリン、フェンペンタジオール、塩酸フルナリジン、デカン酸フルペンチキソール、二塩酸フルペンチキソール、塩酸ヒスタピロジン、二塩酸ヒドロキシジン、エンボン酸ヒドロキシジン、塩酸インドラミン、塩酸イソチペンジル、フマル酸ケトチフェン、塩酸レボカバスチン、レボメプロマジン、塩酸レボメプロマジン、エンボン酸レボメプロマジン、マレイン酸レボメプロマジン、ロラタジン、塩酸マプロチリン、メシル酸マプロチリン、マプロチリンレジナート、塩酸メクロジン、塩酸メシステイン、フマル酸メジフォキサミン、メチル硫酸メフェニドラミウム、マレイン酸メピラミン、メキタジン、メタカロン、塩酸メトジラジン、塩酸メチキセン、ミゾラスチン、塩酸モキシシリト、ニアプラジン、塩酸オルフェナドリン、ジコハク酸オキサフルマジン、オキサトミド、ベンジル酸オキソラミン、クエン酸オキソラミン、オキソメマジン、塩酸オキソメマジン、テオクル酸パラチアジン、ペリメタジン、マレイン酸フェニラミン、塩酸フェノキシベンザミン、フェニルトロキサミン、クエン酸フェニルトロキサミン、ピメチキセン、ピポチアジン、二塩酸ピプレテコール、リンゴ酸ピゾチフェン、プレドナゾリン、塩酸プロフェナミン、プロメタジン、塩酸プロメタジン、エンボン酸プロメタジン、プロメタジンポリビニルベンゼン-メタクリレート、プロピオマジン、テルフェナジン、酒石酸テナリジン、塩酸テニルジアミン、メチル硫酸チアジナミウム、塩酸トリペレナミン、塩酸トリプロリジンおよび塩酸チマゾリンの少なくとも1つを含む請求項1に記載の組成物。
【請求項3】
前記抗ヒスタミン剤が、ジフェンヒドラミンまたは薬剤として許容される、その塩もしくは誘導体であり、組成物の用量当たり少なくとも約6mgの重量で存在する請求項1に記載の組成物。
【請求項4】
前記抗ヒスタミン剤が、ジフェンヒドラミンまたは薬剤として許容される、その塩もしくは誘導体であり、組成物の用量当たり約6mgから約100mgの重量範囲で存在する請求項1に記載の組成物。
【請求項5】
前記抗ヒスタミン剤が、シプロヘプタジンまたは薬剤として許容される、その塩もしくは誘導体であり、組成物の用量当たり約0.5mgから約20の重量範囲で存在する請求項1に記載の組成物。
【請求項6】
前記抗ヒスタミン剤が、シプロヘプタジンまたは薬剤として許容される、その塩もしくは誘導体であり、組成物の用量当たり約1mgから約4mgの重量範囲で存在する請求項1に記載の組成物。
【請求項7】
前記刺激薬が少なくとも1種のアンフェタミンまたは薬剤として許容される、その塩もしくは誘導体である請求項1に記載の組成物。
【請求項8】
前記刺激薬が、サッカリン酸デキストロアンフェタミン、アスパラギン酸アンフェタミン、硫酸デキストロアンフェタミンおよび硫酸アンフェタミンの組合せであって、各アンフェタミンが組成物の用量当たり少なくとも約1.25mgの重量で存在する請求項1に記載の組成物。
【請求項9】
前記刺激薬が、デキストロアンフェタミン、ペモリン、メチルフェニデート、モダフィニルおよび薬剤として許容されるそれらの塩または誘導体の少なくとも1つを含む請求項1に記載の組成物。
【請求項10】
交感神経模倣薬、オピオイド剤、鎮咳薬および抗分泌薬から選択される少なくとも1種の活性成分をさらに含む請求項1に記載の組成物。
【請求項11】
前記剤形が経腸および非経口投与の少なくとも1つに適合されている請求項1に記載の組成物。
【請求項12】
鎮静作用をもたらすのに十分な量の鎮静性抗ヒスタミン剤と、抗ヒスタミン剤によって引き起こされる鎮静作用を緩和させるのに十分な量の刺激薬とを含む薬剤組成物であって、薬剤として許容される剤形であり、かつジフェンヒドラミンまたは薬剤として許容される、その塩もしくは誘導体を含まない薬剤組成物。
