説明

接続エレメント並びに該接続エレメントを有する流体アセンブリ

本発明は、プリント配線板(4)に電磁弁(2)を電気的に接続するための接続エレメント(10)であって、該接続エレメント(10)が、電磁弁(2)の電気的なコンタクトのための第1の電気的なコンタクトエレメント(11)と、プリント配線板(4)の電気的なコンタクトのための第2の電気的なコンタクトエレメント(12)と、少なくとも1つの誤差補償エレメント(13,14)とを有している形式のもの、並びに、前記接続エレメント(10)を有する流体アッセンブリに関する。本発明によれば、前記接続エレメント(10)が一体的に構成されていて、第1の電気的なコンタクトエレメント(11)と第2の電気的なコンタクトエレメント(12)とが、前記少なくとも1つの誤差補償エレメント(13,14)を介して互いに結合されており、可変的な第1の誤差補償エレメント(13)が、前記第1のコンタクトエレメント(11)と前記第2のコンタクトエレメント(12)との互いに相対的な所望の空間的な位置決めを予め規定するために、少なくとも1つの空間方向における長さ補償を可能にする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、請求項1の上位概念に記載の形式の第1の構成エレメントを第2の構成エレメントに電気的に接続するための接続エレメント、並びに該接続エレメントを有する流体アセンブリに関する。
【0002】
例えば、アンチロックブレーキシステム(ABS)又はトラクションコントロールシステム(ASRシステム)又はエレクトロニックスタビリティプログラムシステム(ESPシステム)で使用される従来の流体アセンブリは、通常、制御機器と流体領域とを有していて、流体領域は、例えば流体ブロック又はポンプモータとして形成されている少なくとも1つの流体構成部分と、例えば所属の電磁弁の一部分である弁カートリッジとして形成されている少なくとも1つの流体調節エレメントとを有している。少なくとも1つの流体構成部分と少なくとも1つの流体調節エレメントとを制御するために、制御機器はプリント配線板を有していて、該プリント配線板は同時に回路支持体として使用され、かつケーシングに位置する顧客側のコネクタ及び電磁弁を取り付けるために使用される。さらに、制御機器は磁石アセンブリを有していて、該磁石アセンブリも、所属の電磁弁の一部分であり、弁カートリッジとして構成された流体調節エレメントの調節のために必要である。磁石アセンブリは電気的な磁石コイルを介してそれぞれ磁力を発生させ、この磁力を介して、流体ブロックとして形成された流体構成部分の流体通路内に導入される相応の体積流を調節する流体調節エレメントが調節可能である。磁石コイルは通常、磁性回路と、巻線支持体と、ワイヤ巻線とから成っていて、プリント配線板上の電子回路に電気的に接続することができる。磁石アセンブリの電気的な磁石コイルは、プリント配線板の少なくとも1つの電子回路に電気的に接続されている打ち抜き格子を介してコンタクトされる。この場合、打ち抜き格子を介してプリント配線板に電気的に接続されている磁石アセンブリは、弁カートリッジとして形成された流体調節エレメント上に被せ嵌められ、この弁カートリッジは例えば、流体ブロックとして形成された流体構成部分に不動に結合され、有利にはかしめ嵌められている。使用されている、構造的かつ工具技術的に極めて手間のかかる打ち抜き格子は、柔軟性に極めて乏しく、プロセス耐用期間中の変更は困難である。さらに、プリント配線板技術との関連で、例えば個々の接続ピンのような別の電気的な接続部材が、打ち抜き格子とプリント配線板との間に必要である。
【0003】
従ってドイツ連邦共和国特許出願公開第4412664号明細書には例えば、スリップコントロール式車両ブレーキ装置のためのエレクトロハイドロリック式の調圧装置が開示されている。この開示された調圧装置は、弁ブロックと1つにまとめられた少なくとも1つの弁を有しており、該弁が、弁ブロックから突出する弁ドームを有しており、この弁ドームには、カバーに配置されたコイルが被せ嵌め可能である。コイルとカバーとからは複数の電気的なコンタクトエレメントが延びていて、これらは互いに材料接続的に結合されている。コイルとカバーの電気的なコンタクトエレメントは可撓的に形成されている。これらのコンタクトエレメントは、コイルのための電気的な接続と保持機能を担う。さらに前記コンタクトエレメントは、弁ドームへの差し込み時にコイルの方向付けを可能にする。カバーの電気的なコンタクトエレメントは打ち抜き格子条片として形成されていて、これは、絶縁材料から成るカバーの中に注型により埋め込まれている。打ち抜き格子条片は、コイルの長手方向軸線に対して直角に延びる平面で延在していて、蛇行状の曲げ部を有している。これにより打ち抜き格子条片は、コイルの長手方向軸線に対して直角に延びる平面において比較的高い可撓性を有している。打ち抜き格子条片はその自由端部に固定舌片を有していて、この固定舌片は、コイルの対応する接続導線に対して平行に延びていて、溶接若しくはろう接のような材料接続によりこの接続導線に結合されている。
