説明

携帯通信端末装置

【課題】無線通信の長時間維持を図る。
【解決手段】充電可能な電池からなる第1・第2電池8;9の中で電圧が閾値よりも高い方がモジュール制御部5や端末制御部6に接続するように第2切換回路35が動作し、第1・第2電池8;9の中で電圧の低い方をソーラーパネル10に接続するように第1切換回路34が動作し、モジュール制御部5や端末制御部6への放電中の第1・第2電池8;9の一方の電圧が使用限界値以下になると、第2切換回路35がそれまで放電中の電池に代えてそれまでソーラーパネル10からの電気を充電中の電池をモジュール制御部5や端末制御部6に接続し、第1切換回路34がそれまでソーラーパネル10からの電気を充電中の電池に代えてそれまで放電中の電池をソーラーパネル10に接続するように、第1・第2電池8;9の無線通信用電気部品およびソーラーパネル10に対する充放電が交互に切り換えられる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、充電可能な電池からなる第1・第2電池が無線通信用電気部品およびソーラーパネルに交互に接続および切断するように切り換えられて、無線通信が長時間維持できる携帯通信端末装置に関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1で開示された携帯通信端末装置は、待ち受け状態の電源として太陽電池を選択し、通話状態の電源として充電式電池を選択し、充電式電池または太陽電池の一方の電力残量が予め定められた閾値を下回ると他方が電力を供給するようになっている。しかしながら、充電式電池は太陽電池よりも電力を供給できる時間が短いものの大容量の電力を供給でき、太陽電池は充電式電池よりも小容量の電力しか供給できないものの電力を供給できる時間が長い特性を有している。このため、大容量の電力の必要な通話時に、充電式電池の電圧が使用限界値以下になった場合、太陽電池から電力が供給されても、無線通信が短時間で維持できなくなるいという欠点がある。
【特許文献1】特開2000−92195号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
発明が解決しようとする問題点は、通話時に太陽電池から電力が供給されても、無線通信が短時間で維持できなくなるいという点である。
【課題を解決するための手段】
【0004】
本発明に係る携帯通信端末装置は、携帯通信端末装置の容器に無線通信用電気部品と該無線通信電気部品への電力供給用の電源部とが設けられ、電源部が第1電池と第2電池とソーラーパネルと第1切換回路と第2切換回路とを備え、第1電池および第2電池が充電可能な電池により構成され、第1切換回路は第1電池がソーラーパネルから切断される場合には第2電池がソーラーパネルに接続されるようにかつ第1電池がソーラーパネルに接続される場合には第2電池がソーラーパネルから切断されるように第1電池および第2電池をソーラーパネルに交互に接続および切断する構成であり、第2切換回路は第1切換回路によって第1電池がソーラーパネルに接続される場合には第1電池を無線通信用電気部品から切断しかつ第1切換回路によって第2電池がソーラーパネルから切断される場合には第2電池を無線通信用電気部品に接続するように第1電池および第2電池を無線通信用電気部品に交互に接続および切断する構成であることを最も主要な特徴とする。本発明に係る携帯通信端末装置の第1電池または第2電池から無線通信用電気部品に供給される電圧を昇圧する昇圧回路が第2切換回路と無線通信用電気部品とに接続されてもよい。または、本発明に係る携帯通信端末装置の電源部には第1切換回路および第2切換回路への制御回路が設けられ、制御回路は第1電池または第2電池のうちで電圧が閾値よりも高い方を無線通信用電気部品に接続するように第2切換回路を制御し、また、制御回路は第1電池と第2電池との双方の電圧が閾値より低い場合には第1電池または第2電池の何れか一方を無線通信用電気部品に接続するように第2切換回路を制御し、また、制御回路は無線通信用電気部品に接続された第1電池または第2電池の電圧が使用限界値以下になった場合にはソーラーパネルに対する第1電池と第2電池との接続および切断を相互に切り換えるように第1切換回路を制御するとともに無線通信用電気部品に対する第1電池と第2電池との接続および切断を相互に切り換えるように第2切換回路を制御し、さらに、制御回路はソーラーパネルに接続された第1電池または第2電池の電圧が満充電値以上になった場合には上記ソーラーパネルに接続された第1電池または第2電池をソーラーパネルから切断するように第1切換回路を制御する構成であってもよい。または、本発明に係る携帯通信端末装置の制御回路が無線通信用電気部品に接続された第1電池または第2電池の電圧が使用限界値以下になったことを無線通信用電気部品中の端末制御部からの低電圧検出信号の入力によって検出する構成であってもよい。
【発明の効果】
【0005】