【請求項13】
前記抗ヒスタミン剤が、塩酸シプロヘプタジン、ブロムフェネラミン、ヒドロキシジン、クロロフェニラミン、マレイン酸ピリラミン、タンニン酸ピリラミン、アセプロマジン、アセプロメタジン、アリメマジン、酒石酸アリメマジン、カンシル酸アモキシドラミン、塩酸アンタゾリン、メシル酸アンタゾリン、リン酸アンタゾリン、アステミゾール、ジマレイン酸アザタジン、塩酸アゼラスチン、塩酸バミピン、塩酸ベナクチジン、トシル酸ブレチリウム、塩酸ブロマジン、マレイン酸ブロムフェニラミン、二塩酸ブクリジン、ブフェキサマク、カルビノキサミンマレイン酸、クエン酸セチエジル、二塩酸セチリジン、塩酸クロルシクリジン、マレイン酸クロルフェナミン、塩酸クロルフェノキサミン、塩酸クロルプロチキセン、シンナリジン、フマル酸クレマスチン、クレミゾールヘキサクロロフェネート、クレミゾールペニシリン、ウンデシレン酸クレミゾール、二塩酸クロシニジン、クロフェダノール、塩酸クロフェネタミン、塩酸シクリジン、マレイン酸デキスクロルフェニラミン、ジフェンクロキサジン、塩酸ジメラジン、ジメンヒドリナート、塩酸ジメトキサナート、メシル酸シメトチアジン、塩酸ジフェンヒドラミン、カンシル酸ジプロクァロン、ジキシラジン、コハク酸ドキシラミン、二塩酸エプロジノール、ジマレイン酸エトドロキシジン、臭化水素酸エチベンザトロピン、塩酸エチベンザトロピン、塩酸エチメマジン、塩酸フェネタジン、塩酸フェノキサゾリン、フェンペンタジオール、塩酸フルナリジン、デカン酸フルペンチキソール、二塩酸フルペンチキソール、塩酸ヒスタピロジン、二塩酸ヒドロキシジン、エンボン酸ヒドロキシジン、塩酸インドラミン、塩酸イソチペンジル、フマル酸ケトチフェン、塩酸レボカバスチン、レボメプロマジン、塩酸レボメプロマジン、エンボン酸レボメプロマジン、マレイン酸レボメプロマジン、ロラタジン、塩酸マプロチリン、メシル酸マプロチリン、マプロチリンレジナート、塩酸メクロジン、塩酸メシステイン、フマル酸メジフォキサミン、メチル硫酸メフェニドラミウム、マレイン酸メピラミン、メキタジン、メタカロン、塩酸メトジラジン、塩酸メチキセン、ミゾラスチン、塩酸モキシシリト、ニアプラジン、塩酸オルフェナドリン、ジコハク酸オキサフルマジン、オキサトミド、ベンジル酸オキソラミン、クエン酸オキソラミン、オキソメマジン、塩酸オキソメマジン、テオクル酸パラチアジン、ペリメタジン、マレイン酸フェニラミン、塩酸フェノキシベンザミン、フェニルトロキサミン、クエン酸フェニルトロキサミン、ピメチキセン、ピポチアジン、二塩酸ピプレテコール、リンゴ酸ピゾチフェン、プレドナゾリン、塩酸プロフェナミン、プロメタジン、塩酸プロメタジン、エンボン酸プロメタジン、プロメタジンポリビニルベンゼン-メタクリレート、プロピオマジン、テルフェナジン、酒石酸テナリジン、塩酸テニルジアミン、メチル硫酸チアジナミウム、塩酸トリペレナミン、塩酸トリプロリジンおよび塩酸チマゾリンの少なくとも1つを含む請求項12に記載の組成物。
【請求項14】
前記抗ヒスタミン剤が、シプロヘプタジンまたは薬剤として許容される、その塩もしくは誘導体であり、組成物の用量当たり約0.5mgから約20の重量範囲で存在する請求項12に記載の組成物。
【請求項15】
前記抗ヒスタミン剤が、シプロヘプタジンまたは薬剤として許容される、その塩もしくは誘導体であり、組成物の用量当たり約1mgから約4mgの重量範囲で存在する請求項12に記載の組成物。
【請求項16】
前記刺激薬がカフェインであり、組成物の用量当たり約25mgから約500mgの重量範囲で存在する請求項12に記載の組成物。
【請求項17】
