説明

抗菌活性および抗癌活性を有するヌクレオチド

本発明は、R〜RおよびXが記載される値のいずれかを有する式(I)の化合物、ならびにかかる化合物を含む医薬組成物、ならびにかかる化合物を投与することを含む治療方法を提供する。本発明はまた、有効量の式Iの化合物そのまたは薬学的に受容可能な塩を、かかる治療を必要とする動物(例えば哺乳動物)に投与することを含む、動物におけるウイルス感染を治療するための方法を提供する。本発明はまた、有効量の式Iの化合物そのまたは薬学的に受容可能な塩を、かかる治療を必要とする動物に投与することを含む、動物におけるHCVを治療するための方法を提供する。


【発明の詳細な説明】
【背景技術】
【0001】
(政府の基金)
本明細書に記載される発明は、National Institute of Health,National Cancer Instituteによって授与された、グラントCA89615の下で、米国合衆国政府の支援とともになされた、米国合衆国政府は、本発明の一定の権利を有する。
【0002】
(関連出願への相互参照)
本特許は、2004年12月9日に出願された米国仮特許出願第60/634,677号に対する優先権を主張する。米国仮特許出願第60/634,677号は、本明細書中に参考として援用される。
【0003】
(発明の背景)
ヒスチジン三連構造酵素は、Xが疎水性アミノ酸であるHis−X−His−X−His−X−Xに関連する活性部位モチーフを含む、比較的小さい(MW 28〜34Kda)ホモ二量体ヌクレオシド一リン酸ヒドロラーゼおよびトランスフェラーゼのスーパーファミリーである(Bieganowski,P.ら、J.Biol.Chem.、2002年、277、10852〜10860頁)。HINT派生は、最も古い派生であり、全ての形態の生命において、類似物を有する(Bieganowski,P.ら、J.Biol.Chem.、2002年、277、10852〜10860頁、およびBrenner,C.ら、Nature Struc.Biol.、1997年、4、231〜238頁)。
【0004】
特徴的ヒスチジン三連構造残基は、リン酸への結合の安定化に大きく関与するが、この塩基は2つのフェニルアラニンおよびイソロイシンの間に挟まれているようであることが示されている(Brenner,C.ら、Nature Struc.Biol.、1997年、4、231〜238頁、およびLima,C.D.ら、Science、1997年、278、286〜290頁)。さらなる観察から、グアノシンのN−7およびO−4ならびにアデノシンのN−7およびN−4はほとんど完全に溶媒に曝露されているが、N−2およびN−3を囲む、あったとしてもわずかな特異的結合相互作用しか観察されなかったことが明らかになった。Asp−43と2’−および3’−ヒドロキシル基の両方との間に水素結合相互作用が観察され、これは、2’−デオキシヌクレオシドホスホルアミデートが基質として働く能力の減少と矛盾がない。
【0005】
HINTは最近になってやっとアデノシンホスホルアミダーゼ活性と関連付けられたが、ヌクレオシドホスホルアミダーゼ活性は、ウサギ肝臓からの、部分的に精製された抽出物、ヒトT−白血病の全細胞および抽出物、CEM細胞、末梢血単核球(PBMC)ならびにミドリザルVero細胞で観察されている(Ledneva,R.K.ら、1970年、Dokl.Akad.Nauk.Sssr 193、1308〜10頁、Dudkin,S.M.ら、1971年、Febs 16、48〜50頁、Abraham,T.W.ら、1996年、J.Med.Chem.39、4569〜4575頁、Abraham,T.W.ら、1997年、Nucleosides Nucleotides 16、2079〜2092頁、Chang,S.−L.ら、2001年、J.Med.Chem.44、223〜231頁)。
【0006】
特許文献1は、抗癌および/または抗ウイルス特性を有するある種の特異的ヌクレオシドホスホルアミデートアナログを報告している。ホスホルアミデートヌクレオシドアナログは、抗ウイルスおよび抗癌ヌクレオシド一リン酸のプロドラッグ、またはプロヌクレオチドとしてのそれらの実証された有用性のために、重要性があり続ける(McGuigan,C.ら、1993年、Bioorg.Med.Chem.Lett.3、1207〜1210頁、Balzarini,J.ら、1996年、Mol.Pharmacol.50、1207〜1213頁、Chang,S.L.ら、2000年、Nucleosides,Nucleotides & Nucleic Acids、19、87〜100頁、Kim,J.、Drontleら、2004年、Nucleos.Nucleot.Nucleic Acids 23、483〜493頁、およびKlein,M.G.ら、1998年、Exp.Cell.Res.244、26〜32頁)。
【0007】
上述の報告にもかかわらず、現在、抗ウイルスおよび抗癌特性を有する化学療法剤の必要がある。具体的には、疾患またはウイルスの場で選択的に活性化される薬剤が必要である。
【特許文献1】米国特許第6,475,985号明細書
【発明の開示】
【課題を解決するための手段】
【0008】
(発明の要旨)
ホスホルアミデート加水分解に関与する酵素の性質は決定されていないが、推定のホスホルアミダーゼによる細胞内P−N結合加水分解の直接の証拠が、毛細管LC−ESI−MS/MSでの、透過化細胞およびO18標識AZTトリプトファンメチルエステルホスホルアミデートを用いたフルオロデオキシウリジンホスホルアミデートの細胞内代謝の研究によって示された。
【0009】
最近、hHINT1が、ヒトホスホルアミダーゼのアフィニティークロマトグラフィーおよびT7ファージディスプレイの組み合わせによって、単離およびクローニングされた。初期の研究から、この酵素がグアノシン、アデノシンを効率的に加水分解し、限られた程度で、一級アミンを含むウリジンおよびシトシンホスホルアミデートを加水分解することが実証された。hHINT1は、正常な組織と比較して、乳癌、肺癌および卵巣癌組織において過剰発現されることが示されている。最近、ヒト乳癌が、正常な乳房組織よりも少なくとも6倍多いhHINT1活性を発現したことが示された。また、肝臓および脳においてhHINT1が過剰発現されることが知られている。結果として、hHINT1の基質である抗ウイルスまたは抗癌ホスホルアミデートは、組織特異的抗ウイルスおよび抗癌ホスホルアミデートベースの治療術の設計を容易にするべきである。
【0010】
hHINT1の活性部位の観察から、2’−および3’−位での水素結合、イオン対形成または極性相互作用が、活性部位残基Asp−43と優先的に相互作用することが明らかになり、これは2’−デオキシヌクレオシドホスホルアミデートが基質として働く能力の減少と矛盾がない。また、D−アミノ酸を有するホスホルアミデートは、L−アミノ酸を含むホスホルアミデートよりも、少なくとも20倍効率的に加水分解される。結果として、1)2’−位の陽性の基、および/または2)リンに関してN−結合型D−アミノ酸のものに対応する立体化学を有する基を含む化合物が、hHINT1の、特に良好な基質である。
【0011】
本発明は、抗ウイルスおよびまたは抗癌剤として作用する化合物を提供する。したがって、
が、必要に応じて1、2、または3個のUで置換されている、アデニン、グアニン、シトシン、チミン、3−デアザアデニン、またはウラシルであり、各Uが、独立して、ハロ、ヒドロキシ、(C−C)アルキル、(C−C)シクロアルキル、(C−C)アルコキシ、(C−C)シクロアルキルオキシ、(C−C)アルカノイル、(C−C)アルカノイルオキシ、トリフルオロメチル、ヒドロキシ(C−C)アルキル、−(CH1〜4P(=O)(ORアリール、アリール(C−C)アルキル、またはNRであり、
およびRが、それぞれ独立して、水素、ハロ、ヒドロキシ、(C−C)アルキル、(C−C)シクロアルキル、(C−C)アルコキシ、(C−C)シクロアルキルオキシ、(C−C)アルカノイル、(C−C)アルカノイルオキシ、トリフルオロメチル、アジド、シアノ、−N(R)C(=O)N(Raa)(Rab)、−N(R)C(=O)ORac、またはNRadaeであり、ただしRおよびRの一方はヒドロキシ ハロ、(C−C)アルコキシ、(C−C)シクロアルキルオキシ、トリフルオロメチル、シアノ、またはNRadaeであり、
が水素、ハロ、ヒドロキシ、(C−C)アルキル、(C−C)シクロアルキル、(C−C)アルコキシ、(C−C)シクロアルキルオキシ、(C−C)アルカノイル、(C−C)アルカノイルオキシ、トリフルオロメチル、アジド、シアノ、−N(R)C(=O)N(Raa)(Rab)、−N(R)C(=O)ORac、またはNRadaeであり、
が水素、(C−C)アルキル、(C−C)シクロアルキル、アリール、アリール(C−C)アルキル、または2−シアノエチルであり、
がアミノ酸、ペプチド、またはNRであり、
が水素、ハロ、ヒドロキシ、(C−C)アルキル、(C−C)シクロアルキル、(C−C)アルコキシ、(C−C)シクロアルキルオキシ、(C−C)アルカノイル、(C−C)アルカノイルオキシ、トリフルオロメチル、アジド、シアノ、−N(R)C(=O)N(Raa)(Rab)、−N(R)C(=O)ORac、またはNRadaeであり、
Xがオキシ、チオ、またはメチレンであり、
各RおよびRが、独立して、水素、(C−C)アルキル、(C−C)シクロアルキル、アリール、もしくはHetであるか、またはRおよびRが、それらが結合している窒素とともに、窒素結合型Hetを形成し、
各Rが、独立して、水素または(C−C)アルキルであり、
およびRが、それぞれ独立して、水素、(C−C)アルキル、(C−C)シクロアルキル、フェニル、ベンジル、フェネチル、もしくは(C−C)アルカノイルであるか、RおよびRが、それらが結合している窒素とともに、ピロリジノ、ピペリジノもしくはモルホリノであり、
が水素、(C−C)アルキル、(C−C)シクロアルキル、フェニル、ベンジル、またはフェネチルであり、
aaおよびRabが、それぞれ独立して、水素、(C−C)アルキル、(C−C)シクロアルキル、フェニル、ベンジル、もしくはフェネチルであるか、またはRaaおよびRabは、それらが結合している窒素とともに、ピロリジノ、ピペリジノもしくはモルホリノであり、
acが水素、(C−C)アルキル、(C−C)シクロアルキル、フェニル、ベンジル、またはフェネチルであり、
adが水素 (C−C)アルキル、(C−C)シクロアルキル、フェニル、ベンジル、またはフェネチルであり、
aeが水素、(C−C)アルキル、(C−C)シクロアルキル、フェニル、ベンジル、またはフェネチルであり、
〜R、R、R、R、R、R、R、Raa、Rab、Rac、Rad、およびRaeの任意の(C−C)アルキルが、必要に応じて、1つ以上(例えば1、2、3、または4個)のハロ、ヒドロキシ、(C−C)アルコキシ、(C−C)シクロアルキルオキシ、(C−C)アルカノイル、(C−C)アルカノイルオキシ、トリフルオロメチル、アジド、シアノ、オキソ(=O)、(C−C)アルキル、(C−C)シクロアルキル、(C−C)シクロアルキル(C−C)アルキル、(C−C)アルキル−S−(C−C)アルキル−、アリール、Het、アリール(C−C)アルキル、もしくはHet(C−C)アルキル、またはNRajakで置換されており、ここで各RajおよびRakは、独立して、水素、(C−C)アルキル、(C−C)シクロアルキル、フェニル、ベンジル、またはフェネチルであり、
任意のアリールまたはHetが、必要に応じて、ハロ、ヒドロキシ、(C−C)アルキル、(C−C)シクロアルキル、(C−C)アルコキシ、(C−C)シクロアルキルオキシ、(C−C)アルカノイル、(C−C)アルカノイルオキシ、トリフルオロメチル、トリフルオロメトキシ、ニトロ、シアノ、およびアミノからなる群より選択される1つ以上の置換基で置換されていてもよい、式I
【0012】
【化11】

の化合物である本発明の化合物、そのまたは薬学的に受容可能な塩が提供される。ある実施形態において、本発明は、式(I)の化合物を提供し、ただし、Rがアデニン、グアニン、シトシン、チミン、またはウラシルであり、Xがオキシであり、Rがアミノ酸またはペプチドであり、Rが水素であり、Rが水素である場合は、RおよびRはそれぞれヒドロキシではなく、Rがヒドロキシであり、Rがヒドロキシであり、Rが水素であり、Rが、Rがベンジルまたは3−インドリルメチルであり、Rがメチルである、式III
【0013】
【化12】