本発明に係る携帯通信端末装置は、充電可能な電池からなる第1・第2電池の一方が無線通信用電気部品に電力を供給する放電中である場合には、第1・第2電池の他方がソーラーパネルで発電された電気を充電する充電中になるように、第1・第2電池が無線通信用電気部品およびソーラーパネルに交互に接続および切断するように切り換えられることによって、無線通信が長時間維持できるという利点がある。昇圧回路が第2切換回路と無線通信用電気部品とに接続されれば、第1切換回路や第2切換回路に昇圧された高圧の電気が作用しないので、第1切換回路や第2切換回路の動作が適切になるという利点がある。制御回路が閾値や使用限界値や満充電値を制御規準として第1切換回路および第2切換回路を制御すれば、第1切換回路や第2切換回路の動作が円滑に連動するという利点がある。制御回路が無線通信用電気部品に接続された第1電池または第2電池の電圧が使用限界値以下になったことを無線通信用電気部品中の端末制御部からの低電圧検出信号の入力によって検出すれば、端末制御部による電力残量検出処理機能を有効に活用し、電源部における制御回路の構成が簡単になるという利点がある。
【発明を実施するための最良の形態】
【0006】
図1は、電源部7の構成を示す。図2は、携帯通信端末装置1の構成を示す。図3および図4は、第1電池8と第2電池9との充放電切換形態を示す。図5は、制御回路38による第1切換回路34および第2切換回路35に対する制御処理の流れを示す。図6および図7は、学童用の携帯通信端末装置40の外観を示す。図8および図9は、避難用の携帯通信端末装置60の外観を示す。
【0007】
図2を参照し、携帯通信端末装置1について説明する。携帯通信端末装置1に無線通信モジュール2が挿入されると、モジュールインターフェース3と端末インターフェース4とが互いに接続され、モジュール制御部5と端末制御部6とが電源部7の第1電池8または第2電池9の一方から供給される電力によって起動するのに伴い、モジュール制御部5と端末制御部6との間でのデータ交換、ユーザー認証、ディスプレイ表示などの処理が正規に終了し、携帯通信端末装置1での無線通信が可能な待ち受け状態になる。
【0008】
最良の形態の場合、電源部7に特徴がある。充電可能な電池からなる第1電池8の電力が昇圧回路11を経由して無線通信用電気部品のうちの端末制御部6に供給されかつ端末インターフェース4およびモジュールインターフェース3を経由して無線通信用電気部品のうちのモジュール制御部5に供給されている場合、ソーラーパネル10が発生した電力は全て充電可能な電池からなる第2電池9に充電される。逆に、第2電池9の電力が昇圧回路11を経由して端末制御部6に供給されかつ端末インターフェース4およびモジュールインターフェース3を経由してモジュール制御部5に供給されている場合、ソーラーパネル10が発生した電力は全て第1電池8に充電される。
【0009】
つまり、電源部7の第1・第2電池8;9のうちの一方が携帯通信端末装置1の無線通信用電気部品への電力供給源として放電中の場合、第1・第2電池8;9のうちの他方がソーラーパネル10で発生した電力を蓄えるように充電中になる。
【0010】
そして、上記放電中の第1・第2電池8;9のうちの一方の電力残量が使用限界値以下になると、第1・第2電池8;9とソーラーパネル10と昇圧回路11とを相互に結ぶ回路が切り換わり、それまで放電中であった第1・第2電池8;9うちの一方がソーラーパネル10で発生した電力を蓄える充電中になり、それまで充電中であった第1・第2電池8;9のうちの他方が携帯通信端末装置1の無線通信用電気部品への電力の供給源として放電中になる。
【0011】
以上のように、充電可能な電池からなる第1・第2電池8;9がモジュール制御部5や端末制御部6などの無線通信用電気部品およびソーラーパネル10に交互に接続および切断するように切り換えられることによって、無線通信が長時間維持できるという利点がある。
【0012】
図2において、無線通信モジュール2としては、音声信号をデジタル信号で処理する方式のW−SIMを例示する。無線通信モジュール2は、PCカードやSIMカードなどのカード形の容器に、無線通信用電気部品として、モジュールインターフェース3、モジュール制御部5、アンテナ12、アンテナスイッチ13、送信部14、受信部15、変調部16、復調部17、TDMA符号化部18、TDMA復号化部19、ADPCMトランスコーダ20を備える。
【0013】
モジュール制御部5は、モジュール制御部5に内蔵したコンピュータのCPU21がフラッシュメモリ22に格納されたプログラムにしたがいRAM23を使用しながら通信ネットワークを利用する通信ルールであるプロトコルに則って動作して、送受信処理やアンテナ切換処理などを実行し、その実行結果としてアンテナスイッチ13、TDMA符号化部18、TDMA復号化部19を制御する。フラッシュメモリ22は、フラッシュROMを構成する。フラッシュメモリ22には、無線通信モジュール製造番号などの固有情報や電話帳などが記録されている。
【0014】
一方、携帯通信端末装置1は、PHSや携帯端電話などの容器に、無線通信用電気部品として、端末インターフェース4、端末制御部6、電源部7、昇圧回路11、コーデック部24、マイク25、スピーカ26、キーボード27、ディスプレイ28、スロット53(図6参照)を備える。
【0015】
端末制御部6は、端末制御部6に内蔵したコンピュータのCPU29がフラッシュメモリ30に格納されたプログラムにしたがいRAM31を使用しながら通信ネットワークを利用する通信ルールであるプロトコルに則って動作することによって、コーデック処理、ディスプレイ表示処理、電源切換処理、電力残量検出処理などを実行し、その実行結果として電源部7、コーデック部24、ディスプレイ28を制御する。フラッシュメモリ30は、フラッシュROMを構成する。