【0004】
発明の開示
請求項1の特徴を有した、プリント配線板に電磁弁の磁石コイルを電気的に接続するための本発明による接続エレメントが有する利点は、接続エレメントが一体的に形成されていて、磁石アセンブリの電気的なコンタクトのための第1の電気的なコンタクトエレメントと、プリント配線板の電気的なコンタクトのための第2の電気的なコンタクトエレメントとが、少なくとも1つの誤差補償エレメントを介して互いに結合されており、可変的な第1の誤差補償エレメントが、第1のコンタクトエレメントと第2のコンタクトエレメントとの互いに相対的な所望の空間的な位置決めを予め規定するために、少なくとも1つの空間的な方向で長さ補償を可能にすることにある。
【0005】
独立請求項7の特徴を有する、制御機器のプリント配線板に電磁弁の磁石アセンブリを電気的に接続するための本発明の接続エレメントを有した流体アセンブリが有する利点は、磁石アセンブリの磁石コイルが、少なくとも1つの本発明による接続エレメントを介して電気的にプリント配線板に接続され、この場合、接続エレメントの第1のコンタクトエレメントが、磁石アセンブリの接続ドームにそれぞれ接続されていて、接続エレメントの第2の電気的なコンタクトエレメントがプリント配線板のコンタクト領域に接続されていることにある。磁石アセンブリは、プリント配線板との電気的な接続後に、流体アセンブリの流体ブロックを越えて突出する弁カートリッジ上に被せ嵌められていて、この場合、第1のコンタクトエレメントを第2のコンタクトエレメントに接続している可変的な第1の誤差補償エレメントにより少なくとも1つの空間方向での長さ補償が可能にされるので、第1のコンタクトエレメントと第2のコンタクトエレメントとの互いに相対的な所望の空間的な位置決めを予め規定することができ、磁石コイルが、流体ブロック内に固定されている弁カートリッジを所定の半径方向の遊びをもって取り囲んでいることにより生じる位置誤差を補償することができる。さらに、誤差補償エレメントは、温度変化により生じる長さ変化を補償することができる。本発明による接続エレメントによって、磁石コイルは有利には、打ち抜き格子及び溶接過程若しくはろう接過程なしに直接プリント配線板に電気的に接続することができる。
【0006】
従属請求項に記載した手段及び別の構成により、独立請求項1に記載した接続エレメント及び独立請求項7に記載した流体アセンブリの有利な構成が得られる。
【0007】
両コンタクトエレメントが、互いに異なる形式の常温コンタクトを行い、これらの常温コンタクトの形式は、IDC結線技術による圧接接続及び/又は差し込み接続であると特に有利である。IDC結線技術による圧接接続により、巻線のワイヤ端部でコイル線材の絶縁エナメルを除去する必要がない。さらに、IDC結線技術による圧接接続若しくは差し込み接続では、障害を起こしやすい熱的な処理を必要としないので、処理プロセスの監視及び処理プロセス装置を安価に形成することができる。
【0008】
本発明による接続エレメントは例えば一体的な打ち抜き部分として構成されており、これは簡単かつ安価に製造可能である。
【0009】
本発明による接続エレメントの構成では、第1のコンタクトエレメントが、コイル線材とのIDC結線技術による電気的な圧接接続を形成するために例えば切断エレメントを有している。さらに第1のコンタクトエレメントは、第1のコンタクトエレメントを磁石アセンブリの対応するコンタクト受容部に機械的に接続するために、一体成形された機械的な接続エレメントを有している。第2のコンタクトエレメントは一方の端部で例えば差し込み接続部として形成されていて、該差し込み接続部は、電気的かつ機械的な接続部を形成するために、プリント配線板に設けられた対応するコネクタ受容部に導入可能である。差し込み接続部として形成された第2のコンタクトエレメントの他方の端部は機械的な接続エレメントを有しており、第2のコンタクトエレメントは前記接続エレメントで貫通孔内に圧入可能である。