の窒素結合型ラジカルであり、xがオキシであり、Rが水素であり、Rが水素である場合は、Rは3−デアザアデニンである。
【0014】
本発明はまた、有効量の式Iの化合物そのまたは薬学的に受容可能な塩を、かかる治療を必要とする動物(例えば哺乳動物)に投与することを含む、動物におけるウイルス感染を治療するための方法を提供する。
【0015】
本発明はまた、有効量の式Iの化合物そのまたは薬学的に受容可能な塩を、かかる治療を必要とする動物に投与することを含む、動物におけるHCVを治療するための方法を提供する。
【0016】
本発明はまた、有効量の式Iの化合物そのまたは薬学的に受容可能な塩を、かかる治療を必要とする動物に投与することを含む、動物における代謝性肝障害(例えばヘモクロマトーシス、硬変、ウィルソン病、胆道閉鎖症、肝炎、または任意の他の遺伝的もしくは環境誘導性肝疾患)を治療するための方法を提供する。
【0017】
本発明はまた、有効量の式Iの化合物そのまたは薬学的に受容可能な塩を、かかる治療を必要とする動物に投与することを含む、動物の肝臓における癌を治療するための方法を提供する。
【0018】
本発明はまた、有効量の式Iの化合物そのまたは薬学的に受容可能な塩を、かかる治療を必要とする動物に投与することを含む、動物の脳における癌を治療するための方法を提供する。
【0019】
本発明はまた、有効量の式Iの化合物そのまたは薬学的に受容可能な塩を、かかる治療を必要とする動物に投与することを含む、動物における乳癌、肺癌または卵巣癌を治療するための方法を提供する。
【0020】
本発明はまた、哺乳動物におけるウイルス感染を治療するための医薬品を調製するための、式Iの化合物そのまたは薬学的に受容可能な塩の使用を提供する。
【0021】
本発明はまた、哺乳動物におけるHCVを治療するための医薬品を調製するための、式Iの化合物そのまたは薬学的に受容可能な塩の使用を提供する。
【0022】
本発明はまた、哺乳動物における代謝性肝障害を治療するための医薬品を調製するための、式Iの化合物そのまたは薬学的に受容可能な塩の使用を提供する。
【0023】
本発明はまた、哺乳動物の肝臓における癌を治療するための医薬品を調製するための、式Iの化合物そのまたは薬学的に受容可能な塩の使用を提供する。
【0024】
本発明はまた、哺乳動物の脳における癌を治療するための医薬品を調製するための、式Iの化合物そのまたは薬学的に受容可能な塩の使用を提供する。
【0025】
本発明はまた、哺乳動物における乳癌、肺癌または卵巣癌を治療するのに有用な医薬品を調製するための、式Iの化合物そのまたは薬学的に受容可能な塩の使用を提供する。
【発明を実施するための最良の形態】
【0026】
(詳細な説明)
他に記載がなければ、以下の定義が使用される。ハロは、フルオロ、クロロ、ブロモ、またはヨードである。アルキル、アルコキシ等は、直鎖および分枝の両方の基を表す。しかし、「プロピル」等の個々のラジカルへの言及は、直鎖ラジカルのみを包含し、「イソプロピル」等の分枝鎖異性体は、特に言及される。アリールは、フェニルラジカル、または、少なくとも1つの環が芳香族である約9〜10個の環内原子を有するオルト融合した二環式の炭素環ラジカルを表す。Hetは、1つ以上(例えば、1、2、3、4、5、または6個)の炭素原子、ならびに酸素、硫黄、および、Xがないか、またはH、O、(C−C)アルキル、フェニルもしくはベンジルであるN(X)からなる群より選択される1つ以上(例えば、1、2、3、または4個)のへテロ原子を含む合計3〜20個の原子を含む、単環式、二環式、または三環式環系のラジカルを包含し、Hetの1つ以上の環内炭素は、必要に応じて、オキソ(=O)で置換されていてもよい。ヘテロアリールは、炭素、ならびにそれぞれ非過酸化酸素、硫黄、およびXがないか、またはH、O、(C−C)アルキル、フェニルもしくはベンジルであるN(X)からなる群より選択される1〜4個のへテロ原子からなる5または6個の環内原子を含む単環式芳香環の環内炭素によって結合したラジカル、ならびにそれに由来する,特にベンズ誘導体である、約8〜10個の環内原子のオルト融合した二環式の複素環、または、プロピレン、トリメチレン、もしくはテトラメチレンジラジカルをそれに融合することによって誘導されるものを包含する。用語Hetは、ヘテロアリールを包含する。
【0027】
用語「アミノ酸」は、DまたはL形態の天然のアミノ酸(例えばAla、Arg、Asn、Asp、Cys、Glu、Gln、Gly、His、Hyl、Hyp、Ile、Leu、Lys、Met、Phe、Pro、Ser、Thr、Trp、Tyr、およびVal)、ならびに非天然アミノ酸(例えばホスホセリン、ホスホスレオニン、ホスホチロシン、ヒドロキシプロリン、γ−カルボキシグルタミン酸、馬尿酸、オクタヒドロインドール−2−カルボン酸、スタチン、1,2,3,4−テトラヒドロイソキノリン−3−カルボン酸、ペニシラミン、オルニチン、シトルリン、α−メチル−アラニン、パラ−ベンゾイルフェニルアラニン、フェニルグリシン、プロパルギルグリシン、サルコシン、およびtert−ブチルグリシン)の残基を含む。この用語はまた、カルボキシ末端で保護された、天然および非天然アミノ酸を含む(例えば、(C−C)アルキル、フェニル、もしくはベンジルエステルとして、または、例えばモノ−(C−C)アルキルもしくはジ−(C−C)アルキルアミド等のアミドとして)。他の適したカルボキシ保護基は、当業者に公知である(例えば、T.W.Greene、Protecting Groups In Organic Synthesis、Wiley、ニューヨーク、1981年、およびそこで引用されている参考文献参照)。アミノ酸は、残りの本発明の化合物に、カルボキシ末端、アミノ末端を介して、または任意の他の簡便な結合の点を介して、連結され得る。好ましくは、Rがアミノ酸である場合、このアミノ酸は、アミノ態窒素を介してリンに連結され、ホスホルアミデートを形成する。用語、動物は、鳥類、爬虫類および哺乳動物を含む。本発明のある特定の実施形態において、動物はヒトである。
【0028】
用語「ペプチド」は、2〜25アミノ酸の配列(例えば、上記で定義されるような)またはペプチジル残基を説明する。配列は、直鎖状または環状であり得る。ペプチドは、式Iの化合物の残りに、カルボキシ末端、アミノ末端を介して、または任意の他の簡便な結合の点を介して、連結され得る。好ましくは、ペプチドは、2〜25、または5〜20アミノ酸を含む。ペプチド誘導体は、当該分野で周知の技術を用いて、例えば、固相ペプチド合成技術を用いて、調製することができる。ある実施形態において、Rがペプチドである場合、ペプチドは、N末端窒素を介してリンに連結され、ホスホルアミデートを形成する。別の実施形態において、Rがペプチドである場合、ペプチドは、N末端窒素を介してリンに連結され、ホスホルアミデートを形成し、N末端窒素に隣接する炭素は、D−アミノ酸の配置を有する。
【0029】
用語「ウイルス感染」は、ヒト免疫不全ウイルス(HIV)、単純疱疹ウイルス−2(HSV−2)、水痘帯状疱疹、ワクシニア、ヒトサイトメガロウイルス、エボラ、B型肝炎(HBV)、C型肝炎(HCV)等を含む。
【0030】
光学活性形態およびラセミ形態で、キラル中心を有する本発明の化合物が存在し得、単離され得ることは、当業者に理解されよう。いくつかの化合物は、多形を示し得る。本発明が、本明細書中に記載される有用な特性を有する、本発明の化合物の、任意のラセミ、光学活性、多形、もしくは立体異性形態、またはそれらの混合物を包含することが、理解されるべきであり、光学活性形態をどのようにして調製するか(例えば、再結晶技術によるラセミ形態の分離、光学活性出発物質からの合成、キラル合成、またはキラル固定相を用いたクロマトグラフィー分離によって)、および本明細書中に記載される標準的な試験を用いて、または当該分野で周知の他の同様の試験を用いて、どのようにして抗ウイルス活性を測定するかは、当該分野で周知である。
【0031】
ラジカル、置換基、および範囲についての下記に挙げる特定の値は、例示のためだけである。これらは、ラジカルおよび置換基についての、他の定義された値または定義された範囲内の他の値を排除しない。
【0032】
具体的には、(C−C)アルキルはメチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、イソ−ブチル、sec−ブチル、ペンチル、3−ペンチル、またはヘキシルであり得、(C−C)シクロアルキルはシクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、またはシクロヘキシルであり得、(C−C)シクロアルキル(C−C)アルキルはシクロプロピルメチル、シクロブチルメチル、シクロペンチルメチル、シクロヘキシルメチル、2−シクロプロピルエチル、2−シクロブチルエチル、2−シクロペンチルエチル、または2−シクロヘキシルエチルであり得、(C−C)アルコキシはメトキシ、エトキシ、プロポキシ、イソプロポキシ、ブトキシ、イソ−ブトキシ、sec−ブトキシ、ペントキシ、3−ペントキシ、またはヘキシルオキシであり得、(C−C)アルカノイルはアセチル、プロパノイルまたはブタノイルであり得、ヒドロキシ(C−C)アルキルはヒドロキシメチル、1−ヒドロキシエチル、2−ヒドロキシエチル、1−ヒドロキシプロピル、2−ヒドロキシプロピル、3−ヒドロキシプロピル、1−ヒドロキシブチル、4−ヒドロキシブチル、1−ヒドロキシペンチル、5−ヒドロキシペンチル、1−ヒドロキシヘキシル、または6−ヒドロキシヘキシルであり得、(C−C)アルカノイルオキシはアセトキシ、プロパノイルオキシ、ブタノイルオキシ、イソブタノイルオキシ、ペンタノイルオキシ、またはヘキサノイルオキシであり得、アリールはフェニル、インデニル、またはナフチルであり得、ヘテロアリールはフリル、イミダゾリル、トリアゾリル、トリアジニル、オキサゾイル、イソキサゾイル、チアゾリル、イソチアゾリル、ピラゾリル、ピロリル、ピラジニル、テトラゾリル、ピリジル、(もしくはそのN−オキシド)、チエニル、ピリミジニル(もしくはそのN−オキシド)、インドリル、イソキノリル(もしくはそのN−オキシド)またはキノリル(もしくはそのN−オキシド)であり得る。
【0033】
の具体的な値は、必要に応じて1つ以上のハロ、ヒドロキシ、(C−C)アルコキシ、(C−C)シクロアルキルオキシ、(C−C)アルカノイル、(C−C)アルカノイルオキシ、トリフルオロメチル、アジド、シアノ、(C−C)アルキル、(C−C)シクロアルキル、(C−C)シクロアルキル(C−C)アルキル、(C−C)アルキル−S−(C−C)アルキル−、アリール、Het、アリール(C−C)アルキル、もしくはHet(C−C)アルキル、またはNRajakで置換されており、ここで各RajおよびRakは独立して水素、(C−C)アルキル、(C−C)シクロアルキル、フェニル、ベンジル、もしくはフェネチルである、(C−C)アルキルである。
【0034】
の具体的な値は、必要に応じて1つ以上のハロ、ヒドロキシ、(C−C)アルコキシ、(C−C)アルカノイル、(C−C)アルカノイルオキシ、トリフルオロメチル、シアノ、アリール、またはHetで置換されている、(C−C)アルキルである。
【0035】
の具体的な値は、必要に応じて1つ以上のアリールまたはHetで置換されている、(C−C)アルキルである。
【0036】
の具体的な値は、必要に応じてフェニル、ナフチル、ピリジル、インドリル、イソインドリル、フリル、チエニル、ピロリル、ベンゾフラニル、ベンゾチエニル、イミダゾリル、チアゾイル、ピロリジニル、ピペリジニル、ピペラジニル、またはモルホリノ環で置換されている、(C−C)アルキルであり、環は必要に応じてハロ、ヒドロキシ、(C−C)アルキル、(C−C)シクロアルキル、(C−C)アルコキシ、(C−C)シクロアルキルオキシ、(C−C)アルカノイル、(C−C)アルカノイルオキシ、トリフルオロメチル、トリフルオロメトキシ、ニトロ、シアノ、およびアミノからなる群より選択される1つ以上の置換基で置換されている。
【0037】
の具体的な値は、フェニルまたはインドリル環で置換されている(C−C)アルキルであり、環は必要に応じてハロ、ヒドロキシ、(C−C)アルキル、(C−C)シクロアルキル、(C−C)アルコキシ、(C−C)シクロアルキルオキシ、(C−C)アルカノイル、(C−C)アルカノイルオキシ、トリフルオロメチル、トリフルオロメトキシ、ニトロ、シアノ、およびアミノからなる群より選択される1つ以上の置換基で置換されている。
【0038】
の具体的な値は、フェニル環で置換されている(C−C)アルキルである。
【0039】
の具体的な値は、インドリル環で置換されている(C−C)アルキルである。
【0040】
の具体的な値はフェニルメチル、フェネチル、インドリルメチル、または2−インドリルエチルである。
【0041】
の具体的な値は2−インドール−3−イルエチルである。
【0042】
の具体的な値は水素である。
【0043】
具体的な式(I)の化合物は、式R−Bを有し、式中Bはリン結合型9−β−D−アラビノフラノシルアデノシン一リン酸、9−β−D−アラビノフラノシルグアノシン一リン酸、または9−β−D−アラビノフラノシルシトシン一リン酸であり、式中Rは、本明細書中に定義される値のいずれかを有する。
【0044】
の具体的な値は、Rが2−インドール−3−イルエチルであり、Rが水素である、NRである。
【0045】
の具体的な値は、必要に応じて1、2、または3個のUで置換されている、グアニン、シトシン、チミン、3−デアザアデニン、またはウラシルであり、各Uは、独立して、ハロ、ヒドロキシ、(C−C)アルキル、(C−C)シクロアルキル、(C−C)アルコキシ、(C−C)シクロアルキルオキシ、(C−C)アルカノイル、(C−C)アルカノイルオキシ、トリフルオロメチル、ヒドロキシ(C−C)アルキル、−(CH1〜4P(=O)(ORアリール、アリール(C−C)アルキル、またはNRである。
【0046】
の具体的な値は、必要に応じて1、2、または3個のUで置換されている、アデニン、シトシン、チミン、3−デアザアデニン、またはウラシルであり、各Uは、独立して、ハロ、ヒドロキシ、(C−C)アルキル、(C−C)シクロアルキル、(C−C)アルコキシ、(C−C)シクロアルキルオキシ、(C−C)アルカノイル、(C−C)アルカノイルオキシ、トリフルオロメチル、ヒドロキシ(C−C)アルキル、−(CH1〜4P(=O)(ORアリール、アリール(C−C)アルキル、またはNRである。
【0047】
の具体的な値は、必要に応じて1、2、または3個のUで置換されている、アデニン、グアニン、シトシン、チミン、またはウラシルであり、各Uは、独立して、ハロ、ヒドロキシ、(C−C)アルキル、(C−C)シクロアルキル、(C−C)アルコキシ、(C−C)シクロアルキルオキシ、(C−C)アルカノイル、(C−C)アルカノイルオキシ、トリフルオロメチル、ヒドロキシ(C−C)アルキル、−(CH1〜4P(=O)(ORアリール、アリール(C−C)アルキル、またはNrxRyである。
【0048】
の具体的な値は、必要に応じて1、2、または3個のUで置換されている、シトシン、チミン、3−デアザアデニン、またはウラシルであり、各Uは、独立して、ハロ、ヒドロキシ、(C−C)アルキル、(C−C)シクロアルキル、(C−C)アルコキシ、(C−C)シクロアルキルオキシ、(C−C)アルカノイル、(C−C)アルカノイルオキシ、トリフルオロメチル、ヒドロキシ(C−C)アルキル、−(CH1〜4P(=O)(ORアリール、アリール(C−C)アルキル、またはNrxRyである。
【0049】
の具体的な値は、必要に応じて1、2、または3個のUで置換されている、3−デアザアデニンであり、各Uは、独立して、ハロ、ヒドロキシ、(C−C)アルキル、(C−C)シクロアルキル、(C−C)アルコキシ、(C−C)シクロアルキルオキシ、(C−C)アルカノイル、(C−C)アルカノイルオキシ、トリフルオロメチル、ヒドロキシ(C−C)アルキル、−(CH1〜4P(=O)(ORアリール、アリール(C−C)アルキル、またはNRである。
【0050】
の具体的な値はアデニン、グアニン、シトシン、チミン、3−デアザアデニン、またはウラシルである。
【0051】
の具体的な値はグアニン、シトシン、チミン、3−デアザアデニン、またはウラシルである。
【0052】
の具体的な値はシトシン、チミン、3−デアザアデニン、またはウラシルである。
【0053】
の具体的な値はシトシン、チミン、またはウラシルである。
【0054】
の具体的な値は、
afが水素、ハロ、(C−C)アルキル、(C−C)シクロアルキル、またはトリフルオロメチルであり、Ragが水素、(C−C)アルキル、(C−C)シクロアルキル、トリフルオロメチル、ヒドロキシ(C−C)アルキル、または−(CH1〜4P(=O)(ORである、式VI
【0055】
【化13】