前記刺激薬がカフェインであり、組成物の用量当たり約100mgから約300mgの重量範囲で存在する請求項12に記載の組成物。
【請求項18】
前記刺激薬が少なくとも1種のアンフェタミンまたは薬剤として許容される、その塩もしくは誘導体である請求項12に記載の組成物。
【請求項19】
前記刺激薬が、サッカリン酸デキストロアンフェタミン、アスパラギン酸アンフェタミン、硫酸デキストロアンフェタミンおよび硫酸アンフェタミンの組合せであって、各アンフェタミンが組成物の用量当たり少なくとも約1.25mgの重量で存在する請求項12に記載の組成物。
【請求項20】
前記刺激薬が、デキストロアンフェタミン、ペモリン、メチルフェニデート、モダフィニルおよび薬剤として許容されるそれらの塩または誘導体の少なくとも1つを含む請求項12に記載の組成物。
【請求項21】
交感神経模倣薬、オピオイド剤、鎮咳薬および抗分泌薬から選択される少なくとも1種の活性成分をさらに含む請求項12に記載の組成物。
【請求項22】
経腸および非経口投与の少なくとも1つに適合された剤形である請求項12に記載の組成物。
【請求項23】
鎮静作用をもたらすのに十分な量の少なくとも1種の鎮静性抗ヒスタミン剤と、抗ヒスタミン剤によって引き起こされる鎮静作用を緩和させるのに十分な量の少なくとも1種の刺激薬とから本質的になり、薬剤として許容される剤形である薬剤組成物。
【請求項24】
前記抗ヒスタミン剤が、ジフェンヒドラミンまたは薬剤として許容される、その塩もしくは誘導体であり、組成物の用量当たり少なくとも約6mgの重量で存在する請求項23に記載の組成物。
【請求項25】
前記抗ヒスタミン剤が、ジフェンヒドラミンまたは薬剤として許容される、その塩もしくは誘導体であり、組成物の用量当たり約6mgから約100mgの重量範囲で存在する請求項23に記載の組成物。
【請求項26】
前記抗ヒスタミン剤が、シプロヘプタジンまたは薬剤として許容される、その塩もしくは誘導体であり、組成物の用量当たり約0.5mgから約20mgの重量範囲で存在する請求項23に記載の組成物。
【請求項27】
前記抗ヒスタミン剤が、シプロヘプタジンまたは薬剤として許容される、その塩もしくは誘導体であり、組成物の用量当たり約1mgから約4mgの重量範囲で存在する請求項23に記載の組成物。
【請求項28】
前記刺激薬が、カフェインまたは薬剤として許容される、その塩もしくは誘導体であり、組成物の用量当たり約25mgから約500mgの重量範囲で存在する請求項23に記載の組成物。
【請求項29】
前記刺激薬が、カフェインまたは薬剤として許容される、その塩もしくは誘導体であり、組成物の用量当たり約100mgから約300mgの重量範囲で存在する請求項23に記載の組成物。
【請求項30】
前記刺激薬が少なくとも1種のアンフェタミンまたは薬剤として許容される、その塩もしくは誘導体である請求項23に記載の組成物。
【請求項31】
前記刺激薬が、サッカリン酸デキストロアンフェタミン、アスパラギン酸アンフェタミン、硫酸デキストロアンフェタミンおよび硫酸アンフェタミンの組合せであって、各アンフェタミンが組成物の用量当たり少なくとも約1.25mgの重量で存在する請求項23に記載の組成物。
【請求項32】
前記刺激薬が、デキストロアンフェタミン、ペモリン、メチルフェニデート、モダフィニルおよび薬剤として許容されるそれらの塩または誘導体の少なくとも1つである請求項23に記載の組成物。
【請求項33】
経腸および非経口投与の少なくとも1つに適合された剤形である請求項23に記載の組成物。
【請求項34】
経腸および非経口投与の少なくとも1つに適合された剤形であって、