【0016】
図1を参照し、電源部7について詳述する。電源部7は、第1電池8、第2電池9、ソーラーパネル10、第1切換回路34、第2切換回路35、第1充電回路36、第2充電回路37、制御回路38を備える。第1電池8および第2電池9は、二次電池またはバッテリーなどの充電可能な電池により構成される。ソーラーパネル10は、太陽電池と同義語であり、光が半導体素子の受光面に照射されると、光起電力が半導体素子のPN接合部に発生されることによって、光エネルギーを電気エネルギー(電力)に変換する電力機器であって、二次電池またはバッテリーのような電力を蓄える機能(充電機能)はない。
【0017】
第1切換回路34は、第1・第2電池8;9をソーラーパネル10に交互に接続および切断する。具体的には、第1切換回路34が第1電池8をソーラーパネル10から切断する場合には、第1切換回路34が第2電池9をソーラーパネル10に接続する。また、第1切換回路34が第1電池8をソーラーパネル10に接続する場合には、第1切換回路34が第2電池9をソーラーパネル10から切断する。
【0018】
第2切換回路35は、第1・第2電池8;9をモジュール制御部5や端末制御部6などの無線通信用電気部品に交互に接続および切断する。具体的には、第2切換回路35が第1電池8をモジュール制御部5や端末制御部6などの無線通信用電気部品から切断する場合には、第2切換回路35が第2電池9をモジュール制御部5や端末制御部6などの無線通信用電気部品に接続する。また、第2切換回路35が第1電池8をモジュール制御部5や端末制御部6などの無線通信用電気部品に接続する場合には、第2切換回路35が第2電池9をモジュール制御部5や端末制御部6などの無線通信用電気部品から切断する。
【0019】
制御回路38は、閾値(例えば、1.18V)や使用限界値(例えば0.9V)や満充電値(例えば、1.2V)を制御規準として、第1切換回路34および第2切換回路35を制御する。閾値、使用限界値、満充電値の数値は、上記数値に限定されるものではない。
【0020】
そして、電源部7の動作について説明すると、携帯通信端末装置1における図外の電源スイッチがユーザーによってオン操作され、制御回路38が電気的に起動した場合、制御回路38が第1・第2電池8;9の電圧を制御回路38に設定された閾値と比較する。その結果、いずれか一方の電圧が閾値よりも高ければ、その高い方をモジュール制御部5や端末制御部6などの無線通信用電気部品への電力供給源として使用するように、制御回路38が第1切換回路34および第2切換回路35を制御する。
【0021】
例えば、図1において、第1電池8の電圧が閾値よりも高い場合、第1切換回路34がソーラーパネル10と第1充電回路36との回路を切断しかつソーラーパネル10と第2充電回路37との回路を接続し(第1切換回路34の第1態様34a参照)、第2切換回路35が昇圧回路11と第2電池9との回路を切断しかつ第1電池8と昇圧回路11との回路を接続する(第2切換回路35の第1第1態様35a参照)。これによって、第1・第2電池8;9とソーラーパネル10と昇圧回路11とが図3に示す回路で互いに接続され、結果として、第1電池8が放電中になり、第2電池9が充電中になる。
【0022】
図1に戻り、第2電池9の電圧が閾値よりも高い場合、第1切換回路34がソーラーパネル10と第1充電回路36との回路を接続しかつソーラーパネル10と第2充電回路37との回路を切断し(第1切換回路34の第1態様34b参照)、第2切換回路35が昇圧回路11と第2電池9との回路を接続しかつ第1電池8と昇圧回路11との回路を切断する(第2切換回路35の第1第1態様35b参照)。これによって、第1・第2電池8;9とソーラーパネル10と昇圧回路11とが図4に示す回路で互いに接続され、結果として、第1電池8が充電中になり、第2電池9が放電中になる。
【0023】
図1に戻り、第1・第2電池8;9の電圧が閾値よりも低くかつ使用限界値以上の場合、制御回路38が制御回路38に設定された制御態様にしたがい第1切換回路34および第2切換回路35を制御する。つまり、制御態様は、第1・第2電池8;のうちの一方を昇圧回路11に接続して無線通信用電気部品に対して放電中とし、第1・第2電池8;9のうちの他方をソーラーパネル10に接続して充電中とするように、例えば、第1電池8が放電中で第2電池9が充電中である態様、または、第1電池8が充電中で第2電池9が放電中である態様である。ソーラーパネル10、昇圧回路11と第1、第2電池8;9との結線図は、第1電池8が放電中で第2電池9が充電中である場合は、図3のようになり、第1電池8が充電中で第1電池8が放電中である場合は、図4のようになる。
【0024】
図1に戻り、端末制御部6の電力残量検出処理の結果として放電中の第1電池8または第2電池9の電圧が端末制御部6に電力残量検出処理に必要として設定された使用限界値以下になったことを端末制御部6が検出すると、端末制御部6が低電圧検出信号を制御回路38に送出する。これによって、制御回路38は、第1切換回路34および第2切換回路35を制御する。このように制御回路38が無線通信用電気部品に接続された第1電池8または第2電池9の電圧が使用限界値以下になったことを無線通信用電気部品中の端末制御部6からの低電圧検出信号の入力によって検出すれば、端末制御部6による電力残量検出処理機能を有効に活用し、制御回路38の構成が簡単になるという利点がある。