の窒素結合型ラジカルである。
【0056】
の具体的な値はヒドロキシである。
【0057】
の具体的な値はハロである。
【0058】
の具体的な値はフルオロである。
【0059】
の具体的な値はクロロである。
【0060】
の具体的な値は(C−C)アルコキシである。
【0061】
の具体的な値はメトキシである。
【0062】
の具体的な値はトリフルオロメチルである。
【0063】
の具体的な値はシアノである。
【0064】
の具体的な値はアミノ、メチルアミノ、ジメチルアミノ、エチルアミノ、またはジメチルアミノである。
【0065】
の具体的な値はヒドロキシである。
【0066】
の具体的な値は水素である。
【0067】
の具体的な値はハロである。
【0068】
の具体的な値はフルオロである。
【0069】
の具体的な値はクロロである。
【0070】
の具体的な値はトリフルオロメチルである。
【0071】
の具体的な値はアジドである。
【0072】
の具体的な値はシアノである。
【0073】
の具体的な値はアミノ、メチルアミノ、ジメチルアミノ、エチルアミノ、またはジメチルアミノである。
【0074】
の具体的な値は水素である。
【0075】
の具体的な値はメチルまたはエチルである。
【0076】
の具体的な値は2−シアノエチルである。
【0077】
の具体的な値はアミノ酸である。
【0078】
の具体的な値はペプチドである。
【0079】
の具体的な値は、Rが水素、(C−C)アルキル、(C−C)シクロアルキル、(C−C)シクロアルキル(C−C)アルキル、(C−C)アルキル−S−(C−C)アルキル−、アリール、ヘテロアリール、アリール(C−C)アルキル、またはヘテロアリール(C−C)アルキルであり、任意のアリールまたはヘテロアリールが、必要に応じて1、2、または3個のZで置換されており、
各Zが、独立して、ハロ、ヒドロキシ、(C−C)アルキル、(C−C)シクロアルキル、(C−C)アルコキシ、(C−C)シクロアルキルオキシ、(C−C)アルカノイル、(C−C)アルカノイルオキシ、トリフルオロメチル、トリフルオロメトキシ、ニトロ、シアノ、またはアミノであり、
が、必要に応じて1つ以上(例えば1、2、3、または4個)のハロ、ヒドロキシ、(C−C)アルコキシ、(C−C)シクロアルキルオキシ、(C−C)アルカノイル、(C−C)アルカノイルオキシ、トリフルオロメチル、アジド、シアノ、オキソ(=O)またはNRadaeで置換されている、水素または(C−C)アルキルである、
式II
【0080】
【化14】

の窒素結合型ラジカルである。Rの具体的な値は、必要に応じて1つ以上(例えば1、2、3、または4個)のハロ、ヒドロキシ、(C−C)アルコキシ、(C−C)シクロアルキルオキシ、(C−C)アルカノイル、(C−C)アルカノイルオキシ、トリフルオロメチル、アジド、シアノ、オキソ(=O)またはNRadaeで置換されている、(C−C)アルキルである。
【0081】
の具体的な値は水素、(C−C)アルキル、フェニルメチル、または3−インドリルメチルである。
【0082】
の具体的な値はフェニルメチルである。
【0083】
の具体的な値は3−インドリルメチルである。
【0084】
具体的な化合物は、Rを担持している炭素が(R)絶対配置を有する化合物である。
【0085】
の具体的な値は、式中、Rが水素、(C−C)アルキル、(C−C)シクロアルキル、(C−C)シクロアルキル(C−C)アルキル、(C−C)アルキル−S−(C−C)アルキル−、アリール、ヘテロアリール、アリール(C−C)アルキル、またはヘテロアリール(C−C)アルキルであり、任意のアリールまたはヘテロアリールが、必要に応じて、1、2、または3個のZで置換されていてもよく、Rが水素、(C−C)アルキル、フェニル、ベンジル、またはフェネチルであり、各Zは、独立して、ハロ、水素、ヒドロキシ、(C−C)アルキル、(C−C)シクロアルキル、(C−C)アルコキシ、(C−C)シクロアルキルオキシ、(C−C)アルカノイル、(C−C)アルカノイルオキシ、トリフルオロメチル、トリフルオロメトキシ、ニトロ、シアノ、またはアミノである、
式III
【0086】
【化15】

の窒素結合型ラジカルである。
【0087】
の具体的な値は水素、(C−C)アルキル、フェニルメチル、または3−インドリルメチルである。
【0088】
の具体的な値はフェニルメチルである。
【0089】
の具体的な値は3−インドリルメチルである。
【0090】
の具体的な値は(C−C)アルキルである。
【0091】
の具体的な値は水素またはアルキルであり、Rはハロ、ヒドロキシ、(C−C)アルキル、(C−C)シクロアルキル、(C−C)アルコキシ、(C−C)シクロアルキルオキシ、(C−C)アルカノイル、(C−C)アルカノイルオキシ、トリフルオロメチル、アジド、シアノ、−N(R)C(=O)N(Raa)(Rab)、−N(R)C(=O)ORac、またはNRadaeである。
【0092】
の具体的な値は水素または(C−C)アルキルである。
【0093】
具体的な化合物は、Rが水素またはアルキルであり、Rがハロ、ヒドロキシ、(C−C)アルキル、(C−C)シクロアルキル、(C−C)アルコキシ、(C−C)シクロアルキルオキシ、(C−C)アルカノイル、(C−C)アルカノイルオキシ、トリフルオロメチル、アジド、シアノ、−N(R)C(=O)N(Raa)(Rab)、−N(R)C(=O)ORac、またはNRadaeである化合物である。
【0094】
具体的な化合物は、(2−(3−インドリル)−1(R)−メチルカルバモイルエチル)−ホスホルアミド酸モノ(1−B−アラビノフラノシルアデノシン)エステル、そのまたは薬学的に受容可能な塩である。
【0095】
ある特定の実施形態において、本発明は、Rが、必要に応じて1、2、または3個のUで置換されている、アデニン、グアニン、シトシン、チミン、3−デアザアデニン、またはウラシルであり、各Uは、独立して、ハロ、ヒドロキシ、(C−C)アルキル、(C−C)シクロアルキル、(C−C)アルコキシ、(C−C)シクロアルキルオキシ、(C−C)アルカノイル、(C−C)アルカノイルオキシ、トリフルオロメチル、ヒドロキシ(C−C)アルキル、−(CH1〜4P(=O)(ORアリール、アリール(C−C)アルキル、またはNRであり、
およびRが、それぞれ独立して、水素、ハロ、ヒドロキシ、(C−C)アルキル、(C−C)シクロアルキル、(C−C)アルコキシ、(C−C)シクロアルキルオキシ、(C−C)アルカノイル、(C−C)アルカノイルオキシ、トリフルオロメチル、アジド、シアノ、−N(R)C(=O)N(Raa)(Rab)、−N(R)C(=O)ORac、またはNRadaeであり、ただしRおよびRの一方はヒドロキシ ハロ、(C−C)アルコキシ、(C−C)シクロアルキルオキシ、トリフルオロメチル、シアノ、またはNRadaeであり、
が水素、ハロ、ヒドロキシ、(C−C)アルキル、(C−C)シクロアルキル、(C−C)アルコキシ、(C−C)シクロアルキルオキシ、(C−C)アルカノイル、(C−C)アルカノイルオキシ、トリフルオロメチル、アジド、シアノ、−N(R)C(=O)N(Raa)(Rab)、−N(R)C(=O)ORac、またはNRadaeであり、
が水素、(C−C)アルキル、(C−C)シクロアルキル、アリール、アリール(C−C)アルキル、または2−シアノエチルであり、
がNRであり、
が水素、ハロ、ヒドロキシ、(C−C)アルキル、(C−C)シクロアルキル、(C−C)アルコキシ、(C−C)シクロアルキルオキシ、(C−C)アルカノイル、(C−C)アルカノイルオキシ、トリフルオロメチル、アジド、シアノ、−N(R)C(=O)N(Raa)(Rab)、−N(R)C(=O)ORac、またはNRadaeであり、
Xがオキシ、チオ、またはメチレンであり、
各RおよびRが、独立して、水素、(C−C)アルキル、(C−C)シクロアルキル、アリール、もしくはHetであるか、またはRおよびRが、それらが結合している窒素とともに、窒素結合型Hetを形成し、
各Rが、独立して、水素または(C−C)アルキルであり、
およびRが、それぞれ独立して、水素、(C−C)アルキル、(C−C)シクロアルキル、フェニル、ベンジル、フェネチル、もしくは(C−C)アルカノイルであるか、またはRおよびRが、それらが結合している窒素とともに、ピロリジノ、ピペリジノもしくはモルホリノであり、
が水素、(C−C)アルキル、(C−C)シクロアルキル、フェニル、ベンジル、またはフェネチルであり、
aaおよびRabが、それぞれ独立して、水素、(C−C)アルキル、(C−C)シクロアルキル、フェニル、ベンジル、もしくはフェネチルであるか、またはRaaおよびRabが、それらが結合している窒素とともに、ピロリジノ、ピペリジノもしくはモルホリノであり、
acが水素、(C−C)アルキル、(C−C)シクロアルキル、フェニル、ベンジル、またはフェネチルであり、
adが水素 (C−C)アルキル、(C−C)シクロアルキル、フェニル、ベンジル、またはフェネチルであり、
aeが水素、(C−C)アルキル、(C−C)シクロアルキル、フェニル、ベンジル、またはフェネチルであり、
〜R、R、R、R、R、R、R、Raa、Rab、Rac、Rad、およびRaeの任意の(C−C)アルキルが、必要に応じて1つ以上(例えば1、2、3、または4個)のハロ、ヒドロキシ、(C−C)アルコキシ、(C−C)シクロアルキルオキシ、(C−C)アルカノイル、(C−C)アルカノイルオキシ、トリフルオロメチル、アジド、シアノ、オキソ(=O)、(C−C)アルキル、(C−C)シクロアルキル、(C−C)シクロアルキル(C−C)アルキル、(C−C)アルキル−S−(C−C)アルキル−、アリール、Het、アリール(C−C)アルキル、もしくはHet(C−C)アルキル、またはNRajakで置換されており、ここで各RajおよびRakは独立して水素、(C−C)アルキル、(C−C)シクロアルキル、フェニル、ベンジル、もしくはフェネチルであり、
任意のアリールまたはHetが、必要に応じて、ハロ、ヒドロキシ、(C−C)アルキル、(C−C)シクロアルキル、(C−C)アルコキシ、(C−C)シクロアルキルオキシ、(C−C)アルカノイル、(C−C)アルカノイルオキシ、トリフルオロメチル、トリフルオロメトキシ、ニトロ、シアノ、およびアミノからなる群より選択される1つ以上の置換基で置換されていてもよい、式I
【0096】
【化16】