前記抗ヒスタミン剤がジフェンヒドラミンまたは薬剤として許容される、その塩もしくは誘導体であり、組成物の用量当たり約6mgから約100mgの重量範囲で存在し、
前記刺激薬がカフェインまたは薬剤として許容される、その塩もしくは誘導体であり、組成物の用量当たり約25mgから約500mgの重量範囲で存在する請求項23に記載の組成物。
【請求項35】
経腸および非経口投与の少なくとも1つに適合された剤形であって、
前記抗ヒスタミン剤がシプロヘプタジンまたは薬剤として許容される、その塩もしくは誘導体であり、組成物の用量当たり約0.5mgから約20mgの重量範囲で存在し、
前記刺激薬がカフェインまたは薬剤として許容される、その塩もしくは誘導体であり、組成物の用量当たり約25mgから約500mgの重量範囲で存在する請求項23に記載の組成物。
【請求項36】
経腸および非経口投与の少なくとも1つに適合された剤形であって、
前記抗ヒスタミン剤がジフェンヒドラミンまたは薬剤として許容される、その塩もしくは誘導体であり、組成物の用量当たり約6mgから約100mgの重量範囲で存在し、
前記刺激薬がアンフェタミン、デキストロアンフェタミン、ペモリン、メチルフェニデート、モダフィニルおよび薬剤として許容されるそれらの塩または誘導体の少なくとも1つである請求項23に記載の組成物。
【請求項37】
経腸および非経口投与の少なくとも1つに適合された剤形であって、
前記抗ヒスタミン剤がシプロヘプタジンまたは薬剤として許容される、その塩もしくは誘導体であり、組成物の用量当たり約0.5mgから約20mgの重量範囲で存在し、
前記刺激薬がアンフェタミン、デキストロアンフェタミン、ペモリン、メチルフェニデート、モダフィニルおよび薬剤として許容されるそれらの塩または誘導体の少なくとも1つである請求項23に記載の組成物。
【請求項38】
組成物の用量当たり約6mgから約100mgの重量範囲で存在するジフェンヒドラミンまたは薬剤として許容される、その塩もしくは誘導体、および、
組成物の用量当たり約25mgから約500mgの重量範囲で存在するカフェインまたは薬剤として許容される、その塩もしくは誘導体
から本質的になり、薬剤として許容される剤形である薬剤組成物。
【請求項39】
組成物の用量当たり約0.5mgから約20mgの重量範囲のシプロヘプタジンまたは薬剤として許容される、その塩もしくは誘導体、および、
組成物の用量当たり約25mgから約500mgの重量範囲で存在するカフェインまたは薬剤として許容される、その塩もしくは誘導体
から本質的になる薬剤組成物。
【請求項40】
患者におけるヒスタミン媒介応答を治療する方法であって、
少なくとも1種の鎮静性抗ヒスタミン剤と少なくとも1種の刺激薬とを含む薬剤組成物の患者への投与を指示することを含み、前記組成物は、カフェインまたは薬剤として許容される、その塩もしくは誘導体を含まず、かつ前記抗ヒスタミン剤が患者においてヒスタミン媒介応答を治療すると同時に鎮静作用を引き起こすのに十分で、かつ前記刺激薬が抗ヒスタミン剤によって引き起こされる鎮静作用を緩和させるのに十分な用量で投与される方法。
【請求項41】
前記組成物を、指示されたように患者に投与することをさらに含む請求項40に記載の方法。
【請求項42】
前記組成物を、経腸および非経口投与の少なくとも1つのための薬剤として許容される剤形に製剤することをさらに含む請求項40に記載の方法。
【請求項43】
前記組成物を、丸剤、軟質シェルのゼラチンカプセル剤、硬質シェルのゼラチンカプセル剤、ゲル錠剤、チュアブル錠剤および経口用分散性錠剤のうちの1つに製剤することをさらに含む請求項40に記載の方法。
【請求項44】