【0025】
例えば、上述したように、ソーラーパネ10、昇圧回路11と第1、第2電池8;9との結線関係は、第1電池8が放電中であって、第1電池8の電圧が使用限界値以下になった場合、制御回路38が第1・第2切換回路34;35を制御した後の結線関係は、図4のようになる。また、第2電池9が放電中であって、第2電池9の電圧が使用限界値以下になった場合、制御回路38が第1・第2切換回路34;35を制御した後の結線関係は、図3のようになる。
【0026】
ここで、充電中の第1電池8または第2電池9の電圧が制御回路38に設定された満充電値以上になったことを制御回路38が検出すると、制御回路38が充電を停止するように第1切換回路34を制御する。
【0027】
第1電池8が充電中であって、第1電池8の電圧が満充電値以上になり、第1電池8が満杯に充電された満充電である場合、制御回路38がソーラーパネル10と第1充電回路36との回路を切断するようにつまり第1電池8をソーラーパネル10から切断するように第1切換回路34を制御する。第2電池9が充電中であって、第2電池9の電圧が満充電値以上になり、第2電池9が満杯に充電された満充電である場合、制御回路38がソーラーパネル10と第2充電回路37との回路を切断するようにつまり第2電池9をソーラーパネル10から切断するように第1切換回路34を制御する。
【0028】
つまり、充電中の第1電池8または第2電池9の電圧が満充電値以上になったことを制御回路38が検出した場合、ソーラーパネル10による第1電池8または第2電池9への充電を停止するだけあって、低電圧検出までは、第2切換回路35の切り換えは行わない。これによって、第1電池8または第2電池9のメモリー効果による容量減少が防止できるという利点がある。
【0029】
図5を参照し、制御回路38による第1・第2切換回路34;35に対する制御処理について説明する。この制御処理の説明において、端末制御部6、第1電池8、第2電池9、ソーラーパネル10、昇圧回路11、第1切換回路34、第2切換回路35、第1充電回路36、第2充電回路37、制御回路38などについては、図1参照されたい。
【0030】
図5において、先ず、ステップ101では、端末制御部6において、第1電池8の電圧V1が閾値ST1以上(V1≧ST1)であるかを判断する。そして、電圧V1が閾値ST1以上の場合は、ステップ101がYESになり、ステップ102に進む。逆に、電圧V1が閾値ST1未満の場合は、ステップ101がNOになり、ステップ103に進む。
【0031】
ステップ102では、第1電池8が放電中かつ第2電池9が充電中になるように、第1・第2切換回路34;35が制御される。その結果、第1切換回路34がソーラーパネル10と第1充電回路36との回路を切断しかつソーラーパネル10と第2充電回路37との回路を接続し、第2切換回路35が昇圧回路11と第2電池9との回路を切断しかつ第1電池8と昇圧回路11との回路を接続する(図3参照)。
【0032】
一方、ステップ103では、第2電池9の電圧V2が閾値ST1以上(V2≧ST1)であるかを判断する。そして、電圧V2が閾値ST1以上の場合は、ステップ103がYESになり、ステップ104に進む。逆に、電圧V2が閾値ST1未満の場合は、ステップ103がNOになり、ステップ105に進む。
【0033】
ステップ104では、第1電池8が充電中かつ第2電池9が放電中になるように、第1・第2切換回路34;35が制御される。その結果、第1切換回路34がソーラーパネル10と第1充電回路36との回路を接続しかつソーラーパネル10と第2充電回路37との回路を切断し、第2切換回路35が第2電池9と昇圧回路11の回路を接続しかつ第1電池8と昇圧回路11との回路を切断する(図4参照)。
【0034】
ステップ105では、制御回路38に設定された制御態様により、第1・第2電池8;9のうちの一方が放電中かつ他方が充電中になるように、第1・第2切換回路34;35が制御される。その結果、第1切換回路34がソーラーパネル10と第1充電回路36との回路を切断しかつソーラーパネル10と第2充電回路37との回路を接続し、第2切換回路35が昇圧回路11と第2電池9との回路を切断しかつ第1電池8と昇圧回路11との回路を接続する(図3参照)か、または、第1切換回路34がソーラーパネル10と第1充電回路36との回路を接続しかつソーラーパネル10と第2充電回路37との回路を切断し、第2切換回路35が昇圧回路11と第2電池9との回路を接続しかつ第1電池8と昇圧回路11との回路を切断する(図4参照)。
【0035】
次に、ステップ106では、放電中の電圧V1または電圧V2が使用限界値ST2以下(V1またはV2≦ST2)であるか、換言すると、端末制御部6からの低電圧検出信号が制御回路38に入力されたか否かを判断する。放電中の電圧V1または電圧V2が使用限界値ST2以下(V1またはV2≦ST2)となると、低電圧検出信号が端末制御部6から制御回路38に入力され、ステップ107に進む。
【0036】