【0010】
本発明による流体アセンブリの構成では、第1のコンタクトエレメントの切断エレメントが、対応する接続ドームに導入され、その際に切断エレメントは、接合段階で、コイル線材の絶縁エナメルを剥離し、過剰プレスにより、第1のコンタクトエレメントとコイル線材との間のガス密な電気的な接続を形成する。この切断エレメントに一体成形された機械的な接続エレメントは例えば、外側歯列を介して、磁石アセンブリの対応する接続ドームの内側で機械的な結合を形成する。第2のコンタクトエレメントは、一方の端部で例えば差し込み接続部として形成されていて、この差し込み接続部は、電気的かつ機械的な接続を形成するために、プリント配線板に設けられた対応するコネクタ受容部に導入可能である。さらに、差し込み接続部として形成された第2のコンタクトエレメントの他方の端部は機械的な接続エレメントを有していて良く、第2のコンタクトエレメントはこの機械的な接続エレメントで制御機器の中間底部の貫通孔内に圧入可能である。機械的な接続エレメントは例えば、係止輪郭を介して、過剰プレスにより制御機器の中間底部に接続することができる。これにより接続エレメントの両コンタクトエレメントは有利には機械的に分離可能であり、これにより磁石アセンブリからは、プリント配線板における第2のコンタクトエレメントの電気的な常温コンタクト部分に機械的な力は加えられない。
【0011】
本発明による流体アセンブリの別の構成では、第1の電気的なコンタクトエレメントと第2の電気的なコンタクトエレメントとの間に配置された第1の誤差補償エレメントにより少なくとも1つの空間方向で長さ補償が行われるので、第1のコンタクトエレメントと第2のコンタクトエレメントとの互いの所望の空間的な位置決めを予め規定することができる。この場合、両コンタクトエレメントの間の側方の間隔は、第2のコンタクトエレメントの機械的な接続エレメントが、側方で磁石アセンブリを越えて突出するように選択されている。第2のコンタクトエレメントと機械的な接続エレメントとの間に配置された第2の誤差補償エレメントは、プリント配線板と制御装置の中間底面との間の長さ補償を行う。
【0012】
本発明の有利な構成を以下に図面につき説明する。図面において同じ符号は、同じ若しくは同様の機能を果たす構成部分若しくはエレメントを示している。
【図面の簡単な説明】
【0013】
【図1】本発明による流体アセンブリを概略的に示した断面図である。
【図2】本発明による接続エレメントを概略的に示した図である。
【図3】図1に示した本発明による流体アセンブリのための磁石アセンブリを概略的に示した斜視図である。
【図4】本発明による接続エレメントを複数備えたベルトを概略的に示した図である。
【図5】本発明による接続エレメント1つの実施例を示した図である。
【図6】本発明による接続エレメントの別の実施例を示した図である。
【図7】本発明による接続エレメントのさらに別の実施例を示した図である。
【図8】本発明による接続エレメントのさらに別の実施例を示した図である。
【0014】
発明の実施の形態
図1に示されたように、本発明による流体アセンブリ1は、流体ブロック3と、制御装置内に配置されたプリント配線板4と、複数の電磁弁2とを有しており、複数の電磁弁2のうち2つの電磁弁2が図示されている。各電磁弁2は、1つの磁石コイル2.3と、2つの接続ドーム2.4と、流体ブロック3内に固定された1つの弁カートリッジ2.2とを有したそれぞれ1つの磁石アセンブリ2.1を有している。電磁弁2の磁石アセンブリ2.1はそれぞれ、流体ブロック3を越えて突出している弁カートリッジ2.2上に被せ嵌められている。磁石アセンブリ2.1の磁石コイル2.3は、本発明によるそれぞれ2つの接続エレメント10を介してプリント配線板4に電気的に接続されている。図1にさらに示されているように、磁石アセンブリ2はそれぞれ、制御機器ケーシングの中間底面5に支持されている弾性的な保持エレメント6によって流体ブロック3上に押し付けられていて、接続エレメント10の振動負荷を防止若しくは低減させている。
【0015】
