説明

携帯端末

【課題】電話帳に登録された所望の通信相手の情報を少数の操作回数により簡単かつ迅速に探索できるようにし、これにより利便性の向上を図る。
【解決手段】マスタ電話帳である第1の電話帳メモリ13とは別に、少数の通信相手の個人データを保存管理しかつ通話キーの押下のみによりアクセス可能な第2の電話帳メモリ20を設けている。また、第2の電話帳メモリ20に対し通信相手の個人データの新規登録、変更及び解除処理等の保存管理を直接行えるようにし、さらに上記保存管理に係わる各種処理のうち新規登録処理及び変更処理の処理結果については第1の電話帳メモリ13に自動的に反映し、一方登録解除処理の処理結果については第1の電話帳メモリ13には反映されないようにしている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、携帯電話機やPDA(Personal Digital Assistants)等の移動通信用の携帯端末に係わり、特に電話帳を備えた携帯端末に関する。
【背景技術】
【0002】
携帯電話機等の携帯端末では電話帳を備えたものが一般的になっている。この種の端末を使用すれば、電話発信時やメール送信時に電話帳から所望の通信相手の電話番号又はアドレスを読み出すことで、少ない操作により簡単かつ迅速に発信又はメール送信を行うことが可能となる。また、着信時又はメール受信時には、発信者の電話番号又はメール送信者の発信元アドレスに対応する名前を電話帳から読み出して表示することで、発信者又はメール送信者を的確に把握することが可能となり、大変便利である。
【0003】
ところがこの種の従来の端末は、一般に通信相手の情報をすべて一つの電話帳で保存し管理しているため、保存管理する通信相手の件数が増えると、所望の通信相手の情報を検索するまでに多くの時間を必要とする。そこで、電話帳に保存されている多数の通信相手を五十音表に従い検索できるようにしたり、また通信相手の属性をもとに複数のグループに分けて保存管理する等の工夫がなされている。しかしながら、このようにすると、電話帳の情報を検索するためのメニュー階層が増加するため、所望の通信相手の情報を探索するまでに多くの階層を辿る必要があり、この結果かえって操作回数が増えるという問題点がある。
【0004】
一方、当初操作する階層のメニュー画面に、所望の階層の操作画面に対応するアイコンを表示し、このアイコンを選択操作することにより他の階層を辿ることなく上記所望の階層の操作画面に到達するショートカット機能を備えた移動体通信機器が提案されている(例えば、特許文献1を参照。)。
【特許文献1】特開2002−199081公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
ところが、特許文献1に記載された技術では、アイコンはあくまでも所望の階層の操作画面に対しアクセスするためのショートカットメニューに過ぎない。このため、仮にこの技術を電話帳の探索に転用したとすると、電話帳表示画面までのアクセスは簡単に行えるようになるが、電話帳に多数の通信相手の情報が登録されている場合には電話帳内の情報検索メニューを階層化する必要があり、結局所望の通信相手の情報を検索するまでに複数の階層を辿らなければならない。
【0006】
この発明は上記事情に着目してなされたもので、その目的とするところは、電話帳に登録された所望の通信相手の情報を少数の操作回数により簡単かつ迅速に探索できるようにし、これにより利便性の向上を図った携帯端末を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記目的を達成するためにこの発明は、複数の通信相手に係わる情報を保存管理し、待ち受け状態から第1の回数の操作を行うことにより検索可能な第1の電話帳と、この第1の電話帳とは別に第2の電話帳を備えている。第2の電話帳は、上記第1の電話帳により情報が保存管理される複数の通信相手のうちの一部の通信相手に係わる情報を保存管理し、かつ待ち受け状態から上記第1の操作回数より少数の第2の回数の操作を行うことにより検索可能に構成される。
したがってこの発明によれば、例えば使用頻度の高い通信相手の情報を第2の電話帳に登録しておけば、第1の電話帳における通信相手情報の登録件数の影響を受けることなく、常に少ない操作回数で簡単かつ迅速に上記所望の通信相手情報を検索することが可能となる。
【0008】
さらにこの発明は、ユーザの操作に応じ上記第2の電話帳に対する情報の新規登録処理又は変更処理を行う手段と、ユーザの操作に応じ上記第2の電話帳に対する情報の登録を解除する処理を行う手段と、第1の保存管理制御手段とを備える。そして、この第1の保存管理制御手段により、上記第2の電話帳に対し情報の新規登録処理又は変更処理が行われた場合に当該新規登録処理又は変更処理後の情報を上記第1の電話帳に反映し、一方上記解除処理が行われた場合には該当する情報を上記第1の電話帳から削除しないように制御するようにしたものである。
【0009】
したがってこの発明によれば、第2の電話帳に対し情報の新規登録処理、変更処理及び登録解除処理等の保存管理処理を直接行うことが可能となる。このため、保存管理処理をすべて第1の電話帳を介して行う場合に比べ、少ない操作で簡単かつ迅速に行えるようになり、これによっても利便性が向上される。
【0010】
しかも、上記保存管理に係わる各種処理のうち新規登録処理及び変更処理の処理結果は第1の電話帳に自動的に反映されるので、ユーザが同一の情報を第1及び第2の電話帳にそれぞれ新規登録又は変更処理する必要がなくなり、これによっても利便性を高めることができる。一方、第2の電話帳において情報の登録解除処理を行っても、この解除処理の結果は第1の電話帳には反映されない。このため、所望の通信相手情報が不用意に完全に削除されないようにすることができる。
【0011】