の化合物、そのまたは薬学的に受容可能な塩を提供する。
【0097】
ある特定の実施形態において、本発明は、
が、必要に応じて1、2、または3個のUで置換されている、アデニン、グアニン、シトシン、チミン、3−デアザアデニン、またはウラシルであり、各Uは、独立して、ハロ、ヒドロキシ、(C−C)アルキル、(C−C)シクロアルキル、(C−C)アルコキシ、(C−C)シクロアルキルオキシ、(C−C)アルカノイル、(C−C)アルカノイルオキシ、トリフルオロメチル、ヒドロキシ(C−C)アルキル、−(CH1〜4P(=O)(ORアリール、アリール(C−C)アルキル、またはNRであり、
およびRが、それぞれ独立して、水素、ハロ、ヒドロキシ、(C−C)アルキル、(C−C)シクロアルキル、(C−C)アルコキシ、(C−C)シクロアルキルオキシ、(C−C)アルカノイル、(C−C)アルカノイルオキシ、トリフルオロメチル、アジド、シアノ、−N(R)C(=O)N(Raa)(Rab)、−N(R)C(=O)ORac、またはNRadaeであり、ただしRおよびRの一方がヒドロキシ ハロ、(C−C)アルコキシ、(C−C)シクロアルキルオキシ、トリフルオロメチル、シアノ、またはNRadaeであり、
が水素、ハロ、ヒドロキシ、(C−C)アルキル、(C−C)シクロアルキル、(C−C)アルコキシ、(C−C)シクロアルキルオキシ、(C−C)アルカノイル、(C−C)アルカノイルオキシ、トリフルオロメチル、アジド、シアノ、−N(R)C(=O)N(Raa)(Rab)、−N(R)C(=O)ORac、またはNRadaeであり、
が水素、(C−C)アルキル、(C−C)シクロアルキル、アリール、アリール(C−C)アルキル、または2−シアノエチルであり、
がアミノ酸、ペプチド、またはNRであり、
が水素、ハロ、ヒドロキシ、(C−C)アルキル、(C−C)シクロアルキル、(C−C)アルコキシ、(C−C)シクロアルキルオキシ、(C−C)アルカノイル、(C−C)アルカノイルオキシ、トリフルオロメチル、アジド、シアノ、−N(R)C(=O)N(Raa)(Rab)、−N(R)C(=O)ORac、またはNRadaeであり、
Xがオキシ、チオ、またはメチレンであり、
各RおよびRが、独立して、水素、(C−C)アルキル、(C−C)シクロアルキル、アリール、もしくはアリール(C−C)アルキルであるか、またはRおよびRが、それらが結合している窒素とともに、ピロリジノ、ピペリジノもしくはモルホリノを形成し、
各Rが、独立して、水素または(C−C)アルキルであり、
およびRが、それぞれ独立して、水素、(C−C)アルキル、(C−C)シクロアルキル、フェニル、ベンジル、フェネチル、もしくは(C−C)アルカノイルであるか、またはRおよびRが、それらが結合している窒素とともに、ピロリジノ、ピペリジノもしくはモルホリノであり、
が水素、(C−C)アルキル、(C−C)シクロアルキル、フェニル、ベンジル、またはフェネチルであり、
aaおよびRabが、それぞれ独立して、水素、(C−C)アルキル、(C−C)シクロアルキル、フェニル、ベンジル、もしくはフェネチルであるか、またはRaaおよびRabが、それらが結合している窒素とともに、ピロリジノ、ピペリジノもしくはモルホリノであり、
acが水素、(C−C)アルキル、(C−C)シクロアルキル、フェニル、ベンジル、またはフェネチルであり、
adが水素 (C−C)アルキル、(C−C)シクロアルキル、フェニル、ベンジル、またはフェネチルであり、
aeが水素、(C−C)アルキル、(C−C)シクロアルキル、フェニル、ベンジル、またはフェネチルであり、
〜R、R、R、R、R、R、R、Raa、Rab、Rac、Rad、およびRaeの任意の(C−C)アルキルが、必要に応じて、1つ以上(例えば1、2、3、または4個)のハロ、ヒドロキシ、(C−C)アルコキシ、(C−C)シクロアルキルオキシ、(C−C)アルカノイル、(C−C)アルカノイルオキシ、トリフルオロメチル、アジド、シアノ、オキソ(=O)、(C−C)アルキル、(C−C)シクロアルキル、(C−C)シクロアルキル(C−C)アルキル、(C−C)アルキル−S−(C−C)アルキル−、アリール、ヘテロアリール、アリール(C−C)アルキル、もしくはヘテロアリール(C−C)アルキル、またはNRajakで置換されており、ここで各RajおよびRakは、独立して、水素、(C−C)アルキル、(C−C)シクロアルキル、フェニル、ベンジル、またはフェネチルであり、
任意のアリールまたはHetが、必要に応じて、ハロ、ヒドロキシ、(C−C)アルキル、(C−C)シクロアルキル、(C−C)アルコキシ、(C−C)シクロアルキルオキシ、(C−C)アルカノイル、(C−C)アルカノイルオキシ、トリフルオロメチル、トリフルオロメトキシ、ニトロ、シアノ、およびアミノからなる群より選択される1つ以上の置換基で置換されている、式I
【0098】
【化17】

の化合物、そのまたは薬学的に受容可能な塩を提供し、ただし、Rがアデニン、グアニン、シトシン、チミン、またはウラシルであり、Xがオキシであり、Rが水素であり、Rが水素である場合、RおよびRは、それぞれ水素ではなく、Rがヒドロキシであり、Rがヒドロキシであり、Rが水素であり、Rが、Rがベンジルまたは3−インドリルメチルであり、Rがメチルである、式III
【0099】
【化18】