図2に示されているように、本発明による、磁石コイル2.3をプリント配線板4に電気的に接続するための接続エレメント10は、磁石コイル2.3との電気的なコンタクトのための第1の電気コンタクトエレメント11と、プリント配線板4との電気的なコンタクトのための第2の電気コンタクトエレメント12とを有しており、両コンタクトエレメント11,12は第1の誤差補償エレメント13と第2の誤差補償エレメント14とを介して互いに接続されている。
【0016】
図2にさらに示されているように、接続エレメント10は図示の実施例では、一体的な打ち抜き部分として構成されている。両コンタクトエレメント11,12は互いに異なる形式の常温コンタクトを実施する。第1のコンタクトエレメント11は、磁石コイル2.3のコイル線材とのIDC結線技術による電気的な圧接接続部を形成するための切断エレメント11.1と、第1のコンタクトエレメント11を機械的に磁石アセンブリ2.1の対応する接続ドーム2.4に接続するための、前記切断エレメント11.1に一体成形された機械的な接続エレメント15とを有している。第2のコンタクトエレメント12は一方の端部が差し込み接続部として形成されていて、この差し込み接続部は、電気的かつ機械的な接続を形成するために、図1に示されたプリント配線板4に設けられた対応するコネクタ収容部4.1内に導入可能若しくは圧入可能であり、これにより差し込み接続部とコネクタ収容部4.1の常温コンタクトが行われる。差し込み接続部として形成された第2のコンタクトエレメント12は他方の端部で機械的な接続エレメント16を有していて、この接続エレメント16によって、第2のコンタクトエレメント12は制御装置の中間底面5に設けられた貫通孔5.1内にプレス嵌め可能である。第1の変更可能な誤差補償エレメント13により、少なくとも1つの空間方向で長さ補償を行うことができ、第1のコンタクトエレメント11と第2のコンタクトエレメント12の互いの所望の空間的な位置決めを規定することができる。第2の誤差補償エレメント14は、第2のコンタクトエレメント12と機械的な接続エレメント16との間に配置されていて、プリント配線板4と、制御装置の中間底面5との間の長さ補償を可能にする。
【0017】
図2にさらに示したように、第2のコンタクトエレメント12は、プリント配線板4におけるコネクタ収容部4.1若しくは圧入区域の構成に応じて、第1のコンタクトエレメント11とは異なるように規定された材料厚さを有することができる。これにより第2のコンタクトエレメント12と第1の誤差補償エレメント13との間に材料厚さ段部18が生じる。材料厚さ段部18は例えばフライス加工段部により形成することができる。
【0018】
このようにして、本発明による接続エレメント10は、磁石アセンブリ2.1の磁石コイル2.3を、プリント配線板4上の電子機器に電気的に接続する。機械的には、接続エレメント10は例えば、係止輪郭として形成された機械的な接続エレメント16を介して、制御装置の中間底面5に設けられた貫通孔5.1に過剰プレスにより接続されている。これにより、磁石コイル2.3からは、機械的な力が、プリント配線板4における第2のコンタクトエレメント12の電気的な常温コンタクトに伝えられないことが補償される。第1のコンタクトエレメント11と接続ドーム2.4とのIDC結線技術による圧接接続は、スリットとして形成された切断エレメント11.1において、磁石コイル2.3のコイル線材との電気的な常温コンタクトが行われ、外側歯列として形成された機械的な接続エレメント15で、磁石アセンブリ2.1の接続ドーム2.4との機械的な結合が形成されるように成形されている。
【0019】
図3に示されているように、例示された磁石アセンブリ2.1は2つの接続ドーム2.4と1つのケーシング外周壁2.5とを有していて、ケーシング外周壁2.5は、コイル枠体に巻き付けられた磁石コイル2.3をカバーしている。磁石アセンブリ2.1のコンタクトのための両接続エレメント10を組み付けるために、接続エレメント10は、図4に示されているように、ベルト21に取り付けられて納入され、個別化され、グリッパによって第1のコンタクトエレメント11の第1のグリッパ位置17.1で把持され、図3の方向矢印19で示されたように、磁石アセンブリ2.1の対応する接続ドーム2.4内に押し込まれる。この際、IDC結線技術による圧接接続により、第1のコンタクトエレメント11とコイル線材との電気的コンタクトが形成される。磁石アセンブリ2.1の直径を越えるように接続エレメント10を側方へと引き出すことにより、第2のコンタクトエレメント12の下方の第2のグリッパ位置17.2で接続エレメント10を直接把持できるようになり、接続エレメント10を磁石アセンブリ2.1と共に、矢印方向20で制御機器ケーシングの中間底部5内へ力をかけて圧入することができる。