すなわち、第1の電話帳とは別の第2の電話帳を設けているにもかかわらず、情報の新規登録、変更及び登録解除といった情報の保存管理さえも少ない操作で簡単かつ迅速に、しかも情報のロストを起こすことなく適切に行うことが可能となり、これにより利便性を大幅に高めることができる。
【発明の効果】
【0012】
要するにこの発明によれば、電話帳に登録された所望の通信相手の情報を少数の操作回数により簡単かつ迅速に探索することができ、これにより利便性の向上を図った携帯端末を提供することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0013】
以下、図面を参照してこの発明の実施形態を詳細に説明する。
図1はこの発明に係わる携帯端末の一実施形態を示すブロック図である。同図において、図示しない基地局から送信された無線信号は、アンテナ1で受信されたのちアンテナ共用器(DUP)2を介して受信回路(RX)3に入力される。受信回路3は、上記受信された無線信号を周波数シンセサイザ(SYN)4から出力された局部発振信号とミキシングして中間周波信号に周波数変換する。そして、このダウンコンバートされた中間周波信号を直交復調して受信ベースバンド信号を出力する。なお、上記周波数シンセサイザ4から発生される局部発振信号の周波数は、制御部12から出力される制御信号SYCによって指示される。
【0014】
上記受信ベースバンド信号はCDMA信号処理部6に入力される。CDMA信号処理部6はRAKE受信機を備える。RAKE受信機では、上記受信ベースバンド信号に含まれる複数のパスがそれぞれ拡散符号により逆拡散処理される。そして、この逆拡散処理された各パスの信号が位相を調停されたのち合成される。かくして、所定の伝送フォーマットの受信パケットデータが得られる。この受信パケットデータは圧縮/伸長処理部(以後コンパンダ(compander)と称する)7に入力される。
【0015】
コンパンダ7は、上記CDMA信号処理部6から出力された受信パケットデータを多重分離部によりメディアごとに分離する。そして、この分離されたメディアごとのデータに対しそれぞれ復号処理を行う。例えば、受信パケットデータにオーディオデータが含まれていれば、このオーディオデータをスピーチコーデックにより復号する。また受信パケットデータにビデオデータが含まれていれば、このビデオデータをビデオコーデックにより復号する。
【0016】
上記復号処理により得られたディジタルオーディオ信号はPCM符号処理部(以後PCMコーデックと称する)8に供給される。PCMコーデック8は、コンパンダ7から出力されたディジタルオーディオ信号をPCM復号してアナログオーディオ信号を出力する。このアナログオーディオ信号は、増幅器9にて増幅されたのちスピーカ10より出力される。
【0017】
上記コンパンダ7のビデオコーデックにより復号されたディジタルビデオ信号は、制御部12に入力される。制御部12は、上記コンパンダ7から出力されたディジタルビデオ信号を、ビデオRAMを介して表示部15に表示する。表示部15はLCD(Liquid Crystal Devise)により構成される。なお、制御部12は、受信されたビデオデータばかりでなく、図示しないカメラにより撮像されたビデオデータについてもビデオRAMを介して表示部15に表示する。
【0018】
また上記コンパンダ7は、受信パケットデータが電子メールの場合には、この電子メールを制御部12へ出力する。制御部12は、上記電子メールを図示しないメール受信メモリに記憶する。そして、入力部14においてユーザが行った表示操作に応じて、上記メール受信メモリから上記電子メールを読み出して表示部15に表示する。なお、表示部15には、携帯端末の動作モードを表す情報や、着信報知情報、バッテリ16の残量又は充電状態を表す情報、現在時刻を表す時計等も表示される。
【0019】
一方、マイクロホン11に入力された話者の音声信号は、増幅器18により適正レベルまで増幅されたのち、PCMコーデック8にてPCM符号化処理が施され、ディジタルオーディオ信号となってコンパンダ7に入力される。また、図示しないカメラから出力されるビデオ信号は、制御部12によりディジタル化されてコンパンダ7に入力される。なお、制御部12において作成された電子メールも、制御部12からコンパンダ7に入力される。
【0020】
コンパンダ7は、PCMコーデック8から出力されたディジタルオーディオ信号より入力音声のエネルギ量を検出し、この検出結果に基づいて送信データレートを決定する。そして、上記ディジタルオーディオ信号を上記送信データレートに応じたフォーマットの信号に符号化し、これによりオーディオデータを生成する。また、制御部12から出力されたディジタルビデオ信号を符号化してビデオデータを生成する。そして、これらのオーディオデータ及びビデオデータを多重分離部で所定の伝送フォーマットに従い多重化して送信パケットデータを生成し、この送信パケットデータをCDMA信号処理部6へ出力する。なお、制御部12から電子メールが出力された場合にも、この電子メールをパケットデータに変換する。
【0021】
CDMA信号処理部6は、上記コンパンダ7から出力された送信パケットデータに対し、送信チャネルに割り当てられた拡散符号を用いてスペクトラム拡散処理を施す。そして、その出力信号を送信回路(TX)5へ出力する。送信回路5は、上記スペクトラム拡散された信号をQPSK(Quadrature Phase Shift Keying)方式等のディジタル変調方式を使用して変調する。そして、この変調により生成された送信信号を、周波数シンセサイザ4から発生される局部発振信号と合成して無線信号に周波数変換する。そして、制御部12により指示される送信電力レベルとなるように上記無線信号を高周波増幅する。この増幅された無線信号は、アンテナ共用器2を介してアンテナ1に供給され、このアンテナ1から基地局へ向け送信される。
【0022】