前記抗ヒスタミン剤が、ジフェンヒドラミン、塩酸シプロヘプタジン、ブロムフェネラミン、ヒドロキシジン、クロロフェニラミン、マレイン酸ピリラミン、タンニン酸ピリラミン、アセプロマジン、アセプロメタジン、アリメマジン、酒石酸アリメマジン、カンシル酸アモキシドラミン、塩酸アンタゾリン、メシル酸アンタゾリン、リン酸アンタゾリン、アステミゾール、ジマレイン酸アザタジン、塩酸アゼラスチン、塩酸バミピン、塩酸ベナクチジン、トシル酸ブレチリウム、塩酸ブロマジン、マレイン酸ブロムフェニラミン、二塩酸ブクリジン、ブフェキサマク、カルビノキサミンマレイン酸、クエン酸セチエジル、二塩酸セチリジン、塩酸クロルシクリジン、マレイン酸クロルフェナミン、塩酸クロルフェノキサミン、塩酸クロルプロチキセン、シンナリジン、フマル酸クレマスチン、クレミゾールヘキサクロロフェネート、クレミゾールペニシリン、ウンデシレン酸クレミゾール、二塩酸クロシニジン、クロフェダノール、塩酸クロフェネタミン、塩酸シクリジン、マレイン酸デキスクロルフェニラミン、ジ(アセフィリン)ジフェンヒドラミン、ジフェンクロキサジン、塩酸ジメラジン、ジメンヒドリナート、塩酸ジメトキサナート、メシル酸シメトチアジン、塩酸ジフェンヒドラミン、メシル酸ジフェンヒドラミン、塩酸ジフェニルピラリン、カンシル酸ジプロクァロン、ジキシラジン、コハク酸ドキシラミン、二塩酸エプロジノール、ジマレイン酸エトドロキシジン、臭化水素酸エチベンザトロピン、塩酸エチベンザトロピン、塩酸エチメマジン、塩酸フェネタジン、塩酸フェノキサゾリン、フェンペンタジオール、塩酸フルナリジン、デカン酸フルペンチキソール、二塩酸フルペンチキソール、塩酸ヒスタピロジン、二塩酸ヒドロキシジン、エンボン酸ヒドロキシジン、塩酸インドラミン、塩酸イソチペンジル、フマル酸ケトチフェン、塩酸レボカバスチン、レボメプロマジン、塩酸レボメプロマジン、エンボン酸レボメプロマジン、マレイン酸レボメプロマジン、ロラタジン、塩酸マプロチリン、メシル酸マプロチリン、マプロチリンレジナート、塩酸メクロジン、塩酸メシステイン、フマル酸メジフォキサミン、メチル硫酸メフェニドラミウム、マレイン酸メピラミン、メキタジン、メタカロン、塩酸メトジラジン、塩酸メチキセン、ミゾラスチン、塩酸モキシシリト、ニアプラジン、塩酸オルフェナドリン、ジコハク酸オキサフルマジン、オキサトミド、ベンジル酸オキソラミン、クエン酸オキソラミン、オキソメマジン、塩酸オキソメマジン、テオクル酸パラチアジン、ペリメタジン、マレイン酸フェニラミン、塩酸フェノキシベンザミン、フェニルトロキサミン、クエン酸フェニルトロキサミン、ピメチキセン、ピポチアジン、二塩酸ピプレテコール、リンゴ酸ピゾチフェン、プレドナゾリン、塩酸プロフェナミン、プロメタジン、塩酸プロメタジン、エンボン酸プロメタジン、プロメタジンポリビニルベンゼン-メタクリレート、プロピオマジン、テルフェナジン、酒石酸テナリジン、塩酸テニルジアミン、メチル硫酸チアジナミウム、塩酸トリペレナミン、塩酸トリプロリジンおよび塩酸チマゾリンの少なくとも1つを含む請求項40に記載の方法。
【請求項45】
前記刺激薬が少なくとも1種のアンフェタミンまたは薬剤として許容される、その塩もしくは誘導体を含む請求項40に記載の方法。
【請求項46】
前記刺激薬が、デキストロアンフェタミン、ペモリン、メチルフェニデート、モダフィニルおよび薬剤として許容されるそれらの塩または誘導体の少なくとも1つを含む請求項40に記載の方法。
【請求項47】
投与のために指示された前記用量が、前記抗ヒスタミン剤としてジフェンヒドラミンまたは薬剤として許容される、その塩もしくは誘導体を少なくとも約6mgの量で含む請求項40に記載の方法。
【請求項48】