さらに、このグリッパ位置17.2を介して、プリント配線板4を第2のコンタクトエレメント12に押し嵌める際に加えられる力を吸収することができる。磁石コイル2.3は、流体ブロック3に固定された弁カートリッジ2.2を、極めて僅かな半径方向の遊びをもって取り囲み、これにより、制御機器に予め組み付けられた磁石コイル2.3の位置は直接、弁カートリッジの位置誤差によって影響される。制御機器ケーシングの中間底部5における接続エレメント10の係止位置はこのような誤差に影響されないので、接続エレメント10は第1の誤差補償エレメント13によって、組み付けの際に一度だけの誤差補償が可能である。従って、第2のコンタクトエレメント12は第2のグリッパ位置17.2を介して把持され、第1の誤差補償エレメント13の変形は、制御機器ケーシングの中間底部5における対応する貫通孔5.1における組付けのためには十分である。第1の誤差補償エレメント13は、第1のコンタクトエレメント11の長手方向軸線と第2のコンタクトエレメント12の長手方向軸線に対してほぼ垂直に延びていて、これにより両コンタクトエレメント11,12の長手方向軸線は互いにほぼ平行に延びている。第1の誤差補償エレメント13は図示の実施例では2つのメアンダ状の突出部を有していて、これにより各接続エレメント10は、両コンタクトエレメント11,12の間の比較的高い弾性的な可撓性を有している。図5〜図8には、本発明による接続エレメント10.1,10.2,10.3,10.4の種々様々な実施例が示されている。これらは、第1の誤差補償エレメント13.1,13.2,13.3,13.4のための種々様々なジオメトリ的な形状を示しており、第1の誤差補償エレメント13の実際の構成は図示の形状に限られるものではない。
【0020】
本発明による接続エレメントと本発明による流体アセンブリは、有利には、磁石アセンブリと配線平面との間の必要な誤差補償を行い、部品、材料量、プロセス、設備等の削減によりコストを低減することができ、例えば、アンチロックブレーキシステム(ABS)又はトラクションコントロールシステム(ASRシステム)、エレクトロニックスタビリティプログラムシステム(ESPシステム)等のような種々様々な用途のための柔軟性や、モジュール化可能性を高める。さらに、全システムにおける所要スペースを減じることもできる。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
プリント配線板に電磁弁を電気的に接続するための接続エレメントであって、該接続エレメント(10)が、電磁弁(2)の電気的なコンタクトのための第1の電気的なコンタクトエレメント(11)と、プリント配線板(4)の電気的なコンタクトのための第2の電気的なコンタクトエレメント(12)と、少なくとも1つの誤差補償エレメント(13,14)とを有している形式のものにおいて、
前記接続エレメント(10)が一体的に構成されていて、第1の電気的なコンタクトエレメント(11)と第2の電気的なコンタクトエレメント(12)とが、前記少なくとも1つの誤差補償エレメント(13,14)を介して互いに結合されており、可変的な第1の誤差補償エレメント(13)が、前記第1のコンタクトエレメント(11)と前記第2のコンタクトエレメント(12)との互いに相対的な所望の空間的な位置決めを予め規定するために、少なくとも1つの空間方向における長さ補償を可能にすることを特徴とする、接続エレメント。
【請求項2】
両コンタクトエレメント(11,12)が、互いに異なる形式の常温コンタクトを行い、これらの常温コンタクトの形式は、IDC結線技術による圧接接続及び/又は差し込み接続である、請求項1記載の接続エレメント。
【請求項3】
接続エレメント(10)が、一体的な打ち抜き部分として構成されている、請求項1又は2記載の接続エレメント。
【請求項4】
第1のコンタクトエレメント(11)が、コイル線材とのIDC結線技術による電気的な圧接接続を形成するための切断エレメント(11.1)と、第1のコンタクトエレメント(11)を電磁弁(2)の対応するコンタクト受容部(2.4)に機械的に接続するための、一体成形された機械的な接続エレメント(15)とを有している、請求項1から3までのいずれか1項記載の接続エレメント。
【請求項5】