入力部14には、ダイヤルキーと、複数の機能キーが設けられている。機能キーは、通話キー(図10乃至図22に示される表示遷移例では「電話」マーク)、終話キー、電源キー、音量調節キー、決定キー(図10乃至図22に示される表示遷移例では「◎」マーク)及びカーソルキー(図10乃至図22に示される表示遷移例では「←」「→」「↑」「↓」マーク)を含む。電源回路17は、バッテリ16の電源出力をもとに所定の動作電源電圧Vccを生成して各回路部に供給する。なお、バッテリ16は図示しない充電回路により充電される。
【0023】
ところで、この実施形態に係わる携帯端末は記憶部を備えている。この記憶部は、例えばEEPROM、NANDメモリ、ハードディスク等を記憶媒体として使用したもので、メール等の送受信データや送受信履歴等を記憶するメモリに加えて、第1の電話帳メモリ13と、第2の電話帳メモリ20を備えている。
【0024】
第1の電話帳メモリ13には、最大数百件の通話相手の電話帳データが格納される。各電話帳データは、通信相手の個人データとセキュリティフラグとから構成される。通信相手の個人データは、例えば通信相手の氏名、読み仮名、電話番号、メールアドレス及び属性情報とから構成される。セキュリティフラグは、通信相手がセキュリティメンバであるか否かを識別するために用いられる。第1の電話帳メモリ13は、多数の通話相手の電話帳データを格納するため、通話相手をその属性に応じて複数のグループに分けたり階層化して保存管理する。
【0025】
一方、第2の電話帳メモリ20には、上記第1の電話帳メモリ13に格納された複数の通話相手の電話帳データのうち、通話又はメール送信の頻度の高い特定の通話相手の電話帳データを格納することができる。格納件数の最大値は例えば5件に設定される。上記特定の通話相手の電話帳データは、ユーザにより任意に選択されて、ユーザの登録操作により格納される。また第2の電話帳メモリ13は、上記第1の電話帳メモリ13を検索するために必要な操作回数よりも少数の操作回数により検索可能となるように構成される。例えば、待ち受け状態において通話キーを1回操作することにより検索可能となっている。
【0026】
制御部12は、例えばマイクロコンピュータを備える。そして、この発明に係わる制御機能として、電話帳検索制御機能12aと、電話帳発信・メール送信制御機能12bと、電話帳保存管理機能12cとを備えている。なお、これらの機能12a〜12cはいずれも上記マイクロコンピュータにプログラムを実行させることにより実現される。
【0027】
電話帳検索制御機能12aは、ユーザ操作に応じて第1の電話帳メモリ13に対する検索処理を行うと共に、それとは異なるユーザ操作に応じて第2の電話帳メモリ20に対する検索処理を行う。この第2の電話帳メモリ20の検索処理では、先ず通話キーの操作に応じて初期画面が表示され、この状態でさらにカーソルキーの操作に応じて個々の通信相手の電話帳データが表示される。
【0028】
電話帳発信・メール送信制御機能12bは、上記第2の電話帳メモリ20の通信相手の電話帳データが表示された状態で、決定キーの操作に応じて当該通信相手に対する発信又はメール作成処理を行う。例えば、電話帳データ中の電話番号が選択された状態で決定キーが押下された場合には、当該選択された電話番号に従い発信処理を行う。また、電話帳データ中のEメールアドレスが選択された状態で決定キーが押下された場合には、当該Eメールアドレスを宛先とするメール作成画面を表示し、以後メール作成のための文字入力を受け付る。そして送信操作が行われると、上記作成されたEメールを送信する。
【0029】
電話帳保存管理機能12cは、第1の電話帳メモリ13に対する電話帳データの保存管理制御機能と、第2の電話帳メモリ20に対する電話帳データの保存管理制御機能とを有する。第1の電話帳メモリ13に対する電話帳データの保存管理制御機能は、入力部14におけるキー操作に応じて、第1の電話帳メモリ13に対する電話帳データの新規登録、変更及び登録解除処理を行う。そして、これらの処理のうち電話帳データの変更及び登録解除処理についての結果については、第2の電話帳メモリ20に反映する。これに対し、新規登録処理については、その結果を第2の電話帳メモリ20には反映させない。
【0030】
一方、第2の電話帳メモリ20に対する電話帳データの保存管理制御機能は、入力部14におけるキー操作に応じて、第2の電話帳メモリ20に対する電話帳データの新規登録、変更及び登録解除処理を行う。そして、これらの処理のうち新規登録及び変更については、その処理結果を第1の電話帳メモリ13に反映する。これに対し登録解除については、その処理結果を第1の電話帳メモリ13には反映させない。
【0031】
次に、以上の構成に基づいて電話帳に係わる動作を説明する。
(1)第2の電話帳メモリの検索
図2は第2の電話帳メモリ20を検索する際の制御部12の検索処理手順と処理内容を示すフローチャート、図10、図11及び図16は検索処理過程で表示部15に表示される表示データの遷移を示す図である。
【0032】
待ち受け状態において制御部12は、ステップ2aで通話キーの操作を監視する。この状態でユーザが通話キーを押下すると、制御部12はステップ2bにより第2の電話帳メモリ20に対しアクセスし、電話帳データを読み出す。そして、この読み出された電話帳データがシークレットデータであるか否かをステップ2cにより判定する。この判定の結果シークレットデータであれば、ステップ2iに移行して表示部15に警告画面を表示する。また、それと共にスピーカ10から警告音を拡声出力させる。図10dは上記警告画面の表示結果の一例を示す。なお、上記警告画面の表示は、表示開始から2秒が経過するか又はその間に決定ボタンが押下されたことがステップ2jで検出されると終了する。そして、図10に示すように待ち受け画面10aに戻る。
【0033】
一方、読み出された電話帳データがシークレットデータでなければ、制御部12はステップ2dに移行して、上記読み出された電話帳データの表示処理を実行する。この結果表示部15には、例えば図11に示すように1件目の通信相手の個人データ11bが表示される。なお、第2の電話帳メモリ20に通信相手の個人データが1件も登録されていない場合には、図10の10bに示すように「登録なし」が表示される。