投与のために指示された前記用量が、前記抗ヒスタミン剤としてシプロヘプタジンまたは薬剤として許容される、その塩もしくは誘導体を約0.5mgから約20mgの範囲の量で含む請求項40に記載の方法。
【請求項49】
投与のために指示された前記用量が、交感神経模倣薬、オピオイド剤、鎮咳薬および抗分泌薬から選択される少なくとも1種の活性成分をさらに含む請求項40に記載の方法。
【請求項50】
前記組成物を患者に投与して、抗コリン作用、鎮痛作用、鎮痛アジュバント作用、催眠作用、抗分泌作用および食欲刺激作用から選択される少なくとも1つの作用を患者に提供することをさらに含む請求項40に記載の方法。
【請求項51】
患者におけるヒスタミン媒介応答を治療する方法であって、
少なくとも1種の鎮静性抗ヒスタミン剤と少なくとも1種の刺激薬とを含む薬剤組成物の患者への投与を指示することを含み、前記組成物は、ジフェンヒドラミンまたは薬剤として許容される、その塩もしくは誘導体を含まず、かつ前記抗ヒスタミン剤が患者においてヒスタミン媒介応答を治療すると同時に鎮静作用を引き起こすのに十分で、かつ前記刺激薬が抗ヒスタミン剤によって引き起こされる鎮静作用を緩和させるのに十分な用量で投与される方法。
【請求項52】
前記組成物を、指示されたように患者に投与することをさらに含む請求項51に記載の方法。
【請求項53】
前記組成物を、経腸および非経口投与の少なくとも1つのための薬剤として許容される剤形に製剤することをさらに含む請求項51に記載の方法。
【請求項54】
前記組成物を、丸剤、軟質シェルのゼラチンカプセル剤、硬質シェルのゼラチンカプセル剤、ゲル錠剤、チュアブル錠剤および経口用分散性錠剤のうちの1つに製剤することをさらに含む請求項51に記載の方法。
【請求項55】
前記抗ヒスタミン剤が、塩酸シプロヘプタジン、ブロムフェネラミン、ヒドロキシジン、クロロフェニラミン、マレイン酸ピリラミン、タンニン酸ピリラミン、アセプロマジン、アセプロメタジン、アリメマジン、酒石酸アリメマジン、カンシル酸アモキシドラミン、塩酸アンタゾリン、メシル酸アンタゾリン、リン酸アンタゾリン、アステミゾール、ジマレイン酸アザタジン、塩酸アゼラスチン、塩酸バミピン、塩酸ベナクチジン、トシル酸ブレチリウム、塩酸ブロマジン、マレイン酸ブロムフェニラミン、二塩酸ブクリジン、ブフェキサマク、カルビノキサミンマレイン酸、クエン酸セチエジル、二塩酸セチリジン、塩酸クロルシクリジン、マレイン酸クロルフェナミン、塩酸クロルフェノキサミン、塩酸クロルプロチキセン、シンナリジン、フマル酸クレマスチン、クレミゾールヘキサクロロフェネート、クレミゾールペニシリン、ウンデシレン酸クレミゾール、二塩酸クロシニジン、クロフェダノール、塩酸クロフェネタミン、塩酸シクリジン、マレイン酸デキスクロルフェニラミン、ジフェンクロキサジン、塩酸ジメラジン、ジメンヒドリナート、塩酸ジメトキサナート、メシル酸シメトチアジン、塩酸ジフェンヒドラミン、カンシル酸ジプロクァロン、ジキシラジン、コハク酸ドキシラミン、二塩酸エプロジノール、ジマレイン酸エトドロキシジン、臭化水素酸エチベンザトロピン、塩酸エチベンザトロピン、塩酸エチメマジン、塩酸フェネタジン、塩酸フェノキサゾリン、フェンペンタジオール、塩酸フルナリジン、デカン酸フルペンチキソール、二塩酸フルペンチキソール、塩酸ヒスタピロジン、二塩酸ヒドロキシジン、エンボン酸ヒドロキシジン、塩酸インドラミン、塩酸イソチペンジル、フマル酸ケトチフェン、塩酸レボカバスチン、レボメプロマジン、塩酸レボメプロマジン、エンボン酸レボメプロマジン、マレイン酸レボメプロマジン、ロラタジン、塩酸マプロチリン、メシル酸マプロチリン、マプロチリンレジナート、塩酸メクロジン、塩酸メシステイン、フマル酸メジフォキサミン、メチル硫酸メフェニドラミウム、マレイン酸メピラミン、メキタジン、メタカロン、塩酸メトジラジン、塩酸メチキセン、ミゾラスチン、塩酸モキシシリト、ニアプラジン、塩酸オルフェナドリン、ジコハク酸オキサフルマジン、オキサトミド、ベンジル酸オキソラミン、クエン酸オキソラミン、オキソメマジン、塩酸オキソメマジン、テオクル酸パラチアジン、ペリメタジン、マレイン酸フェニラミン、塩酸フェノキシベンザミン、フェニルトロキサミン、クエン酸フェニルトロキサミン、ピメチキセン、ピポチアジン、二塩酸ピプレテコール、リンゴ酸ピゾチフェン、プレドナゾリン、塩酸プロフェナミン、プロメタジン、塩酸プロメタジン、エンボン酸プロメタジン、プロメタジンポリビニルベンゼン-メタクリレート、プロピオマジン、テルフェナジン、酒石酸テナリジン、塩酸テニルジアミン、メチル硫酸チアジナミウム、塩酸トリペレナミン、塩酸トリプロリジンおよび塩酸チマゾリンの少なくとも1つを含む請求項51に記載の方法。
【請求項56】
前記刺激薬が少なくとも1種のアンフェタミンまたは薬剤として許容される、その塩もしくは誘導体を含む請求項51に記載の方法。
【請求項57】
前記刺激薬が、デキストロアンフェタミン、ペモリン、メチルフェニデート、モダフィニルおよび薬剤として許容されるそれらの塩または誘導体のうちの少なくとも1つを含む請求項51に記載の方法。
【請求項58】
投与のために指示された前記用量が、前記抗ヒスタミン剤として、カフェインまたは薬剤として許容される、その塩もしくは誘導体を約25mgから約500mgの範囲の量で含む請求項51に記載の方法。
【請求項59】
投与のために指示された前記用量が、前記刺激薬として、サッカリン酸デキストロアンフェタミン、アスパラギン酸アンフェタミン、硫酸デキストロアンフェタミンおよび硫酸アンフェタミンの組合せを含み、各アンフェタミンが少なくとも約1.25mgの重量で存在する請求項51に記載の方法。
【請求項60】
投与のために指示された前記用量が、交感神経模倣薬、オピオイド剤、鎮咳薬および抗分泌薬から選択される少なくとも1種の活性成分をさらに含む請求項51に記載の方法。
【請求項61】
前記組成物を患者に投与して、抗コリン作用、鎮痛作用、鎮痛アジュバント作用、催眠作用、抗分泌作用および食欲刺激作用から選択される少なくとも1つの作用を患者に提供することをさらに含む請求項51に記載の方法。
【請求項62】
患者におけるヒスタミン媒介応答を治療する方法であって、鎮静性抗ヒスタミン剤と刺激薬とから本質的になる薬剤組成物の患者への投与を指示することを含み、前記組成物は、薬剤として許容される剤形として投与され、かつ抗ヒスタミン剤が、患者において鎮静作用を引き起こすと同時にヒスタミン媒介応答を治療するのに十分で、刺激薬が抗ヒスタミン剤によって引き起こされる鎮静作用を緩和させるのに十分な量で投与される方法。
【請求項63】
前記組成物を、指示されたように患者に投与することをさらに含む請求項62に記載の方法。
【請求項64】
前記組成物を、経腸および非経口投与の少なくとも1つのための薬剤として許容される剤形に製剤することをさらに含む請求項62に記載の方法。
【請求項65】
前記組成物を、丸剤、軟質シェルのゼラチンカプセル剤、硬質シェルのゼラチンカプセル剤、ゲル錠剤、チュアブル錠剤および経口用分散性錠剤のうちの1つに製剤することをさらに含む請求項62に記載の方法。
【請求項66】
前記刺激薬が少なくとも1種のアンフェタミンまたは薬剤として許容される、その塩もしくは誘導体を含む請求項62に記載の方法。
【請求項67】
前記刺激薬が、デキストロアンフェタミン、ペモリン、メチルフェニデート、モダフィニルおよび薬剤として許容されるそれらの塩または誘導体の少なくとも1つを含む請求項62に記載の方法。