の窒素結合型ラジカルであり、xがオキシであり、Rが水素であり、Rが水素である場合、Rは3−デアザアデニンではない。
【0100】
式Iの化合物を調製するための方法は、本発明のさらなる実施形態として提供され、他に制限されなければ、一般的なラジカルの意味が上記で挙げた通りである、以下の手順によって説明される。
【0101】
図4で説明されるように、式Iの化合物は、ヒドロキシ保護基「pg」(例えばトリメチルシリル基等のシリル保護基)の除去によって、対応する式43の化合物から調製することができる。
【0102】
3−デアザアデノシンおよび3−デアザアリステロマイシンのアミノ酸ホスホルアミデートの調製を、図1に示す。DZAおよびDZAriの直接のリン酸化は、リン酸トリエチル中のオキシ塩化リンを用いて達成することができ、一リン酸塩3および4を、それぞれ81%および67%で生じる(Yoshikawaら、Tetrahedron Lett.、50、5065〜5068頁(1967年)、Yoshikawaら、Bull.Chem.Soc.Jpn.、42、3505〜3508頁(1969年))。ホスホルアミデートの構築は、アデノシン5’−一リン酸の、p−アニシジンへのジシクロヘキシルカルボジイミド(DCC)媒介性結合が記載されている、MoffattおよびKhoranaによる手順に基づいた(Moffattら、J.Am.Chem.Soc.、83、649〜658頁(1961年))。次いで、還流するtert−BuOH/HO中で一リン酸(3および4)を、DCCでL−フェニルアラニンおよびL−トリプトファンのカルボメトキシエステルへ結合させた。粗生成物混合物を、C8セミ−プレップカラム上で逆相HPLCによって精製して、5〜7を8〜30%の収率で生じた。
【0103】
図4に示されるように、Bが任意の適したヌクレオシド塩基であり、R’’およびR’’’がそれぞれ独立して水素、ハロ、ヒドロキシ、(C−C)アルキル、(C−C)シクロアルキル、(C−C)アルコキシ、(C−C)シクロアルキルオキシ、(C−C)アルカノイル、(C−C)アルカノイルオキシ、トリフルオロメチル、アジド、シアノ、またはNRである式38のヌクレオシドと、各Rが独立して、適したラジカル(例えば(C−C)アルキル、アリール、ベンジル、またはフェネチル、好ましくは各Rはフェニルである)である式39の亜リン酸塩との反応は、(M)が適した対イオン(例えばトリエチルアンモニウム)である式40のH−リン酸塩を生じる。適した保護基「Pg」(例えばトリメチルシリルまたはtert−ブチルジメチルシリル等のシリル保護基)での、式40の化合物における酸素の保護は、式41の化合物を生じる。ヨウ素での処理は、アミノ酸またはペプチドと直接簡便に反応して式Iのヌクレオシドホスホルアミデートを生じることができる、高度に反応性のある、式42の化合物を生じる。
【0104】
適した保護基「Pg」は当該分野で公知であり、例えば、T.W.Greene、Protecting Groups In Organic Synthesis、Wiley、ニューヨーク、1981年、およびそこで引用されている参考文献を参照のこと。中間体化合物、式38〜43中の他の官能性を、合成計画の簡便な時点で除去することができる適した保護基で保護することもまた、簡便であり得る。
【0105】
化合物が、安定した無毒の酸性または塩基性塩を形成するのに十分塩基性または酸性である場合、塩としての化合物の投与が適当であり得る。薬学的に受容可能な塩の例は、生理学的な許容可能な陰イオンを形成する酸で形成された有機酸付加塩、例えば、トシラート、メタンスルホン酸塩、酢酸塩、クエン酸塩、マロン酸塩、酒石酸塩、コハク酸塩、安息香酸塩、アスコルビン酸塩、α−ケトグルタル酸塩、およびα−グリセロリン酸塩である。適した無機塩もまた形成することができ、塩酸塩、硫酸塩、硝酸塩、重炭酸塩、および炭酸塩を含む。
【0106】
薬学的に受容可能な塩は、当該分野で周知の標準的な手順を用いて、例えばアミン等の十分に塩基性の化合物を、生理学的に受容可能な陰イオンを供給する適した酸と反応させることによって、得ることができる。カルボン酸のアルカリ金属(例えば、ナトリウム、カリウムまたはリチウム)またはアルカリ土類金属(例えばカルシウム)塩もまた、製造することができる。
【0107】
本発明の化合物を、選択される投与の経路、すなわち経口もしくは非経口、静脈内、筋肉内、局所もしくは皮下経路に適合させた種々の形態で、医薬組成物として、製剤化すること、およびヒト患者等の哺乳動物宿主に投与することができる。
【0108】
したがって、本化合物は、不活性な希釈剤または同化性食用担体等の薬学的に受容可能なビヒクルと組み合わせて、全身的に、例えば経口で投与してもよい。これらは、ハードまたはソフトシェルゼラチンカプセル中に封入してもよく、圧縮して錠剤にしてもよく、または患者の食事の食品に直接組み込んでもよい。経口の治療的投与のために、活性化合物を1つ以上の賦形剤と組み合わせて、摂取可能な錠剤、バッカル錠剤、トローチ、カプセル剤、エリキシル剤、懸濁液、シロップ剤、カシェ剤等の形態で用いてもよい。かかる組成物および調製物は、少なくとも0.1%の活性化合物を含むべきである。組成物および調製物のパーセンテージは、勿論変化し得、簡便に、所定の単位投薬形態の重量の約2〜約60%の間であり得る。かかる治療上有用な組成物中の活性化合物の量は、有効な投薬レベルが得られるものである。
【0109】
錠剤、トローチ、丸剤、カプセル剤等はまた、以下の、トラガカントガム、アカシア、コーンスターチもしくはゼラチン等の結合剤、第二リン酸カルシウム等の賦形剤、コーンスターチ、馬鈴薯デンプン、アルギン酸等の崩壊剤、ステアリン酸マグネシウム等の潤滑剤、およびショ糖、果糖、乳糖もしくはアスパルテーム等の甘味料、またはペパーミント、冬緑油、もしくはサクランボ香料等の香味料を含んでもよい。単位投薬形態がカプセル剤である場合、これは、上記の型の物質に加えて、植物油またはポリエチレングリコール等の、液体担体を含んでもよい。コーティングとして、またはそうでなければ固形の単位投薬形態の物理的形態を変更するために、種々の他の物質が存在してもよい。例えば、錠剤、丸剤、またはカプセル剤は、ゼラチン、ワックス、シェラックまたは糖等でコーティングしてもよい。シロップ剤またはエリキシル剤は、活性化合物、甘味料としてのショ糖または果糖、保存剤としてのメチルおよびプロピルパラベン、色素ならびにサクランボまたはオレンジ香料等の香味料を含んでもよい。勿論、任意の単位投薬形態の調製において使用される任意の物質は、使用される量で、薬学的に許容され得、実質的に無毒であるべきである。また、活性化合物は、徐放性調製物および装置に組み込んでもよい。
【0110】
活性化合物はまた、注入または注射によって、静脈内または腹腔内投与してもよい。活性化合物またはその塩の溶液は、水中で、必要に応じて無毒の界面活性剤と混合して、調製することができる。グリセロール、液体ポリエチレングリコール、トリアセチン、およびそれらの混合物中、ならびに油中で、分散液を調製することもできる。通常の保存および使用の条件下で、これらの調製物は、微生物の増殖を予防する保存剤を含む。
【0111】
注射または注入に適した薬学的投薬形態としては、無菌の注射可能または注入可能溶液または分散液の即席の調製に適合され、必要に応じてリポソーム中にカプセル化された、有効成分を含む、無菌水溶液もしくは分散液または無菌粉末を挙げることができる。全ての場合において、最終的な投薬形態は、製造および保存の条件下で、無菌で、流体で、安定でなければならない。液体担体またはビヒクルは、例えば水、エタノール、ポリオール(例えば、グリセロール、プロピレングリコール、液体ポリエチレングリコール等)、植物油、無毒のグリセロールエステル、およびそれらの適した混合物を含む、溶媒または液体分散媒体であり得る。例えばリポソームの形成、分散液の場合に必要な粒子径の維持、または界面活性剤の使用によって、適当な流動性が維持され得る。微生物の作用の予防は、種々の抗菌および抗真菌剤、例えばパラベン、クロロブタノール、フェノール、ソルビン酸、チメロサール等によって引き起こすことができる。多くの場合において、等張剤、例えば糖、バッファーまたは塩化ナトリウムを含むことが好ましい。注射可能組成物の、長時間の吸収は、組成物中の、吸収を遅延させる薬剤、例えばモノステアリン酸アルミニウムおよびゼラチンの使用によって、引き起こすことができる。
【0112】
無菌の注射可能溶液は、適当な溶媒に、上記で列挙した多くの他の成分とともに活性化合物を必要な量組み込み、必要に応じて、それに続いてろ過滅菌することによって、調製される。無菌の注射可能溶液の調製のための無菌粉末の場合、好ましい調製の方法は、有効成分の粉末に加えて、以前にろ過滅菌した溶液中に存在している任意の更なる所望の成分を生じる、真空乾燥および凍結乾燥技術である。
【0113】
局所投与のために、本化合物を、純粋な形態で、すなわちそれらが液体であるときに、適用してもよい。しかしながら、それらを、固体または液体であり得る皮膚科学的に受容可能な担体と組み合わせて、組成物または製剤として皮膚に投与することが、一般に好ましい。
【0114】
有用な固体担体としては、滑石、粘土、微結晶性セルロース、シリカ、アルミナ等の、細かく分割された固体が挙げられる。有用な液体担体としては、必要に応じて無毒の界面活性剤の助けを借りて、本化合物を有効なレベルで溶解または分散させることができる、水、アルコールもしくはグリコールまたは水−アルコール/グリコール混合物が挙げられる。芳香剤およびさらなる抗菌剤等の佐剤を加えて、所定の使用のために特性を最適化することができる。得られた液体組成物を、吸収パッドから塗布するか、包帯および他の包帯剤を浸漬するのに使用するか、またはポンプ型もしくはエアロゾル噴霧器を用いて患部に噴霧することができる。
【0115】
合成ポリマー、脂肪酸、脂肪酸塩およびエステル、脂肪アルコール、修飾セルロースまたは修飾ミネラル物質等の増粘剤を液体担体とともに使用して、使用者の皮膚に直接塗布するための、広げることができるペースト、ゲル、軟膏、石鹸等を形成することもできる。
【0116】
式Iの化合物を皮膚に送達するのに使用することができる、有用な皮膚科学的組成物の例は、当業者に公知である。例えば、Jacquetら(米国特許第4,608,392号)、Geria(米国特許第4,992,478号)、Smithら(米国特許第4,559,157号)およびWortzman(米国特許第4,820,508号)を参照のこと。
【0117】
式Iの化合物の有用な投薬量は、それらのインビトロ活性およびインビボ活性を動物モデルにおいて比較することによって決定することができる。マウス、および他の動物における有効な投薬量の、ヒトへの推定のための方法は、当該分野で公知である。例えば、米国特許第4,938,949号を参照のこと。
【0118】
一般に、ロ−ション剤等の液体組成物中の式Iの化合物の濃度は、約0.1〜25重量%、好ましくは約0.5〜10重量%であろう。ゲルまたは粉末等の半固体または固体組成物中の濃度は、約0.1〜5重量%、好ましくは約0.5〜2.5重量%であろう。
【0119】
治療における使用のために必要な、化合物、または活性のあるその塩もしくは誘導体の量は、選択される具体的な塩だけでなく、投与の経路、治療される状態の性質、ならびに患者の年齢および状態によっても変化し、最終的には、主治医または臨床家の裁量による。
【0120】
しかしながら、一般に、適した用量は、1日あたり、レシピエントの体重1キログラムあたり3〜約50mg、好ましくは6〜90mg/kg/日の範囲、最も好ましくは15〜60mg/kg/日の範囲等の、1日あたり、約0.5〜約100mg/kg、例えば約10〜約75mg/kg体重の範囲であろう。
【0121】
化合物は、例えば単位投薬形態あたり5〜1000mg、簡便には10〜750mg、最も簡便には、50〜500mgの有効成分を含んで、単位投薬形態で簡便に投与される。
【0122】
理想的には、有効成分は、約0.5〜約75μM、好ましくは、約1〜50μM、最も好ましくは、約2〜約30μMのピーク血漿濃度の活性化合物を達成するように投与されるべきである。これは、例えば、必要に応じて生理食塩水中の、有効成分の0.05〜5%溶液の静脈内注射によって達成されるか、または約1〜100mgの有効成分を含むボーラスとして経口投与され得る。好ましい血中レベルは、約0.01〜5.0mg/kg/時間を提供する継続的な注入によって、または約0.4〜15mg/kgの有効成分を含む断続的な注入によって、維持され得る。
【0123】
所望の用量は、単回用量中で、または適当な間隔、例えば1日あたり2、3、4もしくはそれより多い副用量で、分割した用量として、簡便に与えてもよい。副用量自体を、例えば、吸入器からの複数の吸入等の、または眼への複数の滴の適用による、多くの別個の大まかに間隔を空けた投与に、さらに分割してもよい。
【0124】
一般に、本発明のホスホルアミデート化合物は、対応する親ヌクレオシドよりも、毒性が低く、より大きな抗癌または抗ウイルス活性を有する。また、本発明のホスホルアミデートは、対応する親ヌクレオシドよりも、より可溶性であり得、より安定であり得、より大きなインビボの半減期を有するか、またはよりよい組織分布を有し得る。
【0125】
本発明の化合物は、一般に、米国特許第6,475,985号に記載されているものと同様の手順を用いて調製することができる。
【0126】
本発明の化合物が抗ウイルス剤として作用する能力は、当業者に周知の薬理学モデルを用いて、または下記の試験AもしくはBを用いて、測定し得る。
【0127】
試験A
代表的な本発明の化合物の抗ウイルス活性を、これまでに記載されているように、対応させたHIV−1分離株および実験用HIV−1株を用いて測定した(D.L.Mayersら、Proc.Natl.Acad.Sci.,USA、1995年、92、215〜219頁、およびC.R.Wagnerら、Bioorganic and Medicinal Chemistry Letters、1995年、5、1819〜1824頁)。
【0128】
試験B
本発明の化合物の抗ウイルス特性はまた、E.I.McInteeら、J.Med.Chem.、1997年、40、3323〜3331頁によって記載されているものと同様な手順を用いて、PBMCにおいて測定することもできる。
【0129】
ここで、以下の非限定的な実施例によって、本発明を説明するが、他に述べられなければ、NMR(Hおよび31P)スペクトルはバリアンVXR−300およびGE Omega−300分光計で記録し、全ての31P−NMRスペクトルについて85%HPOの外部標準を使用し、フィネガンTSQ 7000質量分析計でESI質量スペクトルを得、アナルテックシリカゲルGHLF(0.25mm)またはマッハライナーゲルPolygram Sil G/UV254(0.2mm)プレートで分析的TLCを行い、減圧下での濃度はビュッヒロータリーエバポレーターでの溶媒除去をいい、高真空はデュオシール機械ポンプで10−2psi未満をいい、全ての溶媒は試薬グレードであって、記載がなければ受け取ったまま使用し、3−デアザアデノシンおよび3−デアザアリステロマイシン(J.A.Montgomeryら、J.Med.Chem.、1982年、25、626〜629頁、およびJ.A.Montgomeryら、Heterocycl.Chem.、1977年、14、195頁によって記載されているものと同様の手順を用いて調製することができる)は、ウォータリード陸軍研究所、ワシントンDCから得た。
【0130】
試験C
本発明の化合物の抗癌特性は、以下のアッセイを用いて評価することができる。
【0131】
CCRF−CEM細胞を、10%の加熱不活性化したウシ胎仔血清、ペニシリン(124単位/mlの培地)およびストレプトマイシン(0.125mg/mlの培地)を補充したRPMI 1640を含む培地中で増殖させた。細胞を計数する手段としてトリパンブルー色素除去法を用いて、10個の細胞のストック溶液を作製した。以下の濃度、250、200、100、10、1、0.1、0.01および0.001μMの試験化合物を作製した。細胞ストック(50μl、5×10個の細胞)を、50μlのそれぞれの化合物とともに、96ウェルプレート中で三連でインキュベートした。細胞を、10%CO−90%空気環境中、化合物とともに37℃で48時間インキュベートした。薬物を含まない培地中で細胞をインキュベートする陰性対照もまた行った。
【0132】
20μlのMTS試薬を加えて細胞を4時間インキュベートすることによって細胞生存能を測定し、その後、490nmで吸収が見られた。代表的な化合物のデータを下記に示す。
【0133】
【表1】

【実施例】
【0134】
実施例1
代表的な本発明の化合物は、以下のものと同様な手順を用いて調製することができる。
【0135】
pH=6.94に緩衝したEDC・HCl(5等量)およびN−メチル−モルホリン(5等量)を用いて、Ara−A 5’−一リン酸(1等量)およびアミノ酸メチルエステル(1.1等量)の結合を行った。シリカTLC(5:3:0.5 CHCl:MeOH:HO)によって反応をモニタリングした。完了後、反応を濃縮し、シリカカラムによって精製した。Ara−Aホスホルアミデートモルホリン塩を、Na+交換カラムを通過させて、ナトリウム塩を生じた。
【0136】
実施例2
代表的な本発明の化合物は、T.Chouら、The Journal of Biological Chemistry、2005年、280、15356〜15361頁によって記載されているものと同様の手順を用いて調製することができる。かかる手順を用いて、以下の化合物を調製した。
【0137】
【表2】

【0138】
【表3】

A=アデノシン、G=グアノシン、I=イノシン、T=チミジン、U=ウリジン、Ara−A=9−β−D−アラビノフラノシルアデノシン
Trp=トリプトファン COOME=カルボメトキシエステル、CONMe=メチルアミド
化合物101、102、および106を除いて、ほとんどの化合物は負のモードで解析した。
【0139】
実施例3
以下のものは、ヒトにおける治療上または予防上の使用のための、式Iの化合物(「化合物X」)を含む代表的な薬学的投薬形態を説明する。
【0140】
【表4】