【0034】
また上記通信相手の個人データが表示された状態で、ユーザがカーソルキー「→」を操作すると、図11に示すように2件目の通信相手の個人データ11cが表示される。以後同様にカーソルキー「→」が操作されるごとに、3件目、4件目、…のデータが順次選択表示される。図11中の11dは5件目の個人データの表示例を示す。なお、カーソルキー「←」を操作した場合には、各個人データが反対方向に選択表示される。図16はこのようにして選択される5件の個人データの表示例とその遷移を示すもので、同図では1件目から3件目まで通信相手の個人データが登録され、4件目及び5件目は未登録の場合を示している。
なお、上記通信相手の個人データが表示された状態で、ユーザがクリアキーを押下するか又はダイヤルキーにより「戻る」を選択すると、表示画面は図10及び図11に示すように待ち受け画面10a,11aに復帰する。
【0035】
(2)第2の電話帳メモリによる発信又はメール作成
上記検索操作により所望の通信相手の個人データが表示され、この状態でユーザがカーソルキー「↓」又は「↑」を押下すると、通信形態のメニュー項目が選択される。例えば、ユーザが電話発信を希望する場合には「電話」が選択され、またメール送信であれば「Eメール」又は「ショートメール」が選択される。そうして希望する通信形態のメニューが選択されたのちユーザが決定キーを押下すると、制御部12はステップ2gにおいて上記決定キーによる確定操作を検出し、以後以下のように発信/メール作成処理を実行する。図3はその処理手順と処理内容を示すフローチャート、図12は上記処理過程において表示される表示データの遷移を示すものである。
【0036】
すなわち、制御部12は先ずステップ3aにより、上記カーソルキー「↓」又は「↑」の操作により選択された通信形態のメニューを判定する。そして、選択メニューが図12の12aに示すように「電話」であれば、ステップ3bに移行して発信画面12dを表示する。そして、ステップ3cにより、上記選択された電話番号に従い発信処理を行う。具体例としては、待受画面(図11のステップ11a)から通話キーを一度押下すると「東京太郎」の電話帳データが表示され(図11のステップ11b又は図12のステップ12a)、更に通話キー又は決定キーを押下すると「東京太郎」に発信することができるので、2つのキー操作だけで発信ができる。
【0037】
これに対しユーザが選択した選択メニューが「Eメール」だったとする。この場合、制御部12はステップ3dに移行し、ここでEメール作成画面12eを表示部15に表示する。そしてステップ3eにより、ユーザによるEメールの作成のための文字等の入力を受け付け、この入力された文字等により送信メールを作成する。なお、この送信メールには、上記選択されたEメールのメールアドレスが宛先情報として挿入される。そして、作成終了後にユーザが送信操作を行うと、制御部12はステップ3fからステップ3gに移行して、上記作成された送信メールを送信する。
同様に、ユーザが選択した選択メニューが「ショートメール」だった場合には、ステップ3hからステップ3kにより、ショートメール作成画面12fの表示、文字等の入力受付処理及び送信処理が順次行われる。
【0038】
また、上記カーソルキー「↓」又は「↑」の操作により選択メニューのうち「確認」が選択されたのち、決定キーが押下されたとする。この場合制御部12は以下のように個人データの確認表示処理を実行する。図13乃至図15はこの確認表示処理過程において表示部15に表示される表示データの遷移を示す図である。
すなわち、制御部12はステップ3lに移行し、ここで図13に示すように個人データ13jの項目を確認するための画面13bを表示する。そして、この状態でユーザがカーソルキー「↓」又は「↑」を操作すると、個人データの項目が図13の13b〜13e、図14の14a〜14d、図15の15a,15bのように、表示カーソルにより順次選択されて表示される。
【0039】
また、上記個人データの任意の項目が表示カーソルにより選択された状態で決定キーを押下すると、図13の13f〜13i、図14の14e〜14hに示すように、当該選択された項目のデータがそれぞれ表示される。なお、個人データの項目のうち「フォト」が選択された場合には、図15の15cに示すように予め登録された静止画又は動画が読み出されて表示される。また、個人データの項目のうち「着信音確認」が選択された場合には、図15の15dに示すように着信音の登録の有無が表示され、この状態でさらに決定キーを押下すると登録されている着信音が再生される。図15の15eは着信音再生中の表示画面の一例を示すものである。
【0040】
(3)第2の電話帳メモリへの個人データの新規登録
第2の電話帳メモリ20への通信相手の個人データの新規登録は次のように行われる。図4及び図5はその処理手順と処理内容を示すフローチャート、図17及び図18は新規登録処理過程において表示される表示データの遷移を示す図である。
【0041】
すなわち、制御部12は、ステップ4aにより第2の電話帳メモリ20の未登録データ17aが表示された状態で、ステップ4bにより登録操作を監視する。この状態でユーザがダイヤルキーを操作して「登録」を選択すると、制御部12はステップ4cに移行して図17に示すように登録・変更メニュー画面17bを表示する。なお、このとき上記第2の電話帳メモリ20内の選択された記憶領域は未登録なので、上記登録・変更メニュー画面17bでは複数のメニューのうち「新規登録」及び「第1の電話帳呼出」のみが表示され、新規登録とは無関係のメニュー「編集」及び「解除」はグレーアウト表示される。また、第1の電話帳メモリ13に電話帳データがまったく登録されていない場合には、上記メニューのうち「第1の電話帳呼出」もグレーアウト表示される。