【請求項68】
投与のために指示された前記用量が、前記抗ヒスタミン剤として、ジフェンヒドラミンまたは薬剤として許容される、その塩もしくは誘導体を少なくとも約6mgの量で含み、前記刺激薬として、カフェインまたは薬剤として許容される、その塩もしくは誘導体を約25mgから約500mgの範囲の量で含む請求項62に記載の方法。
【請求項69】
投与のために指示された前記用量が、前記抗ヒスタミン剤として、シプロヘプタジンまたは薬剤として許容される、その塩もしくは誘導体を約0.5mgから約20mgの範囲の量で含み、前記刺激薬として、カフェインまたは薬剤として許容される、その塩もしくは誘導体を約25mgから約500mgの範囲の量で含む請求項62に記載の方法。
【請求項70】
投与のために指示された前記用量が、抗ヒスタミン剤として、ジフェンヒドラミンまたは薬剤として許容される、その塩もしくは誘導体を少なくとも約6mgの量で含み、前記刺激薬としてサッカリン酸デキストロアンフェタミン、アスパラギン酸アンフェタミン、硫酸デキストロアンフェタミンおよび硫酸アンフェタミンの組合せであって、各アンフェタミンが少なくとも約1.25mgの重量で存在する組合せを含む請求項62に記載の方法。
【請求項71】
投与のために指示された前記用量が、抗ヒスタミン剤として、シプロヘプタジンまたは薬剤として許容される、その塩もしくは誘導体を約0.5mgから約20mgの範囲の量で含み、前記刺激薬としてサッカリン酸デキストロアンフェタミン、アスパラギン酸アンフェタミン、硫酸デキストロアンフェタミンおよび硫酸アンフェタミンの組合せであって、各アンフェタミンが少なくとも約1.25mgの重量で存在する組合せを含む請求項62に記載の方法。
【請求項72】
前記組成物を患者に投与して、抗コリン作用、鎮痛作用、鎮痛アジュバント作用、催眠作用、抗分泌作用および食欲刺激作用から選択される少なくとも1つの作用を患者に提供することをさらに含む請求項62に記載の方法。
【請求項73】
投与のために指示された前記用量が、交感神経模倣薬、オピオイド剤、鎮咳薬および抗分泌薬から選択される少なくとも1種の活性成分をさらに含む請求項62に記載の方法。
【請求項74】
小児におけるヒスタミン媒介応答を治療するための方法であって、ジフェンヒドラミン、シプロヘプタジンおよび薬剤として許容されるそれらの塩または誘導体から選択される鎮静性抗ヒスタミン剤と、カフェイン、デキストロアンフェタミン、ペモリン、メチルフェニデート、モダフィニルおよび薬剤として許容されるそれらの塩または誘導体から選択される刺激薬とから本質的になる薬剤組成物の患者への投与を指示することを含み、前記組成物が薬剤として許容される剤形で投与され、かつ抗ヒスタミン剤が患者において鎮静作用を引き起こすと同時に前記ヒスタミン媒介応答を治療するのに十分で、前記刺激薬が抗ヒスタミン剤によって引き起こされる鎮静作用を緩和させるのに十分な量で投与される方法。

【公表番号】特表2007−527860(P2007−527860A)
【公表日】平成19年10月4日(2007.10.4)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−517274(P2006−517274)
【出願日】平成16年6月16日(2004.6.16)
【国際出願番号】PCT/US2004/018986
【国際公開番号】WO2004/112771
【国際公開日】平成16年12月29日(2004.12.29)
【出願人】(504118025)ペディアミド・ファーマシューティカルズ・インコーポレーテッド (5)
【Fターム(参考)】