ステップ107では、例えば、放電中の電圧V1が使用限界値ST2以下になったことから、低電圧検出信号が端末制御部6から制御回路38に入力された場合、それまで放電中であった第1電池8を充電中とし、かつそれまで充電中であった第2電池9を放電中になるように、第1・第2切換回路34;35が制御される。結果として、第1切換回路34がソーラーパネル10と第1充電回路36との回路を接続しかつソーラーパネル10と第2充電回路37との回路を切断し、第2切換回路35が昇圧回路11と第2電池9との回路を接続しかつ第1電池8と昇圧回路11との回路を切断する(図4参照)。
【0037】
また、ステップ107において、放電中の電圧V2が使用限界値ST2以下になったことから、低電圧検出信号が端末制御部6から入力された場合、それまで充電中であった第1電池8を放電中とし、かつそれまで放電中であった第2電池9を充電中になるように、第1・第2切換回路34;35が制御される。結果として、第1切換回路34がソーラーパネル10と第1充電回路36との回路を切断しかつソーラーパネル10と第2充電回路37との回路を接続し、第2切換回路35が昇圧回路11と第2電池9との回路を切断しかつ第1電池8と昇圧回路11との回路を接続する(図3参照)。
【0038】
さらに、ステップ108において、充電中の電圧V1または電圧V2が満充電値ST3以上(V1またはV2≧ST3)であるかを判断する。そして、充電中の電圧V1または電圧V2が満充電値ST3以上の場合、ステップ109に進む。
【0039】
ステップ109では、充電中の第1電池8または第2電池9への充電を停止するように、第1切換回路34が制御される。例えば、第1電池8が充電中であって、電圧V1が満充電値ST3以上となった場合、制御回路38は、ソーラーパネル10と第1充電回路36との回路が切断されるように、第1切換回路34を制御する。逆に、第2電池9が充電中であって、第2電池9の電圧が満充電値ST3以上となった場合、制御回路38は、ソーラーパネル10と第2充電回路37との回路が切断されるように、第1切換回路34を制御する。
【0040】
図6および図7を参照し、学童用に構成した携帯通信端末装置40について説明する。携帯通信端末装置40は、図2の携帯通信端末装置1に相当する。図6において、無線通信モジュール2は、PCカードやSIMカードなどのカードタイプの容器に、モジュールインターフェース3を備える。図6に図示はしないが、無線通信モジュール2における容器の内部には、図2におけるモジュール制御部5、アンテナ12、アンテナスイッチ13、送信部14、受信部15、変調部16、復調部17、TDMA符号化部18、TDMA復号化部19、ADPCMトランスコーダ20が設けられる。
【0041】
フラッシュメモリ22の電話帳41には、父連絡先、母連絡先、110番、自電話番号などが記録されている。父連絡先は、携帯通信端末装置40を所持する学童の父親への連絡先であって、父親の勤務先電話番号、父親の所有する図外の携帯通信端末装置の電話番号などである。母連絡先は、携帯通信端末装置40を所持する学童の母親への連絡先であって、母親の勤務先電話番号、母親の所有する図外の携帯通信端末装置の電話番号などである。自電話番号は、学童が所有する携帯通信端末装置40の電話番号である。
【0042】
携帯通信端末装置40におけるPHSや携帯電話などの容器は、正面に父スイッチ42、母スイッチ43、フックスイッチ44、電源スイッチ45、取音孔46、放音孔47、通信状態表示部48、エリア表示部49、電力残量表示部50を備え、上面に吊下具51を備え、側面に緊急スイッチ52、スロット53を備え、内部に端末インターフェース4、端末制御部6、マイク25、スピーカ26を備える。
【0043】
父スイッチ42、母スイッチ43、フックスイッチ44、電源スイッチ45、緊急スイッチ52は、機能的に図2のキーボード27に相当する。通信状態表示部48、エリア表示部49、電力残量表示部50は、機能的に図2のディスプレイ28に相当する。図6に図示を省略したが、携帯通信端末装置40容器の内部には、図2における電源部7、昇圧回路11、コーデック部24が設けられる。
【0044】
通信状態表示部48は、LEDにより構成される。そして、通常時は消灯し、発呼中は点滅し、通信中は点灯するように、通信状態表示部48は端末制御部6によって制御される。通信状態表示部48に対する制御は、これに限定されるものではないが、上記のように通信状態表示部48が通常時は消灯していれば、放電中の第1電池8または第2電池9の電力の消耗を低減できる。
【0045】
エリア表示部49は、LEDにより構成される。そして、携帯通信端末装置40が無線基地局からの電波を受信可能な圏内に存在する場合は、端末制御部6によってエリア表示部49が消灯するように制御され、携帯通信端末装置40が無線基地局からの電波を受信不能な圏外に存在する場合は、端末制御部6によってエリア表示部49が点灯するように制御される。エリア表示部49に対する制御は、これに限定されるものではないが、上記のように携帯通信端末装置40が圏内の場合、エリア表示部49が消灯していれば、放電中の第1電池8または第2電池9の電力の消耗を低減できる。
【0046】
電力残量表示部50は、LEDにより構成される。そして、放電中の第1電池8または第2電池9の電力残量が使用限界値よりも多い場合は、端末制御部6によって電力残量表示部50が消灯するように制御され、使用中の第1電池8または第2電池9の電力残量が使用限界値以下になった場合は、端末制御部6によって電力残量表示部50が点灯するように制御される。電力残量表示部50に対する制御は、これに限定されるものではないが、上記のように使用中の第1電池8または第2電池9の電力残量が使用限界値よりも多い場合、電力残量表示部50が消灯していれば、放電中の第1電池8または第2電池9の電力の消耗を低減できる。