【0042】
上記登録・変更メニュー画面17bが表示された状態で制御部12はステップ4d及びステップ4eによりそれぞれクリア操作及びメニューの選択操作を監視している。この状態でクリア操作が行われると、制御部12はステップ4aに戻って第2の電話帳メモリ20の初期表示画面17aに戻る。
【0043】
一方、ユーザが通信相手の個人データを新規登録するべく、メニュー「新規登録」を選択したとする。そうすると制御部12はステップ4fに移行して、新規登録受付画面17cを表示部15に表示する。そして、図5に示すようにステップ5a及びステップ5bによりそれぞれクリア操作及び選択操作を監視し、クリア操作が行われると図4のステップ4cに戻って上記登録・変更メニュー画面17bを再度表示する。これに対しユーザが個人データの項目選択操作を行うと、以後ステップ5cに移行して新規登録データの入力受付処理を実行する。したがって、この状態でユーザがダイヤルキー等を操作して通信相手の個人データを表す英数字や文字データを入力すれば、この入力されたデータは制御部12に保持される。
【0044】
この個人データのデータ入力受付処理を行いながら制御部12は、ステップ5dにより登録/終話操作を監視する。この状態でユーザが登録操作を行うと、ステップ5eにより新規登録の確認メッセージ17eを表示する。そして、ユーザが決定キーを押下するか又は表示期間が5秒を経過すると、上記保持しておいた入力データをステップ5fにより第2の電話帳メモリ20に格納する。また、このとき同時に上記入力データを第1の電話帳メモリ13にも格納する。
【0045】
なお、上記入力データを既登録データに代えて登録する場合には、上書き登録の確認メッセージ17fを表示する。そして、ユーザが決定キーを押下するか又は表示期間が5秒を経過すると、上記保持しておいた入力データを第2の電話帳メモリ20に上書き保存する。また、同時に上記入力データを、第1の電話帳メモリ13の該当する領域にも上書き保存する。図17の17gは登録後の表示画面の一例を示すものである。
【0046】
一方、上記個人データのデータ入力受付中にユーザが終話操作を行ったとする。この場合制御部12はステップ5gに移行し、ここで図18に示すように入力データを登録するか又は破棄するかを問い合わせるための登録/破棄問い合わせメッセージ18cを表示する。そして、ステップ5hにより登録指示及び破棄指示の入力を監視し、この状態で登録指示が入力されればステップ5eに移行する。そして、このステップ5eで確認メッセージ18d又は18eを表示したのち、入力データを第1及び第2の電話帳メモリ13,20に保存する。これに対し破棄指示が入力されれば、上記入力データを保存せずにそのまま新規登録処理を終了する。
【0047】
(4)第1の電話帳メモリの登録データを第2の電話帳メモリにコピーする場合
通信相手の個人データを第2の電話帳メモリに登録する手法としては、第1の電話帳メモリの登録データを第2の電話帳メモリにコピーする手法を用いることもできる。図6はその処理手順と処理内容を示すフローチャート、図19はコピーの処理過程で表示される情報の遷移を示す図である。
【0048】
登録・変更メニュー画面19aが表示された状態で、ユーザが「第1の電話帳呼出」を選択したとする。そうすると制御部12はステップ6aからステップ6bに移行し、ここで第1の電話帳メモリ13から登録データを読み出して表示部15に表示する。このとき登録データは、図19の19bに示すように通信相手の名前のみが例えば五十音順に表示される。上記登録データが五十音順に表示された状態で、制御部12はステップ6c,6d及び6cでそれぞれクリア操作、確定操作及び選択操作を監視する。そして、この状態でユーザがクリア操作を行うと、上記登録・変更メニュー画面19aが表示された状態に戻る。
【0049】
これに対しユーザがダイヤルキーにより確定操作を行うと、制御部12はステップ6iに移行し、上記表示中の登録データのうち表示カーソルにより選択されている登録データを第2の電話帳メモリ20の選択中の記憶領域に保存する。図19の19dはコピー後の表示画面の一例を示すものである。
【0050】
また、ユーザが選択操作を行うと、ステップ6fにおいて、上記表示中の登録データのうち表示カーソルが表示された通信相手の個別データが選択され、この選択された個別データを構成するすべての項目が第1の電話帳メモリ13から読み出され、図19の19cに示すように表示部15に表示される。この状態で制御部12は、ステップ6g,6hによりそれぞれクリア操作及び確定操作を監視する。そして、ユーザがクリア操作を行うと、上記登録データが五十音順に表示された状態19bに戻る。
【0051】
これに対しユーザが確定操作を行うと、制御部12はステップ6hからステップ6iに移行し、ここで上記表示中の個人データを第2の電話帳メモリ20の選択中の記憶領域に保存する。そして、このコピーされた個人データは図19の19dに示すように表示部15に表示される。
【0052】
(5)第2の電話帳メモリの登録データを変更する場合
第2の電話帳メモリ20に登録された通信相手の個人データは、第2の電話帳メモリ20をアクセスすることにより直接変更することが可能である。図7及び図8はその変更処理手順と処理内容を示すフローチャート、図20及び図21は変更処理過程において表示部15に表示される表示データの遷移を示す図である。
【0053】
第2の電話帳メモリ20に登録された通信相手の個人データを変更する場合、ユーザは通話キーを押下する。そうすると制御部12は、前記図2に示したように第2の電話帳メモリ20をアクセスして登録データを読み出し、この読み出された登録データを図20の20aに示すように表示部15に表示する。そしてステップ7bにおいて変更操作を監視する。この状態でユーザがダイヤルキーにより変更操作を行うと、制御部12はステップ7cに移行してここで登録・変更メニュー画面20bを表示部15に表示する。またこの状態で制御部12は、ステップ7d,7eによりそれぞれクリア操作及び選択操作を監視する。そして、ユーザがクリア操作を行うと、ステップ7aに戻って上記登録データの表示画面20aを再表示する。
【0054】
これに対しユーザが、上記登録・変更メニュー画面20bの各メニューのうち「編集」を選択したとする。そうすると制御部12はステップ7fに移行し、該当する通信相手の個別データを第2の電話帳メモリ20から読み出して図20の20cに示すように表示部15に表示する。そして、ユーザが上記表示された個人データの各項目のうち、変更しようとする項目を選択したのち決定キーを押下すると、制御部12はステップ8aからステップ8bに移行して変更データの入力受付処理を実行する。したがって、この状態でユーザが入力部14のダイヤルキー等を操作して英数字又は文字データを入力すれば、この入力された変更データは制御部12に保持される。すなわち、ユーザによる個人データの変更入力が行われる。
【0055】
この変更データの入力受付処理を行いながら制御部12は、ステップ8cにより登録/終話操作を監視する。この状態でユーザがダイヤルキーにより登録操作を行うと、ステップ8dにより上書き保存の許否を確認するメッセージ20eを表示する。この確認メッセージ20eは、カーソルキー「↓」又は「↑」の操作により20eと20hとの間で切り替わる。そして、上記上書き保存を許可するメッセージ20eが表示された状態でユーザが決定キーを押下すると、制御部12はステップ8gに移行してここで登録確認ガイダンスメッセージ20fを表示する。そして、ユーザが決定キーを押下するか又は表示期間が5秒を経過すると、上記保持しておいた変更入力データを第2の電話帳メモリ20に上書き保存する。また、同時に上記変更入力データを、第1の電話帳メモリ13の該当する領域にも上書き保存する。図20の20gは変更された後の表示画面の一例を示すものである。
【0056】
なお、上書き保存を拒否するメッセージ20hが表示された状態でユーザが決定キーを押下した場合には、制御部12は上記変更データの上書き保存を行わずにそのまま変更処理を終了する。なお、このときステップ7aに戻って上記登録データの表示画面20aを再表示するようにしてもよい。
【0057】
一方、上記個人データの変更入力受付中にユーザが終話操作を行ったとする。この場合制御部12はステップ8iに移行し、図21に示すように入力データを登録して終了するか又は破棄して終了するかを問い合わせるメッセージ21cを表示する。そして、ステップ8jにより登録指示及び破棄指示の入力を監視する。この状態で、ユーザが登録指示を入力するとステップ8dに移行する。そして、このステップ8dで更新問い合わせメッセージ21dを表示し、この状態でユーザが決定キーを押下すれば登録確認ガイダンスメッセージ21eを表示する。そして、ユーザが決定キーを押下すれば、変更入力データを第1の電話帳メモリ13に上書き保存し、同時に第1の電話帳メモリ13にも同一の変更入力データを上書き保存する。これに対し破棄指示が入力されれば、上記入力データを保存せずにそのまま登録データの変更処理を終了する。
【0058】
(6)第2の電話帳メモリにおける登録の解除
第2の電話帳メモリ20に登録された通信相手の個人データは、第2の電話帳メモリ20をアクセスすることにより登録を解除することが可能である。図9はその登録解除処理の手順と内容を示すフローチャート、図22は解除処理の過程において表示部15に表示される表示データの遷移を示す図である。
【0059】
第2の電話帳メモリ20における個人データの登録を解除する場合、ユーザは先ず通話キーを押下する。そうすると制御部12は、前記図2に示したように第2の電話帳メモリ20をアクセスして登録データを読み出し、この読み出された登録データを図20の20aに示すように表示部15に表示する。そして、この状態でユーザがダイヤルキーにより変更操作を行うと、制御部12はステップ9aにより登録・変更メニュー画面22aを表示部15に表示する。
【0060】
次にユーザは、図22の22bに示すようにカーソルキー「↓」を操作して「解除」を選択し、続いて決定キーを押下する。そうすると制御部12は、ステップ9bからステップ9cに移行して解除の問い合わせメッセージ22cを表示部15に表示する。この問い合わせメッセージ20cは、カーソルキー「↓」又は「↑」の操作により20cと20dとの間で切り替わる。そして制御部12は、ステップ9d,9eによりそれぞれクリア操作及び決定操作を監視する。そして、ユーザがクリア操作を行うと、ステップ9aに戻って上記登録・変更メニュー画面22aを再表示する。
【0061】
一方、解除を許可する問い合わせメッセージ22cが表示された状態でユーザが決定キーを押下したとする。そうすると制御部12は、ステップ9fにより第2の電話帳メモリ20から該当データの登録を解除する。ただし、この場合第1の電話帳メモリ13の対応する個人データは削除せずにそのまま保存を維持する。上記該当データの登録を解除すると制御部12は、図22に示すように解除完了メッセージ22eを表示する。そして、この状態でユーザが決定キーを押下するか又は表示期間が2秒を経過すると、上記解除完了メッセージ22eの表示を終了し、解除された後の第2の電話帳メモリ20の登録データ(登録なし)22fを表示する。
【0062】
なお、第1の電話帳メモリ13においても、先に述べた第2の電話帳メモリ20の場合と同様の処理手順及び処理内容により個人データの登録を選択的に解除することが可能である。ただし、この場合には上記第1の電話帳メモリ13における登録解除に連動して、第2の電話帳メモリ20における該当データの登録も解除される。
【0063】
このため、マスタ電話帳である第1の電話帳メモリ13から個人データが削除されたにもかかわらず、第2の電話帳メモリ20に同一の個人データが残留する不具合は防止される。また、第2の電話帳メモリ20における登録解除処理が第1の電話帳メモリ13における登録解除に連動するので、ユーザにとっては第2の電話帳メモリ20に対する登録解除処理を行う必要がなくなり、その分操作上の負担が軽減される。