第2のコンタクトエレメント(12)の一方の端部が、差し込み接続部として形成されていて、該差し込み接続部は、電気的かつ機械的な接続部を形成するために、プリント配線板(4)に設けられた対応するコネクタ受容部(4.1)に導入可能である、請求項1から4までのいずれか1項記載の接続エレメント。
【請求項6】
差し込み接続部として形成された第2のコンタクトエレメント(12)の他方の端部が、機械的な接続エレメント(16)を有しており、第2のコンタクトエレメント(12)は前記接続エレメント(16)によって貫通孔(5.1)内に圧入可能である、請求項5記載の接続エレメント。
【請求項7】
流体アセンブリであって、流体ブロック(3)と、制御機器内に配置されたプリント配線板(4)と、少なくとも1つの電磁弁(2)とを有しており、該電磁弁は、1つの磁石コイル(2.3)と、2つの接続ドーム(2.4)と、流体ブロック(3)内に固定された1つの弁カートリッジ(2.2)とを有した磁石アセンブリ(2.1)を有しており、該磁石アセンブリ(2.1)は、流体ブロック(3)を越えて突出した前記弁カートリッジ(2.2)上に被せ嵌められている形式のものにおいて、
磁石コイル(2.3)が、請求項1から6までのいずれか1項記載の少なくとも1つの接続エレメント(10)を介してプリント配線板(4)に電気的に接続されており、第1のコンタクトエレメント(11)がそれぞれ1つの接続ドーム(2.4)に接続されていて、第2の電気的なコンタクトエレメント(12)が、プリント配線板(4)のコンタクト領域(4.1)に接続されていることを特徴とする、流体アセンブリ。
【請求項8】
第1のコンタクトエレメント(11)が、対応する接続ドーム(2.4)において、磁石コイル(2.3)のコイル線材とのIDC結線技術による電気的な圧接接続を形成する切断エレメント(11.1)と、第1のコンタクトエレメント(11)を磁石アセンブリ(2)の対応する接続ドーム(2.4)に機械的に接続する、機械的な接続エレメント(15)とを有しており、第2のコンタクトエレメント(12)の一方の端部が差し込み接続部として形成されており、電気的及び機械的な接続部を形成するために、プリント配線板(4)に設けられた対応するコネクタ受容部(4.1)内に導入可能である、請求項7記載の流体アセンブリ。
【請求項9】
差し込み接続部として形成された第2のコンタクトエレメント(12)の他方の端部が機械的な接続エレメント(16)を有しており、該接続エレメントによって、第2のコンタクトエレメント(12)が、制御機器の中間底部(5)の貫通孔(5.1)内に圧入可能である、請求項8記載の流体アセンブリ。
【請求項10】
第1の電気的なコンタクトエレメント(11)と第2の電気的なコンタクトエレメント(12)との間に配置された第1の誤差補償エレメント(13)が、第1のコンタクトエレメント(12)と第2のコンタクトエレメント(13)との間の互いの所望の空間的な位置決め予め規定することができるように、少なくとも1つの空間方向で長さ補償することができ、前記両コンタクトエレメント(11,12)の間の側方の間隔は、第2のコンタクトエレメント(12)の機械的な接続エレメント(16)が側方で磁石アセンブリ(2.1)を越えて突出するように選択されており、第2のコンタクトエレメント(12)と機械的な接続エレメント(16)との間に配置された第2の誤差補償エレメント(14)が、プリント配線板(4)と制御機器の中間底部(5)との間の長さ補償を行うことができる、請求項7から9までのいずれか1項記載の流体アセンブリ。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【公表番号】特表2011−508940(P2011−508940A)
【公表日】平成23年3月17日(2011.3.17)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−536390(P2010−536390)
【出願日】平成20年10月16日(2008.10.16)
【国際出願番号】PCT/EP2008/063921
【国際公開番号】WO2009/071381
【国際公開日】平成21年6月11日(2009.6.11)
【出願人】(390023711)ローベルト ボツシユ ゲゼルシヤフト ミツト ベシユレンクテル ハフツング (2,908)
【氏名又は名称原語表記】ROBERT BOSCH GMBH
【住所又は居所原語表記】Stuttgart, Germany
【Fターム(参考)】