【0047】
図7において、無線通信モジュール2がスロット53から携帯通信端末装置40に挿入された後、スロットカバー54がスロット53を塞ぐように携帯通信端末装置40の容器に装着される。携帯通信端末装置40の容器の裏面には、ソーラーパネル10、電池室56が設けられる。ソーラーパネル10の受光面10aが携帯通信端末40の容器の外部からの光を受光できるように、ソーラーパネル10は携帯通信端末40の容器に設置される。このように受光面10aと父スイッチ42や母スイッチ43とが容器の別々の面に設けられれば、受光面10aを広くしてソーラーパネル10の発電量を多くすることができるうえ、父スイッチ42や母スイッチ43の操作面を広くして学童が父スイッチ42や母スイッチ43を操作し易くなるという利点がある。そして、第1電池8および第2電池9が電池室56に収容された後、電池室カバー57が電池室56の開口部を塞ぐように携帯通信端末装置40の容器に装着される。第1・第2電池8;9は、単数ずつであっても、複数ずつであってもよいが、単数ずつであれば、携帯通信端末装置40の容器が小型になる。
【0048】
図6および図7において、携帯通信端末装置40の使い方について説明する。電源スイッチ45を操作して携帯通信端末40を起動させたあと、無線通信モジュール2がスロット53から携帯通信端末装置40に挿入する。すると、モジュールインターフェース3と端末インターフェース4とが互いに接続され、第1・第2電池8;9のうちの一方から供給される電力によって携帯通信端末装置40が通信可能になる。
【0049】
その状態において、吊下具51が学童の所有するランドセルまたは衣服に掛けられる。そして、第1・第2電池8;9のうちの他方にはソーラーパネル10で発電した電気が充電される。そして、この携帯通信端末装置40を所有した学童が父親または母親に連絡を取る場合、連絡の取りたい方の父スイッチ42または母スイッチ43を押す。
【0050】
例えば、学童が父スイッチ42を押した場合、フラッシュメモリ22の電話帳41から父親の連絡先が選択され、その連絡先に携帯通信端末装置40が発呼する。例えば、父親の連絡先として、父親の勤務先電話番号または父親の所有する携帯通信端末装置の電話番号が電話帳41に記録されている場合は、学童の所有する携帯通信端末装置40が無線で基地局から父親の勤務先電話番号または父親の所有する携帯通信端末装置の電話番号に発呼し、携帯通信端末装置40が父親の勤務先電話番号の電話または父親の所有する携帯通信端末装置に繋がると、学童が父親と会話できる。
【0051】
父親の勤務先電話番号と父親の所有する携帯通信端末装置の電話番号とが電話帳41に記録されている場合は、例えば、モジュール制御部5に記録されたプログラムによって、勤務先電話番号または父親の所有する携帯通信端末装置の電話番号を優先的に発呼するようにしてもよい。この場合、父親の所有する携帯通信端末装置の電話番号を優先的に発呼するようにすれば、父親が勤務先に不在でも連絡を取れるという利点がある。
【0052】
また、学童が母スイッチ43を押した場合、フラッシュメモリ22の電話帳41から母親の連絡先が選択され、その連絡先に携帯通信端末装置40が発呼する。例えば、母親の連絡先として、母親の勤務先電話番号または母親の所有する携帯通信端末装置の電話番号が電話帳41に記録されている場合は、学童の所有する携帯通信端末装置40の無線通信モジュール2が無線で基地局から母親の勤務先電話番号または母親の所有する携帯通信端末装置の電話番号に発呼し、携帯通信端末装置40が母親の勤務先電話番号の電話または母親の所有する携帯通信端末装置に繋がると、学童が母親と会話できる。
【0053】
母親の勤務先電話番号と母親の所有する携帯通信端末装置の電話番号とが電話帳41に記録されている場合は、例えば、モジュール制御部5に記録されたプログラムによって、勤務先電話番号または母親の所有する携帯通信端末装置の電話番号を優先的に発呼するようにしてもよい。この場合、母親の所有する携帯通信端末装置の電話番号を優先的に発呼するようにすれば、母親が勤務先に不在でも連絡を取れるという利点がある。
【0054】
さらに、学童に何らかの緊急事態が発生した場合、学童が緊急スイッチ52を押す。すると、フラッシュメモリ22の電話帳41から緊急連絡先としての110番が選択され、その最寄りの警察に携帯通信端末装置40が発呼し、携帯通信端末装置40が最寄りの警察の電話に繋がると、学童が警察に緊急連絡を取れる。
【0055】
父親または母親が携帯通信端末装置40に電話をかけると、携帯通信端末装置40のスピーカ26からの呼出音が放音孔47から放出される。その呼出音を聞いた学童がフックスイッチ44または電源スイッチ45を押すことによって、携帯通信端末装置40と父親または母親のかけた電話とが繋がり、学童が電話をかけた父親または母親と会話でき、当該父親または母親が学童の無事を把握できる。
【0056】
父親または母親または警察との会話が終了した場合、学童がフックスイッチ44または電源スイッチ45を押すことによって、携帯通信端末装置40と無線基地局との無線回線が切断される。
【0057】
携帯通信端末装置40が学童用であり、第1電池8または第2電池9がソーラーパネル10による充電中で、放電中の第1電池8または第2電池9の電力残量としての電圧が使用限界値以下になると、それまで充電中の第1電池8または第2電池9が放電中になり、それまで放電中の第1電池8または第2電池9がソーラーパネル10による充電中になるように切り換わる構造である。このため、電源スイッチ45は学童が押しても放電中つまり使用中の第1電池8または第2電池9からモジュール制御部5や端末制御部6への電力の供給が切れないように構成であれば、携帯通信端末装置40の位置情報サービスによる所在地確認が常に維持されるという利点がある。
【0058】
図8および図9を参照し、一般家庭などの避難用に構成した携帯通信端末装置60について説明する。図9において、無線通信モジュール2の電話帳41には、親戚連絡先も記録されている。親戚連絡先は、図6の携帯通信端末装置40を所持する学童の親戚への連絡先であって、親戚の固定電話の電話番号、親戚の所有する図外の携帯通信端末装置の電話番号などである。
【0059】
携帯通信端末装置60におけるPHSや携帯電話などの容器は、正面にキーボード27、ディスプレイ28、電源スイッチ45、取音孔46、放音孔47などを備え、側面にスロット53を備え、内部に端末インターフェース4、端末制御部6、マイク25、スピーカ26を備える。キーボード27は、フックスイッチ44、「0」乃至「9」の置数スイッチ61、ファンクションスイッチ62などを備える。
【0060】
図9において、無線通信モジュール2がスロット53から携帯通信端末装置60に挿入された後、スロットカバー54がスロット53を塞ぐように携帯通信端末装置60の容器に装着される。携帯通信端末装置60の容器の裏面には、ソーラーパネル10、電池室56が設けられる。ソーラーパネル10の受光面が携帯通信端末60の容器の外部からの光を受光できるように、ソーラーパネル10は携帯通信端末60の容器に設置される。このように受光面10aとディスプレイ28やキースイッチ27とが容器の別々の面に設けられれば、受光面10aを広くしてソーラーパネル10の発電量を多くすることができるうえ、ディスプレイ28を広くして見やすくすることができ、しかもキースイッチ27の操作面を広くしてユーザーがキースイッチ27を操作し易くなるという利点がある。そして、第1電池8および第2電池9が電池室56に収容された後、電池室カバー57が電池室56の開口部を塞ぐように携帯通信端末装置1の容器に装着される。第1・第2電池8;9は、単数ずつであっても、複数ずつであってもよいが、単数ずつであれば、携帯通信端末装置60の容器が小型になる。
【0061】
図8および図9において、携帯通信端末装置60の使い方について説明する。例えば、ユーザーが携帯通信端末装置60を一般家庭などで避難用バッグなどに入れておく。そして、ユーザーが避難用バッグや学童用の携帯通信端末装置40(図6参照)を避難先に持って行く。
【0062】
避難先において、ユーザーが避難用バッグから携帯通信端末装置60を取り出して電池室カバー57を携帯通信端末装置60から取り外す。また、ユーザーが携帯通信端末装置40から無線通信モジュール2や第1・第2電池8;9を取り出し、それらの第1・第2電池8;9を携帯通信端末装置60の電池室56に収容して電池室カバー57を携帯通信端末装置60に装着し、上記無線通信モジュール2をスロット53から携帯通信端末装置60に挿入し、電池室カバー57を携帯通信端末装置60に装着する。
【0063】
上記説明では、帯通信端末装置40で使用されていた無線通信モジュール2や第1・第2電池8;9を携帯通信端末装置60に入れ換えて使用する場合を例示したが、避難者の所有する図外の携帯通信端末装置から取り出した無線通信モジュールを携帯通信端末装置60に挿入したり、第1・第2電池8;9に相当する図外の第1・第2電池を携帯通信端末装置60に予め入れておいたりしてもよい。
【0064】
その後、ユーザーが電源スイッチ45を操作すると、第1・第2電池8;のうちの一方から供給される電力によって携帯通信端末装置60が通信可能になるうえ、第1・第2電池8;9のうちの他方にはソーラーパネル10で発電した電気が充電される。この携帯通信端末装置60を所有した避難者が親戚に連絡を取る場合、避難者がファンクションスイッチ62を操作してディスプレイ28に表示された電話帳41から連絡の取りたい親戚連絡先を選択した後にフックスイッチ44を操作する。これによって、携帯通信端末装置60が上記親戚連絡先の電話に発呼し、携帯通信端末装置60が当該親戚の電話に繋がると、避難者が親戚の人と連絡を取れる。
【産業上の利用可能性】
【0065】
図2、図6、図8において、無線通信モジュール2としては、音声信号をデジタル信号で処理する方式のW−SIMに代えて、音声信号をアナログ信号で処理する方式のものであってもよい。また、無線通信モジュール2の側に固有情報や電話帳を設ける代わりに、固有情報や電話帳を無線通信端末装置1;40;60の側に設けてもよいが、最良の形態のように固有情報や電話帳を無線通信モジュール2の側に設ければ、無線通信モジュール2を無線通信端末装置1;40;60に相当する別の無線通信端末装置に差し換えて使う場合に、当該別の無線通信端末装置の構造が簡単になり、無線通信端末装置の交換が容易になるという利点がある。
【図面の簡単な説明】
【0066】