【0141】
【表5】

上記の製剤は、医薬分野で周知の従来の手順によって得ることができる。
【0142】
全ての刊行物、特許、および特許文献は、参照によって個々に組み込まれるように、参照によって本明細書中に援用される。種々の特定の、および好ましい実施形態および技術を参照して本発明を説明してきた。しかしながら、本発明の精神および範囲内にありながら、多くの変化および変更がなされ得ることが、理解されるべきである。
【図面の簡単な説明】
【0143】
【図1】図1は、代表的な本発明の化合物の合成を説明する。
【図2】図2は、本発明の化合物を調製するのに有用な出発物質を説明する。
【図3】図3は、本発明の方法において有用な化合物を説明する。
【図4】図4は、本発明の化合物の調製を説明する。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
が、必要に応じて1、2、または3個のUで置換されている、アデニン、グアニン、シトシン、チミン、3−デアザアデニン、またはウラシルであり、各Uが、独立して、ハロ、ヒドロキシ、(C−C)アルキル、(C−C)シクロアルキル、(C−C)アルコキシ、(C−C)シクロアルキルオキシ、(C−C)アルカノイル、(C−C)アルカノイルオキシ、トリフルオロメチル、ヒドロキシ(C−C)アルキル、−(CH1〜4P(=O)(ORアリール、アリール(C−C)アルキル、またはNRであり、
およびRが、それぞれ独立して、水素、ハロ、ヒドロキシ、(C−C)アルキル、(C−C)シクロアルキル、(C−C)アルコキシ、(C−C)シクロアルキルオキシ、(C−C)アルカノイル、(C−C)アルカノイルオキシ、トリフルオロメチル、アジド、シアノ、−N(R)C(=O)N(Raa)(Rab)、−N(R)C(=O)ORac、またはNRadaeであり、ただし、RおよびRの一方がヒドロキシ ハロ、(C−C)アルコキシ、(C−C)シクロアルキルオキシ、トリフルオロメチル、シアノ、またはNRadaeであり、
が水素、ハロ、ヒドロキシ、(C−C)アルキル、(C−C)シクロアルキル、(C−C)アルコキシ、(C−C)シクロアルキルオキシ、(C−C)アルカノイル、(C−C)アルカノイルオキシ、トリフルオロメチル、アジド、シアノ、−N(R)C(=O)N(Raa)(Rab)、−N(R)C(=O)ORac、またはNRadaeであり、
が水素、(C−C)アルキル、(C−C)シクロアルキル、アリール、アリール(C−C)アルキル、またはシアノエチルであり、
がアミノ酸、ペプチド、またはNRであり、
が水素、ハロ、ヒドロキシ、(C−C)アルキル、(C−C)シクロアルキル、(C−C)アルコキシ、(C−C)シクロアルキルオキシ、(C−C)アルカノイル、(C−C)アルカノイルオキシ、トリフルオロメチル、アジド、シアノ、−N(R)C(=O)N(Raa)(Rab)、−N(R)C(=O)ORac、またはNRadaeであり、
Xがオキシ、チオ、またはメチレンであり、
各RおよびRが、独立して、水素、(C−C)アルキル、(C−C)シクロアルキル、アリール、もしくはHetであるか、またはRおよびRが、それらが結合している窒素とともに、窒素結合型Hetを形成し、
各Rが、独立して、水素または(C−C)アルキルであり、
およびRが、それぞれ独立して、水素、(C−C)アルキル、(C−C)シクロアルキル、フェニル、ベンジル、フェネチル、もしくは(C−C)アルカノイルであるか、またはRおよびRが、それらが結合している窒素とともに、ピロリジノ、ピペリジノもしくはモルホリノであり、
が水素、(C−C)アルキル、(C−C)シクロアルキル、フェニル、ベンジル、またはフェネチルであり、
aaおよびRabが、それぞれ独立して、水素、(C−C)アルキル、(C−C)シクロアルキル、フェニル、ベンジル、もしくはフェネチルであるか、またはRaaおよびRabが、それらが結合している窒素とともに、ピロリジノ、ピペリジノもしくはモルホリノであり、
acが水素、(C−C)アルキル、(C−C)シクロアルキル、フェニル、ベンジル、またはフェネチルであり、
adが水素 (C−C)アルキル、(C−C)シクロアルキル、フェニル、ベンジル、またはフェネチルであり、
aeが水素、(C−C)アルキル、(C−C)シクロアルキル、フェニル、ベンジル、またはフェネチルであり、
〜R、R、R、R、R、R、R、Raa、Rab、Rac、Rad、およびRaeの任意の(C−C)アルキルが、必要に応じて1つ以上(例えば1、2、3、または4個)のハロ、ヒドロキシ、(C−C)アルコキシ、(C−C)シクロアルキルオキシ、(C−C)アルカノイル、(C−C)アルカノイルオキシ、トリフルオロメチル、アジド、シアノ、オキソ(=O)、(C−C)アルキル、(C−C)シクロアルキル、(C−C)シクロアルキル(C−C)アルキル、(C−C)アルキル−S−(C−C)アルキル−、アリール、Het、アリール(C−C)アルキル、もしくはHet(C−C)アルキル、またはNRajakで置換されており、ここで各RajおよびRakは独立して水素、(C−C)アルキル、(C−C)シクロアルキル、フェニル、ベンジル、もしくはフェネチルであり、
任意のアリールまたはHetが、必要に応じて、ハロ、ヒドロキシ、(C−C)アルキル、(C−C)シクロアルキル、(C−C)アルコキシ、(C−C)シクロアルキルオキシ、(C−C)アルカノイル、(C−C)アルカノイルオキシ、トリフルオロメチル、トリフルオロメトキシ、ニトロ、シアノ、およびアミノからなる群より選択される1つ以上の置換基で置換されている、式I
【化1】

の化合物、そのまたは薬学的に受容可能な塩であって、
ただしRがアデニン、グアニン、シトシン、チミン、またはウラシルであり、Xがオキシであり、Rがアミノ酸またはペプチドであり、Rが水素であり、Rが水素である場合はRおよびRはそれぞれヒドロキシではなく、Rがヒドロキシであり、Rがヒドロキシであり、Rが水素であり、Rが、Rがベンジルまたは3−インドリルメチルであり、Rがメチルである、式III
【化2】

の窒素結合型ラジカルであり、xがオキシであり、Rが水素であり、Rが水素である場合は、Rは3−デアザアデニンではない、
化合物、そのまたは薬学的に受容可能な塩。
【請求項2】
が、必要に応じて1、2、または3個のUで置換されている、アデニン、グアニン、シトシン、チミン、3−デアザアデニン、またはウラシルであり、各Uが、独立して、ハロ、ヒドロキシ、(C−C)アルキル、(C−C)シクロアルキル、(C−C)アルコキシ、(C−C)シクロアルキルオキシ、(C−C)アルカノイル、(C−C)アルカノイルオキシ、トリフルオロメチル、ヒドロキシ(C−C)アルキル、−(CH1〜4P(=O)(ORアリール、アリール(C−C)アルキル、またはNRであり、
およびRが、それぞれ独立して、水素、ハロ、ヒドロキシ、(C−C)アルキル、(C−C)シクロアルキル、(C−C)アルコキシ、(C−C)シクロアルキルオキシ、(C−C)アルカノイル、(C−C)アルカノイルオキシ、トリフルオロメチル、アジド、シアノ、−N(R)C(=O)N(Raa)(Rab)、−N(R)C(=O)ORac、またはNRadaeであり、ただしRおよびRの一方がヒドロキシ ハロ、(C−C)アルコキシ、(C−C)シクロアルキルオキシ、トリフルオロメチル、シアノ、またはNRadaeであり、
が水素、ハロ、ヒドロキシ、(C−C)アルキル、(C−C)シクロアルキル、(C−C)アルコキシ、(C−C)シクロアルキルオキシ、(C−C)アルカノイル、(C−C)アルカノイルオキシ、トリフルオロメチル、アジド、シアノ、−N(R)C(=O)N(Raa)(Rab)、−N(R)C(=O)ORac、またはNRadaeであり、
が水素、(C−C)アルキル、(C−C)シクロアルキル、アリール、アリール(C−C)アルキル、または2−シアノエチルであり、
がアミノ酸、ペプチド、またはNRであり、
が水素、ハロ、ヒドロキシ、(C−C)アルキル、(C−C)シクロアルキル、(C−C)アルコキシ、(C−C)シクロアルキルオキシ、(C−C)アルカノイル、(C−C)シクロアルキルオキシ、トリフルオロメチル、アジド、シアノ、−N(R)C(=O)N(Raa)(Rab)、−N(R)C(=O)ORac、またはNRadaeであり、
Xがオキシ、チオ、またはメチレンであり、
各RおよびRが、独立して、水素、(C−C)アルキル、(C−C)シクロアルキル、アリール、もしくはアリール(C−C)アルキルであるか、またはRおよびRが、それらが結合している窒素とともに、ピロリジノ、ピペリジノもしくはモルホリノを形成し、
各Rが、独立して、水素または(C−C)アルキルであり、
およびRが、それぞれ独立して、水素、(C−C)アルキル、(C−C)シクロアルキル、フェニル、ベンジル、フェネチル、もしくは(C−C)アルカノイルであるか、またはRおよびRが、それらが結合している窒素とともに、ピロリジノ、ピペリジノもしくはモルホリノであり、
が水素、(C−C)アルキル、(C−C)シクロアルキル、フェニル、ベンジル、またはフェネチルであり、
aaおよびRabが、それぞれ独立して、水素、(C−C)アルキル、(C−C)シクロアルキル、フェニル、ベンジル、もしくはフェネチルであるか、またはRaaおよびRabが、それらが結合している窒素とともに、ピロリジノ、ピペリジノもしくはモルホリノであり、
acが水素、(C−C)アルキル、(C−C)シクロアルキル、フェニル、ベンジル、またはフェネチルであり、
adが水素 (C−C)アルキル、(C−C)シクロアルキル、フェニル、ベンジル、またはフェネチルであり、
aeが水素、(C−C)アルキル、(C−C)シクロアルキル、フェニル、ベンジル、またはフェネチルであり、
〜R、R、R、R、R、R、R、Raa、Rab、Rac、Rad、およびRaeの任意の(C−C)アルキルが、必要に応じて1つ以上(例えば1、2、3、または4個)のハロ、ヒドロキシ、(C−C)アルコキシ、(C−C)シクロアルキルオキシ、(C−C)アルカノイル、(C−C)アルカノイルオキシ、トリフルオロメチル、アジド、シアノ、オキソ(=O)、(C−C)アルキル、(C−C)シクロアルキル、(C−C)シクロアルキル(C−C)アルキル、(C−C)アルキル−S−(C−C)アルキル−、アリール、ヘテロアリール、アリール(C−C)アルキルもしくはヘテロアリール(C−C)アルキル、またはNRajakで置換されており、ここで各RajおよびRakは独立して水素、(C−C)アルキル、(C−C)シクロアルキル、フェニル、ベンジルもしくはフェネチルであり、
任意のアリールまたはヘテロアリールが、必要に応じて、ハロ、ヒドロキシ、(C−C)アルキル、(C−C)シクロアルキル、(C−C)アルコキシ、(C−C)シクロアルキルオキシ、(C−C)アルカノイル、(C−C)アルカノイルオキシ、トリフルオロメチル、トリフルオロメトキシ、ニトロ、シアノ、およびアミノからなる群より選択される1つ以上の置換基で置換されていてもよい、式I
【化3】

の化合物である請求項1に記載の化合物、そのまたは薬学的に受容可能な塩であって、
ただし、Rがアデニン、グアニン、シトシン、チミン、またはウラニルであり、Xがオキシであり、Rが水素であり、Rが水素である場合はRおよびRはそれぞれヒドロキシではなく、Rがヒドロキシであり、Rがヒドロキシであり、Rが水素であり、Rが、Rがベンジルまたは3−インドリルメチルであり、Rがメチルである、式III
【化4】