【0064】
以上述べたようにこの実施形態では、マスタ電話帳である第1の電話帳メモリ13とは別に、少数の通信相手の個人データを保存管理しかつ通話キーの押下のみによりアクセス可能な第2の電話帳メモリ20を設けている。このため、例えば使用頻度の高い通信相手の個人データを第2の電話帳メモリ20に登録しておけば、第1の電話帳メモリ13における登録件数の影響を受けることなく、常に少ない操作回数で簡単かつ迅速に所望の通信相手の個人データを検索することが可能となる。このため、ユーザの利便性は大幅に向上される。
【0065】
また、第2の電話帳メモリ20に対し通信相手の個人データの新規登録、変更及び解除処理等の保存管理を直接行えるようにしているので、保存管理をすべて第1の電話帳メモリ13を介して行う場合に比べ少ない操作で簡単かつ迅速に行えるようになり、これによっても利便性が向上される。
【0066】
しかも、上記保存管理に係わる各種処理のうち新規登録処理及び変更処理の処理結果は第1の電話帳メモリ13に自動的に反映されるので、ユーザが同一の情報を第1及び第2の電話帳メモリ13,20にそれぞれ新規登録又は変更処理する必要がなくなり、これによっても利便性を高めることができる。一方、第2の電話帳メモリ20において個人データの登録解除処理を行っても、この解除処理の結果は第1の電話帳メモリ13には反映されない。このため、所望の通信相手の個人データがマスタ電話帳である第1の電話帳メモリ13から不用意に完全削除されないようにすることができる。
【0067】
なお、この発明は上記実施形態に限定されるものではない。例えば、前記実施形態では第2の電話帳メモリ20への通信相手の個人データの新規登録を、ユーザ自身が任意に手動操作により行う場合を例にとって説明した。しかし、それに限るものではなく、第1の電話帳メモリ13に登録された個人データの各々についてその使用頻度をカウントし、使用頻度が高い上位数件を第2の電話帳メモリ20に自動的にコピーするようにしてもよい。このようにすると、ユーザは個人情報の登録操作を自ら行う必要がなくなり、これにより利便性をさらに高めることができる。
【0068】
また、その際第2の電話帳メモリ20に、ユーザ自身が個人データを手動登録する記憶領域と、使用頻度に応じて個人データを自動登録する記憶領域とを設けるようにしてもよい。このようにすると、使用頻度とは無関係にユーザが希望する通信相手の個人データを第2の電話帳メモリ20で保存管理することが可能となる。
【0069】
また、前記実施形態では第1の電話帳メモリ13と第2の電話帳メモリ20とを独立して設けた場合を例にとって説明したが、共通のメモリの記憶領域を第1の電話帳用と第2の電話帳用に分割するようにしてもよい。さらに、通信相手の個人データは共通電話帳メモリに一括して格納し、第1の電話帳メモリ及び第2の電話帳メモリにはそれぞれ上記共通電話帳メモリに格納された個人データとの関連付け情報を記憶するようにしてもよい。このようにすると、同一の個人データを第1の電話帳メモリと第2の電話帳メモリの両方に二重に格納する必要がなくなり、これによりメモリ容量を節約することができる。
【0070】
このように個人データを共通電話帳メモリに格納するように構成した場合、第1の電話帳メモリの情報を表示する際にはその関連付け情報に基づき表示し、同様に第2の電話帳メモリの情報を表示する際には、その関連付け情報に基づき表示する。また、新規登録に際し図5のステップ5fにおいては、新規登録した情報を共通電話帳メモリに登録し、第1及び第2の電話帳メモリには関連付け情報を登録することになる。また、変更処理に際し図8のステップ8hにおいては、更新した共通電話帳メモリに対して第1及び第2の電話帳メモリの関連付けておくことになる。
【0071】
さらには、第1の電話帳メモリに通信相手の個人データを一括して登録し、第2の電話帳メモリには第1の電話帳に格納された個人データとの関連付け情報を記憶するようにしてもよい。このように構成しても、同一の個人データを第1の電話帳メモリと第2の電話帳メモリの両方に二重に格納する必要がなくなり、これによりメモリ容量を節約することができる。
【0072】
このように個人データを第1の電話帳メモリに格納するように構成した場合、第2の電話帳メモリの情報を表示する際には、その関連付け情報に基づき表示する。また、新規登録に際し図5のステップ5fにおいては、新規登録した情報を第1の電話帳メモリに登録し、第2の電話帳メモリには関連付け情報を登録することになる。また、変更処理に際し図8のステップ8hにおいては、第1の電話帳メモリに記憶された情報を更新し、その更新した第1の電話帳メモリに対して第2の電話帳メモリの関連付けておくことになる。
【0073】
その他、第2の電話帳メモリに対する情報の新規登録、変更及び解除の処理手順と処理内容、第2の電話帳の数や構成、記憶媒体の種類、通信相手にかかわる情報の構成、携帯端末の種類とその構成等についても、この発明の要旨を逸脱しない範囲で種々変形して実施できる。
【0074】
要するにこの発明は、上記実施形態そのままに限定されるものではなく、実施段階ではその要旨を逸脱しない範囲で構成要素を変形して具体化できる。また、上記実施形態に開示されている複数の構成要素の適宜な組み合せにより種々の発明を形成できる。例えば、実施形態に示される全構成要素から幾つかの構成要素を削除してもよい。さらに、異なる実施形態に亘る構成要素を適宜組み合せてもよい。
【図面の簡単な説明】
【0075】
【図1】この発明に係わる携帯端末の一実施形態を示すブロック図。
【図2】図1に示した携帯端末による、第2の電話帳メモリの検索処理手順と処理内容を示すフローチャート。
【図3】図1に示した携帯端末による、第2の電話帳メモリを使用した発信/メール作成処理手順と処理内容を示すフローチャート。