【図1】電源部のブロック構成図(最良の形態)。
【図2】携帯通信端末装置のブロック構成図(最良の形態)。
【図3】第1電池と第2電池との充放電切換形態を示す模式図(最良の形態)。
【図4】第1電池と第2電池との充放電切換形態を示す模式図(最良の形態)。
【図5】制御回路の第1・第2切換回路に対するフローチャート(最良の形態)。
【図6】学童用の携帯通信端末装置の前方からの斜視図(最良の形態)。
【図7】学童用の携帯通信端末装置の後方からの斜視図(最良の形態)。
【図8】避難用の携帯通信端末装置の前方からの斜視図(最良の形態)。
【図9】避難用の携帯通信端末装置の後方からの斜視図(最良の形態)。
【符号の説明】
【0067】
1は携帯通信端末装置、2は無線通信モジュール、3はモジュールインターフェース、4は端末インターフェース、5はモジュール制御部、6は端末制御部、7は電源部、8は第1電池、9は第2電池、10はソーラーパネル、11は昇圧回路、12はアンテナ、13はアンテナスイッチ、14は送信部、15は受信部、16は変調部、17は復調部、18はTDMA符号化部、19はTDMA復号化部、20はADPCMトランスコーダ、21はCPU、22はフラッシュメモリ、23はRAM、24はコーデック部、25はマイク、26はスピーカ、27はキーボード27はディスプレイ、29はCPU、30はフラッシュメモリ、31はRAM、32;33は欠番、34は第1切換回路、35は第2切換回路、36は第1充電回路、37は第2充電回路、38は制御回路、39は欠番、40は携帯通信端末装置、41は電話帳、42は父スイッチ、43は母スイッチ、44はフックスイッチ、45は電源スイッチ、46は取音孔、47は放音孔、48は通信状態表示部、49はエリア表示部、50は電力残量表示部、51は吊下具、52は緊急スイッチ、53はスロット、54はスロットカバー、55は欠番、56は電池室、57は電池室カバー、58;59は欠番、60は携帯通信端末装置、61は置数スイッチ、62はファンクションスイッチ。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
携帯通信端末装置の容器に無線通信用電気部品と該無線通信電気部品への電力供給用の電源部とが設けられ、電源部が第1電池と第2電池とソーラーパネルと第1切換回路と第2切換回路とを備え、第1電池および第2電池が充電可能な電池により構成され、第1切換回路は第1電池がソーラーパネルから切断される場合には第2電池がソーラーパネルに接続されるようにかつ第1電池がソーラーパネルに接続される場合には第2電池がソーラーパネルから切断されるように第1電池および第2電池をソーラーパネルに交互に接続および切断する構成であり、第2切換回路は第1切換回路によって第1電池がソーラーパネルに接続される場合には第1電池を無線通信用電気部品から切断しかつ第1切換回路によって第2電池がソーラーパネルから切断される場合には第2電池を無線通信用電気部品に接続するように第1電池および第2電池を無線通信用電気部品に交互に接続および切断する構成であることを特徴とする携帯通信端末装置。
【請求項2】
第1電池または第2電池から無線通信用電気部品に供給される電圧を昇圧する昇圧回路が第2切換回路と無線通信用電気部品とに接続されたことを特徴とする請求項1記載の携帯通信端末装置。
【請求項3】
電源部には第1切換回路および第2切換回路への制御回路が設けられ、制御回路は第1電池または第2電池のうちで電圧が閾値よりも高い方を無線通信用電気部品に接続するように第2切換回路を制御し、また、制御回路は第1電池と第2電池との双方の電圧が閾値より低い場合には第1電池または第2電池の何れか一方を無線通信用電気部品に接続するように第2切換回路を制御し、また、制御回路は無線通信用電気部品に接続された第1電池または第2電池の電圧が使用限界値以下になった場合にはソーラーパネルに対する第1電池と第2電池との接続および切断を相互に切り換えるように第1切換回路を制御するとともに無線通信用電気部品に対する第1電池と第2電池との接続および切断を相互に切り換えるように第2切換回路を制御し、さらに、制御回路はソーラーパネルに接続された第1電池または第2電池の電圧が満充電値以上になった場合には上記ソーラーパネルに接続された第1電池または第2電池をソーラーパネルから切断するように第1切換回路を制御する構成であることを特徴とする請求項1記載の携帯通信端末装置。
【請求項4】
制御回路が無線通信用電気部品に接続された第1電池または第2電池の電圧が使用限界値以下になったことを無線通信用電気部品中の端末制御部からの低電圧検出信号の入力によって検出する構成であることを特徴とする請求項3記載の携帯通信端末装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【公開番号】特開2010−98874(P2010−98874A)
【公開日】平成22年4月30日(2010.4.30)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−268496(P2008−268496)
【出願日】平成20年10月17日(2008.10.17)
【出願人】(304058826)株式会社ウィルコム (56)
【出願人】(390010308)東芝デジタルメディアエンジニアリング株式会社 (192)
【Fターム(参考)】