の窒素結合型ラジカルであり、xがオキシであり、Rが水素であり、Rが水素である場合はRは3−デアザアデニンではない、
化合物、そのまたは薬学的に受容可能な塩。
【請求項3】
が、必要に応じて1、2、または3個のUで置換されている、アデニン、グアニン、シトシン、チミン、3−デアザアデニン、またはウラシルであり、各Uが独立してハロ、ヒドロキシ、(C−C)アルキル、(C−C)シクロアルキル、(C−C)アルコキシ、(C−C)シクロアルキルオキシ、(C−C)アルカノイル、(C−C)アルカノイルオキシ、トリフルオロメチル、ヒドロキシ(C−C)アルキル、−(CH1〜4P(=O)(ORアリール、アリール(C−C)アルキル、またはNRであり、
およびRが、それぞれ独立して、水素、ハロ、ヒドロキシ、(C−C)アルキル、(C−C)シクロアルキル、(C−C)アルコキシ、(C−C)シクロアルキルオキシ、(C−C)アルカノイル、(C−C)アルカノイルオキシ、トリフルオロメチル、アジド、シアノ、−N(R)C(=O)N(Raa)(Rab)、−N(R)C(=O)ORac、またはNRadaeであり、ただしRおよびRの一方がヒドロキシ ハロ、(C−C)アルコキシ、(C−C)シクロアルキルオキシ、トリフルオロメチル、シアノ、またはNRadaeであり、
が水素、ハロ、ヒドロキシ、(C−C)アルキル、(C−C)シクロアルキル、(C−C)アルコキシ、(C−C)シクロアルキルオキシ、(C−C)アルカノイル、(C−C)アルカノイルオキシ、トリフルオロメチル、アジド、シアノ、−N(R)C(=O)N(Raa)(Rab)、−N(R)C(=O)ORac、またはNRadaeであり、
が水素、(C−C)アルキル、(C−C)シクロアルキル、アリール、アリール(C−C)アルキル、または2−シアノエチルであり、
がNRであり、
が水素、ハロ、ヒドロキシ、(C−C)アルキル、(C−C)シクロアルキル、(C−C)アルコキシ、(C−C)シクロアルキルオキシ、(C−C)アルカノイル、(C−C)アルカノイルオキシ、トリフルオロメチル、アジド、シアノ、−N(R)C(=O)N(Raa)(Rab)、−N(R)C(=O)ORac、またはNRadaeであり、
Xがオキシ、チオ、またはメチレンであり、
各RおよびRが、独立して、水素、(C−C)アルキル、(C−C)シクロアルキル、アリール、もしくはHetであるか、またはRおよびRが、それらが結合している窒素とともに、窒素結合型Hetを形成し、
各Rが、独立して、水素または(C−C)アルキルであり、
およびRが、それぞれ独立して、水素、(C−C)アルキル、(C−C)シクロアルキル、フェニル、ベンジル、フェネチル、もしくは(C−C)アルカノイルであるか、またはRおよびRが、それらが結合している窒素とともに、ピロリジノ、ピペリジノもしくはモルホリノであり、
が水素、(C−C)アルキル、(C−C)シクロアルキル、フェニル、ベンジル、またはフェネチルであり、
aaおよびRabが、それぞれ独立して、水素、(C−C)アルキル、(C−C)シクロアルキル、フェニル、ベンジル、もしくはフェネチルであるか、またはRaaおよびRabが、それらが結合している窒素とともに、ピロリジノ、ピペリジノもしくはモルホリノであり、
acが水素、(C−C)アルキル、(C−C)シクロアルキル、フェニル、ベンジル、またはフェネチルであり、
adが水素 (C−C)アルキル、(C−C)シクロアルキル、フェニル、ベンジル、またはフェネチルであり、
aeが水素、(C−C)アルキル、(C−C)シクロアルキル、フェニル、ベンジル、またはフェネチルであり、
〜R、R、R、R、R、R、R、Raa、Rab、Rac、Rad、およびRaeの任意の(C−C)アルキルが、必要に応じて1つ以上(例えば1、2、3、または4個)のハロ、ヒドロキシ、(C−C)アルコキシ、(C−C)シクロアルキルオキシ、(C−C)アルカノイル、(C−C)アルカノイルオキシ、トリフルオロメチル、アジド、シアノ、オキソ(=O)、(C−C)アルキル、(C−C)シクロアルキル、(C−C)シクロアルキル(C−C)アルキル、(C−C)アルキル−S−(C−C)アルキル−、アリール、Het、アリール(C−C)アルキル、もしくはHet(C−C)アルキル、またはNRajakで置換されており、ここで各RajおよびRakは独立して水素、(C−C)アルキル、(C−C)シクロアルキル、フェニル、ベンジル、もしくはフェネチルであり、
任意のアリールまたはHetが、必要に応じて、ハロ、ヒドロキシ、(C−C)アルキル、(C−C)シクロアルキル、(C−C)アルコキシ、(C−C)シクロアルキルオキシ、(C−C)アルカノイル、(C−C)アルカノイルオキシ、トリフルオロメチル、トリフルオロメトキシ、ニトロ、シアノ、およびアミノからなる群より選択される1つ以上の置換基で置換されていてもよい、式I
【化5】

の化合物、そのまたは薬学的に受容可能な塩。
【請求項4】
が、必要に応じて1つ以上のハロ、ヒドロキシ、(C−C)アルコキシ、(C−C)シクロアルキルオキシ、(C−C)アルカノイル、(C−C)アルカノイルオキシ、トリフルオロメチル、アジド、シアノ、(C−C)アルキル、(C−C)シクロアルキル、(C−C)シクロアルキル(C−C)アルキル、(C−C)アルキル−S−(C−C)アルキル−、アリール、Het、アリール(C−C)アルキル、もしくはHet(C−C)アルキル、またはNRajakで置換されており、ここで各RajおよびRakは独立して水素、(C−C)アルキル、(C−C)シクロアルキル、フェニル、ベンジル、もしくはフェネチルである、(C−C)アルキルである、請求項3に記載の化合物。
【請求項5】
が、必要に応じて1つ以上のハロ、ヒドロキシ、(C−C)アルコキシ、(C−C)アルカノイル、(C−C)アルカノイルオキシ、トリフルオロメチル、シアノ、アリール、またはHetで置換されている、(C−C)アルキルである、請求項3に記載の化合物。
【請求項6】
が、必要に応じて1つ以上のアリールまたはHetで置換されている(C−C)アルキルである、請求項3に記載の化合物。
【請求項7】
が、フェニル、ナフチル、ピリジル、インドリル、イソインドリル、フリル、チエニル、ピロリル、ベンゾフラニル、ベンゾチエニル、イミダゾリル、チアゾイル、ピロリジニル、ピペリジニル、ピペラジニル、またはモルホリノ環で置換されており、環が、必要に応じて、ハロ、ヒドロキシ、(C−C)アルキル、(C−C)シクロアルキル、(C−C)アルコキシ、(C−C)シクロアルキルオキシ、(C−C)アルカノイル、(C−C)アルカノイルオキシ、トリフルオロメチル、トリフルオロメトキシ、ニトロ、シアノ、およびアミノからなる群より選択される1つ以上の置換基で置換されている、(C−C)アルキルである、請求項6に記載の化合物。
【請求項8】
が、フェニルまたはインドリル環で置換されており、環が、必要に応じて、ハロ、ヒドロキシ、(C−C)アルキル、(C−C)シクロアルキル、(C−C)アルコキシ、(C−C)シクロアルキルオキシ、(C−C)アルカノイル、(C−C)アルカノイルオキシ、トリフルオロメチル、トリフルオロメトキシ、ニトロ、シアノ、およびアミノからなる群より選択される1つ以上の置換基で置換されている、(C−C)アルキルである、請求項6に記載の化合物。
【請求項9】
が、フェニル環で置換されている(C−C)アルキルである、請求項6に記載の化合物。
【請求項10】
が、インドリル環で置換されている(C−C)アルキルである、請求項6に記載の化合物。
【請求項11】
がフェニルメチル、フェネチル、インドリルメチル、または2−インドリルエチルである、請求項1〜10のいずれか一項に記載の化合物。
【請求項12】
が2−インドール−3−イルエチルである、請求項1〜10のいずれか一項に記載の化合物。
【請求項13】
が水素である、請求項1〜12のいずれか一項に記載の化合物。
【請求項14】
式R−Bを有し、Bがリン結合型9−β−D−アラビノフラノシルアデノシン一リン酸、9−β−D−アラビノフラノシルグアノシン一リン酸、または9−β−D−アラビノフラノシルシトシン一リン酸である、請求項1〜11のいずれか一項に記載の化合物。
【請求項15】
がNRであり、Rが2−インドール−3−イルエチルであり、Rが水素である、請求項14に記載の化合物。
【請求項16】
が、必要に応じて1、2、または3個のUで置換されているグアノシン、シトシン、チミン、3−デアザアデニン、またはウラシルであり、各Uが独立してハロ、ヒドロキシ、(C−C)アルキル、(C−C)シクロアルキル、(C−C)アルコキシ、(C−C)シクロアルキルオキシ、(C−C)アルカノイル、(C−C)アルカノイルオキシ、トリフルオロメチル、ヒドロキシ(C−C)アルキル、−(CH1〜4P(=O)(ORアリール、アリール(C−C)アルキル、またはNRである、請求項1または2に記載の化合物。
【請求項17】
が、必要に応じて1、2、または3個のUで置換されているアデニン、シトシン、チミン、3−デアザアデニン、またはウラシルであり、各Uが独立してハロ、ヒドロキシ、(C−C)アルキル、(C−C)シクロアルキル、(C−C)アルコキシ、(C−C)シクロアルキルオキシ、(C−C)アルカノイル、(C−C)アルカノイルオキシ、トリフルオロメチル、ヒドロキシ(C−C)アルキル、−(CH1〜4P(=O)(ORアリール、アリール(C−C)アルキル、またはNRである、請求項1または2に記載の化合物。
【請求項18】
が、必要に応じて1、2、または3個のUで置換されているアデニン、グアニン、シトシン、チミン、またはウラシルであり、各Uが独立してハロ、ヒドロキシ、(C−C)アルキル、(C−C)シクロアルキル、(C−C)アルコキシ、(C−C)シクロアルキルオキシ、(C−C)アルカノイル、(C−C)アルカノイルオキシ、トリフルオロメチル、ヒドロキシ(C−C)アルキル、−(CH1〜4P(=O)(ORアリール、アリール(C−C)アルキル、またはNrxRyである、請求項1または2に記載の化合物。
【請求項19】
が、必要に応じて1、2、または3個のUで置換されているシトシン、チミン、3−デアザアデニン、またはウラシルであり、各Uが独立してハロ、ヒドロキシ、(C−C)アルキル、(C−C)シクロアルキル、(C−C)アルコキシ、(C−C)シクロアルキルオキシ、(C−C)アルカノイル、(C−C)アルカノイルオキシ、トリフルオロメチル、ヒドロキシ(C−C)アルキル、−(CH1〜4P(=O)(ORアリール、アリール(C−C)アルキル、またはNrxRyである、請求項1または2に記載の化合物。
【請求項20】
が、必要に応じて1、2、または3個のUで置換されている3−デアザアデニンであり、各Uが独立してハロ、ヒドロキシ、(C−C)アルキル、(C−C)シクロアルキル、(C−C)アルコキシ、(C−C)シクロアルキルオキシ、(C−C)アルカノイル、(C−C)アルカノイルオキシ、トリフルオロメチル、ヒドロキシ(C−C)アルキル、−(CH1〜4P(=O)(ORアリール、アリール(C−C)アルキル、またはNrxRyである、請求項1または2に記載の化合物。
【請求項21】
がアデニン、グアニン、シトシン、チミン、3−デアザアデニン、またはウラシルである、請求項1または2に記載の化合物。
【請求項22】
がグアニン、シトシン、チミン、3−デアザアデニン、またはウラシルである、請求項1または2に記載の化合物。
【請求項23】
がシトシン、チミン、3−デアザアデニン、またはウラシルである、請求項1または2に記載の化合物。
【請求項24】
がシトシン、チミン、またはウラシルである、請求項1または2に記載の化合物。
【請求項25】
が、
afが水素、ハロ、(C−C)アルキル、(C−C)シクロアルキル、またはトリフルオロメチルであり、Ragが水素、(C−C)アルキル、(C−C)シクロアルキル、トリフルオロメチル、ヒドロキシ(C−C)アルキル、または−(CH1〜4P(=O)(ORである、式VI
【化6】

の窒素結合型ラジカルである、請求項1または2に記載の化合物。
【請求項26】
がヒドロキシである、請求項1〜13または16〜25のいずれか一項に記載の化合物。
【請求項27】
がハロである、請求項1〜13または16〜25のいずれか一項に記載の化合物。
【請求項28】
がフルオロである、請求項1〜13または16〜25のいずれか一項に記載の化合物。
【請求項29】
がクロロである、請求項1〜13または16〜25のいずれか一項に記載の化合物。
【請求項30】
が(C−C)アルコキシである、請求項1〜13または16〜25のいずれか一項に記載の化合物。
【請求項31】
がメトキシである、請求項1〜13または16〜25のいずれか一項に記載の化合物。
【請求項32】
がトリフルオロメチルである、請求項1〜13または16〜25のいずれか一項に記載の化合物。
【請求項33】
がシアノである、請求項1〜13または16〜25のいずれか一項に記載の化合物。
【請求項34】
がアミノ、メチルアミノ、ジメチルアミノ、エチルアミノ、またはジメチルアミノである、請求項1〜13または16〜25のいずれか一項に記載の化合物。
【請求項35】
がヒドロキシである、請求項1〜13または16〜34のいずれか一項に記載の化合物。
【請求項36】
が水素である、請求項1〜13または16〜34のいずれか一項に記載の化合物。
【請求項37】
がハロである、請求項1〜13または16〜34のいずれか一項に記載の化合物。
【請求項38】
がフルオロである、請求項1〜13または16〜34のいずれか一項に記載の化合物。
【請求項39】
がクロロである、請求項1〜13または16〜34のいずれか一項に記載の化合物。
【請求項40】
がトリフルオロメチルである、請求項1〜13または16〜34のいずれか一項に記載の化合物。
【請求項41】
がアジドである、請求項1〜13または16〜34のいずれか一項に記載の化合物。
【請求項42】
がシアノである、請求項1〜13または16〜34のいずれか一項に記載の化合物。
【請求項43】
がアミノ、メチルアミノ、ジメチルアミノ、エチルアミノ、またはジメチルアミノである、請求項1〜13または16〜34のいずれか一項に記載の化合物。
【請求項44】
が水素である、請求項1〜43のいずれか一項に記載の化合物。
【請求項45】
がメチルまたはエチルである、請求項1〜43のいずれか一項に記載の化合物。
【請求項46】
が2−シアノエチルである、請求項1〜43のいずれか一項に記載の化合物。
【請求項47】
がアミノ酸である、請求項1〜2および16〜46のいずれか一項に記載の化合物。
【請求項48】
がペプチドである、請求項1〜2および16〜46のいずれか一項に記載の化合物。
【請求項49】
が、
が水素、(C−C)アルキル、(C−C)シクロアルキル、(C−C)シクロアルキル(C−C)アルキル、(C−C)アルキル−S−(C−C)アルキル−、アリール、ヘテロアリール、アリール(C−C)アルキル、またはヘテロアリール(C−C)アルキルであり、任意のアリールまたはヘテロアリールが必要に応じて1、2、または3個のZで置換されていてもよく、
各Zが、独立して、ハロ、ヒドロキシ、(C−C)アルキル、(C−C)シクロアルキル、(C−C)アルコキシ、(C−C)シクロアルキルオキシ、(C−C)アルカノイル、(C−C)アルカノイルオキシ、トリフルオロメチル、トリフルオロメトキシ、ニトロ、シアノ、またはアミノであり、
が、必要に応じて1つ以上(例えば1、2、3、または4個)のハロ、ヒドロキシ、(C−C)アルコキシ、(C−C)シクロアルキルオキシ、(C−C)アルカノイル、(C−C)アルカノイルオキシ、トリフルオロメチル、アジド、シアノ、オキソ(=O)またはNRadaeで置換されている、水素または(C−C)アルキルである、式II
【化7】