【図4】図1に示した携帯端末による、第2の電話帳メモリへの個人データの新規登録処理手順と処理内容の前半部分を示すフローチャート。
【図5】図1に示した携帯端末による、第2の電話帳メモリへの個人データの新規登録処理手順と処理内容の後半部分を示すフローチャート。
【図6】図1に示した携帯端末による、第1の電話帳メモリから第2の電話帳メモリへの登録データのコピー処理手順と処理内容を示すフローチャート。
【図7】図1に示した携帯端末による、第2の電話帳メモリの登録データ変更処理手順と処理内容の前半部分を示すフローチャート。
【図8】図1に示した携帯端末による、第2の電話帳メモリの登録データ変更処理手順と処理内容の後半部分を示すフローチャート。
【図9】図1に示した携帯端末による、第2の電話帳メモリの登録データ解除処理手順と処理内容を示すフローチャート。
【図10】第2の電話帳メモリの検索処理過程において表示される表示データの遷移を示す図。
【図11】第2の電話帳メモリの検索処理過程において表示される表示データの遷移を示す図。
【図12】第2の電話帳メモリを使用した発信/メール作成処理過程において表示される表示データの遷移を示す図。
【図13】第2の電話帳メモリの登録データ確認処理過程において表示される表示データの遷移を示す図。
【図14】第2の電話帳メモリの登録データ確認処理過程において表示される表示データの遷移を示す図。
【図15】第2の電話帳メモリの登録データ確認処理過程において表示される表示データの遷移を示す図。
【図16】第2の電話帳メモリの検索処理過程において表示される表示データの遷移を示す図。
【図17】第2の電話帳メモリへの新規登録処理過程で表示される表示データの遷移を示す図。
【図18】第2の電話帳メモリへの新規登録処理過程で表示される表示データの遷移を示す図。
【図19】第1の電話帳メモリの登録データを第2の電話帳メモリにコピーする過程で表示される表示データの遷移を示す図。
【図20】第2の電話帳メモリに登録されたデータの変更処理過程で表示される表示データの遷移を示す図。
【図21】第2の電話帳メモリに登録されたデータの変更処理過程で表示される表示データの遷移を示す図。
【図22】第2の電話帳メモリに登録されたデータの登録解除処理の過程で表示される表示データの遷移を示す図。
【符号の説明】
【0076】
1…アンテナ、2…アンテナ共用器(DUP)、3…受信回路(RX)、4…周波数シンセサイザ(SYN)、5…送信回路(TX)、6…CDMA信号処理部、7…圧縮伸長処理部(コンパンダ)、8…PCM信号処理部、9…受話増幅器、10…スピーカ、11…マイクロホン、12…制御部、12a…電話帳検索制御機能、12b…電話帳発信・メール送信制御機能、12c…電話帳保存管理機能、13…第1の電話帳メモリ、14…入力部、15…表示部、16…バッテリ、17…電源回路、18…送話増幅器、20…第2の電話帳メモリ。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数の通信相手に係わる情報を保存管理し、待ち受け状態から第1の回数の操作を行うことにより検索可能な第1の電話帳と、
前記第1の電話帳により情報が保存管理される複数の通信相手のうちの一部の通信相手に係わる情報を保存管理し、待ち受け状態から前記第1の回数より少数の第2の回数の操作を行うことにより検索可能な第2の電話帳と、
ユーザの操作に応じ、前記第2の電話帳に対する情報の新規登録処理又は変更処理を行う手段と、
ユーザの操作に応じ、前記第2の電話帳に対する情報の登録を解除する処理を行う手段と、
前記第2の電話帳に対し前記情報の新規登録処理又は変更処理が行われた場合には当該新規登録処理又は変更処理後の情報を前記第1の電話帳に反映し、前記登録の解除処理が行われた場合には該当する情報を前記第1の電話帳から削除しないように制御する第1の保存管理制御手段と
を具備することを特徴とする携帯端末。
【請求項2】
ユーザの操作に応じ、前記第1の電話帳に対する情報の変更処理を行う手段と、
ユーザの操作に応じ、前記第1の電話帳に対する情報の登録を解除する処理を行う手段と、
前記第1の電話帳に対し前記情報の変更処理が行われた場合に当該変更処理後の情報を前記第2の電話帳に反映し、前記登録の解除処理が行われた場合に該当する情報の登録を前記第2の電話帳から解除するように制御する第2の保存管理制御手段と
を具備することを特徴とする携帯端末。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6】
image rotate

【図7】
image rotate

【図8】
image rotate

【図9】
image rotate

【図10】
image rotate

【図11】
image rotate

【図12】
image rotate

【図13】
image rotate

【図14】
image rotate

【図15】
image rotate

【図16】
image rotate

【図17】
image rotate

【図18】
image rotate

【図19】
image rotate

【図20】
image rotate

【図21】
image rotate

【図22】
image rotate


【公開番号】特開2006−345393(P2006−345393A)
【公開日】平成18年12月21日(2006.12.21)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−171055(P2005−171055)
【出願日】平成17年6月10日(2005.6.10)
【特許番号】特許第3785183号(P3785183)
【特許公報発行日】平成18年6月14日(2006.6.14)
【出願人】(000003078)株式会社東芝 (54,554)
【Fターム(参考)】