の窒素結合型ラジカルである、請求項1〜2および16〜46のいずれか一項に記載の化合物。
【請求項50】
が水素、(C−C)アルキル、フェニルメチル、または3−インドリルメチルである、請求項49に記載の化合物。
【請求項51】
がフェニルメチル、または3−インドリルメチルである、請求項49に記載の化合物。
【請求項52】
が水素である、請求項49、50、または51に記載の化合物。
【請求項53】
を担持している炭素が(R)絶対配置を有する、請求項49〜52のいずれか一項に記載の化合物。
【請求項54】
が、
が水素、(C−C)アルキル、(C−C)シクロアルキル、(C−C)シクロアルキル(C−C)アルキル、(C−C)アルキル−S−(C−C)アルキル−、アリール、ヘテロアリール、アリール(C−C)アルキル、またはヘテロアリール(C−C)アルキルであり、任意のアリールまたはヘテロアリールが、必要に応じて1、2、または3個のZで置換されていてもよく、Rが水素、(C−C)アルキル、フェニル、ベンジル、またはフェネチルであり、各Zが独立してハロ、ヒドロキシ、(C−C)アルキル、(C−C)シクロアルキル、(C−C)アルコキシ、(C−C)シクロアルキルオキシ、(C−C)アルカノイル、(C−C)アルカノイルオキシ、トリフルオロメチル、トリフルオロメトキシ、ニトロ、シアノ、またはアミノである、式III
【化8】

の窒素結合型ラジカルである、請求項1〜2および16〜46のいずれか一項に記載の化合物。
【請求項55】
が水素、(C−C)アルキル、フェニルメチル、または3−インドリルメチルである、請求項54に記載の化合物。
【請求項56】
がフェニルメチルである、請求項54に記載の化合物。
【請求項57】
が3−インドリルメチルである、請求項54に記載の化合物。
【請求項58】
を担持している炭素が(R)絶対配置を有する、請求項54〜57のいずれか一項に記載の化合物。
【請求項59】
が水素または(C−C)アルキルである、請求項1〜58のいずれか一項に記載の化合物。
【請求項60】
が水素またはアルキルであり、Rがハロ、ヒドロキシ、(C−C)アルキル、(C−C)シクロアルキル、(C−C)アルコキシ、(C−C)シクロアルキルオキシ、(C−C)アルカノイル、(C−C)アルカノイルオキシ、トリフルオロメチル、アジド、シアノ、−N(R)C(=O)N(Raa)(Rab)、−N(R)C(=O)ORac、またはNRadaeである、請求項1〜13のいずれか一項に記載の化合物。
【請求項61】
が水素または(C−C)アルキルである、請求項1〜13のいずれか一項に記載の化合物。
【請求項62】
が水素またはアルキルであり、Rがハロ、ヒドロキシ、(C−C)アルキル、(C−C)シクロアルキル、(C−C)アルコキシ、(C−C)シクロアルキルオキシ、(C−C)アルカノイル、(C−C)アルカノイルオキシ、トリフルオロメチル、アジド、シアノ、−N(R)C(=O)N(Raa)(Rab)、−N(R)C(=O)ORac、またはNRadaeである、請求項1〜13のいずれか一項に記載の化合物。
【請求項63】
化合物(2−(3−インドリル)−1(R)−メチルカルバモイルエチル)ホスホルアミド酸モノ(1−B−アラビノフラノシルアデノシン)エステル、そのまたは薬学的に受容可能な塩。
【請求項64】
Rgが適した除去可能な保護基である、
対応する式1
【化9】

の化合物を脱保護することを含み、Rが水素である、請求項1に記載の式Iの化合物を調製するための方法。
【請求項65】
動物におけるウイルス感染を治療するための方法であって、かかる治療を必要とする動物に、有効量の、請求項1または2に記載の化合物を投与することを含む、方法。
【請求項66】
動物におけるウイルス感染を治療するための方法であって、かかる治療を必要とする動物に、有効量の、
が、必要に応じて1、2、または3個のUで置換されている、アデニン、グアニン、シトシン、チミン、3−デアザアデニン、またはウラシルであり、各Uが、独立して、ハロ、ヒドロキシ、(C−C)アルキル、(C−C)シクロアルキル、(C−C)アルコキシ、(C−C)シクロアルキルオキシ、(C−C)アルカノイル、(C−C)アルカノイルオキシ、トリフルオロメチル、ヒドロキシ(C−C)アルキル、−(CH1〜4P(=O)(ORアリール、アリール(C−C)アルキル、またはNRであり、
およびRが、それぞれ独立して、水素、ハロ、ヒドロキシ、(C−C)アルキル、(C−C)シクロアルキル、(C−C)アルコキシ、(C−C)シクロアルキルオキシ、(C−C)アルカノイル、(C−C)アルカノイルオキシ、トリフルオロメチル、アジド、シアノ、−N(R)C(=O)N(Raa)(Rab)、−N(R)C(=O)ORac、またはNRadaeであり、ただしRおよびRの一方がヒドロキシ ハロ、(C−C)アルコキシ、(C−C)シクロアルキルオキシ、トリフルオロメチル、シアノ、またはNRadaeであり、
が水素、ハロ、ヒドロキシ、(C−C)アルキル、(C−C)シクロアルキル、(C−C)アルコキシ、(C−C)シクロアルキルオキシ、(C−C)アルカノイル、(C−C)アルカノイルオキシ、トリフルオロメチル、アジド、シアノ、−N(R)C(=O)N(Raa)(Rab)、−N(R)C(=O)ORac、またはNRadaeであり、
が水素、(C−C)アルキル、(C−C)シクロアルキル、アリール、アリール(C−C)アルキル、または2−シアノエチルであり、
がアミノ酸、ペプチド、またはNRであり、
が水素、ハロ、ヒドロキシ、(C−C)アルキル、(C−C)シクロアルキル、(C−C)アルコキシ、(C−C)シクロアルキルオキシ、(C−C)アルカノイル、(C−C)アルカノイルオキシ、トリフルオロメチル、アジド、シアノ、−N(R)C(=O)N(Raa)(Rab)、−N(R)C(=O)ORac、またはNRadaeであり、
Xがオキシ、チオ、またはメチレンであり、
各RおよびRが、独立して、水素、(C−C)アルキル、(C−C)シクロアルキル、アリール、もしくはアリール(C−C)アルキルであるか、またはRおよびRが、それらが結合している窒素とともに、ピロリジノ、ピペリジノもしくはモルホリノを形成し、
各Rが、独立して、水素または(C−C)アルキルであり、
およびRが、それぞれ独立して、水素、(C−C)アルキル、(C−C)シクロアルキル、フェニル、ベンジル、フェネチル、もしくは(C−C)アルカノイルであるか、またはRおよびRが、それらが結合している窒素とともに、ピロリジノ、ピペリジノもしくはモルホリノであり、
が水素、(C−C)アルキル、(C−C)シクロアルキル、フェニル、ベンジル、またはフェネチルであり、
aaおよびRabが、それぞれ独立して、水素、(C−C)アルキル、(C−C)シクロアルキル、フェニル、ベンジル、もしくはフェネチルであるか、またはRaaおよびRabが、それらが結合している窒素とともに、ピロリジノ、ピペリジノもしくはモルホリノであり、
acが水素、(C−C)アルキル、(C−C)シクロアルキル、フェニル、ベンジル、またはフェネチルであり、
adが水素 (C−C)アルキル、(C−C)シクロアルキル、フェニル、ベンジル、またはフェネチルであり、
aeが水素、(C−C)アルキル、(C−C)シクロアルキル、フェニル、ベンジル、またはフェネチルであり、
〜R、R、R、R、R、R、R、Raa、Rab、Rac、Rad、およびRaeの任意の(C−C)アルキルが、必要に応じて1つ以上(例えば1、2、3、または4個)のハロ、ヒドロキシ、(C−C)アルコキシ、(C−C)シクロアルキルオキシ、(C−C)アルカノイル、(C−C)アルカノイルオキシ、トリフルオロメチル、アジド、シアノ、オキソ(=O)、(C−C)アルキル、(C−C)シクロアルキル、(C−C)シクロアルキル(C−C)アルキル、(C−C)アルキル−S−(C−C)アルキル−、アリール、ヘテロアリール、アリール(C−C)アルキル、もしくはヘテロアリール(C−C)アルキル、またはNRajakで置換されており、ここで各RajおよびRakは独立して水素、(C−C)アルキル、(C−C)シクロアルキル、フェニル、ベンジル、もしくはフェネチルであり、
任意のアリールまたはヘテロアリールが、必要に応じてハロ、ヒドロキシ、(C−C)アルキル、(C−C)シクロアルキル、(C−C)アルコキシ、(C−C)シクロアルキルオキシ、(C−C)アルカノイル、(C−C)アルカノイルオキシ、トリフルオロメチル、トリフルオロメトキシ、ニトロ、シアノ、およびアミノからなる群より選択される1つ以上の置換基で置換されていてもよい、式I
【化10】

の化合物、そのまたは薬学的に受容可能な塩を投与することを含み、
ただし、Rがアデニン、グアニン、シトシン、チミン、またはウラシルであり、Xがオキシであり、Rが水素であり、Rが水素である場合はRおよびRがそれぞれヒドロキシではない、
方法。
【請求項67】
動物におけるウイルス感染を治療するための方法であって、かかる治療を必要とする動物に、有効量の、請求項1〜64のいずれか一項に記載の化合物を投与することを含む、方法。
【請求項68】
動物におけるHCVを治療するための方法であって、かかる治療を必要とする動物に、有効量の、請求項1〜64のいずれか一項に記載の化合物を投与することを含む、方法。
【請求項69】
動物における代謝性肝障害を治療するための方法であって、かかる治療を必要とする動物に、有効量の、請求項1〜64のいずれか一項に記載の化合物を投与することを含む、方法。
【請求項70】
動物の肝臓における癌を治療するための方法であって、かかる治療を必要とする動物に、有効量の、請求項1〜64のいずれか一項に記載の化合物を投与することを含む、方法。
【請求項71】
動物の脳における癌を治療するための方法であって、かかる治療を必要とする動物に、有効量の、請求項1〜64のいずれか一項に記載の化合物を投与することを含む、方法。
【請求項72】
動物における乳癌、肺癌または卵巣癌を治療するための方法であって、かかる治療を必要とする動物に、有効量の、請求項1〜64のいずれか一項に記載の化合物を投与することを含む、方法。
【請求項73】
動物におけるウイルス感染を治療するための医薬品を調製するための、請求項1〜64のいずれか一項に記載の式Iの化合物の使用。
【請求項74】
動物におけるHCVを治療するための医薬品を調製するための、請求項1〜64のいずれか一項に記載の式Iの化合物の使用。
【請求項75】
動物における代謝性肝障害を治療するための医薬品を調製するための、請求項1〜64のいずれか一項に記載の式Iの化合物の使用。
【請求項76】
動物の肝臓における癌を治療するための医薬品を調製するための、請求項1〜64のいずれか一項に記載の式Iの化合物の使用。
【請求項77】
動物の脳における癌を治療するための医薬品を調製するための、請求項1〜64のいずれか一項に記載の式Iの化合物の使用。
【請求項78】
動物における乳癌、肺癌または卵巣癌の治療に有用な医薬品を調製するための、請求項1〜64のいずれか一項に記載の式Iの化合物の使用。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【公表番号】特表2008−523082(P2008−523082A)
【公表日】平成20年7月3日(2008.7.3)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−545627(P2007−545627)
【出願日】平成17年12月8日(2005.12.8)
【国際出願番号】PCT/US2005/044442
【国際公開番号】WO2006/063149
【国際公開日】平成18年6月15日(2006.6.15)
【出願人】(305023366)リージェンツ オブ ザ ユニバーシティ オブ ミネソタ (39)
【Fターム(参考)】